情報処理装置および情報処理方法、並びに情報処理プログラム
【課題】設計思考パターンに基づくフローを簡単に作成し、作成されたフローを適切に記録することができるようにする。
【解決手段】本発明に係る情報処理装置においては、記憶部18は設計思考パターンごとに予め作成された設計思考パターンに基づく基本フローを記憶し、出力部17は基本フローを表示し、CPU11は、基本フローに含まれる複数の工程のうちのいずれかの工程の前後に、副次的フローを挿入する際の挿入先の選択を受け付け、選択が受け付けられた挿入先に、副次的フローを挿入し、副次的フローに記述するフローの内容情報の入力を受け付け、記憶部18は、入力が受け付けられたフロー内容情報が記述された副次的フローを、基本フローに関連付けて設計思考パターンに基づくフローとして記憶する。
【解決手段】本発明に係る情報処理装置においては、記憶部18は設計思考パターンごとに予め作成された設計思考パターンに基づく基本フローを記憶し、出力部17は基本フローを表示し、CPU11は、基本フローに含まれる複数の工程のうちのいずれかの工程の前後に、副次的フローを挿入する際の挿入先の選択を受け付け、選択が受け付けられた挿入先に、副次的フローを挿入し、副次的フローに記述するフローの内容情報の入力を受け付け、記憶部18は、入力が受け付けられたフロー内容情報が記述された副次的フローを、基本フローに関連付けて設計思考パターンに基づくフローとして記憶する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報処理装置および情報処理方法、並びに情報処理プログラムに係り、特に、設計思考パターンに基づくフローを作成することができるようにした情報処理装置および情報処理方法、並びに情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ある特定の技術内容に限った場合、熟練の設計者は、一般に、特定の技術内容に関する設計におけるノウハウとして、ある程度概念化された設計思考パターンを有しているものである。これに対して、設計初心者は、熟練の設計者と異なり、このような設計思考パターンを蓄積できておらず、多くの場合、OJTを通じて、設計思考パターンの背景にある設計知識を徐々に獲得し、設計思考パターンを蓄積していく。
【0003】
近年、どのメーカに従事する設計者や技術者の間でも、技術承継やノウハウ承継などがそれほど適切に行われているわけではなく、技術承継やノウハウ承継を如何に効率的に、かつ適切に行うかが重要な問題となっている。
【0004】
なお、設計思考パターンなどの形成過程を支援する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。特許文献1に提案されている技術によれば、設計者が設計すべきものの要求、機能、および構造などの各思考形成過程を支援することが可能となる。
【特許文献1】特開2001−92872号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、熟練の設計者を含む個々の設計者が有する設計思考パターンの背景となる設計知識は、一般的に曖昧で、かつ、表現し難いものである。そのため、設計過程の結果、最終的に製品として外在的または内在的に残る設計知識以外のものを、ノウハウとして設計初心者などに適切に承継することは困難であるという課題があった。また、中堅設計者や熟練の設計者が、経験により日々蓄積される設計知識を設計思考パターンとして概念化・一般化した上で記録していくことは困難であるという課題があった。
【0006】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、設計思考パターンに基づくフローを簡単に作成し、作成されたフローを適切に記録することができる情報処理装置および情報処理方法、並びに情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の情報処理装置は、上述した課題を解決するために、設計思考パターンごとに予め作成された、設計思考パターンに基づく基本フローを記憶する第1の記憶手段と、第1の記憶手段により記憶されている基本フローを表示する表示手段と、基本フローに含まれる複数の工程のうちのいずれかの工程の前後に、副次的フローを挿入する際の挿入先の選択を受け付ける挿入先選択受付手段と、挿入先選択受付手段により選択が受け付けられた挿入先に、副次的フローを挿入する挿入手段と、挿入手段により挿入された副次的フローに記述するフローの内容情報の入力を受け付けるフロー内容情報入力受付手段と、フロー内容情報入力受付手段により入力が受け付けられたフロー内容情報が記述された副次的フローを、基本フローに関連付けて設計思考パターンに基づくフローとして記憶する第2の記憶手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
本発明の情報処理方法は、上述した課題を解決するために、予め作成された設計思考パターンに基づく複数の基本フローを記憶する第1の記憶ステップと、第1の記憶ステップの処理により記憶されている複数の基本フローのうちのいずれかの基本フローを表示する表示ステップと、基本フローに含まれる複数の工程のうちのいずれかの工程の前後に、副次的フローを挿入する際の挿入先の選択を受け付ける挿入先選択受付ステップと、挿入先選択受付ステップの処理により選択が受け付けられた挿入先に、副次的フローを挿入する挿入ステップと、挿入ステップの処理により挿入された副次的フローに記述するフローの内容情報の入力を受け付けるフロー内容情報入力受付ステップと、フロー内容情報入力受付ステップの処理により入力が受け付けられたフロー内容情報を有する副次的フローを、基本フローに関連付けて記憶する第2の記憶ステップとを含むことを特徴とする。
【0009】
本発明の情報処理プログラムは、上述した課題を解決するために、予め作成された設計思考パターンに基づく複数の基本フローを記憶する第1の記憶ステップと、第1の記憶ステップの処理により記憶されている複数の基本フローのうちのいずれかの基本フローを表示する表示ステップと、基本フローに含まれる複数の工程のうちのいずれかの工程の前後に、副次的フローを挿入する際の挿入先の選択を受け付ける挿入先選択受付ステップと、挿入先選択受付ステップの処理により選択が受け付けられた挿入先に、副次的フローを挿入する挿入ステップと、挿入ステップの処理により挿入された副次的フローに記述するフローの内容情報の入力を受け付けるフロー内容情報入力受付ステップと、フロー内容情報入力受付ステップの処理により入力が受け付けられたフロー内容情報を有する副次的フローを、基本フローに関連付けて記憶する第2の記憶ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、設計思考パターンに基づくフローを簡単に作成し、作成されたフローを適切に記録することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0012】
図1は、本発明に係る情報処理装置に適用可能なパーソナルコンピュータ1の内部の構成を表している。
【0013】
図1に示されるように、CPU11は、ROM12に記憶されているプログラム、または記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM13にはまた、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
【0014】
CPU11、ROM12、およびRAM13には、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インタフェース15が接続される。
