説明

情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム

【課題】カスタムメニューに表示される機能を自動的に決定するとともに、ユーザの機能実行に要する手間を確実に削減する。
【解決手段】入力部101はある機能を実行するためにユーザが入力した情報を入力機器192から入力する。完了判定部103は入力部101の入力情報に基づいてユーザが機能の実行に要した入力数と操作時間とで表したユーザの操作手間を算出する。履歴保持部104は機能の実行のたびに完了判定部103が算出した各操作手間を操作履歴群として記憶する。カスタムメニューの表示の際、決定部105は操作履歴群が示す各機能の操作手間に基づいて所定数の機能をカスタムメニューとした場合の操作手間の期待値を算出し、操作手間の期待値が最も少なくなる推薦機能群を提示部106に出力する。提示部106は推薦機能群を出力部102を介してカスタムメニュー画面に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、携帯型端末装置に対するユーザ操作を支援する情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
入力手段、出力手段が制限される携帯電話などの携帯型端末装置においては、実行に多くの入力操作の手間を必要とする機能を簡易に実行できるようにする操作支援機能が備わっていることが望ましい。操作支援機能では、機能実行に当たってどれだけユーザの手間を削減し、煩わしさを解消できるかが重要となる。
【0003】
例えば、現在の携帯電話では、カスタムメニューやショートカットメニュー等と呼ばれるメニュー(以下、カスタムメニューとする)にユーザが所望の機能を登録することによって、少ない手間、つまり少ない操作回数で当該機能を実行できるように設定することができる。カスタムメニューには通常複数個の機能を登録することができる。
しかしながら、カスタムメニューは、ユーザ自身が機能を登録する必要があるため、習熟度の低いユーザが必ずしも使いこなせないという課題がある。
【0004】
また例えば、特許文献1では、カスタムメニューの発展形として、カスタムメニューに表示される機能がユーザにより登録されるのではなく携帯型端末装置によって自動的に選ばれる技術が開示されている。この技術では過去の使用回数の多い機能が優先して選ばれる。また、この文献には機能を実行した時の時間帯、場所を考慮する技術についても言及されている。この技術にはユーザ自身がカスタムメニューへの登録を行わなくても良いというメリットがあり、良く使う機能を少ない操作回数で実行することができる。
しかしながら、良く使う機能が元々少ない操作回数で実行できる場合には操作の手間が削減されない。
また、操作回数だけがユーザの手間を表しているわけではない。例えば、良く使う機能の操作手順を覚えている場合、操作回数がある程度多くてもユーザには手間とは感じられない。
一方、機能の使用回数に応じて表示される機能が動的に変更される前記技術では、何らかの機能を実行するたびに所望の機能がカスタムメニューに表示されたり表示されなかったりするため、所望の機能を探す手間が必要となる。つまり、機能の使用回数に応じて表示する機能を動的に変更する前記技術は却ってユーザの手間を大きくしてしまうケースもある。
このように、過去の使用回数だけから機能を選択した場合、ユーザの手間を必ずしも削減できるとは限らない。
【特許文献1】特開2004−102609号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、例えば、多くの手間を要する機能を簡易に実行できるようにする操作支援機能において、カスタムメニューに表示される機能を自動的に決定するとともに、ユーザの機能実行に要する手間を確実に削減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の情報処理装置は、複数の機能の中からある機能を指定するためのユーザからの入力情報を入力機器から入力する入力部と、前記入力部が入力した入力情報に基づいてユーザが機能を指定する際に要した入力の手間を数値で表した操作手間情報をCPU(Central Proccessing Unit)を用いて算出し、算出した操作手間情報とユーザの指定した機能を識別する機能識別情報とを含む操作情報を記憶機器に記憶する操作履歴記録部と、前記操作履歴記録部が記憶した各操作情報の示す各機能に対するユーザの操作手間情報に基づいて複数の機能の中からユーザに提示する一つ以上の機能を推薦機能としてCPUを用いて決定する推薦機能決定部と、前記推薦機能決定部が決定した推薦機能の機能識別情報を表示装置に表示する出力部とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、操作履歴記録部が当該機能に対するユーザの操作手間を数値化し、推薦機能決定部がカスタムメニューとして表示することにより操作手間を最適化することができる推薦機能を決定し、出力部が操作手間を最適化するカスタムメニューを表示することにより、例えば、多くの手間を要する機能を簡易に実行できるようにすることができる。つまり、本発明によれば、操作支援機能として、カスタムメニューに表示する機能を自動的に決定するとともに、ユーザの機能実行に要する手間を確実に削減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
各実施の形態において、携帯電話のキー操作の操作性を向上するため、過去の操作履歴を参照し操作候補を提示し、その選択によって一連の操作を行うための技術について説明する。例えば、表示する候補を決める要因の一つに“操作の複雑度”を用いる。操作の複雑度は操作を完了させるまでに何回キーを押下したか(キー押下回数)、操作を開始してから終了するまでに要した時間(操作時間)、キー押下回数と操作時間の組み合わせなどで表現する。また、キー押下回数が多い、操作時間が長いなど、操作が複雑であるほど面倒な操作であるため、操作が複雑な機能ほど上位の表示候補とする。また、「メール」→「宛先」→「タイトル」といったようにキー操作でレベルを深くしていく階層構造を持たせ、各階層で候補となる操作を記録し、表示可能なようにする。
【0009】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1におけるユーザ操作支援機能を有する携帯型端末装置100の機能構成図である。
実施の形態1におけるユーザ操作支援機能を有する携帯型端末装置100(情報処理装置の一例)の機能構成について、図1に基づいて以下に説明する。但し、実施の形態1におけるユーザ操作支援機能を有する情報処理装置は小型の携帯型端末に限らず、大型の据え置き型端末、中型の持ち運び型端末であっても構わない。
【0010】
携帯型端末装置100は入力部101、出力部102、完了判定部103、履歴保持部104、決定部105、提示部106、実行部107、記憶機器191、入力機器192および出力機器193を備える。
【0011】
入力部101は携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistants)などの携帯型端末装置100が通常有する入力手段である。
例えば、入力部101はユーザの指定操作をボタン、テンキー、十字キー、タッチパネル、キーボード、マイク等の入力機器192から入力する。
また、入力部101は、入力機器192からの同一の入力に対して、機能の設定状態(例えば、着信動作モードの種類)、画面の表示状態(例えば、表示画面の種類)、機能の実行状態(例えば、メール送信中、通話中)などの携帯型端末装置100の動作状態に応じた区別をする。つまり、入力部101は、携帯型端末装置100の動作状態を解釈して、ユーザの入力意図を判断することができる。例えば、入力部101は同一ボタンの押下に対して携帯型端末装置100の動作状態に基づいて“実行”か“キャンセル”かの判断をする。さらに、入力部101はボタンなどの押下時間に応じても入力を区別する。つまり、入力部101は短押し入力と長押し入力とを異なる入力として認識する。
【0012】
出力部102は、携帯型端末装置100が通常有する出力手段であり、液晶ディスプレイやLED(Light Emitting Diode)、スピーカー等の出力機器193に対する出力により、ユーザに対して様々な情報を提示する。
【0013】
完了判定部103はユーザによる機能実行の開始を指定する入力と機能実行の完了(終了)を指定する入力とを判定するとともに、当該機能を開始・完了するためにユーザが要した操作手間(操作手間情報、入力手間、操作量、入力量、操作指標、入力指標ともいう)を計算する。
例えば、完了判定部103は待受け画面状態におけるユーザ入力を機能実行の開始入力と判定し、電話発信、メール送信、スケジュール1件登録などを指示するユーザ入力をそれぞれ電話発信機能の実行完了入力、メール送信機能の実行完了入力、スケジュール1件登録機能の実行完了入力と判定する。
また例えば、完了判定部103はカスタムメニュー画面や通常メニュー画面などの実行する機能を選択する機能選択画面の表示を指示する入力または機能選択画面を表示後の入力を機能の実行開始入力と判定する。また例えば、完了判定部103は実行する機能に含まれる小機能を一覧する当該機能のメニュー画面表示後の入力を機能の実行開始入力と判定する。また例えば、完了判定部103は機能が有する必須項目(属性)に対して入力がされた後の実行を指示する入力を機能の実行完了入力と判定する。例えば、完了判定部103は送信先アドレスが入力済みの場合においてされた送信を指示する入力をメール送信機能の実行完了入力と判定する。
