説明

情報処理装置及び情報処理プログラム

【課題】文書内の領域の画像を表示する場合に、1つの文書内で領域を指定することによって、他の文書において該当する領域の画像を表示するようにした情報処理装置を提供する。
【解決手段】情報処理装置の文書受付手段は、複数の文書を受け付け、縮小表示手段は、前記文書受付手段によって受け付けられた文書を縮小して表示し、領域指定手段は、前記縮小表示手段によって表示されている複数の文書のうちの1つの文書に対して領域を指定し、領域画像生成手段は、前記縮小表示手段によって表示されている文書の大きさに基づいて、前記文書受付手段によって受け付けられた複数の文書に対して、前記領域指定手段によって指定された領域に該当する画像を生成し、領域画像表示手段は、前記領域画像生成手段によって生成された画像を、前記縮小表示手段によって表示されている該画像に対応する文書の位置に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、デジタルスチルカメラやカメラ付き携帯電話等で撮影された大量の画像に対して、撮影場所や日時、人物などの画像が保有する属性情報をもとに、複数の分類を同時に表示し、目的の画像を速やかに取り出すことを課題とし、デジタルスチルカメラや携帯電話等で撮影された属性情報付きの大量画像を管理・閲覧する装置にページの概念を導入し、複数の分類種別間及び各画像間で適切にソート処理を施した状態で同時表示することにより、階層関係をもった分類種別間及び、画像間の相対関係の把握とそれらの間での表示対象画像の切替え等のブラウジング操作が容易となり、所望の画像を速やかに抽出・閲覧することが可能となったことが開示されている。
【0003】
また、特許文献2には、同一の画像データから複数の部分の画像を同時に表示することができるようにすることを課題とし、画像表示装置は、表示領域に表示させる抽出マップ領域を特定し、予め登録されている水平ガイド領域のうち、抽出マップ領域とX座標軸における範囲が同じ範囲の抽出水平ガイド領域を特定し、予め登録されている水平ガイド領域のうち、抽出マップ領域とY座標軸における範囲が同じ範囲の抽出垂直ガイド領域を特定し、画像表示装置は、特定した各領域の画像データを全体画像データから抽出し、抽出した画像データに基づく画像を表示することが開示されている。
【0004】
また、特許文献3には、指定されたフォルダー又はサブフォルダー内に格納されたサブフォルダー又は電子ファイルを一覧表示する際、所定領域での限られた数のサムネイルの一覧表示と、所定領域でのサムネイルのない多数のファイル名の一覧表示とを同時に表示することが可能な情報表示装置、情報表示方法、情報表示プログラム、及び内視鏡システムを提供することを課題とし、コンピュータで処理可能な電子ファイル又は電子ファイルを記録媒体上で概念的に記録する場所を示すフォルダーを表示する情報表示装置であって、階層的に管理されたフォルダーを第1の表示領域に階層表示する手段と、階層表示されたフォルダーのうち指定されたフォルダー内の電子ファイルをサムネイル形式で第2の領域に一覧表示する手段と、階層表示されたフォルダーのうち指定されたフォルダー内の電子ファイルをファイル名形式で第3の領域に一覧表示する手段とを備えることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−202635号公報
【特許文献2】特開2006−301421号公報
【特許文献3】特開2008−305240号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、文書内の領域の画像を表示する場合に、1つの文書内で領域を指定することによって、他の文書において該当する領域の画像を表示するようにした情報処理装置及び情報処理プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
請求項1の発明は、複数の文書を受け付ける文書受付手段と、前記文書受付手段によって受け付けられた文書を縮小して表示する縮小表示手段と、前記縮小表示手段によって表示されている複数の文書のうちの1つの文書に対して領域を指定する領域指定手段と、前記縮小表示手段によって表示されている文書の大きさに基づいて、前記文書受付手段によって受け付けられた複数の文書に対して、前記領域指定手段によって指定された領域に該当する画像を生成する領域画像生成手段と、前記領域画像生成手段によって生成された画像を、前記縮小表示手段によって表示されている該画像に対応する文書の位置に表示する領域画像表示手段を具備することを特徴とする情報処理装置である。
【0008】
請求項2の発明は、前記領域指定手段は、利用者の操作に応じて、領域を指定し、前記領域画像生成手段は、前記領域指定手段による利用者の操作の途中での領域における画像を生成し、前記領域画像表示手段は、前記領域指定手段による利用者の操作の途中での前記領域画像生成手段によって生成された画像を表示することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
【0009】
請求項3の発明は、前記文書受付手段によって受け付けられる文書のうち少なくとも1つは複数のページを有しており、前記領域指定手段によって指定された領域が2ページ目以降の場合、前記領域画像生成手段は、各文書の該当するページにおける領域の画像を生成することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置である。
【0010】
請求項4の発明は、前記領域指定手段によって指定された領域が回転させた前記文書における領域である場合、前記領域画像生成手段は、回転させた各文書における該当する領域の画像を生成することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置である。
【0011】
請求項5の発明は、前記文書受付手段は、複数の文書を受け付けて第1の文書群とする第1の文書受付手段と複数の文書を受け付けて第2の文書群とする第2の文書受付手段を含み、前記領域画像表示手段によって表示されている画像の文書を前記第1の文書群から前記第2の文書群へ複写又は移動した場合は、該第2の文書群において、前記領域画像表示手段は、該第1の文書群における文書の画像を表示することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置である。
【0012】
