説明

情報をデコードする方法

【課題】
媒体上のコードシンボルマーク(12)の二次元配置内にコード化されている情報をデコードする方法の場合、方向シンボルマーク(7)が、多数の列の中及び多数の行の中に配置されている。その結果、複数の列の中心線と複数の行の中心線とによる格子ネットが、列の1つのステップ幅と行の1つのステップ幅とを算出することによって読み取られる方向シンボルマーク(7)に適合され、読み取られるコードシンボルマーク(12)がそれぞれ、適合された格子ネットの1つの交点に割り当てられ、この交点は、確定された1つの情報に結合可能である。列のステップ幅(6)と列のステップ幅(5)とが異なっていて、情報シンボルマーク(12)による二次元配置の相対方向が、これらの両ステップ幅の比に基づいて算出される。コードシンボルマーク(12)用に利用される情報領域(10)が、1つの基準シンボルマーク(8)に基づいて算出される。情報シンボルマーク(12)及び方向シンボルマーク(7)は、その都度の特徴付ける識別可能なグラフィックアート造形に基づいて区別されて割り当てられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、媒体上のコードシンボルマークの二次元配置内にコード化されている情報をデコードする方法に関する。この場合、この二次元配置は、情報領域を有する。この情報領域内では、各シンボルマークの位置が、確定された情報に結合可能である。この場合、この二次元配置は、この情報領域を確定する方向シンボルマークを有する。そしてこの場合、複数のコードシンボルマークと複数の方向シンボルマークとによる二次元配置が、コードリーダーによって読み取られる。
【背景技術】
【0002】
情報が自動的に検出されてデコードされ得るように、これらの情報が、複数のコードシンボルマークの配置によって媒体の表面上に記憶され得る。コードシンボルマークの多くの場合にバーコードと呼ばれる多数の一次元配置及びマトリックスコードとも呼ばれる二次元配置が公知である。
【0003】
前者のバーコードは、15年以上前から発展しかつ開示されている。この間に、バーコード及びマトリックスコードの様々な構成が、国内で固有に及び/又は国際的に規格化されていて、包括的には製品に印を付けるために、つまり非常に一般的には身元確認のために利用される。
【0004】
コードシンボルマークによる二次元配置を有するマトリックスコードは、大量の情報を小さい1つの面上に記憶することを可能にする。これらのコードシンボルマークは、多くの場合に明るい又は暗い複数の正方形つまりピクセルから成る。この場合、マトリックスコードの読み取りにくい又は損傷した領域が、通常のエラー補正方法によって認識され得る。そして、エラーのある情報が多くの場合に検出される。
【0005】
複数のマトリックスコードが公知である(ヨーロッパ特許第1 523 726号明細書)。マトリックスコードの簡単でかつ確実なデコードを可能にするため、これらのマトリックスコードの場合、マトリックスコード面の読み取り時に、各コードシンボルが、読取機の光学分解能の読み取り時の1つのピクセルにほぼ一致するように、したがってこのときに発生した画像データに一致するように、個々のコードシンボルマークの大部分が設けられている。この場合、コードシンボルマークの大きさ、すなわちマトリックスコードの寸法は、コードリーダーの分解能によって予め設定されていてかつ確定されている。コードシンボルマークつまりマトリックスコードが印刷された面の変更は、不可能であるか又は比較的大きな経費だけによって可能である。
【0006】
マトリックスコードをデコードする別の方法が公知である(ヨーロッパ特許第0 564 708号明細書)。これらの方法の場合、コードシンボルマークを配置するために設けられている面領域が、水平方向の表示ライン及び垂直方向の表示ラインによって予め設定される。これらの表示ラインは、1つの四角形の領域をコードシンボルマークに対してプリセットする。マトリックスのスケーリングが、これらの表示ラインに沿った適切な複数の区分マークによって自動化可能に算出でき、デコード時に考慮され得る。しかしながら、これらの表示ラインの一部又は全部が損傷しているか又は読み取りにくい場合、コードシンボルマークが印刷された面は確実に検出できずかつエラーなしに読み取りできない。これらの表示ラインは、マトリックスコードの縁部分に位置している面領域だけをカバーする。これらの領域内の頻繁に発生する読み取りエラー又は損傷は、表示ラインによって通常のエラー補正方法で補正され得ない。その結果、これらの表示ラインの小さい損傷又は読み取りにくさだけで、そうでなければ読み取りできるマトリックスコードが完全に判読不能になる。
【特許文献1】ヨーロッパ特許第1 523 726号明細書
