情報処理システム
【課題】 格納側の送信先フォルダに変更があった場合に、元の宛先フォルダと関連する宛先を自動的に生成すると共に、送信側での設定変更を行う手間を軽減すること。
【解決手段】 操作履歴の情報を元に、送信先フォルダの変更後のフォルダを特定して格納すると共に、送信元に変更後のフォルダパスの情報を返送し、送信側の宛先情報を変更する。
【解決手段】 操作履歴の情報を元に、送信先フォルダの変更後のフォルダを特定して格納すると共に、送信元に変更後のフォルダパスの情報を返送し、送信側の宛先情報を変更する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディジタル複合機(Multi Function Peripheral、以下MFPとする)等から、外部のサービスに対して文書を送信する際の宛先の設定変更に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、MFPの高機能化により、MFPで読み取った紙原稿を電子化し、外部の文書保管サービスに対して送信することが実現されている。送信を受ける文書保管サービス側は、MFPからの送信データに含まれる宛先情報や認証情報を解釈し、送信されてきた電子文書を指定されたフォルダ等に格納する。
【0003】
このようなことを行うオペレーションとして、ユーザはMFPの操作パネルにおいて、送信する文書保管サービスへの認証情報および宛先情報を入力すると共に、原稿の読み取り設定を行い、読み取り開始ボタンを押下するということが必要となる。これに対し、最近では、それらの入力を、ネットワークで接続されたPC等から、予め遠隔で「定型業務ボタン」として設定しておき、操作を簡略化することが良く行われている。
【0004】
しかしながら、送信先の文書管理サービスにおいて、格納先フォルダ名の変更、格納先フォルダの削除や構成変更、アクセス権変更といったことが行われた場合、通常、MFP側でそれら変更情報を関知することができない。このため、「定型業務ボタン」に於ける格納先の設定をユーザが変更する手間が生じることになる。
【0005】
この場合の設定変更をMFP上で行うのは非常に煩雑である。よって、通常は一旦自席のPCの設置場所等に帰り、「定型業務ボタン」の設定変更を遠隔で行ってからMFPのところへ戻り、再度送信を実行することになるが、面倒であることは否めない。
【0006】
上記のような問題に対し、格納側の宛先となっているフォルダのアドレスに変更があった場合に、フォルダ名をキーとして検索することで、送信元の設定変更の手間を軽減する発明(特許文献1)がある。また、格納側のフォルダ構成等の変更を、格納側ではなく、別途管理用の装置で行い、送信側と格納側の設定変更を同期的に行わせる発明(特許文献2)がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−89181号公報
【特許文献2】特開2006−18540号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1の発明では、フォルダ名を使用して検索を行うため、名称が変わっている場合には、関連性のない別の共有フォルダを宛先とし得るという問題があった。また、特許文献2の技術では、送信側と受信側の他に、別途それらと通信可能な管理装置が必要となり、構成が複雑になるという問題があった。さらに、管理装置において送信側の設定情報を全部覚えておく必要があり、一回の設定変更が数多くの宛先情報に関連している場合、設定の反映処理に時間が掛かってしまうという問題があった。
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑み、格納側の送信先フォルダに変更があった場合に、元の宛先フォルダと関連する宛先を自動的に生成すると共に、送信側での設定変更を行う手間を軽減することができる情報処理システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決するために、本発明は、宛先設定情報に基づいて、文書管理装置に文書および前記宛先情報を送信する文書送信手段(413)と、前記宛先情報を記憶する宛先情報記憶手段(431)と、を有する文書送信装置(101)と、文書をフォルダに格納する文書格納手段(442)と、フォルダの階層構造やアクセス権および名称といったプロパティ情報を管理するフォルダ管理手段(441)と、を有する文書管理装置(102)と、からなる情報処理システムであって、前記文書管理装置は、装置内の各手段で行われた操作を記録する操作履歴管理手段(444)と、前記文書送信装置から送信されてきた前記宛先情報と前記文書を受信すると、前記宛先情報が前記フォルダ管理手段によって管理されているフォルダに合致するか判断し(S803)、合致しない場合は前記操作履歴管理手段が管理する前記宛先情報に関連する操作履歴情報(462)を参照し、前記宛先情報を変更する(S804)と共に、前記文書送信装置に変更後の宛先情報を送信する(S809)格納先変更手段(443)と、を更に有し、前記文書送信装置は、前記文書管理装置から受信した変更後の宛先情報に基づき、前記宛先情報記憶手段に格納されている前記宛先情報を変更する(S706)宛先情報変更手段(414)と、を更に有することを特徴とする情報処理システム(100)とした。
【発明の効果】
【0011】
格納側の送信先フォルダに変更があった場合に、元の宛先フォルダと関連する宛先を自動的に生成すると共に、送信側での設定変更を行う手間を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】情報処理システムのネットワーク概略図である。
【図2】MFP101の内部構成を示す図である。
【図3】文書管理サーバ102の内部構成を示す図である。
【図4】情報処理システムのソフトウェア構成を示す図である。
【図5】宛先情報の例である。
【図6】操作履歴情報の例である。
【図7】文書送信時のMFP101のフローチャートである。
【図8】文書受信時の文書管理サーバ102のフローチャートである。
【図9】ステップS804の詳細処理を示すフローチャートである。
【図10】実施例2の文書管理サーバ102のソフトウェア構成を示す図である。
【図11】実施例2の文書受信時の文書管理サーバ102のフローチャートである。
【図12】ステップS1110の詳細処理を示すフローチャートである。
【図13】仮文書登録の処置処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
(実施例1)
まず、本発明に係る第1の実施形態について説明する。
【0014】
図1は、第1の実施形態における情報処理システムの全体図である。
情報処理システム100は、MFP101、文書管理サーバ102およびそれらを接続するネットワーク110、120からなる。なお、ここでは110は企業内ネットワーク等のLANであり、120はインターネットである。また、MFP101や文書管理サーバ102に対して遠隔操作を行うためのPC103等を複数含んでいても良く、MFPや文書管理サーバもそれぞれ複数あっても良い。
【0015】
図2は、MFP101の構成を示すブロック図である。
【0016】
CPU211を含む制御部210は、MFP101全体の動作を制御する。なお、219は制御部210内の各ブロックを接続するバスである。CPU211は、ROM212に記憶された制御プログラムを読み出して読取制御や送信制御などの各種制御処理を実行する。RAM213は、CPU211の主メモリ、ワークエリアなどの一時記憶領域として用いられる。HDD214は、画像データや各種プログラムを記憶する。
【0017】
操作部I/F215は、制御部210と操作部220とを接続する。操作部220には、タッチパネル機能を有する液晶表示部やキーボードなどが備えられている。
【0018】
プリンタI/F216は、制御部210とプリンタ221とを接続する。プリンタ221で印刷すべき画像データはプリンタI/F216を介して制御部210からプリンタ221に転送され、プリンタ221において用紙などの記録媒体上に印刷される。
【0019】
スキャナI/F217は、制御部210とスキャナ222とを接続する。スキャナ222は、スキャナ222にセットされた原稿上の画像を読み取って画像データを生成し、スキャナI/F217を介して制御部210に入力する。
