情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び情報処理システム
【課題】複数の外部機器によるネットワークを介した操作性のよい制御を可能とする情報処理装置、情報処理方法、プログラム、及び情報処理システムを提供すること。
【解決手段】本技術に係る情報処理装置は、ネットワークを介して接続された外部機器からの情報処理のための制御命令を受信する受信部と、前記受信した制御命令に基づく情報処理の第1の優先度を、前記情報処理の種別及び処理する第1の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定する第1の判定部と、実行中の情報処理の第2の優先度を、当該実行中の情報処理の種別及び処理中の第2の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定する第2の判定部と、前記第1の優先度と前記第2の優先度との関係を判定し、判定結果に基づいて前記制御命令に関する情報処理の実行と前記実行中の情報処理の実行とをそれぞれ管理する管理部とを具備する。
【解決手段】本技術に係る情報処理装置は、ネットワークを介して接続された外部機器からの情報処理のための制御命令を受信する受信部と、前記受信した制御命令に基づく情報処理の第1の優先度を、前記情報処理の種別及び処理する第1の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定する第1の判定部と、実行中の情報処理の第2の優先度を、当該実行中の情報処理の種別及び処理中の第2の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定する第2の判定部と、前記第1の優先度と前記第2の優先度との関係を判定し、判定結果に基づいて前記制御命令に関する情報処理の実行と前記実行中の情報処理の実行とをそれぞれ管理する管理部とを具備する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、ネットワークを介して接続された外部機器からの制御命令等を実行する情報処理装置、情報処理方法、プログラム、及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、家庭内のホームネットワークを構築する規格として、DLNA(Digital Living Network Alliance)等が知られている。例えばこのDLNA規格によるネットワークでは、DMC(Digital Media Controller)により、DMS(Digital Media Server)内の所望のコンテンツを選択することが可能である。また選択したコンテンツをDMR(Digital Media Renderer)に出力させて、当該コンテンツを再生させることが可能である。すなわちユーザは、DMCをリモートコントローラとして用いることが可能である。
【0003】
特許文献1には、テレビジョン受像機と、赤外線信号を用いた複数のリモートコントローラとについて開示されている。特許文献1では、リモートコントローラ毎に特定の情報を持たせることにより、テレビジョン受像機側でリモートコントローラを識別し、操作の優先順位を付けることが可能となっている(特許文献1の段落[0026]等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−61110号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記したDLNA規格等によるネットワーク上の情報処理装置に対しても、複数のリモートコントローラ(例えば複数のDMC)を用いた操作性のよい制御が可能であることが求められる。
【0006】
以上のような事情に鑑み、本技術の目的は、複数の外部機器によるネットワークを介した操作性のよい制御を可能とする情報処理装置、情報処理方法、プログラム、及び情報処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本技術の一形態に係る情報処理装置は、受信部と、第1の判定部と、第2の判定部と、管理部とを具備する。
前記受信部は、ネットワークを介して接続された外部機器からの情報処理のための制御命令を受信する。
前記第1の判定部は、前記受信した制御命令に基づく情報処理の第1の優先度を、前記情報処理の種別及び処理する第1の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定する。
前記第2の判定部は、実行中の情報処理の第2の優先度を、当該実行中の情報処理の種別及び処理中の第2の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定する。
前記管理部は、前記前記第1の優先度と前記第2の優先度との関係を判定し、判定結果に基づいて前記制御命令に関する情報処理の実行と前記実行中の情報処理の実行とをそれぞれ管理する。
【0008】
この情報処理装置では、外部機器からの制御命令に基づく情報処理の第1の優先度が、情報処理の種別及び処理する第1の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定される。また実行中の情報処理の第2の優先度が、当該実行中の情報処理の種別及び処理中の第2の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定される。そして、第1及び第2の優先度の関係が判定され、判定結果に基づいて各情報処理の実行がそれぞれ管理される。これにより、複数の外部機器によるネットワークを介した操作性のよい制御が可能となる。
【0009】
前記第1の情報は、前記第1の優先度を判定するための第1の優先度情報を有してもよい。この場合、前記第1の判定部は、前記第1の優先度情報に基づいて前記第1の優先度を判定してもよい。
このように第1の情報が、第1の優先度を判定するための第1の優先度情報を有してもよい。これにより、例えば第1の優先度について所期の設定が可能となる。その結果、第1の情報に対する情報処理を操作性よく制御することが可能となる。
【0010】
前記第2の情報は、前記第2の優先度を判定するための第2の優先度情報を有してもよい。この場合、前記第2の判定部は、前記第2の優先度情報に基づいて前記第2の優先度を判定してもよい。
このように第2の情報が、第2の優先度を判定するための第2の優先度情報を有してもよい。これにより、例えば第2の優先度について所期の設定が可能となる。その結果、第2の情報に対する情報処理を操作性よく制御することが可能となる。
【0011】
前記管理部は、前記第2の優先度が最大優先度であるときは、前記制御命令に関する情報処理の実行を無効としてもよい。
このように第2の優先度として最大優先度が設定されてもよい。これにより例えば実行中の情報処理の中断を禁止するモードを適宜設定することが可能となる。
【0012】
前記情報処理装置は、前記管理部により前記制御命令に関する情報処理の実行が無効とされた場合に、前記実行中の情報処理に関する情報を前記外部機器に送信する送信部をさらに具備してもよい。
この情報処理装置では、制御命令に関する情報処理の実行が拒絶された場合に、実行中の情報処理に関する情報が、上記制御命令を送信した外部機器に送信される。これにより、例えば外部機器を使用するユーザが、制御命令に関する情報処理が無効とされた理由等を把握することが可能となる。
【0013】
本技術の一形態に係る情報処理方法は、受信部が、ネットワークを介して接続された外部機器からの情報処理のための制御命令を受信することを含む。
第1の判定部により、前記受信した制御命令に基づく情報処理の第1の優先度が、前記情報処理の種別及び処理する第1の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定される。
第2の判定部により、実行中の情報処理の第2の優先度が、当該実行中の情報処理の種別及び処理中の第2の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定される。
管理部により、前記第1の優先度と前記第2の優先度との関係が判定され、判定結果に基づいて前記制御命令に関する情報処理の実行と前記実行中の情報処理の実行とがそれぞれ管理される。
【0014】
本技術の一形態に係るプログラムは、受信部と、第1の判定部と、第2の判定部と、管理部としてコンピュータを機能させる。
前記受信部は、ネットワークを介して接続された外部機器からの情報処理のための制御命令を受信する。
前記第1の判定部は、前記受信した制御命令に基づく情報処理の第1の優先度を、前記情報処理の種別及び処理する第1の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定する。
前記第2の判定部は、実行中の情報処理の第2の優先度を、当該実行中の情報処理の種別及び処理中の第2の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定する。
前記管理部は、前記前記第1の優先度と前記第2の優先度との関係を判定し、判定結果に基づいて前記制御命令に関する情報処理の実行と前記実行中の情報処理の実行とをそれぞれ管理する。
【0015】
本技術の一形態に係る情報処理システムは、情報付加装置と、外部機器と、情報処理装置とを具備する。
前記情報付加装置は、処理対象となる第1の情報に優先度情報を付加する。
前記外部機器は、ネットワークを介して前記第1の情報に対する情報処理のための制御命令を送信する。
前記情報処理装置は、受信部と、第1の判定部と、第2の判定部と、管理部とを有する。
前記受信部は、前記ネットワークを介して接続された前記外部機器からの前記制御命令を受信する。
前記第1の判定部は、前記受信した制御命令に基づく情報処理の第1の優先度を、前記第1の情報に付加された優先度情報に基づいて判定する。
前記第2の判定部は、実行中の情報処理の第2の優先度を、当該実行中の情報処理の種別及び処理中の第2の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定する。
前記管理部は、前記第1の優先度と前記第2の優先度との関係を判定し、判定結果に基づいて前記制御命令に関する情報処理の実行と前記実行中の情報処理の実行とをそれぞれ管理する。
【発明の効果】
【0016】
以上のように、本技術によれば、複数の外部機器によるネットワークを介した操作性のよい制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本技術の一実施形態に係るネットワークシステムを示す模式的な図である。
【図2】本実施形態に係る再生装置とコントローラとの構成例を示す模式的な図である。
【図3】本実施形態に係る記録媒体に格納されたコンテンツの一例を示す模式的な図である。
【図4】本実施形態に係る優先度設定テーブルの一例を示す模式的な図であり、情報処理の種別ごとに設定された優先度についてのテーブルを示している。
【図5】本実施形態に係る優先度設定テーブルの一例を示す模式的な図であり、処理される第1及び第2の情報の種別ごとに設定された優先度についてのテーブルを示している。
【図6】本実施形態に係る再生装置の動作例を示す模式的なフローチャートである。
【図7】本実施形態に係る再生装置により実行中の情報処理に関する情報を受け取ったコントローラの画面出力部に表示されるGUIの一例を示す模式的な図である。
【図8】本実施形態に係る再生装置の動作についての他の例を示す模式的なフローチャートである。
【図9】図2に示す再生装置やコントローラのハードウェア構成例を示す模式的な図である。
【図10】本実施形態に係る記録媒体に格納されたコンテンツの他の例を示す模式的な図である。
【図11】本実施形態に係る再生装置の使用状況情報を受け取ったコントローラの画面出力部に表示されるGUIの一例を示す模式的な図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本技術に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。
【0019】
[ネットワークシステムの構成]
図1は、本技術の一実施形態に係るネットワークシステムを示す模式的な図である。ネットワークシステム100は、本実施形態に係る情報処理装置としての再生装置10と、本実施形態に係る外部機器としてのコントローラ20及び30とを含む。再生装置10とコントローラ20及び30とは、ホームネットワーク40を介して相互に接続される。
【0020】
ホームネットワーク40としては、例えばDLNA規格に準拠したネットワークが用いられる。しかしながら、他のプロトコルを利用したネットワークが用いられてもよい。
【0021】
コントローラ20及び30から情報処理のための制御命令が再生装置10にそれぞれ送信される。再生装置10は制御命令を受信し、当該制御命令に関する情報処理を実行することが可能である。すなわちコントローラ20及び30は、再生装置10を制御するためのリモートコントローラとして機能する。
【0022】
本実施形態では、コントローラ20及び30の制御命令に基づいた情報処理として、音声や動画等のコンテンツの再生処理が実行される。この場合、再生されるコンテンツが第1の情報又は第2の情報に相当する。第1及び第2の情報については後述する。
【0023】
図1に示すように、ネットワークシステム100は、ホームネットワーク40を介して再生装置10にコンテンツを提供するサーバ50及び60を有する。例えばコントローラ20又は30により、再生装置10にコンテンツの再生を指示する制御命令が送信される。制御命令を受けた再生装置10は、ホームネットワーク40を介して、サーバ50又は60からコンテンツを取得し、再生処理を実行することが可能である。
【0024】
サーバ50及び60には種々のコンテンツが格納されており、再生装置10により再生されるコンテンツの種別は限定されない。例えばサーバ50及び60が、HDD(Hard disk drive)を搭載したBD(Blu-ray Disc)レコーダやDVD(Digital Versatile Disc)レコーダとする。そうすると、例えば「HDDビデオ」、「HDDミュージック」等のコンテンツや、BDやDVD等の記録媒体内のコンテンツが再生装置10に提供される。
【0025】
また、サーバ50及び60が、インターネット等のグローバルネットワークからコンテンツを取得することが可能である場合、当該コンテンツが再生装置10に提供されてもよい。サーバ50及び60から再生装置10へのコンテンツの提供は、例えばストリーミング形式やダウンロード形式等で行われる。他の形式でコンテンツが配信されてもよい。
【0026】
本実施形態では、再生装置10は、BDやDVD等の着脱可能な記録媒体からコンテンツを読み出すためのドライブ部を有する。また再生装置10は、グローバルネットワークからコンテンツを取得することが可能である。従って、コントローラ20及び30からの制御命令をもとに、ドライブ部により記録媒体からコンテンツが読み出されてもよい。またコントローラ20及び30からの制御命令により、グローバルネットワークからコンテンツが取得されてもよい。
【0027】
その他、コントローラ20及び30からの制御命令をもとに実行される情報処理として、種々のものが考えられる。例えばコンテンツの再生処理に関連した「再生」「停止」「一時停止」「早送り」「巻き戻し」といった処理がある。あるいは、例えばテレビ番組等のコンテンツの録画処理や、クレジットカード等の重要な情報の入力処理等がある。
【0028】
再生装置10として、例えばテレビジョン装置、PC(Personal Computer)、オーディオビデオレシーバ、又は家庭用ゲーム機器等が用いられる。コントローラ20及び30として、例えばスマートフォン等のPDA(Personal Digital Assistants)やゲーム機器等が用いられる。サーバ50及び60として、例えばPC又はネットワーク対応のHDD(NAS)等が用いられる。その他、再生装置10、コントローラ20及び30、サーバ50及び60として、種々のデバイスが用いられてよい。
【0029】
[コントローラの構成]
図2は、本実施形態に係る再生装置10と、コントローラ20及び30との構成例を示す模式的な図である。図2では、サーバ50及び60の図示が省略されている。また本実施形態では、コントローラ20及び30は、互いに類似した構成を有する。従って、コントローラ20の構成例を代表して説明する。
【0030】
コントローラ20は、操作入力部21と、画面出力部22と、操作評価部23と、機器識別情報保存部24と、設定情報保存部25と、ネットワーク送受信部26とを有する。
【0031】
操作入力部21は、例えば図示しない十字キーや操作ボタン等を有し、コントローラ20を使用するユーザからの操作を受け付ける。画面出力部22は、例えば操作入力部21への操作のためのGUI(Graphical User Interface)を表示する。あるいは、操作入力部21への操作に対する応答を表示する。なお、操作入力部21と画面出力部22とが一体となった、いわゆるタッチパネル等の画面接触型入力デバイスが用いられてもよい。
