情報再生制御方法
【課題】欠陥管理機能を有する情報記録媒体の情報再生制御方法において、高速なCPU(ハードウェア)や高速大容量メモリを追加しなくても(装置のコストをアップさせることなく)、音切れなどの再生データの不連続性を発生させることなく、欠陥ブロックの代替ブロックへの置き換えに良好に対応できるようにする。
【解決手段】欠陥管理機能を有する情報記録媒体の情報再生制御方法であって、情報記録媒体に記録されているファイルの位置情報を解析するファイル情報解析ステップと、ファイル情報解析ステップにおいて、解析対象ファイルが記録されている領域内に欠陥ブロックがあるか否かを検出する欠陥ブロック検出ステップと、欠陥ブロック検出ステップにおいて欠陥ブロックを検出した場合に、欠陥ブロックまでを1つのエクステントとするとともに、欠陥ブロックに対して代替された代替ブロックを1つのエクステントとするエクステント分解ステップとを含む。
【解決手段】欠陥管理機能を有する情報記録媒体の情報再生制御方法であって、情報記録媒体に記録されているファイルの位置情報を解析するファイル情報解析ステップと、ファイル情報解析ステップにおいて、解析対象ファイルが記録されている領域内に欠陥ブロックがあるか否かを検出する欠陥ブロック検出ステップと、欠陥ブロック検出ステップにおいて欠陥ブロックを検出した場合に、欠陥ブロックまでを1つのエクステントとするとともに、欠陥ブロックに対して代替された代替ブロックを1つのエクステントとするエクステント分解ステップとを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、欠陥管理機能を有する情報記録媒体の再生を行う情報再生制御方法にかかわり、特には、OS(Operating System)に依存しない汎用的なパケットライト記録方式のUDF(Universal Disc Format)規格などにおいて、欠陥ブロックを代替ブロックへ置き換える処理に際して、高速なCPU(ハードウェア)や高速大容量メモリを用いなくても、音切れなどの再生データの不連続性を発生させないですむようにするための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
情報化社会の進展に伴い、情報の伝送は高速度化かつ大容量化の一途を辿っており、情報記録媒体もますます高速化・大容量化が望まれている。大容量で交換可能な情報記録媒体として、DVD(Digital Versatile Disc)のような光ディスクが知られている。DVD−RAMでは、記録再生が不可能な欠陥領域がディスク製造時に発生したり(1次欠陥)、実際の使用に伴ってディスク表面に傷や汚れなどが付いて発生することがある(2次欠陥)。そこで、欠陥領域の存在によるシステムの信頼性低下を防止するために、欠陥管理(Defect Management)が行われる。欠陥に対して記録データの信頼性を確保するために、一般に交替処理と呼ばれる機能が導入されている。交替処理とは、ある情報を記録すべきブロック(セクタ)でエラーが発生し欠陥とみなされた場合に、そのブロックを使用せず、別のブロックに置き換えて記録を行う処理である。
【0003】
データの記録が行われるブロックには、固有のアドレス情報があらかじめ記録されている。アドレス情報の記録位置と記録データの相対位置はあらかじめ決まっており、固有のアドレス情報を参照しながらデータの記録再生を行うようにしている。交替処理を行った場合には、欠陥とみなされたブロックのアドレス情報と置き換えられたブロックのアドレス情報を交替処理の履歴として管理しておく。このような処理は一般的に「欠陥管理」と呼ばれる。特に書き換え型の情報記録媒体の場合、1つの情報記録媒体が複数の装置で使用されるため、欠陥管理専用に使用される欠陥管理領域を有するものが多い。欠陥管理は、書き換え型の情報記録媒体をエラーフリーとして取り扱うことを可能とする。
【0004】
欠陥が情報記録媒体上のどの位置にあるかを示す欠陥管理情報は、情報記録媒体上の記録データを所期通りに再生する上で必要な情報である。そのため、情報記録媒体上に複数の欠陥管理領域を設けて、同一内容の欠陥管理情報を多重記録するのが一般的である。情報記録媒体上の記録データを再生するためには、まずこの複数の欠陥管理領域から欠陥管理情報をすべて再生し、再生した欠陥管理情報を基にして、この情報記録媒体から記録データを再生するための欠陥リスト(欠陥管理表)を作成する。
【0005】
図19(a),(b)はDVD−RAM規格による情報記録媒体10のデータ構造を示す(国際規格ECMA−272)。情報記録媒体10は、ディスクに関する情報を記録するリードイン領域11と、ユーザデータを記録するデータ領域12と、ユーザデータの記録終了位置を示すリードアウト領域13とを備える。
【0006】
リードイン領域11は、データ領域12に存在する欠陥領域を管理するための欠陥管理情報が記録される欠陥管理領域(DMA:Defect Management Area)のDMA1およびDMA2と、将来の拡張性のための保留領域とを含む。
【0007】
データ領域12は、ユーザデータが記録されるユーザ領域と、あらかじめ欠陥領域を補填するための予備の領域であるスペア領域(欠陥代替領域)とを含む。ユーザ領域に欠陥領域が存在する場合、その欠陥領域に記録されるべきユーザデータが、欠陥領域の代わりのスペア領域に記録される。
【0008】
リードアウト領域13は、リードイン領域11と同様に、データ領域12に存在する欠陥領域を管理するための欠陥管理情報(DMS:Defect Management Structure)が記録されるDMA3およびDMA4と、将来の拡張性のための保留領域とを含む。
【0009】
DMA1〜DMA4には、すべて同じ欠陥管理情報が多重記録されている。これは、DMA1〜DMA4に記録されている情報それ自身を欠陥管理の対象とすることができないためである。つまり、DMA1〜DMA4のうちいずれかに欠陥領域が存在していて正常に再生することができないとしても、DMA1〜DMA4のうち1つでも欠陥領域が存在しないDMAがあれば、そこに記録されている欠陥管理情報を正常に再生することができる。したがって、ユーザデータを失うことがなく、信頼性が向上する。
【0010】
DMA1は、DDS(Data Definition Structure:媒体定義構造)と、PDL(Primary Defect List:一次欠陥リスト)と、SDL(Secondary Defect List:二次欠陥リスト)とを含む。
【0011】
DDSは、PDLおよびSDLのパーティション(ユーザ領域と欠陥代替領域の組の数)に関する情報を含む。
【0012】
PDLは、情報記録媒体10の出荷時、すなわち情報記録媒体の初期化時に検出されたユーザ領域およびスペア領域に存在する欠陥領域(例えば欠陥セクタ)の位置情報(リスト)である。このリストは、情報記録媒体に物理フォーマットを行わない限り基本的に変化しない。情報記録媒体の物理フォーマット時に検出された欠陥領域の位置情報が記録されている。SDLは、情報記録媒体の物理フォーマット後に検出された欠陥領域を管理するための情報が記録される。
【0013】
従来、欠陥管理機能を有する情報記録媒体10における欠陥ブロックの代替ブロックへの置き換えは、図20に示されるような方法により実現されていた。
【0014】
すなわち、データの読み出しを行っている最中に、欠陥管理表(欠陥リスト)14を用いて、読み出そうとしたブロックが欠陥管理表14に登録されているかどうかを確認し、欠陥管理表14に登録されていた場合は、そのブロックを欠陥ブロックと判断し、欠陥管理表14に代替用として登録されている代替ブロックのデータを代わりとして読み出す方法である。
【0015】
図20の上段は情報記録媒体10上に記録されているデータの構造を示し、下段は再生時に情報記録媒体10から読み出されてメモリ20に蓄積されたデータの構造を示す。情報記録媒体10には、ファイルAのデータがシングルエクステントとして記録されているとともに、代替ブロックや欠陥管理表14も記録されている。エクステント(extent)というのは、論理的に連続した記憶空間のことであり、元々のファイルデータが1つのエクステントとして記録されているものをシングルエクステントという。ファイルAのデータは複数のブロックからなり、各ブロックにはアドレスA1〜A12が割り当てられている。ファイルAのデータには欠陥ブロック1,2も含まれており、情報記録媒体10には欠陥ブロック1,2に対応して代替ブロック1,2の領域が確保され、欠陥ブロック1,2に本来記録されるべきであったデータがそれぞれ代替ブロック1,2に記録されている。さらに、欠陥管理表14の領域が確保され、そこには欠陥ブロックのアドレスと代替ブロックのアドレスとの対応関係が記録されている。すなわち、欠陥ブロック1のアドレスA4には代替ブロック1のアドレスR1が対応し、欠陥ブロック2のアドレスA9には代替ブロック2のアドレスR2が対応していることが記録されている。
【0016】
情報記録媒体10からのファイルAのデータの再生に際しては、まず、Q1のように、アドレスA1からデータの読み取りを開始する。アドレスA4に達するまでは欠陥ブロックを検出しないので、継続して読み取りを行う。これで、アドレスA1〜A3のデータを連続した状態でメモリ20に蓄積する。次いで、アドレスA4に達した段階で欠陥ブロック1を検出するので、Q2のように読み取りを中断する。そして、欠陥管理表14を参照して代替として登録されているアドレスR1の代替ブロック1のデータをQ3のように読み取り、メモリ20に蓄積する。代替ブロック1のデータ読み出し後、アドレスA9までは欠陥を検出しないので、Q4のように継続して読み取りを行い、アドレスA5〜A8のデータを連続した状態でメモリ20に蓄積する。アドレスA9に達したときに、再度欠陥ブロック2を検出するので、Q5のように読み取りを中断する。そして、欠陥管理表14を参照して代替として登録されているアドレスR2の代替ブロック2のデータをQ6のように読み取り、メモリ20に蓄積する。以降は、継続してアドレスA12に達するまで、Q7のようにデータの読み取りを行い、アドレスA10〜A12のデータを連続した状態でメモリ20に蓄積する。以上で、ファイルAのすべてのデータの読み取りが完了となる。
【0017】
特許文献1に記載の技術においては、欠陥管理表をメモリへ展開しておき、読み出し対象のブロックのアドレスを監視し、欠陥ブロックに合致しているかどうかの比較処理を行い、一致すれば代替ブロックへのアドレス置き換えを行う。そして、代替ブロックとして確保された領域または欠陥管理表の登録可能ブロック数を使い果たした状態でも、記録または再生を途切れることなく継続させるように構成してある。
【0018】
特許文献2に記載の技術は、オーディオ再生装置において、再生開始前にあらかじめ、情報記録媒体内のファイルに関する情報の解析(ファイル情報解析)を行い、再生対象となるファイルの開始/終了アドレスやファイル名などの情報を保存し、所定時間経過した時点で再生を開始し、再生時にファイル情報解析情報を利用することで、スキップ操作への高速な対応やランダム再生などのアプリケーションへの対応を行うように構成してある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0019】
【特許文献1】特開2000−339869号公報
【特許文献2】特開2004−118970号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
特許文献1に記載の技術においては、読み出し対象のブロックのアドレスを監視し、欠陥ブロックに合致しているかどうかの比較処理を行う前提としての欠陥管理表を展開しておくメモリは、高速読み出し可能なメモリとする必要がある。さらに、欠陥ブロックに合致しているかどうかの比較処理と、代替ブロックへのアドレス置き換えを行うために必要とするCPU(ハードウェア)は、高速動作可能なものが必要となる。しかし、これでは、装置の大幅なコストアップは免れないものとなる。
【0021】
特に、一般的な車載用や家庭用据置等のオーディオ再生装置は、上記のような高速CPUや高速大容量メモリを備えたシステム構成となっていない。したがって、代替のための置き換え読み出しの処理に時間がかかるため、音切れ発生の可能性があり、実用に耐えないものとなってしまう。
【0022】
本発明は、このような事情に鑑みて創作したものであり、高速なCPU(ハードウェア)や高速大容量メモリを追加しなくても、音切れなどの再生データの不連続性を発生させることなく、欠陥ブロックの代替ブロックへの置き換えに良好に対応できるようにすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0023】
(1)本発明による情報再生制御方法は、
