情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
【課題】表示中のコンテンツのうち、各通信機器のユーザが所望する位置に他のコンテンツを重畳させることができる技術が求められていた。
【解決手段】本開示によれば、基準コンテンツの表示中に、複数の通信機器の各々から、ユーザコンテンツと、通信機器のユーザが指定した基準コンテンツ上の位置を示す位置情報とを取得するコンテンツ取得部と、ユーザコンテンツに基づく重畳表示用コンテンツを、表示中の基準コンテンツのうち位置情報が示す位置に重畳させる制御を行う制御部と、を備える情報処理装置が提供される。
【解決手段】本開示によれば、基準コンテンツの表示中に、複数の通信機器の各々から、ユーザコンテンツと、通信機器のユーザが指定した基準コンテンツ上の位置を示す位置情報とを取得するコンテンツ取得部と、ユーザコンテンツに基づく重畳表示用コンテンツを、表示中の基準コンテンツのうち位置情報が示す位置に重畳させる制御を行う制御部と、を備える情報処理装置が提供される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に示される情報処理システムは、各通信機器に同じコンテンツをリアルタイムで配信することができる。このため、各通信機器は同じコンテンツをリアルタイムで表示することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−108146号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記の情報処理システムは、各通信機器に表示中のコンテンツのうち、各通信機器のユーザが所望する位置に他のコンテンツを重畳させることができなかった。そこで、表示中のコンテンツのうち、各通信機器のユーザが所望する位置に他のコンテンツを重畳させることができる技術が求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示によれば、基準コンテンツの表示中に、複数の通信機器の各々から、ユーザコンテンツと、通信機器のユーザが指定した基準コンテンツ上の位置を示す位置情報とを取得するコンテンツ取得部と、ユーザコンテンツに基づく重畳表示用コンテンツを、表示中の基準コンテンツのうち位置情報が示す位置に重畳させる制御を行う制御部と、を備える情報処理装置が提供される。
【0006】
本開示によれば、基準コンテンツの表示中に、複数の通信機器の各々から、ユーザコンテンツと、通信機器のユーザが指定した基準コンテンツ上の位置を示す位置情報とを取得することと、ユーザコンテンツに基づく重畳表示用コンテンツを、表示中の基準コンテンツのうち位置情報が示す位置に重畳表示する制御を行うことと、を含む、情報処理方法が提供される。
【0007】
本開示によれば、コンピュータに、基準コンテンツの表示中に、複数の通信機器の各々から、ユーザコンテンツと、通信機器のユーザが指定した基準コンテンツ上の位置を示す位置情報とを取得するコンテンツ取得機能と、ユーザコンテンツに基づく重畳表示用コンテンツを、表示中の基準コンテンツのうち位置情報が示す位置に重畳させる制御を行う制御機能と、を実現させる、プログラムが提供される。
【0008】
本開示によれば、表示中の基準コンテンツのうち、各通信機器のユーザが指定した位置、即ちユーザが所望する位置にユーザコンテンツが重畳される。
【発明の効果】
【0009】
以上説明したように本開示によれば、表示中の基準コンテンツのうち、ユーザが所望する位置にユーザコンテンツ即ち他のコンテンツを重畳させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本開示の第1の実施形態に係る情報処理システムの構成を示す説明図である。
【図2】同実施形態に係るサーバの構成を示すブロック図である。
【図3】同実施形態に係る通信機器の構成を示すブロック図である。
【図4】情報処理システムによる処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】通信機器の提示部に表示されるコンテンツの例を示す説明図である。
【図6】通信機器の提示部に表示されるコンテンツの例を示す説明図である。
【図7】通信機器の提示部に表示されるコンテンツの例を示す説明図である。
【図8】通信機器の提示部に表示されるコンテンツの例を示す説明図である。
【図9】通信機器の提示部に表示されるコンテンツの例を示す説明図である。
【図10】本開示の第2の実施形態に係る情報処理システムによる処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】通信機器の提示部に表示されるコンテンツの例を示す説明図である。
【図12】通信機器の提示部に表示されるコンテンツの例を示す説明図である。
【図13】本開示の第3の実施形態に係る情報処理システムの構成を示す説明図である。
【図14】ディスプレイに表示されるコンテンツの例を示す説明図である。
【図15】本開示の第4の実施形態に係る情報処理システムの構成を示す説明図である。
【図16】ショーウインドウに重畳表示されるコンテンツの例を示す説明図である。
【図17】ショーウインドウにコンテンツを重畳表示するための構成を示す説明図である。
【図18】本開示の第5の実施形態に係る情報処理システムの構成を示す説明図である。
【図19】第5の実施形態が適用される例を示す説明図である。
【図20】情報処理システムによる処理の手順を示すフローチャートである。
【図21】スクリーンに表示されるコンテンツの例を示す説明図である。
【図22】情報処理システムによる処理の手順を示すフローチャートである。
【図23】スクリーンに表示されるコンテンツの例を示す説明図である。
【図24】スクリーンに表示されるコンテンツの例を示す説明図である。
【図25】スクリーンに表示されるコンテンツの例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0012】
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.第1の実施形態(基準コンテンツのうち、ユーザが所望する位置に重畳表示用コンテンツを重畳(合成)する例)
1−1.全体構成
1−2.サーバの構成
1−3.通信機器の構成
1−4.情報処理システムによる処理の一例
2.第2の実施形態(ユーザが投票を行う例)
2−1.全体構成
2−2.情報処理システムによる処理の一例
3.第3の実施形態(基準コンテンツと重畳表示用コンテンツとを合成した合成コンテンツをディスプレイにも表示する例)
3−1.全体構成
3−2.情報処理システムによる処理の一例
4.第4の実施形態(重畳表示用コンテンツをショーウインドウに表示する例)
4−1.全体構成
4−2.情報処理システムによる処理の一例
5.第5の実施形態(合成コンテンツをプレゼン時に表示する例)
5−1.全体構成
5−2.情報処理システムによる処理の一例
【0013】
<1.第1の実施形態>
[1−1.全体構成]
まず、図1に基づいて、第1の実施形態に係る情報処理システム1の全体構成について説明する。情報処理システム1は、サーバ(情報処理装置)10と、複数の通信機器(ユーザ端末)20と、通信ネットワーク30とを備える。
【0014】
サーバ10は、通信ネットワーク30を介して複数の通信機器20の各々に接続されている。サーバ10は、基準コンテンツを各通信機器20に送信(配信)することができる。ここで、基準コンテンツは、ユーザが視認可能なあらゆる画像コンテンツを含む。基準コンテンツとしては、例えば、テレビ番組、映画、アニメーション、ブログ、ホームページ、写真コンテンツ、アルバム(写真コンテンツの集合)、動画の1シーン、イラスト、料理のレシピ、電子化された書籍、広告等が考えられる。ここで、本実施形態のブログには、ショートブログ、ミニブログを含むものとする。基準コンテンツは、画像コンテンツと音声コンテンツとを組み合わせたものであってもよい。
【0015】
また、基準コンテンツは、上記のような画像コンテンツのみならず、実際の物体(例えばショーウインドウに展示されている物体)も含む概念である。なお、基準コンテンツが物体となる場合、サーバ10は、基準コンテンツそのものではなく、基準コンテンツが描かれた画像コンテンツ(例えば写真コンテンツ)を各通信機器20に送信する。
【0016】
また、サーバ10は、各通信機器20からユーザコンテンツ及び位置情報を取得する。ここで、ユーザコンテンツは、基準コンテンツと同様に、ユーザが視認可能なあらゆるコンテンツを含む。位置情報は、基準コンテンツ上の位置を示す。そして、サーバ10は、基準コンテンツのうち、位置情報が示す位置にユーザコンテンツを重畳する(合成する)。これにより、サーバ10は、基準コンテンツとユーザコンテンツとが重畳された合成コンテンツを生成する。サーバ10は、生成した合成コンテンツを各通信機器20に送信する。
【0017】
通信機器20は、いわゆるデスクトップパソコンであり、通信ネットワーク30を介してサーバ10及び他の通信機器20に接続されている。通信機器20は、それぞれ異なるユーザA〜Eによって操作される。以下、「ユーザ」という文言は、特に説明がない限り、ユーザA〜Eのいずれかを示すものとする。
【0018】
通信機器20は、提示部22を備え、サーバ10から送信された基準コンテンツを提示部22に表示することができる。また、通信機器20は、ユーザが指定した基準コンテンツ上の位置に関する位置情報と、ユーザが選択したユーザコンテンツとをサーバ10に送信することができる。通信機器20は、これに応じてサーバ10から送信された合成コンテンツを提示部22に表示することができる。なお、通信機器20は、通信ネットワーク30に接続可能であり、かつ、画像コンテンツの表示が可能であればどのような機器であっても良く、例えば、ノートパソコン、ゲーム機、スマートフォン、携帯電話等であってもよい。
【0019】
なお、図1では、情報処理システム10は、通信機器を5つ、サーバを1つ備えるが、各構成要素の数はこれらに限定されない。
【0020】
[1−2.サーバの構成]
次に、サーバ10の構成を図1及び図2に基づいて説明する。図2に示すように、サーバ10は、コンテンツ取得部11と、記憶部12と、制御部13とを備える。即ち、サーバ10は、CPU、ROM、RAM、ハードディスク、及び通信アンテナ等のハードウェア構造を有し、これらのハードウェア構造によって、上記の構成要素が実現される。
【0021】
コンテンツ取得部11は、制御部13から与えられた基準コンテンツを各通信機器20に送信する。また、各通信機器20から送信されたユーザコンテンツ及び位置情報を制御部13に出力する。
【0022】
記憶部12は、サーバ10による処理に必要な各種情報、例えばプログラム、及び各種の基準コンテンツ等を記憶する。制御部13は、サーバ10の各構成要素を制御する。また、制御部13は、コンテンツ取得部11から与えられたユーザコンテンツに基づいて、重畳表示用コンテンツを生成する。重畳表示用コンテンツはユーザコンテンツそのものであってもよいが、ユーザコンテンツを改変したものであってもよい。重畳表示用コンテンツは、ユーザコンテンツがショートブログ等の短文コンテンツとユーザの顔アイコン画像とを含む場合であれば、短文コンテンツにユーザの顔アイコン画像を組み合わせたもの、吹出し画像内に短文コンテンツ及びユーザの顔アイコン画像を配置したもの等となる。
【0023】
[1−3.通信機器の構成]
次に、通信機器20の構成を図1及び図3に基づいて説明する。図3に示すように、通信機器20は、入力操作部21と、提示部22と、記憶部23と、通信部24と、制御部25とを備える。即ち、通信機器20は、CPU、ROM、RAM、マウス、キーボード、ディスプレイ、及び通信アンテナ等のハードウェア構造を有し、これらのハードウェア構造によって、上記の構成要素が実現される。
【0024】
入力操作部21は、いわゆるキーボード及びマウスであり、ユーザの入力操作に応じた操作情報を制御部25に出力する。ユーザは、入力操作部21を用いることで、ユーザコンテンツや位置情報を入力することができる。提示部22は、いわゆるディスプレイであり、各種の画像コンテンツを表示し、各種の音声コンテンツを出力する。
【0025】
記憶部23は、通信機器20が各種の処理を実行するために必要な各種情報、例えばプログラム、及び各種の画像コンテンツ等を記憶する。記憶部24が記憶する画像コンテンツには、ユーザの顔アイコン画像も含まれる。ユーザの顔アイコン画像は、ユーザ情報となるものである。通信部24は、サーバ10や他の通信機器20と通信を行なう。制御部25は、通信機器20の各構成要素を制御する。また、制御部25は、ユーザから入力されたユーザコンテンツ及び位置情報を通信部24に出力する。通信部24は、ユーザコンテンツ及び位置情報をサーバ10に送信する。
【0026】
[1−4.情報処理システムによる処理の手順]
次に、情報処理システム1による処理の手順を、図4に示すフローチャートに沿って説明する。情報処理システム1は、図4に示す重畳表示処理を行なう。ステップS10において、サーバ10の制御部13は、基準コンテンツを記憶部12から取得し、コンテンツ取得部11に出力する。コンテンツ取得部11は、基準コンテンツを各通信機器20に送信する。各通信機器20の通信部24は、基準コンテンツを受信し、制御部25に送信する。制御部25は、基準コンテンツ及び記憶部23に記憶された画像コンテンツを提示部22に表示する。なお、制御部25は、インターネット上から各種の画像コンテンツを取得し、それらを基準コンテンツとともに提示部22に表示してもよい。なお、基準コンテンツとこれらの画像コンテンツは、何らかの関連性があってもよい。
【0027】
図5に表示例を示す。この例では、提示部22は、基準コンテンツ101を表示し、基準コンテンツ101以外の画像コンテンツとして、画像コンテンツ102〜104を表示している。
【0028】
ユーザは、基準コンテンツ101上の所望の位置にユーザコンテンツとして短文コンテンツを重畳させることができる。ここで、短文コンテンツを基準コンテンツに重畳させる方法を、図5に基づいて説明する。ユーザは、マウスポインタP(図6参照)を基準コンテンツ101上の所望の位置に移動させ、そこで決定操作(例えば、マウスを左クリックする操作)を行なう。制御部25は、マウスポインタPの位置を、ユーザコンテンツの表示位置、即ちユーザ指定位置として認識する。制御部25は、マウスポインタPの位置に短文コンテンツ入力用枠画像101aを提示部22に表示する。ユーザは、短文コンテンツ入力用枠画像101a内に所望の短文コンテンツ101bを入力する。制御部25は、短文コンテンツ及びユーザの顔アイコン画像をユーザコンテンツとし、ユーザコンテンツと、ユーザ指定位置を示す位置情報とを通信部24に出力する。通信部24は、これらの情報を含む重畳表示要求情報をサーバ10に送信する。サーバ10のコンテンツ取得部11は、重畳表示要求情報を受信し、制御部13に出力する。
【0029】
ステップS20において、制御部13は、ユーザコンテンツ、即ち重畳表示要求情報が与えられるまで待機する。制御部13は、重畳表示要求情報が与えられた場合には、ステップS30に進む。
【0030】
ステップS30において、制御部13は、基準コンテンツ内の重畳表示用コンテンツが所定数以上であるという条件が満たされるかを判定する。ここで、重畳表示用コンテンツは、例えば、ユーザの顔アイコン画像と短文コンテンツとが結合されたものである。制御部13は、この条件が満たされると判定した場合には、ステップS40に進み、この条件が満たされないと判定した場合には、ステップS50に進む。
【0031】
ステップS40において、制御部13は、基準コンテンツから最も古い重畳表示用コンテンツを消去(削除)する。ステップS50において、制御部13は、短文コンテンツと顔アイコン画像とを結合することで、重畳表示用コンテンツを生成する。ステップS60において、制御部13は、基準コンテンツ上のユーザ指定位置に重畳表示用コンテンツを重畳させる。これにより、制御部13は、合成コンテンツを生成する。この合成コンテンツでは、例えば、重畳表示用コンテンツのうち、顔アイコン画像部分の中心点がユーザ指定位置に配置される。
【0032】
ステップS70において、制御部13は、合成コンテンツを新たな基準コンテンツとして、コンテンツ取得部11に出力し、記憶部12に記憶させる。コンテンツ取得部11は、基準コンテンツを各通信機器20に送信する。各通信機器20の通信部24は、基準コンテンツを受信し、制御部25に送信する。制御部25は、表示中の基準コンテンツを、通信部24から与えられた基準コンテンツに置き換える。
