説明

情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム

【課題】従来、従情報の受信を主情報の受信の間に行うように、受信時にウエイトしたり、送信するタイミングを合わせたりする装置の構成が複雑であった。
【解決手段】出力される情報の元になる情報である2以上の各主情報を受信する主情報受信部と、主情報とは異なる従情報を格納し得る従情報格納部と、従情報を受信するトリガーを受信するトリガー受信部と、1以上の従情報を受信し、前記従情報格納部に蓄積する従情報受信部と、前記トリガーに対応する従情報を用いて、前記主情報を処理し、出力する情報である2以上の各出力情報を取得する出力情報取得部と、前記2以上の各出力情報を不連続に出力する出力部とを具備する情報処理装置であって、前記従情報受信部は、前記出力部が2以上の各出力情報を出力している時間帯でも、前記従情報を受信する情報処理装置により、簡易な構成で、主情報と従情報とを受信できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、画像や音声などの情報を処理する情報処理装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の情報処理装置の一つであるテレビジョン装置において、出力される元になる画像(後述する主情報の一例)を不連続に受信し、当該画像間の区間である垂直帰線消去区間に、前記画像を処理するためのフィルタ係数の集合(後述する従情報の一例)を受信していた。そして、従来のテレビジョン装置において、受信したフィルタ係数の集合を用いて、画像を処理し、出力する画像を構成し、出力していた。
【0003】
また、従来の情報処理装置の一つであるノイズ除去装置において、 入力映像信号の垂直帰線期間内で任意の期間を選別し、当該選別した期間内の信号に含まれるノイズ成分値を検出するノイズ検出手段と、前記検出したノイズ成分値を保存する保存手段と、前記保存されたノイズ成分値を全ての水平周期で加算して、有効走査期間の映像信号に含まれるノイズを除去するための補正信号を生成する補正信号生成手段と、前記補正信号を用いて、前記入力映像信号に含まれるノイズを除去するノイズ補正手段とを有することを特徴とする装置があった(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−177739号公報(第1頁、第1図等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の情報処理装置においては、従情報の受信を主情報の受信の間に行うように、受信時にウエイトしたり、送信するタイミングを合わせたりする装置の構成が複雑であった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本第一の発明の情報処理装置は、出力される情報の元になる情報である2以上の各主情報を受信する主情報受信部と、主情報とは異なる従情報を格納し得る従情報格納部と、従情報を受信するトリガーを受信するトリガー受信部と、1以上の従情報を受信し、従情報格納部に蓄積する従情報受信部と、トリガーに対応する従情報を用いて、主情報を処理し、出力する情報である2以上の各出力情報を取得する出力情報取得部と、2以上の各出力情報を不連続に出力する出力部とを具備する情報処理装置であって、従情報受信部は、出力部が2以上の各出力情報を出力している時間帯でも、従情報を受信する情報処理装置である。
【0007】
かかる構成により、簡易な構成で、主情報と従情報とを受信できる。
【0008】
また、本第二の発明の情報処理装置は、第一の発明に対して、トリガーを用いて、トリガーに対応する従情報を受信中に、出力部が出力情報を出力しようとしているか否かを判断する判断部と、判断部が、トリガーに対応する従情報を受信中に、出力部が出力情報を出力しようとしていると判断した場合、出力情報に対して、予め決められた処理を行うリカバリー部とをさらに具備する情報処理装置である。
【0009】
かかる構成により、簡易な構成で主情報と従情報とを受信でき、かつ主情報と従情報の受信期間が重なった場合に、適切なリカバリーが可能となる。
【0010】
また、本第三の発明の情報処理装置は、第二の発明に対して、リカバリー部は、出力情報を削除する処理、出力情報をブラックアウトする処理、出力情報を直前に取得した出力情報に置き換える処理のうちのいずれかの処理を行う情報処理装置である。
【0011】
かかる構成により、簡易な構成で主情報と従情報とを受信でき、かつ主情報と従情報の受信期間が重なった場合に、適切なリカバリーが可能となる。
【0012】
また、本第四の発明の情報処理装置は、第一の発明に対して、従情報受信部が受信した従情報の種類を判断する従情報種類判断部と、従情報受信部は、従情報の種類が第一の種類である場合は、出力情報が出力されている場合でも、トリガーに対応する従情報の受信を継続し、従情報の種類が第二の種類である場合は、出力情報が出力されている場合には、出力情報の出力が完了するのを待って、トリガーに対応する従情報の受信を行う情報処理装置である。
【0013】
かかる構成により、従情報の種類に合わせて、適切に主情報を処理できる。
【発明の効果】
【0014】
本発明による情報処理装置によれば、簡易な構成で、主情報と従情報とを受信できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施の形態1における情報処理装置1のブロック図
