説明

情報処理システム、周辺装置、情報処理装置、省電力制御方法、およびプログラム

【課題】情報処理装置に接続された周辺装置の消費電力を低減する。
【解決手段】SDRAM(揮発性メモリ)を備えたUT(周辺装置)14は、記憶部を備えたPC(情報処理装置)12からの省電力モード移行通知(S100)に応じて、SDRAMに保持されるデータ(SDRAMデータ)をPC12に送信する(S104,S110)。PC12は、UT14から送信されるSDRAMデータを、記憶部に確保された退避領域に保存する(S102,S112,S114)。UT14は、SDRAMデータがPC12に送信された後に、SDRAMへの給電を停止し、省電力モードに移行する(S118)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、周辺装置、情報処理装置、省電力制御方法、およびプログラムに関し、特に、省電力技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、パソコンやゲーム機などの情報処理装置と組み合わせて使用する周辺装置が普及している。代表的な周辺装置として、たとえば、キーボードやマウスなどの入力装置、ディスプレイやプリンタなどの出力装置、ハードディスクやUSB(Universal Serial Bus)メモリなどの記憶装置、テレビ受信機や無線通信端末などの通信装置などが知られている。
【0003】
これらの周辺装置の中には、情報処理装置の省電力モードへの移行に伴って、または情報処理装置からの指示に従って、省電力モード(スタンバイモード(サスペンドモード)、休止モード(ハイバーネーションモード)など)に移行するものがある。省電力モードに移行する周辺装置は、その消費電力を極力低減するために、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory:同期型DRAM)などの揮発性メモリ(給電が停止されるまでデータを保持するメモリ)や情報処理装置からの復帰指示を検出するための回路などの一部の回路を除き、各部への電力供給を停止する。
【0004】
なお、特許文献1には、受信データのとりこぼしを防ぎながら、省電力モードから通常モードへ速やかに復帰することができる受信装置および通信装置が開示されている。
【特許文献1】特開2001−257735号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の周辺装置は、情報処理装置からの復帰指示に応じて省電力モード移行前の状態に速やかに復帰できるよう、揮発性メモリに保存されたデータを省電力モード移行後もそのまま揮発性メモリに保持させている。すなわち、周辺装置が省電力モードに移行した後も揮発性メモリへの給電が継続されるため、周辺装置の消費電力を十分に低減することができない。
【0006】
本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、情報処理装置に接続された周辺装置の消費電力を低減することができる情報処理システム、周辺装置、情報処理装置、省電力制御方法、およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係る情報処理システムは、記憶部を備えた情報処理装置と、給電が停止されるまでデータを保持する揮発性メモリを備え、前記情報処理装置に接続される周辺装置と、を含む情報処理システムであって、前記周辺装置は、前記情報処理装置からの省電力モード移行通知に応じて、前記揮発性メモリに保持されるデータを退避データとして前記情報処理装置に送信するデータ退避手段と、前記退避データが前記情報処理装置に送信された後に、前記揮発性メモリへの給電を停止する給電制御手段と、を含み、前記情報処理装置は、前記データ退避手段により送信される前記退避データを前記記憶部に保存する退避データ管理手段を含む、ことを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、情報処理装置に接続された周辺装置が省電力モードへ移行する際に周辺装置の揮発性メモリへの給電が停止されるため、周辺装置の消費電力を低減することができる。
【0009】
また、本発明の一態様では、前記給電制御手段は、前記情報処理装置からの復帰指示に応じて、前記揮発性メモリへの給電を再開し、前記退避データ管理手段は、前記揮発メモリへの給電が再開された後に、前記記憶部に保存された前記退避データを前記周辺装置に送信し、前記周辺装置は、前記退避データ管理手段により送信される前記退避データを前記揮発性メモリに復元するデータ復元手段をさらに含む。
【0010】
この態様によれば、周辺装置の消費電力を低減しつつ、周辺装置を省電力モード移行前の状態に速やかに復帰させることができる。
【0011】
なお、前記退避データ管理手段は、前記省電力モード移行通知に応じて、前記退避データを保存するための退避領域を前記記憶部に確保してもよい。
【0012】
