説明

情報出力システム、情報出力方法および情報出力プログラム

【課題】商品情報の有益性を検証することを課題とする。
【解決手段】店舗サーバ装置は、その出力履歴とその出力履歴に対応する購入履歴とを照合して、商品情報の効果を検証する(図1の(5)参照)。具体的には、店舗サーバ装置は、ログ情報として格納された商品情報の出力履歴とそれに対応する購入履歴とを照合して、その結果、例えば、商品情報が利用者に出力表示された後に、その商品情報にかかる商品が購入されていれば、商品情報が利用者の購入行動に寄与したものと類推することができ、商品情報の効果として、その有益性を検証することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、利用者とともに店舗内を移動する端末装置の位置に応じて、店舗内の商品に関する商品情報を当該端末装置に出力する情報出力システム、情報出力方法および情報出力プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ショッピングカートや買い物かごにディスプレイなどを備え付け、その位置に応じた商品情報などを表示する技術が存在する。例えば、特許文献1(特開2004−110805)では、ショッピングカートの位置情報を取得し、その位置情報に応じた商品に関する情報など(例えば、その位置の商品棚に陳列されている商品についての情報など)を、ショッピングカートに備え付けられたディスプレイを介してショッピングカートの利用者に表示する技術が開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開2004−110805号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記した従来の技術は、利用者側に対して単に商品に関する情報などを表示するだけで、店舗側のマーケティングを考慮したものではないという問題点があった。すなわち、例えば、ショッピングカートなどに備え付けられたディスプレイなどに商品情報を出力表示するだけなので、商品情報が利用者の購入行動に寄与しているかどうかなど、商品情報の有益性などの効果を検証することができないという問題点があった。
【0005】
そこで、この発明は、上述した従来技術の課題を解決するためになされたものであり、商品情報の有益性を検証することが可能な情報出力システム装置、情報出力方法および情報出力プログラムを表示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1に係る発明は、利用者とともに店舗内を移動する端末装置の位置に応じて、店舗内の商品に関する商品情報を当該端末装置に出力する情報出力システムにおいて、前記端末装置に出力された商品情報を出力履歴として当該端末装置ごとに記憶する出力履歴記憶手段と、前記利用者が購入した商品を識別する購入情報を購入履歴として当該利用者ごとに記憶する購入履歴記憶手段と、前記出力履歴記憶手段に記憶されている前記出力履歴と前記購入履歴記憶手段に記憶されている前記購入履歴とを照合して、前記商品情報の効果を検証する検証手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、請求項2に係る発明は、上記の発明において、前記出力履歴記憶手段は、前記出力履歴として前記商品情報の出力日時を前記端末装置ごとにさらに記憶し、前記購入履歴報記憶手段は、前記購入履歴として前記利用者が購入した商品の購入日時を前記端末装置ごとにさらに記憶し、前記検証手段は、前記出力日時と前記購入日時とをさらに照合して前記商品情報の効果を検証することを特徴とする。
【0008】
また、請求項3に係る発明は、上記の発明において、前記端末装置が備え付けられている商品運搬器具に対する商品の投入を示す商品投入情報および/または当該商品運搬器具に投入された商品のキャンセルを示す商品キャンセル情報を記憶する購入関連情報記憶手段をさらに備え、前記検証手段は、前記出力履歴と前記商品投入情報および/または前記商品キャンセル情報とをさらに照合して前記商品情報の効果を検証することを特徴とする。
【0009】
また、請求項4に係る発明は、上記の発明において、前記端末装置が、前記商品投入情報および/または前記商品キャンセル情報を取得する購入関連情報取得手段をさらに備え、前記購入関連情報記憶手段は、前記購入関連情報取得手段により取得された前記商品投入情報および/または前記商品キャンセル情報を記憶することを特徴とする。
【0010】
また、請求項5に係る発明は、上記の発明において、複数の前記端末装置に接続されたサーバ装置が、前記検証手段を備えることを特徴とする。
【0011】
また、請求項6に係る発明は、上記の発明において、利用者とともに店舗内を移動する端末装置の位置に応じて、店舗内の商品に関する商品情報を当該端末装置に出力する情報出力方法において、前記端末装置に出力された商品情報を出力履歴として当該端末装置ごとに記憶する出力履歴記憶工程と、前記利用者が購入した商品を識別する購入情報を購入履歴として当該利用者ごとに記憶する購入履歴記憶工程と、前記出力履歴記憶工程に記憶されている前記出力履歴と前記購入履歴記憶工程に記憶されている前記購入履歴とを照合して、前記商品情報の効果を検証する検証工程と、を含んだことを特徴とする。
【0012】