また、操作手間(操作手間情報)とはユーザの携帯型端末装置100に対する操作量や入力部101の入力量を示す数値、指標値であり、例えば、機能実行の開始から完了までの入力部101の入力回数や、機能実行の開始から完了までの所要時間、あるいは入力回数と所要時間とのそれぞれに重み付けをして加算した値などである。機能実行開始から完了までの入力部101の入力回数は、ユーザによる携帯型端末装置100の操作回数に相当し、例えば、入力文字数、クリック回数、カーソル移動文字数、カーソル移動行数、表示したページ数などに対応する。また、機能実行の開始から完了までの所要時間は機能実行の開始から完了までの入力部101の入力時間や機能実行の開始から完了までのユーザの携帯型端末装置100に対する操作時間に相当する。入力回数と所要時間とのそれぞれに重み付けをして加算した値とは、例えば、入力回数を1入力に対して設定した所定の時間を用いて時間に換算した入力回数時間と所要時間との合計時間や、所要時間を単位時間に対して設定した所定の回数を用いて回数に換算した所要時間回数と入力回数との合計回数や、入力回数を1入力に対して設定した所定値を用いて指標値に換算した入力回数値と所要時間を単位時間に対して設定した所定値を用いて指標値に換算した所要時間値との合計値である。
【0014】
履歴保持部104は、完了判定部103が機能実行の完了を判定した際に、当該機能の内容と操作手間とを含む操作履歴を記憶機器191に記憶する。なお、当該機能の内容は機能を表す一部の内容でよい。履歴保持部104は、例えば、メール送信機能の場合には、“宛先”、“タイトル”を内容として保持し、“本文”の情報は保持しない。また、履歴保持部104は、機能実行から一定期間経過した古い操作履歴を順次破棄していくなどして、保持する操作履歴の数を適宜制御する。
【0015】
提示部106は、入力部101がユーザ入力として推薦機能(カスタムメニュー)の提示要求を入力した際、決定部105に推薦機能決定要求を出力して決定部105から推薦機能群を取得し、出力部102を介して表示装置を用いてユーザに推薦機能群を提示する。推薦機能とは、携帯型端末装置100がカスタムメニューとして表示する機能であり、携帯型端末装置100がユーザの操作の手間を削減するために選定した機能である。
【0016】
決定部105は、提示部106から推薦機能決定要求を入力した際、履歴保持部104から操作履歴群を取得し、操作履歴群が示す各機能の操作手間に基づいて推薦機能を0個以上決定し、決定した各推薦機能の名称や起動パラメータなどの情報(以下、推薦機能群情報、推薦機能群とする)を提示部106に出力する。
但し、決定部105が推薦機能群を決定するタイミングは提示部106からの要求時でなくても良く、例えば、決定部105は履歴保持部104が操作履歴を追加した時に推薦機能群を決定して推薦機能群情報を任意の記憶機器に記憶しておいても良い。
【0017】
実行部107は、入力部101がユーザからの機能実行要求を入力した際、指定された機能を実行する。例えば、実行部107は、提示部106の提示した推薦機能群に対するユーザの選択を入力部101経由で受け取ると、ユーザの選択した機能を実行する。
【0018】
完了判定部103と履歴保持部104とは、入力部101が入力したユーザ入力に基づいてユーザによる携帯型端末装置100の操作内容を示す操作情報の履歴を記録する操作履歴記録部111を構成する。
提示部106と決定部105とは、操作履歴に基づいてユーザに提示する推薦機能(カスタムメニュー)を決定する推薦機能決定部112を構成する。
実行部107はユーザが推薦機能群(または推薦機能群以外)から選択した機能を実行するユーザ選択機能実行部113を構成する。
【0019】
図2は、実施の形態1における携帯型端末装置100のハードウェア資源の一例を示す図である。
図2において、携帯型端末装置100は、プログラムを実行するCPU911(Central・Processing・Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサともいう)を備えている。CPU911は、バス912を介してROM913、RAM914、通信ボード915、表示装置901、キーボード902(テンキー、十字キー、タッチパネルなどを含む)、マイク908、スピーカー909、GPS(Global Positioning System)受信機GPS受信機951、磁気ディスク装置920と接続され、これらのハードウェアデバイスを制御する。表示装置901はCRT(Cathode・Ray・Tube)やLCD(液晶)の表示画面を有する。また、磁気ディスク装置920の代わりに、光ディスク装置、メモリカード読み書き装置などの記憶装置でもよい。
RAM914は、揮発性メモリの一例である。ROM913、磁気ディスク装置920の記憶媒体は、不揮発性メモリの一例である。これらは、記憶機器、記憶装置あるいは記憶部の一例である。また、入力データが記憶されている記憶機器は入力機器、入力装置あるいは入力部の一例であり、出力データが記憶される記憶機器は出力機器、出力装置あるいは出力部の一例である。
通信ボード915、キーボード902などは、入力機器、入力装置あるいは入力部の一例である。
また、通信ボード915、表示装置901などは、出力機器、出力装置あるいは出力部の一例である。
また、GPS受信機951は測位装置、入力機器の一例である。
【0020】
通信ボード915は電話回線網、LAN(ローカルエリアネットワーク)、インターネット、ISDN等のWAN(ワイドエリアネットワーク)などの通信網に有線または無線により接続されている。
【0021】
磁気ディスク装置920には、OS921(オペレーティングシステム)、プログラム群923、ファイル群924が記憶されている。プログラム群923のプログラムは、CPU911、OS921により実行される。
【0022】
上記プログラム群923には、実施の形態において「〜部」、「〜手段」として説明する機能を実行するプログラムが記憶されている。プログラムは、CPU911により読み出され実行される。
【0023】
ファイル群924には、実施の形態において、「〜部」や「〜手段」の機能を実行した際の「〜の判定結果」、「〜の計算結果」、「〜の処理結果」などの結果データ、「〜部」や「〜手段」の機能を実行するプログラム間で受け渡しするデータ、その他の情報やデータや信号値や変数値やパラメータが、「〜ファイル」や「〜データベース」の各項目として記憶されている。操作履歴、推薦機能群情報、入力部101が入力した内容を示す入力情報、完了判定部103が入力情報に基づいて特定したユーザによる携帯型端末装置100の操作内容を示す操作情報などはファイル群924に含まれるものの一例である。
「〜ファイル」や「〜データベース」は、ディスクやメモリなどの記録媒体に記憶される。ディスクやメモリなどの記憶媒体に記憶された情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、読み書き回路を介してCPU911によりメインメモリやキャッシュメモリに読み出され、抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・出力・印刷・表示などのCPUの動作に用いられる。抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・出力・印刷・表示のCPUの動作の間、情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、メインメモリやキャッシュメモリやバッファメモリに一時的に記憶される。
また、実施の形態において説明するフローチャートの矢印の部分は主としてデータや信号の入出力を示し、データや信号値は、RAM914のメモリ、FDD904のフレキシブルディスク、CDD905のコンパクトディスク、磁気ディスク装置920の磁気ディスク、その他光ディスク、ミニディスク、DVD(Digital・Versatile・Disc)等の記録媒体に記録される。また、データや信号値は、バス912や信号線やケーブルその他の伝送媒体によりオンライン伝送される。
【0024】
また、実施の形態において「〜部」、「〜手段」として説明するものは、「〜回路」、「〜装置」、「〜機器」であってもよく、また、「〜ステップ」、「〜手順」、「〜処理」であってもよい。すなわち、「〜部」、「〜手段」として説明するものは、ROM913に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。或いは、ソフトウェアのみ、或いは、素子・デバイス・基板・配線などのハードウェアのみ、或いは、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせ、さらには、ファームウェアとの組み合わせで実施されても構わない。ファームウェアとソフトウェアは、プログラムとして、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記憶される。プログラムはCPU911により読み出され、CPU911により実行される。すなわち、プログラムは、「〜部」、「〜手段」としてコンピュータを機能させるものである。あるいは、「〜部」、「〜手段」の手順や方法をコンピュータに実行させるものである。
【0025】
図3は、実施の形態1におけるユーザ操作支援処理の流れを示すフローチャートである。
実施の形態1における携帯型端末装置100が実行するユーザ操作支援処理(情報処理方法の一例)について、図3に基づいて以下に説明する。
各部は以下に説明する処理をCPUを用いて実行する。
【0026】
<S110:操作履歴記録処理>
まず、完了判定部103と履歴保持部104とが構成する操作履歴記録部111は、入力部101の入力機器192からのユーザ入力に基づいて、各機能を実行した際にユーザが要した操作手間を示す情報(操作情報)について履歴(操作履歴群)を記憶機器191に記録する。
【0027】
<S120:推薦機能出力処理>
次に、提示部106と決定部105とが構成する推薦機能決定部112は、ユーザの操作手間を削減するためにカスタムメニューとして提示するのに最適な機能を操作履歴群が示す各機能の操作手間に基づいて決定し、決定した機能(推薦機能)を一覧したカスタムメニューを出力部102を介して表示装置(出力機器193の一例)に表示する。
【0028】
<S130:ユーザ選択機能実行処理>
そして、実行部107が構成するユーザ選択機能実行部113は、入力部101の入力機器192からのユーザ入力に基づいて、ユーザがカスタムメニューから選択した機能を実行する。
【0029】
以下に各処理の詳細について説明する。
【0030】
図4は、実施の形態1における操作履歴記録処理(S110)の流れを示すフローチャートである。
実施の形態1における操作履歴記録部111が実行する操作履歴記録処理(S110)の詳細について、図4に基づいて以下に説明する。
