説明

情報処理装置、表示制御方法、及びプログラム

【課題】コンパクトな画面内に複数のカテゴリにわたる有用なコンテンツを優先的に配置して一覧化すること。
【解決手段】複数のコンテンツのサムネイルの一覧を表示可能な一覧画面を表示する表示制御部と、各コンテンツの属性を表すメタデータを記憶可能な記憶部と、を備え、前記表示制御部は、前記一覧画面における表示上限数とコンテンツのカテゴリごとの表示比率とに基づいて前記カテゴリごとのコンテンツ表示数を決定し、当該コンテンツ表示数と前記記憶部に記憶されている前記メタデータとに応じて選択したコンテンツのサムネイルを前記一覧画面に表示する、情報処理装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、表示制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、一般のユーザが利用するPC(Personal Computer)などの情報処理装置の記憶容量が格段に増加した結果、写真や映像、音楽など様々なカテゴリにわたる多量のコンテンツがユーザにより管理されるようになってきている。コンテンツの管理は、例えば、PCのオペレーティングシステムに予め組み込まれた簡易的なコンテンツ管理機能や、追加的にPCにインストールされる専用のコンテンツ管理用アプリケーションを用いて行われる。
【0003】
例えば、下記非特許文献1に記載のアプリケーションは、コンテンツのカテゴリに応じてソフトウェアを分類し、コンテンツの再生や編集をするためのソフトウェアの選択を容易に行うことのできる画面インタフェースをユーザに提供している。
【0004】
【非特許文献1】「ソニー製品情報|VAIO|ソフトウェア|VAIOナビ」、[online]、[平成20年10月14日検索]、インターネット<URL:http://www.vaio.sony.co.jp/Products/Solution/VAIOnavi/>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のコンテンツ管理用アプリケーションでは、例えば全てのカテゴリにわたるコンテンツを単純に日付順やファイル名順、又はカテゴリ別にソートして表示するか、所定のカテゴリに含まれるコンテンツのみを選択的に表示する表示形式が一般的であった。そのため、例えば複数のカテゴリにわたる多量のコンテンツの中から有用なコンテンツを選択し、1つの画面で概観することは困難であった。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、コンパクトな画面内に複数のカテゴリにわたる有用なコンテンツを優先的に配置して一覧化することのできる、新規かつ改良された情報処理装置、表示制御方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、複数のコンテンツのサムネイルの一覧を表示可能な一覧画面を表示する表示制御部と、各コンテンツの属性を表すメタデータを記憶可能な記憶部と、を備え、前記表示制御部は、前記一覧画面における表示上限数とコンテンツのカテゴリごとの表示比率とに基づいて前記カテゴリごとのコンテンツ表示数を決定し、当該コンテンツ表示数と前記記憶部に記憶されている前記メタデータとに応じて選択したコンテンツのサムネイルを前記一覧画面に表示する、情報処理装置が提供される。
【0008】
また、前記表示制御部は、カテゴリ別のコンテンツ数に応じて前記表示比率を決定してもよい。
【0009】
また、前記表示制御部は、各カテゴリと関連付けられたアプリケーション数に応じて前記表示比率を決定してもよい。
【0010】
また、前記メタデータは、カテゴリが写真である写真コンテンツの撮影日時を含み、前記表示制御部は、前記一覧画面にサムネイルを表示する写真コンテンツとして、撮影日時の新しい写真コンテンツを優先的に選択してもよい。
【0011】
また、前記表示制御部は、撮影日時の古い写真コンテンツについては、年数によらず前記一覧画面を表示する日と撮影日の近い写真コンテンツを優先的に選択してもよい。
【0012】
また、前記メタデータは、カテゴリが写真である写真コンテンツについてのボケの有無を表すデータを含み、前記表示制御部は、前記一覧画面にサムネイルを表示する写真コンテンツとして、ボケの無い写真コンテンツを優先的に選択してもよい。
【0013】
また、前記メタデータは、カテゴリが写真である写真コンテンツについての顔領域の検出結果を表すデータを含み、前記表示制御部は、前記一覧画面にサムネイルを表示する写真コンテンツとして、顔領域が検出された写真コンテンツを優先的に選択してもよい。
【0014】
また、前記メタデータは、カテゴリが映像である映像コンテンツについてのサムネイルの有無を表すデータを含み、前記表示制御部は、前記一覧画面にサムネイルを表示する映像コンテンツとして、サムネイルの有る映像コンテンツを優先的に選択してもよい。
【0015】
また、前記メタデータは、カテゴリが音楽である音楽コンテンツについてのジャケット写真の有無を表すデータを含み、前記表示制御部は、前記一覧画面にサムネイルを表示する音楽コンテンツとして、ジャケット写真の有る音楽コンテンツを優先的に選択してもよい。
【0016】
また、前記表示制御部は、同一のカテゴリに属すコンテンツのサムネイルを隣接させて前記一覧画面に配置してもよい。
【0017】
また、前記表示制御部は、前記メタデータに含まれるいずれかのデータ項目の値が近いコンテンツのサムネイルを隣接させて前記一覧画面に配置してもよい。
【0018】
また、前記表示制御部は、前記一覧画面にサムネイルを表示するコンテンツを、一定の時間間隔ごとに変更してもよい。
【0019】
また、前記情報処理装置は、さらに、コンテンツデータを解析して各コンテンツの前記メタデータを出力するコンテンツ解析部を備えてもよい。
【0020】
また、前記情報処理装置は、さらに、前記表示制御部により選択されたコンテンツのサムネイルをコンテンツデータから生成するサムネイル処理部を備えてもよい。
【0021】
また、前記メタデータは、カテゴリが写真である写真コンテンツについての顔領域の位置に関するデータを含み、前記サムネイル処理部は、前記顔領域の位置に関するデータに応じて、サムネイルに顔領域が含まれるように各写真コンテンツの当該サムネイルを生成してもよい。
