説明

情報出力制御装置

【課題】より好適な情報出力制御装置を提供することを主たる目的とする。
【解決手段】受信したオリジナルの2D映像が映像処理モジュール254から出力されて2D映像が映像表示モジュール114で表示中である場合と、受信したオリジナルの3D映像が映像処理モジュール254から出力されて3D映像が表示中である場合と、3D−2D変換機能により変換された2D映像が映像処理モジュール254から出力されて2D映像が表示中である場合と、2D−3D変換機能により変換された3D映像が映像処理モジュール254から出力されて3D映像が表示中である場合のそれぞれで、3D/3D−2Dインジケータ121の点灯及び消灯が異なるようにインジケータ制御モジュール261dによって制御される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明の実施形態は、各種案内情報の出力を制御する情報出力制御装置及び情報出力制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、3D映像(3-dimensional image)の表示が望まれており、3D映像に対応したテレビ及びDVDプレイヤー等が今後普及すると考えられる。3D映像対応機器としては、2D映像(2-dimensional image)のコンテンツを3D映像に変換(2D−3D変換)し、3D映像を出力する機能を備えるものがある。また、これとは逆に3D映像のコンテンツを2D映像に変換(3D−2D変換)し、2D映像を出力する機能を備えるものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−5203号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のとおり、3D−2D変換機能を備える機器がある。例えば、受信したコンテンツが3D映像であると判断された場合に、自動的に3D−2D変換機能をオンにして2D映像をユーザが視聴できるように設定項目を備えるテレビが考えられる。
【0005】
しかしながら当該設定にて自動的な3D−2D変換機能をオンにして2D映像のコンテンツをユーザが視聴していたことを想定した場合、元々2D映像のコンテンツを2D映像として視聴しているのか、あるいは元々3D映像のコンテンツが、3D−2D変換機能を用いて変換された2D映像のコンテンツを視聴しているのかをユーザが気づけない可能性がある。そうすると、3D映像のコンテンツを3Dで楽しむ機会をユーザが逃してしまうことが考えられる。
【0006】
そこで本発明は、このような不利益を回避し、ユーザに対してより好適な情報出力制御装置を提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態の情報出力制御装置は、3D映像または2D映像の映像信号を受信する受信モジュールと、前記映像信号を受け、3D映像または2D映像を出力する映像処理モジュールと、点灯及び消灯するインジケータと、前記インジケータの点灯及び消灯を制御する制御モジュールとを備え、前記映像処理モジュールは、受信した3D映像を2D映像へ変換処理し、当該変換2D映像を出力する変換モジュールを含み、前記制御モジュールは、前記映像処理モジュールにて前記変換処理が実行されていることを示すように前記インジケータの点灯または消灯の状態を制御する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】第1の実施形態に係るテレビジョン放送受信装置の外観を説明するための図である。
【図2】第1の実施形態に係るテレビジョン放送受信装置の主要な信号処理系を示す図である。
【図3】第1の実施形態に係るテレビジョン放送受信装置の外観を説明するための図である。
【図4】第2の実施形態に係るテレビジョン放送受信装置の主要な信号処理系を示す図である。
【図5】第2の実施形態に係るテレビジョン放送受信装置の外観を説明するための図である。
【図6】第2の実施形態に係るテレビジョン放送受信装置の外観を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、この発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、以下の実施形態で説明するテレビジョン放送受信装置111の外観の一例を概略的に示している。
【0010】
