説明

情報処理装置、情報処理方法、プログラム

【課題】 オフライン環境における健診において、誰が受診済みであり、誰が未受診であるのかを把握することが可能な仕組みを提供すること
【解決手段】 記録媒体から受診者番号を取得し、取得した受診者番号と1列あたりに表示される行数とから、当該受診者番号が表示される列を特定し、特定された列が画面に表示済みであるか否かを判断し、表示済みであると判断された場合、当該受診者番号を他の受診者番号から識別可能に表示し、表示されていないと判断された場合は、当該特定された列を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、取得したデータの表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、学校や会社等に医師や看護師等(以下、「測定者」という)が出張して健康診断を行う、いわゆる出張健診が一般的に行われている。
【0003】
例えば、従来の出張健診では、測定者が行った健診結果(健診情報)を健康診断票(紙)に記載していたが、近年、情報収集の効率化のため、健康診断票(紙)の代わりにICカード等の携帯可能な記録装置を用いている(特許文献1)。
【0004】
また、特許文献2には、セミナーや講義などの出席者の座席管理を行うシステムについて記載されている。具体的には、各座席に設置された情報取得端末が取得した出席者の識別情報を取得し、当該取得した識別情報と、当該情報取得端末が設置された座席の位置情報とから、座席表を作成し表示するシステムが記載されている。
【特許文献1】特開平11−213061号公報
【特許文献2】特開2007−87172
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した出張健診などの健康診断においては、受診者は複数の健診項目を受診することが必要であり、自由な順番で各健診項目を受診することが可能である。また、受診者によって受診すべき項目も異なる。
【0006】
さらに、出張健診で用いる機器(ICカードなどに健診結果を記録する機器)については、相互に無線での通信を行うことができず、オフライン環境において各機器が独立して用いられる。そのため、サーバから情報を取得し、データを共有するといったことも困難である。
そのため、それぞれの健診項目の測定担当者は、当該健診項目を誰が受診するのか、何人程度受診するのかを予測することが難しい。
また、特許文献2の技術は、取得したデータを表示する技術であり、今後、誰が出席してくるかを予測することは困難である。
【0007】
そこで、本発明では、受診予定者の情報など取得予定の情報を把握できていない状況においても、取得済みの情報をもとに、今後取得が予想される情報を推測させることができる仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、受診者を識別するための受診者番号を記憶する記録媒体と通信可能であり、受診者番号を画面に表示する情報処理装置であって、画面に表示される受診者番号の1列あたりの行数を記憶する行数記憶手段と、前記記録媒体から前記受診者番号を取得する受診者番号取得手段と、前記受診者番号取得手段で取得した受診者番号と、前記行数記憶手段に記憶された1列あたりの行数とから、当該受診者番号が表示される列を特定する列特定手段と、前記列特定手段で特定された列が画面に表示済みであるか否かを判断する表示判断手段と、前記表示判断手段により表示済みであると判断された場合、当該受診者番号を他の受診者番号から識別可能に表示する表示制御手段とを備え、前記表示制御手段は、前記表示判断手段により、前記列特定手段により特定された列が表示されていないと判断された場合は、前記列特定手段により特定された列を表示し、当該受診者番号を他の受診者番号から識別可能に表示することを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、受診者を識別するための受診者番号を記憶する記録媒体と通信可能であり、画面に表示される受診者番号の1列あたりの行数を記憶し、受診者番号を画面に表示する情報処理装置であって、前記情報処理装置の受診者番号取得手段が、前記記録媒体から前記受診者番号を取得する受診者番号取得工程と、前記情報処理装置の列特定手段が、前記受診者番号取得工程で取得した受診者番号と、前記記憶された1列あたりの行数とから、当該受診者番号が表示される列を特定する列特定工程と、前記情報処理装置の表示判断手段が、前記列特定工程で特定された列が画面に表示済みであるか否かを判断する表示判断工程と、前記情報処理装置の表示制御手段が、前記表示判断工程により表示済みであると判断された場合、当該受診者番号を他の受診者番号から識別可能に表示する表示制御工程とを備え、前記表示制御工程は、前記表示判断工程により前記列特定工程で特定された列が表示されていないと判断された場合は、前記列特定工程により特定された列を表示し、当該受診者番号を他の受診者番号から識別可能に表示することを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、受診者を識別するための受診者番号を記憶する記録媒体と通信可能であり、画面に表示される受診者番号の1列あたりの行数を記憶し、受診者番号を画面に表示する情報処理装置で実行可能なプログラムであって、前記情報処理装置を、前記記録媒体から前記受診者番号を取得する受診者番号取得手段と、前記受診者番号取得手段で取得した受診者番号と、前記行数記憶手段に記憶された1列あたりの行数とから、当該受診者番号が表示される列を特定する列特定手段と、前記列特定手段で特定された列が画面に表示済みであるか否かを判断する表示判断手段と、前記表示判断手段により表示済みであると判断された場合、当該受診者番号を他の受診者番号から識別可能に表示する表示制御手段として機能させ、前記表示制御手段は、前記表示判断手段により、前記列特定手段により特定された列が表示されていないと判断された場合は、前記列特定手段により特定された列を表示し、当該受診者番号を他の受診者番号から識別可能に表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、取得予定の情報を把握できていない状況においても、取得済みの情報をもとに、今後取得が予想される情報を推測させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】健診情報システムのシステム構成を概略的に示すブロック図である
【図2】図1における各種端末のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である
【図3】受付端末100が実行する受付処理の手順を示すフローチャートである