【0022】
上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、一覧画面における表示上限数とコンテンツのカテゴリごとの表示比率とに基づいて、前記カテゴリごとのコンテンツ表示数を決定するステップと、前記コンテンツ表示数と各コンテンツの属性を表すメタデータとに応じて、前記一覧画面に表示する複数のコンテンツを選択するステップと、選択された前記複数のコンテンツのサムネイルを前記一覧画面に表示するステップと、を含む表示制御方法が提供される。
【0023】
上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンテンツの属性を表すメタデータを記憶可能な記憶部を備える情報処理装置を制御するコンピュータを、複数のコンテンツのサムネイルの一覧を表示可能な一覧画面を表示する表示制御部であって、前記一覧画面における表示上限数とコンテンツのカテゴリごとの表示比率とに基づいて前記カテゴリごとのコンテンツ表示数を決定し、当該コンテンツ表示数と前記記憶部に記憶されている前記メタデータとに応じて選択したコンテンツのサムネイルを前記一覧画面に表示する表示制御部、として機能させるためのプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0024】
以上説明したように、本発明に係る情報処理装置、表示制御方法、及びプログラムによれば、コンパクトな画面内に複数のカテゴリにわたる有用なコンテンツを優先的に配置して一覧化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0026】
また、以下の順序にしたがって当該「発明を実施するための最良の形態」を説明する。
1.一実施形態に係る情報処理措置の構成
2.一実施形態に係る表示制御処理の流れ
3.まとめ
【0027】
<1.一実施形態に係る情報処理措置の構成>
まず、図1〜図8を参照しながら、本発明の一実施形態に係る情報処理装置100の構成について説明する。
【0028】
本発明の一実施形態に係る情報処理装置100は、例えば、写真、音楽又は映像など様々なカテゴリのコンテンツのデータを記憶可能な記憶装置と、コンテンツの一覧画面などをユーザへ表示する表示装置とを備えたコンピュータとして実現される。記憶装置及び表示装置は、情報処理装置100と一体に構成されてもよく、又は情報処理装置100とは別体に構成されて使用時に情報処理装置100と接続されてもよい。
【0029】
情報処理装置100は、例えば、PCやワークステーションなどの汎用的なコンピュータであってよい。その代わりに、情報処理装置100は、例えば、映像/音楽再生器やテレビジョン受像機などの家電機器、又は携帯電話端末やデジタルカメラなどの携帯型機器であってもよい。
【0030】
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置100の論理的な構成を示すブロック図である。図1を参照すると、情報処理装置100は、コンテンツ記憶部110、メタデータ記憶部120、コンテンツ解析部130、表示制御部140、サムネイル処理部150、及び表示部160を備える。
【0031】
[コンテンツ記憶部]
コンテンツ記憶部110は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)や半導体メモリなどの記憶装置で構成され、写真、音楽又は映像など様々なカテゴリのコンテンツのデータを記憶する。コンテンツ記憶部110に記憶されたコンテンツデータは、ファイル単位又は複数ファイルを含むフォルダ単位で後述するメタデータ記憶部120に登録される。それにより、例えば、メタデータ記憶部120において各コンテンツのメタデータを保持し、又は後述するコンテンツ解析部130によりコンテンツデータを解析してメタデータを生成することが可能となる。
【0032】
[メタデータ記憶部]
メタデータ記憶部120は、例えば、コンテンツ記憶部110と同様にHDDや半導体メモリなどの記憶装置で構成される。メタデータ記憶部120は、例えば、コンテンツ記憶部110に記憶されている各コンテンツの属性を表すメタデータを記憶可能なデータベースとして実現される。その代わりに、メタデータ記憶部120は、例えば当該メタデータをより単純なデータファイルにより管理してもよい。なお、コンテンツ記憶部110とメタデータ記憶部120とは、物理的に同一の記憶装置上に実装されてもよい。
【0033】
以下、図2〜図4を用いて、写真コンテンツ、映像コンテンツ、及び音楽コンテンツについてそれぞれメタデータ記憶部120に記憶され得るメタデータの内容を説明する。
【0034】
図2は、メタデータ記憶部120に記憶される写真コンテンツのメタデータの一例を示す説明図である。図2を参照すると、写真コンテンツのメタデータには、コンテンツ識別子、カテゴリ、格納場所、撮影日時、ボケ有無、顔の数、及び顔領域の7つのデータ項目が含まれる。
【0035】
「コンテンツ識別子」は、各コンテンツを一意に特定するための識別子である。本実施形態において、各コンテンツには、そのカテゴリによらず各コンテンツを一意に特定可能なコンテンツ識別子が付与される。図2の例では、“PICT01”〜“PICT05”の5つの写真コンテンツのメタデータがメタデータ記憶部120に記憶されていることが分かる。
【0036】
「カテゴリ」は、各コンテンツの種類を表す。図2に示された5つのコンテンツのカテゴリはいずれも“写真”である。コンテンツのカテゴリは、例えばコンテンツデータのファイルの拡張子などから自動的に認識される。
【0037】
「格納場所」は、典型的には、コンテンツ記憶部110を参照して各コンテンツのコンテンツデータを取得するためのファイルパスを表す。メタデータ記憶部120に記憶されている個々のメタデータは、コンテンツ記憶部110に記憶されているコンテンツデータとこの「格納場所」データを介して関連付けられ得る。
【0038】
「撮影日時」は、各写真コンテンツがユーザに撮影された日時を表す。図2の例では、“PICT01”〜“PICT03”は2008年10月13日、“PICT04”は2007年10月12日、“PICT05”は2007年5月18日にそれぞれ撮影されている。
【0039】