【0020】
ネットワークI/F218は、制御部210(MFP101)をネットワークに接続し、ネットワーク上の別の装置との情報の送受信を行う。
【0021】
図3は、文書管理サーバ102の構成を示すブロック図である。
【0022】
CPU311を含む制御部310は、Webサーバ102全体の動作を制御する。なお、316は、制御部310内の各ブロックを接続するバスである。CPU311は、ROM312に記憶された制御プログラムを読み出して読取制御や送信制御などの各種制御処理を実行する。RAM313は、CPU311の主メモリ、ワークエリアなどの一時記憶領域として用いられる。HDD314は、画像データや各種プログラムを記憶する。
【0023】
ネットワークI/F315は、制御部310(文書管理サーバ102)をネットワークに接続し、ネットワーク上の別の装置との情報の送受信を行う。
【0024】
図4は、MFP101と文書管理サーバ102のソフトウェア構成例を表す図である。図4に示すMFP101の各機能部は、CPU211が、HDD214またはROM212に記憶されている制御プログラムを、RAM213を一時記憶領域として使用しながら実行することにより実現される。同様に、図4に示す文書管理サーバ102の各機能部は、CPU311が、HDD314またはROM312に記憶されている制御プログラムを、RAM313を一時記憶領域として使用しながら実行することにより実現される。
(MFPのソフトウェア構成)
MFP101は、文書印刷部411、文書読取部412、文書送信部413、宛先情報管理部414、MFPユーザ管理部415、宛先データベース431、MFPユーザデータベース432を備えている。
【0025】
文書印刷部411は、文書読取部412が読み取った文書やネットワークを介して送信されてきた印刷ジョブを解釈して、プリンタI/F216を通じてプリンタ221で印刷する処理を行う。
【0026】
文書読取部412は、スキャナI/F217を通じてスキャナ222を制御し、紙原稿を電子的に読み込む処理を行う。
【0027】
文書送信部413は、文書読取部412が読み取った文書を、ネットワークを介して外部の装置に送信する。送信の宛先情報は、ユーザからの指示に基づいて、宛先データベース431から取得する。
【0028】
宛先情報管理部414は、操作部220からのユーザの操作もしくはPC103からのユーザの遠隔の操作によって、文書送信先の宛先情報(図5参照、説明は後述)を設定する処理を行う。ここで設定された宛先情報は、宛先データベース431に格納される。また、宛先情報管理部414は、文書管理サーバ102から送られてくる情報に基づき、文書送信時に使用された宛先データベース431内の宛先情報の内容を変更する処理も行う。
【0029】
MFPユーザ管理部415は、MFP101の管理者によるユーザの登録・削除や、ユーザがMFP101を操作しようとする際のユーザの認証処理を行う。ユーザが認証のために用いるパスワードや各ユーザの属性情報は、MFPユーザデータベース432に格納される。
【0030】
宛先データベース431は、宛先情報管理部414で設定された宛先情報を格納する。
MFPユーザデータベース432は、ユーザのパスワードやその他の属性情報を格納する。
(文書管理サーバのソフトウェア構成)
文書管理サーバ102は、フォルダ管理部441、文書受信格納部442、格納先変更部443、操作履歴管理部444、ユーザ管理部445、文書データベース461、操作履歴データベース462、ユーザ管理部463を備えている。
【0031】
フォルダ管理部441は、フォルダの階層構造やアクセス権等の情報を管理する。これらの情報は文書データベース461に格納される。
【0032】
文書受信格納部442は、MFP101やPC103から送信されてきた文書を受信し、文書と一緒に送信されてくる宛先情報の指定に基づき、フォルダに配置する。このとき、文書情報は、文書データベース461に格納される。また、文書受信格納部442は、格納結果情報を文書送信元にレスポンスとして返送する。
【0033】
格納先変更部443は、文書と共に送信されてきた宛先情報で指定される宛先が現存しない場合に、文書受信格納部442から呼び出される。そして、操作履歴データベース462を参照して決定される宛先を文書の格納先とする。
【0034】
操作履歴管理部444は、フォルダ管理部441等で行われた各操作を記録する処理を行う(図6参照、説明は後述)。
【0035】
ユーザ管理部445は、文書管理サーバ102の管理者によるユーザの登録・削除や、ユーザが文書管理サーバ102を操作しようとする際のユーザの認証処理を行う。ユーザが認証のために用いるパスワードや各ユーザの属性情報は、ユーザデータベース463に格納されている。
【0036】
文書データベース461は、フォルダの階層構造や文書、アクセス権等の情報を格納する。
【0037】
操作履歴データベース462は、操作履歴管理部444によって記録される操作履歴情報を格納する。
【0038】
ユーザデータベース463は、ユーザのパスワードやその他の属性情報を格納する。
(宛先情報の例)
図5は、宛先データベース431に格納される宛先情報の例である。本実施例では、宛先情報は、MFPにおけるユーザ毎に管理されている。宛先情報には、それぞれ送信先のホスト名とパス(通常、これらを組み合わせてできるURLを送信先として使用)と、送信先での認証に使用されるユーザ名およびパスワードからなる。
(操作履歴情報の例)
図6は、操作履歴データベース462に格納される操作履歴情報の例である。操作履歴情報は、操作日時、操作者、操作種、操作対象、変更属性、変更前の値、変更後の値からなる。例えば、レコード601は、「2009年10月1日11時12分22秒」に、「admin1」というユーザが、「/AAA/fff」というパスにあるフォルダのフォルダ名を、「fff」から「zzz」に変更したということを表している。
(文書送信時のMFP101のフロー)
図7は、MFP101が紙文書を読み取って電子化し、その電子化した文書を文書管理サーバ102に送信する際の動作を表すフローチャートである。図7のフローチャートに示す各動作は、MFP101のCPU211が制御プログラムを実行することにより実現される。
【0039】
ステップS701で、文書送信部413が、ユーザから送信宛先の指定を受け付ける。宛先の指定は、事前に宛先データベース431に登録済みの宛先の中からユーザに選択させるか、一旦宛先情報管理部414に制御を渡し、その場で新規の宛先としてユーザに登録させることによって行われる。なお、新規の宛先が設定された場合、その情報は宛先情報管理部414によって宛先データベース431に格納される。
【0040】
ステップS702で、文書読取部412が、ユーザから操作部220にある実行ボタンの押下を受け付けることで、文書の読取を行う。
【0041】
文書の読取後、ステップS703では、文書送信部414が、ステップS701で設定された宛先に対して、文書読取部412が読み取った文書データを、文書名および宛先の情報と共に文書登録リクエストとして送信する。なお、ここで送信される文書の文書名は、文書読取部412が文書を読み取ったときのMFP101内の時刻を用いた名称が設定されるものとする。例えば、2009年10月1日12時27分35秒に読取が行われた場合、文書名は「20091001122735.pdf」のようになる。しかし、文書名の付与方法はこれに限定されるものではなく、宛先ごとに異なる命名規則を設定できるようにしても良い。また、宛先の情報は、図5に示すホスト名、パス、ユーザ名、パスワードである。
【0042】
ステップS704では、文書送信部413が、ステップS703で送信したリクエストのレスポンスを受信する。
【0043】
ステップS705では、文書送信部413が、受信したレスポンスの中に送信時に用いた宛先情報と異なる宛先情報が含まれているかどうか判定し、含まれていればステップS706の処理に進む。含まれていない場合は、特に何もせずに処理を終了する。
【0044】
ステップS706では、ステップS705で含まれていた宛先情報を、文書送信部413から宛先情報管理部414が受け取る。そして、宛先情報管理部414は、送信時に使用された宛先データベース431内の宛先情報を、文書送信部413から渡された宛先情報で更新し、処理を終了する。
