説明

情報提供システム及びサーバ装置

【課題】各々のユーザの宅内に導入されている情報家電機器の種類や設置状況に応じて、これに適応したサービスコンテンツを配信できるようにする。
【解決手段】情報提供システムSは、ユーザの宅内に設置された情報家電機器HEに関する所定の管理情報を取得して送信可能とされたクライアント端末機10、該クライアント端末機10とインターネットINで接続されたサーバ装置20、情報家電機器を対象とするサービスコンテンツをサーバ装置20へアップロードするコンテンツ入力手段30、家電プロパティ情報をアップロードする第1のプロパティ入力手段40、ネットワークサービスについてのプロパティ情報をアップロードする第2のプロパティ入力手段50とを備える。サーバ装置20には、前記サービスコンテンツを格納するコンテンツデータベースと、サービスコンテンツをクライアント端末機10に提供するコンテンツ提供エンジンとが具備されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報家電機器が導入されている一般家庭等に対し、当該情報家電機器の機能や設置状況に応じて、効果的な動作制御プログラム等のサービスコンテンツを配信できるようにした情報提供システム及びサーバ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般家庭で使用される各種家電機器、例えばエアコン、AV機器、電子レンジ、照明機器等に、所定の情報通信機能を具備させ、これら家電機器をホームネットワーク化して動作制御や情報採取が可能とされた家電機器(本明細書ではこれを「情報家電機器」という)が普及しつつある。ホームネットワーク化された情報家電機器を、例えば省エネ効果が期待できるように動作制御するためには、宅内に設置されている情報家電機器群にマッチした動作制御プログラム(本明細書ではこのような動作制御プログラムを「サービスコンテンツ」という)が必要となる。
【0003】
従来、上記サービスコンテンツは、各々の家電メーカが、自社が販売している家電製品(情報家電機器)の付加価値を高めるため、専ら自社製品のみで構成されるホームネットワークを企図して作成し、これを自社情報家電機器向けサービスコンテンツとして一般家庭に提供するという態様が一般的である。このようなサービスコンテンツの提供方法として、例えば特許文献1には、ASP(Application Service Provider)から宅内の情報家電機器制御端末に、インターネット等の通信ネットワークを介してバージョンアップしたサービスコンテンツを提供する方法が開示されている。
【0004】
また、近年はインターネット等を利用して、情報家電機器を対象とした各種のサービス(本明細書ではこのようなサービスを「ネットワークサービス」という)が提供されるようになっており、上記のサービスコンテンツにネットワークサービスを連携させたものも開発されている。
【特許文献1】特開2003−76621号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の各々の家電メーカから提供されるサービスコンテンツは、ホームネットワーク化された情報家電機器の属性に依存するため、例えば当該サービスコンテンツに適応できない情報家電機器が含まれていたり、他社の情報家電機器が含まれていたりすると、そのサービスコンテンツにかかるサービスを受けることができないという問題がある。このことは、ネットワークサービス事業者により提供されるネットワークサービスでも同様である。従って、ある者が作成したサービスコンテンツと他者が作成したネットワークサービスとを連携させるのは事実上困難であり、ユーザはそのような連携サービスを受けようとする場合は、家電メーカが指定するネットワークサービスしか受けることができないという不都合があった。
【0006】
従って本発明は、家電メーカやネットワークサービス事業者の枠組みを超えて、各々のユーザの宅内に導入されている情報家電機器の種類や設置状況に応じて、これに適応したサービスコンテンツ、特にネットワークサービスと連携させたサービスコンテンツを配信できるようにした情報提供システム及びサーバ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の請求項1に係る情報提供システムは、所定のローカルエリア内において設置された情報家電機器に関する所定の管理情報を取得して送信可能とされたクライアント端末機と、前記クライアント端末機と通信ネットワークで接続されたサーバ装置とを含み、前記サーバ装置は、所定の情報家電機器の1又は複数を対象とするサービスコンテンツを格納するコンテンツデータベースと、前記サービスコンテンツを所定の条件下で前記クライアント端末機に提供するコンテンツ提供エンジンと、情報家電機器に関する所定のプロパティ情報を格納する第1のプロパティ情報データベースと、ネットワークサービスに関する所定のプロパティ情報を格納する第2のプロパティ情報データベースとを具備し、前記コンテンツ提供エンジンは、前記クライアント端末機から送信される情報家電機器に関する所定の管理情報と前記第1のプロパティ情報データベースとを照合して、前記コンテンツデータベースから当該情報家電機器に適応するサービスコンテンツを抽出する第1の検索を行うと共に、前記第2のプロパティ情報データベースを照合して、前記第1の検索で抽出されたサービスコンテンツに対応するネットワークサービスを抽出する第2の検索を行うコンテンツ検索手段を備えることを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、所定の情報家電機器の1又は複数を対象とするサービスコンテンツを格納するコンテンツデータベースの中から、クライアント端末機が設置されているローカルエリア内(例えば一般家庭)に導入されている情報家電機器に適応したサービスコンテンツが、コンテンツ検索手段の第1の検索により、前記情報家電機器に関する所定の管理情報と、前記第1のプロパティ情報データベースとを照合することで抽出される。すなわち、市販されている情報家電機器について、例えば品目、機能、制御言語等のプロパティ情報をサーバ装置の第1のプロパティ情報データベースにおいて保有できるので、前記コンテンツ検索手段によりサービスコンテンツを抽出する場合に、クライアント端末機から適宜与えられる情報家電機器の管理情報(そのユーザに導入されている情報家電機器の管理情報)と、第1のプロパティ情報データベースに格納されている対応情報家電機器のプロパティ情報とを照合し、その照合データを検索キーとすることで、そのユーザに適合するサービスコンテンツを抽出できるようになる。
【0009】
続いて、コンテンツ検索手段の第2の検索により、前記第2のプロパティ情報データベースを照合して、前記第1の検索で抽出されたサービスコンテンツに対応するネットワークサービスが抽出される。つまり第2の検索により、サービスコンテンツと連携可能なネットワークサービスが抽出される。これにより、前記クライアント端末機を保有しているユーザは、サーバ装置から自らが導入している情報家電機器に適応したサービスコンテンツであって、所望のネットワークサービスと連結させたサービスコンテンツの配信を受けることが可能となる。
【0010】
請求項2に係る情報提供システムは、請求項1において、前記クライアント端末機から送信される情報家電機器に関する所定の管理情報が、ローカルエリア内において設置されている情報家電機器の機種情報であり、コンテンツ検索手段は、前記機種情報に基づき与えられる情報家電機器の機能類別と、前記サービスコンテンツの各々で利用される機能類別とを照合させることで、当該情報家電機器に適応するサービスコンテンツを抽出することを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、情報家電機器の機種情報が、当該情報家電機器の機能類別情報に変換された上で、コンテンツデータベースに格納されている各種サービスコンテンツの各々で利用される機能類別と照合がなされ、ローカルエリア内に設置されている情報家電機器(群)に機能レベルでマッチするサービスコンテンツが抽出されるようになる。
【0012】
請求項3に係る情報提供システムは、請求項1又は2において、前記第1のプロパティ情報データベースに格納されるプロパティ情報が、情報家電機器の品目毎に各々保有されている機能類別を示すデータである品目別機能データと、情報家電機器の機種別に各々保有されている機能類別を前記品目別機能データにおける機能類別に関連付けたデータである機種別対応機能データとを含み、前記第2のプロパティ情報データベースに格納されるプロパティ情報が、ネットワークサービスのジャンル毎に各々保有されている機能類別を示すデータであるジャンル別機能データと、それぞれのネットワークサービスに各々保有されている機能類別を、前記ジャンル別機能データにおける機能類別に関連付けたデータであるネットワークサービス別対応機能データとを含むことを特徴とする。
【0013】
この構成によれば、品目別機能データ及びジャンル別機能データを備えることにより、コンテンツ作成ツール提供部に情報家電機器及びネットワークサービスの機能類別情報を提供することが可能となる。また、機種別対応機能データを備えることにより、クライアント端末機側から情報家電機器の機種情報が与えられた場合に、これをサーバ装置側において当該情報家電機器が保有している機能類別情報に変換したり、機能レベルでのサービスコンテンツの検索(上記第1の検索)が行われた場合に、その機能を充足する情報家電機器を直ちに抽出したりできるようになる。また、ネットワークサービス別対応機能データを備えることにより、上記第2の検索が行われた場合に、第1の検索でヒットしたサービスコンテンツと連携しているネットワークサービスを直ちに抽出できるようになる。
【0014】
請求項4に係る情報提供システムは、請求項1において、所定の情報家電機器の1又は複数を対象とするサービスコンテンツを入力するコンテンツ入力手段が、通信ネットワークを介して前記サーバ装置に接続され、前記コンテンツ入力手段から入力されるサービスコンテンツが、前記コンテンツデータベースへ登録可能とされていることを特徴とする。
【0015】
この構成によれば、例えばコンテンツプロバイダにより開発された適宜なサービスコンテンツが、前記コンテンツ入力手段によりサーバ装置のコンテンツデータベースへ登録可能となる。
【0016】
請求項5に係る情報提供システムは、請求項4において、前記サーバ装置に、サービスコンテンツを作成するに際しての情報家電機器及びネットワーサービスに関する基礎情報を所定のコンテンツ作成ツールの形態で提供するコンテンツ作成ツール提供部を備え、前記コンテンツ作成ツール提供部は、前記コンテンツ入力手段からの要求に応じて、前記第1及び第2のプロパティ情報データベースに格納されている所定のプロパティ情報を抽出して、前記コンテンツ作成ツールを提供することを特徴とする。
【0017】
この構成によれば、情報家電機器及びネットワーサービスに関する基礎情報並びにコンテンツ作成ツールが、前記コンテンツ入力手段を利用するコンテンツプロバイダ等へ提供されるようになる。
【0018】
請求項6に係る情報提供システムは、請求項3において、前記第1のプロパティ情報データベースへ新たに登録する情報家電機器に関する所定のプロパティ情報を入力する第1のプロパティ入力手段が、通信ネットワークを介して前記サーバ装置に接続され、前記第1のプロパティ入力手段は、前記第1のプロパティ情報データベースに登録されている品目別機能データと、新たに登録する情報家電機器が保有している機能類別とを関連付ける登録が可能とされていることを特徴とする。
【0019】
この構成によれば、例えば情報家電機器についての新製品が発売されたような場合に、家電メーカ等の外部プレイヤから、当該新製品が保有している機能類別をサーバ装置の第1のプロパティ情報データベースにおいて体系化されている品目別機能データの機能類別と対応付けて、新たに第1のプロパティ情報データベースへ登録できるようになる。これにより、当該新製品についても機能レベルでのサービスコンテンツ検索にて抽出可能とされる。
【0020】
請求項7に係る情報提供システムは、請求項3において、前記第2のプロパティ情報データベースへ新たに登録するネットワークサービスに関する所定のプロパティ情報を入力する第2のプロパティ入力手段が、通信ネットワークを介して前記サーバ装置に接続され、前記第2のプロパティ入力手段は、前記第2のプロパティ情報データベースに登録されているジャンル別機能データと、新たに登録するネットワークサービスが保有している機能類別とを関連付ける登録が可能とされていることを特徴とする。
【0021】
この構成によれば、例えば新たなネットワークサービスが通信ネットワーク上で利用可能となったような場合に、そのサプライヤ等の外部プレイヤから、当該ネットワークサービスが保有している機能類別をサーバ装置の第2のプロパティ情報データベースにおいて体系化されているジャンル別機能データの機能類別と対応付けて、新たに第2のプロパティ情報データベースへ登録できるようになる。これにより、コンテンツ検索手段による第2の検索の際に、先の第1の検索でヒットしたサービスコンテンツに対応するネットワークサービスの機能レベルでの抽出が可能となる。
【0022】
請求項8に係る情報提供システムは、請求項1において、前記サーバ装置に、前記第1のプロパティ入力手段及び第2のプロパティ入力手段の入力対象とされる前記情報家電機器及びネットワークサービスの制御方式を、当該情報提供システムにおける制御方式に相互変換するための定義を記述した相互接続定義ファイルを格納する相互接続定義ファイル記憶部を有することを特徴とする。
【0023】
この構成によれば、例えばユーザの宅内に新たな情報家電機器がネットワーク接続されたような場合に、その情報家電機器に対応する相互接続定義ファイルを呼び出して、当該ユーザのクライアント端末機へ送信することが可能となる。従って、ユーザにおいて新たに設置された情報家電機器にマッチするサービスコンテンツが導入された場合に、該サービスコンテンツと情報家電機器との間で、相互接続定義ファイルにより変換された制御コマンドでの通信が行えるようになり、円滑に動作制御を行わせることができるようになる。また、サービスコンテンツがネットワークサービスと連携したものである場合、例えばそのネットワークサービスと利用契約を結ぶ際に、当該ネットワークサービスに対応する相互接続定義ファイルをクライアント端末機へ送信することが可能となる。
【0024】
請求項9に係る情報提供システムは、請求項1〜8のいずれかにおいて、前記クライアント端末機は、所定のローカルエリア内において設置される情報家電機器がネットワーク接続可能とされたホームサーバを兼ねるものであり、該クライアント端末機にネットワーク接続された情報家電機器に関する所定の管理情報を、前記サーバ装置に送信可能とされていることを特徴とする。
【0025】
この構成によれば、所定のローカルエリア内のホームサーバに情報家電機器がネットワーク接続されている場合に、その接続されている情報家電機器に関する所定の管理情報をサーバ装置へ送信可能となる。
【0026】