欠陥管理機能を有する情報記録媒体に記録されているファイルの位置情報を解析するファイル情報解析ステップと、
前記ファイル情報解析ステップにおいて、解析対象ファイルが記録されている領域内に欠陥ブロックがあるか否かを検出する欠陥ブロック検出ステップと、
前記欠陥ブロック検出ステップにおいて欠陥ブロックを検出した場合に、前記欠陥ブロックまでを1つのエクステントとするとともに、前記欠陥ブロックに対して代替された代替ブロックを1つのエクステントとするエクステント分解ステップとを含むものである。
【0024】
この情報再生制御方法においては、欠陥ブロックに対応する代替ブロックを1つのエクステントとして管理することにより、欠陥ブロックの代替ブロックへの置き換え処理を再生前のファイル情報解析時にあらかじめ実行することが可能となる。再生中の実行ではなく、再生前のファイル情報解析時にあらかじめ実行することが技術ポイントである。これにより、高速なCPU(ハードウェア)や高速大容量メモリを追加しなくても、音切れなどの再生データの不連続性を発生させることなく、欠陥ブロックの代替ブロックへの置き換えに良好に対応することが可能となる。
【0025】
(2)上記の情報再生制御方法において、前記エクステント分解ステップにおいて、欠陥ブロックの次ブロックも欠陥ブロックであり、またそれぞれの欠陥ブロックに対応する代替ブロックの記録位置が連続している場合に、代替ブロックどうしを結合して1つのエクステントとするという態様がある。これによれば、エクステントの開始/終了アドレスを格納するためのメモリ容量を削減することが可能となる。また、連続した領域のデータを取得することになるため、別々のエクステントとして処理する場合に比べてより高速にデータ蓄積を行うことが可能となる。
【0026】
(3)また本発明による情報再生制御方法は、
情報記録媒体に記録されているファイルの位置情報を解析するファイル情報解析ステップと、
前記ファイル情報解析ステップにおいて、解析対象ファイルが記録されている領域内に取り除きを希望する除去希望領域があるか否かを検出する除去希望領域検出ステップと、
前記除去希望領域検出ステップにおいて除去希望領域を検出した場合に、前記除去希望領域までを1つのエクステントとするとともに、前記除去希望領域より後ろの領域を1つのエクステントとするエクステント分解ステップとを含むものである。この場合、上記(1)とは異なり、情報記録媒体は必ずしも欠陥管理機能を有しているものには限定されない。もちろん、欠陥管理機能を有する情報記録媒体を対象としてもよい。
【0027】
この情報再生制御方法においては、取り除きを希望する除去希望領域を取り除いたものを1つのエクステントとして管理することにより、再生前のファイル情報解析時にあらかじめ、除去希望領域の除去処理を行うことが可能となる。再生中の実行ではなく、再生前のファイル情報解析時にあらかじめ実行することが技術ポイントである。これにより、高速なCPU(ハードウェア)や高速大容量メモリを追加しなくても、音切れなどの再生データの不連続性を発生させることなく対応することが可能となる。
【0028】
(4)また本発明による情報再生制御方法は、
情報記録媒体に記録されているファイルの位置情報を解析するファイル情報解析ステップと、
前記ファイル情報解析ステップにおいて、解析対象ファイルが記録されている領域内に利用を希望する特定の情報である利用希望情報があるか否かを検出する特定情報検出ステップと、
前記特定情報検出ステップにおいて利用希望情報を検出した場合は、前記利用希望情報までを1つのエクステントとし、前記利用希望情報を1つのエクステントとするエクステント分解ステップとを含むものである。この場合も、上記(1)とは異なり、情報記録媒体は必ずしも欠陥管理機能を有しているものには限定されない。もちろん、欠陥管理機能を有する情報記録媒体を対象としてもよい。
【0029】
この情報再生制御方法においては、利用を希望する特定の情報である利用希望情報を1つのエクステントとして管理することにより、再生前のファイル情報解析時にあらかじめ、利用希望情報の分割処理を行うことが可能となる。再生中の実行ではなく、再生前のファイル情報解析時にあらかじめ実行することが技術ポイントである。これにより、利用希望情報のみを限定して取得することが可能となる。
【0030】
(5)また上記の(3)の情報再生制御方法において、前記除去希望領域がUDF(Universal Disc Format)におけるランアウトブロック、リンクブロック、ランインブロックであるという態様がある。これらのブロックは、オーディオ再生装置においては、音声出力に当たりデコード対象から除外したいデータである。
【0031】
(6)また上記の(3)の情報再生制御方法において、前記除去希望領域がMt.Rainier(マウントレイニア)におけるスペア領域であるという態様がある。このMt.Rainierにおけるスペア領域も、オーディオ再生装置においては、音声出力に当たりデコード対象から除外したいデータである。
【0032】
(7)また上記の(4)の情報再生制御方法において、前記利用希望情報がオーディオファイルにおけるタグ情報であるという態様がある。このタグ情報は、ユーザインタフェースにかかわる情報である。
【0033】
(8)また上記の(4)の情報再生制御方法において、前記利用希望情報がオーディオファイルにおけるアルバムジャケット写真であるという態様がある。これもユーザインタフェースにかかわる情報であり、あらかじめ、オーディオファイル中のアルバムジャケット写真のみをエクステントとして保管しておけば、再生時にはアルバムジャケット写真を高速に一覧表示し、ユーザに再生したいものの選択を促す上での使用勝手が良くなる。
【0034】
(9)また上記の(1)〜(8)の情報再生制御方法において、前記情報記録媒体におけるファイルシステムがUDFであるという態様がある。UDFは、DVDに採用されているファイル単位で自由に読み書きできる標準ファイルフォーマットであり、OSに依存せず、汎用的に利用できる。CD−R/RWのパケットライト方式もUDFを利用している。
【0035】
(10)また上記の(1)〜(8)の情報再生制御方法において、前記情報記録媒体におけるファイルシステムがMt.Rainierであるという態様がある。データ書き込み可能な光ディスクにパケット単位でランダムアクセス方式で読み書きを行う場合のフォーマットとして、UDFフォーマットとMt.Rainierフォーマットがある。前者はホストがディスクの読み込みを行い、欠陥セクタが存在すればソフトウェアが所定の領域に交替を行うものである。後者は、光ディスク装置がホストコンピュータからのアクセスがない間に、ディスクの読み込みをも行い、欠陥セクタが存在すれば、交替まで行うものである。
【0036】
(11)また上記の(1)〜(10)の情報再生制御方法において、前記情報記録媒体が光ディスクであるという態様がある。光ディスクには、DVD−RAM/−RW/+RW/−R/+Rなどがある。
【0037】
(12)また上記の(1)〜(11)の情報再生制御方法において、前記解析対象ファイルがマルチエクステントであるという態様がある。元々のファイルデータが1つのエクステントとして記録されているものをシングルエクステントといい、元々のファイルデータが複数のエクステントに分割されて記録されているものをマルチエクステントという。本発明の技術は、シングルエクステントだけでなく、マルチエクステントにも有効である。
【0038】
(13)また上記の(1)〜(12)の情報再生制御方法において、前記ファイル情報解析ステップにおいて、前記情報記録媒体内のすべての再生対象ファイルに対して解析を行うという態様がある。
【0039】
(14)また上記の(1)〜(12)の情報再生制御方法において、前記ファイル情報解析ステップにおいて、選択された特定のファイルに対してのみ解析を行うという態様がある。
【0040】
(15)また上記の(1)〜(14)の情報再生制御方法において、前記情報記録媒体がオーディオ情報記録媒体であるという態様がある。
【発明の効果】
【0041】
本発明によれば、欠陥ブロックの代替ブロックへの置き換え処理を、再生中ではなく、再生前のファイル情報解析時にあらかじめ実行するので、高速なCPU(ハードウェア)や高速大容量メモリを追加しなくても、音切れなどの再生データの不連続性を発生させることなく、欠陥ブロックの代替ブロックへの置き換えに良好に対応することができる。また、高速CPUや高速大容量メモリ等を追加する必要がないため、装置のコストアップを招くことがない。さらに、再生時のデータ蓄積処理は、欠陥管理を行わないシステムにおけるものと同一であるため問題はなく、変更する必要がない。つまり、ファイル情報解析手段のみの変更で対応可能であるため、変更に伴う影響範囲が小さく、システムの信頼性を確保する意味においても有用である。
【0042】
また、欠陥ブロックの次ブロックも欠陥ブロックであり、またそれぞれの欠陥ブロックに対応する代替ブロックの記録位置が連続している場合に、代替ブロックどうしを結合して1つのエクステントとすることとすれば、エクステントの開始/終了アドレスを格納するためのメモリ容量の削減効果が期待できる。また、連続した領域のデータを取得することになるため、別々のエクステントとして処理する場合に比べてより高速にデータ蓄積を行うことが可能となる。一般的に連続した領域が欠陥ブロックになる可能性が高いため、有用である。
【0043】
また、再生前のファイル情報解析時にあらかじめ、除去希望領域の除去処理を行うことができる。再生中の実行ではなく、ファイル情報解析時にあらかじめ実行することにより、高速なCPU(ハードウェア)や高速大容量メモリを追加しなくても、音切れなどの再生データの不連続性を発生させることなく対応することが可能となる。また、高速CPUや高速大容量メモリ等を追加する必要がないため、装置のコストアップを招くことがない。さらに、再生時のデータ蓄積処理は、除去希望領域の除去を行わないシステムにおけるものと同一であるため問題はなく、変更する必要がない。つまり、ファイル情報解析手段のみの変更で対応可能であるため、変更に伴う影響範囲が小さく、システムの信頼性を確保する意味においても有用である。
【0044】
また、再生前のファイル情報解析時にあらかじめ、利用希望情報の分割処理を行うことができる。再生中の実行ではなく、ファイル情報解析時にあらかじめ実行することにより、利用希望情報のみを限定して取得することが可能となるため、その情報を用いたユーザインタフェース等の更新処理を高速に実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるエクステント分解の実施タイミングを示すフローチャート
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるエクステント分解の処理の流れを示すフローチャート
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるエクステント分解の具体例を示す図
【図4】本発明の第1の実施の形態におけるエクステント分解で保存される開始/終了アドレスを示す表
【図5】本発明の第1の実施の形態におけるエクステント分解結果を用いたメモリへのデータ蓄積を表す図
【図6】本発明の第1の実施の形態におけるエクステント分解の具体例を示す図(マルチエクステント)
【図7】本発明の第1の実施の形態におけるエクステント分解で保存される開始/終了アドレスを示す表(マルチエクステント)
【図8】本発明の第2の実施の形態におけるエクステント分解の処理の流れを示すフローチャート
【図9】本発明の第2の実施の形態におけるエクステント分解の具体例を示す図
【図10】本発明の第2の実施の形態におけるエクステント分解で保存される開始/終了アドレスを示す表
【図11】本発明の第3の実施の形態におけるエクステント分解の処理の流れを示すフローチャート
【図12】本発明の第3の実施の形態におけるエクステント分解の具体例を示す図
【図13】本発明の第3の実施の形態におけるエクステント分解で保存される開始/終了アドレスを示す表
【図14】本発明の第4の実施の形態におけるエクステント分解の処理の流れを示すフローチャート
【図15】本発明の第4の実施の形態における特定の情報が含まれるエクステントのアドレス管理を示す図
【図16】本発明の第4の実施の形態におけるエクステント分解の具体例を示す図
【図17】本発明の第4の実施の形態におけるエクステント分解で保存される開始/終了アドレスを示す表
【図18】本発明の実施の形態における情報再生装置の概略構成図
【図19】DVD−RAM規格による情報記録媒体のデータ構造を示す図
【図20】従来の欠陥ブロックの代替ブロックへの置き換え方法を表す図
【発明を実施するための形態】
【0046】