(文書受信時の文書管理サーバ102のフロー)
図8は、文書管理サーバ102が、MFP101から文書登録リクエストを受信する際の動作を表すフローチャートである。図8のフローチャートに示す各動作は、文書管理サーバ102のCPU311が制御プログラムを実行することにより実現される。
【0045】
ステップS801では、文書受信格納部442が文書登録リクエストを受信する。
【0046】
ステップS802では、文書受信格納部442が受信したリクエストに含まれる宛先情報のユーザ名とパスワードを抽出し、ユーザ管理部445に渡す。そして、ユーザ管理部445がユーザ認証を行う。認証がOKであればステップS803へ進む。認証がNGであればステップS808へ進む。
【0047】
ステップS803では、文書受信格納部442が、受信したリクエストに含まれる宛先情報のパスを抽出し、そこで指定されているフォルダが、文書管理サーバ102内に現存するかどうかを判定する。現存していれば、ステップS806に進む。存在していない場合はステップS804に進む。
【0048】
ステップS804では、文書受信格納部442がステップS803で抽出した宛先情報(パス)を格納先変更部443に渡す。そして、格納先変更部443は、操作履歴からフォルダの変更情報を取得し、宛先で指定されたフォルダが現在どうなっているかの特定を試みる。その詳細な処理については図9を用いて後述する。
【0049】
ステップS805では、格納先変更部443が、ステップS804でフォルダが特定できたかどうかを判定する。特定できた場合にはその特定したフォルダを示すパスを宛先として文書受信格納部442に渡し、ステップS806へ進む。特定できなかった場合にはステップS808へ進む。
【0050】
ステップS806では、登録を要求したユーザが宛先のフォルダに文書を登録するための権限を有するかどうかを、文書受信格納部442が判定する。権限がある場合にはステップS807へ進む。権限がない場合はステップS808へ進む。
【0051】
ステップS807では、文書受信格納部442が、宛先のフォルダに文書を登録し、文書登録処理結果を成功とするレスポンス情報を生成する。なお、ステップS804において宛先情報が変更されていた場合には、変更後の宛先情報をレスポンス情報に含める。
【0052】
ステップS808では、文書受信格納部442が、文書登録リクエストに対する処理結果をエラーとするレスポンス情報を生成する。
【0053】
ステップS809では、文書受信格納部442が、レスポンス情報を文書登録リクエスト元であるMFP101に返送し、処理を終了する。
【0054】
(ステップS804の詳細フロー)
続いて、図9のフローチャートを用いて、ステップS804で格納先変更部443が行う処理の詳細を説明する。
【0055】
ステップS901で、格納先変更部443が、操作履歴データベース462から、操作対象が宛先と一致するレコードを取得する。例えば、宛先のフォルダが「/AAA/fff」である場合、操作履歴レコード601が取得される。
【0056】
ステップS902では、格納先変更部443が、ステップS901においてレコードが取得されたかどうかを判定する。レコードが取得された場合はステップS903へ進む。レコードが取得されなかった場合はステップS907へ進む。
【0057】
ステップS903では、格納先変更部443が、ステップS901で複数のレコードが取得された場合に、操作日時が最も新しいレコードの操作種が「削除」であるかどうかを判定する。「削除」である場合、ステップS908へ進む。「削除」でない場合、ステップS904へ進む。
【0058】
ステップS904では、格納先変更部443が、ステップS901で取得したレコードの中で、操作日時が最も新しいレコードの変更後の値が示すパスに宛先を変更する。例えば、ステップS901で取得されたレコードが601であった場合、宛先を「/AAA/zzz」に変更する。
【0059】
ステップS905では、格納先変更部443が、ステップS904での変更後の宛先のフォルダが、現存しているかどうかを判定する。現存していればステップS906へ進む。現存していない場合は、ステップS901に戻り、変更後の宛先について操作履歴のレコード取得からやり直す。例えば、ステップS901で取得されたレコードが602であった場合、変更後の宛先は「/CCC/aaa」となっている。ここで、「/CCC/aaa」が現存していない場合はステップS901に戻り、今度はレコード603が取得されるようになる。
【0060】
ステップS906では、格納先変更部443が、元々の宛先のフォルダが現在どうなっているかの特定ができたということを、ステップS804の処理結果として終了する。
【0061】
ステップS907では、格納先変更部443が、元々の宛先のフォルダが現在どうなっているかの特定ができなかったということを、ステップS804の処理結果として終了する。
【0062】
ステップS908では、格納先変更部443が、元々の宛先のフォルダが削除済みのため現在どうなっているかの特定ができなかったということを、ステップS804の処理結果として終了する。
【0063】
以上のような処理によって、元の宛先フォルダのパスに変更があっても、操作履歴の情報を元に、変更後のパスを特定して格納すると共に、送信元であるMFP側の宛先情報を変更することができる。このため、ユーザの設定変更の手間が軽減できる。
(実施例2)
次に、本発明に係る第2の実施形態について説明する。実施例2では、宛先フォルダのパスの変更だけでなく、宛先フォルダが削除されていた場合および文書を登録する権限がなくなっていた場合の対応を実現するものである。以下では、実施例1と共通する部分の説明は省略し、違いのある部分についてのみ説明する。
(文書管理サーバ102のソフトウェア構成)
図10は、実施例2における文書管理サーバ102のソフトウェア構成例を表す図である。図4に示した実施例1の構成と比較して、通知部446が追加されている。
【0064】
通知部446は、必要に応じて、システムの管理者や、MFP101で文書送信を実行したユーザに対して、メールを用いて各種の通知を行う。
(文書受信時の文書管理サーバ102のフロー)
図11は、文書管理サーバ102がMFP101から文書登録リクエストを受信する際の動作を表すフローチャートである。図11のフローチャートに示す各動作は、文書管理サーバ102のCPU311が制御プログラムを実行することにより実現される。
【0065】
ステップS1101では、文書受信格納部442が文書登録リクエストを受信する。
ステップS1102では、文書受信格納部442が受信したリクエストに含まれる宛先情報のユーザ名とパスワードを抽出し、ユーザ管理部445に渡す。そして、ユーザ管理部445がユーザ認証を行う。認証がOKであればステップS1103へ進む。認証がNGであればステップS1116に進む。
【0066】
ステップS1103では、文書受信格納部442が、受信したリクエストに含まれる宛先情報のパスを抽出し、そこで指定されているフォルダが、文書管理サーバ102内に現存するかどうかを判定する。現存していれば、ステップS1106に進む。存在していない場合はステップS1104に進む。
【0067】
ステップS1104では、文書受信格納部442がステップS1103で抽出した宛先情報のパスを格納先変更部443に渡す。そして、格納先変更部443は、操作履歴からフォルダの変更情報を取得し、宛先で指定されたフォルダが現在どうなっているかの特定を試みる。その詳細な処理については実施例1の図9と同様であるため、ここでは割愛する。
【0068】
ステップS1105では、格納先変更部443が、ステップS1104でフォルダが特定できたかどうかを判定する。特定できた場合にはその特定したフォルダを示すパスを宛先として文書受信格納部442に渡し、ステップS1106へ進む。特定できなかった場合には、ステップS1108へ進む。
【0069】
ステップS1106では、登録を要求したユーザが宛先のフォルダに文書を登録するための権限を有するかどうかを、文書受信格納部442が判定する。権限がある場合にはステップS1107へ進む。権限がない場合はステップS1110へ進む。
【0070】
ステップS1107では、文書受信格納部442が、宛先のフォルダに文書を登録し、文書登録処理結果を成功とするレスポンス情報を生成する。なお、ステップS1104において宛先情報が変更されていた場合には、変更後の宛先情報をレスポンス情報に含める。
