情報処理装置、情報処理プログラム、記録媒体、電子機器
【課題】 特殊なスタイラスペンも不要であり、指2本のマルチタッチにより多数の処理を実行する。
【解決手段】 第1副タッチにより主タッチに処理を容易に多数の処理を付加する情報処理装置において、タッチパネル上にされた第1副タッチの状態を示すタッチ情報を求める情報生成部と、タッチ情報と、付加する処理を対応付けられた対応情報を記憶する記憶部と、対応情報中の前記タッチ情報と対応する処理を決定する決定部と、を有する情報処理装置。
【解決手段】 第1副タッチにより主タッチに処理を容易に多数の処理を付加する情報処理装置において、タッチパネル上にされた第1副タッチの状態を示すタッチ情報を求める情報生成部と、タッチ情報と、付加する処理を対応付けられた対応情報を記憶する記憶部と、対応情報中の前記タッチ情報と対応する処理を決定する決定部と、を有する情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば同時入力可能なマルチタッチパネルの情報処理装置、情報処理プログラム、記録媒体、電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
使用者が直感的な操作を行うことができる入力インターフェースとして、使用者がパネルに直接タッチすることで操作できるタッチパネルがある。近年では、タッチによる座標の同時入力が可能な(使用者が複数の箇所にタッチできる)マルチタッチパネルが開発されている。
【0003】
マルチタッチパネルでは、ピンチイン(2本の指の間隔を縮める動作)やピンチアウト(2本の指の間隔を広げる動作)により、拡大、縮小、回転などの処理を行うことができる。また、スワイプ(ページをめくる動作)によりページの移動などを行うことができる。
【0004】
しかし、従来では、マルチタッチにより行われる処理が限られているという問題がある。そこで、行われる処理を拡張するために、以下の特許文献1または2等に記載の技術が提案されている。
【0005】
特許文献1記載のパネル入力装置は、入力パネルと複数(3本以上)のペン軸を持つスタイラスペン、によって構成される。そして、使用者がこのスタイラスペンの複数のペン軸を操作することで、ペン先の状態を変更して入力パネルにタッチし、その状態に対応した処理を行う。
【0006】
また特許文献2の情報入出力装置は、大型モニターの大画面に指で同時にタッチした数(例えば、3点から10点)に対応した処理を行う。つまり、最大8個の処理を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−204375号公報
【特許文献2】特開2007−207281号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、特許文献1記載の技術であると、上述のように、ペン先の状態に対応した処理を行うため、ペン先の状態を変更できる特殊なスタイラスペンが必要である。更に、使用者の所望する処理ごとに、使用者はペン先の状態を変更しなければならない。
【0009】
また、特許文献2記載の技術であると、同時に6点以上のタッチを行う場合には、両手でタッチをしなければならないという煩わしさがある。
【0010】
そこで、本発明ではこのような問題を鑑みて、容易に多数の処理を実行できる情報処理装置、情報処理プログラム、記録媒体、電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、タッチパネルに表示された対象ファイルを選択するための主タッチとは座標が異なる第1副タッチの状態を示すタッチ情報を求める情報生成部と、
タッチ情報と、処理とが対応付けられた対応情報を記憶する記憶部と、前記対応情報中の、前記情報生成部で求められたタッチ情報と対応する処理を決定する決定部と、を有する情報処理装置を提供する。
【発明の効果】
【0012】
本発明の情報処理装置、情報処理プログラム、記録媒体、電子機器であれば、特殊なスタイラスペンも不要であり、指2本のマルチタッチにより多数の処理を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1(A)はタッチパネルの断面図であり、図1(B)は、第1電極基板が撓んだ場合の断面図である。
【図2】本実施例の情報処理装置の機能構成例を示したブロック図である。
【図3】本実施例の情報処理装置の処理フローを示したフローチャート図である。
【図4】実施例1のタッチ情報を示した図である。
【図5】実施例1の対応情報の一例を示した図である。
【図6】実施例2のタッチ情報を示した図である。
【図7】実施例2の対応情報の一例を示した図である。
【図8】実施例4のタッチ情報を示した図である。
【図9】実施例4の対応情報の一例を示した図である。
【図10】実施例5の対応情報を示した図である。
【図11】実施例5の別の実施形態の対応情報を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態の説明を行う。なお、同じ機能を持つ構成部や同じ処理を行う過程には同じ番号を付し、重複説明を省略する。
【実施例1】
【0015】
本実施例の情報処理装置はタッチパネルと共に用いられる。タッチパネルには、抵抗膜方式、静電容量方式、電磁誘導方式など様々あるが、以下では、抵抗膜方式を用いた場合を説明する。本実施例の情報処理装置は、抵抗膜方式以外のタッチパネルとともに用いてもよい。以下の説明では、「タッチ」とは、指やスタイラスペンなどの入力手段で、タッチパネルを押下する(タッチパネルと接触させる)行為をいう。また、用いるタッチパネルはマルチタッチパネルである必要がある。マルチタッチパネルとは、同時に複数の座標の入力(タッチ)が可能なタッチパネルである。
【0016】
図1(A)は、本実施例で用いる抵抗膜方式のタッチパネル10の概要を示す断面図であり、図1(B)は、タッチパネル10をタッチした場合の断面図である。
【0017】
タッチパネル10は、第1電極基板18と、第2電極基板20と、ドットスペーサ22などで構成される。第1電極基板18と第2電極基板20とは互いに対向しており、第1電極基板18は、第2電極基板20の上方に位置する。第1電極基板18と第2電極基板20とは、図示しないスペーサなどで一定距離が保たれている。第1電極基板18は、例えばフィルム(PET:ポリエチレンテレフタレート)で形成され、第2電極基板20は、例えばガラスで形成されている。
【0018】
第1電極基板18と第2電極基板20の対向する面にはそれぞれ、第1抵抗膜11と第2抵抗膜12が形成される。第1抵抗膜11と第2抵抗膜12とは例えば、ITO(インジウム錫酸化物)である。また、ドットスペーサ22は、環境などの外的要因による第1電極基板18の撓みで誤接触しないように設けられる。
【0019】
図2に第1抵抗膜11と第2抵抗膜12の斜視図と、本実施例1の情報処理装置100のブロック図を示す。図2に示すように、本実施例1の情報処理装置100は、検出部101と、電圧印加部102と、主タッチ認識部104と、情報生成部106と、対象ファイル認識部107と、決定部108と記憶部110と、通信部118と、を有する。
【0020】
この例では、第1抵抗膜11と第2抵抗膜は共に矩形状である。第1抵抗膜11、第2抵抗膜12はそれぞれ、入力領域13を有する。入力領域13は、使用者がタッチすることで座標が入力される領域である。第1抵抗膜11の両長辺側の周縁には、第1電極15が設けられる。また、第2抵抗膜12の両短辺側の周縁には、第2電極16が設けられる。つまり、第1電極15と、第2電極16とは互いに直交する方向に配置される。
【0021】
電圧印加部102は、第1電極15と第2電極16とに電圧を交互に印加する。図1(B)に示すように、使用者が指などの入力手段で、第1電極基板18をタッチすると、第1電極基板18が撓むことで、第1抵抗膜11と第2抵抗膜12とが接触する。そうすると、第1電極15に電圧が印加されている場合に、その電圧は、接触点で分圧されることで、検出部101は接触点のy座標を検出できる。また、第2電極16に電圧が印加されている場合に、その電圧は、接触点で分圧されることで、検出部101は接触点のx座標を検出できる。
【0022】
次に、本実施例の情報処理装置100について説明する。本実施例の情報処理装置100は、タッチパネル上に表示されている対象ファイルを主タッチにより選択される。そして、選択された対象ファイルに対して所望する処理を第1副タッチにより選択される。情報処理装置100は、選択された処理についての制御信号を処理装置200に対して送信する。そして、処理装置200は、送信された制御信号についての処理を主タッチにより選択された対象ファイルに対して実行する。
