説明

情報の電子データベースの送信

【課題】電子データベースを送信し、テレビジョン受像機が、魅力的でユーザに親切な方法において複数の項目をアクセス可能にし、これらを魅力的な方法において示すことを可能にする方法を提供すること。
【解決手段】電子データベース、例えば、電子テレビジョン番組ガイドを送信および受信する方法および装置。前記データベースは、複数の番組項目を含む。興味有る項目の検索においてユーザを援助するために、メニュー構造を同様に送信する。前記メニュー構造は、前記データベースに種々の方法においてアクセスすることを可能にする。(既知の形態のテレテキストシステムのように)番組項目を含むよりも、前記送信されたメニューは、番組項目を参照する。必要ならば、参照を、異なったTV局によって送信される番組情報に対して行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示可能な情報項目の電子データベースを受信機に送信する方法に関係する。さらに特に、本発明は、電子テレビジョン番組ガイドの送信に関係する。本発明は、送信機および受信機にも関係する。
【背景技術】
【0002】
情報項目の電子データベースをテレビジョン受像機に送信する既知の方法および装置は、一般にテレテキストとして知られている。複数のテレテキストページの各々は、それ自体で情報項目であり、または、複数の情報項目、例えば、ある時間に予定されたテレビジョン番組の総覧を具えてもよい。それに加えて、情報を取得する際にユーザを補助すべく、メニューページが送信される。各メニューページは、メニュー項目と、適切なテレテキストページのページ番号とを有する。ユーザは、興味ある特定の情報ページを、メニューページからそのページ番号を読み取り、キーパッド上の前記番号を押すことによって、または、米国特許明細書第4992871号において開示されているように、前記ページ番号上にカーソルを位置させ、OKボタンを押すことによって検索する。複数のメニューページを送信し、ツリー構造を形成してもよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記電子テレビジョンビデオガイドの送信は、テレテキストページの形態であろうとなかろうと、商業的重要性が増していることが特徴である。いくつかのTV局(例えば、ドイツのPro7)は、複数のTV局に関するTVガイド情報を、テレテキストによって送信している。テレテキストページは、1日またはその一部に予定されたテレビジョン番組を具える。しかしながら、ユーザは、ある時間における放送が予定されたあるTV局のテレビジョン番組に興味があるだけでないかもしれない。彼は、どのテレビ番組が受像可能なTV局によって現在放送されているかを知りたいかもしれず、あるカテゴリ(例えば、ニュース)におけるすべての番組の総覧を得たいかもしれない。その目的のために、いくつかのTV局は、複数のTV局によって現在放送されているすべての番組を示す他のテレテキストページも送信している。これらの問題は、前記他のテレテキストページが追加の送信容量を必要とすることである。関係する情報項目は、複数送信される。すなわち、各々の番組項目は、あるTV局のすべての番組を示すページにおいて1回記載され、現在放送されているすべての番組を示すページにおいて1回記載され、あるカテゴリのすべての番組を示すページにおいて1回記載される、等である。
【0004】
本発明の目的は、上述した問題を回避することである。本発明の他の目的は、電子データベースを送信し、テレビジョン受像機が、魅力的でユーザに親切な方法において複数の項目をアクセス可能にし、これらを魅力的な方法において示すことを可能にする方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、前記方法は、前記複数の情報項目と、表示すべき前記送信された情報項目を規定するメニュー構造データとを別々に送信するステップを具える。これにより、前記情報項目それ自体は、1回だけ送信され格納される必要があるが、放送者は、前記情報項目を複数の異なった方法において提供できるようになる。例えば、BBC1における今日の″9時のニュース″を、今日のBBC1番組を示す画面上に表示し、現在放送されているすべての番組を示す画面上に表示し、すべてのニュース番組を示す画面上に表示することができる。さらに、前記メニュー構造を別々に送信することによって、前記受像機において多くの量の局部処理パワーを省くことができる。本発明は、TV局がそれら自身を前記TVガイド特徴を提供する局として促進することを可能にもする。前記メニューの外観は、放送者によって規定され、前記メニューにコマーシャルを含ませる機会を提供する。
【0006】
本発明の他の実施例において、情報項目の属性を規定するデータが前記項目に関係し、前記メニュー構造データが、表示すべきデータ項目の属性が一致する必要がある条件を規定する属性データを具える。ここで、前記送信機は、前記送信されたメニュー構造において検索基準(例えば、カテゴリ″ニュース″)のみを含める必要があり、前記受像機は、それに応じて前記基準に一致するすべての情報項目を自律的に表示する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明による送信機および受信機を具えるシステムを示す。