【図2】同情報処理装置1の動作について説明するフローチャート
【図3】同情報処理装置1の動作を概念的に説明するためのブロック図
【図4】同情報処理装置1で受信される情報と出力画像のタイミング関係図
【図5】同コンピュータシステムの概観図
【図6】同コンピュータシステムのブロック図
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、情報処理装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0017】
(実施の形態1)
本実施の形態において、従情報を用いて、主情報を処理して、処理した情報である出力情報を不連続に出力する情報処理装置であって、主情報の出力中でも、従情報の受信が可能な情報処理装置について説明する。
【0018】
図1は、本実施の形態における情報処理装置1のブロック図である。情報処理装置1は、従情報格納部101、主情報受信部102、トリガー受信部103、従情報受信部104、出力情報取得部105、判断部106、リカバリー部107、従情報種類判断部108、および出力部109を備える。
【0019】
従情報格納部101は、従情報を格納し得る。従情報は、主情報とは異なる情報であり、例えば、画像や音声などの主情報に対して処理を行うためのフィルタ係数群や、主情報の処理に利用されるパラメータ群などである。つまり、従情報は、通常、出力される情報の元になる情報である主情報を処理して、出力情報を取得する際に使用される情報である。
【0020】
従情報格納部101は、通常、RAMまたはレジスタである。なお、従情報格納部101は、揮発性の記録媒体とは限らず、不揮発性の記録媒体でも良い。
【0021】
主情報受信部102は、2以上の主情報を受信する。主情報受信部102は、通常、2以上の主情報を順次、受信する。主情報は、出力される情報の元になる情報である。また、2以上の各主情報は、例えば、一定の間隔を有して不連続に出力される画像(出力情報の例)の元になる画像である。主情報は、例えば、画像、音声などである。さらに具体的には、主情報は、例えば、テレビの番組を構成する元になる各フレームである。
【0022】
主情報受信部102は、通常、放送を受信する手段や、無線または有線の通信手段で実現され得る。
【0023】
トリガー受信部103は、従情報を受信するトリガーを受信する。ここで、トリガーとは、例えば、従情報格納部101の中のアドレスを示す情報、カウンタ、カウンタをインクメントするための信号などである。また、トリガーは、従情報の種類を識別する種類識別子を含んでも良い。なお、すべてのトリガーに種類識別子が含まれていても良いし、従情報の種類が変更する場合に、当該従情報に対応するトリガーのみに種類識別子が含まれていても良い。
【0024】
トリガー受信部103は、例えば、他の装置や、他のチップ等から、例えば、バスを経由してトリガーを受信する。ただし、トリガー受信部103は、例えば、無線または有線の通信手段によりトリガーを受信したり、放送を受信する手段でトリガーを受信したりしても良い。
【0025】
従情報受信部104は、1以上の従情報を受信し、従情報格納部101に蓄積する。従情報受信部104は、通常、後述する出力部109が2以上の各出力情報を出力している時間帯でも、従情報を受信する。
【0026】
ただし、従情報の種類に応じて、従情報受信部104は、従情報の受信のタイミングや受信方法を変更しても良い。従情報受信部104は、従情報の種類が第一の種類である場合は、出力情報が出力されている場合でも、トリガーに対応する従情報の受信を継続し、完了する。また、従情報受信部104は、従情報の種類が第二の種類である場合は、出力情報が出力されている場合には、出力情報の出力が完了するのを待って、トリガーに対応する従情報の受信を行う。なお、第一の種類の従情報とは、主情報の処理に影響が少ない従情報である。第一の種類の従情報は、例えば、画像である主情報に対して処理を行うためのフィルタ係数群や、静動判定のための動き量閾値または明部・暗部判定のための画素値閾値等の画像特徴量検出のための閾値などである。また、第二の種類の従情報とは、主情報の処理に影響が大きい従情報である。第二の種類の従情報は、例えば、画枠設定情報またはFP検出閾値等のシステムの動作に関わるパラメータや閾値などである。
【0027】
また、従情報受信部104における従情報の受信は、通常、主情報の受信とは独立に行われる。また、通常、従情報の受信とトリガーの受信とは独立に行われる。
【0028】
従情報受信部104は、放送を受信する手段により、無線または有線の通信手段により、または外部の装置やチップ等からバスを経由して、従情報を受信する。
【0029】
出力情報取得部105は、トリガーに対応する従情報を用いて、主情報を処理し、出力する情報である2以上の各出力情報を取得する。つまり、出力情報取得部105は、トリガーに対応する従情報を従情報格納部101から読み出し、当該従情報を用いて、主情報を処理し、出力情報を取得する。なお、ここでの処理とは、例えば、ノイズ除去、解像度創造(例えば、特許第3072306号公報参照)などであり、その処理内容は問わない。
【0030】
出力情報取得部105は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。判断部106の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0031】