【0023】
以下の説明では、「対象ファイル」とは、タッチパネルの表示面に表示されているデータファイルやアプリケーションソフトなど、使用者が所定の処理を実行する全ての対象のファイルを意味する。また、「主タッチ」とは、タッチパネルの表示面に表示されている対象ファイルを選択するために行うタッチである。「第1副タッチ」とは、主タッチで選択された対象ファイルに対して実行する処理を選択するためのタッチである。通常、「主タッチ」は1回目のタッチであり、「第1副タッチ」は、主タッチ以降のタッチ(例えば、2回目のタッチ)である。また、「第1副タッチ」は複数回のタッチも含む。
【0024】
使用者が、主タッチによりデータファイルを選択した場合には、所定の処理、例えば、「データのコピー」「データの切り取り」「データの削除」などの処理の中から、使用者の所望の処理を第1副タッチにより選択する。そして選択された処理を、第1主タッチで選択したデータファイルに対して処理装置200に実行させる。
【0025】
また、使用者が、主タッチにより楽曲再生ソフトを選択した場合には、所定の処理、例えば、「楽曲の再生」「楽曲の選択」「楽曲の停止」「楽曲の早送り」「楽曲の巻き戻し」などの処理の中から使用者の所望の処理を第1副タッチにより選択する。そして、選択された処理を、第1主タッチで選択した楽曲再生ソフトに対して処理装置に対して実行させる。以下の説明では、対象ファイルとしてデータファイルを、使用者が主タッチにより選択した場合を説明する。
【0026】
図3に本実施例の情報処理装置100の処理フローを示す。まず、検出部101は、タッチパネル10から入力される電圧から、主タッチのx座標とy座標(以下ではまとめて「位置座標」という。)についての情報(以下、座標情報)という。)を検出する。
【0027】
主タッチ認識部104は主タッチの点の位置座標を認識する(ステップS102)。例えば、使用者が入力手段によりタッチパネル10に主タッチを継続していれば(入力手段でタッチパネル10を接触し続ければ)、主タッチ認識部104が主タッチの座標を認識する、としてもよい。また、使用者が入力手段により所定回(例えば、2回)連続で、略同じ座標位置に主タッチすることで、該主タッチされた位置座標を認識してもよい。この場合には、認識部は、所定回、主タッチされた点の位置座標および対象ファイルを記憶する記憶部として機能する。
【0028】
主タッチ認識部104で主タッチの位置座標を認識した場合には(ステップS102のYes)、次のステップS104に進む。主タッチ認識部104で主タッチの位置座標を認識しない場合には(ステップS102のNo)、認識できるまで次のステップS102には進まない。
【0029】
次に、第1副タッチがされた場合には(ステップS104のYes)、検出部101は上記の手法で第1副タッチの座標情報を検出する。相違判断部112は、主タッチの位置座標と、第1副タッチの位置座標と、が異なるか否かを判定する(ステップS106)。主タッチの位置座標と第1副タッチの位置座標が同じであると判定すると(ステップS106のN0)、ステップS104に戻る。この場合には、第1副タッチがなされていないと判断されるからである。
【0030】
相違判断部112が、主タッチの位置座標と、第1副タッチの位置座標と、が異なると判定すると(ステップS106のYes)、情報生成部106は、第1副タッチの状態を示すタッチ情報(パラメータ)を生成する(ステップS108)。ここで、タッチ情報とは様々あるが、本実施例1では、第1副タッチの回数であるとする。また、相違判断部112は、主タッチの位置座標と、第1副タッチの位置座標と、が異なる旨を示す結果情報を決定部108に送信する。
【0031】
また、対象ファイル認識部107は、主タッチにより選択された位置座標に相当する(使用者により選択された)対象ファイルの種別情報を生成する。この例であると、使用者に主タッチで選択された対象ファイルはデータファイルであることから、データファイルである旨を示す種別情報が、決定部108に送信される。
【0032】
図4は、タッチ情報を第1副タッチの回数とした場合の説明図である。この場合の情報生成部は計数手段1062を有する。計数手段1062は、第1副タッチの回数を計数する。計数手段のタッチの回数の計測の手法として、例えば、計数手段1062は、予め定められた第1閾値時間T1(例えば、1秒)を保持しておく。そして、第1副タッチの1回目のタッチされた時刻と、第1副タッチの2回目のタッチされた時刻との時間間隔が、第1閾値時間T1よりも短い場合には、連続してタッチされたと認識する。計数手段1062はこの連続してタッチされた回数をタッチ情報として出力する。
【0033】
図4の例では、第1副タッチの回数は3回である。従って、「第1副タッチの回数は3回である」旨のタッチ情報を決定部108に送信する。
【0034】
また、記憶部110には、タッチ情報と、決定部108(後述する)が決定する処理とを対応付けた対応情報が予め記憶されている。対応情報とは、例えば、テーブル表などを意味する。また、対応情報は、対象ファイルの種別ごとに存在し、種別情報と対応して、記憶部110に予め記憶されている。図5に対象ファイルがデータファイルである場合の対応情報の一例を示す。上述のように、タッチ情報とは第1副タッチの回数である。図5に示す対応情報では、第1副タッチ回数が「1」に対応する処理は「コピー」とし、第1副タッチ回数が「2」に対応する処理は「切り取り」とし、第1副タッチ回数が「3」に対応する処理は「削除」とする。
【0035】
また、上述のように、対象のファイルの種別が楽曲再生ソフトである場合の対応情報は、特に図示しないが、例えば、第1副タッチ回数が「1」に対応する処理は「楽曲の再生」とし、第1副タッチ回数が「2」に対応する処理は「楽曲の選択」とし、第1副タッチ回数が「3」に対応する処理は「楽曲の停止」とし、第1副タッチ回数が「4」に対応する処理は「楽曲の早送り」とし、第1副タッチ回数が「5」に対応する処理は「楽曲の巻き戻し」などとすればよい。
【0036】
決定部108は、相違判断部112からの主タッチの位置座標と第1副タッチの位置座標とが異なる旨の結果情報と、対象ファイル認識部107からの種別情報と、情報生成部106からのタッチ情報を受信する。決定部108は、種別情報に対応する対応情報を取り出す。決定部108は、取り出した対応情報を参照して、情報生成部106からのタッチ情報と対応する処理を決定する(ステップS110)。そして、決定部108は、該決定された処理を処理装置200に実行させるための制御信号を生成し、通信部118は、この制御信号を処理装置200に送信する。上記の例では、第1副タッチの回数が「3」であることから、決定部108は、主タッチされたデータファイルを「削除」するという処理を決定し、「削除する」ための制御信号を生成して、通信部118を介して処理装置200に送信する。そして、処理装置200は、該送信された「削除」するための制御信号を基に、主タッチにより選択されたデータファイルの削除を行う。
【0037】
上記では、第1副タッチにより選択された処理を実行するための処理装置200と情報処理装置100と分けた場合を説明したが、情報処理装置100自身が、第1副タッチにより選択された処理を実行してもよい。この場合には、通信部118が必要なくなり、決定部108が、第1副タッチにより選択された処理を実行する実行部と代替される。
【0038】
このように、本実施例1の情報処理装置100であると、主タッチにより選択された対象ファイルに対して、第1副タッチの状態を示すタッチ情報(本実施例1では第1副タッチの回数)と対応する処理を処理装置に実行させる。例えば、使用者は、一方の手で電子機器を保持し、他方の手の指などで処理を所望する対象ファイルを(主)タッチをしたまま、主タッチをしている指とは異なる指による第1副タッチの回数で、コピー、切り取り、削除などの、所望する処理を容易に選択し、実行できる。換言すると、使用者は、副タッチにより、主タッチに対して機能を付加する(割り当てる)ともいえる。
【0039】
また、タッチ情報の数を増加させることで、従来技術よりも実行する処理を容易に増加させることができる。
【0040】
また、本実施例1の情報処理装置100を具備する電子機器では、特殊なスタイラスペンを用いずに、2本の指のみで操作可能であることから、「発明が解決しようとする課題」で述べた問題点を解決できる。