【0032】
操作評価部23は、操作入力部21への操作をもとに、ユーザからどのような指示が入力されたかを解釈する。そしてどのように対応すべきかが判断され、その判断結果に応じた制御が実行される。ユーザからの指示が再生装置10の制御に関するものであると判断された場合は、当該判断結果に応じた制御命令が操作評価部23により生成される。生成された制御命令は、ネットワーク送受信部26に出力される。
【0033】
ネットワーク送受信部26により、上記の制御命令がホームネットワーク40を介して再生装置10に送信される。またネットワーク送受信部26により、再生装置10で再生されるコンテンツ等が送信されてもよい。
【0034】
機器識別情報保存部24には、コントローラ20の固有の情報が、機器識別情報として保存される。例えば、一般的なネットワーク機器においては、大部分がMAC(Media Access Control)アドレスを有する。このMACアドレスを元に機器識別情報を作成することが可能である。またDLNA規格やUPnP(Universal Plug and Play)規格では、UDN(Uniquely Defined Name)として、この機器識別情報にあたるものが運用されている。その他、機器識別情報として、種々の識別情報が用いられてよい。
【0035】
設定情報保存部25には、再生装置10を対象とした設定値についての情報が、設定情報として保存される。設定値としては、例えば音量値やホールモード、コンサートモードやカラオケモード、エコー付加等の音響効果設定であったり、過去に視聴したコンテンツの履歴や、視聴年齢制限、またはユーザインターフェースの形態であったりする。
【0036】
例えばユーザがコントローラ20を介して再生装置10を使用した場合に、最後に再生装置10を使用した時点での各種設定値が設定情報として保存される。そして次回同じ再生装置10を制御する場合に、コントローラ20に保存された設定情報をもとに、前回と同じ設定値により種々の設定が行われる。これにより、例えば他のコントローラ30を使用するユーザにより再生装置10の設定が変更された場合でも、再度自分が使用する際には、同じ状態で再生装置10を使用し始めることができる。
【0037】
[再生装置の構成]
図2に示すように、再生装置10は、動作状態管理部11と、各種設定部12と、音声出力部13と、画面出力部14と、記録媒体読み出し部15と、コンテンツ特性評価部16と、ネットワーク送受信部17と、機器情報保存部18と、優先度設定情報保存部19と、操作評価部9とを有する。
【0038】
ネットワーク送受信部17は、コントローラ20及び30から送信される制御命令や、サーバ50及び60から送信されるコンテンツ等を、ホームネットワーク40を介して受信する。またネットワーク送受信部17は、制御命令に対する応答をコントローラ20及び30に送信することが可能である。
【0039】
動作状態管理部11は、再生装置10による情報処理の実行を管理する。すなわち動作状態管理部11により、どのような情報処理が、どのような情報に対して実行されるか等が管理される。また動作状態管理部11は、コントローラ20及び30から受信した制御命令に基づく情報処理の第1の優先度と、実行中の情報処理の第2の優先度との関係を判定する。そして判定結果に基づいて制御命令に関する情報処理の実行と、実行中の情報処理の実行とがそれぞれ管理される。動作状態管理部11の動作については後述する。
【0040】
各種設定部12は、例えば上記した音響効果設定等の設定処理を実行する。設定処理は、コントローラ20及び30から送信された設定情報をもとに実行される。あるいは、再生装置10が有する図示しない操作入力部を介したユーザの操作により実行されてもよい。その他、再生装置10の動作に関する種々の設定が、各種設定部12により実行される。
【0041】
音声出力部13は、音楽等のコンテンツを出力する。画面出力部14は、映画や番組等のコンテンツを表示する。また画面出力部14は、例えば種々のGUI等を表示する。
【0042】
記録媒体読み出し部は、例えばDVD等の記録媒体からコンテンツを読み出す。図3は、記録媒体に格納されたコンテンツの一例を示す模式的な図である。ここでは、記録媒体51として、映画コンテンツが格納されたレンタルDVDを例にして説明する。
【0043】
図3に示すように、記録媒体51には、映画の内容そのものを表すコンテンツ情報52と、コンテンツ情報に関連した付属情報53が格納されている。付属情報53は、いわゆるメタデータと呼ばれる情報であり、記録媒体51に格納されたコンテンツの種別を表す種々の属性情報を含む。付属情報53が、記録媒体51の属性情報を含んでもよい。
【0044】
本実施形態では、付属情報53として、コンテンツのタイトル名の情報、配布形態の情報(すなわち当該コンテンツはレンタルされたものか、販売されたものか等の情報)、あるいはレンタル期限の情報等が付加される。また本実施形態では、付属情報として、後述する優先度に関する情報(priority値)が付加される。その他、付属情報として、コンテンツのジャンルの情報、レンタルされたコンテンツが新作か旧作かを示す情報、コンテンツが映画として一般公開された封切り日の情報、出演者の情報等、種々の情報が付加されてもよい。
【0045】
図3には、記録媒体51として固体の記録媒体であるレンタルDVDが図示されている。しかしながら上記したように、再生装置10は、グローバルネットワークからコンテンツを取得することが可能である。このようなコンテンツに図3で説明したのと略同様の付属情報が付加されてもよい。
【0046】
例えばネットワークを介したストリーミング再生の形態をとる期限付きコンテンツ等がある。このようなコンテンツにおいては、期限付きコンテンツであること示す情報が付属情報として付加されてもよい。あるいは、視聴可能な期限の情報等が付属情報として付加されてもよい。
【0047】
コンテンツ特性評価部16は、記録媒体読み出し部15により読み出された付属情報53を評価する。そして優先度を判定するのに必要な付属情報53を操作評価部9に出力する。あるいはコンテンツ特性評価部16により、付属情報53がそのまま操作評価部9に出力されてもよい。
【0048】
図2に示すように、コンテンツ特性評価部16は、記録媒体読み出し部15から付属情報を受け取る。あるいは、サーバ50及び60からホームネットワーク40を介してコンテンツが取得される場合は、ネットワーク送受信部17から付属情報を受け取ることも可能である。
【0049】
機器情報保存部18には、ホームネットワーク40に接続されたコントローラ20及び30の機器情報が保存される。本実施形態では、コントローラ20及び30から制御命令を受信する際に、各コントローラの機器識別情報を受信する。そして受信した機器識別情報と、保存されている機器情報とを参照することで、制御命令を送信したコントローラ20及び30を識別することが可能である。
【0050】
操作評価部9は、受信した制御命令に基づく情報処理の第1の優先度と、実行中の情報処理の第2の優先度とをそれぞれ判定する。本実施形態では、操作評価部9は、第1の判定部及び第2の判定部として機能する。第1及び第2の優先度は、操作評価部9から動作状態管理部11へ出力される。
【0051】
第1の優先度は、制御命令に基づく情報処理の種別、及び当該情報処理の対象となる第1の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定される。第2の優先度は、実行中の情報処理の種別、及び処理中の第2の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定される。
【0052】
本実施形態では、優先度設定情報保存部19に、優先度設定テーブルが保存されており、操作評価部9は当該テーブルを参照することで、第1及び第2の優先度をそれぞれ判定することが可能である。
【0053】
図4及び図5は、優先度設定テーブルの一例を示す模式的な図である。図4及び図5では、優先度を値で示しており、値が大きいほど優先度が高く設定されている。図4(A)は、情報処理の種別ごとに設定された優先度についてのテーブルの一例である。
【0054】
例えば動作していない状態の再生装置10に、コントローラ20からコンテンツの録画処理の制御命令が送信される。当該制御命令を受信した再生装置10は、コンテンツの録画処理を実行する。なお録画処理の実行は動作状態管理部11により管理されるが、本実施形態では、未動作状態において受信した制御命令は、優先度の高低にかかわらず実行される。
【0055】
その状態で、コントローラ30から再生装置10に、コンテンツの再生処理の制御命令が送信される。再生装置10の操作評価部9は、優先度設定テーブルをもとに、制御命令に基づいたコンテンツ再生処理の第1の優先度(優先度「3」)を判定する。
【0056】
また操作評価部9は、実行中のコンテンツ録画処理の第2の優先度(優先度「4」)を判定する。この実行中の情報処理に関する第2の優先度は、当該情報処理が実行されるときに判定され、判定された優先度が記憶されていてもよい。
【0057】
操作評価部9により判定された第1及び第2の優先度は、動作状態管理部11に送信される。動作状態管理部11により、第1及び第2の優先度の関係が判定され、判定結果をもとに、コンテンツ再生処理の実行と、コンテンツ録画処理の実行とがそれぞれ管理される。本実施形態では、優先度が低いコンテンツ再生処理の制御命令が無効とされる。そして優先度が高いコンテンツ録画処理が継続して実行される。
【0058】
図4(A)に示す重要な情報の入力処理とは、例えばクレジットカード等の情報の入力処理である。例えば入力画面が表示されて重要な情報が入力されているときに、他のコントローラからの制御命令により他の動作に切り替えられる。このような場合、例えばセキュリティ等の観点で不具合が生じてしまう可能性がある。従ってこのような情報処理には、最大限の優先度である最大優先度が設定される(優先度「MAX」)。この結果、当該入力処理が実行されている間は、他のコントローラから送信されるどのような制御命令も、拒否されることになる。最大優先度が設定される情報処理として、例えばソフトウェアのアップデート処理等も考えられる。
【0059】
図4(A)に示す情報処理以外の情報処理についても、適宜優先度が設定されてよい。
【0060】
図4(B)は、情報処理の種別ごとに設定された優先度についてのテーブルの他の例である。図4(B)では、情報処理の種別ごとに、第1の優先度及び第2の優先度が区別して設定されている。すなわち各情報処理において、第1の優先度と、第2の優先度とがそれぞれ別個に設定されている。
【0061】
例えば重要な情報の入力処理が実行中の場合、その優先度(第2の優先度)は、最大である。従って、他の情報処理により、入力処理が中断されることはない。一方、重要な情報の入力処理が、他の処理中に送信された制御命令に基づくものであるならば、その優先度(第1の優先度)は低く設定される。これにより他の情報処理の実行中に、重要な情報の入力処理が割り込んでしまうことがない。この結果、不安定な状態で重要な情報の入力処理が開始されてしまうことを防ぐことができる。
【0062】
図5は、処理される第1及び第2の情報の種別ごとに設定された優先度についてのテーブルを示す図である。ここでは、コンテンツの再生処理を例として挙げる。すなわち処理される第1及び第2の情報の種別は、コンテンツの種別に相当する。コンテンツの種別は、図2に示すコンテンツ特性評価部16により評価された付属情報をもとに判定される。
【0063】
図5(A)では、再生されるコンテンツが、「HDDコンテンツ」、「DVDコンテンツ」及び「ネットワークコンテンツ」の3つに種別される。「HDDコンテンツ」は、例えばサーバ50又は60等のHDDに保存されたコンテンツである。「DVDコンテンツ」は、DVDから読み出されたコンテンツである。「ネットワークコンテンツ」は、グローバルネットワークを介したコンテンツ配信サービスを利用して取得されたコンテンツである。
【0064】
また図5(A)に示す優先度設定テーブルでは、再生されるコンテンツがレンタルされたものか、あるいは販売されたものかで種別されている。レンタルされたコンテンツは、視聴可能な期限がある期限付きコンテンツである。従って、レンタルされたコンテンツについては、期限内に視聴することが求められるので、販売されたコンテンツよりも重要度が高いコンテンツとなる。その結果、レンタルされたコンテンツにおいては、他の情報処理により視聴が中断されないように優先度が高く設定されている。
【0065】
また図5(A)に示すテーブルでは、レンタルされたコンテンツが、新作(Rental New)であるか、旧作(Rental)であるかにより種別される。一般的に、新作のコンテンツの方がレンタル期間が短く、視聴可能な期限が短い。また新作のコンテンツの方が、レンタル料金が高い。従って、新作のコンテンツの優先度の方が高く設定されている。
【0066】
さらに、ネットワークコンテンツ等では、視聴期間が過ぎてしまった場合、当該コンテンツの視聴ができなくなってしまうことが多い。一方、DVDコンテンツでは、レンタル期間を超えてしまうことで、延滞料金等が発生してしまうことがある。従って、本実施形態では、DVDコンテンツに高い優先度が設定されている。
【0067】
図5(B)では、付属情報に含まれる優先度に関する情報(priority値)をもとにコンテンツが種別される。本実施形態では、この「priority値」が第1及び第2の優先度を判定するための第1及び第2の優先度情報に相当する。
【0068】
例えば図5(B)に示す優先度情報を有するコンテンツを再生させるための制御命令が再生装置10に送信されるとする。この場合、操作評価部9は、図5(B)に示すテーブルを参照して、第1の優先度情報である「priority値」をもとに、コンテンツ再生処理の第1の優先度を判定する。一方、例えば優先度情報を有するコンテンツの再生処理が現在実行中であるとする。この場合操作評価部9は、図5(B)に示すテーブルを参照して、第2の優先度情報である「priority値」をもとに、実行中のコンテンツ再生処理の第2の優先度を判定する。
【0069】
また、コンテンツの種別として、動画、写真、音声等のコンテンツの種類ごとに優先度が設定されてもよい。あるいは映画やテレビ番組等のコンテンツのジャンル等をもとに優先度が設定されてもよい。
【0070】
コンテンツの付属情報として一般的に用いられている情報をもとに、各情報処理の第1及び第2の優先度が設定されてもよい。あるいは、本実施形態の再生装置10による優先度の判定のための情報として、第1及び第2の優先度情報がそれぞれ付加されてもよい。これにより、例えば第1及び第2の優先度について所期の設定が可能となる。その結果、再生装置10による第1及び第2の情報に対する情報処理を、操作性よく制御することが可能となる。
【0071】
第1及び第2の情報に、第1及び第2の優先度情報をそれぞれ付加する情報付加装置と、本実施形態に係る外部機器であるコントローラ20及び30と、本実施形態に係る情報処理装置である再生装置10とを含む情報処理システムが、本技術に係る実施形態として用いられてもよい。第1及び第2の優先度情報をそれぞれ付加する技術は、どのようなものが採用されてもよい。
【0072】
図4及び図5に示す優先度の値は、例えばユーザの操作により適宜書き換えられてもよい。例えばユーザがコントローラ20及び30を使用して再生装置10を制御する場合、制御命令を送信すると同時に、優先度を最大にする指示が送信されてもよい。あるいは、送信された制御命令に基づく情報処理の実行中に、優先度を最大にする指示が送信されてもよい。
【0073】
例えばユーザによりコントローラ20の所定のボタンが押されることで、指示された情報処理の優先度が最大優先度に設定される。そうするとその時点から、他のコントローラ30からの制御命令が全て拒絶される。当該ボタンを再び押すと、他の情報処理の実行を禁止する状態が解除されるといった設定も可能である。
【0074】
このような設定は、例えばコントローラ20を使用するユーザが、長時間の映画コンテンツを再生装置10を使用して鑑賞するときに有効である。すなわち、映画コンテンツの鑑賞中に、他のユーザによりコンテンツの再生が中断されることを防ぐことが可能である。
【0075】
あるいは、再生装置10側で、優先度情報が設定されてもよい。例えば再生装置10側で設定した優先度よりも優先度の高いコンテンツの再生処理については、中断が許可されないといった設定も考えられる。
【0076】
優先度の設定が、例えば時間の経過とともに段階的に変更されてもよい。例えばレンタルされた期限付きのコンテンツにおいて、視聴期限が近づいてくるのに合わせて、優先度が高く書き換えられてもよい。
【0077】
また、例えば再生されるコンテンツがテレビ番組等であり、当該コンテンツが録画されており、いつでも視聴可能であることが把握されている場合、当該コンテンツの再生処理の優先度が低く設定されてもよい。
