情報処理装置、情報処理方法、及び、プログラム
【課題】モデル化対象に対して適切な規模の学習モデルを得る。
【解決手段】対象モジュール決定部22は、時系列パターン記憶モデルを、最小の構成要素であるモジュールとして有する学習モデルのうちの、尤度が最大のモジュールである最大尤度モジュール、又は、新規のモジュールを、時系列パターン記憶モデルのモデルパラメータを更新する対象の対象モジュールに決定し、更新部23は、学習データを用いて、対象モジュールのモデルパラメータを更新する。この場合に、対象モジュール決定部22は、学習データを用いて、最大尤度モジュールの学習を行った場合と、新規のモジュールの学習を行った場合とのそれぞれの場合の学習モデルの事後確率に基づいて、対象モジュールを決定する。本発明は、例えば、時系列のデータの学習等に適用できる。
【解決手段】対象モジュール決定部22は、時系列パターン記憶モデルを、最小の構成要素であるモジュールとして有する学習モデルのうちの、尤度が最大のモジュールである最大尤度モジュール、又は、新規のモジュールを、時系列パターン記憶モデルのモデルパラメータを更新する対象の対象モジュールに決定し、更新部23は、学習データを用いて、対象モジュールのモデルパラメータを更新する。この場合に、対象モジュール決定部22は、学習データを用いて、最大尤度モジュールの学習を行った場合と、新規のモジュールの学習を行った場合とのそれぞれの場合の学習モデルの事後確率に基づいて、対象モジュールを決定する。本発明は、例えば、時系列のデータの学習等に適用できる。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
逐次供給される観測値の時系列を、学習に用いる学習データとし、時系列パターンを記憶する時系列パターン記憶モデルを、最小の構成要素であるモジュールとして有する学習モデルを構成する各モジュールについて、前記モジュールにおいて、前記学習データが観測される尤度を求める尤度算出手段と、
前記学習モデルのうちの、前記尤度が最大のモジュールである最大尤度モジュール、又は、新規のモジュールを、前記時系列パターン記憶モデルのモデルパラメータを更新する対象のモジュールである対象モジュールに決定する対象モジュール決定手段と、
前記学習データを用いて、前記対象モジュールのモデルパラメータを更新する学習を行う更新手段と
を備え、
前記対象モジュール決定手段は、前記学習データを用いて、前記最大尤度モジュールの学習を行った場合と、前記新規のモジュールの学習を行った場合とのそれぞれの場合の前記学習モデルの事後確率に基づいて、前記尤度最大モジュール、又は、前記新規のモジュールを、前記対象モジュールに決定する
情報処理装置。
【請求項2】
前記対象モジュール決定手段は、
前記学習モデルの各モジュールについて、前記モジュールの学習に用いられた学習データの少なくとも一部を、そのモジュールに対応付けてバッファリングし、
前記学習モデルの各モジュールに対応付けてバッファリングされている前記学習データから、所定の数の前記学習データを、前記学習モデルのエントロピーの算出に用いる算出用データとして抽出し、
前記学習モデルの各モジュールの、前記所定の数の算出用データそれぞれに対する尤度を算出し、
前記算出用データに対する各モジュールの尤度を、前記学習モデルを構成するすべての前記モジュールについての総和が1になる値である確率に確率化し、
前記尤度を確率化して得られる前記確率を発生確率とする前記算出用データのエントロピーを算出し、
前記モジュールの、前記算出用データに対する尤度に比例する重みを用いた、前記所定の数の算出用データのエントロピーの重み付け加算値を、前記モジュールのエントロピーとして算出し、
前記学習モデルを構成するすべてのモジュールのエントロピーの総和を、前記学習モデルのエントロピーとして算出し、
前記学習モデルのエントロピーに比例する値を、前記学習モデルの事前確率とするとともに、前記尤度最大モジュール、又は、前記新規のモジュールにおいて、前記学習データが観測される尤度を、前記学習モデルにおいて、前記学習データが観測される尤度として、前記学習モデルの事前確率、及び、前記学習モデルにおいて、前記学習データが観測される尤度を用い、ベイズ推定によって、前記学習モデルの事後確率を算出する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記対象モジュール決定手段は、
前記学習データを用いて、前記最大尤度モジュールの学習を行った場合に得られる前記学習モデルである、既存モジュール学習処理後の学習モデルの事後確率に対する、前記新規のモジュールの学習を行った場合に得られる前記学習モデルである、新規モジュール学習処理後の学習モデルの事後確率の改善量を算出し、
