説明

情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム、及び情報処理プログラムが記録された記録媒体

【課題】スクロールやページ遷移等により特定のコンテンツ情報が表示画面から追い出されるような場合であっても、当該特定のコンテンツ情報へのユーザの注意を持続させ易くすることが可能な情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム、及び情報処理プログラムが記録された記録媒体を提供する。
【解決手段】端末装置の表示画面に表示されているコンテンツ情報の中から、ユーザに注目させるコンテンツ情報として予め設定された注目コンテンツ情報が特定される。そして、当該注目コンテンツ情報を表示領域外に遷移させようとするユーザ操作に応じて、当該注目コンテンツ情報の複製である複製コンテンツ情報が、当該端末装置の表示画面に一定時間表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネット上のWebサイトから提供されるWebページにおいて特定のコンテンツ情報を注目させる技術の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネット上には多数のWebサイトが存在しており、インターネットに接続されたユーザ端末はWebブラウザによりWebサイトから取得したWebページを表示画面に表示する。このようなWebページには、多くのコンテンツ情報が配置されており、一画面上に表示しきれないコンテンツ情報は、ユーザによるスクロール操作やページ遷移操作により表示可能になっている。例えば、ショッピングサイトやオークションサイトから提供されるWebページには、出品された各商品に関するコンテンツ情報(商品画像や商品説明等の文字例を含む)の一覧が表示される。そして、この一覧における表示内容は、例えばスクロール操作によりスクロールするようになっている。
【0003】
ところで、ユーザ端末のユーザは、Webページにおける表示内容のスクロール中に、所望する内容(例えば文字列)を含むコンテンツ情報があるかどうかを一目で判断することは困難である。一方、特許文献1には、地図のスクロール時に、例えば市町村名等の地図構成要素を強調表示する技術が開示されている。このような技術を適用すれば、ユーザは、Webページにおける表示内容のスクロール中に、所望する内容を含むコンテンツ情報があるかどうかを一目で判断することが可能になると考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−288119号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、スクロールによりフレームアウトした(つまり、表示画面外へ追い出された)文字例をユーザに注目させることはできない。特に、ショッピングサイトやオークションサイトから提供されるWebページには、例えば何百件という多くのコンテンツ情報の一覧が表示されるため、スクロールやページ遷移等により、一旦、フレームアウトしてしまうと、スクロール方向を反転するまでその文字列は再表示されないため、ユーザに注目させることは困難となってしまう。
【0006】
本発明は、以上の問題等に鑑みてなされたものであり、スクロールやページ遷移等により特定のコンテンツ情報が表示画面から追い出されるような場合であっても、当該特定のコンテンツ情報へのユーザの注意を持続させ易く(ユーザに注目させ易く)することが可能な情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム、及び情報処理プログラムが記録された記録媒体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、端末装置の表示画面にコンテンツ情報を表示させる情報処理装置であって、前記コンテンツ情報の中から、ユーザに注目させるコンテンツ情報として予め設定された注目コンテンツ情報を特定する注目コンテンツ情報特定手段と、前記注目コンテンツ情報特定手段により特定された前記注目コンテンツ情報を表示領域外に遷移させようとするユーザ操作に応じて、当該注目コンテンツ情報の複製である複製コンテンツ情報を前記表示画面に表示させる制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、上記ユーザ操作に応じて、当該注目コンテンツ情報が表示画面から追い出されるような場合であっても、当該注目コンテンツ情報へのユーザの注意を持続させ易く(ユーザに注目させ易く)することができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の情報処理装置において、前記情報処理装置は、前記ユーザ操作を検知するユーザ操作検知手段を更に備え、前記制御手段は、前記ユーザ操作検知手段により前記ユーザ操作が検知された場合に、前記複製コンテンツ情報を前記表示画面に表示させることを特徴とする。
【0010】
この構成によれば、ユーザ操作が検知されたタイミングで、複製コンテンツ情報が表示されるので、複製コンテンツ情報を効果的に目立たせ、注目コンテンツ情報へのユーザの注意を持続させ易くすることができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の情報処理装置において、前記複製コンテンツ情報は、前記表示画面において前記注目コンテンツ情報が配置された第1のレイヤとは異なる第2のレイヤに配置されるものであって、前記情報処理装置は、前記ユーザ操作の開始時における前記注目コンテンツ情報の前記第1のレイヤにおける表示位置を特定する表示位置特定手段を更に備え、前記制御手段は、前記表示位置特定手段により特定された前記表示位置と同じ表示位置であって前記第2のレイヤにおける表示位置に前記複製コンテンツ情報を固定配置して表示させることを特徴とする。
【0012】
この構成によれば、複製コンテンツ情報を注目コンテンツ情報の残像として効果的に目立たせ、注目コンテンツ情報へのユーザの注意を持続させ易くすることができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載の情報処理装置において、前記複製コンテンツ情報は、前記表示画面において前記注目コンテンツ情報が配置された第1のレイヤとは異なる第2のレイヤに配置されるものであって、前記制御手段は、前記第2レイヤにおいて前記複製コンテンツ情報を移動させながら表示させることを特徴とする。
【0014】
この構成によれば、複製コンテンツ情報を移動させることで効果的に目立たせ、注目コンテンツ情報へのユーザの注意を持続させ易くすることができる。
【0015】
請求項5に記載の発明は、請求項1又は2に記載の情報処理装置において、前記制御手段は、予め定められた表示位置に前記複製コンテンツ情報を固定配置して表示させることを特徴とする。
【0016】
この構成によれば、複製コンテンツ情報を目立たせ、注目コンテンツ情報へのユーザの注意を持続させ易くすることができる。
【0017】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の何れか一項に記載の情報処理装置において、前記制御手段は、前記ユーザ操作が完了した場合、または、前記ユーザ操作の完了から所定時間経過した場合に、前記複製コンテンツ情報の表示を、ユーザから視認不能にさせることを特徴とする。
【0018】
この発明によれば、必要以上に複製コンテンツ情報の表示を継続することで、ユーザにとって目障りとなることを防止することができる。
【0019】
請求項7に記載の発明は、請求項4に記載の情報処理装置において、前記ユーザ操作は、前記注目コンテンツ情報を含む表示内容をスクロールさせるスクロール操作であることを特徴とする。
【0020】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の情報処理装置において、前記制御手段は、前記第2のレイヤにおいて前記複製コンテンツ情報を、前記スクロールの速度より遅い速度で、且つ前記スクロールの方向と同じ方向に移動させながら表示させることを特徴とする。
【0021】
この構成によれば、スクロールしている注目コンテンツ情報を追いかけるように当該注目コンテンツ情報の複製コンテンツ情報を移動させることができ、その結果、複製コンテンツ情報を、より効果的に目立たせ、注目コンテンツ情報へのユーザの注意を持続させ易くすることができる。
【0022】
請求項9に記載の発明は、請求項7又は8に記載の情報処理装置において、前記制御手段は、前記スクロールの速度が所定速度以下になった場合に、前記複製コンテンツ情報の表示を、ユーザから視認不能にさせることを特徴とする。
【0023】
この構成によれば、必要以上に複製コンテンツ情報の表示を継続することで、ユーザにとって目障りとなることを防止することができる。
【0024】
請求項10に記載の発明は、請求項7乃至9の何れか一項に記載の情報処理装置において、前記注目コンテンツ情報特定手段は、前記スクロールの速度が所定速度以下になった場合に前記表示画面に表示された新たな注目コンテンツ情報を特定し、前記制御手段は、前記注目コンテンツ情報特定手段により特定された前記新たな注目コンテンツ情報を表示領域外に遷移させようとするユーザ操作に応じて、当該新たな注目コンテンツ情報の複製である複製コンテンツ情報を前記表示画面に表示させることを特徴とする。
【0025】
この構成によれば、スクロールの速度が所定速度以下になったときに新たに表示された注目コンテンツ情報が表示画面から追い出されるような場合であっても、当該新たな注目コンテンツ情報へのユーザの注意を持続させ易くすることができる。
【0026】
請求項11に記載の発明は、請求項7乃至10の何れか一項に記載の情報処理装置において、前記スクロールの速度に応じて前記複製コンテンツの表示態様を変化させることを特徴とする。
【0027】
この構成によれば、スクロールの速度に応じて複製コンテンツの表示態様が変化するので、より効果的に複製コンテンツ情報を目立たせることができ、より一層、注目コンテンツ情報へのユーザの注意を持続させ易くすることができる。
【0028】
請求項12に記載の発明は、請求項7乃至10の何れか一項に記載の情報処理装置において、前記情報処理装置は、前記スクロール操作の開始時における前記注目コンテンツ情報の前記表示画面における表示位置から、前記スクロール操作に応じて変位した前記注目コンテンツ情報の表示位置までの距離を示す距離情報を取得する距離情報取得手段を更に備え、前記制御手段は、前記距離情報取得手段により取得された前記距離情報が示す距離に応じて複製コンテンツ情報の表示態様を変化させることを特徴とする。
【0029】
この構成によれば、注目コンテンツ情報が変位した距離に応じて複製コンテンツの表示態様が変化するので、より効果的に複製コンテンツ情報を目立たせることができ、より一層、注目コンテンツ情報へのユーザの注意を持続させ易くすることができる。
【0030】
請求項13に記載の発明は、請求項7乃至10の何れか一項に記載の情報処理装置において、前記情報処理装置は、前記スクロール操作の継続時間を示す時間情報を取得する時間情報取得手段を更に備え、前記制御手段は、前記時間情報取得手段により取得された前記時間情報が示す継続時間に応じて前記複製コンテンツ情報の表示態様を変化させることを特徴とする。