以下、本発明にかかわる情報再生装置の制御方法の実施の形態を図面を用いて詳細に説明する。
【0047】
図18は、本発明の実施の形態における情報再生装置の概略構成図である。1は円盤状の情報記録媒体10を駆動回転するスピンドルモータ、2は情報記録媒体10の記録データを読み出す光ピックアップ、3は光ピックアップ駆動装置、4再生制御装置である。再生制御装置4は、CPU(Central Processing Unit)5、ROM(Read Only Memory)6、RAM(Random Access Memory)7、DSP(Digital Signal Processor)8などから構成されている。CPU5は、ROM6に格納されているプログラムを読み出してRAM7に展開し、RAM7をワーキングメモリとして機能させ、CPU5単独またはDSP8との協働で、スピンドルモータ1と光ピックアップ駆動装置3を制御するとともに、光ピックアップ2から読み取った情報のデジタル信号処理およびアナログ信号処理を行うように構成されている。
【0048】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態におけるエクステント分解のタイミングを図1に示す。まず、情報記録媒体10がセットされたかどうかを確認する。情報記録媒体10がセットされていない場合は、情報記録媒体10のセット待ちに戻る(S01)。
【0049】
情報記録媒体10がセットされている場合は、ファイル情報解析を行う。このファイル情報解析時にエクステント分解も実行する(S02)。エクステント分解以外のファイル情報解析については既知のため、ここでは記載しない。
【0050】
ファイル情報解析の実行後、再生処理(データ蓄積、デコード)を開始する(S03)。
【0051】
なお、エクステント分解を含むファイル情報解析については、情報記録媒体10内のすべての再生対象ファイルに対して再生処理の開始までに実行してもよいし、あるいは、1曲目のファイルのファイル情報解析のみを行い、1曲目の再生終了後、2曲目のファイル情報解析を行うというように選択された特定のファイルに対してのみ実行してもよい。
【0052】
図20に示す従来の方法においては、再生処理におけるデータ蓄積時に、読み出そうとしたブロックが欠陥管理表14に登録されているかどうかを確認し、そのブロックが欠陥ブロックであった場合は、欠陥管理表14に代替用として登録されている代替ブロックのデータを代わりとして読み出していたが、本実施の形態では欠陥ブロックの代替ブロックへの置き換えを再生処理時ではなく、再生前のファイル情報解析時にあらかじめ実行する点が異なっている。
【0053】
第1の実施の形態におけるエクステント分解の処理の流れを図2に示す。
【0054】
まず、解析対象ファイル中のすべてのエクステントの解析が終了したかどうかを確認し、終了したときは当該解析対象ファイルの解析を終了する(S11)。
【0055】
解析対象ファイル中のすべてのエクステントの解析が終了していないときは、次に、解析中のエクステントの先頭アドレスを開始アドレスとして保管する(S12)。
【0056】
次に、解析中のエクステントに欠陥ブロックが含まれるかどうかを確認する。欠陥管理表14(図3参照)には、欠陥ブロックのアドレスが含まれているため、解析中のエクステントの開始アドレス、終了アドレスの範囲内に該当する欠陥ブロックが登録されているかを確認することで判定が可能である(S13)。
【0057】
解析中のエクステントに欠陥ブロックが含まれていない場合は、解析中のエクステントの終了アドレスをそのまま終了アドレスとして保管し、当該エクステントの解析を終了し、次いでステップS11に戻って引き続きエクステントの解析処理を続行する(S14)。
【0058】
解析中のエクステントに欠陥ブロックが含まれている場合は、欠陥ブロックの直前のアドレスを解析中のエクステントの終了アドレスとして保管することで、欠陥ブロックまでを1つのエクステントとする(S15)。
【0059】
さらに、欠陥ブロックに対応する代替ブロックの開始アドレス、終了アドレスを保管することによって、欠陥ブロックに対応する代替ブロックを1つのエクステントとする(S16)。
【0060】
欠陥ブロックの次のアドレスを次エクステントとの開始アドレスとして保管し、当該エクステントの解析を終了し、次いでステップS11に戻って引き続きエクステントの解析処理を続行する(S17)。
【0061】
以降、解析対象ファイル中のすべてのエクステントの解析が終了するまでこれを繰り返す。
【0062】
第1の実施の形態におけるエクステント分解結果の具体例を図3に示す。
【0063】
図3のように元々は1つのエクステントにより構成されたファイルAが、エクステント1、エクステント2(代替ブロック)、エクステント3、エクステント4(代替ブロック)、エクステント5の5つのエクステントに分解されることになる。
【0064】
また、このとき解析結果として保存される各エクステントの開始/終了アドレスは図4のとおりになる。
【0065】
再生時には、図5のとおり、上記のようにして求めた開始/終了アドレスをもとに各エクステントを順番にメモリ20に蓄積し、デコード処理を行うことによって音声出力を実現する。
【0066】
従来技術の場合の図20においては、[記録媒体上に記録されたデータ]と[再生時にメモリに蓄積されたデータ]とがダイレクトにつながっている。これに対して、本実施の形態では、図3と図5に分けて図示しているように、[記録媒体上に記録されたデータ]と[再生時にメモリに蓄積されたデータ]との間に[ファイル情報解析時に整理されたデータ]が介在している。すなわち、図3に示すように、再生前のファイル情報解析時に[記録媒体上に記録されたデータ]が一旦、[ファイル情報解析時に整理されたデータ]へと変容し、次いで時間帯を異にして、図5に示すように、[ファイル情報解析時に整理されたデータ]が[再生時にメモリに蓄積されたデータ]へと変容し、再生に利用される。
【0067】
なお、上記具体例においては、ファイルのデータが1つのエクステントとして記録されているもの(シングルエクステント)について説明を行ったが、元々のファイルデータが複数のエクステントに分割されて記録されている(マルチエクステント)場合についても、図2と同一の方法で対応できる。
【0068】
一般的に、ファイルの記録に関してマルチエクステントという概念があり、ファイルが物理的に連続した1つの領域に記録されていない場合には、ファイルは物理的に連続しないいくつかの領域に分割されて記録される。いくつかのエクステントに分割されたファイルを再生させるために、エクステントごとの開始アドレスと終了アドレスを保存し、再生時、各エクステントをメモリに連続的に蓄積することで、マルチエクステントで記録されたファイルの再生に対応している。
【0069】
マルチエクステントの場合のエクステント分解結果の具体例を図6に示しておく。このとき解析結果として保存される各エクステントの開始/終了アドレスは図7のとおりになる。
【0070】
第1の実施の形態によれば、欠陥ブロックに対応する代替ブロックを1つのエクステントとして管理することにより、欠陥ブロックの代替ブロックへの置き換え処理を再生前のファイル情報解析時にあらかじめ実行することが可能となる。再生中の実行ではなく、ファイル情報解析時にあらかじめ実行することにより、高速なCPU(ハードウェア)や高速大容量メモリを追加しなくても、音切れなどの再生データの不連続性を発生させることなく、欠陥ブロックの代替ブロックへの置き換えに良好に対応することが可能となる。また、高速CPUや高速大容量メモリ等を追加する必要がないため、装置のコストアップを招くことがない。さらに、再生時のデータ蓄積処理は、欠陥管理を行わないシステムにおけるものと同一であるため問題はなく、変更する必要がない。つまり、ファイル情報解析手段のみの変更で対応可能であるため、変更に伴う影響範囲が小さく、システムの信頼性を確保する意味においても有用である。
【0071】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態におけるエクステント分解の処理の流れを図8に示す。
【0072】
第1の実施の形態におけるエクステント分解と同様であるが、欠陥ブロックが連続している場合に、複数個の代替ブロックをまとめて1つのエクステントとする点が異なる。
【0073】
まず、解析対象ファイル中のすべてのエクステントの解析が終了したかどうかを確認する(S21)。
【0074】
次に、解析中のエクステントの先頭アドレスを開始アドレスとして保管する(S22)。
【0075】
次に、解析中のエクステントに欠陥ブロックが含まれるかどうかを確認する(S23)。欠陥管理表14(図9参照)には、欠陥ブロックのアドレスが含まれているため、解析中のエクステントの開始アドレス、終了アドレスの範囲内に該当する欠陥ブロックが登録されているかを確認することで判定が可能である。
【0076】
解析中のエクステントに欠陥ブロックが含まれていない場合は、解析中のエクステントの終了アドレスをそのまま終了アドレスとして保管し、当該エクステントの解析を終了し、次いでステップS21に戻って引き続きエクステントの解析処理を続行する(S24)。
【0077】
解析中のエクステントに欠陥ブロックが含まれている場合は、欠陥ブロックの直前のアドレスをエクステントの終了アドレスとして保管することで、欠陥ブロックまでを1つのエクステントとする(S25)。
【0078】
さらに、欠陥ブロックに対応する代替ブロックの開始アドレス、終了アドレスを保管することによって、欠陥ブロックに対応する代替ブロックを1つのエクステントとする(S26)。
【0079】
次に、次のブロックも欠陥ブロックかどうかを確認する(S27)。
【0080】
次のブロックが欠陥ブロックではない場合は、欠陥ブロックの次のアドレスを次エクステントとの開始アドレスとして保管し、当該エクステントの解析を終了し、次いでステップS21に戻って引き続きエクステントの解析処理を続行する(S28)。
【0081】
次のブロックが欠陥ブロックであった場合は、さらにその欠陥ブロックの代替ブロックのアドレスが直前の欠陥ブロックの代替ブロックのアドレス、すなわち、1つ前に保管したエクステントの終了アドレスと連続しているかどうかを確認する(S29)。
【0082】
代替ブロックのアドレスが連続している場合は、次の欠陥ブロックの代替ブロックの終了アドレスを当該エクステントの終了アドレスとして保管することで、次のブロックの代替ブロックも1つのエクステントとして結合する(S30)。
【0083】
以降、解析対象ファイル中のすべてのエクステントの解析が終了するまでこれを繰り返す。
【0084】
第2の実施の形態におけるエクステント分解結果の具体例を図9に示す。欠陥ブロック1の次のブロックが欠陥ブロック2となっており、さらにぞれぞれの代替ブロックのアドレスがR1,R2と連続しているため、これらを1つのエクステントとして管理する(エクステント2)ことができる。また、このとき解析結果として保存される各エクステントの開始/終了アドレスは図10のとおりになる。
【0085】
なお、上記具体例においては、ファイルのデータが1つのエクステントとして記録されているもの(シングルエクステント)について説明を行ったが、元々のファイルデータが複数のエクステントに分割されて記録されている(マルチエクステント)場合についても図8と同一の方法で対応できる。
【0086】
第2の実施の形態によれば、欠陥ブロックの次ブロックも欠陥ブロックであり、またそれぞれの欠陥ブロックに対応する代替ブロックの記録位置が連続している場合に、代替ブロックどうしを結合して1つのエクステントとすることとしてもよいという制御方法にしたことにより、エクステントの開始/終了アドレスを格納するためのメモリ容量の削減効果が期待できる。また、連続した領域のデータを取得することになるため、別々のエクステントとして処理する場合に比べてより高速にデータ蓄積を行うことが可能となる。一般的に連続した領域が欠陥ブロックになる可能性が高いため、本実施の形態は有用である。
【0087】
(第3の実施の形態)
第1の実施の形態、第2の実施の形態においては、欠陥ブロックに対する代替ブロックへのデータ置き換えという形での例を記載したが、読み取りたくないデータを取り除くようにしたのが本発明の第3の実施の形態である。
【0088】
本発明の第3の実施の形態におけるエクステント分解の処理の流れを図11に示す。
【0089】
第1の実施の形態におけるエクステント分解と同様であるが、取り除きを希望する除去希望領域が含まれている場合に、その領域を取り除いた形でエクステントとして保存するという点が異なる。
【0090】
まず、解析対象ファイル中のすべてのエクステントの解析が終了したかどうかを確認する(S31)。