また、請求項7に係る発明は、上記の発明において、利用者とともに店舗内を移動する端末装置の位置に応じて、店舗内の商品に関する商品情報を当該端末装置に出力する方法をコンピュータに実行させる情報出力プログラムにおいて、前記端末装置に出力された商品情報を出力履歴として当該端末装置ごとに記憶する出力履歴記憶手順と、前記利用者が購入した商品を識別する購入情報を購入履歴として当該利用者ごとに記憶する購入履歴記憶手順と、前記出力履歴記憶手順に記憶されている前記出力履歴と前記購入履歴記憶手順に記憶されている前記購入履歴とを照合して、前記商品情報の効果を検証する検証手順と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1、6または7の発明によれば、この情報出力システムは、出力履歴(例えば、端末装置に出力された商品情報の内容)と購入履歴(例えば、利用者が購入した商品を識別する商品コードなど)とを照合して、商品情報の効果を検証するので、例えば、ショッピングカートなどに備え付けられたディスプレイなどに出力表示された商品情報が利用者の購入行動に寄与しているかどうかを類推することができ、商品情報の有益性を検証することが可能となる。
【0014】
また、請求項2の発明によれば、この情報出力システムは、出力履歴として商品情報の出力日時と購入履歴として利用者が購入した商品の購入日時とを端末装置ごとにさらに記憶し、出力日時と購入日時とをさらに照合して商品情報の効果を検証するので、商品情報が利用者の購入行動に寄与しているかどうかを詳細に類推する(例えば、商品情報が利用者に出力表示された後に、その商品情報にかかる商品が購入されていれば、商品情報が利用者の購入行動に寄与したものと類推する)ことができ、商品情報の有益性を詳細に検証することが可能となる。
【0015】
また、請求項3の発明によれば、この情報出力システムは、端末装置が備え付けられている商品運搬器具(例えば、ショッピングカートや買い物籠など)に対する商品の投入を示す商品投入情報(例えば、バーコードやICタグからなる商品コードにより示される情報)や商品運搬器具に投入された商品のキャンセルを示す商品キャンセル情報(例えば、バーコードやICタグからなる商品コードにより示される情報)をさらに記憶し、出力履歴と商品投入情報および/または商品キャンセル情報とをさらに照合して商品情報の効果を検証するので、商品情報が利用者の購入行動に寄与しているかどうかを多様な観点から類推する(例えば、商品情報が利用者に出力表示された後に、その商品情報に関係ない商品がキャンセルされ、その商品情報にかかる商品が投入されていれば、商品情報が利用者の購入行動に寄与したものと類推する)ことができ、利用者に対して表示された商品情報の有益性をさらに詳細に検証することが可能となる。
【0016】
また、請求項4の発明によれば、この情報出力システムは、商品運搬装置に備え付けられている端末装置が、購入関連情報を取得するので、商品運搬装置を利用する利用者の行動に伴って購入関連情報を容易に取得することが可能となる。
【0017】
また、請求項5の発明によれば、この情報出力システムは、複数の前記端末装置に接続されたサーバ装置が、商品情報の効果を検証するので、統計的かつ高度に商品情報の有益性を検証することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る情報出力システム、情報検証方法および情報検証プログラムの実施例を詳細に説明する。なお、以下では、この発明に係る情報検証システム、情報検証方法および情報検証プログラムをカート端末装置および店舗サーバ装置からなるシステムに適用する場合を実施例1として説明した後に、この発明に含まれる他の実施例を説明する。
【実施例1】
【0019】
以下の実施例1では、実施例1に係る情報出力システムの概要および特徴、情報検証システムを構成する各装置(カート端末装置、店舗サーバ装置)の構成および処理の流れを順に説明し、最後に実施例1による効果を説明する。
【0020】
[概要および特徴(実施例1)]
まず最初に、図1を用いて、実施例1に係る情報出力システムの概要および特徴を説明する。図1は、実施例1に係る情報出力システムの概要を説明するための図である。同図に示すように、実施例1に係る情報出力システムは、利用者とともに店舗内を移動するカート端末装置の位置に応じて、店舗内の商品に関する商品情報(例えば、商品の特売情報や食材にかかるレシピ等)をカート端末装置に出力することを概要とするが、その商品情報の有益性を検証する点に主たる特徴がある。
【0021】
この主たる特徴について具体的に説明すると、実施例1に係る情報出力システムを構成するカート端末装置と店舗サーバ装置とは、無線LANを介して通信可能な状態で接続されている。また、カート端末装置は、店舗内に配置されている商品に関する商品情報をその店舗内の位置に応じて所持している。そして、店舗内の各所に備え付けられた発信機から発信された位置情報を受信すると(図1の(1)参照)、カート端末装置は、その位置情報に応じた商品情報を検索して、該当する商品情報を検出した場合には、例えば、画像や音声などでディスプレイやモニタ、スピーカになどに自動的に出力する(図1の(2)参照)。なお、カート端末装置が所持する商品情報は、カート端末装置の電源立ち上げ時や一定時間ごとに無線LANを介して、例えば、図1には示していない店舗内の端末装置などからダウンロードされ、常に最新の状態が保持される。
【0022】
また、商品情報を出力すると、カート端末装置は商品情報の出力履歴についてログ情報を生成する。具体的には、カート端末装置は、商品情報(例えば、商品の特売広告や食品に関するレシピなど)およびその出力日時に、所定のヘッダ番号などを対応付けたログ情報を生成する(図1の(3)参照)。そして、ログ情報生成後、カート端末装置は、生成したログ情報を店舗サーバ装置に送信する(図1の(4)参照)。