【図2】図1の送信機によるデータベースのセクションを送信するステップの流れ図である。
【図3】図1に示す受信機によって表示する部分的画像の異なった動き段階の例を示す。
【図4】図1に示す受信機によって表示する部分的画像の異なった動き段階の例を示す。
【図5】図1の送信機および受信機の動作を説明する複数のメニューを示す。
【図6】図1に示すマイクロプロセッサによって実行される動作の流れ図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、本発明による送信機1および受信機2を具えるシステムを示す。前記送信機は、情報のデータベースを生成および更新する編集端末11と、プロセッサ12と、前記データベースを格納するメモリ13と、前記格納されたデータベースをテレテキストページTXTにパックするページ構成器14とを具える。前記送信機は、さらに、前記テレテキストページを複合ビデオ信号CVBSのフライバック周期に挿入するテレテキスト挿入器15を具える。このようにして得られたテレビジョン信号を、送信媒体3によって放送するために、変調器16に印加する。
【0009】
前記受信機は、前記テレビジョン信号を受信するチューナ21を具える。受信された信号をテレビジョンモニタ22に直接印加し、テレビジョン番組を表示するようにする。前記信号を、選択されたテレテキストページを取得し、これらをメモリ24に格納するのに適合したテレテキストデータデコーダ23にも印加する。マイクロプロセッサ25を、関連したページ番号を用いるためにデコーダ23に接続し、そこに格納された前記情報を処理するためにメモリ24にさらに接続する。前記受信機は、さらに、メモリ24の予め決められた表示セグメントを読み取って、前記メモリセグメントに格納されたデータによって規定される画面上表示画像OSDを発生するのに適合したグラフィック発生器26を具える。前記OSD画像は、カーソルを含み、その位置を、遠隔カーソル制御装置27からの位置決め信号に応じて前記マイクロプロセッサによって動かす。
【0010】
実際には、上述した受信機は、ビデオレコーダの形態をとってもよい。前記ビデオレコーダは、はめ込み表示装置22を有してもよく、表示信号CVBSおよびOSDを、テレビジョンセットのような別個の表示装置22に印加する出力部を有してもよい。
【0011】
送信機の動作
ここで前記送信機の動作を、電子TV番組ガイドの送信に関して説明する。しかしながら、本発明は、この用途に限定されない。前記受信機側において前記番組ガイドにアクセスしてこれを示すデータに加え、前記番組ガイド項目を、編集部員によって編集端末11を使用して生成する。前記情報を、プロセッサ22によって処理し、メモリ13の種々のセグメントに格納する。各々のメモリセグメントは、さらに前記データベースのセクションと呼ばれるデータの量を規定する。ページ構成器14は、各々のセクションを1つまたはそれ以上のテレテキストページにパックする。テレテキストページは直接表示しないため、これらは16進ページ番号を有する。ヘッダ、日時、文字列長、テレテキストページ番号、等のような、送信エラーに対して最も敏感なデータを、ハミングコードによって保護する。第1テレテキストページは、予め決められたページ番号(例えば、3A0)を有し、目次を含む。これは、データストリームを運ぶテレテキストページ番号のリストである。前記目次が、あるテレテキストページに一致しない場合、次のテレテキストページを参照する。
【0012】
図2は、前記送信機によって実行される送信ステップの流れ図を示す。各々のステップは、前記データベースのセクションの送信、すなわち、メモリ13に格納された個々のセグメントの送信を含む。各々のセクションは、特定の機能に関係し、パラメータ、値、テキスト文字列、属性、等のようなデータ項目を具える。ステップ31において、テレビジョン受像機におけるメモリの管理を容易にするために、日時のような基礎的なデータと他の一般的なデータとから成る基礎情報セクションを送信する。ステップ32において、レイアウト情報セクションを送信し、前記電子番組ガイドを構成する種々の設計手段を規定する。ステップ33において、グラフィックセクションを送信し、画面上に表示する複数のグラフィック部分的画像を規定する。ステップ34において、テーブル情報セクションを送信し、情報項目に関係することができる属性の集合を規定する。ステップ35において、メニュー情報セクションを送信し、前記番組ガイドにアクセスするためのメニュー構造データを伝達する。ステップ36において、番組情報セクションを送信し、TV番組ガイドデータベースを構築する。前記データベースの送信は、ステップ37において、プロトコルの終了コードの送信によって終了する。前記データベースを、例えば、1日あたり数回、定期的に送信する。
【0013】
ここで、前記セクションを、より詳細に説明する。すべてのセクションが本発明に対して等しく本質的ではないため、いくつかのセクションを簡単に論じる。以下の説明において、セクションを、二重枠内に示す。セクション内のデータ項目の集合は、ブロックを構成してもよい。ブロックを、一重枠内に示す。繰り返して送信する場合、++記号を、データ項目またはブロックの次に置く。例えば、セクション