【0091】
次に、解析中のエクステントの先頭アドレスを開始アドレスとして保管する(S32)。
【0092】
次に、解析中のエクステントに除去希望領域が含まれるかどうかを確認する(S33)。
【0093】
解析中のエクステントに除去希望領域が含まれていない場合は、解析中のエクステントの終了アドレスをそのまま終了アドレスとして保管し、当該エクステントの解析を終了し、次いでステップS31に戻って引き続きエクステントの解析処理を続行する(S34)。
【0094】
解析中のエクステントに除去希望領域が含まれている場合は、除去希望領域の直前のアドレスをエクステントの終了アドレスとして保管することで、1つのエクステントとする(S35)。
【0095】
さらに、除去希望領域の次のアドレスを次エクステントとの開始アドレスとして保管し、当該エクステントの解析を終了し、次いでステップS31に戻って引き続きエクステントの解析処理を続行する(S36)。
【0096】
以降、解析対象ファイル中のすべてのエクステントの解析が終了するまでこれを繰り返す。
【0097】
除去希望領域の具体例としては、パケットライト記録方式であるUDF(Universal Disc Format)におけるリンク用エリア(ランアウトブロック、リンクブロック、ランインブロック)や同じくパケットライト記録方式であるMt.Rainier(マウントレイニア)におけるスペア領域SA(Spare Area)がある。
【0098】
パケットライト記録方式は、データ書き込み可能な光ディスクにデータを書き込む際に、光ディスクのトラック上にユーザデータを連続して書き込まず、トラックを複数のパケットに分割してデータを書き込む方式である。このパケットライト記録方式では、一連のユーザデータを複数のパケットのユーザデータブロックに分割して記録する。ユーザ用データエリアどうしを繋げるためのブロックとして、ユーザ用データエリアどうし間にリンク用エリアを設けている。リンク用エリアは、ユーザ用データエリアの後に付加される2ブロックのランアウトブロックと、1ブロックのリンクブロックと、ユーザ用データエリアの前に付加される4ブロックのランインブロックから構成されるものである。
【0099】
このリンク用エリアのランアウトブロック、リンクブロック、ランインブロックは、オーディオ再生装置においては、音声出力に当たりデコード対象から除外したいデータである。
【0100】
データ書き込み可能な光ディスクにパケット単位でランダムアクセス方式で読み書きを行う場合のフォーマットとして、UDFフォーマットのほかにMt.Rainierフォーマットがある。UDFフォーマットはホストがディスクの読み込みを行い、欠陥セクタが存在すればソフトウェアが所定の領域に交替を行うものである。Mt.Rainierフォーマットは、ホストコンピュータからのアクセスがない間に、光ディスク装置がディスクの読み込みを行い、欠陥セクタが存在すれば交替まで行うものである。その欠陥セクタの交替領域がスペア領域SAである。
【0101】
このMt.Rainierにおけるスペア領域SAも、オーディオ再生装置においては、音声出力に当たりデコード対象から除外したいデータである。
【0102】
第3の実施の形態におけるエクステント分解結果について、UDFにおけるリンク用エリアを除外対象とした場合の具体例を図12に示す。UDFにおけるリンク用エリアは、情報記録媒体10上に周期的に出現する(ユーザエリア32ブロックに対して7ブロック)ため、計算により、その位置(アドレス)を確認することが可能である。リンク用エリアまでのユーザ用データエリアを1つのエクステント(エクステント1)、リンク用エリアを除外してリンク用エリアの次のユーザ用データエリアをまた別のエクステント(エクステント2)とすることで、リンク用エリアを取り除くことができる。また、このとき解析結果として保存される各エクステントの開始/終了アドレスは図13のとおりになる。
【0103】
なお、上記具体例においては、ファイルのデータが1つのエクステントとして記録されているもの(シングルエクステント)について説明を行ったが、元々のファイルデータが複数のエクステントに分割されて記録されている(マルチエクステント)場合についても図11と同一の方法で対応できる。
【0104】
第3の実施の形態によれば、再生前のファイル情報解析時にあらかじめ、除去希望領域の除去処理を行うことができる。再生中の実行ではなく、ファイル情報解析時にあらかじめ実行することにより、高速なCPU(ハードウェア)や高速大容量メモリを追加しなくても、音切れなどの再生データの不連続性を発生させることなく対応することが可能となる。また、高速CPUや高速大容量メモリ等を追加する必要がないため、装置のコストアップを招くことがない。さらに、再生時のデータ蓄積処理は、除去希望領域の除去を行わないシステムにおけるものと同一であるため問題はなく、変更する必要がない。つまり、ファイル情報解析手段のみの変更で対応可能であるため、変更に伴う影響範囲が小さく、システムの信頼性を確保する意味においても有用である。
【0105】
(第4の実施の形態)
第3の実施の形態においては、読み取りたくないデータを取り除く例を記載したが、逆に利用希望情報をエクステントとして明確に分割しておくようにしたのが本発明の第4の実施の形態である。
【0106】
本発明の第4の実施の形態におけるエクステント分解の処理の流れを図14に示す。
【0107】
第1の実施の形態におけるエクステント分解と同様であるが、利用を希望する特定の情報である利用希望情報が含まれている場合に、その領域をエクステントとして保存するという点が異なる。
【0108】
まず、解析対象ファイル中のすべてのエクステントの解析が終了したかどうかを確認する(S41)。
【0109】
次に、解析中のエクステントの先頭アドレスを開始アドレスとして保管する(S42)。
【0110】
次に、解析中のエクステントに利用希望情報が含まれるかどうかを確認する(S43)。
【0111】
解析中のエクステントに利用希望情報が含まれていない場合は、解析中のエクステントの終了アドレスをそのまま終了アドレスとして保管し、当該エクステントの解析を終了し、次いでステップS41に戻って引き続きエクステントの解析処理を続行する(S44)。
【0112】
解析中のエクステントに利用希望情報が含まれている場合は、利用希望情報が含まれる領域の直前のアドレスをエクステントの終了アドレスとして保管することで、利用希望情報が含まれる領域までを1つのエクステントとする(S45)。
【0113】
さらに、利用希望情報が含まれる領域の開始アドレス、終了アドレスを保管することによって、特定の領域が含まれる領域を1つのエクステントとする(S46)。
【0114】
利用希望情報が含まれる領域の次のアドレスを次エクステントとの開始アドレスとして保管し、当該エクステントの解析を終了し、次いでステップS41に戻って引き続きエクステントの解析処理を続行する(S47)。
【0115】
以降、解析対象ファイル中のすべてのエクステントの解析が終了するまでこれを繰り返す。
【0116】
利用希望情報の具体例としては、オーディオファイルにおけるタグ情報、アルバムジャケット写真等がある。これらの情報は、ユーザインタフェースにかかわる情報で、例えば、アルバムジャケット写真を一覧として表示し、ユーザが再生したいアルバムのジャケット写真を選択することで、そのアルバムの再生を開始するという使い方が想定できる。このとき、あらかじめ、オーディオファイル中のアルバムジャケット写真のみをエクステントとして保管しておき、図15のように各オーディオファイル中のアルバムジャケットに該当するエクステントのアドレスのみを特別に保管するようにしておけば、高速に上記表示作業を行うことが可能となる。
【0117】
第4の実施の形態におけるエクステント分解結果について、アルバムジャケット写真を利用希望情報とした場合の具体例を図16に示す。アルバムジャケット写真に関しては、ファイル先頭のヘッダ情報を確認することで、その位置を把握することが可能である。また、このとき解析結果として保存される各エクステントの開始/終了アドレスは図17のとおりになる。
【0118】
なお、上記具体例においては、ファイルのデータが1つのエクステントとして記録されているもの(シングルエクステント)について説明を行ったが、元々のファイルデータが複数のエクステントに分割されて記録されている(マルチエクステント)場合についても図14と同一の方法で対応できる。
【0119】
第4の実施の形態によれば、再生前のファイル情報解析時にあらかじめ、利用希望情報の分割処理を行うことができる。再生中の実行ではなく、ファイル情報解析時にあらかじめ実行することにより、利用希望情報のみを限定して取得することが可能となるため、その情報を用いたユーザインタフェース等の更新処理を高速に実行することができる。
【産業上の利用可能性】
【0120】
本発明は、情報記録媒体の記録再生装置およびその制御方法に適用でき、特にオーディオ再生装置に適用できる。上記オーディオ再生装置としては、MP3/WMA(Windows(登録商標) Media Audio)等の圧縮オーディオ再生に対応した車載オーディオ機器、家庭用据置オーディオ機器、屋外用ポータブルオーディオ機器等がある。
【符号の説明】
【0121】
10 情報記録媒体
11 リードイン領域
12 データ領域
13 リードアウト領域
14 欠陥管理表
20 メモリ
【技術分野】
【0001】
本発明は、欠陥管理機能を有する情報記録媒体の再生を行う情報再生制御方法にかかわり、特には、OS(Operating System)に依存しない汎用的なパケットライト記録方式のUDF(Universal Disc Format)規格などにおいて、欠陥ブロックを代替ブロックへ置き換える処理に際して、高速なCPU(ハードウェア)や高速大容量メモリを用いなくても、音切れなどの再生データの不連続性を発生させないですむようにするための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
情報化社会の進展に伴い、情報の伝送は高速度化かつ大容量化の一途を辿っており、情報記録媒体もますます高速化・大容量化が望まれている。大容量で交換可能な情報記録媒体として、DVD(Digital Versatile Disc)のような光ディスクが知られている。DVD−RAMでは、記録再生が不可能な欠陥領域がディスク製造時に発生したり(1次欠陥)、実際の使用に伴ってディスク表面に傷や汚れなどが付いて発生することがある(2次欠陥)。そこで、欠陥領域の存在によるシステムの信頼性低下を防止するために、欠陥管理(Defect Management)が行われる。欠陥に対して記録データの信頼性を確保するために、一般に交替処理と呼ばれる機能が導入されている。交替処理とは、ある情報を記録すべきブロック(セクタ)でエラーが発生し欠陥とみなされた場合に、そのブロックを使用せず、別のブロックに置き換えて記録を行う処理である。
【0003】
データの記録が行われるブロックには、固有のアドレス情報があらかじめ記録されている。アドレス情報の記録位置と記録データの相対位置はあらかじめ決まっており、固有のアドレス情報を参照しながらデータの記録再生を行うようにしている。交替処理を行った場合には、欠陥とみなされたブロックのアドレス情報と置き換えられたブロックのアドレス情報を交替処理の履歴として管理しておく。このような処理は一般的に「欠陥管理」と呼ばれる。特に書き換え型の情報記録媒体の場合、1つの情報記録媒体が複数の装置で使用されるため、欠陥管理専用に使用される欠陥管理領域を有するものが多い。欠陥管理は、書き換え型の情報記録媒体をエラーフリーとして取り扱うことを可能とする。
【0004】
欠陥が情報記録媒体上のどの位置にあるかを示す欠陥管理情報は、情報記録媒体上の記録データを所期通りに再生する上で必要な情報である。そのため、情報記録媒体上に複数の欠陥管理領域を設けて、同一内容の欠陥管理情報を多重記録するのが一般的である。情報記録媒体上の記録データを再生するためには、まずこの複数の欠陥管理領域から欠陥管理情報をすべて再生し、再生した欠陥管理情報を基にして、この情報記録媒体から記録データを再生するための欠陥リスト(欠陥管理表)を作成する。
【0005】
図19(a),(b)はDVD−RAM規格による情報記録媒体10のデータ構造を示す(国際規格ECMA−272)。情報記録媒体10は、ディスクに関する情報を記録するリードイン領域11と、ユーザデータを記録するデータ領域12と、ユーザデータの記録終了位置を示すリードアウト領域13とを備える。
【0006】
リードイン領域11は、データ領域12に存在する欠陥領域を管理するための欠陥管理情報が記録される欠陥管理領域(DMA:Defect Management Area)のDMA1およびDMA2と、将来の拡張性のための保留領域とを含む。