【0023】
一方、ログ情報を受信した店舗サーバ装置は、そのログ情報を商品情報の出力履歴として格納する。そして、店舗サーバ装置は、その出力履歴とその出力履歴に対応する購入履歴とを照合して、商品情報の効果を検証する(図1の(5)参照)。具体的には、店舗サーバ装置は、ログ情報として格納された商品情報の出力履歴とそれに対応する購入履歴とを照合して、その結果、例えば、商品情報が利用者に出力表示された後に、その商品情報にかかる商品が購入されていれば、商品情報が利用者の購入行動に寄与したものと類推することができ、商品情報の効果として、その有益性を検証することができる。
【0024】
ところで、カート端末装置は、情報読取機により読み取られた購入関連情報を取得すると(図1の(6)参照)、購入関連情報についてログ情報をさらに生成する。具体的には、カート端末装置は、購入関連情報(例えば、商品のカート内への投入あるいは商品のカート内からのキャンセルなどを示す情報)およびその取得日時に、所定のヘッダ番号などを対応付けたログ情報を生成する。そして、ログ情報生成後、カート端末装置は、上記で説明した場合と同様に、生成したログ情報を店舗サーバ装置に送信する。
【0025】
購入関連情報についてのログ情報をカート端末装置から受信した店舗サーバ装置は、そのログ情報を購入関連情報として格納する。そして、店舗サーバ装置は、出力履歴とその出力履歴に対応する購入関連情報とをさらに照合して、商品情報の効果を検証する。具体的には、店舗サーバ装置は、購入関連情報とそれに対応する出力履歴とを照合して、その結果、例えば、商品情報が利用者に出力表示された後に、その商品情報に関係ない商品がキャンセルされ、その商品情報にかかる商品が投入されていれば、商品情報が利用者の購入行動に寄与したものと類推することができ、商品情報の効果として、その有益性を詳細に検証することができる。
【0026】
このようなことから、上記した主たる特徴の如く、実施例1に係る情報出力システムは、例えば、ショッピングカートなどに備え付けられたディスプレイなどに出力表示された商品情報が利用者の購入行動に寄与しているかどうかを類推することができ、商品情報の有益性を検証することが可能となる。
【0027】
[情報システムの構成(実施例1)]
次に、図2を用いて、実施例1に係る情報出力システムを構成する各装置(カート端末装置、店舗サーバ装置)の構成を説明する。図2は、実施例1に係る情報出力システムの構成を示すブロック図である。同図に示すように、実施例1に係る情報出力システムを構成するカート端末装置10と店舗サーバ装置20とは、無線LAN1を介して通信可能な状態で接続されている。
【0028】
まず最初に、カート端末装置10の構成について説明すると、カート端末装置10は、受信機11と、出力部12と、情報取得機13と、無線通信制御部14と、記憶部15と、主制御部16とから構成される。このうち、受信機11は、店舗内に設置されている発信機からの情報を受信する受信手段である。
【0029】
出力部12は、カート端末装置10の利用者に対して商品情報(コンテンツ情報)を出力する出力手段であり、モニタ(若しくはディスプレイ、タッチパネル)やスピーカを備えて構成され、例えば、商品の特売情報や特売情報にかかる食材のレシピなどを表示出力する。また、出力部12は、利用者からの入力を受け付けて、その入力に対応する情報などを表示出力する。
【0030】
情報読取機13は、店舗内に陳列された商品に添付されている識別情報(例えば、バーコードやICタグからなる商品コードなど)を読み取る読取手段であり、例えば、手動あるいは自動で、バーコードを読み取るスキャナやICタグを読み取るICタグリーダなどが該当する。無線通信制御部14は、店舗サーバ装置20との間の無線通信を制御する手段である。
【0031】
記憶部15は、主制御部16による各種処理に必要なデータおよびプログラムを格納する格納手段(記憶手段)であり、特に本発明に密接に関連するものとしては、商品情報記憶部15aを備える。この商品情報記憶部15aは、店舗内に陳列された商品に関する商品情報(コンテンツ情報)を記憶する記憶する記憶手段であり、例えば、図3に例示するように、店舗内の位置それぞれに一意に付与されている位置番号に対応づけて商品広告(特売情報)や食材のレシピなどを記憶して構成される。なお、カート端末装置10の電源立ち上げ時や一定時間ごとに、店舗端末装置などから無線LANを介してダウンロードされた最新の商品情報が、後述する出力制御部16bより格納される。
【0032】
主制御部16は、OS(Operating System)などの制御プログラム、各種の処理手順などを規定したプログラムおよび所要データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する処理部であり、特に本発明に密接に関連するものとしては、位置情報受信部16aと、出力制御部16bと、情報取得部16cと、ログ情報生成部16dと、ログ情報送信部16eとを備える。なお、情報取得部16cおよび上記した情報読取機13は、特許請求の範囲に記載の「購入履歴取得手段」に対応する。
【0033】
