説明

情報処理装置及び情報処理プログラム

【課題】ユーザーの利用状況に応じ、利用しやすいユーザーインターフェイスを実現する。
【解決手段】本発明に係る情報処理装置は、表示手段に表示される機能選択アイコンを、ユーザーが入力手段で指定することで、指定された機能選択アイコンに対応する処理が実行される情報処理装置において、複数の機能選択アイコンを表示可能な複数のページ画面を切り換えて表示手段に表示させるページ切換処理と、機能選択アイコンが入力手段で指定された指定回数に基づいて、当該機能選択アイコンを拡大するアイコン拡大処理と、機能選択アイコンの拡大に応じて、拡大した機能選択アイコンと同じページ画面内に含まれる機能選択アイコンを他のページ画面に移動させるアイコン移動処理と、を実行する制御手段と、を備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機能選択アイコンを選択することで、選択された機能選択アイコンに対応する処理を実行することのできる情報処理装置及び情報処理プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、パーソナルコンピュータや携帯情報端末などの各種情報装置では、アイコンを選択することで、各種プログラムを実行するユーザーインターフェイスが一般的となっている。このような各種情報装置において、画面に表示されるアイコンは、ユーザー自身によって変更可能なレイアウトで表示させることが可能とされている。
【0003】
特許文献1には、このようなアイコンを使用するユーザーインターフェイスについて、使用頻度の高い順にアイコンの配置変更を行うことで、使い易いアイコンメニューを作成することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3223987号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このようなアイコンを使用するユーザーインターフェイスでは、選択すべきアイコンが増えた場合、画面内に多数のアイコンが並んで表示されることとなる。通常、アイコンの大きさは所定の大きさに統一されており、そのようなさまざまなアイコンが並んでいる中から、自分が良く使用するものや大切なものを見つけ出すのには、一つ一つアイコンを確認しながら見つけなければならず、時間も掛かり煩雑となっている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述の課題を解決するため、本発明に係る情報処理装置は、
表示手段に表示される機能選択アイコンを、ユーザーが入力手段で指定することで、指定された機能選択アイコンに対応する処理が実行される情報処理装置において、
複数の機能選択アイコンを表示可能な複数のページ画面を切り換えて表示手段に表示させるページ切換処理と、
機能選択アイコンが入力手段で指定された指定回数に基づいて、当該機能選択アイコンを拡大するアイコン拡大処理と、
機能選択アイコンの拡大に応じて、拡大した機能選択アイコンと同じページ画面内に含まれる機能選択アイコンを他のページ画面に移動させるアイコン移動処理と、を実行する制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
さらに本発明に係る情報処理装置において、
機能選択アイコンには、優先度が設定されており、
アイコン移動処理は、設定された優先度に基づいて、移動すべき機能選択アイコンを選択して他のページ画面に移動させることを特徴とする。
【0008】
さらに本発明に係る情報処理装置は、
入力手段から入力される識別情報に基づいてユーザーを認証する認証手段を備え、
認証したユーザーに対応付けられている機能選択アイコンを、認証したユーザーに対応
するレイアウトで表示手段に表示させるユーザー別表示処理を実行することを特徴とする。
【0009】
さらに本発明に係る情報処理装置は、
アイコン拡大処理にて拡大された機能選択アイコンを、当該機能選択アイコンが指定される頻度に応じて縮小することを特徴とする。
【0010】
また本発明に係る情報処理プログラムは、
表示手段に表示される機能選択アイコンを、ユーザーが入力手段で指定することで、指定された機能選択アイコンに対応する処理を実行するアイコン指定処理と、
複数の機能選択アイコンを表示可能な複数のページ画面を切り換えて表示手段に表示させるページ切換処理と、
機能選択アイコンが入力手段で指定された指定回数に基づいて、当該機能選択アイコンを拡大するアイコン拡大処理と、
機能選択アイコンの拡大に応じて、拡大した機能選択アイコンと同じページ画面内に含まれる機能選択アイコンを他のページ画面に移動させるアイコン移動処理と、コンピュータに実行させることを特徴とする。
【0011】
また本発明に係る情報処理装置は、
表示手段に表示される機能選択アイコンを、ユーザーが入力手段で指定することで、指定された機能選択アイコンに対応する処理が実行される情報処理装置において、
ネットワークに接続することで各種情報を受信可能な通信手段と、
複数の機能選択アイコンを表示可能な複数のページ画面を切り換えて表示手段に表示させるページ切換処理と、
他のユーザーによる機能選択アイコンの指定回数を記録した履歴情報を、通信手段で受信する受信処理と、
受信処理で受信した履歴情報に基づいて、機能選択アイコンを拡大するアイコン拡大処理と、
機能選択アイコンの拡大に応じて、拡大した機能選択アイコンと同じページ画面内に含まれる機能選択アイコンを他のページ画面に移動させるアイコン移動処理と、を実行する制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0012】
さらに本発明に係る情報処理装置において、
制御手段は、履歴情報の受信対象とされるユーザーを登録するユーザー登録処理を実行可能とすることを特徴とする。
【0013】
さらに本発明に係る情報処理装置において、
ユーザー登録処理は、ネットワーク上の所定範囲のユーザーを、履歴情報の受信対象とされるユーザーとして登録可能とすることを特徴とする。
【0014】
また本発明に係る情報処理プログラムは、
表示手段に表示される機能選択アイコンを、ユーザーが入力手段で指定することで、指定された機能選択アイコンに対応する処理を実行するアイコン指定処理と、
複数の機能選択アイコンを表示可能な複数のページ画面を切り換えて表示手段に表示させるページ切換処理と、
他のユーザーによる機能選択アイコンの指定回数を記録した履歴情報を、ネットワークに接続された通信手段で受信する受信処理と、
受信処理で受信した履歴情報に基づいて、当該機能選択アイコンを拡大するアイコン拡大処理と、
機能選択アイコンの拡大に応じて、拡大した機能選択アイコンと同じページ画面内に含
