説明

情報処理システム、携帯端末、情報処理方法及び情報処理プログラム

【課題】効率的に無線通信用タグが付される物品に関する情報を登録すること。
【解決手段】情報処理システムであって、物品に付される第1無線通信用タグを読みとって第1識別情報を取得すると共に、物品が配置される物品配置場所に付された第2無線通信用タグを読みとって第2識別情報を取得するタグ読取手段と、予め第2識別情報に関連付けて登録された場所に関する情報と物品に関する情報とを、第1識別情報に関連付けて登録する登録手段と、を含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信用タグを利用する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信用タグを利用した技術として、特許文献1乃至3に示すものが知られている。特許文献1には、商品に付されたタグを携帯端末RFIDリーダで読み取り、商品の詳細情報を取得して携帯端末に表示することが記載されている。また、特許文献2には、保守点検時および故障修理時などに、RFIDリーダ/ライタによってRFIDメモリにメンテナンスデータを書込み、次回の保守点検時または故障修理時などのメンテナンス時に、メンテナンス履歴として取得することが記載されている。更に特許文献3には、非接触カードの内容に応じて携帯端末の設定を替えることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-198451号公報
【特許文献2】特開2001-137513号公報
【特許文献3】特開2009-246571号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来技術では、物品に無線通信用タグを付す際、タグのIDと、物品に関する情報とを結びつけて登録する作業が煩雑で、非常に手間が掛かっていた。
【0005】
本発明の目的は、上述の課題を解決する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係るシステムは、
物品に付される第1無線通信用タグから第1識別情報を、前記物品が配置される物品配置場所に付された第2無線通信用タグから第2識別情報を、読み取るタグ読取手段と、
予め前記第2識別情報に関連づけて登録された前記物品配置場所に関する情報と前記物品に関する情報とを、前記第1識別情報に関連付けて登録する登録手段と、
を含むことを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る携帯端末は、
物品に付される第1無線通信用タグを読みとって第1識別情報を取得すると共に、前記物品が配置される物品配置場所に付された第2無線通信用タグを読みとって第2識別情報を取得するタグ読取手段と、
予め前記第2識別情報に関連付けて登録された前記場所に関する情報と前記物品に関する情報とを、前記第1識別情報に関連付けて登録するデータベースに対して、前記第1識別情報と前記第2識別情報とを送信する送信手段と、
を含むことを特徴とする。
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係る方法は、
物品に付される第1無線通信用タグを読みとって第1識別情報を入力するステップと、
前記物品が配置される物品配置場所に付された第2無線通信用タグを読みとって第2識別情報を入力するステップと、
予め前記第2識別情報に関連付けて登録された前記場所に関する情報と前記物品に関する情報とを、前記第1識別情報に関連付けて登録するステップと、
を含むことを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係るプログラムは、
コンピュータに、
物品に付される第1無線通信用タグを読みとって第1識別情報を入力するステップと、
前記物品が配置される物品配置場所に付された第2無線通信用タグを読みとって第2識別情報を入力するステップと、
予め前記第2識別情報に関連付けて登録された前記場所に関する情報と前記物品に関する情報とを、前記第1識別情報に関連付けて登録するステップと、
を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、非常に効率的に無線通信用タグが付される物品に関する情報を登録することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1実施形態としての情報処理システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の第2実施形態としての情報処理システムの構成を示す図である。
【図3】本発明の第2実施形態としての情報処理システムに用いられる携帯端末の構成を示す図である。
【図4】本発明の第2実施形態としての情報処理システムで用いられる携帯情報データベースの内容を示す図である。
【図5】本発明の第2実施形態としての情報処理システムで用いられる店舗情報データベースの内容を示す図である。
【図6】本発明の第2実施形態としての情報処理システムで用いられる機種情報データベースの内容を示す図である。
【図7】本発明の第2実施形態としての情報処理システムで用いられる展示機情報データベースの内容を示す図である。
【図8】本発明の第2実施形態としての情報処理システムで用いられる調査結果データベースの内容を示す図である。
【図9】本発明の第2実施形態としての情報処理システムにおける展示機タグ登録処理を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第2実施形態としての情報処理システムにおける調査結果登録処理を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第2実施形態としての情報処理システムにおける携帯端末での表示画面の遷移を示す図である。
【図12】本発明の第2実施形態としての情報処理システムにおける携帯端末での表示画面の例を示す図である。
【図13】本発明の第3実施形態としての情報処理システムの構成を示す図である。
【図14】本発明の第3実施形態としての情報処理システムに用いられる携帯端末の構成を示す図である。
【図15】本発明の第3実施形態としての情報処理システムにおける展示機タグ登録処理を示すフローチャートである。
【図16】本発明の第3実施形態としての情報処理システムにおける調査結果登録処理を示すフローチャートである。
