情報入力システムおよび情報入力方法
【課題】ユーザが先入観なしに主観レベルを入力できる情報入力システムを提供する。
【解決手段】設問を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された設問を表示し、前記設問に対する回答をタッチ入力により受け付けるタッチパネル式の入力表示手段と、前記設問が評定尺度を用いて回答する設問である場合に、前記設問と、前記評定尺度にかかる形容詞対と、前記評定尺度の両端点を結ぶ尺度バーと、を前記入力表示手段に表示するとともに前記入力表示手段上に有効回答領域を定め、且つ前記有効回答領域にタッチ入力が確認された場合に、前記入力表示手段の当該タッチ位置に尺度決定カーソルを表示させる表示処理手段と、を備えることを特徴とする情報入力システム。
【解決手段】設問を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された設問を表示し、前記設問に対する回答をタッチ入力により受け付けるタッチパネル式の入力表示手段と、前記設問が評定尺度を用いて回答する設問である場合に、前記設問と、前記評定尺度にかかる形容詞対と、前記評定尺度の両端点を結ぶ尺度バーと、を前記入力表示手段に表示するとともに前記入力表示手段上に有効回答領域を定め、且つ前記有効回答領域にタッチ入力が確認された場合に、前記入力表示手段の当該タッチ位置に尺度決定カーソルを表示させる表示処理手段と、を備えることを特徴とする情報入力システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、評定尺度を用いた設問を表示し、回答を入力する情報入力システムに関する。
【背景技術】
【0002】
アンケートや問診により、被質問者の意見を把握し、また被検者の健康状態や心理・精神状態を診断することが行われている。アンケート等は、従来、対面式または質問や回答欄を有する質問用紙を使用して行われていた。対面式は、正確な回答を得やすいという利点があるが、質問者と被質問者が直接会う必要があり、必要を感じたそのときに行うことができないという問題があった。また、質問用紙を使用する場合、直接会う必要がないので利便性に優れる一方、何度も書き直すことが可能であるとともに、記入日時を特定することができないため、不正確な回答となりやすいという問題がある。
【0003】
情報端末を用いた問診の電子化に関する技術としては、特許文献1〜5がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平4−361742号公報
【特許文献2】特開平9−84771号公報
【特許文献3】特開平10−143578号公報
【特許文献4】特開2003−242248号公報
【特許文献5】特開2002−351977号公報
【0005】
特許文献1は、被検者の問診を行う問診端末手段と、問診端末手段により得られた問診結果に応じた治療メニューを作成する治療メニュー作成手段と、リフレッシュルームを治療メニューに応じた環境に変化させる治療環境設定手段とを有する健康管理システムを開示している。
【0006】
特許文献2は、使用者に前記入力装置によって入力させる診断情報と測定値に対応して付けられた日付時刻情報とを、主記憶装置に格納し、測定手段によって測定された血圧、心拍、心電を含む測定値と、測定値に対応して付けられた日付時刻情報とを、主記憶装置に格納する遠隔診断システムを開示している。
【0007】
特許文献3は、問診端末に入力された問診の回答結果により、問診端末で行う問診内容を選択的に変化させる遠隔問診支援システムを開示している。
【0008】
特許文献4は、ユーザに複数の問診項目をユーザ端末を介して提示し、ユーザ端末を介して問診項目に対してユーザが回答してきた場合に、問診判定手段により所定のパラメータと推論処理によって問診項目に対する回答を分析してユーザが判定を要求する対象の状態を判定し、その判定結果に基づきユーザが判定を要求した対象の状態をユーザ端末を介してユーザに提示する問診判定方法を開示している。
【0009】
特許文献5は、問診とともに問診に対する回答を選択入力可能に候補表示する問診画面をネット上に提供し、ネット上の任意の情報端末装置の問診画面から選択入力された回答に応じて、該情報端末装置に症例を決定して該症例に対応する治療例を実施可能な専門医又は専門医療機関を抽出して当該回答が選択入力された情報端末装置に表示させる治療情報提供方法を開示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
被質問者の主観レベルを客観的に把握・判断するためには、評定尺度を用いた設問が用いられるが、本発明者は、電子化された情報入力システムにおいて、評定尺度を用いた設問に回答する場合には、次のような問題があることを知った。
【0011】
(1)多段階の尺度を用いる場合、被質問者は、実際の主観レベルよりも中央側の選択肢を選択する傾向がある。
(2)無段階の(自由な)尺度を用いる場合、回答入力画面に尺度決定のためのカーソルをあらかじめ表示しておくと、被質問者は、実際の主観レベルよりもカーソル表示位置に近い位置を選択する傾向がある。
【0012】
本発明は、上記知見に基づき完成されたものであって、主観レベルを回答する際に、被質問者が正確な主観レベルを入力できる情報入力システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するための情報入力システムにかかる本発明は、設問を表示し、回答をタッチ入力するタッチパネル式の入力表示手段と、前記設問が評定尺度を用いて回答する設問である場合に、前記設問と、前記評定尺度にかかる形容詞対と、前記評定尺度の両端点を結ぶ尺度バーと、を前記入力表示手段に表示するとともに前記入力表示手段上に有効回答領域を決定し、且つ前記有効回答領域にタッチ入力が確認された場合に、前記入力表示手段の当該タッチ位置に尺度決定カーソルを表示させるように制御する表示処理手段と、前記設問を記憶する記憶手段と、を備えることを特徴とする。
