情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
【課題】ポインティング位置の移動によって所定の機能を実行する際に誤動作の可能性を低減する情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置100は、操作画面に対する操作体Fの位置を検出する検出部114と、上記検出部の検出結果に基づいて、所定の機能と関連づけられた機能オブジェクト50、及び、上記所定の機能の実行処理と関連付けられた実行オブジェクト70を含むオブジェクトを、上記操作体がポイントするオブジェクトと関連するオブジェクトが順次展開するよう上記操作画面に表示させる制御部120とを有し、上記制御部は、上記検出部により上記操作体のポイント位置の上記機能オブジェクト上から上記実行オブジェクト上への遷移が検出されると、上記機能の実行処理を実行させる。
【解決手段】情報処理装置100は、操作画面に対する操作体Fの位置を検出する検出部114と、上記検出部の検出結果に基づいて、所定の機能と関連づけられた機能オブジェクト50、及び、上記所定の機能の実行処理と関連付けられた実行オブジェクト70を含むオブジェクトを、上記操作体がポイントするオブジェクトと関連するオブジェクトが順次展開するよう上記操作画面に表示させる制御部120とを有し、上記制御部は、上記検出部により上記操作体のポイント位置の上記機能オブジェクト上から上記実行オブジェクト上への遷移が検出されると、上記機能の実行処理を実行させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
グラフィカルユーザインタフェース(GUI:Graphical User Interface)は、コンピュータグラフィックス及びポインティングデバイスを用いたユーザインタフェースである。ユーザは、画面上に表示されたグラフィックに対してポインティングデバイスを用いた操作を行うことによって、各種の入力操作を行うことができる。GUIは、直感的な操作を可能とするため、現在広く普及している。
【0003】
ユーザは、ポインティングデバイスを用いて、各種の機能を示すグラフィックオブジェクトの中から所望の機能を表すオブジェクトに対し実行確定操作をすることにより、目的とする機能を実行させることができる。ポインティングデバイスによる実行確定操作は、例えばポインティングデバイスがマウスである場合には、マウスを操作することによって、対象とするオブジェクト上にカーソルを動かし、オブジェクトをクリックすることにより行われることが一般的である。また、ポインティングデバイスがタッチスクリーンである場合には、タッチスクリーン上の、対象とするオブジェクトが表示された位置を指でタッチすることにより実行確定操作が行われることが一般的である。
【0004】
一方、近年、ポインティングデバイスの一種として、タッチスクリーン上に非接触状態の指の位置を検出する座標入力装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−65730号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
例えば、この非接触で操作することのできるポインティングデバイスを用いたGUI操作の場合には、従来のマウスによるクリック操作及びタッチスクリーンへのタッチ操作に代わって、ポインティング位置の移動によって所定の機能を実行するGUIが考えられる。ところが、この場合、単純に所定の機能を示すグラフィックオブジェクト上へポインティング位置が移動したことを検知することで当該機能を実行させると、誤動作の可能性が増大してしまい、操作性を損なう可能性があった。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、ポインティング位置の移動によって所定の機能を実行する際に、誤動作の可能性を低減することのできる、新規かつ改良された情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、操作画面に対する操作体の位置を検出する検出部と、上記検出部の検出結果に基づいて、所定の機能と関連づけられた機能オブジェクト、及び、上記所定の機能の実行処理と関連付けられた実行オブジェクトを含むオブジェクトを、上記操作体がポイントするオブジェクトと関連するオブジェクトが順次展開するよう上記操作画面に表示させる制御部とを有し、上記制御部は、上記検出部により上記操作体のポイント位置の上記機能オブジェクト上から上記実行オブジェクト上への遷移が検出されると、上記機能の実行処理を実行させる、情報処理装置が提供される。
【0009】
かかる構成によれば、情報処理装置は、操作画面上において、操作体が機能オブジェクト上から実行オブジェクト上に遷移したことを検出すると、機能オブジェクトに関連づけられた所定の機能の実行処理を実行させる。このため、情報処理装置は、操作体の移動だけで所定の機能を実行することができる。このとき、所定の機能と関連づけられた機能オブジェクトをポイントしたことの検出によって、所定の機能の実行処理が行われてしまうとすれば、誤動作の可能性が高まる危険性があるが、機能オブジェクト上の操作体を検出した後に、実行オブジェクト上の操作体を検出しなければ所定の機能の実行処理は行われない。このため、誤動作を防止しつつ、操作体の移動という簡易な操作によって所定の機能を実行させることができる。上記検出部が、非接触により操作体の位置を検出することのできる装置である場合には、操作体が操作画面に接触することなく所定の機能の実行処理まで完了することができるため好適である。
【0010】
また、上記制御部は、上記検出部により検出される上記操作体のポイント位置の移動履歴に基づいて、上記オブジェクトの上記操作画面中の表示位置を制御してもよい。
【0011】
また、上記制御部は、順次表示される上記オブジェクトへの上記操作体の進入角度の履歴に基づいて、表示する上記オブジェクトの、上記ポイントされたオブジェクトに対する表示位置を制御してもよい。
【0012】
また、上記制御部は、複数の上記機能オブジェクトの配置に基づいて、表示するオブジェクトの上記機能オブジェクトに対する表示位置を制御してもよい。
【0013】
また、上記検出部は、非接触の上記操作体の位置を検出し、上記位置の情報は、上記操作画面と上記操作体との距離を含んでもよい。
【0014】
また、上記制御部は、上記操作画面と上記操作体との距離に応じて、上記オブジェクトの表示サイズを制御してもよい。
【0015】
また、上記制御部は、上記操作画面と上記操作体との距離が遠いほど上記オブジェクトの表示サイズが大きくなるように上記表示サイズを制御してもよい。
【0016】
また、上記制御部は、上記操作画面と上記操作体との距離が所定の距離以上となると、表示させた上記オブジェクトが、展開時と逆の順番で順次畳まれるよう上記操作画面の表示を制御してもよい。
【0017】
また、上記制御部は、表示させた上記オブジェクトが、展開表示の速度よりも遅い速度で畳まれるよう上記操作画面の表示を制御してもよい。
【0018】
また、上記制御部は、上記操作体が上記機能オブジェクトをポイントした後、表示されるオブジェクト上に接触すると、上記機能オブジェクトに関連づけられた機能を実行させてもよい。
【0019】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、操作画面に対する操作体の位置を検出部により検出するステップと、上記検出部の検出結果に基づいて、所定の機能と関連づけられた機能オブジェクト、及び、上記機能の実行処理と関連付けられた実行オブジェクトを含むオブジェクトの上記操作画面への表示を、上記操作体がポイントするオブジェクトと関連するオブジェクトを順次展開表示させるように制御するステップと、上記検出するステップにより上記操作体のポイント位置の上記機能オブジェクト上から上記実行オブジェクト上への遷移が検出されると、上記機能を実行させるステップと、を含む、情報処理方法が提供される。
【0020】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータを、操作画面に対する操作体の位置を検出する検出部と、上記検出部の検出結果に基づいて、所定の機能と関連づけられた機能オブジェクト、及び、上記機能の実行処理と関連付けられた実行オブジェクトを含むオブジェクトを、上記操作体がポイントするオブジェクトと関連するオブジェクトが順次展開するよう上記操作画面に表示させる制御部とを有し、上記制御部は、上記操作体のポイント位置の上記機能オブジェクト上から上記実行オブジェクト上への遷移が検出されると、上記機能を実行させる情報処理装置として機能させるための、プログラムが提供される。
【0021】
プログラムは、コンピュータが備える記憶装置に格納され、コンピュータが備えるCPUに読み込まれて実行されることにより、そのコンピュータを上記情報処理装置として機能させることができる。また、プログラムが記録された、コンピュータによって読み取り可能な記録媒体も提供される。記録媒体は、例えば磁気ディスク、光ディスク、およびMO(Magneto Optical)ディスクなどである。磁気ディスクとしては、ハードディスクおよび円盤型磁性体ディスクなどがあげられる。また、光ディスクとしては、CD(Compact Disc、DVD−R(Digital Versatile Disc Recordable)およびBD(Blu−Ray Disc(登録商標))などがあげられる。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように本発明によれば、ポインティング位置の移動によって所定の機能を実行する際に誤動作の可能性を低減する情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図2】同実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す説明図である。
【図3】同実施形態に係る情報処理装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
【図4】同実施形態に係る情報処理装置の第1の動作例を示すフローチャートである。
【図5】操作とオブジェクト表示の一例を示す説明図である。
【図6】選択肢が複数出現する場合の操作とオブジェクト表示の一例を示す説明図である。
【図7】キャンセル操作とオブジェクト表示の一例を示す説明図である。
【図8】キャンセル操作とオブジェクト表示の他の一例を示す説明図である。
【図9】機能オブジェクトの位置と誘導オブジェクトの位置の関係の一例の説明図である。
【図10】機能オブジェクトの位置と誘導オブジェクトの位置の関係の他の一例の説明図である。
【図11】操作体の移動軌跡とオブジェクトの表示位置との関係の一例の説明図である。
【図12】操作体の移動軌跡とオブジェクトの表示位置との関係の他の一例の説明図である。
【図13】操作体の移動軌跡とオブジェクトの表示位置との関係の他の一例の説明図である。
【図14】オブジェクトの形状及び配置の他の一例を示す説明図である。
【図15】オブジェクトの形状及び配置の他の一例を示す説明図である。
【図16】同実施形態に係る情報処理装置の第2の動作例を示すフローチャートである。
【図17】機能オブジェクトのリストに対する操作の一例を示す説明図である。