まれる機能選択アイコンを他のページ画面に移動させるアイコン移動処理と、コンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明の情報処理装置、または、情報処理プログラムによれば、機能選択アイコンの指定回数に応じて、機能選択アイコンの大きさが変わるため、ユーザーにとって効率よくアイコンを発見することが、可能となり、所望の処理を迅速に実行することが可能となる。その際、よく使用する機能選択アイコンを拡大することで操作性の向上を図ることが可能となる。さらに、機能選択アイコンの大きさが変更された場合においても、複数のページ画面にわたって表示される多数の機能選択アイコンのレイアウトを自動で変更することが可能となる。
【0016】
さらに、カラオケのリモコン装置のような情報処理装置の場合、複数人で一つの情報処理装置を共有する場合、一人あたりの使用可能時間が限られたものとなる。また、通常手で保持することを目的とされた小型のリモコン端末では、ディスプレイの表示領域が制限されることとなる。本発明をこのような情報処理装置としてのカラオケ用リモコン装置に適用することで、所望する機能選択アイコンに要する時間の短縮は、カラオケ機器の利用を格段に促進させることになる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態に係るカラオケシステムのネットワーク構成を示す図
【図2】本発明の実施形態に係るカラオケシステムを示す図
【図3】本発明の実施形態に係るトップ画面を示す図
【図4】本発明の実施形態に係るユーザー情報を示す図
【図5】本発明の実施形態に係るユーザーに対するサービス処理を示す図
【図6】本発明の実施形態に係るアクティブユーザー画面を示す図
【図7】本発明の実施形態に係るページ画面を説明するための図
【図8】本発明の実施形態に係る履歴選曲画面を示す図
【図9】本発明の実施形態に係る楽曲確認画面を示す図
【図10】本発明の実施形態に係るレイアウト変更処理を示すフロー図
【図11】本発明の実施形態に係るレイアウト変更処理を説明するための図
【図12】本発明の実施形態に係る機能選択アイコンの各種形態(大きさ)を示す図
【図13】本発明の実施形態に係るレイアウト変更処理を説明するための図
【図14】本発明の実施形態に係るコマンダの正面図
【図15】本発明の他の実施形態に係るコマンダの構成を示すブロック図
【図16】本発明の実施形態に係る管理者メニュー画面を示す図
【図17】本発明の他の実施形態に係るレイアウト変更処理を示すフロー図
【図18】本発明の他の実施形態に係るレイアウト変更処理を説明するための図
【発明を実施するための形態】
【0018】
では、本発明の情報処理装置、情報処理プログラムについて、カラオケシステム(特に、リモコン装置1のユーザーインターフェイス)に適用した場合の実施形態について説明する。なお、本発明の情報処理装置、情報処理プログラムについては、カラオケシステムに限らず、パーソナルコンピュータ、あるいは、携帯情報処理端末など各種情報処理装置、そして、情報処理装置にて実行される情報処理プログラムに適用することが可能である。
【0019】
図1は、本発明の実施形態に係るカラオケシステムのネットワーク構成を示す図である。図中、カラオケシステムとしての主要構成は、カラオケ用ホスト5(サーバ装置)、店舗などに設置されるコマンダ2などにて構成される。コマンダ2は楽曲再生機能を有した
、いわゆるカラオケ装置であって、店舗内のLAN100に接続されている。コマンダ2とカラオケ用ホスト5は、インターネットを介して接続され、新しく供給された楽曲情報やユーザー情報など、各種サービスに必要な情報の送受信を行う。本実施形態ではVPN(Virtual Private Network)を介して接続されており、セキュリティに優れた通信を行うことが可能となっている。
【0020】
店舗に設置されるコマンダ2は、リモコン装置1によりユーザーからの各種指示を受け付けることが可能となっている。また、リモコン装置1は表示画面を備え、ユーザーに対して各種情報を提供することも可能である。リモコン装置1は、LAN100上に設置されたアクセスポイント110aを介してコマンダ2と無線接続される。図中に破線で示されるように、例えばコマンダ2aにはリモコン装置1aと1bが対応付けられ、LAN100aを介して情報を送受信することが可能となっている。また、リモコン装置1とコマンダ2とは赤外線などを利用した近距離通信を行うことも可能である。
【0021】
さらに、本実施形態のカラオケシステムでは、ユーザーに各種サービスを提供するためインターネット用ホスト6が設けられている。このインターネット用ホスト6は、ユーザーのパーソナルコンピュータ、携帯情報端末(携帯電話やPDAなど)と接続され、これら機器を利用するユーザーに各種サービスを提供することができる。また、インターネット用ホスト6は、カラオケ用ホスト5とデータ共有する、例えば、カラオケ用ホスト5の第1記憶部51と、インターネット用ホスト6の第2記憶部61に記憶される各種データベースが同期することで連携を取ったサービスを提供することができる。
【0022】
図2は、店舗に設置されているカラオケシステムの構成を示す図である。本実施形態におけるカラオケシステムは、コマンダ2(カラオケ装置)と、リモコン装置1にて構成されており、これらは、LAN100にて、無線、有線で互いに接続されている。
【0023】
コマンダ2は、全体を統括制御する制御部30を中心として機能し、主な機能として、楽曲演奏処理、映像表示処理、楽曲指定処理などを実行可能としている。楽曲演奏処理は、入力部21やリモコン装置1にて、ユーザーにより指定された楽曲に対応する演奏情報をMIDI音源26などの音源部にて演奏させ、スピーカー42から放音させる処理である。このとき、スピーカー42からは歌唱用マイク44から入力される音声も合わせて放音される。映像再生処理は、映像再生部29にて各種映像情報、歌詞情報などを再生させ、モニタ41を介した視覚情報をユーザーに提供する処理である。
【0024】
楽曲指定処理は、ユーザーからの指定に基づいて楽曲を選択、予約するための処理である。本実施形態ではリモコン装置1と連携して実行することとなる。リモコン装置1の操作部17から入力されたユーザーの指令は、赤外線通信部19、23、あるいは、LAN100を介してコマンダ2に伝達される。コマンダ2での処理結果は、リモコン装置1側の表示部11に表示され、ユーザーは選曲のための各種情報を視認することが可能である。コマンダ2とリモコン装置1は、この楽曲指定処理に限らず、ユーザー個別のサービスを提供するためのログイン処理など各種処理を実行することが可能である。
【0025】