【0014】
この構成では、被質問者が主観レベルを尺度評価して回答する場合に、初期の回答入力画面には、評定尺度にかかる形容詞対と尺度の両端点を結ぶ尺度バーは表示されるが、尺度決定カーソルは表示されない。そして、ユーザのタッチ入力が確認された場合に、入力表示手段の当該タッチ位置に初めて尺度決定カーソルが表示される。このため、多段階の尺度を用いる場合のように実際の主観レベルよりも中央側の選択肢を被質問者が選ぶことがなく、且つカーソル初期表示位置に影響されて被質問者が尺度を決定することもない。よって、被質問者が主観レベルを正確に尺度評価して入力できる。
【0015】
上記構成において、表示処理手段は、尺度決定カーソルを表示させた後、有効回答領域内にさらなるタッチ入力があった場合に、最終タッチ位置に尺度決定カーソルを表示するように制御する構成とすることができる。
【0016】
この構成では、尺度決定カーソルの位置を微調整できるので、被質問者がより正確に主観レベルを正確に尺度評価して入力できる。
【0017】
上記構成において、表示処理手段は、尺度決定カーソルの表示と同時又は表示後に、次の設問に移行または設問を終了させる決定ボタンを表示させる構成とすることができる。
【0018】
上記構成において、表示処理手段は、設問、形容詞対、尺度バーとともに次の設問に移行または設問を終了させる決定ボタンを、タッチ入力を受け付けない態様で表示させ、尺度決定カーソルの表示と同時又は表示後に、決定ボタンをタッチ入力を受け付ける態様に変更して表示させる構成とすることができる。
【0019】
これらの構成を採用することにより、被質問者が回答を入力せずに、次の質問に移行したり、質問回答を終了したりすることを防止できる。
【0020】
上記課題を解決するための情報入力方法にかかる本発明は、評定尺度を用いる設問を表示し、回答入力を受け付ける情報入力方法において、前記設問と、前記評定尺度にかかる形容詞対と、前記評定尺度の両端点を結ぶ尺度バーと、をタッチパネルに表示し、且つ前記タッチパネル上に有効回答領域を定める回答入力初期画面表示ステップと、被質問者が前記有効回答領域にタッチ入力を行う入力ステップと、タッチパネルの当該タッチ位置に尺度決定カーソルを表示させる尺度決定カーソル表示ステップと、を備えることを特徴とする。
【0021】
上記情報入力方法に係る本発明によると、それぞれ上記情報入力システムに係る本発明と同様の効果が得られる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によると、被質問者が主観レベルを正確に尺度評価して入力できる情報入力システムを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、実施の形態に係る情報入力システムのブロック図である。
【図2】図2は、実施の形態に係る情報入力システムの携帯端末の構成例を示す図である。
【図3】図3は、実施の形態1に係る情報入力システムの画面表示を示す図であり、図3(a)は初期画面、図3(b)は、タッチ入力後、図3(c)はカーソル位置変更後を示す。
【図4】図4は、実施の形態1に係る情報入力システムの動作フローを示す図である。
【図5】図5は、実施の形態2に係る情報入力システムの画面表示を示す図である。
【図6】図6は、有効回答領域と尺度決定カーソルの表示との関係を説明する図である。
【図7】図7は、尺度決定カーソルの表示処理の変形例を説明する図である。
【図8】図8は、実施の形態3に係る情報入力システムの画面表示を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
(実施の形態1)
本実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施の形態に係る情報入力システムのブロック図である。
【0025】
図1に示すように、本実施の形態に係る情報入力システムは、設問を記憶する記憶手段3と、記憶手段3に記憶された設問を表示し、設問に対する回答をタッチ入力により受け付ける入力表示手段1と、設問が評定尺度を用いて回答する設問である場合に、設問と、評定尺度にかかる形容詞対と、評定尺度の両端点を結ぶ尺度バーと、を入力表示手段1に表示するとともに入力表示手段1上に有効回答領域を定め、且つ有効回答領域にタッチ入力が確認された場合に、入力表示手段1の当該タッチ位置に尺度決定カーソルを表示させる表示処理手段2と、を備えている。
【0026】
入力表示手段1は、設問を表示し、且つその回答を入力するものである。入力表示手段1としては、公知のタッチパネルを用いることができる。たとえば、液晶や有機EL等を用いたディスプレイと、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式等を用いたポインティングデバイスを組み合わせたものを用いることができる。
【0027】
表示処理手段2は、設問が評定尺度を用いて回答する設問である場合に、設問と、評定尺度にかかる形容詞対と、評定尺度の両端点を結ぶ尺度バーと、を入力表示手段1に表示するとともに入力表示手段上に有効回答領域を決定し、且つ有効回答領域にタッチ入力が確認された場合に、入力表示手段1の当該タッチ位置に尺度決定カーソルを表示させるように制御するものである。表示処理手段2としては、中央処理装置(CPU)等の公知の処理装置を用いることができる。
【0028】
有効回答領域65と、尺度バー64と、尺度決定カーソルの表示について、図6を用いて説明する。被質問者は、おおむね尺度バー64上をタッチ入力して回答を行うが、尺度バー64上でない地点の入力であってもこれを受け付けるべく、本実施の形態では、有効回答領域65は、尺度バー64を含み、尺度バー64よりも広い領域を有している。そして、次のような処理が行われて、尺度決定カーソルが表示される。
【0029】
(1)尺度バー64上の地点Xがタッチされた場合、当該タッチ地点に尺度決定カーソルが表示される。