請求項10に係る情報提供システムは、請求項9において、前記クライアント端末機が接続されているホームネットワークに情報家電機器を接続するための所定のネットワーク接続手段が備えられており、さらに、前記ネットワーク接続手段に新たな情報家電機器が接続された場合に、前記新たな情報家電機器についての管理情報を含む所定の管理情報を取得して前記サーバ装置へ自動送信する送信手段を備えていることを特徴とする。
【0027】
この構成によれば、ユーザの宅内で新たに情報家電機器が導入されたような場合に、情報コンセント等のネットワーク接続手段に当該新たな情報家電機器を接続するだけで、その管理情報が自動的にサーバ装置へ配信されるようになる。
【0028】
請求項11に係る情報提供システムは、請求項10において、前記コンテンツ提供エンジンは、前記クライアント端末機から送信される新たな情報家電機器に関する所定の管理情報を取得した場合に、前記コンテンツ検索手段により前記コンテンツデータベースから前記新たな情報家電機器を含めた、前記ローカルエリア内に設置されている情報家電機器のシステムに適応するサービスコンテンツを抽出するコンテンツ検索を行わせ、前記コンテンツ検索手段により抽出されたサービスコンテンツに関する情報を、前記クライアント端末機へ配信させる配信手段を備えていることを特徴とする。
【0029】
この構成によれば、ユーザの宅内で新たに情報家電機器が導入されたような場合に、例えばその新たな情報家電機器を含むホームネットワークシステム等に適応するサービスコンテンツが抽出され、そのサービスコンテンツに関する情報がクライアント端末機へ配信されるようになる。この場合、クライアント端末機において既に導入されているサービスコンテンツについては、後述する表示手段で表示しないようにすることが望ましい。
【0030】
請求項12に係る情報提供システムは、請求項1〜11のいずれかにおいて、前記クライアント端末機には、前記サーバ装置のコンテンツ検索手段により抽出されたサービスコンテンツのサマリー情報を含むコンテンツ種別を表示させる表示手段と、前記表示手段に表示されたコンテンツ種別から特定のコンテンツ種別の選択を可能とする選択手段とが備えられ、前記サーバ装置には、前記選択手段により選択された特定のコンテンツ種別に対応するサービスコンテンツを配信する配信手段が備えられていることを特徴とする。
【0031】
この構成によれば、クライアント端末機において、コンテンツ検索手段により抽出されたサービスコンテンツのサマリーを把握した上で、所望のサービスコンテンツを選択し、その選択したサービスコンテンツの配信を受けることができる。
【0032】
請求項13に係る情報提供システムは、請求項12において、前記サーバ装置の配信手段から前記クライアント端末機にネットワークサービスと連携したサービスコンテンツが配信され、該サービスコンテンツが動作可能とされた場合において、前記クライアント端末機は、前記サービスコンテンツが動作するときに、前記ネットワークサービスを配信する所定のサーバ装置から、通信ネットワークを介して関連するデータ情報の配信を直接受けることを特徴とする。
【0033】
この構成によれば、サービスコンテンツを配信するサーバ装置を介することなく、クライアント端末機とネットワークサービスを配信する所定のサーバ装置とが直接リンクされて、サービスコンテンツの動作時にネットワークサービスが配信されるようになる。従って、万一サービスコンテンツを配信するサーバ装置に不具合が生じたとしても、ユーザはネットワークサービスと連携したサービスコンテンツを利用できるようになる。
【0034】
請求項14に係る情報提供システムは、請求項12において、前記サーバ装置に、前記選択手段により選択された特定のコンテンツ種別と、当該クライアント端末機から与えられる情報家電機器に関する所定の管理情報とをパラメータとして、当該特定のコンテンツ種別に対応するサービスコンテンツの利用に際して不足する乃至は推奨される情報家電機器及び/又はネットワークサービスに関するデータ情報を生成するプロモーション情報生成部が備えられていることを特徴とする。
【0035】
この構成によれば、プロモーション情報生成部により、抽出されたコンテンツ種別にかかるサービスコンテンツの利用に際して不足する乃至は推奨される情報家電機器及び/又はネットワークサービスのデータ情報が作成される。
【0036】
請求項15に係る情報提供システムは、請求項14において、前記プロモーション情報生成部は、請求項11に記載の配信手段が動作する場合において、当該配信手段が配信するサービスコンテンツの利用に際して不足する乃至は推奨される情報家電機器及び/又はネットワークサービスに関するデータ情報を生成し、前記配信手段は、抽出されたサービスコンテンツに関する情報に加えて、前記プロモーション情報生成部で生成された前記データ情報を付随させて配信することを特徴とする。
【0037】
この構成によれば、クライアント端末機側は、抽出されたサービスコンテンツと、当該サービスコンテンツを活用する場合に望ましい情報家電機器及び/又はネットワークサービスに関するデータ情報とを取得できるようになる。
【0038】
請求項16に係るサーバ装置は、所定の情報家電機器の1又は複数を対象とするサービスコンテンツを格納するコンテンツデータベースと、前記サービスコンテンツを作成するに際しての情報家電機器に関する基礎情報を所定のコンテンツ作成ツールの形態で提供するコンテンツ作成ツール提供部と、前記サービスコンテンツを所定の条件下で前記クライアント端末機に提供するコンテンツ提供エンジンと、情報家電機器に関する所定のプロパティ情報を格納する第1のプロパティ情報データベースと、ネットワークサービスに関する所定のプロパティ情報を格納する第2のプロパティ情報データベースとを具備するサーバ装置であって、前記コンテンツデータベースは、通信ネットワークを介して外部からサービスコンテンツが登録可能とされたものであり、前記コンテンツ作成ツール提供部は、所定の出力要求に応じて、前記プロパティデータベースに格納されている所定のプロパティ情報を抽出して、通信ネットワークを介して前記コンテンツ作成ツールを外部へ提供するものであり、前記コンテンツ提供エンジンは、前記クライアント端末機から送信される情報家電機器に関する所定の管理情報と前記第1のプロパティ情報データベースとを照合して、前記コンテンツデータベースから当該情報家電機器に適応するサービスコンテンツを抽出する第1の検索を行うと共に、前記第2のプロパティ情報データベースを照合して、前記第1の検索で抽出されたサービスコンテンツに対応するネットワークサービスを抽出する第2の検索を行うコンテンツ検索手段を具備するものであることを特徴とする。
【0039】
この構成によれば、第1及び第2のプロパティ情報データベースに格納されている情報家電機器及び/又はネットワークサービスに関するプロパティ情報並びにコンテンツ作成ツールを利用して、前記コンテンツ入力手段を利用するコンテンツプロバイダ等がサービスコンテンツの開発を行い、そのサービスコンテンツをコンテンツデータベースへ登録することが可能となる。そして、前記コンテンツデータベースの中から、クライアント端末機が設置されているローカルエリア内(例えば一般家庭)に導入されている情報家電機器に適応したサービスコンテンツが、コンテンツ検索手段の第1の検索により抽出される。さらに、抽出されたサービスコンテンツに対応するネットワークサービスがコンテンツ検索手段の第2の検索により抽出される。これにより、前記クライアント端末機を保有しているユーザは、サーバ装置から自らが導入している情報家電機器に適応したサービスコンテンツであって、所望のネットワークサービスと連結させたサービスコンテンツの配信を受けることが可能となる。
【0040】
請求項17に係るサーバ装置は、請求項16において、前記コンテンツデータベース並びに前記第1及び第2のプロパティ情報データベースに対する検索キーとして与えられる特定のコンテンツ種別と情報家電機器に関する所定の管理情報とに基づいて、当該特定のコンテンツ種別に対応するサービスコンテンツの利用に際して不足する乃至は推奨される情報家電機器及び/又はネットワークサービスに関するデータ情報を生成するプロモーション情報生成部が備えられていることを特徴とする。
【0041】
この構成によれば、プロモーション情報生成部により、抽出されたコンテンツ種別にかかるサービスコンテンツの利用に際して不足する乃至は推奨される情報家電機器及び/又はネットワークサービスのデータ情報が作成される。
【発明の効果】
【0042】
請求項1の情報提供システムによれば、ユーザは、情報家電機器及び/又はネットワークサービスに関する所定のプロパティ情報に基づき、サーバ装置から自らが導入している情報家電機器に適応したサービスコンテンツの配信を受けることができるので、ホームネットワーク化した情報家電機器について所望のサービスを受けることができる。
【0043】
請求項2の情報提供システムによれば、情報家電機器に適応したサービスコンテンツを、機能レベルに変換してコンテンツ検索が行われるので、適応するサービスコンテンツを合理的に抽出できるようになる。
【0044】
請求項3の情報提供システムによれば、メーカ(サプライヤ)や制御方式が異なる各種の情報家電機器及びネットワークサービスを機能類別に整理してサーバ装置において一元的に管理できるようになる。そして、その機能類別に基づいたコンテンツ検索、コンテンツ開発ツールの提供等が行え、結果としてそれぞれのローカルエリア内における情報家電機器の設置状況に応じたサービスコンテンツの提供が行えるようになる。
【0045】
請求項4の情報提供システムによれば、コンテンツ入力手段を介して外部からコンテンツ開発プレイヤが参入可能となり、多様なサービスコンテンツをコンテンツデータベースへ蓄積可能となる。
【0046】
請求項5の情報提供システムによれば、コンテンツ入力手段を利用するコンテンツプロバイダ等は、コンテンツ作成ツール提供部から与えられる情報家電機器及びネットワークサービスに関する基礎情報並びにコンテンツ作成ツールを利用して、一定の情報家電機器群やネットワークサービス群を対象としたサービスコンテンツを効率的に開発できるようになる。
【0047】
請求項6の情報提供システムによれば、情報家電機器についての所定のプロパティ情報を保有している家電メーカ等の外部プレイヤにより、例えば新製品の発売に合わせて、当該新製品が保有している機能類別をサーバ装置の第1のプロパティ情報データベースにおいて体系化されている品目別機能データの機能類別と対応付けて、新たに第1のプロパティ情報データベースへ登録できるので、かかる新製品についても直ちにサービスコンテンツの構成対象として組み入れられるようになる。
【0048】
請求項7の情報提供システムによれば、ネットワークサービスについての所定のプロパティ情報を保有しているネットワークサービス事業者等の外部プレイヤにより、新たなネットワークサービスの発売に合わせて、当該ネットワークサービスが保有している機能類別をサーバ装置の第2のプロパティ情報データベースにおいて体系化されているジャンル別機能データの機能類別と対応付けて、新たに第2のプロパティ情報データベースへ登録できるので、かかる新たなネットワークサービスについても直ちにサービスコンテンツの構成対象として組み入れられるようになる。
【0049】
請求項8の情報提供システムによれば、サービスコンテンツと情報家電機器及びネットワークサービスとの間で、相互接続定義ファイルにより変換された制御コマンドでの通信が行わせ、円滑に動作制御を実行させることができるので、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0050】
請求項9の情報提供システムによれば、ホームサーバにネットワーク接続されている情報家電機器に関する所定の管理情報を、サーバ装置へ確実に送信できる。
【0051】
請求項10の情報提供システムによれば、ネットワーク接続手段に新たな情報家電機器を接続するだけで、その管理情報が自動的にサーバ装置へ配信されるので、ユーザにおいて管理情報の入力負担を省くことができる。
【0052】
請求項11の情報提供システムによれば、ユーザは、新たに導入した情報家電機器に適合する新たなサービスコンテンツ情報を直ちに取得できるようになる。
【0053】
請求項12の情報提供システムによれば、ユーザは、自らが導入している情報家電機器群に適合するサービスコンテンツの中から、好みのサービスコンテンツを選択して配信を受けることができる。
【0054】
請求項13の情報提供システムによれば、万一サービスコンテンツを配信するサーバ装置に不具合が生じたとしても、ユーザはネットワークサービスと連携したサービスコンテンツを利用できるので、ユーザにおいて、サービスコンテンツを安定的に利用することができる。
【0055】
請求項14の情報提供システムによれば、抽出されたコンテンツ種別にかかるサービスコンテンツの利用に際して不足する乃至は推奨される情報家電機器及び/又はネットワークサービスのデータ情報が作成されることから、ユーザに対して、当該サービスコンテンツにより一層充実したサービスを受ける場合に必要となる情報家電機器及び/又はネットワークサービスについてのデータ情報が配信可能となる。また、家電メーカやネットワークサービス事業者等においては、サービスコンテンツの存在を契機とした情報家電機器やネットワークサービスの拡販効果を期待できる。
【0056】
請求項15の情報提供システムによれば、ユーザは、サービスコンテンツと、そのサービスを充実化させる場合に導入が必要となる情報家電機器及び/又はネットワークサービスの情報とを同時に入手でき、情報家電機器及び/又はネットワークサービス選択の支援を受けることが可能となる。
【0057】
請求項16のサーバ装置によれば、コンテンツプロバイダ等により情報家電機器及び/又はネットワークサービスに関するプロパティ情報並びにコンテンツ作成ツールを利用して、家電メーカやネットワークサービス事業者の枠にとらわれず、個々の情報家電機器及びネットワークサービスの特質を生かした横断的なサービスコンテンツの開発を行うことができる。またユーザは、サーバ装置から自らが導入している情報家電機器に適応したサービスコンテンツを検索してその配信を受けることができるので、ホームネットワーク化した情報家電機器について所望のサービスを受けることができる。
【0058】
請求項17のサーバ装置によれば、ユーザに対して特定のサービスコンテンツにより一層充実したサービスを受ける場合に必要となる情報家電機器及び/又はネットワークサービスについてのデータ情報を配信できるようになる。また、家電メーカやネットワークサービス事業者等においては、サービスコンテンツの存在を契機とした情報家電機器、ネットワークサービスの拡販効果を期待できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0059】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、実施形態にかかる情報提供システムSの全体構成を概略的に示すシステム構成図である。この情報提供システムSは、第1プレイヤが保有するクライアント端末機10と、第2プレイヤが保有するサーバ装置20と、第3プレイヤが保有するコンテンツ入力手段30としての入力端末機と、第4プレイヤが保有する家電プロパティ情報(第1のプロパティ情報)を入力する第1のプロパティ入力手段40としての入力端末機と、第5プレイヤが保有するネットワークサービスのプロパティ情報(第2のプロパティ情報)を入力する第2のプロパティ入力手段50としての入力端末機とが、インターネットIN(通信ネットワーク)を介して接続されてシステムが構成されている。
