説明

情報再生装置及び再生方法

【課題】ディスクのタイプに応じてシステムパラメータの採用を制御できるようにし、適切な動作を得られるようにする。
【解決手段】第1のコンテンツの再生途中に画角、解像度、オーディオのいずれかの出力設定情報が変更された場合、出力設定情報に応じて再生部の設定を変更する手段と、第2のコンテンツの再生途中に画角、解像度、オーディオのいずれかの出力設定情報が変更された場合、前記第2のコンテンツのオブジェクトのオブジェクト開始位置からの再生状態とする手段とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、情報再生装置及び情報再生方法に関するものであり、特に、画角、解像度、音声出力などの設定変更を管理する装置及び方法を改善したものである。
【背景技術】
【0002】
最近では、Digital Versatile Disk (DVD)及びその再生装置が普及し、また、高密度記録、高画質記録を行うことができるHigh Definition DVD( High Density DVD)も開発されている。このような再生装置として特許文献1に開示されたものがある。
【0003】
この再生装置は、複数種のディスクに対応することができ、いずれのディスクが装填されたかを判別し、判別結果を表示する機能を有する。これにより、ユーザはディスク確認に手間取ることなく、操作性の向上に寄与できるというものである。
【0004】
また、一般にディスク再生装置には、画角、解像度変更などを管理する設定管理機能が設けられている(特許文献1)。
【0005】
プレイヤが映像信号を再生して表示装置に出力している途中で、ユーザが画角の変更、解像度の変更の操作入力をプレイヤに与えると、プレイヤは、画角の変更、解像度の変更を実施する。
【特許文献1】特開平11−196412号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、特定のディスクがプレイヤで再生されているとき、操作入力に応じて、プレイヤが画角(アスペクト:Aspect)の変更、解像度(Resolution)の変更を実施すると不都合な場合もある。
【0007】
本発明が対象としているアドバンスドコンテンツのプレイヤ及びプレイ方法においては、コンテンツ、プログラム、アプリケーションなどを、外部から取り込むことができる。そして外部からのデータとディスクに記録されているデータとを組み合わせて、再生して出力したり、ユーザ操作に応じて再生ルートが変更されたりする。このために、再生の途中で、画角、あるいは解像度などの切り替えを行なうと、現在の再生動作に適合しない場合が生じる。
【0008】
そこでこの発明は、ディスクのタイプに応じてシステムパラメータの採用が適切に行なわれるようにした情報再生装置及び情報再生方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するためにこの発明の一面では、ディスクのコンテンツを再生するために、再生用の管理情報に基づいて前記コンテンツを再生する再生処理部と、前記ディスクの第1のコンテンツの再生途中に画角、解像度、オーディオのいずれかの出力設定情報が変更された場合、出力設定情報に応じて前記再生処理部の設定を変更し、再生を継続させる継続制御部と、前記ディスクの第2のコンテンツの再生開始から所定時間経過後に、画角、解像度、オーディオのいずれかの出力設定情報の変更入力があった場合、オブジェクト開始位置からのリプレイ状態になることのコメントを出力するグラフィックユーザインタフェース制御部を有する。
【発明の効果】
【0010】
上記の手段により、ユーザはコメントを確認し、リプレイ状態を違和感無く受け入れることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態を説明する。
【0012】
<はじめに>
コンテンツの種類について説明する、
ここで記載する説明では2種類のコンテンツについて定めている。一つは標準コンテンツ(Standard Content)、もう一つはアドバンスドコンテンツ(Advanced Content)である。標準コンテンツはナビゲーションデータとディスク上のビデオオブジェクトで構成され、またこれはDVD-ビデオ規格第1.1版を拡張したものである。
【0013】
一方、アドバンスドコンテンツは、プレイリスト(Playlist)、ローディングインフォメーション(Loading Information)、マークアップ(Markup)、スクリプトファイル(Script files)などのアドバンスドナビゲーション(Navigation data)と、プライマリ/セカンダリビデオセット(Primary/Secondary Video Set)などのアドバンスドデータ(Advanced data)、およびアドバンスドエレメント(Advanced Element)(画像、オーディオ、テキストなど)で構成される。そして、このアドバンスドコンテンツは、少なくとも一つのプレイリストファイルとプライマリビデオセットをディスク上に位置づける必要があり、その他のデータはディスク上に置いても、サーバから取り込んでもよいというものである。
【0014】
<標準コンテンツ(Standard Content)(図1(A)参照)>
標準コンテンツは、DVD-ビデオ規格第1.1版に定めるコンテンツを、特に高解像度ビデオ、高品質オーディオ、いくつかの新機能について、拡張したものである。標準コンテンツは基本的に、一つのVMGスペースと一つまたは複数のVTSスペース(「標準VTS」または単に「VTS」と呼ばれる)で構成される。
【0015】
<アドバンスドコンテンツ(Advanced content)(図1(B)参照)>
アドバンスドコンテンツは、標準コンテンツで実現されるオーディオとビデオの拡張に加え、より高度なインタラクティブ性(interactivity)を実現する。アドバンスドコンテンツは、プレイリスト、ローディングインフォメーション、マークアップ、スクリプトファイルなどのアドバンスドナビゲーションと、プライマリ/セカンダリビデオセットなどのアドバンスドデータ、およびアドバンスドエレメント(画像、オーディオ、テキストなど)で構成され、アドバンスドナビゲーションはアドバンスドデータの再生を管理する。
【0016】
XMLで記述されるプレイリストはディスク上にあり、ディスク上にアドバンスドコンテンツがある場合、プレイヤはまずこのファイルを実行する。このファイルで次の情報が提供される。
【0017】
・オブジェクトマッピング情報(Object Mapping Information): タイトルタイムライン(Title Timeline)上にマッピングされたプレゼンテーションオブジェクトのためのタイトル内の情報である、
・再生シーケンス(Playback Sequence): タイトルタイムラインにより記述される、各タイトル用の再生情報である、
・構成情報(Configuration Information): データバッファアラインメントなどのシステム構成情報である。
【0018】
プレイリスト(Play List)の記述に従って最初のアプリケーションが、プライマリ/セカンダリビデオセットなどがある場合はこれらを参照しつつ、実行される。一つのアプリケーションは、ローディングインフォメーション(Loading Information)、マークアップ(Markup)(これにはコンテンツ/スタイリング/タイミング情報が含まれる)、スクリプト(Script)、アドバンスドデータで構成される。アプリケーションを構成する、最初の一つのマークアップファイル、スクリプトファイルやその他のリソースは、一つのローディングインフォメーションファイルの中で参照する。マークアップにより、プライマリ/セカンダリビデオセットなどのアドバンスドデータ、およびアドバンスドエレメントの再生が開始される。
【0019】
プライマリビデオセット(Primary Video Set)の構造は、このコンテンツ専用の一つのVTSスペースで構成されている。すなわち、このVTSにはナビゲーションコマンドがなく多層化構造がないが、TMAP情報などがある。また、このVTSは、一つのメインビデオストリーム、一つのサブビデオストリーム、8つのメインオーディオストリーム、8つのサブオーディオストリームを保持することができる。このVTSは「アドバンスドVTS」と呼ばれている。
【0020】
セカンダリビデオセット(Secondary Video Set)は、プライマリビデオセットにビデオ/オーディオデータを追加する際に使用し、またオーディオデータだけを追加する場合にも使用する。ただし、このデータは、プライマリビデオセット内のビデオ/オーディオストリームの再生が行われていない場合に限り、再生することができ、この逆も同様である。
【0021】
セカンダリビデオセットは、ディスク上に記録されるか、あるいは一つまたは複数のファイルとしてサーバから取り込まれる。このファイルは、データがディスク上に記録されており、しかもプライマリビデオセットとともに、同時に再生する必要がある場合は、再生前に一旦ファイルキャッシュに保存される。一方、セカンダリビデオセットがウェブサイト上にある場合は、このデータ全体を一旦ファイルキャッシュに保存するか(「ダウンローディング」)、またはこのデータの一部をストリーミングバッファに連続的に保存する必要があり、保存されたデータは、サーバからデータをダウンロードする間にバッファオーバフローを起こすことなく、同時に再生される(「ストリーミング」)。
【0022】
*アドバンスドビデオタイトルセット(Advanced VTS)の説明
アドバンスドVTS(プライマリビデオセット(Primary Video Set)とも呼ばれる)は、アドバンスドナビゲーション用のビデオタイトルセットで利用される。すなわち、標準VTSに対応するものとして次のものが定められている。
【0023】
1) EVOBのより進んだエンハンスメント
−1つのメインビデオストリーム、1つのサブビデオストリーム
−8つのメインオーディオストリーム、8つのサブオーディオストリーム
−32のサブピクチャストリーム
−1つのアドバンスドストリーム
2) エンハンスドEVOBセット(EVOBS)の統合
−メニューEVOBSとタイトルEVOBSの両方の統合
3) 多層化構造の解消
−タイトルなし、PGC(プログラムチェーン)なし、PTT(パートオブタイトル)なし、Cell(セル)なし
−ナビゲーションコマンドとUOP(ユーザオペレーション)制御のキャンセル
4) 新しいタイムマップ情報(TMAPI)の導入
−一つのTMAPIが一つのEVOBに対応し、一つのファイルとして保存される,
−NV_PCK内の情報の一部は簡単化される。
【0024】
*相互運用可能なVTS(Interoperable VTS)の説明
相互運用可能なVTSは、HD DVD-VR規格でサポートされるビデオタイトルセットである。本規格すなわちHD DVD-ビデオ規格では、相互運用可能なVTSはサポートされておらず、すなわちコンテンツの著者は相互運用可能なVTSを含むディスクを作成することはできない。ただし、HD DVD-ビデオプレイヤは相互運用可能なVTSの再生をサポートする。
【0025】
<ディスクタイプ>
本規格では、次に定める3種類のディスク(カテゴリ1のディスク/カテゴリ2のディスク/カテゴリ3のディスク)が認められる。
【0026】
*カテゴリ1のディスクの説明(構成例については図2(A)参照)
このディスクには、一つのVMGと一つまたは複数の標準VTSで構成される標準コンテンツのみが含まれる。すなわち、このディスクにはアドバンスドVTS、アドバンスドコンテンツは含まれない。
【0027】
*カテゴリ2のディスクの説明(構成例については図2(B)参照)
このディスクには、アドバンスドナビゲーション、プライマリビデオセット(アドバンスドVTS)、セカンダリビデオセットおよびアドバンスドエレメントで構成されたアドバンスドコンテンツのみが含まれる。すなわち、このディスクにはVMGや標準VTSなどの標準コンテンツは含まれない。
【0028】
*カテゴリ3のディスクの説明(構成例については図2(C)参照)
このディスクには、アドバンスドナビゲーション、プライマリビデオセット(アドバンスドVTS)、セカンダリビデオセットおよびアドバンスドエレメントで構成されるアドバンスドコンテンツと、VMG(ビデオマネージャー)と一つまたは複数の標準VTSで構成される標準コンテンツが含まれる。ただし、このVMG にはFP_DOMもVMGM_DOMも存在しない。
【0029】
このディスクには標準コンテンツが含まれるが、基本的にこのディスクはカテゴリ2のディスクの規則に従い、さらにまた、このディスクにはアドバンスドコンテンツ再生状態から標準コンテンツ再生状態への遷移とこの逆の遷移が含まれる。
【0030】
*アドバンスドコンテンツによる標準コンテンツの利用についての説明(図3には、上記のように標準コンテンツが利用されるときの様子を示している)
標準コンテンツはアドバンスドコンテンツにより利用することができる。アドバンスドVTSのVTSI(ビデオタイトルセット情報)はEVOBを参照することができ、後者も、標準VTSのVTSIによりTMAPを使用して参照することができる。ただし、EVOBにはHLI(ハイライト情報)、PCI(プログラムコントロール情報)などを含めることができ、これはアドバンスドコンテンツではサポートされていない。こうしたEVOBの再生では、例えばHLIやPCIはアドバンスドコンテンツでは無視されることになる。
【0031】
<ボリュームスペースの構造>
図4に示すように、HD DVD-ビデオのディスクのボリュームスペースは次のような要素で構成される。
【0032】
1) ボリュームおよびファイル構造(Volume and File structure)。これはUDF構造用に割り当てられる、
2) 単一の「DVD-ビデオゾーン(DVD-Video zone)」。これはDVD-ビデオフォーマットのデータ構造用に割り当てられることがある、
3) 単一の「HD DVD-ビデオゾーン(HD DVD-Video zone)」。これはDVD-ビデオフォーマットのデータ構造用に割り当てられることがある。このゾーンは「標準コンテンツゾーン」と「アドバンスドコンテンツゾーン」で構成される、
4) 「DVDその他のゾーン(DVD others zone)」、これはDVD-ビデオでもHD DVD-ビデオでもないアプリケーション用に使用されることがある。
【0033】
<(図5)ディレクトリとファイルに関する規則>
HD DVD-ビデオディスクに関連するファイルとディレクトリに対する要件をここに述べる。ディレクトリの図5において、左側の四角で囲まれた部分の記述は、各ファイル名である。
【0034】
HVDVD_TSディレクトリ
「HVDVD_TS」ディレクトリは、ルートディレクトリのすぐ下にある。一つのVMGに関連する全ファイル、一つまたは複数の標準ビデオセット、一つのアドバンスドVTS(プライマリビデオセット)が、このディレクトリ以下にある。
【0035】
ビデオマネージャ(VMG)
一つのビデオマネージャ情報(VMGI)" HV00010.IFO "、ファーストプレイプログラムチェーンメニュー用エンハンスドビデオオブジェクト(FP_PGCM_EVOB)"HV000M01.EVO"、バックアップ用ビデオマネージャ情報(VMGI_BUP)"HV000101.BUP"、ビデオマネージャメニュー用エンハンスドビデオオブジェクトセット(VMGM_EVOBS)"HV000M02.EVO"が、それぞれ構成ファイルとしてHVDVD_TSディレクトリ以下に記録される。
【0036】
標準ビデオタイトルセット(標準VTS;Standard Video Title Set)
ビデオタイトルセット情報(VTSI)"HV001101.IFO"と、バックアップ用ビデオタイトルセット情報(VTSI_BUP)"HV001101.BUP"が、それぞれ構成ファイルとしてHVDVD_TSディレクトリ以下に記録される。また、ビデオタイトルセットメニュー用エンハンスドビデオオブジェクトセット(VTSM_EVOBS)"HV001M01.EVO"と、タイトル用エンハンスドビデオオブジェクトセット(VTSTT_VOBS)"HV001T01.EVO"もHVDVD_TSディレクトリ以下の構成ファイルである。
【0037】
アドバンスドビデオタイトルセット(アドバンスドVTS)
一つのビデオタイトルセット情報(VTSI)"HVA00001.VT1"と、一つのバックアップ用ビデオタイトルセット情報(VTSI_BUP)"HVA00001.BUP"を、それぞれ構成ファイルとしてHVDVD_TSディレクトリ以下に記録することができる。
【0038】
ビデオタイトルセットタイムマップ情報(VTS_TMAP)#1(タイトル用)、#2(メニュー用) "TITLE00.MAP" "MENU000.MAP"と、バックアップ用ビデオタイトルセットタイムマップ情報(VTS_TMAP_BUP)#1、#2 "TITLE00.BUP" "MENU000.BUP"は、それぞれHVDVD_TSディレクトリ以下のファイルで構成される。
【0039】
エンハンスドビデオタイトルセットのためのエンハンスドビデオオブジェクト#1、#2のファイル"TITLE00.EVO" "MENU000.EVO"もHVDVD_TSディレクトリ以下の構成ファイルである。
【0040】
HVDVD_TSディレクトリ以下のファイル名とディレクトリ名には、次の規則が適用される。
【0041】
ADV_OBJディレクトリ
「ADV_OBJ」ディレクトリは、ルートディレクトリのすぐ下にある。アドバンスドナビゲーションに属する起動ファイルはすべてこのディレクトリにある。アドバンスドナビゲーション、アドバンスドエレメント、セカンダリビデオセットの全ファイルがこのディレクトリにある。
【0042】
また、このディレクトリのすぐ下には、アドバンスドシステムにユニークなファイル"DISCID.DAT"が設けられる。このファイルは、ディスク識別データファイルであり、その詳細については後述する。
【0043】
プレイリストファイルはすべてこのディレクトリのすぐ下にある。アドバンスドナビゲーション、アドバンスドエレメント、セカンダリビデオセットのファイルは、どれでもこのディレクトリのすぐ下に置くことができる。
【0044】
プレイリスト
各プレイリストファイルは、「ADV_OBJ」ディレクトリのすぐ下に例えば、「PLAYLIST%%.XML」というファイル名で置くことができる。「%%」は、「00」から「99」まで昇順で連続的に割り当てられる。(ディスクをロードしたときに)最大の番号をもつプレイリストファイルが最初に処理される。
【0045】
アドバンスドコンテンツ用ディレクトリ