【図4】各健診工程端末が実行する制御処理の手順を示すフローチャートである
【図5】健診工程端末が実行する受診者番号表示処理の手順を示すフローチャートである
【図6】管理端末150が実行する回収処理の手順を示すフローチャートである
【図7】図6のステップS616における料金計算処理の詳細手順を示すフローチャートである
【図8】1列あたりの行数を記憶するテーブルを示す図である
【図9】1列あたりの未受診者数が警告を出す数か否かを判断するための閾値を記憶するテーブルを示す図である
【図10】記録媒体160に記録されるデータを示す図である
【図11】誰も受診していない状態において表示される画面を示す図である
【図12】受診者数が1人の状態において表示される画面を示す図である
【図13】1列あたりの未受診者数が閾値以下になった場合に表示される画面を示す図である
【図14】新たに出力された列を画面上に表示するためにスクロール処理が行われた画面を示す図である
【図15】図1における各健診工程端末に記録される関連付情報ファイルの一例を説明するためのテーブルである
【図16】図1における各健診工程端末に記録される関連付情報ファイルの一例を説明するためのテーブルである
【図17】図1における受付端末100に表示される受付入力画面の一例を示す図である
【図18】図4のステップS401において健診工程端末に表示される初期メニュー画面の一例を示す図である
【図19】管理端末に表示される受診済みか否かの判定結果を示す画面の一例を示す図である
【図20】図1における受付端末が外部から読み込む健診工程情報の一例を示す図である
【図21】図1における健診機器の限界値(第1の閾値)を示す図である
【図22】健診基本料金と健診項目ごとの追加料金を示す料金テーブルの一例を示す図である
【図23】グループ形式で表示をした画面の一例を示す図である
【図24】新たに出力された列の表示位置を説明する図である
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
まず、本発明の実施の形態に係る健診情報処理システムについて説明する。
図1は、本実施の形態に係る健診情報処理システムのシステム構成を概略的に示すブロック図である。
【0014】
図1において、100は受付端末である。受付端末100は、ハンディターミナルやノート型パーソナルコンピュータ等の情報処理装置であり、本体にRF−IDのリーダ/ライタ等の入力装置209(図2)が着脱可能に接続されている。なお、上記入力装置209(図2)は本体に内蔵されていても良い。
【0015】
また、受付端末100には、不図示のバーコードリーダが接続されている。そして、受付端末100のRAM202(図2)には、受診者の受診者ID、健診番号、氏名、性別、年齢、生年月日を含む受診者情報を記憶する受診者一覧情報と、上記バーコードリーダが読み取った画像ファイル中のバーコードを識別して文字データに変換するプログラムと、後述する受付処理プログラムとが記憶されている。
【0016】
管理端末150は、受付端末100と同様に、ハンディターミナルやノート型パーソナルコンピュータ等の情報処理装置であり、本体にRF−IDのリーダ/ライタ等の入力装置209(図2)が着脱可能に接続されている。また、管理端末のRAM202(図2)には、健診結果ファイル(不図示)と、後述する回収処理プログラムとが記憶されている。
【0017】
健診工程端末A(111)〜N(129)(健診情報処理装置)のRAM202(図2)には、制御プログラムと、健診工程の処理プログラムと、各プログラムで使用する画面情報(ディスプレイ装置210に図11〜図14等の画面を表示するためのデータであり、各プログラムの中に含めても良い)と、図15、図16に示すメニューと各処理プログラムとを関連付けるための関連付情報ファイルと、各健診機器の機器設定情報(健診工程端末A(111)〜N(129)の設定情報)と、各健診機器とのデータのやり取りに用いられる通信プログラム(Bluetooth(登録商標)、IrDA、TSP/IP等の各通信手順やプロトコルに対応した通信プログラム)とが記憶されている。
なお、上記各通信プログラムの少なくとも一部をオペレーションシステムに含めてもよい。
【0018】
各健診工程端末には、同一のプログラム(制御プログラム、健診工程の処理プログラム、通信プログラム及びこれらプログラム用の画面情報や関連付情報ファイル)と全健診機器の機器設定情報とが記憶されているので、メニューで特定の健診工程(例えば血液検査)を選択するだけで任意の健診工程端末を任意の健診工程において使用することができる。
【0019】
健診機器A(110)〜N(128)は、健診に使用するX線撮影装置や血圧計、心電図測定機等の各種検査機器であり、健診工程端末A(111)〜N(129)とのデータのやり取りを可能にする外部インタフェース(例えばBluetoothやIrDA等)を備えている。
【0020】
また、健診機器A(110)〜N(128)は、健診工程端末A(111)〜N(129)と有線のケーブル(USBやIEEE1394、パラレル転送用ケーブル等)で接続しても良く、ピアツーピアやTCP/IP、FTP等で通信しても良い。
【0021】
記録媒体160は、各受診者が持ち運んで受診者情報(例えば受診者ID、健診番号、氏名、性別、年齢、生年月日)や各健診工程の検査データや通過データを記録するための媒体であり、例えばRF−IDやICカード、各種メモリカードを含むが、これらに限られずおよそデータの記憶/更新が可能で持ち運びが可能な程度に小型な記録媒体(例えばUSBメモリ等)であれば良い。
【0022】
また、以下の説明では、記録媒体160内にコントローラ(図示しない)を有するものとしているが、記録媒体160内にコントローラを有さずに、各入力装置209から指定されたアドレスに指定されたデータを記憶し、あるいは更新できる構成を有してもよい。
【0023】
なお、図1について、健診機器A(110)と健診工程端末A(111)のように2つが実線で結ばれている場合は、両者がケーブル(有線)で接続されていることを意味し、健診機器B(112)と健診工程端末B(113)のように2つが破線で結ばれている場合には両者が無線や赤外線で接続されていることを意味し、健診機器C(114)と健診工程端末C(115)のように2つが結ばれていない場合には、両者が接続されておらず、健診機器Cの測定結果を健診工程端末C115に手入力する場合を示している。
以下、本発明の情報処理システムを構成する各装置について説明する。
以下、図2を用いて、図1に示した各種端末(受付端末、各健診工程端末、管理端末)に適用可能な情報処理装置のハードウエア構成の一例について説明する。
【0024】