【図17】本発明の第3実施形態としての情報処理システムにおける携帯端末での表示画面の遷移を示す図である。
【図18】本発明の第3実施形態としての情報処理システムにおける携帯端末での表示画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態について例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施の形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本発明の技術範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0012】
(第1実施形態)
図1に、本発明の第1実施形態としての情報処理システム10の構成を示す。図1において、情報処理システム10は、物品配置場所30に配置された物品20に関する情報を管理することを目的としたシステムである。物品20と、物品配置場所30には、それぞれ、無線通信用タグ21、31が付されている。
【0013】
情報処理システム10は、少なくともタグ読取部11と、登録部12を備えている。登録部12は、場所情報データベース13及び物品情報データベース14との間で情報のやり取りを行なうことが可能となっている。
【0014】
タグ読取部11は、物品20に付された無線通信用タグ21を読みとって第1識別情報を入力すると共に、物品20が配置される物品配置場所30に付された無線通信用タグ31を読みとって第2識別情報を入力する。場所情報データベース13には、予め第2識別情報に関連付けて登録された物品配置場所30に関する情報が登録されている。登録部12は、入力した第2識別情報を用いて、場所情報データベース13から場所情報を取得し、その場所情報と物品20に関する物品情報とを、第1識別情報に関連付けて、物品情報データベース14に登録する。
【0015】
このように登録することで、物品20に付された無線通信用タグ21を読みこんで物品情報データベース14を参照すれば、物品そのものの情報のみならず、その配置場所についても引き出すことができる。また、物品20を他の物品40に置換えて物品40に付された新たな無線通信用タグ41を登録する際にも、物品配置場所30に付された無線通信用タグ31を読みとるだけで、簡単に物品40を配置場所情報に関連付けて登録できる。
【0016】
本実施形態によれば、同じ場所に配置される物品を置き換えて再登録する場合、非常に効率的に登録処理を行なうことが可能となる。
【0017】
(第2実施形態)
図2に本発明の第2実施形態としての情報処理システム100の構成を示す。本情報処理システム100は、量販店などの店舗において販売されている製品の価格などを、メーカーが独自に調査するためのシステムである。
【0018】
本実施形態に係る情報処理システム100においては、営業担当者が使用するマルチRFIDリーダライタ内蔵の携帯端末101と、本部が使用するウェブサーバ300とが、ネットワーク200を介して接続されている。ウェブサーバ300は、データベースサーバ301に接続されており、携帯端末101から収集した情報をデータベースサーバ301に登録する。また、データベースサーバ301から読出した情報を携帯端末101や本部のディスプレイ302に表示して、営業担当者や管理者に確認を促すことができる。
【0019】
営業担当者は、携帯端末101を手にして、店舗A、店舗Bなどの販売店を巡回する。携帯端末101はタグ読取手段としてのRFIDリーダライタを内蔵している。これにより、店舗内に展示されている展示機(例えばプリンタやパソコンなどの家電品や家具など、メーカーが量販店に展示するものであれば如何なる物品でもよい)に付されたRFIDタグ(展示機タグ201)を携帯端末101でスキャンすることができる。また、店舗(例えば展示機を載置する台やケースなど)に付されたRFIDタグ(店舗タグ202)を携帯端末101でスキャンすることもできる。
【0020】
展示機タグ201を読みとって得た展示機の識別情報としての展示機タグID、及び、店舗タグ202を読みとって得た店舗の識別情報としての店舗タグIDは、ネットワーク200を介して、本部のウェブサーバ300に送られる。ウェブサーバ300は、受信した情報に基づいてデータベースサーバ301内を検索し、それによって得た展示機情報をウェブコンテンツとして携帯端末101に送信する。営業担当者は、ウェブサーバ300から取得した展示機情報を閲覧しつつ、その展示機に関する調査を行ない、調査結果を携帯端末101から入力してウェブサーバ300に送信し登録する。
【0021】
ウェブサーバ300は、ディスプレイ302に接続されており、本部の管理者が、携帯端末101で収集した調査結果を閲覧可能な構成となっている。
【0022】
[携帯端末の構成]
図3は、携帯端末101の内部構成を示すブロック図である。図において、携帯端末101は、CPU110、ROM120、表示部130、操作部140、RFIDタグリーダライタ150、RAM160、及び通信制御部170を備えている。CPU110は、中央処理部であって、様々なプログラムを実行することにより携帯端末101全体を制御する。ROM120は、リードオンリメモリであり、CPU110が最初に実行すべきブートプログラムの他、各種パラメータを記憶している。表示部130は、アプリケーション等に基づいて生成された画像を表示するディスプレイであり、例えば液晶表示ユニットや有機ELユニットなどである。操作部140は、営業担当者の操作を受け付けるユニットであり、ハードキーの他、タッチパネルなどのソフトキーであってもよい。
【0023】
RFIDタグリーダライタ150はマルチRFIDリーダライタである。複数のRFID(Radio Frequency IDentification)規格に対応して、タグとの間でデータの読み書きを行なうことができるチップである。例えば、FeliCa(登録商標)に代表される13.56MHzの周波数帯の電波を利用する規格と、UHF帯(900MHz帯)を利用する規格と、2.45GHz帯を利用する規格の全てに対応し、何れのタグに対しても読み書きを行なうことができる。流通管理を行なうためにUHF帯を使用したICタグが予め製品に付加されている場合、そのUHF帯のICタグを展示品タグ201として読みとることが考えられる。一方、店舗などの場所を識別する店舗タグ202としては、13.56MHzの規格を利用したカードを貼り付けることが考えられる。さらには、営業担当者が所有している社員証に13.56MHzを利用するタグが付加されている場合には、携帯端末101でその社員証のデータを読みとることにより、携帯端末101が営業担当者の識別情報を取得することもできる。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、RFIDタグリーダライタ150は単一規格に対応するRFIDタグリーダライタであってもよい。