【0031】
この構成によれば、スクロール操作の継続時間に応じて複製コンテンツの表示態様が変化するので、より効果的に複製コンテンツ情報を目立たせることができ、より一層、注目コンテンツ情報へのユーザの注意を持続させ易くすることができる。
【0032】
請求項14に記載の発明は、端末装置の表示画面にコンテンツ情報を表示させるコンピュータにより実行される情報処理方法であって、前記コンテンツ情報の中から、ユーザに注目させるコンテンツ情報として予め設定された注目コンテンツ情報を特定するステップと、前記特定された前記注目コンテンツ情報を表示領域外に遷移させようとするユーザ操作に応じて、当該注目コンテンツ情報の複製である複製コンテンツ情報を前記表示画面に表示させるステップと、を含むことを特徴とする。
【0033】
請求項15に記載の情報処理プログラム(コンピュータ読み取り可能なプログラム)の発明は、端末装置の表示画面にコンテンツ情報を表示させるコンピュータを、前記コンテンツ情報の中から、ユーザに注目させるコンテンツ情報として予め設定された注目コンテンツ情報を特定する注目コンテンツ情報特定手段と、前記注目コンテンツ情報特定手段により特定された前記注目コンテンツ情報を表示領域外に遷移させようとするユーザ操作に応じて、当該注目コンテンツ情報の複製である複製コンテンツ情報を前記表示画面に表示させる制御手段として機能させることを特徴とする。
【0034】
請求項16に記載の発明は、端末装置の表示画面にコンテンツ情報を表示させるコンピュータを、前記コンテンツ情報の中から、ユーザに注目させるコンテンツ情報として予め設定された注目コンテンツ情報を特定する注目コンテンツ情報特定手段と、前記注目コンテンツ情報特定手段により特定された前記注目コンテンツ情報を表示領域外に遷移させようとするユーザ操作に応じて、当該注目コンテンツ情報の複製である複製コンテンツ情報を前記表示画面に表示させる制御手段として機能させる情報処理プログラムが記録された記録媒体である。
【発明の効果】
【0035】
本発明によれば、端末装置の表示画面に注目コンテンツ情報が表示される場合に、当該注目コンテンツ情報を表示領域外に遷移させようとするユーザ操作に応じて、当該注目コンテンツ情報の複製である複製コンテンツ情報を、当該表示画面に表示させるように構成したので、上記ユーザ操作に応じて、当該注目コンテンツ情報が表示画面から追い出されるような場合であっても、当該注目コンテンツ情報へのユーザの注意を持続させ易く(ユーザに注目させ易く)することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本実施形態に係る情報提供システムSの概要構成の一例を示す図である。
【図2】本実施形態に係る情報提供サーバSAの概要構成の一例を示すブロック図である。
【図3】各種データベースに登録される内容の一例を示す図である。
【図4】本実施形態に係るユーザ端末Tnの概要構成例を示すブロック図である。
【図5】実施例1における複製コンテンツ情報表示処理を示すフローチャートである。
【図6】実施例1におけるWebページの表示遷移例を示す図である。
【図7】実施例1におけるWebページの表示遷移例を示す図である。
【図8】実施例2における複製コンテンツ情報表示処理を示すフローチャートである。
【図9】実施例2におけるWebページの表示遷移例を示す図である。
【図10】実施例3における複製コンテンツ情報表示処理を示すフローチャートである。
【図11】実施例3におけるWebページの表示遷移例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、情報提供システムに対して本発明を適用した場合の実施形態である。
【0038】
[1.情報提供システムの構成及び機能概要]
先ず、本発明の一実施形態に係る情報提供システムSの構成及び概要機能について、図1を用いて説明する。
【0039】
図1は、本実施形態に係る情報提供システムSの概要構成の一例を示す図である。
【0040】
図1に示すように、情報提供システムSは、複数のユーザ端末(端末装置の一例)Tn(n=1,2,3・・・k)と、情報提供サーバ(情報処理装置の一例)SAと、を含んで構成されている。ユーザ端末Tn及び情報提供サーバSAは、夫々、ネットワークNWに接続される。ネットワークNWは、例えば、インターネット、専用通信回線(例えば、CATV(Community Antenna Television)回線)、移動体通信網(基地局等を含む)、及びゲートウェイ等により構築されている。
【0041】
情報提供サーバSAは、例えばショッピングサイトやオークションサイトを運営するために設置されたサーバ(例えば、Webサーバ、及びデータベースサーバ等)である。
【0042】
図2は、本実施形態に係る情報提供サーバSAの概要構成例を示すブロック図である。図2に示すように、情報提供サーバSAは、通信部1と、記憶部2と、入出力インターフェース部3と、システム制御部4と、を備えている。そして、システム制御部4と入出力インターフェース部3とは、システムバス5を介して接続されている。
【0043】
通信部1は、ネットワークNWに接続して、ユーザ端末Tnとの通信状態を制御するようになっている。
【0044】
記憶部2は、例えば、ハードディスクドライブ等により構成されており、オペレーティングシステム及びサーバプログラム等の各種プログラムを記憶する。なお、サーバプログラムは、例えば、所定のサーバ等からネットワークNWを介して配信されるようにしても良いし、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒体に記録されて提供されるようにしても良い。
【0045】
また、記憶部2には、ユーザ端末Tnに表示させるWebページを構成する構造化文書(例えば、HTML(Hyper Text Markup Language)文書やXHTML文書等)ファイル、CCS(Cascading Style Sheets)ファイル及び画像ファイル等が記憶されている。Webページには、コンテンツ情報を表示するためのページである。コンテンツ情報は、テキストと画像の少なくとも何れか一方が含まれる。なお、コンテンツ情報は、例えば、Webページを構成する構造化文書でdivタグ(<div>・・・</div>)によりコンテンツ情報毎に纏められた要素として記述される。
【0046】
更に、記憶部2には、会員情報データベース(DB)21、出品情報データベース(DB)22等が構築されている。図3は、各種データベースに登録される内容(項目)の一例を示す図である。
【0047】
会員情報データベース21には、図3(A)に示すように、会員登録された個人又は店舗の会員ID、ニックネーム、氏名又は名称、住所、電話番号、メールアドレス等が会員毎に対応付けられて登録される。会員登録された個人及び店舗は出品者として、ショッピングサイトやオークションサイトを介して販売する商品の出品を行うことができる。
【0048】
出品情報データベース22には、図3(B)に示すように、出品者の会員ID、出品者のニックネーム又は名称、出品された商品に関する出品情報、及び注目設定有無等が出品毎に対応付けられて登録される。出品情報及び注目設定有無は、出品者が商品の出品の際のユーザ端末Tnに表示された設定画面を介して指定することができる。なお、注目設定を行った出品者は、これに必要な料金を運営者に支払うことになる。
【0049】
ここで、出品情報には、出品ID、商品の名称(商品名)、商品の説明、商品の画像データ、商品の価格(オークションの場合、開始価格、即落価格等)、出品期間、商品の配送方法、及び商品の決済方法(支払方法)等が含まれる。ここで、出品IDは、出品毎(言い換えれば、出品された商品毎)に固有に付与される識別子である。
【0050】
そして、例えば、商品の画像、商品の名称、及び商品の価格、並びに商品の出品者名(ニックネーム又は名称等)等は、Webページを構成する構造化文書でdivタグにより当該商品のコンテンツ情報(要素)として纏められて記述(画像については例えば画像ファイル名や画像ファイルのURLが記述)される。また、各商品のコンテンツ情報に対応付けられた出品IDは、例えばid属性として、対応する各divタグに規定される。
【0051】
注目設定有無は、商品のコンテンツ情報をユーザ端末Tnのユーザ(閲覧者)に注目させる設定がされているか否かを示す。このように、ユーザに注目させるコンテンツ情報として予め設定されたコンテンツ情報を注目コンテンツ情報という。注目コンテンツ情報は、Webページを構成する構造化文書からWebブラウザにより特定(識別)可能になっている。例えば、注目設定有である商品の注目コンテンツ情報の出品IDの番号体系と、注目設定無である商品のコンテンツ情報の出品IDの番号体系とは異なるように設定される。或いは、注目設定有である商品の注目コンテンツ情報を規定するdivタグに、注目コンテンツ情報であることを特徴付ける値を規定するように構成してもよい。
【0052】
入出力インターフェース部3は、通信部1及び記憶部2とシステム制御部4との間のインターフェース処理を行うようになっている。
【0053】
システム制御部4は、CPU(Central Processing Unit)4a、ROM(Read Only Memory)4b、RAM(Random Access Memory)4c等により構成されている。そして、コンピュータとしてのシステム制御部4は、サーバプログラムを実行することにより、ユーザ端末Tnからのリクエストに応じて各種処理を行うようになっている。例えば、システム制御部4は、ユーザ端末Tnからのページリクエストに応じて、コンテンツ情報を表示するためのWebページの構造化文書ファイル等をネットワークNWを介してユーザ端末Tnに送信する。
【0054】
次に、図4は、本実施形態に係るユーザ端末Tnの概要構成例を示すブロック図である。図4に示すように、ユーザ端末Tnは、操作部21と、表示部22と、通信部23と、ドライブ部24と、記憶部25と、入出力インターフェース部26と、システム制御部27と、を備えている。そして、システム制御部27と入出力インターフェース部26とは、システムバス28を介して接続されている。ユーザ端末Tnの例としては、パーソナルコンピュータ(PC)、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話機、又はスマートホン等が挙げられる。
【0055】
操作部21の例としては、キーボード、マウス、タッチパネル等が挙げられる。そして、ユーザにより操作部21が操作された場合、当該操作に応じた操作信号がシステム制御部27に出力されることになる。
【0056】
表示部22は、各種情報を表示するためのディスプレイを備える。通信部23は、ネットワークNWに接続して情報提供サーバSA等との通信状態を制御する。ドライブ部24は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)等のディスクDK(記録媒体)からデータ等を読み出す一方、当該ディスクDKに対してデータ等を記録する。記憶部25は、例えば、ハードディスクドライブ等からなり、オペレーティングシステム(O/S)、及びWebブラウザプログラム等を記憶する。
【0057】