図2において、201はCPUで、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM203あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な各種プログラム等が記憶されている。
【0025】
202はRAMで、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM203あるいは外部メモリ211からRAM202にロードして、該ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0026】
また、205は入力コントローラで、入力装置209等からの入力を制御する。206はビデオコントローラで、液晶ディスプレイ等のディスプレイ装置210への表示を制御する。なお、ディスプレイ装置は、液晶ディスプレイに限られず、CRTディスプレイなどであっても良い。これらは必要に応じてクライアントが使用するものである。
【0027】
207はメモリコントローラで、ブートプログラム,各種のアプリケーション,フォントデータ,ユーザファイル,編集ファイル,各種データ等を記憶するハードディスク(HD)や、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
【0028】
208は通信I/Fコントローラで、ネットワーク(例えば、図1に示したLAN400)を介して外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信等が可能である。
【0029】
なお、CPU201は、例えばRAM202内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、ディスプレイ装置210上での表示を可能としている。また、CPU201は、ディスプレイ装置210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0030】
ハードウエア上で動作する各種プログラムは、外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM202にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。
プリンタコントローラ212は、サーマルドットライン方式プリンタ213等の印刷機を制御する。
スキャナコントローラ214は、スキャナ215等の識別器を制御する。
なお、全ての装置がこれらの構成を備えているわけではなく、必要なものを夫々備えていればよい。
次に図1における受付端末100が実行する受付処理について説明する。
【0031】
図3は、図1における受付端末が実行する受付処理の手順を示すフローチャートである。なお、本処理は、受付端末100のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行することにより実現される(すなわち、受付端末100のCPU201の制御の元で実行される)処理に対応する。
【0032】
図3において、まず、受付端末100のCPU201は、受付端末100のディスプレイ装置210に図17に示すような受付入力画面を表示し(ステップS301)、表示された受付入力画面の健診工程情報読込ボタン1701が押下されることにより健診工程情報(図20)の読み込みが指示されると(ステップS302)、外部から受信した、あるいは受付端末100が備えるUSB端子に挿入されたUSBメモリから当日の受診者の受診者ID、健診番号、氏名、性別、年齢、生年月日等の受診者情報と、受診者ID毎に受診しなければならない健診科目が設定された健診工程を示す情報(健診工程情報)とを読み込んで、メモリ等に記憶する(ステップS303)。
【0033】
図20は、健診工程情報の一例であり、全ての受診者IDや氏名、受診者ID毎の受診しなければならない健診科目(例えば、身長・体重、血圧、腹囲、視力等)が設定されている。すなわち、予め設定された全ての健診科目のうち、受診者が受診する健診科目と受診しない健診科目と受診が未確定の健診科目とを示す情報が、受診者毎(受診者ID毎)に設定されている。
【0034】
また、図20に示す健診工程情報には、例えば、「身長・体重」、「血圧」、「腹囲」、「視力」の順序で受診者に受診させるというような受診順序情報が設定されていても良い。
【0035】
図3に戻り、次いで、図17に示す受付入力画面の受診票スキャンボタン1702が押下されることにより受診票スキャンが指示されると(ステップS304)、受付端末100のCPU201は、受付端末100に接続されたスキャナを読込可能な状態に制御する。
【0036】
そして、各受診者が予め記入して持参した受診票(各受診者が自覚症状等を記入する一種の問診票)がスキャナにセットされ、該受診票の読み込み指示がなされると、受付端末100のCPU201は、該受診票をスキャンして、受付端末100のバーコード認識プログラムにより該受診票に予め印刷された一意のバーコードを認識してテキストデータ(受診者ID)に変換し、記憶領域に記憶する(ステップS305)。なお、上記スキャナはバーコードリーダであってもよい。
【0037】
次いで、受付端末100のCPU201は、上記受診票をスキャンすることで得られた受診者IDとステップS303で記憶した健診工程情報に含まれる受診者IDとを照合して、受診者IDが健診工程情報中に存在するか否かを判別する(ステップS306)。
【0038】
ステップS306の判別の結果、受診者IDが健診工程情報中に存在しないときは(ステップS306:NO)、エラーメッセージをディスプレイ装置210に表示して(ステップS309)、ステップS304の処理へ戻り、再度、受診票を読み込む処理を実行する。
【0039】
ステップS306の判別の結果、受診者IDが健診工程情報中に存在するときは(ステップS306:YES)、受付端末100のCPU201は、該当する受診者IDに対応する健診工程情報を読み出し、RAM202に記憶する(ステップS307)。
【0040】
例えば、上記受診票をスキャンすることで得られた受診者IDが「1」であった場合、図20に示す健診工程情報の受診者IDを検索すると、受診者IDが「1」のレコードがヒットする。そして、当該レコードから受診者IDが「1」、氏名が「田中」、受診しなければならない健診科目が、「身長・体重」、「血圧」であり、受診予定が未確定の健診科目が「視力」と「心電」であり、受診しなくてよい健診科目が「腹囲」である旨のデータ(健診工程情報)を取得する。
そして、当該健診工程情報を記録媒体160に送信して(ステップS308)、本処理を終了する。
【0041】