本実施形態のコマンダ2には、カメラ43が接続可能となっており、接続されたカメラ43から歌唱者や同伴客の様子を撮影することが可能となっている。カメラ41の映像を表示手段(例えば、モニタ41)にてモニタする場合には、カメラ43は、当該表示手段の上部など、表示手段の近傍に配置することが好ましい。ユーザーは、モニタ画像を鏡のように利用することが可能となる。なお、カメラ43を複数設け、同時に、あるいは、切り換えて撮影することで映像情報を取得することとしても構わない。
【0026】
図3は、本発明の実施形態に係るトップ画面、すなわち、リモコン装置1を起動した直
後の画面を示す図である。本実施形態では、リモコン装置1の表示部11に表示を行うことで、リモコン装置1を操作するユーザーに対して各種情報を提供する。なお、リモコン装置1の操作部17としては、カーソルキーなどの各種機械的なスイッチの他、表示部11に表示されたボタン、アイコンなどを直接タッチして操作を行うタッチパネルを採用することができる。
【0027】
本実施形態のカラオケシステムは、複数のユーザーがログインすることが可能となっている。ユーザーのログインに関する情報は画面上方に常時表示される。ログインしたユーザーの分身像(アバター)を表示するためのログインユーザー欄103が設けられている。なお、分身像としては、人、キャラクターを模した像の他、図形や記号など各種形態を採用することができる。
【0028】
また、アカウントを有していないユーザーのためのゲストアイコン102、ユーザーを切り替えるためのユーザー切替スイッチ101が表示されている。ログインしたユーザーは、ログインユーザー欄103に表示される分身像を選択、あるいは、ユーザー切替スイッチ101を操作することで、自分のユーザー情報を利用した各種サービスを受けることが可能となる。また、アカウントを有していないユーザーは、ゲストアイコン102を操作することで、選曲など一般的なサービスを受けることが可能となっている。なお、ユーザーの切替の際には、パスワードなど認証を行うこととしてもよいが、認証を行うことなく簡易に切り替えることとしてもよい。
【0029】
図4は、各ユーザー毎に記憶されたユーザー情報を説明するための図である。本実施形態では、ユーザー情報として、個人情報、マイうたテーブル、マイアーティストテーブル、履歴テーブルなど、ユーザーに関する各種情報を含んで構成される。特に、本実施形態では、当該ユーザーが使用するアプリケーション(以下「アプリ」という)に関するアプリ関連テーブルを有している。
【0030】
ユーザー情報には、ユーザーがログインしてこれら情報を利用するためのユーザーID、パスワードが対応付けられている。個人情報には、ユーザー名(実際の名前に限ったものでなく、ニックネームであってもよい)、性別、年齢等を含んで構成されている。これら各種情報は、リモコン装置1、あるいは、ネットワークに接続されたパーソナルコンピュータ、携帯情報端末などにてログインして設定することができる。
【0031】
マイうたテーブルは、ユーザーによって事前に登録された楽曲を示すテーブルであって、少なくとも楽曲を識別するための楽曲識別子を含んで構成されている。この他、歌唱した際に採点された最高点(採点情報)や、自分の歌唱音域に合わせるためのキー調整値などを登録しておいてもよい。ユーザーは、このマイうたテーブルを読み出すことで、事前に登録した楽曲を容易に選曲することが可能となる。
【0032】
マイアーティストテーブルは、ユーザーによって事前に登録されたアーティスト(歌手)を示すテーブルであって、歌手識別子を含んで構成されている。ユーザーは、このマイアーティストテーブルを呼び出すことで、事前に登録したアーティストを読み出し、さらにデータベースを参照することで当該アーティストに関連する楽曲を読み出して選曲することが可能となる。
【0033】
履歴テーブルは、ユーザーがこれまでに選曲した履歴が記載されたテーブルであって、楽曲識別子、歌唱日時、歌唱店舗(歌唱位置)、キー調整値、採点情報などを含んで構成されている。採点情報は、歌唱したときの採点手段による結果を示す情報であり、音程情報は歌唱したときのピッチ変更を示す情報である。
【0034】
本実施形態では、この履歴テーブルに記録された楽曲を選曲することも可能となっている。ユーザーは履歴テーブルを用いた選曲を行うことで、過去に指定した楽曲を再度演奏させることが可能となっている。
【0035】
さらに本実施形態では、ユーザー情報中にアプリ関連テーブルが含まれている。このアプリ関連テーブルは、プログラムにて構成され各種機能を実行するアプリケーションに関する各種情報を含んだテーブルであって、アプリ毎に、アプリID、アプリ用データ、使用ログ情報、レイアウト情報などを含んで構成される。
【0036】
アプリIDは、アプリを指定するための識別情報であって、本実施形態ではコマンダ2に記憶しているアプリケーションを読み出して実行するための情報である。アプリ用データは、当該アプリで使用する各ユーザー毎のデータが記憶されている。アプリ実行時には、このアプリ用データを読み出すことで、前回の処理を継続するなど各ユーザーに対応した処理が可能となる。使用ログ情報は、当該アプリの使用履歴を記憶した情報であって、アプリの起動日時を含んで構成される。簡易にはアプリの指定回数としてもよい。レイアウト情報は、アプリに対応した機能選択アイコンをどのページ画面のどの位置に配置するか、また、機能選択アイコンの大きさなどを記憶した情報であって、その詳細は後述する。本実施形態では、このレイアウト情報に基づいて、リモコン装置1の表示部11に機能選択アイコンが表示される。
【0037】
本実施形態では、このようなユーザー情報を利用することで、ユーザーに対し様々なサービスを提供することができる。
【0038】
図5は、このユーザー情報の送受信の様子を示した図である。カラオケ店舗に来店したユーザーは、自己のユーザーIDとパスワードで構成された識別情報を入力、あるいは、リモコン装置1などに設けられたICカードリーダーでICカードに記憶されている識別情報を読み取らせることで認証処理S101を実行する。ユーザーの識別情報を読み取った、コマンダ2あるいはリモコン装置1は、識別情報をカラオケ用ホスト5に送信し(S102)、識別情報を受信したカラオケ用ホスト5は記憶部1に記憶されたデータベースから、該当するユーザーのユーザー情報を抽出し(S121)、問い合わせのあったコマンダ2あるいはリモコン装置1に対して送信する(S122)。
【0039】
