説明

情報処理装置、プログラム及び情報処理方法

【課題】外部記憶媒体にバックアップされた画像データに基づく画像と、バックアップ以外の画像データに基づく画像とを表示順を分けて表示させることができる情報処理装置、プログラム及び情報処理方法を提供する。
【解決手段】検索部57は外部記憶媒体MMからファイルのファイル情報FJを取得する。ファイルリスト作成部59は、バックアップされたファイルのファイル情報FJ中のフルパスファイル名のうちドライブレターを「D」から「S」に変換する。ツリー構造管理部60は、フルパスファイル名をASCII昇順に配列したツリー構造のポインターリストPLを作成する。ポインターリストPLを構成するフルパスファイル名には、ファイルリストFLに登録されたファイル情報FIに付されたポインターと紐付けされたポインターが付されている。ソート処理部78は、ポインターをキーとして、ファイルリストのインデックスを管理する管理リストをソートする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部記憶媒体に記憶されている画像データを検索して画像を選択させるための候補の画像を表示手段に表示させる情報処理装置、プログラム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1には、メモリーカード等の外部記憶媒体から画像ファイルのファイル名とパスとを読み出し、そのファイル名とパスとをRAM内のファイルリストへ記憶し、そのファイルリストに基づきメモリーカードのどこにどのようなファイル名の画像ファイルが全部で幾つあるかを把握するカウントアップ処理を行う印刷装置が開示されている。この印刷装置では、メモリーカード中の画像ファイルを選択する画像選択メニューが表示され、ユーザーが画像選択メニューで印刷対象の画像を選択する。このように外部記憶媒体に格納されたファイルに基づく画像が画面に表示され、画像を順番に切り換えて所望する画像を選択する構成となっている。
【0003】
例えば特許文献2には、メモリーカードなどの外部記憶媒体に記憶されている全ファイルをCD−R等の他の外部記憶媒体(以降、バックアップ記憶媒体と称す)にバックアップするプリンターが開示されている。このとき、メモリーカードに記憶された画像データが表示部のバックアップ対象画像選択画面に表示され、この画像選択画面でユーザーが選択した画像データが、プリンターに接続されたCD−Rディスク等の他の外部記憶媒体にバックアップされる。
【0004】
また、特許文献3に開示されたスキャナー付きのプリンター(画像処理装置)は、スキャンされた画像データをメモリーカード内の特定ディレクトリに記憶し、この特定ディレクトリ内の画像データについて画像情報リスト(ファイルリスト)を生成する。画像処理装置はインターフェイス手段を介して読み出した画像管理情報に基づいて画像情報リストを生成し、記憶手段に記憶させる。画像記録媒体に記憶されている画像データが変更された場合には、画像情報リストを更新させる機能も備えている。
【0005】
また、特許文献4には、メモリーカード挿入時に取得した画像のファイルリストに基づいて、画像ファイルに付属している日付情報の新しいものから順にファイル情報をソートし、ソートした日付順に画像を印刷する印刷装置が開示されている。また、この印刷装置は、印刷するディレクトリの順番をディレクトリの作成された日付の新しい順でソートする機能も備えている。
【0006】
また、特許文献5には、メモリーカード等の記憶手段に記憶されている個々の画像情報を管理するための管理情報(管理データ)を生成する管理情報生成手段と、画像情報に付随させた管理情報に基づいて記憶手段に記憶されている画像情報の検索、消去、圧縮、および画像形成動作(印刷出力)を制御する制御手段とを備えた画像形成装置が開示されている。管理情報には、「優先度」、「インデックス番号(管理番号)」、「読取日時(入力時間)」、「保存期限」などがあり、例えばメモリーカードの記憶容量が限界に近づくと、制御手段は、「優先度」(重要性)が低く、「保存期間」の過ぎた画像データから順番に消去する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−179084号公報(例えば段落[0025])
【特許文献2】特開2010−160601号公報(例えば段落[0023])
【特許文献3】特開2010−49705号公報(例えば段落[0066])
【特許文献4】特開2006−240244号公報
【特許文献5】特開2001−30550号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、特許文献2に記載のバックアップ機能を有するプリンターでは、バックアップ後に、バックアップした画像を印刷する機会が多いため、画像選択画面に画像を表示させるときにバックアップフォルダーであるか否かを判定し、バックアップフォルダー中の画像だけが表示されることが好ましい。例えばスキャナーで読み取った画像データが記憶された外部記憶媒体をバックアップ先として、バックアップデータを記憶する場合がある。この場合、外部記憶媒体中のバックアップフォルダーを検索し、検索されたバックアップフォルダーのみを有効とし、バックアップフォルダー内のファイルに基づくバックアップ画像を表示部に表示させることができるが、バックアップフォルダー以外のスキャン画像を表示部に表示させることができなかった。
【0009】
このようにバックアップ元の第1外部記憶媒体中の画像データを、スキャン画像データなどの他の画像データが記憶されている第2外部記憶媒体にバックアップする場合がある。しかし、この場合、第2外部記憶媒体に記憶されているはずのスキャン画像やバックアップデータ以外のデータに基づく画像は、表示部に表示されないため、印刷対象として選択することができないという問題があった。
【0010】
また、バックアップフォルダー以外のファイルに基づく画像を表示させることができても、表示させるときに、バックアップデータ(第1画像データ)に基づく画像と、スキャンデータ(第2画像データ)に基づく画像とが、例えば交互に表示されるなど表示順がバラバラになるという問題が発生する。特許文献4では、画像ファイルに付属している日付情報の新しいものから順にファイル情報をソートすることができる。しかし、日付情報の新しいものから順に画像を表示させても、バックアップデータに基づく画像と、スキャンデータ(第2画像データ)に基づく画像とがバラバラの表示順序で表示される。
【0011】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、外部記憶媒体にバックアップされた画像データに基づく画像と、バックアップ以外の画像データに基づく画像とを表示順を分けて表示させることができる情報処理装置、プログラム及び情報処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的の一つを達成するために、本発明の態様の一つは、外部記憶媒体から読み込んだ画像管理情報を基に前記外部記憶媒体にアクセスして取得した画像データに基づく画像を表示手段に表示する情報処理装置であって、外部記憶媒体を接続可能な複数のインターフェイスと、前記インターフェイスを介して第1外部記憶媒体から読み込んだ画像データを他の前記インターフェイスを介して第2外部記憶媒体に書き込むバックアップ手段と、前記第2外部記憶媒体にバックアップされたうちの少なくとも一部の第1画像データに係る画像管理情報と、バックアップ以外の第2画像データに係る画像管理情報とを前記第2外部記憶媒体から取得する情報取得手段と、前記画像管理情報のうち少なくとも一部の管理情報を、ポインターを付した状態で登録して第1リストを作成する第1リスト作成手段と、前記各画像管理情報のうち前記画像データの記憶位置を特定可能なフルパス名に前記第1リストのポインターと紐付けられたポインターを付して、前記第1画像データに係る第1フルパス名の群と前記第2画像データに係る第2フルパス名の群とを分離可能な配列順に複数のフルパス名を再配列して第2リストを作成する第2リスト作成手段と、
前記ポインターをキーとして、前記第1リストに登録された管理情報を、前記第2リストに登録された前記フルパス名の配列順に対応付けるソート手段と、を備えたことを要旨とする。
【0013】
本発明の一実施態様によれば、バックアップ手段により、第1外部記憶媒体の画像データが第2外部記憶媒体にバックアップされる。情報取得手段は、第2外部記憶媒体にバックアップされたうちの少なくとも一部の第1画像データに係る画像管理情報と、バックアップ以外の第2画像データに係る画像管理情報とを第2外部記憶媒体から取得する。第1リスト作成手段は、画像管理情報のうち少なくとも一部の管理情報を、ポインターを付した状態で登録して第1リストを作成する。第2リスト作成手段は、各画像管理情報のうち前記画像データの記憶位置を特定可能なフルパス名に第1リストのポインターと紐付けられたポインターを付して、第1画像データに係る第1フルパス名の群と第2画像データに係る第2フルパス名の群とに分離可能な配列順に複数のフルパス名を再配列して第2リストを作成する。ソート手段は、ポインターをキーとして、第1リストに登録された管理情報を、第2リストに登録されたフルパス名の配列順に対応付ける。このため、ソート手段による対応付けにより第1リストにおける管理情報を、第2リストにおけるフルパス名の配列順で取得することが可能になる。よって、バックアップされた第1画像データに基づく画像の群と、第2画像データに基づく画像の群とを分けて表示部に表示させることが可能になる。
【0014】
本発明の態様の一つである情報処理装置では、前記第1フルパス名と前記第2フルパス名とのうち少なくとも一方のドライブレターをそれぞれ異なるドライブレターをもつように変換する変換手段を更に備え、前記第2リスト作成手段は、前記変換手段による変換の後に、前記第1フルパス名と前記第2フルパス名を、文字コードの昇順又は降順に並べて前記第2リストを作成することが好ましい。
【0015】
本発明の一実施態様によれば、変換手段は、第1フルパス名と第2フルパス名とのうち少なくとも一方のドライブレターをそれぞれ異なるドライブレターをもつように変換する。第2リスト作成手段は、変換手段による変換の後に、第1フルパス名と第2フルパス名を、文字コードの昇順又は降順に並べて第2リストを作成する。この結果、第2リストにおいて、第1フルパス名の群と第2フルパス名の群とに分けて配列される。このため、第2リストにおけるフルパス名の配列順に、外部記憶媒体から画像データを読み出して画像データに基づく画像を表示手段に表示した場合、第1画像データに基づく画像の群と、第2画像データに基づく画像の群とを分けて表示手段に表示させることが可能になる。