なお、記録媒体160のコントローラは、ステップS308で受診票に対応したユーザ(受診者)の健診工程情報のみを受信すると、該受信した健診工程情報を記録媒体160の不図示の記憶部に書き込む(記憶する)。このようにして、受診者の健診工程情報を記録媒体に記憶することが出来る。
次に、図1における各健診工程端末が実行する制御処理(健診機器と健診工程端末とを対応付ける処理)について説明する。
【0042】
図4は、図1における各健診工程端末が実行する制御処理(健診機器と健診工程機器とを対応付ける処理)の手順を示すフローチャートである。なお、本処理は、各健診工程端末(健診工程端末A(111)〜N(129))のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行することにより実現される(すなわち、健診工程端末のCPU201の制御のもとで実行される)処理に対応する。また、以下では、健診工程端末A111が実行する制御処理について説明するが、他の健診工程端末においても同様の処理が実行される。
【0043】
図4において、まず、健診工程端末A111の電源がオンにされて健診工程端末A111が起動されると、健診工程端末A111のCPU201は、図18に示すような健診システムメニューを初期メニュー画面としてディスプレイ装置210に表示する(ステップS401)。具体的には、CPU201は、図15に示すような関連付け情報ファイルをから読み出して、該読み出した関連付け情報ファイル内のメニュー情報(メニューNo、メニュー名等)に基づいて図18に示す健診システムメニューを表示するように制御する。
【0044】
図15は、関連付け情報ファイルの一例であり、図15に示すように関連付情報ファイルは、メニューNo、メニュー名、メニューを選択した場合に実行する処理プログラム名、健診機器の設定情報を記録した機器設定情報ファイル名等の情報を含む。
【0045】
図18は、健診工程端末の初期メニュー画面の一例である。図18の初期メニュー画面における各種設定ボタンが押下されると、サブメニュー(不図示)が表示される。そして、表示されたサブメニューにて入力や編集が行われる事で、BluetoothやIrDA等の各種通信手順の設定や新たな健診機器の設定ファイルの読み込み等を実行することができ、これらの各設定データはRAM202に記憶される。
【0046】
図4に戻り、各健診工程のプログラムを起動するためのタッチボタンである図18に示す健診システムメニューの「1.視力検査」〜「11.癌簡易検査」のいずれかのボタン(例えば「10、身長・体重」ボタン)が押下されて、選択ボタンのボタンが押下されることによりメニューが選択されると(ステップS402)、選択されたメニューに対応するプログラム名「prohigwei」が実行される(図15)。
【0047】
次いで、健診工程端末A111のCPU201は、RAM202に記憶されている関連付け情報ファイルに図16に示すように同一選択されたメニューに対して複数のメニューNo(1−1と1−2)が存在するか否かを判別する(ステップS403)。図16は、関連付け情報ファイルの他の例である。
【0048】
ステップS403の判別の結果、複数のメニューNoが存在するとき(ステップS403:YES)、つまり例えばメニューNoに枝番が付いている場合は、この複数の機器情報ファイルに対応する機器情報ファイル名から機器名称を読み出して不図示の画面に表示し(ステップS404)、複数のうちの一つがタッチにより選択されると(ステップS405)、処理をステップS406に進める。
ステップS403の判別の結果、複数のメニューNoが存在しないときは(ステップS403:NO)、そのまま処理をステップS406に進める。
【0049】
次いで、ステップS406では、選択されたメニューNo(及び機器)に基づいて、RAM202に記憶されている図15又は図16に示す関連付け情報ファイルの選択されたメニューNoに該当する機器設定情報ファイル名をRAM202等のワークエリアに読み込む。例えば、関連付け情報ファイルが図15に示す内容であり、「10.身長・体重」が選択された場合は、健診工程端末A111のCPU201は、選択に応じて機器設定情報ファイル「fashigwei」及び対応する処理プログラム名「prohigwei」を読み込む。
【0050】
次いで、ステップS407では、予め設定された全ての健診項目のうち、ステップS402で選択されたメニューに対応し、かつ、ステップS405で選択された機器に対応する第1の閾値を第1の閾値テーブル(図21)から取得する(ステップS407)。具体的には、ステップS405で選択された機器に対応する第1の閾値テーブル(図21)から、ステップS402で「身長・体重」が選択されると、第1の閾値として、「上限:250、下限:0」のみを取得する。
【0051】
なお、第1の閾値は、健診機器における限界値が設定されたテーブルであり、第1の閾値を超える値が計測された場合は、当該測定値はエラーであると判断出来る。
【0052】
次いで、健診工程端末A111のCPU201は、ステップS406で読み込んだプログラム名のプログラムを実行し(ステップS408)、処理プログラム画面(測定結果を表示する画面)をディスプレイ装置210に表示して(ステップS409)、本処理を終了する。
【0053】
本処理におけるステップS408では、ステップS402で「3.血圧検査」が選択されると、処理プログラム名「probldprs」を実行し、ステップS409では図19に示すような血圧測定の結果を表示するための画面をディスプレイ装置210に表示する。
【0054】
図4の制御処理によれば、健診工程端末において操作者が選択したメニューに対応する処理プログラムが実行されて、所望の健診工程における処理を実行できる。すなわち、どの健診項目の測定値を受け付けるのかを設定することができる。
次に、本実施の形態に係る健診情報処理システムが実行する健診情報処理について説明する。
次に、図5を用いて、本発明の実施形態において健診工程端末が行う処理について説明する。
なお、図5のフローチャートで示す処理については、健診工程端末のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0055】
ステップS501では、健診工程端末A111のCPU201は、ICカード(記録媒体160)を検知する。すなわち、健診工程端末A111の外部インタフェースに記録媒体160がかざされたことを検知する。
【0056】
ステップS502では、健診工程端末A111のCPU201は、ステップS501で検知した記録媒体160に記録されたカード識別情報や、受診者番号などの、受診者を識別するための情報を取得する。
【0057】
なお、記録媒体160に記録されている情報の一例を図10に示す。図10の例では、記録媒体160には、カード識別情報、受診者番号、受診者名、各健診項目の健診結果等が記録されている。