システム制御部27は、CPU27a,ROM27b,及びRAM27c等により構成されている。そして、コンピュータとしてのシステム制御部27は、Webブラウザプログラムを実行することによりWebブラウザを起動し、ユーザによる操作部21の操作(以下、「ユーザ操作」という)に応じて各種処理を行うようになっている。例えば、システム制御部27は、情報提供サーバSAへページリクエストを行い、情報提供サーバSAから、コンテンツ情報を表示するためのWebページの構造化文書ファイル等を受信すると、このWebページをディスプレイ上に表れたウインドウ画面(表示画面)に表示する。なお、このウインドウ画面は、Webブラウザのアクティブな表示領域である。
【0058】
そして、システム制御部27は、本発明における制御手段として機能することにより、ユーザ端末Tnのウインドウ画面に注目コンテンツ情報が表示される場合に、当該注目コンテンツ情報を表示領域外に遷移させようとするユーザ操作に応じて、当該注目コンテンツ情報の複製である複製コンテンツ情報を、当該ウインドウ画面に表示させる複製コンテンツ情報表示処理を行う。なお、この複製コンテンツ情報表示処理において、システム制御部27は、本発明における注目コンテンツ情報特定手段、ユーザ操作検知手段、表示位置特定手段、距離情報取得手段、及び時間情報取得手段等としても機能する。
【0059】
また、複製コンテンツ情報表示処理の全部又は一部は、例えば、ユーザ端末Tnへ送信されるWebページを構成する構造化文書に記述されるスクリプト(例えば、JavaScript(登録商標))により規定される。このスクリプトは、本発明における、コンピュータ読み取り可能な情報処理プログラムの一例であり、情報提供サーバSAにより上記HTML文書内に記述される。なお、本発明の情報処理プログラムは、例えば、所定のサーバ等からネットワークNWを介して配信されるようにしても良いし、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒体に記録されて提供されるようにしても良い。そして、本実施形態では、上記スクリプトがシステム制御部27のWebブラウザにより解釈されることで上記複製コンテンツ情報表示処理の全部又は一部が実行される。
【0060】
ところで、上記「注目コンテンツ情報を表示領域外に遷移させようとするユーザ操作」とは、注目コンテンツ情報をウインドウ画面(表示領域)外へ追い出そうとする(つまり、フレームアウトさせようとする)ユーザ操作を意味する。このようなユーザ操作の例としては、ウインドウ画面に表示されたコンテンツ情報を含む表示内容をスクロールさせるスクロール操作が挙げられる。例えば、ウインドウ画面にWebページの一部表示領域が収まりきれない場合、スクロール操作に応じて、ウインドウ画面に表示された表示内容が水平方向(横方向)、垂直方向(縦方向)、又は斜め方向にスクロール(移動)される。このスクロール操作により、注目コンテンツ情報のウインドウ画面における表示位置(ウインドウ画面における座標)を変位させることができる。スクロール操作の具体例としては、ユーザがマウスのホイール(左右ボタンの間にあるボタン)を回転させること、ユーザがウインドウ画面近傍に表示されたスクロールバーをマウスのドラッグ機能により移動させること、ユーザがキーボードの上、下、左、又は右キーを押下すること、ユーザがマウス等のポインティングデバイスを利用してウインドウ画面をドラッグして表示内容を任意の方向に移動すること、及びユーザがタッチパネル上をフリック(例えば、指で軽く払う)すること、などが挙げられる。
【0061】
また、上記「注目コンテンツ情報を表示領域外に遷移させようとするユーザ操作」の別としては、ソート操作、及びページ遷移操作(画面遷移操作)が挙げられる。ここで、ページ遷移操作は、ウインドウ画面に表示されたコンテンツ情報を含む表示内容のページを他の表示内容を含むページに遷移させる操作である。ページ遷移操作の具体例としては、ユーザがウインドウ画面に表示されたボタン等(例えば、「次の10件」というリンクが張られた部分)をマウスによりクリックすることが挙げられる。なお、ウインドウ画面に表示されたコンテンツ情報を含む表示内容のページを他の表示内容を含むページにスライドさせながら遷移させるスライド操作も、ページ遷移操作の一例である。スライド操作の具体例としては、ユーザがタッチパネル上をフリックすることが挙げられる。また、ソート操作は、ウインドウ画面に一覧表示された複数のコンテンツ情報の並び順を変更させる(例えば、「新着順」から「価格が安い順」に変える等)操作である。ソート操作の具体例としては、ユーザがウインドウ画面に表示されたボタン等(例えば、「価格が安い」というリンクが張られた部分)をマウスによりクリックすることが挙げられる。
【0062】
[2.複製コンテンツ情報表示処理]
次に、本実施形態に係る複製コンテンツ情報表示処理について、実施例1から実施例3に分けて説明する。
【0063】
(実施例1)
先ず、実施例1における複製コンテンツ情報表示処理について、図5〜図7等を用いて説明する。実施例1では、スクロール操作に応じて、複製コンテンツ情報が表示される処理について説明する。図5は、実施例1における複製コンテンツ情報表示処理を示すフローチャートである。図6及び図7は、実施例1におけるWebページの表示遷移例を示す図である。図6及び図7に示すWebページ上には複数のコンテンツ情報51〜57の一覧(リスト)が表示される。なお、図5に示す処理では、説明の便宜上、特に、スクロール操作に関係する処理を示しており、スクロール操作以外のユーザ操作に関係する処理については図示を省略している。
【0064】
図5に示す処理は、ユーザ端末T1が、情報提供サーバSAからコンテンツ情報を表示するためのWebページの構造化文書ファイル等を受信し、例えば、図6(A)に示すように、ウインドウ画面にWebページが表示された場合に開始される。なお、複製コンテンツ情報表示処理は、Webページの構造化文書ファイルに記述されたスクリプトにしたがって行われる。
【0065】
図5に示すステップS1では、システム制御部27は、注目コンテンツ情報がウインドウ画面に表示されているか否かを判定する。この判定は、例えば、ウインドウ画面に表示されているコンテンツ情報を規定するdivタグで規定されたidが、注目コンテンツ情報の出品IDの番号体系を持つかどうかを判断することにより行われる。或いは、コンテンツ情報を規定するdivタグに、注目コンテンツ情報であることを特徴付ける値が規定されているかどうかを判断することにより行われる。そして、システム制御部27は、注目コンテンツ情報がウインドウ画面に表示されている(例えば、ウインドウ画面に表示されている複数のコンテンツ情報の中に、注目コンテンツ情報が含まれる)と判定した場合には(ステップS1:YES)、当該注目コンテンツ情報を特定(例えば、divタグで規定される当該注目コンテンツ情報(<div>と</div>で囲まれるデータ)を特定)し(ステップS2)、ステップS3に進む。図6(A)に示す例では、コンテンツ情報55が注目コンテンツ情報に該当する。一方、システム制御部27は、注目コンテンツ情報がウインドウ画面に表示されていないと判定した場合には(ステップS1:NO)、ステップS10に進む。
【0066】
ステップS3では、システム制御部27は、ウインドウ画面に表示されている注目コンテンツ情報を含む表示内容をスクロールさせるスクロール操作を検知したか否かを判定する。例えば、操作部21からスクロール操作に応じた操作信号の入力があった時に、スクロール操作が検知される。なお、注目コンテンツ情報の特定からスクロール操作の検知までの間に、スクロール操作以外のユーザ操作があった場合には、当該ユーザ操作に応じた処理が割り込まれることになる。そして、システム制御部27は、スクロール操作を検知した場合には(ステップS3:YES)、上記特定された注目コンテンツ情報の複製(コピー)である複製コンテンツ情報を生成する(ステップS4)。つまり、スクロール操作が検知されたタイミングで、上記特定された注目コンテンツ情報の複製コンテンツ情報が生成される。例えば、divタグで規定される当該注目コンテンツ情報(<div>と</div>で囲まれるデータ)が、当該Webページを構成する構造化文書から複製コンテンツ情報として複製されることにより生成される。なお、複製コンテンツ情報の生成は、上記ステップS2とステップS3の間で行われるように構成、つまり、スクロール操作の検知前に行われるように構成してもよい。
【0067】
次いで、システム制御部27は、ウインドウ画面に表示されている注目コンテンツ情報の当該ウインドウ画面における表示位置を特定する(ステップS5)。つまり、スクロール操作の開始時における注目コンテンツ情報の上記表示位置が特定される。この表示位置は、注目コンテンツ情報が配置されるレイヤ(以下、「第1のレイヤという」)における位置である。また、この表示位置は、例えばウインドウ画面の左上端を原点とする注目コンテンツ情報の表示領域上の座標(例えば、当該表示領域の左上端又は中心の座標(x,y)、或いは当該表示領域の4端の座標(x,y):x,yはピクセル(px))で表される。
【0068】
なお、スクロール操作の開始時における注目コンテンツ情報の上記表示位置の特定は、上記ステップS2とステップS3の間で行われるように構成、つまり、スクロール操作が検知される前に行われるように構成してもよい。
【0069】
次いで、システム制御部27は、上記スクロール操作に応じて、上記ステップS5で生成された複製コンテンツ情報をウインドウ画面に表示させる(ステップS6)。つまり、スクロール操作が検知されたタイミングで、上記特定された注目コンテンツ情報の複製コンテンツ情報が表示される。なお、複製コンテンツ情報の表示をフェードインする(複製コンテンツ情報が徐々に現れてくる)ように構成してもよい。なお、ウインドウ画面に複数の注目コンテンツ情報が表示されていれば、夫々の複製コンテンツ情報が生成され、夫々の複製コンテンツ情報がウインドウ画面に表示されることになる。そして、システム制御部27は、上記スクロール操作に応じて、上記注目コンテンツ情報を含む表示内容をスクロールさせるスクロール処理を行う(ステップS7)。なお、上記表示内容のスクロールは、スクロール操作の開始からスクロール操作の完了まで行われる。
【0070】
ここで、上記ステップS6における複製コンテンツ情報の表示方法の例としては、(i)複製コンテンツ情報を基となった注目コンテンツ情報が表示されていた表示位置に固定表示する方法、(ii)複製コンテンツ情報を移動表示する方法、(iii)複製コンテンツ情報を予め定められた表示位置(任意の表示位置)に固定表示する方法、が挙げられる。以下に、上記(i)〜(iii)の各表示方法について夫々説明する。
【0071】
(i)の表示方法の場合