【0015】
入出力インタフェース15には、キーボード、マウスなどによりなる入力部16、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)などよりなるディスプレイ、並びにスピーカなどよりなる出力部17、ハードディスクなどより構成される記憶部18、モデム、ターミナルアダプタ、およびネットワークインタフェース(いずれも図示せず)などより構成される通信部19が接続される。通信部19は、図示せぬネットワークを介して図示せぬサーバなどとの間で通信処理を行う。
【0016】
入出力インタフェース15には、必要に応じてドライブ20が接続され、磁気ディスク21(フロッピディスクを含む)、光ディスク22(CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク23(MD(Mini-Disk)を含む)、あるいは半導体メモリ24などが適宜装着され、それから読み出しコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部18にインストールされる。
【0017】
次に、図2のフローチャートを参照して、図1のパーソナルコンピュータ1における設計思考パターンに基づくフロー作成処理について説明する。この設計思考パターンに基づくフロー作成処理は、中堅設計者や熟練の設計者を含めた設計者が日々蓄積される設計知識を設計思考パターンとして概念化・一般化した上で記録していく場合に、設計者により入力部16が操作されることにより、設計思考パターンに基づくフロー作成処理を開始するとの指示が受け付けられることで、開始される。なお、図2のフローチャートの場合、例えば図3に示されるような電波設計に関する設計思考パターンに基づく基本フローを設計者が参照しながら、パーソナルコンピュータ1に設計思考パターンに基づくフロー作成処理を実行させ、設計者自らが行った設計行為に対応するフローの記録(登録)が行われる。
【0018】
ステップS1において、CPU11は、設計者により入力部16が操作されることにより、設計思考パターンに基づくフロー作成処理を開始するとの指示が受け付けられたか否かを判定し、設計思考パターンに基づくフロー作成処理を開始するとの指示が受け付けられたと判定するまで待機する。
【0019】
ステップS1においてCPU11は設計思考パターンに基づくフロー作成処理を開始するとの指示が受け付けられたと判定した場合、CPU11はステップS2で、出力部17を制御し、電波設計に関する設計思考パターンに基づく基本フローを表示させる。出力部17は、CPU11の制御に従い、電波設計に関する設計思考パターンに基づく基本フローを表示する。例えば図3に示される、電波設計に関する設計思考パターンに基づく基本フローが出力部17のディスプレイに表示される。
【0020】
図3に示される基本フローの場合、ステップS21に示される電波設計における基本情報の入力内容と、ステップS24またはS30に示される出力動作に至るまでの工程(ステップS22乃至S29までの工程)が予め基本フローとして作成されており、設計者は、自らが設計行為を行った際に、ステップS22乃至S29までの工程にてどのような判断をしたかを、パーソナルコンピュータ1に設計思考パターンに基づくフロー作成処理を実行させることで、記録(登録)させる。一般に、設計者が実際の製品に関して設計行為をする場合、設計者は基本フローには存在しない付随的な(副次的な)判断などを必要に応じて行うことが多い。そこで、以下に示される設計思考パターンに基づくフロー作成処理にて、基本フローには存在しない副次的フローの作成・記録を行う。
【0021】
ステップS3において、CPU11は、設計者により入力部16が操作されることにより、副次的フローを挿入する挿入先の選択が受け付けられたか否かを判定する。具体的には、例えば図3のステップS25とステップS26の工程の間にて、ステップS26のリスク抜き出し工程の前提として、過去のリスクと現在のリスクを比較する「比較工程」が副次的フローとして挿入される場合を想定する。この場合、副次的フローを挿入する挿入先として、図3のステップS25とステップS26の工程の間が選択される。このとき、設計者により入力部16が操作されることにより、副次的フローを挿入する挿入先の選択が受け付けられたと判定される。
【0022】
ステップS3においてCPU11が副次的フローを挿入する挿入先の選択が受け付けられたと判定した場合、CPU11はステップS4で、設計者により入力部16が操作されることにより、挿入する副次的フローの種類および数の指定を受け付ける。具体的には、例えば図3のステップS25とステップS26の工程の間にて、ステップS26のリスク抜き出し工程の前提として、過去のリスクと現在のリスクを比較する「比較工程」が副次的フローとして挿入される場合には、「比較工程」用の処理ボックス1つの指定が受け付けられる。なお、挿入する副次的フローの種類として、処理ボックス以外に、例えば判断ボックスなどの指定が受け付けられ、また、同時に2つ以上の処理ボックスなどの指定が受け付けられるようにしてもよい。
【0023】
ステップS5において、CPU11は、出力部17を制御し、指定が受け付けられた種類および数の副次的フローを、選択が受け付けられた挿入先に挿入する。例えば図4に示されるように、ステップS25とステップS26の工程の間に、ステップS31の工程の処理ボックスが副次的フローとして挿入される。
【0024】
ステップS6において、CPU11は、挿入された副次的フローに記述するフローの内容情報の入力を、挿入された副次的フロー上にて受け付ける。例えば図5に示されるように、「過去のリスクと比較する」や「メカニズムに基づいてリスクを算出する」などのフローの内容情報の入力が副次的フロー(ステップS31の工程の処理ボックス)上にて受け付けられる。
【0025】
ステップS7において、CPU11は、出力部17を制御し、フロー内容情報が記述された副次的フローの色調を、基本フローの色調と変えて表示させる。出力部17は、CPU11の制御に従い、フロー内容情報が記述された副次的フローの色調を、基本フローの色調と変えて表示する。例えば基本フローの色調が黒色の場合、フロー内容情報が記述された副次的フローの色調は赤色に変えられて表示される。これにより、例えば電波設計に関する設計思考パターンに基づく基本フローに、新たに副次的フローが付加された場合に、既存の基本フローと新たな副次的フローとを区別して表示するとともに、設計者に新たに付加された副次的フローであることを容易に認識させることができる。なお、副次的フローと基本フローの色調を異なる色調にするようにしたが、副次的フローと基本フローとを区別することができさえすればよく、例えば書体や太さを変えるようにしてもよい。
【0026】
ステップS8において、CPU11は、記憶部18のデータベースに、新たな副次的フローを基本フローと関連付けて設計思考パターンに基づくフローとして記憶させる。その後、処理はステップS3に戻り、ステップS3以降の処理が繰り返し実行される。
【0027】
一方、ステップS3においてCPU11が副次的フローを挿入する挿入先の選択が受け付けられていないと判定した場合、CPU11はステップS9で、設計者により入力部16が操作されることにより、設計思考パターンに基づくフロー作成処理を終了するとの指示が受け付けられたか否かを判定する。ステップS9においてCPU11が設計思考パターンに基づくフロー作成処理を終了するとの指示が受け付けられていないと判定した場合、処理はステップS3に戻り、ステップS3以降の処理が繰り返し実行される。これにより、例えば図3のステップS22乃至S29までの工程の間に、必要に応じて新たな副次的フローが付加されて表示される。
