説明

情報処理システム、情報処理装置及び情報処理方法

【課題】ユーザの嗜好に合ったコンテンツを記録し、さらに、そのコンテンツをユーザの活動に応じたタイミングでユーザの活動に応じて利用すること。
【解決手段】ビデオレコーダ100は、コンテンツを記録し、記録されたコンテンツに関する名所キーワードを取得して記録する。ビデオレコーダ100とインターネット10を通じて接続可能な携帯情報端末200は、携帯情報端末200の現在位置に対応する地名情報を取得して蓄積し、ビデオレコーダ100から名所キーワードを取得し、地名情報の中から名所候補を絞り込み、絞り込まれた地名情報と一致する名所キーワードを判定し、判定された名所キーワードに関するコンテンツが記録されていることを報知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツを受信して記録可能な情報処理システム、情報処理装置及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、PC(Personal Computer)、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)などの情報処理装置の小型、軽量化が進んでおり、外出先でインターネットに接続して、行き先に関する情報が公開されたウェブページや映像などを参照することができる。また、カメラを備えた情報処理装置であれば、そのカメラにより外出先で撮影を行って画像データを保存したり、ネットワークを通じて他のユーザの端末に転送したりすることも可能である。
【0003】
ところで、ユーザが過去に外出先で撮影した画像の位置情報を利用して、ユーザの嗜好に合った放送番組をEPG(Electronic Program Guide、電子番組ガイド)データから抽出し、抽出した放送番組を記録することができる仕組みが提案されている。この仕組みにおいては、EPGデータに放送番組に関連する位置情報(緯度経度情報)が記録され、ユーザが過去に撮影した画像の位置情報とEPGデータ中の位置情報とが比較されることによって、ユーザが過去に撮影を行った場所に関連する放送番組の録画予約が行われる(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−290631号公報(段落[0005]、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のように、ユーザが過去に撮影した画像の位置情報とEPGデータ中の位置情報とが比較されることによって、ユーザが過去に撮影を行った場所に関連する放送番組を特定する仕組みによれば、ユーザによる撮影の活動そのものが、ユーザの嗜好情報を生成するための要因となるため、撮影行為のユーザ間での頻度の違いが、サービスの結果に反映されやすい。すなわち、頻繁に撮影を行うことのないユーザはサービスを有効に享受できない場合がある。そこで、撮影活動など、ユーザ間で頻度的な違いを生じ得る行為に拠らずにユーザの嗜好情報を良好に収集して、そのユーザの嗜好に合った放送番組を特定できる仕組みが求められている。
【0006】
さらに、自宅内の録画装置にユーザの嗜好に合った放送番組が録画されている場合、ユーザは、その録画番組を自宅で鑑賞することが普通である。一方、ユーザが旅行等で名所を訪れているとき、その名所に関する録画番組を視聴できれば、ユーザにとってそれは有益な情報となり、ユーザの旅行の楽しみをさらに増幅させることができる。しかし、旅行等で名所を訪れているとき、ユーザは、自宅内の録画装置に録画された録画番組を視聴することはできないし、その名所に関する番組が録画されていることも知ることができないこともある。
【0007】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、ユーザが出先でその出先に関する放送番組が録画されていることを知って、必要に応じてその録画番組を視聴することのできる情報処理システム、情報処理装置及び情報処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る情報処理システムは、第1の情報処理装置と、上記第1の情報処理装置にネットワークを通じて接続可能な第2の情報処理装置とを有する。
上記第1の情報処理装置は、コンテンツを記録し、上記記録されたコンテンツに関する名所キーワードを取得して記録するコンテンツ記録部を有する。
上記第2の情報処理装置は、地名蓄積部と、名所キーワード取得部と、名所キーワード判定部と、コンテンツ記録報知部とを有する。
地名蓄積部は、上記第2の情報処理装置の現在位置に対応する地名情報を取得して蓄積する。
名所キーワード取得部は、上記第1の情報処理装置に記録された上記名所キーワードを取得する。
名所キーワード判定部は、上記地名情報の中から名所候補を絞り込んで名所候補地名情報を抽出し、上記名所候補地名情報と一致する上記名所キーワードを判定する。
コンテンツ記録報知部は、上記判定された名所キーワードに関するコンテンツが上記第1の情報処理装置に記録されていることを報知する。
【0009】
これにより、第2の情報処理装置を所持しているユーザが観光等をしている場合などに、ユーザが第1の情報処理装置に記録された番組で紹介された名所を訪れるタイミングで、第2の情報処理装置により、第1の情報処理装置に記録されたコンテンツがあることを報知することができる。
【0010】
上記第1の情報処理装置は、複数のコンテンツに関する情報を含む電子番組ガイドデータを取得する電子番組ガイド取得部をさらに有する。
上記コンテンツ記録部は、上記記録されたコンテンツに含まれる字幕データからの上記名所キーワードの抽出と、上記電子番組ガイド取得部により取得された電子番組ガイドデータ中の上記記録されたコンテンツに関する情報からの上記名所キーワードの抽出との少なくともいずれか一方を行う。
【0011】
コンテンツ記録部により同一のコンテンツについて字幕データと電子番組ガイドデータとのそれぞれから名所キーワードを抽出すれば、名所キーワードをより数多く種類抽出することができる。
【0012】
上記地名蓄積部は、上記第2の情報処理装置の現在位置に対応するGPS(Global Positioning System)情報を取得し、上記取得したGPS情報をもとに地名情報を取得する。
【0013】
これにより、ユーザ間で頻度的な違いを生じ得る行為に拠らずに地名情報を良好に収集して、ユーザが過去に訪れたことのある放送番組を名所に関するコンテンツを特定できる。
【0014】
上記名所キーワード判定部は、時間の周期的に現れる地名情報を排除した地名情報を、名所候補地名情報の絞り込みの結果とする。
【0015】
これにより、ユーザが周期的に訪れる地名が名所候補から排除されるので、ユーザの嗜好に合う地名が名所候補として絞り込まれ、名所候補の絞り込みの精度を高めることができる。
【0016】
上記第2の情報処理装置は、上記第1の情報処理装置に記録されたコンテンツを上記ネットワークを通じて取得し、再生する再生部をさらに有する。
【0017】
これにより、第2の情報処理装置を所持しているユーザが観光等をしている場合などに、ユーザが第1の情報処理装置に記録された番組で紹介された名所を訪れるタイミングで、第2の情報処理装置により第1の情報処理装置に記録されたコンテンツを再生することができる。
【0018】
上記第1の情報処理装置は、地名取得部と、予約録画部とをさらに有する。
地名取得部は、上記第2の情報処理装置から上記名所候補地名情報を取得する。
予約録画部は、上記電子番組ガイド取得部にて取得された電子番組ガイドデータから上記名所候補地名情報を含むコンテンツに関する情報を検出し、上記検出されたコンテンツに関する情報をもとに予約録画を行う。
【0019】
これにより、ユーザが過去に訪れたことのある名所に関するコンテンツを自動的に第1の情報処理装置に記録することができる。
【0020】
上記第1の情報処理装置は、地名情報判定部と、地名情報報知部とをさらに有する。
地名情報判定部は、上記第2の情報処理装置の上記再生部により再生されるコンテンツに含まれる字幕データから地名情報を字幕地名情報として抽出し、上記名所候補地名情報と一致する字幕地名情報を判定する。
地名情報報知部は、上記判定された字幕地名情報が上記再生部により再生されるコンテンツに含まれることを報知する。
【0021】
これにより、第1の情報処理装置に記録されたコンテンツを再生中に、ユーザが過去に訪れた名所に関するシーンであることを、ユーザに報知することができる。
【0022】
本発明の一形態に係る情報処理装置は、コンテンツ記録部と、接続部と、地名取得部と、予約録画部とを有する。
コンテンツ記録部は、コンテンツを記録し、上記記録されたコンテンツに関する名所キーワードを取得して記録する。
接続部は、現在位置に対応する地名情報を取得して蓄積する地名蓄積部と、上記コンテンツ記録部に記録された上記名所キーワードを取得する名所キーワード取得部と、上記地名情報の中から名所候補を絞り込んで名所候補地名情報を抽出し、上記名所候補地名情報と一致する上記名所キーワードを判定する名所キーワード判定部と、上記判定された名所キーワードに関するコンテンツが上記コンテンツ記録部に記録されていることを報知するコンテンツ記録報知部とを有する情報処理端末とネットワークを通じて接続可能である。
地名取得部は、上記情報処理端末から上記名所候補地名情報を取得する。
予約録画部は、上記電子番組ガイド取得部にて取得された電子番組ガイドデータから上記名所候補地名情報を含むコンテンツに関する情報を検出し、上記検出されたコンテンツに関する情報をもとに予約録画を行う。
【0023】
上記情報処理端末は、上記第1の情報処理装置に記録されたコンテンツを上記ネットワークを通じて取得し、再生する再生部をさらに有する。
情報処理装置は、地名情報判定部と、地名情報報知部とをさらに有する。