【0071】
ステップS1108では、格納先変更部443が、宛先フォルダが削除済みかどうかを判定する。削除済みである場合にはステップS1109へ進む。削除済みでない場合にはステップS1116へ進む。
【0072】
ステップS1109では、格納先変更部443が、宛先フォルダのパスをフォルダ管理部441に渡し、そのパスに仮フォルダを作成させる。そしてその仮フォルダを宛先フォルダとする。
【0073】
ステップS1110では、文書登録を要求したユーザが、宛先フォルダに対して過去に文書を登録する権限を有していたかどうかを、格納先変更部443が取得する。この処理の詳細については図12に示す。
【0074】
ステップS1111では、格納先変更部443がステップS1110の結果を判定する。文書登録を要求したユーザが過去に権限を有していた場合は、ステップS1112へ進む。有していなかった場合には、ステップS1114に進む。
【0075】
ステップS1112では、文書受信格納部442が、送信されてきた文書を宛先フォルダに仮文書として登録する。
【0076】
ステップS1113では、通知部446が、宛先フォルダに仮文書の登録があった旨を、文書管理サーバ102の管理者、もしくは、宛先フォルダの管理者に対して、メールで通知する。この通知によって、管理者に、ステップS1112の仮文書登録に対しての承認もしくは否認の処理を促す。なおメールの本文には、この仮文書登録の承認もしくは否認を行うためのURLを記載し、管理者はそのURLにアクセスすることで、承認もしくは否認の処理を簡単に実行することできる。
【0077】
ステップS1114では、ステップS1109での仮フォルダの作成が行われたかどうかを、格納先変更部443が判定する。行われていた場合はステップS1115へ進む。行われていなかった場合はステップS1116へ進む。
【0078】
ステップS1115では、格納先変更部443が、ステップS1109で作成された仮フォルダをフォルダ管理部441に削除させる。
【0079】
ステップS1116では、文書受信格納部442が、文書登録リクエストに対する処理結果をエラーとするレスポンス情報を生成する。
【0080】
ステップS1117では、文書受信格納部442が、レスポンス情報を文書登録リクエスト元であるMFP101に返送し、処理を終了する。
(ステップS1110の詳細フロー)
続いて、図12のフローチャートを用いて、ステップS1110で格納先変更部443が行う処理の詳細を説明する。
【0081】
ステップS1201で、格納先変更部443が、操作履歴データベース462から、宛先フォルダにおける文書登録の権限付与操作であって、その対象となっているユーザが、文書登録を要求したユーザであるレコードを取得する。例えば、宛先フォルダが「/AAA/ppp」であり、登録要求ユーザが「user1」であるとする。このとき、図6のレコード605の変更前の値が「user1:R」(「user1」に文書読出し権限あり)であり、変更後の値が「user1:RW」(「user1」に文書読出し権限と文書登録権限あり)となっている。つまり、レコード605は、「user1」に文書登録の権限を付与したことを示す操作履歴であって、このレコード605がステップS1201で取得されることになる。
【0082】
ステップS1202で、格納先変更部443が、文書登録を要求したユーザに過去に宛先フォルダに対する文書登録の権限があったかどうかを判定する。この判定は、ステップS1201でレコードが取得されたかどうかを判定することにより行われる。レコードが取得されていた場合は、ステップS1203へ進む。レコードが取得されていなかった場合は、ステップS1204へ進む。
【0083】
ステップS1203では、過去に文書登録の権限ありとして、過去の文書登録権限の有無について取得の処理を終了する。
【0084】
ステップS1204では、過去に文書登録の権限なしとして、過去の文書登録権限の有無について取得の処理を終了する。
(仮文書登録への処置処理要求受信時のフロー)
続いて、図13のフローチャートを用いて、ステップS1113での通知を受け取った管理者から、仮文書登録への処置処理の要求(通知のメールに記載されているURLへのアクセス)を受信した際の文書管理サーバ102の動作を説明する。
【0085】
ステップS1301で、仮文書登録への処置処理の要求を受信すると、フォルダ管理部441が、仮文書登録の承認もしくは否認を行わせるための操作画面情報を、要求元の管理者に返送する。
【0086】
ステップS1302で、フォルダ管理部441は、ステップS1301の操作画面に対して管理者が行った操作を判定する。承認の操作が行われた場合はステップS1303へ進む。否認の操作が行われた場合はステップS1304へ進む。
【0087】
ステップS1303で、フォルダ管理部441は、仮フォルダが作られていた場合は仮フォルダを正式なフォルダとし、仮文書を正式な文書として登録する。この正式な登録によって、管理者および文書登録要求ユーザ以外のユーザにも可読状態となる。また、文書登録要求ユーザに対して、仮文書登録が承認され、正式登録された旨の通知をするためのメール本文を作成する。
【0088】
ステップS1304で、フォルダ管理部441は、仮文書を削除し、仮フォルダが作られていた場合は仮フォルダも削除する。そして、文書登録要求ユーザに対して、仮文書登録が否認され、削除された旨の通知をするためのメール本文を作成する。このとき、仮文書自体をメールに添付するか、仮文書を取得するためのURLをメール本文に含めても良い。
【0089】
ステップS1305で、通知部446は、ステップS1303もしくはステップS1304の処理に基づいて、文書登録要求ユーザに対して、仮文書登録の処置結果をメールで通知する。
【0090】
以上のように、実施例2では、宛先フォルダが削除されていた場合および文書を登録する権限がなくなっていた場合でも、仮登録として受け付けるため、送信側での設定変更を行う手間を軽減することができる。
【符号の説明】
【0091】
101 MFP
102 文書管理サーバ
413 文書送信部
414 宛先情報管理部
431 宛先データベース
441 フォルダ管理部
442 文書受信格納部
443 格納先変更部
444 操作履歴管理部
462 操作履歴データベース
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディジタル複合機(Multi Function Peripheral、以下MFPとする)等から、外部のサービスに対して文書を送信する際の宛先の設定変更に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、MFPの高機能化により、MFPで読み取った紙原稿を電子化し、外部の文書保管サービスに対して送信することが実現されている。送信を受ける文書保管サービス側は、MFPからの送信データに含まれる宛先情報や認証情報を解釈し、送信されてきた電子文書を指定されたフォルダ等に格納する。
【0003】
このようなことを行うオペレーションとして、ユーザはMFPの操作パネルにおいて、送信する文書保管サービスへの認証情報および宛先情報を入力すると共に、原稿の読み取り設定を行い、読み取り開始ボタンを押下するということが必要となる。これに対し、最近では、それらの入力を、ネットワークで接続されたPC等から、予め遠隔で「定型業務ボタン」として設定しておき、操作を簡略化することが良く行われている。
【0004】
しかしながら、送信先の文書管理サービスにおいて、格納先フォルダ名の変更、格納先フォルダの削除や構成変更、アクセス権変更といったことが行われた場合、通常、MFP側でそれら変更情報を関知することができない。このため、「定型業務ボタン」に於ける格納先の設定をユーザが変更する手間が生じることになる。
【0005】
この場合の設定変更をMFP上で行うのは非常に煩雑である。よって、通常は一旦自席のPCの設置場所等に帰り、「定型業務ボタン」の設定変更を遠隔で行ってからMFPのところへ戻り、再度送信を実行することになるが、面倒であることは否めない。
【0006】