「ボケ有無」は、各写真コンテンツの画像データにフォーカスずれや手ぶれなどに起因するボケが含まれているか否かを表す。図2の例では、“PICT02”にはボケが含まれており、“PICT01”及び“PICT03”〜“PICT05”にはボケが含まれていない。各写真コンテンツの画像データにボケが含まれているか否かは、例えば後述するコンテンツ解析部130により画像データを解析して判定される。
【0040】
「顔の数」は、各写真コンテンツに写っている人物の顔の数を表す。図2の例では、「顔の数」は、“無し”、“少ない”、“多い”の3段階に区分されている(例えば、1人又は2人が映っていれば“少ない”、3人以上映っていれば“多い”などとする)。各写真コンテンツに写っている人物の顔の数は、例えば後述するコンテンツ解析部130により画像データを解析して判定される。
【0041】
「顔領域」は、各写真コンテンツに写っている人物の顔を含む矩形領域の位置を表すデータである。画像データ中の矩形領域は、例えば、X(左上端の横方向の座標)、Y(左上端の縦方向の座標)、W(矩形領域の幅)、H(矩形領域の高さ)の4つの値を指定することで識別し得る。即ち、「顔領域」には、例えば(X,Y,W,H)からなる矩形領域のデータセットが顔の数だけ保持される。各写真コンテンツに写っている顔領域の位置は、例えば後述するコンテンツ解析部130により画像データを解析して判定される。
【0042】
図3は、メタデータ記憶部120に記憶される映像コンテンツのメタデータの一例を示す説明図である。図3を参照すると、映像コンテンツのメタデータには、図2に関連して説明した「コンテンツ識別子」、「カテゴリ」及び「格納場所」の他に、「撮影日時」及び「サムネイル有無」の2つのデータ項目が含まれる。
【0043】
「撮影日時」は、写真コンテンツの「撮影日時」と同様、各映像コンテンツがユーザに撮影された日時を表す。図3の例では、映像コンテンツ“VIDEO01”は2008年10月13日、“VIDEO02”は2007年10月12日、“VIDEO03”は2007年5月18日にそれぞれ撮影されている。
【0044】
「サムネイル有無」は、各映像コンテンツのコンテンツデータに映像の内容を表すサムネイルが含まれているか否かを表す。なお、サムネイルとは、画像データや映像データの内容をユーザに簡易に視認させるための見本画像を意味する。図3の例では、“VIDEO01”及び“VIDEO03”にはサムネイルが含まれているが、“VIDEO02”にはサムネイルが含まれていない。各映像コンテンツにサムネイルが含まれているか否かは、後述するコンテンツ解析部130により映像データを解析して判定される。
【0045】
図4は、メタデータ記憶部120に記憶される音楽コンテンツのメタデータの一例を示す説明図である。図4を参照すると、音楽コンテンツのメタデータには、図2に関連して説明した「コンテンツ識別子」、「カテゴリ」及び「格納場所」の他に、「作成日時」及び「ジャケット写真有無」の2つのデータ項目が含まれる。
【0046】
「作成日時」は、各音楽コンテンツのデータファイルがユーザにより作成された日時を表す。図4の例では、音楽コンテンツ“AUDIO01”は2008年10月13日、“AUDIO02”は2008年6月29日、“AUDIO03”は2008年5月18日にそれぞれ撮影されている。
【0047】
「ジャケット写真有無」は、各音楽コンテンツのコンテンツデータに音楽商品のジャケット写真の画像データが関連付けられているか否かを表す。図4の例では、“AUDIO01”及び“AUDIO03”にはジャケット写真が含まれているが、“AUDIO02”にはジャケット写真が含まれていない。各音楽コンテンツにジャケット写真が関連付けられているか否かは、後述するコンテンツ解析部130により音楽データを解析して判定される。
【0048】
なお、図2〜図4では、写真コンテンツ、映像コンテンツ、及び音楽コンテンツのメタデータをそれぞれ別のテーブル又はファイルに保持する形で説明した。しかしながら、メタデータ記憶部120において、複数のカテゴリにまたがるコンテンツのメタデータを、共通する1つのテーブル又はファイルに保持してもよい。そうした場合には、各レコードのカテゴリは「カテゴリ」項目により識別され得る。
【0049】
[コンテンツ解析部]
図1に戻り、情報処理装置100の論理的な構成の説明を継続する。
【0050】
コンテンツ解析部130は、コンテンツ記憶部110に記憶されているコンテンツデータを解析して得た各コンテンツのメタデータを、メタデータ記憶部120へ出力する。
【0051】
例えば、コンテンツ解析部130は、写真コンテンツの画像データにボケが含まれているか否かを、特開2006−19874号公報に記載された手法を用いて判定することができる。また、コンテンツ解析部130は、写真コンテンツに写っている人物の顔の数及び顔領域の位置を、特開2004−5384号公報に記載された手法を用いて判定することができる。
【0052】
また、例えば、コンテンツ解析部130は、映像コンテンツのコンテンツデータにサムネイルが含まれているか否かを、AVI(Audio Video Interleave)やMP4などといったファイルフォーマット内のコンテナを探索することで判定することができる。
【0053】
また、例えば、コンテンツ解析部130は、音楽コンテンツのコンテンツデータにジャケット写真の画像データが関連付けられているか否かを、コンテンツ記憶部110に記憶されている音楽データを解析して判定することができる。
【0054】
このようなコンテンツ解析部130によるコンテンツデータの解析は、例えば、コンテンツデータの格納場所をユーザがデータベースに登録したことなどをきっかけとして、バックグラウンドで自動的に実行される。その結果、図2〜図4を用いて説明した様々なカテゴリに属すコンテンツのメタデータが、メタデータ記憶部120に格納される。
【0055】
[表示制御部:コンテンツ表示数の決定]