操作履歴記録部111を構成する完了判定部103と履歴保持部104および入力部101は以下の処理をCPUを用いて実行する。
【0031】
ここで、ユーザがメール送信、スケジュール登録などの何らかの機能を実行するために、携帯型端末装置100が有するボタン、テンキー、十字キーなどの入力機器192からの入力により、携帯型端末装置100を操作したものとする。
【0032】
<S210:入力処理の一例>
まず、入力部101はボタン、テンキー、十字キーなどの入力機器192の入力をユーザ操作を示す入力情報として完了判定部103に出力する。
【0033】
<S220>
次に、完了判定部103は、入力部101から入力情報を入力し、入力した入力情報が機能の実行開始契機となる入力であるか又は機能の実行終了契機となる入力であるかを判定する。
例えば、完了判定部103は携帯型端末装置100が待受け画面状態のときにあった入力部101からの入力を機能の実行開始契機となる入力と判定し、電話発信、メール送信、スケジュール1件登録などを指示するユーザ入力を機能の実行終了契機となる入力と判定する。
ここで、携帯型端末装置100は所定の記憶機器に機能の設定状態(例えば、着信動作モードの種類)、画面の表示状態(例えば、表示画面の種類)、機能の実行状態(例えば、メール送信中、通話中)などの現在の動作状態および動作状態と入力機器192からの入力とに対応する機能内容を示す情報を記憶し、入力部101は携帯型端末装置100の動作状態とユーザ入力とに基づいてユーザが指定した機能内容を判定する。例えば、“カスタムメニュー表示”状態時に「決定」ボタンが押下された場合には、入力部101は「決定」ボタンの押下の際に選択されていた機能について名称やその他情報を機能内容情報として特定する。そして、入力部101の入力情報には入力機器192からの入力を識別する入力識別情報(例えば、ボタン、テンキー、十字キーの種別、押下されたキー・ボタンを識別する情報)のほかに携帯型端末装置100の動作状態情報および機能内容情報も含むものとする。完了判定部103は入力情報が示す携帯型端末装置100の動作状態と入力機器192の入力識別情報とに基づいて機能の実行開始および機能の実行終了を判定する。
【0034】
<S230>
次に、完了判定部103は、機能の実行終了契機を判定時に、入力部101からの入力情報に基づいてユーザ操作の機能内容と操作手間とをユーザ操作を示す操作情報として特定する。
ここで、完了判定部103はユーザ操作の機能内容として、例えば、ユーザが指定した機能を識別する機能名、ユーザが指定した機能の属性(入力パラメータ)を特定する。機能名は予め定義付けられた機能単位を示し、例えば、メール送信、メール受信、スケジュール登録、アラームといった単位で機能を識別する。機能単位は任意であり、メール送信とメール受信とを合わせてメール送受信という一つの機能単位としてもよい。機能名はカスタムメニューの表示情報となる。また、機能の属性(入力パラメータ)は当該機能に対してユーザが指定した内容を示し、例えば、機能がメール送信のときは宛先、件名を示し、機能がスケジュール登録のときは日時、予定を示し、機能がアラームのときは日時、通知方法を示す。入力部101は入力情報に含む機能内容情報として機能名や機能属性を示すものとする。
また、完了判定部103は操作手間として、例えば、機能の実行開始を判定した日時から機能の実行終了を判定した日時までの入力部101の入力回数(ユーザによる携帯型端末装置100の操作回数)と所要時間とのそれぞれに重み付けをして加算した値を算出する。入力回数と所要時間とのそれぞれに重み付けをして加算した値とは、例えば、入力回数を1入力に対して設定した所定値を用いて指標値に換算した入力回数値と所要時間を単位時間に対して設定した所定値を用いて指標値に換算した所要時間値との合計値である。例えば、1入力当りの操作手間数を「1」、1秒当りの操作手間数を「2」とした場合、機能実行のために10回の入力が行われ、その入力に5秒かかったときの操作手間は「20(=10×1+5×2)」となる。
【0035】
<S240>
次に、完了判定部103は入力部101の入力情報に基づいて特定したユーザ操作の機能内容と操作手間とを示す操作情報を履歴保持部104に出力する。
【0036】
<S250:操作履歴記録処理の一例>
そして、履歴保持部104は完了判定部103から操作情報を入力し、操作情報を入力日時と共に操作履歴群として記憶機器191に記憶する。
図5は、実施の形態1における操作履歴群ファイル181の一例を示す図である。
例えば、履歴保持部104は操作履歴群を図4に示すような形式で記憶機器191に操作履歴群ファイル181として保存する。図5に示す操作履歴群ファイル181は、2006年12月23日15時10分に実行されたメール送信について操作手間が“携帯型端末装置100”、送信先が“Aさん宛て”、件名が“週末の予定”であることを示している。
図5において、1行が1件の操作情報を示しており、操作情報には機能が実行された(または記録された)「日時」、機能が実行された際にユーザが要した「操作手間」、実行された機能の「内容(1、2、3・・・)」が記録されている。図5では機能の内容は3種類しか記述されていないが、機能の内容の種類数は可変としても良い。例えば、機能の内容として、当該機能を実行する際の画面に表示するアイコンの種別を加えてもよい。
【0037】
次に、推薦機能出力処理(S120)の詳細について説明する。
【0038】
図6は、実施の形態1における推薦機能出力処理(S120)の流れを示すフローチャートである。
実施の形態1における推薦機能決定部112が実行する推薦機能出力処理(S120)の詳細について、図6に基づいて以下に説明する。
推薦機能決定部112を構成する提示部106と決定部105および入力部101、出力部102は以下の処理をCPUを用いて実行する。
【0039】
ここで、ユーザが携帯型端末装置100の有するボタン、テンキー、十字キーなどの入力機器192からの入力により携帯型端末装置100にカスタムメニューの表示を指定したものとする。つまり、ユーザは携帯型端末装置100に操作手間に基づいて決定された推薦機能の提示を要求したものとする。ユーザによる提示要求は、待受け画面表示状態における特定ボタンの押下など、あらかじめ定められたユーザ操作で実行される。
カスタムメニューの表示画面では限定された推薦機能(例えば、一画面に表示可能な6つ程度の推薦機能)が表示される。そして、カスタムメニューに表示された推薦機能は、限定された推薦機能から当該推薦機能を選択する入力と実行を指定する入力とにより実行されるため、操作手間が少なくなる。例えば、カスタムメニューに6つの機能が表示されている場合、機能の選択はカーソルやフォーカス枠を移動するために最大5回十字キーを押下することにより行うことができる。また例えば、機能の実行指定は決定ボタンを1回押下することにより行われる。
推薦機能とは、携帯型端末装置100の各機能に対する操作手間の削減効果をより高めるため、推薦機能決定部112が決定してカスタムメニュー画面に表示する限定機能である。
【0040】
<S310>
まず、入力部101はボタン、テンキー、十字キーなどの入力機器192からの入力に基づいてカスタムメニューの表示が指定されたことを判定する。そして、入力部101はカスタムメニューの表示が指定されたことを判定した際に提示部106に推薦機能の提示要求を出力する。
例えば、入力部101は押下されたボタン・キーがカスタムメニューボタンまたはカスタムメニュー表示機能が割り当てられているショートカットキーである場合にカスタムメニューの表示を指定されたと判定する。
【0041】
<S320>
次に、提示部106は、入力部101から推薦機能の提示要求を入力した際に、推薦機能決定要求を決定部105に出力する。
【0042】
<S330>
次に、決定部105は、提示部106から推薦機能決定要求を入力した際に、操作履歴要求を履歴保持部104に出力する。
【0043】
<S340>
次に、履歴保持部104は、決定部105から操作履歴要求を入力した際に、記憶機器191から記憶されている操作履歴群を取得し、取得した操作履歴群を決定部105に出力する。
【0044】
<S350:推薦機能決定処理(の一例)>
次に、決定部105は、履歴保持部104から操作履歴群を入力し、入力した操作履歴群が示す各機能の操作手間に基づいて、カスタムメニューに表示する推薦機能群を決定する。つまり、決定部105は各機能の実行に要した入力数および時間に基づいて推薦機能群を決定する。
この推薦機能決定処理(S350)の詳細について後述する。
【0045】
<S360>
次に、決定部105は決定した推薦機能群を提示部106に出力する。
【0046】
<S370:出力処理の一例>
次に、提示部106は、決定部105から推薦機能群を入力し、入力した推薦機能群を出力して出力部102に推薦機能群の表示を要求する。但し、提示部106から出力部102への推薦機能群についての要求は表示に限らず、例えば、スピーカー909からの音声出力やプリンタ装置を用いた印刷でも構わない。
【0047】
<S380>
そして、出力部102は、提示部106から推薦機能群を入力し、入力した推薦機能群を表示装置901に表示する。但し、出力部102は推薦機能群をスピーカー909から音声出力しても、プリンタ装置を用いて印刷しても構わない。
【0048】
図7は、実施の形態1における推薦機能決定処理(S350)の流れを示すフローチャートである。
図8は、実施の形態1における操作統計ファイル182の一例を示す図である。
図9は、実施の形態1における操作手間期待値ファイル183の一例を示す図である。
実施の形態1における決定部105が実行する推薦機能決定処理(S350)の詳細について、図7〜図9に基づいて以下に説明する。
決定部105は以下の処理をCPUを用いて実行する。
【0049】
推薦機能決定処理(S350)を実行するに際して、決定部105は履歴保持部104から各機能の操作手間を示す操作履歴群(例えば、図5に示す操作履歴群ファイル181)を取得している。
【0050】
<S510>
まず、決定部105は操作履歴群に基づいて機能毎に当該機能が実行された回数を算出する。