このうち、位置情報受信部16aは、受信機11を介して受信した位置情報から店舗内の位置を検出する処理部である。具体的には、位置情報受信部16aは、例えば、一定時間(例えば、数秒単位)ごとに位置情報を受信しているかどうか確認し、受信された位置情報から店舗内の位置それぞれに一意に付与されている位置番号を検出する。そして、位置情報受信部16aは、検出した位置番号を出力制御部16bに対して出力する。
【0034】
出力制御部16bは、出力部12に対して商品情報(コンテンツ情報)を出力する処理部である。具体的には、出力制御部16bは、商品情報記憶部15aに記憶されている商品情報の中から、位置情報受信部16aから受け付けた位置番号に基づいて商品情報を検索する。そして、出力制御部16bは、該当する商品情報を検出した場合には、その商品情報がまだ出力されていないものであるかどうか確認し、まだ出力されていない商品情報であれば、出力部12に自動的に出力する。また、出力制御部16bは、出力部12に対して商品情報を出力するのと同時に、その商品情報とその出力日時をログ情報生成部16dに出力する。なお、カート端末装置10の電源立ち上げ時や一定時間ごとに、店舗端末装置などから無線LANを介してダウンロードされた最新の商品情報を商品情報記憶部15aに格納する。
【0035】
情報取得部16cは、情報読取機13により読み取られた商品の識別番号を取得する処理部である。具体的には、情報取得部16cは、カート端末装置10の利用者により操作される情報読取機13により読み取られた識別番号および購入関連情報(例えば、商品のカート内への投入あるいは商品のカート内からのキャンセルなどを示す情報)を取得する。また、情報取得部16cは、購入関連情報とその取得日時をログ情報生成部16dに出力する。
【0036】
ログ情報生成部16dは、店舗サーバ装置20に送信するログ情報を生成する処理部である。具体的には、ログ情報生成部16dは、例えば、図4に例示すように、生成するログ情報の各々に対応したヘッダ番号表を内部に備えている。そして、ログ情報生成部16dは、出力制御部16bから受け付けた商品情報およびその出力日時に、所定のヘッダ番号などを付加した商品情報の出力履歴についてログ情報を生成する(図5参照)。
【0037】
また、ログ情報生成部16dは、情報取得部16cにより購入関連情報が取得されている場合には、情報取得部16cから受け付けた購入関連情報およびその取得日時に、初手のヘッダ番号などを付加したログ情報をさらに生成する(図5参照)。なお、図2には具体的に図示していないが、位置情報受信部16aにより検出された位置番号に基づいてログ情報を生成したり(つまり、店舗内における利用者の動線を把握する趣旨)、出力部12に配置されたタッチパネルなどを介して受け付けた利用者の操作情報や、利用者の操作に伴って出力された情報についてログ情報を生成したり、利用者属性(例えば、年齢、性別や家族構成など)のログ情報を生成したりするようにしてもよい。ログ情報生成後、ログ情報生成部16dは、生成したログ情報をログ情報送信部16eに出力する。
【0038】
ログ情報送信部16eは、店舗サーバ装置20にログ情報を送信する処理部である。具体的には、ログ情報生成部16dから受け付けたログ情報を無線LAN1を介してリアルタイムで店舗サーバ装置20に送信する。
【0039】
なお、このカート端末装置10は、既知のパーソナルコンピュータ、移動体通信端末またはPDAなどの情報処理装置に、上記した各機能を搭載することによって実現することもできる。
【0040】
続いて、店舗サーバ装置20の構成について説明すると、店舗サーバ装置20は、出力部21と、無線通信制御部22と、記憶部23と、主制御部24とから構成される。このうち、出力部21は、後述する商品情報検証部24bによる検証結果を出力する出力手段であり、モニタ(若しくはディスプレイ、タッチパネル)やスピーカを備えて構成される。無線通信制御部22は、カート端末装置10との間の無線通信を制御する手段である。
【0041】
店舗サーバ装置20の記憶部23は、主制御部24による各種処理に必要なデータおよびプログラムを格納する格納手段(記憶手段)であり、特に本発明に密接に関連するものとしては、ログ情報記憶部23aと、購入履歴記憶部23bとを備える。なお、ログ情報記憶部23aは、特許請求の範囲に記載の「出力履歴記憶手段」および「購入関連情報記憶手段」に対応し、購入履歴記憶部23bは、同じく「購入履歴記憶手段」に対応する。
【0042】
ログ情報記憶部23aは、カート端末装置10から受信したログ情報をカート端末ごとに記憶する記憶手段である。例えば、図6に例示するように、日付および時刻に対応付けて、場所(位置番号)、出力情報、操作情報、利用者属性、商品情報および購入関連情報を記憶して構成される。
【0043】
「日付および時刻」は、各項目に対応するものであり、例えば、商品情報が出力された日付および時間を示し、この日付および時刻から利用者の平均購買時間などが把握される。「場所(位置番号)」は、位置番号により店舗内の位置を示すものであり、同じ位置番号が連続して記憶されていれば、店舗内の同位置に利用者が立ち止まっていることが把握される。「出力情報」は、利用者の操作に伴って出力された情報を示し、「操作情報」は、利用者の操作に関する情報を示す。利用者属性は、利用者の年齢、性別や家族構成などを示す情報であり、例えば、カート端末利用開始時に利用者に入力させる。「商品情報」は、カート端末装置10の出力制御部16bが、位置情報受信部16aから受け付けた位置番号に基づいて、出力部12に対して自動的に出力した商品情報の出力履歴(例えば、広告やレシピ)を示す情報である。購入関連情報は、例えば、商品のカート内への投入あるいは商品のカート内からのキャンセルなどを示す情報である。