【0060】
前記第1プレイヤは、当該情報提供システムSについてのいわゆるユーザであって、例えば1又は複数の情報家電機器が導入されている一般家庭である。すなわち、第1プレイヤの宅内(所定のローカルエリア内)には、情報通信機能を備えたエアコン、テレビやオーディオ等のAV機器、電子レンジや炊飯器などの台所電化製品、照明機器などの情報家電機器HEが、ホームサーバを備えたホームネットワークHNに接続されている。そして、前記クライアント端末機10と前記ホームサーバとが接続され、これによりホームネットワークHNと前記サーバ装置20とが、インターネットINを介して接続されている。
【0061】
第2プレイヤは、当該情報提供システムSの中核であるサーバ装置20を用い、1又は複数の情報家電機器を機能的に制御したり、有機的に連動制御したり、或いはネットワークサービスと連携したりするアプリケーションソフト等(サービスコンテンツ)を顧客に向けて配信するASP(Application Service Provider)事業者である。
【0062】
第3プレイヤは、情報家電機器を対象とするサービスコンテンツを開発するコンテンツプロバイダである。第4プレイヤは、情報家電機器についてのプロパティ情報を保有する事業者であり、例えば情報家電機器を製造・販売する家電メーカである。前記第4プレイヤは、自身の情報家電機器についてのプロパティ情報に関するデータを蓄積する家電DBサーバ40SVを有している。また、第5プレイヤは、ネットワークサービスについてのプロパティ情報を保有する事業者であり、例えば生活を支援する各種情報(天気情報、地震情報、株価情報等)を提供するネットワークサービス事業者である。前記第5プレイヤは、自身のネットワークサービスを配信するためのNSサーバ50SVを有している。
【0063】
この情報提供システムSにおけるサービスモデルは、例えば次のようなものとなる。すなわち、第2プレイヤにより、情報家電機器やネットワークサービスについてのプロパティ情報(機能類別のデータ等)がサーバ装置20に蓄積され、第3プレイヤにより前記プロパティ情報並びにサーバ装置20に備えられているコンテンツ作成ツールを利用して、家電メーカやネットワークサービス事業者の枠にとらわれず、個々の情報家電機器やネットワークサービスの特質を生かした横断的なサービスコンテンツが作製され、サーバ装置20に蓄積される。一方、例えば情報家電機器についての新製品が市場に投入されると、第4プレイヤにより当該新製品についてのプロパティ情報が新たにサーバ装置20に蓄積される。また、新たなネットワークサービスが提供されると、第5プレイヤにより当該新サービスについてのプロパティ情報が新たにサーバ装置20に蓄積される。そしてユーザである第1プレイヤは、第2プレイヤのサーバ装置20にアクセスし、自らが導入している情報家電機器に適応したサービスコンテンツを検索してその配信を受けるものである。
【0064】
次に、当該情報提供システムSの具体的構成について説明する。図2は、上記情報提供システムSの機能的構成を示す機能ブロック図であり、図3は、クライアント端末機10とサーバ装置20とに保有される主なデータのデータ配置を示す模式図である。
【0065】
クライアント端末機10は、パーソナルコンピュータ等からなり、この実施形態では情報コンセント18を介してホームネットワーク化された情報家電機器HEを管理・制御するホームサーバを兼用したものとされている。このクライアント端末機10には、家電情報送信部11、表示部12、コンテンツ選択部13、コンテンツ格納部14、コンテンツ情報格納部15、情報家電管理制御部16及び操作部17が備えられている。
【0066】
家電情報送信部11(送信手段)は、第1プレイヤ(以下、「ユーザ」という)の宅内に備えられている情報家電機器HEに関する各種属性情報、設置場所情報等などの管理情報を、サーバ装置20へ送信する機能部である。これらの情報は後述の宅内家電情報管理部161に格納されており、家電情報送信部11は前記宅内家電情報管理部161とリンクし、そこに格納されている管理情報等のうちの必要情報を抽出してサーバ装置20へ送信する。このような情報のサーバ装置20への送信タイミングは、初期設定時のほかは適宜設定して良いが、ホームネットワークを構成する情報コンセント18へ新たな情報家電機器が追加接続された場合に、当該新たな情報家電機器の管理情報を取得し、この新たな情報家電機器を含めた、ホームネットワークに接続されている情報家電機器すべての管理情報をサーバ装置20へ自動送信するように構成することが望ましい。
【0067】
表示部12は、パーソナルコンピュータ等に備えられているLCD表示画面等からなり(情報家電機器のリモコン装置に備えられているディスプレイ等も活用可能である)、後述するコンテンツ検索結果情報、情報家電機器やネットワークサービスのプロモーション情報、家電代替情報等、サーバ装置20から配信される各種情報が表示される。
【0068】
コンテンツ選択部13は、クライアント端末機10から送信されたサービスコンテンツ照会情報に応じてサーバ装置20でコンテンツ検索が行われ、その結果ヒットしたサービスコンテンツに関する情報(コンテンツ一覧、及び各コンテンツの詳細情報等;これら情報自体は前記表示部12に表示される)の中から、ユーザが望むサービスコンテンツについての選択操作を受け付ける機能部である。この選択操作は、注文指示、キャンセル指示、詳細情報(料金、機能の詳細説明、利用許諾条件等)表示指示などを含み、ユーザにより操作部17から与えられる。なお、ヒットしたサービスコンテンツに関する情報を配信する際、ユーザに既に導入されているサービスコンテンツについては、クライアント端末機10で所定の処理を行い、前記表示部12に表示させないようにすることが望ましい。
【0069】
コンテンツ格納部14は、RAM(Random Access Memory)等からなり、コンテンツ選択部13にてユーザが選択し、サーバ装置20から配信されたサービスコンテンツ(ユーザ宅内に設置されている情報家電機器HEのための協調制御コンテンツH1;図3参照)を格納する機能部である。後述する情報家電制御部162は、このコンテンツ格納部14に格納されている協調制御コンテンツH1を読み出して、情報家電機器HEの動作を制御する。なお、コンテンツ格納部14には、導入されたサービスコンテンツを用いて実際に情報家電機器を動作させる際に、その制御言語を各情報家電機器にマッチングさせるための相互接続定義ファイルf1、通信プロトコルを相互変換する通信ドライバf2等の相互接続関連ファイルも格納される。さらに、サービスコンテンツにマッチングさせてネットワークサービスを連携動作させるために、ネットワークサービス用の相互接続定義ファイルf3及び通信ドライバf4も格納されている。
【0070】
コンテンツ情報格納部15は、サービスコンテンツに関する各種情報を格納するものである。このコンテンツ情報格納部15には、例えば図3に示すように、受信済みコンテンツ情報H2、コンテンツカスタマイズ情報H3、コンテンツパーソナライズ情報H4、ネットワークサービス属性情報H5及びネットワークサービス受信情報H6等が格納されている。
【0071】
受信済みコンテンツ情報H2は、当該ユーザに既に導入されているサービスコンテンツの管理情報であって、コンテンツコード、コンテンツ名、コンテンツプロバイダ名、コンテンツ説明情報などが含まれている。コンテンツカスタマイズ情報H3は、各々のサービスコンテンツについて、ユーザの属性に依存しない共通のカスタマイズデータであって、例えば、ある時刻に庭へ水を散布する「庭への水散布サービス」の動作にあたり、散水開始時刻を任意に設定する設定情報などである。コンテンツパーソナライズ情報H4は、各々のサービスコンテンツについて、ユーザ毎に個別に任意設定されたパーソナライズデータであって、例えば、あるサービスコンテンツにおいて、「テレビ、電話、エアコン」が一般ユーザで利用されているものに、特定のユーザだけ「エアコン」を除外したりする設定情報である。
【0072】
ネットワークサービス属性情報H5は、当該ユーザに既に導入されているネットワークサービスの契約状況や接続先情報等の管理情報であって、例えばネットワークサービス及びそのプロバイダのコード情報、ジャンルコード情報、契約状態、IPアドレス、URL等が含まれる。ネットワークサービス受信情報H6は、ネットワークサービスから実際に提供された情報の蓄積情報であって、例えばネットワークサービスのコード情報、プロバイダ名、受信内容の情報、情報受信日時等が含まれる。
【0073】
情報家電管理制御部16は、情報コンセントに接続されている情報家電機器HEの管理情報を格納すると共に、情報家電機器HEの動作制御等を行うもので、宅内家電情報管理部161と、情報家電制御部162と、状態情報取得部163とを備えている。
【0074】
宅内家電情報管理部161は、情報家電機器HEの管理情報であって、少なくともサーバ装置20においてコンテンツ検索を実行するに当たって必要となるデータ情報や、情報家電機器HE動作状態に関するデータ情報を管理するもので、例えば図3に示すように、家電属性情報H7、家電状態情報H8、世帯情報H9等が管理されている。前述の通り、宅内家電情報管理部161に格納されているデータ情報は、世帯情報H9を除き、適宜前記家電情報送信部11を介してサーバ装置に送信される。
【0075】
前記家電属性情報H7には、ユーザの宅内に設置されている情報家電機器HEの管理情報であって、各々の情報家電機器HEのシリアル番号、メーカコード、品目(家電の種別)コード、機種情報、設置場所(家電が設置されている部屋など)についてのデータ情報が含まれる。このように、設置場所などの位置情報を含むのは、かかる情報家電機器HEの位置情報に応じたコンテンツ検索がサーバ装置20において行えるようにするためである。
【0076】
家電状態情報H8には、各々の情報家電機器HEの管理コード及び時刻情報等に関連付けて、設置状態(家電の接続、切断、撤去の別など)や動作状態に関する各種のイベント情報(ON−OFF操作や運転条件変更等)が含まれる。また世帯情報H9には、ユーザの住所、電話番号、世帯構成などに関するデータ情報が含まれる。
【0077】
なお、これらのデータ情報は、初期設定時や条件変更時に操作部17から入力するようにしても、或いは情報コンセント18に情報家電機器HEが接続されることをトリガーとして、自動的に宅内家電情報管理部161へ取り込まれる(更新される)ようにしても良い。同様に、情報家電機器HEの一つを廃棄若しくは買い換える等の目的で、情報コンセント18からその情報家電機器HEを取り外したような場合に、撤去操作として操作部17から入力し、ホームネットワークから当該情報家電機器HEの管理情報を除外するようにしても良い。
【0078】
情報家電制御部162は、CPU(中央処理装置)等からなり、ホームサーバ(クライアント端末機10)に元々備えられている制御プログラムや、サーバ装置20から配信を受けて前記コンテンツ格納部14に格納された制御プログラム(サービスコンテンツ)及び相互接続関連ファイルを読み出して、情報家電機器HEの各種動作制御を行う。例えば、省エネルギー化を目的とした制御プログラムに応じて、各々の情報家電機器HEの運転状態を制御する。
【0079】
状態情報取得部163は、情報家電機器HEとのインターフェイス部であり、情報コンセント18に接続された情報家電機器HEの管理情報や、動作状態に関する各種のイベント情報を取得して、前記宅内家電情報管理部161に記録させる。
【0080】
操作部17は、パーソナルコンピュータに備えられているキーボード等からなり、例えばサーバ装置20に対するコンテンツ検索操作、ヒットしたコンテンツの選択操作(コンテンツ選択部13に対する選択操作)、宅内家電情報管理部161に対する管理情報の新規入力若しくは更新入力等を可能とするものである。
【0081】
次に、サーバ装置20は、コンテンツデータベース21、コンテンツ提供エンジン22、コンテンツ作成ツール提供部23、プロパティデータベース24、クライアント管理データベース25、プロモーション情報生成部26、代替情報生成部27及び課金情報算出部28が備えられている。
【0082】
コンテンツデータベース21は、図3に示すように、第3プレイヤ(コンテンツプロバイダ等)によりコンテンツ入力手段30から入力されたサービスコンテンツ(協調制御コンテンツD1)を複数蓄積するものである。この協調制御コンテンツD1は、異なる制御方式が採用されている情報家電機器(製造メーカが異なる情報家電機器)であっても、これらを協調的に動作制御すると共にネットワークサービスとの連携を行うことができる動作制御プログラム等である。かかる協調制御コンテンツD1は、コンテンツ作成ツール提供部23の利用権限が与えられた第3プレイヤにより、プロパティデータベース24に格納されている各々の家電プロパティ情報やネットワークサービスに関するプロパティ情報を考慮して開発されるものである。なお、上述の協調制御コンテンツH1は、この協調制御コンテンツD1のうちの1つ又は複数が該当する。
【0083】
前記コンテンツデータベース21には、前記サービスコンテンツのコンテンツ管理情報D2が格納されるコンテンツ管理情報記憶部211が備えられている。前記コンテンツ管理情報D2には、例えばコンテンツコード、コンテンツ名、利用する必須の情報家電機器の種別、オプションとして利用する情報家電機器の種別、情報家電機器の設置場所、開発者であるコンテンツプロバイダ名、コンテンツ説明情報、検索キーワード情報、価格情報などが含まれている。さらに、当該サービスコンテンツについて利用される必須のネットワークサービスの種別、オプションとして利用されるネットワークサービスの種別、配信元の事業者名、サービスの説明情報なども含まれている。
【0084】
コンテンツ提供エンジン22は、インターネットIN(図1参照)を介して与えられるクライアント端末機10からのコンテンツ照会情報に応じて、前記コンテンツデータベース21から適切なサービスコンテンツを検索して抽出し、その結果を配信すると共に、クライアント端末機10から所定の注文指示があった場合に、その注文にかかるサービスコンテンツを配信する。このコンテンツ提供エンジン22は、家電管理情報取得部221、コンテンツ検索部222及び配信情報生成部223を備えて構成されている。
【0085】
家電管理情報取得部221は、ユーザから、そのクライアント端末機10の家電情報送信部11を介して送信されて来る情報家電機器HEの管理情報を取得するもので、クライアント端末機10からのコンテンツ照会情報(コンテンツ検索条件)を取得する機能部である。前記管理情報は、例えばユーザの宅内において設置されている情報家電機器の機種情報である。なお家電管理情報取得部221は、前記管理情報を、クライアント端末機10の初期設定時、操作部17からの検索条件入力時又は更新入力時、情報コンセント18への情報家電機器HEの接続時、或いはユーザ許可入力時等に自動的に取得することとなる。