【0028】
ステップS9においてCPU11が設計思考パターンに基づくフロー作成処理を終了するとの指示が受け付けられたと判定した場合、設計思考パターンに基づくフロー作成処理は終了する。
【0029】
本発明の実施形態においては、設計思考パターンごとに予め作成された、設計思考パターンに基づく基本フローを記憶し、記憶部18に記憶されている基本フローを表示し、基本フローに含まれる複数の工程のうちのいずれかの工程の前後に、副次的フローを挿入する際の挿入先の選択を受け付け、選択が受け付けられた挿入先に、副次的フローを挿入し、挿入された副次的フローに記述するフローの内容情報の入力を受け付け、フロー内容情報入力受付手段により入力が受け付けられたフロー内容情報が記述された副次的フローを、基本フローに関連付けて設計思考パターンに基づくフローとして記憶することができる。
【0030】
これにより、この設計思考パターンに基づくフロー作成処理は、中堅設計者や熟練の設計者を含めた設計者が日々蓄積される設計知識を設計思考パターンとして概念化・一般化した上で記録していく場合に、設計思考パターンに基づくフローを簡単に作成し、作成されたフローを適切に記録することができる。従って、これまで一般的に曖昧でかつ表現し難いものであった設計知識を、日々の蓄積に応じて的確に整理するとともに、その後の設計行為において好適に再利用することが可能となる。
【0031】
なお、図6のフローチャートに示されるように、ステップS48にてCPU11が、設計者により入力部16が操作されることで、フロー作成基礎条件情報(例えばフロー作成日時や、製品内容、製品番号、測定方法、測定装置などに関する情報)の入力を受け付け、ステップS49にてCPU11が、記憶部18のデータベースに、このフロー作成基礎条件情報とともに新たな副次的フローを基本フローと関連付けて記憶させるようにしてもよい。
【0032】
なお、図2または図6のフローチャートを用いて作成された設計思考パターンに基づくフローを、他の設計者がこれまでに作成された既存のフロー例として再利用するようにしてもよい。特に、設計初心者は、熟練の設計者と異なり、このような設計思考パターンを蓄積できておらず、多くの場合、OJTを通じて設計思考パターンを蓄積していくが、熟練の設計者などによりすでに作成された既存のフローを参考にして再利用することで、最終的に製品として外在的または内在的に残る設計知識以外のものを、ノウハウとして設計初心者などに適切に承継することが可能となる。この方法を用いた設計思考パターンに基づくフロー作成処理は、図7のフローチャートに示されている。なお、図7のステップS61、およびステップS65乃至S71の処理は、図2のステップS1およびS3乃至S9の処理と同様であり、その説明は繰り返しになるので適宜省略する。
【0033】
図7に示されるように、ステップS62において、CPU11は、設計者により入力部16が操作されることにより、記憶部18に記憶されている複数の設計思考パターンに基づくフローの中から、いずれかの設計思考パターンに基づくフローを検索するための検索項目情報(例えば設計者名やフロー作成日時、基本フローや副次的フローに記述されたフローの内容に含まれるキーワードなどに関する情報)の入力を受け付ける。ステップS63において、CPU11は、入力が受け付けられた検索項目情報に基づいて、記憶部18により記憶されている複数の前記設計思考パターンに基づくフローの中から、いずれかの前記設計思考パターンに基づくフローを検索し、ステップS64で出力部17を制御し、検索された設計思考パターンに基づくフローを表示する。このとき、フロー作成時点ですでに付加された副次的フローは、基本フローの色調(例えば黒色など)とは異なる色調(例えば赤色など)で表示される。このとき、例えばフロー作成基礎条件情報(例えばフロー作成日時や、製品内容、製品番号、測定方法、測定装置などに関する情報)も同時に表示するようにしてもよい。その後、処理はステップS65に進み、ステップS65以降の処理が実行される。なお、ステップS69においてさらに新たに付加された副次的フローに関しては、既存の副次的フローと区別するため、例えば黄色などの異なる色調で表示されるようにしてもよいし、既存の副次的フローの色調と同じ赤色で表示するようにしてもよい。
【0034】
これにより、設計初心者などが、他の設計者がこれまでに作成された既存のフロー例として有効に再利用することができ、全ての設計者間において設計思考パターンの共有化を好適に、かつ簡単に図ることができる。
【0035】
ところで、設計初心者などが、他の設計者がこれまでに作成された既存のフロー例として有効に再利用し、全ての設計者間において設計思考パターンの共有化をより効率的に行うには、例えば図8に示されるように、作成された基本フローや既存フローをサーバ33で管理し、そのサーバ33にネットワーク32(例えばLANやWAN、インターネットなどの種々のネットワーク)を介して各パーソナルコンピュータ1(設計者が保有するパーソナルコンピュータ1−1乃至1−n)からアクセスし、基本フローや既存フローを利用するようにしてもよい。なお、図9は、本発明に係る情報管理装置に適用可能なサーバ33の内部の構成を表しており、図1のパーソナルコンピュータ1の構成と基本的には同様であり、その説明は繰り返しになるので省略する。
【0036】
図10のフローチャートを参照して、図1のパーソナルコンピュータ1と図9のサーバ33との間で実行される設計思考パターンに基づくフロー作成処理での、パーソナルコンピュータ1における処理について説明する。
【0037】
ステップS82において、CPU11は、通信部19を制御し、基本フローの表示要求をサーバ33にネットワーク32を介して送信させる。通信部19は、CPU11の制御に従い、基本フローの表示要求をサーバ33にネットワーク32を介して送信する。ステップS83において、通信部19は、ネットワーク32を介して、基本フローに関するデータをサーバ33から受信し、受信された基本フローに関するデータをCPU11に供給する。その後、処理はステップS84に進み、ステップS84にて基本フローの表示処理が実行される。
【0038】
そして、ステップS90において、CPU11は、通信部19を制御し、副次的フローと基本フローとを関連付けたデータとしてサーバ33にネットワーク32を介して送信させる。通信部19は、CPU11の制御に従い、副次的フローと基本フローとを関連付けたデータとしてサーバ33にネットワーク32を介して送信する。
【0039】
次に、図11のフローチャートを参照して、図1のパーソナルコンピュータ1と図9のサーバ33との間で実行される設計思考パターンに基づくフロー作成処理での、サーバ33における処理について説明する。
【0040】
ステップS101において、通信部49は、ネットワーク32を介して、基本フローの表示要求をパーソナルコンピュータ1から受信し、受信された基本フローの表示要求をCPU41に供給する。ステップS102において、CPU41は、通信部49から供給された基本フローの表示要求に従い、所定の基本フローを記憶部48から読み出すとともに、通信部49を制御し、読み出された基本フローに関するデータをパーソナルコンピュータ1にネットワーク32を介して送信させる。通信部49は、CPU41の制御に従い、読み出された基本フローに関するデータをパーソナルコンピュータ1にネットワーク32を介して送信する。
【0041】
ステップS103において、通信部49は、ネットワーク32を介して、副次的フローと基本フローとを関連付けたデータとしてパーソナルコンピュータ1から受信し、受信されたこれらのデータをCPU41に供給する。ステップS104において、CPU41は、記憶部48に、副次的フローと基本フローとを関連付けたデータを順次記憶させる。