【実施例2】
【0041】
実施例1では、タッチ情報は、第1副タッチの回数であるとして説明した。本実施例2では、タッチ情報を第1副タッチの継続時間であるとして説明する。実施例2の情報処理装置200の機能構成例は図2であり、図6はタッチ情報を第1副タッチの継続時間とした場合の説明図である。また実施例2の情報生成部106は、第1測定手段1064を有する。
【0042】
図6に示すように、使用者は、主タッチが主タッチ認識部104により認識された状態で(例えば、主タッチがされ続けている状態で)、第1副タッチをすると、中空円形状のサークル301が、主タッチされたデータファイルを囲むように、タッチパネル10の表示面に表示される。この例では、サークル301は、3分割されることで、3つの領域を有する。この3つの領域とは、例えば、コピー領域、切り取り領域、削除領域である。また、サークル301は、サークル301内に基準マーク302を有する。基準マーク302は、サークル301とは異なる色である。
【0043】
使用者が第1副タッチをし続けている間、基準マーク302は、スタート地点からサークル301内で時計回りに周回し続け、コピー領域、切り取り領域、削除領域の順番で通過する。基準マーク302が、それぞれの領域を通過するための所要時間はそれぞれ2秒とする。使用者がタッチオフにした時に、基準マークは停止する。そして、決定部108は、停止した領域に対応する処理を決定し、該決定された処理を処理装置200に実行させるための制御信号を生成し、処理装置200に送信する。ここで、タッチオフとは、使用者がタッチパネル10へのタッチをやめること、つまり、入力手段によるタッチパネル10への接触状態を非接触状態にすることである。
【0044】
つまり、使用者は、実行を所望する処理に対応する領域で、タッチパネル10をタッチオフすればよい。第1測定手段1064は、第1副タッチの継続時間を計測し、該測定された第1副タッチの継続時間についての情報をタッチ情報として決定部108に送信する。
【0045】
図7にタッチ情報がタッチの継続時間である場合の、記憶部110に記憶されている対応情報の一例を示す。上述のように、タッチ情報がタッチの継続時間である場合の対応情報は、第1副タッチされている継続時間と、処理とが対応されているものである。図7の例では、第1副タッチの継続時間が「0〜2秒」に対応する処理は「コピー」とし、第1副タッチの継続時間が「2〜4秒」に対応する処理は「切り取り」とし、第1副タッチの継続時間が「4〜6秒」に対応する処理は「削除」とする。
【0046】
例えば、使用者が第1副タッチの継続時間が0〜2秒であれば、決定部108は、コピー処理を決定し、コピー処理を実行するための制御信号を生成する。使用者が第1副タッチの継続時間が2〜4秒であれば、決定部108は、切り取り処理を決定し、切り取り処理を実行するための制御信号を生成する。使用者が第1副タッチの継続時間が4〜6秒であれば、決定部108は、削除処理を決定し、削除処理を実行するための制御信号を生成する。この場合には、表示領域を任意の場所に設定できるという効果を奏する。
【0047】
また、サークル301を表示させずに、タッチパネル10にタッチされている継続時間ごとに、実行される処理を表示させてもよい。つまり、タッチパネル10の表示面に、タッチの継続時間が0〜2秒の間は、「コピー」の文字を表示させ、タッチの継続時間が2〜4秒の間は、「切り取り」の文字を表示させ、タッチの継続時間が4〜6秒の間は、「削除」の文字を表示させる。そして、ユーザは、実行を所望する処理が表示された時に、タッチオフすればよい。
【0048】
つまり、実施例2の情報処理装置200であれば、使用者は、第1副タッチの継続時間により、主タッチにより選択された対象ファイルに対して実行する処理を選択できる。
【0049】
実施例2の情報処理装置200であっても、実施例1と同様の効果を得ることができる。
【実施例3】
【0050】
実施例2では、タッチ情報を第1副タッチの継続時間とした。実施例3では、タッチ情報を第1副タッチと第2副タッチの間隔時間とする。第2副タッチとは、第1副タッチより後にされたタッチを意味する。実施例3の情報処理装置300の情報生成部106は、第2測定手段1065を有する。第2測定手段1065は第1副タッチと第2副タッチの間隔時間を測定し、該測定された間隔時間を示す情報をタッチ情報として決定部108に送信する。
【0051】
サークル301が表示される例で説明すると、第1副タッチを行い、直ちにタッチオフする。そうすると、基準マーク302は、周回し始める。そして、使用者が、第2副タッチをすることで、基準マーク302は停止する。そして、決定部108は、停止した領域に対応する処理を決定する。実施例3の記憶部110に記憶されている対応情報は、図7に示すとおりであり、右列を括弧書きで示している(第1副タッチと第2副タッチの)間隔時間とする。つまり、第1副タッチと第2副タッチの間隔時間と、処理とが対応されているものである。決定部108は、この対応情報を参照して、第2測定手段1065により測定された間隔時間に対応する処理についての制御信号を生成する。
【0052】
つまり、実施例2の情報処理装置200であれば、使用者は、第1副タッチと第2副タッチの間隔時間により、主タッチにより選択された対象ファイルに対して実行する処理を選択できる。実施例2では、使用者は付加されることを所望する処理を付加されるまで、タッチをし続けなければならないが、実施例3では、使用者は、タッチをし続ける必要はない。
【実施例4】
【0053】
実施例4の情報処理装置400の機能構成例は図2に示したとおりである。図8は実施例4によるタッチ情報を第1副タッチが属する領域とした場合の説明図である。実施例4の情報生成部106は、領域生成手段1066と領域判定手段1068とを有する。主タッチが行われると、領域生成手段1066は、主タッチされた点を基準として、複数の領域(図8では、領域A〜Cの3つ)を生成し、表示面に表示させる。そして、領域判定手段1068は、第1副タッチの点が属する領域を判定し、該判定された領域についての情報をタッチ情報として決定部108に送信する。
【0054】
図9に記憶部110に記憶されている対応情報の一例を示す。図9に示すように、例えば、領域Aに対応する処理は「コピー」であり、領域Bに対応する対応する処理は「切り取り」であり、領域Aに対応する処理は「削除」である。
【0055】
決定部108は、記憶部110に記憶されている対応情報を参照して、情報生成部1068からの領域情報と対応する処理についての制御信号を生成する。具体的な処理を説明すると、領域生成手段1066は、主タッチされた点を原点として、領域A、領域B、領域Cそれぞれについてのx座標、y座標の範囲を決定する。そして、領域判定手段1068は、副タッチされた点x座標、y座標が、どの領域の範囲に該当するかを判定する。そして、該当した範囲の領域についての情報を決定部108に送信する。
【0056】
また、図8に示すように、領域を表示面に表示させる際には、各領域の近傍にこの領域と対応する処理も表示させることが好ましい。このようにすることで、使用者は、実行を所望する処理と対応する領域内に、第1副タッチを行うことで、この所望する処理が実行される。
【0057】
実施例4の情報処理装置100であっても、実施例1〜3何れかと同様の効果を得ることができる。
【0058】
また、実施例1〜4の情報処理装置をそれぞれ比較すると、実施例1の情報処理装置100は、実施例2または3で説明したサークル301などや、実施例4で説明した領域を表示面に表示させる必要はない。従って、表示面を広く使用できる。実施例2〜4の情報処理装置100では、実施例1の情報処理装置100のように、第1副タッチを複数回行う必要はない。従って、情報処理装置が搭載される電子機器の規模や用途などに使い分けることが好ましい。
【0059】
また、実施例1ではタッチ情報として第1副タッチ回数を説明し、実施例2ではタッチ情報として第1副タッチの継続時間を説明し、実施例1ではタッチ情報として第1副タッチと第2副タッチの間隔時間を説明し、実施例4ではタッチ情報として第1副タッチに属する領域を説明した。そして、これらのタッチ情報のうち少なくとも2つと組み合わせて用いると、更に実行する処理の数を増加させることができる。例えば、タッチ情報が、第1副タッチの属する領域と第1副タッチの継続時間とが含むもの等とすればよい。また、タッチ情報として、第1副タッチの属する領域と第1副タッチの回数とを含むもの等としてもよい。
【実施例5】
【0060】