は、3つのデータ項目を具え、item 2 およびitem 3 を具えるブロックを繰り返してもよい。各々セクションは、ヘッダによって開始する。これは、前記セクションを識別し、その開始を示すコードである。(バイト、文字、文字列のような)データ項目の形式は、本発明にとって本質的ではないため、ここには示さない。
【0014】
基礎情報セクション
このセクションは、テレビジョン受像機におけるメモリの管理を容易にするために、日時のような基礎的データと、他の一般的なデータとを具える。この基礎情報セクションは、以下のようなフォーマット、

を有する。ここで、dateおよびtimeは、前記データベースの発行の日付および時刻を表す。no programmesは、前記番組情報セクションに含まれる番組の数である。no menuitems は、前記メニュー情報セクションにおけるメニューの数である。no criteriaは、前記テーブル情報セクションにおける基準の数である。no graphicsは、前記テーブル情報セクションにおいて規定されるロゴタイプを含むグラフィックの合計数である。poolsizeは、すべてのタイトルと、番組情報および解説と、基準名の合計サイズである。
【0015】
レイアウト情報セクション
このセクションは、種々の設計手段を前記電子番組ガイドの供給者に与える。このセクションのフォーマットは、

である。no of colours およびcolour++は、色ルックアップテーブルの長さおよび内容を各々規定する。ないときは、標準テレテキスト色テーブルが使用される。このセクションの残りの部分は、画面上の種々のメニューの外観を特定する。screensizeは、水平方向及び垂直方向のフルスクリーンサイズをピクセルで与える。前記メニューは、ツリー構造において構成されるため、各々のメニューに、利用可能なno of level のレベルを割り当てる。後述するように、異なったレベルの2つのメニューを同時に表示してもよい。これを、″配置″と呼ぶ。配置の数を、no of arrgmts によって特定する。項目layout dataは、前記メニューの見出しおよびメニュー項目の高さ、フォント、色、位置、間隔、等のような特徴を規定するデータのブロックである。
【0016】
グラフィックセクション
このセクションにおいて、1つまたはそれ以上のグラフィック部分的画像(以下、短く″グラフィック″と呼ぶ)のどれを画面上に表示できるかを規定する。このセクションの一般的なフォーマットは、

である。ここで、no grphc は、本セクションにおいて規定されるグラフィックの数を示す。grphc noは、前記部分的画像を含むインデックス番号である。データ項目graphicそれ自体は、矩形部分的画像を規定するデータのブロックである。このプロトコルにおいて、グラフィックの4つの形式を区別する、すなわち、ビットマップ、記号、ダイナコン(dynacon)およびテキスト文字列である。ビットマップは、グラフィックに関する一般的な用語である。部分的画像を形成する画素の矩形マトリックスである。記号およびダイナコンは、ビットマップと同様であるが、ある特定の変換を有する。記号は、テキスト文字列内での使用を意図している。記号を含むテキストは、grphc noが続くエスケープ文字を具え、前記記号を呼び出す。ダイナコン(″dynamic icon″:動的アイコン)は、予め決められた一連の2またはそれ以上のビットマップから成る。各々のビットマップは、前記ダイナコンのある動き段階を表す。前記動き段階を周期的に表示することによって、視聴者は、ビットマップをかわるがわるに見て、これらは、前記部分的画像の簡単なアニメーションとして現れる。各々の段階を表示すべき期間を、受信機において固定することができ、または前記セクションにおけるデータ項目として送信してもよい。ある1つの段階を有するダイナコンは、記号である。これらの段階は、前記色テーブルに″負担を掛け″、段階あたり、ビットマップと共通の1つの完全な色テーブルが存在する。ダイナコンを、記号のように使用することができる。図3及び図4はダイナコンの例を示す。図3に示す2つの動き段階は、瞬きする眼の印象を与え、例えば、画面上の特定の項目に対してユーザの注意を引きつける。図4に示す2つの動き段階は、羽ばたく羽の印象を与え、例えば、鳥に関してのテレビジョン番組に関係させる。
【0017】
ビットマップ、記号およびダイナコンを、1画素づつ符号化してもよく、ランレングスコードによって符号化してもよい。前記グラフィックの形式および符号化の方法の双方を、この目的に関する複数の可能な値を有するセクションヘッダによって規定する。
【0018】
1画素づつ符号化されたビットマップ、記号およびダイナコンに関する、前記グラフィックブロックのフォーマットは、