【0044】
購入履歴記憶部23bは、店舗内のレジ装置から受信した商品の購入情報を購入履歴として記憶する記憶手段である。例えば、レジ装置で決済された商品の商品コードとその決済日時などを対応付けて、各カート端末装置10ごとに記憶して構成される。
【0045】
店舗サーバ装置20の主制御部24は、OS(Operating System)などの制御プログラム、各種の処理手順などを規定したプログラムおよび所要データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する処理部であり、特に本発明に密接に関連するものとしては、受信制御部24aと商品情報検証部24bとを備える。なお、商品情報検証部24bは、特許請求の範囲に記載の「検証手段」に対応する。
【0046】
受信制御部24aは、カート端末装置10から無線LAN1を介して受信したログ情報や購入情報を制御する処理部である。具体的には、受信制御部24aは、カート端末装置10から受信したログ情報(商品情報の出力履歴や購入関連情報についてのログ情報)をログ情報記憶部23aに格納する。また、店舗内のレジ装置から受信した商品の購入情報を購入履歴として購入履歴記憶部23bに格納する。
【0047】
商品情報検証部24bは、商品情報の出力履歴とその出力履歴に対応する購入履歴とを照合して商品情報の効果を検証する処理部である。具体的には、商品情報検証部24bは、ログ情報記憶部23aから出力履歴を読み出すとともに、購入履歴記憶部23bから購入履歴を読み出して、出力履歴と購入履歴とを照合して、その結果、例えば、商品情報が利用者に出力表示された後に、その商品情報にかかる商品が購入されていれば、商品情報が利用者の購入行動に寄与したものと類推することができ、商品情報の効果として、その有益性を検証することができる。
【0048】
また、商品情報検証部23bは、商品情報の出力履歴に対応する購入関連情報を購入関連情報記憶部23cから読み出し、出力履歴と購入関連情報とをさらに照合して、その結果、商品情報が利用者に出力表示された後に、その商品情報に関係ない商品がキャンセルされ、その商品情報にかかる商品が投入されていれば、商品情報が利用者の購入行動に寄与したものと類推することができ、商品情報の効果として、その有益性を詳細に検証することができる。
【0049】
なお、この店舗サーバ装置20は、既知のパーソナルコンピュータ、ワークステーションなどの情報処理装置に、上記した各機能を搭載することによって実現することもできる。
【0050】
[情報検証システムによる処理(実施例1)]
次に、図7を用いて、実施例1に係る情報検証システムを構成するカート端末装置による処理を説明する。図7は、実施例1に係る情報検証システムにおけるカート端末装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【0051】
同図に示すように、受信機11を介して位置情報を受信すると(ステップS701)、カート端末装置10の位置情報受信部16aは、受信された位置情報から店舗内の位置それぞれに一意に付与されている位置番号を検出する。そして、位置情報受信部16aは、検出した位置番号を出力制御部16bに対して出力する。
【0052】
位置番号を受け付けた出力制御部16bは、商品情報記憶部15aに記憶されている商品情報の中から、位置情報受信部16aから受け付けた位置番号に基づいて商品情報を検索する(ステップS702)。そして、出力制御部16bは、検索した商品情報がまだ出力されていないものであるかどうか確認する(ステップS703)。その結果、検索した商品情報がまだ出力されていないものである場合には(ステップS703肯定)、その商品情報を出力部12に自動的に出力する(ステップS704)。
【0053】
一方、検索した商品情報が既に出力されているものである場合には(ステップS703否定)、出力制御部16bは、そのまま処理を終了する。なお、図7には示していないが、ステップS702において、商品情報記憶部15aに記憶されている商品情報の中から、位置情報受信部16aから受け付けた位置番号に基づいて商品情報を検索できなかった場合にも、同様に、出力制御部16bは、そのまま処理を終了する。
【0054】
[実施例1の効果]
上述してきたように、実施例1によれば、この情報出力システムは、出力履歴(端末装置に出力された商品情報の内容)と購入履歴(利用者が購入した商品を識別する購入情報)とを照合して、商品情報の効果を検証するので、例えば、ショッピングカートなどに備え付けられたディスプレイなどに出力表示された商品情報が利用者の購入行動に寄与しているかどうかを類推することができ、商品情報の有益性を検証することが可能となる。
【0055】
また、実施例1によれば、この情報出力システムは、出力履歴として商品情報の出力日時と購入履歴として利用者が購入した商品の購入日時とを端末装置ごとにさらに記憶し、出力日時と購入日時とをさらに照合して商品情報の効果を検証するので、商品情報が利用者の購入行動に寄与しているかどうかを詳細に類推する(例えば、商品情報が利用者に出力表示された後に、その商品情報にかかる商品が購入されていれば、商品情報が利用者の購入行動に寄与したものと類推する)ことができ、商品情報の有益性を詳細に検証することが可能となる。
【0056】