また、本発明に係る周辺装置は、給電が停止されるまでデータを保持する揮発性メモリを備え、情報処理装置に接続される周辺装置であって、前記情報処理装置からの省電力モード移行通知に応じて、前記揮発性メモリに保持されるデータを退避データとして前記情報処理装置に送信するデータ退避手段と、前記退避データが前記情報処理装置に送信された後に、前記揮発性メモリへの給電を停止する給電制御手段と、を含むことを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る情報処理装置は、給電が停止されるまでデータを保持する揮発性メモリを備えた周辺装置が接続される、記憶部を備えた情報処理装置であって、前記周辺装置への省電力モード移行通知に応じて前記周辺装置から退避データとして送信される前記揮発性メモリに保持されるデータを、前記記憶部に保存する退避データ管理手段を含むことを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る省電力制御方法は、記憶部を備えた情報処理装置と、給電が停止されるまでデータを保持する揮発性メモリを備え、前記情報処理装置に接続される周辺装置と、を含む情報処理システムにおける省電力制御方法であって、前記情報処理装置から前記周辺装置への省電力モード移行通知に応じて、前記揮発性メモリに保持されるデータを退避データとして前記情報処理装置に送信するステップと、前記退避データが前記情報処理装置に送信された後に、前記揮発性メモリへの給電を停止するステップと、前記データ退避手段により送信される前記退避データを前記記憶部に保存するステップと、を含むことを特徴とする。
【0015】
また、本発明の一態様では、前記情報処理装置から前記周辺装置への復帰指示に応じて、前記揮発性メモリへの給電を再開するステップと、前記揮発メモリへの給電が再開された後に、前記記憶部に保存された前記退避データを前記周辺装置に送信するステップと、前記周辺装置に送信される前記退避データを前記揮発性メモリに復元するステップと、をさらに含む。
【0016】
また、本発明に係るプログラムは、給電が停止されるまでデータを保持する揮発性メモリを備え、情報処理装置に接続されるコンピュータを、前記情報処理装置からの省電力モード移行通知に応じて、前記揮発性メモリに保持されるデータを退避データとして前記情報処理装置に送信するデータ退避手段、および前記退避データが前記情報処理装置に送信された後に、前記揮発性メモリへの給電を停止する給電制御手段、として機能させるためのプログラムである。
【0017】
また、本発明に係るプログラムは、給電が停止されるまでデータを保持する揮発性メモリを備えた周辺装置が接続される、記憶部を備えたコンピュータを、前記周辺装置への省電力モード移行通知に応じて前記周辺装置から退避データとして送信される前記揮発性メモリに保持されるデータを、前記記憶部に保存する退避データ管理手段、として機能させるためのプログラムである。
【0018】
なお、上記各プログラムは、インターネットなどの電気通信回線を通じて提供されてもよいし、フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な情報記録媒体に格納されて提供されてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0020】
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システム10の構成図である。同図に示すように、情報処理システム10は、PC(Personal Computer)12と、周辺装置としてPC12に接続されるUT(User
Terminal)14と、を含んで構成される。
【0021】
図2は、PC12の機能ブロック図である。同図に示すように、PC12は、揮発性メモリの1つであるRAM20、不揮発性の記憶装置であるHDD(Hard Disk Drive)22、制御部24(USBドライバ26、UTドライバ30、動作モード制御部34、給電制御部36)、USBポート38、および液晶ディスプレイなどで構成される表示部40を含む情報処理装置である。PC12は、電力制御規格の1つであるACPI(Advanced Configuration and Power Interface)に準拠しており、スタンバイモード(ACPIステータス3)、休止モード(ACPIステータス4)など少なくとも2つの省電力モードに対応している。
【0022】
図3は、UT14の機能ブロック図である。同図に示すように、UT14は、USB仕様に基づきPC12との通信を制御するUSBコントローラ50、制御部52(データ退避部54、データ復元部56、給電制御部58)、無線基地局(図示せず)と通信を行う無線通信部60、および揮発性メモリの1つであるSDRAM62を含む無線通信端末である。UT14は、PC12のUSBポート38に接続され、USBポート38を介してPC12から供給される電力によって動作する。
【0023】
UT14は、PC12の省電力モードへの移行に伴って、省電力モードに移行する。ただし、UT14は、省電力モードに移行する前に、SDRAM62に保持されているデータ(SDRAMデータ)をPC12側に退避させる。そして、省電力モードから復帰する際に、UT14は、PC12側に退避させていたSDRAMデータをSDRAM62に書き戻す。このため、情報処理システム10では、PC12に接続されたUT14が省電力モードに移行する際に、SDRAM62への給電を停止することできる。
【0024】
以下では、上記処理を実現するためにPC12の制御部24およびUT14の制御部52が備える構成を説明する。
【0025】
[制御部24の構成]
