説明

情報処理装置、情報表示方法およびコンピュータプログラム

【課題】使用者の操作入力に応じて変化する、使用者からの操作入力の受付が有効な画面を容易に判別することが可能な情報処理装置を提供すること。
【解決手段】画面へのオブジェクトの表示及びユーザの入力操作に応じた操作信号に基づいてユーザの入力操作が受け付けられる画面上の領域の表示を制御する画面表示制御部と、画面に表示されるオブジェクトに対応するアイコンを表示させるアイコン表示制御部と、操作信号に基づいて、操作信号によって指定される領域の中の目的位置へ動的にアイコンを移動させるアイコン移動部と、を含む、情報処理装置が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報表示方法およびコンピュータプログラムに関し、より詳細には、画面上にアイコンを表示して各種処理を実行する情報処理装置、情報表示方法およびコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画面上に複数の情報を表示することで、使用者が表示された複数の情報を参照しながら様々な処理を迅速に実行するように構成された情報処理装置が、数多く存在している。そのような情報処理装置の一例として、特許文献1に記載されているような映像編集システムがある。映像編集システムは編集処理の迅速性が求められており、画面に複数の情報を表示することでその要求に応えている。
【0003】
特許文献1に記載された編集システムは、画面上に編集したい映像をサムネイル表示したり、映像の再生位置を把握するためのタイムラインを表示したりしている。編集システムの使用者は、画面上に表示されたこれら複数の情報を参照することで、映像を迅速に編集することができる。
【0004】
従来の映像編集システムでは、例えば図10に示したように、メイン画面11と、メイン画面11にオーバーレイ表示されるサブ画面12a、12b、12c、12dとからなる画面が表示されていた。メイン画面11には、編集対象となる映像や、編集を行った後の映像が表示される。またサブ画面12a、12b、12c、12dは、それぞれ異なる機能を提供する画面である。例えば、サブ画面12aは編集対象の映像をサムネイル表示し、編集対象の映像を指定するための画面であり、サブ画面12bはサブ画面12aで指定された映像の状態(再生時間、再生位置等)を表示するための画面である。また、サブ画面12cは編集された映像をサムネイル表示し、編集された映像を指定するための画面であり、サブ画面12dは編集作業を行うための各種ボタン等が配置される画面である。
【0005】
図10に示された画面において、サブ画面12a、12b、12c、12dは、使用者の操作指示によって表示・非表示状態が切り替わり、全てのサブ画面が表示された状態もあり得る。また、複数のサブ画面が表示されている場合であっても、実際に使用者からの操作指示を受け付けることができる有効なサブ画面は1つのみである。
【0006】
【特許文献1】特許第3775611号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来は、図10に示したような画面においてどのサブ画面が使用者からの操作指示を受け付けているかどうかを判別するためには、操作対象のサブ画面に枠をつけて表示したり、他のサブ画面の輝度を落とし、相対的に操作対象のサブ画面を明るく表示したりしていた。しかし、従来においては、これらの表示の切り替わりは一瞬にして行われており、複数のサブ画面が表示されている場合には、使用者は画面を一見しただけではどのサブ画面が有効な(フォーカスされている)サブ画面かを把握することが難しいという問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、使用者の操作入力に応じて変化する、使用者からの操作入力の受付が有効な画面を容易に判別することが可能な、新規かつ改良された情報処理装置、情報表示方法およびコンピュータプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、画面へのオブジェクトの表示及びユーザの入力操作に応じた操作信号に基づいてユーザの入力操作が受け付けられる画面上の領域の表示を制御する画面表示制御部と、画面に表示されるオブジェクトに対応するアイコンを表示させるアイコン表示制御部と、操作信号に基づいて、操作信号によって指定される領域の中の目的位置へ動的にアイコンを移動させるアイコン移動部と、を含む情報処理装置が提供される。
【0010】
かかる構成によれば、画面表示制御部は、画面へのオブジェクトの表示及びユーザの入力操作に応じた操作信号に基づいてユーザの入力操作が受け付けられる画面上の領域の表示を制御する。そして、アイコン表示制御部は画面に表示されるオブジェクトに対応するアイコンを表示させ、アイコン移動部はユーザの入力操作に応じた操作信号に基づいて、操作信号によって指定される領域の中の目的位置へ動的にアイコンを移動させる。その結果、使用者の操作入力に応じて変化する、使用者からの操作入力の受付が有効な画面に向けて、アイコン表示部が表示したアイコンを、アイコン移動部によって動的に移動させることで、使用者からの操作入力の受付が有効な画面を容易に判別することが可能となる。
【0011】
アイコンに対応するユーザの入力操作によって、指定されたアイコンに対応するオブジェクトを直接指定する操作信号を生成するユーザインタフェース部をさらに含んでもよい。
【0012】
アイコン表示部が表示するアイコンの数は複数であり、アイコン移動部は、アイコン表示部が表示した複数のアイコンを全て同時に目的位置に到達させるようにしてもよい。
【0013】
また、アイコン表示部が表示するアイコンの数は複数であり、アイコン移動部は、アイコン表示部が表示したアイコンの目的位置への到達が時間差を生じるように移動させてもよい。
【0014】
アイコン移動部は、アイコン表示部が表示したアイコンの移動速度を目的位置に近づくほど遅くするように制御してもよい。また、アイコン移動部は、アイコン表示部が表示したアイコンを目的位置まで直線的に移動させるようにしてもよい。
【0015】
アイコンは、数字が付されているようにしてもよい。その結果、ユーザは、情報処理装置に接続されるキーボード等に配列されたテンキーのように、数字が配されたボタンをユーザが押下することで、ユーザが押下した数字ボタンに対応するオブジェクトに対する操作が可能となる。
【0016】
画面表示制御部は、操作信号に基づいてユーザの入力操作が受け付けられる領域を切り替えて表示させ、アイコン移動部は、画面表示制御部によって切り替えられた領域の中の目的位置へ動的にアイコンを移動させるようにしてもよい。その結果、ユーザの入力操作が受け付けられる領域の表示の切り替えとともに、アイコンの動的な移動によって、使用者は使用者からの操作入力の受付が有効な画面を容易に判別することが可能となる。