請求項6の発明は、前記領域画像表示手段によって表示されている画像の文書を前記第1の文書群から前記第2の文書群へ複写又は移動した場合は、該第2の文書群において、前記領域画像生成手段は、複写又は移動された文書以外の該第2の文書群に対して、該複写又は移動された文書の表示されている領域と同等の画像を生成し、前記領域画像表示手段は、前記第2の文書群において、前記領域画像生成手段によって生成された画像を表示することを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置である。
【0013】
請求項7の発明は、前記文書受付手段は、複数の文書を受け付けて第1の文書群とする第1の文書受付手段と複数の文書を受け付けて第2の文書群とする第2の文書受付手段を含み、前記領域画像表示手段によって表示されている画像の前記第1の文書群に前記第2の文書群から文書が複写又は移動された場合は、前記領域画像生成手段は、該文書に対して、該第1の文書群において、前記領域指定手段によって指定された領域に該当する画像を生成し、前記領域画像表示手段は、前記第1の文書群において、前記領域画像生成手段によって生成された画像を表示することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理装置である。
【0014】
請求項8の発明は、コンピュータを、複数の文書を受け付ける文書受付手段と、前記文書受付手段によって受け付けられた文書を縮小して表示する縮小表示手段と、前記縮小表示手段によって表示されている複数の文書のうちの1つの文書に対して領域を指定する領域指定手段と、前記縮小表示手段によって表示されている文書の大きさに基づいて、前記文書受付手段によって受け付けられた複数の文書に対して、前記領域指定手段によって指定された領域に該当する画像を生成する領域画像生成手段と、前記領域画像生成手段によって生成された画像を、前記縮小表示手段によって表示されている該画像に対応する文書の位置に表示する領域画像表示手段として機能させることを特徴とする情報処理プログラムである。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の情報処理装置によれば、文書内の領域の画像を表示する場合に、1つの文書内で領域を指定することによって、他の文書において該当する領域の画像を表示することができる。
【0016】
請求項2の情報処理装置によれば、利用者の操作の途中であっても、その操作に応じた他の文書の該当する領域の画像を表示することができる。
【0017】
請求項3の情報処理装置によれば、指定された文書内の領域が2ページ目以降にある場合、他の文書において該当するページにおける文書内の領域の画像を表示することができる。
【0018】
請求項4の情報処理装置によれば、文書を回転させた場合、他の文書において該当する回転させた文書内の領域の画像を表示することができる。
【0019】
請求項5の情報処理装置によれば、文書を複写又は移動した場合、複写又は移動した先で、当該文書を複写又は移動する前の表示形態に基づいて文書内の領域の画像を表示することができる。
【0020】
請求項6の情報処理装置によれば、文書を複写又は移動した場合、複写又は移動した先にある文書群に対しても、当該文書を複写又は移動する前の表示形態に基づいて文書内の領域の画像を表示することができる。
【0021】
請求項7の情報処理装置によれば、文書内の領域の画像を表示している文書群に、文書を複写又は移動した場合、複写又は移動した文書に対しても複写又は移動先の表示形態に基づいて文書内の領域の画像を表示することができる。
【0022】
請求項8の情報処理プログラムによれば、文書内の領域の画像を表示する場合に、1つの文書内で領域を指定することによって、他の文書において該当する領域の画像を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図である。
【図2】本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
【図3】サムネイル画像の表示の例を示す説明図である。
【図4】サムネイル画像に対して領域指定を行う処理例を示す説明図である。
【図5】部分領域画像の拡大表示の例を示す説明図である。
【図6】サムネイル画像に対して領域指定を行う処理例を示す説明図である。
【図7】サムネイル画像に対して領域指定を行う処理例を示す説明図である。
【図8】サムネイル画像に対して領域指定を行う処理例を示す説明図である。
【図9】領域指定を行っている場合の対象領域の画像の表示の例を示す説明図である。
【図10】対象範囲外に文書を複写した場合の表示例を示す説明図である。
【図11】2つの対象範囲内のサムネイル画像の表示例を示す説明図である。
【図12】一方の対象範囲内から他方の対象範囲内へ文書を複写した場合の表示例を示す説明図である。
【図13】表示形態情報テーブルのデータ構造例を示す説明図である。
【図14】本実施の形態を実現するコンピュータのハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図15】各サムネイル画像の拡大表示の例を示す説明図である。
【図16】サムネイル画像から文書を表示した場合の例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本実施の形態を説明する前に、本実施の形態を活用するサムネイル画像の表示について説明する。サムネイル画像とは、本来の文書を画面に表示させた場合の大きさではなく、縮小した画像を表示される画像であり、文書内容を一覧して表示するために行われるものである。
図3は、サムネイル画像の表示の例を示す説明図である。あるファイル内に格納されている文書のサムネイル画像を画面300に表示している例である。例えば、文書が図面のように大きなサイズの文書であり、複数の文書が版管理されている文書のように各文書の異なる部分が少ない場合は、サムネイル画像を表示したとしても、それぞれの相違部分が分かりにくい表示となってしまう。
そこで、サムネイル画像そのものを大きくして表示する場合がある。図15は、各サムネイル画像の拡大表示の例を示す説明図である。サムネイル画像の拡大表示では、画面300上に占めるサムネイル画像の領域そのものが大きくなってしまい、また、拡大率を上げないと相違部分を確認できないような文書の場合、拡大しすぎると1画面で表示できる文書の数が少なくなってしまう。