表示制御部140は、コンテンツ記憶部110に記憶されている様々なカテゴリのコンテンツの内容をユーザに概観させるために、各コンテンツのサムネイルの一覧を表示可能な一覧画面を表示部160を介してユーザに表示する。ここで、表示装置の画面上に表示される一覧画面の画面サイズには制約がある。即ち、単純にコンテンツ記憶部110に記憶されている全てのコンテンツのサムネイルを日付順やファイル名順に並べただけでは、多量のコンテンツの中でユーザにとって有用なコンテンツとそうでないコンテンツが混在し、一覧としての内容の把握が困難となる。そこで、表示制御部140は、例えばユーザに表示する一覧画面の画面サイズに応じた表示上限数とコンテンツのカテゴリごとの表示比率とに基づいて、カテゴリごとのコンテンツ表示数を決定する。そして、表示制御部140は、当該コンテンツ表示数とメタデータ記憶部120に記憶されている前述したメタデータとに応じて、一覧画面にサムネイルを表示すべきコンテンツを選択する。
【0056】
図5は、表示制御部140により表示部160を介してユーザに表示される一覧画面142Aの画面例を示す模式図である。
【0057】
図5を参照すると、一覧画面142Aには、サムネイル表示領域144A及びテキスト情報表示領域146が含まれる。このうち、サムネイル表示領域144Aは、縦5個×横8個の計40個のサムネイルを表示可能である。即ち、図5に示した例では、一覧画面142Aにおけるサムネイルの表示上減数は40個となる。
【0058】
これに対し、カテゴリごとの表示比率は、例えば、既定値として表示制御部140に予め設定され、又はユーザに指定される任意の値であってよい。例えば、写真コンテンツの表示比率R=75%、映像コンテンツの表示比率R=17%、音楽コンテンツの表示比率R=8%などとすることができる。さらに、写真コンテンツの表示比率Rを撮影日時に応じて新しい写真用の表示比率RPNと古い写真用の表示比率RPOとに分けてもよい(例えばRPN=50%、RPO=25%など)。
【0059】
また、表示制御部140は、カテゴリ別のコンテンツ数に応じてカテゴリごとの表示比率を決定してもよい。例えば、メタデータ記憶部120に記憶されているメタデータのレコード数をカテゴリ別に計数することで得られる写真、映像及び音楽の各コンテンツ数をそれぞれC、C及びCとする。そうすると、カテゴリ別の表示比率R、R及びRはそれぞれ、次の式(1)〜式(3)で与えられる。
【0060】
【数1】

【0061】
図6に、式(1)〜式(3)に従って計算した表示比率に基づいて決定されるカテゴリ別のコンテンツ表示数の一例を示している。
【0062】
図6を参照すると、メタデータのレコード数の計数結果の一例として、カテゴリ別のコンテンツ数がC=48、C=C=8と与えられている。それに応じて、カテゴリ別の表示比率は、R=48/(48+8+8)=75%、R=R=8/(48+8+8)=12.5%と計算される。そして、サムネイルの表示上減数40に各表示比率を乗算することにより、コンテンツ表示数は写真コンテンツが30個、映像コンテンツと音楽コンテンツが共に5個と決定される。図5に示した一覧画面142Aには、かかるコンテンツ表示数に応じて、30個の写真コンテンツ、5個の映像コンテンツ及び5個の音楽コンテンツのサムネイルが表示されている。(例えば、サムネイルTh1は映像コンテンツのサムネイル、サムネイルTh2は写真コンテンツのサムネイル、サムネイルTh3は音楽コンテンツのサムネイルを表している。)
【0063】
また、表示制御部140は、各カテゴリと関連付けられたアプリケーション数に応じてカテゴリごとの表示比率を決定してもよい。例えば、写真コンテンツには、写真閲覧用アプリケーション、写真加工用アプリケーション又はスライドショー作成用アプリケーションなどが関連付けられる。また、映像コンテンツには、映像再生用アプリケーションや映像編集用アプリケーションなどが関連付けられる。また、音楽コンテンツには、音楽再生用アプリケーション、音楽ディスク作成用アプリケーション又は音楽共有用アプリケーションなどが関連付けられる。このようなカテゴリと関連付けられたアプリケーション数に応じてカテゴリごとの表示比率を決定することで、例えば図5に示した一覧画面142Aを、様々なアプリケーションにユーザを導くためのホーム画面として扱うことも可能となる。
【0064】
例えば、写真、映像及び音楽の各カテゴリと関連付けられたアプリケーション数をAP、AP及びAPとする。そうすると、カテゴリ別の表示比率R、R及びRはそれぞれ、次の式(4)〜式(6)で与えられる。
【0065】
【数2】

【0066】
また、式(1)〜式(3)と式(4)〜式(6)との組合せにより、即ちコンテンツ数とアプリケーション数を所定の重みwを用いて結合し、次の式(7)〜式(9)のようにカテゴリ別の表示比率R、R及びRを決定してもよい。
【0067】
【数3】

【0068】
この場合、重みwが小さいほどカテゴリ別のコンテンツ数の表示比率への寄与が大きくなり、重みwが大きいほど各カテゴリと関連付けられたアプリケーション数の表示比率への寄与が大きくなる。このような重みwを導入することで、例えば、図5に示した一覧画面142Aを用いてコンテンツを管理するユーザに、コンテンツ数とアプリケーション数のどちらを重視したサムネイルの一覧表示を好むかを選択させることなどが可能となる。
【0069】
[表示制御部:コンテンツの選択]
次に、表示制御部140は、前述のいずれかの手法で決定したコンテンツ表示数とメタデータ記憶部120に記憶されているメタデータとに応じて、一覧画面にサムネイルを表示させるコンテンツを選択する。
【0070】
表示制御部140による写真コンテンツの選択基準は、例えば次の(1a)〜(1e)とする。
【0071】
(1a)撮影日時の新しい写真コンテンツを優先的に選択
例えば、一覧画面を表示する当日(以下、今日という)から過去1年以内の撮影日時の写真コンテンツを優先的に選択する。
【0072】
(1b)年数によらず撮影日の近い写真コンテンツを優先的に選択
例えば、今日から1年前、2年前、3年前の同じ日付の前後数日間(例えば前後3日間)の撮影日時の写真コンテンツを優先的に選択する。それにより、例えば今日が何らかの記念日である場合には、各年の同じ記念日に撮影された写真などが優先的に一覧表示される。
【0073】
(1c)ボケの無い写真コンテンツを優先的に選択
例えば、コンテンツ解析部130によりボケが無いと判定された写真コンテンツを優先的に選択する。それにより、例えばボケが生じて被写体が見えづらいことにより有用でないと考えられる写真が、一覧から除外される。
【0074】
(1d)顔領域が検出された写真コンテンツを優先的に選択