判断部106は、トリガーを用いて、トリガーに対応する従情報を受信中に、出力部109が出力情報を出力しようとしているか否かを判断する。また、判断部106は、トリガーに対応する従情報を受信中に、出力情報取得部105が主情報を処理し、出力情報を取得したか否かを判断しても良い。判断部106における、上記の2つの判断は、同意義である。
【0032】
判断部106は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。判断部106の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0033】
リカバリー部107は、判断部106が、トリガーに対応する従情報を受信中に、出力部109が出力情報を出力しようとしていると判断した場合、出力情報に対して、予め決められた処理を行う。予め決められた処理は、例えば、出力情報を捨てる、出力情報をブラックアウトする、出力情報を直前に取得した出力情報に置き換える等であり、その処理内容は種々考えられる。
【0034】
リカバリー部107は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。リカバリー部107の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0035】
従情報種類判断部108は、従情報受信部104が受信した従情報の種類を判断する。従情報受信部104が受信した従情報は、例えば、従情報の種類を識別する種類識別子を保持しており、従情報種類判断部108は、かかる種類識別子を検査し、従情報の種類を判断する。また、例えば、トリガー受信部103が受信したトリガーが種類識別子を含んでいる場合、従情報種類判断部108は、トリガーが有する種類識別子を検査し、従情報の種類を判断しても良い。なお、かかるトリガーは、通常、最近に受信されたトリガー、または最近に受信された種類識別子を有するトリガーである。また、従情報種類判断部108が従情報の種類を判断する方法は、上記の2つの方法だけではなく、他の方法でも良い。
【0036】
従情報種類判断部108は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。従情報種類判断部108の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0037】
出力部109は、2以上の各出力情報を不連続に出力する。ここで、不連続とは、時間的に不連続であることである。これは、例えば、画像を出力する区間の間に、垂直帰線消去区間が存在することである。
【0038】
出力部109は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。出力部109は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
【0039】
次に、情報処理装置1の動作について、図2のフローチャートを用いて説明する。なお、図2のフローチャートにおいて、主情報、従情報、およびトリガーは、独立に受信されている、とする。
【0040】
(ステップS201)主情報受信部102は、主情報を受信したか否かを判断する。主情報を受信すればステップS202に行き、主情報を受信しなければステップS201に戻る。
【0041】
(ステップS202)判断部106は、従情報受信部104が従情報を受信中であるか否かを判断する。従情報を受信中であればステップS203に行き、受信中でなければステップS207に行く。
【0042】
(ステップS203)従情報種類判断部108は、受信中の従情報の種類識別子を取得する。
【0043】
(ステップS204)従情報種類判断部108は、ステップS203で取得した種類識別子が示す種類が「第一の種類」であるか否かを判断する。「第一の種類」であればステップS205に行き、「第二の種類」であればステップS207に行く。
【0044】
(ステップS205)リカバリー部107は、リカバリー処理を行う。リカバリー処理は、例えば、ブラックアウトしたフレームを取得する処理でも良いし、直前に出力した出力情報を取得する処理でも良いし、直前に受信を完了した従情報を取得し、当該従情報を用いて、最近に受信した主情報を処理し、出力情報を取得する処理等でも良い。
【0045】
(ステップS206)出力部109は、ステップS205でリカバリー処理され、取得された出力情報を出力する。ステップS201に戻る。
【0046】
(ステップS207)出力情報取得部105は、トリガー受信部103が受信したトリガーに対応する従情報を従情報格納部101から読み出す。
【0047】
(ステップS208)出力情報取得部105は、ステップS201で受信された主情報に対して、ステップS207で取得した従情報を用いて処理し、出力情報を取得する。
【0048】
(ステップS209)出力部109は、ステップS208で取得された出力情報を出力する。ステップS201に戻る。
【0049】
なお、図2のフローチャートにおいて、従情報受信部104が従情報を受信中でも、出力情報取得部105が出力情報を取得し、出力部109が当該出力情報を出力しても良い。
【0050】
また、図2のフローチャートにおいて、従情報の種類に関わらず、ステップS205以降の処理を行っても良い。
【0051】
また、図2のフローチャートにおいて、ステップS205におけるリカバリー処理を行わなくても良い。