「アドバンスドコンテンツ用のその他のディレクトリ」は、「ADV_OBJ」ディレクトリ以下にのみ置くことができる。アドバンスドナビゲーション、アドバンスドエレメント、セカンダリビデオセットのファイルは、どれでもこのディレクトリに置くことができる。
【0046】
アドバンスドコンテンツ用ファイル
「ADV_OBJ」ディレクトリ以下のファイルの総数は512×2047に制限され、各ディレクトリ内にあるファイルの総数は2048未満とする。このファイル名はd文字またはd1文字で構成し、このファイル名は本体、「.」(ピリオド)、拡張子で構成される。上記したディレクトリ/ファイル構造の例が図6に示されている。
【0047】
<(図6)ビデオマネージャ(VMG)の構造>
VMGは「HD DVD-ビデオゾーン」にある全ビデオタイトルセットの目次である。図6に示すように、VMGはVMGI(ビデオマネージャ情報)と呼ばれる制御データ、ファーストプレイPGCメニュー用エンハンスドビデオオブジェクト(FP_PGCM_EVOB)、BMGメニュー用エンハンスドビデオオブジェクトセット(VMGM_EVOBS)、制御データのバックアップ(VMGI_BUP)で構成される。制御データはタイトルを再生するために必要な静的情報で、ユーザ操作をサポートする情報を提供する。FP_PGCM_EVOBは、メニュー言語の選択に用いるエンハンスドビデオオブジェクト(EVOB)である。VMGM_EVOBSは、ボリュームアクセスをサポートするメニューに使用するエンハンスドビデオオブジェクト(EVOB)の集合である。
【0048】
<標準ビデオタイトルセット(標準VTS)の構造>
VTSはタイトルの集合である。図6に示すように、各VTSはVTSI(ビデオタイトルセット情報)と呼ばれる制御データ、VTSメニュー用のエンハンスドビデオオブジェクトセット(VTSM_EVOBS)、タイトル用エンハンスドビデオオブジェクトセット(VTSTT_EVOBS)、およびバックアップ制御データ(VTSI_BUP)で構成される。
【0049】
<アドバンスドビデオタイトルセット(アドバンスドVTS)の構造>
このVTSはただ一つのタイトルで構成される。図6に示すように、このVTSは、基本的にはVTSIと呼ばれる制御データ、一つのVTS内のタイトル用エンハンスドビデオオブジェクトセット(VTSTT_EVOBS)、ビデオタイトルセットタイムマップ情報(VTS_TMAP)、バックアップ制御データ(VTSI_BUP)、およびビデオタイトルセットタイムマップ情報のバックアップ(VTS_TMAP_BUP)で構成される。
【0050】
<エンハンスドビデオオブジェクトセット(EVOBS)の構造>
EVOBSは、ビデオ、オーディオ、サブピクチャなどで構成されるエンハンスドビデオオブジェクトの集合である(図6)。
【0051】
EVOBSには次の規則が適用される
1) 一つのEVOBS内で、EVOBは連続したブロックとインターリーブされたブロックに記録される、
2) 一つのEVOBSは、一つまたは複数のEVOBで構成される。EVOB_ID番号が、EVOBS内の最小のLSN(論理セクタ番号)をもつEVOBから始まり昇順で割り当てられる、
3) 一つのEVOBは、一つまたは複数のセルで構成される。C_ID番号が、EVOB内の最小のLSNをもつセルから始まり昇順で割り当てられる,
4) EVOBS内のセルは、EVOB_ID番号とC_ID番号とで識別できる。
【0052】
「システムモデル」
<オーバーロールスタートアップシーケンス>
図7には、HD DVDプレイヤのスタートアップシーケンスのフローチャートを示している。ディスクが挿入された後、プレイヤは、管理情報領域の"ADV_OBJ"ディレクトリ下のファイル"DISC.DAT"の存在をまず確認する(ステップSA1)。"DISC.DAT"は、アドバンスドコンテンツを取り扱うことができる記録媒体に特有のファイルである。"DISC.DAT"が確認されると、アドバンスドコンテンツの再生モードに移行する(ステップSA2)。このときのディスクは、カテゴリ2又は3のディスクである。ステップSA1で"DISC.DAT"が確認されなかった場合、"VMG_ID"が有効かどうかを確認する(ステップSA3)。"VMG_ID"が有効であるかどうかは、つぎのように確認する。もしディスクがカテゴリ1であれば、"VMG_ID"は"HVDVD-VMG100"である。さらに加えて、カテゴリ記述領域であるVMG_CATのビット0−3は、"No Advanced VTS exists"を示している。この場合は、プレイヤはスタンダードコンテンツ再生モードに移行する(ステップSA4)。さらにディスクが、どのHD_DVDタイプにも属しないことが判明された場合、プレイヤの設定に従った動作となる(ステップSA5)。
【0053】
アドバンスドコンテンツの再生に移行すると、プレイヤは、ルートディレクトリ下の“ADV_OBJ”ディレクトリの“playlist.xml(Tentative)”を読み取り再生動作に移行する。スタートアップシーケンス及びそのためのメモリなどは、データアクセスマネージャ或いはナビゲーションマネージャのいずれに設けられてもよい。
【0054】
ここで、図8には、先の"DISCID.DAT"のデータ構成を示している。"DISCID.DAT"はファイル名であり、コンフィグレーションファイルとも称される。このファイル内には、複数のフィールドが確保され、フィールドとしては、"CONFIG_ID"、"DISC_ID","PROVIDER_ID","CONTENT_ID","SERCH_FLAG"などが含まれる。
【0055】
"CONFIG_ID"のフィールドでは、このファイルを識別するための"HDDVD-V_CONFG"”がISO8859−1のコードで記述されている。
【0056】
"DIOSC_ID"のフィールドでは、ディスクIDが記述されている。
【0057】
"PROVIDER_ID"では、スタジオのIDが記述されている。この情報で、コンテンツプロバイダを識別することができる。パーシステントストレージ(Persistent Storage)は、各プロバイダのために、プロバイダIDによりデータを格納するための独立エリアを有する。
【0058】
"CONTENT_ID"のフィールドでは、アドバンスドコンテンツの識別情報が記述されている。このコンテンツIDは、パーシステントストレージ(Persistent Storage)の中のプレイリストファイルをサーチするためにも利用できる。
【0059】
"SERCH_FLAG"のフィールドでは、スタートシーケンスのときにパーシステントストレージ(Persistent Storage)のファイルをサーチするためのサーチフラグである。このフラグが1のときは、パーシステントストレージが利用されないことであり、フラグが0のときは、パーシステントストレージが利用されることである。したがって、プレイヤは、上記フラグが0のときは、プレイリストファイルをディスクとパーシステントストレージの両方にサーチをかける。フラグが1のときは、スタートアップのときには、プレイリストファイルをディスク上のみからサーチする。
【0060】
したがって、上記のコンフィグレーションファイルのデータは、パーシステントストレージ(Persistent Storage)内で、ディスクに割り当てられている領域を識別するために利用される。またネットワークを通じて、ディスクの認証を行う場合に利用される。例えばプロバイダの情報があるので、このプロバイダの情報を利用し、このディスクに関する情報を所有するサーバをサーチすることもできる。
【0061】
本発明に係わるプレイヤは、レジューム機能が動作する場合に、上記の"DISCID.DAT"のデータ構成に係わる処理を実行する。
【0062】
図9は、出力設定情報(システムパラメータ)が変更されたときの動作例を示すフローチャートである。アドバンスドコンテンツの再生状態のとき(ステップSA2)、出力設定情報が変更されると、設定情報は無視される(ステップSB2)。そして、この場合は、例えば最初の状態(ステップSA1)に戻り、改めて設定情報が再生処理部に設定されて再生が開始される。再生が終了したときは(ステップSB5)、プレイヤの動作が終了する。
【0063】
これに対して、スタンダードコンテンツの再生状態のとき(ステップSA4)、出力設定情報が変更されると、設定情報がプレイヤに反映される(ステップSB4)。再生が終了したときは(ステップSB6)、プレイヤの動作が終了する。
【0064】
ここで出力設定情報としては、画角(Aspect)の設定情報、解像度(Resolution)の設定情報、オーディオ出力の設定情報、HDMI(high definition multimedia interface)の設定情報がある。画角としては4:3、16:9などの設定情報がある。また解像度としては、1ライン当り480画素、720画素、1080画素の設定情報がある。
【0065】
オーディオ出力の設定情報としては、出力チャンネル数、メインオーディオ及びサブオーディオがサポートされているオーディオ方式(PCM,ドルビー、MPEG方式など)のパラメータがある。HDMIとしては、画像データのアップコンバージョン、ダウンコンバージョンなどの設定情報がある。
【0066】
図10は、図9に示した手順の別の実施の形態である。図9では、出力設定情報が変更されたとき、再生対象がアドバンスドコンテンツの場合、ステップSA1に戻ったが、アドバンスドコンテンツの場合には、DISCID.DATをメモリに残すようにし、ステップSA2に戻るようにしてもよい(ステップSB7)。
【0067】
この場合は、図11に示すように、アドバンスドコンテンツの再生に移行する。
【0068】
"プレイリストファイルの読込み"が行なわれる(ステップSC1)。次のプレイリストを用いてタイトルタイムラインのマッピング及び再生シーケンスの初期化が行なわれる(ステップSC2)。次に最初のタイトル再生の準備が行なわれ(ステップSC3)、タイトルの再生が開始される(ステップSC4)。これにより、アドバンスドコンテンツプレイヤはタイトルを再生する。次に新しいプレイリストファイルの有無?が判定される(ステップSC5)。アドバンスドコンテンツ再生を更新するには、更新手順を実行するアドバンスドアプリケーションが必要となる。アドバンスドアプリケーションがそのプレゼンテーションを更新する場合、ディスクのアドバンスドアプリケーションは事前にスクリプトシーケンスを検索して更新しておかなければならない。プログラミングスクリプトは、利用可能な新しいプレイリストファイルの有無に関わらず、指定のデータソース、通常はネットワークサーバを検索する。新しいプレイリストファイルが存在した場合、プレイリストファイルの登録が行なわれる(ステップSC6)。利用可能な新しいプレイリストファイルが存在する場合は、プログラミングエンジンが実行するスクリプトは、それをファイルキャッシュにダウンロードして、アドバンスドコンテンツプレイヤに登録する。そして、新しいプレイリストファイルが登録されると、アドバンスドナビゲーションはソフトリセットAPIを発行(ステップSC7)して起動シーケンスを再スタートする。ソフトリセットAPIは、現パラメータと再生の構成をすべてリセットし、"プレイリストファイルの読込み"の直後に起動手順を再スタートする。"システム構成の変更"とそれ以降の手順は、新しく読み取ったプレイリストファイルに基づいて実行される。
【0069】
上記したようにコンテンツの最初の再生状態に戻る理由は、以下のような配慮が行なわれているからである。アドバンスドコンテンツに関しては、以下のようなプロバイダによる設計が許されている。即ち、(1)アプリケーション、コンテンツ自身を解像度に応じてそれぞれ用意してもよい。(2)アプリケーション、コンテンツ自身を画角に応じてそれぞれ用意してもよい。(3)アプリケーション、コンテンツ自身を音声出力環境に応じてそれぞれ用意してもよい。(4)アプリケーション、コンテンツ自身をHDMIの使用に応じてそれぞれ用意してもよい。
【0070】
したがって、もし、再生途中に解像度などを切換えた場合、その解像度に適合するアプリケーションが適切にイネーブルされることが補償されない。このような補償を行なうために、この装置では、再生途中に出力環境が切り替わった場合、最初の再生状態に戻る。
【0071】
またアドバンスドコンテンツの再生では、ユーザ操作に応じてインタラクティブな振る舞いを行なうことができる。このために、ユーザ操作などに応じて、コンテンツ上の次の再生系路や再生位置が変更する、あるいは切り替わる。
【0072】
したがって、出力設定情報が再生中に変更された場合、図9及び図10に示したような動作が必要となる。
【0073】
図9、図10において、設定情報を無視するステップSB2においては、さらに後述する表示処理を行ってもよい。即ち、アドバンスドコンテンツの再生開始から、例えば所定時間(例えば20分)経過しているときは、ユーザにコメントを出力する。コメント内容としては、リプレイが行なわれる旨のコメントである。ここでユーザがリモコンの決定ボタンを押すと、リプレイが行なわれる。しかし、コメントが表示されても放置すると、リプレイを行なうことなく、現在の環境での再生が継続される。
【0074】
図12はアドバンスドコンテンツとしてのP-EVOB-TY2の多重化構造のイメージである:P-EVOB-TY2は、エンハンスドビデオオブジェクトユニット(P-EVOBU)を含む。P-EVOBU内には、メインビデオ(Main Video)ストリーム、メインオーディオ(Main Audio)ストリーム、サブビデオ(Sub Video)ストリーム、サブオーディオ(Sub Audio)ストリーム、アドバンスドストリームが含まれている。
【0075】
再生時において、P-EVOB-TY2のパケット多重化ストリームは、Track buffer を介してDe-Multiplex に入力される。ここでパケットはそれぞれ種類に応じて分離され、Main Video Buffer, Sub Video Buffer, Sub picture Buffer, PCI buffer, Main Audio buffer, Sub Audio bufferに供給される。それぞれのBuffer 出力は、対応するDecoder でデコードすることが可能である。
【0076】
<データソース>
次に、アドバンスドコンテンツの再生に使用できるデータソースの種類について述べることにする、
<ディスク>
ディスク131は、アドバンスドコンテンツ再生の必須データソースである。HD DVDプレイヤはHD DVDディスクドライブを備えていること。アドバンスドコンテンツは、利用可能なデータソースがディスクと必須の永続的ストレージだけの場合にも再生できるようにオーサリングを行う必要がある。
【0077】
<ネットワークサーバ>
ネットワークサーバ132は、アドバンスドコンテンツ再生用のオプションのデータソースであるが、HD DVDプレイヤはネットワークアクセス能力を備えていなければならない。ネットワークサーバは通常、現ディスクのコンテンツプロバイダが操作する。ネットワークサーバは通常、インターネット上に位置する。
【0078】
<永続的ストレージ(Persistent Storage)>
永続的ストレージ133は二つのカテゴリに分けられる。
【0079】
一つは、「固定式永続的ストレージ(Fixed Persistent Storage)」と呼ばれる。これは、HD DVDプレイヤに付属する必須の永続的ストレージである。この装置の代表的なものとしてはフラッシュメモリがある。固定式永続的ストレージの最小容量は64MBである。
【0080】
その他はオプションであり、「補助永続的ストレージ」と呼ばれる。これらは、USBメモリ/HDDまたはメモリカードなどの取り外し可能なストレージ装置でもよい。考えられる補助永続的ストレージ装置の一つにNASがある。装置の実装に関しては本規格では規定しない。これらは永続的ストレージ用のAPIモデルに従わなければならない。
【0081】
<ディスクのデータ構造について>
<ディスク上のデータタイプ>
HD DVDディスク上に保存可能なデータタイプを図13に示す。ディスクには、アドバンスドコンテンツとスタンダード(標準)コンテンツの両方を保存できる。アドバンスドコンテンツのデータタイプとして考えられるものとしては、アドバンスドナビゲーション、アドバンスドエレメント、プライマリビデオセット、セカンダリビデオセットなどがある。
【0082】
図13は、ディスク上のデータタイプ例を示している。アドバンスドストリーム(Advanced Stream)は、プライマリビデオセット(Primary Video Set)を除く何れかのタイプのアドバンスドコンテンツファイルをアーカイブ化するデータフォーマットである。アドバンスドストリームは、プライマリエンハンスドビデオオブジェクトタイプ2(P-EVOBS-TY2)に多重化され、プライマリビデオプレイヤに供給されるP-EVOBS-TY2データとともに引き出される。
【0083】
アドバンスドストリームにアーカイブ化されアドバンスドコンテンツ再生用に必須な同一のファイルは、ファイルとして保存する必要がある。これらの複製されたコピーは、アドバンスドコンテンツの再生を保証するものである。これは、プライマリビデオセットの再生をジャンプしたときに、アドバンスドストリームの供給が完了していないことがあるためである。この場合、指定されたジャンプ位置から再生を再開する前に、必要なファイルが直接ディスクからデータキャッシュ(Data Cache)に読み込まれる。
【0084】
アドバンスドナビゲーション: アドバンスドナビゲーションファイルはファイルとして位置づけられる。アドバンスドナビゲーションファイルは起動シーケンスの間に読み込まれ、アドバンスドコンテンツの再生用に解釈される、
アドバンスドエレメント: アドバンスドエレメントはファイルとして位置づけることができ、またP-EVOB-TY2に多重化されるアドバンスドストリームにアーカイブ化することもできる、
プライマリビデオセット: ディスク上にあるプライマリビデオセットはただ一つだけである、
セカンダリビデオセット: セカンダリビデオセットはファイルとして位置づけることができ、またP-EVOB-TY2に多重化されるアドバンスドストリームにアーカイブ化することもできる、
その他のファイル: アドバンスドコンテンツによってはその他のファイルが存在することもある。
【0085】
<ネットワークサーバと永続的ストレージ上のデータタイプ>
プライマリビデオセットを除くアドバンスドコンテンツファイルはすべてネットワークサーバおよび永続的ストレージ上に置くことができる。アドバンスドナビゲーションは、正しいAPIを使用してネットワークサーバまたは永続的ストレージ上のファイルをファイルキャッシュにコピーすることができる。セカンダリビデオプレイヤは、ディスク、ネットワークサーバまたは永続的ストレージからセカンダリビデオセットをストリーミングバッファに読み込むことができる。プライマリビデオセットを除くアドバンスドコンテンツファイルは永続的ストレージに保存することができる。