また、文書そのものを元の大きさで表示する場合がある。図16は、サムネイル画像から文書を表示した場合の例を示す説明図である。文書そのものを表示した場合、画面300内に占める文書表示領域1600が大きくなり、複数の文書を表示することが困難であり、また、1つ1つの文書を表示処理していかなければならい。
これらの表示は、例えば、利用者が、文書を格納すべき対象フォルダーに格納するために、その文書の内容を確認する場合等に用いられるものである。
【0025】
以下、図面に基づき本発明を実現するにあたっての好適な一実施の形態の例を説明する。
図1は、本実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図を示している。
なお、モジュールとは、一般的に論理的に分離可能なソフトウェア(コンピュータ・プログラム)、ハードウェア等の部品を指す。したがって、本実施の形態におけるモジュールはコンピュータ・プログラムにおけるモジュールのことだけでなく、ハードウェア構成におけるモジュールも指す。それゆえ、本実施の形態は、コンピュータ・プログラム、システム及び方法の説明をも兼ねている。ただし、説明の都合上、「記憶する」、「記憶させる」、これらと同等の文言を用いるが、これらの文言は、実施の形態がコンピュータ・プログラムの場合は、記憶装置に記憶させる、又は記憶装置に記憶させるように制御するの意である。また、モジュールは機能に一対一に対応していてもよいが、実装においては、1モジュールを1プログラムで構成してもよいし、複数モジュールを1プログラムで構成してもよく、逆に1モジュールを複数プログラムで構成してもよい。また、複数モジュールは1コンピュータによって実行されてもよいし、分散又は並列環境におけるコンピュータによって1モジュールが複数コンピュータで実行されてもよい。なお、1つのモジュールに他のモジュールが含まれていてもよい。また、以下、「接続」とは物理的な接続の他、論理的な接続(データの授受、指示、データ間の参照関係等)の場合にも用いる。
また、システム又は装置とは、複数のコンピュータ、ハードウェア、装置等がネットワーク(一対一対応の通信接続を含む)等の通信手段で接続されて構成されるほか、1つのコンピュータ、ハードウェア、装置等によって実現される場合も含まれる。「装置」と「システム」とは、互いに同義の用語として用いる。もちろんのことながら、「システム」には、人為的な取り決めである社会的な「仕組み」(社会システム)にすぎないものは含まない。「予め定められた」とは、対象としている処理の前に定まっていることをいい、本実施の形態による処理が始まる前はもちろんのこと、本実施の形態による処理が始まった後であっても、対象としている処理の前であれば、そのときの状況・状態に応じて、又はそれまでの状況・状態に応じて定まることの意を含めて用いる。
また、各モジュールによる処理毎に又はモジュール内で複数の処理を行う場合はその処理毎に、対象となる情報を記憶装置から読み込み、その処理を行った後に、処理結果を記憶装置に書き出すものである。したがって、処理前の記憶装置からの読み込み、処理後の記憶装置への書き出しについては、説明を省略する場合がある。なお、ここでの記憶装置としては、ハードディスク、RAM(Random Access Memory)、外部記憶媒体、通信回線を介した記憶装置、CPU(Central Processing Unit)内のレジスタ等を含んでいてもよい。
【0026】
本実施の形態である情報処理装置は、文書のサムネイル画像を表示するものであって、図1の例に示すように、対象文書選択モジュール110、縮小画像生成モジュール120、領域指定モジュール130、部分領域計算モジュール140、部分領域画像生成モジュール150、画像表示モジュール160を有している。
【0027】
対象文書選択モジュール110は、縮小画像生成モジュール120、部分領域計算モジュール140と接続されており、複数の文書を受け付ける。そして、この複数の文書を縮小画像生成モジュール120、部分領域計算モジュール140へ渡す。なお、文書とは、テキストデータ、図形データ、画像等のいずれか又はこれらの組み合わせによって構成される電子データであり、場合によっては動画、音声等の電子データを含み、記憶、編集及び検索等の対象となり、システム又は利用者間で個別の単位として交換できるものをいい、これらに類似するものを含む。複数の文書を受け付けるとは、具体例として、複数の文書を選択すること、複数の文書が格納されているフォルダーを指定すること等が含まれる。また、これらの文書の選択、フォルダーの指定は、利用者の操作によるものであってもよいし、予め定められたものであってもよい。また、文書を受け付けるとは、例えば、ハードディスク等の記憶媒体(コンピュータに内蔵されているものの他に、ネットワークを介して接続されているもの等を含む)に記憶されている文書を読み出すこと等が含まれ、文書が画像である場合には、さらに、スキャナ、カメラ等で画像を読み込むこと、ファックス等で通信回線を介して外部機器から画像を受信すること等が含まれる。画像は、2値画像、多値画像(カラー画像を含む)であってもよい。受け付ける文書は、1ページであってもよいし、複数ページであってもよい。また、文書の内容として、図面等の設計に用いられる文書、ビジネスに用いられる文書、広告宣伝用のパンフレット等であってもよい。
また、対象文書選択モジュール110は、複数の対象文書選択モジュールに分かれていてもよい。それぞれの対象文書選択モジュールは、複数の文書を受け付ける。なお、ここで、複数の対象文書選択モジュールに分かれているとは、複数の対象文書選択モジュールが物理的に複数存在することの他に、1つの対象文書選択モジュール110が時系列で複数の文書群を受け付けるようにしてもよい。例えば、1つの対象文書選択モジュールはフォルダーAを指定し、他の対象文書選択モジュールはフォルダーBを指定するようにしてもよいし、1つの対象文書選択モジュール110がフォルダーAを指定し、その後に、その対象文書選択モジュール110がフォルダーBを指定するようにしてもよい
【0028】
縮小画像生成モジュール120は、対象文書選択モジュール110、画像表示モジュール160と接続されており、対象文書選択モジュール110によって受け付けられた文書を縮小処理する。つまり、画面に表示するためのサムネイル画像を生成するものである。そして、縮小画像を画像表示モジュール160へ渡す。例えば、テキストデータ、図形データからなる文書の場合は、それらの表示用(印刷用であってもよい)の画像データを生成して、それを縮小するものである。縮小率は、予め定められた値であってもよいし、画面に表示するサムネイル画像のサイズが定まっている場合は、そのサムネイル画像に合わせるような縮小率とする。また、文書にサムネイル画像が既に付加されている場合(例えば、プロパティとして付加されている場合がある)は、そのサムネイル画像を抽出するようにしてもよい。