【図18】機能オブジェクトのリストに対する操作の他の一例を示す説明図である。
【図19】近接操作途中で接触操作を行う一例を示す説明図である。
【図20】近接操作途中で接触操作を行う他の一例を示す説明図である。
【図21】操作画面と操作体との距離に応じた表示の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0025】
なお、説明は、以下の順序で行うものとする。
1.情報処理装置の概要
2.情報処理装置の機能構成
3.第1の動作例
4.第2の動作例
【0026】
<1.情報処理装置の概要>
[情報処理装置のハードウェア構成例]
まず、図1及び図2を参照して、本発明の実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成について説明する。なお、図1は、本実施形態に係る情報処理装置100のハードウェア構成例を示すブロック図である。図2は、本実施形態に係る情報処理装置100のハードウェア構成例を示す説明図である。
【0027】
本実施形態に係る情報処理装置100は、図1に示すように、CPU101と、RAM(Random Access Memory)102と、不揮発性メモリ103と、表示装置104と、近接タッチセンサ105とを有する。
【0028】
情報処理装置100は、表示装置の表示面上における操作体の接触位置を検出可能であり、かつ、表示装置の表示面と当該表示面の上方にある操作体との近接距離を検出可能な検出部を備える装置である。情報処理装置100は、PC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistants)、家庭用ゲーム機器、家電機器などであってもよい。また、情報処理装置100は、携帯電話、PHS(Personal Handyphone System)、携帯用音楽再生装置、携帯用映像処理装置、携帯用ゲーム機器などの情報処理装置であってもよい。
【0029】
CPU101は、演算処理装置および制御装置として機能し、各種プログラムに従って情報処理装置100内の動作全般を制御する。また、CPU101は、マイクロプロセッサであってもよい。RAM102は、CPU101の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する。これらはCPUバスなどから構成されるホストバスにより相互に接続されている。不揮発性メモリ103は、CPU101が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。不揮発性メモリ103は、例えばROM(Read Only Memory)やフラッシュメモリ等の記憶媒体を用いることができる。
【0030】
表示装置104は、情報を出力する出力装置の一例である。表示装置104として、例えば液晶ディスプレイ(LCD)装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置などを用いることができる。近接タッチセンサ105は、ユーザが情報を入力する入力装置の一例であって、情報を入力ための入力手段と、ユーザによる入力に基づいて入力信号を生成し、CPU101に出力する入力制御回路などから構成されている。
【0031】
この近接タッチセンサ105は、図2に示すように、表示装置104上に重ねて設けられ、表示装置104の表示画面に対する操作体の位置を検出する位置検出装置である。操作体は、例えば典型的にはユーザの指であり、ユーザが操作情報を入力するために用いるものである。従来のタッチスクリーンにおいては、表示面上に接触しなければ操作情報を入力することができなかった。このため、表示面が汚れる、または、爪が長い場合等には操作しづらく表示面を傷つけてしまう可能性があるといった問題があった。これに対し、近接タッチセンサ105は、表示面上に触れていない操作体の位置を検出することができる。このとき、近接タッチセンサ105は、操作体の位置を検出することのできる検出領域を有する。以下、この検出領域を近接領域という。ユーザは、この近接領域内で表示装置104の表示画面に表示されたグラフィックオブジェクトに対して各種のジェスチャーを行うことによって、操作情報を入力することができる。
【0032】
GUIにおいては、上述の通り、所定の機能を示すグラフィックオブジェクトに対する操作情報に応じて、当該機能を実行する制御がなされている。従来、所望の機能を実行するためには、当該機能を示すグラフィックオブジェクトに対して、マウスにより「クリック操作」を行う、または、タッチスクリーン上のグラフィックオブジェクト上の位置をタッチする「タッチ操作」を行っていた。
【0033】
表示面に接触せずに操作情報を入力する場合には、接触型のタッチスクリーンと比較して操作情報の検出領域が広い。このため、単純に所望の機能を示すグラフィックオブジェクト上の操作体を検知することによって機能の実行を行ってしまうと、情報処理装置100の誤動作が増大する可能性が高い。このため、本実施形態においては、誤動作を防止するために、当該機能を実行させるための表示画面へのグラフィックオブジェクトの表示と、該表示画面に対する操作体の操作情報に応じた動作とを制御する。
【0034】
かかる制御の具体例について説明するために、次に情報処理装置100の機能構成について説明する。なお、以下では、本実施形態に係る情報処理装置100は、上述の構成を有する装置として説明するが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、情報処理装置100は、マウス等のように、表示装置に表示された情報に対して、ポインティング操作及びクリック操作を行うことの可能な入力デバイスを接続して用いるものであってもよい。ただし、本実施形態のように表示面と指との近接距離を検出できる近接タッチセンサ105を用いることで、指の3次元空間での動きも検出することができ、多様な操作入力を行うことができる。あるいは、表示面における操作体の接触位置と、操作体によって表示面の押し込む圧力とを検出可能な情報処理装置であってもよい。
【0035】
<2.情報処理装置の機能構成>
次に、図3を用いて、情報処理装置100の機能構成について説明する。図3は、情報処理装置100の機能構成を示すブロック図である。情報処理装置100は、入力表示部110と、制御部120と、実行処理部130とを主に有する。
【0036】
入力表示部110は、情報を表示するとともに情報を入力するための機能部であって、表示部112と検出部114とをさらに有する。表示部112は、図1の表示装置104に対応する機能構成であり、制御部120の制御に従ってユーザに表示画面を提供する。また、検出部114は、図1の近接タッチセンサ105に対応する機能構成であり、例えば静電容量型のタッチセンサを用いることができる。検出部114は、表示部112の表示画面に対する操作体の位置を非接触で検出する機能を有する。また、検出部114は、表示画面がx軸及びy軸により定義される平面であるとすると、当該平面内の(x,y)位置を検出する機能を有する。また、検出部114は、x軸及びy軸に対して垂直方向となるz軸方向の表示画面からの距離をさらに検出してもよい。検出部114は、検出された操作体の位置を制御部120に入力する。
【0037】
制御部120は、情報処理装置100全体の動作を制御する機能を有する。制御部120は、主に検出部114から入力された検出結果に基づいて、表示部112に表示させる表示画面の内容を制御するとともに、表示画面に対するユーザの操作情報を検出部114から取得すると、該操作情報に基づいて各種機能の実行可否を判断して実行処理部130の動作を制御する。実行処理部130は、制御部120の制御に従って各種の機能の実行処理を行う機能部である。
【0038】
本実施形態に係る情報処理装置100の制御部120は、所定の機能と関連づけられた機能オブジェクト及び当該機能の実行処理と関連づけられた実行オブジェクトを含むオブジェクトを操作画面に表示させる。このとき、制御部120は、操作体がポイントするオブジェクトと関連するオブジェクトが順次展開するようにオブジェクトを操作画面に表示させる。そして、操作体の位置が機能オブジェクト上から実行オブジェクト上に移動したことが検知されると、制御部120は、当該機能を実行するよう実行処理部130を制御する。
【0039】
この情報処理装置100の情報処理方法について、次に2つの実施例を挙げて説明する。まず図4〜図15を用いて、単独の機能オブジェクトに対する操作についての第1の動作例について説明し、次に図16〜図21を用いて、機能オブジェクトのリストに対する操作についての第2の動作例について説明する。
【0040】
<3.第1の動作例>
図4は、情報処理装置100の第1の動作例を示すフローチャートである。第1の動作例は、単独の機能オブジェクトに対する操作とそのときのオブジェクト表示に関する。
【0041】
図4を参照すると、まず、情報処理装置100は、検出部114により、操作体である指が近接領域内にあるか否かを判断する(S102)。そして、指が近接領域内にあることが検出された場合には、次に、検出部114は、指が対象GUIの選択領域内に入ったか否かを判断する(S104)。
【0042】
ここで、対象GUIは、情報処理装置100の有する所定の機能を示す機能オブジェクトである。ステップS104においては、表示画面に表示された対象GUIに対する操作の有無が判断される。また、対象GUIの選択領域は、対象GUIの形状及び表示位置に応じた領域であり、その領域内に操作体が存在することが検出された場合に、対象GUIの選択を示す操作情報が入力される領域である。
【0043】
ステップS104において指が対象GUIの選択領域に入ったことが検出されると、制御部120は、対象GUIの近傍に誘導GUIを表示させる(S106)。そして、検出部114は、指が誘導GUIの選択領域内に入ったか否かを判断する(S108)。ステップS108において、指が誘導GUIの選択領域内に入ったことが検出されると、制御部120は、現時点における誘導GUIが終端GUIであるか否かを判断する(S110)。
【0044】
終端GUIは、次に遷移するGUIが存在しないGUIであり、実行オブジェクトである。すなわち、その時点における誘導GUIが終端GUIでない場合には、次に遷移するGUIが存在するため、制御部120は、次の誘導GUIを表示させる(S112)。そしてステップS108に再び戻る。一方、その時点における誘導GUIが終端GUIである場合には、制御部120は、当該GUIに対応づけられた機能を実行させる(S114)。
【0045】
次に、図5〜図15を参照しながら、ユーザの操作とオブジェクト表示の一例について説明する。図5は、操作とオブジェクト表示の一例についての説明図である。
【0046】
まず、図5(a)に示されるように、操作体である指Fが機能オブジェクト50の選択領域内に入ると、図5(b)に示されるように、制御部120は、機能オブジェクト50に隣接する位置に誘導オブジェクト60を表示させる。誘導オブジェクト60は、オブジェクトの一種であり、ユーザに指Fの近接位置の移動を促すオブジェクトである。図5の例においては、誘導オブジェクト60は、機能オブジェクト50に関連づけられた機能の実行を本当に確定してよいか否かを確認するためのオブジェクトである。
【0047】