(2)尺度バー64上以外の地点であって有効回答領域65上の地点がタッチ入力された場合、タッチ地点にもっとも近い尺度バー64上の地点に、尺度決定カーソルが表示される。
この場合、図6において、尺度バー64よりも上方にはずれた地点Aにタッチ入力があった場合には、地点Aよりまっすぐ下におろした尺度バー64上の地点に尺度決定カーソルが表示され、尺度バー64よりも右下方にはずれた地点Bに入力があった場合には、形容詞対の右方端である「とても強い」63b側の尺度バー64上の端点に尺度決定カーソルが表示される。
(3)有効回答領域65外の地点Cに入力があった場合には、尺度決定カーソルは表示されない。
【0030】
なお、有効回答領域65を尺度バー64と同一の範囲としてもよい。
【0031】
記憶手段3は、設問があらかじめ記憶され、設問の回答を記憶するものである。記憶手段3としては、ハードディスク、半導体メモリ、ホログラフィックメモリ等を用いることができる。また、記憶手段3は、メモリーカード等のリムーバブルメディアであってもよい。また、情報入力システムは、有線や無線の通信手段を備え、設問を通信回線により取得し、記憶手段3に記憶する構成であってもよい。
【0032】
図2は、本実施の形態にかかる情報入力システムを適用した携帯電話のブロック図である。本実施の形態にかかる携帯電話は、中央処理装置(CPU)等の制御部11と、タッチパネル式の入力表示部12と、記憶部13と、通信部14と、スピーカ等の音声出力部15と、を有している。また、入力表示部12に加えて、さらにキーボード等の入力デバイスを有していてもよい。これらの各部は、携帯電話に本来備わっているものを用いることができる。
【0033】
図4に、本実施の形態にかかる情報入力システムの動作フローを示し、図3に、本実施の形態にかかる情報入力システムの表示画面を示す。
【0034】
処理が開始されると、図3(a)に示すように、入力表示手段21に、主観レベルを尺度評価する設問22と、形容詞対23a、23bと、尺度バー24と、尺度を決定する決定ボタン26と、を有する初期画面が表示され、入力表示手段21上には、尺度の回答のタッチ入力を受け付ける有効回答領域25が決定される(S101)。この有効回答領域25は、入力表示手段に表示する構成としてもよく、決定はするが表示はしない構成としてもよい。
【0035】
被質問者が主観レベルをX地点であると決定しタッチペンや指等を用いてタッチ入力すると(S102)、図3(b)に示すように、当該タッチ位置に尺度決定カーソル27が表示される(S103)。
【0036】
S104では、有効回答領域25内にさらなるタッチ入力があるか否かを判定する。入力がある場合にはS105に移行し、入力がない場合にはS106に移行する。
【0037】
S105では、カーソル表示位置の変更を行う。たとえば、図3(b)に示す画面表示において、被質問者が尺度決定カーソル27をタッチした状態で左方向にY地点まで移動させて、タッチパネルから離すと、図3(c)に示すように、最後にタッチ入力が確認された地点であるY地点に尺度決定カーソル27が表示される。このとき、被質問者のタッチ入力位置の移動に伴い、尺度決定カーソル27を移動させつつ表示する構成であってもよく、被質問者がタッチ入力位置を移動させているときには、尺度決定カーソル27を移動させない(元の位置に表示し続ける)もしくは表示しない構成としてもよい。
【0038】
S106では、決定ボタンの入力の有無を判定する。入力がない場合にはS104に移行し、入力がある場合には当該設問が終了する(処理終了)。複数の設問がある場合には、次の設問に移行処理する。
【0039】
本実施の形態による表示処理を行うことにより、回答入力画面の表示形態による先入観なく被質問者が主観レベルを尺度評価して入力できる。また、尺度決定カーソルの表示処理後に、尺度決定カーソルの位置を微調整することができるので、より正確に被質問者が主観レベルを尺度評価して入力できる。
【0040】
なお、上記では、決定ボタン26を初期画面に表示しているが、初期画面では表示せず、尺度決定カーソル27が表示されるのと同時に表示する構成とすることができる。また、初期画面で決定ボタン26は表示するものの入力は受け付けない構成とし(図7(a)参照)、有効回答領域25内(同図ではX地点)にタッチ入力があり、尺度決定カーソル27が表示されると、決定ボタン26に対するタッチ入力を受け付けるようにする構成とすることができる(図7(b)参照)。同図では、初期画面では決定ボタンを破線で示し、尺度決定カーソル27表示後は、決定ボタンを実線で示している。これらの構成を採用することにより、被質問者が回答を入力せずに、次の設問に移行したり、回答を終了したりすることを防止できる。
【0041】
また、決定ボタン26は、当該設問に対する回答を決定するものであり、次の設問がある場合には、「次へ」のような表示形態としてもよい。
【0042】
(実施の形態2)
図5は、本実施の形態に係る情報入力システムの画面表示を示す図である。図5に示すように、本実施の形態では、暗い、明るいという形容詞対33a、33bと、暖かい、冷たいという形容詞対33c,33dという2つの形容詞対と、これに対応する評定尺度の両端点を結ぶ尺度バー35a,35bを用いて、被質問者の主観レベルを二次元把握すること以外は、上記実施の形態1と同様である。
【0043】
なお、有効回答領域35は、尺度バー34a、34bを縦方向及び横方向の軸とした長方形状となっている。本実施の形態では、有効回答領域にタッチ入力があった場合、当該位置に尺度決定カーソルを表示するものであり、上記実施の形態1のように、尺度バー上に移動させて表示することはない。
【0044】
本実施の形態にかかる情報入力システムの動作フローは、上記実施の形態1と同様とであるので、その説明を省略する。
【0045】
(実施の形態3)
本実施の形態では、評定尺度を用いる設問と、その他の設問やメッセージを順次表示する例を、図8を用いて説明する。図8は、実施の形態3に係る情報入力システムの画面表示を示す図である。