【0007】
データ領域12は、ユーザデータが記録されるユーザ領域と、あらかじめ欠陥領域を補填するための予備の領域であるスペア領域(欠陥代替領域)とを含む。ユーザ領域に欠陥領域が存在する場合、その欠陥領域に記録されるべきユーザデータが、欠陥領域の代わりのスペア領域に記録される。
【0008】
リードアウト領域13は、リードイン領域11と同様に、データ領域12に存在する欠陥領域を管理するための欠陥管理情報(DMS:Defect Management Structure)が記録されるDMA3およびDMA4と、将来の拡張性のための保留領域とを含む。
【0009】
DMA1〜DMA4には、すべて同じ欠陥管理情報が多重記録されている。これは、DMA1〜DMA4に記録されている情報それ自身を欠陥管理の対象とすることができないためである。つまり、DMA1〜DMA4のうちいずれかに欠陥領域が存在していて正常に再生することができないとしても、DMA1〜DMA4のうち1つでも欠陥領域が存在しないDMAがあれば、そこに記録されている欠陥管理情報を正常に再生することができる。したがって、ユーザデータを失うことがなく、信頼性が向上する。
【0010】
DMA1は、DDS(Data Definition Structure:媒体定義構造)と、PDL(Primary Defect List:一次欠陥リスト)と、SDL(Secondary Defect List:二次欠陥リスト)とを含む。
【0011】
DDSは、PDLおよびSDLのパーティション(ユーザ領域と欠陥代替領域の組の数)に関する情報を含む。
【0012】
PDLは、情報記録媒体10の出荷時、すなわち情報記録媒体の初期化時に検出されたユーザ領域およびスペア領域に存在する欠陥領域(例えば欠陥セクタ)の位置情報(リスト)である。このリストは、情報記録媒体に物理フォーマットを行わない限り基本的に変化しない。情報記録媒体の物理フォーマット時に検出された欠陥領域の位置情報が記録されている。SDLは、情報記録媒体の物理フォーマット後に検出された欠陥領域を管理するための情報が記録される。
【0013】
従来、欠陥管理機能を有する情報記録媒体10における欠陥ブロックの代替ブロックへの置き換えは、図20に示されるような方法により実現されていた。
【0014】
すなわち、データの読み出しを行っている最中に、欠陥管理表(欠陥リスト)14を用いて、読み出そうとしたブロックが欠陥管理表14に登録されているかどうかを確認し、欠陥管理表14に登録されていた場合は、そのブロックを欠陥ブロックと判断し、欠陥管理表14に代替用として登録されている代替ブロックのデータを代わりとして読み出す方法である。
【0015】
図20の上段は情報記録媒体10上に記録されているデータの構造を示し、下段は再生時に情報記録媒体10から読み出されてメモリ20に蓄積されたデータの構造を示す。情報記録媒体10には、ファイルAのデータがシングルエクステントとして記録されているとともに、代替ブロックや欠陥管理表14も記録されている。エクステント(extent)というのは、論理的に連続した記憶空間のことであり、元々のファイルデータが1つのエクステントとして記録されているものをシングルエクステントという。ファイルAのデータは複数のブロックからなり、各ブロックにはアドレスA1〜A12が割り当てられている。ファイルAのデータには欠陥ブロック1,2も含まれており、情報記録媒体10には欠陥ブロック1,2に対応して代替ブロック1,2の領域が確保され、欠陥ブロック1,2に本来記録されるべきであったデータがそれぞれ代替ブロック1,2に記録されている。さらに、欠陥管理表14の領域が確保され、そこには欠陥ブロックのアドレスと代替ブロックのアドレスとの対応関係が記録されている。すなわち、欠陥ブロック1のアドレスA4には代替ブロック1のアドレスR1が対応し、欠陥ブロック2のアドレスA9には代替ブロック2のアドレスR2が対応していることが記録されている。
【0016】
情報記録媒体10からのファイルAのデータの再生に際しては、まず、Q1のように、アドレスA1からデータの読み取りを開始する。アドレスA4に達するまでは欠陥ブロックを検出しないので、継続して読み取りを行う。これで、アドレスA1〜A3のデータを連続した状態でメモリ20に蓄積する。次いで、アドレスA4に達した段階で欠陥ブロック1を検出するので、Q2のように読み取りを中断する。そして、欠陥管理表14を参照して代替として登録されているアドレスR1の代替ブロック1のデータをQ3のように読み取り、メモリ20に蓄積する。代替ブロック1のデータ読み出し後、アドレスA9までは欠陥を検出しないので、Q4のように継続して読み取りを行い、アドレスA5〜A8のデータを連続した状態でメモリ20に蓄積する。アドレスA9に達したときに、再度欠陥ブロック2を検出するので、Q5のように読み取りを中断する。そして、欠陥管理表14を参照して代替として登録されているアドレスR2の代替ブロック2のデータをQ6のように読み取り、メモリ20に蓄積する。以降は、継続してアドレスA12に達するまで、Q7のようにデータの読み取りを行い、アドレスA10〜A12のデータを連続した状態でメモリ20に蓄積する。以上で、ファイルAのすべてのデータの読み取りが完了となる。
【0017】
特許文献1に記載の技術においては、欠陥管理表をメモリへ展開しておき、読み出し対象のブロックのアドレスを監視し、欠陥ブロックに合致しているかどうかの比較処理を行い、一致すれば代替ブロックへのアドレス置き換えを行う。そして、代替ブロックとして確保された領域または欠陥管理表の登録可能ブロック数を使い果たした状態でも、記録または再生を途切れることなく継続させるように構成してある。
【0018】
特許文献2に記載の技術は、オーディオ再生装置において、再生開始前にあらかじめ、情報記録媒体内のファイルに関する情報の解析(ファイル情報解析)を行い、再生対象となるファイルの開始/終了アドレスやファイル名などの情報を保存し、所定時間経過した時点で再生を開始し、再生時にファイル情報解析情報を利用することで、スキップ操作への高速な対応やランダム再生などのアプリケーションへの対応を行うように構成してある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0019】
【特許文献1】特開2000−339869号公報
【特許文献2】特開2004−118970号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
特許文献1に記載の技術においては、読み出し対象のブロックのアドレスを監視し、欠陥ブロックに合致しているかどうかの比較処理を行う前提としての欠陥管理表を展開しておくメモリは、高速読み出し可能なメモリとする必要がある。さらに、欠陥ブロックに合致しているかどうかの比較処理と、代替ブロックへのアドレス置き換えを行うために必要とするCPU(ハードウェア)は、高速動作可能なものが必要となる。しかし、これでは、装置の大幅なコストアップは免れないものとなる。
【0021】
特に、一般的な車載用や家庭用据置等のオーディオ再生装置は、上記のような高速CPUや高速大容量メモリを備えたシステム構成となっていない。したがって、代替のための置き換え読み出しの処理に時間がかかるため、音切れ発生の可能性があり、実用に耐えないものとなってしまう。
【0022】
本発明は、このような事情に鑑みて創作したものであり、高速なCPU(ハードウェア)や高速大容量メモリを追加しなくても、音切れなどの再生データの不連続性を発生させることなく、欠陥ブロックの代替ブロックへの置き換えに良好に対応できるようにすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0023】
(1)本発明による情報再生制御方法は、
欠陥管理機能を有する情報記録媒体に記録されているファイルの位置情報を解析するファイル情報解析ステップと、
前記ファイル情報解析ステップにおいて、解析対象ファイルが記録されている領域内に欠陥ブロックがあるか否かを検出する欠陥ブロック検出ステップと、
前記欠陥ブロック検出ステップにおいて欠陥ブロックを検出した場合に、前記欠陥ブロックまでを1つのエクステントとするとともに、前記欠陥ブロックに対して代替された代替ブロックを1つのエクステントとするエクステント分解ステップとを含むものである。
【0024】
この情報再生制御方法においては、欠陥ブロックに対応する代替ブロックを1つのエクステントとして管理することにより、欠陥ブロックの代替ブロックへの置き換え処理を再生前のファイル情報解析時にあらかじめ実行することが可能となる。再生中の実行ではなく、再生前のファイル情報解析時にあらかじめ実行することが技術ポイントである。これにより、高速なCPU(ハードウェア)や高速大容量メモリを追加しなくても、音切れなどの再生データの不連続性を発生させることなく、欠陥ブロックの代替ブロックへの置き換えに良好に対応することが可能となる。
【0025】
(2)上記の情報再生制御方法において、前記エクステント分解ステップにおいて、欠陥ブロックの次ブロックも欠陥ブロックであり、またそれぞれの欠陥ブロックに対応する代替ブロックの記録位置が連続している場合に、代替ブロックどうしを結合して1つのエクステントとするという態様がある。これによれば、エクステントの開始/終了アドレスを格納するためのメモリ容量を削減することが可能となる。また、連続した領域のデータを取得することになるため、別々のエクステントとして処理する場合に比べてより高速にデータ蓄積を行うことが可能となる。
【0026】
(3)また本発明による情報再生制御方法は、
情報記録媒体に記録されているファイルの位置情報を解析するファイル情報解析ステップと、
前記ファイル情報解析ステップにおいて、解析対象ファイルが記録されている領域内に取り除きを希望する除去希望領域があるか否かを検出する除去希望領域検出ステップと、
前記除去希望領域検出ステップにおいて除去希望領域を検出した場合に、前記除去希望領域までを1つのエクステントとするとともに、前記除去希望領域より後ろの領域を1つのエクステントとするエクステント分解ステップとを含むものである。この場合、上記(1)とは異なり、情報記録媒体は必ずしも欠陥管理機能を有しているものには限定されない。もちろん、欠陥管理機能を有する情報記録媒体を対象としてもよい。
【0027】
この情報再生制御方法においては、取り除きを希望する除去希望領域を取り除いたものを1つのエクステントとして管理することにより、再生前のファイル情報解析時にあらかじめ、除去希望領域の除去処理を行うことが可能となる。再生中の実行ではなく、再生前のファイル情報解析時にあらかじめ実行することが技術ポイントである。これにより、高速なCPU(ハードウェア)や高速大容量メモリを追加しなくても、音切れなどの再生データの不連続性を発生させることなく対応することが可能となる。
【0028】
(4)また本発明による情報再生制御方法は、
情報記録媒体に記録されているファイルの位置情報を解析するファイル情報解析ステップと、
前記ファイル情報解析ステップにおいて、解析対象ファイルが記録されている領域内に利用を希望する特定の情報である利用希望情報があるか否かを検出する特定情報検出ステップと、
前記特定情報検出ステップにおいて利用希望情報を検出した場合は、前記利用希望情報までを1つのエクステントとし、前記利用希望情報を1つのエクステントとするエクステント分解ステップとを含むものである。この場合も、上記(1)とは異なり、情報記録媒体は必ずしも欠陥管理機能を有しているものには限定されない。もちろん、欠陥管理機能を有する情報記録媒体を対象としてもよい。
【0029】
この情報再生制御方法においては、利用を希望する特定の情報である利用希望情報を1つのエクステントとして管理することにより、再生前のファイル情報解析時にあらかじめ、利用希望情報の分割処理を行うことが可能となる。再生中の実行ではなく、再生前のファイル情報解析時にあらかじめ実行することが技術ポイントである。これにより、利用希望情報のみを限定して取得することが可能となる。
【0030】
(5)また上記の(3)の情報再生制御方法において、前記除去希望領域がUDF(Universal Disc Format)におけるランアウトブロック、リンクブロック、ランインブロックであるという態様がある。これらのブロックは、オーディオ再生装置においては、音声出力に当たりデコード対象から除外したいデータである。
【0031】
(6)また上記の(3)の情報再生制御方法において、前記除去希望領域がMt.Rainier(マウントレイニア)におけるスペア領域であるという態様がある。このMt.Rainierにおけるスペア領域も、オーディオ再生装置においては、音声出力に当たりデコード対象から除外したいデータである。