【0029】
画像表示モジュール160は、縮小画像生成モジュール120、部分領域画像生成モジュール150と接続されており、縮小画像生成モジュール120によって生成された縮小画像又は部分領域画像生成モジュール150によって生成された画像を画面に表示する。例えば、図3に示すようにサムネイル画像を表示する。表示とは、画面に表示することをいい、スクロールバー等を用いて、その画面の大きさ以上の領域に表示するようにしてもよい。また、部分領域画像生成モジュール150によって生成された画像を画面に表示する場合は、既に縮小画像生成モジュール120によって表示されているサムネイル画像に対応する文書の位置に表示する。つまり、サムネイル画像を部分領域画像生成モジュール150によって生成された画像に置き換えるものである。このために、部分領域画像生成モジュール150によって生成された画像の大きさは、サムネイル画像の大きさと同等のものであり、その表示位置もサムネイル画像の表示位置と同等のものである。
【0030】
また、画像表示モジュール160は、領域指定モジュール130による領域の指定が利用者の操作に応じて行われる場合は、部分領域画像生成モジュール150によって生成された利用者の操作の途中での領域の画像を画面に表示する。操作に合わせて他の文書についても、操作の途中での領域の画像を表示するものであり、いわゆるリアルタイムでの表示にするためのものである。
【0031】
また、画像表示モジュール160によって表示されている画像の文書を第1の文書群から第2の文書群へ複写又は移動した場合は、第2の文書群において、画像表示モジュール160は、第1の文書群における文書の画像を表示する。例えば、フォルダーAの文書を部分領域画像生成モジュール150によって生成された画像として画面に表示しており、フォルダーBの文書を縮小画像生成モジュール120によって生成されたサムネイル画像として同じ画面に表示している場合において、フォルダーA内の文書をフォルダーBに複写又は移動した場合に、そのフォルダーB内においても部分領域画像生成モジュール150によって生成された画像として画面に表示するものである。つまり、その複写又は移動した文書の表示形態そのままで、他の表示形態のところへ複写又は移動するものである。このために、表示形態に関する情報も文書とともに複写又は移動する。表示形態に関する情報は、表示形態情報テーブル1300として後述する。
【0032】
領域指定モジュール130は、部分領域計算モジュール140と接続されており、画像表示モジュール160によって表示されている複数の文書のうちの1つの文書に対して領域を指定する。そして、指定された領域を含む表示形態に関する情報を部分領域計算モジュール140へ渡す。画面には複数のサムネイル画像が表示されているが、その中の1つのサムネイル画像に対する領域指定である。領域指定は、利用者によるマウス、キーボード、タッチパネル等を用いた操作に応じて行われるものである。また、予め定められた領域を適用するようにしてもよい。また、この指定される領域は、既に画面に表示されているサムネイル画像の代わりに表示されるものである。また、利用者の操作等によるが、一般的には、他の文書との相違箇所を含むように領域が指定される。
また、指定が利用者の操作による場合は、領域を指定する場合に、ページを指定すること、画像を回転することができるようにしてもよい。
【0033】
部分領域計算モジュール140は、対象文書選択モジュール110、領域指定モジュール130、部分領域画像生成モジュール150と接続されており、領域指定モジュール130によって指定された領域を含む表示形態に関する情報を受け取って、対象文書選択モジュール110によって受け付けられた文書群の各文書について、サムネイル画像に変わる画像を生成するための各文書における表示形態に関する情報を算出する。そして、部分領域に関する計算結果を部分領域画像生成モジュール150へ渡す。画像表示モジュール160によって表示されている文書のサムネイル画像(縮小画像生成モジュール120によって生成された画像)の大きさに基づいて、対象文書選択モジュール110によって受け付けられた複数の文書の各々に対して、領域指定モジュール130によって指定された領域を含む表示形態に関する情報を計算する。
【0034】
複数の文書が同じ大きさ(例えば、A1サイズ等)であり、文書の向き(ポートレート(縦長表示)、ランドスケープ(横長表示))が同じあり、ページ数が同じである場合、領域指定モジュール130によって指定された領域と同じページの同じ領域を対象として表示形態に関する情報を生成するものである。したがって、指定された領域が2ページ目以降の場合、部分領域計算モジュール140は、各文書の該当するページにおける表示形態に関する情報を生成する。なお、該当するページとは、文書が同じページ数の場合は同じページであり、ページ数が異なる場合は、同じページがある場合はそのページ、同じページがない場合はページ数に合わせた相対的に同じページをいう。例えば、領域を指定した文書のページ数が20ページであり、領域を指定したページが10ページ目の場合、他の文書としてページ数が10ページのものの場合は、5ページ目を対象とする。表示形態に関する情報としては、例えば、表示形態情報テーブル1300として後述する。また、同様に、文書の大きさと向きが同じ場合は、指定された領域と同じ座標の領域でよいが、文書の大きさと向きのいずれか一方又は両方が異なる場合は相対的に同じ座標の領域となるようにする。
【0035】
また、部分領域計算モジュール140は、指定された領域が回転させた文書における領域である場合、回転させた各文書における該当する領域の画像を生成するようにしてもよい。例えば、領域を指定する文書を右に90度回転して領域を指定した場合は、他の文書も右に90度回転した場合における該当する表示形態に関する情報を計算する。
また、部分領域計算モジュール140は、領域指定モジュール130による領域の指定が利用者の操作に応じて行われる場合は、領域指定モジュール130による利用者の操作の途中での領域における表示形態に関する情報を生成するようにしてもよい。
【0036】