【特許文献2】ヨーロッパ特許第0 564 708号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、コードシンボルマークに対して設けられている面が可能な限り任意に選択されかつプリセットされ得、二次元配置の部分領域が読み取りにくいか又は損傷している時でも、可能な限りエラーのないデコードが可能であるように、冒頭で述べた種類の二次元配置内の情報をデコードする方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題は、本発明により、方向シンボルマークが多数の列の中及び多数の行の中に配置されていて、複数の列の中心線と複数の行の中心線とによる格子ネットが列の1つのステップ幅と行の1つのステップ幅とを算出することによって読み取られる方向シンボルマークに適合され、引き続き読み取られるコードシンボルマークがそれぞれ、適合された格子ネットの1つの交点に割り当てられ、この交点は、確定された1つの情報に結合可能であることによって解決される。個々のコードシンボルマーク間の距離及びコードシンボルマークによって覆われた面の二次元配置の寸法の双方が、方向シンボルマークの自由にプリセット可能な配置によってほぼ任意にプリセットされ得る。対応する面は、必ずしも四角形である必要はない。
【0009】
方向シンボルマークは、情報領域の幾何学特性を決定するために使用される。この情報領域内では、この情報領域に配置された複数のコードシンボルマークが、確定された1つの情報に結合可能である。
【0010】
十分に多くの方向シンボルマークが使用される場合、一部、場合によってはさらに方向シンボルマークの大多数が、損傷しているか又は読み取れないか又は完全に欠けている 時でも、情報領域は、依然として確実に確認されて決定され得る。一部が読み取りにくいコードシンボルマークつまりこれによって検出されなかった情報が、公知のエラー補正方法によって及び冗長な情報記憶及び情報コード化によって復元され得る。このような方法及び手段は、特に存在するマトリックスコードに関して既に説明したデコード方法に関連して十分に説明されてかつ公知である。
【0011】
複数の方向シンボルマークが、確定された1つの情報に結合可能である必要があるので、これらの方向シンボルマークの配置又は形態が、任意に選択でき、コードシンボルマークのデコードに関連した必須でない別の目的に対しても使用でき、これらの目的に適合され得る。したがって、例えば、方向シンボルマークが、ロゴ,像又は美的なグラフィックアート造形を観察者に対して認識可能に再生するように、これらの方向シンボルマークは構成されて配置され得る。したがって、二次元配置のほとんどの部分が方向シンボルマークによって覆われていて、比較的小さい情報領域内だけでつまり僅かな量のコードシンボルマークによって、対応する僅かな情報量が、コード化されているか又は確実にデコードされ得ることも考えられる。しかしながらこの僅かな情報量は、特定の用途に対して十分である。人間の観察者が知覚できる方向シンボルマークによって生成されたグラフィックアート造形の意味を通じて、別の情報が伝達され得る。
【0012】
本発明の思想の構成の結果として、格子ネットが列の中心線と行の中心線との成す角度を算出することによって読み取られる方向シンボルマークに適合可能であることが提唱されている。方向シンボルマークの列及び行が、1つの角度で互いに配置され得ることによって、これらのシンボルマークの二次元配置は、直角な格子ネットに必ずしも限定されていない。任意に使用できる面を好ましく利用するため及び大量の情報を記憶又はデコードするために利用するため、こうして、例えば情報領域が、四角形でない面に最適に適合され得る。また、シンボルマークによる二次元配置の一義的な方向付けが、列の中心線と行の中心線との成す角度をプリセットすることによって自動的に可能になる。
【0013】
特に、列のステップ幅と列のステップ幅とが異なっていて、情報シンボルマークによる二次元配置の相対方向がこれらの両ステップ幅の比に基づいて算出されることが提唱されている。これらの両ステップ幅が異なる場合、水平方向の個々のシンボルマークの間隔が、垂直方向のシンボルマークの間隔より大きいことが、例えばプリセットできかつシンボルマークの読み取り時に考慮され得る。したがって、コードリーダーに対する個々のシンボルマークの方位に関係なく、これらのシンボルマークの相対方向、すなわち水平の方位又は垂直の方位が確実に算出され得る。
【0014】
シンボルマークの絶対方向が、例えば鏡像でない配置等内の方向点の配置によってプリセットされ得る。この絶対方向は、読み取られるコードシンボルマークを適合された格子ネットの算出された交点とこれらの交点に結合した情報とに割り当てることを可能にする。
【0015】
本発明の特に好適な構成によれば、二次元配置が複数の基準シンボルマークを有する ことが提唱されている。情報領域が、これらの基準シンボルマークに基づいて決定可能でありかつ算出される。多数の基準シンボルマークが使用される場合、基準シンボルマークを介した情報領域の位置及び大きさが、これらの基準シンボルマークの数及び位置によって示され、デコード時に算出され得る。情報領域の大きさが予め設定されている場合、この情報領域の適切な位置のときに、デコード時にこの情報領域の位置を確実にかつ一義的に算出できるようにするためには、ただ1つの基準シンボルマークだけで十分である。
【0016】