【0016】
本発明の態様の一つである情報処理装置では、前記第2リスト作成手段が作成する前記第2リストは、前記第1フルパス名と前記第2フルパス名がそれぞれ異なるドライブレターの下に二分探索木の一端側の葉から順番に格納され、各葉が前記第1リストのポインターと紐付けられているポインターをもつツリー構造を有することが好ましい。
【0017】
本発明の一実施態様によれば、第2リスト作成手段が作成する第2リストは、第1フルパス名と第2フルパス名がそれぞれ異なるドライブレターの下に二分探索木の一端側の葉から順番に格納されたツリー構造を有し、各葉が第1リストのポインターと紐付けられているポインターをもつ。このため、第1フルパス名の群と第2フルパス名の群とを分けて配列できるうえ、第2リストの格納に必要な容量を、ツリー構造でない構成の場合に比較して小さく抑えることができる。
【0018】
本発明の態様の一つである情報処理装置では、前記ソート手段は、前記ポインターをキーとして、前記第1リストに登録された前記第1画像データに係る管理情報を、前記第2リストに登録された前記第1フルパス名の配列順に対応付け、当該対応付けの後に、前記第1リストに登録された前記第2画像データに係る管理情報を、前記第2リストに登録された前記第2フルパス名の配列順に対応付けることが好ましい。
【0019】
本発明の一実施態様によれば、ソート手段は、ポインターをキーとして、第1リストに登録された第1画像データに係る管理情報を、第2リストに登録された第1フルパス名の配列順に対応付け、この対応付けの後に、第1リストに登録された第2画像データに係る管理情報を、第2リストに登録された第2フルパス名の配列順に対応付ける。このため、バックアップ側の画像の群を優先して表示させ、その後に、バックアップ以外の画像の群を表示させることが可能になる。
【0020】
本発明の態様の一つである情報処理装置では、前記第2外部記憶媒体にバックアップされた前記第1画像データと、バックアップ以外の前記第2画像データとの各データ数を特定可能な計数値を計数する計数手段を更に備え、前記ソート手段は、前記計数手段の計数結果に基づき前記第1フルパス名の群と、前記第2フルパス名の群とを特定することが好ましい。
【0021】
本発明の一実施態様によれば、計数手段は、第2外部記憶媒体にバックアップされた第1画像データと、バックアップ以外の第2画像データとの各データ数を特定可能な計数値を計数する。ソート手段は、計数手段の計数結果に基づき第1フルパス名の群と、第2フルパス名の群とを特定する。このため、第1画像データに係る管理情報を、第2リストに登録された第1フルパス名の配列順に対応付ける場合に、第1フルパス名の群を特定できる。また、この対応付けの後に、第1リストに登録された第2画像データに係る管理情報を、第2リストに登録された第2フルパス名の配列順に対応付ける場合に、第2フルパス名の群を特定できる。
【0022】
本発明の態様の一つである情報処理装置では、前記第1リスト作成手段は、前記第1リストに登録された前記管理情報にインデックスを登録順に付与する構成であり、前記インデックスを前記登録順に登録した第3リストを作成する第3リスト作成手段を更に備え、前記ソート手段は、前記第3リストに登録された前記インデックスを、前記ポインターと前記インデックスとをキーとして、前記第2リストに登録された前記フルパス名の配列順に対応付けてソートすることが好ましい。
【0023】
本発明の一実施態様によれば、第3リスト作成手段は、インデックスを登録順に登録して第3リストを作成する。ソート手段は、第3リストに登録されたインデックスを、ポインターとインデックスとをキーとして、第2リストに登録されたフルパス名の配列順に対応付けてソートする。このため、ソート後の第3リストのインデックスの順番で、そのインデックスで特定される第1リストの管理情報に付されたポインターに紐付けされたポインターから第2リストのフルパス名を取得し、このフルパス名により第2外部記憶媒体において特定される記憶位置から画像データを取得することが可能になる。また、第3リストのインデックス順に第1リストを参照するソート処理なので、高速でソート可能となる。
【0024】
本発明の態様の一つは、外部記憶媒体から読み込んだ画像管理情報を基に前記外部記憶媒体にアクセスして取得した画像データに基づく画像を表示手段に表示する情報処理装置に備えられたコンピューターが実行するプログラムであって、コンピューターに、インターフェイスを介して第1外部記憶媒体から読み込んだ画像データを他のインターフェイスを介して第2外部記憶媒体に書き込むバックアップステップと、前記第2外部記憶媒体にバックアップされたうちの少なくとも一部の第1画像データに係る画像管理情報と、バックアップ以外の第2画像データに係る画像管理情報とを前記第2外部記憶媒体から取得する情報取得ステップと、前記画像管理情報のうち少なくとも一部の管理情報を、ポインターを付した状態で登録して第1リストを作成する第1リスト作成ステップと、前記各画像管理情報のうち前記画像データの記憶位置を特定可能なフルパス名に前記第1リストのポインターと紐付けられたポインターを付して、前記第1画像データに係る第1フルパス名の群と前記第2画像データに係る第2フルパス名の群とを分離可能な配列順に複数のフルパス名を再配列して第2リストを作成する第2リスト作成ステップと、前記ポインターをキーとして、前記第1リストに登録された管理情報を、前記第2リストに登録された前記フルパス名の配列順に対応付けるソートステップと、を実行させることを要旨とする。本発明の一実施態様によれば、コンピューターにプログラムを実行させることにより、上記情報処理装置の発明と同様の作用効果を得ることができる。
【0025】
本発明の態様の一つは、外部記憶媒体から読み込んだ画像管理情報を基に前記外部記憶媒体にアクセスして取得した画像データに基づく画像を表示手段に表示する情報処理方法であって、インターフェイスを介して第1外部記憶媒体から読み込んだ画像データを他のインターフェイスを介して第2外部記憶媒体に書き込むバックアップステップと、前記第2外部記憶媒体にバックアップされたうちの少なくとも一部の第1画像データに係る画像管理情報と、バックアップ以外の第2画像データに係る画像管理情報とを前記第2外部記憶媒体から取得する情報取得ステップと、前記画像管理情報のうち少なくとも一部の管理情報を、ポインターを付した状態で登録して第1リストを作成する第1リスト作成ステップと、前記各画像管理情報のうち前記画像データの記憶位置を特定可能なフルパス名に前記第1リストのポインターと紐付けられたポインターを付して、前記第1画像データに係る第1フルパス名の群と前記第2画像データに係る第2フルパス名の群とを分離可能な配列順に複数のフルパス名を再配列して第2リストを作成する第2リスト作成ステップと、前記ポインターをキーとして、前記第1リストに登録された管理情報を、前記第2リストに登録された前記フルパス名の配列順に対応付けるソートステップと、を備えたことを要旨とする。本発明の一実施態様によれば、上記情報処理装置の発明と同様の作用効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】一実施形態における複合機の斜視図。
【図2】複合機の電気的構成を示すブロック図。
【図3】アプリケーション部及びファイルシステムの機能構成を示すブロック図。
【図4】外部記憶媒体のデータ階層構造を示す模式図。
【図5】(a)ファイルリスト作成処理を説明するブロック図、(b)フルパスファイル名の変換処理を示す説明図。
【図6】(a),(b)ファイルリストへ登録されるファイル情報のデータ構造図。
【図7】ポインターリストのツリー構造を示す模式図。
【図8】(a),(b)ソート処理を示す模式図。
【図9】カウントアップ処理ルーチンを示すフローチャート。
【図10】ソート処理ルーチンを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図10に基づいて説明する。図1は、スキャナー機能を備えた複合機11の斜視図である。情報処理装置の一例としての複合機11は本体12とカバー13とを備える。本体12の下側部分がプリンター部14になっており、上側部分がスキャナー部15になっている。プリンター部14は、例えばインクジェット記録方式を採用する。本体12の前側には、その上段部に操作パネル17が設けられ、下段部に印刷済みの用紙Pが排出される排紙部18が設けられている。また、本体12の前側には図1における右寄りの位置に、メモリーカード19を挿抜可能なカードスロット20と、USBメモリー21のコネクターを挿抜可能なUSBポート22(USBコネクター)とが設けられている。
【0028】
図1に示すように、操作パネル17には、その幅方向中央部に配置された表示部23と、電源ボタン24、モード選択ボタン25、印刷/スキャンを開始するスタートボタン26、選択ボタン27等を含む操作部28とが設けられている。
【0029】
本実施形態の複合機11では、モード選択ボタン25の操作によって、「メモリーカード」「コピー」「スキャン」「バックアップ」等を含む複数のモードのうち一つを選択できる。表示部23には選択されたモードに対応するメニュー画面が表示され、選択ボタン25等の操作により所望の印刷条件等を設定することが可能である。ここで、「メモリーカード」モードは、メモリーカード19をカードスロット20に挿着して、そのメモリーカード19から読み取った画像データに基づく写真等の画像を印刷するときに用いられる。
【0030】
また、「バックアップモード」とは、例えばカードスロット20に挿着されているメモリーカード19に記憶されたデータを、USBポート22に挿着されたUSBメモリー21に書き込んで、メモリーカード19内のデータのバックアップをとる機能である。この例では、メモリーカード19がバックアップ元の外部記憶媒体(第1外部記憶媒体)となり、USBメモリー21がバックアップ先の外部記憶媒体(第2外部記憶媒体)となる。もちろん、バックアップ先の外部記憶媒体はUSBメモリー21に限定されず、USBポート22に接続(挿着)可能な構成であれば足り、外付けのハードディスクや、外付けのディスクドライブを介してデータが書き込まれる光ディスクや磁気ディスクでもよい。また、外部記憶媒体を接続するためのインターフェイスもUSBポート(USBインターフェイス)に限定されず、他のインターフェイスであってもよい。さらに複合機11が図示しないディスクドライブを内蔵する構成の場合、そのディスク用トレイにセットされる光ディスク又は磁気ディスクが、第2外部記憶媒体であってもよい。また、第2外部記憶媒体がメモリーカードであってもよいし、第1外部記憶媒体がUSBメモリーであってもよい。
