説明

情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム

【課題】少ない情報で、ユーザの嗜好を表す嗜好情報を、幅広く学習する。
【解決手段】ウェブ検索部39は、予め学習された、ユーザの嗜好を表す嗜好情報に基づいて、嗜好情報に関連する関連データを取得し、キーワード抽出部40は、取得された関連データからキーワードを抽出し、嗜好学習部41は、抽出されたキーワードに基づいて、新たな嗜好情報を学習する。本発明は、例えば、番組を受信するテレビジョン受像機に適用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムに関し、特に、例えば、少ない情報で、ユーザの嗜好を表す嗜好情報を、幅広く学習できるようにした情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、ユーザの嗜好に応じて推薦される推薦番組のタイトル等と、推薦番組に関連する情報とを、表示装置に表示して、ユーザに提供する提供技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
すなわち、従来の提供技術は、ユーザが視聴する番組の選局等の各履歴データと、EPG(Electronic Program Guide)データとに基づいて、ユーザの嗜好を学習し、学習したユーザの嗜好に基づいて、ユーザに視聴することを推薦する推薦番組のタイトル等をEPGデータから抽出する。
【0004】
また、従来の提供技術では、EPGデータから抽出した推薦番組のタイトル等を検索条件として、番組情報提供会社の番組情報提供サーバから、推薦番組に関連する情報を取得する。
【0005】
そして、EPGデータから抽出した推薦番組のタイトル等と、番組情報提供サーバから取得した推薦番組に関連する情報を、表示装置に表示してユーザに提供している。
【0006】
【特許文献1】特開2006−50322号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の提供技術において、例えば、ユーザが、男性アイドル「A」が出演するバラエティ番組の選局等をした場合、キーワード「A」は、ユーザの嗜好を伴うキーワードであると学習される。
【0008】
そして、ユーザの嗜好を学習した学習結果に基づいて、例えば、EPGデータから、「A」が出演しているドラマ番組「X」が、推薦番組として抽出されて、その推薦番組に関連する情報とともに、表示装置に表示される。
【0009】
ユーザの嗜好を伴うキーワードが「A」であるときには、「A」が出演しているドラマ番組「X」の他、「A」に関連するものに対しても、ユーザの嗜好を伴うことが多い。
【0010】
すなわち、例えば、「A」は、アイドルグループ「G」に所属しており、ユーザの嗜好を伴うキーワードが「A」であるときには、「A」に関連するキーワード「G」が、同様に、ユーザの嗜好を伴うものであることが多い。
【0011】
いまの場合、「A」のみが、ユーザの嗜好を伴うキーワードとして学習されているだけである。
【0012】
したがって、従来の提供技術では、「A」が出演しているドラマ番組「X」が、推薦番組として、その推薦番組に関連する情報とともに、表示装置に表示されるが、「A」が所属しているアイドルグループ「G」に関する番組については、推薦番組とされず、表示装置に表示されないことが生じ得る。
【0013】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、ユーザによる番組の選局等から得られた少ない情報で、ユーザの嗜好を表す嗜好情報を、幅広く学習できるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の一側面の情報処理装置、またはプログラムは、予め学習された、ユーザの嗜好を表す嗜好情報に基づいて、前記嗜好情報に関連する関連データを取得する取得手段と、取得された前記関連データからキーワードを抽出する抽出手段と、抽出されたキーワードに基づいて、新たな前記嗜好情報を学習する学習手段とを備える情報処理装置、または情報処理装置として、コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0015】
新たな前記嗜好情報に基づいて、ユーザに推薦する推薦番組を提示する提示手段をさらに設けることができる。
【0016】
本発明の一側面の情報処理方法は、前記取得手段が、予め学習された、ユーザの嗜好を表す嗜好情報に基づいて、前記嗜好情報に関連する関連データを取得し、前記抽出手段が、取得された前記関連データからキーワードを抽出し、前記学習手段が、抽出されたキーワードに基づいて、新たな前記嗜好情報を学習するステップを含む情報処理方法である。
【0017】