前記事後確率の改善量に基づいて、前記尤度最大モジュール、又は、前記新規のモジュールを、前記対象モジュールに決定する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記対象モジュール決定手段は、
前記学習モデルが、複数個のモジュールで構成される場合、
前記学習モデルの事後確率に基づいて、前記尤度最大モジュール、又は、前記新規のモジュールを、前記対象モジュールに決定し、
前記学習モデルが、1個のモジュールで構成される場合、
前記学習モデルの各モジュールの尤度のうちの、最大値である最大尤度と、閾値である閾値尤度とを比較し、
前記最大尤度が閾値尤度以上である場合に、前記最大尤度モジュールを、前記対象モジュールに決定し、
前記最大尤度が閾値尤度以上でない場合に、前記新規のモジュールを、前記対象モジュールに決定する
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記対象モジュール決定手段は、
前記学習モデルが、1個のモジュールで構成される場合に、前記新規のモジュールが、前記対象モジュールに決定されるときの、前記事後確率の改善量が0であるとして、前記学習モデルのエントロピーに比例する値である、前記学習モデルの事前確率を、前記学習モデルのエントロピーから算出するための比例定数を算出し、
前記学習モデルが、複数個のモジュールで構成される場合、前記比例定数を用いて、前記事後確率の改善量を算出する
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記学習モデルは、HMM(Hidden Markov Model)を、前記モジュールとして有する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記対象モジュール決定手段は、
前記学習モデルの各モジュールについて、前記モジュールの学習に用いられた学習データの少なくとも一部を、そのモジュールに対応付けてバッファリングし、
前記学習モデルの各モジュールに対応付けてバッファリングされている前記学習データから、所定の数の前記学習データを、前記学習モデルのエントロピーの算出に用いる算出用データとして抽出し、
前記学習モデルの各モジュールの、前記所定の数の算出用データそれぞれに対する尤度を算出し、
前記学習モデルの各モジュールの、前記所定の数の算出用データそれぞれに対する尤度を用いて、前記学習モデルのエントロピーを算出し、
前記学習モデルのエントロピーを用いて、前記学習モデルの事後確率を算出する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
情報処理装置が、
逐次供給される観測値の時系列を、学習に用いる学習データとし、時系列パターンを記憶する時系列パターン記憶モデルを、最小の構成要素であるモジュールとして有する学習モデルを構成する各モジュールについて、前記モジュールにおいて、前記学習データが観測される尤度を求める尤度算出ステップと、
前記学習モデルのうちの、前記尤度が最大のモジュールである最大尤度モジュール、又は、新規のモジュールを、前記時系列パターン記憶モデルのモデルパラメータを更新する対象のモジュールである対象モジュールに決定する対象モジュール決定ステップと、
前記学習データを用いて、前記対象モジュールのモデルパラメータを更新する学習を行う更新ステップと
を含み、
前記対象モジュール決定ステップでは、前記学習データを用いて、前記最大尤度モジュールの学習を行った場合と、前記新規のモジュールの学習を行った場合とのそれぞれの場合の前記学習モデルの事後確率に基づいて、前記尤度最大モジュール、又は、前記新規のモジュールを、前記対象モジュールに決定する
情報処理方法。
【請求項9】
逐次供給される観測値の時系列を、学習に用いる学習データとし、時系列パターンを記憶する時系列パターン記憶モデルを、最小の構成要素であるモジュールとして有する学習モデルを構成する各モジュールについて、前記モジュールにおいて、前記学習データが観測される尤度を求める尤度算出手段と、
前記学習モデルのうちの、前記尤度が最大のモジュールである最大尤度モジュール、又は、新規のモジュールを、前記時系列パターン記憶モデルのモデルパラメータを更新する対象のモジュールである対象モジュールに決定する対象モジュール決定手段と、
前記学習データを用いて、前記対象モジュールのモデルパラメータを更新する学習を行う更新手段と
して、コンピュータを機能させるためのプログラムであり、
