説明

情報処理装置、その画面表示方法およびプログラム

【課題】ユーザ選択に応じてカテゴリのアイコン(簡単な説明)等が表示されていた全領域に提供可能アイテム名を切り替えて表示する情報処理装置等を提供すること。
【解決手段】情報処理装置は、各カテゴリをそれぞれの所定の領域に表示し、その領域にはそれぞれのカテゴリを表すアイコンおよび/または文字を含み、マウスカーソル等が一のカテゴリの領域上に位置した場合、その一のカテゴリの全領域の表示を少なくともその一のカテゴリに含まれるアイテム名を含む表示へ切り替えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置の画面への情報の表示技術に関する。
【背景技術】
【0002】
情報処理装置としてのパーソナル・コンピュータ等の表示機構にパレット型のランチャーを表示するものが知られている。
これにより、ユーザが簡便な操作により所望のアプリケーション等を選択することができ、ユーザビリティの向上が図られている。
【0003】
関連技術として、デジタルカメラの機能のカテゴリ別にアイコン(簡単な説明)によりユーザに表示し、ユーザが所定の操作によりあるカテゴリのアイコン(簡単な説明)を選択した場合に、別途設けられた説明欄としての表示スペースに当該機能の詳細な説明を表示する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−274381号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の関連技術は、カテゴリ別のアイコン(簡単な説明)等を選択すると、別途設けられたスペースに当該機能の詳細な説明を表示するものであり、カテゴリ別のアイコン(簡単な説明)等が表示されていた全領域にそのカテゴリにおける提供可能なアイテム名(サービス名等)を切り替えて表示してユーザに報知することは困難であった。
【0006】
本発明の目的は、情報処理装置としてのパーソナル・コンピュータ等の表示部に表示されたパレット型のランチャー等について、ユーザが所定の操作によりあるカテゴリのアイコン(簡単な説明)等を選択した場合に、当該カテゴリ別のアイコン(簡単な説明)等が表示されていた全領域にそのカテゴリにおける提供可能なアイテム名(サービス名等)を切り替えて表示してユーザに報知することができる情報処理装置、その画面表示方法およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の情報処理装置は、少なくとも1つ以上のカテゴリをそれぞれの所定の領域に表示し、該領域にはそれぞれのカテゴリを表すアイコンおよび/または文字を含み、
入力インタフェースに対応した所定のポインタが一の前記カテゴリの領域上に位置した場合、該一のカテゴリの全領域の表示を該一のカテゴリに含まれるアイテム名を少なくとも含む表示へ切り替えることを特徴とする。
【0008】
本発明の情報処理装置の画面表示方法は、少なくとも1つ以上のカテゴリをそれぞれの所定の領域であって、それぞれのカテゴリを表すアイコンおよび/または文字を含む領域に表示するステップと、
入力インタフェースに対応した所定のポインタが一の前記カテゴリの領域上に位置した場合、該一のカテゴリの全領域の表示を該一のカテゴリに含まれるアイテム名を少なくとも含む表示へ切り替えるステップとを有することを特徴とする。
【0009】
本発明のプログラムは、情報処理装置に、
少なくとも1つ以上のカテゴリをそれぞれの所定の領域であって、それぞれのカテゴリを表すアイコンおよび/または文字を含む領域に表示する処理と、
入力インタフェースに対応した所定のポインタが一の前記カテゴリの領域上に位置した場合、該一のカテゴリの全領域の表示を該一のカテゴリに含まれるアイテム名を少なくとも含む表示へ切り替える処理とを実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、情報処理装置としてのパーソナル・コンピュータ等の表示部に表示されたパレット型のランチャー等について、ユーザが所定の操作によりあるカテゴリのアイコン(簡単な説明)等を選択した場合に、当該カテゴリ別のアイコン(簡単な説明)等が表示されていた全領域にそのカテゴリにおける提供可能なアイテム名(サービス名等)を切り替えて表示してユーザに報知することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施の形態に係るパーソナル・コンピュータの構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るパーソナル・コンピュータの機能ブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る処理動作のフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態に係る表示切替を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1に示す本実施の形態における情報処理装置としてのパーソナル・コンピュータ10は、CPU(Central