【0017】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、画面へのオブジェクトの表示及びユーザの入力操作に応じた操作信号に基づいてユーザの入力操作が受け付けられる画面上の領域の表示を制御する画面表示制御ステップと、画面に表示されるオブジェクトに対応するアイコンを表示させるアイコン表示制御ステップと、操作信号に基づいて、操作信号によって指定される領域の中の目的位置へ動的にアイコンを移動させるアイコン移動ステップと、を含む情報表示方法が提供される。
【0018】
かかる構成によれば、画面表示制御ステップは画面へのオブジェクトの表示及びユーザの入力操作に応じた操作信号に基づいてユーザの入力操作が受け付けられる画面上の領域の表示を制御する。そして、アイコン表示制御ステップは、画面に表示されるオブジェクトに対応するアイコンを表示させ、アイコン移動ステップはユーザの入力操作に応じた操作信号に基づいて、操作信号によって指定される領域の中の目的地へ動的にアイコンを移動させる。その結果、使用者の操作入力に応じて変化する、使用者からの操作入力の受付が有効な画面に向けて、アイコン表示ステップで表示したアイコンを、アイコン移動ステップによって動的に移動させることで、使用者からの操作入力の受付が有効な画面を容易に判別することが可能となる。
【0019】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータに、、画面へのオブジェクトの表示及びユーザの入力操作に応じた操作信号に基づいてユーザの入力操作が受け付けられる画面上の領域の表示を制御する画面表示制御ステップと、画面に表示されるオブジェクトに対応するアイコンを表示させるアイコン表示制御ステップと、操作信号に基づいて、操作信号によって指定される領域の中の目的位置へ動的にアイコンを移動させるアイコン移動ステップと、を含む処理を実行させるコンピュータプログラムが提供される。
【0020】
かかる構成によれば、画面表示制御ステップは画面へのオブジェクトの表示及びユーザの入力操作に応じた操作信号に基づいてユーザの入力操作が受け付けられる画面上の領域の表示を制御する。そして、アイコン表示制御ステップは、画面に表示されるオブジェクトに対応するアイコンを表示させ、アイコン移動ステップはユーザの入力操作に応じた操作信号に基づいて、操作信号によって指定される領域の中の目的地へ動的にアイコンを移動させる。その結果、使用者の操作入力に応じて変化する、使用者からの操作入力の受付が有効な画面に向けて、アイコン表示ステップで表示したアイコンを、アイコン移動ステップによって動的に移動させることで、使用者からの操作入力の受付が有効な画面を容易に判別することが可能となる。
【発明の効果】
【0021】
以上説明したように本発明によれば、画面に表示されるオブジェクトに対応するアイコンを画面上に表示し、使用者からの操作入力に応じてアイコンを動的に移動させることで、使用者の操作入力に応じて変化する、使用者からの操作入力の受付が有効な画面を容易に判別することが可能な、情報処理装置、情報表示方法およびコンピュータプログラムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0023】
まず、本発明の一実施形態にかかる映像編集システムについて説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかる映像編集システム10の概要について説明する説明図である。以下、図1を用いて映像編集システム10の概要について説明する。
【0024】
映像編集システム10は、映像をカットしたり複数の映像を繋ぎ合わせたりすることで映像データの編集を行うものである。映像編集システム10は、情報処理装置100と、入力装置150と、表示装置160と、を含んで構成される。
【0025】
情報処理装置100は、映像のカットや複数の映像の結合等によって映像データの編集処理を実行するものであり、内部に映像編集機能が格納されている。かかる編集処理は、使用者が入力装置150を操作することで実行することができる。
【0026】
入力装置150は、例えばキーボード151、マウス152、コントローラ153等で構成されている。使用者は、入力装置150を用いることで映像データの編集処理、例えば映像のカット、映像の結合、字幕スーパーの重畳等の処理を実行することができる。
【0027】
表示装置160は、編集される前の映像データや情報処理装置100によって編集された後の映像データが表示されるものである。表示装置160には、併せて映像データの編集を行うための機能を提供するGUI(Graphical User Interface)による画面も表示される。使用者は、表示装置160に表示されたGUIによる画面によって直感的に編集操作を行うことができる。
【0028】
かかる映像編集システム10の動作の概要を簡単に説明すると以下の通りである。ビデオカメラ等で撮影された映像信号がレコーダ(図示せず)に入力されて順次記録されていく。映像編集システム10の使用者は、表示装置160に表示される映像データを見ながら、情報処理装置100に接続された入力装置150の各入力デバイスを操作することで映像データの編集を行う。
【0029】
映像データを編集に際しては、表示装置160に表示されるGUIによる画面に対して、入力装置150の各入力デバイスを操作することで、情報処理装置100において編集用の制御コマンドが生成される。例えば、使用者は入力装置150の各入力デバイスを操作して編集開始点(イン点)や編集終了点(アウト点)を指定することで、イン点からアウト点の間の映像データのみを出力するような制御コマンドが生成される。情報処理装置100で生成された制御コマンドが、映像信号が記録されているレコーダに送られることで、編集された映像信号がレコーダから外部に送出される。
【0030】
以上、図1を用いて本発明の一実施形態にかかる映像編集システム10の概要について説明した。次に、本発明の一実施形態にかかるコントローラ153について説明する。
【0031】
図2は、本発明の一実施形態にかかるコントローラ153の外観について説明する説明図である。以下、図2を用いて本発明の一実施形態にかかるコントローラ153の外観について説明する。
【0032】
コントローラ153は、映像編集システム10の使用者が映像データの編集作業を行うためのものであり、映像データの編集作業が迅速に行えるようにボタンやキーが配置されている。図2に示したように、本発明の一実施形態にかかるコントローラ153は、スタートボタン153a、ストップボタン153b、記録側選択ボタン153c、再生側選択ボタン153d、再生ボタン153e、停止ボタン153f、マークインボタン153g、マークアウトボタン153h、ジョグダイアル153i、テンキー153jを含んで構成される。
【0033】
