説明

情報処理装置、プログラムおよび情報処理装置の制御方法

【課題】情報処理装置のユーザが、プレインストールされているソフトウェアの必要な機能に関するライセンス料のみ支払い、情報処理装置販売元等も不要なライセンス料をライセンス元へ支払うことがないようにする。
【解決手段】ライセンス料がそれぞれ課された複数の機能を有するソフトウェアが少なくとも一つプレインストールされ、当該機能の使用有無が選択可能な情報処理装置21において、プレインストールされたソフトウェアを記憶するソフトウェア記憶部211と、ソフトウェアの初回起動時にユーザによって選択された機能を有効にする機能選択処理部と、該ソフトウェア名と該選択された機能とを関連付けた情報を含む選択機能情報をネットワークを介してサーバに送信するネットワーク通信部214とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置において使用するソフトウェアの追加方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、情報処理装置販売元等は、多種多様なるソフトウェアをインストール済(プレインストール)の状態で情報処理装置を出荷している。
【0003】
そして情報処理装置販売元等は、使用態様の異なるユーザを想定してプレインストールするソフトウェアの組み合わせをあらかじめ複数種類製造している。
【0004】
ユーザは、情報処理装置を操作する際に、そのソフトウェアを選択的に使用している。
【0005】
しかし、ユーザは必ずしもプレインストールされたソフトウェアをすべて使用するわけではない。
【0006】
そのため、ユーザにとってはプレインストールされているが、必要としないソフトウェアのライセンス料も払わなければならないとういう問題があった。
【0007】
そこで情報処理装置元等にとってより製造コストがかからず、ユーザにとってもより安価に必要なソフトウェアのライセンス料のみ支払う、従来の技術として以下のものが存在する。
【0008】
これは、ネットワークを経由してサーバに接続され、複数のソフトウェアがプレインストールされた情報処理装置であって、起動時または省電力状態からの復帰時に、当該情報処理装置のユーザを認証する認証機能と、認証機能にて得られたユーザの情報をネットワークを介してサーバに送信し、サーバから当該ユーザに対応したソフトウェアのライセンス情報を取得し、ライセンス情報に応じて複数のソフトウェアを選択的に使用可能とするライセンス管理機能と、を含む構成としたものである。
【0009】
これにより、クライアントシステムを製造供給するハードウェアベンダーが"ビジネス向け""一般家庭向け"などの複数のプレインストールセットを準備する必要がなくなりクライアントシステムの製造コストの削減が可能になる。
【0010】
ユーザにとって必要としないソフトウェアのライセンス料を課せられることがなくなるので、ソフトウェアを含めたクライアントシステムのコストダウンを可能とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2003−228429号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかし、上記特許文献1に記載の従来の技術では、ユーザは情報処理装置にプレインストールされているソフトウェア単位で使用するか否かを選択する。
【0013】
そのため、ソフトウェアが複数の機能を有し、それぞれにおいてライセンス料が課せられている場合は、使用しない不要な機能のライセンス料についても支払わなければならない。ここで機能とはソフトウェアを構成する動作プログラムのことである。
【0014】
本発明では、情報処理装置のユーザが、プレインストールされているソフトウェアの必要な機能に関するライセンス料のみ支払い、情報処理装置販売元等も不要なライセンス料をライセンス元へ支払うことがないシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題を解決するために、本発明に係る情報処理装置は、ライセンス料がそれぞれ課された複数の機能を有するソフトウェアが少なくとも一つプレインストールされ、当該機能の使用有無が選択可能な情報処理装置において、プレインストールされたソフトウェアを記憶するソフトウェア記憶部と、記憶されたソフトウェアの中から選択した機能のみを実行する機能選択処理部と、該ソフトウェア名と該選択された機能とを関連付けた情報を含む選択機能情報を、ネットワークを介して送信するネットワーク通信部とを有することを特徴とする。