Processing Unite)等に制御され、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、液晶ディスプレイ等の表示機構およびマウス等を備え、さらに既知の入出力機構や通信機能を備える情報処理装置である。ここでは公知の構成・技術の詳細な説明は省略する(以下、同様)。情報処理装置は一例としてパーソナル・コンピュータを挙げたが、携帯電話機やその他の移動通信端末等を広く含む。
【0013】
パーソナル・コンピュータ等の表示機構にはパレット型のランチャーが表示されている。
図1に示すように、カテゴリとしては、「コミュニケーション」、「文書作成」、「写真」、「TV・ネット動画」、「音楽」が設けられ、それぞれのカテゴリに対応したアイコンおよびカテゴリの簡単な説明の文字が、カテゴリ毎の所定の矩形領域に表示されている。
ユーザは所定のマウス操作によりマウスカーソルを所望のカテゴリの領域上に表示させる(マウスオーバー)ことによりカテゴリ選択を行う。
【0014】
図2に本実施の形態におけるパーソナル・コンピュータ10の機能ブロック図を示す。
【0015】
パーソナル・コンピュータ10は、マウスカーソル位置把握部11、領域表示切替部12、描画部13および記憶部14を備えている。
【0016】
マウスカーソル位置把握部11は、ユーザの所定のマウス操作によるマウスカーソルの移動位置をマウスカーソルの座標に基づいて把握する機能を有している。CPU等により実現されてよい。
領域表示切替部12は、マウスカーソルが所定のカテゴリの領域(矩形領域)上に表示される(マウスオーバー)と、当該領域の全領域の表示をこれまでの「カテゴリに対応したアイコンおよびカテゴリの簡単な説明の文字」から「そのカテゴリにおける提供可能なアイテム名(サービス名等)」に切り替える機能を有している。CPU等により実現されてよい。記憶部14の所定のテーブルに格納された、カテゴリとそのカテゴリにおける提供可能なアイテム名(サービス名等)とを参照すること等により切り替えることであってよい。
描画部13は、表示機構にパレット型のランチャーを描画し、各カテゴリの全領域の表示について領域表示切替部12の指示に基づいて切り替えて描画する機能を有している。CPU等により実現されてよい。
記憶部14は、カテゴリとそのカテゴリにおける提供可能なアイテム名(サービス名等)とを紐付けて管理するテーブル等を記憶する機能を有している。HDD等により実現されてよい。
【0017】
次に、本実施の形態における処理動作を図3のフローチャートを参照して詳細に説明する。
図3を参照すると、まず、パーソナル・コンピュータ10のマウスカーソル位置把握部11は、ユーザの所定のマウス操作によるマウスカーソルの移動位置をマウスカーソルの座標に基づいて把握し、マウスカーソルが所定のカテゴリの領域(矩形領域)上に表示された(マウスオーバー)ことを把握する(S301)。ここでは、図1に示すように、「TV・ネット動画」のカテゴリの領域(矩形領域)上に表示されたものとする。
【0018】
パーソナル・コンピュータ10の領域表示切替部12は、記憶部14の所定のテーブルに格納された、カテゴリとそのカテゴリにおける提供可能なアイテム名(サービス名等)とを参照し、「TV・ネット動画」の領域の全領域の表示をこれまでの「カテゴリに対応したアイコンおよびカテゴリの簡単な説明の文字」から「そのカテゴリにおける提供可能なアイテム名(サービス名等)」に切り替える旨の指示を出す(S302)。すなわち、図4に示すように、「Wao」というアイテム名(サービス名)に切り替えられる。この際、複数のアイテム名(サービス名等)が紐付けられているときには、一番優先順位の高い(料金等に応じて)アイテム名(サービス名等)が表示されることであってもよい。
このように、所定のカテゴリの領域(矩形領域)の全領域の表示が入れ替わることで限られた表示スペースの有効活用を図ることができ、またユーザが分かり易いという効果をもたらす。
また、図4に示すように、「カテゴリに対応したアイコン」をカテゴリの領域(矩形領域)の隣接領域に飛び出すような態様で新たに表示させることであってもよい。これによりユーザがどのカテゴリであるか視覚により容易に判断することができる。
【0019】