なお、ここで選択領域とは、オブジェクトに対してオブジェクトを選択していることを検出することができる領域のことをいう。選択領域は、操作画面におけるオブジェクトの形状と対応した領域であることが好ましく、操作画面と操作体との距離を検出することのできる領域であってよい。
【0048】
そして、図5(c)に示されるように、指Fが、誘導オブジェクト60の選択領域内に入ると、次に制御部120は、図5(d)に示されるように、誘導オブジェクト60と隣接する位置に実行オブジェクト70を表示させる。そして、図5(e)に示されるように、指Fが、実行オブジェクト70の選択領域内に入ったことが検出部114により検出されると、制御部120は、実行処理部130に、機能オブジェクト50と関連づけられた機能を実行させる。
【0049】
このように、本実施形態に係る情報処理装置100によれば、画面への「タッチ操作」又は「クリック操作」を必要とせず、操作体の位置の移動によって情報処理装置100の各種の機能を実行させることができる。このとき、所定の機能と関連づけられた機能オブジェクトと共に、当該機能の実行処理と関連づけられた実行オブジェクトが表示される。そして、操作体のポイント位置が機能オブジェクト上から実行オブジェクト上に遷移したことが検出部114により検出されると、制御部120は、この実行オブジェクトと関連づけられた機能の実行処理を行わせる。
【0050】
なお、ここでは、機能オブジェクト50と実行オブジェクト70との間に1つの誘導オブジェクト60を表示させる例について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、誘導オブジェクト60に隣接する位置に、さらに他の誘導オブジェクト60を表示させるようにしてもよい。
【0051】
次に、図6は、複数の誘導オブジェクトを表示させる例についての操作とオブジェクト表示の一例についての説明図である。図5と異なり、図6の例においては、図6(b)に示されるように、1つの機能オブジェクト50から複数の誘導オブジェクト60が表示される。誘導オブジェクト60は、かかる例においては、機能オブジェクト50が関連づけられた機能についての複数の選択肢を示す。ここでは、四角形で示される機能オブジェクト50の3辺にそれぞれ隣接する誘導オブジェクトが3つ表示される例が示されたが、本発明は係る例に限定されない。例えば、4辺全てに誘導オブジェクト60が表示されてもよい。
【0052】
図6(b)に示される状態から、図6(c)に示されるように、指Fが誘導オブジェクト60bの選択領域内に入ったことが検出されると、この後は、図5に示された例と同様の動作がなされる。指Fの誘導オブジェクト60bの選択領域内への進入の検出に応じて実行オブジェクト70が表示され、さらに、指Fが実行オブジェクト70の選択領域内に入ったことが検出されると、実行オブジェクト70と関連づけられた機能が実行される。
【0053】
また、図7及び図8にオブジェクトの展開表示のキャンセル操作時の表示例が示される。図7は、キャンセル操作とオブジェクト表示の一例を示す説明図である。また、図8は、キャンセル操作とオブジェクト表示の他の一例を示す説明図である。
【0054】
図7(a)は、図6(d)の状態から、指Fが機能オブジェクト50に戻るキャンセル操作を行った場合の状態を示している。指Fが、機能オブジェクト50から誘導オブジェクト60bの選択領域に遷移し、実行オブジェクト70が表示された後、機能オブジェクト50に戻る操作を行うと、制御部120は、実行オブジェクト70が、誘導オブジェクト60bから展開されるように表示されたのとは逆の動作で、誘導オブジェクト60bに折畳まれるような動作により実行オブジェクトの表示を消す。その後、指Fの位置が機能オブジェクト50の選択領域内に留まっていることが検出されると、制御部120は、再び誘導オブジェクト60を表示させる。
【0055】
また、図8は、図6(d)の状態から、指Fが上空方向に移動し、誘導オブジェクト60bの選択領域内、及び、近接領域内から外れた位置に移動した場合の動作を示している。このとき、制御部120は、表示されているオブジェクトが順次展開表示されたときとは逆の順番で、順次畳まれるような動作により、オブジェクトの表示を消していく。例えば、図8(a)の状態においては、まず、実行オブジェクト70が誘導オブジェクト60bの下部にスライドして格納されるように畳まれ、同様に誘導オブジェクト60bは、機能オブジェクト50の下部にスライドして格納されるように畳まれる。
【0056】
このとき、各オブジェクトが畳まれる動作の速度、即ち、オブジェクトが他のオブジェクトの下部にスライドする速度は、各オブジェクトが展開表示されるときの動作の速度、即ち、オブジェクトが他のオブジェクトからスライドする速度よりも遅い速度であってよい。例えば、指Fが、近接領域から外れて、オブジェクトが畳まれる動作が開始した後に、途中で指Fが再び近接領域内に入ったことが検出された場合には、再び展開表示動作が行われてもよい。このとき、畳まれる速度は、ユーザが目視によりその遷移の様子を確認でき、所望のタイミングで再び展開表示を再開することができる速度であることが好ましい。かかる構成によれば、ユーザが一旦近接領域から指を離すことにより、表示されたオブジェクトはゆっくりと元の状態まで順次畳まれる。そして、ユーザは所望のタイミングで再び指をオブジェクトに近づけることにより、操作をやり直したい状態までオブジェクトの表示を戻すことができる。
【0057】
次に、図9及び図10を参照しながら、複数の機能オブジェクト50の配置に基づいて、表示するオブジェクトの、指Fによりポインティングされたオブジェクトに対する表示位置を制御する例について説明する。
【0058】
図9は、横に3つ一定の間隔をあけて配置された機能オブジェクト50のうち、指Fによりポイントされた機能オブジェクト50の近傍に、ポインティングされた機能オブジェクト50からスライドするように実行オブジェクト70が表示される場合の実行オブジェクト70の、ポイントされた機能オブジェクト50に対する表示位置を示している。
【0059】
図9に示されるように、横方向に複数の機能オブジェクト50が配置されている場合には、機能オブジェクト50の並びと直交する方向に実行オブジェクト70を出現させることが好ましい。例えば、機能オブジェクト50の上方に実行オブジェクト70が表示される。このとき、実行オブジェクト70は、機能オブジェクト50の下方に表示されてもよいが、指Fによりユーザの視点からは隠れてしまう可能性が高いため、この場合には上方の方が好ましい。
【0060】
また、図10は、縦に3つ一定の間隔をあけて配置された機能オブジェクト50のうち、指Fによりポイントされた機能オブジェクト50の近傍に、ポインティングされた機能オブジェクト50からスライドするように実行オブジェクト70が表示される場合の実行オブジェクト70の、ポイントされた機能オブジェクト50に対する表示位置を示している。
【0061】
図10に示されるように、縦方向に複数の機能オブジェクト50が配置されている場合には、機能オブジェクト50の並びと直交する方向に実行オブジェクト70を出現させることが好ましい。すなわち、この場合には、実行オブジェクト70は、機能オブジェクト50の右方向又は左方向に表示される。
【0062】
また、図11〜図13に示されるように、制御部120は、指Fのポイント位置の移動履歴に基づいて、オブジェクトの表示位置を制御してもよい。図11〜図13は、それぞれ、操作体の移動軌跡とオブジェクトの表示位置との関係の一例の説明図である。
【0063】
図11(a)に示されるように、指Fが、操作対象となる機能オブジェクト50に対して右側から移動してきた後に、機能オブジェクト50をポイントする場合には、機能オブジェクト50の右側に実行オブジェクト70が表示されることが好ましい。例えば、この場合にユーザは、機能オブジェクト50と関連づけられた機能の実行処理を行うためには、図11(b)に示されるように、機能オブジェクト50をポイントした後に、指Fの移動の向きを変えて右側に移動させる必要がある。図11(c)に示されるように、右側から左に向けて移動してきた指Fが、機能オブジェクト50をポイントした後に、勢い余って左側に移動しすぎた場合であっても、実行オブジェクト70を機能オブジェクト50の右側に表示させた場合には、誤って機能の実行処理が行われる可能性が低減されるため好適である。
【0064】
なお、実行オブジェクト70は、図12に示されるように、機能オブジェクト50の上方に表示されてもよい。この場合であっても、機能オブジェクト50をポインティングした後に、実行オブジェクトの選択領域に指Fを移動させるためには、指Fの移動方向を変える必要があるため、誤動作の可能性が低減される。
【0065】
また、図13に示されるように、機能オブジェクト50をポイントするとポイントされた機能オブジェクト50から誘導オブジェクト60が表示され、さらに誘導オブジェクト60をポイントすると実行オブジェクト70が表示される場合の実行オブジェクト70の表示位置について説明する。このとき、実行オブジェクト70は、機能オブジェクト50及び誘導オブジェクト60に対する指Fの進入角度の履歴に基づいて表示位置が制御される。
【0066】
図13(a)において、指Fは、機能オブジェクト50の右側から左方向に移動し、機能オブジェクト50をポイントする。この場合において、誘導オブジェクト60を機能オブジェクト50の上方に表示させると、次に表示される実行オブジェクト70は、誘導オブジェクト60の右側に表示されることが好ましい。即ち、各オブジェクトは、指Fの移動軌跡から、より選択動作をするために移動方向の変更が必要な位置に表示されることが好ましい。
【0067】
なお、上記において、各オブジェクトは四角形の形状を有するものとしたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、図14に示されるように、機能オブジェクト50を三角形の形状にて表現した場合には、誘導オブジェクト60は、機能オブジェクト50の三辺それぞれに隣接して表示される三角形の形状を有するオブジェクトであってよい。
【0068】
或いは、図15に示されるように、機能オブジェクト50が六角形の形状にて表現される場合には、誘導オブジェクト60は、機能オブジェクト50の六辺それぞれに隣接して表示される六角形の形状を有するオブジェクトであってよい。
【0069】
<4.第2の動作例>
次に、情報処理装置100の第2の動作例について説明する。図16は、情報処理装置100の第2の動作例を示すフローチャートである。第2の動作例は、上述の通り、リスト型に表示された複数の機能オブジェクトに対する操作とそのときのオブジェクト表示に関する。
【0070】
図16を参照すると、まず、情報処理装置100は、検出部114により検出される、操作体である指の状態に基づいて、制御部120により、動作開始条件が満たされているか否かを判断する(S202)。このとき、動作開始条件としては、例えば、「画面の近接領域内で指が検出されている」、「近接領域内でも特に予め設定された領域に指が検出されている」、又は「近接領域内で検出された指の動き量が一定以下である」などの条件が挙げられる。
【0071】