【0033】
図6に表示例を示す。この表示例では、基準コンテンツ101が基準コンテンツ101cに置き換えられている。基準コンテンツ101cは、基準コンテンツ101に重畳表示用コンテンツ200、210、220が重畳されたものである。即ち、提示部22は、基準コンテンツ101に重畳表示用コンテンツ200、210、220を重畳表示する。重畳表示用コンテンツ200は、ユーザAが作成した短文コンテンツ201とユーザAの顔アイコン画像202とで構成されている。重畳表示用コンテンツ210は、ユーザCが作成した短文コンテンツ211とユーザCの顔アイコン画像212とで構成されている。重畳表示用コンテンツ220は、ユーザBが作成した短文コンテンツ221とユーザBの顔アイコン画像222とで構成されている。なお、ステップS60〜ステップS70において、サーバ10は、合成コンテンツを送信する代わりに、重畳表示用コンテンツと重畳表示用コンテンツの表示位置を示す位置情報とを各通信機器20に送信してもよい。この場合、各通信機器20は、位置情報に基づいて、表示中の基準コンテンツに重畳表示用コンテンツを重畳させる。後述する処理及び第2〜第5の実施形態においても、サーバ10は、各種の合成コンテンツを生成し、各通信機器20及び他の構成要素(例えば図13に示すディスプレイ40)に送信するが、これらの処理についても同様である。即ち、サーバ10は、重畳表示用コンテンツ及び位置情報を各通信機器20及び他の構成要素に送信してもよい。
【0034】
ステップS80において、制御部13は、基準コンテンツを継続して表示するかを判定する。制御部13は、基準コンテンツを継続して表示すると判定した場合には、ステップS20に戻り、基準コンテンツの表示を終了すると判定した場合には、重畳表示処理を終了する。
【0035】
なお、ユーザは、上述したステップS10において、提示部22に表示された画像コンテンツを基準コンテンツに重畳させることもできる。例えば、ユーザは、図6〜図7に示すように、画像コンテンツ103を基準コンテンツ101c上の所望の位置(ここでは基準コンテンツ101cの左下部分)にドラッグアンドドロップする。
【0036】
制御部25は、画像コンテンツ103がドロップされた位置(例えば、画像コンテンツ103の中心点の位置)をユーザ指定位置として認識し、画像コンテンツ103をユーザコンテンツとして認識する。制御部25は、ユーザコンテンツと、ユーザ指定位置を示す位置情報とを通信部24に出力する。通信部24は、これらの情報を含む重畳表示要求情報をサーバ10に送信する。サーバ10のコンテンツ取得部11は、重畳表示要求情報を受信し、制御部13に出力する。
【0037】
その後、サーバ10の制御部13は、ステップS50において、ユーザコンテンツである画像コンテンツ103をそのまま重畳表示用コンテンツ103aとする。次いで、制御部13は、ステップS60において、基準コンテンツ101c上のユーザ指定位置に重畳表示用コンテンツ103aを合成することで、合成コンテンツを生成する。制御部13は、ステップS70において、合成コンテンツを新たな基準コンテンツ103dとして各通信機器20に送信する。したがって、各通信機器20は、基準コンテンツ101cの左下部分に重畳表示用コンテンツ103aが合成された基準コンテンツ101dを表示する。
【0038】
また、制御部13は、図8に示すような基準コンテンツ110を各通信機器20の提示部22に表示してもよい。基準コンテンツ110は、テーブルが描かれた画像コンテンツである。この場合であっても、制御部13は、上述したユーザによる入力操作に基づいて、基準コンテンツ110に各種の重畳表示用コンテンツを表示することができる。例えば、図8に示す例では、重畳表示用コンテンツ200〜220、101e、103aが基準コンテンツ110に重畳されている。ここで、重畳表示用コンテンツ101eは、上述した基準コンテンツ101を縮小したものである。
【0039】
また、制御部13は、基準コンテンツが動画コンテンツとなる場合、重畳表示用コンテンツを基準コンテンツ内の動作オブジェクト(動く画像)に追従させてもよい。例えば、制御部13は、上述したステップS60において、基準コンテンツに対して動体検出処理を行なうことで、動作オブジェクトを抽出する。そして、制御部13は、ユーザ指定位置が動作オブジェクト内の位置であるか、または、動作オブジェクトの近傍の位置となるという条件が満たされるかを判定する。制御部13は、この条件が満たされる場合、重畳表示用コンテンツが動作オブジェクトに追従する合成コンテンツを生成する。一方、制御部13は、この条件が満たされない場合、基準コンテンツ上のユーザ指定位置に重畳表示用コンテンツが重畳された合成コンテンツを生成する。その後、制御部13は、合成コンテンツを新たな基準コンテンツとしてコンテンツ取得部11に出力し、コンテンツ取得部11は、基準コンテンツを各通信機器20に送信する。
【0040】
表示例を図9に示す。この例では、基準コンテンツ105に動作オブジェクト(子どもが走る画像)105aが含まれている。また、動作オブジェクト105aの近傍には、重畳表示用コンテンツ200が重畳されている。そして、重畳表示用コンテンツ200は、動作オブジェクト105aに追従するように移動する。
【0041】
以上により、第1の実施形態では、情報処理システム1は、各通信機器20が基準コンテンツを表示している際に、各通信機器20から、ユーザ指定位置を示す位置情報とユーザコンテンツとを取得する。そして、情報処理システム1は、ユーザコンテンツに基づく重畳表示用コンテンツを、各通信機器20が表示中の基準コンテンツのうち、ユーザ指定位置に重畳させる。したがって、情報処理システム1は、表示中の基準コンテンツのうち、ユーザが所望する位置に他のコンテンツ、即ちユーザコンテンツを重畳させることができる。
【0042】
また、ユーザコンテンツには、ユーザが通信機器20に入力した文字コンテンツ、具体的には短文コンテンツが含まれる。したがって、ユーザは、基準コンテンツに対する自己のコメントを他のユーザに公開することができる。言い換えれば、ユーザは、基準コンテンツと他のユーザのコメントとを同時に視認することができる。
【0043】
なお、ユーザが、ブログ等の文章コンテンツ内に写真コンテンツ、動画コンテンツ、ウェブサイトへのリンクといった引用コンテンツを添付することも考えられる。しかし、この場合、ユーザは、これらの引用コンテンツのうちどの部分が気になったのかを文章コンテンツで説明する必要がある。
【0044】
これに対し、第1の実施形態では、ユーザは、基準コンテンツ上の所望の位置に自己のコメントを重畳させることができるので、コメントで基準コンテンツの位置を説明する必要がない。ユーザは、コメントが重畳された位置に基づいて、そのコメントが基準コンテンツのどの部分に関するものかを判断することができるからである。例えば、図6に示す例では、ユーザA〜Cは、野球選手に対するコメントを公開している。また、図9に示す例では、ユーザAは、動作オブジェクト105aに対するコメントを公開している。したがって、ユーザは、自己のコメントを容易に他のユーザに理解してもらうことができる。
【0045】
さらに、ユーザコンテンツには、通信機器20のユーザに関するユーザ情報、具体的にはユーザの顔アイコン画像が含まれるので、各ユーザは、短文コンテンツの他に顔アイコン画像を他のユーザに公開することができる。これにより、各ユーザは、各短文コンテンツがどのユーザからのコメントであるのかを容易に判断することができる。
【0046】
さらに、ユーザコンテンツには、通信機器20のユーザが選択した画像コンテンツが含まれる。したがって、各ユーザは、所望の画像コンテンツを基準コンテンツ上の所望の位置に重畳させることができる。また、各ユーザは、他のユーザが公開した画像コンテンツに対して短文コンテンツを重畳させることができる。
【0047】
<2.第2の実施形態>
[2−1.全体構成]
次に、本開示の第2の実施形態について説明する。図1に示すように、第2の実施形態に係る情報処理システム2は、情報処理システム1と同様の構成となっている。
[2−2.情報処理システムによる処理の手順]
次に、情報処理システム2による処理の手順を、図10に示すフローチャートに沿って説明する。情報処理システム2は、図10に示す重畳表示処理を行なう。ステップS100において、サーバ10の制御部13は、基準コンテンツを記憶部12から取得し、コンテンツ取得部11に出力する。ここで、基準コンテンツには、複数の投票用画像コンテンツと、顔アイコン表示領域と、カウンタ(判定結果情報)とが含まれる。投票用画像コンテンツは、ユーザによる投票の対象となる画像コンテンツである。顔アイコン表示領域は、投票用画像コンテンツ毎に用意され、投票用画像コンテンツに投票したユーザを示す。カウンタは、投票用画像コンテンツ毎に用意され、投票用画像コンテンツに投票したユーザの数を示す。
【0048】
コンテンツ取得部11は、基準コンテンツを各通信機器20に送信する。各通信機器20の通信部24は、基準コンテンツを受信し、制御部25に送信する。制御部25は、基準コンテンツを提示部22に表示する。
【0049】
図11に表示例を示す。この例では、提示部22は、基準コンテンツとして、互いに異なるスマートフォンが描かれた投票用画像コンテンツ120、121と、顔アイコン表示領域120a、121aと、判定結果情報となるカウンタ120b、121bとが表示される。顔アイコン表示領域120aは、投票用画像コンテンツ120に投票したユーザを示すエリアであり、顔アイコン表示領域121aは、投票用画像コンテンツ121に投票したユーザを示すエリアである。カウンタ120bは、投票用画像コンテンツ120に投票したユーザの数を示し、カウンタ121bは、投票用画像コンテンツ121に投票したユーザの数を示す。なお、基準コンテンツは、これに限られず、例えば、サッカー等の試合でどのチームが勝利するかを投票させるものであってもよい。この場合、投票用画像コンテンツは、例えば各チームのエンブレム等となる。
【0050】
ユーザは、基準コンテンツ101上の所望の位置にユーザコンテンツとして短文コンテンツを重畳させることができる。具体的な入力方法及びユーザの入力に対する通信機器20の処理は第1の実施形態と同様である。例えば、ユーザは、投票用画像コンテンツ120に投票したい場合、投票用画像コンテンツ120またはその近傍の位置を指定して、短文コンテンツを入力する。
【0051】
ステップS110において、制御部13は、ユーザコンテンツ、即ち重畳表示要求情報が与えられるまで待機する。制御部13は、重畳表示要求情報が与えられた場合には、ステップS120に進む。
【0052】
ステップS120において、制御部13は、短文コンテンツと顔アイコン画像とを結合することで、重畳表示用コンテンツを生成する。ステップS130において、制御部13は、基準コンテンツ上のユーザ指定位置に重畳表示用コンテンツを重畳させる。これにより、制御部13は、合成コンテンツを生成する。この合成コンテンツでは、例えば、重畳表示用コンテンツのうち、顔アイコン画像部分の中心点がユーザ指定位置に配置される。
【0053】
ステップS140において、制御部13は、合成コンテンツを新たな基準コンテンツとして、コンテンツ取得部11に出力し、記憶部12に記憶させる。コンテンツ取得部11は、基準コンテンツを各通信機器20に送信する。各通信機器20の通信部24は、基準コンテンツを受信し、制御部25に送信する。制御部25は、表示中の基準コンテンツを、通信部24から与えられた基準コンテンツに置き換える。これにより、例えば図11に示すように、投票用画像コンテンツ121上に重畳表示用コンテンツ200が重畳表示された画像コンテンツが新たな基準コンテンツとして各通信機器20に表示される。重畳表示用コンテンツ200は、上述したように、ユーザAが入力した短文コンテンツ201と、ユーザAの顔アイコン画像202とで構成される。
【0054】
ステップS150において、制御部13は、ユーザが投票した投票用画像コンテンツ、即ち投票対象画像コンテンツを認識する。具体的には、制御部13は、短文コンテンツが空白であり(即ち、ユーザコンテンツが顔アイコン画像のみであり)、かつ、ユーザ指定位置がいずれかの顔アイコン表示領域内の位置を示すという条件が満たされるかを判定する。制御部13は、この条件が満たされると判定した場合には、ユーザ指定位置が示す顔アイコン表示領域を特定し、特定された顔アイコン表示領域に対応する投票用画像コンテンツを、投票対象画像コンテンツとして認識する。なお、制御部13は、上記条件が満たされないと判定した場合には、ステップS190に進む。例えば、図12に示すように、ユーザコンテンツが顔アイコン画像202のみであり、かつ、ユーザ指定位置が顔アイコン表示領域121a内の位置を示す場合には、制御部13は、投票用画像コンテンツ121を投票対象画像コンテンツとして認識する。
【0055】
ステップS170において、制御部13は、投票対象画像コンテンツに対応するカウンタを1増加させる旨のカウンタ増加指示情報を生成し、コンテンツ取得部11に出力する。コンテンツ取得部11は、カウンタ増加指示情報を各通信機器20に送信する。各通信機器20の通信部24は、カウンタ増加指示情報を受信し、制御部25に出力する。制御部25は、カウンタ増加指示情報に基づいて、基準コンテンツのうち、投票対象画像コンテンツに対応するカウンタを1増加させる。
【0056】
これにより、例えば図12に示すように、投票用画像コンテンツ121に投票が行われた場合であれば、カウンタ121bが1増加した基準コンテンツが各通信機器20に表示される。なお、各通信機器20は、カウンタ120b、121bの値が変動する毎に、何らかの効果音(例えば、「カチャッ」という効果音)を出力してもよい。このような効果音は、投票を行ったユーザの通信機器20のみで出力されてもよい。
【0057】
ステップS190において、制御部13は、基準コンテンツを継続して表示するかを判定する。制御部13は、基準コンテンツを継続して表示すると判定した場合には、ステップS110に戻り、基準コンテンツの表示を終了すると判定した場合には、重畳表示処理を終了する。
【0058】
以上により、第2の実施形態に係る情報処理システム2は、第1の実施形態と同様の効果を得られる他、以下の効果を得ることができる。即ち、情報処理システム2は、基準コンテンツとして、複数の投票用画像コンテンツを互いに異なる位置に表示する。そして、情報処理システム2は、ユーザ指定位置と、投票用画像コンテンツの位置とに基づいて、投票対象画像コンテンツを判定する。そして、情報処理システム2は、判定結果に関す判定結果情報、即ちカウンタを表示する。これにより、各ユーザは、他のユーザがどの投票用画像コンテンツに投票したのかをリアルタイムで把握することができる。
【0059】
<3.第3の実施形態>
[3−1.全体構成]
次に、本開示の第3の実施形態について説明する。まず、図13に基づいて、第3の実施形態に係る情報処理システム3の全体構成について説明する。情報処理システム3は、情報処理システム1にディスプレイ40を追加した他は、情報処理システム1と同様の構成となっている。なお、ディスプレイ40は、図14に示すように、例えばイベント会場やデパート等に設置され、不特定多数の視認者Xによって視認される。
【0060】
[3−2.情報処理システムによる処理の手順]
次に、情報処理システム3による処理の手順を説明する。情報処理システム3による処理は、基本的には情報処理システム1による処理と同様であるので、情報処理システム1による処理との相違点について説明する。
【0061】
ステップS10において、サーバ10の制御部13は、基準コンテンツを記憶部12から取得し、コンテンツ取得部11に出力する。制御部13は、例えば図14に示す基準コンテンツ130をコンテンツ取得部11に出力する。基準コンテンツ130は、イベント会場やデパート等の見取り図である。コンテンツ取得部11は、基準コンテンツを各通信機器20及びディスプレイ40に送信する。各通信機器20の通信部24は、基準コンテンツを受信し、制御部25に送信する。制御部25は、基準コンテンツ及び記憶部23に記憶された画像コンテンツを提示部22に表示する。一方、ディスプレイ40も基準コンテンツを表示する。
【0062】
ユーザは、基準コンテンツ上の所望の位置にユーザコンテンツとして短文コンテンツを重畳させることができる。具体的な操作方法は第1の実施形態と同様である。制御部25は、短文コンテンツをユーザコンテンツとし、ユーザコンテンツと、ユーザ指定位置を示す位置情報とを通信部24に出力する。通信部24は、これらの情報を含む重畳表示要求情報をサーバ10に送信する。サーバ10のコンテンツ取得部11は、重畳表示要求情報を受信し、制御部13に出力する。