【0086】
<アドバンスドコンテンツプレイヤのモデルの詳細>
図14にはアドバンスドコンテンツプレイヤのモデルを詳しく示している
アドバンスドコンテンツプレイヤ(Advanced Content Player)は、アドバンスドコンテンツ用の論理的なプレイヤである。アドバンスドコンテンツのデータソースには、ディスク(Disc)131、ネットワークサーバ(Network serve)132、永続的ストレージ(Persistent Storage)133がある。アドバンスドコンテンツプレイヤは、これらのデータソースに対応することができる。
【0087】
アドバンスドコンテンツのどのデータタイプでもディスク上に保存できる。永続的ストレージとネットワークサーバのためのアドバンスドコンテンツはプライマリビデオセットを除くどのデータタイプも保存することができる。
【0088】
ユーザイベント入力は、HD DVDプレイヤのリモートコントローラやフロントパネルなどのユーザ入力装置により生じる。アドバンスドコンテンツプレイヤは、アドバンスドコンテンツへのユーザイベントの入力と正しい応答の生成を受け持つ。オーディオおよびビデオ出力は、それぞれスピーカと表示装置に送られる。
【0089】
アドバンスドコンテンツプレイヤは、アドバンスドコンテンツ用の論理的なプレイヤである。これは、データアクセスマネージャ(Data Access Manager)111、データキャッシュ(Data Cache)112、ナビゲーションマネージャ(Navigation Manager)113、ユーザインタフェースマネージャ(User Interface Manger)114、プレゼンテーションエンジン(Presentation Engine)115、AVレンダラ(AV Renderer)116の六つの論理的機能モジュールを基本構成としている。これらが再生処理部を形成している。
【0090】
さらにディスクカテゴリ解析器(Disc Category Analyzer )123、表示データメモリ(Display Data Memory)124を有する。ディスクカテゴリ解析器123は、データキャッシュ112、ナビゲーションマネージャ113に取り込まれている情報及び指令に基づいて、現在装填されているディスクカテゴリを判断する。また、カテゴリ3のディスクが装填さている状態で、アドバンスドコンテンツの再生状態からスタンダード(標準)コンテンツの再生状態に移行したとき、あるいは、その逆に移行したときに、その状態を検知することができる。
【0091】
さらにまた、出力環境マネージャ130が設けられている。この出力環境マネージャ140は、主としてユーザ操作に応答して、出力設定情報(システムパラメータ)を切換えて、出力のコンフィグレーションを設定する。例えば、画角、解像度、オーディオ出力チャンネルなどを設定する。なお出力環境マネージャ130を設ける位置は、図に示した位置に限定されるものではなく、他のブロック内に組み込まれていてもよい。
【0092】
ディスクを再生するために、再生用の管理情報に基づいてディスクを再生する再生処理部は、主としてディスクアクセスマネージャ111、データキャッシュ112、ナビゲーションマネージャ113、ユーザインタフェースマネージャ(グラフィックユーザインタフェース制御部としてもよい)114、プレゼンテーションエンジン115などで構成されている。上記した出力設定情報は、プレゼンテーションエンジン115内のデコーダエンジンのブロックに与えられる。
【0093】
上記の出力環境マネージャ130は、継続コントローラ(Continuation Controller)131、リプレイコントローラ(Replay Controller) (リプレイ制御部)123を有する。継続コントローラ(継続制御部)131は、スタンダードコンテンツが再生されている途中に画角、解像度、オーディオのいずれかの出力設定情報が変更された場合、出力設定情報に応じて前記再生処理部の設定を変更し再生を継続させる。継続コントローラ131は、画角コントローラ(Aspect Controller)、解像度コントローラ(Resolution Controller)、オーディオコントローラ(Audio Controller)、HDMIコントローラ(HDMI Controller)を含む。各コントローラは、ユーザ操作により、ユーザインタフェースマネージャ114を介して入力した指令に応じて、動作する。また装置の電源がオンされたときに動作する。電源がオンされたときは、前回電源オフされたときの出力設定状態をこのプレイヤに設定する。
【0094】
画角コントローラは、プレゼンテーションエンジンを制御し、画角4:3、16:9などを設定することができる。また解像度コントローラは、プレゼンテーションエンジンを制御し、1ライン当り480画素、720画素、1080画素を設定することができる。さらに、オーディオコントローラは、出力チャンネル数、メインオーディオ及びサブオーディオがサポートされているオーディオ方式(PCM,ドルビー、MPEG方式など)を設定することができる。またHDMIコントローラは、画像データのアップコンバージョンあるいはダウンコンバージョンなどを設定することができる。
【0095】
これに対して、リプレイコントローラ132は、アドバンスドコンテンツが再生されている途中に画角、解像度、オーディオのいずれかの出力設定情報が変更された場合、再生処理部を、オブジェクトのオブジェクト開始位置からの再生状態にする。このときの動作は、図9、図10、図11で説明した通りである。
【0096】
また、リプレイ制御部132は、図9の実施形態であれば、オブジェクト開始位置からの再生状態を設定するとき、ディスクのディレクトリ下のディスク識別データファイル(DISCID.DAT)の読み取りから開始する。また図10の実施形態であれば、リプレイ制御部132は、オブジェクト開始位置からの再生状態を設定するとき、プレイリストを読み取り再生状態を設定する。
【0097】
出力環境を設定するためのコンフィギュレーションは、例えばシステムパラメータメモリ(不揮発性メモリ)140のシステムパラメータを利用して構築される。システムパラメータなどの情報については、後述する。
【0098】
さらにこのシステムでは、グラフィックインターフェースコントローラ(GUI Controller)141が設けられていてもよい。
【0099】
GUIコントローラは、ユーザが出力環境を切換える操作を行った場合に、ディスプレイを介してユーザにコメントを表示することができる。これについては、後述する。
【0100】
上記したように、アドバンスドコンテンツに関しては、プロバイダは、次のような設計を行なうことが許されている。即ち、(1)アプリケーション、コンテンツ自身を解像度に応じてそれぞれ用意する。(2)アプリケーション、コンテンツ自身を画角に応じてそれぞれ用意する。(3)アプリケーション、コンテンツ自身を音声出力環境に応じてそれぞれ用意する。(4)アプリケーション、コンテンツ自身をHDMIの使用に応じてそれぞれ用意する。したがって、もし、再生途中に解像度などを切換えた場合、その解像度に適合するアプリケーションが適切にイネーブルされることが補償されない。このような補償を行なうために、この装置では、再生途中に出力環境が切り替わった場合、リプレイ制御が行なわれる。
【0101】
<続いてアドバンスドコンテンツプレイヤについて説明する>
<データアクセスマネージャ> データアクセスマネージャは、ディスクマネージャ、ネットワークマネージャ、永続的ストレージマネージャで構成される。データアクセスマネージャ111は、データソースとアドバンスドコンテンツプレイヤの内部モジュールとの間の様々な種類のデータのやり取りを受け持つ、
データキャッシュ112は、再生用アドバンスドコンテンツの一時的なデータストレージである、
永続的ストレージマネージャ(Persistent Storage Manager):永続的ストレージマネージャは、永続的ストレージ装置とアドバンスドコンテンツプレイヤ内部のモジュールとの間のデータのやり取りを制御する。永続的ストレージマネージャは永続的ストレージ装置に対するファイルアクセスAPIセットの提供を受け持つ。永続的ストレージ装置はファイルの読み込み/書き込み機能をサポートすることができる。
【0102】
ネットワークマネージャ(Network Manager):ネットワークマネージャは、ネットワークサーバとアドバンスドコンテンツプレイヤ内部のモジュールとの間のデータのやり取りを制御する。ネットワークマネージャはネットワークサーバに対するファイルアクセスAPIセットの提供を受け持つ。ネットワークサーバは通常、ファイルのダウンロードをサポートし、ネットワークサーバによってはファイルのアップロードもサポートすることができる。ナビゲーションマネージャは、アドバンスドナビゲーションに従ってネットワークサーバとファイルキャッシュとの間のファイルのダウンロード/アップロードを実行することができる。ネットワークマネージャはこのほか、プレゼンテーションエンジンに対してプロトコルレベルでのアクセス機能を提供することもできる。プレゼンテーションエンジン内のセカンダリビデオプレイヤは、ネットワークサーバからのストリーミング用に、これらのAPIセットを利用することができる。
【0103】
<データキャッシュ(Data Cache)>
データキャッシュには2種類のテンポラリデータストレージがある。1つはファイルキャッシュ(File Cache)で、ファイルデータ用のテンポラリバッファ。もうひとつはストリーミングバッファ(Streaming Buffer)で、ストリーミングデータ用のテンポラリバッファである。データキャッシュでのストリーミングデータの割り当てについては"playlist00.xml"に記述され、アドバンスドコンテンツ再生の起動シーケンスで分割される。データキャッシュの大きさは最小で64MB、最大は未定。
【0104】
データキャッシュの初期化: データキャッシュの構成は、アドバンスドコンテンツ再生の起動シーケンスで変更される。"playlist00.xml"でストリーミングバッファのサイズを記述することができる。ストリーミングバッファサイズの記述が無い場合は、ストリーミングバッファのサイズがゼロであることを意味する。ストリーミングバッファサイズのバイト数は以下のように計算される。
【0105】
<streamingBuf size="1024"/>
ストリーミングバッファサイズ=1024×2 (KByte)
=2048 (KByte)
ストリーミングバッファは最小でゼロバイト、最大は未定。
【0106】
ファイルキャッシュ(File Cache): ファイルキャッシュは、データソース(Data sources)、ナビゲーションエンジン(Navigation Engine)、およびプレゼンテーションエンジン(Presentation Engine)間でのテンポラリファイルキャッシュとして使用される。グラフィックスのイメージ、エフェクトサウンド、テキストおよびフォントなどのアドバンスドコンテンツファイルは、ナビゲーションマネージャ(Navigation Manager)もしくはアドバンスドプレゼンテーションエンジン(Advanced Navigation Engine)からアクセスされる前にファイルキャッシュに保存しておく必要がある。
【0107】
ストリーミングバッファ(Streaming Buffer): ストリーミングバッファは、セカンダリビデオプレイヤ(Secondary Video Player)のセカンダリビデオプレゼンテーションエンジン(Secondary Video Playback Engine)によってセカンダリビデオセット用のテンポラリデータバッファとして使用される。
【0108】
セカンダリビデオプレイヤでは、ネットワークマネージャ(Network Manger)に対してセカンダリビデオセットS-EVOBの一部をストリーミングバッファに取得するように要求する。セカンダリビデオプレイヤはストリーミングバッファからS-EVOBデータを読み込み、セカンダリビデオプレイヤのデマルチプレクサモジュール(Demux)に提供する。
【0109】
<ナビゲーションマネージャ(Navigation Manager)>
ナビゲーションマネージャ113は、アドバンスドナビゲーション内の記述に従ってアドバンスドコンテンツプレイヤのあらゆる機能モジュールの制御を受け持つ。
【0110】
ナビゲーションマネージャは主に2種類の機能モジュールで構成される。アドバンスドナビゲーションエンジン(Advanced Navigation Engine)とファイルキャッシュマネージャ(File Cache Manager)である。
【0111】
アドバンスドナビゲーションエンジン(Advanced Navigation Engine): アドバンスドナビゲーションエンジンはアドバンスドコンテンツの再生動作をすべて制御し、アドバンスドナビゲーションに従ってアドバンスドプレゼンテーションエンジンを制御する。アドバンスドナビゲーションエンジンは、構文解析ツール(Parser)、宣言エンジン(Declarative Engine)、およびプログラミングエンジン(Programming Engine)を含む。
【0112】
構文解析ツール(Parser): 構文解析ツールでは、アドバンスドナビゲーションファイルを読み込んでそれらの構文を解析する。解析した結果は適切なモジュール、宣言エンジン、およびプログラミングエンジンに送られる。
【0113】
宣言エンジン(Declarative Engine): 宣言エンジンは、アドバンスドナビゲーションに従ってアドバンスドコンテンツの宣言された動作を管理、制御する。宣言エンジンでは以下のような処理を行なう。
【0114】
・アドバンスドプレゼンテーションエンジンの制御を行う、つまり
−グラフィックスオブジェクトとアドバンスドテキストのレイアウト、
−グラフィックスオブジェクトとアドバンスドテキストのスタイル、
−予定されたグラフィックスプレーン動作とエフェクトサウンド再生のタイミング制御などである。
【0115】
・プライマリビデオプレイヤの制御を行う、つまり
−タイトル再生シーケンス(タイトルタイムライン:Title Time Line)の登録を含めたプライマリビデオセットの構成
−ハイレベルプレイヤの制御などである。
【0116】
・セカンダリビデオプレイヤの制御を行う、つまり
−セカンダリビデオセットの構成
−ハイレベルプレイヤの制御などである。
【0117】
プログラミングエンジン(Programming Engine): プログラミングエンジンは、イベントドリブンの動作(event driven behaviors)、API(application Interface)セットコール、あるいはすべてのアドバンスドコンテンツを管理する。ユーザインターフェースイベントは通常プログラミングエンジンが取扱うので、宣言エンジンに定義されたアドバンスドナビゲーションの動作が変更される場合もある。
【0118】
ファイルキャッシュマネージャ(File Cache Manager): ファイルキャッシュマネージャは以下のような処理を行なう、
・P-EVOBSのアドバンスドストリームにアーカイブされたファイルをプライマリビデオプレイヤのデマルチプレクサモジュールから提供する、
・ネットワークサーバまたは固定ストレージにアーカイブされたファイルを提供する、
・ファイルキャッシュ内のファイルの生存期間管理、
・アドバンスドナビゲーションまたはプレゼンテーションエンジンからの要求ファイルがファイルキャッシュに保存されていなかった場合にファイルを取得する。
【0119】
上記のファイルキャッシュマネージャ(File Cache Manager)はADV_PCKバッファとファイル抽出器で構成される、
ADV_PCKバッファ: ファイルキャッシュマネージャは、P-EVOBS-TY2にアーカイブされたアドバンスドストリームのPCKをプライマリビデオプレイヤのデマルチプレクサモジュールから受信する。アドバンスドストリームPCKのPSヘッダが削除され、ADV_PCKバッファには基礎データが保存される。またファイルキャッシュマネージャは、再度ネットワークサーバまたは固定ストレージのアドバンスドストリームファイルを取得する、
ファイル抽出器(File Extractor): ファイル抽出器は、アーカイブされたファイル(archived file)をアドバンスドストリームからADV_PCKバッファへの抽出を行なう。抽出されたファイルはファイルキャッシュに保存される。
【0120】
<プレゼンテーションエンジン(Presentation Engine)>
プレゼンテーションエンジン115は、アドバンスドエレメント、プライマリビデオセット、セカンダリビデオセットなどのプレゼンテーションの材料の再生を受け持つ。
【0121】
プレゼンテーションエンジンでは、プレゼンテーションデータのデコードを行い、ナビゲーションエンジンからのナビゲーションコマンドによってAVレンダラを出力する。プレゼンテーションエンジンは4種類のモジュール、アドバンスドエレメントプレゼンテーションエンジン(Advanced Element Presentation Engine)、セカンダリビデオプレイヤ(Secondary Video Player)、プライマリビデオプレイヤ(Primary Video Player)、およびデコーダエンジン(Decoder Engine)を含む。
【0122】
アドバンスドエレメントプレゼンテーションエンジン(Advanced Element Presentation Engine): アドバンスドエレメントプレゼンテーションエンジンは2種類のプレゼンテーションストリームをAVレンダラ(AV renderer)に出力する。1つはグラフィックスプレーンのフレームイメージで、もうひとつはエフェクトサウンドストリームである。アドバンスドエレメントプレゼンテーションエンジンは、サウンドデコーダ(Sound Decoder)、グラフィックスデコーダ(Graphics Decoder)、テキスト/フォントラスタライザ(Tex/Font Rasterizer)又はフォントレンダリングシステム(Font Rendering System)、およびレイアウトマネージャ(Layout Manger)で構成される。
【0123】
サウンドデコーダ: サウンドデコーダはファイルキャッシュからWAVファイルを読み込み、ナビゲーションエンジンによって起動されたAVレンダラにLPCMデータを出力する。
【0124】