前記対象モジュール決定手段は、前記学習データを用いて、前記最大尤度モジュールの学習を行った場合と、前記新規のモジュールの学習を行った場合とのそれぞれの場合の前記学習モデルの事後確率に基づいて、前記尤度最大モジュール、又は、前記新規のモジュールを、前記対象モジュールに決定する
プログラム。
【請求項1】
逐次供給される観測値の時系列を、学習に用いる学習データとし、時系列パターンを記憶する時系列パターン記憶モデルを、最小の構成要素であるモジュールとして有する学習モデルを構成する各モジュールについて、前記モジュールにおいて、前記学習データが観測される尤度を求める尤度算出手段と、
前記学習モデルのうちの、前記尤度が最大のモジュールである最大尤度モジュール、又は、新規のモジュールを、前記時系列パターン記憶モデルのモデルパラメータを更新する対象のモジュールである対象モジュールに決定する対象モジュール決定手段と、
前記学習データを用いて、前記対象モジュールのモデルパラメータを更新する学習を行う更新手段と
を備え、
前記対象モジュール決定手段は、前記学習データを用いて、前記最大尤度モジュールの学習を行った場合と、前記新規のモジュールの学習を行った場合とのそれぞれの場合の前記学習モデルの事後確率に基づいて、前記尤度最大モジュール、又は、前記新規のモジュールを、前記対象モジュールに決定する
情報処理装置。
【請求項2】
前記対象モジュール決定手段は、
前記学習モデルの各モジュールについて、前記モジュールの学習に用いられた学習データの少なくとも一部を、そのモジュールに対応付けてバッファリングし、
前記学習モデルの各モジュールに対応付けてバッファリングされている前記学習データから、所定の数の前記学習データを、前記学習モデルのエントロピーの算出に用いる算出用データとして抽出し、
前記学習モデルの各モジュールの、前記所定の数の算出用データそれぞれに対する尤度を算出し、
前記算出用データに対する各モジュールの尤度を、前記学習モデルを構成するすべての前記モジュールについての総和が1になる値である確率に確率化し、
前記尤度を確率化して得られる前記確率を発生確率とする前記算出用データのエントロピーを算出し、
前記モジュールの、前記算出用データに対する尤度に比例する重みを用いた、前記所定の数の算出用データのエントロピーの重み付け加算値を、前記モジュールのエントロピーとして算出し、
前記学習モデルを構成するすべてのモジュールのエントロピーの総和を、前記学習モデルのエントロピーとして算出し、
前記学習モデルのエントロピーに比例する値を、前記学習モデルの事前確率とするとともに、前記尤度最大モジュール、又は、前記新規のモジュールにおいて、前記学習データが観測される尤度を、前記学習モデルにおいて、前記学習データが観測される尤度として、前記学習モデルの事前確率、及び、前記学習モデルにおいて、前記学習データが観測される尤度を用い、ベイズ推定によって、前記学習モデルの事後確率を算出する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記対象モジュール決定手段は、
前記学習データを用いて、前記最大尤度モジュールの学習を行った場合に得られる前記学習モデルである、既存モジュール学習処理後の学習モデルの事後確率に対する、前記新規のモジュールの学習を行った場合に得られる前記学習モデルである、新規モジュール学習処理後の学習モデルの事後確率の改善量を算出し、
前記事後確率の改善量に基づいて、前記尤度最大モジュール、又は、前記新規のモジュールを、前記対象モジュールに決定する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記対象モジュール決定手段は、
前記学習モデルが、複数個のモジュールで構成される場合、
前記学習モデルの事後確率に基づいて、前記尤度最大モジュール、又は、前記新規のモジュールを、前記対象モジュールに決定し、
前記学習モデルが、1個のモジュールで構成される場合、
前記学習モデルの各モジュールの尤度のうちの、最大値である最大尤度と、閾値である閾値尤度とを比較し、
前記最大尤度が閾値尤度以上である場合に、前記最大尤度モジュールを、前記対象モジュールに決定し、
前記最大尤度が閾値尤度以上でない場合に、前記新規のモジュールを、前記対象モジュールに決定する
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記対象モジュール決定手段は、
前記学習モデルが、1個のモジュールで構成される場合に、前記新規のモジュールが、前記対象モジュールに決定されるときの、前記事後確率の改善量が0であるとして、前記学習モデルのエントロピーに比例する値である、前記学習モデルの事前確率を、前記学習モデルのエントロピーから算出するための比例定数を算出し、