ステップS202の判断において、動作開始条件が満たされていると判断された場合には、制御部120は、検出部114の検出結果に基づいて、指がGUIリストのいずれかの選択領域内に入ったか否かを判断する(S204)。ここで、GUIリストとは、複数の機能オブジェクトをリスト型に並べたものである。そして、ステップS204の判断により、指がGUIリストのいずれかの選択領域、即ち、GUIリストを構成する機能オブジェクトのいずれかの選択領域に入ったことが検出されると、制御部120は、次の選択肢GUIを表示させる(S206)。ここで表示される選択肢GUIは、例えばポイントされた機能オブジェクトに関連する選択肢のリストであってもよいし、機能オブジェクトに対する実行オブジェクトであってもよい。
【0072】
そして、制御部120は、検出部114の検出結果に基づいて、操作完了となったか否かを判断する(S208)。例えば、実行オブジェクトが表示され、表示された実行オブジェクトの選択領域内に指が入っている場合には、操作完了と判断される。
【0073】
ステップS208において、操作完了であると判断されなかった場合には、次に、タッチパネルへの接触があったか否かが判断される(S210)。ステップS208において、操作完了と判断された場合、或いは、ステップS210において、タッチパネルへの接触があったと判断された場合には、対応する機能、即ち、GUIリストのうち、選択された機能オブジェクトに関連づけられた機能の実行処理が実行される。
【0074】
一方、ステップS208において操作完了と判断されず、ステップS210においてタッチパネルへの接触もなかった場合には、ステップS204の動作に戻り、指の動作に応じて次の選択肢GUIが表示され、ステップS208及びステップS210において所定の条件を満たすまで、同様の処理が繰り返される。
【0075】
次に、図17〜図21を参照しながら、情報処理装置100の第2の動作例における、ユーザの操作とオブジェクト表示の一例について説明する。
【0076】
まず、図17は、機能オブジェクトのリストに対する操作の一例を示す説明図である。図17(a)に示されるように、機能オブジェクト50a、機能オブジェクト50b、及び機能オブジェクト50cが並んだリスト型のGUIに対して、ユーザが指Fにより機能オブジェクト50bをポイントしたとき、ポイントされた機能オブジェクト50bの近傍には、ポイントされた機能オブジェクト50bから遷移することのできる選択肢オブジェクトが表示される。図17の例においては、選択肢オブジェクトは、機能オブジェクト50bの実行処理と関連づけられた実行オブジェクトである。
【0077】
そして、図17(b)に示されるように、指Fが、実行オブジェクト70の選択領域内に入ったことが検出されると、制御部120は、実行オブジェクト70と関連づけられた機能の実行処理を行わせる。
【0078】
図18は、図17と同様の操作画面において指Fが異なる挙動を示した場合の動作例を示している。例えば、図18(a)に示されるように、機能オブジェクト50bをポイントしている指が機能オブジェクト50aの選択領域に移動すると、図18(b)に示されるように、機能オブジェクト50bがポイントされ、機能オブジェクト50aに対応する実行オブジェクト70が表示される。
【0079】
そして、図18(c)に示されるように、指Fが機能オブジェクト50aの選択領域から実行オブジェクト70の選択領域に移動し、図18(d)に示されるように実行オブジェクト70がポイントされると、制御部120は、実行処理部130に、機能オブジェクト50aと関連づけられた機能の実行処理を行わせる。
【0080】
なお、以上の説明中においては、近接タッチセンサの非接触操作に基づいた制御について説明したきたが、情報処理装置100は、この非接触操作と接触操作とを組合わせて、さらに操作性を向上することができる。
【0081】
例えば、図19及び図20に、3種類の機能オブジェクトからなるリストに対する操作の例が示される。この機能オブジェクトのリストは、A設定に関する機能オブジェクトと、Timer設定に関する機能オブジェクトと、B設定に関する機能オブジェクトとを含む。そして、Timer設定をポイントすると、Timer設定に関する選択肢である10秒、5秒、3秒を示す選択肢オブジェクトが表示される。また、この選択肢オブジェクトのうちのいずれかをポイントすると、ポイントされたオブジェクトに対応する実行オブジェクトが表示される。
【0082】
このような機能オブジェクトのリストに対して、通常は実行オブジェクトの選択領域内に指Fが入ると、対応する機能の実行処理が行われる。ところが、操作途中において、接触操作を行うことによって、以後の非接触操作を省略して動作するようにしてもよい。
【0083】
例えば、図19は、上記の機能オブジェクトのリストに対して、Timer設定に関する機能オブジェクトに接触操作を行った場合には、Timer設定のデフォルト値として予め設定されている10秒を設定してもよい。或いは、図20に示されるように、Timer設定に関する機能オブジェクをポイントし、選択肢オブジェクトが表示された後、実行オブジェクトをポイントする代わりに、10秒を示す選択肢オブジェクトに接触操作を行うと、10秒をTimer設定の設定値として設定してもよい。
【0084】
また、検出部114が検出する指Fの位置情報は、操作画面と操作体である指との距離の情報を含んでいてもよい。この距離の情報は、例えばオブジェクトの表示制御にも利用することができる。
【0085】
例えば、図21に示されるように、制御部120は、検出部114が検出する指Fと操作画面との距離に応じて、オブジェクトの表示サイズを制御してもよい。このとき、制御部120は、操作画面と指Fとの距離が遠いほどオブジェクトの表示サイズが大きくなるようにオブジェクトの表示サイズを制御してもよい。
【0086】
指Fと操作画面との距離が近い場合(距離h2)には、操作画面上の所望の地点を指Fによりポイントすることは容易であるが、指Fと操作画面との距離が遠い場合(距離h1)には、操作画面上の所望の地点を指Fによりポイントすることが、距離が近い場合と比較して困難である。このため、操作対象となるオブジェクトの表示サイズを大きくすることによって、誤動作の発生を低減することができる。
【0087】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0088】
例えば、上記実施形態では、情報処理装置100は、近接タッチセンサにより非接触に操作情報を入力することのできる装置であることとしたが、本発明はかかる例に限定されない。情報処理装置は、あらゆる他のポインティングデバイスを用いる装置であってよい。例えば、情報処理装置は、マウス又は接触型のタッチスクリーンによる操作情報に基づいて動作する装置であってもよい。或いは、プロジェクタの照射により表示された操作画面に対する操作情報を検出する機能を有する装置であってよい。例えば、操作画面上の撮像画像を解析することにより操作情報が取得される装置により実現することができる。
【0089】
尚、本明細書において、フローチャートに記述されたステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的に又は個別的に実行される処理をも含む。また時系列的に処理されるステップでも、場合によっては適宜順序を変更することが可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0090】
100 情報処理装置
110 入力表示部
112 表示部
114 検出部
120 制御部
130 実行処理部
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
グラフィカルユーザインタフェース(GUI:Graphical User Interface)は、コンピュータグラフィックス及びポインティングデバイスを用いたユーザインタフェースである。ユーザは、画面上に表示されたグラフィックに対してポインティングデバイスを用いた操作を行うことによって、各種の入力操作を行うことができる。GUIは、直感的な操作を可能とするため、現在広く普及している。
【0003】
ユーザは、ポインティングデバイスを用いて、各種の機能を示すグラフィックオブジェクトの中から所望の機能を表すオブジェクトに対し実行確定操作をすることにより、目的とする機能を実行させることができる。ポインティングデバイスによる実行確定操作は、例えばポインティングデバイスがマウスである場合には、マウスを操作することによって、対象とするオブジェクト上にカーソルを動かし、オブジェクトをクリックすることにより行われることが一般的である。また、ポインティングデバイスがタッチスクリーンである場合には、タッチスクリーン上の、対象とするオブジェクトが表示された位置を指でタッチすることにより実行確定操作が行われることが一般的である。
【0004】
一方、近年、ポインティングデバイスの一種として、タッチスクリーン上に非接触状態の指の位置を検出する座標入力装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−65730号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
例えば、この非接触で操作することのできるポインティングデバイスを用いたGUI操作の場合には、従来のマウスによるクリック操作及びタッチスクリーンへのタッチ操作に代わって、ポインティング位置の移動によって所定の機能を実行するGUIが考えられる。ところが、この場合、単純に所定の機能を示すグラフィックオブジェクト上へポインティング位置が移動したことを検知することで当該機能を実行させると、誤動作の可能性が増大してしまい、操作性を損なう可能性があった。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、ポインティング位置の移動によって所定の機能を実行する際に、誤動作の可能性を低減することのできる、新規かつ改良された情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、操作画面に対する操作体の位置を検出する検出部と、上記検出部の検出結果に基づいて、所定の機能と関連づけられた機能オブジェクト、及び、上記所定の機能の実行処理と関連付けられた実行オブジェクトを含むオブジェクトを、上記操作体がポイントするオブジェクトと関連するオブジェクトが順次展開するよう上記操作画面に表示させる制御部とを有し、上記制御部は、上記検出部により上記操作体のポイント位置の上記機能オブジェクト上から上記実行オブジェクト上への遷移が検出されると、上記機能の実行処理を実行させる、情報処理装置が提供される。
【0009】
かかる構成によれば、情報処理装置は、操作画面上において、操作体が機能オブジェクト上から実行オブジェクト上に遷移したことを検出すると、機能オブジェクトに関連づけられた所定の機能の実行処理を実行させる。このため、情報処理装置は、操作体の移動だけで所定の機能を実行することができる。このとき、所定の機能と関連づけられた機能オブジェクトをポイントしたことの検出によって、所定の機能の実行処理が行われてしまうとすれば、誤動作の可能性が高まる危険性があるが、機能オブジェクト上の操作体を検出した後に、実行オブジェクト上の操作体を検出しなければ所定の機能の実行処理は行われない。このため、誤動作を防止しつつ、操作体の移動という簡易な操作によって所定の機能を実行させることができる。上記検出部が、非接触により操作体の位置を検出することのできる装置である場合には、操作体が操作画面に接触することなく所定の機能の実行処理まで完了することができるため好適である。