上記のような問題に対し、格納側の宛先となっているフォルダのアドレスに変更があった場合に、フォルダ名をキーとして検索することで、送信元の設定変更の手間を軽減する発明(特許文献1)がある。また、格納側のフォルダ構成等の変更を、格納側ではなく、別途管理用の装置で行い、送信側と格納側の設定変更を同期的に行わせる発明(特許文献2)がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−89181号公報
【特許文献2】特開2006−18540号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1の発明では、フォルダ名を使用して検索を行うため、名称が変わっている場合には、関連性のない別の共有フォルダを宛先とし得るという問題があった。また、特許文献2の技術では、送信側と受信側の他に、別途それらと通信可能な管理装置が必要となり、構成が複雑になるという問題があった。さらに、管理装置において送信側の設定情報を全部覚えておく必要があり、一回の設定変更が数多くの宛先情報に関連している場合、設定の反映処理に時間が掛かってしまうという問題があった。
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑み、格納側の送信先フォルダに変更があった場合に、元の宛先フォルダと関連する宛先を自動的に生成すると共に、送信側での設定変更を行う手間を軽減することができる情報処理システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決するために、本発明は、宛先設定情報に基づいて、文書管理装置に文書および前記宛先情報を送信する文書送信手段(413)と、前記宛先情報を記憶する宛先情報記憶手段(431)と、を有する文書送信装置(101)と、文書をフォルダに格納する文書格納手段(442)と、フォルダの階層構造やアクセス権および名称といったプロパティ情報を管理するフォルダ管理手段(441)と、を有する文書管理装置(102)と、からなる情報処理システムであって、前記文書管理装置は、装置内の各手段で行われた操作を記録する操作履歴管理手段(444)と、前記文書送信装置から送信されてきた前記宛先情報と前記文書を受信すると、前記宛先情報が前記フォルダ管理手段によって管理されているフォルダに合致するか判断し(S803)、合致しない場合は前記操作履歴管理手段が管理する前記宛先情報に関連する操作履歴情報(462)を参照し、前記宛先情報を変更する(S804)と共に、前記文書送信装置に変更後の宛先情報を送信する(S809)格納先変更手段(443)と、を更に有し、前記文書送信装置は、前記文書管理装置から受信した変更後の宛先情報に基づき、前記宛先情報記憶手段に格納されている前記宛先情報を変更する(S706)宛先情報変更手段(414)と、を更に有することを特徴とする情報処理システム(100)とした。
【発明の効果】
【0011】
格納側の送信先フォルダに変更があった場合に、元の宛先フォルダと関連する宛先を自動的に生成すると共に、送信側での設定変更を行う手間を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】情報処理システムのネットワーク概略図である。
【図2】MFP101の内部構成を示す図である。
【図3】文書管理サーバ102の内部構成を示す図である。
【図4】情報処理システムのソフトウェア構成を示す図である。
【図5】宛先情報の例である。
【図6】操作履歴情報の例である。
【図7】文書送信時のMFP101のフローチャートである。
【図8】文書受信時の文書管理サーバ102のフローチャートである。
【図9】ステップS804の詳細処理を示すフローチャートである。
【図10】実施例2の文書管理サーバ102のソフトウェア構成を示す図である。
【図11】実施例2の文書受信時の文書管理サーバ102のフローチャートである。
【図12】ステップS1110の詳細処理を示すフローチャートである。
【図13】仮文書登録の処置処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
(実施例1)
まず、本発明に係る第1の実施形態について説明する。
【0014】
図1は、第1の実施形態における情報処理システムの全体図である。
情報処理システム100は、MFP101、文書管理サーバ102およびそれらを接続するネットワーク110、120からなる。なお、ここでは110は企業内ネットワーク等のLANであり、120はインターネットである。また、MFP101や文書管理サーバ102に対して遠隔操作を行うためのPC103等を複数含んでいても良く、MFPや文書管理サーバもそれぞれ複数あっても良い。
【0015】
図2は、MFP101の構成を示すブロック図である。
【0016】
CPU211を含む制御部210は、MFP101全体の動作を制御する。なお、219は制御部210内の各ブロックを接続するバスである。CPU211は、ROM212に記憶された制御プログラムを読み出して読取制御や送信制御などの各種制御処理を実行する。RAM213は、CPU211の主メモリ、ワークエリアなどの一時記憶領域として用いられる。HDD214は、画像データや各種プログラムを記憶する。
【0017】
操作部I/F215は、制御部210と操作部220とを接続する。操作部220には、タッチパネル機能を有する液晶表示部やキーボードなどが備えられている。
【0018】
プリンタI/F216は、制御部210とプリンタ221とを接続する。プリンタ221で印刷すべき画像データはプリンタI/F216を介して制御部210からプリンタ221に転送され、プリンタ221において用紙などの記録媒体上に印刷される。
【0019】
スキャナI/F217は、制御部210とスキャナ222とを接続する。スキャナ222は、スキャナ222にセットされた原稿上の画像を読み取って画像データを生成し、スキャナI/F217を介して制御部210に入力する。
【0020】
ネットワークI/F218は、制御部210(MFP101)をネットワークに接続し、ネットワーク上の別の装置との情報の送受信を行う。
【0021】
図3は、文書管理サーバ102の構成を示すブロック図である。
【0022】
CPU311を含む制御部310は、Webサーバ102全体の動作を制御する。なお、316は、制御部310内の各ブロックを接続するバスである。CPU311は、ROM312に記憶された制御プログラムを読み出して読取制御や送信制御などの各種制御処理を実行する。RAM313は、CPU311の主メモリ、ワークエリアなどの一時記憶領域として用いられる。HDD314は、画像データや各種プログラムを記憶する。
【0023】
ネットワークI/F315は、制御部310(文書管理サーバ102)をネットワークに接続し、ネットワーク上の別の装置との情報の送受信を行う。
【0024】
図4は、MFP101と文書管理サーバ102のソフトウェア構成例を表す図である。図4に示すMFP101の各機能部は、CPU211が、HDD214またはROM212に記憶されている制御プログラムを、RAM213を一時記憶領域として使用しながら実行することにより実現される。同様に、図4に示す文書管理サーバ102の各機能部は、CPU311が、HDD314またはROM312に記憶されている制御プログラムを、RAM313を一時記憶領域として使用しながら実行することにより実現される。
(MFPのソフトウェア構成)
MFP101は、文書印刷部411、文書読取部412、文書送信部413、宛先情報管理部414、MFPユーザ管理部415、宛先データベース431、MFPユーザデータベース432を備えている。
【0025】
文書印刷部411は、文書読取部412が読み取った文書やネットワークを介して送信されてきた印刷ジョブを解釈して、プリンタI/F216を通じてプリンタ221で印刷する処理を行う。
【0026】
文書読取部412は、スキャナI/F217を通じてスキャナ222を制御し、紙原稿を電子的に読み込む処理を行う。
【0027】
文書送信部413は、文書読取部412が読み取った文書を、ネットワークを介して外部の装置に送信する。送信の宛先情報は、ユーザからの指示に基づいて、宛先データベース431から取得する。
【0028】
宛先情報管理部414は、操作部220からのユーザの操作もしくはPC103からのユーザの遠隔の操作によって、文書送信先の宛先情報(図5参照、説明は後述)を設定する処理を行う。ここで設定された宛先情報は、宛先データベース431に格納される。また、宛先情報管理部414は、文書管理サーバ102から送られてくる情報に基づき、文書送信時に使用された宛先データベース431内の宛先情報の内容を変更する処理も行う。