テレビジョン放送受信装置111は、主として、薄型の筐体(以下、キャビネット112)と、このキャビネット112を起立させて支持する支持台113とから構成されている。なお、支持台113を含めてキャビネットと称してもよい。キャビネット112には、例えば液晶表示パネルやプラズマパネル等を備えた平面パネル型ディスプレイである映像表示モジュール114、一対のスピーカ115、操作モジュール116、リモートコントローラ117から送信される操作情報を受けるリモコン受光モジュール118等が設置されている。操作モジュール116は、キャビネット112の前面ではなく側面に配置されていても構わない。
【0011】
キャビネット112の前面ほぼ中央であって、映像表示モジュール114下部にはイルミネーション119が設けられている。イルミネーション119には、例えば社名や機種名を示す文字や記号(ロゴ部)が設けられており、例えばLEDライトを光源としている。イルミネーション119は、電源がユーザ操作に応じてオフ状態からオン状態になると点灯し、オフ状態になると消灯する。
【0012】
キャビネット112の右下部には、当該テレビジョン放送受信装置111の電源状態を示す電源インジケータ120がリモコン受光モジュール118と隣り合って設けられている。電源インジケータ120も例えばLEDを光源としている。電源インジケータ120の配置は任意である。
【0013】
また、キャビネット112の右下部には電源インジケータ120とは異なるインジケータとして、3D/3D−2Dインジケータ121が電源インジケータ120と隣り合って設けられている。3D/3D−2Dインジケータ121は、3D映像が表示中であること及び2D映像が表示中であるという案内情報を示す。本実施形態の3D/3D−2Dインジケータ121は少なくとも、オリジナルの3D映像が表示中であること、後述する3D変換処理モジュール254aの2D−3D変換機能により変換処理された3D映像(変換3D映像)が表示中であること、オリジナルの2D映像が表示中であること、後述する2D変換処理モジュール254bの3D−2D変換機能により変換処理された2D映像(変換2D映像)が表示中であることを区別して示す。3D/3D−2Dインジケータ121も例えばLEDを光源としている。
【0014】
図2は、テレビジョン放送受信装置111の主要な信号処理系の一例を示している。BS/CSデジタル放送受信用のアンテナ243で受信した衛星デジタル放送信号は、入力端子244を介して衛星デジタル放送用のチューナ245に供給されることにより、所望のチャンネルの放送信号が選局される。
【0015】
チューナ245で選局された放送信号は、PSK(Phase Shift Keying)復調器246に供給されてTS(Transport Stream)が復調される。このTSは、TS復号器247に供給されてデジタルの映像信号、音声信号、データ信号等に復号化された後、信号処理モジュール248に出力される。
【0016】
地上波放送受信用のアンテナ249で受信した地上デジタルテレビジョン放送信号は、入力端子250を介して地上デジタル放送用のチューナ251に供給されることにより、所望のチャンネルの放送信号が選局される。
【0017】
チューナ251で選局された放送信号は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)復調器252に供給されてTSが復調される。このTSは、TS復号器253に供給されてデジタルの映像信号、音声信号、データ信号等に復号化された後、上記信号処理モジュール248に出力される。
【0018】
地上波放送受信用のアンテナ249で受信した地上アナログテレビジョン放送信号は、入力端子250を介して地上アナログ放送用のチューナ(不図示)に供給されることにより、所望のチャンネルの放送信号が選局される。そして、このチューナで選局された放送信号は、アナログ復調器(不図示)に供給されてアナログの映像信号及び音声信号に復調された後、上記信号処理モジュール248に出力される。
【0019】
信号処理モジュール248は、テレビ視聴時には、TS復号器247およびTS復号器253からそれぞれ供給されたデジタルの映像信号及び音声信号に対して、選択的に所定のデジタル信号処理を施し、映像処理モジュール254及び音声処理モジュール255に出力している。供給される映像信号は3D映像のコンテンツの映像信号であってもよいし、2D映像のコンテンツの映像信号であってもよい。
【0020】