【0052】
なお、図2のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0053】
以下、本実施の形態における情報処理装置1の具体的な動作について説明する。ここでは、例えば、情報処理装置1はテレビジョン受信機である。また、情報処理装置1は、図3に示すように、従情報格納部101、主情報受信部102、トリガー受信部103、従情報受信部104、出力情報取得部105、および出力部109を備える。
【0054】
そして、図3において、トリガー受信部103が1回トリガーを受信すると、従情報格納部101へのポインタを示すカウンタが最小値から最大値まで、一つずつインクリメントされながら、従情報格納部101の各アドレスに一つ一つフィルタ係数が格納される。そして、次に、トリガー受信部103がトリガーを受信すると、カウンタは、再度、初期値である最小値に戻り、最小値から最大値まで、一つずつインクリメントされながら、従情報格納部101の各アドレスに一つ一つフィルタ係数を上書きしていく。
なお、図3において、従情報格納部101の容量が十分に大きい場合、トリガー受信部103がトリガーを受信するごとに、カウンタがインクリメントされる構成でも良い。そして、電源OFFなどのトリガーにより、または、カウンタが最大値までになった場合に、カウンタが初期値である最小値に戻るようにしても良い。
【0055】
また、図3において、主情報受信部102、トリガー受信部103、および従情報受信部104は、それぞれ番組を構成する画像、トリガー、および画像に対する処理を行うフィルタ(例えば、画像の解像度を増加させるフィルタや、ノイズを除去するフィルタなど)に用いるフィルタ係数群を、独立に受信する。
【0056】
そして、図3において、出力部109が出力情報を出力している時間帯でも、従情報受信部104は、従情報を受信する。つまり、従情報受信部104は、出力情報の出力を完了することなく、従情報を受信する。かかることは、言い換えれば、出力情報取得部105は、フィルタ係数群(従情報の一例)が完全に受信されていない場合でも、当該不完全なフィルタ係数群を用いて、画像を処理し、出力画像(出力情報の一種)を取得する。そして、出力部109は、不完全なフィルタ係数群を用いて取得された出力画像を出力する。
【0057】
上記の情報処理装置1の処理を、受信される情報と、出力画像のタイミングに着目したタイミング関係図が図4である。
【0058】
図4に示すように、テレビジョン受信機は、垂直同期信号(V)により、描画する際に垂直方向のタイミングをとり、出力画像を画面上に出力していく。かかる出力画像を画面上に出力する時間帯が、図4の401に示した「走査線の走る時間」である。そして、従来技術におけるテレビジョン受信機は、走査線の走る時間外の時間である垂直帰線消去区間(402)の間に、フィルタ係数群をダウンロードしていた。
【0059】
そして、ダウンロードした従情報(ここでは、フィルタ係数群)は内部ロジック(ここでは、出力情報取得部105)にコピー等をせず、出力画像の描画の度に従情報格納部101からその都度出力する。
【0060】
また、図4の403に示すように、情報処理装置1では、フィルタ係数群の受信の時間帯と、出力画像の描画の時間帯とに重複期間が存在する場合でも、従情報受信部104は、フィルタ係数群を受信する。これは、情報処理装置1において、短時間であれば正しいフィルタ係数群が使われずに、出力画像が構成されても良い、という前提で、任意のタイミングでのフィルタ係数群のダウンロードを可能とする趣旨である。
【0061】
また、図4の404に示すように、情報処理装置1では、出力画像の描画の度に、出力情報取得部105はフィルタ係数群を読み直すため、次のフレームでは、ダウンロード完了後の正しいフィルタ係数群が使われ、正しい出力画像が構成されている。
【0062】
なお、上記の具体例において、情報処理装置1が、判断部106、リカバリー部107、および従情報種類判断部108を具備しない場合について説明した。しかし、図2のフローチャートを用いて説明したように、情報処理装置1は、従情報格納部101、主情報受信部102、トリガー受信部103、従情報受信部104、出力情報取得部105、および出力部109に加えて、判断部106、リカバリー部107、および従情報種類判断部108を具備しても良い。
【0063】
また、情報処理装置1は、従情報格納部101、主情報受信部102、トリガー受信部103、従情報受信部104、出力情報取得部105、および出力部109に加えて、従情報種類判断部108のみを具備しても良い。かかる場合、上述したリカバリー処理は行われない。ただし、かかる場合、情報処理装置1の従情報受信部104は、従情報の種類が第一の種類である場合は、出力情報が出力されている場合でも、トリガーに対応する従情報の受信を継続し、従情報の種類が第二の種類である場合は、出力情報が出力されている場合には、出力情報の出力が完了するのを待って、前記トリガーに対応する従情報の受信を行う、という動作を行う。
【0064】
以上、本実施の形態によれば、簡易な構成で、主情報と従情報とを受信できる。また、本実施の形態によれば、簡易な構成で主情報と従情報とを受信でき、かつ出力情報の出力期間と従情報の受信期間が重なった場合に、適切なリカバリーが可能となる。
【0065】