ステップS503では、健診工程端末A111のCPU201は、RAM202等に記憶された1列あたりの行数を取得する。
【0058】
ここで、1列あたりの行数とは、健診工程端末A111のディスプレイ装置210(画面)に表示される受診者番号が、1列あたりいくつ表示されるかを示す数値である。
本実施例では1列あたりの表示行数は10行であり(図7)、例えば図11〜図14のような画面となる。
【0059】
なお、1列あたりの表示行数は、任意に設定が可能であるものとし、図8に示すテーブルに格納されるものとする。また、本実施例では「列」と表現して説明するが、たとえば図23のように、グループを形成するものであれば、いずれの形態であってもよい。すなわち、受診者番号を表示する形式として、表形式(列と行)での表示に限られず、特定のひとまとまり(グループ)での表示であれば、いずれの形式であってもよい。
【0060】
ステップS504では、健診工程端末A111のCPU201は、ステップS502で取得した受診者番号が表示される(含まれる)列(グループ)を特定する。
【0061】
具体的には、ステップS502で取得した受診者番号と、ステップS503で取得した1列あたりの行数とから、どの列(どのグループ)に当該受診者番号が表示されるのかを特定する。
【0062】
例えば、1列あたりの行数が10行であり、取得した受診者番号が「0016」である場合は、受診者番号「16」は受診者番号「11」で始まる列(受診者番号11〜20が表示される列)に表示されることとなる。
ステップS505では、健診工程端末A111のCPU201は、ステップS504で特定された列がすでに画面に表示されているか否かを判断する。
【0063】
すなわち、当該列に含まれる受診者番号のうち、いずれか1つの受診者番号が受診済みであるかを判断する。本実施例においては、受診者番号11〜20のうち何れかの受診者番号の受診者が受診済みである場合には、当該列は既に表示されていることとなる。
【0064】
表示済みであると判断された場合(ステップS505:YES)は、処理をステップS507へ移行する。他方、表示されていないと判断された場合(ステップS505:NO)は処理をステップS506へ移行する。
ステップS506では、健診工程端末A111のCPU201は、ステップS504で特定された列を表示する。
【0065】
ここで、列を表示する際には、小さい番号から順番になる位置に特定された列を表示する。例えば、図24(A)のような画面が表示された状態で、受診者番号「23」を取得した場合、「21」から始まる列が表示されることになるが、当該列は、「11」から始まる列と「51」から始まる列の間に表示されることになる(図24(B))。
このような番号の小さい順に表示する制御により、どの列が表示されていてどの列が表示されていないのかを分かりやすく表示することが可能となる。
これは列ではなく図23のようなグループの場合であっても同様である。この場合には小さい番号のグループから順番に表示されるように制御される。
【0066】
また、最初から全ての列を表示しておき、取得した番号については識別可能に表示するという制御ではなく、ステップS506のような制御を行うことで、余計な列を表示されないため、より受診予定の受診者を予測しやすくなる。
【0067】
例えば、使用されている受診者番号が0〜100と3000〜3150といったように、間が大きく空いている場合には、間の列を表示すると受診予定の受診者がいないにもかかわらず多くの列が表示されることとなる。このような受診予定の受診者がいない列については、表示しない方が今後受診してくる受診者を予測しやすくなる。
【0068】
ステップS507では、健診工程端末A111のCPU201は、ステップS502で取得した受診者番号が画面上に表示されているか否かを判断する。すなわち、当該受診者番号が画面をスクロールしなければ見えない位置にあるのか、それとも既に画面上で見える位置にあるのかを判断する。
画面上の見える位置に表示されていると判断された場合(ステップS507:YES)は、処理をステップS509に移行する。
画面上に表示されていないと判断された場合(ステップS507:NO)は、処理をステップS508に移行する。
ステップS508では、健診工程端末A111のCPU201は、ステップS504で特定された列を画面上に表示させるべくスクロールする。
ステップS509では、健診工程端末A111のCPU201は、ステップS502で取得した受診者番号の画面上における表示を識別可能に変更する。
例えば、受診済みであることが分かるように、当該受診者番号の背景色を塗りつぶす等の処理を行う。
ステップS510では、健診工程端末A111のCPU201は、ステップS504で特定された列のうち、受診済みの受診者番号の数をカウントする。
なお、本実施例においては、受診済みの受診者番号の数をカウントするように構成しているが、未受診者数をカウントするようにしても良い。
ステップS511では、健診工程端末A111のCPU201は、ステップS504で特定された列のすべての受診者が受診済みであるかを判断する。
【0069】
具体的には、図8に示す1列あたりの行数と、ステップS504で特定された列の受診者数とが一致した場合には、当該列のすべての受診者が受診済みであると判定される。
ステップS511ですべての受診者が受診済みであると判定された場合(ステップS511:YES)は、処理をステップS515に移行する。
ステップS511で未受診の受診者がいると判定された場合(ステップS511:NO)は、処理をステップS512に移行する。
ステップS512では、健診工程端末A111のCPU201は、ステップS510でカウントされた受診済みの受診者番号数を表示する。
【0070】
ステップS513では、健診工程端末A111のCPU201は、ステップS504で特定された列に表示されている受診者番号のうち、未受診者の人数が予め設定された人数以下であるか否かを判断する。
【0071】
具体的には、1列あたりの行数と、当該列に含まれる受診者番号のうち受診済みの人数(ステップS510によりカウントされる数)との差を用いて、閾値と比較して判断する。
なお、ステップS510により未受診者数をカウントするように構成した場合は、当該カウントされた人数と閾値とを比較することにより判断する。
なお、予め設定された人数は、本実施例では図9に示すテーブルにより記憶されているものとし、本実施例では2人とする。
閾値以下であると判断した場合(ステップS513:YES)は、処理をステップS514に移行する。
閾値以下ではないと判断した場合(ステップS513:NO)は、本フローチャートの処理を終了する。
【0072】