ユーザー情報を受信したコマンダ2側では(S103)、受信したユーザー情報に基づいて、選曲処理、演奏処理など各種サービス処理が提供される(S104)。ユーザーによりログアウトが要求される(S105)とサービス処理を中断し、サービス処理中における各種履歴(ログ)、あるいは、ユーザーによる設定変更を反映したユーザー情報をカラオケ用ホスト5に送信する(S106)。ここで、ユーザー情報は、全ての情報を送信することの他、更新された差分だけを送信してもよい。カラオケ用ホスト5では、受信したユーザー情報中のアプリ関連情報に基づいて、レイアウト変更処理(S200)を実行する。具体的には、アプリ関連情報中の使用ログ情報に基づいて、レイアウト情報を変更する。レイアウト変更処理(S200)を実行後、ユーザー情報は記憶部51に更新記憶される(S124)。
【0040】
以上、1ユーザーが認証処理(ログイン)してから、ログアウトするまでの流れを説明したが、本実施形態のコマンダ2、リモコン装置1は、認証された複数人(認証ユーザー)が同時にログインした状態で使用することが可能となっており、図3で説明したユーザーインターフェイスを用いることで、サービスを提供するユーザー(以下、「アクティブユーザー」という)を切り替えて使用することが可能となっている。
【0041】
図6は、本発明の実施形態に係るアクティブユーザー画面を示す図である。この図に示
されるように、複数人がログインした状態ではログインユーザー欄103にログインしたユーザーの分身像103a〜103e(本実施形態では顔部分)が表示される。またログインユーザー欄103中、右端に背景がハイライトで示されるユーザーは、アクティブユーザー103eであって、図に示す状態では、このアクティブユーザー103eに対するサービス、すなわち、アクティブユーザー103eのユーザー情報を利用したサービスが実行されている状態となっている。
【0042】
このアクティブユーザー画面には、各種アプリを実行するための機能選択アイコン106が配置されている。機能選択アイコン106としては、楽曲名で楽曲を検索するための「楽曲検索」、歌手名で楽曲を検索するための「歌手検索」、ユーザー情報中のマイうたテーブルを利用して楽曲を選択するための「マイうた」、ユーザー情報中のマイアーティストテーブルを利用して楽曲を選択するための「マイアーティスト」、ユーザー情報中の履歴テーブルを利用して楽曲を選択するための「マイりれき」、歌唱する楽曲について採点情報を競う「全国採点」などがある。なお、他にも各種アプリが考えられるが、ここでは、他の機能選択アイコン106について、「機能」という記載の後に番号を付したものにて簡易表記している。ユーザーは機能選択アイコン106を操作部17で操作(操作部17がタッチパネルの場合には、機能選択アイコン106に触れることとなる)することでアプリを起動し所望の処理が実行される。
【0043】
この画面には、1つのページ画面104に15個の機能選択アイコン106が表示されているが、ユーザーは、ページ切替スイッチ105を操作することで、ページ画面104を切り替え、さらなる機能選択アイコン106を表示させることが可能となっている。
【0044】
図7は、本発明の実施形態に係るページ画面を説明するための図であって、全てのページ画面104−1〜104−3を連続して表記した図となっている。図6の表示状態は、図7におけるページ画面104−1が表示された状態となっている。なお、ユーザー切替時には、ページ画面104−1がトップ画面として最初に表示されることとなる。なお、本実施形態では、機能選択アイコン106の大きさを変更することが特徴であるが、ここでは、全ての機能選択アイコンを同一の大きさで表示している。ユーザーは、図6のページ切替スイッチ105を操作することで、ページ画面104−2、ページ画面104−3に順次切り替え、所望の機能選択アイコン106を操作し、対応するアプリを起動することができる。
【0045】
ここで、本発明の実施形態に係るアプリの1つとして履歴選曲機能を説明しておく。図8は、本発明の実施形態に係る履歴選曲画面を示す図であり、図9は、本発明の実施形態に係る楽曲確認画面を示す図である。図6に表示されている「マイりれき」と表記された機能選択アイコン106が操作された場合、アプリとしての履歴選曲機能が実行される。この履歴選曲機能は、図4で説明したユーザー情報中の履歴テーブルを利用した選曲であって、ユーザーが以前に選曲した楽曲の中から選曲することができる。
【0046】
「マイりれき」と表記された機能選択アイコン106が操作されると、図8の履歴選曲画面に推移する。この図に示されるように過去に選曲した楽曲が選曲順に表示される。ユーザーは再度楽曲を歌唱したい場合、この履歴選曲画面に表示された楽曲から選曲できる。履歴選曲画面で楽曲が選択されると、楽曲の歌手名、曲名、歌い出しなどを表示させて、楽曲の指定に間違いないかを確認させる楽曲確認画面(図9)が表示される。間違いない場合には、画面右下に表示されている予約ボタンが操作され、当該楽曲の演奏予約が実行される。
【0047】
なお、この楽曲確認画面では、各種情報が表示される以外に、表示される歌手(アーティスト)をマイアーティストテーブルに登録することや、表示される楽曲(曲名)をマイ
うたテーブルに登録すること、また、演奏する際のキー(音程)設定を行うことが可能とされている。これらの登録、設定は、該当する機能が表記されたボタンを操作することで実行される。
【0048】
以上、機能選択アイコン106が操作されたときに起動するアプリの1つとして、履歴選曲機能について説明したが、他の機能選択アイコン106についても対応する機能が実行される。また、機能選択アイコン106が選択される度に、アプリ関連テーブル中の使用ログ情報が更新される。この使用ログ情報には、機能選択アイコン106を選択した日時、時刻を順次記憶したものとしてもよいし、簡易には、指定回数を更新することとしてもよい。
【0049】
では、このようなページ画面104に表示される機能選択アイコン106の大きさや配置位置を変更するレイアウト変更処理について説明する。図10は、本発明の実施形態に係るレイアウト変更処理を示すフロー図である。
【0050】
図5で説明したように、本実施形態のレイアウト変更処理は、ユーザーがログアウトしたときにカラオケ用ホスト5にて実行され、変更されたレイアウトは、次回、ユーザーがログインしたときに反映されることとなる。レイアウト変更処理は、このようにカラオケ用ホスト5で実行する以外にコマンダ2、あるいは、リモコン装置1で実行することとしてもよい。
【0051】
カラオケ用ホスト5がコマンダ2からユーザー情報を受信すると、レイアウト変更処理が開始される(S201)。この処理では、受信したユーザー情報から各アプリについての使用ログ情報が取得される(S202)。次に、取得した使用ログ情報に基づいて、機能選択アイコン106の大きさを変更すべきか否かが判定される(S203)。本実施形態では、使用ログ情報に記憶している過去所定期間分(例えば、1年間)の起動回数を使用頻度として算出し、前回のレイアウト情報と比較して機能選択アイコン106の大きさを変更すべきものが有るか否かを判定する。