【0046】
図8(a)には、複数の選択肢から被質問者が1つを選択する設問を示している。この例では、ラジオボタンを用いている。被質問者が「休憩中」を選択し、次へボタンをタッチ入力すると、次の設問に移行する。なお、戻るボタンをタッチ入力すると、前の設問に移行し、前の設問の回答を修正することができる。
【0047】
図8(b)には、複数の選択肢から被質問者が1つを選択する設問を示している。この例では、リストボックスを用いている。リストボックス表示では、選択肢が一画面に表示できない場合においてもスクロールを用いて表示できるという利点がある。被質問者が「その他」を選択し、次へボタンをタッチ入力すると、次の設問に移行する。
【0048】
図8(c)には、被質問者が自由回答を行う設問を示している。ここでは、前の設問における「その他」の内容を、被質問者が自由入力する。被質問者が入力を行い、次へボタンをタッチ入力すると、次の設問に移行する。
【0049】
図8(d)には、被質問者に対するメッセージを示している。メッセージ表示により、被質問者の注意を喚起したり、緊張をほぐしたりできる。被質問者が次へボタンをタッチ入力すると、次の設問に移行する。
【0050】
図8(e)には、複数の選択肢から被質問者が任意の数選択する設問を示している。この例では、チェックボックスを用いている。被質問者が「のど」を選択し、次へボタンをタッチ入力すると、次の設問に移行する。
【0051】
図8(f)には、前の設問で選択した内容に関して、評定尺度を用いて回答する設問を示している。被質問者が尺度レベルを決定し、決定ボタンをタッチ入力すると、設問が終了する。
【0052】
上記すべての設問において、上記実施の形態1で説明したのと同様に、ユーザの入力があった後に、次へボタン又は決定ボタンに対するタッチ入力を受け付けるようにする構成や、ユーザの入力があった後に、次へボタン又は決定ボタンを表示する構成とすることができる。これらの構成を採用することにより、被質問者が回答を入力せずに、次の設問に移行したり、回答を終了したりすることを防止できる。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明によると、被質問者が正確な主観レベルを尺度評価して入力できる。これを用いることにより、被質問者の意見や健康状態等を正確に把握することが可能となる。よって、本発明の産業上の利用可能性は大きい。
【符号の説明】
【0054】
1 入力表示手段
2 表示処理手段
3 記憶手段
11 制御部
12 入力表示部
13 記憶部
14 通信部
15 音声出力部
21,31,61 入力表示手段
22,32,62 設問
23,33,63 形容詞対
24,34,64 尺度バー
25,35,65 有効回答領域
26,36,66 決定ボタン
27 尺度決定カーソル
【技術分野】
【0001】
本発明は、評定尺度を用いた設問を表示し、回答を入力する情報入力システムに関する。
【背景技術】
【0002】
アンケートや問診により、被質問者の意見を把握し、また被検者の健康状態や心理・精神状態を診断することが行われている。アンケート等は、従来、対面式または質問や回答欄を有する質問用紙を使用して行われていた。対面式は、正確な回答を得やすいという利点があるが、質問者と被質問者が直接会う必要があり、必要を感じたそのときに行うことができないという問題があった。また、質問用紙を使用する場合、直接会う必要がないので利便性に優れる一方、何度も書き直すことが可能であるとともに、記入日時を特定することができないため、不正確な回答となりやすいという問題がある。
【0003】
情報端末を用いた問診の電子化に関する技術としては、特許文献1〜5がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平4−361742号公報
【特許文献2】特開平9−84771号公報
【特許文献3】特開平10−143578号公報
【特許文献4】特開2003−242248号公報
【特許文献5】特開2002−351977号公報
【0005】
特許文献1は、被検者の問診を行う問診端末手段と、問診端末手段により得られた問診結果に応じた治療メニューを作成する治療メニュー作成手段と、リフレッシュルームを治療メニューに応じた環境に変化させる治療環境設定手段とを有する健康管理システムを開示している。
【0006】
特許文献2は、使用者に前記入力装置によって入力させる診断情報と測定値に対応して付けられた日付時刻情報とを、主記憶装置に格納し、測定手段によって測定された血圧、心拍、心電を含む測定値と、測定値に対応して付けられた日付時刻情報とを、主記憶装置に格納する遠隔診断システムを開示している。
【0007】
特許文献3は、問診端末に入力された問診の回答結果により、問診端末で行う問診内容を選択的に変化させる遠隔問診支援システムを開示している。
【0008】
特許文献4は、ユーザに複数の問診項目をユーザ端末を介して提示し、ユーザ端末を介して問診項目に対してユーザが回答してきた場合に、問診判定手段により所定のパラメータと推論処理によって問診項目に対する回答を分析してユーザが判定を要求する対象の状態を判定し、その判定結果に基づきユーザが判定を要求した対象の状態をユーザ端末を介してユーザに提示する問診判定方法を開示している。
【0009】
特許文献5は、問診とともに問診に対する回答を選択入力可能に候補表示する問診画面をネット上に提供し、ネット上の任意の情報端末装置の問診画面から選択入力された回答に応じて、該情報端末装置に症例を決定して該症例に対応する治療例を実施可能な専門医又は専門医療機関を抽出して当該回答が選択入力された情報端末装置に表示させる治療情報提供方法を開示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
被質問者の主観レベルを客観的に把握・判断するためには、評定尺度を用いた設問が用いられるが、本発明者は、電子化された情報入力システムにおいて、評定尺度を用いた設問に回答する場合には、次のような問題があることを知った。