である。ここで、bits per colourは、使用できる色の数を規定し、colour tableは、赤、緑および青レベルによって各々の色を規定する3つの値の配列である。パラメータx tlcornerおよびy tlcornerは、文字の場所によって画面上の前記ビットマップの位置を規定する。パラメータx xtnsおよびy xtnsは、画素における前記画面上のビットマップのサイズを規定する。pixel blockは、予め決められた走査順序における前記色ルックアップテーブルに対するインデックスによって各々の画素の色を規定する。どの色インデックスも、bits per colourビットから成る。
【0019】
ランレングス符号化されたビットマップ、記号およびダイナコンに関するグラフィックブロックのフォーマットは、

である。上述したのと同じ定義を用いる。パラメータpblsizeは、現在複数のランレングス符号を収容するpixel block のサイズを規定する。グラフィック画像をランレングス符号化する方法は、周知である。
【0020】
テーブル情報セクション
前記テーブル情報セクションは、情報項目に関係することができる属性(以下、基準と呼ぶ)の集合を規定する。この基準は、情報提供者によって規定されるべきであるが、以下に示すメタ基準の1つに一致する必要がある。すべてのセクションは、基準の1つのテーブルを形成する。

すべてのtypeは、基準のリストを以下のテーブルに規定するように規定する。番組は、特定の基準を有してもよい。そうであれば、前記基準に従う番組のリストにおいて現れる。no of items は、前記リストの長さを与える。item noおよびitemは、常に一緒に現れる。item noにより参照される基準が、itemに記述されるものとして呼び出される。視聴率の場合において、itemを持たず、item文字列は空である。放送会社のロゴの場合において、itemは、前記グラフィックセクションにおいて規定されるように構成される。

【0021】
メニュー情報セクション
メニュー情報セクションは、前記プログラムガイドにアクセスするメニューを伝達し、非番組情報、例えば、ニュースまたはヘルプを送信するのにも使用できる。これは、階層的に構成された図表のツリーを規定し、各々の図表は、表題およびいくつかの項目から成る。各々の項目は、新たな、より詳細なサブ図面に拡張できる。前記メニュー構造の一例を、後に示す。前記メニュー情報セクションの送信フォーマットを、以下のテーブルにおいて示す。