【0086】
コンテンツ検索部222は、前記家電管理情報取得部221に与えられたコンテンツ検索条件に基づいて、前記コンテンツデータベース21に対して検索動作を行い、当該検索条件に合致する(或いは合致度合いが高い)サービスコンテンツを抽出する。具体的には、家電管理情報取得部221がユーザの宅内において設置されている全ての情報家電機器群の機種情報を取得すると、コンテンツ検索部222は、前記機種情報に基づき与えられる情報家電機器の機能類別と、前記サービスコンテンツの各々で利用される機能類別とを照合させることで、当該情報家電機器に適応するサービスコンテンツを抽出する。
【0087】
この点を詳述すると、先ず家電管理情報取得部221が情報家電機器群の機種情報を取得すると、第1の検索としてコンテンツ検索部222は、後述の家電プロパティ情報データベース241に格納されている機種別対応機能データD5と照合させ、取得した全ての情報家電機器の機種情報に対応する機能類別(ON/OFF、温度設定機能、動作モード等の機能)を抽出する。そして、各サービスコンテンツのコンテンツ管理情報D2に基づいて作成されている、各サービスコンテンツについて利用される機能類別テーブルと、先に抽出された情報家電機器の機能類別とを順次照合させることで、ユーザ宅内で設置されている情報家電機器群に機能レベルでマッチングするサービスコンテンツが抽出される。
【0088】
続いて、第2の検索としてコンテンツ検索部222は、後述のNS(ネットワークサービス)プロパティ情報データベース242に格納されているネットワークサービス別対応機能データD8を参照し、前記第1の検索で抽出されたサービスコンテンツに対応するネットワークサービスを抽出する。つまり第2の検索により、サービスコンテンツと連携可能なネットワークサービスが機能レベルの検索にて抽出(例えば、天気情報に関するネットワークサービスが存在する場合に、その中の「降水確率情報」等で抽出)される。
【0089】
なお、前記照合の前に、各サービスコンテンツにおいて利用される情報家電機器が必須であるのか或いはオプション扱いであるのかを予め判定しておくことにより、前記照合を効率良く行わせることができる。具体的には、必須の情報家電機器について優先的に機能類別を照合するようにし、オプション扱いの情報家電機器については後述するプロモーション情報生成部26において、サービスコンテンツの利用に際して不足する乃至は推奨される情報家電機器及び/又はネットワークサービスに関するデータ情報を生成する際に使用される。
【0090】
配信情報生成部223は、クライアント端末機10に対してサーバ装置20側から配信する情報を生成する機能部である。この配信情報生成部223は、例えばクライアント端末機10からのコンテンツ照会情報に応じてコンテンツ検索部222により抽出されたサービスコンテンツに関する情報、サービスコンテンツの購入オーダーに応じたサービスコンテンツ本体の情報(プログラム配信情報)、後述するプロモーション情報生成部26、代替情報生成部27及び課金情報算出部28にて生成される情報等を、クライアント端末機10へ送信するための所定の配信情報に変換する。かかる配信情報は、図略の通信装置によりインターネットINを介してクライアント端末機10へ配信される。
【0091】
コンテンツ作成ツール提供部23は、第3プレイヤにおいてコンテンツ開発が効率的に行われるようなコンテンツ作成ツール情報を生成し、これをコンテンツ入力手段30からの所定の照会情報の入力に応じて画像情報として提供する。ここで提供される作成ツール情報としては、例えば、
(1)特定のコンテンツを開発するに際して利用する情報家電機器及びネットワークサービスの種別等を定義する利用オブジェクトを決定するためのツール、
(2)特定の利用オブジェクトの状態(プレゼンス)と他の利用オブジェクトとの連関性を定義するプレゼンス参照オブジェクトを決定するためのツール、及び
(3)特定の利用オブジェクトの状態と、実行される制御との関係を定義するオブジェクトメソッドを決定するためのツール、
等を例示することができる。
【0092】
図4は、上記(1)の利用オブジェクト定義画面61の一例を示す平面図である。この例に示す利用オブジェクト定義画面61は、開発を行うサービスコンテンツがどの情報家電機器やネットワークサービスを対象とするのかを選択させるために情報家電機器候補を表示(スクロール表示)する家電機器表示ウィンドゥ611と、どの室内空間(部屋区画)等を対象とするのかを選択させるために室内空間候補を表示する位置表示ウィンドゥ612と、当該サービスコンテンツにおいて利用に供するネットワークサービスの候補を表示させるネットワークサービス表示ウィンドゥ613と、前記家電機器表示ウィンドゥ611、位置表示ウィンドゥ612及びネットワークサービス表示ウィンドゥ613から選択されたアイテムを表示する利用オブジェクト表示ウィンドゥ614とが備えられている。ここでは、利用オブジェクトのうち「寝室・ライト」、「寝室・人感センサ」、「天気予報」及び「天気予報(2)」が必須の情報家電機器及びネットワークサービスとして、また「寝室・エアコン」及び「寝室・ステレオ」がオプションの情報家電機器として選択されている例を示している。
【0093】
なお、上記位置表示ウィンドゥ612において、サービスコンテンツの利用箇所を限定しないことも可能であり、この場合「規定しない」という欄に選択印が付されることになる。また、位置表示ウィンドゥ612の「同室」という候補を選択すると、一つのサービスコンテンツを複数の箇所で用いられるような位置情報の設定が可能となる。例えば、エアコン、ライト、人感センサという情報家電機器群のように、複数の部屋で導入される可能性が高い情報家電機器群を対象としたサービスコンテンツを開発する場合に「同室」が選択される。このように利用オブジェクト定義において、様々な部屋で共用的に活用できるサービスコンテンツの設定も可能とされている。かかる共用的サービスコンテンツであれば、ユーザは1つのサービスコンテンツの配信を受けることで、複数の部屋でこれを独立して活用できるようになる。
【0094】
さらに、利用オブジェクト定義画面61には、選択された利用オブジェクトについて、当該サービスコンテンツにおいて必須の情報家電機器であるか、オプション扱いであるかを定義づけるための必須家電選択ボタン615も具備されている。利用オブジェクト表示ウィンドゥ614内の各利用オブジェクトに付されている「○」「×」は、該利用オブジェクトの「必須」若しくは「オプション」の別を示すものである。以上のような選択が、コンテンツ入力手段30を操作するコンテンツプロバイダ等により適宜行われ、サービスコンテンツの設計が行われるものである。
【0095】
図5は、上記(2)のプレゼンス参照オブジェクト定義画面62の一例を示す平面図である。この例に示すプレゼンス参照オブジェクト定義画面62には、利用宣言済オブジェクト表示ウィンドゥ621、対象オブジェクト表示部622、自己参照選択部623、参照元オブジェクト表示ウィンドゥ624及び参照選択ボタン625が備えられている。
【0096】
利用宣言済オブジェクト表示ウィンドゥ621には、先の利用オブジェクト定義画面61において選択された利用宣言済オブジェクトが表示される。対象オブジェクト表示部622には、前記利用宣言済オブジェクト表示ウィンドゥ621に列挙された利用オブジェクトの中から、プレゼンス参照を定義しようとする利用オブジェクトが表示される。ここでは、利用オブジェクトとして「寝室・エアコン」が選択表示されている場合を示している。自己参照選択部623は、定義対象とされる利用オブジェクトが、自身をプレゼンス参照するか否かの選択を受け付けるものである。ここでは、「自身を参照する」という選択がなされている。
【0097】
参照元オブジェクト表示ウィンドゥ624は、対象オブジェクト表示部622に表示された利用オブジェクトの状態と他の利用オブジェクトとの連関状態が表示される。参照選択ボタン625は、前記対象オブジェクト表示部622に表示された各々の利用オブジェクトに対して、プレゼンス参照するか否かの選択を行うボタンである。ここでは、「寝室・エアコン」という利用オブジェクトが、「○」印が付されている「寝室・人感センサ」という利用オブジェクトの状態と連関して所定の動作を行うよう定義されている例を示している。
【0098】
図6は、上記(3)のオブジェクトメソッド定義画面63の一例を示す平面図である。この例に示すオブジェクトメソッド定義画面63は、大別して利用メソッド設定部63aと、条件設定部63bとを有している。前記利用メソッド設定部63aには、制御対象オブジェクト表示部631、利用可能メソッド表示部632、利用メソッド表示部633及び実施内容表示部634が備えられている。また、条件設定部63bには、プレゼンス参照オブジェクト表示部635、参照プレゼンス表示部636、条件表示部637、プレゼンス表示部638及び購読プレゼンス条件表示部639が備えられている。
【0099】
利用メソッド設定部63aの制御対象オブジェクト表示部631には、メソッド定義(ある状態が発生したときに利用オブジェクトをどのように動作制御するかの定義)が行われる制御対象の利用オブジェクトがプルダウン表示される。なお、ここでプルダウン表示されるのは、前記プレゼンス参照オブジェクト定義画面62にて対象オブジェクトとして選択されている利用オブジェクトである。利用可能メソッド表示部632には、前記制御対象オブジェクト表示部631に表示されている利用オブジェクトについて、実行可能な制御手法(当該利用オブジェクトの機能)がプルダウン表示される。この利用可能メソッド表示部632に表示される機能は、後述する家電プロパティ情報データベース241に格納されている機能データを参照して抽出される機能である。利用メソッド表示部633には、特定の利用オブジェクトについて、どのようなメソッドが選択されたかが表示される。ここでは、「居間・テレビ」という利用オブジェクトにつき、「電源制御」というメソッドが選択されている場合を例示している。
【0100】
実施内容表示部634には、前記利用メソッド表示部633に表示されている利用メソッドについて、具体的にどのような制御を実施させるかの選択を受け付けるものである。ここでは、「電源」という利用メソッドパラメータについて、「ON」とする定義が為されている状態を示している。この実施内容表示部634には、制御対象オブジェクト(この場合、「居間・テレビ」)に関して、標準機能登録で登録されている利用可能メソッドについてのパラメータが表示される。
【0101】
次に、条件設定部63bのプレゼンス参照オブジェクト表示部635には、条件設定をプルダウンメニューからの選択方式で入力可能とするために、利用オブジェクトがプルダウン表示される。なお、ここでプルダウン表示されるのは、前記プレゼンス参照オブジェクト定義画面62にて参照元オブジェクトとして選択されている利用オブジェクトである。同様に、参照プレゼンス表示部636には、状態取得可能な制御方法(当該利用オブジェクトの機能)がプルダウン表示される。ここでは、「NS.津波情報」というプレゼンス参照オブジェクトにつき、「警報注意報」という参照プレゼンスが選択されている場合を例示している。
【0102】
条件表示部637は、選択された参照オブジェクト(この場合、「NS.津波情報」)に関して、標準機能登録で登録されている参照プレゼンスのパラメータ、設定元オブジェクト、設定プレゼンスについて、所定のパラメータ設定入力を行うためのセクションである。ここでは、「地域」というパラメータ(どの地域の津波警報を参照するかのパラメータ)について、設定入力が行われている状態を例示している。
【0103】
プレゼンス表示部638は、参照プレゼンスが具体的にどのようなプレゼンスであるかを選択させる選択入力を受け付けるセクションである。ここでは「警報」というプレゼンスが選択されている場合を例示している。このプレゼンス表示部638には、当該プレゼンスを「契機対象」とするか否かの選択部が付設されている。契機対象とする場合、「津波情報」というネットワークサービスにおいて「警報」が発せられたことを契機として、制御対象オブジェクトに対して所定の制御が行われる(PUSH型のネットワーク連携)。一方、契機対象としない場合、「警報」が発せられたことは、参照のみの条件として扱われる(PULL型のネットワーク連携)。
【0104】
購読プレゼンス条件表示部639には、前記選択内容の表示、すなわち当該オブジェクトメソッド定義画面63において選択されたプレゼンス条件が表示される。ここでは、「居間・テレビ」という制御対象オブジェクトについて、「津波情報」(プレゼンス参照オブジェクト)というネットワークサービスにおいて「警報」(プレゼンス)が発せられたことを契機として、「居間・人感センサ」という利用オブジェクトの人感知状態(参照プレゼンス)がON(プレゼンス)、つまり人を検知した状態であるということを条件として、自身の電源制御メソッド(利用可能メソッド)にパラメータ「ON」を与え、これにより「居間・テレビ」の電源を「ON」とする旨の定義が為されている例を示している。このような定義によって、サービスコンテンツ本体のプログラムが生成される。
【0105】
次に図7は、コンテンツ入力手段30により、上述のコンテンツデータベース21へサービスコンテンツの登録を行う際に利用されるコンテンツ登録画面64の一例を示す平面図である。このコンテンツ登録画面64には、基礎情報入力部641、説明文入力部642、価格情報入力部643及びネットワークサービス(NS)情報入力部644が備えられている。
【0106】
基礎情報入力部641は、サービスコンテンツについての基礎情報の入力を受け付けるもので、入力枠として、コード、コンテンツ名、カテゴリ、検索キーワード、コンテンツプロバイダ(CP)名が設けられている。なお、前記コードは、コンテンツデータベース21へ登録されるサービスコンテンツを区別するユニークキーであり、例えば自動採番方式を採用することができる。またカテゴリは、予め定められたサービスコンテンツのカテゴリから選択する方式で入力される。
【0107】
説明文入力部642には、当該サービスコンテンツの概略内容が入力される。価格情報入力部643には、当該サービスコンテンツについての価格情報、例えばサービスコンテンツ自体の価格、課金単位の別などが入力される。NS情報入力部644には、当該サービスコンテンツに付属するネットワークサービスのコード、名称、プロバイダ名の入力枠が設けられている。コンテンツ入力手段30により、このようなコンテンツ登録画面64に入力されるコンテンツ管理情報と共に、上述の手段により生成されたサービスコンテンツ本体のプログラムがコンテンツデータベース21へ登録されるものである。
【0108】