【0024】
RAM160は、ランダムアクセスメモリであり、登録・調査アプリケーション161とウェブブラウザ169の実行領域を含んでいる。登録・調査アプリケーション161は、店舗タグIDに対して店舗情報を登録する店舗タグ登録モジュール162と、展示機タグIDに展示機情報を登録する登録手段としての展示機タグ登録モジュール163とを含む。また、登録・調査アプリケーション161は、展示機に関する調査結果を入力する状態登録手段としての調査結果登録モジュール164を含む。登録・調査アプリケーション161は、更に、URLを指定してウェブブラウザ169を起動するブラウザ起動モジュール165を備えている。
【0025】
通信制御部170は、登録・調査アプリケーション161やウェブブラウザ169の実行に伴って、外部のネットワークを介してウェブサーバ300やデータベースサーバ301と通信を行ない、各種のタグIDを送信して、必要な情報を取得する。取得した情報は、RAM160内のデータエリア(不図示)に記憶され、適宜読出されて表示部130に表示される。
【0026】
ウェブサーバ300はデータベースサーバ301に接続されている。そして、データベースサーバ301は、端末情報データベース311、店舗情報データベース312、機種情報データベース313、展示機情報データベース314、及び調査結果データベース315を備えている。
【0027】
[データベースの構成]
図4乃至図8は、データベースサーバ301に含まれる各種テーブルを示す図である。図4は、端末情報データベース311に含まれるテーブル400を示す図である。テーブル400には、携帯端末101に固有の識別情報である携帯端末IDに紐付けて、携帯端末101の電話番号(ここで携帯端末は電話機能を備えるものとするがこれに限定されない)が登録されている。また更に、携帯端末101を使用する営業担当者を識別するためのユーザID、ユーザ名、及び所属などが登録されている。
【0028】
図5は、店舗情報データベース312に含まれるテーブル500を示す図である。このテーブル500には、店舗タグIDに紐付けて、店舗名、住所、電話番号など、店舗に関する情報が登録されている。
【0029】
図6は、機種情報データベース313に含まれるテーブル600を示す図である。このテーブル600には、量販店などに展示されている商品の機種を示す機種タグIDに紐付けて、製造元やカテゴリや機種名の他、発売日やスペックなど、商品の機種に関する情報が登録されている。
【0030】
図7は、展示機情報データベース314に含まれるテーブル700を示す図である。このテーブル700には、展示機タグIDに関連付けて、店舗タグID、機種タグID、登録日、台数などが登録されている。
【0031】
図8は、調査結果データベース315に含まれるテーブル800を示す図である。このテーブル800には、主に展示機の価格情報のデータが登録される。具体的には、調査日時、携帯端末ID、展示機タグIDに加えて、その展示機が示す製品の状態として、例えば実売価格、ポイント(量販店などが製品を購買した顧客に対して発行し、次回の製品購入時に割引サービスを受けられるもの)、在庫数などを保存する。この調査結果データベースは、携帯端末101から受信したものを時系列に登録している。
【0032】
[展示機タグ登録処理]
図9は、展示機を新たに登録する際に行なう処理について説明するシーケンス図である。図9のステップS901において、まず、携帯端末101で登録・調査アプリケーション161を起動すると、メニュー画面が表示される。表示されたメニュー画面から展示機タグの登録処理を実行すると、展示機タグ登録モジュール163が店舗タグの読込みを行なうべき旨のメッセージを表示する(S901)。メッセージに従って営業担当者が店舗タグをスキャンすると(S902)、取得した店舗タグIDを携帯端末101内にスプールする。次に、ステップS903に進み、展示機タグ登録モジュール163が機種タグのスキャンを促すメッセージを表示する。
【0033】
ここで機種タグとは、上述した機種情報データベース313において登録された機種タグIDを有するタグである。営業担当者が、機種ダグが複数貼られたカタログを持ち歩いており、適切な機種タグをスキャンした場合、展示機タグ登録モジュール163は、機種タグIDを取得し、携帯端末101内にスプールする(S903)。この機種タグIDは、後に、機種情報データベース313において登録された機種情報を取得するために用いられる。このようにすれば、営業担当者は、展示機の機種に関する情報を手入力する必要がなくなり、非常に効率的に展示機タグの登録を行なうことが可能となる。営業担当者がそのようなカタログを持っていない場合には、キャンセル操作を行ないステップS905に進む。
【0034】
ステップS905では、登録しようとする新たな展示機タグのスキャンを促すメッセージを展示機タグ登録モジュール163が表示部130に表示する。営業担当者が、そのメッセージに従って新たな展示機タグをスキャンすると、展示機タグ登録モジュール163が展示機タグIDを取得して携帯端末101内にスプールし、ステップS907に進む。
【0035】
次に、展示機タグ登録モジュール163は展示機を登録すべきウェブサーバ300のURLを取得する(S907)。ここで取得するウェブサーバ300のURLは、元々携帯端末101に記憶されているものでも良いし、不図示のURL管理サーバに記憶されたものでもよい。例えば、携帯端末101にURL管理サーバのアドレスのみを登録しておき、ステップS902、S903、S905で取得したタグIDをURL管理サーバに送信し、URL管理サーバがそれらのIDに応じて、アクセスすべきURLを指定してもよい。そのように固定のアドレスを有するURL管理サーバを用いることにより、ウェブサーバ300のアドレスに変更があった場合でも、携帯端末101のファームウェアを更新する必要がなくなる。
【0036】