【0031】
図2は、複合機11の電気的構成を示すブロック図である。複合機11は、コンピューター31(例えばマイクロコンピューター)を備える。コンピューター31は、メモリーカード19がカードスロット20に挿着された状態で、メモリーカードインターフェイス(以下、「メモリーカードI/F32」という)を介してメモリーカード19にアクセスする。また、コンピューター31は、USBメモリー21がUSBポート22に挿着された状態で、USBインターフェイス(以下、「USBI/F33」という)を介してUSBメモリー21にアクセスする。
【0032】
コンピューター31には、操作パネル17の操作部28と表示部23が接続されている。さらにコンピューター31には、スキャナー部15にスキャニング動作を行わせるスキャンエンジン34と、プリンター部14に印刷動作を行わせるプリントエンジン35とが接続されている。スキャンモードのときにはユーザーは操作部28を操作することにより、スキャンエンジン34に読み取られたスキャンデータの記憶先として、USBI/F33に接続されたUSBメモリー21、あるいは複合機11に接続されたパーソナルコンピューターなどのホスト装置を指定することも可能である。また、コンピューター31は、「バックアップモード」のときには、バックアップ元に指定されたメモリーカード19(第1外部記憶媒体)から読み込んだデータを、バックアップ先に指定されたUSBメモリー21(第2外部記憶媒体)に書き込むバックアップをとる機能も備えている。
【0033】
コンピューター31は、CPU36、ASIC37(Application SpecificIC)、ROM38、RAM39等を内蔵している。ROM38には、カウントアップ処理ルーチンのプログラム(例えば図9)やソート処理ルーチンのプログラム(例えば図10)、バックアップ処理用のプログラムをはじめとする各種のプログラム及び各種処理に必要な設定データなどが記憶されている。図2に示すCPU36はROM38から読み出したプログラムを実行することにより、バックアップ処理、カウントアップ処理及びソート処理などの各種の処理を行う。
【0034】
ここで、バックアップ処理とは、前述のバックアップモードで行われる第1外部記憶媒体から第2外部記憶媒体へバックアップをとる処理である。カウントアップ処理とは、メモリーカード19又はUSBメモリー21の接続を検出したときに、メモリーカード19又はUSBメモリー21内の画像(画像ファイル)の数を計数する処理である。ここで、以下の説明では、メモリーカード19又はUSBメモリー21のうち、カウントアップ対象のものを図3では外部記憶媒体MMと記す。外部記憶媒体MMには、画像ファイルFと、画像ファイル毎のファイル情報FJとが記憶されている。そして、カウントアップ処理では、外部記憶媒体MMに記憶されているファイルF毎のファイル情報FJを順番に読み込んで、ファイル情報FJに基づきファイルが画像ファイルであるか否かを判断し、画像ファイルと判断する度にカウントアップする処理を行う。さらにカウントアップ処理では、画像ファイルに係るファイル情報FJうち少なくとも一部の情報を使って生成されるファイル情報FIを、RAM39の所定記憶領域に格納することにより、ファイルリストFLを作成する。このとき、ファイルリストFLには、ファイル情報FI毎に付されたインデックスIDの順に複数のファイル情報FIが格納される。
【0035】
このとき、カウントアップされてファイルリストFLに登録されたファイル情報FIに対応する画像だけが、表示部23の表示対象となる。本実施形態では、外部記憶媒体MM(バックアップメディア)に記憶された全データのうち、ユーザーにより選択された1つのバックアップフォルダーBF内の全ファイルとバックアップフォルダーBF以外の全ファイル(例えばスキャン画像保存フォルダーSF内の全ファイル)との両方を、カウントアップ及びファイル情報FIの登録の対象とする。
【0036】
図3は、コンピューターにおいて、バックアップ処理、カウントアップ処理、外部記憶媒体MM内のデータに基づく画像の表示処理及び印刷処理を行う部分の機能構成を示す。なお、図3ではメモリーI/F32及びUSBI/F33は省略されている。コンピューター31は、CPU36がアプリケーション用プログラムを実行することで構築されるアプリケーション部41と、CPU36がファイルシステム用プログラムを実行することで構築されるファイルシステム42とを備える。
【0037】
アプリケーション部41は、外部記憶媒体MMを検出したとき、外部記憶媒体MM中のデータに基づく画像を表示部23に表示するとき、あるいは印刷対象の画像ファイルF(画像データ)を外部記憶媒体MMから読み込むときに、ファイルシステム42を介して外部記憶媒体MMにアクセスする。詳しくは、アプリケーション部41がファイルシステム42にアクセス要求を出すと、ファイルシステム42は外部記憶媒体MMにアクセスしてその要求されたファイル情報FJや画像ファイルF(画像データ)を読み込み、その読み込んだファイル情報FJ等をアプリケーション部41へ送る。ファイルシステム42は、複数種のFAT(ファイル・アロケーション・テーブル(File Allocation Table))を備えており、外部記憶媒体MMで採用されているフォーマット形式に対応するFATに基づき、要求されたファイル情報FJ等を取得する。
【0038】
アプリケーション部41は、操作部28からの操作信号などに基づいてアプリケーション部41の全体的な制御を統括する主制御部50と、表示部23にメニュー画面やフォルダー選択画面、画像選択画面などの表示を司る表示処理部51とを備える。また、アプリケーション部41は、外部記憶媒体MMに画像ファイルFを書き込むための手段として、スキャン書込部52とバックアップ処理部53とを備える。
【0039】
スキャン書込部52は、スキャンエンジン34が読み取った画像データを、画像ファイルに変換し、その画像ファイルFをファイルシステム42を介して外部記憶媒体MMに書き込む。このとき、ファイルシステム42は、画像ファイルFの記憶位置を示すフルパスファイル名FP等を含むファイル情報FJを、外部記憶媒体MMの所定記憶領域に書き込む。
【0040】
また、バックアップ処理部53は、バックアップモード時に起動し、第1外部記憶媒体(例えばメモリーカード19)に記憶された全てのファイルFを、第2外部記憶媒体(例えばUSBメモリー21)にバックアップする。なお、スキャン書込部52による画像ファイルFの書き込み先と、バックアップ処理部53によるファイルFの書き込み先とが、同一の外部記憶媒体MMであることも許容される。
【0041】
ここで、図4を用いてスキャン書込処理及びバックアップ処理が行われた外部記憶媒体MM中のデータ階層構造を説明する。バックアップ処理部53は、バックアップ元の外部記憶媒体の全ファイルをバックアップ先の外部記憶媒体MMに保存するとき、外部記憶媒体MMのルートディレクトリの直下に「001」から最大「999」までの3桁の数値でフォルダー名が示されたフォルダー(以下、「バックアップフォルダーBF」ともいう)を順次作成する。
【0042】
また、スキャン書込部52は、スキャン画像を外部記憶媒体MMに保存するとき、まず外部記憶媒体MMのルートディレクトリの直下にスキャン画像保存フォルダーSF(図4の例ではフォルダー名「SCAN」)を作成し、そのスキャン画像保存フォルダーSFの下位階層にフォルダー又はファイルを保存する。図4の例では、スキャン画像保存フォルダーSFの直下に、フォルダー名「001」から最大「999」までのフォルダーが作成される。
【0043】
スキャン画像保存フォルダーSFが作成されているUSBメモリー21などの外部記憶媒体MMに対して、バックアップを実行すると、スキャン画像保存フォルダーと同一階層にバックアップフォルダーBFが作成される。また、図4の例では、バックアップフォルダーBFとスキャン画像保存フォルダーSF以外に、例えばパーソナルコンピューターにより外部記憶媒体MMに書き込まれた画像ファイル等が保存されている。
【0044】
図3に戻って、アプリケーション部41は、外部記憶媒体MMの挿入(接続)を検出する検出部54と、検出部54からの指示により外部記憶媒体MM内のフォルダーを検索するフォルダー検索部55と、フォルダー検索部55による検索結果に基づきバックアップフォルダーBFが存在するか否かを判定する判定部56とを備える。本実施形態の判定部56は、ルートディレクトリの直下に「001」〜「999」のうちのいずれかをフォルダー名にもつフォルダーが存在するか否かを判定することにより、バックアップフォルダーBFが存在するか否かを判定する。
【0045】
判定部56がバックアップフォルダーBFが存在すると判定した場合、表示処理部51は、表示部23に全てのバックアップフォルダーBFを見られるフォルダー選択画面を表示させる。このフォルダー選択画面ではユーザーは選択ボタン27を操作することにより全てのバックアップフォルダーBFのうち1つを選択することが可能になっている。本実施形態では、ユーザーによる操作で選択された1つのバックアップフォルダーBFに属するファイルFと、バックアップフォルダーBFには属さないファイルFとが、カウントアップ処理の対象となる。
【0046】
また、アプリケーション部41は、カウントアップ処理対象のファイルを検索する検索部57と、検索部57により検索されたファイルのカウントアップ処理を行うカウントアップ処理部58と、カウントアップ処理対象のファイルに係るファイル情報FIを配列したファイルリストFLを作成するファイルリスト作成部59とを備える。さらにアプリケーション部41は、ファイル情報FJ中のフルパスファイル名FPをツリー構造で管理するツリー構造管理部60と、後述の管理リストCLを管理するリスト管理部61と、画像選択画面中の画像を表示させるためのサムネイル画像の要求及び印刷実行時の本画像の要求を行うファイル要求部62とを備える。ツリー構造管理部60は、フルパスファイル名FPがツリー構造で管理される後述のファイル名アイテムポインターリストPL(図3では単に「ポインターリスト」と表記)を作成する。なお、ファイルリストFLを構成するファイル情報FIは、検索部57が外部記憶媒体MMから読み込んだファイル情報FJを基にそのうちのフルパスファイル名FPに係る情報を、アイテムポインターIP(図6参照)に置き替えたものである。このアイテムポインターIPは、「1」から、FAT順に読み込まれるファイル情報FIの登録順の通し番号で付される。つまり、アイテムポインターIPは、ファイル名アイテムポインターリストPL中のフルパスファイル名FPに付されたアイテムポインターIPと紐付けされている。