スタートボタン153aは、情報処理装置100で編集中の映像データをレコーダ等に記録する場合に押下するボタンである。スタートボタン153aが押下されると、情報処理装置100で編集作業を行っている映像データをレコーダに対して記録する記録開始コマンドが、情報処理装置100から出力される。ストップボタン153bは、編集中の映像データのレコーダ等への記録動作を停止する場合に押下するボタンである。ストップボタン153bが押下されると、レコーダに対する記録動作を停止する記録停止コマンドが、情報処理装置100から出力される。
【0034】
記録側選択ボタン153cは、コントローラ153を用いて作業する対象となる編集後の映像を選択する場合に押下するボタンである。使用者は記録側選択ボタン153cを押下することで、映像編集システム10によって編集された映像データの選択操作が可能となる。また再生側選択ボタン153dは、コントローラ153を用いて作業する対象となる編集前の映像を選択する場合に押下するボタンである。使用者は再生側選択ボタン153dを押下することで、映像編集システム10によって編集される前の、レコーダ等に記録されている映像データの選択操作が可能となる。
【0035】
再生ボタン153eは、映像データを再生する場合に押下するボタンである。再生ボタン153eが押下されると、レコーダ等に対して、使用者が選択した映像データを再生して表示装置160に表示させるための再生開始コマンドが、情報処理装置100から出力される。また停止ボタン153fは、再生中の映像データを停止する場合に押下するボタンである。停止ボタン153fが押下されると、レコーダ等に対して、表示装置160に表示されている映像データの再生動作を停止する再生停止コマンドが、情報処理装置100から出力される。
【0036】
マークインボタン153gは、編集対象の映像データに対して、編集開始点(イン点)を指定する場合に押下するボタンである。またマークアウトボタン153hは、編集対照の映像データに対して、編集終了点(アウト点)を指定する場合に押下するボタンである。マークインボタン153gおよびマークアウトボタン153hを押下することで、使用者は映像データの編集範囲を指定することができる。
【0037】
ジョグダイアル153iは、再生対象の映像データを選択したり、再生中の映像データの再生速度を変更したりする場合に操作するロータリーエンコーダである。再生対象の映像データを選択する場合には、記録側選択ボタン153cや再生側選択ボタン153dを押下して映像データの選択操作を可能にした状態で、ジョグダイアル153iを操作することによって選択することができる。また、再生中の映像データの再生速度を変更する場合には、再生ボタン153eを押下して映像データを再生している状態で、ジョグダイアル153iを操作することによって変更することができる。
【0038】
テンキー153jは、0から9までの数字が割り当てられたキーであり、使用者はテンキー153jの各ボタンを押下することで数字の入力が可能となる。また、本実施形態においては、表示装置160に表示されるGUIによる画面において、テンキー153jの押下によって直接再生対象の映像データを選択したり、映像データの再生位置を指定したりすることができる。本実施形態における、表示装置160に表示されるGUIによる画面の詳細については後述する。
【0039】
以上、図2を用いて本発明の一実施形態にかかるコントローラ153の外観について説明した。次に、本発明の一実施形態にかかる情報処理装置100のハードウェア構成について説明する。
【0040】
図3は、本発明の一実施形態にかかる情報処理装置100のハードウェア構成について説明する説明図である。以下、図3を用いて本発明の一実施形態にかかる情報処理装置100のハードウェア構成について説明する。
【0041】
図3に示したように、本発明の一実施形態にかかる情報処理装置100は、メインCPU(Central Processing Unit)102と、グラフィックプロセッサ104と、第1のメモリ106と、第2のメモリ108と、ビデオミキサ110と、アルファ合成部112と、グラフィックディスプレイドライバ114と、を含んで構成される。
【0042】
メインCPU102は、数値計算や情報処理、機器制御等を行うものであり、情報処理装置100の内部の各部を制御するものである。メインCPU102は、本発明の入力部およびユーザインタフェース部の一例である。メインCPU102は、例えば、入力装置150の各入力デバイス、つまりキーボード151、マウス152、コントローラ153等から映像編集システム10の使用者による入力操作が行われると、入力操作に応じた操作信号が、例えばUSB(Universal Serial Bus)インタフェースを通じてメインCPU102に到達する。メインCPU102は、使用者の入力操作に応じた操作信号に基づいた処理を行う。そして、情報処理装置100の内部の各部に対して当該処理に応じた制御信号をメインCPU102から送出することで、情報処理装置100の内部の各部を制御することができる。
【0043】
グラフィックプロセッサ104は、本発明の画面表示制御部、アイコン表示部、アイコン移動部の一例であり、主に表示装置160に表示されるGUIによる画面に対して、画面表示に関する制御を行うものである。例えば、入力装置150の各入力デバイスの入力操作により、表示装置160に表示されるGUIによる画面の描画を変更する必要が生じれば、メインCPU102から制御信号を受け取り、当該制御信号に基づいて表示装置160に表示される画面を生成して出力する。グラフィックプロセッサ104から出力される画像は、横1024画素×縦768画素のプログレッシブ方式の画像となる。なお、本実施形態においてはメインCPU102とグラフィックプロセッサ104とは、PCIバス116によって接続されていてもよい。また、本発明においてグラフィックプロセッサ104で生成されて出力される画像の画素数は、かかる例に限られない。
【0044】
第1のメモリ106は、メインCPU102とローカルバス118によって接続され、メインCPU102で行われる各種処理に対するデータが記録される。本実施形態では、例えば、後述するように、ビデオミキサ110における映像信号のミックスの際に、第1のメモリ106に一時的に映像信号が記録され、また記録したデータが第1のメモリ106から読み出される。
【0045】
第2のメモリ108は、グラフィックプロセッサ104とローカルバス120によって接続され、グラフィックプロセッサ104で行われる各種処理に対するデータが記録される。
【0046】
ビデオミキサ110は、情報処理装置100に入力される映像信号をミックスして出力するものである。本実施形態にかかる情報処理装置100においては、編集前の映像データと編集後の映像データとを並べて表示装置160に表示させることができる。従って、ビデオミキサ110では、編集前の映像データにかかる映像信号と、編集後の映像データにかかる映像信号とをミックスして出力する。ビデオミキサ110は、メインCPU102とローカルバス118によって接続されていてもよい。メインCPU102とビデオミキサ110とをローカルバス118によって接続することで高速にデータを伝送することができる。そして、ローカルバス118を介して接続されているメインCPU102によって、映像信号に対する拡大、縮小および位置制御が行われる。メインCPU102による映像信号に対する拡大、縮小および位置制御の際には、情報処理装置100の内部同期に基づいて、第1のメモリ106に一時的に映像信号が記録され、また記録したデータが第1のメモリ106から読み出される。