3D映像のコンテンツは、例えばサイドバイサイド(Side-by-Side)方式の映像信号である。サイドバイサイド方式は、左目用画像の1フレームと、右目用画像の1フレームの2つのフレームをそれぞれ水平方向に2分の1に圧縮し、それらを横に並べて1枚のフレームとして送信する方式である。サイドバイサイド方式の映像信号を受信したテレビジョン映像表示装置111は、左目用画像及び右目用画像を画面サイズに拡張して交互に表示する。ユーザは、電子シャッター式メガネ(不図示)で各画像と同期をとることにより、左目では左目用画像、右目では右目用画像を見て、立体的な画像を視聴することができる。
【0021】
なお、テレビジョン映像表示装置111が対応する3D映像のコンテンツの方式は、サイドバイサイド方式以外に、ラインバイライン(line by line)方式、トップアンドボトム(top and botom)方式、フレームパッキング方式などであってもよい。また、テレビジョン映像表示装置111における3D視聴方式は、電子シャッター式メガネを用いる方式以外に、偏光メガネを用いたり、専用のメガネを用いないいわゆる裸眼式であってもよい。例えば、「インテグラルイメージング方式(光線再生方式)」では、角度が異なる多数の光を出すことで、専用のメガネがなくても、ユーザは立体的な映像を視聴することが出来る。
【0022】
制御モジュール261には、信号処理モジュール248やTS復号器247,253から、番組を取得するための各種データや電子番組ガイド(EPG)情報,番組属性情報(番組ジャンル等),字幕情報等(サービス情報、SIやPSI)が入力されている。制御モジュール261は、これら入力された情報からEPG,字幕を表示するため画像生成処理を行い、この生成した画像情報を映像処理モジュール254へ出力する。
【0023】
映像処理モジュール254は、信号処理モジュール248から供給されるデジタルの映像信号にGUI(Graphical User Interface)等のOSD信号を重畳して出力する機能を有する。また、映像処理モジュール258は、入力されたデジタルの映像信号を、映像表示モジュール114で表示可能なフォーマットのアナログ映像信号に変換した後、映像表示モジュール114に出力して映像表示させる。また、出力端子259を介して映像信号を外部に導出させることもできる。
【0024】
映像処理モジュール254は、3D変換処理モジュール254aと2D変換処理モジュール254bとを含む。3D変換処理モジュール254aは、各アンテナ、DVD等のメディアやインターネット等から受信するオリジナル映像信号(2D映像信号)を3D映像信号に変換して出力する。つまり、3D変換処理モジュール254aは、2D−3D変換機能を有し、受信したオリジナル映像信号(2D映像信号)を3D映像信号に変換処理して出力する。2D−3D変換処理は、上述したような多種の方式に応じて異なるが、例えば、以下のようにして2D−3D変換処理がなされて、3D映像が視聴される。受信した映像信号(2D映像信号)の特徴から構図を推定することや、複数の物体の動きを検出し物体間の前後関係を推定すること、さらに人の顔と体を推定することなどの各種推定処理により3D映像用の右目用の映像信号及び左目用の映像信号を生成して、つまりは3D映像信号を生成する。そして、映像処理モジュール254から出力された3D映像信号が映像表示モジュール114で表示され、電子シャッター式メガネを用いて視聴すると、3D映像が視聴される。
【0025】
2D変換処理モジュール254bは、各アンテナ、DVD等のメディアやインターネット等から受信するオリジナル映像信号(3D映像信号)を2D映像信号に変換して出力する。つまり、2D変換処理モジュール254bは、3D−2D変換機能を有し、受信したオリジナル映像信号(3D映像信号)を2D映像信号に変換処理して出力する。3D−2D変換処理は、上述したような多種の方式に応じて異なるが、例えば、以下のようにして3D−2D変換処理がなされて、2D映像が視聴される。受信した映像信号(3D映像信号)に含まれる右目用映像信号と左目用映像信号からいずれか片方の映像信号(例えば右目用映像信号)のみを出力するように処理して、つまりは2D映像信号を生成する。そして、映像処理モジュール254から出力された2D映像信号が映像表示モジュール114で表示され、2D映像が視聴される。
【0026】
なお、映像処理モジュール254は、上記したように、3Dから2Dに変換された変換2D映像信号、2Dから3Dに変換された変換3D信号を出力することもできるし、2D−3D変換や3D−2D変換を行わずに2D映像信号を2D映像として、3D映像信号を3D映像として出力することもできる。
【0027】