PC12の制御部24は、たとえばCPU(Central Processing Unit)およびCPUの動作を制御するプログラムで構成され、PC12の各部を制御する。また、図2に示すように、制御部24は、USBドライバ26(データ転送部28)、UTドライバ30(退避データ管理部32)、動作モード制御部34、および給電制御部36を機能的に含み、UT14から送信されるSDRAMデータの管理、PC12各部への給電の制御などを行う。
【0026】
USBドライバ26は、たとえばHDD22に記憶されるUSBドライバプログラムをCPUが実行することにより実現される。USBドライバ26は、データ転送部28を含み、UTドライバ30や実行中のアプリケーション(図示せず)などと、USBポート38に接続された周辺装置と、の間で送受されるデータを中継する。
【0027】
UTドライバ30は、たとえばHDD22に記憶されるUT14用のドライバプログラムをCPUが実行することにより実現される。UTドライバ30は、USBドライバ26を介して、USBポート38に接続されたUT14との間で通信データおよび制御データを送受する。また、UTドライバ30は、退避データ管理部32を含み、動作モード制御部34からの指示に従ってUT14を省電力モード(スタンバイモードまたは休止モード)に移行させるための処理およびUT14を省電力モードから復帰させるための処理を行う。
【0028】
動作モード制御部34は、PC12の動作モード(通常モード、スタンバイモード、休止モードなど)を制御するための指示をPC12の各部に出す。
【0029】
給電制御部36は、動作モード制御部34からの指示に従って、PC12各部(RAM20、HDD22、CPU、USBポート38、表示部40など)への給電を制御する。たとえば、スタンバイモードへの移行が指示された場合、給電制御部36は、RAM20への給電は継続しつつ、HDD22、表示部40などへの給電を停止する。一方、休止モードへの移行が指示された場合には、給電制御部36は、RAM20に保持されているデータすべてがHDD22に退避された後に、RAM20、HDD22、表示部40などへの給電を停止する。その後、省電力モードからの復帰が指示されると、給電制御部36は、休止していたPC12各部への給電を再開する。
【0030】
[制御部52の構成]
UT14の制御部52は、たとえばCPUおよびCPUの動作を制御するプログラムで構成され、UT14の各部を制御する。図3に示すように、制御部52は、データ退避部54、データ復元部56、および給電制御部58を機能的に含み、SDRAM62に保持されているデータ(SDRAMデータ)の退避および復元、UT14各部への給電の制御などを行う。
【0031】
データ退避部54は、PC12からのSDRAMデータ送信要求に応じて、SDRAM62に保持されているデータすべてをSDRAMデータ(退避データ)としてPC12に送信する。
【0032】
データ復元部56は、PC12の復帰に伴ってPC12から送信されるSDRAMデータ(退避データ)を受信し、受信されたSDRAMデータをSDRAM62に復元する。
【0033】
給電制御部58は、PC12からの省電力モード移行指示に応じて、UT14各部(USBコントローラ50、CPU、無線通信部60、SDRAM62など)への給電を停止する。また、給電制御部58は、PC12からの復帰指示に応じて、休止していたUT14各部への給電を再開する。
【0034】
次に、図4および図5を参照しながら、情報処理システム10の省電力モード(スタンバイモードまたは休止モード)への移行動作および省電力モードからの復帰動作を説明する。
【0035】
[省電力モードへの移行]
図4は、情報処理システム10の省電力モードへの移行動作を示すシーケンス図である。PC12が通常モードから省電力モードに移行する場合、まず、動作モード制御部34からUTドライバ30や実行中のアプリケーションなどに対して、省電力モード移行指示が出される。
【0036】
UTドライバ30の退避データ管理部32は、動作モード制御部34からの省電力モード移行指示に応じて、UT14に省電力モード移行通知を送信するとともに(S100)、UT14のSDRAMデータを保存するための退避領域をRAM20上に確保する(S102)。ここで、退避領域のサイズは、UT14用のドライバプログラムに予め埋め込まれたパラメータ(SDRAM62の記憶容量など)に基づいて決定されてもよいし、UT14に直接問い合わせることにより得られるSDRAMデータの実サイズでもよい。
【0037】
UT14では、PC12からの省電力モード移行通知に応じて、データ退避部54が、SDRAM62に保持されているデータの送信準備に入る(S104)。そして、送信準備が完了すると、データ退避部54は、PC12にACK(Acknowledgment:確認応答)を返信する(S106)。
【0038】
PC12が省電力モード移行通知(S100)に対するACKを受信すると、退避データ管理部32は、UT14にSDRAMデータ送信要求を送信する(S108)。
【0039】
UT14がPC12からSDRAMデータ送信要求を受信すると、データ退避部54は、SDRAM62に保持されているデータすべてを読み出し、読み出されたデータをSDRAMデータ(退避データ)としてPC12に送信する(S110)。
【0040】
PC12がUT14から送信されたSDRAMデータを受信すると(S112)、退避データ管理部32は、受信されたSDRAMデータをS102においてRAM20上に確保された退避領域に保存する(S114)。SDRAMデータがRAM20に保存された後、UTドライバ30は、UT14に省電力モード移行指示を送信するとともに(S116)、動作モード制御部34に省電力モードへの移行準備完了応答を出力する。