部分領域画像生成モジュール150は、部分領域計算モジュール140、画像表示モジュール160と接続されている。部分領域計算モジュール140によって計算された表示形態に関する情報に従って、各文書の指定された領域に該当する領域の画像を生成する。そして、生成した領域の画像を画像表示モジュール160へ渡す。
また、部分領域画像生成モジュール150は、領域指定モジュール130による領域の指定が利用者の操作に応じて行われる場合は、部分領域計算モジュール140による利用者の操作の途中での領域における表示形態に関する情報を用いてその領域の画像を生成する。
【0037】
また、画像表示モジュール160によって表示されている画像の文書を第1の文書群から第2の文書群へ複写又は移動した場合は、第2の文書群において、部分領域画像生成モジュール150は、複写又は移動された文書以外の第2の文書群に対して、その複写又は移動された文書の表示されている領域と同等の画像を生成する。例えば、フォルダーAの文書を部分領域画像生成モジュール150によって生成された画像として画面に表示しており、フォルダーBの文書を縮小画像生成モジュール120によって生成されたサムネイル画像として同じ画面に表示している場合において、フォルダーA内の文書をフォルダーBに複写又は移動した場合に、そのフォルダーB内においても部分領域画像生成モジュール150によって生成された画像として画面に表示し、さらに、フォルダーB内の文書もフォルダーA内の文書と同等にするものである。つまり、その複写又は移動した文書の表示形態そのままで、他の表示形態のところへ複写又は移動し、さらに、複写又は移動した先の文書の表示形態を複写又は移動した文書の表示形態に変更するものである。このために、表示形態に関する情報も文書とともに複写又は移動し、部分領域画像生成モジュール150が、その表示形態に従って、複写又は移動先の文書に対して領域の画像を生成するものである。表示形態に関する情報は、表示形態情報テーブル1300として後述する。そしてその後、画像表示モジュール160は、第2の文書群において、部分領域画像生成モジュール150によって生成された画像を表示する。
【0038】
画像表示モジュール160によって表示されている画像の第1の文書群に第2の文書群から文書が複写又は移動された場合は、部分領域画像生成モジュール150は、その複写又は移動された文書に対して、第1の文書群において、領域指定モジュール130によって指定された領域に該当する画像を生成する。例えば、フォルダーAの文書を部分領域画像生成モジュール150によって生成された画像として画面に表示しており、フォルダーBの文書を縮小画像生成モジュール120によって生成されたサムネイル画像として同じ画面に表示している場合において、フォルダーB内の文書をフォルダーAに複写又は移動した場合に、複写又は移動した文書をそのフォルダーA内においては部分領域画像生成モジュール150によって生成された画像として画面に表示するものである。つまり、前述のものとは逆であり、文書を他の表示形態のところへ複写又は移動した場合に、その複写又は移動した文書の表示形態を複写又は移動した先の文書群の表示形態に変更するものである。このために、複写又は移動した先の文書の表示形態に関する情報に従って、部分領域画像生成モジュール150が、複写又は移動した文書に対して領域の画像を生成するものである。表示形態に関する情報は、表示形態情報テーブル1300として後述する。そしてその後、画像表示モジュール160は、第1の文書群において、部分領域画像生成モジュール150によって生成された画像を表示する。
【0039】
図2は、本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
ステップS202では、対象文書選択モジュール110が、対象文書を選択する。例えば、文書が格納されているフォルダーを指定することである。
ステップS204では、対象文書選択モジュール110が、表示操作を確認する。選択した文書を表示することを確認する。表示することを確認できた場合は、ステップS206へ進む。
ステップS206では、領域指定モジュール130が、領域拡大操作か否かを判断し、領域拡大操作の場合はステップS210へ進み、それ以外の場合はステップS208へ進む。なお、最初の表示の場合は、一般的にサムネイル画像をデフォルトとして表示するために、ステップS208へ進む。
【0040】
ステップS208では、縮小画像生成モジュール120が、通常のサムネイル画像を生成する。
ステップS210では、領域指定モジュール130が、操作UIを表示する。
ステップS212では、領域指定モジュール130が、部分領域が指定されたか否かを判断し、指定された場合はステップS214へ進み、それ以外の場合はステップS208へ進む。
ステップS214では、部分領域計算モジュール140が、表示する部分領域を計算する。
ステップS216では、部分領域画像生成モジュール150が、部分領域の画像を生成する。
ステップS218では、画像表示モジュール160が、ステップS208又はステップS216で生成された画像を表示位置に表示する。
【0041】
図3は、サムネイル画像の表示の例を示す説明図である。対象文書選択モジュール110によって選択された文書群から縮小画像生成モジュール120がサムネイル画像を生成して、画像表示モジュール160が画面300に表示したものである。図2の例では、フローチャート内のステップS208、ステップS218の処理例を示すものである。
【0042】
図4は、サムネイル画像に対して領域指定を行う処理例を示す説明図である。領域指定モジュール130は、サムネイル画像として表示されている対象文書400に対して、領域指定マーク410を表示させ、利用者の操作に応じて、サムネイル画像の代わりに表示させる領域を指定するものである。領域指定マーク410の矩形で囲まれた領域を表示させたい画像として指定するものである。この例は、図面の右下にある図面番号等が記載されている領域を指定しているものである。また、文書の種類に応じて、予め定められた領域を指定してもよい。例えば、図面の場合であれば右下領域にある図面番号、契約書の場合であれば中央上部の契約者名、伝票の場合であれば右上の金額等であってもよい。
【0043】
そして、このように指定された領域を、部分領域計算モジュール140は、表示形態に関する情報として抽出する。表示形態に関する情報の具体例として、図13に表示形態情報テーブル1300のデータ構造例を示す。
