情報処理装置及び情報処理方法
【課題】消費電力の増大を抑制しつつ、揺れに対する表示位置の補正を行うことが可能な情報処理装置及び情報処理方法を提供する。
【解決手段】情報処理装置は、当該情報処理装置の加速度を検出する加速度センサ1と、画像を表示する表示画面を有する表示部5とを備え、加速度が所定方向に発生している状態の継続時間に基づいて、画像の表示位置を補正するか否かを判断する判断部を備える。さらに、前記判断部による判断に応じて、画像の表示位置を補正する補正部を備える。
【解決手段】情報処理装置は、当該情報処理装置の加速度を検出する加速度センサ1と、画像を表示する表示画面を有する表示部5とを備え、加速度が所定方向に発生している状態の継続時間に基づいて、画像の表示位置を補正するか否かを判断する判断部を備える。さらに、前記判断部による判断に応じて、画像の表示位置を補正する補正部を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話やスマートフォン等の情報端末は、歩きながら表示画面を見るという使い方をされることが多い。そのため、ユーザ自身や情報端末の揺れにより、表示画面が見づらくなることがある。
【0003】
そこで、加速度センサにより情報端末の揺れを検出すると共に、カメラ画像の解析によりユーザの顔の位置を特定し、顔の位置に対する情報端末の相対的な揺れに応じて、表示画面上の画像の表示位置を補正するという方法が知られている。
【0004】
しかしながら、この方法では、カメラ画像の解析を行い続けることで、情報端末の消費電力が増大し、端末の使用可能時間が短縮されてしまう。また、この方法では、顔の位置を特定する手段を情報端末に設けることで、端末の製造コストが増大してしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−139600号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、消費電力の増大を抑制しつつ、揺れに対する表示位置の補正を行うことが可能な情報処理装置及び情報処理方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一の態様である情報処理装置は、当該情報処理装置の加速度を検出する加速度センサと、画像を表示する表示画面を有する表示部とを備える。さらに、前記装置は、前記加速度が所定方向に発生している状態の継続時間に基づいて、前記画像の表示位置を補正するか否かを判断する判断部を備える。さらに、前記装置は、前記判断部による判断に応じて、前記画像の表示位置を補正する補正部を備える。
【0008】
また、本発明の別の態様である情報処理方法では、情報処理装置の表示画面に画像を表示し、前記情報処理装置の加速度を検出する。さらに、前記方法では、前記加速度が所定方向に発生している状態の継続時間に基づいて、前記画像の表示位置を補正するか否かを判断する。さらに、前記方法では、前記判断に応じて、前記画像の表示位置を補正する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】第1実施形態の情報端末の構成を示す概略図である。
【図2】第1実施形態の情報端末の外観を示す斜視図である。
【図3】第1実施形態における表示位置の補正方法を説明するためのフローチャートである。
【図4】ユーザの頭と情報端末の揺れについて説明するための図である。
【図5】歩行時におけるユーザの頭の動きと情報端末の動きを示したグラフである。
【図6】情報端末の加速度の時間変化の例を示したグラフである。
【図7】表示位置の補正量について説明するための図である。
【図8】表示位置の補正量の決定方法の一例を示したグラフである。
【図9】図8の場合における表示位置の補正量の時間変化を示したグラフである。
【図10】情報端末の傾きと表示位置の補正量との関係を示したグラフである。
【図11】情報端末の位置変化とユーザの頭の位置変化を示したグラフである。
【図12】ユーザの頭の位置変化の推定方法を説明するためのグラフである。
【図13】図8の場合と、第2実施形態の場合における表示位置の補正量の時間変化を示したグラフである。
【図14】第2実施形態の情報端末の構成を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
【0011】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の情報端末の構成を示す概略図である。図1の情報端末は、本発明の情報処理装置の例である。図1の情報端末の例としては、携帯電話やスマートフォン等の携帯型の情報端末が挙げられる。
【0012】
図1の情報端末は、該情報端末の加速度を検出する加速度センサ1と、種々の情報処理を実行するCPU2とを備えている。加速度センサ1により検出された加速度は、CPU2へと出力される。
【0013】
また、図1の情報端末は、種々のプログラムやデータが格納されたROM3と、CPU2のメモリとして使用されるRAM4とを備えている。さらに、図1の情報端末は、ユーザインタフェースとして、表示部5と、入力部6と、出力部7とを備えている。
【0014】
図2は、第1実施形態の情報端末の外観を示す斜視図である。
【0015】
本実施形態の情報端末は、図2に示すように、折り畳み型の携帯電話であり、蓋部11と、本体部12とを備えている。本体部12には、入力部6の例である操作ボタン21及びマイク22が設けられている。また、蓋部11には、表示部5を構成する表示画面23と、出力部7の例であるスピーカ24が設けられている。
【0016】
図2に示す矢印α、βは、表示画面23に平行な方向を表す。具体的には、矢印α、βはそれぞれ、表示画面23上の水平方向、上下方向を表す。また、図2に示す矢印γは、表示画面23に垂直な方向を表す。上述の加速度センサ1は、情報端末のα、β、γ方向の加速度を検出するよう構成されている。
【0017】
図3は、第1実施形態における表示位置の補正方法を説明するためのフローチャートである。
【0018】
本実施形態の情報端末は、電源がONになると、表示画面23への画像表示等を行うと共に、加速度センサ1による加速度検出を開始する(ステップS1)。具体的には、加速度センサ1は、情報端末のα、β、γ方向の加速度を検出する。加速度センサ1による加速度の検出は、継続的に行われる。加速度センサ1により検出された加速度は、電気信号としてCPU2へと出力される。
【0019】
そして、CPU2は、この電気信号から、情報端末の加速度の状態を確認する。具体的には、CPU2は、上向きの加速度が継続的に発生しているか否かを確認する。後述するように、このような上向きの加速度からは、情報端末がユーザの頭に対して相対的に揺れているか否かを推定することが可能である。
【0020】
上向きの加速度が継続的に発生している場合には、情報端末がユーザの頭に対して相対的に揺れていると推定される。そこで、CPU2は、この場合、表示画面23上の画像の表示位置を補正することを決定する(ステップS2)。そして、CPU2は、表示画面23上の画像の表示位置を補正する(ステップS3)。この際、画像の表示位置は、上記の相対的な揺れを相殺するよう、揺れとは反対方向に補正される。
【0021】