次にウェブブラウザ169を起動するにあたり、ウェブブザウザを起動してもよいかを営業担当者に確認するための画面を表示する(S909)。ウェブブラウザの起動を許可する操作が入力されると、ステップS911からステップS913に進み、ブラウザ起動モジュール165がウェブブラウザ169を起動して、取得したURLで特定されるウェブサーバ300にアクセスする。その際、スプールした各種のタグIDを、ウェブサーバ300に送信する。
【0037】
ステップS915において、ウェブサーバ300が展示機タグIDと店舗タグIDと機種タグIDとを受信すると、ステップS917に進み、店舗情報データベース312を参照して、店舗タグIDに関連付けて登録されている店舗情報を読み出す。具体的には、テーブル500に示したように、店舗名、住所、電話番号などを読み出す。ステップS917では、更に、機種情報データベース313を参照して機種タグIDに関連付けて登録されている機種情報を読み出す。これは、テーブル600に示したように、製造元、製品カテゴリ、機種名、発売日、スペックなどを読み出す。そしてウェブサーバ300は、読出した店舗情報及び機種情報を携帯端末101に送信する(S919)。
【0038】
携帯端末101は、店舗情報及び機種情報を受信すると、ウェブブラウザ169を用いてそれらを表示し、営業担当者に確認を促す。つまり、現在登録しようとしている展示機タグの対象は、その店舗のその機種の展示機でよいかを確認する。確認して問題ない旨を示す操作を営業担当者から受け付けると、携帯端末101のウェブブラウザ169は、ステップS923でその旨をウェブサーバ300に送信する。ウェブサーバ300は携帯端末101で確認が終了した旨を受信すると、ステップS925に進み、受信した展示機タグIDに対して、店舗タグIDと機種タグIDとを関連付けて、展示機情報データベース314のテーブル700に登録する。つまり、展示機情報と店舗情報と機種情報とを関連付けて登録する。
【0039】
本実施形態ではこのように店舗タグを利用して新しい展示機の登録を行うので、展示機が置かれた店舗についての情報を手入力する必要がなく、入力効率を大幅に向上させることができ、且つ入力ミスを防止することもできる。
【0040】
なお、展示機タグID、機種タグID、店舗タグIDにそれぞれ別々のチェック用コードを埋め込んでおき、それらの混信・混同がないように、スキャン時に携帯端末101でチェックすることは好適である。つまりRFIDタグリーダライタ150の通信距離内に混在する複数のタグのタグIDを同時に読みとった場合、読みとったID同士の内容(値)を比較して、それぞれのタグの種類を判別すれば、読み取りタグの混同を避けることができる。
【0041】
また、図9では、新たな展示機タグを1つだけ登録する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、新たな展示機タグを複数登録することも可能である。その場合、店舗タグを一度スキャンした後に、機種タグと新たな展示機タグとを複数回交互にスキャンすればよい。このようにすれば、多数の展示機を導入してそれぞれについて展示機タグを登録しなければならない場合であっても、一度に店舗情報と関連付けることができ、迅速且つ効率的に登録処理を行なうことが可能となる。店舗や機種の情報を含む様々な展示機情報を一つ一つ手入力する場合に比べると格段に登録処理が簡便になり、営業担当者の作業効率を格段に向上させることができる。
【0042】
本実施形態では、ステップS903に示したように予め用意して機種タグをスキャンすることで、展示機タグに展示機の機種情報を紐付けた。これにより、展示機タグに紐付ける展示機についての情報の入力が非常に容易になる。
【0043】
しかし、本発明は必ずしもこれに限定されるものではなく、携帯端末101を用いて機種情報データベース313にアクセスして、図6に示したようなテーブルを携帯端末101に表示させて、展示機に対応する機種を選択してもよい。或いは、携帯端末101を用いて営業担当者が展示機に対応する機種情報を逐次入力してもよい。その場合には機種情報データベース313は不要となるが、図7のテーブル700において、機種タグIDの代わりに機種情報が登録されることになる。
【0044】
[調査結果登録処理]
図10は、展示機についての調査結果を登録する際に行なう処理について説明するシーケンス図である。図10のステップS1001において、携帯端末101で登録・調査アプリケーション161を起動すると、登録・調査アプリケーション161がメニュー画面(図11の画面1101)を表示させる。表示されたメニュー画面から調査結果登録ボタン1102を選択すると、調査結果登録モジュール164が展示機タグの読込みを行なうべき旨のメッセージ(図11の画面1103)を表示する。メッセージに従って営業担当者が展示機タグをスキャンすると(S1003)、取得した展示機タグIDを携帯端末101内にスプールする。
【0045】
次に、調査結果登録モジュール164は調査結果を登録すべきウェブサーバ300のURLを取得する(S1005)。上述したようにここで取得するウェブサーバ300のURLは、元々携帯端末101に記憶されているものでも良いし、不図示のURL管理サーバに記憶されたものでもよい。
【0046】
ウェブブラウザを起動するにあたり、ウェブブザウザを起動してもよいかを営業担当者に確認するための画面(図11の画面1104)を表示する(S1007)。ウェブブラウザの起動を許可する操作が行なわれると、ステップS1009からステップS1011に進み、ブラウザ起動モジュール165がウェブブラウザ169を起動して、取得したURLで特定されるウェブサーバ300にアクセスする。この時、図11の画面1105が表示される。そして、スキャンして取得した展示機タグIDと携帯端末101が予め保有している携帯端末IDを、ウェブサーバ300に送信する。
【0047】
ウェブサーバ300は、ステップS1013において、調査結果登録モジュール164から展示機タグIDと携帯端末IDとを受信すると、各種データベースを参照する。具体的には、端末情報データベース311のテーブル400を参照して携帯端末IDから、そのユーザである営業担当者の情報を取得する。また、展示機情報データベース314のテーブル700を参照して、展示機タグIDから、店舗タグID、機種タグIDを取得する。更に、店舗情報データベース312のテーブル500を参照して店舗タグIDから店舗情報を取得し、機種情報データベース313のテーブル600を参照して機種タグIDから機種情報を取得する。取得した営業担当者の情報、店舗情報、機種情報を組み合わせて、調査結果入力用の画面情報を生成し、携帯端末101に送信する。ウェブブラウザ169は、調査結果入力用の画面情報を受信すると図11の画面1107を生成し、表示する(S1019)。