本発明の一側面においては、予め学習された、ユーザの嗜好を表す嗜好情報に基づいて、前記嗜好情報に関連する関連データが取得され、取得された前記関連データからキーワードが抽出され、抽出されたキーワードに基づいて、新たな前記嗜好情報が学習される。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ユーザによる番組の選局等から得られた少ない情報で、ユーザの嗜好を表す嗜好情報を、幅広く学習することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0020】
図1は、本発明の一実施の形態である情報処理装置を示している。
【0021】
この情報処理装置1は、アンテナ31Aを有するチューナ31、EPG取得部32、EPG記憶部33、表示録画処理部34、録画番組記憶部35、キーワード抽出部36、嗜好学習部37、嗜好情報記憶部38、ウェブ検索部39、キーワード抽出部40、嗜好学習部41、番組推薦部42、表示部43、操作部44、制御部45、および予約情報記憶部46により構成される。
【0022】
チューナ31は、例えばユーザの選局操作等に基づき、アンテナ31Aを介して受信するチャンネル(周波数帯域)を調整し、所望のチャンネルのテレビジョン信号(放送波)を受信する。チューナ31は、受信したテレビジョン信号に含まれる画像データ(音声データを含む)を抽出して、表示録画処理部34に供給する。
【0023】
また、チューナ31は、テレビジョン信号としてブロードキャスト(放送)されたEPGデータを抽出し、EPG取得部32に供給する。
【0024】
EPG取得部32は、チューナ31からのEPGデータを取得し、EPG記憶部33に供給して記憶させる。
【0025】
EPG記憶部33は、EPG取得部32からのEPGデータを記憶(保持)している。なお、EPGデータには、番組のタイトル名、番組に出演する出演者、番組の詳細情報等のテキストデータが含まれる。
【0026】
表示録画処理部34は、チューナ31からの画像データを、表示部43に供給して、画像データに対応する画像を表示させる。
【0027】
また、表示録画処理部34は、例えば、ユーザの録画操作に対応して、チューナ31からの画像データを、録画番組として、録画番組記憶部35に供給し、記憶させる。さらに、表示録画処理部34は、例えば、ユーザの再生操作に対応して、録画番組記憶部35から、ユーザにより指定された録画番組を読み出し、表示部43に供給して表示させる。
【0028】
録画番組記憶部35は、表示録画処理部34からの録画番組を記憶している。
【0029】
キーワード抽出部36は、例えば、番組の視聴(選局)、録画、および録画の予約等が行われたとき、その番組のEPGデータをEPGデータ記憶部33から読み出す。また、キーワード抽出部36は、読み出したEPGデータから、形態素解析等によりキーワードを抽出し、学習用のキーワードとして、嗜好学習部37に供給する。
【0030】
嗜好学習部37は、キーワード抽出部36からの学習用のキーワードに基づいて、ユーザの嗜好を表す嗜好情報を学習し、その学習により得られた嗜好情報リストを、嗜好情報記憶部38に供給して記憶させる嗜好情報リスト学習処理を行う。
【0031】
すなわち、例えば、嗜好学習部37は、学習用のキーワードが、嗜好情報記憶部38に記憶されている嗜好情報リストにまだ登録されていない場合、学習用のキーワードと、その学習用のキーワードに対するユーザの嗜好の度合いを表す嗜好度を、嗜好情報として、嗜好情報リストに登録する。なお、キーワードとともに登録される嗜好度としては、例えば、予め決められたデフォルトの値が登録される。
【0032】
また、嗜好学習部37は、学習用のキーワードが、嗜好情報記憶部38に記憶されている嗜好情報リストにすでに登録されている場合、嗜好情報リストに登録済みのキーワードの嗜好度を更新する。
【0033】
嗜好情報記憶部38は、嗜好情報が登録される嗜好情報リストを記憶している。
【0034】
図2は、嗜好情報記憶部38が記憶する嗜好情報リストの一例を示している。
【0035】
図2の嗜好情報リストには、嗜好情報として、ユーザの嗜好を伴うキーワードと、そのキーワードに対するユーザの嗜好度とが対応付けられて登録されている。
【0036】
なお、嗜好学習部37では、EPGデータから同じキーワードが抽出された頻度に応じて、そのキーワードの嗜好度を高くするように更新することが行われる。したがって、嗜好度が高いキーワードほど、よりユーザの嗜好を伴うキーワードであるといえる。
【0037】
図1に戻り、ウェブ検索部39は、嗜好学習部37の嗜好情報リスト学習処理により得られた嗜好情報リストに登録されている、ユーザの嗜好度が所定の閾値以上のキーワードを、検索用のキーワードとして、嗜好情報記憶部38から読み出す。
【0038】
ウェブ検索部39は、検索用のキーワード毎に、検索用のキーワードに関連する関連データを、インターネット2を介して取得し、キーワード抽出部40に供給する。
【0039】