【0010】
また、上記制御部は、上記検出部により検出される上記操作体のポイント位置の移動履歴に基づいて、上記オブジェクトの上記操作画面中の表示位置を制御してもよい。
【0011】
また、上記制御部は、順次表示される上記オブジェクトへの上記操作体の進入角度の履歴に基づいて、表示する上記オブジェクトの、上記ポイントされたオブジェクトに対する表示位置を制御してもよい。
【0012】
また、上記制御部は、複数の上記機能オブジェクトの配置に基づいて、表示するオブジェクトの上記機能オブジェクトに対する表示位置を制御してもよい。
【0013】
また、上記検出部は、非接触の上記操作体の位置を検出し、上記位置の情報は、上記操作画面と上記操作体との距離を含んでもよい。
【0014】
また、上記制御部は、上記操作画面と上記操作体との距離に応じて、上記オブジェクトの表示サイズを制御してもよい。
【0015】
また、上記制御部は、上記操作画面と上記操作体との距離が遠いほど上記オブジェクトの表示サイズが大きくなるように上記表示サイズを制御してもよい。
【0016】
また、上記制御部は、上記操作画面と上記操作体との距離が所定の距離以上となると、表示させた上記オブジェクトが、展開時と逆の順番で順次畳まれるよう上記操作画面の表示を制御してもよい。
【0017】
また、上記制御部は、表示させた上記オブジェクトが、展開表示の速度よりも遅い速度で畳まれるよう上記操作画面の表示を制御してもよい。
【0018】
また、上記制御部は、上記操作体が上記機能オブジェクトをポイントした後、表示されるオブジェクト上に接触すると、上記機能オブジェクトに関連づけられた機能を実行させてもよい。
【0019】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、操作画面に対する操作体の位置を検出部により検出するステップと、上記検出部の検出結果に基づいて、所定の機能と関連づけられた機能オブジェクト、及び、上記機能の実行処理と関連付けられた実行オブジェクトを含むオブジェクトの上記操作画面への表示を、上記操作体がポイントするオブジェクトと関連するオブジェクトを順次展開表示させるように制御するステップと、上記検出するステップにより上記操作体のポイント位置の上記機能オブジェクト上から上記実行オブジェクト上への遷移が検出されると、上記機能を実行させるステップと、を含む、情報処理方法が提供される。
【0020】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータを、操作画面に対する操作体の位置を検出する検出部と、上記検出部の検出結果に基づいて、所定の機能と関連づけられた機能オブジェクト、及び、上記機能の実行処理と関連付けられた実行オブジェクトを含むオブジェクトを、上記操作体がポイントするオブジェクトと関連するオブジェクトが順次展開するよう上記操作画面に表示させる制御部とを有し、上記制御部は、上記操作体のポイント位置の上記機能オブジェクト上から上記実行オブジェクト上への遷移が検出されると、上記機能を実行させる情報処理装置として機能させるための、プログラムが提供される。
【0021】
プログラムは、コンピュータが備える記憶装置に格納され、コンピュータが備えるCPUに読み込まれて実行されることにより、そのコンピュータを上記情報処理装置として機能させることができる。また、プログラムが記録された、コンピュータによって読み取り可能な記録媒体も提供される。記録媒体は、例えば磁気ディスク、光ディスク、およびMO(Magneto Optical)ディスクなどである。磁気ディスクとしては、ハードディスクおよび円盤型磁性体ディスクなどがあげられる。また、光ディスクとしては、CD(Compact Disc、DVD−R(Digital Versatile Disc Recordable)およびBD(Blu−Ray Disc(登録商標))などがあげられる。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように本発明によれば、ポインティング位置の移動によって所定の機能を実行する際に誤動作の可能性を低減する情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図2】同実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す説明図である。
【図3】同実施形態に係る情報処理装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
【図4】同実施形態に係る情報処理装置の第1の動作例を示すフローチャートである。
【図5】操作とオブジェクト表示の一例を示す説明図である。
【図6】選択肢が複数出現する場合の操作とオブジェクト表示の一例を示す説明図である。
【図7】キャンセル操作とオブジェクト表示の一例を示す説明図である。
【図8】キャンセル操作とオブジェクト表示の他の一例を示す説明図である。
【図9】機能オブジェクトの位置と誘導オブジェクトの位置の関係の一例の説明図である。
【図10】機能オブジェクトの位置と誘導オブジェクトの位置の関係の他の一例の説明図である。
【図11】操作体の移動軌跡とオブジェクトの表示位置との関係の一例の説明図である。
【図12】操作体の移動軌跡とオブジェクトの表示位置との関係の他の一例の説明図である。
【図13】操作体の移動軌跡とオブジェクトの表示位置との関係の他の一例の説明図である。
【図14】オブジェクトの形状及び配置の他の一例を示す説明図である。
【図15】オブジェクトの形状及び配置の他の一例を示す説明図である。
【図16】同実施形態に係る情報処理装置の第2の動作例を示すフローチャートである。
【図17】機能オブジェクトのリストに対する操作の一例を示す説明図である。
【図18】機能オブジェクトのリストに対する操作の他の一例を示す説明図である。
【図19】近接操作途中で接触操作を行う一例を示す説明図である。
【図20】近接操作途中で接触操作を行う他の一例を示す説明図である。
【図21】操作画面と操作体との距離に応じた表示の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0025】
なお、説明は、以下の順序で行うものとする。
1.情報処理装置の概要
2.情報処理装置の機能構成
3.第1の動作例
4.第2の動作例
【0026】
<1.情報処理装置の概要>
[情報処理装置のハードウェア構成例]
まず、図1及び図2を参照して、本発明の実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成について説明する。なお、図1は、本実施形態に係る情報処理装置100のハードウェア構成例を示すブロック図である。図2は、本実施形態に係る情報処理装置100のハードウェア構成例を示す説明図である。
【0027】
本実施形態に係る情報処理装置100は、図1に示すように、CPU101と、RAM(Random Access Memory)102と、不揮発性メモリ103と、表示装置104と、近接タッチセンサ105とを有する。
【0028】
情報処理装置100は、表示装置の表示面上における操作体の接触位置を検出可能であり、かつ、表示装置の表示面と当該表示面の上方にある操作体との近接距離を検出可能な検出部を備える装置である。情報処理装置100は、PC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistants)、家庭用ゲーム機器、家電機器などであってもよい。また、情報処理装置100は、携帯電話、PHS(Personal Handyphone System)、携帯用音楽再生装置、携帯用映像処理装置、携帯用ゲーム機器などの情報処理装置であってもよい。
【0029】
CPU101は、演算処理装置および制御装置として機能し、各種プログラムに従って情報処理装置100内の動作全般を制御する。また、CPU101は、マイクロプロセッサであってもよい。RAM102は、CPU101の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する。これらはCPUバスなどから構成されるホストバスにより相互に接続されている。不揮発性メモリ103は、CPU101が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。不揮発性メモリ103は、例えばROM(Read Only Memory)やフラッシュメモリ等の記憶媒体を用いることができる。
【0030】
表示装置104は、情報を出力する出力装置の一例である。表示装置104として、例えば液晶ディスプレイ(LCD)装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置などを用いることができる。近接タッチセンサ105は、ユーザが情報を入力する入力装置の一例であって、情報を入力ための入力手段と、ユーザによる入力に基づいて入力信号を生成し、CPU101に出力する入力制御回路などから構成されている。
【0031】
この近接タッチセンサ105は、図2に示すように、表示装置104上に重ねて設けられ、表示装置104の表示画面に対する操作体の位置を検出する位置検出装置である。操作体は、例えば典型的にはユーザの指であり、ユーザが操作情報を入力するために用いるものである。従来のタッチスクリーンにおいては、表示面上に接触しなければ操作情報を入力することができなかった。このため、表示面が汚れる、または、爪が長い場合等には操作しづらく表示面を傷つけてしまう可能性があるといった問題があった。これに対し、近接タッチセンサ105は、表示面上に触れていない操作体の位置を検出することができる。このとき、近接タッチセンサ105は、操作体の位置を検出することのできる検出領域を有する。以下、この検出領域を近接領域という。ユーザは、この近接領域内で表示装置104の表示画面に表示されたグラフィックオブジェクトに対して各種のジェスチャーを行うことによって、操作情報を入力することができる。
【0032】
GUIにおいては、上述の通り、所定の機能を示すグラフィックオブジェクトに対する操作情報に応じて、当該機能を実行する制御がなされている。従来、所望の機能を実行するためには、当該機能を示すグラフィックオブジェクトに対して、マウスにより「クリック操作」を行う、または、タッチスクリーン上のグラフィックオブジェクト上の位置をタッチする「タッチ操作」を行っていた。
【0033】
表示面に接触せずに操作情報を入力する場合には、接触型のタッチスクリーンと比較して操作情報の検出領域が広い。このため、単純に所望の機能を示すグラフィックオブジェクト上の操作体を検知することによって機能の実行を行ってしまうと、情報処理装置100の誤動作が増大する可能性が高い。このため、本実施形態においては、誤動作を防止するために、当該機能を実行させるための表示画面へのグラフィックオブジェクトの表示と、該表示画面に対する操作体の操作情報に応じた動作とを制御する。
【0034】