【0032】
(7)また上記の(4)の情報再生制御方法において、前記利用希望情報がオーディオファイルにおけるタグ情報であるという態様がある。このタグ情報は、ユーザインタフェースにかかわる情報である。
【0033】
(8)また上記の(4)の情報再生制御方法において、前記利用希望情報がオーディオファイルにおけるアルバムジャケット写真であるという態様がある。これもユーザインタフェースにかかわる情報であり、あらかじめ、オーディオファイル中のアルバムジャケット写真のみをエクステントとして保管しておけば、再生時にはアルバムジャケット写真を高速に一覧表示し、ユーザに再生したいものの選択を促す上での使用勝手が良くなる。
【0034】
(9)また上記の(1)〜(8)の情報再生制御方法において、前記情報記録媒体におけるファイルシステムがUDFであるという態様がある。UDFは、DVDに採用されているファイル単位で自由に読み書きできる標準ファイルフォーマットであり、OSに依存せず、汎用的に利用できる。CD−R/RWのパケットライト方式もUDFを利用している。
【0035】
(10)また上記の(1)〜(8)の情報再生制御方法において、前記情報記録媒体におけるファイルシステムがMt.Rainierであるという態様がある。データ書き込み可能な光ディスクにパケット単位でランダムアクセス方式で読み書きを行う場合のフォーマットとして、UDFフォーマットとMt.Rainierフォーマットがある。前者はホストがディスクの読み込みを行い、欠陥セクタが存在すればソフトウェアが所定の領域に交替を行うものである。後者は、光ディスク装置がホストコンピュータからのアクセスがない間に、ディスクの読み込みをも行い、欠陥セクタが存在すれば、交替まで行うものである。
【0036】
(11)また上記の(1)〜(10)の情報再生制御方法において、前記情報記録媒体が光ディスクであるという態様がある。光ディスクには、DVD−RAM/−RW/+RW/−R/+Rなどがある。
【0037】
(12)また上記の(1)〜(11)の情報再生制御方法において、前記解析対象ファイルがマルチエクステントであるという態様がある。元々のファイルデータが1つのエクステントとして記録されているものをシングルエクステントといい、元々のファイルデータが複数のエクステントに分割されて記録されているものをマルチエクステントという。本発明の技術は、シングルエクステントだけでなく、マルチエクステントにも有効である。
【0038】
(13)また上記の(1)〜(12)の情報再生制御方法において、前記ファイル情報解析ステップにおいて、前記情報記録媒体内のすべての再生対象ファイルに対して解析を行うという態様がある。
【0039】
(14)また上記の(1)〜(12)の情報再生制御方法において、前記ファイル情報解析ステップにおいて、選択された特定のファイルに対してのみ解析を行うという態様がある。
【0040】
(15)また上記の(1)〜(14)の情報再生制御方法において、前記情報記録媒体がオーディオ情報記録媒体であるという態様がある。
【発明の効果】
【0041】
本発明によれば、欠陥ブロックの代替ブロックへの置き換え処理を、再生中ではなく、再生前のファイル情報解析時にあらかじめ実行するので、高速なCPU(ハードウェア)や高速大容量メモリを追加しなくても、音切れなどの再生データの不連続性を発生させることなく、欠陥ブロックの代替ブロックへの置き換えに良好に対応することができる。また、高速CPUや高速大容量メモリ等を追加する必要がないため、装置のコストアップを招くことがない。さらに、再生時のデータ蓄積処理は、欠陥管理を行わないシステムにおけるものと同一であるため問題はなく、変更する必要がない。つまり、ファイル情報解析手段のみの変更で対応可能であるため、変更に伴う影響範囲が小さく、システムの信頼性を確保する意味においても有用である。
【0042】
また、欠陥ブロックの次ブロックも欠陥ブロックであり、またそれぞれの欠陥ブロックに対応する代替ブロックの記録位置が連続している場合に、代替ブロックどうしを結合して1つのエクステントとすることとすれば、エクステントの開始/終了アドレスを格納するためのメモリ容量の削減効果が期待できる。また、連続した領域のデータを取得することになるため、別々のエクステントとして処理する場合に比べてより高速にデータ蓄積を行うことが可能となる。一般的に連続した領域が欠陥ブロックになる可能性が高いため、有用である。
【0043】
また、再生前のファイル情報解析時にあらかじめ、除去希望領域の除去処理を行うことができる。再生中の実行ではなく、ファイル情報解析時にあらかじめ実行することにより、高速なCPU(ハードウェア)や高速大容量メモリを追加しなくても、音切れなどの再生データの不連続性を発生させることなく対応することが可能となる。また、高速CPUや高速大容量メモリ等を追加する必要がないため、装置のコストアップを招くことがない。さらに、再生時のデータ蓄積処理は、除去希望領域の除去を行わないシステムにおけるものと同一であるため問題はなく、変更する必要がない。つまり、ファイル情報解析手段のみの変更で対応可能であるため、変更に伴う影響範囲が小さく、システムの信頼性を確保する意味においても有用である。
【0044】
また、再生前のファイル情報解析時にあらかじめ、利用希望情報の分割処理を行うことができる。再生中の実行ではなく、ファイル情報解析時にあらかじめ実行することにより、利用希望情報のみを限定して取得することが可能となるため、その情報を用いたユーザインタフェース等の更新処理を高速に実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるエクステント分解の実施タイミングを示すフローチャート
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるエクステント分解の処理の流れを示すフローチャート
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるエクステント分解の具体例を示す図
【図4】本発明の第1の実施の形態におけるエクステント分解で保存される開始/終了アドレスを示す表
【図5】本発明の第1の実施の形態におけるエクステント分解結果を用いたメモリへのデータ蓄積を表す図
【図6】本発明の第1の実施の形態におけるエクステント分解の具体例を示す図(マルチエクステント)
【図7】本発明の第1の実施の形態におけるエクステント分解で保存される開始/終了アドレスを示す表(マルチエクステント)
【図8】本発明の第2の実施の形態におけるエクステント分解の処理の流れを示すフローチャート
【図9】本発明の第2の実施の形態におけるエクステント分解の具体例を示す図
【図10】本発明の第2の実施の形態におけるエクステント分解で保存される開始/終了アドレスを示す表
【図11】本発明の第3の実施の形態におけるエクステント分解の処理の流れを示すフローチャート
【図12】本発明の第3の実施の形態におけるエクステント分解の具体例を示す図
【図13】本発明の第3の実施の形態におけるエクステント分解で保存される開始/終了アドレスを示す表
【図14】本発明の第4の実施の形態におけるエクステント分解の処理の流れを示すフローチャート
【図15】本発明の第4の実施の形態における特定の情報が含まれるエクステントのアドレス管理を示す図
【図16】本発明の第4の実施の形態におけるエクステント分解の具体例を示す図
【図17】本発明の第4の実施の形態におけるエクステント分解で保存される開始/終了アドレスを示す表
【図18】本発明の実施の形態における情報再生装置の概略構成図
【図19】DVD−RAM規格による情報記録媒体のデータ構造を示す図
【図20】従来の欠陥ブロックの代替ブロックへの置き換え方法を表す図
【発明を実施するための形態】
【0046】
以下、本発明にかかわる情報再生装置の制御方法の実施の形態を図面を用いて詳細に説明する。
【0047】
図18は、本発明の実施の形態における情報再生装置の概略構成図である。1は円盤状の情報記録媒体10を駆動回転するスピンドルモータ、2は情報記録媒体10の記録データを読み出す光ピックアップ、3は光ピックアップ駆動装置、4再生制御装置である。再生制御装置4は、CPU(Central Processing Unit)5、ROM(Read Only Memory)6、RAM(Random Access Memory)7、DSP(Digital Signal Processor)8などから構成されている。CPU5は、ROM6に格納されているプログラムを読み出してRAM7に展開し、RAM7をワーキングメモリとして機能させ、CPU5単独またはDSP8との協働で、スピンドルモータ1と光ピックアップ駆動装置3を制御するとともに、光ピックアップ2から読み取った情報のデジタル信号処理およびアナログ信号処理を行うように構成されている。
【0048】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態におけるエクステント分解のタイミングを図1に示す。まず、情報記録媒体10がセットされたかどうかを確認する。情報記録媒体10がセットされていない場合は、情報記録媒体10のセット待ちに戻る(S01)。
【0049】
情報記録媒体10がセットされている場合は、ファイル情報解析を行う。このファイル情報解析時にエクステント分解も実行する(S02)。エクステント分解以外のファイル情報解析については既知のため、ここでは記載しない。
【0050】
ファイル情報解析の実行後、再生処理(データ蓄積、デコード)を開始する(S03)。
【0051】
なお、エクステント分解を含むファイル情報解析については、情報記録媒体10内のすべての再生対象ファイルに対して再生処理の開始までに実行してもよいし、あるいは、1曲目のファイルのファイル情報解析のみを行い、1曲目の再生終了後、2曲目のファイル情報解析を行うというように選択された特定のファイルに対してのみ実行してもよい。
【0052】
図20に示す従来の方法においては、再生処理におけるデータ蓄積時に、読み出そうとしたブロックが欠陥管理表14に登録されているかどうかを確認し、そのブロックが欠陥ブロックであった場合は、欠陥管理表14に代替用として登録されている代替ブロックのデータを代わりとして読み出していたが、本実施の形態では欠陥ブロックの代替ブロックへの置き換えを再生処理時ではなく、再生前のファイル情報解析時にあらかじめ実行する点が異なっている。
【0053】
第1の実施の形態におけるエクステント分解の処理の流れを図2に示す。
【0054】
まず、解析対象ファイル中のすべてのエクステントの解析が終了したかどうかを確認し、終了したときは当該解析対象ファイルの解析を終了する(S11)。
【0055】
解析対象ファイル中のすべてのエクステントの解析が終了していないときは、次に、解析中のエクステントの先頭アドレスを開始アドレスとして保管する(S12)。
【0056】
次に、解析中のエクステントに欠陥ブロックが含まれるかどうかを確認する。欠陥管理表14(図3参照)には、欠陥ブロックのアドレスが含まれているため、解析中のエクステントの開始アドレス、終了アドレスの範囲内に該当する欠陥ブロックが登録されているかを確認することで判定が可能である(S13)。
【0057】
解析中のエクステントに欠陥ブロックが含まれていない場合は、解析中のエクステントの終了アドレスをそのまま終了アドレスとして保管し、当該エクステントの解析を終了し、次いでステップS11に戻って引き続きエクステントの解析処理を続行する(S14)。
【0058】
解析中のエクステントに欠陥ブロックが含まれている場合は、欠陥ブロックの直前のアドレスを解析中のエクステントの終了アドレスとして保管することで、欠陥ブロックまでを1つのエクステントとする(S15)。
【0059】
さらに、欠陥ブロックに対応する代替ブロックの開始アドレス、終了アドレスを保管することによって、欠陥ブロックに対応する代替ブロックを1つのエクステントとする(S16)。
【0060】
欠陥ブロックの次のアドレスを次エクステントとの開始アドレスとして保管し、当該エクステントの解析を終了し、次いでステップS11に戻って引き続きエクステントの解析処理を続行する(S17)。
【0061】
以降、解析対象ファイル中のすべてのエクステントの解析が終了するまでこれを繰り返す。
【0062】
第1の実施の形態におけるエクステント分解結果の具体例を図3に示す。
【0063】
図3のように元々は1つのエクステントにより構成されたファイルAが、エクステント1、エクステント2(代替ブロック)、エクステント3、エクステント4(代替ブロック)、エクステント5の5つのエクステントに分解されることになる。
【0064】
また、このとき解析結果として保存される各エクステントの開始/終了アドレスは図4のとおりになる。