また、実施例1によれば、この情報出力システムは、端末装置が備え付けられている商品運搬器具(例えば、ショッピングカートや買い物籠など)に対する商品の投入を示す商品投入情報(例えば、バーコードやICタグからなる商品コードにより示される情報)や商品運搬器具に投入された商品のキャンセルを示す商品キャンセル情報(例えば、バーコードやICタグからなる商品コードにより示される情報)をさらに記憶し、出力履歴と商品投入情報および/または商品キャンセル情報とをさらに照合して商品情報の効果を検証するので、商品情報が利用者の購入行動に寄与しているかどうかを多様な観点から類推する(例えば、商品情報が利用者に出力表示された後に、その商品情報に関係ない商品がキャンセルされ、その商品情報にかかる商品が投入されていれば、商品情報が利用者の購入行動に寄与したものと類推する)ことができ、利用者に対して表示された商品情報の有益性をさらに詳細に検証することが可能となる。
【0057】
また、実施例1によれば、この情報出力システムは、商品運搬装置に備え付けられている端末装置が、出力履歴を取得するおよび購入履歴を取得するので、商品運搬装置を利用する利用者の行動に伴って商品情報の出力履歴を容易に取得することが可能となる。
【0058】
また、実施例1によれば、この情報出力システムは、複数の前記端末装置に接続されたサーバ装置が、商品情報の効果を検証するので、統計的かつ高度に商品情報の有益性を検証することが可能となる。
【実施例2】
【0059】
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。そこで、以下では、実施例2として、本発明に含まれる他の実施例を説明する。
【0060】
(1)ログ情報の送信
上記の実施例1では、ログ情報送信部16eは、ログ情報生成部16dから受け付けたログ情報を店舗サーバ装置20にリアルタイムで送信する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、店舗サーバ装置20と通信が不可能な状態である場合には、内部に備えられたメモリなどに、受け付けたログ情報を一時的に記憶してから送信するようにしてもよい。また、店舗サーバ装置20と通信が可能な状態である場合であっても、受け付けたログ情報を一時的に記憶しておいて、定期的に店舗サーバ装置20に送信するようにしてもよい。これにより、生成したログ情報を確実に送信することが可能となる。
【0061】
(2)装置構成等
また、図2に示したカート端末装置10および店舗サーバ装置20の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、カート端末装置10および店舗サーバ装置20の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、例えば、カート端末装置10のログ情報生成部16dとログ情報送信部16eとを統合し、あるいは、店舗サーバ装置20の出力履歴記憶部23aと購入履歴記憶部23bと購入関連情報記憶部23cとを統合するなど、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、カート端末装置10および店舗サーバ装置20にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
【0062】
また、本実施例において説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的におこなうこともでき、あるいは、手動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0063】
(3)情報検証プログラム
ところで、上記の実施例で説明した各種の処理は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータシステムで実行することによって実現することができる。そこで、以下では、図8を用いて、上記の実施例1で説明した店舗サーバ装置20の処理(情報検証処理)と同様の機能を有する情報出力プログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。図8は、情報出力プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
【0064】
同図に示すように、店舗サーバ装置であるコンピュータ30は、無線通信制御部31と、出力部32と、HDD33と、RAM34と、ROM35と、CPU36とを所定のバス40で接続して構成される。ここで、無線通信制御部31は、図2に示した無線通信制御部22に対応し、出力部32は、同じく出力部21に対応する。
【0065】
まず、ROM35には、上記の実施例1に示した店舗サーバ装置20と同様の機能を発揮する情報検証プログラム、つまり、図7に示すように、受信制御プログラム35aおよび商品情報検証プログラム35bがあらかじめ記憶されている。なお、これらのプログラム35aおよび35bについては、図2に示した店舗サーバ装置20の各構成要素と同様、適宜統合または分散してもよい。
【0066】
そして、CPU36が、これらのプログラム35aおよび35bをROM35から読み出して実行することで、図7に示すように、各プログラム35aおよび35bは、受信制御プロセス36aおよび商品情報検証プロセス36bとして機能するようになる。なお、各プロセス36aおよび36bは、図2に示した店舗サーバ装置20の受信制御部24aおよび商品情報検証部24bにそれぞれ対応する。
【0067】