一方、上向きの加速度が継続的に発生していない場合には、情報端末の揺れは、ユーザの頭の揺れに同期していると推定される。そこで、CPU2は、この場合、表示画面23上の画像の表示位置を補正しないことを決定する(ステップS2)。
【0022】
なお、ステップS2、S3を実行する機能は、CPU2上でプログラムを実行することで実現される。ステップS2、S3を実行する機能はそれぞれ、本発明の判断部、補正部の例である。
【0023】
(1)ステップS2、S3の詳細
次に、図4〜図6を参照し、ステップS2、S3の処理の詳細について説明する。
【0024】
図4は、ユーザの頭と情報端末の揺れについて説明するための図である。
【0025】
図4(a)において、符号Tは、本実施形態の情報端末を表し、符号Hは、ユーザの頭を表す。図4(a)には、ユーザが、情報端末Tの表示画面を見ながら歩いている様子が示されている。
【0026】
一般に、頭Hの動きと情報端末Tの動きは、完全には同期しておらず、微妙に異なっている。両者の動きの差異は、ユーザの足が着地する際に大きくなる。
【0027】
図4(a)の矢印Aは、ユーザの足が着地に向かう様子を示している。また、図4(b)の矢印Bは、ユーザの足が着地した様子を示している。この際、情報端末Tは、矢印Cで示すように、自身の慣性により下方に沈み込む。これにより、頭Hと情報端末Tの動きの差異が大きくなる。両者の動きの差異が、頭Hと情報端末Tとの間の相対的な揺れに相当する。
【0028】
図5は、歩行時におけるユーザの頭の動きと情報端末の動きを示したグラフである。図5の横軸tは、時間を表す。また、図5の縦軸Zは、高さ方向の座標、即ち、重力が作用する方向の逆方向の座標を表す。
【0029】
図5(a)は、歩行時における頭の動きを示す。一般に、歩行時における頭の動きは、図5(a)に示すように、一定のリズムで上昇と下降を繰り返す動きとなる。また、歩行時における頭の位置は、図5(a)に示すように、足が着地するタイミングで最も低くなる。
【0030】
一方、図5(b)は、歩行時における情報端末の動きを示す。ユーザが情報端末の表示画面を見ながら歩いている場合、情報端末の動きはおおむね、ユーザの頭の動きと同期した動きとなる(図5(b))。ただし、ユーザの足が着地した際、情報端末の動きは、図5(b)に示すように、自身の慣性により下方に沈み込む動きとなる。
【0031】
図5(a)、(b)では、足が着地するタイミングがt1、t2で示されている。また、図5(b)には、t1における足の着地により、時間Δt1(=t3−t1)の間、情報端末の沈み込みが発生している様子や、t2における足の着地により、時間Δt2(=t4−t2)の間、情報端末の沈み込みが発生している様子が示されている。また、図5(b)では、t1における着地による沈み込み量が、ΔZ1で示され、t2における着地による沈み込み量が、ΔZ2で示されている。
【0032】
一般に、沈み込み時間Δt1、Δt2や、沈み込み量ΔZ1、ΔZ2は、情報端末の重さに応じて変化する。情報端末が軽い場合には、沈み込み時間は短く、沈み込み量は小さくなり、情報端末の動きは、ほぼ頭の動きと同期した動きとなる。一方、情報端末が重い場合には、沈み込み時間は長く、沈み込み量は大きくなり、着地時における情報端末の沈み込みが顕著となる。両者の場合の相違について、図6を参照して説明する。
【0033】
図6は、情報端末の加速度の時間変化の例を示したグラフである。図6の横軸tは、時間を表す。また、図6の縦軸aZは、情報端末のZ方向の加速度を表す。即ち、aZは、情報端末の上向きの加速度を表す。Z方向は、本発明の所定方向の例である。
【0034】
歩行時における情報端末の加速度は、自由落下時の重力加速度に近い下向きの加速度となる。しかしながら、歩行時における情報端末の加速度は、ユーザの足が着地する際に、一転して上向きの加速度に変化する(図6(a)、(b)参照)。これは、情報端末の沈み込みに抗する上向きの力が、ユーザの手から情報端末に作用することに起因する。
【0035】
ただし、着地時における上向きの加速度の値や継続時間は、情報端末の重さに応じて変化する。図6(a)は、情報端末が軽い場合における上向きの加速度aZの時間変化を表し、図6(b)は、情報端末が重い場合における上向きの加速度aZの時間変化を表す。
【0036】
以下、情報端末の重さに応じて、上向きの加速度aZにこのような違いが見られる理由について説明する。
【0037】
ユーザの足が着地した際、情報端末の速度は、ユーザの手から情報端末に作用する力により、下向きから上向きへと変化する。
【0038】
この際、情報端末が軽い場合には、力を一瞬だけ加えることで、情報端末の速度が下向きから上向きへと変化する。よって、情報端末が軽い場合、着地時における上向きの加速度aZとしては、瞬間的に大きな加速度が発生する(図6(a))。その結果、情報端末の沈み込みはほとんど発生せず、情報端末の動きは、ほぼ頭の動きと同期した動きとなる。
【0039】
一方、情報端末が重い場合には、力を継続的に加えないと、情報端末の速度が下向きから上向きに変化しない。よって、情報端末が重い場合、着地時における上向きの加速度aZとしては、継続的に小さな加速度が発生する(図6(a))。その結果、情報端末の変位がユーザの体全体の変位に追い付くまで、情報端末の沈み込みが継続することとなる。
【0040】
従って、ユーザの頭と情報端末との間の相対的な揺れは、情報端末の上向きの加速度aZから推定することが可能である。加速度aZとして、瞬間的な加速度が発生している場合には、情報端末の揺れは、頭の揺れに同期していると推定される。一方、加速度aZとして、継続的な加速度が発生している場合には、ユーザの頭と情報端末との間の相対的な揺れが発生していると推定される。
【0041】
そこで、CPU2は、加速度センサ1からα、β、γ方向の加速度を取得すると、これらの加速度から、Z方向の加速度(即ち、上向きの加速度)aZを計算する。次に、CPU2は、上向きの加速度aZが継続的に発生しているか否かを確認する。そして、CPU2は、上向きの加速度aZが発生している状態の継続時間に基づいて、表示画面23上の画像の表示位置を補正するか否かを判断する(ステップS2:図3)。
【0042】
例えば、上記の継続時間が閾値以上である場合には、CPU2は、画像の表示位置を補正することを決定する(ステップS2)。そして、CPU2は、表示画面23上の画像の表示位置を補正する(ステップS3)。この際、画像の表示位置は、ユーザの頭と情報端末との間の相対的な揺れを相殺するよう、揺れとは反対方向に補正される。
【0043】
一方、上記の継続時間が閾値未満である場合には、CPU2は、画像の表示位置を補正しないことを決定する(ステップS2)。
【0044】
以上のように、本実施形態では、上向きの加速度aZが発生している状態の継続時間に基づいて、表示画面23上の画像の表示位置を補正するか否かを判断する。これにより、本実施形態では、揺れに対する表示位置の補正を、カメラ画像の解析等によらず、加速度センサ1による加速度の検出結果に基づいて行うことが可能となる。よって、本実施形態によれば、情報端末の消費電力の増大を抑制しつつ、揺れに対する表示位置の補正を行うことが可能となる。
【0045】
なお、上記の継続時間を検出するタイミングと、この検出結果を補正に反映させるタイミングとの関係は、どのように設定しても構わない。