実施例1〜4の情報処理装置において、上記の例であると、第1副タッチにより、データファイルをコピー(または切り取り)を行う場合がある。この場合には、通常、使用者は、所望する箇所に、コピーしたデータファイルの貼り付けを行う。このように、データファイルをコピーしていない状態と、データファイルをコピーしている状態などのように、使用状態が異なる場合がある。そして、使用状態が異なると、使用者の所望する処理も異なる。
【0061】
そこで、実施例5の情報処理装置500は図2に破線で示す状態判断部114を有する。情報判断部114は、主タッチされたことにより選択された対象ファイルの現在の使用状態を判定する。そして、判定された現在の使用状態を示す状態情報を生成し、決定部108に送信する。
【0062】
また、記憶部110には、状態情報ごとに、対応情報を有している。例えば、図10に示すように、「データファイルのコピーを行っている」という状態情報に対応する対応情報は対応情報αであり、「データファイルのコピーを行っていない」という状態情報に対応する対応情報は対応情報βになる。対抗情報βは、図5、7、9に示した対応情報とすればよい。また、図11に対応情報αの一例を示す。また、図11は、本実施例1の情報処理装置100の場合(つまり、タッチ情報が第1副タッチの回数である場合)である。また、第1副タッチで選択された処理が実行されている間のタッチを第3副タッチとする。つまり、例えば、第1副タッチでデータファイルのコピー処理が選択された場合である。図11に示す対応情報αは、第3副タッチの回数が1回に対応する処理は「コピーしたデータファイルをメール送信する」であり、第3副タッチ回数が2回に対応する処理は「コピーしたデータファイルを貼り付ける」であり、第3副タッチ回数が3回に対応する処理は「コピーをやめる(コピーしたデータファイルの破棄)」である。
【0063】
例えば、使用者が第3副タッチを2回行うと、この第3副タッチの1回目の箇所にデータファイルが貼り付けられる。また、第3副タッチを1回行うと、コピーされたデータファイルをメール送信する旨の画像(送信先のアドレス入力用の画面)に切り替わる。
【0064】
また、例えば、ワープロ用ソフトにおいては、文字を入力する文字入力領域と、ツールバーが表示されるツールバー領域などに分かれる。文字入力領域で使用者が所望する処理と、ツールバー領域で使用者が所望する処理は、異なる場合がある。例えば、文字入力領域では、所望する処理は文書のコピーや削除であるが、ツールバー領域では、所望する処理は画面の最大化、最小化である。従って、状態判断部114により生成される状態情報とは、主タッチされた箇所を示す情報としてもよい。
【0065】
また、実施例1〜5で説明した情報処理装置とタッチパネルと処理装置を用いることで、様々な電子機器を構成できる。
【0066】
また、本実施例は、以上の例に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、その他様々の構成をとりうることはもちろんである。
【0067】
また、情報処理装置100〜500の処理をコンピュータに実行させる情報処理プログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等どのようなものでもよいが、具体的には、例えば、磁気記録装置として、ハードディスク装置、フレキシブルディスク、磁気テープ等を、光ディスクとして、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM(Random Access Memory)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)等を、光磁気記録媒体として、MO(Magneto-Optical disc)等を、半導体メモリとしてEEP−ROM(Electronically Erasable and Programmable-Read Only Memory)等を用いることができる。
【0068】
また、このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記録したDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させる構成としてもよい。
【0069】
また、上述した実施形態とは別の実行形態として、コンピュータが可搬型記録媒体から直接このプログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することとしてもよく、さらに、このコンピュータにサーバコンピュータからプログラムが転送されるたびに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することとしてもよい。また、サーバコンピュータから、このコンピュータへのプログラムの転送は行わず、その実行指示と結果取得のみによって処理機能を実現する、いわゆるASP(Application Service Provider)型のサービスによって、上述の処理を実行する構成としてもよい。なお、本形態におけるプログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるもの(コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータ等)を含むものとする。また、この形態では、コンピュータ上で所定のプログラムを実行させることにより、本装置を構成することとしたが、これらの処理内容の少なくとも一部をハードウェア的に実現することとしてもよい。
【符号の説明】
【0070】
10・・・タッチパネル
11・・・第1抵抗膜
12・・・第2抵抗膜
15・・・第1電極
16・・・第2電極
18・・・第1電極基板
20・・・第2電極基板
22・・・ドットスペーサ
100・・・情報処理装置
101・・・検出部
102・・・電圧印加部
104・・・主タッチ認識部
106・・・情報生成部
108・・・決定部
110・・・記憶部
118・・・通信部
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば同時入力可能なマルチタッチパネルの情報処理装置、情報処理プログラム、記録媒体、電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
使用者が直感的な操作を行うことができる入力インターフェースとして、使用者がパネルに直接タッチすることで操作できるタッチパネルがある。近年では、タッチによる座標の同時入力が可能な(使用者が複数の箇所にタッチできる)マルチタッチパネルが開発されている。
【0003】
マルチタッチパネルでは、ピンチイン(2本の指の間隔を縮める動作)やピンチアウト(2本の指の間隔を広げる動作)により、拡大、縮小、回転などの処理を行うことができる。また、スワイプ(ページをめくる動作)によりページの移動などを行うことができる。
【0004】
しかし、従来では、マルチタッチにより行われる処理が限られているという問題がある。そこで、行われる処理を拡張するために、以下の特許文献1または2等に記載の技術が提案されている。
【0005】
特許文献1記載のパネル入力装置は、入力パネルと複数(3本以上)のペン軸を持つスタイラスペン、によって構成される。そして、使用者がこのスタイラスペンの複数のペン軸を操作することで、ペン先の状態を変更して入力パネルにタッチし、その状態に対応した処理を行う。
【0006】
また特許文献2の情報入出力装置は、大型モニターの大画面に指で同時にタッチした数(例えば、3点から10点)に対応した処理を行う。つまり、最大8個の処理を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−204375号公報
【特許文献2】特開2007−207281号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、特許文献1記載の技術であると、上述のように、ペン先の状態に対応した処理を行うため、ペン先の状態を変更できる特殊なスタイラスペンが必要である。更に、使用者の所望する処理ごとに、使用者はペン先の状態を変更しなければならない。
【0009】
また、特許文献2記載の技術であると、同時に6点以上のタッチを行う場合には、両手でタッチをしなければならないという煩わしさがある。
【0010】