【0041】
UT14では、PC12からの省電力モード移行指示に応じて、給電制御部58は、UT14各部(無線通信部60、SDRAM62など)への給電を停止し、UT14を省電力モードに移行させる(S118)。
【0042】
また、PC12では、動作モード制御部34が、UTドライバ30などからの移行準備完了応答に応じて、給電制御部36に省電力モード移行指示を出し、PC12を省電力モードに移行させる(S120)。給電制御部36は、省電力モード移行指示で指定された省電力モード(スタンバイモードまたは休止モード)に基づいて、PC12各部への給電を停止する。なお、PC12が休止モードに移行する場合、給電制御部36は、RAM20に保持されているデータ(SDRAMデータを含む)がHDD22へ退避された後に、PC12各部への給電を停止する。
【0043】
[省電力モードからの復帰]
図5は、情報処理システム10の省電力モードからの復帰動作を示すシーケンス図である。PC12が省電力モードから通常モードに復帰する場合、まず、動作モード制御部34から給電制御部36に対して、復帰指示が出される。
【0044】
給電制御部36は、動作モード制御部34からの復帰指示に従って、PC12各部への給電を再開することにより、PC12を通常モードに復帰させる(S200)。なお、PC12が休止モードから通常モードに復帰する場合、HDD22に退避されていたRAM20のデータ(SDRAMデータを含む)がRAM20に復元される。
【0045】
給電制御部36による給電再開によってPC12が通常モードに復帰すると、動作モード制御部34は、UTドライバ30や実行中であったアプリケ−ションなどに対してPC12の復帰完了を通知する。UTドライバ30の退避データ管理部32は、動作モード制御部34から復帰完了を通知されると、UT14に復帰指示を送信する(S202)。
【0046】
UT14では、PC12からの復帰指示に応じて、給電制御部58が、UT14各部(USBコントローラ50、CPU、無線通信部60、SDRAM62など)への給電を再開する(S204)。これにより、USBコントローラ50が起動し、UT14とPC12との間でUSB仕様に基づく通信が可能となる。その後、UT14は、PC12にACKを返信する(S206)。
【0047】
PC12が復帰指示(S202)に対するACKを受信すると、退避データ管理部32は、RAM20に保存されていたUT14のSDRAMデータ(退避データ)を読み出し、読み出されたSDRAMデータをUT14に送信する(S208)。
【0048】
UT14がPC12から送信されたSDRAMデータを受信すると(S210)、データ復元部56は、受信されたSDRAMデータをSDRAM62に展開し、省電力モード移行前のメモリ状態を復元する(S212)。その後、UT14は、システムを再開させる(S214)。
【0049】
以上説明した実施形態によれば、PC12に接続されたUT14が省電力モードに移行する際にSDRAM62への給電が停止されるため、UT14の消費電力を低減することができる。また、SDRAM62に保持されるデータを退避させるための不揮発性の記憶手段(フラッシュメモリ、SRAM(Static Random Access Memory)など)をUT14に追加する必要がないため、UT14のハードウェアコスト増大を防ぐこともできる。
【0050】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。
【0051】
たとえば、上記実施形態では、PC12の省電力モードへの移行に伴ってUT14が省電力モードに移行する例を示したが、PC12は省電力モードに移行せずUT14だけが省電力モードに移行するような場合にも本発明は適用可能である。
【0052】
また、PC12とUT14とを接続するためのインターフェース規格として、USBではなく、PCI Express(Peripheral Component Interconnect Express)やPCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association)などを用いてもよい。また、PC12の電力制御規格として、ACPIではなく、APM(advanced power management)などを用いてもよい。もちろん、UT14は、無線通信機能とは異なる機能を有する周辺装置であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の実施形態に係る情報処理システムの構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係るPCの機能ブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に係るUTの機能ブロック図である。
【図4】本発明の実施形態に係る情報処理システムの省電力モードへの移行動作を示すシーケンス図である。
【図5】本発明の実施形態に係る情報処理システムの省電力モードからの復帰動作を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
【0054】