【0046】
例えば、1回の沈み込みが継続する間の継続時間(Δt1やΔt2)を検出し、この継続時間が閾値以上である場合に、次回の沈み込みの際に表示位置を補正するようにしてもよい。これは、各回の沈み込みの際の沈み込み時間や沈み込み量にばらつきが少ない場合等に効果的である。
【0047】
また、上向きの加速度aZを一定の周期ごとに解析し、上向きの加速度aZが発生している状態が1回の周期の間継続された場合に、次回の周期の際に表示位置を補正するようにしてもよい。これは、各回の沈み込みの際の沈み込み時間や沈み込み量にばらつきが多い場合等に効果的である。
【0048】
(2)表示位置の補正量
次に、図7〜図10を参照し、表示位置の補正量について説明する。
【0049】
図7は、表示位置の補正量について説明するための図である。
【0050】
図7(a)は、表示画面23を正面から見た様子を示す。表示画面23は、表示対象の画像が表示される画像表示領域23aと、上記画像を取り囲む黒色の囲いが表示される黒色表示領域23bとを有している。
【0051】
本実施形態では、画像の表示位置を補正することが決定された場合、図7(b)に示すように、画像の表示位置が+β方向に補正される。即ち、画像の表示位置が、表示画面23上の上方向に補正される。こうして、画像の表示位置は、ユーザの頭と情報端末との間の相対的な揺れとは逆方向に補正される。
【0052】
図7(b)に示す符号Dは、画像の表示位置の補正量を表す。図7(b)は、画像の表示位置を+β方向に距離Dだけ補正した様子を示している。本実施形態では、表示位置の補正量Dを、上向きの加速度aZの値に基づいて決定する。
【0053】
以下、図8〜図10を参照し、表示位置の補正量Dの決定方法について説明する。
【0054】
図8は、表示位置の補正量Dの決定方法の一例を示したグラフである。図8の横軸ΔaZは、一定期間内における加速度aZの増分を表す。また、図8の縦軸ΔDは、補正量Dの増分を表す。
【0055】
図8では、加速度aZが一定期間内に増加した場合(ΔaZ>0)、その直後に補正量Dを増加させる(ΔD>0)。即ち、加速度aZが増加した場合には、補正量DをD+ΔDに増加させ、画像の表示位置を+β方向に移動させる。
【0056】
一方、加速度aZが一定期間内に減少した場合には(ΔaZ<0)、その直後に補正量Dを減少させる(ΔD<0)。即ち、加速度aZが減少した場合には、補正量DをD+ΔDに減少させ、画像の表示位置を−β方向に移動させる。
【0057】
このような表示位置補正によれば、図9に示すように、沈み込みの発生に同期した表示位置補正が実現される。図9は、図8の場合における表示位置の補正量Dの時間変化を示したグラフである。
【0058】
なお、図8では、ΔDを、ΔaZの値に比例するように設定しているが、補正量Dは、加速度aZの値に基づいて、その他の態様で決定してもよい。例えば、補正量Dは、加速度aZを時間tで2回積分した値、即ち、情報端末のZ方向の変位に基づいて決定してもよい。この場合、補正量Dは、各時間tにおける沈み込みの大きさに応じて決定されることになるため、精度の高い表示位置補正を実現することが可能となる。
【0059】
また、補正量Dは、沈み込み時間(Δt1やΔt2)の値に基づいて決定してもよい。例えば、沈み込み時間が長くなるほど、補正量Dを大きくする。これは、表示位置の補正を行うか否かの判断を、沈み込み時間に基づいて行う場合等に効果的である。
【0060】
また、補正量Dは、情報端末の傾きに応じて変化させてもよい。以下、このような表示位置補正について、図10を参照して説明する。
【0061】
図10は、情報端末の傾きと表示位置の補正量との関係を示したグラフである。
【0062】
図10には、情報端末Tの表示画面23が、Z方向に対し角度θだけ傾いた様子が示されている。符号Dは、θ=0°の場合の補正量を表し、符号D’は、θ≠0°の場合の補正量を表す。
【0063】
図10では、補正量Dを、上述のいずれかの方法(例えば図8の方法)で決定し、補正量D’を、D’=D/cosθに決定する。よって、図10では、情報端末Tの傾きの増加に応じて、表示位置の補正量を増加することとなる。これにより、情報端末Tの傾きを考慮に入れた精度の高い表示位置補正を実現することが可能となる。
【0064】
なお、図10では、情報端末TのZ方向に対する傾き角度θに基づいて、表示位置補正を行っているが、情報端末Tのその他の方向に対する傾き角度、例えば、水平方向に対する傾き角度に基づいて、表示位置補正を行ってもよい。この角度をφで表すと、上記の補正量D’は、D’=D/sinφで表される。
【0065】
以上のように、本実施形態では、上向きの加速度aZが発生している状態の継続時間に基づいて、表示画面23上の画像の表示位置を補正するか否かを判断する。これにより、本実施形態では、揺れに対する表示位置の補正を、カメラ画像の解析等によらず、加速度センサ1による加速度の検出結果に基づいて行うことが可能となる。よって、本実施形態によれば、情報端末の消費電力の増大を抑制しつつ、揺れに対する表示位置の補正を行うことが可能となる。
【0066】
以下、第1実施形態の変形例である第2実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0067】
(第2実施形態)
図11は、情報端末の位置変化とユーザの頭の位置変化を示したグラフである。
【0068】
図11に示す曲線CTは、情報端末のZ方向の位置変化を示す。本実施形態では、情報端末が重いため、曲線CTで示すように、情報端末の沈み込み量ΔZTが大きい場合を想定する。さらには、情報端末が重いため、曲線CTで示すように、情報端末の沈み込みが長期間にわたって継続すると想定する。なお、情報端末のZ方向の位置変化は、上向きの加速度aZを時間tで2回積分することで計算可能である。
【0069】
一方、曲線CHは、ユーザの頭のZ方向の位置変化を示す。頭のZ方向の位置変化は、情報端末のZ方向の位置変化から推定可能である。以下、図11〜図14を参照し、頭の位置変化の推定方法とその利用方法について説明する。
【0070】
本実施形態では、CPU2は、図14に示す構成により、情報端末の位置変化を計算すると共に、頭の位置変化を推定し、情報端末の位置変化の計算結果と、頭の位置変化の推定結果とに基づいて、画像の表示位置の補正量を決定する。
【0071】
図14は、第2実施形態の情報端末の構成を示す機能ブロック図である。
【0072】
本実施形態では、CPU2上でプログラムを実行することで、図14に示す構成が実現される。判断部31は、上述のステップS2の処理を行う機能ブロックであり、補正部32は、上述のステップS3の処理を行う機能ブロックである。補正部32は、位置変化計算部41と、到達点推定部42と、位置変化推定部43と、補正量決定部44とを備えている。
【0073】
以下、これらのブロック41〜44により実行される、頭の位置変化の推定方法とその利用方法について説明する。
【0074】
ある回の沈み込みの際の頭の位置変化を推定する場合、まず最初に、到達点推定部42が、前回の沈み込みの際の情報端末の位置変化の計算結果から、頭の位置変化の最高到達点Zmaxと最低到達点Zmin(図11参照)を推定する。情報端末の位置変化の計算結果としては、位置変化計算部41が加速度aZから計算したものを利用する。