【0042】
なお、既存のフローを利用する場合におけるパーソナルコンピュータ1やサーバ33での処理は、図12および図13のフローチャートに示されており、その説明は繰り返しになるので省略する。
【0043】
これにより、多くの設計者が、これまで一般的に曖昧でかつ表現し難いものであった設計知識を、日々の蓄積に応じてより的確に整理するとともに、より多くの設計者が同時に、その後の設計行為においてより好適に再利用することが可能となる。
【0044】
なお、本発明は、パーソナルコンピュータ1以外にも、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯型ゲーム機、携帯型音楽再生機、携帯型動画再生機、その他の情報処理装置にも適用することができる。
【0045】
また、本発明の実施形態において説明した一連の処理は、ソフトウェアにより実行させることもできるが、ハードウェアにより実行させることもできる。
【0046】
さらに、本発明の実施形態では、フローチャートのステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理の例を示したが、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別実行される処理をも含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明に係る情報処理装置に適用可能なパーソナルコンピュータの内部の構成を示すブロック図。
【図2】図1のパーソナルコンピュータにおける設計思考パターンに基づくフロー作成処理を説明するフローチャート。
【図3】図2の設計思考パターンに基づくフロー作成処理の際に用いられる設計思考パターンに基づく基本フローを示す図。
【図4】図2の設計思考パターンに基づくフロー作成処理の際に作成されるフローを示す図。
【図5】図2の設計思考パターンに基づくフロー作成処理の際に作成されるフローを示す図。
【図6】図1のパーソナルコンピュータにおける他の設計思考パターンに基づくフロー作成処理を説明するフローチャート。
【図7】図1のパーソナルコンピュータにおける設計思考パターンに基づくフロー作成処理を説明するフローチャート。
【図8】本発明に係るネットワークシステムの構成例を示す図。
【図9】図8のサーバの内部の構成を示すブロック図。
【図10】図1のパーソナルコンピュータと図9のサーバとの間で実行される設計思考パターンに基づくフロー作成処理での、パーソナルコンピュータにおける処理を説明するフローチャート。
【図11】図1のパーソナルコンピュータと図9のサーバとの間で実行される設計思考パターンに基づくフロー作成処理での、サーバにおける処理を説明するフローチャート。
【図12】図1のパーソナルコンピュータと図9のサーバとの間で実行される設計思考パターンに基づくフロー作成処理での、パーソナルコンピュータにおける処理を説明するフローチャート。
【図13】図1のパーソナルコンピュータと図9のサーバとの間で実行される設計思考パターンに基づくフロー作成処理での、サーバにおける処理を説明するフローチャート。
【符号の説明】
【0048】
1…パーソナルコンピュータ、11…CPU、12…ROM、13…RAM、14…バス、15…入出力インタフェース、16…入力部、17…出力部、18…記憶部、19…通信部、20…ドライブ、21…磁気ディスク、22…光ディスク、23…光磁気ディスク、24…半導体メモリ、31…ネットワークシステム、32…ネットワーク、33…サーバ、41…CPU、42…ROM、43…RAM、44…バス、45…入出力インタフェース、46…入力部、47…出力部、48…記憶部、49…通信部、50…ドライブ、51…磁気ディスク、52…光ディスク、53…光磁気ディスク、54…半導体メモリ。
【技術分野】
【0001】
本発明は情報処理装置および情報処理方法、並びに情報処理プログラムに係り、特に、設計思考パターンに基づくフローを作成することができるようにした情報処理装置および情報処理方法、並びに情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ある特定の技術内容に限った場合、熟練の設計者は、一般に、特定の技術内容に関する設計におけるノウハウとして、ある程度概念化された設計思考パターンを有しているものである。これに対して、設計初心者は、熟練の設計者と異なり、このような設計思考パターンを蓄積できておらず、多くの場合、OJTを通じて、設計思考パターンの背景にある設計知識を徐々に獲得し、設計思考パターンを蓄積していく。
【0003】
近年、どのメーカに従事する設計者や技術者の間でも、技術承継やノウハウ承継などがそれほど適切に行われているわけではなく、技術承継やノウハウ承継を如何に効率的に、かつ適切に行うかが重要な問題となっている。
【0004】
なお、設計思考パターンなどの形成過程を支援する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。特許文献1に提案されている技術によれば、設計者が設計すべきものの要求、機能、および構造などの各思考形成過程を支援することが可能となる。
【特許文献1】特開2001−92872号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、熟練の設計者を含む個々の設計者が有する設計思考パターンの背景となる設計知識は、一般的に曖昧で、かつ、表現し難いものである。そのため、設計過程の結果、最終的に製品として外在的または内在的に残る設計知識以外のものを、ノウハウとして設計初心者などに適切に承継することは困難であるという課題があった。また、中堅設計者や熟練の設計者が、経験により日々蓄積される設計知識を設計思考パターンとして概念化・一般化した上で記録していくことは困難であるという課題があった。
【0006】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、設計思考パターンに基づくフローを簡単に作成し、作成されたフローを適切に記録することができる情報処理装置および情報処理方法、並びに情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の情報処理装置は、上述した課題を解決するために、設計思考パターンごとに予め作成された、設計思考パターンに基づく基本フローを記憶する第1の記憶手段と、第1の記憶手段により記憶されている基本フローを表示する表示手段と、基本フローに含まれる複数の工程のうちのいずれかの工程の前後に、副次的フローを挿入する際の挿入先の選択を受け付ける挿入先選択受付手段と、挿入先選択受付手段により選択が受け付けられた挿入先に、副次的フローを挿入する挿入手段と、挿入手段により挿入された副次的フローに記述するフローの内容情報の入力を受け付けるフロー内容情報入力受付手段と、フロー内容情報入力受付手段により入力が受け付けられたフロー内容情報が記述された副次的フローを、基本フローに関連付けて設計思考パターンに基づくフローとして記憶する第2の記憶手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
本発明の情報処理方法は、上述した課題を解決するために、予め作成された設計思考パターンに基づく複数の基本フローを記憶する第1の記憶ステップと、第1の記憶ステップの処理により記憶されている複数の基本フローのうちのいずれかの基本フローを表示する表示ステップと、基本フローに含まれる複数の工程のうちのいずれかの工程の前後に、副次的フローを挿入する際の挿入先の選択を受け付ける挿入先選択受付ステップと、挿入先選択受付ステップの処理により選択が受け付けられた挿入先に、副次的フローを挿入する挿入ステップと、挿入ステップの処理により挿入された副次的フローに記述するフローの内容情報の入力を受け付けるフロー内容情報入力受付ステップと、フロー内容情報入力受付ステップの処理により入力が受け付けられたフロー内容情報を有する副次的フローを、基本フローに関連付けて記憶する第2の記憶ステップとを含むことを特徴とする。