ステップS514では、健診工程端末A111のCPU201は、ステップS504で特定された列のうち、未受診者の受診者番号を他の番号と識別可能に表示する。
【0073】
すなわち、当該列の受診者番号のうち、閾値以下の人数だけが未受診である場合には、当該受診者番号の受診者については未受診であり、受診忘れ等の可能性が高いことが想定される。このような場合に、ステップS514の処理により未受診者の番号を識別可能に表示することで、注意を喚起することが可能となる。
なお、本実施例ではステップS510で受診済みの受診者番号の数をカウントしているが、未受診の受診者番号の数をカウントするようにしても良い。
同様に、ステップS512では、未受診者数を表示しても良い。
【0074】
ステップS515では、健診工程端末A111のCPU201は、ステップS511ですべての受診者が受診済みであると判定された列を削除する(表示しないようにする)。
【0075】
このように、すべての受診者が受診済みである列を削除することで、未受診の受診者を把握することが容易になる。すなわち、表示される受診済みの受診者番号を少なくすることで、不要な情報が削除され、未受診であると考えられる受診者番号が明確となる。例えば図14における「21」〜「30」が表示された列については、すべての受診者が受診済みであるため、画面からは削除されることとなる。
次に、図11〜図14を用いて、図5のフローチャートで示す処理を説明する。
【0076】
図11に示す画面例は、誰も受診をしていない状態においてディスプレイ装置210に表示される画面例である。すなわち、いずれの受診者番号も取得していないため、いずれの列も表示がされていない。
図12に示す画面例は、受診者番号「16」の受診者のみが受診済みである状態において表示される画面の例である。
【0077】
すなわち図5に示すステップS502において受診者番号「16」を取得すると、ステップS506において受診者番号「11」から始まる列(1201)が画面に表示され、そのうち受診者番号「16」の箇所(1202)が他の箇所から識別可能に表示される(S509)。
図13に示す画面例は、受診者番号「11」から始まる列において、受診者番号「14」の受診者のみが未受診である場合に表示される画面の例である。
【0078】
すなわち、受診者番号「11」から始まる列(1301)において未受診者は受診者番号「14」の1名のみである。そのため図5のステップS513において閾値以下であると判断され、ステップS514において受診者番号「14」の箇所(1302)が識別可能な表示になる(本実施例においては斜線掛けで表示される)。
図14に示す画面例は、受診者番号「66」の受診者を受け付けた場合の画面であり、ステップS508においてスクロールされたことを示す画面例である。
【0079】
すなわち、受診者番号「66」の受診者を受け付けたことで、受診者番号「61」から始まる列(1401)が表示されるが、当該列は画面上に表示されていない位置にあったため、ステップS508においてスクロールされて(スクロールバー1403が右端に移動している)受診者番号「66」(1402)が表示されたことを示す。
なお、図12〜図14の画面に示す各列の最上部に表示されているカッコ書きの数字は、当該列の中で受診済みの人数を表す数値である。
なお、本実施例においては、受診済みの人数を表示するように構成しているが、未受診者数を表示するように構成してもよい。
【0080】
また、本実施例においては、出張健診などにおける受診者の情報を表示する仕組みを前提として説明しているが、本発明の適用場面は健康診断には限定されない。例えば、セミナーや講義などのように、出欠の確認をするような場面であれば適用可能である。すなわち、健診工程端末が行う処理である必要はなく、携帯端末やPCなどの情報処理装置が行ってもよい。
また、本実施例においては上述の通り健康診断に適用した場合を用いて説明したため、画面に表示する番号を「受診者番号」としたが、受診者番号以外の情報であってもよい。
次に、図1における管理端末150が実行する回収処理について図6を用いて説明する。
【0081】
図6は、図1における管理端末150が実行する回収処理の手順を示すフローチャートである。なお、本処理は、管理端末150のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行することにより実現される(即ち、管理端末150のCPU201の制御のもとで実行される)処理に対応する。
【0082】
図6において、まず、管理端末150のCPU201は、ディスプレイ装置210(タッチパネルを兼ねる)や入力装置209への操作を判定し、管理端末150の入力装置209にカード(記録媒体160)がタッチされると(ステップS601)、管理端末150のCPU201は、入力装置209を介して記録媒体160に対して当該記録媒体160に記録されている受診者情報及び検査データ(測定値)の読取要求を送信する(ステップS602)。
当該読取要求を受信した記録媒体160のコントローラは、受診者情報、及び検査データ(測定値)を管理端末150の入力装置209に送信する。
【0083】
次いで、管理端末150のCPU201は、管理端末150の入力装置209を介して一人分の受診者情報及び検査データを受信して(ステップS603)、管理端末150のRAM202等のワークエリアに記憶する(ステップS604)。
【0084】
次いで、管理端末150のCPU201は、RAM202に記憶される受診者情報と上記一人分の検査データを照合し(ステップS605)、未受診の健診工程がないか判定し(ステップS606)、判定結果を管理端末150のRAM202等のワークエリアに記憶する。
【0085】
次いで、管理端末150のCPU201は、管理端末150のディスプレイ装置210に図19に示すような検査結果及び判定結果画面を表示する(ステップS607)。図19は、管理端末の回収処理プログラム画面の一例である。管理端末150のCPU201は、図19の画面において、受信した受診者情報に基づいて受診者IDや氏名等を表示し、ステップS606の判定結果に基づいて受診済みか否かを表示する。
なお、図19に示す画面では、血液検査が未受診であり、それ以外の健診項目については受診済みであることを示している。
【0086】
図6に戻り、管理端末150のCPU201は、図19の画面の各ボタン(表示切替ボタン、印刷ボタン、登録ボタン)のタッチ(押下)を検知し(操作判定し)、表示切替ボタンが押下(タッチ)されたか否かを判別する(ステップS608)。表示切替ボタンが押下されたときは(ステップS608:YES)、管理端末150のCPU201は、図19の初期画面がディスプレイ装置210に表示されていた場合は、健診データ明細表示画面(不図示)に表示を切り替える。健診データ明細表示画面が表示されていた場合は、図19の初期画面に表示を切り替える(ステップS609)。そして、処理をステップS608に戻す。