例えば、コンテンツ解析部130により顔領域が検出された写真コンテンツを、顔領域が検出されていないコンテンツよりも優先的に選択する。また、顔領域が検出された写真コンテンツの表示数と顔領域が検出されていない写真コンテンツの表示数とが同じ割合になるように写真コンテンツを選択してもよい。
【0075】
(1e)コンテンツ表示数に満たない場合、各条件で除外された写真コンテンツを選択
上記(1a)〜(1d)までの選択基準により選択された写真コンテンツの数がコンテンツ表示数に満たない場合には、例えば、選択基準(1b)における前後数日間の日数の範囲を拡張して(例えば前後3日間から前後15日間に拡張)写真コンテンツを選択する。また、ボケの有る写真コンテンツや顔が写っていない写真コンテンツを選択して補充してもよい。
【0076】
図7は、このような選択基準(1a)〜(1e)によって選択される写真コンテンツの一例を示す説明図である。
【0077】
図7には、符号C1〜C13により表される13個の写真コンテンツが示されている。図7の横軸は、各写真コンテンツが撮影された日付(年数によらない)を表す。また、図7の縦軸は、各写真コンテンツが撮影された年数(今日から過去1年以内、1〜2年前、2〜3年前・・・)を表す。
【0078】
ここで、一例として、写真コンテンツのコンテンツ表示数が6個であったとする。その場合、例えば、まずコンテンツ表示数の1/3にあたる2個を、上記選択基準(1b)に従い、今日から1年以上前の同じ日付の前後数日間に撮影された写真コンテンツに割当てる。図7の例では、点線枠1bの内部の写真コンテンツC7、C10、C11及びC13がかかる基準を満たす。そして、これら4つの写真コンテンツのうち、上記選択基準(1d)に従い、顔が映っている写真コンテンツC7及びC10を一覧画面に表示させるコンテンツとして選択する。
【0079】
次に、コンテンツ表示数の2/3にあたる4個を、上記選択基準(1a)に従い、今日から過去1年以内に撮影された写真コンテンツに割当てる。図7の例では、点線枠1aの内部の写真コンテンツC1〜C5がかかる基準を満たす。このうち、写真コンテンツC2はボケを含むため、上記選択基準(1c)に従って写真コンテンツC2を選択対象から除外する。そうすると、写真コンテンツC1、C3〜C5の4つが残り、これらを一覧画面に表示させるコンテンツとして選択する。
【0080】
なお、コンテンツの選択基準はかかる例に限定されない。即ち、上記選択基準をどういった順序で組み合わせてもよく、また上記選択基準以外の選択基準(例えば画像全体が暗い写真を除外するなど)を追加してもよい。
【0081】
また、表示制御部140による映像コンテンツの選択基準は、例えば次の(2a)及び(2b)とする。
【0082】
(2a)撮影日時の新しい映像コンテンツを優先的に選択
例えば、今日から過去1年以内の撮影日時の映像コンテンツを優先的に選択する。
【0083】
(2b)サムネイルが有る映像コンテンツを優先的に選択
例えば、コンテンツ解析部130によりサムネイルが有ると判定された映像コンテンツを優先的に選択する。
【0084】
また、表示制御部140による音楽コンテンツの選択基準は、例えば次の(3a)及び(3b)とする。
【0085】
(3a)作成日時の新しい音楽コンテンツを優先的に選択
例えば、今日から過去1年以内の作成日時の音楽コンテンツを優先的に選択する。
【0086】
(3b)ジャケット写真が有る音楽コンテンツを優先的に選択
例えば、コンテンツ解析部130によりジャケット写真が有ると判定された音楽コンテンツを優先的に選択する。
【0087】
このような選択基準(1a)〜(3b)に従って写真、映像及び音楽の各カテゴリのコンテンツを選択したとき、コンテンツ記憶部110に記憶されているコンテンツ数が不足し、カテゴリ別のコンテンツ表示数が満たされないことも考えられる。その場合、表示制御部140は、例えば、コンテンツ数の不足分を対象に前述した表示比率に応じてカテゴリ別のコンテンツ表示数を再度分配し、分配したコンテンツ表示数のコンテンツを追加的に選択してもよい。その代わりに、表示制御部140は、コンテンツ数が不足した分のサムネイルを、一覧画面上で空欄としてもよい。
【0088】
また、表示制御部140は、例えばサムネイルの無い映像コンテンツやジャケット写真の無い音楽コンテンツを選択した場合には、カテゴリ別に予め定義しておいた既定の画像をサムネイルの代わりに表示してもよい。例えば、図5に示した一覧画面142AにおけるサムネイルTh4は、音楽コンテンツ用の既定の画像を表している。
【0089】
[表示制御部:サムネイルの配置]
次に、表示制御部140は、前述の手法により選択されたコンテンツのサムネイルを、ユーザに表示する一覧画面に配置する。例えば、表示制御部140は、同一のカテゴリに属すコンテンツのサムネイルを隣接させて一覧画面に配置する。
【0090】
図8は、表示制御部140により表示部160を介してユーザに表示される一覧画面142bの画面例を示す模式図である。
【0091】
図8を参照すると、一覧画面142bのサムネイル表示領域144bでは、映像コンテンツは領域4a内、音楽コンテンツは領域4b内、写真コンテンツはそれ以外の領域内にそれぞれ配置されている。このように同一のカテゴリに属すコンテンツのサムネイルを隣接させて配置することにより、コンテンツのカテゴリをユーザが把握することが容易となる。
【0092】
また、表示制御部140は、メタデータに含まれるいずれかのデータ項目の値が近いコンテンツのサムネイルを隣接させて一覧画面に配置してもよい。例えば、撮影日時及び作成日時の近いコンテンツのサムネイルを隣接させて一覧画面に配置することが考えられる。その場合には、一覧画面上の配置を手がかりにしてコンテンツの内容やコンテンツ作成時(又は撮影時)の状況をユーザが想起することが容易となる。
【0093】
また、表示制御部140は、一覧画面にサムネイルを表示するコンテンツの全部又は一部を、一定の時間間隔(例えば2秒間に1回など)ごとに変更してもよい。その場合、前述したコンテンツの選択処理を事前に(又は並列的に)実行し、表示変更後の予備のコンテンツを用意しておくのが好適である。こうしたサムネイルの表示の切替えにより、ユーザにサムネイルを表示可能なコンテンツの範囲が拡大し、より多くのコンテンツの内容をユーザが概観することが可能となる。
【0094】
[サムネイル処理部]