実行回数を算出する機能単位は任意であり、例えば、図5に示す操作履歴群ファイル181において、「内容1」が同じ機能毎であっても、「内容1」と「内容2」とが同じ機能毎であっても構わない。
決定部105は算出した各機能の実行回数を例えば図8に示す操作統計ファイル182として記憶機器(図示省略)に記憶する。図8の操作統計ファイル182は、決定部105により算出された実行回数が機能Aで“15”、機能Bで“10”、機能Cで“3”、機能Dで“2”であることを示している。
【0051】
<S520>
次に、決定部105は操作履歴群に基づいて機能毎に操作手間の平均値(平均操作入力回数、平均操作所要時間)を算出する。
操作手間の平均値(以下、平均操作手間とする)を算出する機能単位はS510における実行回数を算出する機能単位と同じである。
決定部105は算出した各機能の平均操作手間を例えば図8に示す操作統計ファイル182として記憶機器に記憶する。図8の操作統計ファイル182は、決定部105により算出された平均操作手間が機能Aで“3”、機能Bで“10”、機能Cで“20”、機能Dで“45”であることを示している。
【0052】
<S530>
次に、決定部105は算出した実行回数と平均操作手間とに基づいて各機能の操作手間期待値を算出する。
操作手間期待値とは、ある機能がカスタムメニュー画面における指定により実行され、他の機能がカスタムメニュー画面における指定とは異なる予め定められた指定方法での指定により実行された場合における携帯型端末装置100の各機能に対するユーザの操作手間の大小を示す指標値である。カスタムメニュー画面における指定とは異なる予め定められた指定方法とは、例えば、所定のキーを押下して所定の初期画面(例えば、待受け画面、通常のメニュー画面)を表示し、所定の3桁の数字をキー入力することにより指定する、といった方法である。
【0053】
例えば、決定部105は、各機能の実行回数と平均操作手間とを示す図8の操作統計ファイル182に基づいて、各機能をカスタムメニュー画面に表示した場合の操作手間の期待値を示す図9の操作手間期待値ファイル183を生成する。
図9の操作手間期待値ファイル183が示す「操作手間の期待値」は、カスタムメニューとして提示できる機能の数を「2」、カスタムメニュー画面に表示された機能を実行する際にユーザが要する操作手間を「5」、カスタムメニュー画面を表示した状態からカスタムメニュー画面に表示されていない機能を実行するためにユーザが要する操作手間のオーバーヘッドを「1」として算出されたものである。
操作手間のオーバーヘッドとは、例えば、所望の機能を実行するためにカスタムメニュー画面から待受け画面や通常のメニュー画面といった所定の初期画面に切り替える際にユーザが要する操作手間を意味する。
カスタムメニューとして提示できる機能の数やカスタムメニュー画面に表示された機能を実行する際にユーザが要する操作手間(以下、カスタムメニューの操作手間とする)や操作手間のオーバーヘッドは予め定義され、例えば、定義ファイルとして記憶機器(図示省略)に記憶されているものとする。
【0054】
例えば、図9が示す“機能C(候補1)”と“機能D(候補2)”とをカスタムメニューとして提示した場合の操作手間の期待値“185/30”は以下の式1により算出される。
【0055】
【数1】

【0056】
式1は「『機能Aに対する操作手間の期待値』+『機能Bに対する操作手間の期待値』+『機能Cに対する操作手間の期待値』+『機能Dに対する操作手間の期待値』」を示している。
また、カスタムメニュー(カスタムメニューとして提示する推薦機能)を「機能x」(ここでは“機能C”、“機能D”)、非カスタムメニューを「機能y」(ここでは“機能A”、“機能B”)とすると、「機能xに対する操作手間の期待値」は「『機能xの実行回数』/『各機能の実行回数の合計値(30=15+10+3+2)』×『カスタムメニューの操作手間』」を示し、「機能yに対する操作手間の期待値」は「『機能yの実行回数』/『各機能の実行回数の合計値』×(『機能yの平均操作手間』+『操作手間のオーバーヘッド』)」を示す。「『機能xの実行回数』/『各機能の実行回数の合計値』」は機能xの発生確率を表す。
【0057】
つまり、式1において、“15/30×(3+1)”は「機能Aに対する操作手間の期待値」であり、発生確率“15/30”に本来の操作手間“3”とオーバーヘッド“1”とを加算した値をかけている。
【0058】
図7においてS540について説明する。
【0059】
<S540>
そして、決定部105は、S530において算出した操作手間期待値に基づいて、携帯型端末装置100の各機能に対するユーザの操作手間を少なくする推薦機能群を決定する。
つまり、決定部105は、現在の操作履歴群から計算できる各機能の発生確率に従って、ユーザが次の機能実行を行うという仮定の下、次の機能実行時にユーザがカスタムメニューを使用した場合の操作手間の期待値(S530で算出した操作手間期待値)が最小となるように推薦機能群を決定する。
例えば、決定部105は、S530において図9に示す操作手間期待値を算出した場合、「操作手間の期待値」が最も小さい値(180/30)を示す“機能B(候補1)”と“機能D(候補2)”との組み合わせを推薦機能群として決定する。
【0060】
上記S510〜S540が示す推薦機能決定処理(S350)により決定された推薦機能群は、決定部105から提示部106に出力され(S360)、提示部106から出力部102に出力され(S370)、出力部102により例えば図10に示すようなカスタムメニュー画面に表示される。
図10は、実施の形態1におけるカスタムメニュー画面の一例を示す図である。
図10では、6つの推薦機能がカスタムメニューとして提示されており、4番目の候補201にフォーカス203があたっている。また、図10は、提示した推薦機能群の中にユーザが所望する機能が含まれない場合も考慮して通常のメニュー画面を表示するための選択肢202を提示していることを示している。カスタムメニュー画面に表示された「メニュー」の表示(選択肢202)に相当する携帯型端末装置100のボタン・キーが押下された際、携帯型端末装置100は通常のメニュー画面を表示する。また、携帯型端末装置100は押下された十字キーが示す向きに応じてフォーカス203を上下に移動して表示する。また、「選択」の表示に相当する携帯型端末装置100のボタン・キーが押下された際、携帯型端末装置100はフォーカス203により指定されている機能(カスタムメニュー)を実行する。
【0061】
次に、ユーザ選択機能実行処理(S130)の詳細について説明する。
【0062】
図11は、実施の形態1におけるユーザ選択機能実行処理(S130)の流れを示すフローチャートである。
実施の形態1におけるユーザ選択機能実行部113が実行するユーザ選択機能実行処理(S130)の詳細について、図11に基づいて以下に説明する。
ユーザ選択機能実行部113を構成する実行部107また入力部101は以下の処理をCPUを用いて実行する。
【0063】
ここで、ユーザが携帯型端末装置100を操作して推薦機能群から特定の機能を選択したものとする。
例えば、ユーザが、図10に示すようなカスタムメニュー画面が表示された状態において、十字キーを押下して所望の機能(カスタムメニュー)の表示位置にフォーカスを移動させ、選択ボタン(決定ボタン)を押下して携帯型端末装置100に実行させる機能を選択したものとする。
【0064】
<S410>
入力部101は、入力機器192からの入力に基づいて、ユーザに選択された機能の情報(以下、選択機能情報とする)を実行部107に出力する。選択機能情報とは、選択されたカスタムメニューの機能名、機能属性など、選択された機能を実行する際の入力パラメータである。
【0065】
<S420>
そして、実行部107は、入力部101から選択機能情報を入力し、入力した選択機能情報に基づいて、ユーザに選択された機能を実行する。
ただし、実行部107は選択された機能を必ずしも完全に実行しなくてもよく、ユーザに最終的な実行の確認を行うようにしても良い。例えば、図10に示すカスタムメニュー画面において4番目の候補(機能名:スケジュール、内容:釣り、アイコン:魚・・・)がユーザによって選択された場合、実行部107はスケジュールの登録を実行するのではなく、選択された候補が示す内容(釣り)やアイコン(魚)を設定したスケジュール編集画面を表示する。
【0066】
携帯型端末装置100は、以上のような構成・動作によって、操作手間が小さくなるようにカスタムメニューに表示する機能を決定することができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0067】
実施の形態1では以下のようなユーザ操作支援機能を有する携帯型端末装置100について説明した。
入力手段(入力部101)と出力手段(出力部102)を持つ携帯型端末装置100上で動作するユーザ操作支援機能であって以下の手段により動作するユーザ操作支援機能。
(1)ユーザによる機能実行の開始と完了を判定して当該機能に対する操作手間を計算する完了判定手段(完了判定部103)。
(2)機能実行完了と判定した場合に実行した機能の内容を操作手間とともに操作履歴として記憶する履歴保持手段(履歴保持部104)。
(3)機能の実行回数と操作手間とを基準に操作履歴群から0個以上の推薦機能を決定する決定手段(決定部105)。
(4)ユーザからの要求に対して当該推薦機能群をユーザに対して提示する提示手段(提示部106)。
(5)ユーザによって選ばれた推薦機能を実行する実行手段(実行部107)。
【0068】
特に、完了判定手段が機能開始から完了までに入力手段に対して行われた入力の回数に基づいて操作手間を計算することを特徴とするユーザ操作支援機能について説明した。
【0069】
また、完了判定手段が機能開始から完了までに要した時間に基づいて操作手間を計算することを特徴とするユーザ操作支援機能について説明した。
【0070】
そして、完了判定手段が機能開始から完了までに入力手段に対して行った入力回数と、機能開始から操作完了までに要した時間との2つから操作手間を計算することを特徴とするユーザ操作支援機能について説明した。
【0071】
さらに、決定手段が以後のユーザによる機能実行に対する操作手間の期待値が最小となるように推薦機能を決定することを特徴とするユーザ操作支援機能について説明した。
【0072】
実施の形態2.