図2に戻って、プロパティデータベース24は、情報家電機器及びネットワークサービスに関する所定のプロパティ情報等を格納するデータベースである。このプロパティデータベース24には、情報家電機器に関する所定のプロパティ情報を格納する家電プロパティ情報データベース241(第1のプロパティ情報データベース)と、ネットワークサービスに関する所定のプロパティ情報を格納するNSプロパティ情報データベース242(第2のプロパティ情報データベース)と、前記情報家電機器及びネットワークサービスについての相互接続関連ファイルを格納する相互接続関連ファイル格納部243とが備えられている。
【0109】
家電プロパティ情報データベース241に格納されるプロパティ情報は、
(a)情報家電機器の品目毎に、各々保有されている機能類別を示すデータである品目別機能データ、及び
(b)情報家電機器の機種別に、各々保有されている機能類別を、前記品目別機能データにおける機能類別に関連付けたデータである機種別対応機能データ
に大別される。
【0110】
上記(a)の品目別機能データは、品目(エアコン、ランプ、冷蔵庫などの家電種別)毎の家電に保有されている機能データであり、例えばエアコンの場合は暖房機能、冷房機能、除湿機能などが機能データとなる。このような機能データは、専ら第2プレイヤであるASP事業者により登録され、前述したコンテンツ開発ツールの家電機能の元データとなる。
【0111】
また、上記(b)の機種別対応機能データは、各々の情報家電機器HEが装備している機能、例えばエアコンの場合は暖房機能、冷房機能、除湿機能などを、前記品目別機能データにおける機能類別に対応づけたデータである。つまり、X社製の型番○○という情報家電機器が装備している機能が、品目別機能データで典型化されている機能類型のいずれに対応しているかを関連付けるデータである。この機種別対応機能データは、専ら家電メーカ等の第4プレイヤにより操作される第1のプロパティ入力手段40から適宜入力される。すなわち第1のプロパティ入力手段40は、家電プロパティ情報データベース241へ新たに登録する情報家電機器に関する所定のプロパティ情報を入力するためのものであり、家電プロパティ情報データベース241に登録されている品目別機能データと、新たに登録する情報家電機器が保有している機能類別とを関連付ける登録が可能とされている。このような機種別対応機能データは、上述の通りユーザの宅内に導入されている情報家電機器HEの機種情報から機能類別を抽出し、適当なサービスコンテンツを検索する際に用いられる。さらに、後述する家電プロモーションの際にも活用される。
【0112】
すなわち、図3に示すように、家電プロパティ情報データベース241には、品目別標準機能データD3及び品目別固有機能データD4(これらは上記「品目別機能データ」に相当する)と、機種別対応機能データD5とが格納されている。品目別標準機能データD3は、エアコン、ランプ、冷蔵庫などの家電種別の単位で、予め定められた標準機能に関する登録情報である。具体的には、品目コード、機能別に設定された機能コード、機能名、機能説明、コマンド名及びパラメータ仕様などが格納される。例えばエアコンの場合、「電源ON/OFF」、「室温調整」、「運転モード切替」などの標準機能が、標準機能情報として登録される。かかる標準機能の選定、登録は、第2プレイヤにより行われる。
【0113】
品目別固有機能データD4は、上記の標準機能以外の機能、つまり家電メーカ等が特定の情報家電機器HEについて固有に装備させている個別機能に関する登録情報である。この個別機能は、例えばエアコンの場合、プラズマイオンを放出させる機能等のユニークな機能であって、かかる個別機能は家電メーカ等の申請に応じて第2プレイヤにより適宜設定・登録される。
【0114】
また、機種別対応機能データD5は、各々の情報家電機器HEに備えられている機器個別機能に関する登録情報である。具体的には、所定の機種コード、機種名、対応機能コード対応状況、機能仕様の設定状況、状態取得対応状況情報などが、個々の情報家電機器HE単位で登録される。なお、前記機種コード等は、宅内家電情報管理部161で使用されている情報家電機器の管理情報と同じものが用いられる。
【0115】
NSプロパティ情報データベース242に格納されるプロパティ情報は、
(c)ネットワークサービスのジャンル毎に、各々保有されている機能類別を示すデータであるジャンル別機能データ、及び
(d)各々のネットワークサービスに保有されている機能類別を、前記ジャンル別機能データにおける機能類別に関連付けたデータであるネットワークサービス別対応機能データ
に大別される。
【0116】
上記(c)のジャンル別機能データは、ジャンル(天気情報や株価情報などのサービス種別)毎のネットワークサービスに保有されている機能データであり、例えば天気情報のジャンルならば、天気、気温、降水確率等を報知する機能データとなる。このような機能データは、情報家電機器と同様に第2プレイヤであるASP事業者により登録され、前述したコンテンツ開発ツールのネットワークサービス機能の元データとなる。
【0117】
また、上記(d)のネットワークサービス別対応機能データは、各々のネットワークサービスが装備している機能、例えば天気情報に関するネットワークサービスならば、該サービスが具備している天気、気温、降水確率等の報知機能を、前記ジャンル別機能データにおける機能類別に対応づけたデータである。つまり、Y社製のネットワークサービス△△というネットワークサービスが装備している機能が、ジャンル別機能データで典型化されている機能類型のいずれに対応しているかを関連付けるデータである。このネットワークサービス別対応機能データは、専らネットワークサービス事業者等の第5プレイヤにより操作される第2のプロパティ入力手段50から適宜入力される。すなわち第2のプロパティ入力手段50は、NSプロパティ情報データベース242へ新たに登録するネットワークサービスに関する所定のプロパティ情報を入力するためのものであり、NSプロパティ情報データベース242に登録されているジャンル別機能データと、新たに登録するネットワークサービスが保有している機能類別とを関連付ける登録が可能とされている。
【0118】
すなわち、図3に示すように、NSプロパティ情報データベース242には、ジャンル別標準機能データD6及びジャンル別固有機能データD7(これらは上記「ジャンル別機能データ」に相当する)と、ネットワークサービス別対応機能データD8とが格納されている。ジャンル別標準機能データD6は、天気情報、株価情報などのネットワークサービスジャンル別の単位で、予め定められた標準機能に関する登録情報である。具体的には、ジャンルコード、機能別に設定された機能コード、機能名、機能説明、コマンド名及びパラメータ仕様などが格納される。例えば天気情報の場合、上述したように「天気」、「気温」、「降水確率」などを報知する標準機能が、標準機能情報として登録される。かかる標準機能の選定、登録は、第2プレイヤにより行われる。
【0119】
ジャンル別固有機能データD7は、上記の標準機能以外の機能、つまりネットワークサービス事業者等が特定のネットワークサービスについて固有に装備させている個別機能に関する登録情報である。この個別機能は、例えば天気情報の場合、「洗濯指数」や「花粉指数」を報知する機能等のユニークな機能であって、かかる個別機能はネットワークサービス事業者等の申請に応じて第2プレイヤにより適宜設定・登録される。また、ネットワークサービス別対応機能データD8は、各々のネットワークサービスに備えられている個別機能に関する登録情報である。具体的には、所定のネットワークサービスコード、ネットワークサービス名、対応機能コード対応状況/情報取得態様状況情報などが、個々のネットワークサービス単位で登録される。
【0120】
相互接続関連ファイル格納部243には、異なる制御方式が採用されている情報家電機器を協調的に動作制御するための相互接続関連ファイルが格納される。具体的には、図3に示すように、情報家電機器用の相互接続定義ファイルF1及び通信ドライバF2、並びにネットワークサービス用の相互接続定義ファイルF3及び通信ドライバF4が格納されている。
【0121】
情報家電機器用の相互接続定義ファイルF1は、第2プレイヤであるASP事業者が定めた制御コマンド(サービスコンテンツの制御コマンド)等の仕様と、家電メーカ等が独自に定めている制御コマンド等の仕様とを相互変換するための定義を記述したファイルである。なお、相互接続定義ファイルF1は、新たな情報家電機器を市場に投入する際に家電メーカ等により作成される。通信ドライバF2は、ホームネットワークHNに対応して提供される通信ドライバであって、通信プロトコルを相互変換するものである。このような相互接続定義ファイルF1及び通信ドライバF2を具備させておくことで、ユーザの宅内に新たな情報家電機器がネットワーク接続された際に、対応する相互接続定義ファイルF1及び通信ドライバF2を呼び出して、クライアント端末機10へ送信することが可能となる。図3に示している相互接続定義ファイルf1及び通信ドライバf2は、導入されたサービスコンテンツに応じて、相互接続関連ファイル格納部243からダウンロードされている状態を示すものである。
【0122】
次に、ネットワークサービス用の相互接続定義ファイルF3は、第2プレイヤであるASP事業者が定めた制御コマンド等の仕様と、ネットワークサービス事業者等が独自に定めている制御コマンド等の仕様とを相互変換するための定義を記述したファイルである。なお、相互接続定義ファイルF3は、新たなネットワークサービスがインターネット上に公開される際にネットワークサービス事業者等により作成される。通信ドライバF4は、上記と同様にホームネットワークHNに対応して提供される通信ドライバであって、通信プロトコルを相互変換するものである。このような相互接続定義ファイルF3及び通信ドライバF4を具備させておくことで、コンテンツ検索部222による第2の検索でヒットしたネットワークサービスについてユーザが契約処理を実行した際に、対応する相互接続定義ファイルF3及び通信ドライバF4を呼び出して、クライアント端末機10へ送信することが可能となる。図3に示している相互接続定義ファイルf3及び通信ドライバf4は、導入されたサービスコンテンツに応じて、相互接続関連ファイル格納部243からダウンロードされている状態を示すものである。
【0123】
以上のようなプロパティデータベース24を設定しておくことで、品目別標準機能データD3及び品目別固有機能データD4に格納されている情報家電機器の品目毎の機能データ、並びにジャンル別標準機能データD6及びジャンル別固有機能データD7に格納されているネットワークサービスのジャンル毎の機能データをコンテンツ作成ツール提供部23に表示させ、第3プレイヤにおいて論理演算等を組み合わせて制御ロジックの開発を行うことができる。また、第4プレイヤにおいて新製品等を市場に投入する際に機種別対応機能データD5として登録しておくことで、さらに第5プレイヤにおいて新たなネットワークサービスを運用する際にネットワークサービス別対応機能データD8として登録しておくことで、新製品がホームネットワークHNに接続された際のコンテンツ検索やネットワークサービス契約時の選択肢として抽出されるようになるばかりでなく、後述のプロモーション情報の生成に際して抽出されプロモーションされることから販売促進を図ることができる。
【0124】
続いて、情報家電機器についての品目別標準機能データD3及び品目別固有機能データD4を登録する場合に用いられる入力画面の具体例について説明する。図8は、第2プレイヤにより上述の家電プロパティ情報データベース241へ品目別標準機能データD3、品目別固有機能データD4の登録を行う際に利用される家電品目別機能登録画面65の一例を示す平面図である。この家電品目別機能登録画面65には、品目入力部651、機能種別選択部652、機能名入力部653、機能説明入力部654及び機能仕様設定部655が備えられている。
【0125】
品目入力部651は、機能登録がなされる品目の入力欄であり、ここでは「エアコン」が入力されている例を示している。機能種別選択部652には、標準的な装備機能であることを示す「標準」、特定の家電メーカ等のリクエストにより設定された固有的な装備機能であることを示す「固有」の2つの選択肢が設定されている。前記「標準」は、品目別標準機能データD3としての登録事項となり、また「固有」は品目別固有機能データD4としての登録事項となる。機能名入力部653には、「エアコン」という品目における機能類別(ここでは「室温設定」を例示)が入力される。この機能類別が、コンテンツ開発において活用され、またコンテンツ検索、家電プロモーション等において検索情報として活用されることになる。機能説明入力部654は、機能名入力部653に入力された「室温設定」という機能の具体的な内容が入力される入力欄である。機能仕様設定部655は、機能を具体的に設定するフィールドであり、この例では「室温設定」という機能が、18℃〜32℃の範囲で室内温度の調整を行える機能であって、これが標準機能に相当するものであることを示している。
【0126】
次に、ネットワークサービスについてのジャンル別標準機能データD6及びジャンル別固有機能データD7を登録する場合に用いられる入力画面の具体例について説明する。図9は、第2プレイヤにより上述のNSプロパティ情報データベース242へジャンル別標準機能データD6及びジャンル別固有機能データD7の登録を行う際に利用されるネットワークサービスジャンル別機能登録画面66の一例を示す平面図である。このネットワークサービスジャンル別機能登録画面66には、ジャンル入力部661、機能種別選択部662、機能名入力部663、機能説明入力部664、機能仕様設定部655及び引用パラメータ入力部666が備えられている。
【0127】
ジャンル入力部661は、機能登録がなされるジャンルの入力欄であり、ここでは「各地の天気予報」が入力されている例を示している。機能種別選択部662には、標準的な装備機能であることを示す「標準」、特定のネットワークサービス事業者等のリクエストにより設定された固有的な装備機能であることを示す「固有」の2つの選択肢が設定されている。前記「標準」は、ジャンル別標準機能データD6としての登録事項となり、また「固有」はジャンル別固有機能データD7としての登録事項となる。機能名入力部663には、「各地の天気予報」という品目における機能類別(ここでは「今日の天気」を例示)が入力される。この機能類別が、コンテンツ開発において活用され、またコンテンツ検索、ネットワークサービスプロモーション等において検索情報として活用されることになる。機能説明入力部664は、機能名入力部663に入力された「今日の天気」という機能の具体的な内容が入力される入力欄である。機能仕様設定部665は、機能を具体的に設定するフィールドであり、この例では「今日の天気」という機能が、「晴、曇、雨、雪・・・」という区分で天気情報を報知する機能であって、これが標準機能に相当するものであることを示している。引用パラメータ入力部666は、機能仕様の引用パラメータを入力する欄であり、「今日の天気」の報知機能には、「所在地、年月日、時刻」という情報が引用されることを示している。
【0128】
続いて、情報家電機器についての機種別対応機能データD5、ネットワークサービスについてのネットワークサービス別対応機能データD8をそれぞれ登録する場合に用いられる入力画面の具体例について説明する。
【0129】