【0011】
(1)多段階の尺度を用いる場合、被質問者は、実際の主観レベルよりも中央側の選択肢を選択する傾向がある。
(2)無段階の(自由な)尺度を用いる場合、回答入力画面に尺度決定のためのカーソルをあらかじめ表示しておくと、被質問者は、実際の主観レベルよりもカーソル表示位置に近い位置を選択する傾向がある。
【0012】
本発明は、上記知見に基づき完成されたものであって、主観レベルを回答する際に、被質問者が正確な主観レベルを入力できる情報入力システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するための情報入力システムにかかる本発明は、設問を表示し、回答をタッチ入力するタッチパネル式の入力表示手段と、前記設問が評定尺度を用いて回答する設問である場合に、前記設問と、前記評定尺度にかかる形容詞対と、前記評定尺度の両端点を結ぶ尺度バーと、を前記入力表示手段に表示するとともに前記入力表示手段上に有効回答領域を決定し、且つ前記有効回答領域にタッチ入力が確認された場合に、前記入力表示手段の当該タッチ位置に尺度決定カーソルを表示させるように制御する表示処理手段と、前記設問を記憶する記憶手段と、を備えることを特徴とする。
【0014】
この構成では、被質問者が主観レベルを尺度評価して回答する場合に、初期の回答入力画面には、評定尺度にかかる形容詞対と尺度の両端点を結ぶ尺度バーは表示されるが、尺度決定カーソルは表示されない。そして、ユーザのタッチ入力が確認された場合に、入力表示手段の当該タッチ位置に初めて尺度決定カーソルが表示される。このため、多段階の尺度を用いる場合のように実際の主観レベルよりも中央側の選択肢を被質問者が選ぶことがなく、且つカーソル初期表示位置に影響されて被質問者が尺度を決定することもない。よって、被質問者が主観レベルを正確に尺度評価して入力できる。
【0015】
上記構成において、表示処理手段は、尺度決定カーソルを表示させた後、有効回答領域内にさらなるタッチ入力があった場合に、最終タッチ位置に尺度決定カーソルを表示するように制御する構成とすることができる。
【0016】
この構成では、尺度決定カーソルの位置を微調整できるので、被質問者がより正確に主観レベルを正確に尺度評価して入力できる。
【0017】
上記構成において、表示処理手段は、尺度決定カーソルの表示と同時又は表示後に、次の設問に移行または設問を終了させる決定ボタンを表示させる構成とすることができる。
【0018】
上記構成において、表示処理手段は、設問、形容詞対、尺度バーとともに次の設問に移行または設問を終了させる決定ボタンを、タッチ入力を受け付けない態様で表示させ、尺度決定カーソルの表示と同時又は表示後に、決定ボタンをタッチ入力を受け付ける態様に変更して表示させる構成とすることができる。
【0019】
これらの構成を採用することにより、被質問者が回答を入力せずに、次の質問に移行したり、質問回答を終了したりすることを防止できる。
【0020】
上記課題を解決するための情報入力方法にかかる本発明は、評定尺度を用いる設問を表示し、回答入力を受け付ける情報入力方法において、前記設問と、前記評定尺度にかかる形容詞対と、前記評定尺度の両端点を結ぶ尺度バーと、をタッチパネルに表示し、且つ前記タッチパネル上に有効回答領域を定める回答入力初期画面表示ステップと、被質問者が前記有効回答領域にタッチ入力を行う入力ステップと、タッチパネルの当該タッチ位置に尺度決定カーソルを表示させる尺度決定カーソル表示ステップと、を備えることを特徴とする。
【0021】
上記情報入力方法に係る本発明によると、それぞれ上記情報入力システムに係る本発明と同様の効果が得られる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によると、被質問者が主観レベルを正確に尺度評価して入力できる情報入力システムを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、実施の形態に係る情報入力システムのブロック図である。
【図2】図2は、実施の形態に係る情報入力システムの携帯端末の構成例を示す図である。
【図3】図3は、実施の形態1に係る情報入力システムの画面表示を示す図であり、図3(a)は初期画面、図3(b)は、タッチ入力後、図3(c)はカーソル位置変更後を示す。
【図4】図4は、実施の形態1に係る情報入力システムの動作フローを示す図である。
【図5】図5は、実施の形態2に係る情報入力システムの画面表示を示す図である。
【図6】図6は、有効回答領域と尺度決定カーソルの表示との関係を説明する図である。
【図7】図7は、尺度決定カーソルの表示処理の変形例を説明する図である。
【図8】図8は、実施の形態3に係る情報入力システムの画面表示を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
(実施の形態1)
本実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施の形態に係る情報入力システムのブロック図である。
【0025】
図1に示すように、本実施の形態に係る情報入力システムは、設問を記憶する記憶手段3と、記憶手段3に記憶された設問を表示し、設問に対する回答をタッチ入力により受け付ける入力表示手段1と、設問が評定尺度を用いて回答する設問である場合に、設問と、評定尺度にかかる形容詞対と、評定尺度の両端点を結ぶ尺度バーと、を入力表示手段1に表示するとともに入力表示手段1上に有効回答領域を定め、且つ有効回答領域にタッチ入力が確認された場合に、入力表示手段1の当該タッチ位置に尺度決定カーソルを表示させる表示処理手段2と、を備えている。
【0026】
入力表示手段1は、設問を表示し、且つその回答を入力するものである。入力表示手段1としては、公知のタッチパネルを用いることができる。たとえば、液晶や有機EL等を用いたディスプレイと、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式等を用いたポインティングデバイスを組み合わせたものを用いることができる。