以下では、上記実施の形態1における携帯型端末装置100による効果をより高くするための形態について説明する。
【0073】
完了判定部103は1回の機能実行に対して機能完了を2回以上判定してもよい。例えば、完了判定部103は、メール送信機能に対して、宛先の入力が終わった時点(宛先入力機能の実行完了時)、タイトルの入力が終わった時点(タイトル入力機能の実行完了時)、メール送信が行われる時点(メール出力機能の実行完了時)を機能完了として判定し、完了判定したそれぞれの機能に対して操作手間を算出する。つまり、完了判定部103、履歴保持部104は1つの大機能(例えば、メール送信機能)に対して当該機能を構成する複数の小機能(例えば、宛先入力機能、タイトル入力機能、メール出力機能)についての操作情報の履歴を記録する。なお、宛先入力が終わった後にメール送信を取りやめるケースなど、いくつかの小機能が実行完了せず大機能の実行が完了しなかった場合、完了判定部103が実行完了していた小機能の操作情報を操作履歴群から削除することを履歴保持部104に要求し、履歴保持部104が当該操作情報を操作履歴群から削除するようにしてもよい。
【0074】
また、完了判定部103はユーザにとっての手間を表現するのに適切な入力回数、所要時間以外の事象を数値化したものを用いて操作手間の計算をしてもよい。
例えば、完了判定部103は入力デバイスの操作が簡易かどうかを考慮して、入力デバイスの種類に応じた重み付けを行って操作手間を計算する。これは、ボタン位置による押しやすさ、押しにくさ、ボタンとタッチパネルの違いなどが該当する。また、完了判定部103は短押しと長押し、タッチパネルでのタップ等の操作方法の違いに応じた重み付けも行う。さらに、完了判定部103は直前の入力との違いを考慮することもできる。一般的に同じボタンを2度押す方が、違うボタンを押すより操作が簡易であると言えるので、完了判定部103は同じボタンを押したかどうかで重み付けを変えて操作手間を計算する。また、当該ボタンを押下するために指をどのボタンから移動させたかによっても操作性は変わるので、各ボタン間にそれぞれ重みを付けることもできる。より簡易に実現するために、入力機器192を何種類かのカテゴリーに分類しおき、カテゴリー間の移動かどうかで重み付けを行うようにすることもできる。例えば、数字キーをまとめて1カテゴリー、タッチパネルを1カテゴリーのように分類する。また、完了判定部103は入力操作が持つ意味に応じた重み付けを行って操作手間を計算することもできる。これは、当該入力により、選択を指定されたのか、キャンセルを指定されたのか、フォーカス移動を指定されたのかなどを区別することを意味している。
つまり、推薦機能決定部112(完了判定部103)は機能を実行する際にユーザが用いた入力機器192がボタンであるかタッチパネルであるかなどの入力機器192の種類に基づいて操作手間を算出する。
また、推薦機能決定部112(完了判定部103)は入力機器192に対してボタンを長押ししたかボタンを短押ししたかタッチパネルをタップしたかなどのユーザの入力方法に基づいて操作手間を算出する。
また、推薦機能決定部112(完了判定部103)は情報処理装置の動作状態に基づいて特定されるユーザの指定が選択であるかキャンセルであるかフォーカスの移動であるかなどのユーザの入力内容に基づいて操作手間を算出する。
また、推薦機能決定部112(完了判定部103)はユーザが第一の入力の際に用いた第一の入力機器とユーザが第二の入力の際に用いた第二の入力機器との同異に基づいて操作手間を算出する。
また、推薦機能決定部112(完了判定部103)は複数の入力器(例えば、0〜9それぞれのキー)を有する入力機器(例えば、数字キー)に対してユーザが第一の入力をした第一の入力器とユーザが第二の入力をした第二の入力器との距離に基づいて操作手間を算出する。
【0075】
また、決定部105は、実施の形態1では操作手間の期待値を計算するために過去の操作手間の平均値を用いているが、時間経過による重み付けを行って操作手間の期待値を計算しても良い。ユーザが同じ機能を使っている内に当該機能を実行するための操作に慣れることにより、ユーザにとっての当該機能に対する操作手間は時間が経過するにつれて小さくなることが想定される。したがって、現在に近い操作履歴については大きい重みをつけ、現在から遠い操作履歴については小さい重みを付けることによって、決定部105はより正確に表したユーザの当該機能に対する操作手間に基づいて操作手間の期待値を計算することができる。
つまり、推薦機能決定部112(決定部105)は各操作手間に対して当該機能の実行時刻が現在時刻に近いほど大きく重み付けし、重み付けした各操作手間に基づいて推薦機能を決定する。
【0076】
また、出力部102は、予め定められた各機能の優先順にカスタムメニューを出力してもよい。そして、決定部105は各機能の優先順位に応じて操作手間の期待値を計算してもよい。これは、カスタムメニューリストの一番上に表示されるのと一番下に表示されるのとでユーザの選択操作の手間は異なるためである。
つまり、推薦機能決定部112(決定部105)は、ユーザに対して、いずれか所定数の機能を各機能に対する所定の優先順序でカスタムメニュー画面に表示してカスタムメニュー画面での選択により指定させて、残りの機能をメニュー画面での選択以外で指定させた場合の操作手間の期待値を算出し、操作手間の期待値が最も小さい当該所定数の機能を推薦機能として決定する。
そして、出力部102は推薦機能決定部112(決定部105)が決定した所定数の機能を所定の優先順序で示すカスタムメニュー画面を表示する。
【0077】
また、決定部105はユーザの選択内容を次回の推薦機能決定にフィードバックすることもできる。これにより、カスタムメニューからある機能を選択したユーザは次にカスタムメニューを起動した場合にも同じ機能が推薦されることを期待すると想定し、選択された機能が次回も推薦機能になりやすいようにする。このような特徴を実現するための一例を以下に示す。
まず、ユーザによりカスタムメニューとして表示した機能が選択され、入力部101が選択された機能を実行部107に通知し、実行部107が通知された機能を実行したものとする。
このとき、完了判定部103は、カスタムメニュー画面で選択された機能の実行であるか否かを入力部101の入力情報に基づいて判定する。
そして、カスタムメニュー画面で選択された機能の実行であると判定した場合、完了判定部103は、カスタムメニュー経由で実行した場合の操作手間、つまり、入力部101の入力情報に基づいて算出した操作手間ではなく、当該機能をカスタムメニューとして表示した際の推薦機能決定時に決定部105が計算した当該機能の平均操作手間もしくはそれに類する指標、さらには重み付けを行った値を操作手間とする。
こうすることによって、次の推薦機能を決定する機会に決定部105が当該機能を推薦機能として選ぶ可能性が高くなる。
つまり、推薦機能決定部112(決定部105)は、前回のカスタムメニュー画面で選択された機能の操作手間を、カスタムメニュー画面で選択された際の操作手間より大きな値に置き換えて、今回のカスタムメニュー画面に表示する推薦機能を決定する。
【0078】
また、決定部105は「操作手間」がある閾値以上である操作履歴群に基づいて推薦機能群を決定してもよい。閾値はあらかじめ決定されていても良いし、操作履歴群における操作手間の分布を元に決定しても良い。また、決定部105は履歴保持部104から取得した操作履歴群から「操作手間」の大きい順に所定の数だけ操作情報を抽出し、抽出した各操作情報を操作履歴群として推薦機能群を決定してもよい。
同様に、決定部105は実行回数がある閾値以上である機能の操作履歴群に基づいて推薦機能群を決定してもよい。
つまり、推薦機能決定部112(決定部105)は操作手間と実行回数との少なくともいずれかが所定値以上である各機能の中から推薦機能を決定する。
【0079】
また、出力部102が推薦機能を実行された日時の遅い順(実行された日時が現在時刻に近い順)に出力してもよい。
このとき、決定部105は各推薦機能が最後に実行された日時を操作履歴群が示す「日時」に基づいて特定し、提示部106は決定部105が特定した日時と当該機能とを対応付けたものを推薦機能群として出力部102に出力する。出力部102は各推薦機能を日時の遅い順に並べ替えて当該日時と共に表示する。
これにより、携帯型端末装置100はユーザが過去に行った手間を要する機能を簡単に提示でき、ユーザの利便性を向上させることができる。
同様に、出力部102は推薦機能を操作手間順や実行回数順に出力してもよい。
つまり、出力部102は推薦機能決定部112(決定部105)が決定した各推薦機能の機能名(機能識別情報の一例)を各推薦機能の実行時刻順と各推薦機能の操作手間順と各推薦機能の実行回数順との少なくともいずれかの順に表示する。
【0080】
また、完了判定部103は、ある機能(例えば、機能A)の開始から完了までの間に他の機能(例えば、機能B)の開始と完了とを判定した場合、他機能(機能B)の実行に要した時間を除外した時間に基づいて当初の機能(機能A)の操作手間を計算する。
【0081】
また、完了判定部103は、ある2回の入力間の時間が一定値を超えた場合に、その一定値を超えた2回の入力間の時間を除外した時間に基づいて操作手間を計算する。
【0082】
実施の形態2では以下のようなユーザ操作支援機能を有する携帯型端末装置100について説明した。
【0083】
完了判定手段が入力手段の種別や入力方法の違いに応じて重み付けを行って操作手間を計算する。
【0084】
完了判定手段が入力の意味の違いに応じて重み付けを行って操作手間を計算する。
【0085】
完了判定手段が各入力間で入力手段種別がどのように変わったか、もしくは変わらなかったかに応じて重み付けを行って操作手間を計算する。
【0086】
決定手段が提示手段の提示した機能に対するユーザの選択内容を反映して推薦機能を決定する。
【0087】
提示手段が推薦機能の表示を当該機能が最後に実行された時間が現在に近い順に行うとともに、表示内容に時間情報を含める。
【0088】
完了判定手段が機能開始から完了までの間に他の機能が実行された場合に、他機能の実行に要した時間を除外した時間に基づいて操作手間を計算する。
【0089】
完了判定手段が2回の入力間の時間が一定値を超えた場合に、一定値を超えた2回の入力間の時間を除外した時間に基づいて操作手間を計算する。
【0090】
実施の形態3.