【0087】
ステップS608の判別の結果、表示切替ボタンが押下されないときは(ステップS608でNO)、印刷ボタンが押下(タッチ)されたか否かを判別する(ステップS610)。印刷ボタンが押下されたときは、(ステップS610でYES)、管理端末150のCPU201は、RAM202等に記憶した受診者情報及び検査データに基づいて、受診者個人用の結果リストを印刷し(ステップS611)、処理をステップS608に戻す。
【0088】
ステップS610の判別の結果、印刷ボタンが押下されないときは(ステップS610でNO)、登録ボタンが押下(タッチ)されたか否かを判別し(ステップS612)、登録ボタンが押下されないときは(ステップS612でNO)、処理をステップS608に戻す。
【0089】
ステップS612の判別の結果、登録ボタンが押下されたときは(ステップS612でYES)、管理端末150のCPU201は、ステップS606における各検査データの検査漏れの判定結果に基づいて、未受診の項目があるか否かを判別し(ステップS613)、未受診の項目がある場合は(ステップS613でYES)、管理端末150のCPU201は、管理端末150の不図示のスピーカーから警告音を出力し、管理端末150のディスプレイ装置210に未受診である健診工程の名称と受診者ID及び氏名、再度該当する健診工程に行くように促すメッセージ(不図示)を表示し(ステップS614)、処理をステップS615に進める。
【0090】
ステップS613の判別の結果、未健診項目がないときは(ステップS613でNO)、管理端末150のCPU201は、健診結果ファイルに1人分の検査データ及び通過記録データを記憶する(ステップS615)。
【0091】
次いで、管理端末150のCPU201は処理をステップS616に移行する。なお、ステップS616の料金計算処理の詳細については、図7のフローチャートを用いて説明する。
【0092】
図7は、図6におけるステップS716の料金計算処理の詳細を示すフローチャートである。なお、本フローチャートの処理は、管理端末150のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行することにより実現される(即ち、管理端末のCPU201の制御のもとで実行される)処理に対応する。
ステップS701は、検査データから受診済みの健診項目を検索する。
次いで、ステップS702では、ステップS701で取得した受診済みの健診項目に対応する料金を、図22に示す料金表に基づき取得する。
次いで、ステップS703では、ステップS702で取得した料金の合計を基本料金に加算することで、健診料金を算出する。
また、計算された健診料金及びその内訳を管理端末150のディスプレイ装置210に表示させても良い。
図7の料金計算処理によれば、受診者の属性や受診した健診項目に応じて受診者毎にそれぞれ健診料金の計算を行うことが可能となる。
【0093】
上述した本実施の形態では、ディスプレイ装置210をタッチパネル付きのディスプレイとして説明したが、ディスプレイ装置210を通常のディスプレイとし、マウス等のポインティングデバイスを設けて入力を行うように構成してもよい。
また、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されてもよい。
【0094】
また、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記録媒体等としての実施の態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用してもよく、一つの機器からなる装置に適用してもよい。
【0095】
上述したように、図1に示した健診工程端末は、図15、図16に示した関連付情報ファイル、各健診機器とのインタフェース設定、各処理プログラム、及び各健診機器の設定情報を少なくとも記憶する。そして、健診工程端末のCPU201は、図18に示した各健診メニューのいずれかの選択に応じて、上記健診機器の設定情報と上記処理プログラムとを読み出して実行する。
【0096】
また、管理端末150は、受診者情報(各健診工程の各健診データ及び通過記録データのフォーマットを含む)を記憶する。また、管理端末150のCPU201は、記録媒体160から受診者IDと、上記健診データを読み出し、上記フォーマットと上記健診データとに基づいて検査洩れの有無を判定し、検査漏れがあると判定した場合に、検査漏れと判定した健診工程の健診データ復旧の要否を上記フォーマットに基づいて判定する(図9)。
【0097】
また、健診工程端末のCPU201は、各健診工程別の各健診機器別の設定情報を記憶し、上記処理プログラム(図15、図16)は、上記各メニューを選択した場合に当該選択した健診工程における複数の健診機器から1つを選択させて、当該選択された健診機器に関連付けられた設定情報を読み出して処理を実行する。
【0098】
以上の構成により、複数の処理プログラムを健診工程端末の記憶してメニューの選択に応じて所定の健診機器の設定を読み込んで対応する処理プログラムを健診工程端末のCPU201で実行するので、現有する様々な種類の健診機器及び様々な外部インタフェースに柔軟に対応可能で健診時の準備工数を大幅に削減可能な仕組みを提供することができる。
【0099】
なお、特に図示しないが、本発明に係る装置で読み取り可能な各種プログラムやデータを格納する記録媒体(記憶媒体)には、該記録媒体に記憶されるプログラム群を管理する情報、例えばバージョン情報,作成者等も記憶され、かつ、プログラム読み出し側のOS等に依存する情報、例えばプログラムを識別表示するアイコン等も記憶される場合もある。
【0100】
さらに、各種プログラムに従属するデータも上記ディレクトリに管理されている。また、インストールするプログラムやデータが圧縮されている場合に、解凍するプログラム等も記憶される場合もある。
【0101】
本実施の形態における各フローチャート、及び画面に示す機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。そして、その場合、不図示のCD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記録媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記録媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
【0102】