【0078】
なお、上記の説明では、情報処理の優先度が最大優先度に設定されることで、当該情報処理の中断が禁止された。しかしながら、再生装置10の動作設定として、実行中の情報処理の中断が禁止される中断禁止モードが定められ、当該禁止モードのオン及びオフが切り替えられてもよい。
【0079】
中断禁止モードのオン及びオフは、コントローラ20及び30からの制御命令により切り替えられてもよいし、再生装置10側の操作により各種設定部12により切り替えられてもよい。情報処理の中断禁止モードがオンの場合、操作評価部9により、実行中の情報処理の優先度(第2の優先度)が最大であると判定されてもよい。また再生装置10の基本設定として情報処理の中断禁止モードがオンに設定されていてもよい。
【0080】
<再生装置の動作>
本実施形態に係る情報処理装置である再生装置10の動作について説明する。図6は、再生装置10の動作例を示す模式的なフローチャートである。以下、コントローラ20を使用するユーザAと、コントローラ30を使用するユーザBとにより、再生装置10が制御される場合を例に挙げて説明する。
【0081】
図6に示すフローチャートでは、コントローラ20を使用するユーザAが、DVDコンテンツの再生制御を実行中であることを前提条件とする。この際、制御命令とともに、機器識別情報と設定情報がコントローラ20から再生装置10に送信される。これにより、再生装置10は、現在の機器使用者をユーザA(コントローラ20)と記憶し、前回ユーザAが再生装置10を使用した際の設定であった音量値等が自動的に設定される。
【0082】
この状態で、ユーザBが別の部屋から、再生装置10に対して音声コンテンツの再生処理を実行させようとする。この結果、再生装置10は、ユーザBが使用するコントローラ30から音声コンテンツの再生処理の制御命令を受信する(ステップ101)。
【0083】
再生装置10の操作評価部9は、受信した制御命令に関する音声コンテンツの再生処理の第1の優先度と、実行中のDVDコンテンツの再生処理の第2の優先度を判定する。そして再生装置10の動作状態管理部11は、第1及び第2の優先度の関係を判定し、各情報処理の実行をそれぞれ管理する。
【0084】
動作状態管理部11は、第2の優先度が最大優先度であるときは、制御命令に関する音声コンテンツの再生処理の実行を無効にする。
【0085】
本実施形態では、図6のステップ102において、DVDコンテンツの再生処理の第2の優先度が最大優先度であるか否か判定される。本実施形態では、DVDコンテンツの再生処理のために動作するアプリケーションに対して優先度が設定されている。すなわちDVDコンテンツの再生処理の実行とは、DVD再生処理のためのアプリケーションの起動を意味する。このアプリケーションが一切中断不可であるか否かが判定される。なお必ずしもアプリケーションに対して優先度が設定されるわけではない。
【0086】
第2の優先度が最大優先度であると判定された場合(ステップ102のYes)、コントローラ30からの指示が拒絶される。すなわち音声コンテンツの再生処理の実行が無効とされる(ステップ103)。
【0087】
本実施形態では、動作状態管理部11により制御命令に関する情報処理の実行が無効とされた場合、実行中の情報処理に関する情報がコントローラ30に送信される。当該情報は、操作評価部9により生成されネットワーク送受信部17により送信される。
【0088】
図7は、実行中の情報処理に関する情報を受け取ったコントローラ30の画面出力部32を示す模式的な図である。図7に示すように、画面出力部32には、ユーザBが指示した音声コンテンツの再生処理が却下された旨のGUI61が表示される。また画面出力部32には、現在の再生装置10の使用者がユーザAである旨、及び現在実行されている情報処理がDVDコンテンツの再生処理である旨のGUI62が表示される。
【0089】
これにより、コントローラ30を使用するユーザBは、現在再生装置10が誰によりどのように動かされているかを知ることができる。そしてコントローラ30を介して送信した制御命令に関する音声コンテンツの再生処理が無効とされた理由等を把握することが可能となる。この結果、複数のコントローラ20及び30を介した再生装置10の制御に関する操作性や使用感が向上する。
【0090】
図6のステップ102において第2の優先度が最大優先度ではないと判定された場合(ステップ102のNo)、ステップ104に進む。そして、事前に再生装置10側で、実行中の情報処理の中断が禁止される中断禁止モードがオンに設定されているか否かが判定される。またステップ105において、ユーザAがコントローラ20を介して一時的に中断禁止モードをオンに設定しているか否かが判定される。
【0091】
ステップ104又はステップ105において中断禁止モードがオンに設定されている場合(ステップ104のYes又はステップ105のYes)、ステップ103において音声コンテンツの再生処理の実行が無効とされる。中断禁止モードがオンに設定されていないと判定された場合(ステップ104のNo及びステップ105のNo)、ステップ106に進む。
【0092】
本実施形態では、ステップ106において、現在DVDコンテンツが再生されているか否かが判定される。すなわち再生装置10が主だった動作をしているかどうかが判定される。例えば、DVDコンテンツの再生処理のためのアプリケーションは起動しているが、コンテンツの再生等が行われていない場合、ステップ106のNoが選択されてステップ107に進む。
【0093】
ステップ107において、実行中の情報処理が中断されコントローラ30からの制御命令に基づく音声コンテンツの再生処理が実行される。
【0094】
ステップ106にてDVDコンテンツが再生されていると判定された場合(ステップ106のYes)、当該DVDコンテンツの種別が判定される(ステップ108)。上記したように本実施形態では、再生装置10のコンテンツ特性評価部16により、付属情報53が評価される。
【0095】
そして再生中のDVDコンテンツがレンタルされたものか否かが判定される(ステップ109)。なお再生中のコンテンツが、ネットワークコンテンツである場合は、このステップ109にて期限付きコンテンツであるか否かが判定される。
【0096】
本実施形態では、再生中のDVDコンテンツがレンタルされたものであると判定された場合(ステップ109のYes)、ステップ103において音声コンテンツの再生処理の実行が無効とされる。また再生中のDVDコンテンツがレンタルされたものでないと判定された場合(ステップ109のNo)、ステップ107において、実行中の情報処理が中断されコントローラ30からの制御命令に基づく音声コンテンツの再生処理が実行される。
【0097】
なお上記したように、音声コンテンツの再生処理の第1の優先度、あるいは再生される音声コンテンツの種別に応じた第1の優先度は適宜設定可能である。すなわち当該第1の優先度を適宜変更して、図6に示す処理フローを適宜変更させることが可能である。
【0098】
図8は、再生装置10の動作についての他の例を示す模式的なフローチャートである。ここでも、コントローラ20を使用するユーザAと、コントローラ30を使用するユーザBとにより、再生装置10が制御される。そしてユーザAがDVDコンテンツの再生処理を実行中であることを前提とする。
【0099】
再生装置10は、ユーザBが使用するコントローラ30から音声コンテンツの再生処理の制御命令を受信する(ステッ201)。そうするとステップ202にて、情報処理の切り替えが許可されるか否かが判定される。すなわち実行中のDVDコンテンツの再生処理から、制御命令に関する音声コンテンツの再生処理への切り替えが許可されるか否かが判定される。この判定処理は、例えば図6に示す処理フロー等により実行される。
【0100】
音声コンテンツの再生処理への切り替えが許可されたと判定された場合(ステップ202のYes)、実行中のDVDコンテンツの再生処理が中断され、コントローラ30からの制御命令に関する音声コンテンツの再生処理が実行される(ステップ203)。
【0101】
ステップ202にて、情報処理の切り替えが許可されないと判定された場合(ステップ202のNo)、DVDコンテンツの再生処理に関する制御命令を送信したコントローラ20に、再生装置10の使用許可の依頼が送信される(ステップ204)。すなわち本実施形態では、現在のユーザAに、再生装置10の使用許可の合意をとることが可能である。これにより複数のコントローラ20及び30を用いた制御の操作性が向上する。
【0102】
本実施形態では、使用許可の依頼を受け取ったコントローラ20の画面出力部22に、ユーザB(コントローラ30)と、実行させたい情報処理としての音声コンテンツの再生処理とを表すGUIが表示される。これにより現在のユーザAは、新たなユーザBによる再生装置10の使用の許可あるいは不許可の決定を入力することが可能となる。
【0103】
使用許可の依頼は、音声コンテンツの再生処理への切り替えが許可されないときに、自動的にコントローラ20に送信されてもよい。あるいは、音声コンテンツの再生処理への切り替えが許可されないときに、コントローラ30へ現在実行中の情報処理に関する情報が返される。そしてコントローラ30の画面出力部32に、図7に示すようなGUI61及び62が表示される。これによりユーザBは、再生装置10の現在の使用状況を把握することが可能である。この状態で、ユーザBの操作により、使用許可の依頼をコントローラ20へ送信するか否かが決定されてもよい。
【0104】
コントローラ20から、使用許可の依頼に対する応答が送信されたか否かが判定される(ステップ205)。コントローラ20からの応答がありと判定された場合(ステップ205のYes)、当該応答が新たなユーザBによる再生装置10の使用の許可か否かが判定される(ステップ206)。
【0105】
コントローラ20からの応答が再生装置10の使用の許可である場合(ステップ206のYes)、コントローラ30からの制御命令に関する音声コンテンツの再生処理が実行される(ステップ203)。コントローラ20からの応答が再生装置10の使用の許可でない場合(ステップ206のNo)、コントローラ30からの指示が拒絶される(ステップ207)。
【0106】
ステップ205にて、コントローラ20からの応答がないと判定された場合(ステップ205のNo)、所定の時間が経過したか否かが判定される(ステップ208)。すなわちコントローラ20へ使用許可の依頼を送信してからの経過時間が、例えばタイマ等を用いて測定される。
【0107】
ステップ208にて、例えば数十秒程度の所定時間が経過したと判定された場合、コントローラ30からの制御命令に関する音声コンテンツの再生処理が実行される(ステップ203)。これにより、例えばDVDコンテンツを鑑賞中のユーザAが寝入っているときや、ユーザAがDVDコンテンツの再生処理を終了し忘れて立ち去ってしまったとき等に、音声コンテンツの再生処理への切り替えが可能となる。この結果、複数のコントローラ20及び30を介した再生装置10の制御に関する操作性や使用感が向上する。
【0108】
情報処理の切り替えが実行されるための、所定の経過時間の長さは限定されず、適宜設定されてよい。また所定の時間が経過した場合に情報処理が切り替えられる条件として、DVDコンテンツの再生の有無が判定されてもよい。すなわちDVDコンテンツの再生が行われていない状態で、応答がないまま所定の時間が経過したときに、ユーザBに使用者権限が移り音声コンテンツの再生処理が実行されてもよい。
【0109】
以上、本実施形態に係る情報処理装置である再生装置10では、コントローラ20及び30からの制御命令に基づく情報処理の第1の優先度が、情報処理の種別及び処理する第1の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定される。また実行中の情報処理の第2の優先度が、当該実行中の情報処理の種別及び処理中の第2の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定される。そして、第1及び第2の優先度の関係が判定され、判定結果に基づいて各情報処理の実行がそれぞれ管理される。これにより、複数のコントローラ20及び30によるホームネットワーク40を介した操作性のよい制御が可能となる。
【0110】
近年、PCに限らず、ビデオ撮影機やビデオ記録器、テレビ、オーディオコンポーネントシステム等、一般の民生用機器もLAN(Local Area Network)に代表されるネットワーク機能を有することが一般的となってきている。今後、洗濯機や冷蔵庫などの機器もネットワーク機能を有して、他の機器と通信できるようになるだろうと考えられる。
【0111】
特に注目を増し、高機能化が進められているものとして、スマートフォンやPDAに代表されるような、携帯型端末がある。これら携帯型端末もネットワーク機能を標準的に搭載していることが一般的となっている。
【0112】
携帯型端末がネットワーク機能によって他の機器と通信することが可能になることで、普段身辺に携帯している端末から、他のあらゆる機器に対して命令を発行する、いわゆるリモートコントローラとしての用途が注目されている。
【0113】
上記したように代表的な一例として、DLNAがガイドラインに規定したDMCがある。DMCは、同じくDLNAガイドラインに準拠する機器に対して、保持するコンテンツ情報の閲覧や、再生をネットワーク越しに指示することが可能である。
【0114】
従来ある赤外線を媒体とするリモートコントローラでは、不特定多数の機器に対して効力が発揮されてしまう。このような赤外線リモートコントローラと比べて、DMCのようにネットワーク機能を用いるリモートコントローラの利点としては、目的とする一つ又は複数の機器のみに命令を発行できることが挙げられる。
【0115】
また赤外線を媒体とするリモートコントローラでは、コントローラ側から一方的に命令を発行するだけである。一方、ネットワーク機能を用いるリモートコントローラでは、情報を双方向にやりとりすることで命令の成否を判断したり、制御対象機器の状態を取得したりして、自身が持つ画像表示部や文字列表示部に情報を反映できることが可能である。
【0116】
テレビやビデオ録画機、多チャンネルスピーカーシステムのような大型の据え置き型機器は、基本的に家庭内に1台ないし少数台で存在する。そして当該据え置き型機器は、リビングルームなど特定の部屋に置かれ、家族で共用されることが多い。
【0117】
その一方で、リモートコントローラ側に当たる携帯型端末は、一人一人が個人専用で所有するのが多く、一人が複数台の携帯型機器を持つことも珍しくない。PCのオペレーティングシステムとして知られているWindows(登録商標)では、バージョン7から、上述のDMC相当機能を有している。従って本実施形態に係る再生装置10のような操作対象となる機器と比べると、操作する側のコントローラとして多数の候補が存在する状況であると言える。
【0118】
このため、複数のコントローラが、一度に同一の対象機器をネットワークを介して操作するという状況がありえる。現在市販されている民生用機器では、ある機器に対する制御機器は一つであるという前提で設計されていることが多い。このため複数のコントローラを用いて複数の命令系統からの操作が行われたときに、双方のユーザにとって期待に沿わない結果となってしまう可能性がある。例えば制御対象機器の画面が明滅するなど、通常では見られない動作を制御対象機器が一時的に実行してしまうといったことが起こり得る。
【0119】
さらに、ネットワーク機能による遠隔操作の場合、赤外線と異なり、操作対象機器の目の前でなくとも操作が可能である。よって複数の操作者がお互いに意志疎通を図れない状態で、個々思い思いに同一の機器を操作する状況が発生しやすくなっていると言える。このような状況に対して、本技術に係る実施形態では、複数の外部機器によるネットワークを介した操作性のよい制御が可能となる。
【0120】
例えば、以下のようなことが可能となる。
期限付きコンテンツなど、再生対象のコンテンツの重要度(優先度)に応じて、外部機器からの中断処理を許可・拒絶することが出来る。
制御対象機器の動作状態の状況によって、外部機器からの操作を動的に許可・拒絶することができる。
また許可・拒絶の判定を使用者から設定したり、情報処理の重要度(優先度)に段階を持たせることができる。
外部の制御装置を使用者と関連づけ、使用者に応じた振る舞いや事前設定を機器に行わせることができる。
制御対象機器(例えば再生装置10)が制御装置(例えばコントローラ20及び30)からの制御命令を受け付けられない際、制御装置の使用者にその理由や現在の機器操作者を知らせることができる。また命令を実行する前に、制御装置の使用者に現在の機器の状況を知らせることができる。
制御装置の使用者に、現在の機器操作者に対して、その使用権を譲渡してもらうための手続きを自動的に、あるいはお互いに離れた場所から行うことができる。
【0121】