【0075】
到達点推定部42は、具体的には、最高到達点Zmaxの到達時刻と、最低到達点Zminの到達時刻と、最高到達点Zmaxと最低到達点ZminとのZ座標の差分を推定する。
【0076】
最低到達点Zminの到達時刻は、情報端末の沈み込みの開始時刻t1(図11)と推定することができる。また、最高到達点Zmaxの到達時刻は、情報端末の位置変化がその最高到達点に到達する時刻t5(図11)と推定することができる。また、最高到達点Zmaxと最低到達点ZminとのZ座標の差分は、時刻t1から時刻t5の間の情報端末のZ方向の変位に一致すると推定することができる。
【0077】
次に、位置変化推定部43は、最高到達点Zmaxと最低到達点Zminに基づいて、頭の位置変化を推定する。頭の位置変化は例えば、図12に示すように、最高到達点Zmaxと最低到達点Zminとを利用した補間処理により推定することができる。
【0078】
図12は、ユーザの頭の位置変化の推定方法を説明するためのグラフである。
【0079】
図12(a)には、ZminからZmaxまでの間の頭の位置変化CHを、放物線で補間した例が示されている。また、図12(b)には、ZminからZmaxまでの間の頭の位置変化CHを、直線で補間した例が示されている。これらの補間処理により、時刻t1から時刻t5の間の任意の時刻t6における頭の位置を推定することが可能となる。
【0080】
なお、補間処理は、放物線や直線以外の曲線を使用して行っても構わない。また、頭の位置変化は、補間処理の代わりに、実測データとの比較処理により推定してもよい。比較処理による推定は、例えば、頭の位置変化の実測データのサンプルを複数用意しておき、到達点推定部42により推定された最高到達点Zmax、最低到達点Zminと最も近いサンプルを選択し、このサンプルを頭の位置変化の推定結果とすることで実現可能である。
【0081】
次に、補正量決定部44は、情報端末の位置変化の計算結果と、頭の位置変化の推定結果に基づいて、画像の表示位置の補正量を決定する。具体的には、補正量決定部44は、情報端末の位置変化と頭の位置変化との差分に基づいて、画像の表示位置の補正量を決定する。これにより、本実施形態では、情報端末の沈み込み量ΔZTが大きく、情報端末の沈み込みが長期間にわたって継続する場合であっても、精度の高い表示位置補正を行うことが可能となる。
【0082】
図13は、図8の場合と、第2実施形態の場合における表示位置の補正量Dの時間変化を示したグラフである。図8の場合の補正量Dは、図13(a)に示され、第2実施形態の場合の補正量Dは、図13(b)に示されている。第2実施形態によれば、図13(b)に示すように、頭の位置変化の推定結果を反映した表示位置補正が実現することができる。
【0083】
以上のように、本実施形態では、情報端末の位置変化を計算すると共に、頭の位置変化を推定し、情報端末の位置変化の計算結果と、頭の位置変化の推定結果とに基づいて、画像の表示位置の補正量を決定する。これにより、情報端末の沈み込み量ΔZTが大きく、情報端末の沈み込みが長期間にわたって継続する場合であっても、精度の高い表示位置補正を行うことが可能となる。
【0084】
以上、本発明の具体的な態様の例を、第1及び第2実施形態により説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0085】
1:加速度センサ、2:CPU、3:ROM、4:RAM、
5:表示部、6:入力部、7:出力部、11:蓋部、12:本体部、
21:操作ボタン、22:マイク、23:表示画面、24:スピーカ、
31:判断部、32:補正部、41:位置変化計算部、42:到達点推定部、
43:位置変化推定部、44:補正量決定部
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話やスマートフォン等の情報端末は、歩きながら表示画面を見るという使い方をされることが多い。そのため、ユーザ自身や情報端末の揺れにより、表示画面が見づらくなることがある。
【0003】
そこで、加速度センサにより情報端末の揺れを検出すると共に、カメラ画像の解析によりユーザの顔の位置を特定し、顔の位置に対する情報端末の相対的な揺れに応じて、表示画面上の画像の表示位置を補正するという方法が知られている。
【0004】
しかしながら、この方法では、カメラ画像の解析を行い続けることで、情報端末の消費電力が増大し、端末の使用可能時間が短縮されてしまう。また、この方法では、顔の位置を特定する手段を情報端末に設けることで、端末の製造コストが増大してしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−139600号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、消費電力の増大を抑制しつつ、揺れに対する表示位置の補正を行うことが可能な情報処理装置及び情報処理方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一の態様である情報処理装置は、当該情報処理装置の加速度を検出する加速度センサと、画像を表示する表示画面を有する表示部とを備える。さらに、前記装置は、前記加速度が所定方向に発生している状態の継続時間に基づいて、前記画像の表示位置を補正するか否かを判断する判断部を備える。さらに、前記装置は、前記判断部による判断に応じて、前記画像の表示位置を補正する補正部を備える。
【0008】
また、本発明の別の態様である情報処理方法では、情報処理装置の表示画面に画像を表示し、前記情報処理装置の加速度を検出する。さらに、前記方法では、前記加速度が所定方向に発生している状態の継続時間に基づいて、前記画像の表示位置を補正するか否かを判断する。さらに、前記方法では、前記判断に応じて、前記画像の表示位置を補正する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】第1実施形態の情報端末の構成を示す概略図である。
【図2】第1実施形態の情報端末の外観を示す斜視図である。
【図3】第1実施形態における表示位置の補正方法を説明するためのフローチャートである。
【図4】ユーザの頭と情報端末の揺れについて説明するための図である。
【図5】歩行時におけるユーザの頭の動きと情報端末の動きを示したグラフである。
【図6】情報端末の加速度の時間変化の例を示したグラフである。
【図7】表示位置の補正量について説明するための図である。
【図8】表示位置の補正量の決定方法の一例を示したグラフである。
【図9】図8の場合における表示位置の補正量の時間変化を示したグラフである。
【図10】情報端末の傾きと表示位置の補正量との関係を示したグラフである。
【図11】情報端末の位置変化とユーザの頭の位置変化を示したグラフである。
【図12】ユーザの頭の位置変化の推定方法を説明するためのグラフである。
【図13】図8の場合と、第2実施形態の場合における表示位置の補正量の時間変化を示したグラフである。
【図14】第2実施形態の情報端末の構成を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