【0027】
表示処理手段2は、設問が評定尺度を用いて回答する設問である場合に、設問と、評定尺度にかかる形容詞対と、評定尺度の両端点を結ぶ尺度バーと、を入力表示手段1に表示するとともに入力表示手段上に有効回答領域を決定し、且つ有効回答領域にタッチ入力が確認された場合に、入力表示手段1の当該タッチ位置に尺度決定カーソルを表示させるように制御するものである。表示処理手段2としては、中央処理装置(CPU)等の公知の処理装置を用いることができる。
【0028】
有効回答領域65と、尺度バー64と、尺度決定カーソルの表示について、図6を用いて説明する。被質問者は、おおむね尺度バー64上をタッチ入力して回答を行うが、尺度バー64上でない地点の入力であってもこれを受け付けるべく、本実施の形態では、有効回答領域65は、尺度バー64を含み、尺度バー64よりも広い領域を有している。そして、次のような処理が行われて、尺度決定カーソルが表示される。
【0029】
(1)尺度バー64上の地点Xがタッチされた場合、当該タッチ地点に尺度決定カーソルが表示される。
(2)尺度バー64上以外の地点であって有効回答領域65上の地点がタッチ入力された場合、タッチ地点にもっとも近い尺度バー64上の地点に、尺度決定カーソルが表示される。
この場合、図6において、尺度バー64よりも上方にはずれた地点Aにタッチ入力があった場合には、地点Aよりまっすぐ下におろした尺度バー64上の地点に尺度決定カーソルが表示され、尺度バー64よりも右下方にはずれた地点Bに入力があった場合には、形容詞対の右方端である「とても強い」63b側の尺度バー64上の端点に尺度決定カーソルが表示される。
(3)有効回答領域65外の地点Cに入力があった場合には、尺度決定カーソルは表示されない。
【0030】
なお、有効回答領域65を尺度バー64と同一の範囲としてもよい。
【0031】
記憶手段3は、設問があらかじめ記憶され、設問の回答を記憶するものである。記憶手段3としては、ハードディスク、半導体メモリ、ホログラフィックメモリ等を用いることができる。また、記憶手段3は、メモリーカード等のリムーバブルメディアであってもよい。また、情報入力システムは、有線や無線の通信手段を備え、設問を通信回線により取得し、記憶手段3に記憶する構成であってもよい。
【0032】
図2は、本実施の形態にかかる情報入力システムを適用した携帯電話のブロック図である。本実施の形態にかかる携帯電話は、中央処理装置(CPU)等の制御部11と、タッチパネル式の入力表示部12と、記憶部13と、通信部14と、スピーカ等の音声出力部15と、を有している。また、入力表示部12に加えて、さらにキーボード等の入力デバイスを有していてもよい。これらの各部は、携帯電話に本来備わっているものを用いることができる。
【0033】
図4に、本実施の形態にかかる情報入力システムの動作フローを示し、図3に、本実施の形態にかかる情報入力システムの表示画面を示す。
【0034】
処理が開始されると、図3(a)に示すように、入力表示手段21に、主観レベルを尺度評価する設問22と、形容詞対23a、23bと、尺度バー24と、尺度を決定する決定ボタン26と、を有する初期画面が表示され、入力表示手段21上には、尺度の回答のタッチ入力を受け付ける有効回答領域25が決定される(S101)。この有効回答領域25は、入力表示手段に表示する構成としてもよく、決定はするが表示はしない構成としてもよい。
【0035】
被質問者が主観レベルをX地点であると決定しタッチペンや指等を用いてタッチ入力すると(S102)、図3(b)に示すように、当該タッチ位置に尺度決定カーソル27が表示される(S103)。
【0036】
S104では、有効回答領域25内にさらなるタッチ入力があるか否かを判定する。入力がある場合にはS105に移行し、入力がない場合にはS106に移行する。
【0037】
S105では、カーソル表示位置の変更を行う。たとえば、図3(b)に示す画面表示において、被質問者が尺度決定カーソル27をタッチした状態で左方向にY地点まで移動させて、タッチパネルから離すと、図3(c)に示すように、最後にタッチ入力が確認された地点であるY地点に尺度決定カーソル27が表示される。このとき、被質問者のタッチ入力位置の移動に伴い、尺度決定カーソル27を移動させつつ表示する構成であってもよく、被質問者がタッチ入力位置を移動させているときには、尺度決定カーソル27を移動させない(元の位置に表示し続ける)もしくは表示しない構成としてもよい。
【0038】
S106では、決定ボタンの入力の有無を判定する。入力がない場合にはS104に移行し、入力がある場合には当該設問が終了する(処理終了)。複数の設問がある場合には、次の設問に移行処理する。
【0039】
本実施の形態による表示処理を行うことにより、回答入力画面の表示形態による先入観なく被質問者が主観レベルを尺度評価して入力できる。また、尺度決定カーソルの表示処理後に、尺度決定カーソルの位置を微調整することができるので、より正確に被質問者が主観レベルを尺度評価して入力できる。
【0040】
なお、上記では、決定ボタン26を初期画面に表示しているが、初期画面では表示せず、尺度決定カーソル27が表示されるのと同時に表示する構成とすることができる。また、初期画面で決定ボタン26は表示するものの入力は受け付けない構成とし(図7(a)参照)、有効回答領域25内(同図ではX地点)にタッチ入力があり、尺度決定カーソル27が表示されると、決定ボタン26に対するタッチ入力を受け付けるようにする構成とすることができる(図7(b)参照)。同図では、初期画面では決定ボタンを破線で示し、尺度決定カーソル27表示後は、決定ボタンを実線で示している。これらの構成を採用することにより、被質問者が回答を入力せずに、次の設問に移行したり、回答を終了したりすることを防止できる。
【0041】