図9は、図2に示す再生装置10やコントローラ20及び30のハードウェア構成例を示す模式的な図である。例えば図9に示すコンピュータ200に、上記で説明した一連の処理を実行させるためのソフトウェアを構成するプログラムがインストールされる。プログラムは、例えば記録媒体からコンピュータにインストールされる。あるいは、グローバルネットワーク等を介してインストールされてもよい。またソフトウェアを構成するプログラムが組み込まれた専用のハードウェアを有するコンピュータが用いられてもよい。
【0122】
コンピュータ200は、CPU(Central Processing Unit)201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203、入出力インターフェース205及びこれらを互いに接続するバス204を備える。
【0123】
入出力インターフェース205には、表示部206、入力部207、記憶部208、通信部209、ドライブ部210等が接続される。表示部206は、例えば液晶、EL(Electro-Luminescence)、CRT(Cathode Ray Tube)等を用いた表示デバイスである。入力部207は、例えばポインティングデバイス、キーボード、タッチパネル、その他の操作装置である。入力部207がタッチパネルを含む場合、そのタッチパネルは表示部206と一体となり得る。
【0124】
記憶部208は、不揮発性の記憶デバイスであり、例えばHDD、フラッシュメモリ、その他の固体メモリである。ドライブ部210は、例えば光学記録媒体、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気記録テープ、フラッシュメモリ等、リムーバブルの記録媒体211を駆動することが可能なデバイスである。これに対し上記記憶部208は、主にリムーバブルでない記録媒体を駆動する、コンピュータ200に予め搭載されたデバイスとして使用される場合が多い。
【0125】
通信部209は、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等に接続可能な、他のデバイスと通信するためのモデム、ルータ、その他の通信機器である。通信部209は、有線及び無線のどちらを利用して通信するものであってもよい。通信部209は、コンピュータ200とは別体で使用される場合が多い。
【0126】
コンピュータ200によるデータ処理は、記憶部208またはROM202等に記憶されたソフトウェアと、コンピュータのハードウェア資源との協働により実現される。具体的には、CPU201が記憶部208またはROM202等に記憶された、ソフトウェアを構成するプログラムをRAM203にロードして実行することにより、各種のデータ処理が実現される。
【0127】
<変形例>
本技術に係る実施形態は、上記で説明した実施形態に限定されず種々変形される。
【0128】
例えば図10は、記録媒体に格納されたコンテンツの他の例を示す模式的な図である。図3では、コンテンツの付属情報がXML(Extensible Markup Language)形式で記述された。一方図10では、記録媒体351に、コンテンツの付属情報353がバイトパターンで付加される。例えば所定のパターンの後に続く数値により優先度の高さが設定される。本実施形態では、「1111111100000011」のパターンの後に続く「00000100」が優先度の値を表現している。2進数で表示された「00000100」は、10進数では「4」となる。すなわち図10に示す例では記録媒体351のコンテンツの優先度情報(第1及び第2の優先度情報)として優先度「4」が設定されている。
【0129】
その他、優先度情報を含むコンテンツの付属情報を記録媒体に付加させる技術として、どのような技術が用いられてもよい。例えばHTML形式やテキスト形式等の他の記述形式により、付属情報が記述されてもよい。
【0130】
図6及び図8に示すフローチャートのステップ101及び201の前に、ユーザBが、コントローラ30を用いて再生装置10の使用状況を確かめることが可能であってもよい。例えばコントローラ30を介して再生装置10に使用状況情報の要求が送信される。当該要求に応答して、再生装置10からコントローラ30に使用状況情報が送信される。
【0131】
図11は、再生装置10の使用状況情報を受け取ったコントローラ30の画面出力部32に表示されるGUIの一例を示す模式的な図である。この例では、画面出力部32に、現在再生装置10を使用しているユーザと、実行されている情報処理とを表すGUI461が表示される。これにより、ユーザBは、現在ユーザAからの指示によりDVDコンテンツが再生されているのが把握できる。またユーザCの指示により番組の録画処理も実行されているのが分かる。なおユーザCは、ホームネットワーク40上の別のコントローラのユーザである。
【0132】
これにより、例えばユーザBは、音声コンテンツの再生処理の指示をやめるか、それとも敢えて制御命令を送信するか等の判断が可能となる。あるいは、ユーザAに再生装置10の使用許可を依頼するつもりで、制御命令を送信する場合も考えられえる。この結果、複数のコントローラによるホームネットワーク40を介した操作性のよい制御が可能となる。
【0133】
制御命令に基づく情報処理の優先度が、当該制御命令を送信したユーザ(コントローラ)の識別情報に基づいて設定されてもよい。すなわちコントローラごとに優先度がそれぞれ設定されてもよい。上記した実施形態で説明したように、再生装置10は、制御命令を送信したコントローラを識別することが可能である。従って、どのコントローラからの制御命令であるかを判定し、コントローラごとに設定された優先度に基づいて、当該制御命令に関する情報処理の実行と、実行中の情報処理の実行とをそれぞれ管理することが可能である。
【0134】
情報処理の種別に基づく優先度と、処理される第1及び第2の情報の種別に基づく優先度と、コントローラごとの優先度とが適宜組み合わされてもよい。また特定のコントローラからの制御命令は受け付けない等の設定も可能である。
【0135】
再生装置10が、各コントローラに対応した設定値の情報を保存してもよい。すなわち再生装置10により、制御命令を送信したコントローラが識別される。そして当該コントローラについての前回の設定が、保存された設定値情報をもとに再生装置10により再現されてもよい。
【0136】
図8で説明したユーザAへの使用許可の依頼について、依頼の送信及び応答がチャット形式でリアルタイムに行われてもよい。
【0137】
ホームネットワークに接続される再生装置、コントローラ、サーバ等の機器の種類及びそれぞれの数は限定されない。
【0138】
上記では、コンテンツ特性評価部により、コンテンツの種別を表す付属情報が評価され、当該付属情報が操作評価部に出力された。そして操作評価部により、コンテンツの種別に基づいた優先度が判定された。しかしながらコンテンツ特性評価部により、コンテンツの種別に基づいた優先度が判定されてもよい。すなわちコンテンツ特性評価部が、第1及び第2の判定部として機能してもよい。
【0139】
上記では、優先度が高い情報処理が実行され、優先度が低い情報処理の実行が無効とされた。しかしながら、制御命令に関する情報処理の実行と、実行中の情報処理の実行との管理はこれに限定されない。例えば優先度の高い情報処理の実行が終了した後に優先度の低い情報処理が実行されてもよい。すなわち優先度の低い情報処理の実行が予約されてもよい。その他、各情報処理の実行の管理は適宜設定可能である。
【0140】
コントローラから指示される情報処理の種別として、コンテンツの送信処理も考えられる。例えば上記した再生装置10が、ホームネットワーク40上の他の再生装置にコンテンツを提供するサーバとして機能することが可能であるとする。この場合、コンテンツ送信処理に優先度が設定されており、当該優先度と実行中の情報処理の優先度とが比較される。そして判定結果をもとに、コンテンツ送信処理の実行が管理されてもよい。
【0141】
また、情報処理の種別として、写真コンテンツ等のスライドショーも考えられる。すなわち所定のフォルダに含まれる複数の写真コンテンツが順次表示される処理である。この場合、当該フォルダに優先度が設定されてもよい。
【0142】
例えば再生装置10及びコントローラ20がアドホックモードで無線接続されており、再生装置10及びコントローラ30もアドホックモードで無線接続されている。このような場合でも、本技術が適用可能である。
【0143】
なお、本技術は以下のような構成も採ることができる。
【0144】
(1)ネットワークを介して接続された外部機器からの情報処理のための制御命令を受信する受信部と、
前記受信した制御命令に基づく情報処理の第1の優先度を、前記情報処理の種別及び処理する第1の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定する第1の判定部と、
実行中の情報処理の第2の優先度を、当該実行中の情報処理の種別及び処理中の第2の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定する第2の判定部と、
前記第1の優先度と前記第2の優先度との関係を判定し、判定結果に基づいて前記制御命令に関する情報処理の実行と前記実行中の情報処理の実行とをそれぞれ管理する管理部と
を具備する情報処理装置。
(2)前記(1)に記載の情報処理装置であって、
前記第1の情報は、前記第1の優先度を判定するための第1の優先度情報を有し、
前記第1の判定部は、前記第1の優先度情報に基づいて前記第1の優先度を判定する
情報処理装置。
(3)前記(1)又は(2)に記載の情報処理装置であって、
前記第2の情報は、前記第2の優先度を判定するための第2の優先度情報を有し、
前記第2の判定部は、前記第2の優先度情報に基づいて前記第2の優先度を判定する
情報処理装置。
(4)前記(1)から(3)のうちいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
前記管理部は、前記第2の優先度が最大優先度であるときは、前記制御命令に関する情報処理の実行を無効とする
情報処理装置。
(5)前記(1)から(4)のうちいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
前記管理部により前記制御命令に関する情報処理の実行が無効とされた場合に、前記実行中の情報処理に関する情報を前記外部機器に送信する送信部をさらに具備する
情報処理装置。
(6)受信部が、ネットワークを介して接続された外部機器からの情報処理のための制御命令を受信し、
第1の判定部が、前記受信した制御命令に基づく情報処理の第1の優先度を、前記情報処理の種別及び処理する第1の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定し、
第2の判定部が、実行中の情報処理の第2の優先度を、当該実行中の情報処理の種別及び処理中の第2の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定し、
管理部が、前記第1の優先度と前記第2の優先度との関係を判定し、判定結果に基づいて前記制御命令に関する情報処理の実行と前記実行中の情報処理の実行とをそれぞれ管理する
情報処理方法。
(7)ネットワークを介して接続された外部機器からの情報処理のための制御命令を受信する受信部と、
前記受信した制御命令に基づく情報処理の第1の優先度を、前記情報処理の種別及び処理する第1の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定する第1の判定部と、
実行中の情報処理の第2の優先度を、当該実行中の情報処理の種別及び処理中の第2の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定する第2の判定部と、
前記第1の優先度と前記第2の優先度との関係を判定し、判定結果に基づいて前記制御命令に関する情報処理の実行と前記実行中の情報処理の実行とをそれぞれ管理する管理部と
としてコンピュータを機能させるプログラム。
(8)処理対象となる第1の情報に優先度情報を付加する情報付加装置と、
ネットワークを介して前記第1の情報に対する情報処理のための制御命令を送信する外部機器と、
前記ネットワークを介して接続された前記外部機器からの前記制御命令を受信する受信部と、
前記受信した制御命令に基づく情報処理の第1の優先度を、前記第1の情報に付加された優先度情報に基づいて判定する第1の判定部と、
実行中の情報処理の第2の優先度を、当該実行中の情報処理の種別及び処理中の第2の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定する第2の判定部と、
前記第1の優先度と前記第2の優先度との関係を判定し、判定結果に基づいて前記制御命令に関する情報処理の実行と前記実行中の情報処理の実行とをそれぞれ管理する管理部と
を有する情報処理装置と
を具備する情報処理システム。
【符号の説明】
【0145】
9…操作評価部
10…再生装置
11…動作状態管理部
16…コンテンツ特性評価部
17…ネットワーク送受信部
19…優先度設定情報保存部
20、30…コントローラ
40…ホームネットワーク
50…サーバ
52…コンテンツ情報
53、353…付属情報
100…ネットワークシステム
200…コンピュータ
【技術分野】
【0001】
本技術は、ネットワークを介して接続された外部機器からの制御命令等を実行する情報処理装置、情報処理方法、プログラム、及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、家庭内のホームネットワークを構築する規格として、DLNA(Digital Living Network Alliance)等が知られている。例えばこのDLNA規格によるネットワークでは、DMC(Digital Media Controller)により、DMS(Digital Media Server)内の所望のコンテンツを選択することが可能である。また選択したコンテンツをDMR(Digital Media Renderer)に出力させて、当該コンテンツを再生させることが可能である。すなわちユーザは、DMCをリモートコントローラとして用いることが可能である。
【0003】
特許文献1には、テレビジョン受像機と、赤外線信号を用いた複数のリモートコントローラとについて開示されている。特許文献1では、リモートコントローラ毎に特定の情報を持たせることにより、テレビジョン受像機側でリモートコントローラを識別し、操作の優先順位を付けることが可能となっている(特許文献1の段落[0026]等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−61110号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記したDLNA規格等によるネットワーク上の情報処理装置に対しても、複数のリモートコントローラ(例えば複数のDMC)を用いた操作性のよい制御が可能であることが求められる。
【0006】
以上のような事情に鑑み、本技術の目的は、複数の外部機器によるネットワークを介した操作性のよい制御を可能とする情報処理装置、情報処理方法、プログラム、及び情報処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本技術の一形態に係る情報処理装置は、受信部と、第1の判定部と、第2の判定部と、管理部とを具備する。
前記受信部は、ネットワークを介して接続された外部機器からの情報処理のための制御命令を受信する。
前記第1の判定部は、前記受信した制御命令に基づく情報処理の第1の優先度を、前記情報処理の種別及び処理する第1の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定する。
前記第2の判定部は、実行中の情報処理の第2の優先度を、当該実行中の情報処理の種別及び処理中の第2の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定する。
前記管理部は、前記前記第1の優先度と前記第2の優先度との関係を判定し、判定結果に基づいて前記制御命令に関する情報処理の実行と前記実行中の情報処理の実行とをそれぞれ管理する。
【0008】
この情報処理装置では、外部機器からの制御命令に基づく情報処理の第1の優先度が、情報処理の種別及び処理する第1の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定される。また実行中の情報処理の第2の優先度が、当該実行中の情報処理の種別及び処理中の第2の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定される。そして、第1及び第2の優先度の関係が判定され、判定結果に基づいて各情報処理の実行がそれぞれ管理される。これにより、複数の外部機器によるネットワークを介した操作性のよい制御が可能となる。
【0009】