【0016】
また本発明に係る情報処理装置は、前記ネットワーク通信部は、前記選択した機能に対するライセンス料金をネットワークに接続された料金徴収元に対して送信することを特徴とする。
【0017】
また本発明に係る情報処理装置は、前記機能選択処理部は、前記ソフトウェアの中から選択した機能を実行可能とした後、再びソフトウェアの中から機能の使用有無を選択した場合、使用すると選択した機能を実行可能とし、使用しないと選択し直した機能を実行不可能とすることを特徴とする。
【0018】
また本発明に係る機能選択プログラムは、情報処理装置のソフトウェアの中から選択した機能を実行可能とする機能選択プログラムにおいて、該ソフトウェア名と該選択された機能とを関連付けた情報を含む選択機能情報をソフトウェア販売元にネットワーク送信する選択機能情報送信ステップと、該ソフトウェア販売元から機能選択確認情報を受信する機能選択確認情報受信ステップと、該機能選択確認情報に基づき選択した機能を実行可能とする選択機能実行可能ステップと、選択した機能に対するライセンス料金をネットワークに接続された料金徴収元に対してライセンス料金情報により支払うライセンス料金支払いステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0019】
さらに本発明に係る機能選択方法は、情報処理装置のソフトウェアの中から選択した機能を実行可能とする機能選択方法において、該ソフトウェア名と該選択された機能とを関連付けた情報を含む選択機能情報をソフトウェア販売元にネットワーク送信し、該ソフトウェア販売元から機能選択確認情報を受信し、該機能選択確認情報に基づき選択した機能を実行可能とし、選択した機能に対するライセンス料金をネットワークに接続された料金徴収元に対してライセンス料金情報により支払うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、情報処理装置にプレインストールされているソフトウェアの必要な機能に関するライセンス料を支払い、ライセンス料を支払ったソフトウェアの機能のみ使用可能とするため、ユーザに対して不要な機能のライセンス料を支払う必要がなくなるのでユーザは従来より安価な価格で情報処理装置を購入し、利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明を実施するための形態を示す概念図
【図2】本発明に係る情報処理装置とサーバのブロック図
【図3】本発明に係るダイアログの表示図
【図4】本発明に係る一括選択ダイアログ
【図5】本発明に係るソフトウェアの機能選択のフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は本発明を実施するための形態を示す概念図である。
【0023】
1は情報処理装置販売元のサーバ、21,22,23,24は情報処理装置、31,32,33はライセンス権利元のサーバである。
【0024】
情報処理装置21,22,23,24はそれぞれ複数のソフトウェアがプレインストールされており、それぞれのユーザはソフトウェアの利用したい機能を選択し、それに対する機能選択情報を情報処理装置販売元のサーバ1に送信する。サーバ1はそれぞれの情報処理装置から送信された機能選択情報からそれぞれの機能に対するライセンス料を管理し、それぞれのライセンス権利元のサーバ31,32,33へライセンス料を支払う。
【0025】
これにより情報処理装置のユーザは利用したい機能の料金のみ支払えばよいので、ユーザは従来より安価な価格で情報処理装置を利用することができる。
【0026】
図2は本発明に係る情報処理装置等のブロック図である。
【0027】
1は情報処理装置販売元のサーバ、21は情報処理装置である。
【0028】
サーバ1は、ユーザ選択情報記憶部101、機能選択確認番号生成部102、ネットワーク通信部103から構成されている。
【0029】
情報処理装置21は、ソフトウェア記憶部211、中央処理装置212、メモリ213、ネットワーク通信部214によって構成されており、表示部215、入力部216と接続されている。ソフトウェア記憶部211には複数のソフトウェアがインストールされており、今、ワープロソフトウェア2111、表計算ソフトウェア2112、メールソフトウェア2113がインストールされている。
【0030】