【0011】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の情報端末の構成を示す概略図である。図1の情報端末は、本発明の情報処理装置の例である。図1の情報端末の例としては、携帯電話やスマートフォン等の携帯型の情報端末が挙げられる。
【0012】
図1の情報端末は、該情報端末の加速度を検出する加速度センサ1と、種々の情報処理を実行するCPU2とを備えている。加速度センサ1により検出された加速度は、CPU2へと出力される。
【0013】
また、図1の情報端末は、種々のプログラムやデータが格納されたROM3と、CPU2のメモリとして使用されるRAM4とを備えている。さらに、図1の情報端末は、ユーザインタフェースとして、表示部5と、入力部6と、出力部7とを備えている。
【0014】
図2は、第1実施形態の情報端末の外観を示す斜視図である。
【0015】
本実施形態の情報端末は、図2に示すように、折り畳み型の携帯電話であり、蓋部11と、本体部12とを備えている。本体部12には、入力部6の例である操作ボタン21及びマイク22が設けられている。また、蓋部11には、表示部5を構成する表示画面23と、出力部7の例であるスピーカ24が設けられている。
【0016】
図2に示す矢印α、βは、表示画面23に平行な方向を表す。具体的には、矢印α、βはそれぞれ、表示画面23上の水平方向、上下方向を表す。また、図2に示す矢印γは、表示画面23に垂直な方向を表す。上述の加速度センサ1は、情報端末のα、β、γ方向の加速度を検出するよう構成されている。
【0017】
図3は、第1実施形態における表示位置の補正方法を説明するためのフローチャートである。
【0018】
本実施形態の情報端末は、電源がONになると、表示画面23への画像表示等を行うと共に、加速度センサ1による加速度検出を開始する(ステップS1)。具体的には、加速度センサ1は、情報端末のα、β、γ方向の加速度を検出する。加速度センサ1による加速度の検出は、継続的に行われる。加速度センサ1により検出された加速度は、電気信号としてCPU2へと出力される。
【0019】
そして、CPU2は、この電気信号から、情報端末の加速度の状態を確認する。具体的には、CPU2は、上向きの加速度が継続的に発生しているか否かを確認する。後述するように、このような上向きの加速度からは、情報端末がユーザの頭に対して相対的に揺れているか否かを推定することが可能である。
【0020】
上向きの加速度が継続的に発生している場合には、情報端末がユーザの頭に対して相対的に揺れていると推定される。そこで、CPU2は、この場合、表示画面23上の画像の表示位置を補正することを決定する(ステップS2)。そして、CPU2は、表示画面23上の画像の表示位置を補正する(ステップS3)。この際、画像の表示位置は、上記の相対的な揺れを相殺するよう、揺れとは反対方向に補正される。
【0021】
一方、上向きの加速度が継続的に発生していない場合には、情報端末の揺れは、ユーザの頭の揺れに同期していると推定される。そこで、CPU2は、この場合、表示画面23上の画像の表示位置を補正しないことを決定する(ステップS2)。
【0022】
なお、ステップS2、S3を実行する機能は、CPU2上でプログラムを実行することで実現される。ステップS2、S3を実行する機能はそれぞれ、本発明の判断部、補正部の例である。
【0023】
(1)ステップS2、S3の詳細
次に、図4〜図6を参照し、ステップS2、S3の処理の詳細について説明する。
【0024】
図4は、ユーザの頭と情報端末の揺れについて説明するための図である。
【0025】
図4(a)において、符号Tは、本実施形態の情報端末を表し、符号Hは、ユーザの頭を表す。図4(a)には、ユーザが、情報端末Tの表示画面を見ながら歩いている様子が示されている。
【0026】
一般に、頭Hの動きと情報端末Tの動きは、完全には同期しておらず、微妙に異なっている。両者の動きの差異は、ユーザの足が着地する際に大きくなる。
【0027】
図4(a)の矢印Aは、ユーザの足が着地に向かう様子を示している。また、図4(b)の矢印Bは、ユーザの足が着地した様子を示している。この際、情報端末Tは、矢印Cで示すように、自身の慣性により下方に沈み込む。これにより、頭Hと情報端末Tの動きの差異が大きくなる。両者の動きの差異が、頭Hと情報端末Tとの間の相対的な揺れに相当する。
【0028】
図5は、歩行時におけるユーザの頭の動きと情報端末の動きを示したグラフである。図5の横軸tは、時間を表す。また、図5の縦軸Zは、高さ方向の座標、即ち、重力が作用する方向の逆方向の座標を表す。
【0029】
図5(a)は、歩行時における頭の動きを示す。一般に、歩行時における頭の動きは、図5(a)に示すように、一定のリズムで上昇と下降を繰り返す動きとなる。また、歩行時における頭の位置は、図5(a)に示すように、足が着地するタイミングで最も低くなる。
【0030】
一方、図5(b)は、歩行時における情報端末の動きを示す。ユーザが情報端末の表示画面を見ながら歩いている場合、情報端末の動きはおおむね、ユーザの頭の動きと同期した動きとなる(図5(b))。ただし、ユーザの足が着地した際、情報端末の動きは、図5(b)に示すように、自身の慣性により下方に沈み込む動きとなる。
【0031】
図5(a)、(b)では、足が着地するタイミングがt1、t2で示されている。また、図5(b)には、t1における足の着地により、時間Δt1(=t3−t1)の間、情報端末の沈み込みが発生している様子や、t2における足の着地により、時間Δt2(=t4−t2)の間、情報端末の沈み込みが発生している様子が示されている。また、図5(b)では、t1における着地による沈み込み量が、ΔZ1で示され、t2における着地による沈み込み量が、ΔZ2で示されている。
【0032】
一般に、沈み込み時間Δt1、Δt2や、沈み込み量ΔZ1、ΔZ2は、情報端末の重さに応じて変化する。情報端末が軽い場合には、沈み込み時間は短く、沈み込み量は小さくなり、情報端末の動きは、ほぼ頭の動きと同期した動きとなる。一方、情報端末が重い場合には、沈み込み時間は長く、沈み込み量は大きくなり、着地時における情報端末の沈み込みが顕著となる。両者の場合の相違について、図6を参照して説明する。
【0033】
図6は、情報端末の加速度の時間変化の例を示したグラフである。図6の横軸tは、時間を表す。また、図6の縦軸aZは、情報端末のZ方向の加速度を表す。即ち、aZは、情報端末の上向きの加速度を表す。Z方向は、本発明の所定方向の例である。
【0034】
歩行時における情報端末の加速度は、自由落下時の重力加速度に近い下向きの加速度となる。しかしながら、歩行時における情報端末の加速度は、ユーザの足が着地する際に、一転して上向きの加速度に変化する(図6(a)、(b)参照)。これは、情報端末の沈み込みに抗する上向きの力が、ユーザの手から情報端末に作用することに起因する。
【0035】
ただし、着地時における上向きの加速度の値や継続時間は、情報端末の重さに応じて変化する。図6(a)は、情報端末が軽い場合における上向きの加速度aZの時間変化を表し、図6(b)は、情報端末が重い場合における上向きの加速度aZの時間変化を表す。
【0036】
以下、情報端末の重さに応じて、上向きの加速度aZにこのような違いが見られる理由について説明する。
【0037】
ユーザの足が着地した際、情報端末の速度は、ユーザの手から情報端末に作用する力により、下向きから上向きへと変化する。