10 情報処理システム、12 PC、14 UT、20 RAM、22 HDD、24 制御部、26 USBドライバ、28 データ転送部、30 UTドライバ、32 退避データ管理部、34 動作モード制御部、36 給電制御部、38 USBポート、40 表示部、50 USBコントローラ、52 制御部、54 データ退避部、56 データ復元部、58 給電制御部、60 無線通信部、62 SDRAM。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部を備えた情報処理装置と、
給電が停止されるまでデータを保持する揮発性メモリを備え、前記情報処理装置に接続される周辺装置と、
を含む情報処理システムであって、
前記周辺装置は、
前記情報処理装置からの省電力モード移行通知に応じて、前記揮発性メモリに保持されるデータを退避データとして前記情報処理装置に送信するデータ退避手段と、
前記退避データが前記情報処理装置に送信された後に、前記揮発性メモリへの給電を停止する給電制御手段と、
を含み、
前記情報処理装置は、
前記データ退避手段により送信される前記退避データを前記記憶部に保存する退避データ管理手段を含む、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記給電制御手段は、前記情報処理装置からの復帰指示に応じて、前記揮発性メモリへの給電を再開し、
前記退避データ管理手段は、前記揮発メモリへの給電が再開された後に、前記記憶部に保存された前記退避データを前記周辺装置に送信し、
前記周辺装置は、前記退避データ管理手段により送信される前記退避データを前記揮発性メモリに復元するデータ復元手段をさらに含む、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の情報処理システムにおいて、
前記退避データ管理手段は、前記省電力モード移行通知に応じて、前記退避データを保存するための退避領域を前記記憶部に確保する、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項4】
給電が停止されるまでデータを保持する揮発性メモリを備え、情報処理装置に接続される周辺装置であって、
前記情報処理装置からの省電力モード移行通知に応じて、前記揮発性メモリに保持されるデータを退避データとして前記情報処理装置に送信するデータ退避手段と、
前記退避データが前記情報処理装置に送信された後に、前記揮発性メモリへの給電を停止する給電制御手段と、
を含むことを特徴とする周辺装置。
【請求項5】
給電が停止されるまでデータを保持する揮発性メモリを備えた周辺装置が接続される、記憶部を備えた情報処理装置であって、
前記周辺装置への省電力モード移行通知に応じて前記周辺装置から退避データとして送信される前記揮発性メモリに保持されるデータを、前記記憶部に保存する退避データ管理手段を含む、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
記憶部を備えた情報処理装置と、
給電が停止されるまでデータを保持する揮発性メモリを備え、前記情報処理装置に接続される周辺装置と、
を含む情報処理システムにおける省電力制御方法であって、
前記情報処理装置から前記周辺装置への省電力モード移行通知に応じて、前記揮発性メモリに保持されるデータを退避データとして前記情報処理装置に送信するステップと、
前記退避データが前記情報処理装置に送信された後に、前記揮発性メモリへの給電を停止するステップと、
前記データ退避手段により送信される前記退避データを前記記憶部に保存するステップと、
を含むことを特徴とする省電力制御方法。
【請求項7】
請求項6に記載の省電力制御方法において、
前記情報処理装置から前記周辺装置への復帰指示に応じて、前記揮発性メモリへの給電を再開するステップと、
前記揮発メモリへの給電が再開された後に、前記記憶部に保存された前記退避データを前記周辺装置に送信するステップと、
前記周辺装置に送信される前記退避データを前記揮発性メモリに復元するステップと、
をさらに含むことを特徴とする省電力制御方法。
【請求項8】
給電が停止されるまでデータを保持する揮発性メモリを備え、情報処理装置に接続されるコンピュータを、
前記情報処理装置からの省電力モード移行通知に応じて、前記揮発性メモリに保持されるデータを退避データとして前記情報処理装置に送信するデータ退避手段、および
前記退避データが前記情報処理装置に送信された後に、前記揮発性メモリへの給電を停止する給電制御手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項9】
給電が停止されるまでデータを保持する揮発性メモリを備えた周辺装置が接続される、記憶部を備えたコンピュータを、
前記周辺装置への省電力モード移行通知に応じて前記周辺装置から退避データとして送信される前記揮発性メモリに保持されるデータを、前記記憶部に保存する退避データ管理手段、
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−152501(P2010−152501A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−327785(P2008−327785)
【出願日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】