図10は、新製品投入等の際に第1のプロパティ入力手段40により、上述の家電プロパティ情報データベース241へ機種別対応機能データD5の登録を行う際に利用される対応機能登録画面67の一例を示す平面図である。かかる対応機能登録画面67は、第1のプロパティ入力手段40から家電プロパティ情報データベース241へアクセスされた際に、サーバ装置20に備えられている図略の表示制御手段により表示される。この対応機能登録画面67には、大略的に基礎情報入力部671、対応機能情報入力部672及び相互接続関連ファイル入力部678が備えられている。
【0130】
基礎情報入力部671は、情報家電機器についての基礎情報の入力を受け付けるもので、入力枠として、コード、家電機種名、品目、家電メーカ名、対応ホームネットワーク名が設けられている。なお、前記コードは、家電プロパティ情報データベース241へ登録される情報家電機器を区別するユニークキーであり、例えば自動採番方式を採用することができる。また品目は、予め定められた機種類型から選択する方式で入力される。さらに対応ホームネットワーク名は、制御を行う場合において通信ドライバ(図3に示す通信ドライバF2のいずれか)を選択するために入力される。
【0131】
対応機能情報入力部672は、当該情報家電機器の機能情報の入力を受け付けるものであり、機能表示部673、機能有無入力部674、機能仕様入力部675、状態取得入力部676及び機能類別選択部677が備えられている。機能表示部673は、機能類別選択部677で選択されている類別に応じて、装備されている機能を表示する。図例では機能類別選択部677で「標準」が選択されている場合を示しており、「標準機能」として具備されている機能である「電源ON/OFF」「室温設定」「モード切替」が機能表示部673に表示されている。なお、機能類別選択部677で「固有」が選択されている場合は、その固有機能として装備されている各機能が表示されることになる。
【0132】
機能有無入力部674には、機能表示部673に表示されている各機能に対応可能か否かが入力される。図例では、いずれの機能も装備されていることを示す「○」印が入力されている。機能仕様入力部675には、当該登録にかかる情報家電機器が備えている具体的機能が入力される。また状態取得入力部676には、動作状態に関するイベント情報が当該情報家電機器から取得可能か否かが入力される。相互接続関連ファイル入力部678には、当該情報家電機器をサービスコンテンツの制御下において協調的に動作制御することを可能にする相互接続定義ファイル、並びに通信ドライバの所在を特定するファイル名が入力される。
【0133】
図11は、新たなネットワークサービスの運用を開始する際等に第2のプロパティ入力手段50により、上述のNSプロパティ情報データベース242へネットワークサービス別対応機能データD8の登録を行う際に利用されるネットワークサービス別の対応機能登録画面68の一例を示す平面図である。かかる対応機能登録画面68は、第2のプロパティ入力手段50からNSプロパティ情報データベース242へアクセスされた際に、サーバ装置20に備えられている図略の表示制御手段により表示される。この対応機能登録画面68には、大略的に基礎情報入力部681、対応機能情報入力部682及び相互接続関連ファイル入力部689が備えられている。
【0134】
基礎情報入力部681は、ネットワークサービスについての基礎情報の入力を受け付けるもので、入力枠として、ネットワークサービスコード、名称、ジャンル、プロバイダ名、対応プロトコルが設けられている。なお、前記コードは、NSプロパティ情報データベース242へ登録されるネットワークサービスを区別するユニークキーであり、例えば自動採番方式を採用することができる。またジャンルは、予め定められたネットワーク類型から選択する方式で入力される。さらに対応プロトコルは、通信ドライバを選択するために入力される。
【0135】
対応機能情報入力部682は、当該ネットワークサービスの機能情報の入力を受け付けるものであり、機能表示部683、機能有無入力部684、機能仕様入力部685、引用パラメータ入力部686、連携方式入力部687及び機能類別選択部688が備えられている。機能表示部683は、機能類別選択部688で選択されている類別に応じて、装備されている機能を表示する。機能有無入力部684には、機能表示部683に表示されている各機能に対応可能か否かが入力される。機能仕様入力部685には、当該登録にかかるネットワークサービスが備えている具体的機能が入力される。引用パラメータ入力部686には、各機能仕様において引用されるパラメータが入力される。連携方式入力部687には、ネットワーク連携の態様が上述したPUSH型、PULL型に対応するか否かが入力される。
【0136】
相互接続関連ファイル入力部689には、第5プレイヤがNSサーバ50SV(図1参照)を用いて展開しているネットワークサービスにおける制御方式と、サービスコンテンツにおける制御方式とが異なる場合に、当該ネットワークサービスをサービスコンテンツの制御下において協調的に動作制御することを可能にする相互接続定義ファイル、並びに通信ドライバの所在を特定するファイル名が入力されるものである。
【0137】
図2に戻って、クライアント管理データベース25は、クライアント端末機10を保有するユーザ別の各種管理情報が格納されるデータベースである。このクライアント管理データベース25に格納される管理情報は、クライアント端末機10の初期設定時、操作部からの更新入力時などに入力、更新される。前記管理情報としては、例えば図3に示すように、利用者情報D9、コンテンツ履歴情報D10などが含まれる。
【0138】
前記利用者情報D9は、具体的にはユーザコード、ユーザ名、住所、連絡先、決済情報などである。コンテンツ履歴情報D10は、ユーザ毎のコンテンツ注文履歴、購入履歴及び使用停止履歴等に関する情報であり、ユーザコード、購入日、コンテンツコード、コンテンツカテゴリ、請求金額等の情報である。
【0139】
プロモーション情報生成部26は、表示部12に表示されたコンテンツ種別若しくは前記コンテンツ選択部13により選択された特定のコンテンツ種別と、当該クライアント端末機10から与えられた情報家電機器HEに関する管理情報(宅内家電情報管理部161から与えられる管理情報)とをパラメータとして、当該特定のコンテンツ種別に対応するサービスコンテンツの利用に際して不足する乃至は推奨される情報家電機器及び/又はネットワークサービスに関するデータ情報を生成する。
【0140】
具体的にはプロモーション情報生成部26は、クライアント端末機10側から与えられるサービスコンテンツの管理情報(コンテンツコードなど)を取得すると、コンテンツデータベース21を検索して、当該サービスコンテンツが必要とする機能類別情報に変換する。そして、この機能類別情報を検索キーとして、家電プロパティ情報データベース241の機種別対応機能データD5、並びにNSプロパティ情報データベース242のネットワークサービス別対応機能データD8を検索し、指定にかかるサービスコンテンツに対応可能な情報家電機器の機種、並びにネットワークサービスを抽出する。
【0141】
このようにして生成されたデータ情報は、配信情報生成部223を介してクライアント端末機10へ配信される。すなわち、前記配信情報生成部223は、抽出されたサービスコンテンツに関する情報に加えて、前記プロモーション情報生成部26で生成されたデータ情報を付随させて配信する。これにより、クライアント端末機10は、抽出されたサービスコンテンツと、当該サービスコンテンツを活用する場合に望ましい情報家電機器及び/又はネットワークサービスに関するデータ情報とを取得できるようになる。
【0142】
代替情報生成部27は、クライアント端末機10から所定のサービスコンテンツに対応して動作する情報家電機器についての代替情報家電機器に関する情報照会があった場合に、推奨される代替情報家電機器に関するデータ情報を生成する。具体的には代替情報生成部27は、買い換えを希望するユーザのクライアント端末機10から買い換え対象とする情報家電機器の機種情報と、当該ユーザにおいて既に導入されているサービスコンテンツの管理情報(コンテンツコードなど)とを取得する。そして、前記情報家電機器機種情報から、家電プロパティ情報データベース241の機種別対応機能データD5を検索して、取得した情報家電機器の機能類別を抽出する。さらに、前記コンテンツコードから、各々のサービスコンテンツで利用されている機能類別を抽出する。
【0143】
続いて、このようにして抽出された機能類別同士を比較して、買い換えを希望している情報家電機器のどの機能が、どのサービスコンテンツで利用されているかを求める。これは、ユーザにおいて導入されている全てのサービスコンテンツにおいて、買い換え希望の情報家電機器が寄与している機能を特定するものである。つまり、当該ユーザにおいて導入されているサービスコンテンツにより、情報家電機器の全機能が用いられているとは限らないことから、サービスコンテンツで実際に活用されている機能類別を抽出するのである。そして、このようにして抽出された機能類別情報を検索キーとして、家電プロパティ情報データベース241の機種別対応機能データD5を検索し、代替可能な情報家電機器の機種を抽出するものである。このデータ情報は、配信情報生成部223を介してクライアント端末機10へ配信される。
【0144】
なお、上記のような代替情報家電機器に関するデータ情報を、コンテンツ検索の際にプロモーション情報生成部26で作成させるようにしても良い。すなわち、本来プロモーション情報生成部26は、コンテンツ検索でヒットしたサービスコンテンツに対応させて、当該サービスコンテンツの利用に際して不足する乃至は推奨される情報家電機器及び/又はネットワークサービスに関するデータ情報を生成するが、この際にユーザに既に導入されている情報家電機器及びネットワークサービスのうち、買い替えを推奨できるものがあれば、そのような買い替え推奨情報も生成させるようにしても良い。
【0145】
課金情報算出部28は、サービスコンテンツを配信する場合の料金、既にユーザに導入されたサービスコンテンツのランニング料金等、ユーザに対する課金条件を抽出して課金データを算出する。
【0146】
以上の通り構成された情報提供システムSの動作について説明する。この情報提供システムSの動作フローは、図12に示すように、次の6つの動作フローF1〜F6に大別することができる。すなわち、
(A)第2プレイヤによりプロパティデータベース24の家電プロパティ情報データベース241へ情報家電機器についての品目別機能データが登録され、必要に応じて第4プレイヤにより第1のプロパティ入力手段40から新たな情報家電機器についての機種別対応機能データが家電プロパティ情報データベース241に蓄積される家電機能登録フローF1、
(B)第2プレイヤによりNSプロパティ情報データベース242へネットワークサービスについてのジャンル別機能データが登録され、必要に応じて第5プレイヤにより第2のプロパティ入力手段50から新たなネットワークサービスについてのネットワークサービス別対応機能データがNSプロパティ情報データベース242に蓄積されるネットワークサービス機能登録フローF2、
(C)第3プレイヤによりサーバ装置20に備えられているコンテンツ作成ツールを利用してサービスコンテンツが作成され、サーバ装置20(コンテンツデータベース21)に蓄積されるコンテンツ開発フローF3、
(D)ユーザである第1プレイヤが、サーバ装置20のコンテンツ提供エンジン22にアクセスし、宅内家電情報管理部161で管理されている情報に基づき、自らが導入している情報家電機器に適応したサービスコンテンツ情報を検索してその配信を受けるコンテンツ照会フローF4、
(E)上記サービスコンテンツ情報に加えて、情報家電機器及びネットワークサービスについてのプロモーション情報の配信を受ける場合のプロモーションフローF5、及び、
(F)ユーザが、前述の代替情報生成部27から家電買替支援情報の配信を受ける場合の家電買替支援フローF6、
に大別することができる。以下、先に説明した図1〜図11、特に図2を参照しながら、上記動作フローF1〜F6の各々について説明する。
【0147】
図13は、上記(A)の家電機能登録フローF1を示すフローチャートである。なお、第4プレイヤによるステップS114以下の当該家電機能登録フローF1の実行にあたり、当該情報提供システムSへの参入登録(サプライヤ登録)が行われていることが前提となる。なお、この第4プレイヤは、前述の通り専ら家電メーカであるが、情報家電機器の機能提供権限がある外部サプライヤであっても良い。
【0148】
先ず、第2プレイヤ等により情報家電機器の品目別の機能データが登録される(ステップS111)。このときの登録画面は、例えば図8に示した家電品目別機能登録画面65が用いられる。かかる機能データは、家電プロパティ情報データベース241へ、品目別標準機能データD3及び品目別固有機能データD4として格納される。続いて、追加登録を行うか否かが確認される(ステップS112)。すなわち、標準機能として新たに登録すべき機能類別は有るか、或いは家電メーカ等からの申請にかかる新たな固有機能が存在するかが確認される。新たな登録事項が存在する場合(ステップS112でYES)は、ステップS111の登録が実行される。
【0149】
一方、第2プレイヤにおいて新たな登録事項が存在しない場合(ステップS112でNO)は、第4プレイヤからの新規登録希望が有るかが確認される(ステップS113)。このステップS113でNOの場合は、これらステップS112、ステップS113の確認ループが継続される。これに対し、第4プレイヤからの新規登録希望が有る場合(ステップS113でYES)は、ステップS114以下のフローが実行される。
【0150】
まず、第1のプロパティ入力手段40からサーバ装置20へ機能登録のためのアクセスが実行され、サーバ装置20においてアクセス認証が行われる(ステップS114)。アクセスが許容されると、第1のプロパティ入力手段40に機能登録画面が呼び出される(ステップS115)。この機能登録画面は、例えば図10に示したような対応機能登録画面67である。そして、このような対応機能登録画面67に、特定の情報家電機器についての所定の登録事項が入力される(ステップS116)。かかる登録データは、機種別対応機能データD5として家電プロパティ情報データベース241へ格納される。
【0151】
対応機能登録画面67への登録事項の入力が完了されたなら、かかる登録情報はサーバ装置20へ送信され、家電プロパティ情報データベース241へ機種別対応機能データD5としてアップロードされる(ステップS117)。このようにして登録された品目別標準機能データD3、品目別固有機能データD4及び機種別対応機能データD5は、コンテンツ作成ツール、コンテンツ検索、家電プロモーション及び家電買い換え支援の各々で適宜活用される。
【0152】
図14は、上記(B)のネットワークサービス機能登録フローF2を示すフローチャートである。なお、第5プレイヤによるステップS124以下の当該ネットワークサービス機能登録フローF2の実行にあたり、当該情報提供システムSへの参入登録(サプライヤ登録)が行われていることが前提となる。なお、この第5プレイヤは、前述の通り専らネットワークサービス事業者であるが、ネットワークサービスの機能提供権限がある外部サプライヤ等であっても良い。