【0009】
本発明の情報処理プログラムは、上述した課題を解決するために、予め作成された設計思考パターンに基づく複数の基本フローを記憶する第1の記憶ステップと、第1の記憶ステップの処理により記憶されている複数の基本フローのうちのいずれかの基本フローを表示する表示ステップと、基本フローに含まれる複数の工程のうちのいずれかの工程の前後に、副次的フローを挿入する際の挿入先の選択を受け付ける挿入先選択受付ステップと、挿入先選択受付ステップの処理により選択が受け付けられた挿入先に、副次的フローを挿入する挿入ステップと、挿入ステップの処理により挿入された副次的フローに記述するフローの内容情報の入力を受け付けるフロー内容情報入力受付ステップと、フロー内容情報入力受付ステップの処理により入力が受け付けられたフロー内容情報を有する副次的フローを、基本フローに関連付けて記憶する第2の記憶ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、設計思考パターンに基づくフローを簡単に作成し、作成されたフローを適切に記録することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0012】
図1は、本発明に係る情報処理装置に適用可能なパーソナルコンピュータ1の内部の構成を表している。
【0013】
図1に示されるように、CPU11は、ROM12に記憶されているプログラム、または記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM13にはまた、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
【0014】
CPU11、ROM12、およびRAM13には、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インタフェース15が接続される。
【0015】
入出力インタフェース15には、キーボード、マウスなどによりなる入力部16、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)などよりなるディスプレイ、並びにスピーカなどよりなる出力部17、ハードディスクなどより構成される記憶部18、モデム、ターミナルアダプタ、およびネットワークインタフェース(いずれも図示せず)などより構成される通信部19が接続される。通信部19は、図示せぬネットワークを介して図示せぬサーバなどとの間で通信処理を行う。
【0016】
入出力インタフェース15には、必要に応じてドライブ20が接続され、磁気ディスク21(フロッピディスクを含む)、光ディスク22(CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク23(MD(Mini-Disk)を含む)、あるいは半導体メモリ24などが適宜装着され、それから読み出しコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部18にインストールされる。
【0017】
次に、図2のフローチャートを参照して、図1のパーソナルコンピュータ1における設計思考パターンに基づくフロー作成処理について説明する。この設計思考パターンに基づくフロー作成処理は、中堅設計者や熟練の設計者を含めた設計者が日々蓄積される設計知識を設計思考パターンとして概念化・一般化した上で記録していく場合に、設計者により入力部16が操作されることにより、設計思考パターンに基づくフロー作成処理を開始するとの指示が受け付けられることで、開始される。なお、図2のフローチャートの場合、例えば図3に示されるような電波設計に関する設計思考パターンに基づく基本フローを設計者が参照しながら、パーソナルコンピュータ1に設計思考パターンに基づくフロー作成処理を実行させ、設計者自らが行った設計行為に対応するフローの記録(登録)が行われる。
【0018】
ステップS1において、CPU11は、設計者により入力部16が操作されることにより、設計思考パターンに基づくフロー作成処理を開始するとの指示が受け付けられたか否かを判定し、設計思考パターンに基づくフロー作成処理を開始するとの指示が受け付けられたと判定するまで待機する。
【0019】
ステップS1においてCPU11は設計思考パターンに基づくフロー作成処理を開始するとの指示が受け付けられたと判定した場合、CPU11はステップS2で、出力部17を制御し、電波設計に関する設計思考パターンに基づく基本フローを表示させる。出力部17は、CPU11の制御に従い、電波設計に関する設計思考パターンに基づく基本フローを表示する。例えば図3に示される、電波設計に関する設計思考パターンに基づく基本フローが出力部17のディスプレイに表示される。
【0020】
図3に示される基本フローの場合、ステップS21に示される電波設計における基本情報の入力内容と、ステップS24またはS30に示される出力動作に至るまでの工程(ステップS22乃至S29までの工程)が予め基本フローとして作成されており、設計者は、自らが設計行為を行った際に、ステップS22乃至S29までの工程にてどのような判断をしたかを、パーソナルコンピュータ1に設計思考パターンに基づくフロー作成処理を実行させることで、記録(登録)させる。一般に、設計者が実際の製品に関して設計行為をする場合、設計者は基本フローには存在しない付随的な(副次的な)判断などを必要に応じて行うことが多い。そこで、以下に示される設計思考パターンに基づくフロー作成処理にて、基本フローには存在しない副次的フローの作成・記録を行う。
【0021】
ステップS3において、CPU11は、設計者により入力部16が操作されることにより、副次的フローを挿入する挿入先の選択が受け付けられたか否かを判定する。具体的には、例えば図3のステップS25とステップS26の工程の間にて、ステップS26のリスク抜き出し工程の前提として、過去のリスクと現在のリスクを比較する「比較工程」が副次的フローとして挿入される場合を想定する。この場合、副次的フローを挿入する挿入先として、図3のステップS25とステップS26の工程の間が選択される。このとき、設計者により入力部16が操作されることにより、副次的フローを挿入する挿入先の選択が受け付けられたと判定される。
【0022】
ステップS3においてCPU11が副次的フローを挿入する挿入先の選択が受け付けられたと判定した場合、CPU11はステップS4で、設計者により入力部16が操作されることにより、挿入する副次的フローの種類および数の指定を受け付ける。具体的には、例えば図3のステップS25とステップS26の工程の間にて、ステップS26のリスク抜き出し工程の前提として、過去のリスクと現在のリスクを比較する「比較工程」が副次的フローとして挿入される場合には、「比較工程」用の処理ボックス1つの指定が受け付けられる。なお、挿入する副次的フローの種類として、処理ボックス以外に、例えば判断ボックスなどの指定が受け付けられ、また、同時に2つ以上の処理ボックスなどの指定が受け付けられるようにしてもよい。
【0023】
ステップS5において、CPU11は、出力部17を制御し、指定が受け付けられた種類および数の副次的フローを、選択が受け付けられた挿入先に挿入する。例えば図4に示されるように、ステップS25とステップS26の工程の間に、ステップS31の工程の処理ボックスが副次的フローとして挿入される。