この場合、上記ステップS4で生成された複製コンテンツ情報は、注目コンテンツ情報が配置される第1のレイヤ(例えば、Zインデックス値(レイヤのZ軸上の順序)=0)とは異なる(例えば、第1のレイヤと重なる)第2のレイヤ(例えば、Zインデックス値が第1のレイヤより大きいレイヤ(前面のレイヤ))に配置されることになる。そして、システム制御部27は、ウインドウ画面において、上記ステップS5で特定された表示位置(注目コンテンツ情報の第1のレイヤにおける表示位置)と同じ表示位置であって第2のレイヤにおける表示位置に複製コンテンツ情報を固定配置して表示させる。例えば、複製コンテンツ情報(<div>と</div>で囲まれるデータ)のスタイル(style)部において、上記Zインデックス値(1以上)と上記ステップS5で特定された表示位置が設定される。なお、設定される表示位置は、例えば、ウインドウ画面の左上端を原点とする座標(x,y)で表される。そして、Zインデックス値及び表示位置が設定された複製コンテンツ情報(<div>と</div>で囲まれるデータ)が、上記Webページを構成する構造化文書内に記述されることにより当該複製コンテンツ情報がウインドウ画面に表示される。一例として、「<div id="x0002" style="position:absolute; left:100px; top:100px; z-index:2;>〜(複製コンテンツ情報)〜 </div>」のように構造化文書内に記述される。もちろん、スタイル部は、構造化文書からリンクされるCCSファイルに記述されるように構成してもよい。
【0072】
また、複製コンテンツ情報がユーザにより視認可能で、且つ当該複製コンテンツ情報の表示領域からその背景が視認可能な透明度(例えば、半透明)で配置されることが、より効果的である。これは、ユーザが背景にあるコンテンツ情報を視認できるからである。ここで、透明度は、例えばopacity=0〜100の値で表され、“0”に近づくほど透明に近づく(つまり、透明度が高くなる)一方、“100”に近づくほど不透明に近づく(つまり、透明度が低くなる)ことになる。例えば、複製コンテンツ情報を規定する構造化文書内のスタイル(style)部において、「filter:Alpha(opacity=50)」が記述される。ただし、複製コンテンツ情報の表示領域からその背景がユーザから視認不能な(つまり、ユーザから視認できない)透明度(例えば、不透明(opacity=100))で配置されても一定の効果を上げることができる。なお、透明度は透過率ともいう。
【0073】
以上の処理により、図6(B)に示すように、ウインドウ画面の第1のレイヤにおける注目コンテンツ情報55を含む表示内容(背景)がスクロールしている間、この注目コンテンツ情報55の残像として複製コンテンツ情報60が当該注目コンテンツ情報55のスクロール開始時における表示位置に固定されて表示されることになる。これにより、複製コンテンツ情報を注目コンテンツ情報の残像として効果的に目立たせ、注目コンテンツ情報へのユーザの注意を持続させ易くすることができる。
【0074】
なお、複製コンテンツ情報の生成、及び注目コンテンツ情報の表示位置の特定が、上記ステップS2とステップS3の間で行われる構成の場合、システム制御部27は、生成された複製コンテンツ情報の透明度を最高(つまり、完全透明(opacity=0))に設定して、上記第2のレイヤにおける表示位置に配置させておき、スクロール操作が検知されたタイミングで、ステップS6において、当該複製コンテンツ情報の透明度を、当該複製コンテンツ情報の表示領域からその背景が視認可能な透明度に設定するように構成してもよい。
【0075】
(ii)の表示方法の場合
この場合も、(i)の表示方法の場合と同様、実施例上記ステップS4で生成された複製コンテンツ情報は、注目コンテンツ情報が配置される第1のレイヤとは異なる第2のレイヤに配置されることになる。そして、システム制御部27は、ウインドウ画面の第2レイヤにおいて複製コンテンツ情報を移動させながら表示させる。例えば、上記Webページを構成する構造化文書内でMARQUEEタグを用いることにより、第2レイヤにおける複製コンテンツ情報のスクロールを規定することができる。第2レイヤにおける複製コンテンツ情報のスクロールは、第1のレイヤにおける注目コンテンツ情報を含む表示内容のスクロールとは独立したスクロールとなる。これにより、例えば、図7(A)に示すように、ウインドウ画面の第1のレイヤにおける注目コンテンツ情報55を含む表示内容がスクロールしている間、注目コンテンツ情報55の複製コンテンツ情報61が当該注目コンテンツ情報55のスクロール開始時における表示位置を始点として、ウインドウ画面の左方向、右方向、上方向、又は下方向へスクロールされながら表示されることになる。これにより、複製コンテンツ情報をスクロールさせることで効果的に目立たせ、注目コンテンツ情報へのユーザの注意を持続させ易くすることができる。
【0076】
なお、複製コンテンツ情報が予め定められた表示位置を始点として、ウインドウ画面の左方向、右方向、上方向、又は下方向へスクロールされながら表示されるように構成してもよい。この場合、上記ステップS5の処理は不要となる。ここで、スクロールの方向は、例えば、MARQUEEタグにおいてdirection属性(”lef”, ”right”,” up”, ”down”)で規定される。また、スクロールの仕方は、例えば、MARQUEEタグにおいてbehavior属性(”scroll”(ウインドウ画面の一方端から他方端への一方向のスクロールを繰り返す), ”alternate” (ウインドウ画面の一方端と他方端との間の往復のスクロールを繰り返す), ”slide”(ウインドウ画面の端に到達するとスクロールを停止))で規定される。また、スクロールの速度は、例えば、MARQUEEタグにおいてscrolldelay属性(再描画までの時間を規定)やscrollamount属性(再描画までの距離を規定)等で規定される。
【0077】
また、上述したスクロールのように複製コンテンツ情報を直線的に移動表示させる以外にも、例えば複製コンテンツ情報を変則的に移動表示させるように構成してもよい。複製コンテンツ情報を変則的に移動表示させる例としては、ウインドウ画面内で回転表示させること、ウインドウ画面内で弧を描くように移動表示させること、ウインドウ画面内でジグザクに移動表示させたりすることなどが挙げられる。これらの移動表示は、例えば、Webページを構成する構造化文書に記述されるスクリプトにより規定することができる。
【0078】
また、別の例として、システム制御部27は、第2のレイヤにおいて複製コンテンツ情報を、第1のレイヤにおける注目コンテンツ情報を含む表示内容のスクロールの速度より遅い速度で、且つ第1のレイヤにおける注目コンテンツ情報を含む表示内容のスクロールの方向と同じ方向にスクロールさせながら表示させるように構成してもよい。これにより、スクロールしている注目コンテンツ情報を追いかけるように当該注目コンテンツ情報の複製コンテンツ情報をスクロール(注目コンテンツ情報を追い越さないでスクロール)させることができ、その結果、複製コンテンツ情報を、より効果的に目立たせ、注目コンテンツ情報への注意を持続させ易くすることができる。なお、この場合、システム制御部27は、上記スクロール操作に応じて行われる第1のレイヤにおけるスクロールの方向を示す方向情報を取得する。ここで、スクロールの方向は、例えば、スクロール操作の開始時における注目コンテンツ情報の表示位置と、スクロールにより変位した注目コンテンツ情報の表示位置とから特定することができる。更に、システム制御部27は、上記スクロール操作に応じて行われる第1のレイヤにおけるスクロールの速度を示す速度情報を取得する。ここで、スクロールの速度は、例えば、スクロールにより変位する注目コンテンツ情報の表示位置の移動量を、その移動に要した時間(スクロールの継続時間)で除することにより算出することができる。なお、上記「移動量」は、例えば、ウインドウ画面に表示された注目コンテンツ情報の表示領域上の任意のピクセル(例えば、当該表示領域の左上端又は中心)がウインドウ画面の左上端を原点とする第一の座標(x1,y1)から第二の座標(x2,y2)に移動した場合における、第一の座標と第二の座標間の距離に相当する。また、スクロールにより複製コンテンツ情報がウインドウ画面の一方端に到達すると、複製コンテンツ情報のスクロールを停止するか、または、複製コンテンツ情報をユーザから視認不能とさせる(つまり、ユーザから視認できないようさせる)ように構成してもよい。また、ウインドウ画面に、異なる複数の複製コンテンツ情報が表示される場合も考えられる。この場合、ある複製コンテンツ情報がウインドウ画面の一方端に到達すると、その位置で停止して表示され続け、次の複製コンテンツ情報がウインドウ画面の上記一方端に到達すると、双方の複製コンテンツ情報が並べられて表示されるように構成してもよい(このとき、双方の複製コンテンツ情報のサイズが縮小されてもよい)。
【0079】
なお、(i)の表示方法の場合と同様、複製コンテンツ情報がユーザにより視認可能で、且つ当該複製コンテンツ情報の表示領域からその背景が視認可能な透明度で移動表示されることが、より効果的である。また、複製コンテンツ情報の生成が、上記ステップS2とステップS3の間で行われる構成の場合、(i)の表示方法の場合と同様、複製コンテンツ情報の透明度を最高に設定して、上記第2のレイヤにおける表示位置に配置させておき、スクロール操作が検知されたタイミングで、ステップS6において、当該複製コンテンツ情報の透明度を、当該複製コンテンツ情報の表示領域からその背景が視認可能な透明度に設定するように構成してもよい。
【0080】
(iii)の表示方法の場合
この場合、システム制御部27は、ウインドウ画面において、例えばWebページを構成する構造化文書に記述されるスクリプトにより、予め定められた表示位置61に複製コンテンツ情報を固定配置して表示させる。これによっても、複製コンテンツ情報を目立たせ、注目コンテンツ情報へのユーザの注意を持続させ易くすることができる。なお、この場合、上記ステップS5の処理は不要となる。ここで、ウインドウ画面の表示領域全体がスクロールする構成の場合、複製コンテンツ情報は、上記と同様、注目コンテンツ情報が配置された第1のレイヤとは異なる第2のレイヤに配置される。一方、図7(B)に示されるように、ウインドウ画面の表示領域の一部がスクロールする構成の場合、複製コンテンツ情報62は、当該スクロールする表示領域外の表示領域であって注目コンテンツ情報が配置される第1のレイヤの表示領域に表示されるように構成してもよい。ここで、スクロール対象となる表示領域の一部は、例えばインラインフレームとして、IFRAMEタグを用いることにより規定することができる。
【0081】
なお、複製コンテンツ情報が、注目コンテンツ情報が配置された第1のレイヤとは異なる第2のレイヤに配置される構成の場合、(i)の表示方法の場合と同様、複製コンテンツ情報がユーザにより視認可能で、且つ当該複製コンテンツ情報の表示領域からその背景が視認可能な透明度で移動表示されることが、より効果的である。また、複製コンテンツ情報の生成が、上記ステップS2とステップS3の間で行われる構成の場合、(i)の表示方法の場合と同様、複製コンテンツ情報の透明度を最高に設定して、上記第2のレイヤにおける表示位置に配置させておき、スクロール操作が検知されたタイミングで、ステップS6において、当該複製コンテンツ情報の透明度を、当該複製コンテンツ情報の表示領域からその背景が視認可能な透明度に設定するように構成してもよい。
【0082】
次に、システム制御部27は、上記スクロール操作が完了(言い換えれば、当該スクロール操作に応じたスクロールが停止)したか否かを判定する(ステップS8)。例えば、操作部21からの、スクロール操作に応じた操作信号がシステム制御部27に入力された後、当該操作信号の入力が所定時間(例えば、0.5秒)途絶えた時に、スクロール操作が完了したと判定される。そして、システム制御部27は、スクロール操作が完了していないと判定した場合には(ステップS8:NO)、ステップS7に戻る。なお、上記(ii)の表示方法において、第2のレイヤにおいて複製コンテンツ情報を、第1のレイヤにおける注目コンテンツ情報を含む表示内容のスクロールの速度より遅い速度で、且つ当該スクローツの方向と同じ方向にスクロールさせる構成の場合、ステップS6に戻るように構成される。