【0153】
先ず、第2プレイヤ等によりネットワークサービスのジャンル別の機能データが登録される(ステップS121)。このときの登録画面は、例えば図9に示したネットワークサービスジャンル別機能登録画面66が用いられる。かかる機能データは、NSプロパティ情報データベース242へ、ジャンル別標準機能データD6及びジャンル別固有機能データD7として格納される。続いて、追加登録を行うか否かが確認される(ステップS122)。すなわち、標準機能として新たに登録すべき機能類別は有るか、或いはネットワークサービス事業者等からの申請にかかる新たな固有機能が存在するかが確認される。新たな登録事項が存在する場合(ステップS122でYES)は、ステップS121の登録が実行される。
【0154】
一方、第2プレイヤにおいて新たな登録事項が存在しない場合(ステップS122でNO)は、第5プレイヤからの新規登録希望が有るかが確認される(ステップS123)。このステップS123でNOの場合は、これらステップS122、ステップS123の確認ループが継続される。これに対し、第5プレイヤからの新規登録希望が有る場合(ステップS123でYES)は、ステップS124以下のフローが実行される。
【0155】
まず、第2のプロパティ入力手段50からサーバ装置20へ機能登録のためのアクセスが実行され、サーバ装置20においてアクセス認証が行われる(ステップS124)。アクセスが許容されると、第2のプロパティ入力手段50に機能登録画面が呼び出される(ステップS125)。この機能登録画面は、例えば図11に示したようなネットワークサービス別の対応機能登録画面68である。そして、このような対応機能登録画面68に、特定のネットワークサービスについての所定の登録事項、並びにNSサーバ50SVのURL等の接続先情報が入力される(ステップS126)。かかる登録データは、ネットワークサービス別対応機能データD8としてNSプロパティ情報データベース242へ格納される。
【0156】
対応機能登録画面68への登録事項の入力が完了されたなら、かかる登録情報はサーバ装置20へ送信され、NSプロパティ情報データベース242へネットワークサービス別対応機能データD8としてアップロードされる(ステップS127)。このようにして登録されたジャンル別標準機能データD6、ジャンル別固有機能データD7及びネットワークサービス別対応機能データD8は、コンテンツ作成ツール、コンテンツ検索、ネットワークサービスプロモーション等の各々で適宜活用される。
【0157】
図15は、上記(C)のコンテンツ開発フローF3を示すフローチャートである。このコンテンツ開発フローF3の実行に際しても、第3プレイヤ(コンテンツプロバイダ)について、情報提供システムSへの参入登録が行われていることが前提となる。
【0158】
まず、コンテンツ入力手段30からサーバ装置20のコンテンツ作成ツール提供部23へのアクセスが実行され、サーバ装置20においてアクセス認証が行われる(ステップS21)。アクセスが許容されると、コンテンツ入力手段30にコンテンツ作成ツールが呼び出される(ステップS22)。このようなコンテンツ作成ツールを利用して、第3プレイヤによりサービスコンテンツの開発が行われる。このコンテンツ作成ツールは、例えば図4〜図6に示したような、利用オブジェクト定義画面61、プレゼンス参照オブジェクト定義画面62、オブジェクトメソッド定義画面63であり、コンテンツ入力手段30にこのようなコンテンツ作成ツールと、必要な開発用データ(情報家電機器及びネットワークサービスについての所定のプロパティ情報等)がダウンロードされる。
【0159】
そして、コンテンツ入力手段30において、順次利用オブジェクト定義画面61に対して利用オブジェクト定義が入力され(ステップS23)、プレゼンス参照オブジェクト定義画面62に対してプレゼンス参照オブジェクト定義が入力され(ステップS24)、オブジェクトメソッド定義画面63に対してオブジェクトメソッド定義が入力される(ステップS25)。第3プレイヤにおいては、コンテンツ作成ツールの誘導を利用して簡単かつ効率的に、サービスコンテンツを開発することができる。
【0160】
所定のサービスコンテンツが開発されたなら、コンテンツ入力手段30において、例えば図7に示したような、サーバ装置20のコンテンツデータベース21に対するコンテンツ登録画面64が呼び出される(ステップS26)。そして、当該コンテンツ登録画面64への登録事項の入力が完了されたなら、かかる登録情報はサーバ装置20へ送信され、コンテンツデータベース21へアップロードされる(ステップS27)。この登録情報は、開発にかかるサービスコンテンツの基礎情報(基礎情報入力部641への入力項目)に関連づけられて、上述した協調制御コンテンツD1及びコンテンツ管理情報D2として、コンテンツデータベース21で保管される。
【0161】
図16及び図17は、上記(D)のコンテンツ照会フローF4を示すフローチャートである。まず、ユーザの作為的な操作処理(マニュアル照会モード)、例えば操作部17によるコンテンツ照会処理が行われたかが確認される(ステップS31)。コンテンツ照会処理が実行された場合(ステップS31でYES)、ステップS33にスキップされ、その時点で宅内家電情報管理部161に格納されている情報家電機器HEに関する管理情報、或いはユーザの指定にかかる情報家電機器HEに関する管理情報が、家電情報送信部11を介してサーバ装置20のコンテンツ提供エンジン22へ送信される。
【0162】
一方、ステップS31のマニュアル照会モードが実行されない場合(ステップS31でNO)、情報家電機器HEが新たに宅内の情報コンセント18に接続されたかが確認される(ステップS32)。ここでの確認は、情報家電機器HEの増設のほか、取替え、廃棄なども含む。新たな情報家電機器HEの接続が有ったならば(ステップS32でYES)、その新たな情報家電機器HEに関する管理情報が宅内家電情報管理部161に取り込まれると共に、新たな情報家電機器HEの管理情報を含む全ての情報家電機器HEの管理情報が、家電情報送信部11を介してサーバ装置20のコンテンツ提供エンジン22へ自動的に送信(オート照会モード)される(ステップS33)。
【0163】
このような管理情報を含んだ照会情報は、コンテンツ提供エンジン22の家電管理情報取得部221にて取得され、取得された照会情報に合致したコンテンツ検索条件が設定される(ステップS34)。そして、設定されたコンテンツ検索条件に基づいて、コンテンツ検索部222により、第1の検索として、コンテンツデータベース21に格納されているサービスコンテンツの検索が実行される(ステップS35;以上図16に記載。以下のフローは図17に記載)。
【0164】
かかる検索の結果、当該コンテンツ検索条件に合致するサービスコンテンツが、コンテンツデータベース21に格納されていない場合(ステップS36でNO)、配信情報生成部223で条件にマッチするサービスコンテンツは存在しない旨のメッセージ情報が生成され、このメッセージ情報がクライアント端末機10へ配信される(ステップS37)。配信後、前記メッセージ情報は表示部12へ表示され、ユーザに報知される。
【0165】
一方、当該コンテンツ検索条件に合致するサービスコンテンツが存在する場合(ステップS36でYES)、配信情報生成部223において、ヒットしたサービスコンテンツのサマリー情報を含むコンテンツ種別の一覧情報(コンテンツ一覧情報)が生成される。このコンテンツ一覧情報は、クライアント端末機10へ配信される(ステップS38)。このような処理は、上述のマニュアル照会モード、オート照会モードのいずれにおいても同様に実行される。特に、オート照会モードにおいては、情報家電機器HEが新たに宅内の情報コンセント18に接続されたことをトリガーとして、その新たな情報家電機器HEを含んだ当該ユーザの宅内における家電の配置体系に適合するサービスコンテンツの検索結果が自動的に配信されることとなる。
【0166】
コンテンツ提供エンジン22から配信されたコンテンツ一覧情報は、クライアント端末機10の表示部12へ表示される(ステップS39)。図18は、表示部12における前記コンテンツ一覧情報の表示態様の一例であるコンテンツ一覧画面71を示す平面図である。このコンテンツ一覧画面71には、上記オート照会モードに対応したもので、新たに情報コンセント18へ接続された情報家電機器HEの機種情報等を表示する機種表示部711と、コンテンツ検索によりヒットしたサービスコンテンツの一覧(利用可能なコンテンツ一覧)を表示するコンテンツ一覧表示ウィンドゥ712とが備えられている。
【0167】
コンテンツ一覧表示ウィンドゥ712には、ヒットしたサービスコンテンツ別の表示欄713、714が設けられている。これら表示欄713、714には、サービスコンテンツのタイトル、カテゴリ(例えば「省エネ」、「快適」などの目的に応じて設定されているサービスコンテンツの類別)、そのサマリー情報などが表示される。ユーザは、このようなコンテンツ一覧画面71を表示部12で確認することで、現状の情報家電機器HEの配置状況において利用可能なサービスコンテンツの概要を把握することができる。
【0168】
上記表示欄713、714には詳細確認ボタン715が設けられており、この詳細確認ボタン715に対してクリック操作等を与える(コンテンツ選択;ステップS40)ことで、当該サービスコンテンツの詳細情報が表示されるようになっている(ステップS41)。
【0169】
図19は、サービスコンテンツ詳細情報の表示態様の一例であるコンテンツ情報画面72を示す平面図である。このコンテンツ情報画面72には、サービスコンテンツの詳細な内容説明情報を表示する説明表示部721、料金体系等を表示する料金表示部722、注意事項等を表示する補助情報表示部723及び利用許諾条件等を表示する条件表示部724などが具備されている。
【0170】
さらにコンテンツ情報画面72には、環境確認ボタン725、購入ボタン726及び取り消しボタン727が備えられている。環境確認ボタン725が選択操作されると、ユーザが選択したサービスコンテンツにおいて、そのユーザに導入されている情報家電機器を実際に動作させるに際しての動作環境確認照会がサーバ装置20へ送信され、その動作環境確認結果がクライアント端末機10へ返信される(ステップS42)。このとき、必要な相互定義ファイルがクライアント端末機10側へ取り入れられているかの確認も実行される。ユーザは、かかる動作環境確認結果により、サービスコンテンツの適合性を確認できる。なお、購入ボタン726は、当該サービスコンテンツを購入する場合に選択されるボタンである。また取り消しボタン727は、コンテンツ情報画面72の表示を停止(キャンセル)させるためのボタンである。
【0171】
しかる後、コンテンツ検索部222は、第1の検索によりヒットしたサービスコンテンツが、ネットワークサービスを必須としているか否かを判定する(ステップS43)。つまり、サービスコンテンツがネットワークサービスと連携することが必須のものであるか否かが判定される。そして、ネットワークサービスを必須としたサービスコンテンツである場合(ステップS43でYES)、コンテンツ検索部222は機能レベルで第2の検索を実行して、当該サービスコンテンツと連携可能なネットワークサービスを抽出する。
【0172】
具体的には、コンテンツ検索部222は、機能レベルでのネットワークサービスの検索条件を設定し(ステップS431)、その条件で第2の検索としてのネットワークサービス検索を実行する(ステップS432)。当該ネットワークサービス検索条件に合致するネットワークサービスが存在する場合(ステップS433でYES)、配信情報生成部223において、ヒットしたネットワークサービスの一覧情報が生成され、これがクライアント端末機10へ配信される(ステップS434)。かかるネットワークサービス一覧情報は、クライアント端末機10の表示部12へ表示される(ステップS435)。続いて、ユーザからの照会指示を受けて、ヒットしたネットワークサービスの仕様情報(料金体系、約款等)が生成され、これがクライアント端末機10へ配信される(ステップS436)。かかるネットワークサービス一覧情報は、同様にクライアント端末機10の表示部12へ表示される(ステップS437)。
【0173】
以上説明したステップS42〜S437を実行するための具体例を、図20及び図21に示す画面例に基づいて説明する。図20は、図19において環境確認ボタン725が選択された場合に表示されるコンテンツ動作環境表示画面73の一例を示す平面図である。なお、図20には、コンテンツ動作環境表示画面73の下層画面である対応家電一覧表示画面74及び対応NS一覧表示画面75も付記している。このコンテンツ動作環境表示画面73には、コンテンツ表示部731、必要家電一覧表示部732、必要NS一覧表示部733、対応家電一覧表示選択ボタン734及び対応NS一覧表示選択ボタン735が備えられている。
【0174】
コンテンツ表示部731には、選択されたサービスコンテンツ(図19において表示されているサービスコンテンツ)の名称が表示される。必要家電一覧表示部732には、当該サービスコンテンツにおいて必要とされる情報家電機器が、「エアコン」、「換気扇」、「テレビ」等の品目別に表示される。ここでは、品目別に必須アイテムであるかオプションアイテムであるかの条件、設置場所の指定条件等も併せて表示されている例を示している。必要NS一覧表示部733には、当該サービスコンテンツにおいて必要とされるネットワークサービスが、「天気情報」、「花粉情報」、「地震情報」等のジャンル別に表示される。ここでは、ジャンル別に必須アイテムであるかオプションアイテムであるかの条件、契約状況も併せて表示されている例を示している。
【0175】
対応家電一覧表示選択ボタン734は、必要家電一覧表示部732に表示された家電品目として、実際に対応できる機種を表示させる場合に押下されるボタンであり、その押下により対応家電一覧表示画面74が表示される。この対応家電一覧表示画面74の表示欄741には、例えば当該サービスコンテンツにおいて利用される「エアコン」としての動作能力を有している、具体的な「エアコン」の機種名、メーカ名等の一覧が表示される。
【0176】
対応NS一覧表示選択ボタン735は、必要NS一覧表示部733に表示されたジャンルのネットワークサービスとして、実際に対応できるネットワークサービスを表示させる場合に押下されるボタンであり、その押下により対応NS一覧表示画面75が表示される(ステップS435に相当)。この対応NS一覧表示画面75の表示欄751には、例えば当該サービスコンテンツにおいて利用される「天気予報」としての動作能力を有している、具体的な「天気予報」についてのネットワークサービス名、プロバイダ名、サマリー、料金等の一覧が表示される。なお、これらネットワークサービスについては、当該サービスコンテンツとは別枠のサービスを外部から導入する形態となるため、ここでは「契約が必要なネットワークサービス一覧」として表示させている。
【0177】