【0024】
ステップS6において、CPU11は、挿入された副次的フローに記述するフローの内容情報の入力を、挿入された副次的フロー上にて受け付ける。例えば図5に示されるように、「過去のリスクと比較する」や「メカニズムに基づいてリスクを算出する」などのフローの内容情報の入力が副次的フロー(ステップS31の工程の処理ボックス)上にて受け付けられる。
【0025】
ステップS7において、CPU11は、出力部17を制御し、フロー内容情報が記述された副次的フローの色調を、基本フローの色調と変えて表示させる。出力部17は、CPU11の制御に従い、フロー内容情報が記述された副次的フローの色調を、基本フローの色調と変えて表示する。例えば基本フローの色調が黒色の場合、フロー内容情報が記述された副次的フローの色調は赤色に変えられて表示される。これにより、例えば電波設計に関する設計思考パターンに基づく基本フローに、新たに副次的フローが付加された場合に、既存の基本フローと新たな副次的フローとを区別して表示するとともに、設計者に新たに付加された副次的フローであることを容易に認識させることができる。なお、副次的フローと基本フローの色調を異なる色調にするようにしたが、副次的フローと基本フローとを区別することができさえすればよく、例えば書体や太さを変えるようにしてもよい。
【0026】
ステップS8において、CPU11は、記憶部18のデータベースに、新たな副次的フローを基本フローと関連付けて設計思考パターンに基づくフローとして記憶させる。その後、処理はステップS3に戻り、ステップS3以降の処理が繰り返し実行される。
【0027】
一方、ステップS3においてCPU11が副次的フローを挿入する挿入先の選択が受け付けられていないと判定した場合、CPU11はステップS9で、設計者により入力部16が操作されることにより、設計思考パターンに基づくフロー作成処理を終了するとの指示が受け付けられたか否かを判定する。ステップS9においてCPU11が設計思考パターンに基づくフロー作成処理を終了するとの指示が受け付けられていないと判定した場合、処理はステップS3に戻り、ステップS3以降の処理が繰り返し実行される。これにより、例えば図3のステップS22乃至S29までの工程の間に、必要に応じて新たな副次的フローが付加されて表示される。
【0028】
ステップS9においてCPU11が設計思考パターンに基づくフロー作成処理を終了するとの指示が受け付けられたと判定した場合、設計思考パターンに基づくフロー作成処理は終了する。
【0029】
本発明の実施形態においては、設計思考パターンごとに予め作成された、設計思考パターンに基づく基本フローを記憶し、記憶部18に記憶されている基本フローを表示し、基本フローに含まれる複数の工程のうちのいずれかの工程の前後に、副次的フローを挿入する際の挿入先の選択を受け付け、選択が受け付けられた挿入先に、副次的フローを挿入し、挿入された副次的フローに記述するフローの内容情報の入力を受け付け、フロー内容情報入力受付手段により入力が受け付けられたフロー内容情報が記述された副次的フローを、基本フローに関連付けて設計思考パターンに基づくフローとして記憶することができる。
【0030】
これにより、この設計思考パターンに基づくフロー作成処理は、中堅設計者や熟練の設計者を含めた設計者が日々蓄積される設計知識を設計思考パターンとして概念化・一般化した上で記録していく場合に、設計思考パターンに基づくフローを簡単に作成し、作成されたフローを適切に記録することができる。従って、これまで一般的に曖昧でかつ表現し難いものであった設計知識を、日々の蓄積に応じて的確に整理するとともに、その後の設計行為において好適に再利用することが可能となる。
【0031】
なお、図6のフローチャートに示されるように、ステップS48にてCPU11が、設計者により入力部16が操作されることで、フロー作成基礎条件情報(例えばフロー作成日時や、製品内容、製品番号、測定方法、測定装置などに関する情報)の入力を受け付け、ステップS49にてCPU11が、記憶部18のデータベースに、このフロー作成基礎条件情報とともに新たな副次的フローを基本フローと関連付けて記憶させるようにしてもよい。
【0032】
なお、図2または図6のフローチャートを用いて作成された設計思考パターンに基づくフローを、他の設計者がこれまでに作成された既存のフロー例として再利用するようにしてもよい。特に、設計初心者は、熟練の設計者と異なり、このような設計思考パターンを蓄積できておらず、多くの場合、OJTを通じて設計思考パターンを蓄積していくが、熟練の設計者などによりすでに作成された既存のフローを参考にして再利用することで、最終的に製品として外在的または内在的に残る設計知識以外のものを、ノウハウとして設計初心者などに適切に承継することが可能となる。この方法を用いた設計思考パターンに基づくフロー作成処理は、図7のフローチャートに示されている。なお、図7のステップS61、およびステップS65乃至S71の処理は、図2のステップS1およびS3乃至S9の処理と同様であり、その説明は繰り返しになるので適宜省略する。
【0033】
図7に示されるように、ステップS62において、CPU11は、設計者により入力部16が操作されることにより、記憶部18に記憶されている複数の設計思考パターンに基づくフローの中から、いずれかの設計思考パターンに基づくフローを検索するための検索項目情報(例えば設計者名やフロー作成日時、基本フローや副次的フローに記述されたフローの内容に含まれるキーワードなどに関する情報)の入力を受け付ける。ステップS63において、CPU11は、入力が受け付けられた検索項目情報に基づいて、記憶部18により記憶されている複数の前記設計思考パターンに基づくフローの中から、いずれかの前記設計思考パターンに基づくフローを検索し、ステップS64で出力部17を制御し、検索された設計思考パターンに基づくフローを表示する。このとき、フロー作成時点ですでに付加された副次的フローは、基本フローの色調(例えば黒色など)とは異なる色調(例えば赤色など)で表示される。このとき、例えばフロー作成基礎条件情報(例えばフロー作成日時や、製品内容、製品番号、測定方法、測定装置などに関する情報)も同時に表示するようにしてもよい。その後、処理はステップS65に進み、ステップS65以降の処理が実行される。なお、ステップS69においてさらに新たに付加された副次的フローに関しては、既存の副次的フローと区別するため、例えば黄色などの異なる色調で表示されるようにしてもよいし、既存の副次的フローの色調と同じ赤色で表示するようにしてもよい。
【0034】
これにより、設計初心者などが、他の設計者がこれまでに作成された既存のフロー例として有効に再利用することができ、全ての設計者間において設計思考パターンの共有化を好適に、かつ簡単に図ることができる。
【0035】
ところで、設計初心者などが、他の設計者がこれまでに作成された既存のフロー例として有効に再利用し、全ての設計者間において設計思考パターンの共有化をより効率的に行うには、例えば図8に示されるように、作成された基本フローや既存フローをサーバ33で管理し、そのサーバ33にネットワーク32(例えばLANやWAN、インターネットなどの種々のネットワーク)を介して各パーソナルコンピュータ1(設計者が保有するパーソナルコンピュータ1−1乃至1−n)からアクセスし、基本フローや既存フローを利用するようにしてもよい。なお、図9は、本発明に係る情報管理装置に適用可能なサーバ33の内部の構成を表しており、図1のパーソナルコンピュータ1の構成と基本的には同様であり、その説明は繰り返しになるので省略する。
【0036】