すなわち、例えば、検索用のキーワードが、番組のタイトル名であるときには、番組のタイトル名に関連する関連データとして、その番組の公式ホームページを表すテキストデータを、インターネット2を介して、その番組の情報を提供する提供サーバ等から検索(取得)し、キーワード抽出部40に供給する。
【0040】
また、例えば、検索用のキーワードが、番組に出演する出演者名であるときには、番組に出演する出演者名に関連する関連データとして、その出演者の公式ホームページを表すテキストデータを、インターネット2を介して、その出演者の情報を提供する提供サーバ等から検索し、キーワード抽出部40に供給する。
【0041】
キーワード抽出部40は、ウェブ検索部39からの関連データから、形態素解析等によりキーワードを抽出し、学習用のキーワードとして、嗜好学習部41に供給する。
【0042】
嗜好学習部41は、嗜好学習部37と同様に、キーワード抽出部40からの学習用のキーワードに基づいて、新たな嗜好情報リストを作成し、嗜好情報記憶部38に供給して、記憶させる。
【0043】
次に、図3を参照して、ウェブ検索部39乃至嗜好学習部41が行う処理を具体的に説明する。
【0044】
例えば、ウェブ検索部39は、嗜好情報記憶部38から、ユーザの嗜好度が所定の閾値以上のキーワードとして、男性アイドル名「A」を読み出した場合、インターネット2を介して、「A」の公式ホームページなどの検索を行い、その検索により得られた、「A」の公式ホームページなどを表す関連データ71を、キーワード抽出部40に供給する。
【0045】
なお、嗜好情報記憶部38から読み出されるキーワードは、1つのキーワードに限定されず、複数のキーワードが読み出されてもよい。
【0046】
また、「A」は、男性アイドル「B」、「C」、および「D」とともに、アイドルグループ「G」を結成している。したがって、関連データ71には、「A」に関連するキーワードとして、キーワード「A」の他、「B」、「C」、「D」、および「G」などのキーワードが、比較的多く含まれる。
【0047】
キーワード抽出部40は、ウェブ検索部39からの関連データ71から、形態素解析等により、「A」、「B」、「C」、「D」、および「G」などのキーワードを抽出し、嗜好学習部41に供給する。
【0048】
嗜好学習部41は、キーワード抽出部40から供給された、「A」、「B」、「C」、「D」、および「G」などのキーワードに基づいて、新たな嗜好情報リストを作成し、嗜好情報記憶部38に供給して、記憶させる。
【0049】
図1に戻り、番組推薦部42は、嗜好情報記憶部38に記憶されている新たな嗜好情報リストを読み出し、その新たな嗜好情報リストに基づいて、ユーザに視聴を推薦するお薦め番組のEPGデータを、EPG記憶部33から読み出して、表示部43に供給して、お薦め番組の詳細情報などを表示させる。
【0050】
操作部44は、ウェブ検索部39乃至嗜好学習部41が行う処理の開始を指示する開始ボタン、視聴する番組に対応するチャンネルを変更するためのチャンネルボタン、番組を録画するための録画ボタン、録画番組を再生するための再生ボタン、および番組の録画を予約するために録画ボタンとともに用いられる操作キーなどにより構成されており、ユーザにより操作される。
【0051】
操作部44は、ユーザの操作に応じて、ユーザの操作に対応する操作信号を、制御部45に供給する。
【0052】
制御部45は、操作部44からの操作信号に応じて、各機能ブロックを制御する。すなわち、例えば、ユーザが録画予約操作を行う場合、制御部45は、操作部44からの操作信号に応じて、録画番組の開始時間およびチャンネルなどの、録画に必要な情報を表す録画予約情報を生成し、予約情報記憶部46に供給して記憶させる。
【0053】
また、制御部45は、予約情報記憶部46に記憶されている予約情報に基づいて、録画番組の開始時間になったときに、その録画番組を録画するように、チューナ31および表示録画処理部34等を制御する。
【0054】
予約情報記憶部46は、制御部45からの録画予約情報を記憶している。
【0055】
次に、図4のフローチャートを参照して、第1の嗜好学習処理を説明する。
【0056】
この第1の嗜好学習処理は、例えば、ユーザが、操作部44のチャンネルボタン等を操作して、番組の視聴、番組の録画、または番組の録画の予約等をしたときに、操作部44から制御部45に対して、ユーザの操作に対応する操作信号が供給されて、制御部45が、操作部44からの操作信号に基づいて、キーワード抽出部36および嗜好学習部37を制御することにより行われる。
【0057】
ステップS1において、キーワード抽出部36は、ユーザが視聴等を行った番組のEPGデータをEPGデータ記憶部33から読み出す。また、キーワード抽出部36は、読み出したEPGデータから、形態素解析等によりキーワードを抽出し、学習用のキーワードとして、嗜好学習部37に供給する。
【0058】