【0029】
MFPユーザ管理部415は、MFP101の管理者によるユーザの登録・削除や、ユーザがMFP101を操作しようとする際のユーザの認証処理を行う。ユーザが認証のために用いるパスワードや各ユーザの属性情報は、MFPユーザデータベース432に格納される。
【0030】
宛先データベース431は、宛先情報管理部414で設定された宛先情報を格納する。
MFPユーザデータベース432は、ユーザのパスワードやその他の属性情報を格納する。
(文書管理サーバのソフトウェア構成)
文書管理サーバ102は、フォルダ管理部441、文書受信格納部442、格納先変更部443、操作履歴管理部444、ユーザ管理部445、文書データベース461、操作履歴データベース462、ユーザ管理部463を備えている。
【0031】
フォルダ管理部441は、フォルダの階層構造やアクセス権等の情報を管理する。これらの情報は文書データベース461に格納される。
【0032】
文書受信格納部442は、MFP101やPC103から送信されてきた文書を受信し、文書と一緒に送信されてくる宛先情報の指定に基づき、フォルダに配置する。このとき、文書情報は、文書データベース461に格納される。また、文書受信格納部442は、格納結果情報を文書送信元にレスポンスとして返送する。
【0033】
格納先変更部443は、文書と共に送信されてきた宛先情報で指定される宛先が現存しない場合に、文書受信格納部442から呼び出される。そして、操作履歴データベース462を参照して決定される宛先を文書の格納先とする。
【0034】
操作履歴管理部444は、フォルダ管理部441等で行われた各操作を記録する処理を行う(図6参照、説明は後述)。
【0035】
ユーザ管理部445は、文書管理サーバ102の管理者によるユーザの登録・削除や、ユーザが文書管理サーバ102を操作しようとする際のユーザの認証処理を行う。ユーザが認証のために用いるパスワードや各ユーザの属性情報は、ユーザデータベース463に格納されている。
【0036】
文書データベース461は、フォルダの階層構造や文書、アクセス権等の情報を格納する。
【0037】
操作履歴データベース462は、操作履歴管理部444によって記録される操作履歴情報を格納する。
【0038】
ユーザデータベース463は、ユーザのパスワードやその他の属性情報を格納する。
(宛先情報の例)
図5は、宛先データベース431に格納される宛先情報の例である。本実施例では、宛先情報は、MFPにおけるユーザ毎に管理されている。宛先情報には、それぞれ送信先のホスト名とパス(通常、これらを組み合わせてできるURLを送信先として使用)と、送信先での認証に使用されるユーザ名およびパスワードからなる。
(操作履歴情報の例)
図6は、操作履歴データベース462に格納される操作履歴情報の例である。操作履歴情報は、操作日時、操作者、操作種、操作対象、変更属性、変更前の値、変更後の値からなる。例えば、レコード601は、「2009年10月1日11時12分22秒」に、「admin1」というユーザが、「/AAA/fff」というパスにあるフォルダのフォルダ名を、「fff」から「zzz」に変更したということを表している。
(文書送信時のMFP101のフロー)
図7は、MFP101が紙文書を読み取って電子化し、その電子化した文書を文書管理サーバ102に送信する際の動作を表すフローチャートである。図7のフローチャートに示す各動作は、MFP101のCPU211が制御プログラムを実行することにより実現される。
【0039】
ステップS701で、文書送信部413が、ユーザから送信宛先の指定を受け付ける。宛先の指定は、事前に宛先データベース431に登録済みの宛先の中からユーザに選択させるか、一旦宛先情報管理部414に制御を渡し、その場で新規の宛先としてユーザに登録させることによって行われる。なお、新規の宛先が設定された場合、その情報は宛先情報管理部414によって宛先データベース431に格納される。
【0040】
ステップS702で、文書読取部412が、ユーザから操作部220にある実行ボタンの押下を受け付けることで、文書の読取を行う。
【0041】
文書の読取後、ステップS703では、文書送信部414が、ステップS701で設定された宛先に対して、文書読取部412が読み取った文書データを、文書名および宛先の情報と共に文書登録リクエストとして送信する。なお、ここで送信される文書の文書名は、文書読取部412が文書を読み取ったときのMFP101内の時刻を用いた名称が設定されるものとする。例えば、2009年10月1日12時27分35秒に読取が行われた場合、文書名は「20091001122735.pdf」のようになる。しかし、文書名の付与方法はこれに限定されるものではなく、宛先ごとに異なる命名規則を設定できるようにしても良い。また、宛先の情報は、図5に示すホスト名、パス、ユーザ名、パスワードである。
【0042】
ステップS704では、文書送信部413が、ステップS703で送信したリクエストのレスポンスを受信する。
【0043】
ステップS705では、文書送信部413が、受信したレスポンスの中に送信時に用いた宛先情報と異なる宛先情報が含まれているかどうか判定し、含まれていればステップS706の処理に進む。含まれていない場合は、特に何もせずに処理を終了する。
【0044】
ステップS706では、ステップS705で含まれていた宛先情報を、文書送信部413から宛先情報管理部414が受け取る。そして、宛先情報管理部414は、送信時に使用された宛先データベース431内の宛先情報を、文書送信部413から渡された宛先情報で更新し、処理を終了する。
(文書受信時の文書管理サーバ102のフロー)
図8は、文書管理サーバ102が、MFP101から文書登録リクエストを受信する際の動作を表すフローチャートである。図8のフローチャートに示す各動作は、文書管理サーバ102のCPU311が制御プログラムを実行することにより実現される。
【0045】
ステップS801では、文書受信格納部442が文書登録リクエストを受信する。
【0046】
ステップS802では、文書受信格納部442が受信したリクエストに含まれる宛先情報のユーザ名とパスワードを抽出し、ユーザ管理部445に渡す。そして、ユーザ管理部445がユーザ認証を行う。認証がOKであればステップS803へ進む。認証がNGであればステップS808へ進む。
【0047】
ステップS803では、文書受信格納部442が、受信したリクエストに含まれる宛先情報のパスを抽出し、そこで指定されているフォルダが、文書管理サーバ102内に現存するかどうかを判定する。現存していれば、ステップS806に進む。存在していない場合はステップS804に進む。
【0048】
ステップS804では、文書受信格納部442がステップS803で抽出した宛先情報(パス)を格納先変更部443に渡す。そして、格納先変更部443は、操作履歴からフォルダの変更情報を取得し、宛先で指定されたフォルダが現在どうなっているかの特定を試みる。その詳細な処理については図9を用いて後述する。
【0049】
ステップS805では、格納先変更部443が、ステップS804でフォルダが特定できたかどうかを判定する。特定できた場合にはその特定したフォルダを示すパスを宛先として文書受信格納部442に渡し、ステップS806へ進む。特定できなかった場合にはステップS808へ進む。
【0050】
ステップS806では、登録を要求したユーザが宛先のフォルダに文書を登録するための権限を有するかどうかを、文書受信格納部442が判定する。権限がある場合にはステップS807へ進む。権限がない場合はステップS808へ進む。
【0051】
ステップS807では、文書受信格納部442が、宛先のフォルダに文書を登録し、文書登録処理結果を成功とするレスポンス情報を生成する。なお、ステップS804において宛先情報が変更されていた場合には、変更後の宛先情報をレスポンス情報に含める。
【0052】
ステップS808では、文書受信格納部442が、文書登録リクエストに対する処理結果をエラーとするレスポンス情報を生成する。
【0053】
ステップS809では、文書受信格納部442が、レスポンス情報を文書登録リクエスト元であるMFP101に返送し、処理を終了する。