【0047】
図3に示す検索部57は、カウントアップ処理対象として、バックアップフォルダーBFに属するファイルに係るファイル情報FJを検索して取得する第1ファイル検索部71と、バックアップフォルダーBFに属さないファイルに係るファイル情報FJを検索して取得する第2ファイル検索部72とを備える。第1ファイル検索部71は、判定部56がバックアップフォルダーBFが存在すると判定したときに、バックアップフォルダーBFに属するファイルに係るファイル情報FJを検索して取得する。
【0048】
カウントアップ処理部58は、検索部57が検索したファイル情報FJの数(つまりファイル数)を計数するファイルカウンター73と、ファイルカウンター73の計数結果を記憶する記憶部74とを備える。詳しくは、カウントアップ処理部58は、第1ファイル検索部71が検索したファイル情報FJの数であるバックアップファイル数Mを記憶部74の第1記憶領域74aに書き込むとともに、第1ファイル検索部71及び第2ファイル検索部72が検索したファイル情報FJの総数であるファイル総数Nを第2記憶領域74bに書き込む。
【0049】
ここで、ファイルリスト作成部59がファイルリストを作成する処理について、図3、図5及び図6を用いて説明する。デジタルカメラで撮影した画像データが書き込まれているメモリーカード19から外部記憶媒体MMへバックアップをとる場合などがある。このため、外部記憶媒体MMに記憶されている画像を含むファイルには、JPEG形式などの通常の画像ファイルと、デジタルカメラで採用されている画像ファイル形式であるPIFファイルとの2種類がある。本実施形態では、画像ファイルとPIFファイルで分けてファイルリストFLを作成するようにしている。このため、ファイルリスト作成部59は、画像ファイルのファイルリストである画像ファイルリストFL1と、PIFファイルのファイルリストであるPIFファイルリストFL2とを作成する(図3、図5(a)を参照)。
【0050】
図6(a)に示すように、画像ファイルリストFL1へ登録されるファイル情報FIは、アイテムポインターIP、ファイル作成日付、ファイル作成時刻、画像チェック情報が含まれる。また、図6(b)に示すように、PIFファイルリストへ登録されるファイル情報は、アイテムポインターIP、ファイル作成日付、ファイル作成時刻、PIF種別、サポート用紙サイズ(専用紙)、サポート用紙サイズ(普通紙)、UUID、写真枠数、流し込み画像数が含まれる。なお、アイテムポインターIPについては後述する。
【0051】
図3に示すように、ファイルリスト作成部59は、RAM39の第1記憶領域にファイルリストFL(FL1,FL2)を作成するために、判別部75と変換処理部76と登録部77とを備える。
【0052】
図5に示すように、検索部57は外部記憶媒体MM(バックアップメディア)に対してファイル検索し、そのファイルに係るファイル情報FJを取得する。検索部57が取得したファイル情報FJは、ファイルリスト作成部59へ渡される。
【0053】
ファイルリスト作成部59において、判別部75は、検索部57から取得したファイル情報が、バックアップフォルダーBFに属するファイルのファイル情報FJであるか否かを判別する。
【0054】
ここで、検索部57が取得するファイル情報FJは、図6に示すファイルリストFLに登録されるファイル情報FIに対して、アイテムポインターIPの替わりにフルパスファイル名FPを備えた情報である。例えば外部記憶媒体MMに記憶されているバックアップフォルダーBFに属するファイルの例では、Dドライブの直下に3桁の数字で示されたフォルダー名のフォルダーに属するファイルであり、フルパスファイル名FPは、例えば「D:\002\DCIM\EP01\EP001.JPG」のように表される(バックアップフォルダー名「002」の例)。一方、外部記憶媒体MMに記憶されているバックアップフォルダーBF以外のファイルであって、例えばDドライブの直下にファイル名が位置する場合、フルパスファイル名FPは、例えば「D:\001.JPG」のように表される。
【0055】
変換処理部76は、バックアップフォルダーBFに属するファイル情報FJであれば、ドライブレターを変換する。詳しくは、変換処理部76は、図5(b)に示すように、バックアップフォルダーBFに属するファイルのフルパスファイル名FP「D:\002\DCIM\EP01\EP001.JPG」のうちドライブレター「D:」とバックアップフォルダー名「002」とを含む部分「D:\002」を、仮想ドライブ「S:」に変換する。ここで、変換後のドライブレターは、変換前のドライブレターよりもASCII順で後側となるドラブレターであればよい。このように変換処理部76は、ドライブレターから選択フォルダ(ユーザー選択フォルダー)までを仮想ドライブに置き換えて、その置き換えた後のフルパスファイル名FPを含むファイル情報FJをRAM39に一時保存する。つまり、ドライブレターを仮想ドライブに置き換えることによって、バックアップフォルダーBFに属するファイルを容易に分類分けすることが可能になる。また、変換処理部76は、バックアップフォルダーBF以外の(フォルダーBFに属さない)ファイルについてはフルパスファイル名FPの変換処理を行わない。例えば、図5(b)に示すように、バックアップフォルダーBF以外のファイルは、例えば「D:\001.JPG」と表される。
【0056】
こうしてカウントアップ対象の全てのファイル情報FJを、バックアップフォルダーBFに属するファイルに関するものについてはフルパスファイル名FPの変換処理を行いつつ、RAM39に一時保存し終わると、次にツリー構造管理部60が起動される。ツリー構造管理部60は、ユーザーにより選択された1つのバックアップフォルダーBFに属するファイルのフルパスファイル名FPと、バックアップフォルダーBFに属さないファイルのフルパスファイル名FPをツリー構造で管理するファイル名アイテムポインターリストPL(以下、単に「アイテムポインターリストPL」ともいう)を作成する。
【0057】
ツリー構造管理部60は、図4に示すように、フルパスファイル名FPをASCII昇順でツリー構造に配列する。バックアップフォルダーBF以外のファイルに係るフルパスファイル名FPは、ドライブレターが「D」であるので、ASCII昇順で先頭から(M−N)個までに配列される。また、ユーザーにより選択された1つのバックアップフォルダーBFに属するファイルに係るフルパスファイル名FPは、ドライブレターが「S」であるので、ASCII昇順で(N−N+1)番目からN番目までに配列される。また、アイテムポインターリストPLに登録された各フルパスファイル名FPには、それぞれを特定するアイテムポインターIPが付されている。アイテムポインターリストPL中に登録された各フルパスファイル名FPに付されたアイテムポインターIPは、ファイルリストFLに登録された各ファイル情報FI中の一情報として付されたアイテムポインターIPと紐付けされている(図6を参照)。アイテムポインターリストPLは、図7に示すように、N個のフルパスファイル名FPをツリー構造で管理するので、同一のフォルダー名(ディレクトリ名)はそのフォルダー(ディレクトリ)に属する複数のサブフォルダー(サブディレクトリ)やファイルに対して1つで済む。このため、N個のフルパスファイル名FPをそのまま記憶する構成に比べ、フルパスファイル名FPの記憶に使用されるRAM39の記憶容量を小さく抑えることが可能になる。
【0058】
リスト管理部61は、管理リストCLを作成してこれをRAM39に登録(記憶)する。図8は、ファイルリストFLと管理リストCLとの関係を示す。管理リストCLは、ファイルリストFLに登録されたファイル情報FI毎に付されたインデックスIDを管理するリストである。図8(a)に示すように、ファイルリストFLには、各ファイル情報FIがFAT順に登録されている。このため、インデックスIDもFAT順に付されている。本例では、図8(a)に示すように、ファイルリストFLのインデックスIDは、「0」からの通し番号を付している。リスト管理部61は、図8(a)に示すように、初期には、FAT順にインデックスIDを登録することにより管理リストCLを作成する。この管理リストCLには、登録されたインデックスID毎に、図8の上側からの格納順にインデックスINが「0」からの通し番号で付されている。
【0059】
また、リスト管理部61は、ソート処理部78を備える。ソート処理部78は、図8(a)に示す管理リストCLのようにFAT順で登録されたインデックスIDを、フルパスファイル名のASCII昇順に並び替えるソート処理を行う。リスト管理部61は、ソート処理部78によるソート処理によって、図8(a)に示す初期の管理リストCLを、インデックスIDがフルパスファイル名FPのASCII昇順に登録された図8(b)に示す管理リストCLに変換する。画像選択画面に画像を表示する順番は、図8(b)に示す管理リストCLに登録されたインデックスIDの順番に従う。
【0060】
図3に示すファイル要求部62は、表示部23に画像選択画面を表示するときに、ファイルシステム42に対してフルパスファイル名FPを指定してサムネイル画像データを要求する。また、ファイル要求部62は、画像選択画面で選択された画像を印刷するときに、ファイルシステム42に対してフルパスファイル名FPを指定して画像ファイルFを要求する。ここで、画像選択画面は、主制御部50が操作部28からの操作信号に基づいて表示処理部51に表示させるものであり、この画像選択画面でユーザーが操作部28を操作して画像の切り換えを指示する度に、主制御部50は、ファイル要求部62に次の画像への切替えを指示する。また、ユーザーが画像選択画面で選択した画像の印刷を開始させる操作部28の操作を行うと、主制御部50はファイル要求部62に対して選択画像に対応する画像ファイルFの読込みを指示する。