表示形態情報テーブル1300は、文書ID欄1310、ページサイズ欄1320、ページ向き欄1330、ページ数欄1340、対象部分領域欄1350、表示サイズ欄1360、表示ページ欄1370、サムネイル画像欄1380を有している。文書ID欄1310は、対象文書400を一意に識別できる文書ID(IDentification)を記憶する。文書IDの他に文書名等であってもよい。ページサイズ欄1320は、対象文書400のページサイズを記憶する。また、異なるページサイズを含む文書に対応するために、ページ毎にページサイズを記憶するようにしてもよい。ページ向き欄1330は、対象文書400のページ向きを記憶する。また、異なるページ向きを含む文書に対応するために、ページ毎にページ向きを記憶するようにしてもよい。ページ数欄1340は、対象文書400のページ数を記憶する。対象部分領域欄1350は、領域指定マーク410によって指定された領域を記憶する。より具体的には、矩形領域の左上座標、幅、高さを記憶する。もちろん、矩形領域の左上座標、右下座標の組み合わせ等であってもよい。表示サイズ欄1360は、対象文書400を画面300内で表示する場合のサイズ(幅、高さ)を記憶する。表示ページ欄1370は、領域指定マーク410によって指定された領域が含まれているページを記憶する。図4の例の場合は、表示ページ欄1370に「1」を記憶する。サムネイル画像欄1380は、縮小画像生成モジュール120によって生成された対象文書400のサムネイル画像を記憶する。また、そのサムネイル画像を記憶している記憶装置内のアドレス(URL:Uniform Resource Locator)等であってもよい。
【0044】
図5は、部分領域画像の拡大表示の例を示す説明図である。図4の例に示した領域指定マーク410によって指定された領域について、部分領域画像生成モジュール150が各文書の該当する領域の画像を生成し、画像表示モジュール160がその画像を画面300に表示した例である。なお、拡大表示と記載したが、サムネイル画像に比べると拡大して表示しているとの意であって、文書内のその領域の画像を必ずしも拡大しているわけではなく、その領域のサイズとしては、縮小/そのまま/拡大の場合がある。なお、図3に例示したサムネイル画像の表示と比べて分かるように、サムネイル画像の大きさ、その表示位置は変更していない。つまり、画像表示モジュール160は、既にサムネイル画像を表示している場合のその位置、大きさに、各々の文書の部分領域画像生成モジュール150によって生成された領域の画像を表示している。
【0045】
図6は、サムネイル画像に対して領域指定を行う処理例を示す説明図である。領域指定モジュール130は、対象文書400に対して、領域指定マーク410の他に、前ページボタン610、次ページボタン620、回転ボタン630を表示するようにしてもよい。そして、前ページボタン610、次ページボタン620に対する利用者の操作によって領域指定するページの変更を行ったり、回転ボタン630に対する利用者の操作によってページの回転を行ってページの向きを変更したりしてもよい。そして、ページの変更は表示形態情報テーブル1300の表示ページ欄1370に反映され、ページの向きの変更はページ向き欄1330に反映される。もちろん、領域指定マーク410による変更は対象部分領域欄1350に反映される。
【0046】
図7は、サムネイル画像に対して領域指定を行う処理例を示す説明図である。領域指定モジュール130は、予め定められた領域を指定できる領域として選択できるようにしてもよい。例えば、図7に例示するように、対象文書400のサムネイル画像に対して選択可能領域720〜790を表示するようにしてもよい。そして、図7の例では、選択可能領域790を領域指定マーク710に対する利用者の操作によって選択した後の様子を示したものである。
【0047】
図8は、サムネイル画像に対して領域指定を行う処理例を示す説明図である。領域指定モジュール130は、拡大率を指定した後に、対象文書400のサムネイル画像上を、利用者の操作によって領域指定マーク810がドラッグした場合に、その領域指定マーク810の移動に合わせて、対象文書400内の対象領域を部分領域計算モジュール140が計算し、部分領域画像生成モジュール150によって領域の画像を生成し、画像表示モジュール160が表示するようにしてもよい。さらに、対象文書400のみならず、その他の文書の表示においても同じように、各文書の対象領域を部分領域計算モジュール140が計算し、部分領域画像生成モジュール150によって領域の画像を生成し、画像表示モジュール160が表示するようにしてもよい。図9は、領域指定を行っている場合の対象領域の画像の表示の例を示す説明図である。つまり、領域指定マーク810によって領域指定を行っている対象文書400のみならず、その他の文書に対しても該当する領域の画像を表示しているものである。なお、拡大率は、利用者の操作によって指定された値であってもよいし、予め定められた値であってもよい。また、領域指定している対象文書400のみならず、その他の文書に対しても指定途中での部分領域計算モジュール140、部分領域画像生成モジュール150、画像表示モジュール160による処理を行うようにしているが、この処理は、図4、6、7で例示した領域指定の方法において適用してもよい。
【0048】
図10は、対象範囲外に文書を複写した場合の表示例を示す説明図である。この例は、フォルダーAに格納されている文書を表示している対象範囲1010とフォルダーBに格納されている文書を表示している対象外範囲1020が画面300に表示されている場合を示したものである。そして、フォルダーBには何も文書がない状態(対象外範囲1020には文書が表示されていない状態)から、対象範囲1010内に表示されている対象文書1030を対象外範囲1020へ複写した後の状態を図10は例示している。ここで、対象範囲1010では、サムネイル画像ではなく、部分領域画像生成モジュール150が生成した領域の画像を表示している。そして、対象外範囲1020は、何も設定されていないデフォルトの状態であるので、縮小画像生成モジュール120によって生成されたサムネイル画像を表示する。つまり、部分領域画像生成モジュール150(この場合は、縮小画像生成モジュール120であってもよい)は、複写先の文書群の表示形態情報テーブル1300(この場合は、対象外範囲1020内の文書の表示形態情報テーブル1300であるが、無いのでデフォルトのサムネイル画像を表示するための表示形態情報テーブル1300)に従って、新しく複写されてきた文書の領域の画像(この場合は、サムネイル画像)を生成して、画像表示モジュール160がその領域の画像を表示する。