かかる制御の具体例について説明するために、次に情報処理装置100の機能構成について説明する。なお、以下では、本実施形態に係る情報処理装置100は、上述の構成を有する装置として説明するが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、情報処理装置100は、マウス等のように、表示装置に表示された情報に対して、ポインティング操作及びクリック操作を行うことの可能な入力デバイスを接続して用いるものであってもよい。ただし、本実施形態のように表示面と指との近接距離を検出できる近接タッチセンサ105を用いることで、指の3次元空間での動きも検出することができ、多様な操作入力を行うことができる。あるいは、表示面における操作体の接触位置と、操作体によって表示面の押し込む圧力とを検出可能な情報処理装置であってもよい。
【0035】
<2.情報処理装置の機能構成>
次に、図3を用いて、情報処理装置100の機能構成について説明する。図3は、情報処理装置100の機能構成を示すブロック図である。情報処理装置100は、入力表示部110と、制御部120と、実行処理部130とを主に有する。
【0036】
入力表示部110は、情報を表示するとともに情報を入力するための機能部であって、表示部112と検出部114とをさらに有する。表示部112は、図1の表示装置104に対応する機能構成であり、制御部120の制御に従ってユーザに表示画面を提供する。また、検出部114は、図1の近接タッチセンサ105に対応する機能構成であり、例えば静電容量型のタッチセンサを用いることができる。検出部114は、表示部112の表示画面に対する操作体の位置を非接触で検出する機能を有する。また、検出部114は、表示画面がx軸及びy軸により定義される平面であるとすると、当該平面内の(x,y)位置を検出する機能を有する。また、検出部114は、x軸及びy軸に対して垂直方向となるz軸方向の表示画面からの距離をさらに検出してもよい。検出部114は、検出された操作体の位置を制御部120に入力する。
【0037】
制御部120は、情報処理装置100全体の動作を制御する機能を有する。制御部120は、主に検出部114から入力された検出結果に基づいて、表示部112に表示させる表示画面の内容を制御するとともに、表示画面に対するユーザの操作情報を検出部114から取得すると、該操作情報に基づいて各種機能の実行可否を判断して実行処理部130の動作を制御する。実行処理部130は、制御部120の制御に従って各種の機能の実行処理を行う機能部である。
【0038】
本実施形態に係る情報処理装置100の制御部120は、所定の機能と関連づけられた機能オブジェクト及び当該機能の実行処理と関連づけられた実行オブジェクトを含むオブジェクトを操作画面に表示させる。このとき、制御部120は、操作体がポイントするオブジェクトと関連するオブジェクトが順次展開するようにオブジェクトを操作画面に表示させる。そして、操作体の位置が機能オブジェクト上から実行オブジェクト上に移動したことが検知されると、制御部120は、当該機能を実行するよう実行処理部130を制御する。
【0039】
この情報処理装置100の情報処理方法について、次に2つの実施例を挙げて説明する。まず図4〜図15を用いて、単独の機能オブジェクトに対する操作についての第1の動作例について説明し、次に図16〜図21を用いて、機能オブジェクトのリストに対する操作についての第2の動作例について説明する。
【0040】
<3.第1の動作例>
図4は、情報処理装置100の第1の動作例を示すフローチャートである。第1の動作例は、単独の機能オブジェクトに対する操作とそのときのオブジェクト表示に関する。
【0041】
図4を参照すると、まず、情報処理装置100は、検出部114により、操作体である指が近接領域内にあるか否かを判断する(S102)。そして、指が近接領域内にあることが検出された場合には、次に、検出部114は、指が対象GUIの選択領域内に入ったか否かを判断する(S104)。
【0042】
ここで、対象GUIは、情報処理装置100の有する所定の機能を示す機能オブジェクトである。ステップS104においては、表示画面に表示された対象GUIに対する操作の有無が判断される。また、対象GUIの選択領域は、対象GUIの形状及び表示位置に応じた領域であり、その領域内に操作体が存在することが検出された場合に、対象GUIの選択を示す操作情報が入力される領域である。
【0043】
ステップS104において指が対象GUIの選択領域に入ったことが検出されると、制御部120は、対象GUIの近傍に誘導GUIを表示させる(S106)。そして、検出部114は、指が誘導GUIの選択領域内に入ったか否かを判断する(S108)。ステップS108において、指が誘導GUIの選択領域内に入ったことが検出されると、制御部120は、現時点における誘導GUIが終端GUIであるか否かを判断する(S110)。
【0044】
終端GUIは、次に遷移するGUIが存在しないGUIであり、実行オブジェクトである。すなわち、その時点における誘導GUIが終端GUIでない場合には、次に遷移するGUIが存在するため、制御部120は、次の誘導GUIを表示させる(S112)。そしてステップS108に再び戻る。一方、その時点における誘導GUIが終端GUIである場合には、制御部120は、当該GUIに対応づけられた機能を実行させる(S114)。
【0045】
次に、図5〜図15を参照しながら、ユーザの操作とオブジェクト表示の一例について説明する。図5は、操作とオブジェクト表示の一例についての説明図である。
【0046】
まず、図5(a)に示されるように、操作体である指Fが機能オブジェクト50の選択領域内に入ると、図5(b)に示されるように、制御部120は、機能オブジェクト50に隣接する位置に誘導オブジェクト60を表示させる。誘導オブジェクト60は、オブジェクトの一種であり、ユーザに指Fの近接位置の移動を促すオブジェクトである。図5の例においては、誘導オブジェクト60は、機能オブジェクト50に関連づけられた機能の実行を本当に確定してよいか否かを確認するためのオブジェクトである。
【0047】
なお、ここで選択領域とは、オブジェクトに対してオブジェクトを選択していることを検出することができる領域のことをいう。選択領域は、操作画面におけるオブジェクトの形状と対応した領域であることが好ましく、操作画面と操作体との距離を検出することのできる領域であってよい。
【0048】
そして、図5(c)に示されるように、指Fが、誘導オブジェクト60の選択領域内に入ると、次に制御部120は、図5(d)に示されるように、誘導オブジェクト60と隣接する位置に実行オブジェクト70を表示させる。そして、図5(e)に示されるように、指Fが、実行オブジェクト70の選択領域内に入ったことが検出部114により検出されると、制御部120は、実行処理部130に、機能オブジェクト50と関連づけられた機能を実行させる。
【0049】
このように、本実施形態に係る情報処理装置100によれば、画面への「タッチ操作」又は「クリック操作」を必要とせず、操作体の位置の移動によって情報処理装置100の各種の機能を実行させることができる。このとき、所定の機能と関連づけられた機能オブジェクトと共に、当該機能の実行処理と関連づけられた実行オブジェクトが表示される。そして、操作体のポイント位置が機能オブジェクト上から実行オブジェクト上に遷移したことが検出部114により検出されると、制御部120は、この実行オブジェクトと関連づけられた機能の実行処理を行わせる。
【0050】
なお、ここでは、機能オブジェクト50と実行オブジェクト70との間に1つの誘導オブジェクト60を表示させる例について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、誘導オブジェクト60に隣接する位置に、さらに他の誘導オブジェクト60を表示させるようにしてもよい。
【0051】
次に、図6は、複数の誘導オブジェクトを表示させる例についての操作とオブジェクト表示の一例についての説明図である。図5と異なり、図6の例においては、図6(b)に示されるように、1つの機能オブジェクト50から複数の誘導オブジェクト60が表示される。誘導オブジェクト60は、かかる例においては、機能オブジェクト50が関連づけられた機能についての複数の選択肢を示す。ここでは、四角形で示される機能オブジェクト50の3辺にそれぞれ隣接する誘導オブジェクトが3つ表示される例が示されたが、本発明は係る例に限定されない。例えば、4辺全てに誘導オブジェクト60が表示されてもよい。
【0052】
図6(b)に示される状態から、図6(c)に示されるように、指Fが誘導オブジェクト60bの選択領域内に入ったことが検出されると、この後は、図5に示された例と同様の動作がなされる。指Fの誘導オブジェクト60bの選択領域内への進入の検出に応じて実行オブジェクト70が表示され、さらに、指Fが実行オブジェクト70の選択領域内に入ったことが検出されると、実行オブジェクト70と関連づけられた機能が実行される。
【0053】
また、図7及び図8にオブジェクトの展開表示のキャンセル操作時の表示例が示される。図7は、キャンセル操作とオブジェクト表示の一例を示す説明図である。また、図8は、キャンセル操作とオブジェクト表示の他の一例を示す説明図である。
【0054】
図7(a)は、図6(d)の状態から、指Fが機能オブジェクト50に戻るキャンセル操作を行った場合の状態を示している。指Fが、機能オブジェクト50から誘導オブジェクト60bの選択領域に遷移し、実行オブジェクト70が表示された後、機能オブジェクト50に戻る操作を行うと、制御部120は、実行オブジェクト70が、誘導オブジェクト60bから展開されるように表示されたのとは逆の動作で、誘導オブジェクト60bに折畳まれるような動作により実行オブジェクトの表示を消す。その後、指Fの位置が機能オブジェクト50の選択領域内に留まっていることが検出されると、制御部120は、再び誘導オブジェクト60を表示させる。
【0055】
また、図8は、図6(d)の状態から、指Fが上空方向に移動し、誘導オブジェクト60bの選択領域内、及び、近接領域内から外れた位置に移動した場合の動作を示している。このとき、制御部120は、表示されているオブジェクトが順次展開表示されたときとは逆の順番で、順次畳まれるような動作により、オブジェクトの表示を消していく。例えば、図8(a)の状態においては、まず、実行オブジェクト70が誘導オブジェクト60bの下部にスライドして格納されるように畳まれ、同様に誘導オブジェクト60bは、機能オブジェクト50の下部にスライドして格納されるように畳まれる。
【0056】
このとき、各オブジェクトが畳まれる動作の速度、即ち、オブジェクトが他のオブジェクトの下部にスライドする速度は、各オブジェクトが展開表示されるときの動作の速度、即ち、オブジェクトが他のオブジェクトからスライドする速度よりも遅い速度であってよい。例えば、指Fが、近接領域から外れて、オブジェクトが畳まれる動作が開始した後に、途中で指Fが再び近接領域内に入ったことが検出された場合には、再び展開表示動作が行われてもよい。このとき、畳まれる速度は、ユーザが目視によりその遷移の様子を確認でき、所望のタイミングで再び展開表示を再開することができる速度であることが好ましい。かかる構成によれば、ユーザが一旦近接領域から指を離すことにより、表示されたオブジェクトはゆっくりと元の状態まで順次畳まれる。そして、ユーザは所望のタイミングで再び指をオブジェクトに近づけることにより、操作をやり直したい状態までオブジェクトの表示を戻すことができる。
【0057】
次に、図9及び図10を参照しながら、複数の機能オブジェクト50の配置に基づいて、表示するオブジェクトの、指Fによりポインティングされたオブジェクトに対する表示位置を制御する例について説明する。
【0058】