情報領域と方向領域とが重なり合わないように、これらの両領域を二次元配置内に設けることが可能である。このとき、シンボルマークをコードシンボルマークと方向シンボルマークとに区別することは、両領域のうちの一方の領域に割り当てることだけによって実施できる。その結果、コードシンボルマークと方向シンボルマークとに対する単一のシンボルマークが可能である。任意に使用できる面をより良好に利用できるようにするため、両領域を重ねて又は同一に予め設定し、コードシンボルマークと方向シンボルマークとの間の違いをシンボルマークの相違するグラフィックアート造形によって特徴付けることも考えられる。相違するグラフィックアート造形は、例えば形,大きさ若しくは色又はこれらの特性の任意の組み合わせで区別を付けることができる。これによって、情報シンボルマーク及び方向シンボルマークが、その都度の特徴付ける識別可能なグラフィックアート造形に基づいて区別されて割り当てられ得る。
【0017】
多数の方向シンボルマークが互いに直接隣接し、ほぼつながって配置される必要があるように、規定にしたがって提唱することも可能である。したがって、全ての方向シンボルマークをそれぞれ、最大で隣接した方向シンボルマークに対して僅かな列又は行の分だけ、例えば2つ又は3つの列又は行の分だけ離してもよいことが提唱できる。
【0018】
これとは違って、コードシンボルマークが個々にかつ全ての隣接したシンボルマークに対してより大きい間隔を伴って配置されてもよいことが提唱される場合、方向シンボルマークの特別な特徴づけ又は方向シンボルマークの配置に対してプリセットされている領域が必要になることなしに、全てのコードシンボルマークの量が、隣接したシンボルマークに基づいて算出され得る。したがって、方向シンボルマークの量及び配置が、シンボルマークによる二次元配置の生成時に任意にプリセットされ得る。その結果、個々にコード化すべき情報又は任意に使用できる面に対してシンボルマークをダイナミックに適合させることが可能である。
【0019】
本発明の思想の1つの構成によれば、二次元配置がデータソースシンボルマークを有することが提唱されている。1つのデータソースが、これらのデータソースシンボルマークに基づいて、確定された情報によって算出可能である。これらの確定された情報は、格子ネットの交点に結合可能である。同様にこれらのデータソースシンボルマークは、二次元配置の重なっていない領域内のこれらのデータソースシンボルマークの配置に基づいて又は異なるグラフィックアート造形によって認識されて評価され得る。したがって例えば、会社内、公共の施設内又は国内で、確定された情報がそれぞれ、プリセットされている1つのデータソース内に格納されていて、コードシンボルマークのデコード時にそれぞれの会社、公共の施設又は1つの国によって呼び出され得ることが考えられる。
【0020】
以下に、図中に示されている本発明の思想の1つの実施の形態を詳しく説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図1中には、具体的に説明するため、複数のシンボルマーク1による1つの二次元配置が、これらのシンボルマーク1のそれぞれの外側の列及び行によって規定された1つの四角形で示されている。これらの個々のシンボルマーク1は、互いに直角に配置された矢印3だけによって例示的に示された複数の行の中及び矢印4だけによって例示的に示された複数の列の中に配置されている。図1中に示された二次元配置は、44個の列及び33個の行を有する。
【0022】
隣接した2つの行3の間隔が、行のステップ幅5として示され、図1中には矢印Aによって例示的に示されている。同様に隣接した2つの列4の間隔が、列のステップ幅6として示され、図1中には両矢印Bだけによって例示的に示されている。
【0023】
この示された実施の形態の場合、行のステップ幅5は、列のステップ幅6より大きい。列のステップ幅6に対する行のステップ幅5は、図面中に示されたこの実施の形態の場合は2:√2である。当然に、これらのステップ幅の別の比も考えられる。この場合、情報の確実でかつエラーのないデコードを可能にするため、これらのステップ幅の十分な違いが目的に合わせて選択される。
【0024】
この示された実施の形態の場合、行のステップ幅5が、行のステップ幅6より大きく規定にしたがってプリセットされている。その結果、シンボルマーク1の水平又は垂直の方向合わせが、読み取り方向に関係なく確認でき、したがってシンボルマーク1の相対方向が算定され得る。
【0025】
行のステップ幅5及び列のステップ幅6が、知られている方法によって幾つかのシンボルマーク1だけに基づいて一義的に算出され得る。既知の行のステップ幅5及び列のステップ幅6の場合は、複数の列の中心線と複数の行の中心線とによる格子ネットが、読み取られるシンボルマーク1に適合され得る。
【0026】
図2中に例示的に示されたシンボルマーク1による配置は、方向シンボルマーク7だけである。これらの方向シンボルマーク7は、図1中に四角形2として示されていてかつ予め設定されているように二次元配置の最大領域内に存在する。しかしながら、例えば、シンボルマーク1による二次元配置の最大領域の正確な位置が既に確定していることは、列のステップ幅5及び行のステップ幅6の決定に対して必要でない。この最大領域の縁部分又は例えば角に方向シンボルマーク7によって印を付ける必要はない。