また、HDD33には、図7に示すように、ログ情報テーブル33aおよび購入履歴テーブル33bが設けられる。これらのログ情報テーブル33aおよび購入履歴テーブル33bは、図2に示した店舗サーバ装置20のログ情報記憶部23aおよび購入履歴記憶部23bにそれぞれ対応する。そして、CPU36は、ログ情報テーブル33aおよび購入履歴テーブル33bからログ情報データ34aおよび購入履歴データ34bをそれぞれ読み出してRAM34に格納し、RAM34に格納されたログ情報データ34aおよび購入履歴データ34bに基づいて情報検証処理を実行する。
【0068】
なお、上記した各プログラム35aおよび35bについては、必ずしも最初からROM35に記憶させておく必要はなく、例えば、コンピュータ30に挿入されるフレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MOディスク、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」、または、コンピュータ30の内外に備えられるHDDなどの「固定用の物理媒体」、さらには、公衆回線、インターネット、LAN、WANなどを介してコンピュータ30に接続される「他のコンピュータ(またはサーバ)」などに各プログラムを記憶させておき、コンピュータ30がこれらから各プログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
【0069】
(付記1)利用者とともに店舗内を移動する端末装置の位置に応じて、店舗内の商品に関する商品情報を当該端末装置に出力する情報出力システムにおいて、前記端末装置に出力された商品情報を出力履歴として当該端末装置ごとに記憶する出力履歴記憶手段と、前記利用者が購入した商品を識別する購入情報を購入履歴として当該利用者ごとに記憶する購入履歴記憶手段と、前記出力履歴記憶手段に記憶されている前記出力履歴と前記購入履歴記憶手段に記憶されている前記購入履歴とを照合して、前記商品情報の効果を検証する検証手段と、を備えたことを特徴とする情報出力システム。
【0070】
(付記2)前記出力履歴記憶手段は、前記出力履歴として前記商品情報の出力日時を前記端末装置ごとにさらに記憶し、前記購入履歴報記憶手段は、前記購入履歴として前記利用者が購入した商品の購入日時を前記端末装置ごとにさらに記憶し、前記検証手段は、前記出力日時と前記購入日時とをさらに照合して前記商品情報の効果を検証することを特徴とする付記1に記載の情報出力システム。
【0071】
(付記3)前記端末装置が備え付けられている商品運搬器具に対する商品の投入を示す商品投入情報および/または当該商品運搬器具に投入された商品のキャンセルを示す商品キャンセル情報を記憶する購入関連情報記憶手段をさらに備え、前記検証手段は、前記出力履歴と前記商品投入情報および/または前記商品キャンセル情報とをさらに照合して前記商品情報の効果を検証することを特徴とする付記1または2に記載の情報出力システム。
【0072】
(付記4)前記端末装置が、前記商品投入情報および/または前記商品キャンセル情報を取得する購入関連情報取得手段をさらに備え、前記購入関連情報記憶手段は、前記購入関連情報取得手段により取得された前記商品投入情報および/または前記商品キャンセル情報を記憶することを特徴とする付記3に記載の情報出力システム。
【0073】
(付記5)複数の前記端末装置に接続されたサーバ装置が、前記検証手段を備えることを特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載の情報出力システム。
【0074】
(付記6)利用者とともに店舗内を移動する端末装置の位置に応じて、店舗内の商品に関する商品情報を当該端末装置に出力する情報出力方法において、前記端末装置に出力された商品情報を出力履歴として当該端末装置ごとに記憶する出力履歴記憶工程と、前記利用者が購入した商品を識別する購入情報を購入履歴として当該利用者ごとに記憶する購入履歴記憶工程と、前記出力履歴記憶工程に記憶されている前記出力履歴と前記購入履歴記憶工程に記憶されている前記購入履歴とを照合して、前記商品情報の効果をする検証工程と、を含んだことを特徴とする情報出力方法。
【0075】
(付記7)利用者とともに店舗内を移動する端末装置の位置に応じて、店舗内の商品に関する商品情報を当該端末装置に出力する方法をコンピュータに実行させる情報出力プログラムにおいて、前記端末装置に出力された商品情報を出力履歴として当該端末装置ごとに記憶する出力履歴記憶手順と、前記利用者が購入した商品を識別する購入情報を購入履歴として当該利用者ごとに記憶する購入履歴記憶手順と、前記出力履歴記憶手順に記憶されている前記出力履歴と前記購入履歴記憶手順に記憶されている前記購入履歴とを照合して、前記商品情報の効果を検証する検証手順と、をコンピュータに実行させることを特徴とする情報出力プログラム。
【産業上の利用可能性】
【0076】
以上のように、本発明に係る情報検証システム、情報検証方法および情報検証プログラムは、利用者とともに店舗内を移動する端末装置の位置に応じて、店舗内の商品に関する商品情報を当該端末装置に出力するに有用であり、特に、商品情報の有益性を検証することに適する。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】実施例1に係る情報出力システムの概要を説明するための図である。
【図2】実施例1に係る情報出力システムの構成を示すブロック図である。
【図3】商品情報記憶部に記憶される情報の構成例を示す図である。
【図4】生成するログ情報の各々に対応したヘッダ番号表の構成例を示す図である。