前記第1の情報は、前記第1の優先度を判定するための第1の優先度情報を有してもよい。この場合、前記第1の判定部は、前記第1の優先度情報に基づいて前記第1の優先度を判定してもよい。
このように第1の情報が、第1の優先度を判定するための第1の優先度情報を有してもよい。これにより、例えば第1の優先度について所期の設定が可能となる。その結果、第1の情報に対する情報処理を操作性よく制御することが可能となる。
【0010】
前記第2の情報は、前記第2の優先度を判定するための第2の優先度情報を有してもよい。この場合、前記第2の判定部は、前記第2の優先度情報に基づいて前記第2の優先度を判定してもよい。
このように第2の情報が、第2の優先度を判定するための第2の優先度情報を有してもよい。これにより、例えば第2の優先度について所期の設定が可能となる。その結果、第2の情報に対する情報処理を操作性よく制御することが可能となる。
【0011】
前記管理部は、前記第2の優先度が最大優先度であるときは、前記制御命令に関する情報処理の実行を無効としてもよい。
このように第2の優先度として最大優先度が設定されてもよい。これにより例えば実行中の情報処理の中断を禁止するモードを適宜設定することが可能となる。
【0012】
前記情報処理装置は、前記管理部により前記制御命令に関する情報処理の実行が無効とされた場合に、前記実行中の情報処理に関する情報を前記外部機器に送信する送信部をさらに具備してもよい。
この情報処理装置では、制御命令に関する情報処理の実行が拒絶された場合に、実行中の情報処理に関する情報が、上記制御命令を送信した外部機器に送信される。これにより、例えば外部機器を使用するユーザが、制御命令に関する情報処理が無効とされた理由等を把握することが可能となる。
【0013】
本技術の一形態に係る情報処理方法は、受信部が、ネットワークを介して接続された外部機器からの情報処理のための制御命令を受信することを含む。
第1の判定部により、前記受信した制御命令に基づく情報処理の第1の優先度が、前記情報処理の種別及び処理する第1の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定される。
第2の判定部により、実行中の情報処理の第2の優先度が、当該実行中の情報処理の種別及び処理中の第2の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定される。
管理部により、前記第1の優先度と前記第2の優先度との関係が判定され、判定結果に基づいて前記制御命令に関する情報処理の実行と前記実行中の情報処理の実行とがそれぞれ管理される。
【0014】
本技術の一形態に係るプログラムは、受信部と、第1の判定部と、第2の判定部と、管理部としてコンピュータを機能させる。
前記受信部は、ネットワークを介して接続された外部機器からの情報処理のための制御命令を受信する。
前記第1の判定部は、前記受信した制御命令に基づく情報処理の第1の優先度を、前記情報処理の種別及び処理する第1の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定する。
前記第2の判定部は、実行中の情報処理の第2の優先度を、当該実行中の情報処理の種別及び処理中の第2の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定する。
前記管理部は、前記前記第1の優先度と前記第2の優先度との関係を判定し、判定結果に基づいて前記制御命令に関する情報処理の実行と前記実行中の情報処理の実行とをそれぞれ管理する。
【0015】
本技術の一形態に係る情報処理システムは、情報付加装置と、外部機器と、情報処理装置とを具備する。
前記情報付加装置は、処理対象となる第1の情報に優先度情報を付加する。
前記外部機器は、ネットワークを介して前記第1の情報に対する情報処理のための制御命令を送信する。
前記情報処理装置は、受信部と、第1の判定部と、第2の判定部と、管理部とを有する。
前記受信部は、前記ネットワークを介して接続された前記外部機器からの前記制御命令を受信する。
前記第1の判定部は、前記受信した制御命令に基づく情報処理の第1の優先度を、前記第1の情報に付加された優先度情報に基づいて判定する。
前記第2の判定部は、実行中の情報処理の第2の優先度を、当該実行中の情報処理の種別及び処理中の第2の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定する。
前記管理部は、前記第1の優先度と前記第2の優先度との関係を判定し、判定結果に基づいて前記制御命令に関する情報処理の実行と前記実行中の情報処理の実行とをそれぞれ管理する。
【発明の効果】
【0016】
以上のように、本技術によれば、複数の外部機器によるネットワークを介した操作性のよい制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本技術の一実施形態に係るネットワークシステムを示す模式的な図である。
【図2】本実施形態に係る再生装置とコントローラとの構成例を示す模式的な図である。
【図3】本実施形態に係る記録媒体に格納されたコンテンツの一例を示す模式的な図である。
【図4】本実施形態に係る優先度設定テーブルの一例を示す模式的な図であり、情報処理の種別ごとに設定された優先度についてのテーブルを示している。
【図5】本実施形態に係る優先度設定テーブルの一例を示す模式的な図であり、処理される第1及び第2の情報の種別ごとに設定された優先度についてのテーブルを示している。
【図6】本実施形態に係る再生装置の動作例を示す模式的なフローチャートである。
【図7】本実施形態に係る再生装置により実行中の情報処理に関する情報を受け取ったコントローラの画面出力部に表示されるGUIの一例を示す模式的な図である。
【図8】本実施形態に係る再生装置の動作についての他の例を示す模式的なフローチャートである。
【図9】図2に示す再生装置やコントローラのハードウェア構成例を示す模式的な図である。
【図10】本実施形態に係る記録媒体に格納されたコンテンツの他の例を示す模式的な図である。
【図11】本実施形態に係る再生装置の使用状況情報を受け取ったコントローラの画面出力部に表示されるGUIの一例を示す模式的な図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本技術に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。
【0019】
[ネットワークシステムの構成]
図1は、本技術の一実施形態に係るネットワークシステムを示す模式的な図である。ネットワークシステム100は、本実施形態に係る情報処理装置としての再生装置10と、本実施形態に係る外部機器としてのコントローラ20及び30とを含む。再生装置10とコントローラ20及び30とは、ホームネットワーク40を介して相互に接続される。
【0020】
ホームネットワーク40としては、例えばDLNA規格に準拠したネットワークが用いられる。しかしながら、他のプロトコルを利用したネットワークが用いられてもよい。
【0021】
コントローラ20及び30から情報処理のための制御命令が再生装置10にそれぞれ送信される。再生装置10は制御命令を受信し、当該制御命令に関する情報処理を実行することが可能である。すなわちコントローラ20及び30は、再生装置10を制御するためのリモートコントローラとして機能する。
【0022】
本実施形態では、コントローラ20及び30の制御命令に基づいた情報処理として、音声や動画等のコンテンツの再生処理が実行される。この場合、再生されるコンテンツが第1の情報又は第2の情報に相当する。第1及び第2の情報については後述する。
【0023】
図1に示すように、ネットワークシステム100は、ホームネットワーク40を介して再生装置10にコンテンツを提供するサーバ50及び60を有する。例えばコントローラ20又は30により、再生装置10にコンテンツの再生を指示する制御命令が送信される。制御命令を受けた再生装置10は、ホームネットワーク40を介して、サーバ50又は60からコンテンツを取得し、再生処理を実行することが可能である。
【0024】
サーバ50及び60には種々のコンテンツが格納されており、再生装置10により再生されるコンテンツの種別は限定されない。例えばサーバ50及び60が、HDD(Hard disk drive)を搭載したBD(Blu-ray Disc)レコーダやDVD(Digital Versatile Disc)レコーダとする。そうすると、例えば「HDDビデオ」、「HDDミュージック」等のコンテンツや、BDやDVD等の記録媒体内のコンテンツが再生装置10に提供される。
【0025】
また、サーバ50及び60が、インターネット等のグローバルネットワークからコンテンツを取得することが可能である場合、当該コンテンツが再生装置10に提供されてもよい。サーバ50及び60から再生装置10へのコンテンツの提供は、例えばストリーミング形式やダウンロード形式等で行われる。他の形式でコンテンツが配信されてもよい。
【0026】
本実施形態では、再生装置10は、BDやDVD等の着脱可能な記録媒体からコンテンツを読み出すためのドライブ部を有する。また再生装置10は、グローバルネットワークからコンテンツを取得することが可能である。従って、コントローラ20及び30からの制御命令をもとに、ドライブ部により記録媒体からコンテンツが読み出されてもよい。またコントローラ20及び30からの制御命令により、グローバルネットワークからコンテンツが取得されてもよい。
【0027】
その他、コントローラ20及び30からの制御命令をもとに実行される情報処理として、種々のものが考えられる。例えばコンテンツの再生処理に関連した「再生」「停止」「一時停止」「早送り」「巻き戻し」といった処理がある。あるいは、例えばテレビ番組等のコンテンツの録画処理や、クレジットカード等の重要な情報の入力処理等がある。
【0028】
再生装置10として、例えばテレビジョン装置、PC(Personal Computer)、オーディオビデオレシーバ、又は家庭用ゲーム機器等が用いられる。コントローラ20及び30として、例えばスマートフォン等のPDA(Personal Digital Assistants)やゲーム機器等が用いられる。サーバ50及び60として、例えばPC又はネットワーク対応のHDD(NAS)等が用いられる。その他、再生装置10、コントローラ20及び30、サーバ50及び60として、種々のデバイスが用いられてよい。
【0029】
[コントローラの構成]
図2は、本実施形態に係る再生装置10と、コントローラ20及び30との構成例を示す模式的な図である。図2では、サーバ50及び60の図示が省略されている。また本実施形態では、コントローラ20及び30は、互いに類似した構成を有する。従って、コントローラ20の構成例を代表して説明する。
【0030】
コントローラ20は、操作入力部21と、画面出力部22と、操作評価部23と、機器識別情報保存部24と、設定情報保存部25と、ネットワーク送受信部26とを有する。
【0031】
操作入力部21は、例えば図示しない十字キーや操作ボタン等を有し、コントローラ20を使用するユーザからの操作を受け付ける。画面出力部22は、例えば操作入力部21への操作のためのGUI(Graphical User Interface)を表示する。あるいは、操作入力部21への操作に対する応答を表示する。なお、操作入力部21と画面出力部22とが一体となった、いわゆるタッチパネル等の画面接触型入力デバイスが用いられてもよい。
【0032】
操作評価部23は、操作入力部21への操作をもとに、ユーザからどのような指示が入力されたかを解釈する。そしてどのように対応すべきかが判断され、その判断結果に応じた制御が実行される。ユーザからの指示が再生装置10の制御に関するものであると判断された場合は、当該判断結果に応じた制御命令が操作評価部23により生成される。生成された制御命令は、ネットワーク送受信部26に出力される。
【0033】
ネットワーク送受信部26により、上記の制御命令がホームネットワーク40を介して再生装置10に送信される。またネットワーク送受信部26により、再生装置10で再生されるコンテンツ等が送信されてもよい。
【0034】
機器識別情報保存部24には、コントローラ20の固有の情報が、機器識別情報として保存される。例えば、一般的なネットワーク機器においては、大部分がMAC(Media Access Control)アドレスを有する。このMACアドレスを元に機器識別情報を作成することが可能である。またDLNA規格やUPnP(Universal Plug and Play)規格では、UDN(Uniquely Defined Name)として、この機器識別情報にあたるものが運用されている。その他、機器識別情報として、種々の識別情報が用いられてよい。
【0035】
設定情報保存部25には、再生装置10を対象とした設定値についての情報が、設定情報として保存される。設定値としては、例えば音量値やホールモード、コンサートモードやカラオケモード、エコー付加等の音響効果設定であったり、過去に視聴したコンテンツの履歴や、視聴年齢制限、またはユーザインターフェースの形態であったりする。
【0036】
例えばユーザがコントローラ20を介して再生装置10を使用した場合に、最後に再生装置10を使用した時点での各種設定値が設定情報として保存される。そして次回同じ再生装置10を制御する場合に、コントローラ20に保存された設定情報をもとに、前回と同じ設定値により種々の設定が行われる。これにより、例えば他のコントローラ30を使用するユーザにより再生装置10の設定が変更された場合でも、再度自分が使用する際には、同じ状態で再生装置10を使用し始めることができる。
【0037】
[再生装置の構成]
図2に示すように、再生装置10は、動作状態管理部11と、各種設定部12と、音声出力部13と、画面出力部14と、記録媒体読み出し部15と、コンテンツ特性評価部16と、ネットワーク送受信部17と、機器情報保存部18と、優先度設定情報保存部19と、操作評価部9とを有する。
【0038】
ネットワーク送受信部17は、コントローラ20及び30から送信される制御命令や、サーバ50及び60から送信されるコンテンツ等を、ホームネットワーク40を介して受信する。またネットワーク送受信部17は、制御命令に対する応答をコントローラ20及び30に送信することが可能である。
【0039】
動作状態管理部11は、再生装置10による情報処理の実行を管理する。すなわち動作状態管理部11により、どのような情報処理が、どのような情報に対して実行されるか等が管理される。また動作状態管理部11は、コントローラ20及び30から受信した制御命令に基づく情報処理の第1の優先度と、実行中の情報処理の第2の優先度との関係を判定する。そして判定結果に基づいて制御命令に関する情報処理の実行と、実行中の情報処理の実行とがそれぞれ管理される。動作状態管理部11の動作については後述する。
【0040】
各種設定部12は、例えば上記した音響効果設定等の設定処理を実行する。設定処理は、コントローラ20及び30から送信された設定情報をもとに実行される。あるいは、再生装置10が有する図示しない操作入力部を介したユーザの操作により実行されてもよい。その他、再生装置10の動作に関する種々の設定が、各種設定部12により実行される。
【0041】
音声出力部13は、音楽等のコンテンツを出力する。画面出力部14は、映画や番組等のコンテンツを表示する。また画面出力部14は、例えば種々のGUI等を表示する。
【0042】
記録媒体読み出し部は、例えばDVD等の記録媒体からコンテンツを読み出す。図3は、記録媒体に格納されたコンテンツの一例を示す模式的な図である。ここでは、記録媒体51として、映画コンテンツが格納されたレンタルDVDを例にして説明する。
【0043】
図3に示すように、記録媒体51には、映画の内容そのものを表すコンテンツ情報52と、コンテンツ情報に関連した付属情報53が格納されている。付属情報53は、いわゆるメタデータと呼ばれる情報であり、記録媒体51に格納されたコンテンツの種別を表す種々の属性情報を含む。付属情報53が、記録媒体51の属性情報を含んでもよい。
【0044】
本実施形態では、付属情報53として、コンテンツのタイトル名の情報、配布形態の情報(すなわち当該コンテンツはレンタルされたものか、販売されたものか等の情報)、あるいはレンタル期限の情報等が付加される。また本実施形態では、付属情報として、後述する優先度に関する情報(priority値)が付加される。その他、付属情報として、コンテンツのジャンルの情報、レンタルされたコンテンツが新作か旧作かを示す情報、コンテンツが映画として一般公開された封切り日の情報、出演者の情報等、種々の情報が付加されてもよい。
【0045】
図3には、記録媒体51として固体の記録媒体であるレンタルDVDが図示されている。しかしながら上記したように、再生装置10は、グローバルネットワークからコンテンツを取得することが可能である。このようなコンテンツに図3で説明したのと略同様の付属情報が付加されてもよい。
【0046】