【0061】
ここで、画像選択画面を表示するとき及び画像選択画面で画像を切替える指示があったときは、ファイル要求部62は、リスト管理部61に次のサムネイル画像データを要求する際に必要なフルパスファイル名FPの取得を指示する。リスト管理部61は、図8(b)に示す管理リストCLからインデックスIDをフルパスファイル名FPのASCII昇順で1つずつ順番に取得する。そして、図8(b)に示すファイルリストFLから、取得したインデックスIDに対応するファイル情報FIを取得し、さらにそのファイル情報FI中のアイテムポインターIPを取得する。リスト管理部61は、アイテムポインターIPを手掛かりに、図7に示すアイテムポインターリストPLからアイテムポインターIPに対応するフルパスファイル名FPを取得し、その取得したフルパスファイル名FPをファイル要求部62へ渡す。ファイル要求部62は、フルパスファイル名FPを指定してファイルシステム42に対してサムネイル画像データを要求する。また、画像選択画面で選択された画像を印刷するときにも、その指定された画像のフルパスファイル名FPを画像選択画面で画像を切替えるときの処理と同様の手順で取得する。この場合、ファイル要求部62は、取得したフルパスファイル名FPを指定してファイルシステム42に対して画像ファイルFを要求する。もちろん、画像選択画面で画像を切替えるときに取得したフルパスファイル名FPを、ファイル要求部62が印刷開始に必要な画像ファイルを要求する際に使用してもよい。
【0062】
次に、上記のように構成された複合機11の作用を説明する。
例えばユーザーが操作部28を操作して「スキャン」モードを指定し、複合機11のUSBポート22に接続したUSBメモリー21を保存先に指定して、スキャナー部15による原稿のスキャンを行うと、スキャン書込部52がスキャン画像データのファイルFをUSBメモリー21に保存する。このとき、スキャン書込部52は、図4に示すように、USBメモリー21にスキャン画像保存フォルダーSF(フォルダー名「SCAN」)を作成し、さらにその直下にフォルダー(例えばフォルダー名「001」)を作成する。そして、スキャン書込部52は、スキャン画像保存フォルダーSFの直下のフォルダーに、スキャン画像に係るファイルFを、例えば「001.JPG」、「002.JPG」・・・のように保存する。
【0063】
その後、デジタルカメラから取り出したメモリーカード19に保存されたデータ(画像ファイル)のバックアップをとる際、ユーザーは操作部28を操作して「バックアップ」モードを選択する。そして、ユーザーは表示部23に表示される案内に従って、バックアップ元のメモリーカード19を複合機11のカードスロット20に挿入するとともに、先にスキャン画像のファイルFを保存したUSBメモリー21をバックアップ先としてUSBポート22に接続する。そして、操作部28を操作してメモリーカード19(第1外部記憶媒体)からUSBメモリー21(第2外部記憶媒体)へのデータのバックアップを指示する。この結果、バックアップ処理部53は、図4に示すように、ルートディレクトリの直下にフォルダー名「001」のバックアップフォルダーBFを作成する。そして、例えばメモリーカード19を記憶媒体Aとすると、バックアップ処理部53は、ファイル名「001」のバックアップフォルダーBFに記憶媒体Aの全ファイルFを格納する。次にバックアップ元のメモリーカード19を交換して、バックアップを続ける場合、次のバックアップ元のメモリーカード19を記憶媒体Bとすると、バックアップ処理部53は、ルートディレクトリの直下にフォルダー名「002」のバックアップフォルダーBFを作成し、そのバックアップフォルダーBFに記憶媒体Bの全ファイルFを格納する。こうしてバックアップ元の記憶媒体毎にバックアップフォルダーBFが作成され、その中にバックアップ元の記憶媒体の全ファイルFが格納される。
【0064】
バックアップを終えると、ユーザーは操作部28を操作して「メモリーカード」モードを選択する。バックアップ終了後に「メモリーカード」モードに切り換えられたときは、主制御部50はバックアップ先の外部記憶媒体MMを有効にする。この「メモリーカード」モードへの切り換え後、検出部54が外部記憶媒体MMの接続を検出することになり、この外部記憶媒体MMの接続の検出を契機に、CPU36は図9に示すカウントアップ処理ルーチンを実行する。以下、図9に従ってカウントアップ処理について説明する。
【0065】
まずステップS1では、バックアップメディアであるか否かを判断する。バックアップ処理を終えた後に、外部記憶媒体MMが抜き取られていなければ、バックアップメディアであると判断する。また、バックアップが行われていないときには外部記憶媒体MMに対してバックアップフォルダーBFが見つかるまでフォルダー検索を行って、バックアップフォルダーBFが見つかった時点でバックアップメディアであると判断し、一方、バックアップフォルダーBFが見つからなければバックアップメディアでないと判断する。バックアップメディアであればステップS2に進み、バックアップメディアでなければステップS9に進む。
【0066】
ステップS2では、フォルダー検索を行う。詳しくは、フォルダー検索部55が外部記憶媒体MM中のフォルダーを検索する。なお、ステップS1の判断処理のためにフォルダー検索を行った場合は、既に終えたフォルダー検索の続きからフォルダー検索を行ってもよい。
【0067】
次のステップS3では、バックアップフォルダーBFが存在するか否かを判定する。詳しくは、判定部56が、ステップS2で検索されたフォルダーにバックアップフォルダーBFが存在するか否かを判定する。本例では、バックアップフォルダーBFは、ルートディレクトリの直下に位置する3桁の数値をフォルダー名に有するフォルダーなので、判定部56は、ルートディレクトリの直下に3桁の数値をフォルダー名にもつフォルダーが存在するか否かを判定する。ルートディレクトリの直下に3桁の数値をフォルダー名にもつフォルダーが1つでも存在すれば、バックアップフォルダーBFが存在すると判定し、一方、そのような3桁の数値をフォルダー名にもつフォルダーが存在しなければ、バックアップフォルダーBFが存在しないと判定する。バックアップフォルダーBFが存在すればステップS4に進み、バックアップフォルダーBFが存在しなければステップS9に進む。図4に示す例の場合は、判定部56によりバックアップフォルダーBFが存在すると判定されるので、ステップS4に進むことになる。
【0068】
ステップS4では、バックアップフォルダーを表示する。詳しくは、判定部56からバックアップフォルダーが存在するという判定結果を受け付けた主制御部50は、バックアップフォルダーBFの情報(フォルダー名等)を表示処理部51に通知するとともに、表示処理部51にフォルダー選択画面の表示を指示する。その通知及び指示を受け付けた表示処理部51は、外部記憶媒体MM中の全てのバックアップフォルダーBFを一覧で見ることができるフォルダー選択画面を表示部23に表示させる。
【0069】
次のステップS5では、ユーザー選択があったか否かを判断する。バックアップフォルダーの表示後、ユーザーは操作部28を操作してフォルダー選択画面で所望の1つのバックアップフォルダーを選択する。このステップでは、操作部28の操作により所望の1つのバックアップフォルダーBFが選択されたか否かを判断する。1つのバックアップフォルダーBFを選択するユーザー選択があればステップS6に進み、そのようなユーザー選択がなければ、ユーザー選択があるまで待機する。なお、ユーザー選択があった場合は、主制御部50から検索部57へその旨が通知される。
【0070】
ステップS6では、選択されたバックアップフォルダー以下のファイルを検索する。つまり、検索部57のうちの第1ファイル検索部71が、ユーザーが選択したバックアップフォルダーBFに属するファイルを検索する。このファイル検索では、外部記憶媒体MMに対して第1ファイル検索部71が、選択された1つのバックアップフォルダーBFに属するファイルに係るファイル情報FJを検索し、検索したファイル情報FJを順次読み込む。
【0071】
ステップS7では、検出ファイル数Mを記憶する。ここで、第1ファイル検索部71が検索したファイル数は、カウントアップ処理部58中のファイルカウンター73が計数している。すなわち、ファイルカウンター73はカウントアップ処理部58がファイル情報FJを1つ取得する度に「1」ずつカウントアップする。そして、カウントアップ処理部58は、ユーザーにより選択された1つのバックアップフォルダーBFに属するファイルの数を計数するファイルカウンター73の計数値である検出ファイル数Mを、記憶部74の第1記憶領域74aに書き込む。
【0072】
ステップS8では、選択されたバックアップフォルダー以外のファイルを検索する。つまり、検索部57のうちの第2ファイル検索部72が、バックアップフォルダーBF以外のフォルダー等に属するファイルを検索する。このファイル検索では、外部記憶媒体MMに対して第2ファイル検索部72が、バックアップフォルダーBFに属さないファイルに係るファイル情報FJを検索し、検索したファイル情報FJを順次読み込む。
【0073】
また、外部記憶媒体MMがバックアップメディアでない場合(S1で否定判定)と、バックアップフォルダーBFが存在しない場合(S3で否定判定)には、ステップS9において、全フォルダーに対してファイル検索を行う。すなわち、検索部57のうちの第2ファイル検索部72が、外部記憶媒体MM中の全フォルダーに属するファイルを検索する。このファイル検索では、第2ファイル検索部72が、外部記憶媒体MMに対して全フォルダーBFに属するファイルに係るファイル情報FJを検索し、検索したファイル情報FJを順次読み込む。
【0074】
ステップS10では、全体の検出ファイル数Nを記憶する。ここで、ファイルカウンター73は、第1ファイル検索部71が検索したファイル数Mと、第2ファイル検索部72が検索したファイル数(N−M)との合計の検出ファイル数Nを計数している。カウントアップ処理部58は、ユーザーにより選択された1つのバックアップフォルダーBFに属するファイルの数と、バックアップフォルダーBFに属さないファイルの数との合計であるファイルカウンター73の計数値である検出ファイル数Nを、記憶部74の第2記憶領域74bに書き込む。
【0075】