図1に戻り、情報処理装置100の論理的な構成の説明を継続する。
【0095】
サムネイル処理部150は、表示制御部140により選択されたコンテンツについて、一覧画面に表示すべきサムネイルをコンテンツ記憶部110から取得し、表示制御部140へ出力する。また、サムネイル処理部150は、サムネイルをコンテンツ記憶部110から直接的に取得できない場合には、コンテンツ記憶部110からコンテンツデータを取得し、当該コンテンツデータからサムネイルを生成して表示制御部140へ出力する。
【0096】
例えば、表示制御部140により写真コンテンツが選択された場合には、サムネイル処理部150は、写真コンテンツの画像データをサムネイルに使用する。その際、サムネイル処理部150は、コンテンツ記憶部110から取得した画像データが一覧画面に表示すべきサムネイルのサイズに適合しなければ、当該画像データをトリミング(周辺部を切除)し、又は拡大・縮小してサムネイルを生成する。
【0097】
このとき、サムネイル処理部150は、画像データに顔領域が含まれていれば、サムネイルに少なくとも1名の顔領域が含まれるように各写真コンテンツのサムネイルを生成してもよい。
【0098】
図9は、サムネイル処理部150による写真コンテンツからのサムネイル生成処理を説明するための説明図である。
【0099】
図9(A)は、サムネイル処理部150によってコンテンツ記憶部110から取得された画像データ(写真コンテンツのコンテンツデータ)を示している。図9(A)の画像データには2人の子供が映っており、その顔領域がコンテンツ解析部130によって検出されて点線枠が付されている。一方、図9(B)は、サムネイル処理部150によって図9(A)の画像データから生成されたサムネイルを示している。図9(B)を参照すると、サムネイル処理部150は、画像データに映っている2人の子供の顔領域が共にサムネイルに含まれるように、画像データをトリミングし又は拡大・縮小している。このようなサムネイル処理部150による画像データの加工は、例えば図2に示した写真コンテンツのメタデータに含まれる顔領域の位置データ(X,Y,W,H)を用いて行い得る。
【0100】
また、サムネイル処理部150は、表示制御部140により映像コンテンツが選択された場合には、映像コンテンツのコンテンツデータに含まれるサムネイルをコンテンツデータから抽出して表示制御部140へ出力する。
【0101】
また、サムネイル処理部150は、表示制御部140により音楽コンテンツが選択された場合には、音楽コンテンツのコンテンツデータに関連付けられたジャケット写真のデータを取得し、サムネイルとして表示制御部140へ出力する。
【0102】
[表示部]
表示部160は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)、液晶ディスプレイ、又はOLED(Organic Light Emitting Diode)などの表示装置に、表示制御部140から出力される一覧画面を表示する。
【0103】
ここまで、図1〜図9を用いて、本発明の一実施形態に係る情報処理装置100の構成について説明した。次に、かかる構成を備えた情報処理装置100により実行される処理の流れについて説明する。
【0104】
<2.一実施形態に係る表示制御処理の流れ>
図10は、本実施形態に係る情報処理装置100による表示制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0105】
図10を参照すると、まず事前の処理として、コンテンツ解析部130によりコンテンツデータが解析され、カテゴリごとに異なるコンテンツのメタデータが生成される(S202)。ここで生成されたメタデータは、メタデータ記憶部120に格納される。
【0106】
その後のS204からS210までの処理は、例えばユーザがコンテンツの一覧画面を起動又は再表示したことをきっかけに開始される。
【0107】
まず、表示制御部140により、一覧画面における表示上限数とコンテンツのカテゴリごとの表示比率とに基づいて、カテゴリごとのコンテンツ表示数が決定される(S204)。ここでのカテゴリごとの表示比率は、例えば、カテゴリ別のコンテンツ数、及び/又は各カテゴリと関連付けられたアプリケーション数に応じて計算される。
【0108】
次いで、表示制御部140により、S204にて決定したコンテンツ表示数とメタデータ記憶部120に記憶されているメタデータとに応じて、一覧画面にサムネイルを表示すべきコンテンツが選択される(S206)。ここでのコンテンツの選択は、例えば前述した選択基準(1a)〜(3b)に従って実行される。
【0109】
次いで、表示制御部140により、S206にて選択したコンテンツのサムネイルの
一覧画面上での配置が決定される(S208)。ここでのサムネイルの配置処理の流れは、後に図11を用いてより詳しく説明する。
【0110】
そして、表示制御部140により、複数のカテゴリにわたるコンテンツのサムネイルの一覧画面が、表示部160を介してユーザに表示される(S210)。
【0111】
図11は、表示制御部140によるサムネイルの配置処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0112】
図11を参照すると、まず、一覧画面上の空欄のパネル(サムネイルを配置するための個々の領域)が1つ選択される(S302)。
【0113】
次いで、選択されたパネルに、前述した選択基準(1a)〜(3b)又はその他の任意の基準Xに従って選択されたコンテンツが配置される(S304)。ここで、例えば基準Xを「カテゴリが写真であること」とすると、写真コンテンツのサムネイルがまず優先的に隣接して配置される。
【0114】
次いで、全てのコンテンツについてサムネイルの配置が終了したか否かが判定される(S306)。ここで全てのコンテンツについて配置が終了していれば、サムネイルの配置処理は終了する。一方、配置が終了していないコンテンツが残っていれば、処理はS308へ進む。
【0115】
S308では、S304にてサムネイルを配置したパネルと隣接するいずれかのパネルが空欄であるか否かが判定される(S308)。ここで隣接するいずれのパネルも空欄でなければ、処理はS312へ進む。一方、隣接するいずれかのパネルが空欄であれば、処理はS310へ進む。
【0116】