【0054】
(ステップS804の詳細フロー)
続いて、図9のフローチャートを用いて、ステップS804で格納先変更部443が行う処理の詳細を説明する。
【0055】
ステップS901で、格納先変更部443が、操作履歴データベース462から、操作対象が宛先と一致するレコードを取得する。例えば、宛先のフォルダが「/AAA/fff」である場合、操作履歴レコード601が取得される。
【0056】
ステップS902では、格納先変更部443が、ステップS901においてレコードが取得されたかどうかを判定する。レコードが取得された場合はステップS903へ進む。レコードが取得されなかった場合はステップS907へ進む。
【0057】
ステップS903では、格納先変更部443が、ステップS901で複数のレコードが取得された場合に、操作日時が最も新しいレコードの操作種が「削除」であるかどうかを判定する。「削除」である場合、ステップS908へ進む。「削除」でない場合、ステップS904へ進む。
【0058】
ステップS904では、格納先変更部443が、ステップS901で取得したレコードの中で、操作日時が最も新しいレコードの変更後の値が示すパスに宛先を変更する。例えば、ステップS901で取得されたレコードが601であった場合、宛先を「/AAA/zzz」に変更する。
【0059】
ステップS905では、格納先変更部443が、ステップS904での変更後の宛先のフォルダが、現存しているかどうかを判定する。現存していればステップS906へ進む。現存していない場合は、ステップS901に戻り、変更後の宛先について操作履歴のレコード取得からやり直す。例えば、ステップS901で取得されたレコードが602であった場合、変更後の宛先は「/CCC/aaa」となっている。ここで、「/CCC/aaa」が現存していない場合はステップS901に戻り、今度はレコード603が取得されるようになる。
【0060】
ステップS906では、格納先変更部443が、元々の宛先のフォルダが現在どうなっているかの特定ができたということを、ステップS804の処理結果として終了する。
【0061】
ステップS907では、格納先変更部443が、元々の宛先のフォルダが現在どうなっているかの特定ができなかったということを、ステップS804の処理結果として終了する。
【0062】
ステップS908では、格納先変更部443が、元々の宛先のフォルダが削除済みのため現在どうなっているかの特定ができなかったということを、ステップS804の処理結果として終了する。
【0063】
以上のような処理によって、元の宛先フォルダのパスに変更があっても、操作履歴の情報を元に、変更後のパスを特定して格納すると共に、送信元であるMFP側の宛先情報を変更することができる。このため、ユーザの設定変更の手間が軽減できる。
(実施例2)
次に、本発明に係る第2の実施形態について説明する。実施例2では、宛先フォルダのパスの変更だけでなく、宛先フォルダが削除されていた場合および文書を登録する権限がなくなっていた場合の対応を実現するものである。以下では、実施例1と共通する部分の説明は省略し、違いのある部分についてのみ説明する。
(文書管理サーバ102のソフトウェア構成)
図10は、実施例2における文書管理サーバ102のソフトウェア構成例を表す図である。図4に示した実施例1の構成と比較して、通知部446が追加されている。
【0064】
通知部446は、必要に応じて、システムの管理者や、MFP101で文書送信を実行したユーザに対して、メールを用いて各種の通知を行う。
(文書受信時の文書管理サーバ102のフロー)
図11は、文書管理サーバ102がMFP101から文書登録リクエストを受信する際の動作を表すフローチャートである。図11のフローチャートに示す各動作は、文書管理サーバ102のCPU311が制御プログラムを実行することにより実現される。
【0065】
ステップS1101では、文書受信格納部442が文書登録リクエストを受信する。
ステップS1102では、文書受信格納部442が受信したリクエストに含まれる宛先情報のユーザ名とパスワードを抽出し、ユーザ管理部445に渡す。そして、ユーザ管理部445がユーザ認証を行う。認証がOKであればステップS1103へ進む。認証がNGであればステップS1116に進む。
【0066】
ステップS1103では、文書受信格納部442が、受信したリクエストに含まれる宛先情報のパスを抽出し、そこで指定されているフォルダが、文書管理サーバ102内に現存するかどうかを判定する。現存していれば、ステップS1106に進む。存在していない場合はステップS1104に進む。
【0067】
ステップS1104では、文書受信格納部442がステップS1103で抽出した宛先情報のパスを格納先変更部443に渡す。そして、格納先変更部443は、操作履歴からフォルダの変更情報を取得し、宛先で指定されたフォルダが現在どうなっているかの特定を試みる。その詳細な処理については実施例1の図9と同様であるため、ここでは割愛する。
【0068】
ステップS1105では、格納先変更部443が、ステップS1104でフォルダが特定できたかどうかを判定する。特定できた場合にはその特定したフォルダを示すパスを宛先として文書受信格納部442に渡し、ステップS1106へ進む。特定できなかった場合には、ステップS1108へ進む。
【0069】
ステップS1106では、登録を要求したユーザが宛先のフォルダに文書を登録するための権限を有するかどうかを、文書受信格納部442が判定する。権限がある場合にはステップS1107へ進む。権限がない場合はステップS1110へ進む。
【0070】
ステップS1107では、文書受信格納部442が、宛先のフォルダに文書を登録し、文書登録処理結果を成功とするレスポンス情報を生成する。なお、ステップS1104において宛先情報が変更されていた場合には、変更後の宛先情報をレスポンス情報に含める。
【0071】
ステップS1108では、格納先変更部443が、宛先フォルダが削除済みかどうかを判定する。削除済みである場合にはステップS1109へ進む。削除済みでない場合にはステップS1116へ進む。
【0072】
ステップS1109では、格納先変更部443が、宛先フォルダのパスをフォルダ管理部441に渡し、そのパスに仮フォルダを作成させる。そしてその仮フォルダを宛先フォルダとする。
【0073】
ステップS1110では、文書登録を要求したユーザが、宛先フォルダに対して過去に文書を登録する権限を有していたかどうかを、格納先変更部443が取得する。この処理の詳細については図12に示す。
【0074】
ステップS1111では、格納先変更部443がステップS1110の結果を判定する。文書登録を要求したユーザが過去に権限を有していた場合は、ステップS1112へ進む。有していなかった場合には、ステップS1114に進む。
【0075】
ステップS1112では、文書受信格納部442が、送信されてきた文書を宛先フォルダに仮文書として登録する。
【0076】
ステップS1113では、通知部446が、宛先フォルダに仮文書の登録があった旨を、文書管理サーバ102の管理者、もしくは、宛先フォルダの管理者に対して、メールで通知する。この通知によって、管理者に、ステップS1112の仮文書登録に対しての承認もしくは否認の処理を促す。なおメールの本文には、この仮文書登録の承認もしくは否認を行うためのURLを記載し、管理者はそのURLにアクセスすることで、承認もしくは否認の処理を簡単に実行することできる。
【0077】
ステップS1114では、ステップS1109での仮フォルダの作成が行われたかどうかを、格納先変更部443が判定する。行われていた場合はステップS1115へ進む。行われていなかった場合はステップS1116へ進む。
【0078】
ステップS1115では、格納先変更部443が、ステップS1109で作成された仮フォルダをフォルダ管理部441に削除させる。
【0079】
ステップS1116では、文書受信格納部442が、文書登録リクエストに対する処理結果をエラーとするレスポンス情報を生成する。
【0080】
ステップS1117では、文書受信格納部442が、レスポンス情報を文書登録リクエスト元であるMFP101に返送し、処理を終了する。
(ステップS1110の詳細フロー)
続いて、図12のフローチャートを用いて、ステップS1110で格納先変更部443が行う処理の詳細を説明する。
【0081】