地名情報判定部は、上記情報処理端末の上記再生部により再生されるコンテンツに含まれる字幕データから地名情報を字幕地名情報として抽出し、上記名所候補地名情報と一致する字幕地名情報を判定する。
地名情報報知部は、上記判定された字幕地名情報が上記再生部により再生されるコンテンツに含まれることを報知する。
【0024】
本発明の一形態に係る情報処理装置は、接続部と、地名蓄積部と、名所キーワード取得部と、名所キーワード判定部と、コンテンツ記録報知部とを有する。
接続部は、コンテンツを記録し、上記記録されたコンテンツに関する名所キーワードを取得して記録するコンテンツ記録部を有する記録装置にネットワークを通じて接続可能である。
地名蓄積部は、現在位置に対応する地名情報を取得して蓄積する。
名所キーワード取得部は、上記記録装置に記録された上記名所キーワードを取得する。
名所キーワード判定部は、上記地名情報の中から名所候補を絞り込んで名所候補地名情報を抽出し、上記名所候補地名情報と一致する上記名所キーワードを判定する。
コンテンツ記録報知部は、上記判定された名所キーワードに関するコンテンツが上記記録装置に記録されていることを報知する。
【0025】
本発明の一形態に係る情報処理方法は、第1の情報処理装置と、上記第1の情報処理装置にネットワークを通じて接続可能な第2の情報処理装置とによる情報処理方法である。
上記第1の情報処理装置のコンテンツ記録部により、コンテンツを記録し、上記記録されたコンテンツに関する名所キーワードを取得して記録する。
上記第2の情報処理装置の地名蓄積部により、上記第2の情報処理装置の現在位置に対応する地名情報を取得して蓄積する。
上記第2の情報処理装置の名所キーワード取得部により、上記第1の情報処理装置に記録された上記名所キーワードを取得する。
上記第2の情報処理装置の名所キーワード判定部により、上記地名情報の中から名所候補を絞り込んで名所候補地名情報を抽出し、上記名所候補地名情報と一致する上記名所キーワードを判定する。
上記第2の情報処理装置のコンテンツ記録報知部により、上記判定された名所キーワードに関するコンテンツが上記第1の情報処理装置に記録されていることを報知する。
【0026】
本発明の一形態に係る情報処理装置は、コンテンツ記録部と、地名蓄積部と、名所キーワード判定部と、コンテンツ記録報知部とを有する。
コンテンツ記録部は、コンテンツを記録し、上記記録されたコンテンツに関する名所キーワードを取得して記録する。
地名蓄積部は、現在位置に対応する地名情報を取得して蓄積する。
名所キーワード判定部は、上記地名情報の中から名所候補を絞り込んで名所候補地名情報を抽出し、上記名所候補地名情報と一致する上記名所キーワードを判定する。
コンテンツ記録報知部は、上記判定された名所キーワードに関するコンテンツが上記コンテンツ記録部に記録されていることを報知する。
【0027】
本発明の一形態に係る情報処理方法は、コンテンツ記録部により、コンテンツを記録し、上記記録されたコンテンツに関する名所キーワードを取得して記録する。
地名蓄積部により、現在位置に対応する地名情報を取得して蓄積する。
判定部により、上記地名情報の中から名所候補を絞り込んで名所候補地名情報を抽出し、上記名所候補地名情報と一致する上記名所キーワードを判定する。
報知部により、上記判定された名所キーワードに関するコンテンツが上記コンテンツ記録部に記録されていることを報知する。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、ユーザの嗜好に合ったコンテンツを記録し、さらに、そのコンテンツをユーザの活動に応じたタイミングでユーザの活動に応じて利用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る情報処理システム1の構成を示すブロック図である。
【図2】名所番組記録モジュール110の構成を示す図である。
【図3】字幕データ保存部1112に保存される録画済み番組字幕データ1112aの例を示す図である。
【図4】録画履歴データ保存部1113に保存される録画履歴データ1113aの例を示す図である。
【図5】名所キーワード抽出モジュール112のより詳細な構成例を示す図である。
【図6】レコーダ側名所番組データベース120の構成を示す図である。
【図7】GPS情報取得モジュール113のより詳細な構成例を示す図である。
【図8】緯度・経度情報が追加されたレコーダ側名所番組データベース120を示す図である。
【図9】ビデオレコーダ100の名所番組取得API130と、携帯情報端末200の名所番組同期モジュール250とのやりとりを説明する図である。
【図10】このXML形式の名所番組データの構成を示す図である。
【図11】地名蓄積モジュール210の機能を説明するためのフローチャートである。
【図12】端末側地名ログ格納部220に格納された端末側地名ログ221の例を示す図である。
【図13】名所お知らせモジュール260の機能を説明するためのフローチャートである。
【図14】ビデオレコーダ100の地名ログ更新API140と、携帯情報端末200の地名ログ同期モジュール230とのやりとりを説明する図である。
【図15】レコーダ側地名ログ格納部150に格納されたレコーダ側地名ログ151の例を示す図である。
【図16】名所番組監視モジュール160の構成例を示す図である。
【図17】名所番組判定モジュール161の機能を説明するためのフローチャートである。
【図18】名所番組通知モジュール162の機能を説明するためのフローチャートである。
【図19】地名記録動作を示すフローチャートである。
【図20】番組録画動作を示すフローチャートである。
【図21】録画済み番組再生動作を示すフローチャートである。
【図22】ビデオレコーダ100のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図23】携帯情報端末200のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図24】本発明の第2の実施形態に係る携帯情報端末300の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る情報処理システム1の構成を示すブロック図である。
同図に示すように、この情報処理システム1は、ビデオレコーダ100(第1の情報処理装置、情報処理装置、記録装置)と、携帯情報端末200(第2の情報処理装置、情報処理装置、情報処理端末)と、インターネット10(ネットワーク)とで構成される。
【0031】
[ビデオレコーダ100]
ビデオレコーダ100は、地上デジタル放送、衛星放送などの放送波を通じて配信される番組のコンテンツデータを受信し、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(ブルーレイディスク、Blu-ray Disc(登録商標))などの記録媒体に記録することが可能である。
【0032】
ビデオレコーダ100は、名所番組記録モジュール110、レコーダ側名所番組データベース120、名所番組取得API(Application Program Interface)130、地名ログ更新API140、レコーダ側地名ログ格納部150、名所番組監視モジュール160を有する。
【0033】
名所番組記録モジュール110(コンテンツ記録部)は、ユーザによって選択又は名所番組監視モジュール160によって通知された放送番組を記録(録画)し、インターネット10を通じてネットワーク接続部603(電子番組ガイド取得部)を用いて取得したEPGデータ(電子番組ガイドデータ)に含まれる録画番組に関する情報、および番組の実体データに多重化された字幕データから名所キーワードを抽出し、この名所キーワード、その名所の緯度・経度データなどをレコーダ側名所番組データベース120に登録する。
【0034】
レコーダ側名所番組データベース120は、名所番組記録モジュール110で抽出された名所キーワード、番組ID、時刻、再生URL、緯度・経度データなどが蓄積されるデータベースである。
【0035】
名所番組取得API130は、携帯情報端末200の名所番組同期モジュール250に対してレコーダ側名所番組データベース120の内容をXML(Extensible Markup Language)形式で提供するためのAPIである。
【0036】
地名ログ更新API140(地名取得部)は、携帯情報端末200の地名ログ同期モジュール230よりコールされ、携帯情報端末200で収集された地名ログの中で名所候補フラグが設定された地名情報(名所候補地名情報)を地名ログ同期モジュール230より取得し、レコーダ側地名ログ格納部150にレコーダ側地名ログ151として蓄積する。
【0037】
レコーダ側地名ログ格納部150は、携帯情報端末200の地名ログ同期モジュール230にて取得した名所候補地名情報及び時間情報が時系列に記述されたレコーダ側地名ログ151を格納する部分である。このレコーダ側地名ログ格納部150に蓄積されたレコーダ側地名ログ151に記述された名所候補地名情報は、名所番組監視モジュール160において、レコーダ側名所番組データベース120に蓄積されたEPGデータおよび字幕データより抽出された地名キーワードと比較され、一致した番組が予約録画の対象番組として名所番組記録モジュール110に通知されるようになっている。
【0038】
名所番組監視モジュール160(予約録画部)は、インターネット10を通じてネットワーク接続部603(電子番組ガイド取得部)を用いてEPGデータを取得してそのEPGデータに対応付けられたジャンル情報をもとに名所に関する番組を検出し、そのEPGデータから抽出された番組情報を形態素に分解し、形態素がレコーダ側地名ログ格納部150に格納されたレコーダ側地名ログ151に記録された地名情報と一致するとき、その番組を予約録画の対象番組として名所番組記録モジュール110に通知する。なお、名所に関する番組とは、例えば、番組のタイトルに、地名や、"観光"、"旅"などのキーワードが付いた番組などである。ユーザによって予め名所番組記録を行うことが設定されることで、名所番組記録モジュール110が有効となり、有効となった名所番組記録モジュール110は、周期的に取得されるEPGデータをもとに名所に関する番組の検出を行う。