【0027】
方向シンボルマーク7が、確定された情報に結合される必要はないので、これらの方向シンボルマーク7の配置は任意でよい。この実施の形態では、これらの方向シンボルマーク7は、ピクトグラムの形態で示されていて、人間の観察者にとって明らかなようにサッカー選手を示す。
【0028】
図3中には、方向シンボルマーク7に加えて、1つの基準シンボルマーク8が、シンボルマーク1による二次元配置の最大領域の右上の角に配置されている。この示された実施の形態の場合、この基準シンボルマークは、規定にしたがって最大領域の右上の角に存在するものの、この基準シンボルマークは、専ら一義的に認識可能でありかつ読み取られる最大領域の内部に配置されているマークである必要がある。
【0029】
シンボルマーク1の方向及び方位が、この基準シンボルマーク8によって一義的に確定つまり算出去され得る。この実施の形態で設けられている33個の行の中心線及び44個の列の中心線による格子ネットに基づいて、方向シンボルマーク7及び基準シンボルマーク8によって、二次元配置である四角形2の最大領域の位置及び大きさが一義的に決定される。この基準シンボルマークに基づいて算出されたシンボルマーク1による二次元配置の最大領域が、図3中に破線9によって示されていて四角形2に相当する。
【0030】
専ら例示的に図4中に示されたような実施の形態の場合、二次元配置の最大領域が、左に配置された情報領域10と重ならないでこの情報領域10につながっている方向領域11とに分割されている。この情報領域10は、8つの行幅及び44個の列の高さである。基準シンボルマーク8の一義的な確認を可能にし、同時に単一のシンボルマーク1を使用できるようにするため、情報領域10の下の列は使用されない。
【0031】
3つのコードシンボルマーク12が、情報領域10内に専ら例示的に示されている。これらのコードシンボルマーク12の位置が、確定された情報に一義的に結合できる。この目的のため、これらのコードシンボルマーク12が、図示しなかった格子ネットの対応する交点に割り当てられる。この場合、この格子ネットの3つの交点による算出された組み合わせが、データソース内で確定された呼び出し可能な情報に結合されている。この示された実施の形態では、大量の情報が、僅かなコードシンボルマーク12だけによってコード化され、表面上にマーク付けつまり記憶され得る。この場合、サッカー選手の主にピクトグラム状の表示が、人間の観察者によって認識される。
【0032】
情報領域10及び方向領域11は、シンボルマーク1による必須でない四角形の二次元配置内に重なってつまり同一に設けられて配置されてもよい。個々のシンボルマーク1の意味は、例えば形,色又は大きさによって区別され得る。
【0033】
この例示的に説明された実施の形態の場合で記憶された情報を確認するため、以下の方法ステップが必要である:
a)十分な分解能で全てのシンボルマーク1を読み取り、画像データ内に記憶し、
b)確認されたシンボルマーク1が、y方向の列内及びx方向の行内に配置されるまで、読み取られた画像情報を回転し、
c)x方向又はz方向のシンボルマーク1間の最短間隔を決定し、格子ネットを算出し、
d)基準シンボルマーク8を算出し、二次元配置又は情報領域10及び方向領域11の最大領域を決定し、
e)コードシンボルマーク12を格子ネットの交点に割り当て、これらの交点に結合し、データソース上に格納された情報を呼び出す。
【0034】
例示的に上述した方法と違って、最初の方法ステップで、読み取られたシンボルマークをデジタル画像データに変換して記憶するのではなくて、個々のシンボルを確認し、これらの個々のシンボル情報及びこれらの個々のシンボル情報の位置を、引き続くさらなる処理に対して既に準備され、圧縮されたデータフォーマット内に記憶することも可能である。
【0035】
個々のシンボルマーク1の大きさ及び四角形2つまり情報領域10及び方向領域11の寸法の双方が自由に選択可能である。それ故に本発明の方法は、例えば名刺又はポスターにも印刷されているような情報をデコードするために使用され得る。方向シンボルマーク7の配置が、人間の観察者に対して、例えばピクトグラム又はイメージの形態の認識可能な像を提供し、この方法で追加の情報を伝達するか、又は、美的な作用が得られる。
【0036】
シンボルマークによる二次元配置のデコードに関して上述した方法は、シンボルマークによる三次元配置にも転用でき使用できる。より高い情報密度及び記憶容量を可能にするため、シンボルマークによる三次元配置を先行する方法ステップで相前後して配置されたシンボルマークによる多数の二次元配置に変え、引き続きデコードすることが提唱されている。
【0037】