ステップS2において、嗜好学習部37は、キーワード抽出部36からの学習用のキーワードに基づいて、ユーザの嗜好を学習し、その学習により得られた嗜好情報リストを、嗜好情報記憶部38に供給して記憶させる嗜好情報リスト学習処理を行う。以上で、第1の嗜好学習処理は終了される。
【0059】
次に、図5のフローチャートを参照して、図4のステップS2における嗜好情報リスト学習処理の詳細を説明する。
【0060】
ステップS31において、嗜好学習部37は、嗜好情報記憶部38から、嗜好情報記憶部38に記憶されている嗜好情報リストを読み出し、読み出した嗜好情報リストに、キーワード抽出部36からの学習用のキーワードが登録されているか否かを判定する。
【0061】
ステップS31において、嗜好学習部37は、嗜好情報リストに、学習用のキーワードが登録されていない(未登録である)と判定した場合、処理は、ステップS32に進められる。
【0062】
ステップS32において、嗜好学習部37は、学習用のキーワードと、その学習用のキーワードに対するユーザの嗜好の度合いを表す嗜好度を、ユーザの嗜好を表す嗜好情報として、嗜好情報リストに登録し、その嗜好情報リストを、嗜好情報記憶部38に供給し、上書きする形で記憶して、嗜好情報リスト学習処理は終了される。
【0063】
また、ステップS31において、嗜好学習部37は、嗜好情報リストに、学習用のキーワードが登録されている(登録済みである)と判定した場合、処理は、ステップS33に進められる。
【0064】
ステップS33において、嗜好学習部37は、嗜好情報リストに登録済みの学習用のキーワードの嗜好度を更新し、嗜好情報記憶部38に供給して、上書きする形で記憶して、嗜好情報リスト学習処理は終了される。
【0065】
次に、図6のフローチャートを参照して、第2の嗜好学習処理を説明する。
【0066】
なお、第2の嗜好学習処理では、第1の嗜好学習処理により、予め学習された嗜好情報リストに登録されたキーワードのうち、嗜好度が所定の閾値以上のキーワードに基づいて、ユーザの嗜好情報を学習し、新たな嗜好情報リストを作成する。
【0067】
この第2の嗜好学習処理は、例えば、ユーザが、操作部44の開始ボタンを操作したときに、操作部44から制御部45に対して、ユーザの操作に対応する操作信号が供給されて、制御部45が、操作部44からの操作信号に基づいて、ウェブ検索部39乃至嗜好学習部41を制御することにより行われる。
【0068】
ステップS61において、ウェブ検索部39は、第1の嗜好学習処理により、予め学習された嗜好情報リストに登録されている、ユーザの嗜好度が所定の閾値以上のキーワードを、検索用のキーワードとして、嗜好情報記憶部38から読み出す。
【0069】
ステップS62において、ウェブ検索部39は、検索用のキーワード毎に、検索用のキーワードに関連する関連データを、インターネット2を介して取得し、キーワード抽出部40に供給する。
【0070】
ステップS63において、キーワード抽出部40は、ウェブ検索部39からの関連データから、形態素解析等によりキーワードを抽出し、学習用のキーワードとして、嗜好学習部41に供給する。
【0071】
ステップS63において、キーワード抽出部40が、供給された関連データからキーワードすべてを抽出し、学習用のキーワードとして嗜好学習部37に供給するのを待って、処理は、ステップS64に進められる。
【0072】
ステップS64において、嗜好学習部41は、第1の嗜好学習処理により作成された嗜好情報リストに登録されたキーワードおよび嗜好度を削除する初期化を行う。
【0073】
ステップS65において、嗜好学習部41は、嗜好学習部37と同様にして、キーワード抽出部40からの学習用のキーワードそれぞれに基づいて、ユーザの嗜好を表す嗜好情報を学習し、その学習により得られた新たな嗜好情報リストを、嗜好情報記憶部38に供給して記憶させる嗜好情報リスト学習処理を行う。
【0074】
以上のように、すべての学習用のキーワードに基づいて、嗜好情報リスト作成処理が行われた後、第2の嗜好学習処理は終了される。
【0075】
第2の嗜好学習処理(図6)では、第1の嗜好学習処理(図4)により作成された嗜好情報リストに登録されたキーワードのうち、嗜好度が所定の閾値以上のキーワードを、検索用のキーワードとして、検索用のキーワードに関連する関連データを検索し、その関連データから抽出したキーワードに基づいて、新たに嗜好情報リストを作成することとした。
【0076】
したがって、第2の嗜好学習処理では、EPGデータから抽出したキーワードに基づいて嗜好情報を学習する第1の嗜好学習処理と比較して、関連データから抽出したより多くのキーワードに基づいて、嗜好情報を学習することとしたので、関連データに含まれるキーワードから、ユーザの嗜好情報を幅広く学習することが可能となる。
【0077】