【0048】
営業担当者は、画面の案内に基づいて、展示品に関する情報として価格やポイントや在庫などを入力する(S1021)。図11の画面1107で各種の調査結果が入力され、登録ボタン1108が選択されると、ウェブブラウザ169は入力された価格情報等をウェブサーバ300に送信する(S1023)。
【0049】
ウェブサーバ300は、携帯端末101から価格情報等を受信すると(S1025)、調査結果データベース315に受信した情報を登録し(S1027)、その旨を携帯端末101に通知する。携帯端末101は、図11の画面1109に示すような登録完了画面を表示し(S1029)、処理を終了する。
【0050】
本実施形態によれば、展示機タグ201をスキャンして展示機タグIDを取得するだけで、店舗情報データベース312と機種情報データベース313と展示機情報データベース314とを参照して、どの店舗のどのような機種の展示機かを判別可能となる。
【0051】
なお、本実施形態では、図4に示したように携帯端末101とユーザである営業担当者とを1対1に対応付けているが、本発明はこれに限定されるものではない。携帯端末101を複数の営業担当者が共用できるものとして、使用する営業担当者にログインを求める構成でもよい。その場合には、ログインIDをウェブサーバ300側に送信して、営業担当者を特定すればよい。
【0052】
[調査結果確認]
図2に示したように、本部ではウェブサーバ300が携帯端末101から収集した各種の情報をデータベースサーバ301から読出してディスプレイ302で閲覧することができる。この場合の閲覧画面の例を図12に示す。図12は、複数の店舗におけるあるプリンタの価格及び在庫の遷移を示すテーブル1200を表示した画面である。このような画面を表示すれば、販売価格と在庫などの情報の関連性や、問題が生じた店舗などが一目で確認できる。更に、担当者への連絡ボタン1202を備えているので、営業担当者が所持する携帯端末を簡易に呼び出すことができ、各種の状況について確認することができる。
【0053】
[その他の処理]
店舗に展示されている展示機は一般的にメーカーの所有物であるため、その展示機そのものの台数などを管理することが必要になる。そこで、携帯端末101で店舗タグのみを読み込めば、店舗タグIDを用いてデータベースサーバ301を参照し、関連付けられている展示機情報を読み出して、携帯端末101の表示画面に展示機リストを表示する構成にしてもよい。そのようにすれば棚卸し時に、どの展示機が存在するはずなのかを容易に確認できる。
【0054】
(第3実施形態)
図13乃至図18を用いて本発明の第3実施形態としての情報処理システム2100の構成を示す。本情報処理システム2100は、各家庭などに設置されるガスボンベの状態などを、検査会社等が検査して報告するためのシステムである。
【0055】
各ガスボンベには機材タグ2201を付し、その設置場所には設置場所タグ2202を付しておく。設置場所タグ2202に記憶された設置場所IDと設置場所情報の関連については、データベースサーバ2301に予め登録されている。
【0056】
本実施形態に係る情報処理システム2100においては、保守担当者が使用するマルチRFIDリーダライタ内蔵の携帯端末2101と、本部が使用するウェブサーバ2300とが、ネットワーク2200を介して接続されている。ウェブサーバ2300は、データベースサーバ2301に接続されており、携帯端末2101から収集した情報をデータベースサーバ2301に登録する。また、データベースサーバ2301から読出した情報を携帯端末2101や本部のディスプレイ2302に表示して、保守担当者や管理者に確認を促すことができる。
【0057】
保守担当者は、携帯端末2101を手にして、各家庭に設置されたガスボンベを点検する。携帯端末2101はタグ読取手段としてのRFIDリーダライタを内蔵している。これにより設置されているガスボンベに付されたRFIDタグ(機材タグ2201)を携帯端末2101でスキャンすることができる。また、設置場所(例えばガスボンベを載置する台など)に付されたRFIDタグ(設置場所タグ2202)を携帯端末101でスキャンすることもできる。
【0058】
機材タグ2201、設置場所タグ2202を読みとって得た情報は、ネットワーク2200を介して、本部のウェブサーバ2300に送られる。ウェブサーバ2300は、受信した情報に基づいてデータベースサーバ2301内を検索し、それによって得た機材情報をウェブコンテンツとして携帯端末2101に送信する。保守担当者は、ウェブサーバ2300から取得した機材情報を閲覧しつつ、その機材(ここではガスボンベ)に関する検査を行ない、検査結果を携帯端末2101から入力してウェブサーバ2300に送信し登録する。
【0059】
ウェブサーバ2300は、ディスプレイ2302に接続されており、本部の管理者が、携帯端末2101で収集した検査結果を閲覧可能な構成となっている。
【0060】
[携帯端末の構成]
図14は、携帯端末2101の内部構成を示すブロック図である。図において、ほとんどの構成は、図3で示した携帯端末101と同様であるため、ここでは同じ構成については同じ符号を付してその説明を省略する。図3で示した携帯端末101との相違点は、登録・検査アプリケーションにある。
【0061】
登録・検査アプリケーション2161は、設置場所タグIDと設置場所情報とを関連付けて登録するための機材設置場所タグ登録モジュール2162と、機材タグIDに機材情報を登録する登録手段としての機材タグ登録モジュール2163とを含む。また、登録・検査アプリケーション2161は、機材に関する検査結果を入力する状態登録手段としての検査結果登録モジュール2164を含む。
【0062】
ウェブサーバ2300はデータベースサーバ2301に接続されている。そして、データベースサーバ2301は、端末情報データベース311、設置場所情報データベース2312、機種情報データベース2313、機材情報データベース2314、及び検査結果データベース2315を備えている。
【0063】
[機材タグ登録処理]