名所番組監視モジュール160(地名情報判定部、地名情報報知部)は、また、録画番組が再生されると、当該番組についての字幕データを形態素に分解し、形態素がレコーダ側地名ログ格納部150に格納されたレコーダ側地名ログ151に記録された名所候補地名情報と一致するとき、当該名所候補地名情報及びその名所候補地名情報に関連付けられた時間情報をポップアップ画面の表示によりユーザに通知する。
【0039】
[携帯情報端末200]
携帯情報端末200は、インターネット10に接続してウェブページの閲覧、電子メールの送受信、動画や音楽の再生、その他のアプリケーションを利用することのできる電子機器である。この携帯情報端末200は、定期的に携帯情報端末200の位置情報(緯度・経度情報)を受信するGPS機能を有し、このGPS機能を使って取得した位置情報からウェブ上の地名検索サービスを利用して地名を取得して、ユーザの行き先の地名の履歴を地名ログとして蓄積できる。
【0040】
携帯情報端末200は、地名蓄積モジュール210、端末側地名ログ格納部220、地名ログ同期モジュール230、端末側名所番組データベース240、名所番組同期モジュール250、名所お知らせモジュール260を有する。
【0041】
地名蓄積モジュール210(地名蓄積部)は、GPS機能を利用してGPS配信サーバ720から定期的に位置情報(緯度・経度情報)を取得し、位置情報に対応する地名情報をウェブ上のサービスから取得して端末側地名ログ格納部220の端末側地名ログ221を更新する。
地名蓄積モジュール210(名所キーワード判定部)は、また、端末側地名ログ221に時間の周期的あるいは連続的に現れる地名を排除し、現在の位置情報に対応する地名が端末側地名ログ221に時間の周期的あるいは連続的に現れる地名以外の地名であるとき、現在の位置情報に対応する地名を名所候補として絞り込んで名所候補地名情報を抽出し、端末側地名ログ221に、現在の位置情報に対応する地名情報が名所候補であることを示すフラグ情報をセットする。さらに、地名蓄積モジュール210は、絞り込まれた名所候補地名情報(現在の位置情報に対応する地名)が端末側名所番組データベース240に登録されているかどうかを判定し、登録されている場合には、そのキーワード及び名所関連情報を名所お知らせモジュール260に通知する。
【0042】
端末側地名ログ格納部220は、地名蓄積モジュール210によって定期的に取得された地名情報が時系列に記述された端末側地名ログ221を格納する部分である。
【0043】
地名ログ同期モジュール230は、端末側地名ログ格納部220に格納された端末側地名ログ221を参照して名所候補フラグがオンに設定された地名情報(名所候補地名情報)が存在する場合に、ビデオレコーダ100の地名ログ更新API140をコールし、名所候補フラグがオンに設定された地名情報(名所候補地名情報)をビデオレコーダ100の地名ログ更新API140に送る。
【0044】
端末側名所番組データベース240は、ビデオレコーダ100のレコーダ側名所番組データベース120と同様、名所毎の、位置情報、名所キーワード、番組ID、タイムコード、再生URLなどの情報が名所関連情報241として蓄積されるデータベースである。
【0045】
名所番組同期モジュール250(名所キーワード取得部)は、ビデオレコーダ100の名所番組取得API130よりXML形式で送られてきたレコーダ側名所番組データベース120の内容を取得し、端末側名所番組データベース240に反映する。
【0046】
名所お知らせモジュール260(コンテンツ記録報知部)は、地名蓄積モジュール210のGPS機能によって取得された位置情報をもとに、ユーザ(携帯情報端末200)の現在位置に対応する名所関連情報241を端末側名所番組データベース240から検索して、ユーザ(携帯情報端末200)の現在位置に対応する名所に関連する録画番組がビデオレコーダ100に記録されており、これをビデオレコーダ100から取得して携帯情報端末200にて再生できることをユーザに通知する。
名所お知らせモジュール260(再生部)は、また、ビデオレコーダ100に記録された録画番組をインターネット10を通じて取得し、取得した録画番組を再生する。
【0047】
[ビデオレコーダ100:名所番組記録モジュール110]
図2は名所番組記録モジュール110の構成を示す図である。
同図に示すように、名所番組記録モジュール110は、番組録画モジュール111、名所キーワード抽出モジュール112、GPS情報取得モジュール113を備える。
【0048】
[ビデオレコーダ100:名所番組記録モジュール110:番組録画モジュール111]
番組録画モジュール111は、ユーザの嗜好に応じて放送番組の録画を実行するモジュールである。より具体的には、番組録画モジュール111は、ユーザによって予め設定された嗜好データをもとに、インターネット10を通じてネットワーク接続部603(電子番組ガイド取得部)を用いて取得したEPGデータからそのユーザの嗜好に合った放送番組を検出して、その放送番組の予約録画を経て、その放送番組の録画を実行する。また、番組録画モジュール111は、名所番組監視モジュール160により検出され、予約録画されたEPGデータからそのユーザの嗜好に合った放送番組の録画を実行する。番組録画モジュール111は、視聴中にユーザによって録画することを指定された場合には、その放送番組の録画を実行することも可能である。
【0049】
番組録画モジュール111は、放送番組の実体データをコンテンツ記憶部1111に記録(録画)するとともに、放送番組の実体データに多重化されている字幕データを抽出して録画済み番組字幕データ1112aとして字幕データ保存部1112に保存する。また、番組録画モジュール111は、EPGデータから録画済みの放送番組に関するデータを抽出して録画履歴データ1113aを生成して録画履歴データ保存部1113に保存する。
【0050】
なお、ここで、コンテンツ記憶部1111は例えば、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、DVD、BDなどの大容量の記憶媒体である。字幕データ保存部1112および録画履歴データ保存部1113は、例えば、HDD、SSDなどの読み書きが可能な記憶装置であればよい。
【0051】
図3は字幕データ保存部1112に保存される録画済み番組字幕データ1112aの例を示す図である。
字幕データ保存部1112に保存される録画済み番組字幕データ1112aは、その番組を識別する番組ID、時刻、字幕データなどで構成される。ここで、番組IDはEPGデータに含まれる、番組提供側が定義し番組固有のIDでもよいし、ビデオレコーダ100側でその放送番組に対して独自に付与したIDであってもよい。字幕時刻は、字幕データが出現した番組上の時刻である。例えば、"00:00:02"は番組開始から2秒後を意味している。字幕データはトランスポートストリームから抽出された字幕データである。
【0052】
図4は録画履歴データ保存部1113に保存される録画履歴データ1113aの例を示す図である。
録画履歴データ保存部1113に保存される録画履歴データ1113aは、例えば、その番組を識別する番組ID、開始時刻、タイトル、番組説明、再生URL(Uniform Resource Locator)などで構成される。ここで、番組IDはEPGデータに含まれる、番組提供側が定義し番組固有のIDでもよいし、ビデオレコーダ100側でその放送番組に対して独自に付与したIDであってもよい。録画開始時刻は、その放送番組の開始時刻である。タイトルはEPGデータから抽出されたタイトルである。番組説明はEPGデータから抽出された番組説明である。再生URLは、その番組コンテンツをインターネット10を通じて再生するためのURLである。
【0053】
ここで、図3の録画済み番組字幕データ1112aはある放送番組について字幕データをもとに生成されたデータであり、図4の録画履歴データ1113aはこれと同一の放送番組についてEPGデータをもとに生成されたデータである。
このように、番組録画モジュール111は、同一の放送番組について、字幕データとEPGデータとのそれぞれから名所キーワードを得るために必要なデータを生成することで、名所キーワードをより数多く種類抽出することができる。
【0054】
[ビデオレコーダ100:名所番組記録モジュール110:名所キーワード抽出モジュール112]
図2に戻って、名所キーワード抽出モジュール112は、字幕データ保存部1112に保存された録画済み番組字幕データ1112aおよび録画履歴データ保存部1113に保存された録画履歴データ1113aの中から、標準として用いられる名所の単語が予め格納された名所単語辞書1115を用いて名所の単語を名所キーワードとして抽出し、レコーダ側名所番組データベース120に保存する。名所キーワード抽出モジュール112は、音声データから音声認識により名所の単語を抽出してもよい。
【0055】
図5は、名所キーワード抽出モジュール112のより詳細な構成例を示す図である。
名所キーワード抽出モジュール112は、字幕データ保存部1112および録画履歴データ保存部1113にそれぞれ保存された録画済み番組字幕データ1112aおよび録画履歴データ1113aを形態素に分解し、それぞれの形態素(キーワード1114)について、名所単語辞書1115に格納された標準的な名所単語1115aと比較する。名所キーワード抽出モジュール112は、この比較により名所単語辞書1115に格納された標準的な名所単語1115aと一致した形態素(キーワード1114)を名所キーワード1116aとして有効な単語として判定する。名所キーワード抽出モジュール112は、その名所キーワード1116aを名所キーワード保存部1116に保存する。
名所単語辞書1115及び名所キーワード保存部1116は、例えば、HDD、SSDなどの読み書きが可能な記憶装置であればよい。