音声処理モジュール255は、入力されたデジタルの音声信号を、スピーカ115で再生可能なフォーマットのアナログ音声信号に変換した後、スピーカ115に出力して音声再生させる。また、出力端子260を介して音声信号を外部に導出させることもできる。
【0028】
テレビジョン放送受信装置111は、上記した各種の受信動作を含むその全ての動作を制御モジュール261によって統括的に制御されている。制御モジュール261は、CPU(Central Processing Unit)やマイコン等を内蔵しており、操作モジュール116からの操作情報を受け、または、リモートコントローラ117から前記受光モジュール118を介して受信した操作情報を受けて、その操作内容が反映されるように各部をそれぞれ制御している。
【0029】
制御モジュール261は、主として、そのCPUが実行する制御プログラムを格納したROM(Read Only Memory)261aと、該CPUに作業エリアを提供するRAM(Random Access Memory)261bと、オンタイマー時刻や各種の設定情報及び制御情報等が格納される不揮発性メモリ261cとを利用している。
【0030】
制御モジュール261にはインジケータ制御モジュール261dが含まれている。インジケータ制御モジュール261dは、電源インジケータ120及び3D/3D−2Dインジケータ121を含め、テレビジョン放送受信装置111が有する各種インジケータの点灯及び消灯を制御する。なお、電源インジケータ120及び3D/3D−2Dインジケータ121は後述するように電源状態や3D−2D変換機能が実行されていること等の各種情報を点灯及び消灯等によって示すので、インジケータ制御モジュール261dは後述する情報出力制御モジュール261eと同様に情報出力制御モジュールと称することもできる。
【0031】
電源インジケータ120及び3D/3D−2Dインジケータ121の点灯及び消灯は、具体的には例えば以下に説明するように制御される。操作モジュール116に設けられた主電源ボタンを押すと、テレビジョン放送受信装置111が電源「入」の状態(オン状態)となり、電源インジケータ120が例えば緑色に点灯する。主電源ボタンを更にもう一度押すと、電源「切」の状態となり、映像表示や音声出力が止まるとともに、電源インジケータ120は消灯する。
【0032】
電源「入」の状態で、リモートコントローラ117の電源ボタンを押すと、映像表示や音声出力が止まるとともに、電源インジケータ120が緑色から赤色や黄色等に変化し、一部の内部回路のみが動作したいわゆる待機状態となる。さらに、待機状態で、リモートコントローラ117の電源ボタンを押すと、電源インジケータ120が赤色から緑色等に変化し、映像表示モジュール114に所定の映像が表示されるとともに音声出力される。なお、本実施形態では、映像や音声が出力される状態をテレビジョン放送受信装置111の電源オン状態(動作状態)とし、映像や音声が出力されない状態を電源オフ状態とする。電源オフ状態には、主電源が入っていない状態だけに限らず、上記待機状態(本実施形態では、リモートコントローラ117の電源ボタンでテレビジョン放送受信装置111の電源を切った状態)も含むとする。このように電源インジケータ120は、電源がオフ状態であることを示す態様(上記例では、消灯、赤、黄)と電源がオン状態であることを示す態様(上記例では、緑)とを有している。
【0033】
電源「入」の状態で、受信したオリジナルの3D映像信号が映像処理モジュール254にて出力されている場合(つまり、映像表示モジュール114に3D用の映像が表示される場合)、3D/3D−2Dインジケータ121が例えば青色に点灯する。
【0034】
電源「入」の状態で、オリジナルの3D映像信号が2D変換処理モジュール254bにて3D−2D変換処理されている場合(つまり、映像表示モジュール114に2D用の映像が表示される場合)、3D/3D−2Dインジケータ121が例えば白色に点灯する。
【0035】
電源「入」の状態で、受信したオリジナルの2D映像信号が映像処理モジュール254にて出力している場合(つまり、映像表示モジュール114に2D用の映像が表示される場合)、3D/3D−2Dインジケータ121が例えば消灯する。また、電源オフ状態では、3D/3D−2Dインジケータ121が例えば消灯する。
【0036】
なお、電源「入」の状態で、オリジナルの2D映像信号が3D変換処理モジュール254aにて2D−3D変換処理されている場合(つまり、映像表示モジュール114に3D用の映像が表示される場合)、3D/3D−2Dインジケータ121が例えば紫色に点灯する。
【0037】