【0038】
この際、情報端末が軽い場合には、力を一瞬だけ加えることで、情報端末の速度が下向きから上向きへと変化する。よって、情報端末が軽い場合、着地時における上向きの加速度aZとしては、瞬間的に大きな加速度が発生する(図6(a))。その結果、情報端末の沈み込みはほとんど発生せず、情報端末の動きは、ほぼ頭の動きと同期した動きとなる。
【0039】
一方、情報端末が重い場合には、力を継続的に加えないと、情報端末の速度が下向きから上向きに変化しない。よって、情報端末が重い場合、着地時における上向きの加速度aZとしては、継続的に小さな加速度が発生する(図6(a))。その結果、情報端末の変位がユーザの体全体の変位に追い付くまで、情報端末の沈み込みが継続することとなる。
【0040】
従って、ユーザの頭と情報端末との間の相対的な揺れは、情報端末の上向きの加速度aZから推定することが可能である。加速度aZとして、瞬間的な加速度が発生している場合には、情報端末の揺れは、頭の揺れに同期していると推定される。一方、加速度aZとして、継続的な加速度が発生している場合には、ユーザの頭と情報端末との間の相対的な揺れが発生していると推定される。
【0041】
そこで、CPU2は、加速度センサ1からα、β、γ方向の加速度を取得すると、これらの加速度から、Z方向の加速度(即ち、上向きの加速度)aZを計算する。次に、CPU2は、上向きの加速度aZが継続的に発生しているか否かを確認する。そして、CPU2は、上向きの加速度aZが発生している状態の継続時間に基づいて、表示画面23上の画像の表示位置を補正するか否かを判断する(ステップS2:図3)。
【0042】
例えば、上記の継続時間が閾値以上である場合には、CPU2は、画像の表示位置を補正することを決定する(ステップS2)。そして、CPU2は、表示画面23上の画像の表示位置を補正する(ステップS3)。この際、画像の表示位置は、ユーザの頭と情報端末との間の相対的な揺れを相殺するよう、揺れとは反対方向に補正される。
【0043】
一方、上記の継続時間が閾値未満である場合には、CPU2は、画像の表示位置を補正しないことを決定する(ステップS2)。
【0044】
以上のように、本実施形態では、上向きの加速度aZが発生している状態の継続時間に基づいて、表示画面23上の画像の表示位置を補正するか否かを判断する。これにより、本実施形態では、揺れに対する表示位置の補正を、カメラ画像の解析等によらず、加速度センサ1による加速度の検出結果に基づいて行うことが可能となる。よって、本実施形態によれば、情報端末の消費電力の増大を抑制しつつ、揺れに対する表示位置の補正を行うことが可能となる。
【0045】
なお、上記の継続時間を検出するタイミングと、この検出結果を補正に反映させるタイミングとの関係は、どのように設定しても構わない。
【0046】
例えば、1回の沈み込みが継続する間の継続時間(Δt1やΔt2)を検出し、この継続時間が閾値以上である場合に、次回の沈み込みの際に表示位置を補正するようにしてもよい。これは、各回の沈み込みの際の沈み込み時間や沈み込み量にばらつきが少ない場合等に効果的である。
【0047】
また、上向きの加速度aZを一定の周期ごとに解析し、上向きの加速度aZが発生している状態が1回の周期の間継続された場合に、次回の周期の際に表示位置を補正するようにしてもよい。これは、各回の沈み込みの際の沈み込み時間や沈み込み量にばらつきが多い場合等に効果的である。
【0048】
(2)表示位置の補正量
次に、図7〜図10を参照し、表示位置の補正量について説明する。
【0049】
図7は、表示位置の補正量について説明するための図である。
【0050】
図7(a)は、表示画面23を正面から見た様子を示す。表示画面23は、表示対象の画像が表示される画像表示領域23aと、上記画像を取り囲む黒色の囲いが表示される黒色表示領域23bとを有している。
【0051】
本実施形態では、画像の表示位置を補正することが決定された場合、図7(b)に示すように、画像の表示位置が+β方向に補正される。即ち、画像の表示位置が、表示画面23上の上方向に補正される。こうして、画像の表示位置は、ユーザの頭と情報端末との間の相対的な揺れとは逆方向に補正される。
【0052】
図7(b)に示す符号Dは、画像の表示位置の補正量を表す。図7(b)は、画像の表示位置を+β方向に距離Dだけ補正した様子を示している。本実施形態では、表示位置の補正量Dを、上向きの加速度aZの値に基づいて決定する。
【0053】
以下、図8〜図10を参照し、表示位置の補正量Dの決定方法について説明する。
【0054】
図8は、表示位置の補正量Dの決定方法の一例を示したグラフである。図8の横軸ΔaZは、一定期間内における加速度aZの増分を表す。また、図8の縦軸ΔDは、補正量Dの増分を表す。
【0055】
図8では、加速度aZが一定期間内に増加した場合(ΔaZ>0)、その直後に補正量Dを増加させる(ΔD>0)。即ち、加速度aZが増加した場合には、補正量DをD+ΔDに増加させ、画像の表示位置を+β方向に移動させる。
【0056】
一方、加速度aZが一定期間内に減少した場合には(ΔaZ<0)、その直後に補正量Dを減少させる(ΔD<0)。即ち、加速度aZが減少した場合には、補正量DをD+ΔDに減少させ、画像の表示位置を−β方向に移動させる。
【0057】
このような表示位置補正によれば、図9に示すように、沈み込みの発生に同期した表示位置補正が実現される。図9は、図8の場合における表示位置の補正量Dの時間変化を示したグラフである。
【0058】
なお、図8では、ΔDを、ΔaZの値に比例するように設定しているが、補正量Dは、加速度aZの値に基づいて、その他の態様で決定してもよい。例えば、補正量Dは、加速度aZを時間tで2回積分した値、即ち、情報端末のZ方向の変位に基づいて決定してもよい。この場合、補正量Dは、各時間tにおける沈み込みの大きさに応じて決定されることになるため、精度の高い表示位置補正を実現することが可能となる。
【0059】
また、補正量Dは、沈み込み時間(Δt1やΔt2)の値に基づいて決定してもよい。例えば、沈み込み時間が長くなるほど、補正量Dを大きくする。これは、表示位置の補正を行うか否かの判断を、沈み込み時間に基づいて行う場合等に効果的である。
【0060】
また、補正量Dは、情報端末の傾きに応じて変化させてもよい。以下、このような表示位置補正について、図10を参照して説明する。
【0061】
図10は、情報端末の傾きと表示位置の補正量との関係を示したグラフである。
【0062】
図10には、情報端末Tの表示画面23が、Z方向に対し角度θだけ傾いた様子が示されている。符号Dは、θ=0°の場合の補正量を表し、符号D’は、θ≠0°の場合の補正量を表す。
【0063】
図10では、補正量Dを、上述のいずれかの方法(例えば図8の方法)で決定し、補正量D’を、D’=D/cosθに決定する。よって、図10では、情報端末Tの傾きの増加に応じて、表示位置の補正量を増加することとなる。これにより、情報端末Tの傾きを考慮に入れた精度の高い表示位置補正を実現することが可能となる。
【0064】
なお、図10では、情報端末TのZ方向に対する傾き角度θに基づいて、表示位置補正を行っているが、情報端末Tのその他の方向に対する傾き角度、例えば、水平方向に対する傾き角度に基づいて、表示位置補正を行ってもよい。この角度をφで表すと、上記の補正量D’は、D’=D/sinφで表される。