【0056】
そして名所キーワード抽出モジュール112は、字幕データ保存部1112に保存された録画済み番組字幕データ1112a、録画履歴データ保存部1113に保存された録画履歴データ1113a、名所キーワード保存部1116に保存された名所キーワード1116aから、レコーダ側名所番組データベース120に保存する情報を抽出する。この際、名所キーワード抽出モジュール112は、名所キーワード保存部1116に保存されたすべての名所キーワード1116aについて、その名所キーワード、当該名所キーワードの抽出元である番組の番組ID、当該名所キーワードの時刻(字幕の時刻)、再生URLなどを互いに関連付けてレコーダ側名所番組データベース120に保存する。
【0057】
図6は、レコーダ側名所番組データベース120の構成を示す図である。
同図に示すように、レコーダ側名所番組データベース120は、名所キーワード、番組ID、タイムコード、再生URL、GPS情報などが互いに関連付けて登録されるデータベースである。なお、名所キーワードのタイムコード(字幕の時刻)が抽出されなかった場合には、その項目の値は"null"とされる。例えば、録画履歴データ1113aから抽出された名所キーワードの場合には、その名所キーワードの出現時刻は不明であることから、この場合には名所キーワードのタイムコード(字幕の時刻)の項目の値は"null"とされる。また、名所キーワード抽出モジュール112による名所番組データベースへの登録の時点ではGPS情報の項目の値は"null"とされる。
【0058】
[ビデオレコーダ100:名所番組記録モジュール110:GPS情報取得モジュール113]
図2に戻って、GPS情報取得モジュール113は、名所キーワード保存部1116に保存された名所キーワード1116aについてインターネット10上のGPS情報サービスを利用して、その地名の位置情報を取得し、この位置情報をレコーダ側名所番組データベース120に蓄積する。
【0059】
図7は、GPS情報取得モジュール113のより詳細な構成例を示す図である。
同図に示すように、GPS情報取得モジュール113は、住所取得モジュール1131と位置情報取得モジュール1132とを備える。
【0060】
住所取得モジュール1131は、名所キーワード保存部1116に保存された名所キーワード1116aに対応する住所1131aをインターネット10上の住所情報サービスを利用して検索する。
【0061】
位置情報取得モジュール1132は、住所取得モジュール1131により取得された住所1131aに対応する緯度・経度情報1132aをインターネット10上のGPS情報サービスを利用して検索し、この住所1131aに対応する緯度・経度情報1132aをレコーダ側名所番組データベース120に登録する。
図8は、緯度・経度情報が追加されたレコーダ側名所番組データベース120を示す図である。
【0062】
[ビデオレコーダ100:名所番組取得API130、携帯情報端末200:名所番組同期モジュール250]
図9はビデオレコーダ100の名所番組取得API130と、携帯情報端末200の名所番組同期モジュール250とのやりとりを説明する図である。
ビデオレコーダ100の名所番組取得API130と携帯情報端末200の名所番組同期モジュール250とでのやりとりは、携帯情報端末200の名所番組同期モジュール250からビデオレコーダ100の名所番組取得API130をHTTPリクエストでコールする(図9の矢印1)ことによって開始される。ここで名所番組取得API130はREST(REpresentational State Transfer)に対応しており、携帯情報端末200の名所番組同期モジュール250からの名所番組取得API130のURLをパラメータとするHTTPリクエストに対して、レコーダ側名所番組データベース120に蓄積された名所番組データからXML形式の名所番組データを生成して携帯情報端末200の名所番組同期モジュール250にインターネット10を通じて返す(図9の矢印2)。
【0063】
図10は、このXML形式の名所番組データの構成を示す図である。
このようにレコーダ側名所番組データベース120に蓄積された名所番組データは、名所番組取得API130によって、タグを用いて名所キーワード要素、番組ID要素、タイムコード要素、再生URL要素、GPS情報要素の単位に明示化され、携帯情報端末200の名所番組同期モジュール250に応答される。なお、「GPS情報要素」とは、レコーダ側名所番組データベース120に登録された緯度・経度情報1132aである。
【0064】
携帯情報端末200の名所番組同期モジュール250は、ビデオレコーダ100の名所番組取得API130からのXMLデータからタグによって明示化された各データ要素(名所キーワード要素、番組ID要素、タイムコード要素、再生URL要素、GPS情報要素)を抽出して、名所関連情報241として端末側名所番組データベース240に登録する(図9の矢印3)。これにより、レコーダ側名所番組データベース120の内容(図8参照)が端末側名所番組データベース240に反映される。つまり、端末側名所番組データベース240は、レコーダ側名所番組データベース120の内容(図8参照)と同じ内容となる。
【0065】
[携帯情報端末200:地名蓄積モジュール210]
図11は地名蓄積モジュール210の機能を説明するためのフローチャートである。
地名蓄積モジュール210は、GPS機能を利用してGPS配信サーバ720から定期的に現在位置情報(緯度・経度情報)を取得し(ステップS101)、取得した現在位置情報に対応する地名情報をインターネット10上の情報サービスを利用して検索し、検索結果である地名と、その地名情報に対応する位置情報を取得日時とを端末側地名ログ格納部220に格納された端末側地名ログ221に追加(更新)する(ステップS102)。
【0066】
地名蓄積モジュール210は、端末側地名ログ221に時間の周期的あるいは連続的に現れる地名情報を排除し、現在の位置情報に対応する地名情報が端末側地名ログ221に時間の周期的あるいは連続的に現れる地名情報以外の地名情報であるとき、現在の位置情報に対応する地名情報を名所候補として絞り込んで名所候補地名情報を抽出する(ステップS103のYES)。そして、地名蓄積モジュール210は、端末側地名ログ格納部220に格納された端末側地名ログ221に、現在の位置情報に対応する地名情報(名所候補地名情報)が名所候補であることを示すフラグ情報(YES)をセットする(ステップS104)。さらに、地名蓄積モジュール210は、絞り込まれた名所候補地名情報(現在の位置情報に対応する地名)が端末側名所番組データベース240に名所キーワードとして登録されているかどうかを判定し(ステップS105)、登録されている場合には(ステップS106でYES)、その名所キーワード及び名所関連情報241(番組ID、タイムコード、再生URL、GPS情報)を名所お知らせモジュール260に通知する(ステップS107)。登録されていない場合には(ステップS106でNO)、ステップS101に戻る。
【0067】
なお、ステップS103で地名蓄積モジュール210は、現在の位置情報に対応する地名情報が端末側地名ログ221に時間の周期的あるいは連続的に現れる地名情報であるとき、現在の位置情報に対応する地名情報を名所候補でないとして判定し(ステップS103のNO)、端末側地名ログ格納部220に格納された端末側地名ログ221に、現在の位置情報に対応する地名情報が名所候補でないことを示すフラグ情報(NO)をセットし、ステップS101に戻る(ステップS108)。
【0068】
地名蓄積モジュール210は、端末側地名ログ221に時間の周期的あるいは連続的に現れる地名情報を名所候補から排除する。これにより、ユーザが定期的に訪れる場所(例えば、毎日の通勤に用いる駅名)の地名情報が名所候補から排除されるので、ユーザの嗜好に合う地名情報が名所候補として絞り込まれ、名所候補の絞り込みの精度を高めることができる。
【0069】
また、地名蓄積モジュール210は、GPS機能を利用して定期的に現在位置情報(緯度・経度情報)を取得し、取得した現在位置情報に対応する地名情報を取得するので、ユーザ間で頻度的な違いを生じ得る行為(例えば、撮影行為)に拠らずにユーザの嗜好に合う地名情報を名所候補として良好に絞り込み、その名所候補についての放送番組を特定できる。
【0070】
図12は端末側地名ログ格納部220に格納された端末側地名ログ221の例を示す図である。
同図に示すように、端末側地名ログ格納部220に格納された端末側地名ログ221において、1つのログ情報は、記録日時、地名情報、名所候補フラグで構成される。記録日時は、その地名情報が端末側地名ログ221に追加された日時の情報である。地名情報は、GPS機能を利用して得た位置情報をもとにインターネット10上の情報サービスから取得した地名情報である。名所候補フラグは、地名情報が名所候補であることを示す情報である。同図の例では、"品川駅"という地名情報が連続的に端末側地名ログ221に存在することから名所候補フラグはオフ(NO)とされ、"○×水族館"という地名情報の名所候補フラグは時間の周期的にも連続的にも存在しないことから名所候補フラグはオン(YES)とされる。また、名所候補フラグの設定は、上記の時間の周期的・連続的に基づく自動的な設定に加えて、ユーザが情報端末装置に対して直接、名所候補フラグのオンを指示する情報を入力した場合にも行われる。
【0071】
なお、端末側地名ログ221に地名及び日時に加えてその地名情報に対応する位置情報を記録してもよい。ステップS105で端末側地名ログ221に記録された位置情報と端末側名所番組データベース240に記録されたGPS情報とを比較することで、ステップS105の判定の精度を高めることができる。
【0072】
[携帯情報端末200:名所お知らせモジュール260]
図13は名所お知らせモジュール260の機能を説明するためのフローチャートである。