携帯型端末装置100に対してユーザが各機能を実行要求した場所および携帯型端末装置100に対してユーザがカスタムメニューの表示要求した場所に基づいて決定部105が推薦機能を決定する形態について以下に説明する。
上記実施の形態1と異なる事項を中心に説明し、説明を省略する事項については上記実施の形態1と同様であるものとする。
【0091】
図12は、実施の形態3における携帯型端末装置100の機能構成図である。
実施の形態3における携帯型端末装置100の機能構成は上記実施の形態1における携帯型端末装置100の機能構成に加えて位置取得部308を備える点を特徴とする。
【0092】
図13は、実施の形態3における操作履歴記録処理(S110)の流れを示すフローチャートである。
図13において、実施の形態3における操作履歴記録処理(S110)では、上記実施の形態1と同様にしてS210〜S240の処理を実行し、上記実施の形態1のS250の代わりにS251〜S254の処理を実行する。
【0093】
以下に、S251〜S254の処理について説明する。
【0094】
<S251>
履歴保持部104は現在地の位置情報の取得を要求する位置情報取得要求を位置取得部308に出力する。
【0095】
<S252>
位置取得部308は、履歴保持部104から位置取得要求を入力した際、測位処理を行って現在地を示す位置情報を生成する。
位置取得部308は、例えば、携帯型端末装置100が有するGPS(Global Positioning System)受信機(図示省略)を用いて航法測位処理を行って位置情報を生成する。このとき、GPS受信機による測位結果を位置情報としてもよいし、無線基地局から当該地域におけるGPS測位誤差を示す基地局情報を受信してGPS受信機による測位結果を基地局情報に基づいて補正して位置情報を生成してもよい。また例えば、位置取得部308は携帯型端末装置100が有するジャイロ(図示省略)を用いて慣性測位処理を行って位置情報を生成してもよい。
【0096】
<S253>
次に、位置取得部308は生成した位置情報を履歴保持部104に出力する。
【0097】
<S254>
そして、履歴保持部104は位置取得部308から取得した位置情報とS240において完了判定部103から取得した操作情報とを操作履歴群として記憶機器191に記録する。
【0098】
図14は、実施の形態3における操作履歴群ファイル181の一例を示す図である。
履歴保持部104は、図14に示すように、「位置」情報(例えば、座標値)を操作情報に加えた操作履歴を記録する。
【0099】
図15は、実施の形態3における推薦機能出力処理(S120)の流れを示すフローチャートである。
図15において、実施の形態3における推薦機能出力処理(S120)では、上記実施の形態1と同様にしてS310〜S340、S360〜S380の処理を実行し、上記実施の形態1のS350の代わりにS351〜S354の処理を実行する。
【0100】
以下に、S351〜S354の処理について説明する。
【0101】
<S351>
決定部105は位置取得部308に位置取得要求を出力する。
【0102】
<S352>
位置取得部308は、決定部105から位置取得要求を入力した際、測位処理を行って現在地を示す位置情報を生成する。
【0103】
<S353>
次に、位置取得部308は生成した位置情報を決定部105に出力する。
【0104】
<S354:推薦機能決定処理>
そして、決定部105は位置取得部308から取得した位置情報とS340において履歴保持部104から取得した操作履歴群が示す操作手間とに基づいて推薦機能群を決定する。
図16は、実施の形態3における推薦機能決定処理(S354)の流れを示すフローチャートである。
図16に示す実施の形態3における推薦機能群決定処理(S354)では、決定部105は、まず、位置取得部308から取得した位置情報と操作履歴群が示す位置情報とに基づいて、履歴保持部104から取得した操作履歴群から現在地に対応する操作履歴群を抽出する。例えば、決定部105は各操作履歴について位置取得部308から取得した位置情報が示す現在地と当該操作履歴が示す「位置」との距離を算出し、算出した距離が所定の範囲内である操作履歴を現在地に対応する操作履歴として抽出する(S501)。
そして、決定部105は、現在地に対応する操作履歴群を対象として、上記実施の形態1で説明した推薦機能群決定処理(S510〜S540)を実行して推薦機能群を決定する。
【0105】
上記説明では決定部105が現在地に対応する操作履歴群に基づいて推薦機能群を決定しているが、決定部105が現在地および現在時刻に対応する操作履歴群に基づいて推薦機能群を決定してもよい。
【0106】
例えば、決定部105は現在地に対応する操作履歴群から現在時刻に対応する時間帯に記録された操作履歴を抽出する。例えば、現在時刻が12時から13時の間の時刻であれば、決定部105は「日時」が12時から13時の間に当該機能が実行され記録されたことを示す操作履歴を抽出する。
【0107】
また例えば、決定部105は位置情報の2次元と時間情報の1次元とで表される3次元空間を設定し、3次元空間を所定の大きさ(距離、時間)を持つ有限個の複数領域に分割し、履歴保持部104から取得した操作履歴群に含まれる各操作情報をクラスター分析を用いて3次元空間の各領域に投票し、現在地および現在時刻に相当する領域に含まれる各操作情報を操作履歴群として抽出し、抽出した操作履歴群に基づいて推薦機能群を決定してもよい。
【0108】
同様に、決定部105は携帯電話機の着信モードが通常モードであるかマナーモードであるかなどの現在の携帯型端末装置100の動作状態に対応する操作履歴群に基づいて推薦機能群を決定してもよい。このとき、操作履歴記録部111は操作履歴群として当該操作時の携帯型端末装置100の動作状態を含む操作情報を記録する。
【0109】
つまり、操作履歴記録部111は機能を実行した際にユーザが位置した第一のユーザ位置と機能を実行した第一の時刻と機能を実行した際の携帯型端末装置100の第一の動作状態との少なくともいずれかを含めて操作情報を記憶する。
そして、推薦機能決定部112(決定部105)は推薦機能を決定するときのユーザの位置している第二のユーザ位置に対応する第一のユーザ位置を示す操作情報に基づいて推薦機能を決定する。
また、推薦機能決定部112(決定部105)は推薦機能を決定する第二の時刻に対応する第一の時刻を示す操作情報に基づいて推薦機能を決定する。
また、推薦機能決定部112(決定部105)は推薦機能を決定する際の携帯型端末装置100の第二の動作状態に対応する第一の動作状態を示す操作情報に基づいて推薦機能を決定する。
【0110】
携帯型端末装置100は、以上のような構成・動作によって、操作手間が小さくなるようにカスタムメニューに表示する機能をユーザの置かれた状況に応じて決定することができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0111】
実施の形態3では以下のようなユーザ操作支援機能を有する携帯型端末装置100について説明した。
【0112】
履歴保持手段が操作履歴として機能が実行された時間と位置の情報を記憶し、決定手段と提示手段とがユーザからの要求が行われた時点での時間と位置との組み合わせに応じて0個以上の推薦機能を決定して提示する。
【0113】
実施の形態4.