【0083】
一方、システム制御部27は、スクロール操作が完了したと判定した場合には(ステップS8:YES)、上記ステップS6で表示された複製コンテンツ情報の表示をユーザから視認不能にさせる(ステップS9)。例えば、システム制御部27は、複製コンテンツ情報を表示消去(複製コンテンツ情報(<div>と</div>で囲まれるデータ)を構造化文書から削除)するか、或いは、複製コンテンツ情報の透明度を最高に設定することにより、ユーザ視認不能にさせる。或いは、システム制御部27は、複製コンテンツ情報に対して非表示設定を行うことで、ユーザから視認不能とするように構成してもよい。この非表示設定は、例えば、複製コンテンツ情報(<div>と</div>で囲まれるデータ)のスタイル(style)部において、visibilityプロパティを用いて設定(例えば、<div style= “visibility:hidden”・・・、と設定)することにより行われる(この場合、当該複製コンテンツの表示領域は空白となる)。或いは、この非表示設定は、例えば、displayプロパティを用いて設定(例えば、<div style= “display:none”・・・、と設定)することにより行われる(この場合、当該複製コンテンツの表示領域は空白とならず、この表示領域は、前後の複製コンテンツ情報の表示領域により詰められる)。
【0084】
これにより、必要以上に複製コンテンツ情報の表示を継続することで、ユーザにとって目障りとなることを防止することができる。なお、上記ステップS9の処理で、複製コンテンツ情報の表示をフェードアウトする(複製コンテンツ情報が徐々に消えていく)ように構成してもよい。
【0085】
なお、複製コンテンツ情報の表示をユーザ視認不能にさせるタイミングは、スクロール操作が完了したタイミングでなく、スクロール操作の完了から所定時間(例えば、3秒)経過したタイミングであってもよい。この場合、システム制御部27は、スクロール操作の完了から所定時間経過したか否かを判定し、スクロール操作の完了から所定時間経過した場合に、複製コンテンツ情報の表示をユーザ視認不能にさせる。
【0086】
或いは、複製コンテンツ情報の表示をユーザ視認不能にさせるタイミングは、スクロール操作に応じたスクロールの速度が所定速度以下になった(遅くなった)タイミングであってもよい。この場合、システム制御部27は、上記スクロール操作に応じたスクロールの速度を示す速度情報を取得し、当該速度情報が示すスクロールの速度が所定速度以下になったか否かを判定し、当該スクロールの速度が所定速度以下になった場合に、複製コンテンツ情報の表示をユーザ視認不能にさせる。
【0087】
そして、システム制御部27は、ステップS9の処理後、ステップS1に戻り、新たな注目コンテンツ情報がウインドウ画面に表示されているか否かを判定する。つまり、この場合のステップS1では、スクロール操作が完了したタイミング、スクロール操作の完了から所定時間経過したタイミング、またはスクロール操作に応じたスクロールの速度が所定速度以下になったタイミングで、初めてウインドウ画面に表示された注目コンテンツ情報があるか否かが判定される。そして、システム制御部27は、新たな注目コンテンツ情報がウインドウ画面に表示されていると判定した場合には(ステップS1:YES)、上記ステップS2に進んで当該新たな注目コンテンツ情報を特定し、上記と同様、ステップS3以降の処理を行う。つまり、システム制御部27は、ユーザによる新たなスクロール操作に応じて、新たな注目コンテンツ情報の複製である複製コンテンツ情報をウインドウ画面に表示させる。
【0088】
一方、ステップS10では、システム制御部27は、ウインドウ画面に表示されている表示内容をスクロールさせるスクロール操作を検知したか否かを判定する。なお、スクロール操作の検知までの間に、スクロール操作以外のユーザ操作があった場合には、当該ユーザ操作に応じた処理が割り込まれることになる。そして、システム制御部27は、スクロール操作を検知した場合には(ステップS10:YES)、当該スクロール操作に応じて、当該表示内容をスクロールさせるスクロール処理を行う(ステップS11)。次いで、システム制御部27は、スクロール操作が完了したか否かを判定する(ステップS12)。そして、システム制御部27は、スクロール操作が完了していないと判定した場合には(ステップS12:NO)、ステップS11に戻る。一方、システム制御部27は、スクロールが完了したと判定した場合(ステップS12:YES)、ステップS1に戻り、上記と同様の処理を行う。なお、システム制御部27は、スクロール操作の完了から所定時間経過したか否かを判定し、スクロール操作の完了から所定時間経過した場合に、ステップS1に戻るように構成してもよい。或いは、システム制御部27は、上記スクロール操作に応じたスクロールの速度を示す速度情報を取得し、当該速度情報が示すスクロールの速度が所定速度以下になったか否かを判定し、当該スクロールの速度が所定速度以下になった場合に、ステップS1に戻るように構成してもよい。
【0089】
以上説明したように、上記実施例1によれば、ユーザ端末T1のウインドウ画面に注目コンテンツ情報が表示される場合に、スクロール操作に応じて、当該注目コンテンツ情報の複製である複製コンテンツ情報がウインドウ画面に表示されるように構成したので、当該スクロール操作に応じたスクロールにより当該注目コンテンツ情報がウインドウ画面から追い出されるような場合であっても、注目コンテンツ情報の表示寿命を延ばし、当該注目コンテンツ情報へのユーザの注意を持続させ易くすることができ、更に、ユーザに対して注目コンテンツ情報を注目させ易くすることができる。特に、例えば何百件という多くのコンテンツ情報の一覧では、特定のコンテンツ情報がスクロールにより、一旦、フレームアウトしてしまうと、スクロール方向を反転するまで当該特定のコンテンツ情報は再表示されないため、ユーザに注目させることは困難となってしまうが、上記構成によれば、当該特定のコンテンツ情報に対して注目設定をしておけば、そのようなコンテンツ情報を容易に注目させることができる。
【0090】
(実施例1の変形形態1)
上記実施例1の変形形態1として、上記複製コンテンツ情報表示処理は、情報提供サーバSAのシステム制御部4が主導して実行するように構成してもよい。この場合、情報提供サーバSAのシステム制御部4が本発明の制御手段、注目コンテンツ情報特定手段、ユーザ操作検知手段、表示位置特定手段、距離情報取得手段、及び時間情報取得手段等として機能することになる。この場合、上記複製コンテンツ情報表示処理は、サーバプログラムで規定される。
【0091】
以下に、図5に示す複製コンテンツ情報表示処理がシステム制御部4により行われる場合について説明する。なお、図5に示す複製コンテンツ情報表示処理において、システム制御部27により行われる処理と同様の部分については詳しい説明を省略する。この場合、図5に示す処理は、例えば、情報提供サーバSAからユーザ端末T1へ、コンテンツ情報を表示するためのWebページの構造化文書ファイル等が送信された場合に開始される。そして、図5に示すステップS1では、システム制御部4は、例えば、ユーザ端末T1からウインドウ画面に表示されているWebページの表示範囲(例えばWebページ上における座標)を示す情報を取得することにより、注目コンテンツ情報がウインドウ画面に表示されているか否かを判定する。
【0092】
そして、システム制御部4は、注目コンテンツ情報がウインドウ画面に表示されていると判定した場合には(ステップS1:YES)、当該注目コンテンツ情報を特定する(ステップS2)。次いで、システム制御部4は、ユーザ端末T1からスクロール操作があったことを示す情報を取得することにより、スクロール操作を検知し(ステップS3:YES)、上記特定された注目コンテンツ情報の複製である複製コンテンツ情報を生成する(ステップS4)。例えば、システム制御部27が行う場合と同様、divタグで規定される当該注目コンテンツ情報が、当該Webページを構成する構造化文書から複製コンテンツ情報として複製されることにより生成される。また、このとき、上述した(i)〜(iii)の表示方法で複製コンテンツ情報を表示させるためにスタイル部等における各設定が行われる。なお、複製コンテンツ情報は、事前(図5に示す処理の前)に生成して記憶しておくようにしても構わない。
【0093】
次いで、システム制御部4は、ユーザ端末T1から取得された、Webページの表示範囲を示す情報に基づき、ウインドウ画面に表示されている注目コンテンツ情報の当該ウインドウ画面における表示位置を特定する(ステップS5)。次いで、システム制御部4は、上記ステップS4で生成された複製コンテンツ情報(<div>と</div>で囲まれるデータ)、及び当該複製コンテンツ情報を表示させるために必要な情報(上記ステップS5で特定された表示位置を示す情報を含む)等をユーザ端末T1へ送信することにより、当該複製コンテンツ情報をウインドウ画面に表示させる(Webブラウザに表示させる)(ステップS6)。この処理は、例えばAjaxを用いることによりWebページ全体をリフレッシュ(ユーザ端末T1が情報提供サーバSAからリロード)することなく行われる。こうして、複製コンテンツ情報は、ユーザ端末T1における注目コンテンツ情報を含む表示内容のスクロール中に、上述した(i)〜(iii)の表示方法の何れかの方法で表示されることになる。なお、スクロールの速度は上記Webページの表示範囲を示す情報等に基づきシステム制御部4により算出されるように構成してもよいし、当該スクロールの速度を示す速度情報がユーザ端末T1からシステム制御部4により取得されるように構成してもよい。そして、ステップS7のスクロール処理(ステップS10においても同様)では、システム制御部4は、上記注目コンテンツ情報を含む表示内容がスクロールしている間、ユーザ端末T1から、ウインドウ画面に表示されているWebページの表示範囲を示す情報を取得する。
【0094】
次に、システム制御部4は、ユーザ端末T1からスクロール操作が完了したことを示す情報を取得することによりスクロール操作が完了したと判定した場合には(ステップS8:YES)、複製コンテンツ情報の表示をユーザ視認不能にさせる(ステップS9)。例えば、システム制御部4は、複製コンテンツ情報を表示消去するか、或いは、複製コンテンツ情報の透明度を最高に設定する命令を示す情報をユーザ端末T1へ送信することによりユーザ視認不能にさせる。このとき、システム制御部4は、複製コンテンツ情報の表示をユーザ視認不能にさせるタイミングを示す情報をユーザ端末T1へ送信することにより、上述したように、スクロール操作の完了から所定時間経過したタイミング、又はスクロールの速度が所定速度以下になったタイミングでユーザ視認不能にさせるように構成してもよい。そして、システム制御部4は、ステップS9の処理後、ステップS1に戻り、上記Webページの表示範囲を示す情報に基づき、新たな注目コンテンツ情報がウインドウ画面に表示されているか否かを判定する。以降の処理は、基本的に上記処理と同様であるので説明を省略する。
【0095】
(実施例1の変形形態2)