【0047】
本実施形態においては、ビデオミキサ110に入力される映像信号は、横1920画素×縦1080画素でインターレース方式の映像信号であり、ビデオミキサ110から出力される映像信号は、横1024画素×縦768画素のプログレッシブ方式の映像信号である。なお、本発明においては、ビデオミキサ110へ入力される映像信号やビデオミキサ110から出力される映像信号の画素数は、かかる例に限られない。
【0048】
アルファ合成部112は、ビデオミキサ110から出力される映像信号に、グラフィックプロセッサ104から出力される画像を所定の比率によってα合成するものである。アルファ合成部112においてアルファ合成を行うことで編集作業の妨げとならないようにGUIによる画面を表示装置160に表示させることができる。アルファ合成部112は、メインCPU102とローカルバス118によって接続されていてもよい。メインCPU102とアルファ合成部112とをローカルバス118によって接続することで高速にデータを伝送することができ、アルファ合成を迅速に行うことができる。
【0049】
グラフィックディスプレイドライバ114は、アルファ合成部112から出力された映像信号を入力し、映像信号に対して表示装置160に映像を表示させるための処理を行うものである。グラフィックディスプレイドライバ114で映像信号に対して処理を行うことで、表示装置160に映像を正しく表示させることができる。
【0050】
以上、図3を用いて本発明の一実施形態にかかる情報処理装置100のハードウェア構成について説明した。続いて、本発明の一実施形態にかかる映像編集システム10において、表示装置160に表示されるGUIによる画面について説明する。
【0051】
図4は、本発明の一実施形態にかかる映像編集システム10において、表示装置160に表示されるGUIによる画面について説明する説明図である。図4に示した画面は、例えばグラフィックプロセッサ104によって生成されたGUIによる画面が、情報処理装置100に入力される映像信号と共にビデオミキサ110でミックスされ、表示装置160に表示されるものである。以下、図4を用いて表示装置160に表示されるGUIによる画面について説明する。
【0052】
図4に示したように、本発明の一実施形態にかかる映像編集システム10において表示装置160に表示される画面は、メイン画面131と、メイン画面131に重畳される形で表示されるサブ画面132a、132b、132c、132dと、を含んで構成される。
【0053】
メイン画面131は、情報処理装置100に入力される映像信号に基づく映像データが表示される領域である。本実施形態においては、情報処理装置100はメイン画面131に編集前の映像と編集後の映像とを横に並べて表示および再生させることができる。メイン画面131に編集前の映像と編集後の映像とを並べて表示および再生させることで、映像編集システム10の使用者は映像データの編集を効率よく行える。
【0054】
サブ画面132a、132b、132c、132dは、メイン画面131の上に重畳されて表示される画面であり、それぞれ映像データの編集のための各種情報が表示される。
【0055】
サブ画面132aは、編集前の映像データが静止画像の状態でサムネイル形式によって表示される領域である。サブ画面132aに表示されるサムネイル形式の静止画像は、本発明のオブジェクトの一例である。サブ画面132aに表示される対象となる映像データは、例えばレコーダ等の記録媒体における所定の記憶領域に記録されている編集前の映像データであってもよい。使用者はサブ画面132aにサムネイル形式で表示されている映像データの中から、編集対象となる1つの映像データを選択することで、選択した映像データに対する映像編集作業を行うことができる。
【0056】
サブ画面132bは、サブ画面132aで指定された映像データの状態が表示される領域である。例えば、サブ画面132bには、メイン画面131で再生表示されている映像データの再生時間や総再生時間、また本発明のオブジェクトの一例である、再生位置を示すためのタイムスケール等が表示される。サブ画面132aで指定された映像データが再生されると、タイムスケールが移動することで映像データの再生位置を把握することができる。
【0057】
サブ画面132cは、編集後の映像データが静止画像の状態でサムネイル形式によって表示される領域である。サブ画面132cに表示されるサムネイル形式の静止画像は、本発明のオブジェクトの一例である。サブ画面132cに表示される対象となる映像データは、例えばレコーダ等の記録媒体における所定の記憶領域に記録されている、編集後の映像データであってもよい。使用者はサブ画面132cにサムネイル形式で表示されている映像データの中から、編集対象となる1つの映像データを選択することで、選択した映像データに対する映像編集作業を行うことができる。
【0058】
サブ画面132dは、映像データの編集作業を行うための情報が表示される領域である。映像作業の編集作業を行うための情報としては、例えばサブ画面132aで選択した映像データに対する情報があり、サブ画面132aで選択した映像データに対して、マークインボタン153gやマークアウトボタン153hによってイン点およびアウト点が指定された範囲の映像データが、サブ画面132dに表示される。サブ画面132dに表示されるサムネイル形式の静止画像は、本発明のオブジェクトの一例である。このような情報をサブ画面132dに表示させることで、使用者は映像データの編集をコントローラ153によってだけでなく、キーボード151やマウス152等を用いて作業することができる。
【0059】
図4に示したように、表示装置160に表示される画面には4つのサブ画面132a、132b、132c、132dが表示される。映像編集システム10の使用者は、表示装置160に表示されたメイン画面131やサブ画面132a、132b、132c、132dを見ながら編集作業を行える。
【0060】
なお、サブ画面が複数表示されている場合であっても、操作を受け付けられる有効なサブ画面(フォーカスされているサブ画面)は1つのみである。そこで、本実施形態においては、例えばグラフィックプロセッサ104によって、フォーカスされているサブ画面に、当該サブ画面に表示されているオブジェクトと一対一に対応するアイコン134を表示させることで、フォーカスされているのがどのサブ画面であるかを把握しやすくすることを特徴としている。
【0061】