また、第2の嗜好学習処理では、ユーザが番組の視聴などを殆ど行わないため、第1の嗜好学習処理により、ユーザの嗜好情報を充分に学習することができなかった場合であっても、検索用のキーワードに基づいて取得される関連データに含まれるキーワードから、ユーザの嗜好情報を充分に学習することができる。
【0078】
したがって、第2の嗜好学習処理により得られた新たな嗜好情報リストに基づいて、お薦め番組をユーザに推薦する場合には、ユーザの嗜好情報を充分に学習することができなかったために、ユーザに推薦番組を(殆ど)推薦することができないという状況を防止することが可能となる。
【0079】
なお、第2の嗜好学習処理のステップS62において、ウェブ検索部39は、検索用のキーワード毎に、検索用のキーワードに関連する関連データを、インターネット2を介して取得することとしたが、その他、例えば、検索用のキーワードに関連する関連データが記録(記憶)された関連データ記録媒体から、検索用のキーワード毎に関連データを取得するようにしてもよい。
【0080】
また、第2の嗜好学習処理では、ステップS64において、第1の嗜好学習処理により作成された嗜好情報リストに登録されたキーワードおよび嗜好度を削除する初期化を行い、ステップS65において、初期化された嗜好情報リストに、キーワードなどを登録することにより、新たな嗜好情報リストを作成することとしたが、これに限定されない。
【0081】
すなわち、例えば、ステップS64において、初期化を行わずに、ステップS65において、第1の嗜好学習処理により作成された嗜好情報リストとは別の嗜好情報リストを、新たな嗜好情報リストとして作成し、嗜好情報記憶部38に供給して記憶させるようにしてもよい。この場合、ステップS64の処理を省略することができるため、第2の嗜好学習処理を迅速に行うことが可能となる。
【0082】
さらに、第2の嗜好学習処理は、ユーザが、操作部44の開始ボタンを操作したときに行われることとしたが、その他、例えば、ユーザの操作によらずに、所定のタイミングで、適宜、処理が行われるようにすることが可能である。
【0083】
上記実施の形態では、番組推薦部42は、第2の嗜好学習処理により得られた新たな嗜好情報リストに基づいて、お薦め番組の詳細情報などを、表示部43に表示させることとしたが、その他、お薦め番組の詳細情報などを、音声データとして、図示せぬスピーカから出力させることが可能である。
【0084】
上記実施の形態では、第2の嗜好学習処理により作成された新たな嗜好情報リストに基づいて、番組推薦部42が、お薦め番組の詳細情報などを表示部43に表示させることとしたが、その他、例えば、第2の嗜好学習処理により作成された新たな嗜好情報リストに基づいて、表示録画処理部34が、適宜、お薦め番組を録画番組記憶部35に供給し、録画番組として記憶させるようにしてもよい。
【0085】
本発明を適用した情報処理装置としては、例えば、番組の記録や録画を行うハードディスクレコーダ、および、インターネット等のネットワーク若しくはアンテナを介して番組等を受信するテレビジョン受像機等を採用することが可能である。
【0086】
上述した一連の処理は、専用のハードウエアにより実行させることもできるし、ソフトウエアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行させる場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、いわゆる組み込み型のコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、記録媒体からインストールされる。
【0087】
図7は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータの構成例を示している。
【0088】
CPU(Central Processing Unit)201は、ROM(Read Only Memory)202、または記憶部208に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM(Random Access Memory)203には、CPU201が実行するプログラムやデータなどが適宜記憶される。これらのCPU201、ROM202、およびRAM203は、バス204により相互に接続されている。
【0089】
CPU201にはまた、バス204を介して入出力インタフェース205が接続されている。入出力インタフェース205には、キーボード、マウス、マイクロホンなどよりなる入力部206、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部207が接続されている。CPU201は、入力部206から入力される指令に対応して各種の処理を実行する。そして、CPU201は、処理の結果を出力部207に出力する。
【0090】