上記実施例1の変形形態2として、第1のレイヤに配置された注目コンテンツ情報を含む表示内容のスクロールの速度に応じて、当該注目コンテンツ情報の複製コンテンツ情報の表示態様を変化させるように構成してもよい。ここで、複製コンテンツ情報の表示態様の例としては、透明度、表示サイズ等が挙げられる。
【0096】
ユーザ端末T1のシステム制御部27が、スクロールの速度に応じて複製コンテンツ情報の透明度を変化させる構成の場合、例えば、速度と透明度との対応関係を示す情報(例えばテーブル又は計算式による)が、Webページを構成する構造化文書に記述されるスクリプトに規定される。一方、情報提供サーバSAのシステム制御部4が、スクロールの速度に応じて複製コンテンツ情報の透明度を変化させる構成の場合、例えば、速度と透明度との対応関係を示す情報が記憶部2に記憶される。
【0097】
そして、システム制御部27又はシステム制御部4は、当該スクロールの速度を示す速度情報を取得し、上記対応関係を示す情報を参照することにより、当該取得された速度情報が示す速度が遅いほど、複製コンテンツの透明度を低く設定する。第1のレイヤにおけるスクロールの速度が遅いほど、第1のレイヤにおける表示内容(背景)と第2のレイヤにおける複製コンテンツ情報が同化しユーザから複製コンテンツ情報が見難くなる。そのため、第1のレイヤにおけるスクロールの速度が遅いほど、複製コンテンツの透明度を低く設定するように構成すれば、第2のレイヤにおける複製コンテンツ情報を濃く表示して目立たせることができる(背景のスクルール速度が速ければ複製コンテンツ情報の透明度が高く(薄く)ても差支えない)。なお、システム制御部27又はシステム制御部4は、上記スクロールの速度を示す速度情報を所定時間間隔で複数回取得し、当該速度情報が取得される毎に、スクロールの速度に応じて複製コンテンツ情報の透明度を変化させるように構成してもよい。
【0098】
一方、上記とは異なる例として、上記取得された速度情報が示す速度が速いほど、複製コンテンツの透明度を低く設定するように構成してもよい。これは、スクロールの速度が速いほど、注目コンテンツ情報が早くフレームアウトしてしまうため、その分、当該注目コンテンツ情報の複製コンテンツ情報を濃く表示して目立たせるためである。
【0099】
また、複製コンテンツ情報の表示態様として透明度の代わりに表示色を用いることにより、第1のレイヤにおけるスクロールの速度に応じて、複製コンテンツの表示色を変化させるように構成してもよい。
【0100】
また、ユーザ端末T1のシステム制御部27が、スクロールの速度に応じて複製コンテンツ情報の表示サイズ(つまり、複製コンテンツ情報の表示領域の大きさ)を変化させる構成の場合、例えば、速度と表示サイズ(例えば、幅と高さのピクセルで指定)との対応関係を示す情報(例えばテーブル又は計算式による)が、Webページを構成する構造化文書に記述されるスクリプトに規定される。一方、情報提供サーバSAのシステム制御部4が、スクロールの速度に応じて複製コンテンツ情報の表示サイズを変化させる構成の場合、例えば、速度と表示サイズとの対応関係を示す情報が記憶部2に記憶される。
【0101】
そして、システム制御部27又はシステム制御部4は、当該スクロールの速度を示す速度情報を取得し、上記対応関係を示す情報を参照することにより、当該取得された速度情報が示す速度が遅いほど、複製コンテンツの表示サイズを大きく設定する。第1のレイヤにおけるスクロールの速度が遅いほど、複製コンテンツの表示サイズを大きく設定するように構成すれば、第2のレイヤにおける複製コンテンツ情報を大きく表示して目立たせることができる。なお、システム制御部27は、上記スクロールの速度を示す速度情報を所定時間間隔で複数回取得し、当該速度情報が取得される毎に、スクロールの速度に応じて複製コンテンツ情報の表示サイズを変化させるように構成してもよい。
【0102】
(実施例1の変形形態3)
上記実施例1の変形形態3として、第1のレイヤに配置された注目コンテンツ情報を含む表示内容のスクロールした距離に応じて、当該注目コンテンツ情報の複製コンテンツ情報の表示態様を変化させるように構成してもよい。この構成の場合も、複製コンテンツ情報の表示態様の例としては、透明度、表示サイズ等が挙げられる。
【0103】
ユーザ端末T1のシステム制御部27が、スクロールした距離に応じて複製コンテンツ情報の透明度を変化させる構成の場合、例えば、距離(例えば、ピクセル数)と透明度との対応関係を示す情報(例えばテーブル又は計算式による)が、Webページを構成する構造化文書に記述されるスクリプトに規定される。一方、情報提供サーバSAのシステム制御部4が、スクロールした距離に応じて複製コンテンツ情報の透明度を変化させる構成の場合、例えば、距離と透明度との対応関係を示す情報が記憶部2に記憶される。
【0104】
そして、システム制御部27又はシステム制御部4は、スクロール操作の開始時における注目コンテンツ情報の表示位置から、スクロールにより変位した注目コンテンツ情報の表示位置までの距離を示す距離情報を取得する。なお、システム制御部4が、スクロールした距離に応じて複製コンテンツ情報の透明度を変化させる構成の場合、スクロールにより変位した注目コンテンツ情報の表示位置までの距離は上記Webページの表示範囲を示す情報等に基づきシステム制御部4により算出されるように構成してもよいし、当該距離を示す距離情報がユーザ端末T1からシステム制御部4により取得されるように構成してもよい。ここで、注目コンテンツ情報の表示位置は、例えば、ウインドウ画面の左上端を原点とする注目コンテンツ情報の表示領域上の座標(例えば、当該表示領域の左上端又は中心の座標(x1,y1))で表される。そして、システム制御部27又はシステム制御部4は、上記対応関係を示す情報を参照することにより、当該取得された距離情報が示す距離が長いほど、複製コンテンツの透明度を高く設定する。これにより、例えば注目コンテンツ情報が元の表示位置から離れる(遠くなる)ほど、第2のレイヤにおける複製コンテンツ情報を薄く表示して目立たなくすることができ、複製コンテンツ情報がユーザにとって目障りとなることを防止することができる。また、複製コンテンツ情報の表示態様として透明度の代わりに表示色を用いることにより、スクロールした距離が長いほど、複製コンテンツの表示色を薄く設定するように構成してもよい。
【0105】
また、ユーザ端末T1のシステム制御部27が、スクロールした距離に応じて複製コンテンツ情報の表示サイズを変化させる構成の場合、例えば、距離と表示サイズとの対応関係を示す情報(例えばテーブル又は計算式による)が、Webページを構成する構造化文書に記述されるスクリプトに規定される。一方、情報提供サーバSAのシステム制御部4が、スクロールした距離に応じて複製コンテンツ情報の表示サイズを変化させる構成の場合、例えば、距離と表示サイズとの対応関係を示す情報が記憶部2に記憶される。
【0106】
そして、システム制御部27又はシステム制御部4は、スクロール操作の開始時における注目コンテンツ情報の表示位置から、スクロールにより変位した注目コンテンツ情報の表示位置までの距離を示す距離情報を取得し、上記対応関係を示す情報を参照することにより、当該取得された距離情報が示す距離が長いほど、複製コンテンツの表示サイズを小さく設定する。これにより、例えば注目コンテンツ情報が元の表示位置から離れる(遠くなる)ほど、第2のレイヤにおける複製コンテンツ情報の表示サイズを小さくすることで目立たなくすることができ、複製コンテンツ情報がユーザにとって目障りとなることを防止することができる。
【0107】
(実施例1の変形形態4)
上記実施例1の変形形態4として、スクロール操作の継続時間に応じて、当該注目コンテンツ情報の複製コンテンツ情報の表示態様を変化させるように構成してもよい。この構成の場合も、複製コンテンツ情報の表示態様の例としては、透明度、表示サイズ等が挙げられる。スクロール操作の継続時間は、例えば、スクロール操作に応じた操作信号が継続的に入力されている時間である。
【0108】
ユーザ端末T1のシステム制御部27が、スクロール操作の継続時間に応じて複製コンテンツ情報の透明度を変化させる構成の場合、例えば、時間と透明度との対応関係を示す情報(例えばテーブル又は計算式による)が、Webページを構成する構造化文書に記述されるスクリプトに規定される。一方、情報提供サーバSAのシステム制御部4が、スクロール操作の継続時間に応じて複製コンテンツ情報の透明度を変化させる構成の場合、例えば、時間と透明度との対応関係を示す情報が記憶部2に記憶される。
【0109】
そして、システム制御部27又はシステム制御部4は、スクロール操作の継続時間を示す時間情報を取得する。なお、システム制御部4が、スクロール操作の継続時間に応じて複製コンテンツ情報の透明度を変化させる構成の場合、スクロール操作の継続時間はユーザ端末T1からの情報等に基づきシステム制御部4により算出されるように構成してもよいし、当該継続時間を示す時間情報がユーザ端末T1からシステム制御部4により取得されるように構成してもよい。そして、システム制御部27又はシステム制御部4は、上記対応関係を示す情報を参照することにより、当該取得された時間情報が示す継続時間が長いほど、複製コンテンツの透明度を高く設定する。これにより、スクロール操作の継続時間が長いほど、第2のレイヤにおける複製コンテンツ情報を薄く表示して目立たなくすることができ、複製コンテンツ情報がユーザにとって目障りとなることを防止することができる。また、複製コンテンツ情報の表示態様として透明度の代わりに表示色を用いることにより、スクロール操作の継続時間が長いほど、複製コンテンツの表示色を薄く設定するように構成してもよい。
【0110】
また、ユーザ端末T1のシステム制御部27が、スクロール操作の継続時間に応じて複製コンテンツ情報の表示サイズを変化させる構成の場合、例えば、時間と表示サイズとの対応関係を示す情報(例えばテーブル又は計算式による)が、Webページを構成する構造化文書に記述されるスクリプトに規定される。一方、情報提供サーバSAのシステム制御部4が、スクロール操作の継続時間に応じて複製コンテンツ情報の表示サイズを変化させる構成の場合、例えば、時間と表示サイズとの対応関係を示す情報が記憶部2に記憶される。
【0111】
そして、システム制御部27又はシステム制御部4は、スクロール操作の継続時間を示す時間情報を取得し、上記対応関係を示す情報を参照することにより、当該取得された時間情報が示す継続時間が長いほど、複製コンテンツの表示サイズを小さく設定する。これにより、スクロール操作の継続時間が長いほど、第2のレイヤにおける複製コンテンツ情報の表示サイズを小さくすることで目立たなくすることができ、複製コンテンツ情報がユーザにとって目障りとなることを防止することができる。
【0112】
(実施例2)
次に、実施例2における複製コンテンツ情報表示処理について、図8〜図9等を用いて説明する。実施例2では、ソート操作に応じて、複製コンテンツ情報が表示される処理について説明する。図8は、実施例2における複製コンテンツ情報表示処理を示すフローチャートである。図9は、実施例2におけるWebページの表示遷移例を示す図である。なお、図8に示す処理では、説明の便宜上、特に、ソート操作に関係する処理を示しており、ソート操作以外のユーザ操作に関係する処理については図示を省略している。なお、図8に示す複製コンテンツ情報表示処理において、図5に示す複製コンテンツ情報表示処理と同様の部分については詳しい説明を省略する。