パーソナル・コンピュータ10の描画部13は、領域表示切替部12の指示に基づいて、表示機構のパレット型のランチャーの「TV・ネット動画」の領域の全領域の表示について、切り替えて描画する(S303)。
なお、マウスカーソルが所定のカテゴリの領域(矩形領域)上から外れたことを把握したときには元の「TV・ネット動画」のカテゴリの領域(矩形領域)が表示されるものとする。
【0020】
また、図4に示すように、各カテゴリの領域(矩形領域)とは別途設けられた表示スペースに、通常時(マウスオーバーがない)は天気予報やニュース等の情報を表示しておき、マウスカーソルが所定のカテゴリの領域(矩形領域)上に表示された(マウスオーバー)時には、「そのカテゴリにおける提供可能なアイテム名(サービス名等)」の宣伝広告情報等を表示することであってもよい。
【0021】
なお、上述する各実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更実施が可能である。例えば、パーソナル・コンピュータの機能を実現するためのプログラムを装置に読込ませて実行することにより装置の機能を実現する処理を行ってもよい。さらに、そのプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であるCD−ROMまたは光磁気ディスクなどを介して、または伝送媒体であるインターネット、電話回線などを介して伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。
【符号の説明】
【0022】
10 パーソナル・コンピュータ
11 マウスカーソル位置把握部
12 領域表示切替部
13 描画部
14 記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つ以上のカテゴリをそれぞれの所定の領域に表示し、該領域にはそれぞれのカテゴリを表すアイコンおよび/または文字を含み、
入力インタフェースに対応した所定のポインタが一の前記カテゴリの領域上に位置した場合、該一のカテゴリの全領域の表示を該一のカテゴリに含まれるアイテム名を少なくとも含む表示へ切り替えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記一のカテゴリと紐付けられた前記アイテム名が複数ある場合は、優先順位の高いアイテム名を含む表示へ切り替えることを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示の切り替え前に、カテゴリを表すアイコンが含まれている場合、前記一のカテゴリの全領域の表示を少なくともアイテム名を含む表示へ切り替えるとともに、前記アイコンを新たな領域に表示することを特徴とする請求項1または2記載の情報処理装置。
【請求項4】
少なくとも1つ以上のカテゴリをそれぞれの所定の領域であって、それぞれのカテゴリを表すアイコンおよび/または文字を含む領域に表示するステップと、
入力インタフェースに対応した所定のポインタが一の前記カテゴリの領域上に位置した場合、該一のカテゴリの全領域の表示を該一のカテゴリに含まれるアイテム名を少なくとも含む表示へ切り替えるステップとを有することを特徴とする情報処理装置の画面表示方法。
【請求項5】
前記一のカテゴリと紐付けられた前記アイテム名が複数ある場合は、優先順位の高いアイテム名を含む表示へ切り替えることを特徴とする請求項4記載の情報処理装置の画面表示方法。
【請求項6】
前記表示の切り替え前に、カテゴリを表すアイコンが含まれている場合、前記一のカテゴリの全領域の表示を少なくともアイテム名を含む表示へ切り替えるとともに、前記アイコンを新たな領域に表示することを特徴とする請求項4または5記載の情報処理装置の画面表示方法。
【請求項7】
情報処理装置に、
少なくとも1つ以上のカテゴリをそれぞれの所定の領域であって、それぞれのカテゴリを表すアイコンおよび/または文字を含む領域に表示する処理と、
入力インタフェースに対応した所定のポインタが一の前記カテゴリの領域上に位置した場合、該一のカテゴリの全領域の表示を該一のカテゴリに含まれるアイテム名を少なくとも含む表示へ切り替える処理とを実行させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−68708(P2012−68708A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−210708(P2010−210708)
【出願日】平成22年9月21日(2010.9.21)
【出願人】(311012169)NECパーソナルコンピュータ株式会社 (116)
【Fターム(参考)】