item noは、0からno of items−1までの範囲内のmenu itemに割り当てられた項目番号である。levelは、無符号数であり、この項目を具えるメニューが前記ツリーにおいてどのくらいの深さにあるかを示す。menu itemは、情報項目を表す文字の文字列である。あるメニューの所定のレベルにおける第1menu itemは、そのメニューの表題である。
【0022】
基本的に、menu itemによって規定されるテキスト文字列を、画面上のメニュー項目のように表示すべきである。しかしながら、その第1文字が特定の記号である場合、menu itemは、テレビジョン受像機のどこかに格納された文字列への参照を表す。テレビジョン番組ガイドの現在の例において、menu itemは、個々のテレテキストページの一部を参照してもよく、依然として説明すべき番組情報セクションにおいて送信される番組を参照してもよい。
【0023】
テレテキストへの参照は、特定の第1文字″@″によって示され、さらに、放送会社テーブルにおける関連したTV局の数と、テレテキストページ番号(サブコードを含んでもよい)と、表示すべきテキストが開始するテレテキストにおける位置の行および列番号と、前記テキストが終了するテレテキストページにおける位置の行および列番号とを順次具える
【0024】
番組情報セクションにおいて送信される番組文字列への参照は、特定の第1文字″^″によって示され、さらに、そのセクションにおける番組の数を具える。
【0025】
メニュー 項目が基準(例えば、カテゴリ)である場合、(予め)検索された番組情報のリストに拡張する。メニュー 項目が、高速ファインダまたは他の自己拡張項目を表す場合、タイトルは、表題(メニューの第1メニュー 項目)において位置し、追加の属性に対応する。
【0026】
前記セクションにおける各々のmenu itemは、割り当てられたゼロ、1またはそれ以上の属性を有し、属性の数は、no of attributesによって与えられる。属性は、次のデータの種類およびフォーマットに加えて前記属性を規定するヘッダを具えるデータのブロックである。いくつかの属性は、前記メニュー項目を強調または拡張し、他のものは、格納された情報項目に用いるべき基準を規定し、その結果、前記基準に従う情報項目のリストを得る。ここで、属性のいくつかの例を説明する。
【0027】
属性INS DATEおよびINS TIMEは、現在の日付および/または時刻を前記メニュー項目に挿入することを指定する。表示フォーマットの仕様(例えば、″14:22″または″2:22a.m.″)を含んでもよい。
【0028】
属性GRPHCSは、表示すべきグラフィック部分的画像のgraph noを特定する。この属性をメニュー表題(所定のレベルにおける第1menu item)に関係付けた場合、前記部分的画像を、前記関連したメニューが表示されている間、表示すべきである。前記属性を選択可能メニュー項目に関係付けた場合、前記部分的画像は、画面上のその項目にカーソルが触れると、ポップアップする。
【0029】
属性SORT DATEは、前記基本情報セクションにおいて規定される番組ガイドの発行の日付に関係するオフセット(0=今日、1=明日、等)を特定する。この属性は、前記基準に従うすべての番組を検索して表示させる、テレビジョン受像機に対する命令を構成する。
【0030】
属性SORT TIMEは、ある期間を特定し、前記期間内に放送を予定されたすべての番組を検索して表示することを、前記受像機に命令する。特定のコードは、前記期間の開始とすべき現在の時間を示す。
【0031】
属性CRITERIONは、日付および時間以外の基準に従う番組を検索する。この属性は、対応する基準テーブルの形式、数およびインデックスを規定する(これらの値を、前記テーブル情報セクションにおいて規定する)。この属性を、番組またはメニュー項目に付加してもよい。番組項目に付加される場合には、この属性はその番組の基準を規定する。この属性がメニュー項目に付加される場合には、その基準が付加されている番組からメニューが構成されることを強制することになる。
【0032】
属性METACRITERIONは、対応する基準テーブルの形式のみを規定する。この属性を、メニュー項目のみに追加してもよく、このようにして、そのテーブル形式のすべての項目から構成されたメニューを規定する。番組項目に属した場合、構成されたメニューのある項目は、対応するサブカテゴリのテーブルに拡張する。基準でない場合、どの項目も番組の選択に拡張する。
【0033】
属性LINKEDITEMは、メニュー項目と他の表示可能情報とのリンクを確立し、両方を同時に表示する。(例えば、グラフィック部分的画像との)いくつかの可能なリンクは、既に上述した。この属性を、番組に加えてメニュー項目に付加することができる(番組情報セクション参照)。リンクされた要素を画面上に置く表示領域を特定する。前記リンクされた項目を、前記属性を有する項目が画面上で1つのみである場合はいつも、または、カーソルがそれに触れた場合はいつも表示する。リンクを、異なったセクションの要素と、またはテレテキストページ(の部分)と確立することができる。リンクは、それ自体によって、表示すべきテキスト文字列を定義することもできる。これを、属性ヘッダの直後に続くコードによって定義する。このコードに他のデータを続ける。可能なデータフォーマットを以下に示す。

【0034】
属性MULTILEVELは、前記受像機に、2つのレベルのメニューを1つの画面上に同時に表示させる命令をする。この属性は、所定のレベルにおけるメニューの表題に加えられ、次のより高いレベルか次のより低いレベルのどちらを表示すべきかを特定する。
番組情報セクション
【0035】
前記メニュー情報セクションは、前記データベースをナビゲートする(navigate through)ためのメニューツリーを構成するが、番組情報セクションは、番組データベースを構築する。このセクションは、前記番組ガイド内で利用できるようになるすべての番組を伝達し、予め分類するのに必要なすべての情報を含む。(番組解説への拡張、視聴、タイマプログラミング、等の)機能に関係する番組は、明白なオプションを意味しない。このセクションのフォーマットは、