なお、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD−ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における情報処理装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、出力される情報の元になる情報である2以上の各主情報を受信する主情報受信部と、主情報とは異なる従情報を受信するトリガーを受信するトリガー受信部と、1以上の従情報を受信し、記憶媒体に蓄積する従情報受信部と、前記トリガーに対応する従情報を用いて、前記主情報を処理し、出力する情報である2以上の各出力情報を取得する出力情報取得部と、
前記2以上の各出力情報を不連続に出力する出力部として機能させるためのプログラムであって、前記従情報受信部は、前記出力部が2以上の各出力情報を出力している時間帯でも、前記従情報を受信するものとして、コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0066】
また、上記プログラムにおいて、コンピュータを、前記トリガーを用いて、前記トリガーに対応する従情報を受信中に、前記出力部が前記出力情報を出力しようとしているか否かを判断する判断部と、前記判断部が、前記トリガーに対応する従情報を受信中に、前記出力部が前記出力情報を出力しようとしていると判断した場合、当該出力情報に対して、予め決められた処理を行うリカバリー部としてさらに機能させるプログラムであることは好適である。
【0067】
また、上記プログラムにおいて、前記リカバリー部は、前記出力情報をブラックアウトするものとして機能させるプログラムであることは好適である。
【0068】
また、上記プログラムにおいて、コンピュータを、前記従情報受信部が受信した従情報の種類を判断する従情報種類判断部としてさらに機能させ、前記従情報受信部は、前記従情報の種類が第一の種類である場合は、前記出力情報が出力されている場合でも、前記トリガーに対応する従情報の受信を継続し、前記従情報の種類が第二の種類である場合は、前記出力情報が出力されている場合には、前記出力情報の出力が完了するのを待って、前記トリガーに対応する従情報の受信を行うものとして機能させるプログラムであることは好適である。
【0069】
また、図5は、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した種々の実施の形態の情報処理装置を実現するコンピュータの外観を示す。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。図5は、このコンピュータシステム300の概観図であり、図6は、システム300のブロック図である。
【0070】
図5において、コンピュータシステム300は、FDドライブ、CD−ROMドライブを含むコンピュータ301と、キーボード302と、マウス303と、モニタ304と、マイク305と、スピーカー306とを含む。
【0071】
図6において、コンピュータ301は、FDドライブ3011、CD−ROMドライブ3012に加えて、MPU3013と、MPU3013、CD−ROMドライブ3012及びFDドライブ3011に接続されたバス3014と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM3015と、MPU3013に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM3016と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク3017とを含む。ここでは、図示しないが、コンピュータ301は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを含んでも良い。
【0072】
コンピュータシステム300に、上述した実施の形態の情報処理装置の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM3101、またはFD3102に記憶されて、CD−ROMドライブ3012またはFDドライブ3011に挿入され、さらにハードディスク3017に転送されても良い。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ301に送信され、ハードディスク3017に記憶されても良い。プログラムは実行の際にRAM3016にロードされる。プログラムは、CD−ROM3101、FD3102またはネットワークから直接、ロードされても良い。
【0073】
プログラムは、コンピュータ301に、上述した実施の形態の情報処理装置の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくても良い。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいれば良い。コンピュータシステム300がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
【0074】
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信する送信ステップや、情報を受信する受信ステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
【0075】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0076】