【0065】
以上のように、本実施形態では、上向きの加速度aZが発生している状態の継続時間に基づいて、表示画面23上の画像の表示位置を補正するか否かを判断する。これにより、本実施形態では、揺れに対する表示位置の補正を、カメラ画像の解析等によらず、加速度センサ1による加速度の検出結果に基づいて行うことが可能となる。よって、本実施形態によれば、情報端末の消費電力の増大を抑制しつつ、揺れに対する表示位置の補正を行うことが可能となる。
【0066】
以下、第1実施形態の変形例である第2実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0067】
(第2実施形態)
図11は、情報端末の位置変化とユーザの頭の位置変化を示したグラフである。
【0068】
図11に示す曲線CTは、情報端末のZ方向の位置変化を示す。本実施形態では、情報端末が重いため、曲線CTで示すように、情報端末の沈み込み量ΔZTが大きい場合を想定する。さらには、情報端末が重いため、曲線CTで示すように、情報端末の沈み込みが長期間にわたって継続すると想定する。なお、情報端末のZ方向の位置変化は、上向きの加速度aZを時間tで2回積分することで計算可能である。
【0069】
一方、曲線CHは、ユーザの頭のZ方向の位置変化を示す。頭のZ方向の位置変化は、情報端末のZ方向の位置変化から推定可能である。以下、図11〜図14を参照し、頭の位置変化の推定方法とその利用方法について説明する。
【0070】
本実施形態では、CPU2は、図14に示す構成により、情報端末の位置変化を計算すると共に、頭の位置変化を推定し、情報端末の位置変化の計算結果と、頭の位置変化の推定結果とに基づいて、画像の表示位置の補正量を決定する。
【0071】
図14は、第2実施形態の情報端末の構成を示す機能ブロック図である。
【0072】
本実施形態では、CPU2上でプログラムを実行することで、図14に示す構成が実現される。判断部31は、上述のステップS2の処理を行う機能ブロックであり、補正部32は、上述のステップS3の処理を行う機能ブロックである。補正部32は、位置変化計算部41と、到達点推定部42と、位置変化推定部43と、補正量決定部44とを備えている。
【0073】
以下、これらのブロック41〜44により実行される、頭の位置変化の推定方法とその利用方法について説明する。
【0074】
ある回の沈み込みの際の頭の位置変化を推定する場合、まず最初に、到達点推定部42が、前回の沈み込みの際の情報端末の位置変化の計算結果から、頭の位置変化の最高到達点Zmaxと最低到達点Zmin(図11参照)を推定する。情報端末の位置変化の計算結果としては、位置変化計算部41が加速度aZから計算したものを利用する。
【0075】
到達点推定部42は、具体的には、最高到達点Zmaxの到達時刻と、最低到達点Zminの到達時刻と、最高到達点Zmaxと最低到達点ZminとのZ座標の差分を推定する。
【0076】
最低到達点Zminの到達時刻は、情報端末の沈み込みの開始時刻t1(図11)と推定することができる。また、最高到達点Zmaxの到達時刻は、情報端末の位置変化がその最高到達点に到達する時刻t5(図11)と推定することができる。また、最高到達点Zmaxと最低到達点ZminとのZ座標の差分は、時刻t1から時刻t5の間の情報端末のZ方向の変位に一致すると推定することができる。
【0077】
次に、位置変化推定部43は、最高到達点Zmaxと最低到達点Zminに基づいて、頭の位置変化を推定する。頭の位置変化は例えば、図12に示すように、最高到達点Zmaxと最低到達点Zminとを利用した補間処理により推定することができる。
【0078】
図12は、ユーザの頭の位置変化の推定方法を説明するためのグラフである。
【0079】
図12(a)には、ZminからZmaxまでの間の頭の位置変化CHを、放物線で補間した例が示されている。また、図12(b)には、ZminからZmaxまでの間の頭の位置変化CHを、直線で補間した例が示されている。これらの補間処理により、時刻t1から時刻t5の間の任意の時刻t6における頭の位置を推定することが可能となる。
【0080】
なお、補間処理は、放物線や直線以外の曲線を使用して行っても構わない。また、頭の位置変化は、補間処理の代わりに、実測データとの比較処理により推定してもよい。比較処理による推定は、例えば、頭の位置変化の実測データのサンプルを複数用意しておき、到達点推定部42により推定された最高到達点Zmax、最低到達点Zminと最も近いサンプルを選択し、このサンプルを頭の位置変化の推定結果とすることで実現可能である。
【0081】
次に、補正量決定部44は、情報端末の位置変化の計算結果と、頭の位置変化の推定結果に基づいて、画像の表示位置の補正量を決定する。具体的には、補正量決定部44は、情報端末の位置変化と頭の位置変化との差分に基づいて、画像の表示位置の補正量を決定する。これにより、本実施形態では、情報端末の沈み込み量ΔZTが大きく、情報端末の沈み込みが長期間にわたって継続する場合であっても、精度の高い表示位置補正を行うことが可能となる。
【0082】
図13は、図8の場合と、第2実施形態の場合における表示位置の補正量Dの時間変化を示したグラフである。図8の場合の補正量Dは、図13(a)に示され、第2実施形態の場合の補正量Dは、図13(b)に示されている。第2実施形態によれば、図13(b)に示すように、頭の位置変化の推定結果を反映した表示位置補正が実現することができる。
【0083】
以上のように、本実施形態では、情報端末の位置変化を計算すると共に、頭の位置変化を推定し、情報端末の位置変化の計算結果と、頭の位置変化の推定結果とに基づいて、画像の表示位置の補正量を決定する。これにより、情報端末の沈み込み量ΔZTが大きく、情報端末の沈み込みが長期間にわたって継続する場合であっても、精度の高い表示位置補正を行うことが可能となる。
【0084】
以上、本発明の具体的な態様の例を、第1及び第2実施形態により説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0085】
1:加速度センサ、2:CPU、3:ROM、4:RAM、
5:表示部、6:入力部、7:出力部、11:蓋部、12:本体部、
21:操作ボタン、22:マイク、23:表示画面、24:スピーカ、
31:判断部、32:補正部、41:位置変化計算部、42:到達点推定部、
43:位置変化推定部、44:補正量決定部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置の加速度を検出する加速度センサと、
画像を表示する表示画面を有する表示部と、
前記加速度が所定方向に発生している状態の継続時間に基づいて、前記画像の表示位置を補正するか否かを判断する判断部と、
前記判断部による判断に応じて、前記画像の表示位置を補正する補正部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記所定方向は、重力が作用する方向の逆方向である請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記補正部は、前記所定方向における前記加速度の値に基づいて、前記表示位置の補正量を決定する請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記補正部は、前記情報処理装置の傾きに応じて、前記表示位置の補正量を変化させる請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記補正部は、