このように電源インジケータ120は、電源がオフ状態であることを示す態様(上記例では、消灯、赤、黄)と電源がオン状態であることを示す態様(上記例では、緑)とを有している。また、3D/3D−2Dインジケータ121は、オリジナルの3D映像が表示中であることを示す態様(上記例では青)、3D変換処理モジュール254aの2D−3D変換機能により変換処理された3D映像が表示中であることを示す態様(上記例では白)、オリジナルの2D映像が表示中であることを示す態様(上記例では消灯)、2D変換処理モジュール254bの3D−2D変換機能により変換処理された2D映像が表示中であることを示す態様(上記例では紫)とを有している。
【0038】
なお、電源インジケータ120と3D/3D−2Dインジケータ121の点灯色は、重複が無いように構成されることが、電源インジケータ120と3D/3D−2Dインジケータ121との役割を区別して認識する上で好ましい。また、電源「入」の状態で、受信したオリジナルの2D映像信号が映像処理モジュール254にて出力している場合(つまり、映像表示モジュール114に2D用の映像が表示される場合)、3D/3D−2Dインジケータ121を消灯以外に例えば黄色で点灯させてもよい。
【0039】
また、テレビジョン放送受信装置111は、自動3D−2D変換機能を有する。すなわち、受信したコンテンツが3D映像であると判断した場合に、2D変換処理モジュール254bにて自動的に3D−2D変換処理を実行するよう制御モジュール261が制御するモードを備える。例えば、受信した映像信号に3Dコンテンツであることを示す識別子が含まれている場合、これを制御モジュール261にて検出することで受信した映像信号が3D映像のコンテンツか2D映像のコンテンツかを判断する。
【0040】
制御モジュール261は、操作モジュール116やリモートコントローラ117の操作に応じて例えば図3に示すように、自動3D−2D変換機能を実行するか否かの選択メニュー131が表示されるよう制御する。「はい」を選択した場合であって、上記のとおり、受信したコンテンツが3D映像であると判断した場合には、2D変換処理モジュール254bにて3D−2D変換処理が実行さえる。なお、同様に自動2D−3D変換処理を実行し、当該自動2D−3D変換機能を実行するか否かの選択メニューが表示されるよう構成されていもよい。つまり、テレビジョン放送受信装置111の制御モジュール261には、受信する映像信号が3D映像か2D映像かを判定する判定手段と、判定手段にて3D映像であると判定した場合に、3D映像を2D映像へ自動的に変換処理するか否かの設定をユーザに許可する選択メニュー131を表示するよう制御する選択メニュー表示制御手段が含まれる。
【0041】
以上説明したように第1の実施形態では、受信したオリジナルの2D映像が映像処理モジュール254から出力されて2D映像が映像表示モジュール114で表示中である場合と、受信したオリジナルの3D映像が映像処理モジュール254から出力されて3D映像が表示中である場合と、3D−2D変換機能により変換された2D映像が映像処理モジュール254から出力されて2D映像が表示中である場合と、2D−3D変換機能により変換された3D映像が映像処理モジュール254から出力されて3D映像が表示中である場合のそれぞれで、3D/3D−2Dインジケータ121の点灯及び消灯を異なるように制御される。このため、ユーザは、3D/3D−2Dインジケータ121が示す情報(点灯及び消灯の態様)を確認することで、2D−3D変換機能が実行されているか、3D−2D変換機能が実行されているか、あるいはいずれも実行されていないか等の状態かを容易に区別できる。
【0042】
第1の実施形態によれば、図3に示したように自動3D−2D変換機能の設定項目を備えるテレビに好ましく適用できる。つまり、当該設定がオンにされていることを想定した場合、元々2D映像のコンテンツを視聴しているのか、あるいは元々3D映像のコンテンツが、3D−2D変換機能により変換された2D映像のコンテンツを視聴しているのかをユーザが気づかない可能性がある。しかし、本実施形態では、3D/3D−2Dインジケータ121により、ユーザは3D−2D変換機能が実行されているか否かを判別できる。従って、自動3D−2D変換機能の設定をオンにしていたとしても、ユーザが3D視聴を望む所定のコンテンツに対しては選択メニュー131にて3D−2D変換機能をオフにして、オリジナルの3D映像のコンテンツを3D映像として楽しむことが出来る。
【0043】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、同様の情報をインジケータを用いずにGUIの案内情報としてユーザに提供する点が第1の実施形態と異なる。