ユーザが指定した推薦機能をカスタムメニューとして毎回提示する形態について説明する。
上記実施の形態1と異なる事項を中心に説明し、説明を省略する事項については上記実施の形態1と同様であるものとする。
【0114】
図17は、実施の形態4における携帯型端末装置100の機能構成図である。
実施の形態4における携帯型端末装置100の機能構成は上記実施の形態1における携帯型端末装置100の機能構成に加えて推薦機能登録部114を構成する推奨部409と登録部410および記憶機器194とを備える点を特徴とする。推薦機能登録部114は特定の推薦機能をカスタムメニューとして毎回提示するために記憶機器194に登録する。
【0115】
図18は、実施の形態4における操作履歴記録処理(S110)の流れを示すフローチャートである。
図19は、実施の形態4における推薦機能登録処理(S260)の流れを示すフローチャートである。
特定の推薦機能をカスタムメニューに毎回提示するために登録する処理について、図17〜図19に基づいて以下に説明する。
【0116】
図18において、実施の形態4における操作履歴記録処理(S110)では、上記実施の形態1と同様にしてS210〜S250の処理を実行し、さらに、S260において推奨部409と登録部410とがユーザ操作により実行した機能を推薦機能として登録する推薦機能登録処理を実行する。
【0117】
推薦機能登録処理(S260)について図19に基づいて説明する。
【0118】
<S611>
まず、完了判定部103は入力部101の入力情報が示すユーザ操作により実行した機能の内容を示す操作機能情報を推奨部409に出力する。
【0119】
<S612>
次に、操作機能情報を入力した推奨部409は決定部105に推薦機能要求を出力する。
【0120】
<S613、S614、S620>
次に、推薦機能要求を入力した決定部105は履歴保持部104に操作履歴要求を出力し(S613)、履歴保持部104は記憶機器191から取得した操作履歴群を決定部105に出力し(S614)、決定部105は操作履歴群が示す各操作の操作手間に基づいて推薦機能群を決定する(S620)。S613、S614、S620の処理は各実施の形態において説明した推薦機能出力処理(S120)における当該処理と同様である。
【0121】
<S630>
次に、決定部105は決定した推薦機能群を推奨部409に出力する。
【0122】
<S631>
ここで、推奨部409は完了判定部103から入力した操作機能情報と決定部105から入力した推薦機能群とを比較して今回のユーザの操作機能が推薦機能群に含まれるか判定する。
【0123】
今回のユーザの操作機能が推薦機能群に含まれないと判定した場合、推奨部409は推薦機能登録処理(S260)を終了する。
【0124】
今回のユーザの操作機能が推薦機能群に含まれると判定した場合、つまり、ユーザが操作した今回の機能をカスタムメニューとすることにより携帯型端末装置100の各機能に対するユーザの操作手間を削減することができる場合、推薦機能登録部114を構成する推奨部409と登録部410とは、以下に説明するS641〜S655の処理を実行する。S641〜S655において、推奨部409と登録部410とはユーザに対して操作機能の登録を推奨し、ユーザが希望した場合に操作機能を推薦機能として登録する。
【0125】
<S641>
まず、推奨部409は今回のユーザの操作機能を示す操作機能情報を出力部102に出力する。
【0126】
<S642>
次に、出力部102は推奨部409から入力した操作機能情報が示すユーザが操作した今回の機能の登録要否を確認する登録確認画面を表示装置901に表示する。
【0127】
このとき、ユーザが携帯型端末装置100の有するボタンやキーなどの入力機器192を操作して登録要否を選択するものとする。
【0128】
<S651>
入力部101は、入力機器192からの入力に基づいて、ユーザが選択した登録要否の情報(以下、登録要否情報とする)を登録部410に出力する。
【0129】
<S652>
次に、登録部410は入力部101から入力した登録要否情報に基づいてユーザが操作した今回の機能のカスタムメニューへの登録が必要であるか否かを判定する。
【0130】
<S653>
ユーザが操作した今回の機能のカスタムメニューへの登録が必要であると判定した場合、登録部410は、推奨部409から操作機能情報を取得し、操作機能を推薦登録機能として記憶機器194に記憶する。これまでに記憶された各推薦登録機能は決定部105により決定される推薦機能より優先されカスタムメニュー画面に表示される。
【0131】
<S654>
ユーザが操作した今回の機能のカスタムメニューへの登録が不要であると判定した場合、登録部410は、推奨部409から操作機能情報を取得し、操作機能情報が示す今回のユーザの操作機能を今後、推薦機能から除外する通知(以下、除外通知とする)を決定部105に出力する。
【0132】
<S655>
操作機能の除外通知を入力した決定部105は操作機能を推薦除外機能として記憶機器195に記憶する。決定部105はこれまでに記憶された各推薦除外機能を推薦機能としない。
【0133】
図20は、実施の形態4における携帯型端末装置100の機能構成図である。
図21は、実施の形態4における推薦機能出力処理(S120)の流れを示すフローチャートである。
図20は、図17に示す携帯型端末装置100の機能構成と同じであり、推薦機能出力処理(S120)の際のデータの流れを示している図17に対して推薦機能出力処理(S120)の際のデータの流れを示している点が異なる。
特定の機能が推薦機能として登録されている場合における推薦機能出力処理(S120)について、図20、図21に基づいて以下に説明する。
【0134】
図21において、まず、ユーザが携帯型端末装置100を操作してカスタムメニュー画面の表示(推薦機能の提示)を指定したものとする。
【0135】
<S710>
入力部101は、入力機器192からの入力に基づいてカスタムメニュー画面の表示が指定されたことを判定する。そして、入力部101はカスタムメニュー画面の表示が指定されたことを判定した際に提示部106に推薦機能の提示要求を出力する。
【0136】
<S720>
次に、推薦機能の提示要求を入力した提示部106は登録部410に推薦機能要求を出力する。
【0137】
<S731>
次に、推薦機能要求を入力した登録部410は記憶機器194から推薦登録機能群を取得する。
【0138】
<S732>
次に、登録部410は推薦登録機能群を含む推薦機能決定要求を決定部105に出力して推薦登録機能群に含まれない推薦機能の決定を要求する。
【0139】
<S733、S734、S740>
次に、推薦機能決定要求を入力した決定部105は履歴保持部104に操作履歴群を要求し(S733)、履歴保持部104は記憶機器191から取得した操作履歴群を決定部105に出力し(S734)、決定部105は操作履歴群が示す各機能の操作手間に基づいて推薦登録機能群に含まれない推薦機能を決定する(S740:推薦機能決定処理)。S733、S734、S740の処理は各実施の形態において説明した推薦機能出力処理(S120)における当該処理と同様である。但し、推薦機能郡決定処理(S740)において、決定部105は推薦登録機能群に含まれる機能と記憶機器195に記憶された推薦除外機能群に含まれる機能とを除いた各機能に関する操作履歴群を対象として推薦登録機能群を決定する。つまり、決定部105が決定した推薦機能群には推薦登録機能も推薦除外機能も含まれない。
このとき、決定部105は決定する推薦機能の数を推薦登録機能の数に基づいて決めてもよい。決定部105は、推薦登録機能の数が多ければ決定する推薦機能の数を抑え、推薦登録機能の数が少なければ決定する推薦機能の数を多くすることによって、カスタムメニュー画面に表示する機能数を調整する。例えば、決定部105はカスタムメニュー画面に表示する所定の機能数から推薦登録機能数を引いた数だけ推薦機能を決定する。
【0140】
<S751>
次に、決定部105は決定した推薦機能群、つまり、推薦登録機能も推薦除外機能も含まない推薦機能群を登録部410に出力する。
【0141】
<S752>
次に、推薦登録機能も推薦除外機能も含まない推薦機能群を入力した登録部410は入力した推薦機能群と推薦登録機能群とを推薦機能群として提示部106に出力する。
【0142】
<S753、S754>
そして、提示部106は入力した推薦機能群を出力部102に出力し(S753)、出力部102は入力した推薦機能群を示すカスタムメニュー画面を表示装置901に表示する(S754)。S753、S754の処理は各実施の形態において説明した推薦機能出力処理(S120)における当該処理と同様である。
このとき、出力部102はカスタムメニュー画面に推薦登録機能や推薦除外機能の登録削除を指定するメニュー表示してもよい。ここで、ユーザがボタンやキーなどの入力機器192を操作して推薦登録機能や推薦除外機能の登録削除を指定した場合、入力部101は入力機器192からの入力に基づいて登録削除機能が選択されたことを実行部107に通知する。通知にはユーザに指定された登録削除の対象とする機能の情報(識別情報、推薦登録機能/推薦除外機能の種別)が含まれる。実行部107は入力した登録削除の通知に基づいて登録削除の対象とする機能が推薦登録機能と推薦除外機能とのいずれであるかを判定し、登録削除の対象とする機能が推薦登録機能であると判定した場合には登録削除要求を登録部410に出力し、登録削除の対象とする機能が推薦除外機能であると判定した場合には登録削除要求を決定部105に出力する。登録削除要求は登録削除の対象とする機能を示す。そして、登録削除要求を入力した登録部410、決定部105は当該機能を推薦機能の登録、推薦除外機能の登録から削除する。
【0143】
携帯型端末装置100は、以上のような構成・動作によって、操作手間が小さくなるように決定した機能をカスタムメニューに表示してユーザにカスタムメニューを意識させ、カスタムメニューを使用するようにユーザを誘導することができ、結果としてユーザの利便性を向上させることができる。
【0144】
実施の形態4では以下のようなユーザ操作支援機能を有する携帯型端末装置100について説明した。
入力手段と出力手段を持つ携帯型端末装置100上で動作するユーザ操作支援機能であって以下の手段により動作するユーザ操作支援機能。
(1)ユーザによる機能実行の開始と完了を判定して当該機能に対する操作手間を計算する完了判定手段。
(2)機能実行完了と判定した場合に実行した機能の内容を操作手間とともに操作履歴として記憶する履歴保持手段。
(3)機能の実行回数と操作手間とを基準に操作履歴群から0個以上の推薦機能を決定する決定手段。
(4)完了判定手段が機能完了と判断した際に当該機能が推薦機能群に含まれる場合にユーザに対して当該機能の登録を推奨する推奨手段。
(5)ユーザが登録に合意した場合に当該機能を登録する登録手段。
(6)ユーザの要求に対して登録された機能の一覧を提示する提示手段。
(7)ユーザが提示された機能から一つの機能を選択した場合に対応する機能を実行する実行手段。
【図面の簡単な説明】
【0145】
【図1】実施の形態1におけるユーザ操作支援機能を有する携帯型端末装置100の機能構成図。