【0052】
図12には、本発明の実施形態に係る機能選択アイコン106の各種形態(大きさ)が示されている。本実施形態では、過去1年間分の起動回数を使用頻度として算出し、9回以上であれば高頻度と判定し、機能選択アイコンの大きさを大きく、4〜8回であれば中頻度と判定し、機能選択アイコン106の大きさを中程度に、3回以下であれば低頻度と判定し、機能選択アイコン106の大きさを小さくしている。このように機能選択アイコン106の指定回数、すなわち、対応するアプリの起動回数に基づいて、機能選択アイコン106の大きさが決定される。なお、使用ログ情報として指定回数を累積した場合には、所定の閾値に基づいて大きさが決定される。
【0053】
大きさを変更すべき機能選択アイコン106が存在しないと判定されたとき(S203:No)は、レイアウト変更処理を終了する。次回、ログインしたときには各機能選択アイコン106は、前回と同じレイアウトで表示されることとなる。一方、大きさを変更すべき機能選択アイコン106が存在すると判定されたとき(S203:Yes)は、例えば図12に示される規則にしたがって、機能選択アイコン106の大きさが変更される。次に、機能選択アイコン106の大きさを変更したときに、同じページ画面104に表示される機能選択アイコン106が収まるか否かが判定される(S205)。
【0054】
図11は、本発明の実施形態に係るレイアウト変更処理を説明するための図であって、「マイりれき」の使用頻度が高く、当該機能選択アイコン106−1を拡大表示すべき場合が示されている。破線106−Lは、拡大後の機能選択アイコン106−1を示したものである。この図からも分かるように、機能選択アイコン106−1を拡大した場合、隣
接する他の機能選択アイコン106−2、106−3、106−4と重なってしまうため、このままでは全ての機能選択アイコン106を同じページ画面104−1内に表示することができない。このような場合がページ画面104内に収まらない場合として判定されることとなる(S205:No)。
【0055】
このような場合、同じページ画面104内に存在する機能選択アイコン106の中から、移動させる機能選択アイコン106が選択される(S206)。破線106−Lのように機能選択アイコン106−1を大きくした場合、単純には、機能選択アイコン106−2、106−3、106−4を、他のページ画面104に移動させることが考えられる。しかしながら、本実施形態では、機能選択アイコン106に優先度(同順位のものがあってもよい)を持たせ、優先度の低い機能選択アイコン106を移動すべきものとして選択することとしている。
【0056】
この例のようにページ画面104−1から3つの移動すべき機能選択アイコン106を選択する場合、マイアーティスト106−2は、他の機能選択アイコン106と比較して優先度が高く設定されているため、移動の対象からは除外されることとなる。そして、ページ画面104−1において、優先度の低い機能選択アイコン106−3、106−4、106−5が移動の対象として選択される。なお、優先度としては、ページ画面104からの移動を禁止した機能選択アイコン106を設定することも可能である。例えば、「楽曲検索」、「歌手検索」のように常にトップ画面に表示させたい機能選択アイコン106については、移動の対象としない。
【0057】
図13は、本発明の実施形態に係るレイアウト変更処理を説明するための図であって、図11についてレイアウト変更処理を実行した後のレイアウトが示されている。機能選択アイコン106−Lは、使用頻度が高いと判定されたことで図に示すように拡大され、ページ画面104−1において一際目立った存在となる。また、リモコン装置1の操作部17としてタッチパネルを利用する場合には、その大きさ故、操作性の向上が図られることとなる。一方、S206で移動すべきと判定された機能選択アイコン106−3、106−4、106−5は、空きのあるページ画面104−3に移動される(S207)。本実施形態では、このように移動先として空きのあるページ画面104−3に移動することとしたが、前述した各機能選択アイコン106の優先度に基づいて、移動先を決定してもよい。例えば、他の機能選択アイコン106との優先度の関係に基づいて、移動先をページ画面104−2内とし、さらに、ページ画面104−2内の優先度の低い機能選択アイコン106を、空きのあるページ画面104−3に移動させることも考えられる。
【0058】
さらに、機能選択アイコン106の移動時において、ページ画面104−1内に位置する機能選択アイコン106以外の他の機能選択アイコン106全てを比較し、全体レイアウトを変更するという処理を行ってもよい。その際、優先度は高い(例えば3位)が使用頻度は低い(例えば3回)機能選択アイコン106と、使用頻度は高い(例えば、10回)が優先度は低い(例えば15位)機能選択アイコン106が存在した場合、レイアウト変更処理判断に優先度のみを判断基準とすると、使用頻度が高い機能選択アイコン106が最終ページ(例えばページ画面104−3)等に移動させることは、ある直近一定期間においてよく使用する機能選択アイコン106の探索が、逆に困難になるという事象が起きてしまう。そのため、「原則使用頻度を優先し、使用頻度が同値であった場合のみ優先度を参照する」という判断ルールを適用することとしてもよい。
【0059】
以上の処理が終了すると、S208にてレイアウト情報を更新して処理を終了する。一方、機能選択アイコン106の数が少なく、ページ画面104内に拡大する余裕がある場合であって、拡大した場合においてもページ画面104内に収まる場合(S205:Yes)においても、レイアウト情報を更新して処理を終了する。
【0060】
以上、レイアウト変更処理について、機能選択アイコン106の大きさを拡大することについて説明したが、使用頻度が低下した場合などにおいては、機能選択アイコン106を縮小することとしてもよい。また、本実施形態では、カラオケシステムにおいて使用されるリモコン装置1のユーザーインターフェイスとして説明したが、このようなリモコン装置1のみならず、携帯情報端末など、ユーザーインターフェイスとして機能選択アイコンを利用する各種情報処理装置について利用することができる。さらに、そのような情報処理装置に対して実行される情報処理プログラムについても本発明の対象となるものである。
【0061】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の構成を有するカラオケシステムに対しても使用することが可能である。図14は、本発明の他の実施形態に係るカラオケシステムで使用されるコマンダ2の正面図を示したものである。コマンダの正面となるフロントパネルの左右両側には、各種スイッチ、ボリュームなど、ユーザーからの各種操作を受け付ける操作部21が配置されている。また、フロントパネル中央にはタッチパネルモニタ33が配置されている。