なお、本実施形態におけるアイコン134は、テンキー153j(またはキーボード151に配されたテンキー)による操作を受け付け可能とするように、0から9の数字が付されたものとしている。なお、本発明においてはアイコン134として表示される形態はかかる例に限られないことは言うまでもなく、キーボード151に配されたテンキー以外のキー(例えば、ファンクションキーやアルファベットが付されているキー)による操作を受け付けられるように、アイコン134にアルファベットを付して表示してもよい。また、各アイコンのサイズや形状は図4に示したものに限られないことは言うまでもない。さらに、アイコン134の数も係る例に限られない。アイコン134の数は1つだけであってもよく、2つ以上であってもよい。
【0062】
また、映像編集システム10の使用者による入力装置150の各入力デバイスの操作によって、フォーカスの対象となるサブ画面が変化する場合がある。本実施形態においては、フォーカスの対象となるサブ画面の変化に伴い、変化後のサブ画面へ、アイコン134を軌跡が把握できるように動的に移動させることを特徴としている。また、映像編集システム10の使用者による入力装置150の各入力デバイスの操作によっては、メイン画面131にフォーカスされる場合もある。この場合においては、どのサブ画面にもフォーカスされていないことを判別可能とするために、アイコン134の表示を行わないことを特徴としている。アイコン134の移動や表示/非表示の制御は、例えばグラフィックプロセッサ104によって行ってもよい。
【0063】
以上、図4を用いて表示装置160に表示されるGUIによる画面について説明した。次に、本発明の一実施形態にかかる情報表示方法について説明する。
【0064】
図5は、本発明の一実施形態にかかる情報表示方法について説明する流れ図である。以下、図5を用いて本発明の一実施形態にかかる情報表示方法について詳細に説明する。
【0065】
まず、映像編集システム10の使用者によってシステムが起動される(ステップS102)。映像編集システム10が起動されると、図4に示したような画面が表示装置160に表示される。本実施形態においては、映像編集システム10の起動直後においては、メイン画面131にフォーカスされている(ステップS104)。上述したように、本実施形態においては、メイン画面131にフォーカスされている場合にはアイコン134は表示しない。従って、表示装置160に表示される画面へアイコン134を表示させないようにグラフィックプロセッサ104で制御する(ステップS106)。
【0066】
その後、映像編集システム10の使用者によって、映像編集システムに関する機能が選択される(ステップS108)。機能の選択は、例えば入力装置150の各入力デバイスを操作することによって行われてもよく、一例を挙げて説明すると、使用者が作業の対象となる編集前の映像を選択する場合には、再生側選択ボタン153dを押下することで、レコーダ等に記録されている映像データの選択操作が行われる。
【0067】
上記ステップS108において、映像編集システム10の使用者によって映像編集システムに関する機能が選択されると、当該機能が4つのサブ画面132a、132b、132c、132dのいずれかに対応付けられているものであるかどうかを判断する(ステップS110)。例えば、サブ画面132aは編集前の映像データが静止画像の状態でサムネイル形式によって表示される領域であり、編集前の映像データは、再生側選択ボタン153dを押下することによって選択することが可能となる。従って、再生側選択ボタン153dの押下による編集前の映像データの選択機能はサブ画面132aと対応付けられていると言える。また、サブ画面132bは、サブ画面132aで指定された映像データの状態が表示される領域であり、サブ画面132aで指定された映像データが再生されると、サブ画面132bに表示された再生位置を示すためのタイムスケールが移動する。従って、再生ボタン153eの押下による映像データの再生機能は、サブ画面132bと対応付けられていると言える。
【0068】
上記ステップS110での判断の結果、映像編集システム10の使用者によって選択された機能が4つのサブ画面132a、132b、132c、132dのいずれかに対応付けられているもので無ければ、上記ステップS104に戻って、メイン画面131へフォーカスされている状態にさせる。一方、上記ステップS110での判断の結果、映像編集システム10の使用者によって選択された機能が4つのサブ画面132a、132b、132c、132dのいずれかに対応付けられているものであれば、対応付けられているサブ画面が表示装置160に表示されているかどうかをグラフィックプロセッサ104で判断する(ステップS112)。
【0069】
上記ステップS112における判断の結果、映像編集システム10の使用者によって選択された機能に対応付けられているサブ画面が表示装置160に表示されていれば、グラフィックプロセッサ104において当該サブ画面にフォーカスされていることを示すためのフォーカス表示を行う(ステップS114)。そして、ステップS114でフォーカス表示を行った後に、アイコン134が表示装置160に表示されているかどうかを判断する(ステップS118)。アイコン134が表示装置160に表示されていなければ、グラフィックプロセッサ104においてアイコン134の表示動作を実行する(ステップS120)。アイコン134が表示装置160に既に表示されていれば、ステップS118はスキップする。
【0070】
一方、上記ステップS112における判断の結果、映像編集システム10の使用者によって選択された機能に対応付けられているサブ画面が表示装置160に表示されていなければ、グラフィックプロセッサ104において当該サブ画面の表示装置160への表示動作を行う(ステップS116)。当該サブ画面の表示装置160への表示が完了すると、続いて当該サブ画面にフォーカスされていることを示すためのフォーカス表示を行う(ステップS114)。ステップS114でフォーカス表示を行った後は、上述した説明と同様に、アイコン134が表示装置160に表示されているかどうかを判断し(ステップS118)、アイコン134が表示装置160に表示されていなければ、グラフィックプロセッサ104においてアイコン134の表示動作を実行する(ステップS120)。
【0071】
続いて、アイコン134を、映像編集システム10の使用者によって選択された機能に対応付けられているサブ画面に表示させるようにグラフィックプロセッサ104で制御する(ステップS122)。ステップS122において、グラフィックプロセッサ104によってアイコン134をサブ画面に表示させる際には、アイコン134の移動の軌跡が把握できるように、アイコン134を当該サブ画面へ動的に移動するようにグラフィックプロセッサ104で制御する。
【0072】
例えば、上記ステップS118において、アイコン134が表示装置160に表示されているかどうかを判断した結果、アイコン134が表示装置160に表示されていないと判断されれば、ステップS120において、グラフィックプロセッサ104はアイコン134の表示動作を実行し、ステップS120で表示したアイコン134を、ステップS122において、グラフィックプロセッサ104は映像編集システム10の使用者によって選択された機能に対応付けられているサブ画面に表示させる。この際、ステップS120での表示動作によって、アイコン134をメイン画面131の中央部分に表示させ、その後、フォーカスされるサブ画面にアイコン134を動的に移動させる。