名所お知らせモジュール260は、ステップS107で地名蓄積モジュール210から通知された名所キーワード(名所候補として判定された、現在の位置情報に対応する地名)に関連する番組がビデオレコーダ100に記録(録画)されており、その名所に関連する録画番組をビデオレコーダ100より取得して携帯情報端末200にて再生できること及びその番組を再生するか否かをポップアップ画面の表示によりユーザに通知する(ステップS201)。例えば、名所お知らせモジュール260は、ステップS107で地名蓄積モジュール210から名所キーワード"○×水族館"を通知されると、"○×水族館に関連する録画タイトルがあります。再生しますか?"とポップアップ画面の表示によりユーザに通知する。ユーザが再生を選択すると(ステップS202でYES)、名所お知らせモジュール260は、ステップS107で地名蓄積モジュール210から通知された名所関連情報241に含まれる再生URLによって示されるビデオレコーダ100に記録された録画番組をインターネット10を通じて取得し、取得した録画番組を、この名所関連情報241に含まれるタイムコードによって示される出現時刻から再生する(ステップS203)。なお、タイムコードの値が"null"のときは、録画番組を最初から再生する。
【0073】
一方、所定時間を経過してもユーザが再生を選択しなければ(ステップS202でNO)、名所お知らせモジュール260は、処理を終了する。
【0074】
これにより、携帯情報端末200を所持しているユーザが観光等をしている場合などに、ユーザがビデオレコーダ100に記録された番組で紹介された名所を訪れるタイミングで、携帯情報端末200がビデオレコーダ100に記録された番組があることを報知し、携帯情報端末200によりビデオレコーダ100に記録された番組を再生することができる。例えば、過去に自宅のビデオレコーダ100に記録した番組にてたまたま〇×水族館が紹介されていた場合、ユーザが携帯情報端末200を持って〇×水族館を訪れるタイミングで、携帯情報端末200が録画番組があることを報知し、ユーザが希望する場合にその番組を再生することができる。
【0075】
[ビデオレコーダ100:地名ログ更新API140、携帯情報端末200:地名ログ同期モジュール230]
図14はビデオレコーダ100の地名ログ更新API140と、携帯情報端末200の地名ログ同期モジュール230とのやりとりを説明する図である。
携帯情報端末200の地名ログ同期モジュール230は、端末側地名ログ格納部220に格納された端末側地名ログ221を参照して名所候補フラグがオン(YES)に設定された地名情報(名所候補地名情報)が存在する場合に(図14の矢印1)、ビデオレコーダ100の地名ログ更新API140と、携帯情報端末200の地名ログ同期モジュール230とのやりとりが開始される。まず携帯情報端末200の地名ログ同期モジュール230は、ビデオレコーダ100の地名ログ更新API140をコールし、名所候補フラグがオンに設定された地名情報(名所候補地名情報)及び時間情報を地名ログ更新API140に送る(図14の矢印2)。
【0076】
ビデオレコーダ100の地名ログ更新API140は、携帯情報端末200の地名ログ同期モジュール230より名所候補フラグがオンに設定された名所候補地名情報151a及び時間情報151bを取得し、レコーダ側地名ログ格納部150に格納されたレコーダ側地名ログ151に記録する(図14の矢印3)。
【0077】
図15は、レコーダ側地名ログ格納部150に格納されたレコーダ側地名ログ151の例を示す図である。
同図に示すように、端末側地名ログ221の内容(図12参照)がレコーダ側地名ログ151に反映される。
【0078】
[ビデオレコーダ100:名所番組監視モジュール160]
図16は、名所番組監視モジュール160の構成例を示す図である。
同図に示すように、名所番組監視モジュール160は、名所番組判定モジュール161(予約録画部)と、名所番組通知モジュール162(地名情報判定部、地名情報報知部)とを有する。
【0079】
[ビデオレコーダ100:名所番組監視モジュール160:名所番組判定モジュール161]
図17は、名所番組判定モジュール161の機能を説明するためのフローチャートである。
名所番組判定モジュール161は、インターネット10を通じてEPGデータを取得してそのEPGデータに対応付けられたジャンル情報をもとに名所に関する番組を検出し(ステップS301でYES)、そのEPGデータから抽出された番組情報を形態素に分解し(ステップS302)、それぞれの形態素について、レコーダ側地名ログ格納部150に格納されたレコーダ側地名ログ151に記録された名所候補地名情報151aと比較する(ステップS303)。名所番組判定モジュール161は、この比較によりレコーダ側地名ログ151に記録された名所候補地名情報151aと一致した形態素があると判定すると(ステップS303でYES)、その番組を予約録画の対象番組として名所番組記録モジュール110に通知する(ステップS304)。これにより、名所番組判定モジュール161により予約録画の対象番組とされた番組が名所番組記録モジュール110によりコンテンツ記憶部1111に記録(録画)されることとなる。
【0080】
例えば、名所番組判定モジュール161は、ステップS303の比較によりレコーダ側地名ログ151に記録された名所候補地名情報151aと一致した形態素"○×水族館"があると判定すると、"○×水族館"を含むEPGデータにより示される番組を予約録画の対象番組として名所番組記録モジュール110に通知する。これにより、"○×水族館"に関する番組が名所番組記録モジュール110によりコンテンツ記憶部1111に記録(録画)されることとなる。
【0081】
一方、名所番組判定モジュール161が取得したEPGデータが名所に関する番組でない場合(ステップS301でNO)、レコーダ側地名ログ151に記録された名所候補地名情報151aと一致した形態素がない場合(ステップS303でNO)、名所番組判定モジュール161は処理を終了する。
【0082】
これにより、ユーザが過去に訪れたことのある名所に関する番組を自動的にビデオレコーダ100に記録(録画)することができる。
【0083】
[ビデオレコーダ100:名所番組監視モジュール160:名所番組通知モジュール162]
図18は、名所番組通知モジュール162の機能を説明するためのフローチャートである。
コンテンツ記憶部1111に記録(録画)された番組が携帯情報端末200にて再生されると、名所番組通知モジュール162は、字幕データ保存部1112に保存された、当該番組についての録画済み番組字幕データ1112aを形態素に分解し(ステップS401)、それぞれの形態素について、レコーダ側地名ログ格納部150に格納されたレコーダ側地名ログ151に記録された名所候補地名情報151aと比較する(ステップS402)。名所番組通知モジュール162は、この比較によりレコーダ側地名ログ151に記録された名所候補地名情報151aと一致した形態素があると判定すると(ステップS402でYES)、一致した名所候補地名情報151a及びその名所候補地名情報151aに関連付けられた時間情報151bをポップアップ画面の表示によりユーザに通知する(ステップS403)。
【0084】
例えば、名所番組通知モジュール162は、ステップS402の比較によりレコーダ側地名ログ151に記録された名所候補地名情報151aと一致した形態素"○×水族館"があると判定すると、名所候補地名情報151a"○×水族館"及び時間情報151b"02/08"を、"あなたが2010年2月8日に行った○×水族館に関連する場面です。"とポップアップ画面の表示によりユーザに通知する。
【0085】
一方、レコーダ側地名ログ151に記録された名所候補地名情報151aと一致した形態素がない場合(ステップS402でNO)、名所番組通知モジュール162は処理を終了する。
【0086】
これにより、ビデオレコーダ100に記録された番組を再生中に、ユーザが過去に訪れた名所に関するシーンであることを、ユーザに通知することができる。
【0087】
[ビデオレコーダ100及び携帯情報端末200の動作]
次に、以上のような機能を有するビデオレコーダ100及び携帯情報端末200の動作について説明する。動作の説明は、以下の順序で行うものとする。
1.地名記録動作
2.番組録画動作
3.録画済み番組再生動作
【0088】
[地名記録動作]
図19は、地名記録動作を示すフローチャートである。
携帯情報端末200の地名蓄積モジュール210は、GPS機能を利用して定期的に位置情報を取得し、位置情報に対応する地名情報をウェブ上のサービスから取得して端末側地名ログ格納部220の地名ログを更新する。地名蓄積モジュール210は、地名情報が端末側地名ログ221に時間の周期的あるいは連続的に現れる地名情報以外の地名情報であるとき、その地名情報を名所候補として判定し、端末側地名ログ格納部220に格納された端末側地名ログ221に、現在の位置情報に対応する地名情報が名所候補であることを示すフラグ情報をセットする(ステップS501)。
【0089】
携帯情報端末200の地名ログ同期モジュール230は、端末側地名ログ格納部220に格納された端末側地名ログ221を参照して名所候補フラグがオンに設定された地名情報(名所候補地名情報)が存在する場合にビデオレコーダ100の地名ログ更新API140をコールし、名所候補フラグがオンに設定された地名情報(名所候補地名情報)及び時間情報をビデオレコーダ100の地名ログ更新API140に送る(ステップS502)。
【0090】
ビデオレコーダ100の地名ログ更新API140は、携帯情報端末200の地名ログ同期モジュール230より名所候補フラグがオンに設定された地名情報(名所候補地名情報)及び時間情報を取得し、レコーダ側地名ログ格納部150に格納されたレコーダ側地名ログ151に、名所候補地名情報151a及び時間情報151bとして記録する(ステップS503)。
【0091】
[番組録画動作]
図20は、番組録画動作を示すフローチャートである。