また、上記各実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0077】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0078】
以上のように、本発明にかかる情報処理装置は、簡易な構成で、主情報と従情報とを受信できる、という効果を有し、情報処理装置等として有用である。
【符号の説明】
【0079】
1 情報処理装置
101 従情報格納部
102 主情報受信部
103 トリガー受信部
104 従情報受信部
105 出力情報取得部
106 判断部
107 リカバリー部
108 従情報種類判断部
109 出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
出力される情報の元になる情報である2以上の各主情報を受信する主情報受信部と、
主情報とは異なる従情報を格納し得る従情報格納部と、
従情報を受信するトリガーを受信するトリガー受信部と、
1以上の従情報を受信し、前記従情報格納部に蓄積する従情報受信部と、
前記トリガーに対応する従情報を用いて、前記主情報を処理し、出力する情報である2以上の各出力情報を取得する出力情報取得部と、
前記2以上の各出力情報を不連続に出力する出力部とを具備する情報処理装置であって、
前記従情報受信部は、
前記出力部が2以上の各出力情報を出力している時間帯でも、前記従情報を受信する情報処理装置。
【請求項2】
前記トリガーを用いて、前記トリガーに対応する従情報を受信中に、前記出力部が前記出力情報を出力しようとしているか否かを判断する判断部と、
前記判断部が、前記トリガーに対応する従情報を受信中に、前記出力部が前記出力情報を出力しようとしていると判断した場合、当該出力情報に対して、予め決められた処理を行うリカバリー部とをさらに具備する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記リカバリー部は、
前記出力情報を削除する処理、
前記出力情報をブラックアウトする処理、
前記出力情報を直前に取得した出力情報に置き換える処理のうちのいずれかの処理を行う請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記従情報受信部が受信した従情報の種類を判断する従情報種類判断部と、
前記従情報受信部は、
前記従情報の種類が第一の種類である場合は、前記出力情報が出力されている場合でも、前記トリガーに対応する従情報の受信を継続し、
前記従情報の種類が第二の種類である場合は、前記出力情報が出力されている場合には、前記出力情報の出力が完了するのを待って、前記トリガーに対応する従情報の受信を行う請求項1記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記主情報は、
一定の間隔を有して不連続に送信される画像である請求項1から請求項4いずれか記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記従情報は、画像処理を行うための1以上のパラメータである請求項5記載の情報処理装置。
【請求項7】
主情報受信部、従情報受信部、出力情報取得部、および出力部により実現される情報処理方法であって、
前記主情報受信部が、出力される情報の元になる情報である2以上の各主情報を受信する主情報受信ステップと、
前記トリガー受信部が、主情報とは異なる従情報を受信するトリガーを受信するトリガー受信ステップと、
前記従情報受信部が、1以上の従情報を受信し、記録媒体に蓄積する従情報受信ステップと、
前記出力情報取得部が、前記トリガーに対応する従情報を用いて、前記主情報を処理し、出力する情報である2以上の各出力情報を取得する出力情報取得ステップと、
前記出力部が、前記2以上の各出力情報を不連続に出力する出力ステップとを具備する情報処理装置であって、
前記従情報受信部は、
前記出力部が2以上の各出力情報を出力している時間帯でも、前記従情報を受信する情報処理装置
【請求項8】
コンピュータを、
出力される情報の元になる情報である2以上の各主情報を受信する主情報受信部と、
主情報とは異なる従情報を受信するトリガーを受信するトリガー受信部と、
1以上の従情報を受信し、記憶媒体に蓄積する従情報受信部と、
前記トリガーに対応する従情報を用いて、前記主情報を処理し、出力する情報である2以上の各出力情報を取得する出力情報取得部と、
前記2以上の各出力情報を不連続に出力する出力部として機能させるためのプログラムであって、
前記従情報受信部は、
前記出力部が2以上の各出力情報を出力している時間帯でも、前記従情報を受信するものとして、コンピュータを機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図5】
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【図6】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−70290(P2013−70290A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−208275(P2011−208275)
【出願日】平成23年9月24日(2011.9.24)
【出願人】(509281519)アイキューブド研究所株式会社 (11)
【Fターム(参考)】