【0063】
ステップS50において、制御部13は、吹出し画像内に短文コンテンツが配置された重畳表示用コンテンツを生成する。ステップS60において、制御部13は、基準コンテンツ上のユーザ指定位置に重畳表示用コンテンツを重畳させる。具体的には、制御部13は、吹出し画像の起点をユーザ指定位置とする。これにより、制御部13は、合成コンテンツを生成する。
【0064】
ステップS70において、制御部13は、合成コンテンツを新たな基準コンテンツとして、コンテンツ取得部11に出力し、記憶部12に記憶させる。コンテンツ取得部11は、基準コンテンツを各通信機器20及びディスプレイ40に送信する。各通信機器20の通信部24は、基準コンテンツを受信し、制御部25に送信する。制御部25は、表示中の基準コンテンツを、通信部24から与えられた基準コンテンツに置き換える。同様に、ディスプレイ40も、表示中の基準コンテンツを新たに与えられた基準コンテンツに置き換える。表示例を図14に示す。図14では、基準コンテンツ130に複数の重畳表示用コンテンツが重畳されている。各重畳表示用コンテンツ300は、吹出し画像300aと、吹出し画像内に配置された短文コンテンツ302とで構成される。吹出し画像300aの起点、即ち重畳表示用コンテンツ300の起点301は、ユーザ指定位置を示す。
【0065】
以上により、第3の実施形態に係る情報処理システム3は、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる他、以下の効果を得ることができる。即ち、図14に示すように、情報処理システム3は、不特定多数の視認者Xにより視認されるディスプレイ40に、基準コンテンツ及び重畳表示用コンテンツを表示する。したがって、視認者Xは、基準コンテンツ及び基準コンテンツに対する各ユーザのコメントを視認することができる。さらに、視認者Xは、各コメントの表示位置を参照することで、各コメントが基準コンテンツのうちどの部分に関するものであるかを容易に把握することができる。なお、第3の実施形態は、ディスプレイをテレビ会議の各会議室に配置することで、いわゆるテレビ会議システムに応用することができる。この場合、各ユーザがテレビ会議システムの参加者となる。
【0066】
<4.第4の実施形態>
[4−1.全体構成]
次に、本開示の第4の実施形態について説明する。まず、図15に基づいて、第4の実施形態に係る情報処理システム4の全体構成を説明する。情報処理システム4は、情報処理システム1にプロジェクタ41、スクリーン42、及びショーウインドウ43を追加したものである。図16及び図17に示すように、ショーウインドウ43内の展示ブースには、一または複数のオブジェクトYが設置されている。ショーウインドウ43の展示ブース側の面にスクリーン42が配置されている。プロジェクタ41は、展示ブースの天井に設定されており、スクリーン42に重畳表示用コンテンツを投影する。即ち、プロジェクタ41は、スクリーン42に重畳表示用コンテンツを表示する。ショーウインドウ43内のオブジェクトYは、不特定多数の視認者Xによって視認される。
【0067】
[4−2.情報処理システムによる処理の手順]
次に、情報処理システム4による処理の手順について説明する。情報処理システム4による処理は、基本的には情報処理システム1による処理と同様であるので、情報処理システム1による処理との相違点について説明する。
【0068】
ステップS10において、サーバ10の制御部13は、仮基準コンテンツを記憶部12から取得し、コンテンツ取得部11に出力する。ここで、仮基準コンテンツは、ショーウインドウ43を視認者X側から撮影することで得られる写真コンテンツである。この写真コンテンツには、オブジェクトYが写っている。コンテンツ取得部11は、仮基準コンテンツを各通信機器20に送信する。各通信機器20の通信部24は、仮基準コンテンツを受信し、制御部25に送信する。制御部25は、仮基準コンテンツ及び記憶部23に記憶された画像コンテンツを提示部22に表示する。
【0069】
ユーザは、仮基準コンテンツ上の所望の位置にユーザコンテンツとして短文コンテンツを重畳させることができる。具体的な操作方法は第1の実施形態と同様である。制御部25は、短文コンテンツをユーザコンテンツとし、ユーザコンテンツと、ユーザ指定位置を示す位置情報とを通信部24に出力する。通信部24は、これらの情報を含む重畳表示要求情報をサーバ10に送信する。サーバ10のコンテンツ取得部11は、重畳表示要求情報を受信し、制御部13に出力する。
【0070】
ステップS20において、制御部13は、ユーザコンテンツ、即ち重畳表示要求情報が与えられるまで待機する。制御部13は、重畳表示要求情報が与えられた場合には、ステップS30に進む。
【0071】
ステップS30において、制御部13は、仮基準コンテンツ内の重畳表示用コンテンツが所定数以上であるという条件が満たされるかを判定する。ここで、重畳表示用コンテンツは、第3の実施形態と同様に、吹出し画像内に短文コンテンツが配置されたものである。制御部13は、この条件が満たされると判定した場合には、ステップS40に進み、この条件が満たされないと判定した場合には、ステップS50に進む。 ステップS40において、制御部13は、仮基準コンテンツから最も古い重畳表示用コンテンツを消去(削除)する。
【0072】
ステップS50において、制御部13は、重畳表示用コンテンツを生成する。ステップS60において、制御部13は、仮基準コンテンツ上のユーザ指定位置に重畳表示用コンテンツを重畳させる。具体的には、制御部13は、吹出し画像の起点をユーザ指定位置とする。これにより、制御部13は、合成コンテンツを生成する。
【0073】
ステップS70において、制御部13は、合成コンテンツを新たな仮基準コンテンツとして、コンテンツ取得部11に出力し、記憶部12に記憶させる。コンテンツ取得部11は、仮基準コンテンツを各通信機器20及びプロジェクタ41に送信する。各通信機器20の通信部24は、仮基準コンテンツを受信し、制御部25に送信する。制御部25は、表示中の仮基準コンテンツを、通信部24から与えられた仮基準コンテンツに置き換える。
【0074】
一方、プロジェクタ41は、受信した仮基準コンテンツのうち、重畳表示用コンテンツの部分のみをスクリーン42に表示する。表示例を図16に示す。この例では、スクリーン42、実質的にはショーウインドウ43に一または複数の重畳表示用コンテンツ300が表示される。重畳表示用コンテンツ300は、吹出し画像300aと、吹出し画像内に配置された短文コンテンツ302とで構成される。吹出し画像300aの起点、即ち重畳表示用コンテンツ300の起点301は、ユーザ指定位置を示す。
【0075】
ここで、仮基準コンテンツは、ショーウインドウ43を視認者X側から撮影することで得られる写真コンテンツである。したがって、ユーザは、実質的には、ショーウインドウ43上の位置を指定して、短文コンテンツ302を入力していることになる。したがって、視認者Xは、オブジェクトYに対する各ユーザのコメントを視認することができる。一方、プロジェクタ41は、重畳表示用コンテンツのみをスクリーン42に表示するが、ショーウインドウ43はすでにオブジェクトYを展示している。したがって、視認者Xは、各ユーザが視認する仮基準コンテンツと同様の風景を視認することができる。
【0076】
ステップS80において、制御部13は、仮基準コンテンツを継続して表示するかを判定する。制御部13は、仮基準コンテンツを継続して表示すると判定した場合には、ステップS20に戻り、基準コンテンツの表示を終了すると判定した場合には、重畳表示処理を終了する。
【0077】
以上により、第4の実施形態によれば、情報処理システム4は、情報処理システム1と同様の効果を得ることができる他、以下の効果を得ることもできる。即ち、図16に示すように、情報処理システム4は、不特定多数の視認者Xにより視認されるショーウインドウ43に重畳表示用コンテンツを表示する。したがって、視認者Xは、オブジェクトY及びオブジェクトYに対する各ユーザのコメントを視認することができる。さらに、視認者Xは、各コメントの表示位置を参照することで、各コメントがどのオブジェクトYに関するものであるかを容易に把握することができる。
【0078】
<5.第5の実施形態>
[5−1.全体構成]
次に、本開示の第5の実施形態について説明する。まず、図18に基づいて、第5の実施形態に係る情報処理システム5の全体構成を説明する。情報処理システム5は、情報処理システム1にプロジェクタ50、及びスクリーン51を追加したものである。図19に示すように、スクリーン51は、プレゼンテーション内で各種プレゼン資料を表示する。即ち、第5の実施形態は、プレゼンテーションに好適な技術である。図19に示すプレゼンテーションでは、プレゼンターFがプレゼンを行い、ユーザA〜Eを含む複数のユーザがプレゼンを視聴している。
【0079】
[5−2.情報処理システムによる処理の手順]
次に、情報処理システム5による処理の手順を図20に示すフローチャートに沿って説明する。図20に示すように、情報処理システム5は重畳表示処理を行なう。
【0080】
ステップS200において、サーバ10の制御部13は、基準コンテンツを記憶部12から取得し、コンテンツ取得部11に出力する。制御部13は、例えば図21に示す基準コンテンツ140をコンテンツ取得部11に出力する。基準コンテンツ140はいわゆるプレゼン資料であり、折れ線グラフ画像141を含む。第5の実施形態で使用される基準コンテンツは、プレゼン資料であればどのようなものであっても良く、例えば棒グラフ画像等であってもよい。
【0081】
コンテンツ取得部11は、基準コンテンツを各通信機器20及びプロジェクタ50に送信する。各通信機器20の通信部24は、基準コンテンツを受信し、制御部25に送信する。制御部25は、基準コンテンツ及び記憶部23に記憶された画像コンテンツを提示部22に表示する。プロジェクタ50は、スクリーン51に基準コンテンツを表示する。
【0082】
ユーザは、基準コンテンツ上の所望の位置にユーザコンテンツとして短文コンテンツを重畳させることができる。具体的な操作方法は第1の実施形態と同様である。制御部25は、短文コンテンツ及び顔アイコン画像をユーザコンテンツとし、ユーザコンテンツと、ユーザ指定位置を示す位置情報とを通信部24に出力する。通信部24は、これらの情報を含む重畳表示要求情報をサーバ10に送信する。サーバ10のコンテンツ取得部11は、重畳表示要求情報を受信し、制御部13に出力する。
【0083】
ステップS210において、制御部13は、ユーザコンテンツ、即ち重畳表示要求情報が与えられるまで待機する。制御部13は、重畳表示要求情報が与えられた場合には、ステップS220に進む。
【0084】
ステップS220において、制御部13は、ユーザ指定位置を含む所定領域内でのユーザコンテンツ数、即ちステップS250で生成される重畳表示用コンテンツ数が所定数以上であるという条件が満たされるかを判定する。制御部13は、この条件が満たされると判定した場合には、ステップS230に進み、この条件が満たされないと判定した場合には、ステップS250に進む。
【0085】
ステップS230において、制御部13は、所定範囲内の全てのユーザコンテンツ、具体的には短文コンテンツを解析することで、これらのユーザコンテンツの大部分(例えば8割以上)で共通する内容を把握する。このような解析手法としては、ムード解析、あるいは形態素解析等が考えられる。
【0086】
ステップS240において、制御部13は、解析結果に基づいて、重畳表示用コンテンツを生成する。ここで生成される重畳表示用コンテンツは、所定範囲を示す領域画像と、解析結果を示す短文コンテンツと、当該短文コンテンツを含む吹出し画像とで構成される。短文コンテンツは、所定範囲内のユーザコンテンツのうち、大部分のユーザコンテンツで共通する内容を示す。吹出し画像の起点は領域画像内または領域画像の近傍に配置される。また、制御部13は、所定範囲内の全てのユーザ指定位置を算術平均し、これにより得られた値を重畳表示用コンテンツのユーザ指定位置とする。なお、ここでは、所定範囲内の大部分のユーザコンテンツで共通する内容を短文コンテンツで表示したが、他の表示形態(例えば色等)で表示してもよい。例えば、所定範囲を着色して表示してもよい。
【0087】
ステップS250において、制御部13は、重畳表示用コンテンツを生成する。ここで生成される重畳表示用コンテンツは、顔アイコン画像と短文コンテンツとを結合したものである。重畳表示用コンテンツは、顔アイコン画像及び短文コンテンツが吹出し画像内に配置されたものであってもよい。この場合、吹出し画像の起点がユーザ指定位置を示す。
【0088】
ステップS260において、基準コンテンツ上のユーザ指定位置に重畳表示用コンテンツを重畳させる。具体的な処理は第1の実施形態と同様である。なお、重畳表示用コンテンツが領域画像を含む場合、領域画像の中心がユーザ指定位置に一致する。
【0089】
ステップS270において、制御部13は、合成コンテンツを新たな基準コンテンツとして、コンテンツ取得部11に出力し、記憶部12に記憶させる。コンテンツ取得部11は、基準コンテンツを各通信機器20及びプロジェクタ50に送信する。各通信機器20の通信部24は、基準コンテンツを受信し、制御部25に送信する。制御部25は、表示中の基準コンテンツを、通信部24から与えられた基準コンテンツに置き換える。同様に、プロジェクタ50は、スクリーン51に表示中の基準コンテンツを新たに受信した基準コンテンツで置き換える。
【0090】
表示例を図21に示す。この例では、基準コンテンツ140に重畳表示用コンテンツ200〜230、400が重畳されている。重畳表示用コンテンツ230は、吹出し画像233内にユーザDが作成した短文コンテンツ231及びユーザDの顔アイコン画像232が配置されたものである。吹出し画像233の起点234は、ユーザ指定位置を示す。なお、重畳表示用コンテンツとして噴出し画像のあるものを使用するか、噴出し画像のないものを使用するかは、制御部13が任意に決定してもよいが、ユーザが決定してもよい。図21に示すように、噴出し画像のある重畳表示用コンテンツ230は、ユーザ指定位置をピンポイントで指し示すことができる。したがって、ユーザは、ユーザ指定位置を明確に指定したい場合には、吹出し画像がある重畳表示用コンテンツを使用することができる。
【0091】
重畳表示用コンテンツ400は、領域画像401と、吹出し画像402と、吹出し画像内の短文コンテンツ403とで構成される。領域画像401の中心は、領域画像401が示す範囲内のユーザ指定位置を算術平均した位置を示す。短文コンテンツ403は、領域画像401が示す範囲内のユーザコンテンツのうち、大部分のユーザコンテンツで共通する内容を示す。
【0092】
ステップS280において、制御部13は、基準コンテンツを継続して表示するかを判定する。制御部13は、基準コンテンツを継続して表示すると判定した場合には、ステップS210に戻り、基準コンテンツの表示を終了すると判定した場合には、重畳表示処理を終了する。
【0093】
以上により、第5の実施形態によれば、情報処理システム5は、情報処理システム1と同様の効果を得ることができる他、以下の効果を得ることもできる。即ち、図21に示すように、情報処理システム5は、所定範囲内のユーザコンテンツを解析する解析処理を行い、解析処理の結果に基づいて、重畳表示用コンテンツを生成する。したがって、例えば所定範囲内のユーザコンテンツ数が多い場合、情報処理システム5は、これらのユーザコンテンツで共通する内容を示す重畳表示用コンテンツを生成し、基準コンテンツに重畳させることができる。一方、所定範囲内のユーザコンテンツ数が多い場合に、これらのユーザコンテンツを重畳表示用コンテンツとして表示すると、所定範囲内の情報が煩雑になってしまう可能性がある。したがって、情報処理システム5は、所定範囲内のユーザコンテンツが多い場合に、所定範囲内の情報を整理して表示することができる。
【0094】