【0044】
第2の実施形態に係るテレビジョン放送受信装置について図4乃至図6を参照して説明する。なお、第1の実施形態と同様の点については、同一符号を付してその説明を省略するか簡略する。
【0045】
図4は、第2の実施形態に係るテレビジョン放送受信装置200の主要な信号処理系の一例を示している。
制御モジュール261に情報出力制御モジュール261eが含まれている。情報出力制御モジュール261eは、映像処理モジュール254が映像(3D映像または2D映像)とともに、図5及び図6に示すようなGUIの案内情報を出力するよう制御する。つまり、情報出力制御モジュール261eは、3D−2D変換機能により変換された2D映像が表示中である場合(3D−2D変換処理が実行されている場合)に、例えば図5に示すように3D−2D変換表示中であることを示す案内情報300を出力するよう制御する。案内情報300は、リモートコントローラ117や操作モジュール116による放送チャンネルの切り換え処理に応じて一定時間表示され、一定時間経過後に非表示となることが好ましい。これにより、映像視聴の妨げになることを回避できる。
【0046】
また、電源「入」の状態で、受信したオリジナルの3D映像信号を映像処理モジュール254にて出力している場合(つまり、映像表示モジュール114に3D用の映像が表示される場合)、その旨を示す案内情報(例えば、3D表示中)を表示するようにしてもよい。
【0047】
また、電源「入」の状態で、受信したオリジナルの2D映像信号を映像処理モジュール254にて出力している場合(つまり、映像表示モジュール114に2D用の映像が表示される場合)は、案内情報を非表示にすることができる。
【0048】
また、電源「入」の状態で、オリジナルの2D映像信号が3D変換処理モジュール254aによって3D映像に変換されて出力されている場合(つまり、映像表示モジュール114に3D用の映像が表示される場合)、例えば図6に示すようにその旨を示す案内情報301を表示するようにしてもよい。
【0049】
以上説明したように第2の実施形態では、受信したオリジナルの2D映像が映像処理モジュール254から出力されて2D映像が映像表示モジュール114に表示中である場合と、受信したオリジナルの3D映像が映像処理モジュール254から出力されて3D映像が表示中である場合と、3D−2D変換機能により変換された2D映像が映像処理モジュール254から出力されて2D映像が表示中である場合と、2D−3D変換機能により変換された3D映像が映像処理モジュール254から出力されて3D映像が表示中である場合のそれぞれで、GUIの案内情報が映像と重畳して表示されるよう制御される。このため、ユーザは、案内情報の内容を確認することで、2D−3D変換機能が実行されているか、3D−2D変換機能が実行されているか、あるいはいずれも実行されていないか等の状態かを容易に区別することがでる。
【0050】
第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様、図3に示したように自動3D−2D変換機能の設定項目を備える映像機器に好ましく適用できる。従って、自動3D−2D変換機能の設定をオンにしてあったとしても、所望のコンテンツに対しては、3D−2D変換機能をオフにし、オリジナルの3D映像のコンテンツを3D映像のままで楽しむことが出来る。
【0051】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。
【0052】
例えば、第1の実施形態では、電源インジケータ120と3D/3D−2Dインジケータ121とを分けて構成していたが、これを兼用してもよい。つまり、電源インジケータ120と3D/3D−2Dインジケータ121の役割を一つのインジケータで実現しても良い。かかる構成によればインジケータの部品点数を削減することが出来るとともに、電源インジケータと3D/3D−2Dインジケータの区別を間違えることを低減できる。
【0053】
また、第1の実施形態と第2の実施形態とを組み合わせることも出来る。つまり、3D/3D−2Dインジケータ121による点灯及び消灯と、案内情報300等の両者によって、2D−3D変換機能が実行されているか、3D−2D変換機能が実行されているか、あるいはいずれも実行されていないか等の状態かを区別できるように構成してもよい。
【0054】