【0065】
再生時には、図5のとおり、上記のようにして求めた開始/終了アドレスをもとに各エクステントを順番にメモリ20に蓄積し、デコード処理を行うことによって音声出力を実現する。
【0066】
従来技術の場合の図20においては、[記録媒体上に記録されたデータ]と[再生時にメモリに蓄積されたデータ]とがダイレクトにつながっている。これに対して、本実施の形態では、図3と図5に分けて図示しているように、[記録媒体上に記録されたデータ]と[再生時にメモリに蓄積されたデータ]との間に[ファイル情報解析時に整理されたデータ]が介在している。すなわち、図3に示すように、再生前のファイル情報解析時に[記録媒体上に記録されたデータ]が一旦、[ファイル情報解析時に整理されたデータ]へと変容し、次いで時間帯を異にして、図5に示すように、[ファイル情報解析時に整理されたデータ]が[再生時にメモリに蓄積されたデータ]へと変容し、再生に利用される。
【0067】
なお、上記具体例においては、ファイルのデータが1つのエクステントとして記録されているもの(シングルエクステント)について説明を行ったが、元々のファイルデータが複数のエクステントに分割されて記録されている(マルチエクステント)場合についても、図2と同一の方法で対応できる。
【0068】
一般的に、ファイルの記録に関してマルチエクステントという概念があり、ファイルが物理的に連続した1つの領域に記録されていない場合には、ファイルは物理的に連続しないいくつかの領域に分割されて記録される。いくつかのエクステントに分割されたファイルを再生させるために、エクステントごとの開始アドレスと終了アドレスを保存し、再生時、各エクステントをメモリに連続的に蓄積することで、マルチエクステントで記録されたファイルの再生に対応している。
【0069】
マルチエクステントの場合のエクステント分解結果の具体例を図6に示しておく。このとき解析結果として保存される各エクステントの開始/終了アドレスは図7のとおりになる。
【0070】
第1の実施の形態によれば、欠陥ブロックに対応する代替ブロックを1つのエクステントとして管理することにより、欠陥ブロックの代替ブロックへの置き換え処理を再生前のファイル情報解析時にあらかじめ実行することが可能となる。再生中の実行ではなく、ファイル情報解析時にあらかじめ実行することにより、高速なCPU(ハードウェア)や高速大容量メモリを追加しなくても、音切れなどの再生データの不連続性を発生させることなく、欠陥ブロックの代替ブロックへの置き換えに良好に対応することが可能となる。また、高速CPUや高速大容量メモリ等を追加する必要がないため、装置のコストアップを招くことがない。さらに、再生時のデータ蓄積処理は、欠陥管理を行わないシステムにおけるものと同一であるため問題はなく、変更する必要がない。つまり、ファイル情報解析手段のみの変更で対応可能であるため、変更に伴う影響範囲が小さく、システムの信頼性を確保する意味においても有用である。
【0071】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態におけるエクステント分解の処理の流れを図8に示す。
【0072】
第1の実施の形態におけるエクステント分解と同様であるが、欠陥ブロックが連続している場合に、複数個の代替ブロックをまとめて1つのエクステントとする点が異なる。
【0073】
まず、解析対象ファイル中のすべてのエクステントの解析が終了したかどうかを確認する(S21)。
【0074】
次に、解析中のエクステントの先頭アドレスを開始アドレスとして保管する(S22)。
【0075】
次に、解析中のエクステントに欠陥ブロックが含まれるかどうかを確認する(S23)。欠陥管理表14(図9参照)には、欠陥ブロックのアドレスが含まれているため、解析中のエクステントの開始アドレス、終了アドレスの範囲内に該当する欠陥ブロックが登録されているかを確認することで判定が可能である。
【0076】
解析中のエクステントに欠陥ブロックが含まれていない場合は、解析中のエクステントの終了アドレスをそのまま終了アドレスとして保管し、当該エクステントの解析を終了し、次いでステップS21に戻って引き続きエクステントの解析処理を続行する(S24)。
【0077】
解析中のエクステントに欠陥ブロックが含まれている場合は、欠陥ブロックの直前のアドレスをエクステントの終了アドレスとして保管することで、欠陥ブロックまでを1つのエクステントとする(S25)。
【0078】
さらに、欠陥ブロックに対応する代替ブロックの開始アドレス、終了アドレスを保管することによって、欠陥ブロックに対応する代替ブロックを1つのエクステントとする(S26)。
【0079】
次に、次のブロックも欠陥ブロックかどうかを確認する(S27)。
【0080】
次のブロックが欠陥ブロックではない場合は、欠陥ブロックの次のアドレスを次エクステントとの開始アドレスとして保管し、当該エクステントの解析を終了し、次いでステップS21に戻って引き続きエクステントの解析処理を続行する(S28)。
【0081】
次のブロックが欠陥ブロックであった場合は、さらにその欠陥ブロックの代替ブロックのアドレスが直前の欠陥ブロックの代替ブロックのアドレス、すなわち、1つ前に保管したエクステントの終了アドレスと連続しているかどうかを確認する(S29)。
【0082】
代替ブロックのアドレスが連続している場合は、次の欠陥ブロックの代替ブロックの終了アドレスを当該エクステントの終了アドレスとして保管することで、次のブロックの代替ブロックも1つのエクステントとして結合する(S30)。
【0083】
以降、解析対象ファイル中のすべてのエクステントの解析が終了するまでこれを繰り返す。
【0084】
第2の実施の形態におけるエクステント分解結果の具体例を図9に示す。欠陥ブロック1の次のブロックが欠陥ブロック2となっており、さらにぞれぞれの代替ブロックのアドレスがR1,R2と連続しているため、これらを1つのエクステントとして管理する(エクステント2)ことができる。また、このとき解析結果として保存される各エクステントの開始/終了アドレスは図10のとおりになる。
【0085】
なお、上記具体例においては、ファイルのデータが1つのエクステントとして記録されているもの(シングルエクステント)について説明を行ったが、元々のファイルデータが複数のエクステントに分割されて記録されている(マルチエクステント)場合についても図8と同一の方法で対応できる。
【0086】
第2の実施の形態によれば、欠陥ブロックの次ブロックも欠陥ブロックであり、またそれぞれの欠陥ブロックに対応する代替ブロックの記録位置が連続している場合に、代替ブロックどうしを結合して1つのエクステントとすることとしてもよいという制御方法にしたことにより、エクステントの開始/終了アドレスを格納するためのメモリ容量の削減効果が期待できる。また、連続した領域のデータを取得することになるため、別々のエクステントとして処理する場合に比べてより高速にデータ蓄積を行うことが可能となる。一般的に連続した領域が欠陥ブロックになる可能性が高いため、本実施の形態は有用である。
【0087】
(第3の実施の形態)
第1の実施の形態、第2の実施の形態においては、欠陥ブロックに対する代替ブロックへのデータ置き換えという形での例を記載したが、読み取りたくないデータを取り除くようにしたのが本発明の第3の実施の形態である。
【0088】
本発明の第3の実施の形態におけるエクステント分解の処理の流れを図11に示す。
【0089】
第1の実施の形態におけるエクステント分解と同様であるが、取り除きを希望する除去希望領域が含まれている場合に、その領域を取り除いた形でエクステントとして保存するという点が異なる。
【0090】
まず、解析対象ファイル中のすべてのエクステントの解析が終了したかどうかを確認する(S31)。
【0091】
次に、解析中のエクステントの先頭アドレスを開始アドレスとして保管する(S32)。
【0092】
次に、解析中のエクステントに除去希望領域が含まれるかどうかを確認する(S33)。
【0093】
解析中のエクステントに除去希望領域が含まれていない場合は、解析中のエクステントの終了アドレスをそのまま終了アドレスとして保管し、当該エクステントの解析を終了し、次いでステップS31に戻って引き続きエクステントの解析処理を続行する(S34)。
【0094】
解析中のエクステントに除去希望領域が含まれている場合は、除去希望領域の直前のアドレスをエクステントの終了アドレスとして保管することで、1つのエクステントとする(S35)。
【0095】
さらに、除去希望領域の次のアドレスを次エクステントとの開始アドレスとして保管し、当該エクステントの解析を終了し、次いでステップS31に戻って引き続きエクステントの解析処理を続行する(S36)。
【0096】
以降、解析対象ファイル中のすべてのエクステントの解析が終了するまでこれを繰り返す。
【0097】
除去希望領域の具体例としては、パケットライト記録方式であるUDF(Universal Disc Format)におけるリンク用エリア(ランアウトブロック、リンクブロック、ランインブロック)や同じくパケットライト記録方式であるMt.Rainier(マウントレイニア)におけるスペア領域SA(Spare Area)がある。
【0098】
パケットライト記録方式は、データ書き込み可能な光ディスクにデータを書き込む際に、光ディスクのトラック上にユーザデータを連続して書き込まず、トラックを複数のパケットに分割してデータを書き込む方式である。このパケットライト記録方式では、一連のユーザデータを複数のパケットのユーザデータブロックに分割して記録する。ユーザ用データエリアどうしを繋げるためのブロックとして、ユーザ用データエリアどうし間にリンク用エリアを設けている。リンク用エリアは、ユーザ用データエリアの後に付加される2ブロックのランアウトブロックと、1ブロックのリンクブロックと、ユーザ用データエリアの前に付加される4ブロックのランインブロックから構成されるものである。
【0099】
このリンク用エリアのランアウトブロック、リンクブロック、ランインブロックは、オーディオ再生装置においては、音声出力に当たりデコード対象から除外したいデータである。
【0100】
データ書き込み可能な光ディスクにパケット単位でランダムアクセス方式で読み書きを行う場合のフォーマットとして、UDFフォーマットのほかにMt.Rainierフォーマットがある。UDFフォーマットはホストがディスクの読み込みを行い、欠陥セクタが存在すればソフトウェアが所定の領域に交替を行うものである。Mt.Rainierフォーマットは、ホストコンピュータからのアクセスがない間に、光ディスク装置がディスクの読み込みを行い、欠陥セクタが存在すれば交替まで行うものである。その欠陥セクタの交替領域がスペア領域SAである。
【0101】
このMt.Rainierにおけるスペア領域SAも、オーディオ再生装置においては、音声出力に当たりデコード対象から除外したいデータである。
【0102】
第3の実施の形態におけるエクステント分解結果について、UDFにおけるリンク用エリアを除外対象とした場合の具体例を図12に示す。UDFにおけるリンク用エリアは、情報記録媒体10上に周期的に出現する(ユーザエリア32ブロックに対して7ブロック)ため、計算により、その位置(アドレス)を確認することが可能である。リンク用エリアまでのユーザ用データエリアを1つのエクステント(エクステント1)、リンク用エリアを除外してリンク用エリアの次のユーザ用データエリアをまた別のエクステント(エクステント2)とすることで、リンク用エリアを取り除くことができる。また、このとき解析結果として保存される各エクステントの開始/終了アドレスは図13のとおりになる。
【0103】
なお、上記具体例においては、ファイルのデータが1つのエクステントとして記録されているもの(シングルエクステント)について説明を行ったが、元々のファイルデータが複数のエクステントに分割されて記録されている(マルチエクステント)場合についても図11と同一の方法で対応できる。
【0104】
第3の実施の形態によれば、再生前のファイル情報解析時にあらかじめ、除去希望領域の除去処理を行うことができる。再生中の実行ではなく、ファイル情報解析時にあらかじめ実行することにより、高速なCPU(ハードウェア)や高速大容量メモリを追加しなくても、音切れなどの再生データの不連続性を発生させることなく対応することが可能となる。また、高速CPUや高速大容量メモリ等を追加する必要がないため、装置のコストアップを招くことがない。さらに、再生時のデータ蓄積処理は、除去希望領域の除去を行わないシステムにおけるものと同一であるため問題はなく、変更する必要がない。つまり、ファイル情報解析手段のみの変更で対応可能であるため、変更に伴う影響範囲が小さく、システムの信頼性を確保する意味においても有用である。