【0062】
図15には、この他の実施形態に係るコマンダ2の構成を示すブロック図が示されている。図15のコマンダ2のブロック図は、タッチパネルモニタ33の構成を除き、図2で説明したコマンダ2と同様の構成である。図2で説明したコマンダ2と同様に、コマンダ2の外部に接続されたモニタ42に対して、歌詞表示など各種視覚的情報を表示することを可能としている。さらに、このコマンダ2では、外部に接続されたモニタ41以外に、上述したタッチパネルモニタ33に対しても各種情報を表示することを可能としている。タッチパネルモニタ33は映像制御部31から入力された映像情報を表示する表示部33bと、タッチ入力された位置を操作処理部22に出力するタッチパネル33aが重畳されて構成されている。
【0063】
したがって、タッチパネルモニタ33に表示される機能選択アイコン106、スイッチ、スライダなどのオブジェクトをタッチ操作することで、制御部30は、表示させたオブジェクトに応じた処理を行うことが可能となっている。
【0064】
本実施形態では、このタッチパネルモニタ33に対して、外部に接続されたモニタ33と同様、演奏されている楽曲の歌詞表示を行うことが可能となっている。その際、モニタ41と同一画面の歌詞表示を行うこととしてもよいが、タッチパネルモニタ33は、モニタ41と比較して小さい画面であるため、歌詞文字を大きく表示したり、背景映像を使用しないなど、モニタ41とは異なる形態で歌詞表示を行うこととしてもよい。
【0065】
さらに、本実施形態のタッチパネルモニタ33は、リモコン装置1の操作手段と同様の操作手段として機能することも可能としている。ユーザーはタッチパネルモニタ33から楽曲を選択して、直接コマンダ2に予約をさせるなど、リモコン装置1と同等の操作手段機能を利用することが可能である。前述した歌詞表示機能と、この操作手段機能との切り替えは、コマンダ2のフロントパネルに配置された操作部21に対し所定の操作を行うことで切り替えられる。また、コマンダ2における楽曲演奏時には、歌詞表示機能に自動で切り替えることとしてもよい。なお、演奏中であってタッチパネルモニタ33に歌詞表示されている場合においても、操作部21の操作にて操作手段機能に切り替えることも可能である。
【0066】
本発明は、カラオケシステムにおけるリモコン装置1などの情報処理装置において、そのインターフェイス部分に特徴を有するものであった。本発明は、このコマンダ2のタッチパネルモニタ33に対しても適用することが可能である。図14のコマンダ2に本発明
を適用した場合、タッチパネルモニタ33に表示される機能選択アイコン106の指定回数に基づいて、機能選択アイコン106を拡大すると共に、拡大に応じて表示しきれなくなった機能選択アイコン106を他のページに移動させることとなる。このような構成により、コマンダ2を使用する際、使用頻度の高い機能選択アイコン106を効果的にユーザーに視認させ、使い勝手の向上を図ることが可能となる。
【0067】
ところで、スナックなどのナイト店では、コマンダ2はカウンター内など、従業員のみが操作可能な位置に置かれることがある。このような形態の店舗では、従業員、及び、来店した顧客は、共にリモコン装置1を使用して選曲を行うことが通常であった。このよう
な形態の店舗において、図14のようなコマンダ2を導入した場合、タッチパネルモニタ33を使用して、リモコン装置1と同様の操作が可能となる。したがって、ママさんや従業員は、コマンダ2を直接操作することで、楽曲の予約などを行うことが可能となる。したがって、リモコン装置1は顧客専用とすることが可能となり、店舗内における操作性の向上が図られることとなる。
【0068】
このようなナイト店向けの機能として、カラオケシステムにおいて管理者用の機能を設けることが考えられる。管理者用の機能では、顧客の来店状況、来店時に歌唱した楽曲の閲覧、あるいは、ユーザー登録している顧客に対するメッセージの送信など、顧客管理に関する各種処理を行うことが考えられる。この管理者用の機能は、ママさんなどその使用が許可されたユーザー(管理者)のみが利用できる機能である。許可されたユーザーは、図6に示されるアクティブユーザー画面中、機能選択アイコン106として表示されている管理者メニューを選択することで、この機能を使用することが可能である。
【0069】
図16は、本発明の実施形態に係る管理者用メニュー画面を示す図である。この管理者用メニュー画面では、「常連新規登録」など、顧客管理を実行するための各種ボタンが表示されている。「常連新規登録」では、現在店舗内でログインしているユーザーを常連客として登録すること(本発明における「ユーザー登録処理」)を可能としている。常連客として新規登録されたユーザーについては、「常連客一覧」を選択することで、各常連客の来店履歴、歌唱履歴などを閲覧することが可能となっている。この他、常連客に関する各種統計などを表示することとしてもよい。あるいは、常連客に対してメッセージを送信する機能を設けることも可能である。メッセージを受信した常連客は、図6に示されるアクティブユーザー画面などでメッセージを確認することができる。
【0070】
「常連情報変更・解除」が選択された場合には、顧客管理上、登録された常連客に対して付与した各種情報の変更、あるいは、常連客の登録解除を行うことを可能としている。また、本実施形態では、退店した顧客がログアウトし忘れたときのため、当該顧客をログアウトさせる「退店」機能を有している。なお、このような顧客管理は、その機能上、機密扱いとすることが好ましいため、機能を利用する場合にはパスワード入力などの認証が行われる。「パスワード変更」では、この機能を利用する際、入力を求められるパスワードの変更を行うことが可能である。
【0071】
この顧客管理用の機能は、店舗内のコマンダ2のみで実行可能とすることとしてもよい。管理者は、カウンター内など顧客の目に触れにくい場所においてこの管理機能を使用することが可能となる。または、リモコン装置1、コマンダ2の両方において使用可能としてもよい。その場合、リモコン装置1、コマンダ2での使用をユーザーの操作によって切り替えられるように構成してもよい。切り替え操作は、リモコン装置1側、あるいは、コマンダ2側に設けられたON/OFFボタンによって行うことや、リモコン装置1あるいはコマンダ2で実行されるプログラム中の設定にて行うことが考えられる。
【0072】
このような顧客管理用の機能を備えたカラオケシステムにおいては、店舗のママさんな