である。ここで、programme noは、番組番号である。1つの番組情報セクションがある場合、この番号は、0からno programme−1までである(no programmeは基礎情報セクションにおいて規定される)。date offsetは、前記番組ガイドの発行の日付から番組の送信の日付までのオフセットであり、例えば、0=今日、1=明日、等である。station noは、テーブル情報セクションにおいて規定される放送会社テーブルにおける局のインデックスである。パラメータstart time、stop timeおよびvps timeは、それら自体を表している。一日の範囲を早朝に拡張するために、時間を30(=24+6)に増やしてもよい。
【0036】
項目title 、prog infoおよびprog descrは、文字列である。これらは、以下に説明するメニュー項目に関する機構を使用して、異なった番組項目への参照を確認してもよい。titleが参照を確認する場合、prog infoまたはprog descrが空でない場合は、番組は、異なった時間において、または異なった局において繰り返される。前記項目のいずれかが文字列であり、これらの1つまたは2つが参照である場合、参照された番組から参照する文字列のみを複製する必要がある。例えば、番組を繰り返すが、同一の番組をprog infoにおいて異なった広告と共に表示すべき場合、titleおよびprog descrの双方は、前記参照の形態を取らなければならない。titleがVPT−標準による開始−、停止−およびVPS−時間を含むテキスト文字列への参照である場合、特定のコードを使用する。利用できるVPSがない場合、他の特定のコードを使用する。
【0037】
パラメータno of optionsは、次のprog optionの数を特定する。番組情報セクションにおける番組オプションは、メニュー情報セクションにおける属性と同じ機能を有し、同様に符号化される。
【0038】
メニュー構造の例
ここで、メニュー構造の送信の例を示す。図5Aは、最初に表示すべきメインメニュー(レベル0)を示す。このメニューは、表題100(例えば、文字列″メインメニュー″)と、第1メニュー項目101(例えば、″TVガイド″)と、第2メニュー項目132(″高速ファインダ″)と、第3メニュー項目150(″使用者ガイド″)とを具える。この画像は、カーソルが現在示しているメニュー項目の簡単な説明を与える部分的画像201をさらに含む。この例は、本発明を、単に参考(″使用者ガイド″)の目的の、または、個人的なデータベースの設定(″高速ファインダ″)のための簡単なテキストを分配するのにも使用できることも説明する。後者は、VCRテープに録画されたテレビジョン番組の個人的なデータベースを保持するシステムに関係する。図5Aの画面を規定するメニュー情報セクションにおける関連したデータは、

である。関連したメニューの項目のみに言及する。項目番号を割り当てる特有の方法に注意されたい。これらの項目に、レベル0におけるメインメニューの表題(100)および第1項目(101)から始め、次にレベル1におけるメニューの表題(102)および第1項目(103)、等、連続的に番号を付ける。このように、レベル0におけるメニューの第2項目は、第1項目に関係するすべてのメニューの最後の項目に続いて、番号(132)を得る。この番号付けは、項目 番号=0から始まるが、明瞭にするために、ここではこれらの項目に、図5に示す参照符と同じ番号を与える。
【0039】
図5Aのメニューの各々の項目に対して、属性{LINKEDITEM,2,...}を付加する。前に説明したように、この属性は、カーソルがこの項目に触れた(選択ではない)場合、表示すべき関係する部分的画像201を呼出す。この例における属性{FF}は、対応する項目が選択された場合、受像機によって実行すべき特定の機能(高速ファインダ)を規定する。
【0040】
図5Bは、前記メインメニューの第1メニュー項目101の選択によって表示すべきサブメニュー(レベル1)を示す。このメニューは、表題102(″TVガイド″)と、メニュー項目103(″放送中″)と、メニュー項目110(″総覧″)と、例えばコマーシャルを示す部分的画像202とを具える。図5の画面を規定するメニュー情報セクションにおける関連したデータは、

である。表題に付加した属性{GRPHCS,...}は、表示すべき部分的画像202に関係する。この属性を、メニューよりも表題に付加したため、前記部分的画像は、カーソルの位置とは独立に、このメニューが表示されている間は残っている。
【0041】
図5Cは、図5Bにおけるメニュー項目103の選択によって表示すべきレベル2におけるサブメニューを示す。これは、表題104(″放送中−19:38″)と、各々が放送中のテレビジョン番組を表す番組項目105−109とを具える。メニュー情報セクションにおける関連したデータは、

である。ここで、属性{INSTIME,...}は、現在の時刻(19:38)を表題に付加する。メニュー項目の第1文字@は、テレテキストページにおける文字列への参照を示す。これを、異なったテレビジョン送信機によって送信されるテレテキストページとしてもよい。メニュー項目の第1文字^は、番組情報セクションにおける文字列への参照を示す。
【0042】
図5Dは、メニュー110の選択によって現れる画面を示す。表題111(″総覧″)に加えて、この画面は、2つのサブメニューを同時に表示する。項目122(″今日″)および122(″明日″)を具える第1のサブメニューは、図5Cのメニューと同じレベル(=2)を有する。項目113(″朝″)、116(″午後″)および119(″晩″)を具える第2のサブメニューは、レベル3のメニューである。前記第1メニューは、活性化している。前記第2サブメニューは、項目112または122が選択された場合、活性化する。メニュー情報セクションにおける関連したデータは、