また、決定ボタン26は、当該設問に対する回答を決定するものであり、次の設問がある場合には、「次へ」のような表示形態としてもよい。
【0042】
(実施の形態2)
図5は、本実施の形態に係る情報入力システムの画面表示を示す図である。図5に示すように、本実施の形態では、暗い、明るいという形容詞対33a、33bと、暖かい、冷たいという形容詞対33c,33dという2つの形容詞対と、これに対応する評定尺度の両端点を結ぶ尺度バー35a,35bを用いて、被質問者の主観レベルを二次元把握すること以外は、上記実施の形態1と同様である。
【0043】
なお、有効回答領域35は、尺度バー34a、34bを縦方向及び横方向の軸とした長方形状となっている。本実施の形態では、有効回答領域にタッチ入力があった場合、当該位置に尺度決定カーソルを表示するものであり、上記実施の形態1のように、尺度バー上に移動させて表示することはない。
【0044】
本実施の形態にかかる情報入力システムの動作フローは、上記実施の形態1と同様とであるので、その説明を省略する。
【0045】
(実施の形態3)
本実施の形態では、評定尺度を用いる設問と、その他の設問やメッセージを順次表示する例を、図8を用いて説明する。図8は、実施の形態3に係る情報入力システムの画面表示を示す図である。
【0046】
図8(a)には、複数の選択肢から被質問者が1つを選択する設問を示している。この例では、ラジオボタンを用いている。被質問者が「休憩中」を選択し、次へボタンをタッチ入力すると、次の設問に移行する。なお、戻るボタンをタッチ入力すると、前の設問に移行し、前の設問の回答を修正することができる。
【0047】
図8(b)には、複数の選択肢から被質問者が1つを選択する設問を示している。この例では、リストボックスを用いている。リストボックス表示では、選択肢が一画面に表示できない場合においてもスクロールを用いて表示できるという利点がある。被質問者が「その他」を選択し、次へボタンをタッチ入力すると、次の設問に移行する。
【0048】
図8(c)には、被質問者が自由回答を行う設問を示している。ここでは、前の設問における「その他」の内容を、被質問者が自由入力する。被質問者が入力を行い、次へボタンをタッチ入力すると、次の設問に移行する。
【0049】
図8(d)には、被質問者に対するメッセージを示している。メッセージ表示により、被質問者の注意を喚起したり、緊張をほぐしたりできる。被質問者が次へボタンをタッチ入力すると、次の設問に移行する。
【0050】
図8(e)には、複数の選択肢から被質問者が任意の数選択する設問を示している。この例では、チェックボックスを用いている。被質問者が「のど」を選択し、次へボタンをタッチ入力すると、次の設問に移行する。
【0051】
図8(f)には、前の設問で選択した内容に関して、評定尺度を用いて回答する設問を示している。被質問者が尺度レベルを決定し、決定ボタンをタッチ入力すると、設問が終了する。
【0052】
上記すべての設問において、上記実施の形態1で説明したのと同様に、ユーザの入力があった後に、次へボタン又は決定ボタンに対するタッチ入力を受け付けるようにする構成や、ユーザの入力があった後に、次へボタン又は決定ボタンを表示する構成とすることができる。これらの構成を採用することにより、被質問者が回答を入力せずに、次の設問に移行したり、回答を終了したりすることを防止できる。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明によると、被質問者が正確な主観レベルを尺度評価して入力できる。これを用いることにより、被質問者の意見や健康状態等を正確に把握することが可能となる。よって、本発明の産業上の利用可能性は大きい。
【符号の説明】
【0054】
1 入力表示手段
2 表示処理手段
3 記憶手段
11 制御部
12 入力表示部
13 記憶部
14 通信部
15 音声出力部
21,31,61 入力表示手段
22,32,62 設問
23,33,63 形容詞対
24,34,64 尺度バー
25,35,65 有効回答領域
26,36,66 決定ボタン
27 尺度決定カーソル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
設問を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された設問を表示し、前記設問に対する回答をタッチ入力により受け付ける入力表示手段と、
前記設問が評定尺度を用いて回答する設問である場合に、前記設問と、前記評定尺度にかかる形容詞対と、前記評定尺度の両端点を結ぶ尺度バーと、を前記入力表示手段に表示するとともに前記入力表示手段上に有効回答領域を定め、且つ前記有効回答領域にタッチ入力が確認された場合に、前記入力表示手段の当該タッチ位置に尺度決定カーソルを表示させる表示処理手段と、
を備えることを特徴とする情報入力システム。
【請求項2】
請求項1記載の情報入力システムにおいて、
前記表示処理手段は、前記尺度決定カーソルを表示させた後、さらに前記有効回答領域内にタッチ入力があった場合に、最終タッチ位置に前記尺度決定カーソルを表示させる、
ことを特徴とする情報入力システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の情報入力システムにおいて、
前記表示処理手段は、前記尺度決定カーソルの表示と同時又は表示後に、次の設問に移行または設問を終了させる決定ボタンを表示させる、
ことを特徴とする情報入力システム。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の情報入力システムにおいて、
前記表示処理手段は、前記設問、前記形容詞対、前記尺度バーとともに次の設問に移行または設問を終了させる決定ボタンを、タッチ入力を受け付けない態様で表示させ、前記尺度決定カーソルの表示と同時又は表示後に、前記決定ボタンをタッチ入力を受け付ける態様に変更して表示させる、
ことを特徴とする情報入力システム。
【請求項5】