例えばネットワークを介したストリーミング再生の形態をとる期限付きコンテンツ等がある。このようなコンテンツにおいては、期限付きコンテンツであること示す情報が付属情報として付加されてもよい。あるいは、視聴可能な期限の情報等が付属情報として付加されてもよい。
【0047】
コンテンツ特性評価部16は、記録媒体読み出し部15により読み出された付属情報53を評価する。そして優先度を判定するのに必要な付属情報53を操作評価部9に出力する。あるいはコンテンツ特性評価部16により、付属情報53がそのまま操作評価部9に出力されてもよい。
【0048】
図2に示すように、コンテンツ特性評価部16は、記録媒体読み出し部15から付属情報を受け取る。あるいは、サーバ50及び60からホームネットワーク40を介してコンテンツが取得される場合は、ネットワーク送受信部17から付属情報を受け取ることも可能である。
【0049】
機器情報保存部18には、ホームネットワーク40に接続されたコントローラ20及び30の機器情報が保存される。本実施形態では、コントローラ20及び30から制御命令を受信する際に、各コントローラの機器識別情報を受信する。そして受信した機器識別情報と、保存されている機器情報とを参照することで、制御命令を送信したコントローラ20及び30を識別することが可能である。
【0050】
操作評価部9は、受信した制御命令に基づく情報処理の第1の優先度と、実行中の情報処理の第2の優先度とをそれぞれ判定する。本実施形態では、操作評価部9は、第1の判定部及び第2の判定部として機能する。第1及び第2の優先度は、操作評価部9から動作状態管理部11へ出力される。
【0051】
第1の優先度は、制御命令に基づく情報処理の種別、及び当該情報処理の対象となる第1の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定される。第2の優先度は、実行中の情報処理の種別、及び処理中の第2の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定される。
【0052】
本実施形態では、優先度設定情報保存部19に、優先度設定テーブルが保存されており、操作評価部9は当該テーブルを参照することで、第1及び第2の優先度をそれぞれ判定することが可能である。
【0053】
図4及び図5は、優先度設定テーブルの一例を示す模式的な図である。図4及び図5では、優先度を値で示しており、値が大きいほど優先度が高く設定されている。図4(A)は、情報処理の種別ごとに設定された優先度についてのテーブルの一例である。
【0054】
例えば動作していない状態の再生装置10に、コントローラ20からコンテンツの録画処理の制御命令が送信される。当該制御命令を受信した再生装置10は、コンテンツの録画処理を実行する。なお録画処理の実行は動作状態管理部11により管理されるが、本実施形態では、未動作状態において受信した制御命令は、優先度の高低にかかわらず実行される。
【0055】
その状態で、コントローラ30から再生装置10に、コンテンツの再生処理の制御命令が送信される。再生装置10の操作評価部9は、優先度設定テーブルをもとに、制御命令に基づいたコンテンツ再生処理の第1の優先度(優先度「3」)を判定する。
【0056】
また操作評価部9は、実行中のコンテンツ録画処理の第2の優先度(優先度「4」)を判定する。この実行中の情報処理に関する第2の優先度は、当該情報処理が実行されるときに判定され、判定された優先度が記憶されていてもよい。
【0057】
操作評価部9により判定された第1及び第2の優先度は、動作状態管理部11に送信される。動作状態管理部11により、第1及び第2の優先度の関係が判定され、判定結果をもとに、コンテンツ再生処理の実行と、コンテンツ録画処理の実行とがそれぞれ管理される。本実施形態では、優先度が低いコンテンツ再生処理の制御命令が無効とされる。そして優先度が高いコンテンツ録画処理が継続して実行される。
【0058】
図4(A)に示す重要な情報の入力処理とは、例えばクレジットカード等の情報の入力処理である。例えば入力画面が表示されて重要な情報が入力されているときに、他のコントローラからの制御命令により他の動作に切り替えられる。このような場合、例えばセキュリティ等の観点で不具合が生じてしまう可能性がある。従ってこのような情報処理には、最大限の優先度である最大優先度が設定される(優先度「MAX」)。この結果、当該入力処理が実行されている間は、他のコントローラから送信されるどのような制御命令も、拒否されることになる。最大優先度が設定される情報処理として、例えばソフトウェアのアップデート処理等も考えられる。
【0059】
図4(A)に示す情報処理以外の情報処理についても、適宜優先度が設定されてよい。
【0060】
図4(B)は、情報処理の種別ごとに設定された優先度についてのテーブルの他の例である。図4(B)では、情報処理の種別ごとに、第1の優先度及び第2の優先度が区別して設定されている。すなわち各情報処理において、第1の優先度と、第2の優先度とがそれぞれ別個に設定されている。
【0061】
例えば重要な情報の入力処理が実行中の場合、その優先度(第2の優先度)は、最大である。従って、他の情報処理により、入力処理が中断されることはない。一方、重要な情報の入力処理が、他の処理中に送信された制御命令に基づくものであるならば、その優先度(第1の優先度)は低く設定される。これにより他の情報処理の実行中に、重要な情報の入力処理が割り込んでしまうことがない。この結果、不安定な状態で重要な情報の入力処理が開始されてしまうことを防ぐことができる。
【0062】
図5は、処理される第1及び第2の情報の種別ごとに設定された優先度についてのテーブルを示す図である。ここでは、コンテンツの再生処理を例として挙げる。すなわち処理される第1及び第2の情報の種別は、コンテンツの種別に相当する。コンテンツの種別は、図2に示すコンテンツ特性評価部16により評価された付属情報をもとに判定される。
【0063】
図5(A)では、再生されるコンテンツが、「HDDコンテンツ」、「DVDコンテンツ」及び「ネットワークコンテンツ」の3つに種別される。「HDDコンテンツ」は、例えばサーバ50又は60等のHDDに保存されたコンテンツである。「DVDコンテンツ」は、DVDから読み出されたコンテンツである。「ネットワークコンテンツ」は、グローバルネットワークを介したコンテンツ配信サービスを利用して取得されたコンテンツである。
【0064】
また図5(A)に示す優先度設定テーブルでは、再生されるコンテンツがレンタルされたものか、あるいは販売されたものかで種別されている。レンタルされたコンテンツは、視聴可能な期限がある期限付きコンテンツである。従って、レンタルされたコンテンツについては、期限内に視聴することが求められるので、販売されたコンテンツよりも重要度が高いコンテンツとなる。その結果、レンタルされたコンテンツにおいては、他の情報処理により視聴が中断されないように優先度が高く設定されている。
【0065】
また図5(A)に示すテーブルでは、レンタルされたコンテンツが、新作(Rental New)であるか、旧作(Rental)であるかにより種別される。一般的に、新作のコンテンツの方がレンタル期間が短く、視聴可能な期限が短い。また新作のコンテンツの方が、レンタル料金が高い。従って、新作のコンテンツの優先度の方が高く設定されている。
【0066】
さらに、ネットワークコンテンツ等では、視聴期間が過ぎてしまった場合、当該コンテンツの視聴ができなくなってしまうことが多い。一方、DVDコンテンツでは、レンタル期間を超えてしまうことで、延滞料金等が発生してしまうことがある。従って、本実施形態では、DVDコンテンツに高い優先度が設定されている。
【0067】
図5(B)では、付属情報に含まれる優先度に関する情報(priority値)をもとにコンテンツが種別される。本実施形態では、この「priority値」が第1及び第2の優先度を判定するための第1及び第2の優先度情報に相当する。
【0068】
例えば図5(B)に示す優先度情報を有するコンテンツを再生させるための制御命令が再生装置10に送信されるとする。この場合、操作評価部9は、図5(B)に示すテーブルを参照して、第1の優先度情報である「priority値」をもとに、コンテンツ再生処理の第1の優先度を判定する。一方、例えば優先度情報を有するコンテンツの再生処理が現在実行中であるとする。この場合操作評価部9は、図5(B)に示すテーブルを参照して、第2の優先度情報である「priority値」をもとに、実行中のコンテンツ再生処理の第2の優先度を判定する。
【0069】
また、コンテンツの種別として、動画、写真、音声等のコンテンツの種類ごとに優先度が設定されてもよい。あるいは映画やテレビ番組等のコンテンツのジャンル等をもとに優先度が設定されてもよい。
【0070】
コンテンツの付属情報として一般的に用いられている情報をもとに、各情報処理の第1及び第2の優先度が設定されてもよい。あるいは、本実施形態の再生装置10による優先度の判定のための情報として、第1及び第2の優先度情報がそれぞれ付加されてもよい。これにより、例えば第1及び第2の優先度について所期の設定が可能となる。その結果、再生装置10による第1及び第2の情報に対する情報処理を、操作性よく制御することが可能となる。
【0071】
第1及び第2の情報に、第1及び第2の優先度情報をそれぞれ付加する情報付加装置と、本実施形態に係る外部機器であるコントローラ20及び30と、本実施形態に係る情報処理装置である再生装置10とを含む情報処理システムが、本技術に係る実施形態として用いられてもよい。第1及び第2の優先度情報をそれぞれ付加する技術は、どのようなものが採用されてもよい。
【0072】
図4及び図5に示す優先度の値は、例えばユーザの操作により適宜書き換えられてもよい。例えばユーザがコントローラ20及び30を使用して再生装置10を制御する場合、制御命令を送信すると同時に、優先度を最大にする指示が送信されてもよい。あるいは、送信された制御命令に基づく情報処理の実行中に、優先度を最大にする指示が送信されてもよい。
【0073】
例えばユーザによりコントローラ20の所定のボタンが押されることで、指示された情報処理の優先度が最大優先度に設定される。そうするとその時点から、他のコントローラ30からの制御命令が全て拒絶される。当該ボタンを再び押すと、他の情報処理の実行を禁止する状態が解除されるといった設定も可能である。
【0074】
このような設定は、例えばコントローラ20を使用するユーザが、長時間の映画コンテンツを再生装置10を使用して鑑賞するときに有効である。すなわち、映画コンテンツの鑑賞中に、他のユーザによりコンテンツの再生が中断されることを防ぐことが可能である。
【0075】
あるいは、再生装置10側で、優先度情報が設定されてもよい。例えば再生装置10側で設定した優先度よりも優先度の高いコンテンツの再生処理については、中断が許可されないといった設定も考えられる。
【0076】
優先度の設定が、例えば時間の経過とともに段階的に変更されてもよい。例えばレンタルされた期限付きのコンテンツにおいて、視聴期限が近づいてくるのに合わせて、優先度が高く書き換えられてもよい。
【0077】
また、例えば再生されるコンテンツがテレビ番組等であり、当該コンテンツが録画されており、いつでも視聴可能であることが把握されている場合、当該コンテンツの再生処理の優先度が低く設定されてもよい。
【0078】
なお、上記の説明では、情報処理の優先度が最大優先度に設定されることで、当該情報処理の中断が禁止された。しかしながら、再生装置10の動作設定として、実行中の情報処理の中断が禁止される中断禁止モードが定められ、当該禁止モードのオン及びオフが切り替えられてもよい。
【0079】
中断禁止モードのオン及びオフは、コントローラ20及び30からの制御命令により切り替えられてもよいし、再生装置10側の操作により各種設定部12により切り替えられてもよい。情報処理の中断禁止モードがオンの場合、操作評価部9により、実行中の情報処理の優先度(第2の優先度)が最大であると判定されてもよい。また再生装置10の基本設定として情報処理の中断禁止モードがオンに設定されていてもよい。
【0080】
<再生装置の動作>
本実施形態に係る情報処理装置である再生装置10の動作について説明する。図6は、再生装置10の動作例を示す模式的なフローチャートである。以下、コントローラ20を使用するユーザAと、コントローラ30を使用するユーザBとにより、再生装置10が制御される場合を例に挙げて説明する。
【0081】
図6に示すフローチャートでは、コントローラ20を使用するユーザAが、DVDコンテンツの再生制御を実行中であることを前提条件とする。この際、制御命令とともに、機器識別情報と設定情報がコントローラ20から再生装置10に送信される。これにより、再生装置10は、現在の機器使用者をユーザA(コントローラ20)と記憶し、前回ユーザAが再生装置10を使用した際の設定であった音量値等が自動的に設定される。
【0082】
この状態で、ユーザBが別の部屋から、再生装置10に対して音声コンテンツの再生処理を実行させようとする。この結果、再生装置10は、ユーザBが使用するコントローラ30から音声コンテンツの再生処理の制御命令を受信する(ステップ101)。
【0083】
再生装置10の操作評価部9は、受信した制御命令に関する音声コンテンツの再生処理の第1の優先度と、実行中のDVDコンテンツの再生処理の第2の優先度を判定する。そして再生装置10の動作状態管理部11は、第1及び第2の優先度の関係を判定し、各情報処理の実行をそれぞれ管理する。
【0084】
動作状態管理部11は、第2の優先度が最大優先度であるときは、制御命令に関する音声コンテンツの再生処理の実行を無効にする。
【0085】
本実施形態では、図6のステップ102において、DVDコンテンツの再生処理の第2の優先度が最大優先度であるか否か判定される。本実施形態では、DVDコンテンツの再生処理のために動作するアプリケーションに対して優先度が設定されている。すなわちDVDコンテンツの再生処理の実行とは、DVD再生処理のためのアプリケーションの起動を意味する。このアプリケーションが一切中断不可であるか否かが判定される。なお必ずしもアプリケーションに対して優先度が設定されるわけではない。
【0086】
第2の優先度が最大優先度であると判定された場合(ステップ102のYes)、コントローラ30からの指示が拒絶される。すなわち音声コンテンツの再生処理の実行が無効とされる(ステップ103)。
【0087】
本実施形態では、動作状態管理部11により制御命令に関する情報処理の実行が無効とされた場合、実行中の情報処理に関する情報がコントローラ30に送信される。当該情報は、操作評価部9により生成されネットワーク送受信部17により送信される。
【0088】
図7は、実行中の情報処理に関する情報を受け取ったコントローラ30の画面出力部32を示す模式的な図である。図7に示すように、画面出力部32には、ユーザBが指示した音声コンテンツの再生処理が却下された旨のGUI61が表示される。また画面出力部32には、現在の再生装置10の使用者がユーザAである旨、及び現在実行されている情報処理がDVDコンテンツの再生処理である旨のGUI62が表示される。
【0089】
これにより、コントローラ30を使用するユーザBは、現在再生装置10が誰によりどのように動かされているかを知ることができる。そしてコントローラ30を介して送信した制御命令に関する音声コンテンツの再生処理が無効とされた理由等を把握することが可能となる。この結果、複数のコントローラ20及び30を介した再生装置10の制御に関する操作性や使用感が向上する。
【0090】
図6のステップ102において第2の優先度が最大優先度ではないと判定された場合(ステップ102のNo)、ステップ104に進む。そして、事前に再生装置10側で、実行中の情報処理の中断が禁止される中断禁止モードがオンに設定されているか否かが判定される。またステップ105において、ユーザAがコントローラ20を介して一時的に中断禁止モードをオンに設定しているか否かが判定される。
【0091】
ステップ104又はステップ105において中断禁止モードがオンに設定されている場合(ステップ104のYes又はステップ105のYes)、ステップ103において音声コンテンツの再生処理の実行が無効とされる。中断禁止モードがオンに設定されていないと判定された場合(ステップ104のNo及びステップ105のNo)、ステップ106に進む。
【0092】
本実施形態では、ステップ106において、現在DVDコンテンツが再生されているか否かが判定される。すなわち再生装置10が主だった動作をしているかどうかが判定される。例えば、DVDコンテンツの再生処理のためのアプリケーションは起動しているが、コンテンツの再生等が行われていない場合、ステップ106のNoが選択されてステップ107に進む。
【0093】
ステップ107において、実行中の情報処理が中断されコントローラ30からの制御命令に基づく音声コンテンツの再生処理が実行される。
【0094】