である。異なったレベルにおける2つのメニューの同時の表示を、属性MULTILEVELによって制御する(メニュー情報セクションの説明も参照されたい)。
【0043】
図5Eは、今日の晩の番組(図5Dにおける項目119)の選択によって現れるレベル4のメニューを示す。この画像は、カーソルが現在触れている番組の簡単な予告を有する部分的画像203を含む。リンクされた項目のように、カーソルが番組項目間を動くと、他のものに置き換えられる。メニュー情報セクションにおける関連したデータは、

である。表題に加えて、このメニューは、1つのメニュー項目のみを具える。このメニュー項目に付加された属性{SORT TIME,..}および{SORT DATE,0}は、この項目を、番組情報セクションにおいて送信される番組項目のリストに拡張する。前記ビデオガイドプロトコルは、番組タイトルに対する追加の情報、prog infoを、自動的に表示すべきであることを規定する。したがって、部分的画像203の表示を可能にまたは不能にする特別な機構をなしで済ませることができる。
【0044】
上述した例において、画面は、前記ツリーの葉を形成する、図5Cおよび5Eに示すようなテレビジョン番組情報を具える。しかしながら、ユーザに、ビデオレコーダのタイマを自動的に設定させ、彼が興味を持ったテレビジョン番組の詳細な説明にアクセスさせ、または、(電子ショッピングの場合において)予め決められた電話番号に自動的にダイヤルし、選択した製品を注文させる他の画面を含むようにすることができる。
【0045】
受信機の動作
この動作を、マイクロプロセッサ25(図1)のメモリに格納された制御プログラムによって規定する。図6は、前記マイクロプロセッサによって実行される動作のフローチャートを示す。最初のステップ41において、前記プロセッサは、前記データベースを構成するテレテキストページのシーケンスを規定する。すでに上述したように、予め決められたページは、取得すべきページのリストを具える。ステップ41において、前記プロセッサは、さらに、関連したページ番号をデータデコーダ23(図1)に用いる。各々のページか到着すると、それらに収容されたデータを、メモリ24(図1)に格納する。前記プロセッサは、受けたデータを分類し、前記メモリのセグメントに対応する前記データベースの各々のセクションに格納する。さらに特に、メニュー情報セクションが項目 番号が増加する順序である場合、前記プロセッサは、すべてのメニュー項目を分類する。この処理中、ユーザは、該テレビジョン受像機を他の目的、例えば、テレビジョン番組を観るために使用することができる。前記処理を、例えば、夜の間に、該受像機の待機状態において行ってもよい。
【0046】
ユーザがテレビジョン番組ガイドを参考にしたい場合、ステップ42を実行する。このステップにおいて、前記プロセッサは、メニュー情報セクションを保持するメモリセグメントにおいて、表示すべきメニューに関連したすべての項目を検索する。最初のメインメニューに関して、このステップは、レベル=0を有するすべての項目を検索するのに等しい。項目 番号=nを有する項目の検索後に表示すべきメニューに関して、ステップ42は、項目 番号=n+1を有する項目を検索するサブステップと、これらに関係するレベルLを読み取るサブステップと、レベルLを有するすべてのその後の項目をLより低いレベルを有する項目が見つかるまで検索するサブステップとを具える。例えば、レベルLにおける項目101(図5A)を選択した場合、前記プロセッサは、レベル1におけるすべてのその後の項目(すなわち、102、103および110)を、レベル0における項目(すなわち、項目132)が再び見つかるまで検索する。
【0047】
ステップ43において、前記メニューを構成し、メモリ24(図1)の予め決められたセクションに格納されたレイアウト情報セクションにおいて規定される、テキストフォント、高さ、間隔、色、等のような表示パラメータを使用して表示する。前記プロセッサは、各々のメニュー 項目に関して、^または@のいずれの文字から始まるかを決定する。^文字の場合、表示すべきテキスト文字列を、番組情報セクションから読み取るべきである。@文字の場合において、表示すべきテキスト文字列を、テレテキストページから読み取るべきである。これを、異なったTV局によって送信されたテレテキストページとしてもよい。プロセッサはまた、属性{GRPHCS}が表題に関連付けられているかどうかをチェックする。その場合、関連した部分的画像を、メモリ24(図1)のグラフィックセグメントから読み出し、前記メモリの表示セグメント(図5B参照)に書き込む。前記プロセッサは、さらに、属性{MULTILEVEL}の存在を調査し、2つのメニューを同時に画面に表示(図5D参照)しなければならないかどうかを決定する。
【0048】