【0105】
(第4の実施の形態)
第3の実施の形態においては、読み取りたくないデータを取り除く例を記載したが、逆に利用希望情報をエクステントとして明確に分割しておくようにしたのが本発明の第4の実施の形態である。
【0106】
本発明の第4の実施の形態におけるエクステント分解の処理の流れを図14に示す。
【0107】
第1の実施の形態におけるエクステント分解と同様であるが、利用を希望する特定の情報である利用希望情報が含まれている場合に、その領域をエクステントとして保存するという点が異なる。
【0108】
まず、解析対象ファイル中のすべてのエクステントの解析が終了したかどうかを確認する(S41)。
【0109】
次に、解析中のエクステントの先頭アドレスを開始アドレスとして保管する(S42)。
【0110】
次に、解析中のエクステントに利用希望情報が含まれるかどうかを確認する(S43)。
【0111】
解析中のエクステントに利用希望情報が含まれていない場合は、解析中のエクステントの終了アドレスをそのまま終了アドレスとして保管し、当該エクステントの解析を終了し、次いでステップS41に戻って引き続きエクステントの解析処理を続行する(S44)。
【0112】
解析中のエクステントに利用希望情報が含まれている場合は、利用希望情報が含まれる領域の直前のアドレスをエクステントの終了アドレスとして保管することで、利用希望情報が含まれる領域までを1つのエクステントとする(S45)。
【0113】
さらに、利用希望情報が含まれる領域の開始アドレス、終了アドレスを保管することによって、特定の領域が含まれる領域を1つのエクステントとする(S46)。
【0114】
利用希望情報が含まれる領域の次のアドレスを次エクステントとの開始アドレスとして保管し、当該エクステントの解析を終了し、次いでステップS41に戻って引き続きエクステントの解析処理を続行する(S47)。
【0115】
以降、解析対象ファイル中のすべてのエクステントの解析が終了するまでこれを繰り返す。
【0116】
利用希望情報の具体例としては、オーディオファイルにおけるタグ情報、アルバムジャケット写真等がある。これらの情報は、ユーザインタフェースにかかわる情報で、例えば、アルバムジャケット写真を一覧として表示し、ユーザが再生したいアルバムのジャケット写真を選択することで、そのアルバムの再生を開始するという使い方が想定できる。このとき、あらかじめ、オーディオファイル中のアルバムジャケット写真のみをエクステントとして保管しておき、図15のように各オーディオファイル中のアルバムジャケットに該当するエクステントのアドレスのみを特別に保管するようにしておけば、高速に上記表示作業を行うことが可能となる。
【0117】
第4の実施の形態におけるエクステント分解結果について、アルバムジャケット写真を利用希望情報とした場合の具体例を図16に示す。アルバムジャケット写真に関しては、ファイル先頭のヘッダ情報を確認することで、その位置を把握することが可能である。また、このとき解析結果として保存される各エクステントの開始/終了アドレスは図17のとおりになる。
【0118】
なお、上記具体例においては、ファイルのデータが1つのエクステントとして記録されているもの(シングルエクステント)について説明を行ったが、元々のファイルデータが複数のエクステントに分割されて記録されている(マルチエクステント)場合についても図14と同一の方法で対応できる。
【0119】
第4の実施の形態によれば、再生前のファイル情報解析時にあらかじめ、利用希望情報の分割処理を行うことができる。再生中の実行ではなく、ファイル情報解析時にあらかじめ実行することにより、利用希望情報のみを限定して取得することが可能となるため、その情報を用いたユーザインタフェース等の更新処理を高速に実行することができる。
【産業上の利用可能性】
【0120】
本発明は、情報記録媒体の記録再生装置およびその制御方法に適用でき、特にオーディオ再生装置に適用できる。上記オーディオ再生装置としては、MP3/WMA(Windows(登録商標) Media Audio)等の圧縮オーディオ再生に対応した車載オーディオ機器、家庭用据置オーディオ機器、屋外用ポータブルオーディオ機器等がある。
【符号の説明】
【0121】
10 情報記録媒体
11 リードイン領域
12 データ領域
13 リードアウト領域
14 欠陥管理表
20 メモリ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
欠陥管理機能を有する情報記録媒体に記録されているファイルの位置情報を解析するファイル情報解析ステップと、
前記ファイル情報解析ステップにおいて、解析対象ファイルが記録されている領域内に欠陥ブロックがあるか否かを検出する欠陥ブロック検出ステップと、
前記欠陥ブロック検出ステップにおいて欠陥ブロックを検出した場合に、前記欠陥ブロックまでを1つのエクステントとするとともに、前記欠陥ブロックに対して代替された代替ブロックを1つのエクステントとするエクステント分解ステップとを含む情報再生制御方法。
【請求項2】
前記エクステント分解ステップにおいて、欠陥ブロックの次ブロックも欠陥ブロックであり、またそれぞれの欠陥ブロックに対応する代替ブロックの記録位置が連続している場合に、代替ブロックどうしを結合して1つのエクステントとする請求項1に記載の情報再生制御方法。
【請求項3】
情報記録媒体に記録されているファイルの位置情報を解析するファイル情報解析ステップと、
前記ファイル情報解析ステップにおいて、解析対象ファイルが記録されている領域内に取り除きを希望する除去希望領域があるか否かを検出する除去希望領域検出ステップと、
前記除去希望領域検出ステップにおいて除去希望領域を検出した場合に、前記除去希望領域までを1つのエクステントとするとともに、前記除去希望領域より後ろの領域を1つのエクステントとするエクステント分解ステップとを含む情報再生制御方法。
【請求項4】
情報記録媒体に記録されているファイルの位置情報を解析するファイル情報解析ステップと、
前記ファイル情報解析ステップにおいて、解析対象ファイルが記録されている領域内に利用を希望する特定の情報である利用希望情報があるか否かを検出する特定情報検出ステップと、
前記特定情報検出ステップにおいて利用希望情報を検出した場合は、前記利用希望情報までを1つのエクステントとし、前記利用希望情報を1つのエクステントとするエクステント分解ステップとを含む情報再生制御方法。
【請求項5】
前記除去希望領域がUDFにおけるランアウトブロック、リンクブロック、ランインブロックである請求項3に記載の情報再生制御方法。
【請求項6】
前記除去希望領域がMt.Rainierにおけるスペア領域である請求項3に記載の情報再生制御方法。
【請求項7】
前記利用希望情報がオーディオファイルにおけるタグ情報である請求項4に記載の情報再生制御方法。
【請求項8】
前記利用希望情報がオーディオファイルにおけるアルバムジャケット写真である請求項4に記載の情報再生制御方法。
【請求項9】
前記情報記録媒体におけるファイルシステムがUDFである請求項1から請求項8までのいずれかに記載の情報再生制御方法。
【請求項10】
前記情報記録媒体におけるファイルシステムがMt.Rainierである請求項1から請求項8までのいずれかに記載の情報再生制御方法。
【請求項11】
前記情報記録媒体が光ディスクである請求項1から請求項10までのいずれかに記載の情報再生制御方法。
【請求項12】
前記解析対象ファイルがマルチエクステントである請求項1から請求項11までのいずれかに記載の情報再生制御方法。
【請求項13】
前記ファイル情報解析ステップにおいて、前記情報記録媒体内のすべての再生対象ファイルに対して解析を行う請求項1から請求項12までのいずれかに記載の情報再生制御方法。
【請求項14】
前記ファイル情報解析ステップにおいて、選択された特定のファイルに対してのみ解析を行う請求項1から請求項12までのいずれかに記載の情報再生制御方法。
【請求項15】
前記情報記録媒体がオーディオ情報記録媒体である請求項1から請求項14までのいずれかに記載の情報再生制御方法。
【請求項1】
欠陥管理機能を有する情報記録媒体に記録されているファイルの位置情報を解析するファイル情報解析ステップと、
前記ファイル情報解析ステップにおいて、解析対象ファイルが記録されている領域内に欠陥ブロックがあるか否かを検出する欠陥ブロック検出ステップと、
前記欠陥ブロック検出ステップにおいて欠陥ブロックを検出した場合に、前記欠陥ブロックまでを1つのエクステントとするとともに、前記欠陥ブロックに対して代替された代替ブロックを1つのエクステントとするエクステント分解ステップとを含む情報再生制御方法。
【請求項2】
前記エクステント分解ステップにおいて、欠陥ブロックの次ブロックも欠陥ブロックであり、またそれぞれの欠陥ブロックに対応する代替ブロックの記録位置が連続している場合に、代替ブロックどうしを結合して1つのエクステントとする請求項1に記載の情報再生制御方法。
【請求項3】
情報記録媒体に記録されているファイルの位置情報を解析するファイル情報解析ステップと、
前記ファイル情報解析ステップにおいて、解析対象ファイルが記録されている領域内に取り除きを希望する除去希望領域があるか否かを検出する除去希望領域検出ステップと、
前記除去希望領域検出ステップにおいて除去希望領域を検出した場合に、前記除去希望領域までを1つのエクステントとするとともに、前記除去希望領域より後ろの領域を1つのエクステントとするエクステント分解ステップとを含む情報再生制御方法。
【請求項4】
情報記録媒体に記録されているファイルの位置情報を解析するファイル情報解析ステップと、
前記ファイル情報解析ステップにおいて、解析対象ファイルが記録されている領域内に利用を希望する特定の情報である利用希望情報があるか否かを検出する特定情報検出ステップと、
前記特定情報検出ステップにおいて利用希望情報を検出した場合は、前記利用希望情報までを1つのエクステントとし、前記利用希望情報を1つのエクステントとするエクステント分解ステップとを含む情報再生制御方法。
【請求項5】
前記除去希望領域がUDFにおけるランアウトブロック、リンクブロック、ランインブロックである請求項3に記載の情報再生制御方法。
【請求項6】
前記除去希望領域がMt.Rainierにおけるスペア領域である請求項3に記載の情報再生制御方法。
【請求項7】
前記利用希望情報がオーディオファイルにおけるタグ情報である請求項4に記載の情報再生制御方法。
【請求項8】
前記利用希望情報がオーディオファイルにおけるアルバムジャケット写真である請求項4に記載の情報再生制御方法。
【請求項9】
前記情報記録媒体におけるファイルシステムがUDFである請求項1から請求項8までのいずれかに記載の情報再生制御方法。
【請求項10】
前記情報記録媒体におけるファイルシステムがMt.Rainierである請求項1から請求項8までのいずれかに記載の情報再生制御方法。
【請求項11】
前記情報記録媒体が光ディスクである請求項1から請求項10までのいずれかに記載の情報再生制御方法。
【請求項12】
前記解析対象ファイルがマルチエクステントである請求項1から請求項11までのいずれかに記載の情報再生制御方法。
【請求項13】
前記ファイル情報解析ステップにおいて、前記情報記録媒体内のすべての再生対象ファイルに対して解析を行う請求項1から請求項12までのいずれかに記載の情報再生制御方法。
【請求項14】
前記ファイル情報解析ステップにおいて、選択された特定のファイルに対してのみ解析を行う請求項1から請求項12までのいずれかに記載の情報再生制御方法。
【請求項15】
前記情報記録媒体がオーディオ情報記録媒体である請求項1から請求項14までのいずれかに記載の情報再生制御方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
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【図9】
【図10】
【図11】
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【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2010−267320(P2010−267320A)
【公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−117225(P2009−117225)
【出願日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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