グラフィックスデコーダ: グラフィックスデコーダは、PNGイメージまたはJPEGイメージなどのグラフィックスデータをファイルキャッシュから取得する。これらイメージファイルはデコードされ、レイアウトマネージャからの要求によってレイアウトマネージャに送られる。
【0125】
テキスト/フォントラスタライザ: テキスト/フォントラスタライザは、ファイルキャッシュからフォントデータを取得してテキストイメージを生成する。またナビゲーションマネージャまたはファイルキャッシュからテキストデータを受信する。テキストイメージが生成され、レイアウトマネージャからの要求によってレイアウトマネージャに送られる。
【0126】
レイアウトマネージャ: レイアウトマネージャでは、AVレンダラに対してグラフィックスプレーンのフレームイメージを作成する。フレームイメージが変更されるとレイアウト情報がナビゲーションマネージャから送られる。レイアウトマネージャは、グラフィックスデコーダを呼び出してフレームイメージ上に設定する特定のグラフィックスオブジェクトをデコードする。またレイアウトマネージャはテキスト/フォントラスタライザを呼び出して同様にフレームイメージ上に設定する特定のテキストオブジェクトを作成する。レイアウトマネージャは、グラフィカルイメージを最下層レイヤから適切な場所に位置付けし、オブジェクトにアルファチャネルもしくは値がある場合はピクセル値を計算する。最後にフレームイメージをAVレンダラに送付する。
【0127】
アドバンスドサブタイトルプレイヤ(Advanced Subtitle Player): アドバンスドサブタイトルプレイヤは、タイミングエンジン(Timing Engine )及び、レイアウトエンジン(Layout Engine)を含む。
【0128】
フォント描画システム(Font Rendering System): フォント描画システムは、フォントエンジン(Font Engine)、スケーラ(Scaler)、アルファマップ生成部(Alphamap Generation)、フォントキャッシュ(Font Cach)を有する。
【0129】
セカンダリビデオプレイヤ(Secondary Video Player): セカンダリビデオプレイヤでは、補助ビデオコンテンツ、補助オーディオ、および補助サブタイトルをプレイする。これらの補助プレゼンテーションコンテンツは通常ディスク、ネットワーク、および固定ストレージに保存されている。コンテンツがディスクに保存されている場合は、ファイルキャッシュに保存されていなければセカンダリビデオプレイヤからはアクセスできない。ネットワークサーバからの場合はデマルチプレクサ/デコーダへ提供する前に速やかにストリーミングバッファに保存し、ネットワーク転送パスでのビットレート変動によるデータ欠損を回避する必要がある。セカンダリビデオプレイヤは、セカンダリビデオ再生エンジンとデマルチプレクサセカンダリビデオプレイヤで構成される。セカンダリビデオプレイヤはセカンダリビデオセットのストリームタイプに従ってデコーダエンジンの適切なデコーダに接続する。
【0130】
セカンダリビデオセットには同時に2つのオーディオストリームを保持することができないため、セカンダリビデオプレイヤに接続されているオーディオデコーダは常に1つしかない。
【0131】
セカンダリビデオ再生エンジン:セカンダリビデオ再生エンジンでは、ナビゲーションマネージャからの要求によってセカンダリビデオプレイヤのすべての機能モジュールを制御している。セカンダリビデオ再生エンジンはTMAPファイルを読み込んで分析し、S-EVOBの適切な読み込みポジションを把握する。
【0132】
デマルチプレクサ(Dmux):デマルチプレクサは、S-EVOBストリームを読み込んでセカンダリビデオプレイヤに接続されているデコーダに送る。またデマルチプレクサでは、SCRタイミングでS-EVOBのPCKを出力する。S-EVOBがビデオ、オーディオ、あるいはアドバンスドサブタイトルのいずれか1つのストリームで構成されている場合、デマルチプレクサは適切なSCRタイミングでそれをデコーダに提供する。
【0133】
プライマリビデオプレイヤ(Primary Video Player): プライマリビデオプレイヤでは、プライマリビデオセットのプレイを行なう。プライマリビデオセットはディスクに保存されていなければならない。プライマリビデオプレイヤはDVD再生エンジンとデマルチプレクサで構成される。プライマリビデオプレイヤは、プライマリビデオセットのストリームタイプに従ってデコーダエンジンの適切なデコーダに接続する。またここでは、動作モードに応じて、スタンダードコンテンツの再生が実行される。
【0134】
DVD再生エンジン(DVD Playback Engine): DVD再生エンジンでは、ナビゲーションマネージャからの要求によってプライマリビデオプレイヤの機能モジュールすべてを制御する。DVD再生エンジンは、IFOおよびTMAPを読み込んで分析し、P-EVOBS-TY2の適切な読み込みポジションの把握と、マルチアングル、オーディオ/サブピクチャ選択、およびサブビデオ/オーディオ再生などのプライマリビデオセットの特別な再生機能を制御する。
【0135】
デマルチプレクサ(Demux): デマルチプレクサはP-EVOBS-TY2をDVD再生エンジンに読み込み、プライマリビデオセットに接続されている適切なデコーダに送る。またデマルチプレクサではP-EVOB-TY2の各PCKを適切なSCRタイミングで各デコーダに出力する。マルチアングルストリームの場合は、ディスク上のP-EVOB-TY2の適切なインターリーブされたブロックが、TMAPまたはナビゲーションパック(N_PCK)の位置情報に従って読み込まれる。デマルチプレクサでは、オーディオパック(A_PCK)の適切な番号をメインオーディオデコーダもしくはサブオーディオデコーダに、サブピクチャパック(SP_PCK)の適切な番号をSPデコーダに提供する。
【0136】
デコーダエンジン(Decoder Engine): デコーダエンジンは、6種類のデコーダ、時間指定テキストデコーダ、サブピクチャデコーダ、サブオーディオデコーダ、サブビデオデコーダ、メインオーディオデコーダ、およびメインビデオデコーダから成る。各デコーダは接続されたプレイヤの再生エンジンによって制御される。
【0137】
時間指定テキストデコーダ(Timed Text Decoder): 時間指定テキストデコーダはセカンダリビデオプレイヤのデマルチプレクサモジュールにのみ接続することができる。時間指定テキストに基づいたフォーマットのアドバンスドサブタイトルを、DVD再生エンジンからの要求によってデコードする。時間指定テキストデコーダとサブピクチャデコーダの間ではデコーダを1つ同時にアクティブにすることができる。出力グラフィックプレーンはサブピクチャプレーンと呼ばれ、時間指定テキストデコーダとサブピクチャデコーダからの出力で共有する。
【0138】
サブピクチャデコーダ(Sub Picture Decoder): サブピクチャデコーダは、プライマリビデオプレイヤのデマルチプレクサモジュールに接続することができる。DVD再生エンジンからの要求によってサブピクチャデータのデコードを行なう。時間指定テキストデコーダとサブピクチャデコーダの間ではデコーダを1つ同時にアクティブにすることができる。出力グラフィックプレーンはサブピクチャプレーンと呼ばれ、時間指定テキストデコーダとサブピクチャデコーダからの出力で共有する。
【0139】
サブオーディオデコーダ(Sub Audio Decoder): サブオーディオデコーダは、プライマリビデオプレイヤとセカンダリビデオプレイヤのデマルチプレクサモジュールに接続することができる。サブオーディオデコーダは、オーディオを2チャンネル、サンプリングレートを48kHzまでサポートすることができる。これはサブオーディオと呼ばれる。サブオーディオは、プライマリビデオセットのサブオーディオストリーム、セカンダリビデオセットのオーディオのみのストリーム、さらにはセカンダリビデオセットのオーディオ/ビデオマルチプレクサストリームとしてサポートされる。サブオーディオデコーダの出力オーディオストリームはサブオーディオストリームと呼ばれる。
【0140】
サブビデオデコーダ(Sub Video Decoder): サブビデオデコーダは、プライマリビデオプレイヤとセカンダリビデオプレイヤのデマルチプレクサモジュールに接続することができる。サブビデオデコーダでは、サブビデオと呼ばれるSDレゾルーションビデオストリーム(最大サポートレゾルーションは準備中)をサポートできる。サブビデオは、セカンダリビデオセットのビデオストリームおよびプライマリビデオセットのサブビデオストリームとしてサポートされる。サブビデオデコーダの出力ビデオプレーンはサブビデオプレーンと呼ばれる。
【0141】
メインオーディオデコーダ(Main Audio Decoder): プライマリオーディオデコーダは、プライマリビデオプレイヤとセカンダリビデオプレイヤのデマルチプレクサモジュールに接続できる。プライマリオーディオデコーダは、オーディオを7.1マルチチャンネル、サンプリングレートを96kHzまでサポートすることができる。これはメインオーディオと呼ばれる。メインオーディオは、プライマリビデオセットのメインオーディオストリーム、およびセカンダリビデオセットのオーディオのみのストリームとしてサポートされる。メインオーディオデコーダの出力オーディオストリームはメインオーディオストリームと呼ばれる。
【0142】
メインビデオデコーダ(Main Video Decoder): メインビデオデコーダはプライマリビデオプレイヤのデマルチプレクサにのみ接続される。メインビデオデコーダはHDレゾルーションビデオストリームをサポートすることができる。これはサポートメインビデオと呼ばれる。メインビデオはプライマリビデオセットでのみサポートされる。メインビデオデコーダの出力ビデオプレーンはメインビデオプレーンと呼ばれる。
【0143】
<AVレンダラ(AV Renderer)> AVレンダラ116は、他のモジュールからのビデオ/オーディオ入力のミックスとスピーカやディスプレイなどの外部装置への出力を受け持つ。
【0144】
AVレンダラには2つの役割がある。ひとつは、プレゼンテーションエンジン、およびインタフェースマネージャ、さらに出力混合ビデオシグナルからのグラフィックプレーンの収集であり、もうひとつは、プレゼンテーションエンジンおよび出力混合オーディオシグナルからのPCMストリームの収集である。AVレンダラは、グラフィック描画エンジンとサウンドミキシングエンジンで構成される。
【0145】
グラフィック描画エンジン(Graphic Rendering Engine): グラフィック描画エンジンは、4つのグラフィックプレーンをプレゼンテーションエンジンから、1つのグラフィックフレームをユーザインタフェースから取得する。グラフィック描画エンジンは、ナビゲーションマネージャからの制御情報に従ってこれら5つのプレーンを合わせ、合わせたビデオシグナルを出力する。
【0146】
オーディオミキシングエンジン(Audio Mixing Engine): オーディオミキシングエンジンは、3つのLPCMストリームをプレゼンテーションエンジンから取得することができる。サウンドミキシングエンジンは、ナビゲーションマネージャからのミキシングレベル情報に従ってこれら3つのLPCMストリームを合わせ、合わせたオーディオシグナルを出力する。
【0147】
<ユーザインタフェースマネージャ(User Interface Manager)>
ユーザインタフェースマネージャ114は、HD DVDプレイヤのリモートコントローラやフロントパネルなどのユーザインタフェース装置の制御を受け持ち、その上でユーザ入力イベントをナビゲーションマネージャ113に通知する。
【0148】
ユーザインタフェースマネージャには、図14に示すようにフォントパネルコントローラ(Front Panel Controller),リモートコントローラ(Remote Control Controller)、キーボードコントローラ(Keyboard Controller)、マウスコントローラ(Mouse Controller)、およびゲームパッドコントローラ(Game Pad Controller)、カーソルコントローラ(Cursor Controller)などのいくつかのユーザインタフェースのデバイスコントローラ(Game Pad Controller)がある。各コントローラは、デバイスが利用可能かどうかの確認とユーザ操作イベントの監視を行う。ユーザ入力イベントはナビゲーションマネージャのイベントハンドラに通知される。
【0149】
カーソルマネージャはカーソルの形と位置を制御する。マウスやゲームパネルなどの関連デバイスからの移動イベントに従ってカーソルプレーンを更新する。
【0150】
ビデオミキシングモデル(Video Mixing Model)とグラフィックスプレーン: ビデオミキシングモデルは、図15に示され、図16には、グラフィックスプレーンの階層を表している。
【0151】
図15に示すこのモデルには5つのグラフィックが入力可能である。カーソルプレーン、グラフィックプレーン、サブピクチャプレーン、サブビデオプレーン、およびメインビデオプレーンである。
【0152】
カーソルプレーン(Cursor Plane): カーソルプレーンは、当モデルでのグラフィック描画エンジンへの入力である5つのグラフィックのうち最上位のプレーンである。カーソルプレーンはユーザインタフェースマネージャのカーソルマネージャによって生成される。カーソルイメージは、アドバンスドナビゲーションに従ってナビゲーションマネージャが置き換えることができる。カーソルマネージャは、カーソルプレーンの適切な位置にカーソルを移動させ、グラフィック描画エンジンに対してそれを更新する。グラフィックス描画エンジンは、そのカーソルプレーンとアルファミックスを取得し、ナビゲーションエンジンからのアルファ情報に従ってプレーンを下げる。
【0153】
グラフィックスプレーン(Graphics Plane): グラフィックスプレーンは、当モデルでのグラフィック描画エンジンへの入力である5つのグラフィックのうち2番目のプレーンである。グラフィックスプレーンはナビゲーションエンジンに従ってアドバンスドエレメントプレゼンテーションエンジンによって生成される。レイアウトマネージャでは、グラフィックデコーダおよびテキスト/フォントラスタライザを使用してグラフィックスプレーンを作成する。出力フレームのサイズとレートは当モデルのビデオ出力と同一でなければならない。アニメーションエフェクトは、一連のグラフィックイメージ(セルアニメーション)によって実現することができる。オーバレイコントローラのナビゲーションマネージャからは当プレーンに対するアルファ情報は提供されない。これらの値は、グラフィックスプレーン自身のアルファチャネルに提供される。
【0154】
サブピクチャプレーン(Sub-Picture Plane): サブピクチャプレーンは、当モデルでのグラフィック描画エンジンへの入力である5つのグラフィックのうち3番目のプレーンである。サブピクチャプレーンは、デコーダエンジンの時間指定テキストデコーダまたはサブピクチャデコーダによって生成される。プライマリビデオセットには、適切なサブピクチャイメージのセットを出力フレームのサイズで入れることができる。SPイメージの適切なサイズが分かる場合は、SPデコーダは生成されたフレームイメージをグラフィック描画エンジンに直接送信する。SPイメージの適切なサイズが不明の場合には、SPデコーダに続くスケーラはフレームイメージの適切なサイズとポジションを計測し、グラフィック描画エンジンに送信する。
【0155】
セカンダリビデオセットは、アドバンスドサブタイトルを時間指定テキストデコーダのために入れることができる。サブピクチャデコーダからの出力データではアルファチャネル情報を保持している。
【0156】
サブビデオプレーン(Sub Video Plane): サブビデオプレーンは、当モデルでのグラフィック描画エンジンへの入力である5つのグラフィックのうち4番目のプレーンである。サブビデオプレーンは、デコーダエンジンのサブビデオデコーダによって生成される。サブビデオプレーンは、ナビゲーションマネージャからの情報に従ってデコーダエンジンのスケーラによって計測される。出力フレームレートは最終ビデオ出力と同一でなければならない。サブビデオプレーンのオブジェクトシェイプの切り抜きについては、情報が提供されていればグラフィック描画エンジンの彩度エフェクトモジュールによって行われる。彩度のカラー(またはレンジ)情報は、アドバンスドナビゲーションに従ってナビゲーションマネージャから提供される。彩度エフェクトモジュールからの出力プレーンには2つのアルファ値がある。1つは100%可視で、もうひとつは100%透過である。最下層のメインビデオプレーンへのオーバレイについては、中間アルファ値はナビゲーションマネージャから提供され、グラフィック描画エンジンのオーバレイ制御モジュールによって行なわれる。
【0157】
メインビデオプレーン(Main Video Plane): メインビデオプレーンは、当モデルでのグラフィック描画エンジンへの入力である5つのグラフィックのうち最下層のプレーンである。メインビデオプレーンは、デコーダエンジンのメインビデオデコーダによって生成される。メインビデオプレーンは、ナビゲーションマネージャからの情報に従ってデコーダエンジンのスケーラによって計測される。出力フレームレートは、最終ビデオ出力と同一でなければならない。アドバンスドナビゲーションに従ってナビゲーションマネージャが計測している場合は、メインビデオプレーンに外側のフレームカラーを設定できる。外側のフレームのデフォルトカラー値は"0,0,0"(=黒)である。
【0158】
上記したようにアドバンスドプレイヤでは、プレイリストのオブジェクトマッピングに従って、ビデオオーディオクリップが選択して、このクリップに含まれるオブジェクトがタイムラインを時間ベースとして再生される。つまりプレイリストの記述に従って最初のアプリケーションが、プライマリ/セカンダリビデオセットなどがある場合はこれらを参照しつつ、実行される。一つのアプリケーションは、マニフェスト、マークアップ(これにはコンテンツ/スタイリング/タイミング情報が含まれる)、スクリプト、アドバンスドデータで構成される。アプリケーションを構成する、最初の一つのマークアップファイル、スクリプトファイルやその他のリソースは、一つのマニフェストファイルの中で参照する。マークアップにより、プライマリ/セカンダリビデオセットなどのアドバンスドデータ、およびアドバンスドエレメントの再生が開始される。
【0159】
<ネットワークおよび固定ストレージのデータサプライモデル(Network and Persistent Storage Data Supply Model)(図17)>