なお、情報処理システム5は、上記の処理と共に、或いは上記の処理に代えて、図22に示す重畳表示処理を行ってもよい。以下、図22に示す重畳表示処理を説明する。ステップS300において、サーバ10の制御部13は、基準コンテンツを記憶部12から取得し、コンテンツ取得部11に出力する。制御部13は、例えば図23に示す基準コンテンツをコンテンツ取得部11に出力する。図23に示す基準コンテンツは、質問内容表示領域150と、質問者アイコン表示領域151と、タイマ画像152とを含む。質問内容表示領域150は、質問者による質問が表示される。質問者アイコン表示領域151は、質問者の顔アイコン画像が表示される予約状態と、空欄画像が表示される空欄状態とをとりうる。図23に示す例では、全ての質問者アイコン表示領域151が空欄状態となっている。タイマ画像152は、いずれかの質問者による質問が開始された際に作動を開始する。したがって、この基準コンテンツは、ユーザがプレゼンターFに質問する際に表示される。以下、この例に沿って処理を説明する。なお、質問者アイコン表示領域151の数は5に限定されない。
【0095】
コンテンツ取得部11は、基準コンテンツを各通信機器20及びプロジェクタ50に送信する。各通信機器20の通信部24は、基準コンテンツを受信し、制御部25に送信する。制御部25は、基準コンテンツ及び記憶部23に記憶された画像コンテンツを提示部22に表示する。プロジェクタ50は、スクリーン51に基準コンテンツを表示する。
【0096】
ユーザは、空欄状態となっている質問者アイコン表示領域151を指定し、質問内容を入力する。具体的な操作方法は第1の実施形態と同様である。制御部25は、質問内容が記述された質問文コンテンツ及び顔アイコン画像をユーザコンテンツとし、ユーザコンテンツと、ユーザ指定位置を示す位置情報とを通信部24に出力する。通信部24は、これらの情報を含む重畳表示要求情報をサーバ10に送信する。サーバ10のコンテンツ取得部11は、重畳表示要求情報を受信し、制御部13に出力する。
【0097】
ステップS310において、制御部13は、ユーザコンテンツ、即ち重畳表示要求情報が与えられるまで待機する。制御部13は、重畳表示要求情報が与えられた場合には、ステップS320に進む。
【0098】
ステップS320において、制御部13は、ユーザが空欄状態の質問者アイコン表示領域151を指定するという条件が満たされるかを判定する。制御部13は、この条件が満たされると判定した場合には、ステップS330に進み、この条件が満たされないと判定した場合には、重畳表示処理を終了する。
【0099】
ステップS330において、制御部13は、ユーザを質問者として登録する。ステップS340において、制御部13は、ユーザ指定位置の質問者アイコン表示領域151に顔アイコン画像を重畳させることで、合成コンテンツを生成する。したがって、顔アイコン画像が重畳表示用コンテンツとなる。これにより、ユーザ指定位置の質問者アイコン表示領域151が予約状態に遷移する。
【0100】
ステップS350において、制御部13は、合成コンテンツを新たな基準コンテンツとして、コンテンツ取得部11に出力し、記憶部12に記憶させる。コンテンツ取得部11は、基準コンテンツを各通信機器20及びプロジェクタ50に送信する。各通信機器20の通信部24は、基準コンテンツを受信し、制御部25に送信する。制御部25は、表示中の基準コンテンツを、通信部24から与えられた基準コンテンツに置き換える。同様に、プロジェクタ50は、スクリーン51に表示中の基準コンテンツを新たに受信した基準コンテンツで置き換える。
【0101】
表示例を図24に示す。この例では、左から3つまでの質問者アイコン表示領域151が予約状態とされている。即ち、左から3つまでの質問者アイコン表示領域151に、それぞれユーザA、E、Dの顔アイコン画像202、242、232が重畳されている。ステップS360において、制御部13は、質問内容表示領域150が空欄であるという条件が満たされるかを判定する。制御部13は、この条件が満たされると判定した場合には、ステップS370に進み、この条件が満たされないと判定した場合には、ステップS390に進む。
【0102】
ステップS370において、制御部13は、最先に登録された質問者のユーザコンテンツ、即ち質問文コンテンツを質問内容表示領域150に重畳させ、かつ、質問者の顔アイコン画像を強調表示することで、合成コンテンツを生成する。したがって、質問文コンテンツ及び顔アイコン画像が重畳表示用コンテンツとなる。
【0103】
ステップS380において、制御部13は、合成コンテンツを新たな基準コンテンツとして、コンテンツ取得部11に出力し、記憶部12に記憶させる。コンテンツ取得部11は、基準コンテンツを各通信機器20及びプロジェクタ50に送信する。各通信機器20の通信部24は、基準コンテンツを受信し、制御部25に送信する。制御部25は、表示中の基準コンテンツを、通信部24から与えられた基準コンテンツに置き換える。同様に、プロジェクタ50は、スクリーン51に表示中の基準コンテンツを新たに受信した基準コンテンツで置き換える。表示例を図25に示す。この例では、ユーザAが質問を行なっている。
【0104】
なお、制御部13は、タイマ画像152の動作を開始させ、タイマ画像152をコンテンツ取得部11に随時出力する。コンテンツ取得部11は、タイマ画像152を各通信機器20及びプロジェクタ50に送信する。各通信機器20の通信部24は、タイマ画像152を受信し、制御部25に送信する。制御部25は、表示中のタイマ画像152を、通信部24から与えられたタイマ画像152に置き換える。同様に、プロジェクタ50は、スクリーン51に表示中のタイマ画像152を新たに受信したタイマ画像152で置き換える。
【0105】
ステップS390において、制御部13は、質問が終了したかを判定する。制御部13は、質問が終了したと判定した場合には、ステップS400に進み、質問がまだ終了していないと判定した場合には、ステップS430に進む。
【0106】
ステップS400において、制御部13は、質問内容表示領域150を空欄にすることで、新たな基準コンテンツを生成する。制御部13は、基準コンテンツをコンテンツ取得部11に出力し、記憶部12に記憶させる。コンテンツ取得部11は、基準コンテンツを各通信機器20及びプロジェクタ50に送信する。各通信機器20の通信部24は、基準コンテンツを受信し、制御部25に送信する。制御部25は、表示中の基準コンテンツを、通信部24から与えられた基準コンテンツに置き換える。同様に、プロジェクタ50は、スクリーン51に表示中の基準コンテンツを新たに受信した基準コンテンツで置き換える。
【0107】
ステップS410において、制御部13は、質問をまだ行っていない質問者が存在するという条件が満たされるかを判定する。制御部13は、この条件が満たされると判定した場合には、ステップS370に戻り、この条件が満たされないと判定した場合には、ステップS420に進む。
【0108】
ステップS420において、制御部13は、基準コンテンツを継続して表示するかを判定し、基準コンテンツを継続して表示すると判定した場合には、ステップS310に戻り、基準コンテンツの表示を終了すると判定した場合には、重畳表示処理を終了する。
【0109】
ステップS430において、制御部13は、タイマ画像152が所定の質問可能時間以上の時間を示すという条件が満たされるかを判定する。制御部13は、この条件が満たされると判定した場合には、ステップS440に進み、この条件が満たされないと判定した場合には、ステップS390に戻る。
【0110】
ステップS440において、制御部13は、エフェクト表示処理を行なう。例えば、制御部13は、質問をまだ行っていない質問者の顔アイコン画像が震える基準コンテンツを生成する。制御部13は、基準コンテンツをコンテンツ取得部11に出力し、記憶部12に記憶させる。コンテンツ取得部11は、基準コンテンツを各通信機器20及びプロジェクタ50に送信する。各通信機器20の通信部24は、基準コンテンツを受信し、制御部25に送信する。制御部25は、表示中の基準コンテンツを、通信部24から与えられた基準コンテンツに置き換える。同様に、プロジェクタ50は、スクリーン51に表示中の基準コンテンツを新たに受信した基準コンテンツで置き換える。これにより、各ユーザは、質問が長時間にわたっていることを認識することができる。また、情報処理システム5は、質問者に対し、質問を終了させるように促すことができる。
【0111】
図22に示す重畳表示処理によれば、情報処理システム5は、質問者及び質問内容を各ユーザに容易に報知することができる。また、ユーザは、空欄状態となっている質問者アイコン表示領域151を計数することで、質問可能な残り人数を把握することができる。
【0112】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0113】
例えば、上記の第1〜第5の実施形態を任意に組み合わせてもよい。例えば、図5に示す基準コンテンツ101の代わりに、図11に示す基準コンテンツを表示してもよい。この場合、情報処理システムは、図11に示す基準コンテンツに各種の画像コンテンツを重畳させてもよい。また、画像コンテンツが重畳された位置と、投票用画像コンテンツの位置都に基づいて、ユーザが投票した投票用画像コンテンツを判定してもよい。また、情報処理システムは、図11に示す基準コンテンツを図14に示すディスプレイ130に表示させてもよい。この場合、視認者Xは投票の様子を視認することができる。また、情報処理システムは、図16に示すショーウインドウ43に任意の画像コンテンツを重畳させてもよい。また、情報処理システムは、図21に示す基準コンテンツ140に任意の画像コンテンツを重畳させてもよい。
【0114】
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
基準コンテンツの表示中に、複数の通信機器の各々から、ユーザコンテンツと、前記通信機器のユーザが指定した前記基準コンテンツ上の位置を示す位置情報とを取得するコンテンツ取得部と、
前記ユーザコンテンツに基づく重畳表示用コンテンツを、表示中の前記基準コンテンツのうち前記位置情報が示す位置に重畳させる制御を行う制御部と、を備える情報処理装置。
(2)
前記ユーザコンテンツには、前記通信機器のユーザが前記通信機器に入力した文字コンテンツが含まれる、前記(1)記載の情報処理装置。
(3)
前記ユーザコンテンツには、前記通信機器のユーザに関するユーザ情報が含まれる、前記(1)または(2)記載の情報処理装置。
(4)
前記ユーザコンテンツには、前記通信機器のユーザが選択した画像コンテンツが含まれる、前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(5)
前記基準コンテンツは、互いに異なる位置に表示される複数の投票用画像コンテンツを含み、
前記制御部は、前記位置情報が示す位置と、前記投票用画像コンテンツの位置とに基づいて、前記通信機器のユーザが投票した前記投票用画像コンテンツを判定し、判定結果に関する判定結果情報を表示する制御を行う、前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(6)
前記制御部は、前記ユーザコンテンツを解析する解析処理を行い、前記解析処理の結果に基づいて、前記重畳表示用コンテンツを生成する、前記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(7)
基準コンテンツの表示中に、複数の通信機器の各々から、ユーザコンテンツと、前記通信機器のユーザが指定した前記基準コンテンツ上の位置を示す位置情報とを取得することと、
前記ユーザコンテンツに基づく重畳表示用コンテンツを、表示中の前記基準コンテンツのうち前記位置情報が示す位置に重畳させる制御を行うことと、を含む、情報処理方法。
(8)
コンピュータに、
基準コンテンツの表示中に、複数の通信機器の各々から、ユーザコンテンツと、前記通信機器のユーザが指定した前記基準コンテンツ上の位置を示す位置情報とを取得するコンテンツ取得機能と、
前記ユーザコンテンツに基づく重畳表示用コンテンツを、表示中の前記基準コンテンツのうち前記位置情報が示す位置に重畳させる制御を行う制御機能と、を実現させる、プログラム。
(9)
前記ユーザコンテンツには、前記通信機器のユーザが前記通信機器に入力した文字コンテンツが含まれる、前記(8)記載のプログラム。
(10)
前記ユーザコンテンツには、前記通信機器のユーザに関するユーザ情報が含まれる、前記(8)または(9)記載のプログラム。
(11)
前記ユーザコンテンツには、前記通信機器のユーザが選択した画像コンテンツが含まれる、前記(8)〜(10)のいずれか1項に記載のプログラム。
(12)
前記基準コンテンツは、互いに異なる位置に表示される複数の投票用画像コンテンツを含み、
前記制御機能は、前記位置情報が示す位置と、前記投票用画像コンテンツの位置とに基づいて、前記通信機器のユーザが投票した前記投票用画像コンテンツを判定し、判定結果に関する判定結果情報を前記投票用画像コンテンツの近傍に表示する制御を行う、前記(8)〜(11)のいずれか1項に記載のプログラム。
(13)
前記制御機能は、前記ユーザコンテンツを解析する解析処理を行い、前記解析処理の結果に基づいて、前記重畳表示用コンテンツを生成する、前記(8)〜(12)のいずれか1項に記載のプログラム。
【符号の説明】
【0115】
1〜5 情報処理システム
10 サーバ(情報処理装置)
11 コンテンツ取得部
13 制御部
20 通信機器
30 通信ネットワーク
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に示される情報処理システムは、各通信機器に同じコンテンツをリアルタイムで配信することができる。このため、各通信機器は同じコンテンツをリアルタイムで表示することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−108146号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記の情報処理システムは、各通信機器に表示中のコンテンツのうち、各通信機器のユーザが所望する位置に他のコンテンツを重畳させることができなかった。そこで、表示中のコンテンツのうち、各通信機器のユーザが所望する位置に他のコンテンツを重畳させることができる技術が求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示によれば、基準コンテンツの表示中に、複数の通信機器の各々から、ユーザコンテンツと、通信機器のユーザが指定した基準コンテンツ上の位置を示す位置情報とを取得するコンテンツ取得部と、ユーザコンテンツに基づく重畳表示用コンテンツを、表示中の基準コンテンツのうち位置情報が示す位置に重畳させる制御を行う制御部と、を備える情報処理装置が提供される。
【0006】
本開示によれば、基準コンテンツの表示中に、複数の通信機器の各々から、ユーザコンテンツと、通信機器のユーザが指定した基準コンテンツ上の位置を示す位置情報とを取得することと、ユーザコンテンツに基づく重畳表示用コンテンツを、表示中の基準コンテンツのうち位置情報が示す位置に重畳表示する制御を行うことと、を含む、情報処理方法が提供される。
【0007】
本開示によれば、コンピュータに、基準コンテンツの表示中に、複数の通信機器の各々から、ユーザコンテンツと、通信機器のユーザが指定した基準コンテンツ上の位置を示す位置情報とを取得するコンテンツ取得機能と、ユーザコンテンツに基づく重畳表示用コンテンツを、表示中の基準コンテンツのうち位置情報が示す位置に重畳させる制御を行う制御機能と、を実現させる、プログラムが提供される。
【0008】
本開示によれば、表示中の基準コンテンツのうち、各通信機器のユーザが指定した位置、即ちユーザが所望する位置にユーザコンテンツが重畳される。
【発明の効果】
【0009】
以上説明したように本開示によれば、表示中の基準コンテンツのうち、ユーザが所望する位置にユーザコンテンツ即ち他のコンテンツを重畳させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本開示の第1の実施形態に係る情報処理システムの構成を示す説明図である。
【図2】同実施形態に係るサーバの構成を示すブロック図である。
【図3】同実施形態に係る通信機器の構成を示すブロック図である。
【図4】情報処理システムによる処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】通信機器の提示部に表示されるコンテンツの例を示す説明図である。
【図6】通信機器の提示部に表示されるコンテンツの例を示す説明図である。
【図7】通信機器の提示部に表示されるコンテンツの例を示す説明図である。
【図8】通信機器の提示部に表示されるコンテンツの例を示す説明図である。
【図9】通信機器の提示部に表示されるコンテンツの例を示す説明図である。