【0049】
また、逆に、フォルダーB内の文書(対象外範囲1020内に表示されている対象文書1040)をフォルダーA(対象範囲1010)へ複写した場合は、対象外範囲1020内ではサムネイル画像であったが、対象範囲1010で表示する場合には、対象範囲1010内の他の文書群と同等の領域の画像を表示する。つまり、部分領域画像生成モジュール150は、複写先の文書群の表示形態情報テーブル1300(対象範囲1010内の文書の表示形態情報テーブル1300)に従って、新しく複写されてきた文書の領域の画像を生成して、画像表示モジュール160がその領域の画像を表示する。
【0050】
図11は、2つの対象範囲内の領域の画像、サムネイル画像の表示例を示す説明図である。対象範囲1110には、指定された領域の画像を表示しており、対象範囲1120には、サムネイル画像が表示されている。この状態で、対象範囲1110内の対象文書1130を対象範囲1120へ複写する。
【0051】
図12は、一方の対象範囲内から他方の対象範囲内へ文書を複写した場合の表示例を示す説明図である。つまり、図11に例示した状態から、対象文書1130を複写した後の状態を示すものである。図10の例では、複写した文書は、複写先の文書の表示形態情報テーブル1300に従って表示用の画像(指定領域の画像又はサムネイル画像)が生成されて表示されるが、この例では、複写した文書の表示形態情報テーブル1300に従って複写先の文書群の表示も変更するものである。つまり、対象範囲1110内の対象文書1130を対象範囲1120へ複写した場合、その複写した文書は、対象範囲1110における表示形態情報テーブル1300のまま、対象範囲1120でも表示し(図12の対象文書1230として例示)、図11に例示した文書1140〜1160の文書は、サムネイル画像の表示から、図12に例示する文書1240〜1260のように、対象文書1130と同等の領域の画像を表示する。
【0052】
なお、本実施の形態としてのプログラムが実行されるコンピュータのハードウェア構成は、図14に例示するように、一般的なコンピュータであり、具体的にはパーソナルコンピュータ、サーバーとなり得るコンピュータ等である。つまり、具体例として、処理部(演算部)としてCPU1401を用い、記憶装置としてRAM1402、ROM1403、HD1404を用いている。HD1404として、例えばハードディスクを用いてもよい。対象文書選択モジュール110、縮小画像生成モジュール120、領域指定モジュール130、部分領域計算モジュール140、部分領域画像生成モジュール150等のプログラムを実行するCPU1401と、そのプログラムやデータを記憶するRAM1402と、本コンピュータを起動するためのプログラム等が格納されているROM1403と、補助記憶装置であるHD1404と、キーボード、マウス等のデータを入力する入力装置1406と、CRTや液晶ディスプレイ等の出力装置1405と、ネットワークインタフェースカード等の通信ネットワークと接続するための通信回線インタフェース1407、そして、それらをつないでデータのやりとりをするためのバス1408により構成されている。これらのコンピュータが複数台互いにネットワークによって接続されていてもよい。
【0053】
前述の実施の形態のうち、コンピュータ・プログラムによるものについては、本ハードウェア構成のシステムにソフトウェアであるコンピュータ・プログラムを読み込ませ、ソフトウェアとハードウェア資源とが協働して、前述の実施の形態が実現される。
なお、図14に示すハードウェア構成は、1つの構成例を示すものであり、本実施の形態は、図14に示す構成に限らず、本実施の形態において説明したモジュールを実行可能な構成であればよい。例えば、一部のモジュールを専用のハードウェア(例えばASIC等)で構成してもよく、一部のモジュールは外部のシステム内にあり通信回線で接続しているような形態でもよく、さらに図14に示すシステムが複数互いに通信回線によって接続されていて互いに協調動作するようにしてもよい。また、特に、パーソナルコンピュータの他、情報家電、複写機、ファックス、スキャナ、プリンタ、複合機(スキャナ、プリンタ、複写機、ファックス等のいずれか2つ以上の機能を有している画像処理装置)などに組み込まれていてもよい。
【0054】
前述の実施の形態においては、対象範囲1010等に表示した文書の画像は領域の画像を表示しているが、この中の一部の文書はサムネイル画像を表示してもよい。つまり、対象範囲1010等には部分領域画像生成モジュール150が生成した領域の画像と縮小画像生成モジュール120が生成したサムネイル画像とが混在していてもよい。ただし、その場合、画像表示モジュール160は、その違いが分かるように、領域の画像をサムネイル画像の表示とは異なるように表示(例えば、赤枠で囲む等の表示)を行う。
また、前述の実施の形態においては、領域の画像の表示を他のフォルダー(サムネイル画像で表示しているフォルダー)に複写することによって、サムネイル画像を表示したが、他のフォルダーへ複写せずとも、領域指定モジュール130が領域の画像表示の解除指定を受け付けることによって、縮小画像生成モジュール120がその文書のサムネイル画像を生成し、画像表示モジュール160が表示するようにしてもよい。
【0055】
なお、説明したプログラムについては、記録媒体に格納して提供してもよく、また、そのプログラムを通信手段によって提供してもよい。その場合、例えば、前記説明したプログラムについて、「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」の発明として捉えてもよい。
「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、プログラムのインストール、実行、プログラムの流通などのために用いられる、プログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体をいう。
なお、記録媒体としては、例えば、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)であって、DVDフォーラムで策定された規格である「DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM等」、DVD+RWで策定された規格である「DVD+R、DVD+RW等」、コンパクトディスク(CD)であって、読出し専用メモリ(CD−ROM)、CDレコーダブル(CD−R)、CDリライタブル(CD−RW)等、ブルーレイ・ディスク(Blu−ray Disc(登録商標))、光磁気ディスク(MO)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去及び書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)等が含まれる。