S310では、S304にてサムネイルを配置したパネルと隣接する空欄のパネルの1つが選択される(S310)。そして、処理はS304へ戻り、選択したパネルへのサムネイルの配置が行われる。
【0117】
また、S312では、さらに全てのパネルについて配置が終了したか否かが判定される(S312)。ここで全てのパネルについて配置が終了していれば、サムネイルの配置処理は終了する。一方、配置の終了していないパネルが残っていれば、処理はS314へ進む。
【0118】
S314では、サムネイルを配置したパネルとは隣接しない空欄のパネルが1つ選択される(S314)。そして、処理はS304へ戻り、全てのコンテンツ又は全てのパネルについての配置が終了するまで、空欄のパネルの選択と選択したパネルへのサムネイルの配置が繰返し行われる。
【0119】
ここまで、図10及び図11を用いて、本実施形態に係る情報処理装置100による表示制御処理の流れの一例を説明した。なお、本節で説明した一連の処理は、典型的にはソフトウェアを用いて実現される。一連の処理又はその一部をソフトウェアで実行させる場合には、ソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれたコンピュータ、又は例えば図12に示した汎用コンピュータなどを用いて実行される。
【0120】
図12において、CPU(Central Processing Unit)902は、汎用コンピュータの動作全般を制御する。ROM(Read Only Memory)904には、一連の処理の一部又は全部を記述したプログラムやデータが格納される。RAM(Random Access Memory)906には、処理の実行時にCPU902により用いられるプログラムやデータなどが一時的に記憶される。
【0121】
CPU902、ROM904、及びRAM906は、バス910を介して相互に接続される。バス910にはさらに、入出力インタフェース912が接続される。入出力インタフェース912は、CPU902、ROM904、及びRAM906と、入力装置920、表示装置922、記憶装置924、通信装置926、及びドライブ930とを接続するためのインタフェースである。
【0122】
入力装置920は、例えばキーボードやマウスなどの入力装置を介して、ユーザからの指示や情報入力を受け付ける。表示装置922は、例えばCRT、液晶ディスプレイ又はOLEDなどで構成され、本発明の一実施形態に係る一覧画面などを表示する。
【0123】
記憶装置924は、例えばHDD又は半導体メモリなどにより構成され、プログラムやプログラムデータ、コンテンツデータ又はメタデータなどを記憶する。通信装置926は、Lan(Local Area Network)又はインターネットなどのネットワークを介する通信処理を行う。ドライブ930は、必要に応じて汎用コンピュータに設けられる。ドライブ930には、例えばリムーバブルメディア932が装着される。
【0124】
<3.まとめ>
ここまで、図1〜図12を用いて、本発明の一実施形態に係る情報処理装置100について説明を行った。本実施形態によれば、写真、映像又は音楽など複数のカテゴリにわたるコンテンツのうち、メタデータに応じて有用だと判断されるコンテンツのサムネイルがコンパクトな一覧画面内に優先的に配置される。それにより、当該一覧画面を参照するユーザが、コンテンツのカテゴリによらず1つの画面で自身の管理するコンテンツを横断的に概観することが可能となる。
【0125】
また、一覧画面内に表示されるコンテンツの表示比率は、カテゴリ別のコンテンツ数や各カテゴリと関連付けられたアプリケーション数に応じて決定される。また、一覧画面上でのコンテンツの配置は、コンテンツのカテゴリやメタデータのデータ値に応じて決定される。かかる構成によれば、情報処理装置100により表示される一覧画面は、例えば音楽コンテンツを再生しながら写真コンテンツを鑑賞するなどマルチメディア体験を楽しむユーザにとって、マルチメディア体験の入口となるホーム画面の役割を果たすことができる。
【0126】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0127】
例えば、本明細書では、コンテンツ解析部によって生成されたメタデータに応じてコンテンツの選択や配置が行われる例について説明したが、コンテンツと関連付けられたメタデータが既に存在している場合には、その既存のメタデータが利用されてもよい。
【0128】
また、例えば、図10及び図11を用いて説明した処理を、必ずしもフローチャートに記載された順序に沿って実行しなくてもよい。各処理ステップは、並列的あるいは個別に独立して実行される処理を含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0129】
【図1】一実施形態に係る情報処理装置の論理的な構成を示すブロック図である。
【図2】写真コンテンツのメタデータの一例を示す説明図である。
【図3】映像コンテンツのメタデータの一例を示す説明図である。
【図4】音楽コンテンツのメタデータの一例を示す説明図である。
【図5】一実施形態に係るコンテンツ一覧画面の一例を示す模式図である。
【図6】一実施形態に係るコンテンツ表示数の一例を示す説明図である。
【図7】一実施形態に係る写真コンテンツの選択基準を説明するための説明図である。
【図8】一実施形態に係るコンテンツ一覧画面の他の例を示す模式図である。
【図9】一実施形態に係るサムネイル処理部による処理を説明するための説明図である。
【図10】一実施形態に係るコンテンツ一覧画面の表示処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】一実施形態に係るサムネイルの配置処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】汎用コンピュータの構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0130】
100 情報処理装置
110 コンテンツ記憶部
120 メタデータ記憶部
130 コンテンツ解析部
140 表示制御部
142 一覧画面
144 サムネイル表示領域
150 サムネイル処理部