カウントアップ処理と並行してあるいはカウントアップ処理の終了後、ファイルリスト作成部59は、検索部57が取得したファイル情報FJを基に、ファイルリストFLを作成するためのファイルリスト作成処理を行う。カウントアップ処理で検索部57が取得したファイル情報FJは例えばRAM39の所定記憶領域に一時保存される。ファイルリスト作成部59では、まず判別部75が、ファイル情報FJのうちフルパスファイル名FPを取得し、バックアップフォルダーBFに属するファイルのフルパスファイル名FPであるか否かを判別する。バックアップフォルダーBFに属するファイルのフルパスファイル名FPである場合には、変換処理部76が、フルパスファイル名FPの変換処理を行う。すなわち、変換処理部76は、図5(b)に示すように、バックアップフォルダーBFに属するファイルのフルパスファイル名FP「D:\002\DCIM\EP01\EP001.JPG」のうちドライブレター「D:」とバックアップフォルダー名「002」とを含む部分「D:\002」を、ASCII順で「D」より後側のドライブレターを使用する仮想ドライブ「S:」に変換する。
【0076】
そして、ツリー構造管理部60は、必要に応じて変換処理が施されたフルパスファイル名FPを、図7に示すツリー構造にASCII昇順に登録していくことでASCII昇順に並び替えるソートを行い、バックアップフォルダーBFに属する群と、バックアップフォルダーBFに属さない群とに分離されたアイテムポインターリストPLを作成する。図7に示すように、フルパスファイル名FPをASCII昇順で並べているので、アイテムポインターリストPLには、1番からの通し番号であるアイテムポインターIPが1番目からN−M番目までにバックアップフォルダーBF以外のフルパスファイル名FPが登録され、アイテムポインターIPがN−M+1番目からN番目までにバックアップフォルダーBFのフルパスファイル名FPが登録されている。
【0077】
次にアイテムポインターリストPLを用いて行われるソート処理ルーチンを図10に従って説明する。このソート処理はCPU36が図10に示すソート処理ルーチンを実行することにより行われる。
【0078】
まずステップS21では、N−M+1番目からN番目のファイル名アイテムポインターリストPLを取得する。詳しくは、リスト管理部61のソート処理部78は、記憶部74の第1記憶領域74aからバックアップフォルダーBFの検出ファイル数Mを読み出すとともに、第2記憶領域74bからファイル総数Nを読み出す。そして、ソート処理部78は、ツリー構造管理部60に対して、N−M+1番目からN番目までのアイテムポインターリストPLを要求する。ツリー構造管理部60は、ソート処理部78からの要求に応じて、N−M+1番目からN番目までのファイル名アイテムポインターリストPLを、ソート情報としてリスト管理部61に送る。この結果、リスト管理部61は、N−M+1番目からN番目までのアイテムポインターリストPLをソート情報として取得する。
【0079】
次のステップS22では、取得したリストPLを基にソート処理を行う。すなわち、N−M+1番目からN番目までのアイテムポインターIPは、ユーザーが選択した1つのバックアップフォルダーBFのものである。初期には管理リストCLには、図8(a)に示すように、インデックスIDがファイルリストFLのインデックスIDの順番、つまりFAT順に登録されている。また、ファイルリストFL中の各ファイル情報FIには、図6に示すようにアイテムポインターIPが登録されている。そして、ソート処理部78は、フルパスファイル名FPのASCII昇順で並ぶN−M+1番目からN番目までのアイテムポインターIPと、ファイルリスト中のファイル情報FI中のアイテムポインターIPとを比較し、管理リストCLが管理するバックアップフォルダーBFのインデックスIDをフルパスファイル名FPのASCII昇順に登録し直す。この結果、バックアップフォルダーBFに属するファイル情報FIのインデックスIDが、フルパスファイル名FPのASCII昇順に並び替えられるソート処理が行われる。
【0080】
ステップS23では、1番目からN−M番目のファイル名アイテムポインターリストPLを取得する。詳しくは、リスト管理部61のソート処理部78は、先に記憶部74から読み出した検出ファイル数Mとファイル総数Nを用いて、ツリー構造管理部60に対して、1番目からN−M番目までのアイテムポインターリストPLを要求する。ツリー構造管理部60は、ソート処理部78からの要求に応じて、1番目からN−M番目までのファイル名アイテムポインターリストPLを、ソート情報としてリスト管理部61に送る。この結果、リスト管理部61は、1番目からN−M番目までのアイテムポインターリストPLをソート情報として取得する。
【0081】
次のステップS24では、取得したリストPLを基にソート処理を行う。すなわち、1番目からN−M番目までのアイテムポインターIPは、バックアップフォルダーBF以外のものである。管理リストCLのうちバックアップフォルダーBFの部分については、インデックスIDがASCII昇順に登録されており、バックアップフォルダーBF以外の部分については、インデックスIDがFAT順に登録されている。そして、ソート処理部78は、フルパスファイル名FPのASCII昇順に並ぶN−M+1番目からN番目までのアイテムポインターIPと、ファイルリストFLのファイル情報FI中のアイテムポインターIPとを比較し、管理リストCLが管理するバックアップフォルダーBF以外のインデックスIDをフルパスファイル名FPのASCII昇順に登録し直す。この結果、バックアップフォルダーBFに属さないファイル情報FIのインデックスIDが、フルパスファイル名FPのASCII昇順に並び替えられるソート処理が行われる。よって、図8(b)に示すように、バックアップフォルダーBFに属するインデックスIDと、バックアップフォルダーBFに属さないインデックスIDとがASCII昇順に再登録される。こうしてソート処理が終了する。
【0082】
画像選択画面に画像を表示させるときには、管理リストCLを参照してサムネイル画像データを外部記憶媒体MMから読み取る。すなわち、管理リストCLのインデックスINの順番に、インデックスIDを取得し、その取得したインデックスIDが付されたファイル情報FIを取得する。そして、取得したファイル情報FI中のアイテムポインターIPを取得して、アイテムポインターリストPLからそのアイテムポインターIPと紐付けされたポインターリストPL内のアイテムポインターIPに対応するフルパスファイル名FPを取得する。そして、取得したフルパスファイル名FPを指定してファイル要求部62がファイルシステム42に対してサムネイル画像データを要求する。ファイルシステム42は、指定されたフルパスファイル名FPを手掛かりに外部記憶媒体MMからサムネイル画像データを取得し、取得したサムネイル画像データをファイル要求部62に送る。ファイル要求部62は、取得したサムネイル画像データを表示処理部51に送り、表示処理部51はサムネイル画像データに基づく画像を画像選択画面に表示させる。
【0083】
この画像選択画面では、最初にユーザーが選択したバックアップフォルダーBF内のファイルに基づく画像が表示される。そして、ユーザーが操作部28を操作して画像の切り換え操作を行うと、その切り換え操作方向に応じて管理リストCLのインデックスINが切り換えられるので、画像選択画面の画像が切り換え操作方向に応じた次の画像に切り換えられる。このとき、ユーザーが切り換え操作を進めると、バックアップフォルダーBF内のファイルに基づく画像が順番に切り換わり、バックアップフォルダーBF内のファイルに基づく画像が無くなると、次にバックアップフォルダーBF以外のファイルに基づく画像に切り換わる。この状態からさらにユーザーが切り換え操作を進めると、バックアップフォルダーBF以外のファイルに基づく画像が順番に切り換わる。
【0084】
画像選択画面で印刷すべき画像が決まると、その画像が表示された状態でユーザーは操作部28を操作して印刷の実行を指示する。この指示は主制御部50が受付けられる。そして、主制御部50はファイル要求部62にファイル要求を行うように指示する。ファイル要求部62はファイルシステム42に対してその画像のフルパスファイル名FPを指定して本画像データの読込みを要求する。そして、ファイルシステム42から本画像データを取得すると、その本画像データをASIC37に送る。ASIC37は本画像データに解像度変換処理、色変換処理及びハーフトーン処理などの公知の画像処理を施し、本画像データから印刷データを生成し、生成した印刷データをプリントエンジン35に送る。そして、プリントエンジン35は、印刷画像データに基づいて用紙Pに画像の印刷を施す。
【0085】
以上詳述したように、本実施形態では、以下に示す効果を得ることができる。
(1)第1ファイル検索部71が、バックアップフォルダーBF内のファイルをカウントアップするとともに、第2ファイル検索部72が、バックアップフォルダーBF以外のファイルをカウントアップする構成なので、ユーザーが選択したバックアップフォルダーBFのみのファイルだけでなく、バックアップフォルダーBF以外のファイルも検索される。この結果、外部記憶媒体MMに先に保存してあるスキャン画像がカウントアップ対象から外れることがない。そして、ユーザーが操作部28により選択した1つのバックアップフォルダーBFと、バックアップフォルダーBF以外(例えばスキャン画像保存フォルダーSF)との両方に格納されたファイルに応じた画像を表示部23の画像選択画面に表示させることができる。よって、ユーザーは、選択した1つのバックアップフォルダーBF中のファイルと、スキャン画像保存フォルダーSF中のファイルのうちどちらのファイルも印刷対象として選択でき、その選択したファイルに基づく画像を印刷することができる。
【0086】
(2)ファイルリスト作成部59(第1リスト作成手段)は、ファイル情報FIを、アイテムポインターIPを付した状態で登録してファイルリストFL(第1リスト)を作成する。ツリー構造管理部60(第2リスト作成手段)は、フルパスファイル名FPにファイルリストFLのアイテムポインターIPと紐付けられたアイテムポインターIPを付して、バックアップフォルダーBF内のファイル(第1画像データ)に係るフルパスファイル名FP(第1フルパス名)の群と、バックアップフォルダーBF以外のファイル(第2画像データ)に係るフルパスファイル名FP(第2フルパス名)の群とに分離可能な配列順に複数のフルパスファイル名FPを再配列してアイテムポインターリストPL(第2リスト)を作成する。ソート処理部78(ソート手段)は、アイテムポインターIPをキーとして、ファイルリストFLに登録されたファイル情報FIを、アイテムポインターリストPLに登録されたフルパスファイル名FPの配列順に対応付ける。このため、ソート処理部78による対応付けによりファイルリストFLにおけるファイル情報FIを、アイテムポインターリストPLにおけるフルパスファイル名FPの配列順で取得することができる。よって、ユーザーが選択したバックアップフォルダーBF内のファイルに基づく画像の群と、バックアップフォルダーBF以外のファイルに基づく画像の群とを分けて表示部23に表示させることができる。