そして、前記のプログラム又はその一部は、前記記録媒体に記録して保存や流通等させてもよい。また、通信によって、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット等に用いられる有線ネットワーク、あるいは無線通信ネットワーク、さらにこれらの組み合わせ等の伝送媒体を用いて伝送させてもよく、また、搬送波に乗せて搬送させてもよい。
さらに、前記のプログラムは、他のプログラムの一部分であってもよく、あるいは別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。また、複数の記録媒体に分割して
記録されていてもよい。また、圧縮や暗号化など、復元可能であればどのような態様で記録されていてもよい。
【符号の説明】
【0056】
110…対象文書選択モジュール
120…縮小画像生成モジュール
130…領域指定モジュール
140…部分領域計算モジュール
150…部分領域画像生成モジュール
160…画像表示モジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の文書を受け付ける文書受付手段と、
前記文書受付手段によって受け付けられた文書を縮小して表示する縮小表示手段と、
前記縮小表示手段によって表示されている複数の文書のうちの1つの文書に対して領域を指定する領域指定手段と、
前記縮小表示手段によって表示されている文書の大きさに基づいて、前記文書受付手段によって受け付けられた複数の文書に対して、前記領域指定手段によって指定された領域に該当する画像を生成する領域画像生成手段と、
前記領域画像生成手段によって生成された画像を、前記縮小表示手段によって表示されている該画像に対応する文書の位置に表示する領域画像表示手段
を具備することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記領域指定手段は、利用者の操作に応じて、領域を指定し、
前記領域画像生成手段は、前記領域指定手段による利用者の操作の途中での領域における画像を生成し、
前記領域画像表示手段は、前記領域指定手段による利用者の操作の途中での前記領域画像生成手段によって生成された画像を表示する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記文書受付手段によって受け付けられる文書のうち少なくとも1つは複数のページを有しており、
前記領域指定手段によって指定された領域が2ページ目以降の場合、前記領域画像生成手段は、各文書の該当するページにおける領域の画像を生成する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記領域指定手段によって指定された領域が回転させた前記文書における領域である場合、前記領域画像生成手段は、回転させた各文書における該当する領域の画像を生成する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記文書受付手段は、複数の文書を受け付けて第1の文書群とする第1の文書受付手段と複数の文書を受け付けて第2の文書群とする第2の文書受付手段を含み、
前記領域画像表示手段によって表示されている画像の文書を前記第1の文書群から前記第2の文書群へ複写又は移動した場合は、該第2の文書群において、前記領域画像表示手段は、該第1の文書群における文書の画像を表示する
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記領域画像表示手段によって表示されている画像の文書を前記第1の文書群から前記第2の文書群へ複写又は移動した場合は、該第2の文書群において、前記領域画像生成手段は、複写又は移動された文書以外の該第2の文書群に対して、該複写又は移動された文書の表示されている領域と同等の画像を生成し、
前記領域画像表示手段は、前記第2の文書群において、前記領域画像生成手段によって生成された画像を表示する
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記文書受付手段は、複数の文書を受け付けて第1の文書群とする第1の文書受付手段と複数の文書を受け付けて第2の文書群とする第2の文書受付手段を含み、
前記領域画像表示手段によって表示されている画像の前記第1の文書群に前記第2の文書群から文書が複写又は移動された場合は、前記領域画像生成手段は、該文書に対して、該第1の文書群において、前記領域指定手段によって指定された領域に該当する画像を生成し、
前記領域画像表示手段は、前記第1の文書群において、前記領域画像生成手段によって生成された画像を表示する
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
コンピュータを、
複数の文書を受け付ける文書受付手段と、
前記文書受付手段によって受け付けられた文書を縮小して表示する縮小表示手段と、
前記縮小表示手段によって表示されている複数の文書のうちの1つの文書に対して領域を指定する領域指定手段と、
前記縮小表示手段によって表示されている文書の大きさに基づいて、前記文書受付手段によって受け付けられた複数の文書に対して、前記領域指定手段によって指定された領域に該当する画像を生成する領域画像生成手段と、
前記領域画像生成手段によって生成された画像を、前記縮小表示手段によって表示されている該画像に対応する文書の位置に表示する領域画像表示手段
として機能させることを特徴とする情報処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2011−159161(P2011−159161A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−21356(P2010−21356)
【出願日】平成22年2月2日(2010.2.2)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】