【0073】
図6A〜図6Cは、表示装置160に表示されるアイコン134の表示動作および移動動作について説明する説明図である。図6Aは、上記ステップS118において、アイコン134が表示装置160に表示されているかどうかを判断した結果、アイコン134が表示装置160に表示されていないと判断した場合に、アイコン134をメイン画面131の中央部分に表示させたときの、表示装置160に表示される画面の一例を示したものである。図6Bは、アイコン134をメイン画面131の中央部分に表示させた後に、サブ画面132aに向けてアイコン134が移動中であるときの、表示装置160に表示される画面の一例を示したものであり、図6Cは、サブ画面132aへのアイコン134の移動が完了したときの、表示装置160に表示される画面の一例を示したものである。
【0074】
図6A〜図6Cに示したように、アイコン134をサブ画面132aに表示させようとする場合に、アイコン134が表示装置160に表示されていないときは、アイコン134をサブ画面132aに直接表示させるのではなく、まず図6Aに示したように、メイン画面131の中央部分にアイコン134を一瞬表示させると同時に、サブ画面132aにフォーカスされていることが分かるように、サブ画面132aを強調表示する。アイコン134を一瞬表示させた後に、表示させたアイコン134を、図6Bおよび図6Cに示したように、サブ画面132aの中の目的地へ、移動の軌跡が分かるように動的に移動させる。そして、本実施形態においては、すべてのアイコンをサブ画面132aの中の目的地へ同時に到達するように、アイコン134を移動させる。このように、アイコン134を移動の軌跡が分かるように動的に移動させることで、映像編集システム10の使用者は、表示装置160に表示され移動するアイコン134を見て、どのサブ画面に対応する機能が有効であるかを容易に判別することができる。
【0075】
図6Cに示したような画面が表示装置160に表示された状態で、ユーザはコントローラ153を操作することによって、サブ画面132aにサムネイル形式で表示された編集前の映像データから1つの映像データを選択することができる。例えば、図6Cに示した画面の状態で、テンキー153jの各数字キーを押下すると、メインCPU102によって、数字キーに対応する編集前の映像データを選択する操作信号が生成される。操作信号が生成されることによって、数字キーに対応する編集前の映像データが選択される。例えば、テンキー153jの“0”キーを押下すると、図6Dに示したように、サブ画面132aに表示されている映像データがスクロールされて、映像データ“CLIP0”が選択される状態に変化する。
【0076】
なお、グラフィックプロセッサ104によって表示装置160に表示されるアイコン134を動的に移動させる際には、メイン画面131の中央部分からサブ画面132aの中の目的地へ、直線的に移動させてもよい。
【0077】
図7A〜図7Cは、表示装置160に表示されるアイコン134の表示動作および移動動作について説明する説明図である。図7Aは、上記ステップS118において、アイコン134が表示装置160に表示されているかどうかを判断した結果、アイコン134が表示装置160に表示されていると判断した場合に、アイコン134をサブ画面132aに表示させているときの、表示装置160に表示される画面の一例を示したものである。図7Bは、サブ画面132aからサブ画面132cに向けてアイコン134が移動中であるときの、表示装置160に表示される画面の一例を示したものであり、図7Cは、サブ画面132cへのアイコン134の移動が完了したときの、表示装置160に表示される画面の一例を示したものである。
【0078】
図7A〜図7Cに示したように、アイコン134をサブ画面132cに表示させようとする場合に、アイコン134が表示装置160に表示されている場合には(図7Aに示した例では、アイコン134がサブ画面132aに表示されている場合には)、アイコン134をサブ画面132cに直接表示させるのではなく、サブ画面132cにフォーカスされていることが分かるようにサブ画面132cを強調表示してから、アイコン134をサブ画面132aからサブ画面132cへ、移動の軌跡が分かるように動的に移動させる。そして、本実施形態においては、すべてのアイコンをサブ画面132cの中の目的地へ同時に到達するように、アイコン134を移動させる。このように、アイコン134を移動の軌跡が分かるように動的に移動させることで、映像編集システム10の使用者は、表示装置160に表示され移動するアイコン134を見て、どのサブ画面に対応する機能が有効であるかを容易に判別することができる。
【0079】
図7Cに示したような画面が表示装置160に表示された状態で、ユーザはコントローラ153を操作することによって、サブ画面132cにサムネイル形式で表示された編集後の映像データから1つの映像データを選択することができる。ただし、この場合にはアイコン134に対応する編集後の映像データが存在しないので、テンキー153jを押下してもサブ画面132cの状態は変化しない。
【0080】
なお、この場合においても、グラフィックプロセッサ104によって表示装置160に表示されるアイコン134を動的に移動させる際には、サブ画面132aの出発地点からサブ画面132cの中の目的地へ、直線的に移動させてもよい。
【0081】
図8A〜図8Cは、表示装置160に表示されるアイコン134の表示動作および移動動作について説明する説明図である。図8Aは、上記ステップS118において、アイコン134が表示装置160に表示されているかどうかを判断した結果、アイコン134が表示装置160に表示されていると判断した場合に、アイコン134をサブ画面132aに表示させているときの、表示装置160に表示される画面の一例を示したものである。図8Bは、サブ画面132aからサブ画面132bに向けてアイコン134が移動中であるときの、表示装置160に表示される画面の一例を示したものであり、図8Cは、サブ画面132bへのアイコン134の移動が完了したときの、表示装置160に表示される画面の一例を示したものである。
【0082】
サブ画面132aからサブ画面132bへアイコン134を移動させる場合も、図7A〜図7Cに図示した場合と同様に、アイコン134をサブ画面132bに表示させようとする場合に、アイコン134が表示装置160に表示されている場合には(図7Aに示した例では、アイコン134がサブ画面132aに表示されている場合には)、アイコン134をサブ画面132bに直接表示させるのではなく、サブ画面132bにフォーカスされていることが分かるようにサブ画面132bを強調表示してから、アイコン134をサブ画面132aからサブ画面132bへ、移動の軌跡が分かるように動的に移動させる。そして、本実施形態においては、すべてのアイコンをサブ画面132bの中の目的地へ同時に到達するように、アイコン134を移動させる。このように、アイコン134を移動の軌跡が分かるように動的に移動させることで、映像編集システム10の使用者は、表示装置160に表示され移動するアイコン134を見て、どのサブ画面に対応する機能が有効であるかを容易に判別することができる。