そこで、本発明ではこのような問題を鑑みて、容易に多数の処理を実行できる情報処理装置、情報処理プログラム、記録媒体、電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、タッチパネルに表示された対象ファイルを選択するための主タッチとは座標が異なる第1副タッチの状態を示すタッチ情報を求める情報生成部と、
タッチ情報と、処理とが対応付けられた対応情報を記憶する記憶部と、前記対応情報中の、前記情報生成部で求められたタッチ情報と対応する処理を決定する決定部と、を有する情報処理装置を提供する。
【発明の効果】
【0012】
本発明の情報処理装置、情報処理プログラム、記録媒体、電子機器であれば、特殊なスタイラスペンも不要であり、指2本のマルチタッチにより多数の処理を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1(A)はタッチパネルの断面図であり、図1(B)は、第1電極基板が撓んだ場合の断面図である。
【図2】本実施例の情報処理装置の機能構成例を示したブロック図である。
【図3】本実施例の情報処理装置の処理フローを示したフローチャート図である。
【図4】実施例1のタッチ情報を示した図である。
【図5】実施例1の対応情報の一例を示した図である。
【図6】実施例2のタッチ情報を示した図である。
【図7】実施例2の対応情報の一例を示した図である。
【図8】実施例4のタッチ情報を示した図である。
【図9】実施例4の対応情報の一例を示した図である。
【図10】実施例5の対応情報を示した図である。
【図11】実施例5の別の実施形態の対応情報を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態の説明を行う。なお、同じ機能を持つ構成部や同じ処理を行う過程には同じ番号を付し、重複説明を省略する。
【実施例1】
【0015】
本実施例の情報処理装置はタッチパネルと共に用いられる。タッチパネルには、抵抗膜方式、静電容量方式、電磁誘導方式など様々あるが、以下では、抵抗膜方式を用いた場合を説明する。本実施例の情報処理装置は、抵抗膜方式以外のタッチパネルとともに用いてもよい。以下の説明では、「タッチ」とは、指やスタイラスペンなどの入力手段で、タッチパネルを押下する(タッチパネルと接触させる)行為をいう。また、用いるタッチパネルはマルチタッチパネルである必要がある。マルチタッチパネルとは、同時に複数の座標の入力(タッチ)が可能なタッチパネルである。
【0016】
図1(A)は、本実施例で用いる抵抗膜方式のタッチパネル10の概要を示す断面図であり、図1(B)は、タッチパネル10をタッチした場合の断面図である。
【0017】
タッチパネル10は、第1電極基板18と、第2電極基板20と、ドットスペーサ22などで構成される。第1電極基板18と第2電極基板20とは互いに対向しており、第1電極基板18は、第2電極基板20の上方に位置する。第1電極基板18と第2電極基板20とは、図示しないスペーサなどで一定距離が保たれている。第1電極基板18は、例えばフィルム(PET:ポリエチレンテレフタレート)で形成され、第2電極基板20は、例えばガラスで形成されている。
【0018】
第1電極基板18と第2電極基板20の対向する面にはそれぞれ、第1抵抗膜11と第2抵抗膜12が形成される。第1抵抗膜11と第2抵抗膜12とは例えば、ITO(インジウム錫酸化物)である。また、ドットスペーサ22は、環境などの外的要因による第1電極基板18の撓みで誤接触しないように設けられる。
【0019】
図2に第1抵抗膜11と第2抵抗膜12の斜視図と、本実施例1の情報処理装置100のブロック図を示す。図2に示すように、本実施例1の情報処理装置100は、検出部101と、電圧印加部102と、主タッチ認識部104と、情報生成部106と、対象ファイル認識部107と、決定部108と記憶部110と、通信部118と、を有する。
【0020】
この例では、第1抵抗膜11と第2抵抗膜は共に矩形状である。第1抵抗膜11、第2抵抗膜12はそれぞれ、入力領域13を有する。入力領域13は、使用者がタッチすることで座標が入力される領域である。第1抵抗膜11の両長辺側の周縁には、第1電極15が設けられる。また、第2抵抗膜12の両短辺側の周縁には、第2電極16が設けられる。つまり、第1電極15と、第2電極16とは互いに直交する方向に配置される。
【0021】
電圧印加部102は、第1電極15と第2電極16とに電圧を交互に印加する。図1(B)に示すように、使用者が指などの入力手段で、第1電極基板18をタッチすると、第1電極基板18が撓むことで、第1抵抗膜11と第2抵抗膜12とが接触する。そうすると、第1電極15に電圧が印加されている場合に、その電圧は、接触点で分圧されることで、検出部101は接触点のy座標を検出できる。また、第2電極16に電圧が印加されている場合に、その電圧は、接触点で分圧されることで、検出部101は接触点のx座標を検出できる。
【0022】
次に、本実施例の情報処理装置100について説明する。本実施例の情報処理装置100は、タッチパネル上に表示されている対象ファイルを主タッチにより選択される。そして、選択された対象ファイルに対して所望する処理を第1副タッチにより選択される。情報処理装置100は、選択された処理についての制御信号を処理装置200に対して送信する。そして、処理装置200は、送信された制御信号についての処理を主タッチにより選択された対象ファイルに対して実行する。
【0023】
以下の説明では、「対象ファイル」とは、タッチパネルの表示面に表示されているデータファイルやアプリケーションソフトなど、使用者が所定の処理を実行する全ての対象のファイルを意味する。また、「主タッチ」とは、タッチパネルの表示面に表示されている対象ファイルを選択するために行うタッチである。「第1副タッチ」とは、主タッチで選択された対象ファイルに対して実行する処理を選択するためのタッチである。通常、「主タッチ」は1回目のタッチであり、「第1副タッチ」は、主タッチ以降のタッチ(例えば、2回目のタッチ)である。また、「第1副タッチ」は複数回のタッチも含む。
【0024】
使用者が、主タッチによりデータファイルを選択した場合には、所定の処理、例えば、「データのコピー」「データの切り取り」「データの削除」などの処理の中から、使用者の所望の処理を第1副タッチにより選択する。そして選択された処理を、第1主タッチで選択したデータファイルに対して処理装置200に実行させる。
【0025】
また、使用者が、主タッチにより楽曲再生ソフトを選択した場合には、所定の処理、例えば、「楽曲の再生」「楽曲の選択」「楽曲の停止」「楽曲の早送り」「楽曲の巻き戻し」などの処理の中から使用者の所望の処理を第1副タッチにより選択する。そして、選択された処理を、第1主タッチで選択した楽曲再生ソフトに対して処理装置に対して実行させる。以下の説明では、対象ファイルとしてデータファイルを、使用者が主タッチにより選択した場合を説明する。
【0026】
図3に本実施例の情報処理装置100の処理フローを示す。まず、検出部101は、タッチパネル10から入力される電圧から、主タッチのx座標とy座標(以下ではまとめて「位置座標」という。)についての情報(以下、座標情報)という。)を検出する。
【0027】
主タッチ認識部104は主タッチの点の位置座標を認識する(ステップS102)。例えば、使用者が入力手段によりタッチパネル10に主タッチを継続していれば(入力手段でタッチパネル10を接触し続ければ)、主タッチ認識部104が主タッチの座標を認識する、としてもよい。また、使用者が入力手段により所定回(例えば、2回)連続で、略同じ座標位置に主タッチすることで、該主タッチされた位置座標を認識してもよい。この場合には、認識部は、所定回、主タッチされた点の位置座標および対象ファイルを記憶する記憶部として機能する。
【0028】
主タッチ認識部104で主タッチの位置座標を認識した場合には(ステップS102のYes)、次のステップS104に進む。主タッチ認識部104で主タッチの位置座標を認識しない場合には(ステップS102のNo)、認識できるまで次のステップS102には進まない。
【0029】
次に、第1副タッチがされた場合には(ステップS104のYes)、検出部101は上記の手法で第1副タッチの座標情報を検出する。相違判断部112は、主タッチの位置座標と、第1副タッチの位置座標と、が異なるか否かを判定する(ステップS106)。主タッチの位置座標と第1副タッチの位置座標が同じであると判定すると(ステップS106のN0)、ステップS104に戻る。この場合には、第1副タッチがなされていないと判断されるからである。
【0030】