従来は、情報処理装置販売元は、使用するユーザを複数種類想定し、それぞれのユーザに合わせて、ソフトウェアの異なる組み合わせをインストールした複数種類の情報処理装置を販売していた。
【0031】
これに対して、本発明において情報処理装置販売元は、従来のようにインストールされたソフトウェアが異なる複数種類の情報処理装置を販売せず、あらゆるユーザの使用を包含する複数のソフトウェアをソフトウェア記憶装置にインストールした一種類の情報処理装置を販売する。
【0032】
本発明では、具体的にワープロソフトウェア2111、表計算ソフトウェア2112、メールソフトウェア2113の三種類がプレインストールされた情報処理装置を例に取る。
【0033】
これらのソフトウェアは、多機能にわたっており、ワープロソフトウェアは、文書作成機能、図形作成機能、表作成機能、レイアウト表示切替機能、文章校正機能を有し、表計算ソフトウェアは、表作成機能、グラフ作成機能、関数貼り付け機能、オートSUM機能、メールソフトウェアは、メール送受信機能、メール作成機能、メール振り分け機能、新着メールチェック機能、アカウント切替機能、表示順序切替機能を有している。
【0034】
ユーザは、入力部216を用いてワープロソフトウェアを起動する。ワープロソフトウェアはメモリ上に展開され、選択ダイアログが表示部215に表示される。
【0035】
選択ダイアログは図3(a)に示すものである。ユーザは文書作成機能、図形作成機能、表作成機能、レイアウト表示切替機能、文章校正機能の中から適宜選択することができる。
【0036】
そしてユーザは、使用している情報処理装置の名称、製造番号を入力し、自分の氏名、会員番号を入力する。
【0037】
ユーザが入力項目を全て記入し、「OK」をクリックすると、ソフトウェア名と選択した所望の機能を関連付けた情報と共に選択ダイアログで入力した情報は、ネットワーク通信部214、103を通じて情報処理装置販売元のサーバ1に送信される。
【0038】
サーバ1はユーザ選択情報を管理、記憶するユーザ選択情報記憶部101を有し、またこれからユーザが指定した機能を利用可能とする機能選択確認番号を生成する機能選択確認番号生成部102を有している。
【0039】
機能選択確認番号生成部102が生成した機能選択確認番号は、図3(b)のダイアログによってユーザに対して通知、表示される。
【0040】
ユーザは、その機能選択確認番号を図3(c)のダイアログにおいて入力すると選択した機能ファイルが中央処理装置212によって解凍され、上書きして使用可能とする。ここで中央処理装置212が請求の範囲に記載の機能選択処理部が行なう処理を行なうとする。
【0041】
これと同様にして表計算ソフトウェア、メールソフトウェアについても最初に起動したとき選択ダイアログが表示され、ユーザは適宜所望の機能を選択し利用可能とする。
【0042】
これらのソフトウェアの機能を再び選択し直す場合、ソフトウェアそれぞれに設けられた選択ダイアログ表示機能によって選択ダイアログを表示して利用したい機能の再選択を行い更新する。
【0043】
ユーザ選択情報は再び情報処理装置の販売元のサーバ1に送信される。
【0044】
情報処理装置の名称、製造番号、ユーザの氏名から再選択する前のユーザ選択情報がユーザ選択情報記憶部101に存在する場合、サーバ1は再選択したユーザ選択情報に更新する。さらにサーバ1は、機能選択確認番号生成部102において、新しい機能選択確認番号を生成し、情報処理装置21に通知する。
【0045】
ユーザは新しい機能選択確認番号を図3(c)のダイアログにおいて入力することにより、再び機能ファイルが中央処理装置212によって解凍され、上書きして再選択した機能を利用可能とする。このとき再選択で削除した機能に関しても上書きされるので利用不可となる。
【0046】
このように、ユーザは当初選択した機能を容易に選択し直すことができ、安価な値段で情報処理装置を利用することが可能である。
【0047】
また情報処理装置は、複数のソフトウェアの機能選択を一括して行えるように表示することも可能である。
【0048】
ワープロソフトウェア、表計算ソフトウェア、メールソフトウェアそれぞれの機能の選択が可能な一括選択ダイアログを図4に示す。
【0049】
ワープロソフトウェアは、文書作成機能、図形作成機能、表作成機能、レイアウト表示切替機能、文章校正機能、表計算ソフトウェアは、表作成機能、グラフ作成機能、そしてメールソフトウェアは、メール送受信機能、メール作成機能、メール振り分け機能が選択可能となっている。
【0050】