ビデオレコーダ100の名所番組監視モジュール160の名所番組判定モジュール161は、インターネット10を通じてEPGデータを取得してそのEPGデータに対応付けられたジャンル情報をもとに名所に関する番組を検出し、そのEPGデータから抽出された番組情報を形態素に分解し、それぞれの形態素について、レコーダ側地名ログ格納部150に格納されたレコーダ側地名ログ151に記録された名所候補地名情報151aと比較する。名所番組判定モジュール161は、この比較によりレコーダ側地名ログ151に記録された名所候補地名情報151aと一致した形態素があると判定すると、その番組を予約録画の対象番組として名所番組記録モジュール110に通知する(ステップS601)。
【0092】
通知を受けると、ビデオレコーダ100の名所番組記録モジュール110の番組録画モジュール111は、予約録画の対象番組とされた放送番組の実体データをコンテンツ記憶部1111に記録(録画)するとともに、放送番組の実体データに多重化されている字幕データを抽出して録画済み番組字幕データ1112aとして字幕データ保存部1112に保存する。また、番組録画モジュール111は、EPGデータから録画済みの放送番組に関するデータを抽出して録画履歴データ1113aとして生成して録画履歴データ保存部1113に保存する(ステップS602)。
【0093】
ビデオレコーダ100の名所番組記録モジュール110の名所キーワード抽出モジュール112は、番組録画モジュール111により字幕データ保存部1112および録画履歴データ保存部1113にそれぞれ保存された録画済み番組字幕データ1112aおよび録画履歴データ1113aを形態素に分解し、それぞれの形態素(キーワード1114)について、名所単語辞書1115に格納された標準的な名所単語1115aと比較する。名所キーワード抽出モジュール112は、この比較により名所単語辞書1115に格納された標準的な名所単語1115aと一致した形態素(キーワード1114)を名所キーワード1116aとして有効な単語として判定する。名所キーワード抽出モジュール112は、その名所キーワード1116aを名所キーワード保存部1116に保存する。
【0094】
そして名所キーワード抽出モジュール112は、字幕データ保存部1112に保存された録画済み番組字幕データ1112a、録画履歴データ保存部1113に保存された録画履歴データ1113a、名所キーワード保存部1116に保存された名所キーワード1116aから、レコーダ側名所番組データベース120に保存する情報を抽出する。この際、名所キーワード抽出モジュール112は、名所キーワード保存部1116に保存されたすべての名所キーワード1116aについて、その名所キーワード、当該名所キーワードの抽出元である番組の番組ID、当該名所キーワードの時刻(字幕の時刻)、再生URLなどを互いに関連付けてレコーダ側名所番組データベース120に保存する(ステップS603)。
【0095】
ビデオレコーダ100の名所番組記録モジュール110のGPS情報取得モジュール113の住所取得モジュール1131は、名所キーワード抽出モジュール112により名所キーワード保存部1116に保存された名所キーワード1116aに対応する住所1131aをインターネット10上の住所情報サービスを利用して検索する。
【0096】
ビデオレコーダ100の名所番組記録モジュール110のGPS情報取得モジュール113の位置情報取得モジュール1132は、住所取得モジュール1131により取得された住所1131aに対応する緯度・経度情報1132aをインターネット10上のGPS情報サービスを利用して検索し、この住所1131aに対応する緯度・経度情報1132aをレコーダ側名所番組データベース120に登録する(ステップS604)。
【0097】
一方、携帯情報端末200の名所番組同期モジュール250は、ユーザ操作を受けて、ビデオレコーダ100の名所番組取得API130をHTTPリクエストでコールする(ステップS605)。
【0098】
コールを受けると、ビデオレコーダ100の名所番組取得API130は、レコーダ側名所番組データベース120に蓄積された名所番組データからXML形式の名所番組データを生成して携帯情報端末200の名所番組同期モジュール250にインターネット10を通じて返す(ステップS606)。
【0099】
携帯情報端末200の名所番組同期モジュール250は、ビデオレコーダ100の名所番組取得API130からのXMLデータからタグによって明示化された各データ要素を抽出して端末側名所番組データベース240に登録する(ステップS607)。
【0100】
[録画済み番組再生動作]
図21は、録画済み番組再生動作を示すフローチャートである。
携帯情報端末200の地名蓄積モジュール210は、GPS機能を利用して定期的に位置情報を取得し、位置情報に対応する地名情報をウェブ上のサービスから取得して端末側地名ログ格納部220の地名ログを更新する。地名蓄積モジュール210は、端末側地名ログ221に時間の周期的あるいは連続的に現れる地名情報を排除し、現在の位置情報に対応する地名情報が端末側地名ログ221に時間の周期的あるいは連続的に現れる地名情報以外の地名情報であるとき、現在の位置情報に対応する地名情報を名所候補として絞り込んで名所候補地名情報として抽出し、端末側地名ログ221に、現在の位置情報に対応する地名情報が名所候補であることを示すフラグ情報をセットする。さらに、地名蓄積モジュール210は、絞り込まれた名所候補地名情報(現在の位置情報に対応する地名)が端末側名所番組データベース240に登録されているかどうかを判定し、登録されている場合には、そのキーワード及び名所関連情報241(番組ID、タイムコード、再生URL、GPS情報)を名所お知らせモジュール260に通知する(ステップS701)。
【0101】
通知を受けると、携帯情報端末200の名所お知らせモジュール260は、地名蓄積モジュール210のGPS機能によって取得された位置情報をもとに、ユーザ(携帯情報端末200)の現在位置に対応する名所関連情報241を端末側名所番組データベース240から検索して、その名所に関連する録画番組がビデオレコーダ100に記録されており、これをビデオレコーダ100から取得して携帯情報端末200にて再生できることをユーザに通知する。ユーザが再生を選択すると、名所お知らせモジュール260は、ステップS701の地名蓄積モジュール210から通知された名所関連情報241に含まれる再生URLによって示される録画番組を、ビデオレコーダ100よりインターネット10を通じて取得し、取得した録画番組を、この名所関連情報241に含まれるタイムコードによって示される出現時刻から又は番組の最初から再生する(ステップS702)。
【0102】
ビデオレコーダ100の名所番組監視モジュール160の名所番組通知モジュール162は、コンテンツ記憶部1111に記録(録画)された番組が携帯情報端末200にて再生されると、字幕データ保存部1112に保存された、当該番組についての録画済み番組字幕データ1112aを形態素に分解し、それぞれの形態素について、レコーダ側地名ログ格納部150に格納されたレコーダ側地名ログ151に記録された名所候補地名情報151aと比較する。名所番組通知モジュール162は、この比較によりレコーダ側地名ログ151に記録された名所候補地名情報151aと一致した形態素があると判定すると、一致した名所候補地名情報151a及びその名所候補地名情報151aに関連付けられた時間情報151bをポップアップ画面の表示によりユーザに通知する(ステップS703)。
【0103】
次に、ビデオレコーダ100及び携帯情報端末200のハードウェア構成について説明する。
【0104】
[ビデオレコーダ100のハードウェア構成]
図22は、ビデオレコーダ100のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0105】
ビデオレコーダ100において、CPU(Central Processing Unit)612には、システムバス613を介して、入力操作部601と、放送受信部602と、ネットワーク接続部603と、記憶部604と、デコード部605と、表示部606と、AVインタフェース部607と、メディアインターフェース部608と、光通信部609と、ROM(Read Only Memory)610と、RAM(Random Access Memory)611とが接続されている。
【0106】
入力操作部601は、各種のキーなどを備える。利用者は、入力操作部601を用いて各種の命令やデータの入力を処理する。利用者により入力操作部601より入力された各種の命令は、システムバス613を通じてCPU612に供給される。
【0107】
放送受信部602は、例えば、地上デジタルテレビジョン放送、CSデジタル放送、BSデジタル放送等、各放送局620から配信されてくるトランスポートストリームを受信する。
【0108】
ネットワーク接続部603(接続部、電子番組ガイド取得部)は、インターネット10との接続を処理する。ネットワーク接続部603は、このビデオレコーダ100にインターネット10を介して接続されたコンテンツ配信サーバ(図示せず。)から配信されてくるトランスポートストリームを受信する。また、ネットワーク接続部603は、このビデオレコーダ100にインターネット10を介して接続されたEPGデータ配信サーバ(図示せず。)からEPGデータを取得する。
【0109】
記憶部604は、HDD、SSD等よりなる。記憶部604には、放送受信部602及びネットワーク接続部603にて受信された放送番組などのコンテンツデータ等が記録される。
【0110】
デコード部605は、記憶部604から読み出されたコンテンツのデータをデコードして、デジタルビデオデータ及びデジタルオーディオデータを復元する。復元されたデジタルビデオデータは、及びデジタルオーディオデータは、システムバス613を通じてAVインタフェース部607に供給される。
【0111】