相違判断部112が、主タッチの位置座標と、第1副タッチの位置座標と、が異なると判定すると(ステップS106のYes)、情報生成部106は、第1副タッチの状態を示すタッチ情報(パラメータ)を生成する(ステップS108)。ここで、タッチ情報とは様々あるが、本実施例1では、第1副タッチの回数であるとする。また、相違判断部112は、主タッチの位置座標と、第1副タッチの位置座標と、が異なる旨を示す結果情報を決定部108に送信する。
【0031】
また、対象ファイル認識部107は、主タッチにより選択された位置座標に相当する(使用者により選択された)対象ファイルの種別情報を生成する。この例であると、使用者に主タッチで選択された対象ファイルはデータファイルであることから、データファイルである旨を示す種別情報が、決定部108に送信される。
【0032】
図4は、タッチ情報を第1副タッチの回数とした場合の説明図である。この場合の情報生成部は計数手段1062を有する。計数手段1062は、第1副タッチの回数を計数する。計数手段のタッチの回数の計測の手法として、例えば、計数手段1062は、予め定められた第1閾値時間T1(例えば、1秒)を保持しておく。そして、第1副タッチの1回目のタッチされた時刻と、第1副タッチの2回目のタッチされた時刻との時間間隔が、第1閾値時間T1よりも短い場合には、連続してタッチされたと認識する。計数手段1062はこの連続してタッチされた回数をタッチ情報として出力する。
【0033】
図4の例では、第1副タッチの回数は3回である。従って、「第1副タッチの回数は3回である」旨のタッチ情報を決定部108に送信する。
【0034】
また、記憶部110には、タッチ情報と、決定部108(後述する)が決定する処理とを対応付けた対応情報が予め記憶されている。対応情報とは、例えば、テーブル表などを意味する。また、対応情報は、対象ファイルの種別ごとに存在し、種別情報と対応して、記憶部110に予め記憶されている。図5に対象ファイルがデータファイルである場合の対応情報の一例を示す。上述のように、タッチ情報とは第1副タッチの回数である。図5に示す対応情報では、第1副タッチ回数が「1」に対応する処理は「コピー」とし、第1副タッチ回数が「2」に対応する処理は「切り取り」とし、第1副タッチ回数が「3」に対応する処理は「削除」とする。
【0035】
また、上述のように、対象のファイルの種別が楽曲再生ソフトである場合の対応情報は、特に図示しないが、例えば、第1副タッチ回数が「1」に対応する処理は「楽曲の再生」とし、第1副タッチ回数が「2」に対応する処理は「楽曲の選択」とし、第1副タッチ回数が「3」に対応する処理は「楽曲の停止」とし、第1副タッチ回数が「4」に対応する処理は「楽曲の早送り」とし、第1副タッチ回数が「5」に対応する処理は「楽曲の巻き戻し」などとすればよい。
【0036】
決定部108は、相違判断部112からの主タッチの位置座標と第1副タッチの位置座標とが異なる旨の結果情報と、対象ファイル認識部107からの種別情報と、情報生成部106からのタッチ情報を受信する。決定部108は、種別情報に対応する対応情報を取り出す。決定部108は、取り出した対応情報を参照して、情報生成部106からのタッチ情報と対応する処理を決定する(ステップS110)。そして、決定部108は、該決定された処理を処理装置200に実行させるための制御信号を生成し、通信部118は、この制御信号を処理装置200に送信する。上記の例では、第1副タッチの回数が「3」であることから、決定部108は、主タッチされたデータファイルを「削除」するという処理を決定し、「削除する」ための制御信号を生成して、通信部118を介して処理装置200に送信する。そして、処理装置200は、該送信された「削除」するための制御信号を基に、主タッチにより選択されたデータファイルの削除を行う。
【0037】
上記では、第1副タッチにより選択された処理を実行するための処理装置200と情報処理装置100と分けた場合を説明したが、情報処理装置100自身が、第1副タッチにより選択された処理を実行してもよい。この場合には、通信部118が必要なくなり、決定部108が、第1副タッチにより選択された処理を実行する実行部と代替される。
【0038】
このように、本実施例1の情報処理装置100であると、主タッチにより選択された対象ファイルに対して、第1副タッチの状態を示すタッチ情報(本実施例1では第1副タッチの回数)と対応する処理を処理装置に実行させる。例えば、使用者は、一方の手で電子機器を保持し、他方の手の指などで処理を所望する対象ファイルを(主)タッチをしたまま、主タッチをしている指とは異なる指による第1副タッチの回数で、コピー、切り取り、削除などの、所望する処理を容易に選択し、実行できる。換言すると、使用者は、副タッチにより、主タッチに対して機能を付加する(割り当てる)ともいえる。
【0039】
また、タッチ情報の数を増加させることで、従来技術よりも実行する処理を容易に増加させることができる。
【0040】
また、本実施例1の情報処理装置100を具備する電子機器では、特殊なスタイラスペンを用いずに、2本の指のみで操作可能であることから、「発明が解決しようとする課題」で述べた問題点を解決できる。
【実施例2】
【0041】
実施例1では、タッチ情報は、第1副タッチの回数であるとして説明した。本実施例2では、タッチ情報を第1副タッチの継続時間であるとして説明する。実施例2の情報処理装置200の機能構成例は図2であり、図6はタッチ情報を第1副タッチの継続時間とした場合の説明図である。また実施例2の情報生成部106は、第1測定手段1064を有する。
【0042】
図6に示すように、使用者は、主タッチが主タッチ認識部104により認識された状態で(例えば、主タッチがされ続けている状態で)、第1副タッチをすると、中空円形状のサークル301が、主タッチされたデータファイルを囲むように、タッチパネル10の表示面に表示される。この例では、サークル301は、3分割されることで、3つの領域を有する。この3つの領域とは、例えば、コピー領域、切り取り領域、削除領域である。また、サークル301は、サークル301内に基準マーク302を有する。基準マーク302は、サークル301とは異なる色である。
【0043】
使用者が第1副タッチをし続けている間、基準マーク302は、スタート地点からサークル301内で時計回りに周回し続け、コピー領域、切り取り領域、削除領域の順番で通過する。基準マーク302が、それぞれの領域を通過するための所要時間はそれぞれ2秒とする。使用者がタッチオフにした時に、基準マークは停止する。そして、決定部108は、停止した領域に対応する処理を決定し、該決定された処理を処理装置200に実行させるための制御信号を生成し、処理装置200に送信する。ここで、タッチオフとは、使用者がタッチパネル10へのタッチをやめること、つまり、入力手段によるタッチパネル10への接触状態を非接触状態にすることである。
【0044】
つまり、使用者は、実行を所望する処理に対応する領域で、タッチパネル10をタッチオフすればよい。第1測定手段1064は、第1副タッチの継続時間を計測し、該測定された第1副タッチの継続時間についての情報をタッチ情報として決定部108に送信する。
【0045】
図7にタッチ情報がタッチの継続時間である場合の、記憶部110に記憶されている対応情報の一例を示す。上述のように、タッチ情報がタッチの継続時間である場合の対応情報は、第1副タッチされている継続時間と、処理とが対応されているものである。図7の例では、第1副タッチの継続時間が「0〜2秒」に対応する処理は「コピー」とし、第1副タッチの継続時間が「2〜4秒」に対応する処理は「切り取り」とし、第1副タッチの継続時間が「4〜6秒」に対応する処理は「削除」とする。
【0046】
例えば、使用者が第1副タッチの継続時間が0〜2秒であれば、決定部108は、コピー処理を決定し、コピー処理を実行するための制御信号を生成する。使用者が第1副タッチの継続時間が2〜4秒であれば、決定部108は、切り取り処理を決定し、切り取り処理を実行するための制御信号を生成する。使用者が第1副タッチの継続時間が4〜6秒であれば、決定部108は、削除処理を決定し、削除処理を実行するための制御信号を生成する。この場合には、表示領域を任意の場所に設定できるという効果を奏する。
【0047】
また、サークル301を表示させずに、タッチパネル10にタッチされている継続時間ごとに、実行される処理を表示させてもよい。つまり、タッチパネル10の表示面に、タッチの継続時間が0〜2秒の間は、「コピー」の文字を表示させ、タッチの継続時間が2〜4秒の間は、「切り取り」の文字を表示させ、タッチの継続時間が4〜6秒の間は、「削除」の文字を表示させる。そして、ユーザは、実行を所望する処理が表示された時に、タッチオフすればよい。