【図10】本開示の第2の実施形態に係る情報処理システムによる処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】通信機器の提示部に表示されるコンテンツの例を示す説明図である。
【図12】通信機器の提示部に表示されるコンテンツの例を示す説明図である。
【図13】本開示の第3の実施形態に係る情報処理システムの構成を示す説明図である。
【図14】ディスプレイに表示されるコンテンツの例を示す説明図である。
【図15】本開示の第4の実施形態に係る情報処理システムの構成を示す説明図である。
【図16】ショーウインドウに重畳表示されるコンテンツの例を示す説明図である。
【図17】ショーウインドウにコンテンツを重畳表示するための構成を示す説明図である。
【図18】本開示の第5の実施形態に係る情報処理システムの構成を示す説明図である。
【図19】第5の実施形態が適用される例を示す説明図である。
【図20】情報処理システムによる処理の手順を示すフローチャートである。
【図21】スクリーンに表示されるコンテンツの例を示す説明図である。
【図22】情報処理システムによる処理の手順を示すフローチャートである。
【図23】スクリーンに表示されるコンテンツの例を示す説明図である。
【図24】スクリーンに表示されるコンテンツの例を示す説明図である。
【図25】スクリーンに表示されるコンテンツの例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0012】
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.第1の実施形態(基準コンテンツのうち、ユーザが所望する位置に重畳表示用コンテンツを重畳(合成)する例)
1−1.全体構成
1−2.サーバの構成
1−3.通信機器の構成
1−4.情報処理システムによる処理の一例
2.第2の実施形態(ユーザが投票を行う例)
2−1.全体構成
2−2.情報処理システムによる処理の一例
3.第3の実施形態(基準コンテンツと重畳表示用コンテンツとを合成した合成コンテンツをディスプレイにも表示する例)
3−1.全体構成
3−2.情報処理システムによる処理の一例
4.第4の実施形態(重畳表示用コンテンツをショーウインドウに表示する例)
4−1.全体構成
4−2.情報処理システムによる処理の一例
5.第5の実施形態(合成コンテンツをプレゼン時に表示する例)
5−1.全体構成
5−2.情報処理システムによる処理の一例
【0013】
<1.第1の実施形態>
[1−1.全体構成]
まず、図1に基づいて、第1の実施形態に係る情報処理システム1の全体構成について説明する。情報処理システム1は、サーバ(情報処理装置)10と、複数の通信機器(ユーザ端末)20と、通信ネットワーク30とを備える。
【0014】
サーバ10は、通信ネットワーク30を介して複数の通信機器20の各々に接続されている。サーバ10は、基準コンテンツを各通信機器20に送信(配信)することができる。ここで、基準コンテンツは、ユーザが視認可能なあらゆる画像コンテンツを含む。基準コンテンツとしては、例えば、テレビ番組、映画、アニメーション、ブログ、ホームページ、写真コンテンツ、アルバム(写真コンテンツの集合)、動画の1シーン、イラスト、料理のレシピ、電子化された書籍、広告等が考えられる。ここで、本実施形態のブログには、ショートブログ、ミニブログを含むものとする。基準コンテンツは、画像コンテンツと音声コンテンツとを組み合わせたものであってもよい。
【0015】
また、基準コンテンツは、上記のような画像コンテンツのみならず、実際の物体(例えばショーウインドウに展示されている物体)も含む概念である。なお、基準コンテンツが物体となる場合、サーバ10は、基準コンテンツそのものではなく、基準コンテンツが描かれた画像コンテンツ(例えば写真コンテンツ)を各通信機器20に送信する。
【0016】
また、サーバ10は、各通信機器20からユーザコンテンツ及び位置情報を取得する。ここで、ユーザコンテンツは、基準コンテンツと同様に、ユーザが視認可能なあらゆるコンテンツを含む。位置情報は、基準コンテンツ上の位置を示す。そして、サーバ10は、基準コンテンツのうち、位置情報が示す位置にユーザコンテンツを重畳する(合成する)。これにより、サーバ10は、基準コンテンツとユーザコンテンツとが重畳された合成コンテンツを生成する。サーバ10は、生成した合成コンテンツを各通信機器20に送信する。
【0017】
通信機器20は、いわゆるデスクトップパソコンであり、通信ネットワーク30を介してサーバ10及び他の通信機器20に接続されている。通信機器20は、それぞれ異なるユーザA〜Eによって操作される。以下、「ユーザ」という文言は、特に説明がない限り、ユーザA〜Eのいずれかを示すものとする。
【0018】
通信機器20は、提示部22を備え、サーバ10から送信された基準コンテンツを提示部22に表示することができる。また、通信機器20は、ユーザが指定した基準コンテンツ上の位置に関する位置情報と、ユーザが選択したユーザコンテンツとをサーバ10に送信することができる。通信機器20は、これに応じてサーバ10から送信された合成コンテンツを提示部22に表示することができる。なお、通信機器20は、通信ネットワーク30に接続可能であり、かつ、画像コンテンツの表示が可能であればどのような機器であっても良く、例えば、ノートパソコン、ゲーム機、スマートフォン、携帯電話等であってもよい。
【0019】
なお、図1では、情報処理システム10は、通信機器を5つ、サーバを1つ備えるが、各構成要素の数はこれらに限定されない。
【0020】
[1−2.サーバの構成]
次に、サーバ10の構成を図1及び図2に基づいて説明する。図2に示すように、サーバ10は、コンテンツ取得部11と、記憶部12と、制御部13とを備える。即ち、サーバ10は、CPU、ROM、RAM、ハードディスク、及び通信アンテナ等のハードウェア構造を有し、これらのハードウェア構造によって、上記の構成要素が実現される。
【0021】
コンテンツ取得部11は、制御部13から与えられた基準コンテンツを各通信機器20に送信する。また、各通信機器20から送信されたユーザコンテンツ及び位置情報を制御部13に出力する。
【0022】
記憶部12は、サーバ10による処理に必要な各種情報、例えばプログラム、及び各種の基準コンテンツ等を記憶する。制御部13は、サーバ10の各構成要素を制御する。また、制御部13は、コンテンツ取得部11から与えられたユーザコンテンツに基づいて、重畳表示用コンテンツを生成する。重畳表示用コンテンツはユーザコンテンツそのものであってもよいが、ユーザコンテンツを改変したものであってもよい。重畳表示用コンテンツは、ユーザコンテンツがショートブログ等の短文コンテンツとユーザの顔アイコン画像とを含む場合であれば、短文コンテンツにユーザの顔アイコン画像を組み合わせたもの、吹出し画像内に短文コンテンツ及びユーザの顔アイコン画像を配置したもの等となる。
【0023】
[1−3.通信機器の構成]
次に、通信機器20の構成を図1及び図3に基づいて説明する。図3に示すように、通信機器20は、入力操作部21と、提示部22と、記憶部23と、通信部24と、制御部25とを備える。即ち、通信機器20は、CPU、ROM、RAM、マウス、キーボード、ディスプレイ、及び通信アンテナ等のハードウェア構造を有し、これらのハードウェア構造によって、上記の構成要素が実現される。
【0024】
入力操作部21は、いわゆるキーボード及びマウスであり、ユーザの入力操作に応じた操作情報を制御部25に出力する。ユーザは、入力操作部21を用いることで、ユーザコンテンツや位置情報を入力することができる。提示部22は、いわゆるディスプレイであり、各種の画像コンテンツを表示し、各種の音声コンテンツを出力する。
【0025】
記憶部23は、通信機器20が各種の処理を実行するために必要な各種情報、例えばプログラム、及び各種の画像コンテンツ等を記憶する。記憶部24が記憶する画像コンテンツには、ユーザの顔アイコン画像も含まれる。ユーザの顔アイコン画像は、ユーザ情報となるものである。通信部24は、サーバ10や他の通信機器20と通信を行なう。制御部25は、通信機器20の各構成要素を制御する。また、制御部25は、ユーザから入力されたユーザコンテンツ及び位置情報を通信部24に出力する。通信部24は、ユーザコンテンツ及び位置情報をサーバ10に送信する。
【0026】
[1−4.情報処理システムによる処理の手順]
次に、情報処理システム1による処理の手順を、図4に示すフローチャートに沿って説明する。情報処理システム1は、図4に示す重畳表示処理を行なう。ステップS10において、サーバ10の制御部13は、基準コンテンツを記憶部12から取得し、コンテンツ取得部11に出力する。コンテンツ取得部11は、基準コンテンツを各通信機器20に送信する。各通信機器20の通信部24は、基準コンテンツを受信し、制御部25に送信する。制御部25は、基準コンテンツ及び記憶部23に記憶された画像コンテンツを提示部22に表示する。なお、制御部25は、インターネット上から各種の画像コンテンツを取得し、それらを基準コンテンツとともに提示部22に表示してもよい。なお、基準コンテンツとこれらの画像コンテンツは、何らかの関連性があってもよい。
【0027】
図5に表示例を示す。この例では、提示部22は、基準コンテンツ101を表示し、基準コンテンツ101以外の画像コンテンツとして、画像コンテンツ102〜104を表示している。
【0028】
ユーザは、基準コンテンツ101上の所望の位置にユーザコンテンツとして短文コンテンツを重畳させることができる。ここで、短文コンテンツを基準コンテンツに重畳させる方法を、図5に基づいて説明する。ユーザは、マウスポインタP(図6参照)を基準コンテンツ101上の所望の位置に移動させ、そこで決定操作(例えば、マウスを左クリックする操作)を行なう。制御部25は、マウスポインタPの位置を、ユーザコンテンツの表示位置、即ちユーザ指定位置として認識する。制御部25は、マウスポインタPの位置に短文コンテンツ入力用枠画像101aを提示部22に表示する。ユーザは、短文コンテンツ入力用枠画像101a内に所望の短文コンテンツ101bを入力する。制御部25は、短文コンテンツ及びユーザの顔アイコン画像をユーザコンテンツとし、ユーザコンテンツと、ユーザ指定位置を示す位置情報とを通信部24に出力する。通信部24は、これらの情報を含む重畳表示要求情報をサーバ10に送信する。サーバ10のコンテンツ取得部11は、重畳表示要求情報を受信し、制御部13に出力する。
【0029】
ステップS20において、制御部13は、ユーザコンテンツ、即ち重畳表示要求情報が与えられるまで待機する。制御部13は、重畳表示要求情報が与えられた場合には、ステップS30に進む。
【0030】
ステップS30において、制御部13は、基準コンテンツ内の重畳表示用コンテンツが所定数以上であるという条件が満たされるかを判定する。ここで、重畳表示用コンテンツは、例えば、ユーザの顔アイコン画像と短文コンテンツとが結合されたものである。制御部13は、この条件が満たされると判定した場合には、ステップS40に進み、この条件が満たされないと判定した場合には、ステップS50に進む。
【0031】
ステップS40において、制御部13は、基準コンテンツから最も古い重畳表示用コンテンツを消去(削除)する。ステップS50において、制御部13は、短文コンテンツと顔アイコン画像とを結合することで、重畳表示用コンテンツを生成する。ステップS60において、制御部13は、基準コンテンツ上のユーザ指定位置に重畳表示用コンテンツを重畳させる。これにより、制御部13は、合成コンテンツを生成する。この合成コンテンツでは、例えば、重畳表示用コンテンツのうち、顔アイコン画像部分の中心点がユーザ指定位置に配置される。
【0032】
ステップS70において、制御部13は、合成コンテンツを新たな基準コンテンツとして、コンテンツ取得部11に出力し、記憶部12に記憶させる。コンテンツ取得部11は、基準コンテンツを各通信機器20に送信する。各通信機器20の通信部24は、基準コンテンツを受信し、制御部25に送信する。制御部25は、表示中の基準コンテンツを、通信部24から与えられた基準コンテンツに置き換える。
【0033】
図6に表示例を示す。この表示例では、基準コンテンツ101が基準コンテンツ101cに置き換えられている。基準コンテンツ101cは、基準コンテンツ101に重畳表示用コンテンツ200、210、220が重畳されたものである。即ち、提示部22は、基準コンテンツ101に重畳表示用コンテンツ200、210、220を重畳表示する。重畳表示用コンテンツ200は、ユーザAが作成した短文コンテンツ201とユーザAの顔アイコン画像202とで構成されている。重畳表示用コンテンツ210は、ユーザCが作成した短文コンテンツ211とユーザCの顔アイコン画像212とで構成されている。重畳表示用コンテンツ220は、ユーザBが作成した短文コンテンツ221とユーザBの顔アイコン画像222とで構成されている。なお、ステップS60〜ステップS70において、サーバ10は、合成コンテンツを送信する代わりに、重畳表示用コンテンツと重畳表示用コンテンツの表示位置を示す位置情報とを各通信機器20に送信してもよい。この場合、各通信機器20は、位置情報に基づいて、表示中の基準コンテンツに重畳表示用コンテンツを重畳させる。後述する処理及び第2〜第5の実施形態においても、サーバ10は、各種の合成コンテンツを生成し、各通信機器20及び他の構成要素(例えば図13に示すディスプレイ40)に送信するが、これらの処理についても同様である。即ち、サーバ10は、重畳表示用コンテンツ及び位置情報を各通信機器20及び他の構成要素に送信してもよい。
【0034】
ステップS80において、制御部13は、基準コンテンツを継続して表示するかを判定する。制御部13は、基準コンテンツを継続して表示すると判定した場合には、ステップS20に戻り、基準コンテンツの表示を終了すると判定した場合には、重畳表示処理を終了する。
【0035】
なお、ユーザは、上述したステップS10において、提示部22に表示された画像コンテンツを基準コンテンツに重畳させることもできる。例えば、ユーザは、図6〜図7に示すように、画像コンテンツ103を基準コンテンツ101c上の所望の位置(ここでは基準コンテンツ101cの左下部分)にドラッグアンドドロップする。
【0036】
制御部25は、画像コンテンツ103がドロップされた位置(例えば、画像コンテンツ103の中心点の位置)をユーザ指定位置として認識し、画像コンテンツ103をユーザコンテンツとして認識する。制御部25は、ユーザコンテンツと、ユーザ指定位置を示す位置情報とを通信部24に出力する。通信部24は、これらの情報を含む重畳表示要求情報をサーバ10に送信する。サーバ10のコンテンツ取得部11は、重畳表示要求情報を受信し、制御部13に出力する。
【0037】
その後、サーバ10の制御部13は、ステップS50において、ユーザコンテンツである画像コンテンツ103をそのまま重畳表示用コンテンツ103aとする。次いで、制御部13は、ステップS60において、基準コンテンツ101c上のユーザ指定位置に重畳表示用コンテンツ103aを合成することで、合成コンテンツを生成する。制御部13は、ステップS70において、合成コンテンツを新たな基準コンテンツ103dとして各通信機器20に送信する。したがって、各通信機器20は、基準コンテンツ101cの左下部分に重畳表示用コンテンツ103aが合成された基準コンテンツ101dを表示する。
【0038】
また、制御部13は、図8に示すような基準コンテンツ110を各通信機器20の提示部22に表示してもよい。基準コンテンツ110は、テーブルが描かれた画像コンテンツである。この場合であっても、制御部13は、上述したユーザによる入力操作に基づいて、基準コンテンツ110に各種の重畳表示用コンテンツを表示することができる。例えば、図8に示す例では、重畳表示用コンテンツ200〜220、101e、103aが基準コンテンツ110に重畳されている。ここで、重畳表示用コンテンツ101eは、上述した基準コンテンツ101を縮小したものである。
【0039】
また、制御部13は、基準コンテンツが動画コンテンツとなる場合、重畳表示用コンテンツを基準コンテンツ内の動作オブジェクト(動く画像)に追従させてもよい。例えば、制御部13は、上述したステップS60において、基準コンテンツに対して動体検出処理を行なうことで、動作オブジェクトを抽出する。そして、制御部13は、ユーザ指定位置が動作オブジェクト内の位置であるか、または、動作オブジェクトの近傍の位置となるという条件が満たされるかを判定する。制御部13は、この条件が満たされる場合、重畳表示用コンテンツが動作オブジェクトに追従する合成コンテンツを生成する。一方、制御部13は、この条件が満たされない場合、基準コンテンツ上のユーザ指定位置に重畳表示用コンテンツが重畳された合成コンテンツを生成する。その後、制御部13は、合成コンテンツを新たな基準コンテンツとしてコンテンツ取得部11に出力し、コンテンツ取得部11は、基準コンテンツを各通信機器20に送信する。