以上のように、前述した実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0103】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0104】
プログラムコードを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,DVD−ROM,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,EEPROM,シリコンディスク等を用いることができる。
【0105】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0106】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0107】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0108】
さらに、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムをネットワーク上のサーバ,データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【符号の説明】
【0109】
100 受付端末
110 健診機器A
111 健診工程端末A
150 管理端末
160 記録媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受診者を識別するための受診者番号を記憶する記録媒体と通信可能であり、受診者番号を画面に表示する情報処理装置であって、
画面に表示される受診者番号の1列あたりの行数を記憶する行数記憶手段と、
前記記録媒体から前記受診者番号を取得する受診者番号取得手段と、
前記受診者番号取得手段で取得した受診者番号と、前記行数記憶手段に記憶された1列あたりの行数とから、当該受診者番号が表示される列を特定する列特定手段と、
前記列特定手段で特定された列が画面に表示済みであるか否かを判断する表示判断手段と、
前記表示判断手段により表示済みであると判断された場合、当該受診者番号を他の受診者番号から識別可能に表示する表示制御手段とを備え、
前記表示制御手段は、前記表示判断手段により、前記列特定手段により特定された列が表示されていないと判断された場合は、前記列特定手段により特定された列を表示し、当該受診者番号を他の受診者番号から識別可能に表示することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記表示判断手段は、前記列特定手段により特定された列に含まれる受診者番号を、前記受診者番号取得手段で取得したか否かを判断することにより、当該列が表示済みであるか否かを判断することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示制御手段により、前記受診者番号取得手段で取得した受診者番号を識別可能に表示した際に、当該受診者番号が画面上で認識することが出来ない位置にある場合、当該受診者番号が画面上に表示されるようスクロールするスクロール手段をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記列特定手段により特定された列に含まれる受診者番号のうち、すでに前記受診者番号取得手段により取得済みの受診者番号の個数をカウントするカウント手段と、
前記カウント手段によりカウントされた個数を画面に表示する残個数表示手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記表示制御手段は、さらに、前記カウント手段によりカウントされた個数が、予め定められた数より少ない場合に、前記受診者番号取得手段により取得していない受診者番号を他の受診者番号から識別可能に表示することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
受診者を識別するための受診者番号を記憶する記録媒体と通信可能であり、画面に表示される受診者番号の1列あたりの行数を記憶し、受診者番号を画面に表示する情報処理装置であって、
前記情報処理装置の受診者番号取得手段が、前記記録媒体から前記受診者番号を取得する受診者番号取得工程と、
前記情報処理装置の列特定手段が、前記受診者番号取得工程で取得した受診者番号と、前記記憶された1列あたりの行数とから、当該受診者番号が表示される列を特定する列特定工程と、
前記情報処理装置の表示判断手段が、前記列特定工程で特定された列が画面に表示済みであるか否かを判断する表示判断工程と、
前記情報処理装置の表示制御手段が、前記表示判断工程により表示済みであると判断された場合、当該受診者番号を他の受診者番号から識別可能に表示する表示制御工程とを備え、
前記表示制御工程は、前記表示判断工程により前記列特定工程で特定された列が表示されていないと判断された場合は、前記列特定工程により特定された列を表示し、当該受診者番号を他の受診者番号から識別可能に表示することを特徴とする情報処理方法。
【請求項7】
受診者を識別するための受診者番号を記憶する記録媒体と通信可能であり、画面に表示される受診者番号の1列あたりの行数を記憶し、受診者番号を画面に表示する情報処理装置で実行可能なプログラムであって、
前記情報処理装置を、
前記記録媒体から前記受診者番号を取得する受診者番号取得手段と、
前記受診者番号取得手段で取得した受診者番号と、前記行数記憶手段に記憶された1列あたりの行数とから、当該受診者番号が表示される列を特定する列特定手段と、
前記列特定手段で特定された列が画面に表示済みであるか否かを判断する表示判断手段と、
前記表示判断手段により表示済みであると判断された場合、当該受診者番号を他の受診者番号から識別可能に表示する表示制御手段として機能させ、
前記表示制御手段は、前記表示判断手段により、前記列特定手段により特定された列が表示されていないと判断された場合は、前記列特定手段により特定された列を表示し、当該受診者番号を他の受診者番号から識別可能に表示することを特徴とするプログラム。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2012−194974(P2012−194974A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−46554(P2012−46554)
【出願日】平成24年3月2日(2012.3.2)
【出願人】(390002761)キヤノンマーケティングジャパン株式会社 (656)
【出願人】(312000206)キヤノンMJアイティグループホールディングス株式会社 (259)
【出願人】(592135203)キヤノンITソリューションズ株式会社 (528)
【Fターム(参考)】