【0083】
図8Cに示したような画面が表示装置160に表示された状態で、ユーザはコントローラ153を操作することによって、再生中の映像データの再生制御が可能となる。例えば、テンキー153jを押下すると、グラフィックプロセッサ104は、サブ画面132bに表示されているタイムスケール上の再生位置表示を、押下した数字に対応する位置に移動させる。タイムスケール上の再生位置表示を、押下した数字に対応する位置に移動させることで、当該位置からの映像データの再生が可能となる。
【0084】
なお、この場合においても、グラフィックプロセッサ104によって表示装置160に表示されるアイコン134を動的に移動させる際には、サブ画面132aの出発地点からサブ画面132bの中の目的地へ、直線的に移動させてもよい。
【0085】
図9A〜図9Cは、表示装置160に表示されるアイコン134の移動動作について説明する説明図である。図8A〜図8Cは、図6A〜図6C、図7A〜図7Cおよび図8A〜図8Cとは異なり、使用者が選択した機能がどのサブ画面にも対応していない機能であり、アイコン134を画面から消去させる場合のアイコンの移動動作について示したものである。
【0086】
図9Aは、上記ステップS118において、アイコン134が表示装置160に表示されているかどうかを判断した結果、アイコン134が表示装置160に表示されていると判断した場合に、アイコン134をサブ画面132cに表示させているときの、表示装置160に表示される画面の一例を示したものである。図9Bは、サブ画面132cからメイン画面131の中央部に向けてアイコン134が移動中であるときの、表示装置160に表示される画面の一例を示したものであり、図9Cは、メイン画面131の中央部へのアイコン134の移動が完了し、その後アイコン134を消去したときの、表示装置160に表示される画面の一例を示したものである。
【0087】
このように、使用者が選択した機能がどのサブ画面にも対応していない機能である場合には、アイコン134を移動の軌跡が分かるように動的に移動させつつ、アイコン134を画面から消去することで、映像編集システム10の使用者は、どのサブ画面にも対応する機能が有効ではないことを、容易に判別することができる。
【0088】
なお、図6A〜図9Cに示した例は、アイコン134の移動動作の一例に過ぎないことは言うまでもない。本発明においては、図6A〜図9Cに示したもの以外にも様々なパターンを有するアイコン134の移動動作を制御してもよい。
【0089】
例えば、図6A〜図9Cに示した例では、アイコン134を全て同時に目的地に到達させていたが、本発明は係る例に限られない。例えば、アイコン134の目的地への到達が時間差を生じるように移動させてもよい。アイコン134の目的地への到達が時間差を生じるように移動させることによっても、ユーザは操作入力の受付が有効な画面を容易に判別することが可能となる。また、図6A〜図9Cに示した例では、アイコン134を全て同時に移動開始させていたが、本発明は係る例に限られない。例えば、アイコン134の移動開始が時間差を有するように制御してもよい。
【0090】
その後、使用者によって映像編集システム10が終了されたかの判断を行い(ステップS124)、映像編集システムが終了されていなければ、上記ステップS108に戻って、使用者による機能の選択を受け付ける。一方、使用者によって映像編集システムが終了されていれば、処理を終了する。
【0091】
以上、図5を用いて本発明の一実施形態にかかる情報表示方法について説明した。なお、本発明の一実施形態にかかる情報表示方法において、アイコン134の移動動作は、全てのアイコンが同時に移動を開始し、同時に目的地へ到達するように移動させてもよい。また、アイコン134を移動させる際の移動速度は、目的地(各サブ画面またはメイン画面の中央部)に近づくにつれて遅くなるように移動させてもよく、等速度で移動させてもよい。
【0092】
以上説明したように本発明の一実施形態にかかる映像編集システム10および情報表示方法によれば、画面に表示されるオブジェクトに対応するアイコンを画面に表示し、使用者からの操作入力に応じて、フォーカスされているサブ画面を切り替えて表示するとともに、アイコンをフォーカスされているサブ画面内の目的地へ向けて動的に移動させる。このように、アイコンを動的に目的地へ移動させることで、映像編集システム10の使用者は、使用者からの操作入力の受け付けが有効な画面を容易に判別することができる。
【0093】
なお、上述した各処理は、情報処理装置100の内部に格納したコンピュータプログラムを、メインCPU102やグラフィックプロセッサ104が順次読み出して実行することによって行ってもよい。また、当該コンピュータプログラムが記憶された、コンピュータで読み取り可能な記録媒体も提供される。このような記録媒体は、例えば磁気ディスクや光ディスクなどである。
【0094】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0095】
例えば、上記実施形態においては、アイコン134は始点から終点まで直線的に移動させていたが、本発明は係る例に限定されない。例えば、アイコンを曲線的に、例えば画面の中央部を通るように移動させてもよい。また、アイコンが複数表示されている場合に、全てのアイコンを画面の中央部に一度集約させてから、目的地へ向けて移動させてもよい。
【0096】
また例えば、上記実施形態においては、情報処理装置100とコントローラ153とを別々の装置とした場合を例示して説明したが、本発明は係る例に限定されない。図11は、本発明の一実施形態にかかる映像編集システムの変形例である映像編集システム10aの構成を示す説明図である。例えば、図11に示したように、本発明の一実施形態にかかる情報処理装置100の機能が含まれるようなコントローラ153aを操作して、表示装置160に情報を表示させてもよい。なお、コントローラ153aにキーボード151やマウス152等からなる入力装置150aを接続し、入力装置150aを操作することによって映像データを編集してもよい。
【0097】