【0040】
表示例を図9に示す。この例では、基準コンテンツ105に動作オブジェクト(子どもが走る画像)105aが含まれている。また、動作オブジェクト105aの近傍には、重畳表示用コンテンツ200が重畳されている。そして、重畳表示用コンテンツ200は、動作オブジェクト105aに追従するように移動する。
【0041】
以上により、第1の実施形態では、情報処理システム1は、各通信機器20が基準コンテンツを表示している際に、各通信機器20から、ユーザ指定位置を示す位置情報とユーザコンテンツとを取得する。そして、情報処理システム1は、ユーザコンテンツに基づく重畳表示用コンテンツを、各通信機器20が表示中の基準コンテンツのうち、ユーザ指定位置に重畳させる。したがって、情報処理システム1は、表示中の基準コンテンツのうち、ユーザが所望する位置に他のコンテンツ、即ちユーザコンテンツを重畳させることができる。
【0042】
また、ユーザコンテンツには、ユーザが通信機器20に入力した文字コンテンツ、具体的には短文コンテンツが含まれる。したがって、ユーザは、基準コンテンツに対する自己のコメントを他のユーザに公開することができる。言い換えれば、ユーザは、基準コンテンツと他のユーザのコメントとを同時に視認することができる。
【0043】
なお、ユーザが、ブログ等の文章コンテンツ内に写真コンテンツ、動画コンテンツ、ウェブサイトへのリンクといった引用コンテンツを添付することも考えられる。しかし、この場合、ユーザは、これらの引用コンテンツのうちどの部分が気になったのかを文章コンテンツで説明する必要がある。
【0044】
これに対し、第1の実施形態では、ユーザは、基準コンテンツ上の所望の位置に自己のコメントを重畳させることができるので、コメントで基準コンテンツの位置を説明する必要がない。ユーザは、コメントが重畳された位置に基づいて、そのコメントが基準コンテンツのどの部分に関するものかを判断することができるからである。例えば、図6に示す例では、ユーザA〜Cは、野球選手に対するコメントを公開している。また、図9に示す例では、ユーザAは、動作オブジェクト105aに対するコメントを公開している。したがって、ユーザは、自己のコメントを容易に他のユーザに理解してもらうことができる。
【0045】
さらに、ユーザコンテンツには、通信機器20のユーザに関するユーザ情報、具体的にはユーザの顔アイコン画像が含まれるので、各ユーザは、短文コンテンツの他に顔アイコン画像を他のユーザに公開することができる。これにより、各ユーザは、各短文コンテンツがどのユーザからのコメントであるのかを容易に判断することができる。
【0046】
さらに、ユーザコンテンツには、通信機器20のユーザが選択した画像コンテンツが含まれる。したがって、各ユーザは、所望の画像コンテンツを基準コンテンツ上の所望の位置に重畳させることができる。また、各ユーザは、他のユーザが公開した画像コンテンツに対して短文コンテンツを重畳させることができる。
【0047】
<2.第2の実施形態>
[2−1.全体構成]
次に、本開示の第2の実施形態について説明する。図1に示すように、第2の実施形態に係る情報処理システム2は、情報処理システム1と同様の構成となっている。
[2−2.情報処理システムによる処理の手順]
次に、情報処理システム2による処理の手順を、図10に示すフローチャートに沿って説明する。情報処理システム2は、図10に示す重畳表示処理を行なう。ステップS100において、サーバ10の制御部13は、基準コンテンツを記憶部12から取得し、コンテンツ取得部11に出力する。ここで、基準コンテンツには、複数の投票用画像コンテンツと、顔アイコン表示領域と、カウンタ(判定結果情報)とが含まれる。投票用画像コンテンツは、ユーザによる投票の対象となる画像コンテンツである。顔アイコン表示領域は、投票用画像コンテンツ毎に用意され、投票用画像コンテンツに投票したユーザを示す。カウンタは、投票用画像コンテンツ毎に用意され、投票用画像コンテンツに投票したユーザの数を示す。
【0048】
コンテンツ取得部11は、基準コンテンツを各通信機器20に送信する。各通信機器20の通信部24は、基準コンテンツを受信し、制御部25に送信する。制御部25は、基準コンテンツを提示部22に表示する。
【0049】
図11に表示例を示す。この例では、提示部22は、基準コンテンツとして、互いに異なるスマートフォンが描かれた投票用画像コンテンツ120、121と、顔アイコン表示領域120a、121aと、判定結果情報となるカウンタ120b、121bとが表示される。顔アイコン表示領域120aは、投票用画像コンテンツ120に投票したユーザを示すエリアであり、顔アイコン表示領域121aは、投票用画像コンテンツ121に投票したユーザを示すエリアである。カウンタ120bは、投票用画像コンテンツ120に投票したユーザの数を示し、カウンタ121bは、投票用画像コンテンツ121に投票したユーザの数を示す。なお、基準コンテンツは、これに限られず、例えば、サッカー等の試合でどのチームが勝利するかを投票させるものであってもよい。この場合、投票用画像コンテンツは、例えば各チームのエンブレム等となる。
【0050】
ユーザは、基準コンテンツ101上の所望の位置にユーザコンテンツとして短文コンテンツを重畳させることができる。具体的な入力方法及びユーザの入力に対する通信機器20の処理は第1の実施形態と同様である。例えば、ユーザは、投票用画像コンテンツ120に投票したい場合、投票用画像コンテンツ120またはその近傍の位置を指定して、短文コンテンツを入力する。
【0051】
ステップS110において、制御部13は、ユーザコンテンツ、即ち重畳表示要求情報が与えられるまで待機する。制御部13は、重畳表示要求情報が与えられた場合には、ステップS120に進む。
【0052】
ステップS120において、制御部13は、短文コンテンツと顔アイコン画像とを結合することで、重畳表示用コンテンツを生成する。ステップS130において、制御部13は、基準コンテンツ上のユーザ指定位置に重畳表示用コンテンツを重畳させる。これにより、制御部13は、合成コンテンツを生成する。この合成コンテンツでは、例えば、重畳表示用コンテンツのうち、顔アイコン画像部分の中心点がユーザ指定位置に配置される。
【0053】
ステップS140において、制御部13は、合成コンテンツを新たな基準コンテンツとして、コンテンツ取得部11に出力し、記憶部12に記憶させる。コンテンツ取得部11は、基準コンテンツを各通信機器20に送信する。各通信機器20の通信部24は、基準コンテンツを受信し、制御部25に送信する。制御部25は、表示中の基準コンテンツを、通信部24から与えられた基準コンテンツに置き換える。これにより、例えば図11に示すように、投票用画像コンテンツ121上に重畳表示用コンテンツ200が重畳表示された画像コンテンツが新たな基準コンテンツとして各通信機器20に表示される。重畳表示用コンテンツ200は、上述したように、ユーザAが入力した短文コンテンツ201と、ユーザAの顔アイコン画像202とで構成される。
【0054】
ステップS150において、制御部13は、ユーザが投票した投票用画像コンテンツ、即ち投票対象画像コンテンツを認識する。具体的には、制御部13は、短文コンテンツが空白であり(即ち、ユーザコンテンツが顔アイコン画像のみであり)、かつ、ユーザ指定位置がいずれかの顔アイコン表示領域内の位置を示すという条件が満たされるかを判定する。制御部13は、この条件が満たされると判定した場合には、ユーザ指定位置が示す顔アイコン表示領域を特定し、特定された顔アイコン表示領域に対応する投票用画像コンテンツを、投票対象画像コンテンツとして認識する。なお、制御部13は、上記条件が満たされないと判定した場合には、ステップS190に進む。例えば、図12に示すように、ユーザコンテンツが顔アイコン画像202のみであり、かつ、ユーザ指定位置が顔アイコン表示領域121a内の位置を示す場合には、制御部13は、投票用画像コンテンツ121を投票対象画像コンテンツとして認識する。
【0055】
ステップS170において、制御部13は、投票対象画像コンテンツに対応するカウンタを1増加させる旨のカウンタ増加指示情報を生成し、コンテンツ取得部11に出力する。コンテンツ取得部11は、カウンタ増加指示情報を各通信機器20に送信する。各通信機器20の通信部24は、カウンタ増加指示情報を受信し、制御部25に出力する。制御部25は、カウンタ増加指示情報に基づいて、基準コンテンツのうち、投票対象画像コンテンツに対応するカウンタを1増加させる。
【0056】
これにより、例えば図12に示すように、投票用画像コンテンツ121に投票が行われた場合であれば、カウンタ121bが1増加した基準コンテンツが各通信機器20に表示される。なお、各通信機器20は、カウンタ120b、121bの値が変動する毎に、何らかの効果音(例えば、「カチャッ」という効果音)を出力してもよい。このような効果音は、投票を行ったユーザの通信機器20のみで出力されてもよい。
【0057】
ステップS190において、制御部13は、基準コンテンツを継続して表示するかを判定する。制御部13は、基準コンテンツを継続して表示すると判定した場合には、ステップS110に戻り、基準コンテンツの表示を終了すると判定した場合には、重畳表示処理を終了する。
【0058】
以上により、第2の実施形態に係る情報処理システム2は、第1の実施形態と同様の効果を得られる他、以下の効果を得ることができる。即ち、情報処理システム2は、基準コンテンツとして、複数の投票用画像コンテンツを互いに異なる位置に表示する。そして、情報処理システム2は、ユーザ指定位置と、投票用画像コンテンツの位置とに基づいて、投票対象画像コンテンツを判定する。そして、情報処理システム2は、判定結果に関す判定結果情報、即ちカウンタを表示する。これにより、各ユーザは、他のユーザがどの投票用画像コンテンツに投票したのかをリアルタイムで把握することができる。
【0059】
<3.第3の実施形態>
[3−1.全体構成]
次に、本開示の第3の実施形態について説明する。まず、図13に基づいて、第3の実施形態に係る情報処理システム3の全体構成について説明する。情報処理システム3は、情報処理システム1にディスプレイ40を追加した他は、情報処理システム1と同様の構成となっている。なお、ディスプレイ40は、図14に示すように、例えばイベント会場やデパート等に設置され、不特定多数の視認者Xによって視認される。
【0060】
[3−2.情報処理システムによる処理の手順]
次に、情報処理システム3による処理の手順を説明する。情報処理システム3による処理は、基本的には情報処理システム1による処理と同様であるので、情報処理システム1による処理との相違点について説明する。
【0061】
ステップS10において、サーバ10の制御部13は、基準コンテンツを記憶部12から取得し、コンテンツ取得部11に出力する。制御部13は、例えば図14に示す基準コンテンツ130をコンテンツ取得部11に出力する。基準コンテンツ130は、イベント会場やデパート等の見取り図である。コンテンツ取得部11は、基準コンテンツを各通信機器20及びディスプレイ40に送信する。各通信機器20の通信部24は、基準コンテンツを受信し、制御部25に送信する。制御部25は、基準コンテンツ及び記憶部23に記憶された画像コンテンツを提示部22に表示する。一方、ディスプレイ40も基準コンテンツを表示する。
【0062】
ユーザは、基準コンテンツ上の所望の位置にユーザコンテンツとして短文コンテンツを重畳させることができる。具体的な操作方法は第1の実施形態と同様である。制御部25は、短文コンテンツをユーザコンテンツとし、ユーザコンテンツと、ユーザ指定位置を示す位置情報とを通信部24に出力する。通信部24は、これらの情報を含む重畳表示要求情報をサーバ10に送信する。サーバ10のコンテンツ取得部11は、重畳表示要求情報を受信し、制御部13に出力する。
【0063】
ステップS50において、制御部13は、吹出し画像内に短文コンテンツが配置された重畳表示用コンテンツを生成する。ステップS60において、制御部13は、基準コンテンツ上のユーザ指定位置に重畳表示用コンテンツを重畳させる。具体的には、制御部13は、吹出し画像の起点をユーザ指定位置とする。これにより、制御部13は、合成コンテンツを生成する。
【0064】
ステップS70において、制御部13は、合成コンテンツを新たな基準コンテンツとして、コンテンツ取得部11に出力し、記憶部12に記憶させる。コンテンツ取得部11は、基準コンテンツを各通信機器20及びディスプレイ40に送信する。各通信機器20の通信部24は、基準コンテンツを受信し、制御部25に送信する。制御部25は、表示中の基準コンテンツを、通信部24から与えられた基準コンテンツに置き換える。同様に、ディスプレイ40も、表示中の基準コンテンツを新たに与えられた基準コンテンツに置き換える。表示例を図14に示す。図14では、基準コンテンツ130に複数の重畳表示用コンテンツが重畳されている。各重畳表示用コンテンツ300は、吹出し画像300aと、吹出し画像内に配置された短文コンテンツ302とで構成される。吹出し画像300aの起点、即ち重畳表示用コンテンツ300の起点301は、ユーザ指定位置を示す。
【0065】
以上により、第3の実施形態に係る情報処理システム3は、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる他、以下の効果を得ることができる。即ち、図14に示すように、情報処理システム3は、不特定多数の視認者Xにより視認されるディスプレイ40に、基準コンテンツ及び重畳表示用コンテンツを表示する。したがって、視認者Xは、基準コンテンツ及び基準コンテンツに対する各ユーザのコメントを視認することができる。さらに、視認者Xは、各コメントの表示位置を参照することで、各コメントが基準コンテンツのうちどの部分に関するものであるかを容易に把握することができる。なお、第3の実施形態は、ディスプレイをテレビ会議の各会議室に配置することで、いわゆるテレビ会議システムに応用することができる。この場合、各ユーザがテレビ会議システムの参加者となる。
【0066】
<4.第4の実施形態>
[4−1.全体構成]
次に、本開示の第4の実施形態について説明する。まず、図15に基づいて、第4の実施形態に係る情報処理システム4の全体構成を説明する。情報処理システム4は、情報処理システム1にプロジェクタ41、スクリーン42、及びショーウインドウ43を追加したものである。図16及び図17に示すように、ショーウインドウ43内の展示ブースには、一または複数のオブジェクトYが設置されている。ショーウインドウ43の展示ブース側の面にスクリーン42が配置されている。プロジェクタ41は、展示ブースの天井に設定されており、スクリーン42に重畳表示用コンテンツを投影する。即ち、プロジェクタ41は、スクリーン42に重畳表示用コンテンツを表示する。ショーウインドウ43内のオブジェクトYは、不特定多数の視認者Xによって視認される。
【0067】
[4−2.情報処理システムによる処理の手順]
次に、情報処理システム4による処理の手順について説明する。情報処理システム4による処理は、基本的には情報処理システム1による処理と同様であるので、情報処理システム1による処理との相違点について説明する。
【0068】
ステップS10において、サーバ10の制御部13は、仮基準コンテンツを記憶部12から取得し、コンテンツ取得部11に出力する。ここで、仮基準コンテンツは、ショーウインドウ43を視認者X側から撮影することで得られる写真コンテンツである。この写真コンテンツには、オブジェクトYが写っている。コンテンツ取得部11は、仮基準コンテンツを各通信機器20に送信する。各通信機器20の通信部24は、仮基準コンテンツを受信し、制御部25に送信する。制御部25は、仮基準コンテンツ及び記憶部23に記憶された画像コンテンツを提示部22に表示する。
【0069】
ユーザは、仮基準コンテンツ上の所望の位置にユーザコンテンツとして短文コンテンツを重畳させることができる。具体的な操作方法は第1の実施形態と同様である。制御部25は、短文コンテンツをユーザコンテンツとし、ユーザコンテンツと、ユーザ指定位置を示す位置情報とを通信部24に出力する。通信部24は、これらの情報を含む重畳表示要求情報をサーバ10に送信する。サーバ10のコンテンツ取得部11は、重畳表示要求情報を受信し、制御部13に出力する。