図15は、機材を新たに登録する際に行なう処理について説明するシーケンス図である。図15のステップS2901において、まず、携帯端末2101で登録・検査アプリケーション2161を起動すると、メニュー画面が表示される。表示されたメニュー画面から機材タグの登録処理を実行すると、機材タグ登録モジュール2163が設置場所タグの読込みを行なうべき旨のメッセージを表示する。メッセージに従って保守担当者が設置場所タグをスキャンすると(S2902)、取得した設置場所タグIDを携帯端末2101内にスプールする。次に、ステップS2903に進み、機材タグ登録モジュール2163が機種タグのスキャンを促すメッセージを表示する。
【0064】
ここで機種タグとは、上述した機種情報データベース2313において登録された機種タグIDを有するタグである。保守担当者が、機種ダグが複数貼られたカタログから適切な機種タグをスキャンした場合、機材タグ登録モジュール2163は、機種タグIDを取得し、携帯端末2101内にスプールする(S2903)。この機種タグIDは、後に、機種情報データベース2313において登録された機種情報を取得するために用いられる。このようにすれば、保守担当者は、機材の機種に関する情報を手入力する必要がなくなり、非常に効率的に機材タグの登録を行なうことが可能となる。保守担当者がそのようなカタログを持っていない場合には、キャンセル操作を行ないステップS2905に進む。
【0065】
ステップS2905では、登録しようとする新たな機材タグのスキャンを促すメッセージを機材タグ登録モジュール2163が表示部130に表示する。保守担当者が、そのメッセージに従って新たな機材タグをスキャンすると、機材タグ登録モジュール2163が機材タグIDを取得して携帯端末2101内にスプールし、ステップS2907に進む。
【0066】
次に、機材タグ登録モジュール2163は機材を登録すべきウェブサーバ2300のURLを取得し(S2907)、ウェブブラウザ169を起動するにあたり、ウェブブザウザを起動してもよいかを保守担当者に確認するための画面を表示する(S2909)。ウェブブラウザの起動を許可する操作が入力されると、ステップS2911からステップS2913に進み、ブラウザ起動モジュール165がウェブブラウザ169を起動して、取得したURLで特定されるウェブサーバ2300にアクセスする。その際、スプールした各種のタグIDを、ウェブサーバ2300に送信する。
【0067】
ステップS2915において、ウェブサーバ2300が機材タグIDと設置場所タグIDと機種タグIDとを受信すると、ステップS2917に進み、設置場所情報データベース2312を参照して設置場所タグIDに関連付けて登録された設置場所情報を読出す。ステップS2919では、更に、機種情報データベース2313を参照して機種タグIDに関連付けて登録されている機種情報を読み出す。そしてウェブサーバ2300は、読出した設置場所情報及び機種情報を携帯端末2101に送信する。
【0068】
携帯端末2101は、設置場所情報及び機種情報を受信すると、ウェブブラウザ169を用いてそれらを表示し、保守担当者に確認を促す。つまり、現在登録しようとしている機材タグの対象は、その設置場所のその機種の機材でよいかを確認する。確認して問題ない旨を示す操作を保守担当者から受け付けると、携帯端末2101のウェブブラウザ169は、ステップS2923でその旨をウェブサーバ2300に送信する。ウェブサーバ2300は携帯端末2101で確認が終了した旨を受信すると、ステップS2925に進み、受信した機材タグIDに対して、設置場所タグIDと機種タグIDとを関連付けて、機材情報データベース2314に登録する。つまり、機材情報と設置場所情報と機種情報とを関連付けて登録する。
【0069】
本実施形態ではこのように設置場所タグを利用して新しい機材の登録を行うので、機材が置かれた設置場所についての情報を手入力する必要がなく、入力効率を大幅に向上させることができ、且つ入力ミスを防止することもできる。
【0070】
なお、機材タグID、機種タグID、設置場所タグIDにそれぞれ別々のチェック用コードを埋め込んでおき、それらの混信・混同がないように、スキャン時に携帯端末2101でチェックすることは好適である。つまりRFIDタグリーダライタ150の通信距離内に複数のタグが混在する場合、読みとったID同士を比較して、それぞれのタグの種類を判別すれば、読み取りタグの混同を避けることができる。
【0071】
また、図15では、新たな機材タグを1つだけ登録する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、新たな機材タグを複数登録することも可能である。その場合、設置場所タグを一度スキャンした後に、機種タグと新たな機材タグとを複数回交互にスキャンすればよい。このようにすれば、多数の機材を導入してそれぞれについて機材タグを登録しなければならない場合であっても、一度に設置場所情報と関連付けることができ、迅速且つ効率的に登録処理を行なうことが可能となる。設置場所や機種の情報を含む様々な機材情報を一つ一つ手入力する場合に比べると格段に登録処理が簡便になり、保守担当者の作業効率を格段に向上させることができる。
【0072】
本実施形態では、ステップS2903に示したように予め用意して機種タグをスキャンすることで、機材タグに機材の機種情報を紐付けた。これにより、機材タグに紐付ける機材についての情報の入力が非常に容易になる。
【0073】
しかし、本発明は必ずしもこれに限定されるものではなく、携帯端末2101を用いて機種情報データベース2313にアクセスして、携帯端末2101から機材に対応する機種を選択してもよい。或いは、携帯端末2101を用いて保守担当者が機材に対応する機種情報を逐次入力してもよい。その場合には機種情報データベース2313は不要となる。
【0074】
[検査結果登録処理]
図16は、機材についての検査結果を登録する際に行なう処理について説明するシーケンス図である。図16のステップS3001において、携帯端末2101で登録・検査アプリケーション2161を起動すると、登録・検査アプリケーション2161がメニュー画面(図17の画面1701)を表示させる。表示されたメニュー画面から検査結果登録ボタン1702を選択すると、検査結果登録モジュール2164が機材タグの読込みを行なうべき旨のメッセージ(図17の画面1703)を表示する。メッセージに従って保守担当者が機材タグをスキャンすると(S3003)、取得した機材タグIDを携帯端末2101内にスプールする。