【0113】
図8に示す処理は、図5に示す処理と同様、ウインドウ画面にWebページが表示された場合に開始される。図8に示すステップS21〜S22の処理は、図5に示すステップS1〜S2の処理と同様である。
【0114】
ステップS23では、システム制御部27は、ウインドウ画面に表示されている複数のコンテンツ情報の一覧におけるコンテンツ情報の並び順をソートさせるソート操作を検知したか否かを判定する。例えば、操作部21からソート操作に応じた操作信号の入力があった時に、ソート操作が検知される。ここで、ソート操作は、図6(A)に示す例では、「価格が安い順」71部分(価格が安いや、感想の件数が多いでもよい)をユーザがマウスでクリック又は指で接触することによりなされる。なお、注目コンテンツ情報の特定からソート操作の検知までの間に、ソート操作以外のユーザ操作があった場合には、当該ユーザ操作に応じた処理が割り込まれることになる。
【0115】
そして、システム制御部27は、ソート操作を検知した場合には(ステップS23:YES)、上記特定された注目コンテンツ情報の複製である複製コンテンツ情報を生成する(ステップS24)。つまり、ソート操作が検知されたタイミングで、上記特定された注目コンテンツ情報の複製コンテンツ情報が生成される。なお、複製コンテンツ情報の生成は、上記ステップS22とステップS23の間で行われるように構成してもよい。
【0116】
図8に示すステップS25の処理は、図5に示すステップS5の処理と同様である。なお、ソート操作の開始時における注目コンテンツ情報の上記表示位置の特定は、上記ステップS22とステップS23の間で行われるように構成してもよい。
【0117】
次いで、システム制御部27は、上記ソート操作に応じて、上記ステップS25で生成された複製コンテンツ情報をウインドウ画面に表示させる(ステップS26)。そして、システム制御部27は、上記ソート操作に応じて、ウインドウ画面に表示された複数のコンテンツ情報の並び順を変更させる(並び替える)ソート処理を行う(ステップS27)。このソート処理では、例えばAjaxやFlashを用いることにより、Webページ全体がリフレッシュ(ユーザ端末T1が情報提供サーバSAからリロード)されることなく行われる(つまり、Webページのコンテンツ情報の一覧部分がリフレッシュされる)。なお、上記ステップS24で生成された複製コンテンツ情報、及び上記ステップS25で特定された表示位置を示す情報がユーザ端末T1のRAM27cに記憶されるように構成すれば、Webページ全体がリフレッシュされる構成であってもよい。
【0118】
ここで、上記ステップS26における複製コンテンツ情報の表示方法としては、上記実施例1と同様に(i)〜(iii)の各表示方法が適用できる。例えば、表示方法(i)によれば、図9(A)に示すように、ソート処理中(つまり、コンテンツ情報の一覧部分がリフレッシュしている間)に、図6(A)に示す注目コンテンツ情報55の残像として複製コンテンツ情報63が当該注目コンテンツ情報55のソート開始時における表示位置に固定されて表示されることになる。
【0119】
次に、システム制御部27は、ソート処理が完了したか否かを判定する(ステップS28)。そして、システム制御部27は、ソート処理が完了していないと判定した場合には(ステップS28:NO)、ステップS27に戻る。一方、システム制御部27は、ソート処理が完了したと判定した場合には(ステップS28:YES)、上記ステップS26で表示された複製コンテンツ情報の表示をユーザから視認不能にさせる(ステップS29)。こうして、図9(B)に示すように、ソートにより並び替えられた複数のコンテンツ情報の一覧が表示される一方、複製コンテンツ情報63がユーザから視認不能となる。
【0120】
次に、システム制御部27は、ソート処理の完了後、ステップS21に戻り、新たな注目コンテンツ情報がウインドウ画面に表示されているか否かを判定する。そして、システム制御部27は、新たな注目コンテンツ情報がウインドウ画面に表示されていると判定した場合には(ステップS21:YES)、上記ステップS22に進んで当該新たな注目コンテンツ情報を特定し、上記と同様、ステップS23以降の処理を行う。つまり、システム制御部27は、ユーザによる新たなソート操作に応じて、新たな注目コンテンツ情報の複製である複製コンテンツ情報をウインドウ画面に表示させる。
【0121】
なお、システム制御部27は、ソート処理の完了から所定時間(例えば、5秒)経過したか否かを判定し、ソート処理の完了から所定時間経過した場合に、複製コンテンツ情報の表示をユーザ視認不能にさせるように構成してもよい。また、システム制御部27は、ソート処理の完了から所定時間経過したした場合に、ステップS21に戻り、新たな注目コンテンツ情報がウインドウ画面に表示されているか否かを判定するように構成してもよい。
【0122】
一方、ステップS30では、システム制御部27は、ソート操作を検知したか否かを判定し、ソート操作を検知した場合には(ステップS30:YES)、当該ソート操作に応じて、ソート処理を行う(ステップS31)。次いで、システム制御部27は、ソート処理が完了したか否かを判定する(ステップS32)。そして、システム制御部27は、ソート処理が完了していないと判定した場合には(ステップS32:NO)、ステップS31に戻る。一方、システム制御部27は、ソート処理が完了したと判定した場合(ステップS32:YES)、ステップS21に戻り、上記と同様の処理を行う。なお、システム制御部27は、ソート処理の完了から所定時間経過したか否かを判定し、ソート処理の完了から所定時間経過した場合に、ステップS21に戻るように構成してもよい。
【0123】
以上説明したように、上記実施例2によれば、ユーザ端末T1のウインドウ画面に注目コンテンツ情報が表示される場合に、ソート操作に応じて、当該注目コンテンツ情報の複製である複製コンテンツ情報がウインドウ画面に表示されるように構成したので、当該ソート操作に応じたコンテンツ情報の並び替えにより当該注目コンテンツ情報がウインドウ画面から追い出されるような場合であっても、注目コンテンツ情報の表示寿命を延ばし、当該注目コンテンツ情報へのユーザの注意を持続させ易くすることができ、更に、ユーザに対して注目コンテンツ情報を注目させ易くすることができる。特に、例えば何百件という多くのコンテンツ情報の一覧では、特定のコンテンツ情報がソートにより、一旦、フレームアウトしてしまうと、元の並び順に復帰させるまで当該特定のコンテンツ情報は再表示されないため、ユーザに注目させることは困難となってしまうが、上記構成によれば、当該特定のコンテンツ情報に対して注目設定をしておけば、そのようなコンテンツ情報を容易に注目させることができる。
【0124】
なお、当該実施例2においても、上記実施例1の変形形態1と同様、上記複製コンテンツ情報表示処理は、情報提供サーバSAのシステム制御部4が主導して実行するように構成してもよい。
【0125】
(実施例3)
次に、実施例3における複製コンテンツ情報表示処理について、図10〜図11等を用いて説明する。実施例3では、ページ遷移操作に応じて、複製コンテンツ情報が表示される処理について説明する。図10は、実施例3における複製コンテンツ情報表示処理を示すフローチャートである。図11は、実施例3におけるWebページの表示遷移例を示す図である。なお、図10に示す処理では、説明の便宜上、特に、ページ遷移操作に関係する処理を示しており、ページ遷移操作以外のユーザ操作に関係する処理については図示を省略している。
【0126】
図10に示す処理は、図5に示す処理と同様、ウインドウ画面にWebページが表示された場合に開始される。図10に示すステップS41〜S42の処理は、図5に示すステップS1〜S2の処理と同様である。
【0127】
ステップS43では、システム制御部27は、ウインドウ画面に表示されたコンテンツ情報を含む表示内容のページを他の表示内容を含むページに遷移させるページ遷移操作を検知したか否かを判定する。例えば、操作部21からページ遷移操作に応じた操作信号の入力があった時に、ページ遷移操作が検知される。ここで、ページ遷移操作は、図6(A)に示す例では、「次の100件」81部分(ページ数を表す“2”部分でもよい)をユーザがマウスでクリック又は指で接触することによりなされる。なお、注目コンテンツ情報の特定からページ遷移操作の検知までの間に、ページ遷移操作以外のユーザ操作があった場合には、当該ユーザ操作に応じた処理が割り込まれることになる。
【0128】
そして、システム制御部27は、ページ遷移操作を検知した場合には(ステップS43:YES)、上記特定された注目コンテンツ情報の複製である複製コンテンツ情報を生成する(ステップS44)。つまり、ページ遷移操作が検知されたタイミングで、上記特定された注目コンテンツ情報の複製コンテンツ情報が生成される。なお、複製コンテンツ情報の生成は、上記ステップS42とステップS43の間で行われるように構成してもよい。
【0129】
図10に示すステップS45の処理は、図5に示すステップS5の処理と同様である。なお、ページ遷移操作の開始時における注目コンテンツ情報の上記表示位置の特定は、上記ステップS42とステップS43の間で行われるように構成してもよい。
【0130】
次いで、システム制御部27は、上記ページ遷移操作に応じて、上記ステップS25で生成された複製コンテンツ情報をウインドウ画面に表示させる(ステップS46)。そして、システム制御部27は、上記ページ遷移操作に応じて、ウインドウ画面に表示された注目コンテンツ情報を含む表示内容のページを、例えば次のページに遷移(表示遷移)させるページ遷移処理を行う(ステップS47)。ここで、ページ遷移処理では、例えばAjaxやFlashを用いることにより、Webページ全体がリフレッシュ(ユーザ端末T1が情報提供サーバSAからリロード)されることなく行われる(つまり、Webページのコンテンツ情報の一覧部分がリフレッシュされる)。なお、上記ステップS44で生成された複製コンテンツ情報、及び上記ステップS45で特定された表示位置を示す情報がユーザ端末T1のRAM27cに記憶されるように構成すれば、Webページ全体がリフレッシュされる構成であってもよい。
【0131】
ここで、上記ステップS46における複製コンテンツ情報の表示方法としては、上記実施例1と同様に(i)〜(iii)の各表示方法が適用できる。例えば、表示方法(i)によれば、図11(A)に示すように、ページ遷移処理中に、図6(A)に示す注目コンテンツ情報55の残像として複製コンテンツ情報64が当該注目コンテンツ情報55のページ遷移開始時における表示位置に固定されて表示されることになる。
【0132】
次に、システム制御部27は、ページ遷移処理が完了したか否かを判定する(ステップS48)。そして、システム制御部27は、ページ遷移処理が完了していないと判定した場合には(ステップS48:NO)、ステップS47に戻る。一方、システム制御部27は、ページ遷移処理が完了したと判定した場合には(ステップS48:YES)、上記ステップS46で表示された複製コンテンツ情報の表示をユーザから視認不能にさせる(ステップS49)。こうして、図11(B)に示すように、ページ遷移処理により遷移された次のページ上における複数のコンテンツ情報の一覧が表示される一方、複製コンテンツ情報64がユーザから視認不能となる。そして、システム制御部27は、ページ遷移処理の完了後、ステップS41に戻り、新たな注目コンテンツ情報がウインドウ画面に表示されているか否かを判定する。そして、システム制御部27は、新たな注目コンテンツ情報がウインドウ画面に表示されていると判定した場合には(ステップS41:YES)、上記ステップS42に進んで当該新たな注目コンテンツ情報を特定し、上記と同様、ステップS43以降の処理を行う。つまり、システム制御部27は、ユーザによる新たなページ遷移操作に応じてページ遷移処理を行い、続いて、新たな注目コンテンツ情報の複製である複製コンテンツ情報をウインドウ画面に表示させる。