ユーザは選択したソフトウェア名と選択した所望の機能を関連付けた情報であるユーザ選択情報をサーバに送信する。
【0051】
これを受信したサーバは機能選択番号生成部によりユーザに対する機能選択番号を生成し、ユーザに通知する。
【0052】
ユーザはその確認番号を図3(c)のダイアログにおいて入力すると選択した機能が中央処理装置212によって解凍され、上書きして使用可能とする。
【0053】
再びソフトウェアの機能を再び選択し直す場合、ぞれぞれのソフトウェアが有する一括選択ダイアログ表示機能により、一括選択ダイアログを表示して利用したい機能の再選択を行い更新する。
【0054】
ユーザ選択情報は再び情報処理装置販売元のサーバ1に送信される。
【0055】
情報処理装置の名称、製造番号、ユーザの氏名から再選択する前のユーザ選択情報がユーザ選択情報記憶部101に存在する場合、サーバ1は再選択したユーザ選択情報に更新する。さらにサーバ1は、機能選択確認番号生成部102において、新しい機能選択確認番号を生成し、情報処理装置21に通知する。
【0056】
ユーザは新しい機能選択確認番号を図3(c)のダイアログにおいて入力することにより、再び機能ファイルが中央処理装置212によって解凍され、上書きして再選択した機能を利用可能とする。このとき再選択で削除した機能に関しても上書きされるので利用不可となる。
【0057】
これにより複数のソフトウェアの機能選択を行う場合においても一括してユーザ選択情報を管理することができ、ユーザも一つの機能選択確認番号のみ管理すればよい。
【0058】
図5はソフトウェアの機能選択に係るフローチャートである。
【0059】
ユーザは利用したいソフトウェアを起動する(ステップ501)。
【0060】
情報処理装置1は表示部7に選択ダイアログを表示する(ステップ502)。
【0061】
選択ダイアログにユーザが使用したい機能がある場合、選択ダイアログ内の使用したい機能をチェックし、情報処理装置の名称、製造番号、ユーザの氏名、会員番号を入力して「OK」をクリックする(ステップ503,504)。
【0062】
選択ダイアログにユーザが使用したい機能がない場合、ユーザは選択ダイアログの選択機能を何も選択せず、「OK」をクリックすると、選択機能を全て隠してソフトウェアを起動する(ステップ511)。
【0063】
情報処理装置販売元のサーバ1にユーザ選択情報を送信する(ステップ505)。
【0064】
ユーザ選択情報より情報処理装置が正規品、ユーザが正規会員であることを判断すると、サーバ1はユーザが所望の機能に係るライセンスをカウントし、サーバ2はユーザそれぞれに対して係るライセンス数を書き換える(ステップ507,508,509)。
【0065】
ユーザ選択情報より情報処理装置が正規品でない、またはユーザが正規会員でないと判断した場合、選択機能を全て隠してソフトウェアを起動する(ステップ514)。
【0066】
サーバ1は、ユーザに係る情報処理装置の使用ライセンス料の合計を計算する(ステップ510)。
【0067】
サーバ1はユーザに対し、選択した機能が有効となる機能選択確認番号を機能選択確認番号生成部102を用いて生成し、ユーザに通知する。またこのときライセンス料としてユーザが支払う料金も通知する(ステップ511)。
【0068】
ユーザが選択した機能を利用しない場合、ステップ501から509においてサーバ上の設定をキャンセルし、選択機能を全て隠してソフトウェアを起動する(ステップ513、514)。
【0069】
ユーザは選択した機能を使用を利用する場合、該通知された機能選択確認番号を表示されたダイアログに入力する(ステップ512,516)。
【0070】
プレインストールされたソフトウェアは入力された機能選択各確認情報を認識し、機能ファイルを解凍し、ファイルを上書きして利用可能とする(ステップ517)。
【0071】
サーバ1は、あらかじめユーザの口座情報を記憶しておき、ユーザの情報処理装置の使用にかかったライセンス料をユーザの口座から入金する(ステップ518)。
【0072】
そしてサーバ1は、ライセンス料情報を把握、管理する。次回よりソフトウェアを起動する場合、ソフトウェアは選択した機能が存在すれば、利用可能として起動する。
【0073】
これによりユーザが利用したい機能の機能ファイルが上書きされ、機能が使用できるようになる。情報処理装置販売元は文字を表示することで1回だけの通知により複数のライセンス使用をユーザへ許可できる。
【0074】