図9は、横に3つ一定の間隔をあけて配置された機能オブジェクト50のうち、指Fによりポイントされた機能オブジェクト50の近傍に、ポインティングされた機能オブジェクト50からスライドするように実行オブジェクト70が表示される場合の実行オブジェクト70の、ポイントされた機能オブジェクト50に対する表示位置を示している。
【0059】
図9に示されるように、横方向に複数の機能オブジェクト50が配置されている場合には、機能オブジェクト50の並びと直交する方向に実行オブジェクト70を出現させることが好ましい。例えば、機能オブジェクト50の上方に実行オブジェクト70が表示される。このとき、実行オブジェクト70は、機能オブジェクト50の下方に表示されてもよいが、指Fによりユーザの視点からは隠れてしまう可能性が高いため、この場合には上方の方が好ましい。
【0060】
また、図10は、縦に3つ一定の間隔をあけて配置された機能オブジェクト50のうち、指Fによりポイントされた機能オブジェクト50の近傍に、ポインティングされた機能オブジェクト50からスライドするように実行オブジェクト70が表示される場合の実行オブジェクト70の、ポイントされた機能オブジェクト50に対する表示位置を示している。
【0061】
図10に示されるように、縦方向に複数の機能オブジェクト50が配置されている場合には、機能オブジェクト50の並びと直交する方向に実行オブジェクト70を出現させることが好ましい。すなわち、この場合には、実行オブジェクト70は、機能オブジェクト50の右方向又は左方向に表示される。
【0062】
また、図11〜図13に示されるように、制御部120は、指Fのポイント位置の移動履歴に基づいて、オブジェクトの表示位置を制御してもよい。図11〜図13は、それぞれ、操作体の移動軌跡とオブジェクトの表示位置との関係の一例の説明図である。
【0063】
図11(a)に示されるように、指Fが、操作対象となる機能オブジェクト50に対して右側から移動してきた後に、機能オブジェクト50をポイントする場合には、機能オブジェクト50の右側に実行オブジェクト70が表示されることが好ましい。例えば、この場合にユーザは、機能オブジェクト50と関連づけられた機能の実行処理を行うためには、図11(b)に示されるように、機能オブジェクト50をポイントした後に、指Fの移動の向きを変えて右側に移動させる必要がある。図11(c)に示されるように、右側から左に向けて移動してきた指Fが、機能オブジェクト50をポイントした後に、勢い余って左側に移動しすぎた場合であっても、実行オブジェクト70を機能オブジェクト50の右側に表示させた場合には、誤って機能の実行処理が行われる可能性が低減されるため好適である。
【0064】
なお、実行オブジェクト70は、図12に示されるように、機能オブジェクト50の上方に表示されてもよい。この場合であっても、機能オブジェクト50をポインティングした後に、実行オブジェクトの選択領域に指Fを移動させるためには、指Fの移動方向を変える必要があるため、誤動作の可能性が低減される。
【0065】
また、図13に示されるように、機能オブジェクト50をポイントするとポイントされた機能オブジェクト50から誘導オブジェクト60が表示され、さらに誘導オブジェクト60をポイントすると実行オブジェクト70が表示される場合の実行オブジェクト70の表示位置について説明する。このとき、実行オブジェクト70は、機能オブジェクト50及び誘導オブジェクト60に対する指Fの進入角度の履歴に基づいて表示位置が制御される。
【0066】
図13(a)において、指Fは、機能オブジェクト50の右側から左方向に移動し、機能オブジェクト50をポイントする。この場合において、誘導オブジェクト60を機能オブジェクト50の上方に表示させると、次に表示される実行オブジェクト70は、誘導オブジェクト60の右側に表示されることが好ましい。即ち、各オブジェクトは、指Fの移動軌跡から、より選択動作をするために移動方向の変更が必要な位置に表示されることが好ましい。
【0067】
なお、上記において、各オブジェクトは四角形の形状を有するものとしたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、図14に示されるように、機能オブジェクト50を三角形の形状にて表現した場合には、誘導オブジェクト60は、機能オブジェクト50の三辺それぞれに隣接して表示される三角形の形状を有するオブジェクトであってよい。
【0068】
或いは、図15に示されるように、機能オブジェクト50が六角形の形状にて表現される場合には、誘導オブジェクト60は、機能オブジェクト50の六辺それぞれに隣接して表示される六角形の形状を有するオブジェクトであってよい。
【0069】
<4.第2の動作例>
次に、情報処理装置100の第2の動作例について説明する。図16は、情報処理装置100の第2の動作例を示すフローチャートである。第2の動作例は、上述の通り、リスト型に表示された複数の機能オブジェクトに対する操作とそのときのオブジェクト表示に関する。
【0070】
図16を参照すると、まず、情報処理装置100は、検出部114により検出される、操作体である指の状態に基づいて、制御部120により、動作開始条件が満たされているか否かを判断する(S202)。このとき、動作開始条件としては、例えば、「画面の近接領域内で指が検出されている」、「近接領域内でも特に予め設定された領域に指が検出されている」、又は「近接領域内で検出された指の動き量が一定以下である」などの条件が挙げられる。
【0071】
ステップS202の判断において、動作開始条件が満たされていると判断された場合には、制御部120は、検出部114の検出結果に基づいて、指がGUIリストのいずれかの選択領域内に入ったか否かを判断する(S204)。ここで、GUIリストとは、複数の機能オブジェクトをリスト型に並べたものである。そして、ステップS204の判断により、指がGUIリストのいずれかの選択領域、即ち、GUIリストを構成する機能オブジェクトのいずれかの選択領域に入ったことが検出されると、制御部120は、次の選択肢GUIを表示させる(S206)。ここで表示される選択肢GUIは、例えばポイントされた機能オブジェクトに関連する選択肢のリストであってもよいし、機能オブジェクトに対する実行オブジェクトであってもよい。
【0072】
そして、制御部120は、検出部114の検出結果に基づいて、操作完了となったか否かを判断する(S208)。例えば、実行オブジェクトが表示され、表示された実行オブジェクトの選択領域内に指が入っている場合には、操作完了と判断される。
【0073】
ステップS208において、操作完了であると判断されなかった場合には、次に、タッチパネルへの接触があったか否かが判断される(S210)。ステップS208において、操作完了と判断された場合、或いは、ステップS210において、タッチパネルへの接触があったと判断された場合には、対応する機能、即ち、GUIリストのうち、選択された機能オブジェクトに関連づけられた機能の実行処理が実行される。
【0074】
一方、ステップS208において操作完了と判断されず、ステップS210においてタッチパネルへの接触もなかった場合には、ステップS204の動作に戻り、指の動作に応じて次の選択肢GUIが表示され、ステップS208及びステップS210において所定の条件を満たすまで、同様の処理が繰り返される。
【0075】
次に、図17〜図21を参照しながら、情報処理装置100の第2の動作例における、ユーザの操作とオブジェクト表示の一例について説明する。
【0076】
まず、図17は、機能オブジェクトのリストに対する操作の一例を示す説明図である。図17(a)に示されるように、機能オブジェクト50a、機能オブジェクト50b、及び機能オブジェクト50cが並んだリスト型のGUIに対して、ユーザが指Fにより機能オブジェクト50bをポイントしたとき、ポイントされた機能オブジェクト50bの近傍には、ポイントされた機能オブジェクト50bから遷移することのできる選択肢オブジェクトが表示される。図17の例においては、選択肢オブジェクトは、機能オブジェクト50bの実行処理と関連づけられた実行オブジェクトである。
【0077】
そして、図17(b)に示されるように、指Fが、実行オブジェクト70の選択領域内に入ったことが検出されると、制御部120は、実行オブジェクト70と関連づけられた機能の実行処理を行わせる。
【0078】
図18は、図17と同様の操作画面において指Fが異なる挙動を示した場合の動作例を示している。例えば、図18(a)に示されるように、機能オブジェクト50bをポイントしている指が機能オブジェクト50aの選択領域に移動すると、図18(b)に示されるように、機能オブジェクト50bがポイントされ、機能オブジェクト50aに対応する実行オブジェクト70が表示される。
【0079】
そして、図18(c)に示されるように、指Fが機能オブジェクト50aの選択領域から実行オブジェクト70の選択領域に移動し、図18(d)に示されるように実行オブジェクト70がポイントされると、制御部120は、実行処理部130に、機能オブジェクト50aと関連づけられた機能の実行処理を行わせる。
【0080】
なお、以上の説明中においては、近接タッチセンサの非接触操作に基づいた制御について説明したきたが、情報処理装置100は、この非接触操作と接触操作とを組合わせて、さらに操作性を向上することができる。
【0081】
例えば、図19及び図20に、3種類の機能オブジェクトからなるリストに対する操作の例が示される。この機能オブジェクトのリストは、A設定に関する機能オブジェクトと、Timer設定に関する機能オブジェクトと、B設定に関する機能オブジェクトとを含む。そして、Timer設定をポイントすると、Timer設定に関する選択肢である10秒、5秒、3秒を示す選択肢オブジェクトが表示される。また、この選択肢オブジェクトのうちのいずれかをポイントすると、ポイントされたオブジェクトに対応する実行オブジェクトが表示される。
【0082】
このような機能オブジェクトのリストに対して、通常は実行オブジェクトの選択領域内に指Fが入ると、対応する機能の実行処理が行われる。ところが、操作途中において、接触操作を行うことによって、以後の非接触操作を省略して動作するようにしてもよい。
【0083】
例えば、図19は、上記の機能オブジェクトのリストに対して、Timer設定に関する機能オブジェクトに接触操作を行った場合には、Timer設定のデフォルト値として予め設定されている10秒を設定してもよい。或いは、図20に示されるように、Timer設定に関する機能オブジェクをポイントし、選択肢オブジェクトが表示された後、実行オブジェクトをポイントする代わりに、10秒を示す選択肢オブジェクトに接触操作を行うと、10秒をTimer設定の設定値として設定してもよい。
【0084】
また、検出部114が検出する指Fの位置情報は、操作画面と操作体である指との距離の情報を含んでいてもよい。この距離の情報は、例えばオブジェクトの表示制御にも利用することができる。
【0085】
例えば、図21に示されるように、制御部120は、検出部114が検出する指Fと操作画面との距離に応じて、オブジェクトの表示サイズを制御してもよい。このとき、制御部120は、操作画面と指Fとの距離が遠いほどオブジェクトの表示サイズが大きくなるようにオブジェクトの表示サイズを制御してもよい。
【0086】