【0087】
(3)フルパスファイル名FPのうちバックアップフォルダーBFに属するファイルに関するものについては、ドライブレターを「D」から「S」へ変換するとともに、ツリー構造管理部60がASCII昇順のツリー構造に配列した。このため、フルパスファイル名FPをツリー構造に配列したときに、バックアップフォルダーBFに属するファイルに関するフルパスファイル名FP(第1フルパス名)の群と、バックアップフォルダーBF以外のファイルに関するフルパスファイル名FP(第2フルパス名)の群とを、分離して配列することができる。よって、バックアップフォルダーBFに属する各ファイルに基づく画像の群と、バックアップフォルダーBFに属さない各ファイルに基づく画像の群とを分けて表示部23に表示させることができる。
【0088】
(4)アイテムポインターリストPL(第2リスト)は、バックアップフォルダーBF中のファイルに係るフルパスファイル名FP(第1フルパス名)と、バックアップフォルダーBF以外のファイルに係るフルパスファイル名FP(第2フルパス名)とが異なるドライブレターの下に、二分探索木の一端側の葉から順番に格納されたツリー構造を有する。各葉がファイルリストFL(第1リスト)のアイテムポインターIPと紐付けられているアイテムポインターIPをもつ。このため、バックアップフォルダーBF中のファイルに係るフルパスファイル名FPの群と、バックアップフォルダーBF以外のファイルに係るフルパスファイル名FPの群とを分けて配列できるうえ、アイテムポインターリストPLの格納に必要な容量を、ツリー構造でない構成の場合に比較して小さく抑えることができる。
【0089】
(5)ソート処理部78(ソート手段)は、アイテムポインターIPをキーとして、ファイルリストFLに登録されたファイル情報FIを、アイテムポインターリストPLに登録されたフルパスファイル名FPの配列順に対応付け、この対応付けの後に、ファイルリストFLに登録されたファイル情報FIを、アイテムポインターリストPLに登録されたフルパスファイル名FPの配列順に対応付ける。このため、バックアップフォルダーBF内のファイルに基づく画像の群を優先して表示させ、その後に、バックアップ以外のファイルに基づく画像の群を表示させることができる。
【0090】
(6)ファイルカウンター73(計数手段)は、ユーザーが選択したバックアップフォルダーBF内のファイル(第1画像データ)のファイル数Mと、外部記憶媒体MM内の全てのファイル(画像データ)のファイル総数Nとをカウントアップ(計数)する。ソート処理部78は、ファイルカウンター73の計数結果に基づきバックアップフォルダーBF内のファイルに係る第1フルパスファイル名FPの群と、バックアップフォルダーBF以外のファイルに係る第2フルパスファイル名FPの群とを特定する。このため、バックアップフォルダーBF内のファイルに係るファイル情報FI(管理情報)を、アイテムポインターリストPLに登録された第1フルパスファイル名FPの配列順に対応付ける場合に、第1フルパスファイル名FPの群を特定できる。また、この対応付けの後に、ファイルリストFLに登録されたバックアップフォルダーBF以外のファイルに係るファイル情報FIを、アイテムポインターリストPLに登録された第2フルパスファイル名FPの配列順に対応付ける場合に、第2フルパスファイル名FPの群を特定することができる。
【0091】
(7)リスト管理部61(第3リスト作成手段)は、ファイルリストFLのインデックスIDを登録順に登録して管理リストCL(第3リスト)を作成する。そして、ソート処理部78は、アイテムポインターIPとインデックスIDとをキーとして、管理リストCLに登録されたインデックスIDをソート処理するので、ファイルリストFLに登録されたファイル情報FIをソート処理する構成に比べ、ソート処理を簡単に済ませられる。また、ソート後の管理リストCLのインデックスIDの順番で、そのインデックスIDで特定されるファイルリストFLのファイル情報FIに付されたアイテムポインターIPに紐付けされたアイテムポインターIPからアイテムポインターリストPLのフルパスファイル名FPを取得し、このフルパスファイル名FPにより外部記憶媒体MMにおいて特定される記憶位置からファイルFを取得することが可能になる。また、管理リストCLのインデックスID順にファイルリストFLを参照するソート処理なので、高速にソート処理を行うことができる。
【0092】
(8)検索部57によりバックアップフォルダーBFのファイル数Mと、ファイル総数Nとを計数し、この計数値M,Nを用いて、バックアップフォルダーBF中のファイルのためのソート処理に使用するアイテムポインターIPと、バックアップフォルダーBF以外のファイルのためのソート処理に使用するアイテムポインターIPとを特定する。よって、バックアップフォルダーBF用とバックアップフォルダーBF以外用とのそれぞれで適切なアイテムポインターIPを取得することができる。このため、バックアップフォルダーBF用の画像の群と、バックアップフォルダーBF以外の画像の群とを分けることができる。
【0093】
(9)スキャン画像を保存しているUSBメモリー21などの外部記憶媒体に、メモリーカード19などの外部記憶媒体中のデータのバックアップを実施後、ユーザーが選択したバックアップフォルダーBF内のファイル数のカウントアップ時に、スキャン画像もカウントアップ対象とされ認識されるので、スキャン画像を選択して印刷することができる。
【0094】
(10)ユーザーが選択したバックアップフォルダーBF内のファイルについてのソート処理と、バックアップフォルダーBF以外のファイルについてのソート処理とを分けて行うため、バックアップした画像か、それ以外の画像かを容易に認識できる。
【0095】
なお、上記実施形態は以下のような形態に変更することもできる。
・管理リストCLに登録されたインデックスIDをソート処理する構成ではなく、ファイルリストFLに登録されたファイル情報FIをソート処理する構成を採用してもよい。
【0096】
・ファイルリストFLに登録されるファイル情報FIがフルパスファイル名FPを含んでいてもよい。この場合、アイテムポインターリストPLを参照することなく、ファイル情報FI中のフルパスファイル名FPに基づき画像ファイルを取得することができる。
【0097】
・管理リストCLを廃止し、ファイルリストFLに登録されたファイル情報FIの配列順(FAT順)を、アイテムポインターをキーとして、アイテムポインターリストPLの配列順(フルパスファイル名ASCII昇順)に並び替えるソート処理を行う構成としてもよい。
【0098】
・ソート処理による並び替え順は、ASCII降順であってもよい。さらに、フルパスファイル名FPを並び替える際に採用する文字コードはASCIIコードに限定されず、シフトJISやユニコード等の他の文字コードを採用することもできる。また、文字コードの昇順又は降順にも限定されず、バックアップフォルダーのファイルと、バックアップ以外のファイルとを分離して配列可能であれば、文字コードを使用しない他のソート方法でもよい。
【0099】
・アイテムポインターリストPLにフルパスファイル名FPを登録するデータ構造は、ツリー構造に限定されない。フルパスファイル名FPをそのまま格納してもよい。この場合も、ドライブレターが異なれば、バックアップフォルダーのファイルと、バックアップ以外のファイルとを分離可能な配列順で配列することはできる。
【0100】
・顧客ニーズによっては、バックアップフォルダー以外のファイルに基づく画像の群を、バックアップフォルダーのファイルに基づく画像の群示よりも優先して先に表示させる構成としてもよい。要するに、これら2種類の画像の群が分かれて表示されれば足りる。
【0101】
・ファイルリストFLから取得すべきファイル情報を、管理リストCL中のインデックスIDをキーにして選択する構成に替え、ファイルリストFLから取得すべきファイル情報を、ポインターリストPLのアイテムポインターIPをキーにして選択する構成としてもよい。
【0102】
・ドライブレターの変換は、バックアップ以外のフルパスファイル名でもよい。この場合、ドライブレターを「D」よりもアルファベット順で前側の文字(例えば「C」)に変換すれば、同様の効果が得られる。また、ドライブレターを「D」よりもアルファベット順で後側の文字(例えば「S」)に変換してもよい。この場合、アイテムポインターIPが1番目からM番目までのフルパスファイル名から特定される画像データを優先して読み出し、その後、M+1番目からN番目までのフルパスファイル名から特定される画像データを後から読み出すようにする。この構成でも、バックアップフォルダーBFに属する画像データに基づく画像を、バックアップフォルダーBFに属さない画像データに基づく画像に優先して表示部に表示させることができる。さらに、バックアップ以外のフルパスファイル名のドライブレターと、バックアップされたファイルに係るフルパスファイル名のドライブレターの両方を、それぞれ異なるドライブレターに変換する構成としてもよい。
【0103】
・バックアップ側のフルパスファイル名中のドライブレターの変換は、ドライブレターを「D」よりもアルファベット順で前側の文字(例えば「C」)に変換してもよく、この構成によっても、同様の効果が得られる。
【0104】
・画像選択画面では複数のバックアップフォルダーBFを選択できる構成としてもよい。この場合、バックアップフォルダーBF毎にフルパスファイル名FPのドライブレターを異ならせた構成とすることもできる。例えば2つのバックアップフォルダーBFを選択した場合、それぞれに属するファイルに係るフルパスファイル名FPのドライブレターを例えば「S」と「T」とする。
【0105】
・表示部23に表示される画像は、1枚ずつ表示が切り換わる構成に限定されず、