また、正確に使用ライセンスとそのライセンス料の把握ができ、購入元への料金要求とライセンス権利元への料金の支払いが可能となる。
【0075】
また特許文献1に記載の従来の技術では、Save to Diskのイメージファイルを送信して、そのイメージファイルよりOSのイメージを復帰させるため、モデム等でのネットワーク環境ではダウンロードする時間が長時間の場合があったり、イメージファイルを送付するためその装置はそのイメージでしか動作できない。
【0076】
つまり、ゲームのソフトウェアのイメージファイルをダウンロードし、その後にワープロのソフトウェアを使用したい場合は、ゲームのイメージファイルを削除して、再度のサーバにアクセスを行い、新たにゲーム+ワープロのイメージファイルをダウンロードしなければならないが、本発明によれば、ユーザのソフトウェア等の長時間のダウンロードする煩わしさをなくすことができる。次に、以上述べた本発明の情報処理装置の実施形態の変形例、その他の技術的な拡張事項等を以下に列挙する。
【0077】
上記実施形態では、文書作成ソフト、表計算ソフト、メールソフトの機能選択であるが、これに限定されるものではない。
【0078】
上記実施形態では、選択ダイアログでの要求項目は、製品名称、情報処理装置の製造番号、ユーザ名、会員番号であるが、これに限定されるものではなく、他のユーザ認証情報である、電話番号、住所等でもよい。
【0079】
上記実施形態では、機能選択をする際に、視覚的入力を用いて表示しているが、これに限定されるものではなく、例えば聴覚的入力でもよい。
【0080】
上記実施形態では、機能の再選択をし直す場合、情報処理装置の名称、製造番号、ユーザの氏名からユーザ選択情報が存在するか否か判断するが、これに限定されるものではなく、その前にユーザが取得した機能選択確認番号によりユーザ選択情報の有無を判断してもよい。
【0081】
上記実施形態では、機能選択確認番号によって選択した機能を利用可能としているが、これに限定されるものではく、アルファベット等番号以外の記号を含んだ機能選択確認コードによって利用可能としてもよい。
【0082】
次に、以上述べた情報処理装置の実施形態から抽出される技術的思想を請求項の記載形式に準じて付記として列挙する。本発明に係る技術的思想は上位概念から下位概念まで、様々なレベルやバリエーションにより把握できるものであり、以下の付記に本発明が限定されるものではない。
(付記1)
ライセンス料がそれぞれ課された複数の機能を有するソフトウェアが少なくとも一つプレインストールされ、当該機能の使用有無が選択可能な情報処理装置において、
プレインストールされたソフトウェアを記憶するソフトウェア記憶部と、
記憶されたソフトウェアの中から選択した機能のみを実行する機能選択処理部と、
該ソフトウェア名と該選択された機能とを関連付けた情報を含む選択機能情報を、ネットワークを介して送信するネットワーク通信部と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
(付記2)
前記ネットワーク通信部は、前記選択した機能に対するライセンス料金をネットワークに接続された料金徴収元に対して送信することを特徴とする付記1に記載の情報処理装置。
(付記3)
前記ネットワーク通信部は前記ソフトウェアの中から選択した機能を利用可能とする機能選択確認情報を受信し、前記機能選択処理部は受信した該機能選択確認情報に基づいて該選択した機能を実行することを特徴とする付記1に記載の情報処理装置。
(付記4)
前記機能選択処理部は、前記ネットワーク通信部を介して受信した該機能選択確認情報に基づいて、前記ソフトウェア記憶部に圧縮して記憶されているプレインストールされたソフトウェアを解凍するプログラムを起動することを特徴とする付記1に記載の情報処理装置。
(付記5)
前記機能選択処理部は、前記ソフトウェアの中から選択した機能を実行可能とした後、再びソフトウェアの中から機能の使用有無を選択した場合、使用すると選択した機能を実行可能とし、使用しないと選択し直した機能を実行不可能とすることを特徴とする付記1に記載の情報処理装置。
(付記6)
情報処理装置のソフトウェアの中から選択した機能を実行可能とする機能選択プログラムにおいて、
該ソフトウェア名と該選択された機能とを関連付けた情報を含む選択機能情報をソフトウェア販売元にネットワーク送信する選択機能情報送信ステップと、
該ソフトウェア販売元から機能選択確認情報を受信する機能選択確認情報受信ステップと、
該機能選択確認情報に基づき選択した機能を実行可能とする選択機能実行可能ステップと、