表示部606は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)などの表示画面を備える表示器と、表示器を駆動する表示制御回路等よりなる。表示部606は、利用者から入力された指令やデータの確認、各種のステータス等を表示したりする。
【0112】
AVインタフェース部607は、ビデオレコーダ100に接続されたテレビジョンなどの外部AV機器616との間でビデオ信号およびオーディオ信号の入出力を処理する。
【0113】
メディアインターフェース部608には、光ディスクなどのリムーバブルメディア614の装着が可能とされ、このリムーバブルメディア614に放送番組などのコンテンツデータなどを記録することが可能である。リムーバブルメディア614としては、例えば、追記型、書換型のDVD、ブルーレイディスクなどがある。
【0114】
光通信部609は、リモコン615等の外部機器との間での双方向通信を処理するためのインターフェースであり、具体的には、赤外線などの光を無線媒体として外部機器との通信を行うものである。また、光の他に、電波、音波、電磁波などの他の無線媒体を用いてもよい。
【0115】
ROM610には、ビデオレコーダ100が実行すべきソフトウェア処理のためのプログラムやデータなどが恒久的に格納された読み出し専用メモリである。なお、プログラムは記憶部604に格納されていてもよい。
【0116】
RAM611は、CPU612によって実行されるプログラム・コードをロードしたり、プログラムの作業データを書き込むために使用される、書き込み可能な揮発性メモリである。
【0117】
CPU612は、ビデオレコーダ100の各部の制御を総括的に行うとともに各部の間でのデータのやりとりを制御する。CPU612は、上記の各部の制御を総括的に行うとともに各部の間でのデータのやりとりを制御する。CPU612は、ビデオレコーダ100が実行すべきソフトウェア処理を実行するために、必要なプログラムをROM610からRAM611へロードし、解釈して実行する。
【0118】
このように、ビデオレコーダ100は、典型的なコンピュータ・ハードウェアを用いて構成される。そして、ROM610に記憶されたプログラムは、ビデオレコーダ100のコンピュータ・ハードウェアを、図1に示す各モジュール及びDBとして機能させる。
【0119】
[携帯情報端末200のハードウェア構成]
図23は、携帯情報端末200のハードウェア構成を示すブロック図である。
携帯情報端末200において、CPU712には、システムバス713を介して、入力操作部701と、放送受信部702と、ネットワーク接続部703と、記憶部704と、デコード部705と、表示部706と、音声出力部707と、メディアインターフェース部708と、GPS取得部709と、ROM710と、RAM711とが接続されている。
【0120】
入力操作部701は、各種のキーなどを備え、ユーザからの各種の命令やデータの入力を処理する。入力操作部701によってユーザより入力された命令は、図示しない入力インターフェース部によってシステムバス713を通じてCPU712に供給される。
【0121】
放送受信部702は、例えば、地上デジタルテレビジョン放送、CSデジタル放送、BSデジタル放送、携帯機器向け地上デジタルテレビジョン放送など、各放送局620から配信されてくる放送波を受信し、ビデオ信号及びオーディオ信号を復調する。
【0122】
ネットワーク接続部703(接続部)は、インターネット10との無線での接続を処理する。ネットワーク接続部703は、インターネット10を介してビデオレコーダ100とのやり取りを行う。ネットワーク接続部703は、インターネット10を介して接続されたコンテンツ配信サーバ(図示せず。)から配信されてくるトランスポートストリームを受信する。また、ネットワーク接続部703は、インターネット10を介して接続されたEPGデータ配信サーバ(図示せず。)からEPGデータを受信する。
【0123】
記憶部704は、例えば、HDD、SSDなどのストレージデバイスである。記憶部704は、端末側地名ログ格納部220、端末側名所番組データベース240として機能する。
【0124】
デコード部705は、記憶部704から読み出されたコンテンツのデータをデコードして、デジタルビデオデータ及びデジタルオーディオデータを復元する。復元されたデジタルビデオデータはシステムバス713を通じて表示部706に供給されて表示され、一方、デジタルオーディオデータは、システムバス713を通じて音声出力部707に供給され、スピーカより音声となって出力される。
【0125】
表示部706は、例えば、LCDなどの表示器と、表示器を駆動する表示制御回路よりなる。
【0126】
音声出力部707は、デジタルの音声信号をアナログの音声信号に変換する回路と、スピーカなどよりなる。
【0127】
メディアインターフェース部708は、半導体メモリを搭載したメモリカードなどの記憶媒体714に対して、暗号化された番組データなどのデータの読み書きを行うインターフェースである。
【0128】
GPS取得部709は、受信アンテナを介してGPS配信サーバ720から配信されてくるGPS信号を受信して復調し、その復調後の信号から、携帯情報端末200の現在位置を算出する。
【0129】
ROM710は、情報処理端末200が実行すべきソフトウェア処理のためのプログラムやデータなどが恒久的に格納された読み出し専用メモリである。なお、プログラムは記憶部704に格納されていてもよい。
【0130】
RAM711は、CPU712によって実行されるプログラム・コードをロードしたり、プログラムの作業データを書き込むために使用される、書き込み可能な揮発性メモリである。
【0131】
CPU712は、上記の各部の制御を総括的に行うとともに各部の間でのデータのやりとりを制御する。また、CPU712は情報処理端末200が実行すべきソフトウェア処理を実行するために、プログラムを記憶部704またはROM710からRAM711へロードし、解釈して実行する。
【0132】
このように、携帯情報端末200は、典型的なコンピュータ・ハードウェアを用いて構成される。そして、ROM710に記憶されたプログラムは、携帯情報端末200のコンピュータ・ハードウェアを、図1に示す各モジュール及びDBとして機能させる。
【0133】
<第2の実施形態>
上記の第1の実施形態では、放送番組を記録するビデオレコーダ100と、ビデオレコーダ100に記録された放送番組を再生する携帯情報端末200とを有する情報処理システム1について説明した。以下に説明する第2の実施形態では、放送番組を記録し、記録された放送番組を再生する携帯情報端末300について説明する。
【0134】
図24は、本発明の第2の実施形態に係る携帯情報端末300の構成を示すブロック図である。
以下の説明において、第1の実施形態と同様の構成及び機能等については説明を省略又は簡略し、異なる点を中心に説明する。本実施形態において、第1の実施形態のビデオレコーダ100の各ユニットと同様の構成をもつ携帯情報端末300の各ユニットについては対応する符号(300番台)を付し、第1の実施形態の携帯情報端末200の各ユニットと同様の構成をもつ携帯情報端末300の各ユニットについては対応する符号(400番台)を付し、重複する説明は省略する。
【0135】
[情報処理端末300]
携帯情報端末300(情報処理装置)は、インターネット10に接続してウェブページの閲覧、電子メールの送受信、コンテンツデータのダウンロード、地上デジタル放送、衛星放送などの放送波を通じて配信される番組のコンテンツデータの受信、ダウンロード又は受信したコンテンツデータの記録媒体への記録、記録媒体に記録された動画や音楽の再生、その他のアプリケーションを利用することのできる電子機器である。この携帯情報端末300は、定期的に携帯情報端末300の位置情報(緯度・経度情報)を受信するGPS機能を有し、このGPS機能を使って取得した位置情報からウェブ上の地名検索サービスを利用して地名情報を取得して、ユーザの行き先の地名の履歴を地名ログとして蓄積できる。携帯情報端末300とインターネット10とにより、本実施形態の情報処理システム2が構成される。
【0136】
携帯情報端末300は、名所番組記録モジュール310、名所番組データベース320、地名蓄積モジュール410、地名ログ格納部420、名所お知らせモジュール460、名所番組監視モジュール360を有する。
【0137】
名所番組記録モジュール310(コンテンツ記録部)は、ユーザによって選択又は名所番組監視モジュール360によって通知された放送番組を録画し、録画された放送番組のEPGデータ、および番組の実体データに多重化された字幕データから名所キーワードを抽出し、抽出した名所キーワード、その名所の緯度・経度データなどを名所番組データベース320に登録する。
【0138】
地名蓄積モジュール410は(地名蓄積部)は、GPS機能を利用して定期的に位置情報を取得し、現在の位置情報に対応する地名情報をウェブ上のサービスから取得して地名ログ格納部420の地名ログ421を更新する。
地名蓄積モジュール410(名所キーワード判定部)は、また、現在の位置情報に対応する地名情報が地名ログ421に時間の周期的あるいは連続的に現れる地名情報以外の地名情報であるとき、現在の位置情報に対応する地名情報を名所候補として絞り込み、地名ログ421に現在の位置情報に対応する地名情報が名所候補であることを示すフラグ情報をセットする。さらに、地名蓄積モジュール410は、絞り込まれた名所候補地名情報(現在の位置情報に対応する地名)が名所番組データベース320に名所キーワードとして登録されているかどうかを判定し、登録されている場合には、その名所キーワード及び名所関連情報を名所お知らせモジュール460に通知する。
【0139】
名所お知らせモジュール460(コンテンツ記録放置部)は、地名蓄積モジュール410のGPS機能によって取得された位置情報をもとに、ユーザ(携帯情報端末300)の現在位置に対応する名所関連情報を名所番組データベース320から検索して、その名所に関連する録画番組を携帯情報端末300にて再生して視聴できることをユーザに通知する。