バックアップ側の画像の群が表示される画面と、バックアップ以外の画像の群が表示される画面とが切り換わる構成としてもよい。この場合も、バックアップ側の画像とバックアップ以外の画像とがバラバラに表示されることを回避できる。
【0106】
・外部記憶媒体はメモリーカードに限定されず、他の可搬性(リムーバブル)の記憶媒体であってもよい。例えば、CD(コンパクトディスク)やDVD(Digital Versatile Disk)などの光ディスク、MO(光磁気ディスク)、USBフラッシュメモリー、リムーバブルハードディスク等でもよい。
【0107】
・前記実施形態では、インクジェット記録方式のプリンター部14を備えた複合機(記録装置)が採用されているが、ワイヤインパクト式記録装置、熱転写式記録装置、電子写真式記録装置等の記録装置を採用してもよい。また、これらの記録装置は、モノクロ記録装置を採用してもよい。また、スキャナー機能を備えない記録装置を採用してもよい。
【0108】
・情報処理装置は、複合機などの記録装置に限定されず、例えばプロジェクター、テレビ、デジタルフォトフレーム、デジタルカメラ、オーディオ機器などの電子機器に広く適用できる。
【0109】
前記実施形態から把握される技術的思想を以下に記載する。
(1)前記第2外部記憶媒体にバックアップされたうちの1つのバックアップフォルダーを選択する操作手段(28)を備え、前記情報取得手段は、前記操作部により選択されたバックアップフォルダーに属する画像データを前記第1画像データとし、当該第1画像データに係る画像管理情報を取得することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【符号の説明】
【0110】
11…情報処理装置の一例としての複合機、19…第1外部記憶媒体の一例であるメモリーカード、20…カードスロット、21…第2外部記憶媒体の一例であるUSBメモリー、22…USBポート、23…表示手段の一例である表示部、31…コンピューター、32…インターフェイスの一例であるメモリーI/F、33…インターフェイスの一例であるUSBI/F、36…CPU、37…ASIC、38…ROM、39…RAM、41…アプリケーション部、42…ファイルシステム、43…カウントアップ処理部、50…主制御部、51…表示処理部、52…スキャン書込部、53…バックアップ手段の一例であるバックアップ処理部、54…検出部、55…フォルダー検索部、56…判定部、57…情報取得手段の一例である検索部、58…計数手段の一例であるカウントアップ処理部、59…第1リスト作成手段の一例であるファイルリスト作成部、60…第2リスト作成手段の一例であるツリー構造管理部、61…第3リスト作成手段の一例であるリスト管理部、62…ファイル要求部、71…第1ファイル検索部、72…第2ファイル検索部、73…計数手段の一例であるファイルカウンター、74…記憶部、75…判別部、76…変換手段の一例である変換処理部、77…登録部、78…ソート手段の一例であるソート処理部、MM…外部記憶媒体、BF…バックアップフォルダー、SF…スキャン画像保存フォルダー、FJ…画像管理情報の一例であるファイル情報、FI…管理情報の一例であるファイル情報、F…画像データの一例であるファイル、FL,FL1,FL2…第1リストの一例であるファイルリスト、PL…第2リストの一例であるアイテムポインターリスト、CL…第3リストの一例である管理リスト、FP…フルパス名の一例であるフルパスファイル名、ID…インデックス、M…計数値の一例であるファイル数、N…計数値の一例であるファイル総数、P…媒体としての用紙。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部記憶媒体から読み込んだ画像管理情報を基に前記外部記憶媒体にアクセスして取得した画像データに基づく画像を表示手段に表示する情報処理装置であって、
外部記憶媒体を接続可能な複数のインターフェイスと、
前記インターフェイスを介して第1外部記憶媒体から読み込んだ画像データを他の前記インターフェイスを介して第2外部記憶媒体に書き込むバックアップ手段と、
前記第2外部記憶媒体にバックアップされたうちの少なくとも一部の第1画像データに係る画像管理情報と、バックアップ以外の第2画像データに係る画像管理情報とを前記第2外部記憶媒体から取得する情報取得手段と、
前記画像管理情報のうち少なくとも一部の管理情報を、ポインターを付した状態で登録して第1リストを作成する第1リスト作成手段と、
前記各画像管理情報のうち前記画像データの記憶位置を特定可能なフルパス名に前記第1リストのポインターと紐付けられたポインターを付して、前記第1画像データに係る第1フルパス名の群と前記第2画像データに係る第2フルパス名の群とを分離可能な配列順に複数のフルパス名を再配列して第2リストを作成する第2リスト作成手段と、
前記ポインターをキーとして、前記第1リストに登録された管理情報を、前記第2リストに登録された前記フルパス名の配列順に対応付けるソート手段と、
を備えた情報処理装置。
【請求項2】
前記第1フルパス名と前記第2フルパス名とのうち少なくとも一方のドライブレターをそれぞれ異なるドライブレターをもつように変換する変換手段を更に備え、
前記第2リスト作成手段は、前記変換手段による変換の後に、前記第1フルパス名と前記第2フルパス名を、文字コードの昇順又は降順に並べて前記第2リストを作成することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第2リスト作成手段が作成する前記第2リストは、前記第1フルパス名と前記第2フルパス名がそれぞれ異なるドライブレターの下に二分探索木の一端側の葉から順番に格納され、各葉が前記第1リストのポインターと紐付けられているポインターをもつツリー構造を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記ソート手段は、前記ポインターをキーとして、前記第1リストに登録された前記第1画像データに係る管理情報を、前記第2リストに登録された前記第1フルパス名の配列順に対応付け、当該対応付けの後に、前記第1リストに登録された前記第2画像データに係る管理情報を、前記第2リストに登録された前記第2フルパス名の配列順に対応付けることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第2外部記憶媒体にバックアップされた前記第1画像データと、バックアップ以外の前記第2画像データとの各データ数を特定可能な計数値を計数する計数手段を更に備え、
前記ソート手段は、前記計数手段の計数結果に基づき前記第1フルパス名の群と、前記第2フルパス名の群とを特定することを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記第1リスト作成手段は、前記第1リストに登録された前記管理情報にインデックスを登録順に付与する構成であり、
前記インデックスを前記登録順に登録した第3リストを作成する第3リスト作成手段を更に備え、
前記ソート手段は、前記第3リストに登録された前記インデックスを、前記ポインターと前記インデックスとをキーとして、前記第2リストに登録された前記フルパス名の配列順に対応付けてソートすることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
外部記憶媒体から読み込んだ画像管理情報を基に前記外部記憶媒体にアクセスして取得した画像データに基づく画像を表示手段に表示する情報処理装置に備えられたコンピューターが実行するプログラムであって、
コンピューターに、
インターフェイスを介して第1外部記憶媒体から読み込んだ画像データを他のインターフェイスを介して第2外部記憶媒体に書き込むバックアップステップと、
前記第2外部記憶媒体にバックアップされたうちの少なくとも一部の第1画像データに係る画像管理情報と、バックアップ以外の第2画像データに係る画像管理情報とを前記第2外部記憶媒体から取得する情報取得ステップと、
前記画像管理情報のうち少なくとも一部の管理情報を、ポインターを付した状態で登録して第1リストを作成する第1リスト作成ステップと、
前記各画像管理情報のうち前記画像データの記憶位置を特定可能なフルパス名に前記第1リストのポインターと紐付けられたポインターを付して、前記第1画像データに係る第1フルパス名の群と前記第2画像データに係る第2フルパス名の群とを分離可能な配列順に複数のフルパス名を再配列して第2リストを作成する第2リスト作成ステップと、
前記ポインターをキーとして、前記第1リストに登録された管理情報を、前記第2リストに登録された前記フルパス名の配列順に対応付けるソートステップと、
を実行させるプログラム。
【請求項8】
外部記憶媒体から読み込んだ画像管理情報を基に前記外部記憶媒体にアクセスして取得した画像データに基づく画像を表示手段に表示する情報処理方法であって、
インターフェイスを介して第1外部記憶媒体から読み込んだ画像データを他のインターフェイスを介して第2外部記憶媒体に書き込むバックアップステップと、
前記第2外部記憶媒体にバックアップされたうちの少なくとも一部の第1画像データに係る画像管理情報と、バックアップ以外の第2画像データに係る画像管理情報とを前記第2外部記憶媒体から取得する情報取得ステップと、
前記画像管理情報のうち少なくとも一部の管理情報を、ポインターを付した状態で登録して第1リストを作成する第1リスト作成ステップと、
前記各画像管理情報のうち前記画像データの記憶位置を特定可能なフルパス名に前記第1リストのポインターと紐付けられたポインターを付して、前記第1画像データに係る第1フルパス名の群と前記第2画像データに係る第2フルパス名の群とを分離可能な配列順に複数のフルパス名を再配列して第2リストを作成する第2リスト作成ステップと、
前記ポインターをキーとして、前記第1リストに登録された管理情報を、前記第2リストに登録された前記フルパス名の配列順に対応付けるソートステップと、
を備えたことを特徴とする情報処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−252418(P2012−252418A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−122817(P2011−122817)
【出願日】平成23年5月31日(2011.5.31)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】