図17のネットワークおよび固定ストレージのデータサプライモデルは、ネットワークサーバおよび固定ストレージからのアドバンスドコンテンツのデータサプライモデルを表している。
【0160】
ネットワークおよび固定ストレージでは、プライマリビデオセット以外のアドバンスドコンテンツファイルをすべて保存することができる。ネットワークマネージャおよび固定ストレージマネージャはファイルアクセス機能を提供する。またネットワークマネージャは、プロトコルレベルでのアクセス機能をも提供している。
【0161】
ナビゲーションマネージャのファイルキャッシュマネージャは、ネットワークマネージャおよび固定ストレージマネージャを介してネットワークサーバおよび固定ストレージから直接アドバンスドストリームファイル(アーカイブフォーマット)を取得することができる。アドバンスドナビゲーションエンジンは、ネットワークサーバおよび固定ストレージに直接アクセスすることはできない。ファイルは、アドバンスドナビゲーションエンジンが読み込む前に速やかにファイルキャッシュに保存されていなければならない。
【0162】
アドバンスドエレメントプレゼンテーションエンジンでは、ネットワークサーバまたは固定ストレージにあるファイルを処理することができる。アドバンスドエレメントプレゼンテーションエンジンは、ファイルキャッシュマネージャを呼び出してファイルキャッシュに置かれていないファイルを取得する。ファイルキャッシュマネージャは、要求されたファイルがファイルキャッシュにキャッシュされているかどうか、ファイルキャッシュテーブルと比較する。ファイルがファイルキャッシュに存在した場合は、ファイルキャッシュマネージャはそのファイルデータをアドバンスドプレゼンテーションエンジンに直接渡す。ファイルがファイルキャッシュに存在しなかった場合は、ファイルキャッシュマネージャはファイルを元の場所からファイルキャッシュに取得し、アドバンスドプレゼンテーションエンジンにファイルデータを渡す。
【0163】
セカンダリビデオプレイヤは、ファイルキャッシュの場合と同様にネットワークマネージャおよび固定ストレージマネージャを介して、ネットワークサーバおよび固定ストレージからTMAPやS-EVOBのようなセカンダリビデオセットファイルを取得する。通常、セカンダリビデオ再生エンジンはストリーミングバッファを使用してS-EVOBをネットワークサーバから取得する。ただちにS-EVOBデータの一部をストリーミングバッファに保存し、セカンダリビデオプレイヤのデマルチプレクサモジュールに提供する。
【0164】
<データ保存モデル(Data Store Model)(図18)>
図18は、データ保存モデルについて説明している。データストレージには、固定ストレージとネットワークサーバの2種類がある。アドバンスドコンテンツ再生時には、2種類のファイルが生成される。1つは専用タイプのファイルで、ナビゲーションマネージャのプログラミングエンジンによって生成される。フォーマットはプログラミングエンジンの記述によって異なる。もう1つのファイルはイメージファイルで、プレゼンテーションエンジンによって収集される。
【0165】
<ユーザ入力モデル(User Input Model)(図19)>
図19に示すユーザ入力イベントは、すべてプログラミングエンジンによって取り扱われる。リモートコントローラ、またはフロントパネルなどのユーザインタフェースデバイスを介したユーザ操作は、最初にユーザインタフェースマネージャに入力される。ユーザインタフェースマネージャはプレイヤごとの入力シグナルを"InterfaceRemoteControllerEvent"の"UIEvent"のように定義されたイベントに変換する。変換されたユーザ入力イベントはプログラミングエンジンに送信される。
【0166】
プログラミングエンジンにはECMAスクリプトプロセッサがあり、プログラム可能な動作を実行する。プログラム可能な動作は、アドバンスドナビゲーションのスクリプトファイルが提供するECMAスクリプトの記述によって定義される。スクリプトファイルに定義されたユーザイベントハンドラコードは、プログラミングエンジンに登録される。
【0167】
ECMAスクリプトプロセッサがユーザ入力イベントを受け取ると、ECMAスクリプトプロセッサはコンテンツハンドラコードに登録されている現イベントにハンドラコードが対応しているかどうかを確認する。登録があった場合は、ECMAスクリプトプロセッサはそれを実行する。登録がなかった場合には、ECMAスクリプトプロセッサはデフォルトのハンドラコードを検索する。対応するデフォルトのハンドラコードが存在した場合は、ECMAスクリプトプロセッサはそれを実行する。それも存在しなかった場合は、ECMAスクリプトプロセッサはそのイベントを取り消すか、警告シグナルを出力する。
【0168】
<プレゼンテーションタイミングモデル(Presentation Timing Model)>
アドバンスドコンテンツプレゼンテーションは、プレゼンテーションスケジュールとプレゼンテーションオブジェクト間の同期化関係を定義するマスタ時間によって管理される。マスタ時間は、タイトルタイムラインと呼ばれる。タイトルタイムラインは各論理再生時間に対して定義され、これをタイトルと呼ぶ。タイトルタイムラインのタイミング単位は90kHzである。プレゼンテーションオブジェクトには5種類あり、プライマリビデオセット(PVS)、セカンダリビデオセット(SVS)、補助オーディオ、補助サブタイトル、およびアドバンスドアプリケーション(ADV_APP)である。
【0169】
<プレゼンテーションオブジェクト(Presentation Object)>
5種類のプレゼンテーションオブジェクトは以下の通りである、
・プライマリビデオセット(PVS)
・セカンダリビデオセット(SVS)
−サブビデオ/サブオーディオ
−サブビデオ
−サブオーディオ
・補助オーディオ(プライマリビデオセット用)
・補助サブタイトル(プライマリビデオセット用)
・アドバンスドアプリケーション(ADV_APP)
<プレゼンテーションオブジェクトの属性(Attributes of Presentation Object)>
プレゼンテーションオブジェクトには2種類の属性がある。1つは"スケジュールされた又はされないオブジェクト"、もう1つは"同期化された又はされないオブジェクト"である。
【0170】
<スケジュールされたプレゼンテーションオブジェクトと同期化されたプレゼンテーションオブジェクト(Scheduled and Synchronized Presentation Object)>
このオブジェクトタイプの開始および終了時間は、プレイリストファイルに事前割当てする。プレゼンテーションタイミングはタイトルタイムラインの時間で同期化される。プライマリビデオセット、補助オーディオおよび補助サブタイトルは、このオブジェクトタイプである。セカンダリビデオセットとアドバンスドアプリケーションは、このオブジェクトタイプとして扱われる。
【0171】
<スケジュールされたプレゼンテーションオブジェクトと同期化されないプレゼンテーションオブジェクト(Scheduled and Non-Synchronized Presentation Object)>
このオブジェクトタイプの開始および終了時間は、プレイリストファイルに事前割当てする。プレゼンテーションタイミングはそれ自身のタイムベースである。セカンダリビデオセットとアドバンスドアプリケーションはこのオブジェクトタイプとして扱われる。
【0172】
<スケジュールされないプレゼンテーションオブジェクトと同期化されたプレゼンテーションオブジェクト(Non-Scheduled and Synchronized Presentation Object)>
このオブジェクトタイプは、プレイリストファイルに記述されない。このオブジェクトは、アドバンスドアプリケーションが取り扱うユーザイベントによって起動される。プレゼンテーションタイミングはタイトルタイムラインで同期化される。
【0173】
<スケジュールされないプレゼンテーションオブジェクトと同期化されないプレゼンテーションオブジェクト(Non-Scheduled and Non-Synchronized Presentation Object)>
このオブジェクトタイプは、プレイリストファイルに記述されない。このオブジェクトは、アドバンスドアプリケーションが取り扱うユーザイベントによって起動される。プレゼンテーションタイミングはそれ自身のタイムベースである。
【0174】
図20は、情報記憶媒体のアドバンスドコンテンツ記録領域に記憶されるアドバンスドコンテント(Advanced Content)の構成例を説明する図である。なお、アドバンスドコンテントは、必ずしも情報記憶媒体に記憶されている必要はなく、例えばネットワークを経由してサーバから提供されるものであってもよい。
【0175】
図20(a)に示すように、アドバンスドコンテントエリアA1に記録されるアドバンスドコンテントは、プライマリ(Primary)/セカンダリ(Secondary) ビデオセットアウトプット(Video Set output)、テキスト(text)/グラフィック(graphic) レンダリング(rendering)およびオーディオアウトプット(audio output)を管理するアドバンスドナビゲーション(Advanced Navigation)と、アドバンスドナビゲーションにより管理されるこれらデータからなるアドバンスドデータ(Advanced Data)を含んで構成されている。アドバンスドナビゲーションエリアA11に記録されるアドバンスドナビゲーションは、プレイリストファイルズ(Play list files)、ローディングインフォメーションファイルズ(Loading Information files)、マークアップファイルズ(Markup files) (for content、styling、timing information)およびスクリプトファイルズ(Script files)を含んでいる。なお、プレイリストファイルズは、プレイリストファイルズエリアA111に記録される。ローディングインフォメーションファイルズは、ローディングインフォメーションファイルズエリアA112に記録される。マークアップファイルズは、マークアップファイルズエリアA113に記録される。スクリプトファイルズは、スクリプトファイルズエリアA114に記録される。
【0176】
またアドバンスドデータエリアA12に記録されるアドバンスドデータは、オブジェクトデータを含むプライマリビデオセット(VTSI, TMAP and P-EVOB)、オブジェクトデータを含むセカンダリビデオセット(TMAP and S-EVOB)、アドバンスドエレメント(JPEG, PNG, MNG, L-PCM, OpenType font等) その他を含んでいる。また、アドバンスドデータは、上記に加えてメニュー(画面)を構成するオブジェクトデータも含んでいる。例えば、アドバンスドデータに含まれるオブジェクトデータは、図20(b)に示すフォーマットのタイムマップ(TMAP)によりタイムライン上の指定期間で再生される。なお、プライマリビデオセットは、プライマリビデオセットエリアA121に記録される。セカンダリビデオセットは、セカンダリビデオセットエリアA122に記録される。アドバンスドエレメントは、アドバンスドエレメントエリアA123に記録される。
【0177】
アドバンスドナビゲーションは、プレイリストファイル、ローディングインフォメーションファイルズ、マークアップファイルズ(for content、styling、timing information)、およびスクリプトファイルズを含んでいる。これらのファイル(プレイリストファイル、ローディングインフォメーションファイルズ、マークアップファイルズ、スクリプトファイルズ)はXMLドキュメント(document)としてエンコードされる。なお、アドバンスドナビゲーション用のXMLドキュメントのリソースは、正しい書式で記述されていないときはアドバンスドナビゲーション エンジンでリジェクトされる。
【0178】
XMLドキュメントは、基準となるドキュメントタイプの定義に従い有効となるが、(プレイヤ側の)アドバンスドナビゲーション エンジンはコンテントの有効性を判断する機能は必ずしも必要でない(コンテントの有効性はプロバイダが保証すればよい)。もしXMLドキュメントのリソースが正しい書式で記述されていないときは、アドバンスドナビゲーション エンジンの正常動作は保証されない。
【0179】
XMLの宣言(declaration)には以下のルールが適用される:
・エンコードの宣言は“UTF-8”または“ISO-8859-1”とする。XMLファイルはこれらのいずれかによりエンコードされる;
・XML宣言内における標準ドキュメント宣言の値は、この標準ドキュメント宣言が存在するときは“no”とする。標準ドキュメント宣言がないときは、この値は“no”とみなす。
【0180】
ディスクあるいはネットワーク上で利用可能な全てのリソースは、[URI, RFC2396]で定義されたUniform Resorce Identifierによりエンコードされたアドレスを持つ。
【0181】
DVDディスクに対してサポートされるプロトコルおよびパスは、例えば次のようになる:
file://dvdrom:/dvd_advnav/file.xml
図20(b)は、タイムマップ(TMAP)の構成例を示す。このタイムマップは、プライマリエンハンスドビデオオブジェクト(P−EVOB)内の再生時間を対応するエンハンスドビデオオブジェクトユニット(EVOBU)のアドレスに変換することに使用されるタイムマップ情報(TMAPI)を構成要素とする TMAP内は、TMAP General Information (TMAP_GI)から始まり、その後にTMAPI Search Pointer(TMAPI_SRP)とTMAP Information(TMAPI)が続き、最後にILVU Information (ILVUI)が配置される。
【0182】
<プレイリストファイル(Playlist file)(図21)>
プレイリストファイルには、アドバンスドコンテンツ再生に対して2つの使用目的がある。1つはHD DVDプレイヤの初期システム構成のためのもので、もう1つはアドバンスドコンテンツのプレゼンテーションコンテンツを複数プレイする方法の定義のためのものである。
【0183】
プレイリストファイルには、図21に例示されるように、オブジェクトマッピングインフォメーション(Object Mapping Information)と各タイトル用のプレイバックシーケンス(Playback Sequence)のセットが、タイトル毎に記述される。
【0184】
* オブジェクトマッピングインフォメーション(各タイトル内にあり、このタイトルのタイムライン上にマッピングされる再生オブジェクト用の情報)、
* プレイバックシーケンス(タイトルのタイムラインにより記述される、各タイトル用の再生情報)、
* Configuration Information(データバッファアライメント等のシステムコンフィギュレーション用の情報)。
【0185】
このプレイリストファイルはXMLの書式でエンコードされる。プレイリストファイルのシンタックス(syntax)は、XMLシンタックスリプレゼンテーション(XML Syntax Representation)により定義できる。
【0186】
このプレイリストファイルは、複数のオブジェクトをタイムライン上の指定期間で再生するためのタイムマップに基づき、例えばこれら複数のオブジェクトにより構成されるメニュー及びタイトルの再生を制御する。このプレイリストにより、動的なメニューの再生が可能となる。
【0187】
タイムマップにリンクしたメニューによれば、ユーザに対して動的な情報を伝えることができる。例えば、タイムマップにリンクしたメニュー上には、1タイトルを構成する各チャプタの縮小再生画面(動画)を表示することができる。これにより、似たような場面の多い1タイトルを構成する各チャプタの区別が比較的容易となる。つまり、タイムマップにリンクしたメニューによれば多角的な表示が可能となり、複雑でインパクトのあるメニュー表示を実現できる。
【0188】
<ElementsとAttributes>
プレイリストエレメント(Play list element)は、そのプレイリストのルートエレメント(root element)である。プレイリストエレメントのXMLシンタックスリプレゼンテーションは、例えば次のようになる:
<Play list>
Configuration TitleSet
</Play list>
プレイリストエレメントは、a Title Set element for a set of the information of Titles、及びa Configuration element for System Configuration Informationで構成される。コンフィグレーションエレメント(The Configuration element)は、a set of System Configuration for Advanced Contentで構成される。また、システムコンフィグレーションインフォメーション(System Configuration Information)は、例えばストリームバッファサイズ等を指定するData Cache configurationにより構成できる。
【0189】
タイトルセットエレメントは、プレイリスト内の、a set of Titles for Advanced Contentsの情報を記述するものである。タイトルセットエレメントのXMLシンタックスリプレゼンテーションは、例えば次のようになる:
<TitleSet>
Title *
</TitleSet>
タイトルセットエレメントは、タイトルエレメント(Title element)のリストで構成される。タイトルエレメントのドキュメント順序に従い、アドバンスドナビゲーション用のタイトル番号(Title number)は“1”から順に連続して割り当てられる。タイトルエレメントは、各タイトルの情報を記述するように構成されている。
【0190】
すなわち、タイトルエレメントは、タイトル内のオブジェクトマッピングインフォメーションとプレイバックシーケンスを含んで構成されるアドバンスドコンテンツ用タイトル(Title for Advanced Contents)の情報を記述する。タイトルエレメントのXMLシンタックスリプレゼンテーションは、例えば次のようになる:
<Title
id = ID
hidden = (true | false)
onExit = positiveInteger>
Primary Video Track?