【0070】
ステップS20において、制御部13は、ユーザコンテンツ、即ち重畳表示要求情報が与えられるまで待機する。制御部13は、重畳表示要求情報が与えられた場合には、ステップS30に進む。
【0071】
ステップS30において、制御部13は、仮基準コンテンツ内の重畳表示用コンテンツが所定数以上であるという条件が満たされるかを判定する。ここで、重畳表示用コンテンツは、第3の実施形態と同様に、吹出し画像内に短文コンテンツが配置されたものである。制御部13は、この条件が満たされると判定した場合には、ステップS40に進み、この条件が満たされないと判定した場合には、ステップS50に進む。 ステップS40において、制御部13は、仮基準コンテンツから最も古い重畳表示用コンテンツを消去(削除)する。
【0072】
ステップS50において、制御部13は、重畳表示用コンテンツを生成する。ステップS60において、制御部13は、仮基準コンテンツ上のユーザ指定位置に重畳表示用コンテンツを重畳させる。具体的には、制御部13は、吹出し画像の起点をユーザ指定位置とする。これにより、制御部13は、合成コンテンツを生成する。
【0073】
ステップS70において、制御部13は、合成コンテンツを新たな仮基準コンテンツとして、コンテンツ取得部11に出力し、記憶部12に記憶させる。コンテンツ取得部11は、仮基準コンテンツを各通信機器20及びプロジェクタ41に送信する。各通信機器20の通信部24は、仮基準コンテンツを受信し、制御部25に送信する。制御部25は、表示中の仮基準コンテンツを、通信部24から与えられた仮基準コンテンツに置き換える。
【0074】
一方、プロジェクタ41は、受信した仮基準コンテンツのうち、重畳表示用コンテンツの部分のみをスクリーン42に表示する。表示例を図16に示す。この例では、スクリーン42、実質的にはショーウインドウ43に一または複数の重畳表示用コンテンツ300が表示される。重畳表示用コンテンツ300は、吹出し画像300aと、吹出し画像内に配置された短文コンテンツ302とで構成される。吹出し画像300aの起点、即ち重畳表示用コンテンツ300の起点301は、ユーザ指定位置を示す。
【0075】
ここで、仮基準コンテンツは、ショーウインドウ43を視認者X側から撮影することで得られる写真コンテンツである。したがって、ユーザは、実質的には、ショーウインドウ43上の位置を指定して、短文コンテンツ302を入力していることになる。したがって、視認者Xは、オブジェクトYに対する各ユーザのコメントを視認することができる。一方、プロジェクタ41は、重畳表示用コンテンツのみをスクリーン42に表示するが、ショーウインドウ43はすでにオブジェクトYを展示している。したがって、視認者Xは、各ユーザが視認する仮基準コンテンツと同様の風景を視認することができる。
【0076】
ステップS80において、制御部13は、仮基準コンテンツを継続して表示するかを判定する。制御部13は、仮基準コンテンツを継続して表示すると判定した場合には、ステップS20に戻り、基準コンテンツの表示を終了すると判定した場合には、重畳表示処理を終了する。
【0077】
以上により、第4の実施形態によれば、情報処理システム4は、情報処理システム1と同様の効果を得ることができる他、以下の効果を得ることもできる。即ち、図16に示すように、情報処理システム4は、不特定多数の視認者Xにより視認されるショーウインドウ43に重畳表示用コンテンツを表示する。したがって、視認者Xは、オブジェクトY及びオブジェクトYに対する各ユーザのコメントを視認することができる。さらに、視認者Xは、各コメントの表示位置を参照することで、各コメントがどのオブジェクトYに関するものであるかを容易に把握することができる。
【0078】
<5.第5の実施形態>
[5−1.全体構成]
次に、本開示の第5の実施形態について説明する。まず、図18に基づいて、第5の実施形態に係る情報処理システム5の全体構成を説明する。情報処理システム5は、情報処理システム1にプロジェクタ50、及びスクリーン51を追加したものである。図19に示すように、スクリーン51は、プレゼンテーション内で各種プレゼン資料を表示する。即ち、第5の実施形態は、プレゼンテーションに好適な技術である。図19に示すプレゼンテーションでは、プレゼンターFがプレゼンを行い、ユーザA〜Eを含む複数のユーザがプレゼンを視聴している。
【0079】
[5−2.情報処理システムによる処理の手順]
次に、情報処理システム5による処理の手順を図20に示すフローチャートに沿って説明する。図20に示すように、情報処理システム5は重畳表示処理を行なう。
【0080】
ステップS200において、サーバ10の制御部13は、基準コンテンツを記憶部12から取得し、コンテンツ取得部11に出力する。制御部13は、例えば図21に示す基準コンテンツ140をコンテンツ取得部11に出力する。基準コンテンツ140はいわゆるプレゼン資料であり、折れ線グラフ画像141を含む。第5の実施形態で使用される基準コンテンツは、プレゼン資料であればどのようなものであっても良く、例えば棒グラフ画像等であってもよい。
【0081】
コンテンツ取得部11は、基準コンテンツを各通信機器20及びプロジェクタ50に送信する。各通信機器20の通信部24は、基準コンテンツを受信し、制御部25に送信する。制御部25は、基準コンテンツ及び記憶部23に記憶された画像コンテンツを提示部22に表示する。プロジェクタ50は、スクリーン51に基準コンテンツを表示する。
【0082】
ユーザは、基準コンテンツ上の所望の位置にユーザコンテンツとして短文コンテンツを重畳させることができる。具体的な操作方法は第1の実施形態と同様である。制御部25は、短文コンテンツ及び顔アイコン画像をユーザコンテンツとし、ユーザコンテンツと、ユーザ指定位置を示す位置情報とを通信部24に出力する。通信部24は、これらの情報を含む重畳表示要求情報をサーバ10に送信する。サーバ10のコンテンツ取得部11は、重畳表示要求情報を受信し、制御部13に出力する。
【0083】
ステップS210において、制御部13は、ユーザコンテンツ、即ち重畳表示要求情報が与えられるまで待機する。制御部13は、重畳表示要求情報が与えられた場合には、ステップS220に進む。
【0084】
ステップS220において、制御部13は、ユーザ指定位置を含む所定領域内でのユーザコンテンツ数、即ちステップS250で生成される重畳表示用コンテンツ数が所定数以上であるという条件が満たされるかを判定する。制御部13は、この条件が満たされると判定した場合には、ステップS230に進み、この条件が満たされないと判定した場合には、ステップS250に進む。
【0085】
ステップS230において、制御部13は、所定範囲内の全てのユーザコンテンツ、具体的には短文コンテンツを解析することで、これらのユーザコンテンツの大部分(例えば8割以上)で共通する内容を把握する。このような解析手法としては、ムード解析、あるいは形態素解析等が考えられる。
【0086】
ステップS240において、制御部13は、解析結果に基づいて、重畳表示用コンテンツを生成する。ここで生成される重畳表示用コンテンツは、所定範囲を示す領域画像と、解析結果を示す短文コンテンツと、当該短文コンテンツを含む吹出し画像とで構成される。短文コンテンツは、所定範囲内のユーザコンテンツのうち、大部分のユーザコンテンツで共通する内容を示す。吹出し画像の起点は領域画像内または領域画像の近傍に配置される。また、制御部13は、所定範囲内の全てのユーザ指定位置を算術平均し、これにより得られた値を重畳表示用コンテンツのユーザ指定位置とする。なお、ここでは、所定範囲内の大部分のユーザコンテンツで共通する内容を短文コンテンツで表示したが、他の表示形態(例えば色等)で表示してもよい。例えば、所定範囲を着色して表示してもよい。
【0087】
ステップS250において、制御部13は、重畳表示用コンテンツを生成する。ここで生成される重畳表示用コンテンツは、顔アイコン画像と短文コンテンツとを結合したものである。重畳表示用コンテンツは、顔アイコン画像及び短文コンテンツが吹出し画像内に配置されたものであってもよい。この場合、吹出し画像の起点がユーザ指定位置を示す。
【0088】
ステップS260において、基準コンテンツ上のユーザ指定位置に重畳表示用コンテンツを重畳させる。具体的な処理は第1の実施形態と同様である。なお、重畳表示用コンテンツが領域画像を含む場合、領域画像の中心がユーザ指定位置に一致する。
【0089】
ステップS270において、制御部13は、合成コンテンツを新たな基準コンテンツとして、コンテンツ取得部11に出力し、記憶部12に記憶させる。コンテンツ取得部11は、基準コンテンツを各通信機器20及びプロジェクタ50に送信する。各通信機器20の通信部24は、基準コンテンツを受信し、制御部25に送信する。制御部25は、表示中の基準コンテンツを、通信部24から与えられた基準コンテンツに置き換える。同様に、プロジェクタ50は、スクリーン51に表示中の基準コンテンツを新たに受信した基準コンテンツで置き換える。
【0090】
表示例を図21に示す。この例では、基準コンテンツ140に重畳表示用コンテンツ200〜230、400が重畳されている。重畳表示用コンテンツ230は、吹出し画像233内にユーザDが作成した短文コンテンツ231及びユーザDの顔アイコン画像232が配置されたものである。吹出し画像233の起点234は、ユーザ指定位置を示す。なお、重畳表示用コンテンツとして噴出し画像のあるものを使用するか、噴出し画像のないものを使用するかは、制御部13が任意に決定してもよいが、ユーザが決定してもよい。図21に示すように、噴出し画像のある重畳表示用コンテンツ230は、ユーザ指定位置をピンポイントで指し示すことができる。したがって、ユーザは、ユーザ指定位置を明確に指定したい場合には、吹出し画像がある重畳表示用コンテンツを使用することができる。
【0091】
重畳表示用コンテンツ400は、領域画像401と、吹出し画像402と、吹出し画像内の短文コンテンツ403とで構成される。領域画像401の中心は、領域画像401が示す範囲内のユーザ指定位置を算術平均した位置を示す。短文コンテンツ403は、領域画像401が示す範囲内のユーザコンテンツのうち、大部分のユーザコンテンツで共通する内容を示す。
【0092】
ステップS280において、制御部13は、基準コンテンツを継続して表示するかを判定する。制御部13は、基準コンテンツを継続して表示すると判定した場合には、ステップS210に戻り、基準コンテンツの表示を終了すると判定した場合には、重畳表示処理を終了する。
【0093】
以上により、第5の実施形態によれば、情報処理システム5は、情報処理システム1と同様の効果を得ることができる他、以下の効果を得ることもできる。即ち、図21に示すように、情報処理システム5は、所定範囲内のユーザコンテンツを解析する解析処理を行い、解析処理の結果に基づいて、重畳表示用コンテンツを生成する。したがって、例えば所定範囲内のユーザコンテンツ数が多い場合、情報処理システム5は、これらのユーザコンテンツで共通する内容を示す重畳表示用コンテンツを生成し、基準コンテンツに重畳させることができる。一方、所定範囲内のユーザコンテンツ数が多い場合に、これらのユーザコンテンツを重畳表示用コンテンツとして表示すると、所定範囲内の情報が煩雑になってしまう可能性がある。したがって、情報処理システム5は、所定範囲内のユーザコンテンツが多い場合に、所定範囲内の情報を整理して表示することができる。
【0094】
なお、情報処理システム5は、上記の処理と共に、或いは上記の処理に代えて、図22に示す重畳表示処理を行ってもよい。以下、図22に示す重畳表示処理を説明する。ステップS300において、サーバ10の制御部13は、基準コンテンツを記憶部12から取得し、コンテンツ取得部11に出力する。制御部13は、例えば図23に示す基準コンテンツをコンテンツ取得部11に出力する。図23に示す基準コンテンツは、質問内容表示領域150と、質問者アイコン表示領域151と、タイマ画像152とを含む。質問内容表示領域150は、質問者による質問が表示される。質問者アイコン表示領域151は、質問者の顔アイコン画像が表示される予約状態と、空欄画像が表示される空欄状態とをとりうる。図23に示す例では、全ての質問者アイコン表示領域151が空欄状態となっている。タイマ画像152は、いずれかの質問者による質問が開始された際に作動を開始する。したがって、この基準コンテンツは、ユーザがプレゼンターFに質問する際に表示される。以下、この例に沿って処理を説明する。なお、質問者アイコン表示領域151の数は5に限定されない。
【0095】
コンテンツ取得部11は、基準コンテンツを各通信機器20及びプロジェクタ50に送信する。各通信機器20の通信部24は、基準コンテンツを受信し、制御部25に送信する。制御部25は、基準コンテンツ及び記憶部23に記憶された画像コンテンツを提示部22に表示する。プロジェクタ50は、スクリーン51に基準コンテンツを表示する。
【0096】
ユーザは、空欄状態となっている質問者アイコン表示領域151を指定し、質問内容を入力する。具体的な操作方法は第1の実施形態と同様である。制御部25は、質問内容が記述された質問文コンテンツ及び顔アイコン画像をユーザコンテンツとし、ユーザコンテンツと、ユーザ指定位置を示す位置情報とを通信部24に出力する。通信部24は、これらの情報を含む重畳表示要求情報をサーバ10に送信する。サーバ10のコンテンツ取得部11は、重畳表示要求情報を受信し、制御部13に出力する。
【0097】
ステップS310において、制御部13は、ユーザコンテンツ、即ち重畳表示要求情報が与えられるまで待機する。制御部13は、重畳表示要求情報が与えられた場合には、ステップS320に進む。
【0098】
ステップS320において、制御部13は、ユーザが空欄状態の質問者アイコン表示領域151を指定するという条件が満たされるかを判定する。制御部13は、この条件が満たされると判定した場合には、ステップS330に進み、この条件が満たされないと判定した場合には、重畳表示処理を終了する。
【0099】
ステップS330において、制御部13は、ユーザを質問者として登録する。ステップS340において、制御部13は、ユーザ指定位置の質問者アイコン表示領域151に顔アイコン画像を重畳させることで、合成コンテンツを生成する。したがって、顔アイコン画像が重畳表示用コンテンツとなる。これにより、ユーザ指定位置の質問者アイコン表示領域151が予約状態に遷移する。
【0100】
ステップS350において、制御部13は、合成コンテンツを新たな基準コンテンツとして、コンテンツ取得部11に出力し、記憶部12に記憶させる。コンテンツ取得部11は、基準コンテンツを各通信機器20及びプロジェクタ50に送信する。各通信機器20の通信部24は、基準コンテンツを受信し、制御部25に送信する。制御部25は、表示中の基準コンテンツを、通信部24から与えられた基準コンテンツに置き換える。同様に、プロジェクタ50は、スクリーン51に表示中の基準コンテンツを新たに受信した基準コンテンツで置き換える。
【0101】
表示例を図24に示す。この例では、左から3つまでの質問者アイコン表示領域151が予約状態とされている。即ち、左から3つまでの質問者アイコン表示領域151に、それぞれユーザA、E、Dの顔アイコン画像202、242、232が重畳されている。ステップS360において、制御部13は、質問内容表示領域150が空欄であるという条件が満たされるかを判定する。制御部13は、この条件が満たされると判定した場合には、ステップS370に進み、この条件が満たされないと判定した場合には、ステップS390に進む。
【0102】
ステップS370において、制御部13は、最先に登録された質問者のユーザコンテンツ、即ち質問文コンテンツを質問内容表示領域150に重畳させ、かつ、質問者の顔アイコン画像を強調表示することで、合成コンテンツを生成する。したがって、質問文コンテンツ及び顔アイコン画像が重畳表示用コンテンツとなる。
【0103】
ステップS380において、制御部13は、合成コンテンツを新たな基準コンテンツとして、コンテンツ取得部11に出力し、記憶部12に記憶させる。コンテンツ取得部11は、基準コンテンツを各通信機器20及びプロジェクタ50に送信する。各通信機器20の通信部24は、基準コンテンツを受信し、制御部25に送信する。制御部25は、表示中の基準コンテンツを、通信部24から与えられた基準コンテンツに置き換える。同様に、プロジェクタ50は、スクリーン51に表示中の基準コンテンツを新たに受信した基準コンテンツで置き換える。表示例を図25に示す。この例では、ユーザAが質問を行なっている。