【図5】生成されるログ情報の構成例を示す図である。
【図6】店舗サーバ装置に記憶されるログ情報の構成例を示す図である。
【図7】実施例1に係る情報出力システムにおけるカート端末装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】情報出力プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
【符号の説明】
【0078】
1 無線LAN
10 カート端末装置
11 受信機
12 出力部
13 情報読取機
14 無線通信制御部
15 記憶部
15a 商品情報記憶部
16 主制御部
16a 位置情報受信部
16b 出力制御部
16c 情報取得部
16d ログ情報生成部
16e ログ情報送信部
20 店舗サーバ装置
21 出力部
22 無線通信制御部
23 記憶部
23a ログ情報記憶部
23b 購入履歴記憶部
24 主制御部
24a 受信制御部
24b 商品関連情報検証部
30 コンピュータ
31 無線通信制御部
32 出力部
33 HDD(Hard disk drive)
34 RAM(Random access memory)
35 ROM(Read only memory)
36 CPU(Central processing unit)
40 バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者とともに店舗内を移動する端末装置の位置に応じて、店舗内の商品に関する商品情報を当該端末装置に出力する情報出力システムにおいて、
前記端末装置に出力された商品情報を出力履歴として当該端末装置ごとに記憶する出力履歴記憶手段と、
前記利用者が購入した商品を識別する購入情報を購入履歴として当該利用者ごとに記憶する購入履歴記憶手段と、
前記出力履歴記憶手段に記憶されている前記出力履歴と前記購入履歴記憶手段に記憶されている前記購入履歴とを照合して、前記商品情報の効果を検証する検証手段と、
を備えたことを特徴とする情報出力システム。
【請求項2】
前記出力履歴記憶手段は、前記出力履歴として前記商品情報の出力日時を前記端末装置ごとにさらに記憶し、
前記購入履歴報記憶手段は、前記購入履歴として前記利用者が購入した商品の購入日時を前記端末装置ごとにさらに記憶し、
前記検証手段は、前記出力日時と前記購入日時とをさらに照合して前記商品情報の効果を検証することを特徴とする請求項1に記載の情報出力システム。
【請求項3】
前記端末装置が備え付けられている商品運搬器具に対する商品の投入を示す商品投入情報および/または当該商品運搬器具に投入された商品のキャンセルを示す商品キャンセル情報を記憶する購入関連情報記憶手段をさらに備え、
前記検証手段は、前記出力履歴と前記商品投入情報および/または前記商品キャンセル情報とをさらに照合して前記商品情報の効果を検証することを特徴とする請求項1または2に記載の情報出力システム。
【請求項4】
前記端末装置が、前記商品投入情報および/または前記商品キャンセル情報を取得する購入関連情報取得手段をさらに備え、
前記購入関連情報記憶手段は、前記購入関連情報取得手段により取得された前記商品投入情報および/または前記商品キャンセル情報を記憶することを特徴とする請求項3に記載の情報出力システム。
【請求項5】
複数の前記端末装置に接続されたサーバ装置が、前記検証手段を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の情報出力システム。
【請求項6】
利用者とともに店舗内を移動する端末装置の位置に応じて、店舗内の商品に関する商品情報を当該端末装置に出力する情報出力方法において、
前記端末装置に出力された商品情報を出力履歴として当該端末装置ごとに記憶する出力履歴記憶工程と、
前記利用者が購入した商品を識別する購入情報を購入履歴として当該利用者ごとに記憶する購入履歴記憶工程と、
前記出力履歴記憶工程に記憶されている前記出力履歴と前記購入履歴記憶工程に記憶されている前記購入履歴とを照合して、前記商品情報の効果を検証する検証工程と、
を含んだことを特徴とする情報出力方法。
【請求項7】
利用者とともに店舗内を移動する端末装置の位置に応じて、店舗内の商品に関する商品情報を当該端末装置に出力する方法をコンピュータに実行させる情報出力プログラムにおいて、
前記端末装置に出力された商品情報を出力履歴として当該端末装置ごとに記憶する出力履歴記憶手順と、
前記利用者が購入した商品を識別する購入情報を購入履歴として当該利用者ごとに記憶する購入履歴記憶手順と、
前記出力履歴記憶手順に記憶されている前記出力履歴と前記購入履歴記憶手順に記憶されている前記購入履歴とを照合して、前記商品情報の効果を検証する検証手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報出力プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2007−206890(P2007−206890A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−23713(P2006−23713)
【出願日】平成18年1月31日(2006.1.31)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【出願人】(000237639)富士通フロンテック株式会社 (667)
【Fターム(参考)】