どの管理者は、顧客の動向を把握することが可能となる。本実施形態は、このようなカラオケシステムに対して、本発明を適用したものであって、顧客の利用動向をインターフェイスに反映させることを可能としたものである。
【0073】
図17は、本発明の他の実施形態に係るレイアウト変更処理を示すフロー図である。図10で説明したレイアウト変更処理では、各ユーザーのユーザー情報中の使用ログ情報に基づいて、当該ユーザーに対して表示される機能選択アイコン106の大きさ、レイアウトを変更するものであった。本実施形態では、登録した顧客のユーザー情報中の使用ログ情報(本発明における「履歴情報」)に基づいて、機能選択アイコン106の大きさやレイアウトを変更することとしている。このような構成により、ママさんなどの管理者は、どの機能選択アイコン106が利用されているかを視覚的に把握することが容易となり、顧客の動向を掴みやすくなる。
【0074】
この場合、ユーザー登録処理によって登録したユーザーの使用ログ情報をそのまま集計に用いることとしてもよいが、当該使用ログ情報の内、同じ店舗で使用したときの使用ログ情報のみを集計することとしてもよい。ユーザーは複数の店舗においてログインしてリモコン装置1を利用することが可能である。例えば、カラオケボックスなどのデイ店と、スナックなどのナイト店においては、機能選択アイコン106の使用傾向が異なることが予想される。ナイト店の管理者は自店舗における機能選択アイコン106の利用傾向を知りたいところであるが、通常のカラオケ店舗などの他店舗の利用傾向を一緒に集計した場合、ノイズになることが予想される。
【0075】
このような場合、使用ログ情報中にどの店舗で使用したかを示す店舗情報を含めておくことで、同じ店舗で使用したときの使用ログ情報のみを集計することが可能である。店舗情報毎に使用ログ情報を集計(例えば週1回などの所定期間毎)し、対応する店舗の管理者のアクティブユーザー画面に反映させることで、当該店舗での機能選択アイコン106の利用状況を反映させ、より正確にユーザーの利用動向を把握することが可能となる。なお、1つの店舗で集計された使用ログ情報を、当該店舗のみに反映させる以外に、1店舗での利用状況を、予め設定した複数の店舗(グループ店舗)に反映させることとしてもよい。グループ店舗としては、ナイト店あるいはデイ店といった同種の店舗、あるいは、同じチェーンの店舗など適宜設定することが可能である。。
【0076】
図17に示されるレイアウト変更処理では、図10において自分のユーザー情報を使用していたのに対して、登録した顧客、すなわち、対象ユーザーのユーザー情報を使用する点において異なっている。ここで対象ユーザーとは、図16の「常連新規登録」などを使用して管理者が事前に登録したユーザーであって、管理者が動向を把握したい対象となるユーザーのことをいう。図17のフロー図中、Aで示されるS202a〜S202cの点において、図10のフロー図と異なっている。その他の処理については、図10のフロー図と同様である。
【0077】
S202aでは、対象ユーザーのユーザー情報が取得される。コマンダ2は、通信手段としてのインターフェイス部24を介して、インターネットに接続されたカラオケ用ホスト5から対象ユーザーのユーザー情報を取得(S202a)し、その内の使用ログ情報を取得する(S202b)。複数の対象ユーザーの使用ログが取得された場合、各機能選択アイコン毎の指定回数が集計される(S202c)。集計された指定回数は、S203以降の処理にて、管理者が利用する画面中の機能選択アイコン106の大きさやレイアウト変更に使用される。
【0078】
このように複数の対象ユーザーの指定回数を集計した場合、各機能選択アイコン106の指定回数は、多くなることが予想される。したがって、機能選択アイコン106の拡大
を行う際は、図12にて説明したように機能選択アイコン106の大きさを所定の閾値で判定することに代え、全ての機能選択アイコン106の使用回数に対する各機能選択アイコン106の使用回数の比で決定することとしてもよい。すなわち、全指定回数に対する相対的な指定回数によって、各機能選択アイコン106の大きさが決定されることとなる。この決定手法は、前述した実施形態に対しても使用可能である。
【0079】
図18には、本発明の他の実施形態に係るレイアウト変更処理を説明するための図が示されている。図18(A)、(B)は対象ユーザーの表示画面を示した図である。図18(A)は、Aさんの表示画面、図18(B)さんの表示画面が示されている。各ユーザーの表示画面では、機能選択アイコン106の指定回数に基づいて、その大きさが変更された状態となっている。例えば、図18(A)では、Aさんの指定回数に基づいて「全国採点」が大きい機能選択アイコン106−Lとして表示されている。また、図18(B)では、Bさんの指定回数に基づいて「機能5」などが中程度の大きさの機能選択アイコン106−Mとして表示されている。このような機能選択アイコン106の大きさの変更は、各ユーザーの自分の使用ログ情報に基づいて実行されたものである。
【0080】
本実施形態では、これら対象ユーザーの使用ログ情報を集計し、管理者の表示画面の機能選択アイコン106の大きさに反映させることとしている。なお、対象ユーザーは、図18(A)、(B)のみならず、多数存在することが想定される。図18(M)は、ママさんなどの管理者の表示画面を示した図である。この表示画面に示される機能選択アイコン106中、「全国採点」などが、中程度の大きさの機能選択アイコン106−Mとして表示されている。これは、図18(A)、(B)など、対象ユーザーの使用ログ情報に基づいてレイアウト変更処理が実行された結果である。
【0081】
なお、図18(M)に示される管理者が使用する画面においては、「管理者メニュー」を表示するための機能選択アイコン106−6が表示されている。この機能選択アイコン106−6を選択することで、図16に示される管理者メニュー画面を表示させ、顧客管理を行うことが可能となっている。このような機能選択アイコン106−6は、顧客によって指定あるいは使用することができないこととされているが、管理者にとっては使用頻度の多い機能選択アイコン106となる。したがって、このような管理者に特化された機能選択アイコン106−6については、対象ユーザーの指定回数を反映させることなく、優先的にトップ画面などに表示させておくことが好ましい。
【0082】
以上、本実施形態は、他のユーザーによる機能選択アイコン106の指定回数を記録した使用ログ情報(本発明における「履歴情報」)を集計し、機能選択アイコン106の拡大などのレイアウト変更に使用したものである。このような構成により、管理者などは、登録したユーザーにより、どの機能選択アイコン106が多く利用されているかといった、ユーザーの利用動向を容易に視認することが可能となる。