SecondaryVideoTrack ?
SubstituteAudioTrack ?
ComplementarySubtitleTrack ?
ApplicationTrack *
Chapter List ?
</Title>
タイトルエレメントのコンテントは、トラック用エレメントフラグ(element fragment for tracks)とチャプタリストエレメント(Chapter List element)で構成される。ここで、トラック用エレメントフラグは、プライマリビデオトラックのエレメントのリスト(a list of elements of Primary Video Track)、セカンダリビデオトラック(Secondary Video Track)、サブスティテュートオーディオトラック(SubstituteAudio Track)、コンプリメンタリーサブタイトルトラック(Complementary Subtitle Track)、およびアプリケーショントラック(Application Track)で構成される。
【0191】
タイトル用オブジェクトマッピングインフォメーション(Object Mapping Information for a Title)は、トラック用エレメントフラグメント(element fragment for tracks)により記述される。タイトルタイムライン(Title Timeline)上でのプレゼンテーションオブジェクト(Presentation Object)のマッピングは、対応するエレメント(element)により記述される。ここで、プライマリビデオセットはプライマリビデオトラック(Primary Video Track)に対応し、セカンダリビデオセットはセカンダリビデオトラック(Secondary Video Track)に対応し、サブスティテュートオーディオ(SubstituteAudio)はサブスティテュートオーディオトラック(SubstituteAudio Track)に対応し、コンプリメンタリーサブタイトルはコンプリメンタリーサブタイトルトラック(Complementary Subtile Track)に対応し、そしてADV_APPはアプリケーショントラック(Application Track)に対応している。
【0192】
なお、タイトルタイムラインは各タイトルに割り当てられている。また、チャプターポインツ(chapter points)からなるタイトル用プレイバックシーケンス(Playback Sequence for a Title)の情報は、チャプタリストエレメント(Chapter List element)により記述される。
【0193】
ここで、(a) hidden attributeは、タイトルがユーザ操作によりナビゲートできるかどうかを記述できる。もしその値が“true”であれば、そのタイトルはユーザ操作によりナビゲートできない。この値は省略することもでき、その場合のデフォルト値は“false”とされる。
【0194】
また、(b) on Exit attributeは、現在のタイトル再生の後に再生されるタイトルを記述できる。現在のタイトル再生がそのタイトルの末尾より前にあるときは、プレイヤは(再生の)ジャンプをしないように構成できる。
【0195】
プライマリビデオトラックエレメント(Primary Video Track element)は、タイトル内のプライマリビデオセットのオブジェクトマッピングインフォメーションを記述するものである。プライマリビデオトラックエレメントのXMLシンタックスリプレゼンテーションは、例えば次のようになる:
<Primary Video Track
id = ID>
(Clip | Clip Block) +
</Primary Video Track>
プライマリビデオトラックのコンテントは、プレゼンテーションオブジェクトとしてプライマリビデオ内のP-EVOBを参照する、クリップエレメント(Clip element)とクリップブロックエレメント(Clip Block element)のリストで構成される。プレイヤは、クリップエレメントの記述に従い、スタートタイムおよびエンドタイムを用いて、タイトルタイムライン上にP-EVOB(s)を事前に割り振る(pre-assign)ように構成される。なお、タイトルタイムライン上に割り振られたP-EVOB(s)は、互いにオーバーラップしないようになっている。
【0196】
セカンダリビデオトラックエレメント(Secondary Video Track element)は、タイトル内のセカンダリビデオセットのオブジェクトマッピングインフォメーションを記述するものである。セカンダリビデオトラックエレメントのXMLシンタックスリプレゼンテーションは、例えば次のようになる:
<SecondaryVideoTrack
id = ID
sync = (true | false)>
Clip +
</SecondaryVideoTrack>
セカンダリビデオトラックのコンテントは、プレゼンテーションオブジェクトとしてセカンダリビデオセット内のS-EVOBを参照する、クリップエレメントのリストで構成される。プレイヤは、クリップエレメントの記述に従い、スタートタイム(start time)およびエンドタイム(end time)を用いて、タイトルタイムライン上にS-EVOB(s)を事前に割り振る(pre-assign)ように構成される。
【0197】
また、プレイヤは、クリップエレメントのタイトルビギンタイム(title Begin Time)及びタイトルエンドタイム属性(title End Time attribute)により、タイトルタイムライン上のクリップのスタート及びエンドポジション(start and end position)として、タイトルタイムライン 上に、クリップ及びクリップブロック(Clip and the Clip Block)をマップ(map)するように構成される。なお、タイトルタイムライン上に割り振られたS-EVOB(s)は、互いにオーバーラップしないようになっている。
【0198】
ここで、もし同期属性(sync attribute)が‘true’であれば、セカンダリビデオセットはタイトルタイムライン上の時間に同期する。一方、同期属性が‘false’のときは、セカンダリビデオセットは自身の時間で走る(換言すれば、同期属性が‘false’のときは、タイムラインの時間でなくセカンダリビデオセット自身に割り振られている時間で再生が進行する)ように構成できる。
【0199】
さらに、もし同期属性値(sync attribute value)が‘true’若しくは省略されているときは、セカンダリビデオトラック内のプレゼンテーションオブジェクトは同期オブジェクト(Synchronized Object)となる。一方、同期属性値が‘false’であれば、SecondaryVideoTrack内のプレゼンテーションオブジェクトは非同期オブジェクト(Non-synchronized Object)となる。
【0200】
サブスティテュートオーディオトラックエレメント(SubstituteAudio Track element)は、タイトル内サブスティテュートオーディオトラックのオブジェクトマッピングインフォメーションとオーディオストリーム番号(Audio Stream Number)の割り当て(assignment to Audio Stream Number)を記述するものである。サブスティテュートオーディオトラックエレメントのXMLシンタックスリプレゼンテーションは、例えば次のようになる:
<SubstituteAudioTrack
id = ID
streamNumber = Number
languageCode = token
>
Clip +
</SubstituteAudioTrack>
サブスティテュートオーディオトラックエレメントのコンテントは、プレゼンテーションエレメント(Presentation Element)としてサブスティテュートオーディオ(SubstituteAudio)を参照する、クリップエレメントのリストで構成される。プレイヤは、クリップエレメントの記述に従い、タイトルタイムライン上にサブスティテュートオーディオを事前に割り振る(pre-assign)ように構成される。なお、タイトルタイムライン上に割り振られたサブスティテュートオーディオ(SubstituteAudio(s))は、互いにオーバーラップしないようになっている。
【0201】
サブスティテュートオーディオには、特定のオーディオストリーム番号(specified Audio Stream Number)が割り振られる。もし、Audio_stream_Change APIがサブスティテュートオーディオの特定のストリーム番号(specified stream number)を選択するときは、プレイヤは、プライマリビデオセット内のオーディオストリームの代わりにサブスティテュートオーディオを選ぶように構成される。
【0202】
ストリーム番号属性(stream Number attribute)には、このサブスティテュートオーディオ用のオーディオストリーム番号が記述される。
【0203】
言語コード属性(language Code attribute)には、このサブスティテュートオーディオ用の特定コード(specific code)および特定コードエクステンション(specific code extension)が記述される。
【0204】
言語コード属性値(language code attribute value)は、以下の方式(BNF scheme)に従う。すなわち、特定コードおよび特定コードエクステンションは特定コードおよび特定コードエクステンションをそれぞれ記述しており、例えば次のようになる:
languageCode := specificCode ‘:’ specificCodeExtension
specificCode := [A-Za-z][A-Za-z0-9]
specificCodeExt := [0-9A-F][0-9A-F]
コンプリメンタリーサブタイトルトラックエレメント(Complementary Subtitle Track element)は、タイトル内コンプリメンタリーサブタイトルのオブジェクトマッピングインフォメーションとサブピクチャストリーム番号(Sub-picture Stream Number)の割り当て(assignment to Sub-picture Stream Number)を記述するものである。コンプリメンタリーサブタイトルトラックエレメントのXMLシンタックスリプレゼンテーションは、例えば次のようになる:
<ComplementarySubtitleTrack
id = ID
streamNumber = Number
languageCode = token
>
Clip +
</ComplementarySubtitleTrack>
コンプリメンタリーサブタイトルトラックエレメントのコンテントは、プレゼンテーションエレメント(Presentation Element)としてコンプリメンタリーサブタイトル(omplementary Subtitle)参照する、クリップエレメントのリストで構成される。プレイヤは、クリップエレメントの記述に従い、タイトルタイムライン上にコンプリメンタリーサブタイトルを事前に割り振る(pre-assign)ように構成される。なお、タイトルタイムライン上に割り振られたコンプリメンタリーサブタイトルズ(Complementary Subtitle(s))は、互いにオーバーラップしないようになっている。
【0205】
コンプリメンタリーサブタイトルには特定の副映像ストリーム番号(specified Sub-picture Stream Number)が割り振られる。もし、Sub-picutre_stream_Change APIがコンプリメンタリーサブタイトルのストリーム番号(stream number)を選択するときは、プレイヤは、プライマリビデオセット内のサブピクチャストリーム(sub-picture stream)の代わりにコンプリメンタリーサブタイトルを選ぶように構成される。
【0206】
ストリーム番号属性(stream Number attribute)には、このコンプリメンタリーサブタイトル用のサブピクチャストリーム番号(Sub-picuture Stream Number)が記述される。
【0207】
言語コード属性には、このコンプリメンタリーサブタイトル用の特定コード(specific code)および特定コードエクステンション(specific code extension)が記述される。
【0208】
language code attribute valueは、以下の方式(BNF scheme)に従う。すなわち、特定コードおよび特定コードエクステンションは特定コードおよび特定コードエクステンションをそれぞれ記述しており、例えば次のようになる:
languageCode := specificCode ‘:’ specificCodeExtension
specificCode := [A-Za-z][A-Za-z0-9]
specificCodeExt := [0-9A-F][0-9A-F]
アプリケーショントラックエレメント(Application Track element)は、タイトル内ADV_APPのオブジェクトマッピングインフォメーションを記述するものである。アプリケーショントラックエレメントのXMLシンタックスリプレゼンテーションは、例えば次のようになる:
<ApplicationTrack
id = ID
loading_info = anyURI
sync = (true | false)
language = string />
ここで、ADV_APPは、タイトルタイムライン全体の上でスケジューリングされる。プレイヤがタイトル再生を開始すると、プレイヤは、ローディング情報属性により示されるローディング情報ファイル(Loading Information)に従いADV_APPを開始(launch)する。もしプレイヤがタイトル再生を止めた(exit)ときは、タイトル内のADV_APPも終了(terminated)する。
【0209】
ここで、もし同期属性が‘true’であれば、ADV_APPはタイトルタイムライン上の時間に同期するよう構成される。一方、同期属性が‘false’のときは、ADV_APPは自身の時間で走るように構成できる。
【0210】
ローディングインフォメーション属性(loading information attribute)は、アプリケーションの初期化情報(initialization information of the application)を記述したローディングインフォメーションファイル用のURIを記述するものである。
【0211】
同期属性は、その値(sync attribute value)が‘true’のときは、ApplicationTrack内のADV_APPが同期オブジェクト(Synchronized Object)であることを示す。一方、同期属性値が‘false’であれば、ApplicationTrack内のADV_APPは非同期オブジェクト(Non-synchronized Object)であることが示される。
【0212】
クリップエレメントは、プレゼンテーションオブジェクトのタイトルタイムライン上の期間(life periodまたはスタートタイムからエンドタイムまで)の情報を記述するものである。クリップエレメントのXMLシンタックスリプレゼンテーションは、例えば次のようになる:
<Clip
id = ID
title Time Begin = time Expression
clip Time Begin = time Expression
title Time End = time Expression
src = anyURI
preload = time Expression
xml:base = anyURI >
(Unavailable Audio Stream | Unavailable Sub picture Stream )*
</Clip>
プレゼンテーションオブジェクトのタイトルタイムライン上のlife periodは、タイトルタイムライン上のスタートタイムおよびエンドタイムで決定される。タイトルタイムライン上のスタートタイムおよびエンドタイムは、それぞれ、タイトルタイムビギン属性(title Time Begin attribute)およびタイトルタイムエンド属性(title Time End attribute)により記述することができる。プレゼンテーションオブジェクトのスターティングポジション(starting position)は、クリップタイムビギン属性(clip Time Begin attribute)により記述される。タイトルタイムライン上のスタートタイム において、プレゼンテーションオブジェクトは、クリップタイムビギン(clip Time Begin)により記述されるスタートポジション(start position)の位置に存在する。
【0213】
プレゼンテーションオブジェクトは、インデックスインフォメーションファイル(index information file)のURIにより参照される。プライマリビデオセット に対してはP-EVOB用TMAP fileが参照される。セカンダリビデオセットに対してはS-EVOB用TMAP fileが参照される。サブスティテュートオーディオおよびコンプリメンタリーサブタイトルに対しては、オブジェクトを含むセカンダリビデオセットのS-EVOB用TMAP fileが参照される。
【0214】
タイトルビギンタイム(title Begin Time)、タイトルエンドタイム(title End Time)とクリップビギンタイム(clip Begin Time)、およびプレゼンテーションオブジェクトの持続期間(duration time)の属性値(Attribute values)は、以下の関係を満足するように構成される:
title Begin Time < title End Time、 かつ
Clip Begin Time + title End Time - title Begin Time
≦ Presentation Objectのduration time
利用できないオーディオストリーム(Unavailable Audio Stream)および利用できないサブピクチャストリーム(Unavailable Sub picture Stream)は、予備的ビデオトラックエレメント(Preliminary Video Track element)内のクリップエレメントのためにだけ存在する。
【0215】
タイトルタイムビギン属性(title Time Begin attribute)は、タイトルタイムライン上のプレゼンテーションオブジェクトの連続フラグメント(continuous fragment)のスタートタイムを記述するものである。
【0216】
タイトルタイムエンド属性(title Time End attribute)は、タイトルタイムライン上のプレゼンテーションオブジェクトの連続フラグメント(continuous fragment)のエンドタイムを記述するものである。
【0217】
クリップタイムビギン属性(clip Time Begin attribute)は、プレゼンテーションオブジェクト内のスターティングポジション(starting position)を記述するもので、その値はtime Expression value内に記述できる。なお、クリップタイムビギンは省略することもできる。もしクリップタイムビギン属性がないときは、スターティングポジションは例えば‘0’とする。
【0218】
src 属性は、参照されるべきプレゼンテーションオブジェクトのインデックス印フォーメーションファイル(index information file)のURIを記述するものである。
【0219】
プリロード属性(preload attribute)には、プレイヤが前もって取り込んだ(pre-fetching)プレゼンテーションオブジェクトの再生を開始する際の、タイトルタイムライン上の時間を記述できる。
【0220】