前記所定方向における前記加速度の値に基づいて、前記情報処理装置の位置変化を計算する位置変化計算部と、
前記情報処理装置の位置変化の計算結果に基づいて、前記情報処理装置のユーザの位置変化の最高到達点と最低到達点とを推定する到達点推定部と、
前記最高到達点と前記最低到達点とに基づいて、前記ユーザの位置変化を推定する位置変化推定部と、
前記情報処理装置の位置変化の計算結果と、前記ユーザの位置変化の推定結果とに基づいて、前記表示位置の補正量を決定する補正量決定部と、
を備える請求項1から4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記位置変化推定部は、前記ユーザの位置変化を、前記最高到達点と前記最低到達点とを利用した補間処理により推定する、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
情報処理装置の表示画面に画像を表示し、
前記情報処理装置の加速度を検出し、
前記加速度が所定方向に発生している状態の継続時間に基づいて、前記画像の表示位置を補正するか否かを判断し、
前記判断に応じて、前記画像の表示位置を補正する、
情報処理方法。
【請求項8】
前記所定方向は、重力が作用する方向の逆方向である請求項7に記載の情報処理方法。
【請求項9】
前記表示位置の補正では、前記所定方向における前記加速度の値に基づいて、前記表示位置の補正量を決定する請求項7又は8に記載の情報処理方法。
【請求項10】
前記表示位置の補正では、前記情報処理装置の傾きに応じて、前記表示位置の補正量を変化させる請求項9に記載の情報処理方法。
【請求項11】
前記表示位置の補正では、
前記所定方向における前記加速度の値に基づいて、前記情報処理装置の位置変化を計算し、
前記情報処理装置の位置変化の計算結果に基づいて、前記情報処理装置のユーザの位置変化の最高到達点と最低到達点とを推定し、
前記最高到達点と前記最低到達点とに基づいて、前記ユーザの位置変化を推定し、
前記情報処理装置の位置変化の計算結果と、前記ユーザの位置変化の推定結果とに基づいて、前記表示位置の補正量を決定する、
請求項7から10のいずれか1項に記載の情報処理方法。
【請求項12】
前記表示位置の補正では、前記ユーザの位置変化を、前記最高到達点と前記最低到達点とを利用した補間処理により推定する、
請求項11に記載の情報処理方法。
【請求項1】
情報処理装置の加速度を検出する加速度センサと、
画像を表示する表示画面を有する表示部と、
前記加速度が所定方向に発生している状態の継続時間に基づいて、前記画像の表示位置を補正するか否かを判断する判断部と、
前記判断部による判断に応じて、前記画像の表示位置を補正する補正部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記所定方向は、重力が作用する方向の逆方向である請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記補正部は、前記所定方向における前記加速度の値に基づいて、前記表示位置の補正量を決定する請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記補正部は、前記情報処理装置の傾きに応じて、前記表示位置の補正量を変化させる請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記補正部は、
前記所定方向における前記加速度の値に基づいて、前記情報処理装置の位置変化を計算する位置変化計算部と、
前記情報処理装置の位置変化の計算結果に基づいて、前記情報処理装置のユーザの位置変化の最高到達点と最低到達点とを推定する到達点推定部と、
前記最高到達点と前記最低到達点とに基づいて、前記ユーザの位置変化を推定する位置変化推定部と、
前記情報処理装置の位置変化の計算結果と、前記ユーザの位置変化の推定結果とに基づいて、前記表示位置の補正量を決定する補正量決定部と、
を備える請求項1から4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記位置変化推定部は、前記ユーザの位置変化を、前記最高到達点と前記最低到達点とを利用した補間処理により推定する、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
情報処理装置の表示画面に画像を表示し、
前記情報処理装置の加速度を検出し、
前記加速度が所定方向に発生している状態の継続時間に基づいて、前記画像の表示位置を補正するか否かを判断し、
前記判断に応じて、前記画像の表示位置を補正する、
情報処理方法。
【請求項8】
前記所定方向は、重力が作用する方向の逆方向である請求項7に記載の情報処理方法。
【請求項9】
前記表示位置の補正では、前記所定方向における前記加速度の値に基づいて、前記表示位置の補正量を決定する請求項7又は8に記載の情報処理方法。
【請求項10】
前記表示位置の補正では、前記情報処理装置の傾きに応じて、前記表示位置の補正量を変化させる請求項9に記載の情報処理方法。
【請求項11】
前記表示位置の補正では、
前記所定方向における前記加速度の値に基づいて、前記情報処理装置の位置変化を計算し、
前記情報処理装置の位置変化の計算結果に基づいて、前記情報処理装置のユーザの位置変化の最高到達点と最低到達点とを推定し、
前記最高到達点と前記最低到達点とに基づいて、前記ユーザの位置変化を推定し、
前記情報処理装置の位置変化の計算結果と、前記ユーザの位置変化の推定結果とに基づいて、前記表示位置の補正量を決定する、
請求項7から10のいずれか1項に記載の情報処理方法。
【請求項12】
前記表示位置の補正では、前記ユーザの位置変化を、前記最高到達点と前記最低到達点とを利用した補間処理により推定する、
請求項11に記載の情報処理方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−212084(P2012−212084A)
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−78559(P2011−78559)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【特許番号】特許第4966421号(P4966421)
【特許公報発行日】平成24年7月4日(2012.7.4)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【特許番号】特許第4966421号(P4966421)
【特許公報発行日】平成24年7月4日(2012.7.4)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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