【0083】
なお、本実施形態では、図16の「常連新規登録」で説明したように、店舗に来店した顧客のみを登録可能としたユーザー登録処理となっている。ユーザー登録処理は、顧客を一人一人登録する形態に限らず、ネットワーク上の所定範囲を指定することで登録することとしてもよい。例えば、ネットワークの範囲を店舗内と指定しておくことで、来店してログインした顧客を自動で登録することが可能となる。あるいは、系列店舗のような場合、各店舗のネットワークを指定することで、系列店舗全ての利用状況、あるいは、店舗毎の利用状況を機能選択アイコン106の大きさに反映させることが可能となる。
【0084】
なお、本発明はこれらの実施形態のみに限られるものではなく、それぞれの実施形態の構成を適宜組み合わせて構成した実施形態も本発明の範疇となるものである。
【符号の説明】
【0085】
1…リモコン装置、11…表示部、12…ビデオRAM、13…映像制御部、14…メモリ、15…制御部、16…無線LAN通信部、17…操作部、18…操作処理部、19…赤外線通信部、2…コマンダ(カラオケ装置)、21…操作部、22…操作処理部、23…赤外線通信部、24…インターフェイス部、25…音声制御部、26…MIDI音源、27…メモリ、28…ビデオRAM、29…映像再生部、30…制御部、31…映像制御部、32…ハードディスク、41…モニタ、42…スピーカー、43…カメラ、44a、44b…歌唱用マイク、100…LAN、110…アクセスポイント、120…ルータ、5…カラオケ用ホスト、51…第1記憶部、52…Webサーバ、6…インターネット用ホスト、61…第2記憶部、62…Webサーバ、104…ページ画面、105…ページ切替スイッチ、106…機能選択アイコン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示手段に表示される機能選択アイコンを、ユーザーが入力手段で指定することで、指定された機能選択アイコンに対応する処理が実行される情報処理装置において、
複数の機能選択アイコンを表示可能な複数のページ画面を切り換えて表示手段に表示させるページ切換処理と、
機能選択アイコンが入力手段で指定された指定回数に基づいて、当該機能選択アイコンを拡大するアイコン拡大処理と、
機能選択アイコンの拡大に応じて、拡大した機能選択アイコンと同じページ画面内に含まれる機能選択アイコンを他のページ画面に移動させるアイコン移動処理と、を実行する制御手段と、を備えることを特徴とする
情報処理装置。
【請求項2】
機能選択アイコンには、優先度が設定されており、
アイコン移動処理は、設定された優先度に基づいて、移動すべき機能選択アイコンを選択して他のページ画面に移動させることを特徴とする
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
入力手段から入力される識別情報に基づいてユーザーを認証する認証手段を備え、
認証したユーザーに対応付けられている機能選択アイコンを、認証したユーザーに対応するレイアウトで表示手段に表示させるユーザー別表示処理を実行することを特徴とする
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
アイコン拡大処理にて拡大された機能選択アイコンを、当該機能選択アイコンが指定される頻度に応じて縮小することを特徴とする
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
表示手段に表示される機能選択アイコンを、ユーザーが入力手段で指定することで、指定された機能選択アイコンに対応する処理を実行するアイコン指定処理と、
複数の機能選択アイコンを表示可能な複数のページ画面を切り換えて表示手段に表示させるページ切換処理と、
機能選択アイコンが入力手段で指定された指定回数に基づいて、当該機能選択アイコンを拡大するアイコン拡大処理と、
機能選択アイコンの拡大に応じて、拡大した機能選択アイコンと同じページ画面内に含まれる機能選択アイコンを他のページ画面に移動させるアイコン移動処理と、コンピュータに実行させることを特徴とする
情報処理プログラム。
【請求項6】
表示手段に表示される機能選択アイコンを、ユーザーが入力手段で指定することで、指定された機能選択アイコンに対応する処理が実行される情報処理装置において、
ネットワークに接続することで各種情報を受信可能な通信手段と、
複数の機能選択アイコンを表示可能な複数のページ画面を切り換えて表示手段に表示させるページ切換処理と、
他のユーザーによる機能選択アイコンの指定回数を記録した履歴情報を、通信手段で受信する受信処理と、
受信処理で受信した履歴情報に基づいて、機能選択アイコンを拡大するアイコン拡大処理と、
機能選択アイコンの拡大に応じて、拡大した機能選択アイコンと同じページ画面内に含まれる機能選択アイコンを他のページ画面に移動させるアイコン移動処理と、を実行する制御手段と、を備えることを特徴とする
情報処理装置。
【請求項7】
制御手段は、履歴情報の受信対象とされるユーザーを登録するユーザー登録処理を実行可能とすることを特徴とする
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
ユーザー登録処理は、ネットワーク上の所定範囲のユーザーを、履歴情報の受信対象とされるユーザーとして登録可能とすることを特徴とする
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
表示手段に表示される機能選択アイコンを、ユーザーが入力手段で指定することで、指定された機能選択アイコンに対応する処理を実行するアイコン指定処理と、
複数の機能選択アイコンを表示可能な複数のページ画面を切り換えて表示手段に表示させるページ切換処理と、
他のユーザーによる機能選択アイコンの指定回数を記録した履歴情報を、ネットワークに接続された通信手段で受信する受信処理と、
受信処理で受信した履歴情報に基づいて、当該機能選択アイコンを拡大するアイコン拡大処理と、
機能選択アイコンの拡大に応じて、拡大した機能選択アイコンと同じページ画面内に含まれる機能選択アイコンを他のページ画面に移動させるアイコン移動処理と、コンピュータに実行させることを特徴とする
情報処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2012−216194(P2012−216194A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−55770(P2012−55770)
【出願日】平成24年3月13日(2012.3.13)
【出願人】(396004833)株式会社エクシング (394)
【Fターム(参考)】