クリップブロックエレメントは、クリップブロックと呼称される、P-EVOBS内のクリップのグループを記述するものである。1つのクリップが再生用に選択される。クリップブロックエレメントのXMLシンタックスリプレゼンテーションは、例えば次のようになる:
<Clip Block>
Clip+
</Clip Block>
クリップブロック内の全てのクリップは、同じスタートタイムおよび同じエンドタイムを持つように構成される。このことから、クリップブロックは、最初の(first)child Clipのstartおよびエンドタイムを用いて、タイトルタイムライン上にスケジューリングできる。なお、クリップブロックは、プライマリビデオトラック内でのみ使用可能に構成できる。
【0221】
クリップブロックは、アングルブロック(Angle Block)を表すことができる。クリップエレメントのドキュメント順に従い、アドバンスドナビゲーション用のアングル番号(Angle number)は、‘1’から連続して割り振られる。
【0222】
プレイヤは、デフォルトとして最初のクリップを再生すべきものとして選択するが、もしAngle_Change APIが特定のアングル番号(specified Angle number)を選択しているときは、プレイヤはそれに対応するクリップを再生すべきものとして選択する。
【0223】
P-EVOBS内のデコーディングオーディオストリーム(Decoding Audio Stream)を記述しているクリップエレメント内の利用できないオーディオストリームエレメント(Unavailable Audio Stream element)は、該当クリップの再生期間中は利用できないように構成される。利用できないオーディオストリームエレメント(Unavailable Audio Stream element)のXMLシンタックスリプレゼンテーションは、例えば次のようになる:
<Unavailable Audio Stream
number = integer
/>
利用できないオーディオストリームエレメントは、プライマリビデオトラックエレメント内にある、P-EVOB用のクリップエレメント内でのみ、使用できる。そうでないときは、利用できないオーディオストリームは存在しないようにする。また、プレイヤは、番号属性(number attribute)により示されるデコーディングオーディオストリーム(Decoding Audio Stream)を不能(disable)にする。
【0224】
P-EVOBS内のデコーディングサブピクチャストリーム(Decoding Sub-picture Stream)を記述しているクリップエレメント内の利用できないサブピクチャストリームエレメント(Unavailable Sub picture Stream element)は、該当クリップの再生期間中は利用できないように構成される。利用できないサブピクチャストリームエレメントのXMLシンタックスリプレゼンテーションは、例えば次のようになる:
<Unavailable Sub picture Stream
number = integer
/>
利用できないサブピクチャストリームエレメントは、プライマリビデオトラックエレメント内にある、P-EVOB用のクリップエレメント内でのみ、使用できる。そうでないときは、利用できないサブピクチャストリームエレメントは存在しないようにする。また、プレイヤは、番号属性により示されるデコーディングサブピクチャストリームを不能(disable)にする。
【0225】
タイトルエレメント内のチャプタリストエレメント(Chapter List element)は、該当タイトル用のプレイバックシーケンスインフォメーションを記述するものである。ここで、プレイバックシーケンスは、タイトルタイムライン上のタイムバリューによりチャプタスタートポジション(chapter start position)を定義するものである。チャプタリストエレメント(Chapter List element)のXMLシンタックスリプレゼンテーションは、例えば次のようになる:
<Chapter List>
Chapter+
</Chapter List>
チャプタリストエレメントは、チャプタエレメントのリストにより構成される。チャプタエレメントはタイトルタイムライン上のチャプタスタートポジションを記述している。チャプタリスト内チャプタエレメントのドキュメント順に従い、アドバンスドナビゲーション用のチャプタ番号は‘1’から連続して割り振られる。すなわち、タイトルタイムライン内のチャプタスタートポジションは、チャプタ番号に従い単調増加(monotonically increased)するように構成される。
【0226】
チャプタエレメントは、プレイバックシーケンス内タイトルタイムライン上のチャプタスタートポジションを記述するものである。チャプタエレメントのXMLシンタックスリプレゼンテーションは、例えば次のようになる:
<Chapter
id = ID
title Begin Time = time Expression />
チャプタエレメントは、タイトルビギンタイム属性を有する。このタイトルビギンタイム属性のtime Expression valueは、タイトルタイムライン上のチャプタスタートポジションを記述するものである。
【0227】
タイトルビギンタイム属性は、プレイバックシーケンス内タイトルタイムライン上のチャプタスタートポジションを記述するもので、その値はtime Expression value内に記述される。
【0228】
<Datatypes>
time Expressionは、例えば90kHz単位の正整数でtime codeを記述したものである。
【0229】
[ローディングインフォメーションファイルについて]
ローディングインフォメーションファイルは、タイトル用ADV_APPの初期情報(initialization information)であり、プレイヤはローディングインフォメーションファイル内の情報に従いADV_APPを開始(launch)するように構成されている。このADV_APPは、マークアップファイルの再生(presentation of Markup file)とスクリプトの拡張(execution of Script)からなる構成を持つ。
【0230】
ローディングインフォメーションファイル内に記述される初期情報としては、次のものがある:
*初期マークアップファイル(initial markup file)の実行前に、ファイルキャッシュ(File Cache)に最初に格納されるべきFiles;
*実行されるべき初期マークアップファイル;
*実行されるべきスクリプトファイル
ローディングインフォメーションファイルは正しいXML形式でエンコードされる必要があり、XMLドキュメント ファイルに対するルールが適用される。
【0231】
<Element and Attributes>
ローディングインフォメーションファイルのシンタックスは、XMLシンタックスリプレゼンテーションを用いて規定される。
【0232】
アプリケーションエレメント(Application element)はローディングインフォメーションファイルのルートエレメント(root element)であり、次のようなelementsおよびattributesを含んでいる:
アプリケーションエレメント(Application element)のXMLシンタックスリプレゼンテーション:
<Application
Id = ID
>
Resource* Script ? Markup ? Boundary ?
</Application>
リソースエレメント(Resource element)は、初期マークアップ(initial Markup)の実行前にファイルキャッシュ(File Cache)内に格納されるべきファイルを記述するもので、プレイリストエレメントのXMLシンタックスリプレゼンテーションは、例えば次のようになる:
<Resource
id = ID
src = anyURI
/>
ここで、src 属性は、ファイルキャッシュ内に格納されるファイル用のURIを記述するものである。
【0233】
スクリプトエレメント(Script element)は、ADV_APP用の初期スクリプトファイル(initial Script file)を記述するもので、スクリプトエレメント(Script element)のXMLシンタックスリプレゼンテーションは、例えば次のようになる:
<Script
id = ID
src = anyURI
/>
アプリケーション(application)のスタートアップ(startup)において、スクリプトエンジン(Script Engine)は、src 属性内のURIで参照されるスクリプトファイルをロードし、ロードしたファイルをグローバルコード(global code [ECMA 10.2.10])として実行する。なお、src 属性は、初期スクリプトファイル用のURIを記述している。
【0234】
マークアップエレメント(Markup element)は、ADV_APP用の初期マークアップファイルを記述するもので、マークアップエレメントのXMLシンタックスリプレゼンテーションは、例えば次のようになる:
<Markup
id = ID
src = anyURI
/>
アプリケーションスタートアップ(application startup)において、初期スクリプトファイル(initial Script file)が存在するならその実行後に、アドバンスドナビゲーションは、src 属性内のURIを参照することにより、マークアップファイルをロードするように構成される。ここで、src 属性は、初期マークアップファイル用のURIを記述するものである。
【0235】
境界エレメント(Boundary element)は、アプリケーションが参照できる有効なURLを記述するように構成できる。
【0236】
<Markup Fileについて>
マークアップファイルは、Graphics Plane上のプレゼンテーションオブジェクトの情報である。アプリケーション中に同時に存在できるマークアップファイルは1つに制限される。マークアップファイルは、content modelとstylingとtimingで構成される。
【0237】
<Script Fileについて>
スクリプトファイルはScript global codeを記述するものである。Script Engineは、ADV_APPのstartupにおいてスクリプトファイルを実行し、実行されたScript global codeにより定義されるevent hander内のeventを待つように構成されている。
【0238】
ここで、Scriptは、User Input EventやPlayer playback eventなどのイベントにより、プレイバックシーケンスおよびGraphics Plane上のGraphicsを制御できるように構成される。
【0239】
<プレイリストファイル:XML(マークアップ言語)で記述される>
再生装置(プレイヤ)は、ディスクがアドバンスドコンテントを持っているときは、プレイリストファイルを最初に(アドバンスドコンテントの再生に先立って)再生するように構成される。
【0240】
なお、プライマリビデオセットは、Video Title Set Information (VTSI)、Enhanced Video Object Set for Video Title Set (VTS_EVOBS)、Backup of Video Title Set Information (VTSI_BUP)およびVideo Title Set Time Map Information (VTS_TMAPI)を含んで構成されている。
【0241】
以下のファイルの幾つかは、圧縮しないで、アーカイブに保管することができる。
【0242】
・マニフェスト(XML)
・マークアップ(XML)
・スクリプト(ECMAScript)
・イメージ(JPEG/PNG/MNG)
・効果音用オーディオ(WAV)
・フォント(OpenType)
・アドバンスドサブタイトル(XML)
本規格では、アーカイブに保管したファイルを、アドバンスドストリームと呼ぶ。このファイルは、ディスク(ADV_OBJディレクトリのもと)に入れるか、またはサーバから配信することができる。また、このファイルは、プライマリビデオセットのEVOBに多重化し、この場合は、ファイルをアドバンスドパック(ADV_PCK)と呼ぶパックに分割する。
【0243】
図22および図23はプレイリストで用いるTimelineについての説明である。図22はタイムライン上の再生オブジェクトの配置(Allocation of Presentation Object)を例示している。ここで、タイムラインの単位には、ビデオフレーム単位、秒(ミリ秒)単位、90kHz/27MHzベースのクロック単位、SMPTEで規定する単位などを利用することができる。図22の例では、1500と500それぞれの時間長を持ったプライマリビデオセットが2つ用意されており、それを1つの時間軸であるTimeline上の500-1500、2500-3000へ配置している。このように、それぞれの時間長をもったObjectを1つの時間軸であるTimeline上に配置することによって矛盾無くそれぞれのObjectを再生できる。なお、タイムラインは使用するプレイリスト毎にゼロリセットされるように構成できる。
【0244】
図23は、タイムライン上で再生オブジェクトのトリックプレイ(チャプタジャンプなど)が行われる場合の例を説明する図である。図23は実際に再生動作を行った時のTimeline上の時間の進み方の例である。すなわち、再生が開始されるとTimeline上の時間が進み始める※1。Timeline上の時間300の時にPlayボタンが押されると※2、Timeline上の時間が500へジャンプされプライマリビデオセットの再生が開始される。その後、時間700の時にChapter Jumpのボタンが押されると※3、対応するChapterの開始位置(ここではTimeline上の時間1400)へジャンプし、そこから再生が開始される。その後、時間2550に(プレイヤのユーザにより)Pauseボタンがクリックされると※4、ボタンエフェクトがあった後、再生はPauseする。時間2550でPlayボタンがクリックされたら※5、再生が再開する。
【0245】
図24は、EVOBがインターリーブされたアングルを持つ場合のプレイリストの例である。EVOBはそれぞれに対応したTMAPファイルを持つが、インターリーブされたアングルブロックであるEVOB4とEVOB5は同じ1つのTMAPファイルに情報が書かれる。またそれぞれのTMAPファイルをオブジェクトマッピングインフォメーションで指定することによって、Timeline上にプライマリビデオセットをマッピングする。またプレイリスト中のオブジェクトマッピングインフォメーションの記述によって、Application、Advanced Subtitle、Additional AudioなどがTimeline上にマッピングされる。
【0246】
図中ではApp1としてVideoなどを持たないTitle(用途としてはMenuなど)がTimeline上の時間0-200の間定義されている。また時間200-800の期間にはApplication2及びPrimary Video の1-3、Advanced Subtitle1、Additional Audio1が設定されている。時間1000-1700の期間にはアングルブロックを構成するEVOB4,EVOB5からなるPrimary Video4_5とPrimary Video6、PrimaryVideo7、Applicationの3と4、Advanced Subtitle2が設定されている。
【0247】
また、プレイバックシーケンスにおいて、App1は1つのTitleとしてMenu、App2はMain Movie、App3, App4はDirector's cutを構成することを定義している。さらにMain Movieには3つ、Director's Cutには1つのChapterも定義している。
【0248】
図25は、オブジェクトがマルチストーリを含む場合のプレイリストの構成例を説明する図である。図25はMulti-Storyを設定する場合のプレイリストのイメージである。TMAPをオブジェクトマッピングインフォメーション中に指定することによって、この2つのタイトルをTimeline上へマッピングする。この例では、EVOB1、EVOB3を両方のタイトルで使い、EVOB2とEVOB4を入れ替えることによってMulti-Storyを可能にしている。
【0249】
さらにプレイリストについて説明する。図26、図27は、プレイリスト(Playlist)に関する説明である。
【0250】
Playlistには再生時間が記述されるとともにロード時間が記述される。Playlistの情報内に読み込みの時間を記述することでData Cacheの使用量を測定(または検出)可能に構成する。これにより、Data Cache使用量の測定(検出)結果を利用することでオーサリング時には効率的なコンテンツ作成を可能にし、また削除しなくても良いObjectをData Cacheに保持しておくことでPlayerのパフォーマンスを向上させるように構成することができる。以下はその説明である。
【0251】
図26はTimeLine上の各オブジェクトの再生時間及びLoad開始時間を例示した図である。図中の直線で表した現在時刻から点線で表したところへjumpした場合、Object3およびObject6はすでに再生が終わっている時刻のため、考慮する必要はない。
【0252】
また、Object5はまだLoad開始時刻が来ていないためこちらも考慮する必要がない。Object1は現在時刻ではLoadが始まっていたが、終了はしておらず、jump先では再生途中のObjectであるので、別ファイルで持っているObject1と同様のコンテンツをLoadして再生する。Object2はLoad途中へjumpしているため、こちらも少なくともLoad開始時刻からjump先の分だけloadが完了してから再生が開始される。
【0253】
Object4についてはLaodは完了している時刻からjumpしているのでData cach内を検索して存在を確認し、存在が確認されたら再生を行なう。これはPlaylistの記述にLoadstart属性を付加することで実現できる。
【0254】
図27は上記の処理に対応したフローチャートである。jump動作を行なった場合、Playlist内の記述をチェックし(ステップST200)、Data Cache内にObjectが格納されているかどうかのサーチを行う(ステップST202)。Data Cache内にObjectが格納されている場合は(ステップST204イエス)、それを使用して再生を行なう。
【0255】
Data Cache内にObjectが格納されていない場合は(ステップST204ノー)、Data Cacheに格納する余裕があるかどうかをチェックする(ステップST206)。Data Cacheが一杯の場合は(ステップST206イエス)、不要なObjectの削除を行い(ステップST208)、必要Dataを、用意されたファイルからData Cacheに読み込み(ステップST210)、再生を行なう。
【0256】
Data Cacheに余裕がある場合には(ステップST206ノー) Data CacheからのObject削除は行なわず、 Data Cacheへ必要Dataの読み込みを行い(ステップST210)、再生する。これによって、格納したコンテンツの削除を行なわないことによって、jumpなどで再度コンテンツが必要となった場合にData Cache内に格納されたコンテンツを検索して使用することが可能となる。このようにData Cacheの容量を充分大きく持つことでPlayerの能力を向上させることができる。これによって機器間の差別化が図れる。
【0257】
さらに、(PlaylistにLoadstart属性を付加することで)ある時刻毎のData Cacheの使用量が計算できるようになるため、コンテンツ作成時にData Cacheの容量に余裕のある場所にさらに別のObjectを設定することが可能となり、効率的なコンテンツ作成が可能になる。
【0258】
上記のプレイリストの管理は、Navigation Manager 内のPlaylist Managerにより行われている。
【0259】