ステップ106にてDVDコンテンツが再生されていると判定された場合(ステップ106のYes)、当該DVDコンテンツの種別が判定される(ステップ108)。上記したように本実施形態では、再生装置10のコンテンツ特性評価部16により、付属情報53が評価される。
【0095】
そして再生中のDVDコンテンツがレンタルされたものか否かが判定される(ステップ109)。なお再生中のコンテンツが、ネットワークコンテンツである場合は、このステップ109にて期限付きコンテンツであるか否かが判定される。
【0096】
本実施形態では、再生中のDVDコンテンツがレンタルされたものであると判定された場合(ステップ109のYes)、ステップ103において音声コンテンツの再生処理の実行が無効とされる。また再生中のDVDコンテンツがレンタルされたものでないと判定された場合(ステップ109のNo)、ステップ107において、実行中の情報処理が中断されコントローラ30からの制御命令に基づく音声コンテンツの再生処理が実行される。
【0097】
なお上記したように、音声コンテンツの再生処理の第1の優先度、あるいは再生される音声コンテンツの種別に応じた第1の優先度は適宜設定可能である。すなわち当該第1の優先度を適宜変更して、図6に示す処理フローを適宜変更させることが可能である。
【0098】
図8は、再生装置10の動作についての他の例を示す模式的なフローチャートである。ここでも、コントローラ20を使用するユーザAと、コントローラ30を使用するユーザBとにより、再生装置10が制御される。そしてユーザAがDVDコンテンツの再生処理を実行中であることを前提とする。
【0099】
再生装置10は、ユーザBが使用するコントローラ30から音声コンテンツの再生処理の制御命令を受信する(ステッ201)。そうするとステップ202にて、情報処理の切り替えが許可されるか否かが判定される。すなわち実行中のDVDコンテンツの再生処理から、制御命令に関する音声コンテンツの再生処理への切り替えが許可されるか否かが判定される。この判定処理は、例えば図6に示す処理フロー等により実行される。
【0100】
音声コンテンツの再生処理への切り替えが許可されたと判定された場合(ステップ202のYes)、実行中のDVDコンテンツの再生処理が中断され、コントローラ30からの制御命令に関する音声コンテンツの再生処理が実行される(ステップ203)。
【0101】
ステップ202にて、情報処理の切り替えが許可されないと判定された場合(ステップ202のNo)、DVDコンテンツの再生処理に関する制御命令を送信したコントローラ20に、再生装置10の使用許可の依頼が送信される(ステップ204)。すなわち本実施形態では、現在のユーザAに、再生装置10の使用許可の合意をとることが可能である。これにより複数のコントローラ20及び30を用いた制御の操作性が向上する。
【0102】
本実施形態では、使用許可の依頼を受け取ったコントローラ20の画面出力部22に、ユーザB(コントローラ30)と、実行させたい情報処理としての音声コンテンツの再生処理とを表すGUIが表示される。これにより現在のユーザAは、新たなユーザBによる再生装置10の使用の許可あるいは不許可の決定を入力することが可能となる。
【0103】
使用許可の依頼は、音声コンテンツの再生処理への切り替えが許可されないときに、自動的にコントローラ20に送信されてもよい。あるいは、音声コンテンツの再生処理への切り替えが許可されないときに、コントローラ30へ現在実行中の情報処理に関する情報が返される。そしてコントローラ30の画面出力部32に、図7に示すようなGUI61及び62が表示される。これによりユーザBは、再生装置10の現在の使用状況を把握することが可能である。この状態で、ユーザBの操作により、使用許可の依頼をコントローラ20へ送信するか否かが決定されてもよい。
【0104】
コントローラ20から、使用許可の依頼に対する応答が送信されたか否かが判定される(ステップ205)。コントローラ20からの応答がありと判定された場合(ステップ205のYes)、当該応答が新たなユーザBによる再生装置10の使用の許可か否かが判定される(ステップ206)。
【0105】
コントローラ20からの応答が再生装置10の使用の許可である場合(ステップ206のYes)、コントローラ30からの制御命令に関する音声コンテンツの再生処理が実行される(ステップ203)。コントローラ20からの応答が再生装置10の使用の許可でない場合(ステップ206のNo)、コントローラ30からの指示が拒絶される(ステップ207)。
【0106】
ステップ205にて、コントローラ20からの応答がないと判定された場合(ステップ205のNo)、所定の時間が経過したか否かが判定される(ステップ208)。すなわちコントローラ20へ使用許可の依頼を送信してからの経過時間が、例えばタイマ等を用いて測定される。
【0107】
ステップ208にて、例えば数十秒程度の所定時間が経過したと判定された場合、コントローラ30からの制御命令に関する音声コンテンツの再生処理が実行される(ステップ203)。これにより、例えばDVDコンテンツを鑑賞中のユーザAが寝入っているときや、ユーザAがDVDコンテンツの再生処理を終了し忘れて立ち去ってしまったとき等に、音声コンテンツの再生処理への切り替えが可能となる。この結果、複数のコントローラ20及び30を介した再生装置10の制御に関する操作性や使用感が向上する。
【0108】
情報処理の切り替えが実行されるための、所定の経過時間の長さは限定されず、適宜設定されてよい。また所定の時間が経過した場合に情報処理が切り替えられる条件として、DVDコンテンツの再生の有無が判定されてもよい。すなわちDVDコンテンツの再生が行われていない状態で、応答がないまま所定の時間が経過したときに、ユーザBに使用者権限が移り音声コンテンツの再生処理が実行されてもよい。
【0109】
以上、本実施形態に係る情報処理装置である再生装置10では、コントローラ20及び30からの制御命令に基づく情報処理の第1の優先度が、情報処理の種別及び処理する第1の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定される。また実行中の情報処理の第2の優先度が、当該実行中の情報処理の種別及び処理中の第2の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定される。そして、第1及び第2の優先度の関係が判定され、判定結果に基づいて各情報処理の実行がそれぞれ管理される。これにより、複数のコントローラ20及び30によるホームネットワーク40を介した操作性のよい制御が可能となる。
【0110】
近年、PCに限らず、ビデオ撮影機やビデオ記録器、テレビ、オーディオコンポーネントシステム等、一般の民生用機器もLAN(Local Area Network)に代表されるネットワーク機能を有することが一般的となってきている。今後、洗濯機や冷蔵庫などの機器もネットワーク機能を有して、他の機器と通信できるようになるだろうと考えられる。
【0111】
特に注目を増し、高機能化が進められているものとして、スマートフォンやPDAに代表されるような、携帯型端末がある。これら携帯型端末もネットワーク機能を標準的に搭載していることが一般的となっている。
【0112】
携帯型端末がネットワーク機能によって他の機器と通信することが可能になることで、普段身辺に携帯している端末から、他のあらゆる機器に対して命令を発行する、いわゆるリモートコントローラとしての用途が注目されている。
【0113】
上記したように代表的な一例として、DLNAがガイドラインに規定したDMCがある。DMCは、同じくDLNAガイドラインに準拠する機器に対して、保持するコンテンツ情報の閲覧や、再生をネットワーク越しに指示することが可能である。
【0114】
従来ある赤外線を媒体とするリモートコントローラでは、不特定多数の機器に対して効力が発揮されてしまう。このような赤外線リモートコントローラと比べて、DMCのようにネットワーク機能を用いるリモートコントローラの利点としては、目的とする一つ又は複数の機器のみに命令を発行できることが挙げられる。
【0115】
また赤外線を媒体とするリモートコントローラでは、コントローラ側から一方的に命令を発行するだけである。一方、ネットワーク機能を用いるリモートコントローラでは、情報を双方向にやりとりすることで命令の成否を判断したり、制御対象機器の状態を取得したりして、自身が持つ画像表示部や文字列表示部に情報を反映できることが可能である。
【0116】
テレビやビデオ録画機、多チャンネルスピーカーシステムのような大型の据え置き型機器は、基本的に家庭内に1台ないし少数台で存在する。そして当該据え置き型機器は、リビングルームなど特定の部屋に置かれ、家族で共用されることが多い。
【0117】
その一方で、リモートコントローラ側に当たる携帯型端末は、一人一人が個人専用で所有するのが多く、一人が複数台の携帯型機器を持つことも珍しくない。PCのオペレーティングシステムとして知られているWindows(登録商標)では、バージョン7から、上述のDMC相当機能を有している。従って本実施形態に係る再生装置10のような操作対象となる機器と比べると、操作する側のコントローラとして多数の候補が存在する状況であると言える。
【0118】
このため、複数のコントローラが、一度に同一の対象機器をネットワークを介して操作するという状況がありえる。現在市販されている民生用機器では、ある機器に対する制御機器は一つであるという前提で設計されていることが多い。このため複数のコントローラを用いて複数の命令系統からの操作が行われたときに、双方のユーザにとって期待に沿わない結果となってしまう可能性がある。例えば制御対象機器の画面が明滅するなど、通常では見られない動作を制御対象機器が一時的に実行してしまうといったことが起こり得る。
【0119】
さらに、ネットワーク機能による遠隔操作の場合、赤外線と異なり、操作対象機器の目の前でなくとも操作が可能である。よって複数の操作者がお互いに意志疎通を図れない状態で、個々思い思いに同一の機器を操作する状況が発生しやすくなっていると言える。このような状況に対して、本技術に係る実施形態では、複数の外部機器によるネットワークを介した操作性のよい制御が可能となる。
【0120】
例えば、以下のようなことが可能となる。
期限付きコンテンツなど、再生対象のコンテンツの重要度(優先度)に応じて、外部機器からの中断処理を許可・拒絶することが出来る。
制御対象機器の動作状態の状況によって、外部機器からの操作を動的に許可・拒絶することができる。
また許可・拒絶の判定を使用者から設定したり、情報処理の重要度(優先度)に段階を持たせることができる。
外部の制御装置を使用者と関連づけ、使用者に応じた振る舞いや事前設定を機器に行わせることができる。
制御対象機器(例えば再生装置10)が制御装置(例えばコントローラ20及び30)からの制御命令を受け付けられない際、制御装置の使用者にその理由や現在の機器操作者を知らせることができる。また命令を実行する前に、制御装置の使用者に現在の機器の状況を知らせることができる。
制御装置の使用者に、現在の機器操作者に対して、その使用権を譲渡してもらうための手続きを自動的に、あるいはお互いに離れた場所から行うことができる。
【0121】
図9は、図2に示す再生装置10やコントローラ20及び30のハードウェア構成例を示す模式的な図である。例えば図9に示すコンピュータ200に、上記で説明した一連の処理を実行させるためのソフトウェアを構成するプログラムがインストールされる。プログラムは、例えば記録媒体からコンピュータにインストールされる。あるいは、グローバルネットワーク等を介してインストールされてもよい。またソフトウェアを構成するプログラムが組み込まれた専用のハードウェアを有するコンピュータが用いられてもよい。
【0122】
コンピュータ200は、CPU(Central Processing Unit)201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203、入出力インターフェース205及びこれらを互いに接続するバス204を備える。
【0123】
入出力インターフェース205には、表示部206、入力部207、記憶部208、通信部209、ドライブ部210等が接続される。表示部206は、例えば液晶、EL(Electro-Luminescence)、CRT(Cathode Ray Tube)等を用いた表示デバイスである。入力部207は、例えばポインティングデバイス、キーボード、タッチパネル、その他の操作装置である。入力部207がタッチパネルを含む場合、そのタッチパネルは表示部206と一体となり得る。
【0124】
記憶部208は、不揮発性の記憶デバイスであり、例えばHDD、フラッシュメモリ、その他の固体メモリである。ドライブ部210は、例えば光学記録媒体、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気記録テープ、フラッシュメモリ等、リムーバブルの記録媒体211を駆動することが可能なデバイスである。これに対し上記記憶部208は、主にリムーバブルでない記録媒体を駆動する、コンピュータ200に予め搭載されたデバイスとして使用される場合が多い。
【0125】
通信部209は、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等に接続可能な、他のデバイスと通信するためのモデム、ルータ、その他の通信機器である。通信部209は、有線及び無線のどちらを利用して通信するものであってもよい。通信部209は、コンピュータ200とは別体で使用される場合が多い。
【0126】
コンピュータ200によるデータ処理は、記憶部208またはROM202等に記憶されたソフトウェアと、コンピュータのハードウェア資源との協働により実現される。具体的には、CPU201が記憶部208またはROM202等に記憶された、ソフトウェアを構成するプログラムをRAM203にロードして実行することにより、各種のデータ処理が実現される。
【0127】
<変形例>
本技術に係る実施形態は、上記で説明した実施形態に限定されず種々変形される。
【0128】
例えば図10は、記録媒体に格納されたコンテンツの他の例を示す模式的な図である。図3では、コンテンツの付属情報がXML(Extensible Markup Language)形式で記述された。一方図10では、記録媒体351に、コンテンツの付属情報353がバイトパターンで付加される。例えば所定のパターンの後に続く数値により優先度の高さが設定される。本実施形態では、「1111111100000011」のパターンの後に続く「00000100」が優先度の値を表現している。2進数で表示された「00000100」は、10進数では「4」となる。すなわち図10に示す例では記録媒体351のコンテンツの優先度情報(第1及び第2の優先度情報)として優先度「4」が設定されている。
【0129】
その他、優先度情報を含むコンテンツの付属情報を記録媒体に付加させる技術として、どのような技術が用いられてもよい。例えばHTML形式やテキスト形式等の他の記述形式により、付属情報が記述されてもよい。
【0130】
図6及び図8に示すフローチャートのステップ101及び201の前に、ユーザBが、コントローラ30を用いて再生装置10の使用状況を確かめることが可能であってもよい。例えばコントローラ30を介して再生装置10に使用状況情報の要求が送信される。当該要求に応答して、再生装置10からコントローラ30に使用状況情報が送信される。
【0131】
図11は、再生装置10の使用状況情報を受け取ったコントローラ30の画面出力部32に表示されるGUIの一例を示す模式的な図である。この例では、画面出力部32に、現在再生装置10を使用しているユーザと、実行されている情報処理とを表すGUI461が表示される。これにより、ユーザBは、現在ユーザAからの指示によりDVDコンテンツが再生されているのが把握できる。またユーザCの指示により番組の録画処理も実行されているのが分かる。なおユーザCは、ホームネットワーク40上の別のコントローラのユーザである。
【0132】
これにより、例えばユーザBは、音声コンテンツの再生処理の指示をやめるか、それとも敢えて制御命令を送信するか等の判断が可能となる。あるいは、ユーザAに再生装置10の使用許可を依頼するつもりで、制御命令を送信する場合も考えられえる。この結果、複数のコントローラによるホームネットワーク40を介した操作性のよい制御が可能となる。
【0133】
制御命令に基づく情報処理の優先度が、当該制御命令を送信したユーザ(コントローラ)の識別情報に基づいて設定されてもよい。すなわちコントローラごとに優先度がそれぞれ設定されてもよい。上記した実施形態で説明したように、再生装置10は、制御命令を送信したコントローラを識別することが可能である。従って、どのコントローラからの制御命令であるかを判定し、コントローラごとに設定された優先度に基づいて、当該制御命令に関する情報処理の実行と、実行中の情報処理の実行とをそれぞれ管理することが可能である。
【0134】