入出力インタフェース205に接続されている記憶部208は、例えばハードディスクからなり、CPU201が実行するプログラムや各種のデータを記憶する。通信部209は、インターネットやローカルエリアネットワークなどのネットワークを介して外部の装置と通信する。
【0091】
また、通信部209を介してプログラムを取得し、記憶部208に記憶してもよい。
【0092】
入出力インタフェース205に接続されているドライブ210は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア211が装着されたとき、それらを駆動し、そこに記録されているプログラムやデータなどを取得する。取得されたプログラムやデータは、必要に応じて記憶部208に転送され、記憶される。
【0093】
コンピュータにインストールされ、コンピュータによって実行可能な状態とされるプログラムを記録(記憶)する記録媒体は、図7に示すように、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini-Disc)を含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるパッケージメディアであるリムーバブルメディア211、または、プログラムが一時的もしくは永続的に格納されるROM202や、記憶部208を構成するハードディスクなどにより構成される。記録媒体へのプログラムの記録は、必要に応じてルータ、モデムなどのインタフェースである通信部209を介して、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の通信媒体を利用して行われる。
【0094】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0095】
また、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】本発明を適用した情報処理装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】嗜好情報リストの一例を示す図である。
【図3】ウェブ検索部乃至嗜好学習部が行う処理を具体的に説明する図である。
【図4】第1の嗜好学習処理を説明するフローチャートである。
【図5】嗜好情報リスト学習処理を説明するフローチャートである。
【図6】第2の嗜好学習処理を説明するフローチャートである。
【図7】コンピュータの構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0097】
1 情報処理装置, 31A アンテナ, 31 チューナ, 32 EPG取得部, 33 EPG記憶部, 34 表示録画処理部, 35 録画番組記憶部, 36 キーワード抽出部, 37 嗜好学習部, 38 嗜好情報記憶部, 39 ウェブ検索部, 40 キーワード抽出部, 41 嗜好学習部, 42 番組推薦部, 43 表示部, 44 操作部, 45 制御部, 46 予約情報記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め学習された、ユーザの嗜好を表す嗜好情報に基づいて、前記嗜好情報に関連する関連データを取得する取得手段と、
取得された前記関連データからキーワードを抽出する抽出手段と、
抽出されたキーワードに基づいて、新たな前記嗜好情報を学習する学習手段と
を備える情報処理装置。
【請求項2】
新たな前記嗜好情報に基づいて、ユーザに推薦する推薦番組を提示する提示手段をさらに備える
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
ユーザの嗜好を表す嗜好情報を学習する情報処理装置の情報処理方法において、
前記情報処理装置は、
取得手段と、
抽出手段と、
学習手段と
を備え、
前記取得手段が、予め学習された、ユーザの嗜好を表す嗜好情報に基づいて、前記嗜好情報に関連する関連データを取得し、
前記抽出手段が、取得された前記関連データからキーワードを抽出し、
前記学習手段が、抽出されたキーワードに基づいて、新たな前記嗜好情報を学習する
ステップを含む情報処理方法。
【請求項4】
コンピュータを、
予め学習された、ユーザの嗜好を表す嗜好情報に基づいて、前記嗜好情報に関連する関連データを取得する取得手段と、
取得された前記関連データからキーワードを抽出する抽出手段と、
抽出されたキーワードに基づいて、新たな前記嗜好情報を学習する学習手段と
して機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−302884(P2009−302884A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−154836(P2008−154836)
【出願日】平成20年6月13日(2008.6.13)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】