【0075】
次に、検査結果登録モジュール2164は検査結果を登録すべきウェブサーバ2300のURLを取得する(S3005)。上述したようにここで取得するウェブサーバ2300のURLは、元々携帯端末2101に記憶されているものでも良いし、不図示のURL管理サーバに記憶されたものでもよい。
【0076】
ウェブブラウザを起動するにあたり、ウェブブザウザを起動してもよいかを保守担当者に確認するための画面(図17の画面1704)を表示する(S3007)。ウェブブラウザの起動を許可する操作が入力されると、ステップS3009からステップS3011に進み、ブラウザ起動モジュール165がウェブブラウザ169を起動して、取得したURLで特定されるウェブサーバ2300にアクセスする。この時、図17の画面1705が表示される。その際、スキャンして取得した機材タグIDと携帯端末2101が予め保有している携帯端末IDを、ウェブサーバ2300に送信する。
【0077】
ウェブサーバ2300は、ステップS3013において、検査結果登録モジュール2164から機材タグIDと携帯端末IDとを受信すると、各種データベースを参照する。具体的には、端末情報データベース311を参照して携帯端末IDから、そのユーザである保守担当者の情報を取得する。また、機材情報データベース2314を参照して、機材タグIDから、設置場所タグID、機種タグIDを取得する。更に、設置場所情報データベース2312を参照して設置場所タグIDから設置場所情報を取得し、機種情報データベース2313を参照して機種タグIDから機種情報を取得する。取得した保守担当者の情報、設置場所情報、機種情報を組み合わせて、検査結果入力用の画面情報を生成し、携帯端末2101に送信する。ウェブブラウザ169は、検査結果入力用の画面情報を受信すると図17の画面1706を生成し、表示する(S3019)。
【0078】
保守担当者は、画面の案内に基づいて、展示品に関する情報として価格やポイントや在庫などを入力する(S3021)。図17の画面1706で各種の検査結果が入力され、登録ボタン1708が選択されると、ウェブブラウザ169は入力された価格情報等をウェブサーバ2300に送信する(S3023)。
【0079】
ウェブサーバ2300は、携帯端末2101から価格情報等を受信すると(S3025)、検査結果データベース2315に受信した情報を登録し(S3027)、その旨を携帯端末2101に通知する。携帯端末2101は、図17の画面1709に示すような登録完了画面を表示し(S3029)、処理を終了する。
【0080】
このように、機材タグ2201をスキャンして機材タグIDを取得するだけで、設置場所情報データベース2312と機種情報データベース2313と機材情報データベース2314とを参照して、どの設置場所のどのような機種の機材かを導くことができる。
【0081】
[検査結果確認]
図13に示したように、本部ではウェブサーバ2300が携帯端末2101から収集した各種の情報をデータベースサーバ2301から読出してディスプレイ2302で閲覧することができる。この場合の閲覧画面の例を図18に示す。図18は、複数の設置場所におけるあるガスボンベの検査結果を示すテーブル1800を表示した画面である。このような画面を表示すれば、販売価格と在庫などの情報の関連性や、問題が生じた設置場所1801などが一目で確認できる。更に、保守担当者への連絡ボタン1802を備えているので、管理者は保守担当者が所持する携帯端末を簡易に呼び出すことができ、各種の状況について確認することができる。
【0082】
本実施形態では、ガスボンベの検査について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、消化器やガス給湯器など、定期的な点検が必要になる如何なる機材にも適用できる。その場合も、機材と設置場所の両方にタグを付して、それぞれ登録しておくことにより、機材の検査時の登録作業や、機材を入れ換える際の登録作業を非常に効率化することができる。
【0083】
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態について詳述したが、それぞれの実施形態に含まれる別々の特徴を如何様に組み合わせたシステム又は装置も、本発明の範疇に含まれる。
【0084】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、単体の装置に適用しても良い。さらに、本発明は、上記実施形態の機能を実現する情報処理プログラムが、システム或いは装置に直接或いは遠隔から供給される場合にも適用可能である。したがって、本発明の機能をコンピュータで実現するために、コンピュータにインストールされるプログラム、或いはそのプログラムを格納した媒体、そのプログラムをダウンロードさせるWWWサーバも、本発明の範疇に含まれる。
【0085】
[実施形態の他の表現]
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0086】
(付記1)
物品に付される第1無線通信用タグから第1識別情報を読取り、前記物品が配置される物品配置場所に付された第2無線通信用タグから第2識別情報を読取るタグ読取手段と、
予め前記第2識別情報に関連づけて登録された前記物品配置場所に関する情報と前記物品に関する情報とを、前記第1識別情報に関連付けて登録する登録手段と、
を含む情報処理システム。
(付記2)
前記物品の状態に関する情報を入力して前記第1識別情報に関連付けて登録する状態登録手段を更に有することを特徴とする付記1に記載の情報処理システム。
(付記3)
前記タグ読取手段は、固有の第3識別情報を有し、前記状態登録手段は、更に、前記第3識別情報を前記物品の状態に関する情報と関連付けて登録することを特徴とする付記2に記載の情報処理システム。
(付記4)
前記タグ読取手段は、更に、前記物品の機種に関する機種情報に関連付けて登録された第3無線通信用タグを読みとって第4識別情報を取得し、
前記登録手段は、前記第4識別情報に関連付けられた前記機種情報を前記第1識別情報に関連付けて登録することを特徴とする付記1乃至3の何れかに記載の情報処理システム。
(付記5)
タグ読取手段は、前記第1識別情報と前記第2識別情報とを取得した場合、識別情報の内容に基づいて、それらの判別を行なうことを特徴とする付記1乃至4の何れかに記載の情報処理システム。
(付記6)