ここで、File Cache Manager には、ファイルシステム(File System)が用意されている。このFile System は、Playlist に呼応して、File Cache に格納されたファイル(File)又はアーカイブファイル(Archived file or Archived Data)を管理する。つまり、Navigation Manager, Presentation Engine, Advanced Element Engine, Data Access Manager からの要求によって、File cache のファイルの書込み・読出しを制御する。File Cache は、データキャッシュの一部であり、ファイルを一時的に保存する場所として利用される。
【0260】
まず、File Cache は、最低64MB(メガバイト)の記憶領域を持つように定義されている。File Cache の最低容量が定義されることで、プロバイダは、記録媒体のコンテンツ及び管理情報の容量の設計が可能となる。また、File Cache は、1つのメモリブロックのサイズが512バイトに設定されている。このブロックサイズは、消費単位として決められており、たとえ1バイトのファイルが書き込まれたとしても、512バイトが割り当てられて、消費される。512バイト単位でアクセスすることで、容易で高速なアクセスが可能である。またアドレス管理も用意である。
【0261】
File Cache では、複数ファイルがアーカイブされたデータ(Archived Data)とアーカイブされていないファイルを扱うことができる。Archived Dataの名前は、ファイル名が8文字で表され、拡張子が3文字で表され、ディスク内においては、ユニークなファイル名である。またArchived Dataの中のファイルの名前は、32バイト(拡張子を含む)で表される。また最大のファイルサイズは、64MBである。さらに、最大のファイル数は、ディスク上では2000個、アーカイブ内では2000個と取り決めされている。
【0262】
リソース(Resource)の管理は次の情報に基づいて管理される。即ち、Playlsit Manager (プレイリストマネージャ)が管理するResource Information(リソース情報)に記述されたTitle Timeline (タイトル時間軸)上のmapping(マッピング) 情報と、File Cache Manager(ファイルキャッシュマネージャ)の管理するResource Management Table (リソースマネジメントテーブル)に記述されるFile list(ファイルリスト) とDelete List(削除リスト)がある。
【0263】
アプリケーションプログラミングインターフェース(API)からのアクセスは、プレイリストマネージャ管理下のデータは読出し専用である。API用のディレクトリとして用意されるテンポラリーディレクトリー(Temp ディレクトリ)内ファイルは、読み取り、書込みが可能である。
【0264】
図28は、上記した装置において、画角或いは解像度或いは音声出力或いは出力形態が切換えられた際に装置に接続された表示器500にコメントが表示される例を示している。これらのコメント情報の出力は、グラフィックインターフェースコントローラ(GUI Controller)141が再生処理部のグラフィックデコーダを制御することにより得られる。
【0265】
例えば、アドバンスドコンテンツが記録されたディスクを再生中に、例えば解像度の変更ボタンがリモコンを通じて操作されたとき、コメント511(例えば、解像度を変更し、リプレイします)が画面上に表示される。これにより、ユーザは、解像度を変更したことを認識し、プレイヤが最初からリプレイを行なっても、故障と誤認することはない。また画角(アスペクト)の変更ボタンが操作された場合には、コメント512が表示され、音声出力の形態(出力チャンネル数・混合形態など)を変更するための操作が行われた場合には、コメント513が表示される。またHDMI処理の設定が変更された場合には、コメント514が表示される。
【0266】
このコメント522の表示は、例えばアドバンスドコンテンツの再生開始から例えば20分、30分、40分経過と任意に設定できるようにしてもよい。この設定は例えばメニュー画面から設定が可能である。また、コメント522が表示されてから、たとえば1分間或いは30秒以内にリモートコントローラの決定ボタンが押されなかった場合には、現在の再生状態が維持される。
【0267】
上記の設定変更処理は、メモリ140のシステムパラメータを変更指示することにより実行される。システムパラメータとしては、例えば以下のような各種のパラメータが利用される。
【0268】
パラメータは、例えば各種のテーブルに分類されている。テーブルW1には、プレイヤパラメータが記述され、各プレイヤにセットされる。テーブルW2には、ケイパビリィティーパラメータが記述され、ここのパラメータは、プレイヤのビデオ、オーディオ、ネットワークに対する能力を示している。テーブルW3は、プレゼンテーションパラメータであり、このパラマメータは、再生状態を設定する。テーブルW7は、システムパラメータを有する。以下にテーブルの例を幾つか示す。このようなシステムパラメータが選択されることで、再生処理部の処理形態が変更設定可能である。
【0269】
[W1]
MajorVersion=00000001 (メジャーバージョン情報サポート有り)
MinorVersion=00000000 (マイナーバージョン情報サポートなし)
DisplayMode=00000003 (ディスプレイモードのサポート有り)
SizeofDataCache=67108864 (データキャッシュのサイズ値)
PerformanceLevel=00000001 (パフォーマンスレベルの設定あり)
ClosedCaption=00000001 (クローズドキャプションサポート有り)
SimplifiedCaption=00000000 (簡易キャプションサポート無し)
LargeFont=00000000 (文字の大サイズサポートなし)
ContrastDisplay=00000000 (コントラス表示サポートなし)
DescriptiveAudio=00000000 (オーディオ記述サポートなし)
ExtendedInteractionTimes=00000000(拡張相互作用時間設定無し)
[W2]
EnableHDMIOutput=00000000 (HDMI出力サポートなし)
LinearPCMSupportofMainAudio=00000002(メインオーディオはリニアPCMサポート有り)
DDPlusSupportofMainAudio=00000002(メインオーディオはドルビーデジタルプラスサポートあり)
MPEG AudioSupportofMainAudio=00000001(メインオーディオはMPEGオーディオサポートあり)
DTSHDSupportofMainAudio=00000002(メインオーディオはHDにおけるDTSサポートあり)
MLPSupportofMainAudio=00000001(メインオーディオはMLPサポートあり)
DDPlusSupportofSubAudio=00000001(サブオーディオはドルビーデジタルプラスサポートあり)
DTSHDSupportofSubAudio=00000001(サブオーディオはHDにおけるDTSサポートあり)
MPEG-4HEAACv2SupportofSubAudio=00000000
mp3SupportofSubAudio=00000000
WMAProSupportofSubAudio=00000000
SupportofAnalogAudioOutput=00000002(アナログオーディオ王サポートあり)
SupportofHDMI=00000002(HDMIサポートあり)
SupportofSPDIF=00000002(S/PDIFサポート有り)
EncodingSupportofSPDIF=00000001(エンコードS/PDIFサポート有り)
DirectOutputtoSPDIFofDolbyDigital=00000001(デジタルのドルビーをS/PDIFに直接出力するサポート有り)
DirectOutputtoSPDIFofDTS=00000001(DTSをS/PDIFに直接出力するサポート有り)
ResolutionofSubVideo=00000001(副映像の解像度の設定についてサポートあり)
NetworkConnection=00000001(ネットワークの接続に関するサポート有り)
NetworkThroughput=00000000
SupportofOpenTypeFontTables=00000001(オープンタイプのフォントテーブルのサポートあり)
SupportofSlowForward=00000001(低速再生のサポートあり)
SupportofSlowReverse=00000000
SupportofStepForward=00000001
SupportofStepReverse=00000000
[W3]
SelectedAudioLanguageCode="EN"(選択されるオーディオの言語コードの英語あり)
SelectedAudioLanguageCode Extention=00000000
SelectedSubtitleLanguageCode="EN"(選択されるサブタイトルの言語コードの英語あり)
SelectedSubtitleLanguageCodeExtention=00000000
[W7]
MenuLanguage="EN"(メニュー言語の英語あり)
CountryCode="US"(国コードは米国)
ParentalLevel=00000000
図29はプレイヤの全体ブロックを簡素化して示している。ディスクに記録されているデータは、信号処理部152を介して、データアクセスマネージャ111に取り込むことができる。ドライブ151は、ディスクの回転及びトラッキング及びフォーカス制御する。またパーシステントストレージのデータは、パーシステントストレージ端子153を介して、データアクセスマネージャ111に取り込むことができる。さらにネットワークサーバのデータは、ネットワーク端子154を介してデータアクセスマネージャ111に取り込むことができる。またリモートコントローラ155からの操作信号は、コントロール信号受信部156を介して、ユーザインタフェースマネージャ114に取り込まれる。以下、図14の構成に対応する部分は、図14と同一符号を付して説明は省略している。
【0270】
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0271】
【図1】スタンダードコンテンツ及びアドバンスドコンテンツの構成を示す説明図である。
【図2】カテゴリ1、2及び3のディスクの説明図である。
【図3】タイムマップ情報(TMAPI)によるエンハンスドビデオオブジェクト(EVOB)の参照例を示す説明図である。
【図4】この発明に係るディスクのボリューム空間の例を説明する説明図である。
【図5】この発明に係るディスクのディレクトリ及びファイルの例を示す説明図である。
【図6】この発明に係る管理情報(VMG)とビデオタイトルセット(VTS)の構成を示す説明図である。
【図7】この発明に係るプレーヤモデルのスタートアップシーケンスを示す説明図である。
【図8】この発明に係るディスクのDISCID.DATファイルのデータ構成を示す図である。
【図9】この発明に係る装置の動作例を示すフローチャートである。
【図10】この発明に係る装置の他の動作例を示すフローチャートである。
【図11】この発明に係る装置のさらに他の動作例を示すフローチャートである。
【図12】この発明に係るプライマリEVOB−TY2のパック混在状態を示す構成説明図である。
【図13】この発明に係るディスクの記録情報の概念を示す説明図である。
【図14】この発明に係るアドバンスドコンテンツプレイヤのモデルを詳しく示す説明図である。
【図15】図14のビデオミキシングモデルの例を示す説明図。
【図16】この発明に係わる装置の動作において、グラフィック階層の例を説明する説明図である。
【図17】この発明に係わる装置においてネットワーク及びパーシスタンスストレージデータの供給モデルの例を示す説明図である。
【図18】この発明に係わる装置においてデータ格納モデルの例を示す説明図である。
【図19】この発明に係わる装置においてユーザ入力処理モデルの例を示す説明図である。
【図20】アドバンスドコンテントの構成例を説明する図である。
【図21】プレイリストの構成例を説明する図である。
【図22】タイムライン上の再生オブジェクトの配置(Allocation of Presentation Object)の例を説明する図である。
【図23】タイムライン上で再生オブジェクトのトリックプレイ(チャプタジャンプなど)が行われる場合の例を説明する図である。
【図24】オブジェクトがアングル情報を含む場合のプレイリストの構成例を説明する図である。
【図25】オブジェクトがマルチストーリを含む場合のプレイリストの構成例を説明する図である。
【図26】プレイリスト中のオブジェクトマッピング情報の記述例とその再生時刻を説明する図である。
【図27】プレイリストによる装置動作のときのデータキャッシュが制御される様子を示すフローチャートである。
【図28】ユーザインタフェースマネージャの動作に応じて表示されるコメントの例を示す図である。
【図29】この発明に係るプレイヤの全体的なブロック構成を示す図である。
【符号の説明】
【0272】
111…データアクセスマネージャ(Data Access Manager)、112…データキャッシュ(Data Cache)、113…ナビゲーションマネージャ(Navigation Manager)、114…ユーザインタフェースマネージャ(User Interface Manger)、115…プレゼンテーションエンジン(Presentation Engine)、116…AVレンダラ(AV Renderer)、123…ディスクカテゴリ解析器(Disc Category Analyzer )、124…表示データメモリ(Status Display Data Memory)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスクのコンテンツを再生するために、再生用の管理情報に基づいて前記コンテンツを再生する再生処理部と、
前記ディスクの第1のコンテンツの再生途中に画角、解像度、オーディオのいずれかの出力設定情報が変更された場合、出力設定情報に応じて前記再生処理部の設定を変更し、再生を継続させる継続制御部と、
前記ディスクの第2のコンテンツの再生開始から所定時間経過後に、画角、解像度、オーディオのいずれかの出力設定情報の変更入力があった場合、オブジェクト開始位置からのリプレイ状態になることのコメントを出力するグラフィックユーザインタフェース制御部を有する
ことを特徴とする情報再生装置。
【請求項2】
さらに前記再生処理部を前記第2のコンテンツのオブジェクトのオブジェクト開始位置からの再生状態にするリプレイ制御部を有し、
前記リプレイ制御部は、前記コメントが出力された状態で、決定を示す操作入力があったとき、前記再生処理部に出力設定情報を設定し、再生を実行させることを特徴とする請求項1記載の情報再生装置。
【請求項3】
前記コメントが出力された状態で、所定時間操作入力がない場合は、前記再生処理部は、現在の再生状態を維持することを特徴とする請求項1記載の情報再生装置。
【請求項4】
さらに前記再生処理部を前記第2のコンテンツのオブジェクトのオブジェクト開始位置からの再生状態にするリプレイ制御部を有し、
前記リプレイ制御部は、前記第2のコンテンツのオブジェクトのオブジェクト開始位置からの再生状態を設定するとき、前記ディスクのディレクトリ下のディスク識別データファイルの読み取りから開始することを特徴とする請求項1記載の情報再生装置。
【請求項5】
さらに前記再生処理部を前記第2のコンテンツのオブジェクトのオブジェクト開始位置からの再生状態にするリプレイ制御部を有し、
前記リプレイ制御部は、前記第2のコンテンツのオブジェクトのオブジェクト開始位置からの再生状態を設定するとき、前記ディスクに係わるアドバンスドコンテンツの再生手順を示すプレイリストを読み取り再生状態を設定する
ことを特徴とする請求項1記載の情報再生装置。
【請求項6】
前記再生処理部は、
ユーザ操作を受け付け、前記継続制御部及び前記リプレイ制御部に操作指令を与えるユーザインタフェースマネージャと、
前記ディスクの他にネットワークサーバ及びパーシステントストレージからのデータを取り込むデータアクセスマネージャと、
データキャッシュと、
前記データキャッシュからの出力をデコードするプレゼンテーションエンジンと、
前記データキャッシュ及び前記プレゼンテーションエンジンを制御するナビゲーションエンジンを含み、
前記ユーザインタフェースから入力される操作情報に応じて、前記データアクセスマネージャは前記ネットワークサーバ及びパーシステントストレージからのコンテンツを取り込み、前記ナビゲーションエンジン及びデータキャッシュは取り込んだコンテンツを展開し、前記プレゼンテーションエンジンは、コンテンツに含まれるオブジェクトの再生出力を得る
請求項1記載の情報再生装置。
【請求項7】
ディスクのコンテンツを再生するために、再生用の管理情報に基づいて前記コンテンツを再生する再生処理部と、前記再生処理から出力されるビデオ信号の表示形態、オーディオ信号の出力形態を出力設定情報に基づいて設定する出力環境マネージャとを有する情報再生方法であって、
前記ディスクの第1のコンテンツの再生途中に画角、解像度、オーディオのいずれかの出力設定情報が変更された場合、出力設定情報に応じて前記再生処理部の設定を変更し、再生を継続させ、
前記ディスクの第2のコンテンツの再生開始から所定時間経過後に、画角、解像度、オーディオのいずれかの出力設定情報の変更入力があった場合、オブジェクト開始位置からのリプレイ状態になることのコメントを出力する
ことを特徴とする情報再生方法。
【請求項8】
さらに前記再生処理部を前記第2のコンテンツのオブジェクトのオブジェクト開始位置からの再生状態にするリプレイ制御部を有し、
前記リプレイ制御部は、前記コメントが出力された状態で、決定を示す操作入力があったとき、前記再生処理部に出力設定情報を設定し、再生を実行させる
ことを特徴とする請求項7記載の情報再生方法。
【請求項9】
前記コメントが出力された状態で、所定時間操作入力がない場合は、前記再生処理部は、現在の再生状態を維持する
ことを特徴とする請求項7記載の情報再生方法。
【請求項10】
前記第2のコンテンツのオブジェクトのオブジェクト開始位置からの再生状態を設定するとき、前記ディスクのディレクトリ下のディスク識別データファイルの読み取りから開始することを特徴とする請求項7記載の情報再生方法。
【請求項11】
前記第2のコンテンツのオブジェクトのオブジェクト開始位置からの再生状態を設定するとき、前記ディスクに係わるアドバンスドコンテンツの再生手順を示すプレイリストを読み取り再生状態を設定する
ことを特徴とする請求項7記載の情報再生方法。
【請求項12】
前記再生処理部は、ユーザインタフェースマネージャと、データアクセスマネージャと、データキャッシュと、プレゼンテーションエンジンと、ナビゲーションエンジンを含み、前記ユーザインタフェースから入力される操作情報に応じて、前記データアクセスマネージャは前記ネットワークサーバ及びパーシステントストレージからのコンテンツを取り込み、前記ナビゲーションエンジン及びデータキャッシュは取り込んだコンテンツを展開し、前記プレゼンテーションエンジンは、コンテンツに含まれるオブジェクトの再生出力を得る
請求項7記載の情報再生方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2007−257755(P2007−257755A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−82059(P2006−82059)
【出願日】平成18年3月24日(2006.3.24)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】