なお、インジケータの点灯の仕方は任意であり、例えば電源インジケータは点滅させず、3D/3D−2Dインジケータは点滅させるように構成することも可能である。かかる構成によれば、電源インジケータと3D/3D−2Dインジケータとを点灯と点滅という状態の違いによって容易に区別することもできる。
【符号の説明】
【0055】
111…テレビジョン放送受信装置、112…キャビネット、113…支持台、114…映像表示モジュール、115…スピーカ、116…操作モジュール、117…リモートコントローラ、118…受光モジュール、119…イルミネーション、120…電源インジケータ、121…3D/3D−2Dインジケータ、131…選択メニュー、200…テレビジョン放送受信装置、243…アンテナ、244…入力端子、245…チューナ、246…PSK復調器、247…TS復号器、248…信号処理モジュール、249…アンテナ、250…入力端子、251…チューナ、252…OFDM復調器、253…TS復号器、254…映像処理モジュール、255…音声処理モジュール、259…出力端子、260…出力端子、261…制御モジュール、261a…ROM、261b…RAM、261c…不揮発性メモリ、261d…インジケータ制御モジュール、261e…情報出力制御モジュール、300…案内情報、301…案内情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
3D映像または2D映像の映像信号を受信する受信モジュールと、
前記映像信号を受け、3D映像または2D映像を出力する映像処理モジュールと、
点灯及び消灯するインジケータと、
前記インジケータの点灯及び消灯を制御する制御モジュールとを備え、
前記映像処理モジュールは、受信した3D映像を2D映像へ変換処理し、当該変換2D映像を出力する変換モジュールを含み、
前記制御モジュールは、前記映像処理モジュールにて前記変換処理が実行されていることを示すように前記インジケータの点灯または消灯の状態を制御する情報出力制御装置。
【請求項2】
前記制御モジュールは、
前記映像処理モジュールにて前記変換処理がされて変換2D映像が出力される場合に前記インジケータを第1の色で点灯させ、
前記映像処理モジュールにて前記変換処理がされずに2D映像が出力される場合に前記インジケータを第1の色とは異なる第2の色で点灯させるか消灯させるよう制御する請求項1に記載の情報出力制御装置。
【請求項3】
前記制御モジュールは、
前記映像処理モジュールにて3D映像が出力される場合に前記インジケータを、前記第1の色とは異なる第3の色で点灯させるよう制御する請求項2に記載の情報出力制御装置。
【請求項4】
前記制御モジュールは、更に、電源状態がオフであること及び電源状態がオンであることを示すように前記インジケータの点灯及び消灯を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の情報出力制御装置。
【請求項5】
前記制御モジュールは、
前記受信モジュールが受信する映像信号が3D映像か2D映像かを判定する判定手段と、
前記判定手段にて3D映像であると判定した場合に、3D映像を2D映像へ自動的に変換処理するか否かの設定をユーザに許可する選択メニューを表示するよう制御する選択メニュー表示制御手段とを含む請求項1に記載の情報出力制御装置。
【請求項6】
3D映像または2D映像の映像信号を受信する受信モジュールと、
前記映像信号を受け、3D映像または2D映像を出力する映像処理モジュールと、
前記映像処理モジュールが前記3D映像または2D映像とともに案内情報を表示するよう制御する情報出力制御モジュールとを備え、
前記映像処理モジュールは、受けた3D映像を2D映像へ変換処理し、当該変換2D映像を出力する変換モジュールを含み、
前記情報出力制御モジュールは、前記映像処理モジュールにて前記変換処理が実行されていることを示す情報を含むように前記案内情報を制御し、かつ、前記映像信号のチャンネルの切り替え処理に応じて前記映像処理モジュールにて前記変換処理が実行されていることを示す情報を含む案内情報が前記映像処理モジュールにて出力されるよう制御する情報出力制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−54723(P2012−54723A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−195046(P2010−195046)
【出願日】平成22年8月31日(2010.8.31)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】