【0140】
名所番組監視モジュール360は、予め取得したEPGデータをもとに名所に関する番組を検出して名所番組記録モジュール310にその番組の予約録画を要求する。ユーザによって予め名所番組記録を行うことが設定されることで、名所番組記録モジュール310が有効となり、有効となった名所番組記録モジュール310は、周期的に取得されるEPGデータをもとに名所に関する番組の検出を行う。
名所番組監視モジュール360は、また、録画番組が再生されると、当該番組についての字幕データを形態素に分解し、形態素が地名ログ格納部420に格納された地名ログ421に記録された名所候補であることを示すフラグ情報がセットされた地名情報(名所候補地名情報)と一致するとき、当該名所候補地名情報及びその名所候補地名情報に関連付けられた時間情報をポップアップ画面の表示によりユーザに通知する。
【0141】
この構成によれば、第1の実施形態のように、地名ログ同期モジュール230から地名ログ更新API140への名所候補地名情報の転送、名所番組取得API130から名所番組同期モジュール250への名所番組データの転送、ビデオレコーダ100から携帯情報端末200への録画番組のデータの転送をすることなく、携帯情報端末300が内部的に処理するだけで済む。そして、地名ログ同期モジュール230、地名ログ更新API140、名所番組取得API130、名所番組同期モジュール250の構成も不要になる。
【符号の説明】
【0142】
1、2…情報処理システム
10…インターネット
100…ビデオレコーダ
110、310…名所番組記録モジュール
120…レコーダ側名所番組データベース
130…名所番組取得API
140…地名ログ更新API
150…レコーダ側地名ログ格納部
160、360…名所番組監視モジュール
200、300…携帯情報端末
210、410…地名蓄積モジュール
220…端末側地名ログ格納部
230…地名ログ同期モジュール
240…端末側名所番組データベース
250…名所番組同期モジュール
260、460…名所お知らせモジュール
420…地名ログ格納部
320…名所番組データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の情報処理装置と、
前記第1の情報処理装置にネットワークを通じて接続可能な第2の情報処理装置とを具備し、
前記第1の情報処理装置は、
コンテンツを記録し、前記記録されたコンテンツに関する名所キーワードを取得して記録するコンテンツ記録部を有し、
前記第2の情報処理装置は、
前記第2の情報処理装置の現在位置に対応する地名情報を取得して蓄積する地名蓄積部と、
前記第1の情報処理装置に記録された前記名所キーワードを取得する名所キーワード取得部と、
前記地名情報の中から名所候補を絞り込んで名所候補地名情報を抽出し、前記名所候補地名情報と一致する前記名所キーワードを判定する名所キーワード判定部と、
前記判定された名所キーワードに関するコンテンツが前記第1の情報処理装置に記録されていることを報知するコンテンツ記録報知部とを有する
情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムであって、
前記第1の情報処理装置は、
複数のコンテンツに関する情報を含む電子番組ガイドデータを取得する電子番組ガイド取得部をさらに有し、
前記コンテンツ記録部は、前記記録されたコンテンツに含まれる字幕データからの前記名所キーワードの抽出と、前記電子番組ガイド取得部により取得された電子番組ガイドデータ中の前記記録されたコンテンツに関する情報からの前記名所キーワードの抽出との少なくともいずれか一方を行う
情報処理システム。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理システムであって、
前記地名蓄積部は、前記第2の情報処理装置の現在位置に対応するGPS(Global Positioning System)情報を取得し、前記取得したGPS情報をもとに地名情報を取得する
情報処理システム。
【請求項4】
請求項3に記載の情報処理システムであって、
前記名所キーワード判定部は、時間の周期的に現れる地名情報を排除した地名情報を、名所候補地名情報の絞り込みの結果とする
情報処理システム。
【請求項5】
請求項4に記載の情報処理システムであって、
前記第2の情報処理装置は、
前記第1の情報処理装置に記録されたコンテンツを前記ネットワークを通じて取得し、再生する再生部をさらに有する
情報処理システム。
【請求項6】
請求項5に記載の情報処理システムであって、
前記第1の情報処理装置は、
前記第2の情報処理装置から前記名所候補地名情報を取得する地名取得部と、
前記電子番組ガイド取得部にて取得された電子番組ガイドデータから前記名所候補地名情報を含むコンテンツに関する情報を検出し、前記検出されたコンテンツに関する情報をもとに予約録画を行う予約録画部とをさらに有する
情報処理システム。
【請求項7】
請求項6に記載の情報処理システムであって、
前記第1の情報処理装置は、
前記第2の情報処理装置の前記再生部により再生されるコンテンツに含まれる字幕データから地名情報を字幕地名情報として抽出し、前記名所候補地名情報と一致する字幕地名情報を判定する地名情報判定部と、
前記判定された字幕地名情報が前記再生部により再生されるコンテンツに含まれることを報知する地名情報報知部とをさらに有する
情報処理システム。
【請求項8】
コンテンツを記録し、前記記録されたコンテンツに関する名所キーワードを取得して記録するコンテンツ記録部と、
現在位置に対応する地名情報を取得して蓄積する地名蓄積部と、前記コンテンツ記録部に記録された前記名所キーワードを取得する名所キーワード取得部と、前記地名情報の中から名所候補を絞り込んで名所候補地名情報を抽出し、前記名所候補地名情報と一致する前記名所キーワードを判定する名所キーワード判定部と、前記判定された名所キーワードに関するコンテンツが前記コンテンツ記録部に記録されていることを報知するコンテンツ記録報知部とを有する情報処理端末とネットワークを通じて接続可能な接続部と、
前記情報処理端末から前記名所候補地名情報を取得する地名取得部と、
前記電子番組ガイド取得部にて取得された電子番組ガイドデータから前記名所候補地名情報を含むコンテンツに関する情報を検出し、前記検出されたコンテンツに関する情報をもとに予約録画を行う予約録画部と
を具備する情報処理装置。
【請求項9】
請求項8に記載の情報処理装置であって、
前記情報処理端末は、前記第1の情報処理装置に記録されたコンテンツを前記ネットワークを通じて取得し、再生する再生部をさらに有し、
前記情報処理端末の前記再生部により再生されるコンテンツに含まれる字幕データから地名情報を字幕地名情報として抽出し、前記名所候補地名情報と一致する字幕地名情報を判定する地名情報判定部と、
前記判定された字幕地名情報が前記再生部により再生されるコンテンツに含まれることを報知する地名情報報知部と
をさらに具備する情報処理装置。
【請求項10】
コンテンツを記録し、前記記録されたコンテンツに関する名所キーワードを取得して記録するコンテンツ記録部を有する記録装置にネットワークを通じて接続可能な接続部と、
現在位置に対応する地名情報を取得して蓄積する地名蓄積部と、
前記記録装置に記録された前記名所キーワードを取得する名所キーワード取得部と、
前記地名情報の中から名所候補を絞り込んで名所候補地名情報を抽出し、前記名所候補地名情報と一致する前記名所キーワードを判定する名所キーワード判定部と、
前記判定された名所キーワードに関するコンテンツが前記記録装置に記録されていることを報知するコンテンツ記録報知部と
を具備する情報処理装置。
【請求項11】
第1の情報処理装置と、前記第1の情報処理装置にネットワークを通じて接続可能な第2の情報処理装置とによる情報処理方法であって、
前記第1の情報処理装置のコンテンツ記録部により、コンテンツを記録し、前記記録されたコンテンツに関する名所キーワードを取得して記録し、
前記第2の情報処理装置の地名蓄積部により、前記第2の情報処理装置の現在位置に対応する地名情報を取得して蓄積し、
前記第2の情報処理装置の名所キーワード取得部により、前記第1の情報処理装置に記録された前記名所キーワードを取得し、
前記第2の情報処理装置の名所キーワード判定部により、前記地名情報の中から名所候補を絞り込んで名所候補地名情報を抽出し、前記名所候補地名情報と一致する前記名所キーワードを判定し、
前記第2の情報処理装置のコンテンツ記録報知部により、前記判定された名所キーワードに関するコンテンツが前記第1の情報処理装置に記録されていることを報知する
情報処理方法。
【請求項12】
コンテンツを記録し、前記記録されたコンテンツに関する名所キーワードを取得して記録するコンテンツ記録部と、
現在位置に対応する地名情報を取得して蓄積する地名蓄積部と、
前記地名情報の中から名所候補を絞り込んで名所候補地名情報を抽出し、前記名所候補地名情報と一致する前記名所キーワードを判定する名所キーワード判定部と、
前記判定された名所キーワードに関するコンテンツが前記コンテンツ記録部に記録されていることを報知するコンテンツ記録報知部と
を具備する情報処理装置。
【請求項13】
コンテンツ記録部により、コンテンツを記録し、前記記録されたコンテンツに関する名所キーワードを取得して記録し、
地名蓄積部により、現在位置に対応する地名情報を取得して蓄積し、
判定部により、前記地名情報の中から名所候補を絞り込んで名所候補地名情報を抽出し、前記名所候補地名情報と一致する前記名所キーワードを判定し、
報知部により、前記判定された名所キーワードに関するコンテンツが前記コンテンツ記録部に記録されていることを報知する
情報処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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