【0048】
つまり、実施例2の情報処理装置200であれば、使用者は、第1副タッチの継続時間により、主タッチにより選択された対象ファイルに対して実行する処理を選択できる。
【0049】
実施例2の情報処理装置200であっても、実施例1と同様の効果を得ることができる。
【実施例3】
【0050】
実施例2では、タッチ情報を第1副タッチの継続時間とした。実施例3では、タッチ情報を第1副タッチと第2副タッチの間隔時間とする。第2副タッチとは、第1副タッチより後にされたタッチを意味する。実施例3の情報処理装置300の情報生成部106は、第2測定手段1065を有する。第2測定手段1065は第1副タッチと第2副タッチの間隔時間を測定し、該測定された間隔時間を示す情報をタッチ情報として決定部108に送信する。
【0051】
サークル301が表示される例で説明すると、第1副タッチを行い、直ちにタッチオフする。そうすると、基準マーク302は、周回し始める。そして、使用者が、第2副タッチをすることで、基準マーク302は停止する。そして、決定部108は、停止した領域に対応する処理を決定する。実施例3の記憶部110に記憶されている対応情報は、図7に示すとおりであり、右列を括弧書きで示している(第1副タッチと第2副タッチの)間隔時間とする。つまり、第1副タッチと第2副タッチの間隔時間と、処理とが対応されているものである。決定部108は、この対応情報を参照して、第2測定手段1065により測定された間隔時間に対応する処理についての制御信号を生成する。
【0052】
つまり、実施例2の情報処理装置200であれば、使用者は、第1副タッチと第2副タッチの間隔時間により、主タッチにより選択された対象ファイルに対して実行する処理を選択できる。実施例2では、使用者は付加されることを所望する処理を付加されるまで、タッチをし続けなければならないが、実施例3では、使用者は、タッチをし続ける必要はない。
【実施例4】
【0053】
実施例4の情報処理装置400の機能構成例は図2に示したとおりである。図8は実施例4によるタッチ情報を第1副タッチが属する領域とした場合の説明図である。実施例4の情報生成部106は、領域生成手段1066と領域判定手段1068とを有する。主タッチが行われると、領域生成手段1066は、主タッチされた点を基準として、複数の領域(図8では、領域A〜Cの3つ)を生成し、表示面に表示させる。そして、領域判定手段1068は、第1副タッチの点が属する領域を判定し、該判定された領域についての情報をタッチ情報として決定部108に送信する。
【0054】
図9に記憶部110に記憶されている対応情報の一例を示す。図9に示すように、例えば、領域Aに対応する処理は「コピー」であり、領域Bに対応する対応する処理は「切り取り」であり、領域Aに対応する処理は「削除」である。
【0055】
決定部108は、記憶部110に記憶されている対応情報を参照して、情報生成部1068からの領域情報と対応する処理についての制御信号を生成する。具体的な処理を説明すると、領域生成手段1066は、主タッチされた点を原点として、領域A、領域B、領域Cそれぞれについてのx座標、y座標の範囲を決定する。そして、領域判定手段1068は、副タッチされた点x座標、y座標が、どの領域の範囲に該当するかを判定する。そして、該当した範囲の領域についての情報を決定部108に送信する。
【0056】
また、図8に示すように、領域を表示面に表示させる際には、各領域の近傍にこの領域と対応する処理も表示させることが好ましい。このようにすることで、使用者は、実行を所望する処理と対応する領域内に、第1副タッチを行うことで、この所望する処理が実行される。
【0057】
実施例4の情報処理装置100であっても、実施例1〜3何れかと同様の効果を得ることができる。
【0058】
また、実施例1〜4の情報処理装置をそれぞれ比較すると、実施例1の情報処理装置100は、実施例2または3で説明したサークル301などや、実施例4で説明した領域を表示面に表示させる必要はない。従って、表示面を広く使用できる。実施例2〜4の情報処理装置100では、実施例1の情報処理装置100のように、第1副タッチを複数回行う必要はない。従って、情報処理装置が搭載される電子機器の規模や用途などに使い分けることが好ましい。
【0059】
また、実施例1ではタッチ情報として第1副タッチ回数を説明し、実施例2ではタッチ情報として第1副タッチの継続時間を説明し、実施例1ではタッチ情報として第1副タッチと第2副タッチの間隔時間を説明し、実施例4ではタッチ情報として第1副タッチに属する領域を説明した。そして、これらのタッチ情報のうち少なくとも2つと組み合わせて用いると、更に実行する処理の数を増加させることができる。例えば、タッチ情報が、第1副タッチの属する領域と第1副タッチの継続時間とが含むもの等とすればよい。また、タッチ情報として、第1副タッチの属する領域と第1副タッチの回数とを含むもの等としてもよい。
【実施例5】
【0060】
実施例1〜4の情報処理装置において、上記の例であると、第1副タッチにより、データファイルをコピー(または切り取り)を行う場合がある。この場合には、通常、使用者は、所望する箇所に、コピーしたデータファイルの貼り付けを行う。このように、データファイルをコピーしていない状態と、データファイルをコピーしている状態などのように、使用状態が異なる場合がある。そして、使用状態が異なると、使用者の所望する処理も異なる。
【0061】
そこで、実施例5の情報処理装置500は図2に破線で示す状態判断部114を有する。情報判断部114は、主タッチされたことにより選択された対象ファイルの現在の使用状態を判定する。そして、判定された現在の使用状態を示す状態情報を生成し、決定部108に送信する。
【0062】
また、記憶部110には、状態情報ごとに、対応情報を有している。例えば、図10に示すように、「データファイルのコピーを行っている」という状態情報に対応する対応情報は対応情報αであり、「データファイルのコピーを行っていない」という状態情報に対応する対応情報は対応情報βになる。対抗情報βは、図5、7、9に示した対応情報とすればよい。また、図11に対応情報αの一例を示す。また、図11は、本実施例1の情報処理装置100の場合(つまり、タッチ情報が第1副タッチの回数である場合)である。また、第1副タッチで選択された処理が実行されている間のタッチを第3副タッチとする。つまり、例えば、第1副タッチでデータファイルのコピー処理が選択された場合である。図11に示す対応情報αは、第3副タッチの回数が1回に対応する処理は「コピーしたデータファイルをメール送信する」であり、第3副タッチ回数が2回に対応する処理は「コピーしたデータファイルを貼り付ける」であり、第3副タッチ回数が3回に対応する処理は「コピーをやめる(コピーしたデータファイルの破棄)」である。
【0063】
例えば、使用者が第3副タッチを2回行うと、この第3副タッチの1回目の箇所にデータファイルが貼り付けられる。また、第3副タッチを1回行うと、コピーされたデータファイルをメール送信する旨の画像(送信先のアドレス入力用の画面)に切り替わる。
【0064】
また、例えば、ワープロ用ソフトにおいては、文字を入力する文字入力領域と、ツールバーが表示されるツールバー領域などに分かれる。文字入力領域で使用者が所望する処理と、ツールバー領域で使用者が所望する処理は、異なる場合がある。例えば、文字入力領域では、所望する処理は文書のコピーや削除であるが、ツールバー領域では、所望する処理は画面の最大化、最小化である。従って、状態判断部114により生成される状態情報とは、主タッチされた箇所を示す情報としてもよい。
【0065】
また、実施例1〜5で説明した情報処理装置とタッチパネルと処理装置を用いることで、様々な電子機器を構成できる。
【0066】
また、本実施例は、以上の例に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、その他様々の構成をとりうることはもちろんである。
【0067】