前記登録手段は、前記第2識別情報に対して複数の前記第1識別情報を関連付けて登録することを特徴とする付記1乃至5の何れかに記載の情報処理システム。
(付記7)
前記タグ読取手段は、複数の規格のRFIDに対応したマルチRFIDリーダであることを特徴とする付記1乃至6の何れかに記載の情報処理システム。
(付記8)
物品に付される第1無線通信用タグを読みとって第1識別情報を取得すると共に、前記物品が配置される物品配置場所に付された第2無線通信用タグを読みとって第2識別情報を取得するタグ読取手段と、
予め前記第2識別情報に関連付けて登録された前記場所に関する情報と前記物品に関する情報とを、前記第1識別情報に関連付けて登録するデータベースに対して、前記第1識別情報と前記第2識別情報とを送信する送信手段と、
を含むことを特徴とする携帯端末。
(付記9)
物品に付される第1無線通信用タグを読みとって第1識別情報を入力するステップと、
前記物品が配置される物品配置場所に付された第2無線通信用タグを読みとって第2識別情報を入力するステップと、
予め前記第2識別情報に関連付けて登録された前記場所に関する情報と前記物品に関する情報とを、前記第1識別情報に関連付けて登録するステップと、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
(付記10)
コンピュータに、
物品に付される第1無線通信用タグを読みとって第1識別情報を入力するステップと、
前記物品が配置される物品配置場所に付された第2無線通信用タグを読みとって第2識別情報を入力するステップと、
予め前記第2識別情報に関連付けて登録された前記場所に関する情報と前記物品に関する情報とを、前記第1識別情報に関連付けて登録するステップと、
を実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【符号の説明】
【0087】
10 情報処理システム
11 タグ読取部
12 登録部
13 場所情報データベース
14 物品情報データベース
20、40 物品
21、31、41 無線通信用タグ
30 物品配置場所
100、2100 情報処理システム
101、2101 携帯端末
201 展示機タグ
202 店舗タグ
300、2300 ウェブサーバ
301、2301 データベースサーバ
302、2302 ディスプレイ
400 ネットワーク
2201 機材タグ
2202 設置場所タグ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品に付される第1無線通信用タグから第1識別情報を、前記物品が配置される物品配置場所に付された第2無線通信用タグから第2識別情報を、読み取るタグ読取手段と、
予め前記第2識別情報に関連づけて登録された前記物品配置場所に関する情報と前記物品に関する情報とを、前記第1識別情報に関連付けて登録する登録手段と、
を含む情報処理システム。
【請求項2】
前記物品の状態に関する情報を入力して前記第1識別情報に関連付けて登録する状態登録手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記タグ読取手段は、固有の第3識別情報を有し、前記状態登録手段は、更に、前記第3識別情報を前記物品の状態に関する情報と関連付けて登録することを特徴とする請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記タグ読取手段は、更に、前記物品の機種に関する機種情報に関連付けて登録された第3無線通信用タグを読みとって第4識別情報を取得し、
前記登録手段は、前記第4識別情報に関連付けられた前記機種情報を前記第1識別情報に関連付けて登録することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
タグ読取手段は、前記第1識別情報と前記第2識別情報とを取得した場合、識別情報の内容に基づいて、それらの判別を行なうことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記登録手段は、前記第2識別情報に対して複数の前記第1識別情報を関連付けて登録することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記タグ読取手段は、複数の規格のRFIDに対応したマルチRFIDリーダであることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の情報処理システム。
【請求項8】
物品に付される第1無線通信用タグを読みとって第1識別情報を取得すると共に、前記物品が配置される物品配置場所に付された第2無線通信用タグを読みとって第2識別情報を取得するタグ読取手段と、
予め前記第2識別情報に関連付けて登録された前記場所に関する情報と前記物品に関する情報とを、前記第1識別情報に関連付けて登録するデータベースに対して、前記第1識別情報と前記第2識別情報とを送信する送信手段と、
を含むことを特徴とする携帯端末。
【請求項9】
物品に付される第1無線通信用タグを読みとって第1識別情報を入力するステップと、
前記物品が配置される物品配置場所に付された第2無線通信用タグを読みとって第2識別情報を入力するステップと、
予め前記第2識別情報に関連付けて登録された前記場所に関する情報と前記物品に関する情報とを、前記第1識別情報に関連付けて登録するステップと、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項10】
コンピュータに、
物品に付される第1無線通信用タグを読みとって第1識別情報を入力するステップと、
前記物品が配置される物品配置場所に付された第2無線通信用タグを読みとって第2識別情報を入力するステップと、
予め前記第2識別情報に関連付けて登録された前記場所に関する情報と前記物品に関する情報とを、前記第1識別情報に関連付けて登録するステップと、
を実行させることを特徴とする情報処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2011−237863(P2011−237863A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−106302(P2010−106302)
【出願日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】