【0104】
なお、制御部13は、タイマ画像152の動作を開始させ、タイマ画像152をコンテンツ取得部11に随時出力する。コンテンツ取得部11は、タイマ画像152を各通信機器20及びプロジェクタ50に送信する。各通信機器20の通信部24は、タイマ画像152を受信し、制御部25に送信する。制御部25は、表示中のタイマ画像152を、通信部24から与えられたタイマ画像152に置き換える。同様に、プロジェクタ50は、スクリーン51に表示中のタイマ画像152を新たに受信したタイマ画像152で置き換える。
【0105】
ステップS390において、制御部13は、質問が終了したかを判定する。制御部13は、質問が終了したと判定した場合には、ステップS400に進み、質問がまだ終了していないと判定した場合には、ステップS430に進む。
【0106】
ステップS400において、制御部13は、質問内容表示領域150を空欄にすることで、新たな基準コンテンツを生成する。制御部13は、基準コンテンツをコンテンツ取得部11に出力し、記憶部12に記憶させる。コンテンツ取得部11は、基準コンテンツを各通信機器20及びプロジェクタ50に送信する。各通信機器20の通信部24は、基準コンテンツを受信し、制御部25に送信する。制御部25は、表示中の基準コンテンツを、通信部24から与えられた基準コンテンツに置き換える。同様に、プロジェクタ50は、スクリーン51に表示中の基準コンテンツを新たに受信した基準コンテンツで置き換える。
【0107】
ステップS410において、制御部13は、質問をまだ行っていない質問者が存在するという条件が満たされるかを判定する。制御部13は、この条件が満たされると判定した場合には、ステップS370に戻り、この条件が満たされないと判定した場合には、ステップS420に進む。
【0108】
ステップS420において、制御部13は、基準コンテンツを継続して表示するかを判定し、基準コンテンツを継続して表示すると判定した場合には、ステップS310に戻り、基準コンテンツの表示を終了すると判定した場合には、重畳表示処理を終了する。
【0109】
ステップS430において、制御部13は、タイマ画像152が所定の質問可能時間以上の時間を示すという条件が満たされるかを判定する。制御部13は、この条件が満たされると判定した場合には、ステップS440に進み、この条件が満たされないと判定した場合には、ステップS390に戻る。
【0110】
ステップS440において、制御部13は、エフェクト表示処理を行なう。例えば、制御部13は、質問をまだ行っていない質問者の顔アイコン画像が震える基準コンテンツを生成する。制御部13は、基準コンテンツをコンテンツ取得部11に出力し、記憶部12に記憶させる。コンテンツ取得部11は、基準コンテンツを各通信機器20及びプロジェクタ50に送信する。各通信機器20の通信部24は、基準コンテンツを受信し、制御部25に送信する。制御部25は、表示中の基準コンテンツを、通信部24から与えられた基準コンテンツに置き換える。同様に、プロジェクタ50は、スクリーン51に表示中の基準コンテンツを新たに受信した基準コンテンツで置き換える。これにより、各ユーザは、質問が長時間にわたっていることを認識することができる。また、情報処理システム5は、質問者に対し、質問を終了させるように促すことができる。
【0111】
図22に示す重畳表示処理によれば、情報処理システム5は、質問者及び質問内容を各ユーザに容易に報知することができる。また、ユーザは、空欄状態となっている質問者アイコン表示領域151を計数することで、質問可能な残り人数を把握することができる。
【0112】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0113】
例えば、上記の第1〜第5の実施形態を任意に組み合わせてもよい。例えば、図5に示す基準コンテンツ101の代わりに、図11に示す基準コンテンツを表示してもよい。この場合、情報処理システムは、図11に示す基準コンテンツに各種の画像コンテンツを重畳させてもよい。また、画像コンテンツが重畳された位置と、投票用画像コンテンツの位置都に基づいて、ユーザが投票した投票用画像コンテンツを判定してもよい。また、情報処理システムは、図11に示す基準コンテンツを図14に示すディスプレイ130に表示させてもよい。この場合、視認者Xは投票の様子を視認することができる。また、情報処理システムは、図16に示すショーウインドウ43に任意の画像コンテンツを重畳させてもよい。また、情報処理システムは、図21に示す基準コンテンツ140に任意の画像コンテンツを重畳させてもよい。
【0114】
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
基準コンテンツの表示中に、複数の通信機器の各々から、ユーザコンテンツと、前記通信機器のユーザが指定した前記基準コンテンツ上の位置を示す位置情報とを取得するコンテンツ取得部と、
前記ユーザコンテンツに基づく重畳表示用コンテンツを、表示中の前記基準コンテンツのうち前記位置情報が示す位置に重畳させる制御を行う制御部と、を備える情報処理装置。
(2)
前記ユーザコンテンツには、前記通信機器のユーザが前記通信機器に入力した文字コンテンツが含まれる、前記(1)記載の情報処理装置。
(3)
前記ユーザコンテンツには、前記通信機器のユーザに関するユーザ情報が含まれる、前記(1)または(2)記載の情報処理装置。
(4)
前記ユーザコンテンツには、前記通信機器のユーザが選択した画像コンテンツが含まれる、前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(5)
前記基準コンテンツは、互いに異なる位置に表示される複数の投票用画像コンテンツを含み、
前記制御部は、前記位置情報が示す位置と、前記投票用画像コンテンツの位置とに基づいて、前記通信機器のユーザが投票した前記投票用画像コンテンツを判定し、判定結果に関する判定結果情報を表示する制御を行う、前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(6)
前記制御部は、前記ユーザコンテンツを解析する解析処理を行い、前記解析処理の結果に基づいて、前記重畳表示用コンテンツを生成する、前記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(7)
基準コンテンツの表示中に、複数の通信機器の各々から、ユーザコンテンツと、前記通信機器のユーザが指定した前記基準コンテンツ上の位置を示す位置情報とを取得することと、
前記ユーザコンテンツに基づく重畳表示用コンテンツを、表示中の前記基準コンテンツのうち前記位置情報が示す位置に重畳させる制御を行うことと、を含む、情報処理方法。
(8)
コンピュータに、
基準コンテンツの表示中に、複数の通信機器の各々から、ユーザコンテンツと、前記通信機器のユーザが指定した前記基準コンテンツ上の位置を示す位置情報とを取得するコンテンツ取得機能と、
前記ユーザコンテンツに基づく重畳表示用コンテンツを、表示中の前記基準コンテンツのうち前記位置情報が示す位置に重畳させる制御を行う制御機能と、を実現させる、プログラム。
(9)
前記ユーザコンテンツには、前記通信機器のユーザが前記通信機器に入力した文字コンテンツが含まれる、前記(8)記載のプログラム。
(10)
前記ユーザコンテンツには、前記通信機器のユーザに関するユーザ情報が含まれる、前記(8)または(9)記載のプログラム。
(11)
前記ユーザコンテンツには、前記通信機器のユーザが選択した画像コンテンツが含まれる、前記(8)〜(10)のいずれか1項に記載のプログラム。
(12)
前記基準コンテンツは、互いに異なる位置に表示される複数の投票用画像コンテンツを含み、
前記制御機能は、前記位置情報が示す位置と、前記投票用画像コンテンツの位置とに基づいて、前記通信機器のユーザが投票した前記投票用画像コンテンツを判定し、判定結果に関する判定結果情報を前記投票用画像コンテンツの近傍に表示する制御を行う、前記(8)〜(11)のいずれか1項に記載のプログラム。
(13)
前記制御機能は、前記ユーザコンテンツを解析する解析処理を行い、前記解析処理の結果に基づいて、前記重畳表示用コンテンツを生成する、前記(8)〜(12)のいずれか1項に記載のプログラム。
【符号の説明】
【0115】
1〜5 情報処理システム
10 サーバ(情報処理装置)
11 コンテンツ取得部
13 制御部
20 通信機器
30 通信ネットワーク
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基準コンテンツの表示中に、複数の通信機器の各々から、ユーザコンテンツと、前記通信機器のユーザが指定した前記基準コンテンツ上の位置を示す位置情報とを取得するコンテンツ取得部と、
前記ユーザコンテンツに基づく重畳表示用コンテンツを、表示中の前記基準コンテンツのうち前記位置情報が示す位置に重畳させる制御を行う制御部と、を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記ユーザコンテンツには、前記通信機器のユーザが前記通信機器に入力した文字コンテンツが含まれる、請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記ユーザコンテンツには、前記通信機器のユーザに関するユーザ情報が含まれる、請求項1記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記ユーザコンテンツには、前記通信機器のユーザが選択した画像コンテンツが含まれる、請求項1記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記基準コンテンツは、互いに異なる位置に表示される複数の投票用画像コンテンツを含み、
前記制御部は、前記位置情報が示す位置と、前記投票用画像コンテンツの位置とに基づいて、前記通信機器のユーザが投票した前記投票用画像コンテンツを判定し、判定結果に関する判定結果情報を表示する制御を行う、請求項1記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記ユーザコンテンツを解析する解析処理を行い、前記解析処理の結果に基づいて、前記重畳表示用コンテンツを生成する、請求項1記載の情報処理装置。
【請求項7】
基準コンテンツの表示中に、複数の通信機器の各々から、ユーザコンテンツと、前記通信機器のユーザが指定した前記基準コンテンツ上の位置を示す位置情報とを取得することと、
前記ユーザコンテンツに基づく重畳表示用コンテンツを、表示中の前記基準コンテンツのうち前記位置情報が示す位置に重畳される制御を行うことと、を含む、情報処理方法。
【請求項8】
コンピュータに、
基準コンテンツの表示中に、複数の通信機器の各々から、ユーザコンテンツと、前記通信機器のユーザが指定した前記基準コンテンツ上の位置を示す位置情報とを取得するコンテンツ取得機能と、
前記ユーザコンテンツに基づく重畳表示用コンテンツを、表示中の前記基準コンテンツのうち前記位置情報が示す位置に重畳させる制御を行う制御機能と、を実現させる、プログラム。
【請求項9】
前記ユーザコンテンツには、前記通信機器のユーザが前記通信機器に入力した文字コンテンツが含まれる、請求項8記載のプログラム。
【請求項10】
前記ユーザコンテンツには、前記通信機器のユーザに関するユーザ情報が含まれる、請求項8記載のプログラム。
【請求項11】
前記ユーザコンテンツには、前記通信機器のユーザが選択した画像コンテンツが含まれる、請求項8記載のプログラム。
【請求項12】
前記基準コンテンツは、互いに異なる位置に表示される複数の投票用画像コンテンツを含み、
前記制御機能は、前記位置情報が示す位置と、前記投票用画像コンテンツの位置とに基づいて、前記通信機器のユーザが投票した前記投票用画像コンテンツを判定し、判定結果に関する判定結果情報を前記投票用画像コンテンツの近傍に表示する制御を行う、請求項8記載のプログラム。
【請求項13】
前記制御機能は、前記ユーザコンテンツを解析する解析処理を行い、前記解析処理の結果に基づいて、前記重畳表示用コンテンツを生成する、請求項8記載のプログラム。
【請求項1】
基準コンテンツの表示中に、複数の通信機器の各々から、ユーザコンテンツと、前記通信機器のユーザが指定した前記基準コンテンツ上の位置を示す位置情報とを取得するコンテンツ取得部と、
前記ユーザコンテンツに基づく重畳表示用コンテンツを、表示中の前記基準コンテンツのうち前記位置情報が示す位置に重畳させる制御を行う制御部と、を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記ユーザコンテンツには、前記通信機器のユーザが前記通信機器に入力した文字コンテンツが含まれる、請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記ユーザコンテンツには、前記通信機器のユーザに関するユーザ情報が含まれる、請求項1記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記ユーザコンテンツには、前記通信機器のユーザが選択した画像コンテンツが含まれる、請求項1記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記基準コンテンツは、互いに異なる位置に表示される複数の投票用画像コンテンツを含み、
前記制御部は、前記位置情報が示す位置と、前記投票用画像コンテンツの位置とに基づいて、前記通信機器のユーザが投票した前記投票用画像コンテンツを判定し、判定結果に関する判定結果情報を表示する制御を行う、請求項1記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記ユーザコンテンツを解析する解析処理を行い、前記解析処理の結果に基づいて、前記重畳表示用コンテンツを生成する、請求項1記載の情報処理装置。
【請求項7】
基準コンテンツの表示中に、複数の通信機器の各々から、ユーザコンテンツと、前記通信機器のユーザが指定した前記基準コンテンツ上の位置を示す位置情報とを取得することと、
前記ユーザコンテンツに基づく重畳表示用コンテンツを、表示中の前記基準コンテンツのうち前記位置情報が示す位置に重畳される制御を行うことと、を含む、情報処理方法。
【請求項8】
コンピュータに、
基準コンテンツの表示中に、複数の通信機器の各々から、ユーザコンテンツと、前記通信機器のユーザが指定した前記基準コンテンツ上の位置を示す位置情報とを取得するコンテンツ取得機能と、
前記ユーザコンテンツに基づく重畳表示用コンテンツを、表示中の前記基準コンテンツのうち前記位置情報が示す位置に重畳させる制御を行う制御機能と、を実現させる、プログラム。
【請求項9】
前記ユーザコンテンツには、前記通信機器のユーザが前記通信機器に入力した文字コンテンツが含まれる、請求項8記載のプログラム。
【請求項10】
前記ユーザコンテンツには、前記通信機器のユーザに関するユーザ情報が含まれる、請求項8記載のプログラム。
【請求項11】
前記ユーザコンテンツには、前記通信機器のユーザが選択した画像コンテンツが含まれる、請求項8記載のプログラム。
【請求項12】
前記基準コンテンツは、互いに異なる位置に表示される複数の投票用画像コンテンツを含み、
前記制御機能は、前記位置情報が示す位置と、前記投票用画像コンテンツの位置とに基づいて、前記通信機器のユーザが投票した前記投票用画像コンテンツを判定し、判定結果に関する判定結果情報を前記投票用画像コンテンツの近傍に表示する制御を行う、請求項8記載のプログラム。
【請求項13】
前記制御機能は、前記ユーザコンテンツを解析する解析処理を行い、前記解析処理の結果に基づいて、前記重畳表示用コンテンツを生成する、請求項8記載のプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【公開番号】特開2013−26878(P2013−26878A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−160608(P2011−160608)
【出願日】平成23年7月22日(2011.7.22)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月22日(2011.7.22)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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