160 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコンテンツのサムネイルの一覧を表示可能な一覧画面を表示する表示制御部と;
各コンテンツの属性を表すメタデータを記憶可能な記憶部と;
を備え、
前記表示制御部は、前記一覧画面における表示上限数とコンテンツのカテゴリごとの表示比率とに基づいて前記カテゴリごとのコンテンツ表示数を決定し、当該コンテンツ表示数と前記記憶部に記憶されている前記メタデータとに応じて選択したコンテンツのサムネイルを前記一覧画面に表示する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、カテゴリ別のコンテンツ数に応じて前記表示比率を決定する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、各カテゴリと関連付けられたアプリケーション数に応じて前記表示比率を決定する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記メタデータは、カテゴリが写真である写真コンテンツの撮影日時を含み、
前記表示制御部は、前記一覧画面にサムネイルを表示する写真コンテンツとして、撮影日時の新しい写真コンテンツを優先的に選択する、
請求項1〜3のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、撮影日時の古い写真コンテンツについては、年数によらず前記一覧画面を表示する日と撮影日の近い写真コンテンツを優先的に選択する、請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記メタデータは、カテゴリが写真である写真コンテンツについてのボケの有無を表すデータを含み、
前記表示制御部は、前記一覧画面にサムネイルを表示する写真コンテンツとして、ボケの無い写真コンテンツを優先的に選択する、
請求項1〜3のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記メタデータは、カテゴリが写真である写真コンテンツについての顔領域の検出結果を表すデータを含み、
前記表示制御部は、前記一覧画面にサムネイルを表示する写真コンテンツとして、顔領域が検出された写真コンテンツを優先的に選択する、
請求項1〜3のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記メタデータは、カテゴリが映像である映像コンテンツについてのサムネイルの有無を表すデータを含み、
前記表示制御部は、前記一覧画面にサムネイルを表示する映像コンテンツとして、サムネイルの有る映像コンテンツを優先的に選択する、
請求項1〜3のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記メタデータは、カテゴリが音楽である音楽コンテンツについてのジャケット写真の有無を表すデータを含み、
前記表示制御部は、前記一覧画面にサムネイルを表示する音楽コンテンツとして、ジャケット写真の有る音楽コンテンツを優先的に選択する、
請求項1〜3のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記表示制御部は、同一のカテゴリに属すコンテンツのサムネイルを隣接させて前記一覧画面に配置する、請求項1〜9のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記表示制御部は、前記メタデータに含まれるいずれかのデータ項目の値が近いコンテンツのサムネイルを隣接させて前記一覧画面に配置する、請求項1〜9のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記表示制御部は、前記一覧画面にサムネイルを表示するコンテンツを、一定の時間間隔ごとに変更する、請求項1〜9のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項13】
さらに、コンテンツデータを解析して各コンテンツの前記メタデータを出力するコンテンツ解析部を備える、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項14】
さらに、前記表示制御部により選択されたコンテンツのサムネイルをコンテンツデータから生成するサムネイル処理部を備える、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記メタデータは、カテゴリが写真である写真コンテンツについての顔領域の位置に関するデータを含み、
前記サムネイル処理部は、前記顔領域の位置に関するデータに応じて、サムネイルに顔領域が含まれるように各写真コンテンツの当該サムネイルを生成する、
請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項16】
一覧画面における表示上限数とコンテンツのカテゴリごとの表示比率とに基づいて、前記カテゴリごとのコンテンツ表示数を決定するステップと;
前記コンテンツ表示数と各コンテンツの属性を表すメタデータとに応じて、前記一覧画面に表示する複数のコンテンツを選択するステップと;
選択された前記複数のコンテンツのサムネイルを前記一覧画面に表示するステップと;
を含む表示制御方法。
【請求項17】
コンテンツの属性を表すメタデータを記憶可能な記憶部を備える情報処理装置を制御するコンピュータを:
複数のコンテンツのサムネイルの一覧を表示可能な一覧画面を表示する表示制御部であって、
前記一覧画面における表示上限数とコンテンツのカテゴリごとの表示比率とに基づいて前記カテゴリごとのコンテンツ表示数を決定し、当該コンテンツ表示数と前記記憶部に記憶されている前記メタデータとに応じて選択したコンテンツのサムネイルを前記一覧画面に表示する表示制御部、
として機能させるための、プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−128754(P2010−128754A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−302257(P2008−302257)
【出願日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】