ステップ44において、前記プロセッサは、遠隔カーソル制御装置27(図1)からのカーソル位置信号に応じて、画面上に表示されるカーソルの位置を制御する。ステップ45において、前記プロセッサは、前記カーソル位置が画面上に表示されるメニューに触れているかどうかを決定する。触れていない場合、前記プロセッサは、ステップ44に戻る。カーソルがメニュー項目に触れている場合、前記プロセッサは、ステップ46において、属性{LINKEDITEM}が前記メニュー項目に関係しているかどうかを調査する。このような属性が存在する場合、ステップ47を行い、関係する部分的画像を、メモリ24(図1)のグラフィックセグメントから読み出し、表示する(図5A参照)。カーソルがメニュー項目よりも番組項目に触れている場合、前記プロセッサは、これらの関係する番組 情報を表示する(図5E参照)。
【0049】
ステップ48において、前記遠隔カーソル装置のOKボタンが押されることを検知する。OKが押されない間は、ステップ44−48のループを循環し、カーソル位置の軌跡を保持し、適合するなら、前記部分的画像を変更する。OKが押された場合、前記プロセッサは、ステップ42に戻り、表示すべき新たなメニューを構成するメニュー項目を集める。
【0050】
前記電子データベースおよび関係するメニュー構造を、放送テレビジョン信号の垂直フライバック周期に収容する必要はない。前記データを、電話回線またはコンピュータネットワーク(例えば、インターネット)を介して送信することもでき、CDROMまたはコンピュータディスクのような記憶媒体において配布することもできる。したがって、前記受信機は、前記データ信号を受信する適切なインタフェース回路(″拡張カード″)を設けたデータ処理および表示ユニット(例えば、パーソナルコンピュータ)の形態をとってもよい。
【0051】
簡単に、電子データベース、例えば、電子テレビジョン番組ガイドを送信および受信する方法および装置を開示した。前記データベースは、複数の番組項目を含む。興味有る項目の検索においてユーザを援助するために、メニュー構造を同様に送信する。前記メニュー構造は、前記データベースに種々の方法においてアクセスすることを可能にする。(既知の形態のテレテキストシステムのように)番組項目を含むよりも、前記送信されたメニューは、番組項目を参照する。必要ならば、参照を、異なったTV局によって送信される番組情報に対して行うことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子番組ガイドを受信機に送信する方法であって、
複数の番組情報項目を有する項目データセクションと、前記複数の番組情報項目をナビゲートするためのメニューを規定するメニューデータセクションとを別々に送信するステップを具え、
前記メニューが、1つ又は複数のメニュー項目を含み、該メニュー項目の少なくとも1つは、前記項目データセクションで送信される表示可能な番組情報項目を参照し、前記番組情報項目のナビゲートが、前記メニューを表示し、前記メニューに含まれる1つ又は複数のメニュー項目を表示し、前記メニュー項目を参照して前記番組情報項目を表示することにより行われる、方法。
【請求項2】
電子番組ガイドを受信機に送信する送信機であって、
複数の番組情報項目を有する項目データセクションを送信する手段と、前記複数の番組情報項目を介してナビゲートするメニューを規定するメニューデータセクションを送信する手段とを具え、
前記メニューが、1つ又は複数のメニュー項目を含み、該メニュー項目の少なくとも1つは、前記項目データセクションで送信される表示可能な番組情報項目を参照し、前記番組情報項目のナビゲートが、前記メニューを表示し、前記メニューに含まれる1つ又は複数のメニュー項目を表示し、前記メニュー項目を参照して前記番組情報項目を表示することにより行われる、送信機。
【請求項3】
電子番組ガイドを受信する受信機であって、複数の番組情報項目を有する項目データセクションを受信する手段と、前記複数の番組情報項目を介してナビゲートするメニューを規定するメニューデータセクションを受信する手段とを具え、
前記メニューが、1つ又は複数のメニュー項目を含み、該メニュー項目の少なくとも1つは、前記項目データセクションで送信される表示可能な番組情報項目を参照し、前記番組情報項目のナビゲートが、前記メニューを表示し、前記メニューに含まれる1つ又は複数のメニュー項目を表示し、前記メニュー項目を参照して前記番組情報項目を表示することにより行われる、受信機。
【請求項4】
請求の範囲3による受信機を具えるビデオレコーダ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−183613(P2010−183613A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−67458(P2010−67458)
【出願日】平成22年3月24日(2010.3.24)
【分割の表示】特願平9−504941の分割
【原出願日】平成8年6月21日(1996.6.21)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】