選択した機能に対するライセンス料金をネットワークに接続された料金徴収元に対してライセンス料金情報により支払うライセンス料金支払いステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする機能選択プログラム。
(付記7)
情報処理装置のソフトウェアの中から選択した機能を実行可能とする機能選択方法において、
該ソフトウェア名と該選択された機能とを関連付けた情報を含む選択機能情報をソフトウェア販売元にネットワーク送信し、
該ソフトウェア販売元から機能選択確認情報を受信し、
該機能選択確認情報に基づき選択した機能を実行可能とし、選択した機能に対するライセンス料金をネットワークに接続された料金徴収元に対してライセンス料金情報により支払うことを特徴とする機能選択方法。
【符号の説明】
【0083】
1…情報処理装置
2…サーバ
3…ソフトウェア記憶部
4…中央処理装置
5…メモリ
6…ネットワーク通信部
7…表示部
8…入力部
9…ユーザ選択情報記憶部
10…機能選択確認番号生成部
11…ネットワーク通信部
31…ワープロソフトウェア
32…表計算ソフトウェア
33…メールソフトウェア


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ライセンス料がそれぞれ課された複数の機能を有するソフトウェアが少なくとも一つプレインストールされ、当該機能の使用有無が選択可能な情報処理装置において、
プレインストールされたソフトウェアを記憶するソフトウェア記憶部と、
記憶されたソフトウェアの中から選択した機能のみを実行する機能選択処理部と、
該ソフトウェア名と該選択された機能とを関連付けた情報を含む選択機能情報を、ネットワークを介して送信するネットワーク通信部と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記ネットワーク通信部は、前記選択した機能に対するライセンス料金をネットワークに接続された料金徴収元に対して送信することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記機能選択処理部は、前記ソフトウェアの中から選択した機能を実行可能とした後、再びソフトウェアの中から機能の使用有無を選択した場合、使用すると選択した機能を実行可能とし、使用しないと選択し直した機能を実行不可能とすることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
情報処理装置のソフトウェアの中から選択した機能を実行可能とする機能選択プログラムにおいて、
該ソフトウェア名と該選択された機能とを関連付けた情報を含む選択機能情報をソフトウェア販売元にネットワーク送信する選択機能情報送信ステップと、
該ソフトウェア販売元から機能選択確認情報を受信する機能選択確認情報受信ステップと、
該機能選択確認情報に基づき選択した機能を実行可能とする選択機能実行可能ステップと、
選択した機能に対するライセンス料金をネットワークに接続された料金徴収元に対してライセンス料金情報により支払うライセンス料金支払いステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする機能選択プログラム。
【請求項5】
情報処理装置のソフトウェアの中から選択した機能を実行可能とする機能選択方法において、
該ソフトウェア名と該選択された機能とを関連付けた情報を含む選択機能情報をソフトウェア販売元にネットワーク送信し、
該ソフトウェア販売元から機能選択確認情報を受信し、
該機能選択確認情報に基づき選択した機能を実行可能とし、
選択した機能に対するライセンス料金をネットワークに接続された料金徴収元に対してライセンス料金情報により支払うことを特徴とする機能選択方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−238248(P2010−238248A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−125879(P2010−125879)
【出願日】平成22年6月1日(2010.6.1)
【分割の表示】特願2004−99265(P2004−99265)の分割
【原出願日】平成16年3月30日(2004.3.30)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】