図10のフローチャートを参照して、図1のパーソナルコンピュータ1と図9のサーバ33との間で実行される設計思考パターンに基づくフロー作成処理での、パーソナルコンピュータ1における処理について説明する。
【0037】
ステップS82において、CPU11は、通信部19を制御し、基本フローの表示要求をサーバ33にネットワーク32を介して送信させる。通信部19は、CPU11の制御に従い、基本フローの表示要求をサーバ33にネットワーク32を介して送信する。ステップS83において、通信部19は、ネットワーク32を介して、基本フローに関するデータをサーバ33から受信し、受信された基本フローに関するデータをCPU11に供給する。その後、処理はステップS84に進み、ステップS84にて基本フローの表示処理が実行される。
【0038】
そして、ステップS90において、CPU11は、通信部19を制御し、副次的フローと基本フローとを関連付けたデータとしてサーバ33にネットワーク32を介して送信させる。通信部19は、CPU11の制御に従い、副次的フローと基本フローとを関連付けたデータとしてサーバ33にネットワーク32を介して送信する。
【0039】
次に、図11のフローチャートを参照して、図1のパーソナルコンピュータ1と図9のサーバ33との間で実行される設計思考パターンに基づくフロー作成処理での、サーバ33における処理について説明する。
【0040】
ステップS101において、通信部49は、ネットワーク32を介して、基本フローの表示要求をパーソナルコンピュータ1から受信し、受信された基本フローの表示要求をCPU41に供給する。ステップS102において、CPU41は、通信部49から供給された基本フローの表示要求に従い、所定の基本フローを記憶部48から読み出すとともに、通信部49を制御し、読み出された基本フローに関するデータをパーソナルコンピュータ1にネットワーク32を介して送信させる。通信部49は、CPU41の制御に従い、読み出された基本フローに関するデータをパーソナルコンピュータ1にネットワーク32を介して送信する。
【0041】
ステップS103において、通信部49は、ネットワーク32を介して、副次的フローと基本フローとを関連付けたデータとしてパーソナルコンピュータ1から受信し、受信されたこれらのデータをCPU41に供給する。ステップS104において、CPU41は、記憶部48に、副次的フローと基本フローとを関連付けたデータを順次記憶させる。
【0042】
なお、既存のフローを利用する場合におけるパーソナルコンピュータ1やサーバ33での処理は、図12および図13のフローチャートに示されており、その説明は繰り返しになるので省略する。
【0043】
これにより、多くの設計者が、これまで一般的に曖昧でかつ表現し難いものであった設計知識を、日々の蓄積に応じてより的確に整理するとともに、より多くの設計者が同時に、その後の設計行為においてより好適に再利用することが可能となる。
【0044】
なお、本発明は、パーソナルコンピュータ1以外にも、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯型ゲーム機、携帯型音楽再生機、携帯型動画再生機、その他の情報処理装置にも適用することができる。
【0045】
また、本発明の実施形態において説明した一連の処理は、ソフトウェアにより実行させることもできるが、ハードウェアにより実行させることもできる。
【0046】
さらに、本発明の実施形態では、フローチャートのステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理の例を示したが、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別実行される処理をも含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明に係る情報処理装置に適用可能なパーソナルコンピュータの内部の構成を示すブロック図。
【図2】図1のパーソナルコンピュータにおける設計思考パターンに基づくフロー作成処理を説明するフローチャート。
【図3】図2の設計思考パターンに基づくフロー作成処理の際に用いられる設計思考パターンに基づく基本フローを示す図。
【図4】図2の設計思考パターンに基づくフロー作成処理の際に作成されるフローを示す図。
【図5】図2の設計思考パターンに基づくフロー作成処理の際に作成されるフローを示す図。
【図6】図1のパーソナルコンピュータにおける他の設計思考パターンに基づくフロー作成処理を説明するフローチャート。
【図7】図1のパーソナルコンピュータにおける設計思考パターンに基づくフロー作成処理を説明するフローチャート。
【図8】本発明に係るネットワークシステムの構成例を示す図。
【図9】図8のサーバの内部の構成を示すブロック図。
【図10】図1のパーソナルコンピュータと図9のサーバとの間で実行される設計思考パターンに基づくフロー作成処理での、パーソナルコンピュータにおける処理を説明するフローチャート。
【図11】図1のパーソナルコンピュータと図9のサーバとの間で実行される設計思考パターンに基づくフロー作成処理での、サーバにおける処理を説明するフローチャート。
【図12】図1のパーソナルコンピュータと図9のサーバとの間で実行される設計思考パターンに基づくフロー作成処理での、パーソナルコンピュータにおける処理を説明するフローチャート。
【図13】図1のパーソナルコンピュータと図9のサーバとの間で実行される設計思考パターンに基づくフロー作成処理での、サーバにおける処理を説明するフローチャート。
【符号の説明】
【0048】
1…パーソナルコンピュータ、11…CPU、12…ROM、13…RAM、14…バス、15…入出力インタフェース、16…入力部、17…出力部、18…記憶部、19…通信部、20…ドライブ、21…磁気ディスク、22…光ディスク、23…光磁気ディスク、24…半導体メモリ、31…ネットワークシステム、32…ネットワーク、33…サーバ、41…CPU、42…ROM、43…RAM、44…バス、45…入出力インタフェース、46…入力部、47…出力部、48…記憶部、49…通信部、50…ドライブ、51…磁気ディスク、52…光ディスク、53…光磁気ディスク、54…半導体メモリ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
設計思考パターンごとに予め作成された、設計思考パターンに基づく基本フローを記憶する第1の記憶手段と、
前記第1の記憶手段により記憶されている前記基本フローを表示する表示手段と、
前記基本フローに含まれる複数の工程のうちのいずれかの工程の前後に、副次的フローを挿入する際の挿入先の選択を受け付ける挿入先選択受付手段と、
前記挿入先選択受付手段により選択が受け付けられた挿入先に、前記副次的フローを挿入する挿入手段と、
前記挿入手段により挿入された前記副次的フローに記述するフローの内容情報の入力を受け付けるフロー内容情報入力受付手段と、
前記フロー内容情報入力受付手段により入力が受け付けられたフロー内容情報が記述された前記副次的フローを、前記基本フローに関連付けて設計思考パターンに基づくフローとして記憶する第2の記憶手段とを備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記表示手段は、前記基本フローに付加された前記副次的フローを、前記基本フローの色調と異なる色調で表示することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記挿入手段により挿入先に挿入される前記副次的フローの種類および数の指定を受け付ける副次的フロー指定受付手段をさらに備え、