情報処理の種別に基づく優先度と、処理される第1及び第2の情報の種別に基づく優先度と、コントローラごとの優先度とが適宜組み合わされてもよい。また特定のコントローラからの制御命令は受け付けない等の設定も可能である。
【0135】
再生装置10が、各コントローラに対応した設定値の情報を保存してもよい。すなわち再生装置10により、制御命令を送信したコントローラが識別される。そして当該コントローラについての前回の設定が、保存された設定値情報をもとに再生装置10により再現されてもよい。
【0136】
図8で説明したユーザAへの使用許可の依頼について、依頼の送信及び応答がチャット形式でリアルタイムに行われてもよい。
【0137】
ホームネットワークに接続される再生装置、コントローラ、サーバ等の機器の種類及びそれぞれの数は限定されない。
【0138】
上記では、コンテンツ特性評価部により、コンテンツの種別を表す付属情報が評価され、当該付属情報が操作評価部に出力された。そして操作評価部により、コンテンツの種別に基づいた優先度が判定された。しかしながらコンテンツ特性評価部により、コンテンツの種別に基づいた優先度が判定されてもよい。すなわちコンテンツ特性評価部が、第1及び第2の判定部として機能してもよい。
【0139】
上記では、優先度が高い情報処理が実行され、優先度が低い情報処理の実行が無効とされた。しかしながら、制御命令に関する情報処理の実行と、実行中の情報処理の実行との管理はこれに限定されない。例えば優先度の高い情報処理の実行が終了した後に優先度の低い情報処理が実行されてもよい。すなわち優先度の低い情報処理の実行が予約されてもよい。その他、各情報処理の実行の管理は適宜設定可能である。
【0140】
コントローラから指示される情報処理の種別として、コンテンツの送信処理も考えられる。例えば上記した再生装置10が、ホームネットワーク40上の他の再生装置にコンテンツを提供するサーバとして機能することが可能であるとする。この場合、コンテンツ送信処理に優先度が設定されており、当該優先度と実行中の情報処理の優先度とが比較される。そして判定結果をもとに、コンテンツ送信処理の実行が管理されてもよい。
【0141】
また、情報処理の種別として、写真コンテンツ等のスライドショーも考えられる。すなわち所定のフォルダに含まれる複数の写真コンテンツが順次表示される処理である。この場合、当該フォルダに優先度が設定されてもよい。
【0142】
例えば再生装置10及びコントローラ20がアドホックモードで無線接続されており、再生装置10及びコントローラ30もアドホックモードで無線接続されている。このような場合でも、本技術が適用可能である。
【0143】
なお、本技術は以下のような構成も採ることができる。
【0144】
(1)ネットワークを介して接続された外部機器からの情報処理のための制御命令を受信する受信部と、
前記受信した制御命令に基づく情報処理の第1の優先度を、前記情報処理の種別及び処理する第1の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定する第1の判定部と、
実行中の情報処理の第2の優先度を、当該実行中の情報処理の種別及び処理中の第2の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定する第2の判定部と、
前記第1の優先度と前記第2の優先度との関係を判定し、判定結果に基づいて前記制御命令に関する情報処理の実行と前記実行中の情報処理の実行とをそれぞれ管理する管理部と
を具備する情報処理装置。
(2)前記(1)に記載の情報処理装置であって、
前記第1の情報は、前記第1の優先度を判定するための第1の優先度情報を有し、
前記第1の判定部は、前記第1の優先度情報に基づいて前記第1の優先度を判定する
情報処理装置。
(3)前記(1)又は(2)に記載の情報処理装置であって、
前記第2の情報は、前記第2の優先度を判定するための第2の優先度情報を有し、
前記第2の判定部は、前記第2の優先度情報に基づいて前記第2の優先度を判定する
情報処理装置。
(4)前記(1)から(3)のうちいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
前記管理部は、前記第2の優先度が最大優先度であるときは、前記制御命令に関する情報処理の実行を無効とする
情報処理装置。
(5)前記(1)から(4)のうちいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
前記管理部により前記制御命令に関する情報処理の実行が無効とされた場合に、前記実行中の情報処理に関する情報を前記外部機器に送信する送信部をさらに具備する
情報処理装置。
(6)受信部が、ネットワークを介して接続された外部機器からの情報処理のための制御命令を受信し、
第1の判定部が、前記受信した制御命令に基づく情報処理の第1の優先度を、前記情報処理の種別及び処理する第1の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定し、
第2の判定部が、実行中の情報処理の第2の優先度を、当該実行中の情報処理の種別及び処理中の第2の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定し、
管理部が、前記第1の優先度と前記第2の優先度との関係を判定し、判定結果に基づいて前記制御命令に関する情報処理の実行と前記実行中の情報処理の実行とをそれぞれ管理する
情報処理方法。
(7)ネットワークを介して接続された外部機器からの情報処理のための制御命令を受信する受信部と、
前記受信した制御命令に基づく情報処理の第1の優先度を、前記情報処理の種別及び処理する第1の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定する第1の判定部と、
実行中の情報処理の第2の優先度を、当該実行中の情報処理の種別及び処理中の第2の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定する第2の判定部と、
前記第1の優先度と前記第2の優先度との関係を判定し、判定結果に基づいて前記制御命令に関する情報処理の実行と前記実行中の情報処理の実行とをそれぞれ管理する管理部と
としてコンピュータを機能させるプログラム。
(8)処理対象となる第1の情報に優先度情報を付加する情報付加装置と、
ネットワークを介して前記第1の情報に対する情報処理のための制御命令を送信する外部機器と、
前記ネットワークを介して接続された前記外部機器からの前記制御命令を受信する受信部と、
前記受信した制御命令に基づく情報処理の第1の優先度を、前記第1の情報に付加された優先度情報に基づいて判定する第1の判定部と、
実行中の情報処理の第2の優先度を、当該実行中の情報処理の種別及び処理中の第2の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定する第2の判定部と、
前記第1の優先度と前記第2の優先度との関係を判定し、判定結果に基づいて前記制御命令に関する情報処理の実行と前記実行中の情報処理の実行とをそれぞれ管理する管理部と
を有する情報処理装置と
を具備する情報処理システム。
【符号の説明】
【0145】
9…操作評価部
10…再生装置
11…動作状態管理部
16…コンテンツ特性評価部
17…ネットワーク送受信部
19…優先度設定情報保存部
20、30…コントローラ
40…ホームネットワーク
50…サーバ
52…コンテンツ情報
53、353…付属情報
100…ネットワークシステム
200…コンピュータ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して接続された外部機器からの情報処理のための制御命令を受信する受信部と、
前記受信した制御命令に基づく情報処理の第1の優先度を、前記情報処理の種別及び処理する第1の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定する第1の判定部と、
実行中の情報処理の第2の優先度を、当該実行中の情報処理の種別及び処理中の第2の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定する第2の判定部と、
前記第1の優先度と前記第2の優先度との関係を判定し、判定結果に基づいて前記制御命令に関する情報処理の実行と前記実行中の情報処理の実行とをそれぞれ管理する管理部と
を具備する情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記第1の情報は、前記第1の優先度を判定するための第1の優先度情報を有し、
前記第1の判定部は、前記第1の優先度情報に基づいて前記第1の優先度を判定する
情報処理装置。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記第2の情報は、前記第2の優先度を判定するための第2の優先度情報を有し、
前記第2の判定部は、前記第2の優先度情報に基づいて前記第2の優先度を判定する
情報処理装置。
【請求項4】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記管理部は、前記第2の優先度が最大優先度であるときは、前記制御命令に関する情報処理の実行を無効とする
情報処理装置。
【請求項5】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記管理部により前記制御命令に関する情報処理の実行が無効とされた場合に、前記実行中の情報処理に関する情報を前記外部機器に送信する送信部をさらに具備する
情報処理装置。
【請求項6】
受信部が、ネットワークを介して接続された外部機器からの情報処理のための制御命令を受信し、
第1の判定部が、前記受信した制御命令に基づく情報処理の第1の優先度を、前記情報処理の種別及び処理する第1の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定し、
第2の判定部が、実行中の情報処理の第2の優先度を、当該実行中の情報処理の種別及び処理中の第2の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定し、
管理部が、前記第1の優先度と前記第2の優先度との関係を判定し、判定結果に基づいて前記制御命令に関する情報処理の実行と前記実行中の情報処理の実行とをそれぞれ管理する
情報処理方法。
【請求項7】
ネットワークを介して接続された外部機器からの情報処理のための制御命令を受信する受信部と、
前記受信した制御命令に基づく情報処理の第1の優先度を、前記情報処理の種別及び処理する第1の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定する第1の判定部と、
実行中の情報処理の第2の優先度を、当該実行中の情報処理の種別及び処理中の第2の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定する第2の判定部と、
前記第1の優先度と前記第2の優先度との関係を判定し、判定結果に基づいて前記制御命令に関する情報処理の実行と前記実行中の情報処理の実行とをそれぞれ管理する管理部と
としてコンピュータを機能させるプログラム。
【請求項8】
処理対象となる第1の情報に優先度情報を付加する情報付加装置と、
ネットワークを介して前記第1の情報に対する情報処理のための制御命令を送信する外部機器と、
前記ネットワークを介して接続された前記外部機器からの前記制御命令を受信する受信部と、
前記受信した制御命令に基づく情報処理の第1の優先度を、前記第1の情報に付加された優先度情報に基づいて判定する第1の判定部と、
実行中の情報処理の第2の優先度を、当該実行中の情報処理の種別及び処理中の第2の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定する第2の判定部と、
前記第1の優先度と前記第2の優先度との関係を判定し、判定結果に基づいて前記制御命令に関する情報処理の実行と前記実行中の情報処理の実行とをそれぞれ管理する管理部と
を有する情報処理装置と
を具備する情報処理システム。
【請求項1】
ネットワークを介して接続された外部機器からの情報処理のための制御命令を受信する受信部と、
前記受信した制御命令に基づく情報処理の第1の優先度を、前記情報処理の種別及び処理する第1の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定する第1の判定部と、
実行中の情報処理の第2の優先度を、当該実行中の情報処理の種別及び処理中の第2の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定する第2の判定部と、
前記第1の優先度と前記第2の優先度との関係を判定し、判定結果に基づいて前記制御命令に関する情報処理の実行と前記実行中の情報処理の実行とをそれぞれ管理する管理部と
を具備する情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記第1の情報は、前記第1の優先度を判定するための第1の優先度情報を有し、
前記第1の判定部は、前記第1の優先度情報に基づいて前記第1の優先度を判定する
情報処理装置。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記第2の情報は、前記第2の優先度を判定するための第2の優先度情報を有し、
前記第2の判定部は、前記第2の優先度情報に基づいて前記第2の優先度を判定する
情報処理装置。
【請求項4】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記管理部は、前記第2の優先度が最大優先度であるときは、前記制御命令に関する情報処理の実行を無効とする
情報処理装置。
【請求項5】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記管理部により前記制御命令に関する情報処理の実行が無効とされた場合に、前記実行中の情報処理に関する情報を前記外部機器に送信する送信部をさらに具備する
情報処理装置。
【請求項6】
受信部が、ネットワークを介して接続された外部機器からの情報処理のための制御命令を受信し、
第1の判定部が、前記受信した制御命令に基づく情報処理の第1の優先度を、前記情報処理の種別及び処理する第1の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定し、
第2の判定部が、実行中の情報処理の第2の優先度を、当該実行中の情報処理の種別及び処理中の第2の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定し、
管理部が、前記第1の優先度と前記第2の優先度との関係を判定し、判定結果に基づいて前記制御命令に関する情報処理の実行と前記実行中の情報処理の実行とをそれぞれ管理する
情報処理方法。
【請求項7】
ネットワークを介して接続された外部機器からの情報処理のための制御命令を受信する受信部と、
前記受信した制御命令に基づく情報処理の第1の優先度を、前記情報処理の種別及び処理する第1の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定する第1の判定部と、
実行中の情報処理の第2の優先度を、当該実行中の情報処理の種別及び処理中の第2の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定する第2の判定部と、
前記第1の優先度と前記第2の優先度との関係を判定し、判定結果に基づいて前記制御命令に関する情報処理の実行と前記実行中の情報処理の実行とをそれぞれ管理する管理部と
としてコンピュータを機能させるプログラム。
【請求項8】
処理対象となる第1の情報に優先度情報を付加する情報付加装置と、
ネットワークを介して前記第1の情報に対する情報処理のための制御命令を送信する外部機器と、
前記ネットワークを介して接続された前記外部機器からの前記制御命令を受信する受信部と、
前記受信した制御命令に基づく情報処理の第1の優先度を、前記第1の情報に付加された優先度情報に基づいて判定する第1の判定部と、
実行中の情報処理の第2の優先度を、当該実行中の情報処理の種別及び処理中の第2の情報の種別の少なくとも一方に基づいて判定する第2の判定部と、
前記第1の優先度と前記第2の優先度との関係を判定し、判定結果に基づいて前記制御命令に関する情報処理の実行と前記実行中の情報処理の実行とをそれぞれ管理する管理部と
を有する情報処理装置と
を具備する情報処理システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−257074(P2012−257074A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−128975(P2011−128975)
【出願日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]