指Fと操作画面との距離が近い場合(距離h2)には、操作画面上の所望の地点を指Fによりポイントすることは容易であるが、指Fと操作画面との距離が遠い場合(距離h1)には、操作画面上の所望の地点を指Fによりポイントすることが、距離が近い場合と比較して困難である。このため、操作対象となるオブジェクトの表示サイズを大きくすることによって、誤動作の発生を低減することができる。
【0087】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0088】
例えば、上記実施形態では、情報処理装置100は、近接タッチセンサにより非接触に操作情報を入力することのできる装置であることとしたが、本発明はかかる例に限定されない。情報処理装置は、あらゆる他のポインティングデバイスを用いる装置であってよい。例えば、情報処理装置は、マウス又は接触型のタッチスクリーンによる操作情報に基づいて動作する装置であってもよい。或いは、プロジェクタの照射により表示された操作画面に対する操作情報を検出する機能を有する装置であってよい。例えば、操作画面上の撮像画像を解析することにより操作情報が取得される装置により実現することができる。
【0089】
尚、本明細書において、フローチャートに記述されたステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的に又は個別的に実行される処理をも含む。また時系列的に処理されるステップでも、場合によっては適宜順序を変更することが可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0090】
100 情報処理装置
110 入力表示部
112 表示部
114 検出部
120 制御部
130 実行処理部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作画面に対する操作体の位置を検出する検出部と、
前記検出部の検出結果に基づいて、所定の機能と関連づけられた機能オブジェクト、及び、前記所定の機能の実行処理と関連付けられた実行オブジェクトを含むオブジェクトを、前記操作体がポイントするオブジェクトと関連するオブジェクトが順次展開するよう前記操作画面に表示させる制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記検出部により前記操作体のポイント位置の前記機能オブジェクト上から前記実行オブジェクト上への遷移が検出されると、前記機能の実行処理を実行させる、情報処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記検出部により検出される前記操作体のポイント位置の移動履歴に基づいて、前記オブジェクトの前記操作画面中の表示位置を制御する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、順次表示される前記オブジェクトへの前記操作体の進入角度の履歴に基づいて、表示する前記オブジェクトの、前記ポイントされたオブジェクトに対する表示位置を制御する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、複数の前記機能オブジェクトの配置に基づいて、表示するオブジェクトの前記機能オブジェクトに対する表示位置を制御する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記検出部は、非接触の前記操作体の位置を検出し、
前記位置の情報は、前記操作画面と前記操作体との距離を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記操作画面と前記操作体との距離に応じて、前記オブジェクトの表示サイズを制御する、請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記操作画面と前記操作体との距離が遠いほど前記オブジェクトの表示サイズが大きくなるように前記表示サイズを制御する、請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記操作画面と前記操作体との距離が所定の距離以上となると、表示させた前記オブジェクトが、展開時と逆の順番で順次畳まれるよう前記操作画面の表示を制御する、請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記制御部は、表示させた前記オブジェクトが、展開表示の速度よりも遅い速度で畳まれるよう前記操作画面の表示を制御する、請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記操作体が前記機能オブジェクトをポイントした後、表示されるオブジェクト上に接触すると、前記機能オブジェクトに関連づけられた機能を実行させる、請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項11】
操作画面に対する操作体の位置を検出部により検出するステップと、
前記検出部の検出結果に基づいて、所定の機能と関連づけられた機能オブジェクト、及び、前記機能の実行処理と関連付けられた実行オブジェクトを含むオブジェクトの前記操作画面への表示を、前記操作体がポイントするオブジェクトと関連するオブジェクトを順次展開表示させるように制御するステップと、
前記検出するステップにより前記操作体のポイント位置の前記機能オブジェクト上から前記実行オブジェクト上への遷移が検出されると、前記機能を実行させるステップと、
を含む、情報処理方法。
【請求項12】
コンピュータを、
操作画面に対する操作体の位置を検出する検出部と、
前記検出部の検出結果に基づいて、所定の機能と関連づけられた機能オブジェクト、及び、前記機能の実行処理と関連付けられた実行オブジェクトを含むオブジェクトを、前記操作体がポイントするオブジェクトと関連するオブジェクトが順次展開するよう前記操作画面に表示させる制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記操作体のポイント位置の前記機能オブジェクト上から前記実行オブジェクト上への遷移が検出されると、前記機能を実行させる情報処理装置として機能させるための、プログラム。
【請求項1】
操作画面に対する操作体の位置を検出する検出部と、
前記検出部の検出結果に基づいて、所定の機能と関連づけられた機能オブジェクト、及び、前記所定の機能の実行処理と関連付けられた実行オブジェクトを含むオブジェクトを、前記操作体がポイントするオブジェクトと関連するオブジェクトが順次展開するよう前記操作画面に表示させる制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記検出部により前記操作体のポイント位置の前記機能オブジェクト上から前記実行オブジェクト上への遷移が検出されると、前記機能の実行処理を実行させる、情報処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記検出部により検出される前記操作体のポイント位置の移動履歴に基づいて、前記オブジェクトの前記操作画面中の表示位置を制御する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、順次表示される前記オブジェクトへの前記操作体の進入角度の履歴に基づいて、表示する前記オブジェクトの、前記ポイントされたオブジェクトに対する表示位置を制御する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、複数の前記機能オブジェクトの配置に基づいて、表示するオブジェクトの前記機能オブジェクトに対する表示位置を制御する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記検出部は、非接触の前記操作体の位置を検出し、
前記位置の情報は、前記操作画面と前記操作体との距離を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記操作画面と前記操作体との距離に応じて、前記オブジェクトの表示サイズを制御する、請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記操作画面と前記操作体との距離が遠いほど前記オブジェクトの表示サイズが大きくなるように前記表示サイズを制御する、請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記操作画面と前記操作体との距離が所定の距離以上となると、表示させた前記オブジェクトが、展開時と逆の順番で順次畳まれるよう前記操作画面の表示を制御する、請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記制御部は、表示させた前記オブジェクトが、展開表示の速度よりも遅い速度で畳まれるよう前記操作画面の表示を制御する、請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記操作体が前記機能オブジェクトをポイントした後、表示されるオブジェクト上に接触すると、前記機能オブジェクトに関連づけられた機能を実行させる、請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項11】
操作画面に対する操作体の位置を検出部により検出するステップと、
前記検出部の検出結果に基づいて、所定の機能と関連づけられた機能オブジェクト、及び、前記機能の実行処理と関連付けられた実行オブジェクトを含むオブジェクトの前記操作画面への表示を、前記操作体がポイントするオブジェクトと関連するオブジェクトを順次展開表示させるように制御するステップと、
前記検出するステップにより前記操作体のポイント位置の前記機能オブジェクト上から前記実行オブジェクト上への遷移が検出されると、前記機能を実行させるステップと、
を含む、情報処理方法。
【請求項12】
コンピュータを、
操作画面に対する操作体の位置を検出する検出部と、
前記検出部の検出結果に基づいて、所定の機能と関連づけられた機能オブジェクト、及び、前記機能の実行処理と関連付けられた実行オブジェクトを含むオブジェクトを、前記操作体がポイントするオブジェクトと関連するオブジェクトが順次展開するよう前記操作画面に表示させる制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記操作体のポイント位置の前記機能オブジェクト上から前記実行オブジェクト上への遷移が検出されると、前記機能を実行させる情報処理装置として機能させるための、プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公開番号】特開2012−37978(P2012−37978A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−175636(P2010−175636)
【出願日】平成22年8月4日(2010.8.4)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月4日(2010.8.4)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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