評定尺度を用いる設問を表示し、回答入力を受け付ける情報入力方法において、
前記設問と、前記評定尺度にかかる形容詞対と、前記評定尺度の両端点を結ぶ尺度バーと、をタッチパネルに表示し、且つ前記タッチパネル上に有効回答領域を定める回答入力初期画面表示ステップと、
被質問者が前記有効回答領域にタッチ入力を行う入力ステップと、
前記タッチパネルの当該タッチ位置に尺度決定カーソルを表示させる尺度決定カーソル表示ステップと、
を備えることを特徴とする情報入力方法。
【請求項6】
請求項5に記載の情報入力方法において、
前記有効回答領域内に新たにタッチ入力があった場合、最後にタッチ入力された位置に前記尺度決定カーソルを更新表示するカーソル位置更新表示ステップをさらに備える、
ことを特徴とする情報入力方法。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の情報入力方法において、
前記尺度決定カーソル表示ステップは、前記尺度決定カーソルとともに、次の設問に移行または設問を終了させる決定ボタンを表示する、
ことを特徴とする情報入力方法。
【請求項8】
請求項5又は6に記載の情報入力方法において、
前記回答入力初期画面表示ステップは、前記設問、前記形容詞対、前記尺度バーとともに次の設問に移行または設問を終了させる決定ボタンを、タッチ入力を受け付けない態様で表示し、
前記尺度決定カーソル表示ステップは、尺度決定カーソルを表示させるとともに、前記決定ボタンをタッチ入力を受け付ける態様に変更して表示させる、
ことを特徴とする情報入力方法。
【請求項1】
設問を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された設問を表示し、前記設問に対する回答をタッチ入力により受け付ける入力表示手段と、
前記設問が評定尺度を用いて回答する設問である場合に、前記設問と、前記評定尺度にかかる形容詞対と、前記評定尺度の両端点を結ぶ尺度バーと、を前記入力表示手段に表示するとともに前記入力表示手段上に有効回答領域を定め、且つ前記有効回答領域にタッチ入力が確認された場合に、前記入力表示手段の当該タッチ位置に尺度決定カーソルを表示させる表示処理手段と、
を備えることを特徴とする情報入力システム。
【請求項2】
請求項1記載の情報入力システムにおいて、
前記表示処理手段は、前記尺度決定カーソルを表示させた後、さらに前記有効回答領域内にタッチ入力があった場合に、最終タッチ位置に前記尺度決定カーソルを表示させる、
ことを特徴とする情報入力システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の情報入力システムにおいて、
前記表示処理手段は、前記尺度決定カーソルの表示と同時又は表示後に、次の設問に移行または設問を終了させる決定ボタンを表示させる、
ことを特徴とする情報入力システム。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の情報入力システムにおいて、
前記表示処理手段は、前記設問、前記形容詞対、前記尺度バーとともに次の設問に移行または設問を終了させる決定ボタンを、タッチ入力を受け付けない態様で表示させ、前記尺度決定カーソルの表示と同時又は表示後に、前記決定ボタンをタッチ入力を受け付ける態様に変更して表示させる、
ことを特徴とする情報入力システム。
【請求項5】
評定尺度を用いる設問を表示し、回答入力を受け付ける情報入力方法において、
前記設問と、前記評定尺度にかかる形容詞対と、前記評定尺度の両端点を結ぶ尺度バーと、をタッチパネルに表示し、且つ前記タッチパネル上に有効回答領域を定める回答入力初期画面表示ステップと、
被質問者が前記有効回答領域にタッチ入力を行う入力ステップと、
前記タッチパネルの当該タッチ位置に尺度決定カーソルを表示させる尺度決定カーソル表示ステップと、
を備えることを特徴とする情報入力方法。
【請求項6】
請求項5に記載の情報入力方法において、
前記有効回答領域内に新たにタッチ入力があった場合、最後にタッチ入力された位置に前記尺度決定カーソルを更新表示するカーソル位置更新表示ステップをさらに備える、
ことを特徴とする情報入力方法。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の情報入力方法において、
前記尺度決定カーソル表示ステップは、前記尺度決定カーソルとともに、次の設問に移行または設問を終了させる決定ボタンを表示する、
ことを特徴とする情報入力方法。
【請求項8】
請求項5又は6に記載の情報入力方法において、
前記回答入力初期画面表示ステップは、前記設問、前記形容詞対、前記尺度バーとともに次の設問に移行または設問を終了させる決定ボタンを、タッチ入力を受け付けない態様で表示し、
前記尺度決定カーソル表示ステップは、尺度決定カーソルを表示させるとともに、前記決定ボタンをタッチ入力を受け付ける態様に変更して表示させる、
ことを特徴とする情報入力方法。
【図4】
【図1】
【図2】
【図3】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図1】
【図2】
【図3】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【公開番号】特開2011−129034(P2011−129034A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−289086(P2009−289086)
【出願日】平成21年12月21日(2009.12.21)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年12月21日(2009.12.21)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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