したがって、例えば透明な合成樹脂若しくは合成プラスチックから成るブロック又はホログラムの形態で生成されたシンボルマークによるあらゆる任意の三次元配置が、最初の方法ステップでシンボルマークによる複数の二次元配置を並べたものに分解され得る。次いでこれらの二次元配置は、適切な順序で上述した方法によってデコードされ得る。シンボルマークによる三次元配置の内部のこれらの二次元配置の個々の平面の位置が、例えば3つの空間方向内のそれぞれの平面の同様に異なるステップ幅によってプリセットされ、デコード時に算出され得る。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】シンボルマークの四角形の配置を示す。この四角形の配置の列のステップ幅は、行のステップ幅と異なる。
【図2】容易に認識可能なピクトグラムの形態の図1の二次元配置内の複数の方向シンボルマークによる配置に対する一例を示す。
【図3】追加の1つの基準シンボルマークを有する複数の方向シンボルマークによる図2中に示された配置を示す。
【図4】追加の複数のコードシンボルマークを有する図3中に示された配置を示す。
【符号の説明】
【0039】
1 シンボルマーク
2 四角形
3 行
4 列
5 行のステップ幅
6 列のステップ幅
7 方向シンボルマーク
8 基準シンボルマーク
9 破線
10 情報領域
11 方向領域
12 コードシンボルマーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体上のコードシンボルマークの二次元配置内にコード化されている情報をデコードする方法にあって、この場合、この二次元配置は、情報領域を有し、この情報領域内では、各シンボルマークの位置が、確定された情報に結合可能であり、この場合、この二次元配置は、この情報領域を確定する方向シンボルマークを有し、そしてこの場合、複数のコードシンボルマークと複数の方向シンボルマークとによる二次元配置が、コードリーダーによって読み取られる方法において、
前記方向シンボルマーク(7)が、多数の列(4)の中及び多数の行(3)の中に配置されていて、複数の列の中心線と複数の行の中心線とによる格子ネットが、列の1つのステップ幅(6)と行の1つのステップ幅(5)とを算出することによって読み取られる前記方向シンボルマーク(7)に適合され、引き続き、読み取られるコードシンボルマーク(12)がそれぞれ、適合された格子ネットの1つの交点に割り当てられ、この交点は、確定された1つの情報に結合可能であることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記格子ネットは、前記列の中心線と前記行の中心線との成す角度を算出することによって前記読み取られる方向シンボルマーク(7)に適合可能であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記列のステップ幅(6)と前記列のステップ幅(5)とが異なっていて、情報シンボルマーク(12)による前記二次元配置の相対方向がこれらの両ステップ幅の比に基づいて算出されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記二次元配置は、少なくとも1つの基準シンボルマーク(8)を有し、情報領域(10)が、この基準シンボルマーク(8)に基づいて算出されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記情報シンボルマーク(12)及び前記方向シンボルマーク(7)は、その都度の特徴付ける識別可能なグラフィックアート造形に基づいて区別されて割り当てられることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
全ての方向シンボルマークがそれぞれ、最大で隣接した方向シンボルマークに対して僅かな列又は行の分だけ、例えば2つ又は3つの列又は行の分だけ離れていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記二次元配置は、データソースシンボルマークを有し、1つのデータソースが、これらのデータソースシンボルマークに基づいて、確定された情報によって算出可能であり、これらの確定された情報は、前記格子ネットの前記交点に結合可能であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
シンボルマークによる三次元配置が、先行する方法ステップで相前後して配置されたシンボルマークによる多数の二次元配置に変えられ、引き続きデコードされることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2009−525524(P2009−525524A)
【公表日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−552746(P2008−552746)
【出願日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際出願番号】PCT/EP2007/000868
【国際公開番号】WO2007/088054
【国際公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【出願人】(508234040)ホーホシューレ・ダルムシュタット・ユニバーシティー・オブ・アプライド・サイエンシズ (2)
【Fターム(参考)】