ステップS1201で、格納先変更部443が、操作履歴データベース462から、宛先フォルダにおける文書登録の権限付与操作であって、その対象となっているユーザが、文書登録を要求したユーザであるレコードを取得する。例えば、宛先フォルダが「/AAA/ppp」であり、登録要求ユーザが「user1」であるとする。このとき、図6のレコード605の変更前の値が「user1:R」(「user1」に文書読出し権限あり)であり、変更後の値が「user1:RW」(「user1」に文書読出し権限と文書登録権限あり)となっている。つまり、レコード605は、「user1」に文書登録の権限を付与したことを示す操作履歴であって、このレコード605がステップS1201で取得されることになる。
【0082】
ステップS1202で、格納先変更部443が、文書登録を要求したユーザに過去に宛先フォルダに対する文書登録の権限があったかどうかを判定する。この判定は、ステップS1201でレコードが取得されたかどうかを判定することにより行われる。レコードが取得されていた場合は、ステップS1203へ進む。レコードが取得されていなかった場合は、ステップS1204へ進む。
【0083】
ステップS1203では、過去に文書登録の権限ありとして、過去の文書登録権限の有無について取得の処理を終了する。
【0084】
ステップS1204では、過去に文書登録の権限なしとして、過去の文書登録権限の有無について取得の処理を終了する。
(仮文書登録への処置処理要求受信時のフロー)
続いて、図13のフローチャートを用いて、ステップS1113での通知を受け取った管理者から、仮文書登録への処置処理の要求(通知のメールに記載されているURLへのアクセス)を受信した際の文書管理サーバ102の動作を説明する。
【0085】
ステップS1301で、仮文書登録への処置処理の要求を受信すると、フォルダ管理部441が、仮文書登録の承認もしくは否認を行わせるための操作画面情報を、要求元の管理者に返送する。
【0086】
ステップS1302で、フォルダ管理部441は、ステップS1301の操作画面に対して管理者が行った操作を判定する。承認の操作が行われた場合はステップS1303へ進む。否認の操作が行われた場合はステップS1304へ進む。
【0087】
ステップS1303で、フォルダ管理部441は、仮フォルダが作られていた場合は仮フォルダを正式なフォルダとし、仮文書を正式な文書として登録する。この正式な登録によって、管理者および文書登録要求ユーザ以外のユーザにも可読状態となる。また、文書登録要求ユーザに対して、仮文書登録が承認され、正式登録された旨の通知をするためのメール本文を作成する。
【0088】
ステップS1304で、フォルダ管理部441は、仮文書を削除し、仮フォルダが作られていた場合は仮フォルダも削除する。そして、文書登録要求ユーザに対して、仮文書登録が否認され、削除された旨の通知をするためのメール本文を作成する。このとき、仮文書自体をメールに添付するか、仮文書を取得するためのURLをメール本文に含めても良い。
【0089】
ステップS1305で、通知部446は、ステップS1303もしくはステップS1304の処理に基づいて、文書登録要求ユーザに対して、仮文書登録の処置結果をメールで通知する。
【0090】
以上のように、実施例2では、宛先フォルダが削除されていた場合および文書を登録する権限がなくなっていた場合でも、仮登録として受け付けるため、送信側での設定変更を行う手間を軽減することができる。
【符号の説明】
【0091】
101 MFP
102 文書管理サーバ
413 文書送信部
414 宛先情報管理部
431 宛先データベース
441 フォルダ管理部
442 文書受信格納部
443 格納先変更部
444 操作履歴管理部
462 操作履歴データベース
【特許請求の範囲】
【請求項1】
宛先設定情報に基づいて、文書管理装置に文書および前記宛先情報を送信する文書送信手段(413)と、
前記宛先情報を記憶する宛先情報記憶手段(431)と、
を有する文書送信装置(101)と、
文書をフォルダに格納する文書格納手段(442)と、
フォルダの階層構造やアクセス権および名称といったプロパティ情報を管理するフォルダ管理手段(441)と、
を有する文書管理装置(102)と、
からなる情報処理システムであって、
前記文書管理装置は、
装置内の各手段で行われた操作を記録する操作履歴管理手段(444)と、
前記文書送信装置から送信されてきた前記宛先情報と前記文書を受信すると、前記宛先情報が前記フォルダ管理手段によって管理されているフォルダに合致するか判断し(S803)、合致しない場合は前記操作履歴管理手段が管理する前記宛先情報に関連する操作履歴情報(462)を参照し、前記宛先情報を変更する(S804)と共に、前記文書送信装置に変更後の宛先情報を送信する(S809)格納先変更手段(443)と、
を更に有し、
前記文書送信装置は、
前記文書管理装置から受信した変更後の宛先情報に基づき、前記宛先情報記憶手段に格納されている前記宛先情報を変更する(S706)宛先情報変更手段(414)と、
を更に有することを特徴とする情報処理システム(100)。
【請求項2】
前記文書管理装置は、
前記文書管理装置の管理者およびユーザに通知を行うための通知手段(446)をさらに備え、
前記文書管理装置は、前記操作履歴情報を参照した結果、宛先フォルダが削除されていた場合および文書を登録する権限がなくなっていた場合に、文書を仮登録として受け付ける(S1112)と共に、仮登録された文書の処置を促すための通知を、所定の管理者もしくはユーザまたはその双方に送信すること(S1113)を特徴とする、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項1】
宛先設定情報に基づいて、文書管理装置に文書および前記宛先情報を送信する文書送信手段(413)と、
前記宛先情報を記憶する宛先情報記憶手段(431)と、
を有する文書送信装置(101)と、
文書をフォルダに格納する文書格納手段(442)と、
フォルダの階層構造やアクセス権および名称といったプロパティ情報を管理するフォルダ管理手段(441)と、
を有する文書管理装置(102)と、
からなる情報処理システムであって、
前記文書管理装置は、
装置内の各手段で行われた操作を記録する操作履歴管理手段(444)と、
前記文書送信装置から送信されてきた前記宛先情報と前記文書を受信すると、前記宛先情報が前記フォルダ管理手段によって管理されているフォルダに合致するか判断し(S803)、合致しない場合は前記操作履歴管理手段が管理する前記宛先情報に関連する操作履歴情報(462)を参照し、前記宛先情報を変更する(S804)と共に、前記文書送信装置に変更後の宛先情報を送信する(S809)格納先変更手段(443)と、
を更に有し、
前記文書送信装置は、
前記文書管理装置から受信した変更後の宛先情報に基づき、前記宛先情報記憶手段に格納されている前記宛先情報を変更する(S706)宛先情報変更手段(414)と、
を更に有することを特徴とする情報処理システム(100)。
【請求項2】
前記文書管理装置は、
前記文書管理装置の管理者およびユーザに通知を行うための通知手段(446)をさらに備え、
前記文書管理装置は、前記操作履歴情報を参照した結果、宛先フォルダが削除されていた場合および文書を登録する権限がなくなっていた場合に、文書を仮登録として受け付ける(S1112)と共に、仮登録された文書の処置を促すための通知を、所定の管理者もしくはユーザまたはその双方に送信すること(S1113)を特徴とする、請求項1に記載の情報処理システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−247814(P2012−247814A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−116424(P2011−116424)
【出願日】平成23年5月25日(2011.5.25)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年5月25日(2011.5.25)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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