【0133】
なお、システム制御部27は、ページ遷移処理の完了から所定時間(例えば、5秒)経過したか否かを判定し、ページ遷移処理の完了から所定時間経過した場合に、複製コンテンツ情報の表示をユーザ視認不能にさせるように構成してもよい。また、システム制御部27は、ページ遷移処理の完了から所定時間経過したした場合に、ステップS41に戻り、新たな注目コンテンツ情報がウインドウ画面に表示されているか否かを判定するように構成してもよい。
【0134】
一方、ステップS50では、システム制御部27は、ページ遷移操作を検知したか否かを判定し、ページ遷移操作を検知した場合には(ステップS50:YES)、当該ページ遷移操作に応じて、ページ遷移処理を行う(ステップS51)。次いで、システム制御部27は、ページ遷移処理が完了したか否かを判定する(ステップS52)。そして、システム制御部27は、ページ遷移処理が完了していないと判定した場合には(ステップS52:NO)、ステップS51に戻る。一方、システム制御部27は、ページ遷移処理が完了したと判定した場合(ステップS52:YES)、ステップS41に戻り、上記と同様の処理を行う。なお、システム制御部27は、ページ遷移処理の完了から所定時間経過したか否かを判定し、ページ遷移処理の完了から所定時間経過した場合に、ステップS41に戻るように構成してもよい。
【0135】
以上説明したように、上記実施例3によれば、ユーザ端末T1のウインドウ画面に注目コンテンツ情報が表示される場合に、ページ遷移操作に応じて、当該注目コンテンツ情報の複製である複製コンテンツ情報がウインドウ画面に表示されるように構成したので、当該ページ遷移操作に応じたページ遷移により当該注目コンテンツ情報がウインドウ画面から追い出されるような場合であっても、注目コンテンツ情報の表示寿命を延ばし、当該注目コンテンツ情報へのユーザの注意を持続させ易くすることができ、更に、ユーザに対して注目コンテンツ情報を注目させ易くすることができる。特に、例えば何百件という多くのコンテンツ情報の一覧では、特定のコンテンツ情報がページ遷移により、一旦、フレームアウトしてしまうと、元のページに復帰させるまで当該特定のコンテンツ情報は再表示されないため、ユーザに注目させることは困難となってしまうが、上記構成によれば、当該特定のコンテンツ情報に対して注目設定をしておけば、そのようなコンテンツ情報を容易に注目させることができる。
【0136】
なお、当該実施例3においても、上記実施例1の変形形態1と同様、上記複製コンテンツ情報表示処理は、情報提供サーバSAのシステム制御部4が主導して実行するように構成してもよい。
【0137】
また、上記実施形態においては、注目コンテンツ情報がコンテンツ情報の一覧に含まれて表示される場合を本発明の適用例として説明したが、コンテンツ情報の一覧とは無関係に、例えば広告情報としてウインドウ画面に表示される場合に対しても本発明を適用することができる。
【符号の説明】
【0138】
1 通信部
2 記憶部
3 入出力インターフェース部
4 システム制御部
5 システムバス
21 操作部
22 表示部
23 通信部
24 ドライブ部
25 記憶部
26 入出力インターフェース部
27 システム制御部
28 システムバス
Tn ユーザ端末
SA 情報提供サーバ
NW ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置の表示画面にコンテンツ情報を表示させる情報処理装置であって、
前記コンテンツ情報の中から、ユーザに注目させるコンテンツ情報として予め設定された注目コンテンツ情報を特定する注目コンテンツ情報特定手段と、
前記注目コンテンツ情報特定手段により特定された前記注目コンテンツ情報を表示領域外に遷移させようとするユーザ操作に応じて、当該注目コンテンツ情報の複製である複製コンテンツ情報を前記表示画面に表示させる制御手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記情報処理装置は、前記ユーザ操作を検知するユーザ操作検知手段を更に備え、
前記制御手段は、前記ユーザ操作検知手段により前記ユーザ操作が検知された場合に、前記複製コンテンツ情報を前記表示画面に表示させることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記複製コンテンツ情報は、前記表示画面において前記注目コンテンツ情報が配置された第1のレイヤとは異なる第2のレイヤに配置されるものであって、
前記情報処理装置は、前記ユーザ操作の開始時における前記注目コンテンツ情報の前記第1のレイヤにおける表示位置を特定する表示位置特定手段を更に備え、
前記制御手段は、前記表示位置特定手段により特定された前記表示位置と同じ表示位置であって前記第2のレイヤにおける表示位置に前記複製コンテンツ情報を固定配置して表示させることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記複製コンテンツ情報は、前記表示画面において前記注目コンテンツ情報が配置された第1のレイヤとは異なる第2のレイヤに配置されるものであって、
前記制御手段は、前記第2レイヤにおいて前記複製コンテンツ情報を移動させながら表示させることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御手段は、予め定められた表示位置に前記複製コンテンツ情報を固定配置して表示させることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記ユーザ操作が完了した場合、または、前記ユーザ操作の完了から所定時間経過した場合に、前記複製コンテンツ情報の表示を、ユーザから視認不能にさせることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記ユーザ操作は、前記注目コンテンツ情報を含む表示内容をスクロールさせるスクロール操作であることを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記制御手段は、前記第2のレイヤにおいて前記複製コンテンツ情報を、前記スクロールの速度より遅い速度で、且つ前記スクロールの方向と同じ方向に移動させながら表示させることを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記制御手段は、前記スクロールの速度が所定速度以下になった場合に、前記複製コンテンツ情報の表示を、ユーザから視認不能にさせることを特徴とする請求項7又は8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記注目コンテンツ情報特定手段は、前記スクロールの速度が所定速度以下になった場合に前記表示画面に表示された新たな注目コンテンツ情報を特定し、
前記制御手段は、前記注目コンテンツ情報特定手段により特定された前記新たな注目コンテンツ情報を表示領域外に遷移させようとするユーザ操作に応じて、当該新たな注目コンテンツ情報の複製である複製コンテンツ情報を前記表示画面に表示させることを特徴とする請求項7乃至9の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記スクロールの速度に応じて前記複製コンテンツの表示態様を変化させることを特徴とする請求項7乃至10の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記情報処理装置は、前記スクロール操作の開始時における前記注目コンテンツ情報の前記表示画面における表示位置から、前記スクロール操作に応じて変位した前記注目コンテンツ情報の表示位置までの距離を示す距離情報を取得する距離情報取得手段を更に備え、
前記制御手段は、前記距離情報取得手段により取得された前記距離情報が示す距離に応じて複製コンテンツ情報の表示態様を変化させることを特徴とする請求項7乃至10の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記情報処理装置は、前記スクロール操作の継続時間を示す時間情報を取得する時間情報取得手段を更に備え、
前記制御手段は、前記時間情報取得手段により取得された前記時間情報が示す継続時間に応じて前記複製コンテンツ情報の表示態様を変化させることを特徴とする請求項7乃至10の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項14】
端末装置の表示画面にコンテンツ情報を表示させるコンピュータにより実行される情報処理方法であって、
前記コンテンツ情報の中から、ユーザに注目させるコンテンツ情報として予め設定された注目コンテンツ情報を特定するステップと、
前記特定された前記注目コンテンツ情報を表示領域外に遷移させようとするユーザ操作に応じて、当該注目コンテンツ情報の複製である複製コンテンツ情報を前記表示画面に表示させるステップと、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項15】
端末装置の表示画面にコンテンツ情報を表示させるコンピュータを、
前記コンテンツ情報の中から、ユーザに注目させるコンテンツ情報として予め設定された注目コンテンツ情報を特定する注目コンテンツ情報特定手段と、
前記注目コンテンツ情報特定手段により特定された前記注目コンテンツ情報を表示領域外に遷移させようとするユーザ操作に応じて、当該注目コンテンツ情報の複製である複製コンテンツ情報を前記表示画面に表示させる制御手段として機能させることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項16】
端末装置の表示画面にコンテンツ情報を表示させるコンピュータを、
前記コンテンツ情報の中から、ユーザに注目させるコンテンツ情報として予め設定された注目コンテンツ情報を特定する注目コンテンツ情報特定手段と、
前記注目コンテンツ情報特定手段により特定された前記注目コンテンツ情報を表示領域外に遷移させようとするユーザ操作に応じて、当該注目コンテンツ情報の複製である複製コンテンツ情報を前記表示画面に表示させる制御手段として機能させることを特徴とする情報処理プログラムが記録された記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−248164(P2012−248164A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−121896(P2011−121896)
【出願日】平成23年5月31日(2011.5.31)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FLASH
【出願人】(399037405)楽天株式会社 (416)
【Fターム(参考)】