前記挿入手段は、前記副次的フロー指定受付手段により指定が受け付けられた種類および数の前記副次的フローを、前記挿入先に挿入することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第2の記憶手段により記憶されている複数の設計思考パターンに基づくフローの中から、いずれかの前記設計思考パターンに基づくフローを検索するための検索項目情報の入力を受け付ける検索項目情報入力受付手段と、
前記検索項目情報入力受付手段により入力が受け付けられた前記検索項目情報に基づいて、前記第2の記憶手段により記憶されている複数の前記設計思考パターンに基づくフローの中から、いずれかの前記設計思考パターンに基づくフローを検索する検索手段とをさらに備え、
前記表示手段は、前記検索手段により検索された前記設計思考パターンに基づくフローを表示することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
予め作成された設計思考パターンに基づく複数の基本フローを記憶する第1の記憶ステップと、
前記第1の記憶ステップの処理により記憶されている複数の前記基本フローのうちのいずれかの前記基本フローを表示する表示ステップと、
前記基本フローに含まれる複数の工程のうちのいずれかの工程の前後に、副次的フローを挿入する際の挿入先の選択を受け付ける挿入先選択受付ステップと、
前記挿入先選択受付ステップの処理により選択が受け付けられた挿入先に、前記副次的フローを挿入する挿入ステップと、
前記挿入ステップの処理により挿入された前記副次的フローに記述するフローの内容情報の入力を受け付けるフロー内容情報入力受付ステップと、
前記フロー内容情報入力受付ステップの処理により入力が受け付けられたフロー内容情報を有する前記副次的フローを、前記基本フローに関連付けて記憶する第2の記憶ステップとを含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項6】
予め作成された設計思考パターンに基づく複数の基本フローを記憶する第1の記憶ステップと、
前記第1の記憶ステップの処理により記憶されている複数の前記基本フローのうちのいずれかの前記基本フローを表示する表示ステップと、
前記基本フローに含まれる複数の工程のうちのいずれかの工程の前後に、副次的フローを挿入する際の挿入先の選択を受け付ける挿入先選択受付ステップと、
前記挿入先選択受付ステップの処理により選択が受け付けられた挿入先に、前記副次的フローを挿入する挿入ステップと、
前記挿入ステップの処理により挿入された前記副次的フローに記述するフローの内容情報の入力を受け付けるフロー内容情報入力受付ステップと、
前記フロー内容情報入力受付ステップの処理により入力が受け付けられたフロー内容情報を有する前記副次的フローを、前記基本フローに関連付けて記憶する第2の記憶ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項1】
設計思考パターンごとに予め作成された、設計思考パターンに基づく基本フローを記憶する第1の記憶手段と、
前記第1の記憶手段により記憶されている前記基本フローを表示する表示手段と、
前記基本フローに含まれる複数の工程のうちのいずれかの工程の前後に、副次的フローを挿入する際の挿入先の選択を受け付ける挿入先選択受付手段と、
前記挿入先選択受付手段により選択が受け付けられた挿入先に、前記副次的フローを挿入する挿入手段と、
前記挿入手段により挿入された前記副次的フローに記述するフローの内容情報の入力を受け付けるフロー内容情報入力受付手段と、
前記フロー内容情報入力受付手段により入力が受け付けられたフロー内容情報が記述された前記副次的フローを、前記基本フローに関連付けて設計思考パターンに基づくフローとして記憶する第2の記憶手段とを備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記表示手段は、前記基本フローに付加された前記副次的フローを、前記基本フローの色調と異なる色調で表示することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記挿入手段により挿入先に挿入される前記副次的フローの種類および数の指定を受け付ける副次的フロー指定受付手段をさらに備え、
前記挿入手段は、前記副次的フロー指定受付手段により指定が受け付けられた種類および数の前記副次的フローを、前記挿入先に挿入することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第2の記憶手段により記憶されている複数の設計思考パターンに基づくフローの中から、いずれかの前記設計思考パターンに基づくフローを検索するための検索項目情報の入力を受け付ける検索項目情報入力受付手段と、
前記検索項目情報入力受付手段により入力が受け付けられた前記検索項目情報に基づいて、前記第2の記憶手段により記憶されている複数の前記設計思考パターンに基づくフローの中から、いずれかの前記設計思考パターンに基づくフローを検索する検索手段とをさらに備え、
前記表示手段は、前記検索手段により検索された前記設計思考パターンに基づくフローを表示することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
予め作成された設計思考パターンに基づく複数の基本フローを記憶する第1の記憶ステップと、
前記第1の記憶ステップの処理により記憶されている複数の前記基本フローのうちのいずれかの前記基本フローを表示する表示ステップと、
前記基本フローに含まれる複数の工程のうちのいずれかの工程の前後に、副次的フローを挿入する際の挿入先の選択を受け付ける挿入先選択受付ステップと、
前記挿入先選択受付ステップの処理により選択が受け付けられた挿入先に、前記副次的フローを挿入する挿入ステップと、
前記挿入ステップの処理により挿入された前記副次的フローに記述するフローの内容情報の入力を受け付けるフロー内容情報入力受付ステップと、
前記フロー内容情報入力受付ステップの処理により入力が受け付けられたフロー内容情報を有する前記副次的フローを、前記基本フローに関連付けて記憶する第2の記憶ステップとを含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項6】
予め作成された設計思考パターンに基づく複数の基本フローを記憶する第1の記憶ステップと、
前記第1の記憶ステップの処理により記憶されている複数の前記基本フローのうちのいずれかの前記基本フローを表示する表示ステップと、
前記基本フローに含まれる複数の工程のうちのいずれかの工程の前後に、副次的フローを挿入する際の挿入先の選択を受け付ける挿入先選択受付ステップと、
前記挿入先選択受付ステップの処理により選択が受け付けられた挿入先に、前記副次的フローを挿入する挿入ステップと、
前記挿入ステップの処理により挿入された前記副次的フローに記述するフローの内容情報の入力を受け付けるフロー内容情報入力受付ステップと、
前記フロー内容情報入力受付ステップの処理により入力が受け付けられたフロー内容情報を有する前記副次的フローを、前記基本フローに関連付けて記憶する第2の記憶ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2009−169754(P2009−169754A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−8327(P2008−8327)
【出願日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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