図12は、上述した映像編集システム10aで用いられるコントローラ153aのハードウェア構成について説明する説明図である。図12に示したように、コントローラ153aは、図3で示した本発明の一実施形態にかかる情報処理装置100のハードウェア構成と比較して、キーボード151やマウス152等による入力操作を受け付ける、入力操作インタフェース105をさらに含んで構成してもよい。なお、図12では入力装置150aからの信号はUSBインタフェースを通じてメインCPU102に送られているが、入力装置150aからの信号は入力操作インタフェース105を通じてメインCPU102に送られるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】本発明の一実施形態にかかる映像編集システム10の概要について説明する説明図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかるコントローラ153の外観について説明する説明図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかる情報処理装置100のハードウェア構成について説明する説明図である。
【図4】本発明の一実施形態にかかる映像編集システム10において、表示装置160に表示される画面について説明する説明図である。
【図5】本発明の一実施形態にかかる情報表示方法について説明する流れ図である。
【図6A】表示装置160に表示される画面について説明する説明図である。
【図6B】表示装置160に表示される画面について説明する説明図である。
【図6C】表示装置160に表示される画面について説明する説明図である。
【図6D】表示装置160に表示される画面について説明する説明図である。
【図7A】表示装置160に表示される画面について説明する説明図である。
【図7B】表示装置160に表示される画面について説明する説明図である。
【図7C】表示装置160に表示される画面について説明する説明図である。
【図8A】表示装置160に表示される画面について説明する説明図である。
【図8B】表示装置160に表示される画面について説明する説明図である。
【図8C】表示装置160に表示される画面について説明する説明図である。
【図9A】表示装置160に表示される画面について説明する説明図である。
【図9B】表示装置160に表示される画面について説明する説明図である。
【図9C】表示装置160に表示される画面について説明する説明図である。
【図10】従来の映像編集システムで表示される画面を示す説明図である。
【図11】本発明の一実施形態にかかる映像編集システムの変形例について説明する説明図である。
【図12】本発明の一実施形態にかかる映像編集システムの変形例で用いられるコントローラ153aのハードウェア構成について説明する説明図である。
【符号の説明】
【0099】
10 映像編集システム
100 情報処理装置
102 メインCPU
104 グラフィックプロセッサ
106 第1のメモリ
108 第2のメモリ
110 ビデオミキサ
112 アルファ合成部
114 グラフィックディスプレイドライバ
116 PCIバス
118、120 ローカルバス
131 メイン画面
132a、132b、132c、132d サブ画面
134 アイコン
150 入力装置
151 キーボード
152 マウス
153 コントローラ
153a スタートボタン
153b ストップボタン
153c 記録側選択ボタン
153d 再生側選択ボタン
153e 再生ボタン
153f 停止ボタン
153g マークインボタン
153h マークアウトボタン
153i ジョグダイアル
153j テンキー
160 表示装置


【特許請求の範囲】
【請求項1】
画面へのオブジェクトの表示及びユーザの入力操作に応じた操作信号に基づいてユーザの入力操作が受け付けられる画面上の領域の表示を制御する画面表示制御部と、
画面に表示される前記オブジェクトに対応するアイコンを表示させるアイコン表示制御部と、
前記操作信号に基づいて、前記操作信号によって指定される前記領域の中の目的位置へ動的に前記アイコンを移動させるアイコン移動部と、
を含む、情報処理装置。
【請求項2】
前記アイコンに対応する前記ユーザの入力操作によって、指定された前記アイコンに対応する前記オブジェクトを直接指定する前記操作信号を生成するユーザインタフェース部をさらに含む、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記アイコンの数は複数であり、
前記アイコン移動部は、複数の前記アイコンを全て同時に前記目的位置に到達させる、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記アイコンの数は複数であり、
前記アイコン移動部は、前記アイコンの前記目的位置への到達が時間差を生じるように移動させる、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記アイコン移動部は、前記アイコンの移動速度を前記目的位置に近づくほど遅くするよう制御する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記アイコン移動部は、前記アイコンを前記目的位置まで直線的に移動させる、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記アイコンは、数字が付されている、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記画面表示制御部は、前記操作信号に基づいてユーザの入力操作が受け付けられる領域を切り替えて表示させ、
前記アイコン移動部は、前記画面表示制御部によって切り替えられた前記領域の中の目的位置へ動的に前記アイコンを移動させる、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
画面へのオブジェクトの表示及びユーザの入力操作に応じた操作信号に基づいてユーザの入力操作が受け付けられる画面上の領域の表示を制御する画面表示制御ステップと、
画面に表示される前記オブジェクトに対応するアイコンを表示させるアイコン表示制御ステップと、
前記操作信号に基づいて、前記操作信号によって指定される前記領域の中の目的位置へ動的に前記アイコンを移動させるアイコン移動ステップと、
を含む、情報表示方法。
【請求項10】
コンピュータに、
画面へのオブジェクトの表示及びユーザの入力操作に応じた操作信号に基づいてユーザの入力操作が受け付けられる画面上の領域の表示を制御する画面表示制御ステップと、
画面に表示される前記オブジェクトに対応するアイコンを表示させるアイコン表示制御ステップと、
前記操作信号に基づいて、前記操作信号によって指定される前記領域の中の目的位置へ動的に前記アイコンを移動させるアイコン移動ステップと、
を含む処理を実行させる、コンピュータプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−205597(P2009−205597A)
【公開日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−49516(P2008−49516)
【出願日】平成20年2月29日(2008.2.29)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】