【図2】実施の形態1における携帯型端末装置100のハードウェア資源の一例を示す図。
【図3】実施の形態1におけるユーザ操作支援処理の流れを示すフローチャート。
【図4】実施の形態1における操作履歴記録処理(S110)の流れを示すフローチャート。
【図5】実施の形態1における操作履歴群ファイル181の一例を示す図。
【図6】実施の形態1における推薦機能出力処理(S120)の流れを示すフローチャート。
【図7】実施の形態1における推薦機能決定処理(S350)の流れを示すフローチャート。
【図8】実施の形態1における操作統計ファイル182の一例を示す図。
【図9】実施の形態1における操作手間期待値ファイル183の一例を示す図。
【図10】実施の形態1におけるカスタムメニュー画面の一例を示す図。
【図11】実施の形態1におけるユーザ選択機能実行処理(S130)の流れを示すフローチャート。
【図12】実施の形態3における携帯型端末装置100の機能構成図。
【図13】実施の形態3における操作履歴記録処理(S110)の流れを示すフローチャート。
【図14】実施の形態3における操作履歴群ファイル181の一例を示す図。
【図15】実施の形態3における推薦機能出力処理(S120)の流れを示すフローチャート。
【図16】実施の形態3における推薦機能決定処理(S354)の流れを示すフローチャート。
【図17】実施の形態4における携帯型端末装置100の機能構成図。
【図18】実施の形態4における操作履歴記録処理(S110)の流れを示すフローチャート。
【図19】実施の形態4における推薦機能登録処理(S260)の流れを示すフローチャート。
【図20】実施の形態4における携帯型端末装置100の機能構成図。
【図21】実施の形態4における推薦機能出力処理(S120)の流れを示すフローチャート。
【符号の説明】
【0146】
100 携帯型端末装置、101 入力部、102 出力部、103 完了判定部、104 履歴保持部、105 決定部、106 提示部、107 実行部、111 操作履歴記録部、112 推薦機能決定部、113 ユーザ選択機能実行部、114 推薦機能登録部、181 操作履歴群ファイル、182 操作統計ファイル、183 操作手間期待値ファイル、191,194,195 記憶機器、192 入力機器、193 出力機器、201 4番目の候補、202 選択肢、203 フォーカス、308 位置取得部、409 推奨部、410 登録部、901 表示装置、902 キーボード、908 マイク、909 スピーカー、911 CPU、912 バス、913 ROM、914 RAM、915 通信ボード、920 磁気ディスク装置、921 OS、923 プログラム群、924 ファイル群、951 GPS受信機。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の機能の中からある機能を実行するためのユーザからの入力情報を入力機器から入力する入力部と、
前記入力部が入力した入力情報に基づいて機能を実行した際にユーザが要した入力の手間を数値で表した操作手間情報をCPU(Central Proccessing Unit)を用いて算出し、算出した操作手間情報と実行した機能を識別する機能識別情報とを含む操作情報を記憶機器に記憶する操作履歴記録部と、
前記操作履歴記録部が記憶した各操作情報の示す各機能に対するユーザの操作手間情報に基づいて複数の機能の中からユーザに提示する一つ以上の機能を推薦機能としてCPUを用いて決定する推薦機能決定部と、
前記推薦機能決定部が決定した推薦機能の機能識別情報を表示装置に表示する出力部と
を備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記操作履歴記録部は機能を実行した際にユーザが要した入力数と入力時間とに基づいて操作手間情報を算出する
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記入力部は当該機能を実行するための第一の入力と第二の入力とを行い、
前記操作履歴記録部はユーザが第一の入力の際に用いた第一の入力機器とユーザが第二の入力の際に用いた第二の入力機器との同異と複数の入力器を有する入力機器に対してユーザが第一の入力をした第一の入力器とユーザが第二の入力をした第二の入力器との距離との少なくともいずれかに基づいて操作手間情報を算出する
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記推薦機能決定部はメニュー画面に表示する所定数の機能でありユーザにメニュー画面で選択させる所定数の機能を決定し、
前記出力部は前記推薦機能決定部が決定した所定数の機能を示すメニュー画面を表示する
ことを特徴とする請求項1〜請求項3いずれかに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記推薦機能決定部はいずれか所定数の機能をメニュー画面での選択により指定させて残りの機能をメニュー画面での選択以外で指定させた場合の操作手間情報の期待値を算出し、操作手間情報の期待値が最も小さい当該所定数の機能を推薦機能として決定する
ことを特徴とする請求項4記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記推薦機能決定部はいずれか所定数の機能を各機能に対する所定の優先順序でメニュー画面に表示してメニュー画面での選択により指定させて残りの機能をメニュー画面での選択以外で指定させた場合の操作手間情報の期待値を算出し、操作手間情報の期待値が最も小さい当該所定数の機能を推薦機能として決定し、
前記出力部は前記推薦機能決定部が決定した所定数の機能を所定の優先順序で示すメニュー画面を表示する
ことを特徴とする請求項4記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記推薦機能決定部は前回メニュー画面で選択された機能の操作手間情報の値をメニュー画面で選択された際の操作手間情報の値より大きな値に置き換えて今回メニュー画面に表示する推薦機能を決定する
ことを特徴とする請求項4記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記推薦機能決定部は前記操作履歴記録部が記録した各操作情報に基づいて各機能の実行回数を算出し、各機能に対するユーザの操作手間情報と各機能の実行回数とに基づいて推薦機能を決定する
ことを特徴とする請求項1〜請求項5いずれかに記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記推薦機能決定部は操作手間情報と実行回数との少なくともいずれかが所定値以上である各機能の中から推薦機能を決定する
ことを特徴とする請求項8記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記推薦機能決定部は各操作手間情報に対して当該機能の実行時刻が現在時刻に近いほど大きく重み付けし、重み付けした各操作手間情報に基づいて推薦機能を決定する
ことを特徴とする請求項1〜請求項5いずれかに記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記推薦機能決定部は機能を実行する際にユーザが用いた入力機器の種類と入力機器に対するユーザの入力方法と情報処理装置の動作状態に基づいて特定されるユーザの入力内容との少なくともいずれかに基づいて各操作手間情報に重み付けし、重み付けした各操作手間情報に基づいて推薦機能を決定する
ことを特徴とする請求項1〜請求項5いずれかに記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記操作履歴記録部は機能を実行した際にユーザが位置した第一のユーザ位置と機能を実行した第一の時刻と機能を実行した際の情報処理装置の第一の動作状態との少なくともいずれかを含めて操作情報を記憶し、
前記推薦機能決定部は推薦機能を決定するときのユーザの位置している第二のユーザ位置に対応する第一のユーザ位置と推薦機能を決定する第二の時刻に対応する第一の時刻と推薦機能を決定する際の情報処理装置の第二の動作状態に対応する第一の動作状態との少なくともいずれかを示す操作情報に基づいて推薦機能を決定する
ことを特徴とする請求項1〜請求項5いずれかに記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記出力部は前記推薦機能決定部が決定した各推薦機能の機能識別情報を各推薦機能の実行時刻順と各推薦機能の操作手間情報の値順と各推薦機能の実行回数順との少なくともいずれかの順に表示する
ことを特徴とする請求項1〜請求項12いずれかに記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記情報処理装置は、さらに、
ユーザに提示する機能の機能識別情報を記憶機器に登録する推薦機能登録部を備え、
前記推薦機能決定部は新たに機能を実行して前記操作履歴記録部が新たに操作情報を記憶した際に推薦機能を決定し、
前記出力部は前記推薦機能決定部が決定した各推薦機能に新たに実行した機能が含まれる場合に新たに実行した機能の登録要否をユーザに確認する登録確認画面を表示し、
前記推薦機能登録部はユーザが登録することを指定した機能の機能識別情報を推薦登録機能として登録し、
前記出力部は前記推薦機能決定部が決定した推薦機能の機能識別情報と前記推薦機能登録部が登録した推薦登録機能の機能識別情報とを示すメニュー画面を表示する
ことを特徴とする請求項1〜請求項13いずれかに記載の情報処理装置。
【請求項15】
入力部が複数の機能の中からある機能を実行するためのユーザからの入力情報を入力機器から入力する入力処理を行い、
操作履歴記録部が前記入力部が入力した入力情報に基づい機能を実行した際にユーザが要した入力の手間を数値で表した操作手間情報をCPU(Central Proccessing Unit)を用いて算出し、算出した操作手間情報と実行した機能を識別する機能識別情報とを含む操作情報を記憶機器に記憶する操作履歴記録処理を行い、
推薦機能決定部が前記操作履歴記録部が記憶した各操作情報の示す各機能に対するユーザの操作手間情報に基づいて複数の機能の中からユーザに提示する一つ以上の機能を水仙機能としてCPUを用いて決定する推薦機能決定処理を行い、
出力部が前記推薦機能決定部が決定した推薦機能の機能識別情報を表示装置に表示する出力処理を行う
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項16】
請求項15記載の情報処理方法をコンピュータに実行させる情報処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2008−217417(P2008−217417A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−53903(P2007−53903)
【出願日】平成19年3月5日(2007.3.5)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】