前記学習モデルが、複数個のモジュールで構成される場合、前記比例定数を用いて、前記事後確率の改善量を算出する
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記学習モデルは、HMM(Hidden Markov Model)を、前記モジュールとして有する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記対象モジュール決定手段は、
前記学習モデルの各モジュールについて、前記モジュールの学習に用いられた学習データの少なくとも一部を、そのモジュールに対応付けてバッファリングし、
前記学習モデルの各モジュールに対応付けてバッファリングされている前記学習データから、所定の数の前記学習データを、前記学習モデルのエントロピーの算出に用いる算出用データとして抽出し、
前記学習モデルの各モジュールの、前記所定の数の算出用データそれぞれに対する尤度を算出し、
前記学習モデルの各モジュールの、前記所定の数の算出用データそれぞれに対する尤度を用いて、前記学習モデルのエントロピーを算出し、
前記学習モデルのエントロピーを用いて、前記学習モデルの事後確率を算出する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
情報処理装置が、
逐次供給される観測値の時系列を、学習に用いる学習データとし、時系列パターンを記憶する時系列パターン記憶モデルを、最小の構成要素であるモジュールとして有する学習モデルを構成する各モジュールについて、前記モジュールにおいて、前記学習データが観測される尤度を求める尤度算出ステップと、
前記学習モデルのうちの、前記尤度が最大のモジュールである最大尤度モジュール、又は、新規のモジュールを、前記時系列パターン記憶モデルのモデルパラメータを更新する対象のモジュールである対象モジュールに決定する対象モジュール決定ステップと、
前記学習データを用いて、前記対象モジュールのモデルパラメータを更新する学習を行う更新ステップと
を含み、
前記対象モジュール決定ステップでは、前記学習データを用いて、前記最大尤度モジュールの学習を行った場合と、前記新規のモジュールの学習を行った場合とのそれぞれの場合の前記学習モデルの事後確率に基づいて、前記尤度最大モジュール、又は、前記新規のモジュールを、前記対象モジュールに決定する
情報処理方法。
【請求項9】
逐次供給される観測値の時系列を、学習に用いる学習データとし、時系列パターンを記憶する時系列パターン記憶モデルを、最小の構成要素であるモジュールとして有する学習モデルを構成する各モジュールについて、前記モジュールにおいて、前記学習データが観測される尤度を求める尤度算出手段と、
前記学習モデルのうちの、前記尤度が最大のモジュールである最大尤度モジュール、又は、新規のモジュールを、前記時系列パターン記憶モデルのモデルパラメータを更新する対象のモジュールである対象モジュールに決定する対象モジュール決定手段と、
前記学習データを用いて、前記対象モジュールのモデルパラメータを更新する学習を行う更新手段と
して、コンピュータを機能させるためのプログラムであり、
前記対象モジュール決定手段は、前記学習データを用いて、前記最大尤度モジュールの学習を行った場合と、前記新規のモジュールの学習を行った場合とのそれぞれの場合の前記学習モデルの事後確率に基づいて、前記尤度最大モジュール、又は、前記新規のモジュールを、前記対象モジュールに決定する
プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【図55】
【図56】
【図57】
【図58】
【図59】
【図60】
【図61】
【図62】
【図63】
【図64】
【図65】
【図66】
【図67】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【図55】
【図56】
【図57】
【図58】
【図59】
【図60】
【図61】
【図62】
【図63】
【図64】
【図65】
【図66】
【図67】
【公開番号】特開2011−59816(P2011−59816A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−206434(P2009−206434)
【出願日】平成21年9月7日(2009.9.7)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年9月7日(2009.9.7)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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