また、情報処理装置100〜500の処理をコンピュータに実行させる情報処理プログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等どのようなものでもよいが、具体的には、例えば、磁気記録装置として、ハードディスク装置、フレキシブルディスク、磁気テープ等を、光ディスクとして、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM(Random Access Memory)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)等を、光磁気記録媒体として、MO(Magneto-Optical disc)等を、半導体メモリとしてEEP−ROM(Electronically Erasable and Programmable-Read Only Memory)等を用いることができる。
【0068】
また、このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記録したDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させる構成としてもよい。
【0069】
また、上述した実施形態とは別の実行形態として、コンピュータが可搬型記録媒体から直接このプログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することとしてもよく、さらに、このコンピュータにサーバコンピュータからプログラムが転送されるたびに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することとしてもよい。また、サーバコンピュータから、このコンピュータへのプログラムの転送は行わず、その実行指示と結果取得のみによって処理機能を実現する、いわゆるASP(Application Service Provider)型のサービスによって、上述の処理を実行する構成としてもよい。なお、本形態におけるプログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるもの(コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータ等)を含むものとする。また、この形態では、コンピュータ上で所定のプログラムを実行させることにより、本装置を構成することとしたが、これらの処理内容の少なくとも一部をハードウェア的に実現することとしてもよい。
【符号の説明】
【0070】
10・・・タッチパネル
11・・・第1抵抗膜
12・・・第2抵抗膜
15・・・第1電極
16・・・第2電極
18・・・第1電極基板
20・・・第2電極基板
22・・・ドットスペーサ
100・・・情報処理装置
101・・・検出部
102・・・電圧印加部
104・・・主タッチ認識部
106・・・情報生成部
108・・・決定部
110・・・記憶部
118・・・通信部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチパネルに表示された対象ファイルを選択するための主タッチとは座標が異なる第1副タッチの状態を示すタッチ情報を求める情報生成部と、
タッチ情報と、処理とが対応付けられた対応情報を記憶する記憶部と、
前記対応情報中の、前記情報生成部で求められたタッチ情報と対応する処理を決定する決定部と、を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記情報生成部は、第1副タッチの回数を求める計数手段を有し、
前記タッチ情報は、第1副タッチの回数を含むことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記情報生成部は、第1副タッチの継続時間を求める第1測定手段を有し、
前記タッチ情報は、第1副タッチの継続時間を含むことを特徴とする請求項1または2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記情報生成部は、第1副タッチされた時から、該第1副タッチ以降の第2副タッチされた時までの間隔時間を求める第2測定手段を有し、
前記タッチ情報は、第1副タッチされた時から、該第1副タッチ以降の第2副タッチされた時までの間隔時間を含むことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記情報生成部は、主タッチされた点を基準として複数の領域を生成する領域生成手段と、
第1副タッチされた点が属する領域を求める領域判定手段と、を有し、
前記タッチ情報は、第1副タッチされた点が属する領域を含むことを特徴とする請求項1〜4何れかに記載の情報処理装置。
【請求項6】
更に、前記選択された対象ファイルの使用状態を示す状態情報を生成する状態判断部を有し、
対応情報は複数あり、前記記憶部には対応情報が状態情報ごとに記憶されており、
前記決定部は、前記状態判断部により生成された状態情報に対応する対応情報中の、前記情報生成部で求められたタッチ情報と対応する処理を決定することを特徴とする請求項1〜5何れかに記載の情報処理装置。
【請求項7】
コンピュータを請求項1〜6何れかに記載の情報処理装置として機能させるための情報処理プログラム。
【請求項8】
請求項7記載の情報処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項9】
請求項1〜6何れかに記載の情報処理装置とタッチパネルとを備えた電子機器。
【請求項1】
タッチパネルに表示された対象ファイルを選択するための主タッチとは座標が異なる第1副タッチの状態を示すタッチ情報を求める情報生成部と、
タッチ情報と、処理とが対応付けられた対応情報を記憶する記憶部と、
前記対応情報中の、前記情報生成部で求められたタッチ情報と対応する処理を決定する決定部と、を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記情報生成部は、第1副タッチの回数を求める計数手段を有し、
前記タッチ情報は、第1副タッチの回数を含むことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記情報生成部は、第1副タッチの継続時間を求める第1測定手段を有し、
前記タッチ情報は、第1副タッチの継続時間を含むことを特徴とする請求項1または2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記情報生成部は、第1副タッチされた時から、該第1副タッチ以降の第2副タッチされた時までの間隔時間を求める第2測定手段を有し、
前記タッチ情報は、第1副タッチされた時から、該第1副タッチ以降の第2副タッチされた時までの間隔時間を含むことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記情報生成部は、主タッチされた点を基準として複数の領域を生成する領域生成手段と、
第1副タッチされた点が属する領域を求める領域判定手段と、を有し、
前記タッチ情報は、第1副タッチされた点が属する領域を含むことを特徴とする請求項1〜4何れかに記載の情報処理装置。
【請求項6】
更に、前記選択された対象ファイルの使用状態を示す状態情報を生成する状態判断部を有し、
対応情報は複数あり、前記記憶部には対応情報が状態情報ごとに記憶されており、
前記決定部は、前記状態判断部により生成された状態情報に対応する対応情報中の、前記情報生成部で求められたタッチ情報と対応する処理を決定することを特徴とする請求項1〜5何れかに記載の情報処理装置。
【請求項7】
コンピュータを請求項1〜6何れかに記載の情報処理装置として機能させるための情報処理プログラム。
【請求項8】
請求項7記載の情報処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項9】
請求項1〜6何れかに記載の情報処理装置とタッチパネルとを備えた電子機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−28399(P2011−28399A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−171545(P2009−171545)
【出願日】平成21年7月22日(2009.7.22)
【出願人】(501398606)富士通コンポーネント株式会社 (848)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年7月22日(2009.7.22)
【出願人】(501398606)富士通コンポーネント株式会社 (848)
【Fターム(参考)】
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