このように、ネットワークサービスについては別途の契約が必要となるため、対応NS一覧表示画面75には、ネットワークサービスの契約内容を確認するためのNS契約内容照会ボタン752が設けられている。このNS契約内容照会ボタン752が押下されると、図21に示す画面が表示される(ステップS437に相当)。図21は、ネットワークサービスの契約詳細を表示するネットワークサービス契約画面76を示す平面図である。
【0178】
このネットワークサービス契約画面76には、選択されたネットワークサービス事業者名とネットワークサービス名を表示する名称表示部761、料金体系等を表示する料金表示部762、注意事項等を表示する補助情報表示部763及び契約約款等を表示する条件表示部764などが具備されている。さらにネットワークサービス契約画面76には、契約申し入れを行う場合に押下される契約ボタン765、解約ボタン766及び取り消しボタン767が備えられている。
【0179】
ユーザは、このようなネットワークサービス契約画面76に基づき、ネットワークサービスを購入するか否かの判断を行う。システムの処理としては、契約ボタン765を押下して契約処理が実行されたか否かが確認される(ステップS438)。契約ボタン765が押下された場合(ステップS438でYES)、続いてサービスコンテンツを購入する処理がなされたか否かが判定される(ステップS44)。サービスコンテンツの購入処理が実行された場合(ステップS44でYES)、注文指示信号が家電情報送信部11から送信される(ステップS45)。これを受けて、サーバ装置20側では、コンテンツデータベース21に格納されている、注文にかかるサービスコンテンツが取り出され、クライアント端末機10へ当該サービスコンテンツが配信される(ステップS46)。この際、ネットワークサービスについての相互接続定義ファイル及び通信ドライバも配信される。
【0180】
その後、購入されたサービスコンテンツについてのコンテンツパーソナライズ処理が実行される(ステップS47)。図22は、コンテンツパーソナライズ処理が行われる際に表示されるコンテンツパーソナライズ画面77の一例を示す平面図である。このコンテンツパーソナライズ画面77には、設定画面771が含まれており、該設定画面771上の場所設定部772にて対象とする部屋の設定、家電設定部773にて対象とする家電の設定が行えるようになっている。さらに、コンテンツパーソナライズ画面77には、決定ボタン774、NS割当ボタン775及び取り消しボタン776が具備されている。前記決定ボタン774及び取り消しボタン776は、それぞれコンテンツパーソナライズの設定の決定及び取り消しを行うための選択ボタンである。
【0181】
一方、NS割当ボタン775は、複数のネットワークサービスとの契約処理が為された場合に連携するネットワークサービスを、サービスコンテンツに合わせて割り当てる際に押下されるボタンである。この割り当ては、ユーザにとって最適なネットワークサービスをサービスコンテンツに割り当てる目的と共に、情報の整合性を取る目的のために実施される。すなわち、例えば天気情報と連携したサービスコンテンツを導入する場合において、当該サービスコンテンツが「今日の天気」を利用した機能と、「降水確率」を利用した機能とを含んでいるときに、前者をA社のネットワークサービスから、後者をB社のネットワークサービスから情報を取得するように連携させてしまうと、極論としてA社は「雨」との予報情報を配信している一方でB社は降水確率0%という予報情報を配信しているというような矛盾する情報を取り入れてしまう懸念がある。
【0182】
そこで、機能単位ではなくサービスコンテンツ単位で、ユーザが既に契約しているものの中から適宜なネットワークサービスを割り当てるようにするために、NS割当ボタン775が準備されている。このNS割当ボタン775が押下されると、図22の右上に示すコンテンツNS割当画面78が表示される。コンテンツNS割当画面78は設定画面780を含み、この設定画面780にはジャンル表示部781、設定済みNS表示部782、NS選択ボタン783が備えられている。
【0183】
ジャンル表示部781には、連携するネットワークサービスのジャンルが表示される。設定済みNS表示部782は、ジャンル表示部781に表示されたサービス機能に対して割り当てられた具体的なネットワークサービス名が表示される。NS選択ボタン783は、ネットワークサービスの選択設定を行う場合に押下されるボタンである。このNS選択ボタン783が押下されると、図22の右下に示す契約済みネットワークサービス選択画面79が表示される。
【0184】
契約済みネットワークサービス選択画面79は設定画面791を含み、この設定画面791には、ジャンル表示部792及び契約済みNS表示ウィンドゥ793が備えられている。ここでは、NS表示ウィンドゥ793に「A社天気サービス」と「B社天気サービス」との2つが、契約済みネットワークサービスとして表示されている例を示している。かかる画面において、いずれかのサービスを選択する(決定ボタンの押下)ことで、当該サービスコンテンツに対して連携するネットワークサービスが特定される。これにより、サービスコンテンツ単位で、矛盾のない情報を取得できるようになる。なお、契約済みネットワークサービスが1つしか存在しない場合でも、どのネットワークサービスを利用してサービスコンテンツが稼働しているかをユーザに意識付けるために、このようなネットワークサービス割り当て処理を実行させるようにすることが望ましい。
【0185】
以上のようにして配信され、またパーソナライズされたサービスコンテンツは、コンテンツ格納部14に格納され、適宜情報家電制御部162において、ユーザの宅内に設置されている情報家電機器HEの制御の用に供されることとなる。なお、ステップS433においてネットワークサービスがヒットしなかった場合(ステップS433でNO)、ステップS438において契約処理が実行されなかった場合(ステップS438でNO)、さらにステップS44において購入処理が実行されなかった場合(ステップS44でNO)は、それぞれ後段のステップをスキップして処理を終了する。
【0186】
図23は、上記(E)のプロモーションフローF5を示すフローチャートである。このプロモーションフローF5は、先に説明したコンテンツ照会フローF4に家電若しくはネットワークサービスのプロモーションのための動作が追加される態様となる。従って、処理の開始はコンテンツ検索部222によるサービスコンテンツの検索(ステップS51)なのであるが、その以前に、図16のフローチャートに示されたステップS31〜ステップS34が実行されていることが前提となる(この部分の動作は説明を省略する)。
【0187】
ステップS51の検索の結果、当該コンテンツ検索条件に合致するサービスコンテンツが、コンテンツデータベース21に格納されていない場合(ステップS52でNO)、条件にマッチするサービスコンテンツは存在しない旨のメッセージ情報が生成され、このメッセージ情報がクライアント端末機10へ配信される(ステップS53)。一方、当該コンテンツ検索条件に合致するサービスコンテンツが存在する場合(ステップS52でYES)、ヒットしたサービスコンテンツに関し、当該ユーザに対する所定のプロモーション情報が存在するか否かが、プロモーション情報生成部26において確認される(ステップS54)。
【0188】
具体的にはプロモーション情報生成部26は、ヒットしたサービスコンテンツのコンテンツコードを取得し、コンテンツデータベース21を検索して、当該サービスコンテンツが必要とする機能類別情報に変換する。そして、この機能類別情報を検索キーとして、家電プロパティ情報データベース241の機種別対応機能データD5とNSプロパティ情報データベース242のネットワークサービス別対応機能データD8とを検索し、指定にかかるサービスコンテンツに対応可能な情報家電機器の機種及び/又はサービスコンテンツを抽出して、サービスコンテンツの利用に際して不足する乃至は推奨される情報家電機器及び/又はサービスコンテンツに関するデータ情報を生成する。このようにして、ヒットしたサービスコンテンツに関し、当該ユーザに対するプロモーション情報が存在すると(ステップS54でYES)、プロモーション情報生成部26にて情報家電機器及び/又はサービスコンテンツのプロモーション情報が生成される。
【0189】
そして、配信情報生成部223において、ヒットしたサービスコンテンツのサマリー情報を含むコンテンツ種別の一覧情報(コンテンツ一覧情報)に、前記プロモーション情報が添付された配信情報が生成される(ステップS55)。このようなプロモーション情報付きのコンテンツ一覧情報は、クライアント端末機10へ配信される(ステップS57)。一方、プロモーション情報が存在しない場合(ステップS54でNO)、ヒットしたサービスコンテンツのコンテンツ一覧情報のみが生成され(ステップS56)、このコンテンツ一覧情報が配信されることになる(ステップS57)。
【0190】
コンテンツ提供エンジン22から配信されたコンテンツ一覧情報は、クライアント端末機10の表示部12へ表示される(ステップS58)。ここで、配信情報にプロモーション情報が含まれているかが確認され(ステップS59)、プロモーション情報が含まれている場合(ステップS59でYES)、そのプロモーション情報が表示される(ステップS60)。プロモーション情報が含まれていない場合は(ステップS59でNO)、図17のフローチャートに示されたステップS40以下の処理が実行される。
【0191】
図24は、情報家電機器及び/又はサービスコンテンツについてのプロモーション情報の表示態様の一例であるプロモーション画面81を示す平面図である。このプロモーション画面81には、選択されたコンテンツ名を表示するコンテンツ表示欄811と、コンテンツ表示欄811に掲示されたサービスコンテンツを当該ユーザの宅内において活用する場合に必要となる(又は推奨される)情報家電機器及び/又はサービスコンテンツの一覧を表示する一覧表示ウィンドゥ812とが備えられている。この一覧表示ウィンドゥ812には、必要な家電及び/又はサービスコンテンツとして抽出された表示欄813、814が設けられている。前記表示欄813には、家電/サービス種別、メーカ名などが表示される。これにより、ユーザは、当該サービスコンテンツにより一層充実したサービスを受ける場合に必要となる情報家電機器HEについてのデータ情報を取得できるようになる。また、第4プレイヤである家電メーカ、第5プレイヤであるネットワークサービス事業者等においては、サービスコンテンツの存在を契機とした情報家電機器、ネットワークサービスの拡販効果を期待できる。
【0192】
図25は、上記(F)の家電買替支援フローF6を示すフローチャートである。この家電買替支援フローF6では、クライアント端末機10側からサーバ装置20に対する作為的な照会操作が端緒となる。まず、操作部17等から情報家電機器HEの買い換えに関する照会情報が入力され、サーバ装置20へ送信される(ステップS71)。この際、買い換えを希望する情報家電機器HEの機種情報と、当該ユーザにおいて既導入のサービスコンテンツに関する情報(コンテンツ情報格納部15に格納されているコンテンツコード等)とが送信される。
【0193】
サーバ装置20で買い換えに関する照会情報が取得されると、代替情報生成部27において、その照会情報で指定された情報家電機器HEに代替可能な家電が存在するか否かが、上述の通り機能類別に変換した上で家電プロパティ情報データベース241の機種別対応機能データを参照して検索される(ステップS72)。そして、特に代替可能な家電が存在しない場合(ステップS73でNO)、代替可能な家電が存在しない旨のメッセージ情報が生成され、このメッセージ情報がクライアント端末機10へ配信される(ステップS74)。
【0194】
一方、代替可能な家電が存在する場合(ステップS73でYES)、そのユーザにおいて導入されているサービスコンテンツに対応可能な情報家電機器に関するデータ情報が、代替情報生成部27において生成される(ステップS75)。そして、配信情報生成部223において、家電代替情報(家電買換支援情報)としての配信情報が作成され、クライアント端末機10へ配信される(ステップS76)。かかる家電買換支援情報は、表示部12へ表示され(ステップS77)、これによりユーザは家電買い換えに関する必要情報を把握することができる。
【0195】
図26は、前記家電買換支援情報の表示態様の一例である家電買換支援画面82を示す平面図である。この家電買換支援画面82には、家電機種名表示欄821、影響コンテンツ表示ウィンドゥ822及び買換対象機種表示ウィンドゥ823が具備されている。家電機種名表示欄821には、買い換え対象とされた情報家電機器の機種名等(ユーザ宅内において現状で導入されている情報家電機器の機種名等)が表示される。影響コンテンツ表示ウィンドゥ822には、買い換えを希望する情報家電機器の影響を受けるサービスコンテンツ(既にユーザに導入されているサービスコンテンツ)の一覧が表示される。また買換対象機種表示ウィンドゥ823には、代替可能な情報家電機器の一覧が表示される。ユーザは、この買換対象機種表示ウィンドゥ823に表示された候補機種を確認して、実際に買い換えを行うか否かを判断することとなる。
【0196】
以上説明した情報提供システムSの実際の動作例を挙げておく。図27は、ユーザ(第1プレイヤ)とASP事業者(第2プレイヤ)との間における動作概念を模式的に示す図である。いま、ASP事業者のサーバ装置20に、「品目=エアコン、機能=運転、冷房、暖房、換気、イオン・・・」、「ジャンル=お天気情報、機能=天気、降水確率、気温、洗濯指数、花粉情報」という機能登録91がなされているものとする。そして、A社製特定型番のエアコン92(情報家電機器)が、機能登録91の機能に対応付けてサーバ装置20に登録されると共に、その相互接続定義ファイル92Fも登録され、またZ社製のピンポイント天気93(ネットワークサービス)が、機能登録91の機能に対応付けて登録されると共に、その相互接続定義ファイル93Fも登録されているものとする。そして、サービスコンテンツ95として、必須の利用オブシェクトが「お天気情報、エアコン、電動雨戸」である特定のサービス94を、「降水確率が70%以上という情報が入手されたとき、エアコンを換気モードで運転させ、電動雨戸を閉じる」というように動作制御を行うものがサーバ装置20に登録されているものとする。
【0197】
このような状況において、ユーザが保有しているクライアント端末機10(ホームサーバ)に接続されているホームネットワークHNに、A社製特定型番のエアコン92が新規に接続されると、まずエアコン92についての相互接続定義ファイル92Fがクライアント端末機10にダウンロードされる。これにより、サーバ装置20から提供を受ける各種のサービスコンテンツによりエアコン92が制御可能な状態とされる。
【0198】
次に、ユーザの宅内でエアコン92が新規接続されたことを受けて、サーバ装置20は、当該エアコン92を含めたユーザ宅内における情報家電機器の設置状況に基づいて、利用可能なサービスコンテンツを抽出する処理(第1の検索)を行い、例えば上記サービスコンテンツ95が利用可能であるとしてユーザへ報知する。また、抽出されたサービスコンテンツに対応するネットワークサービスを抽出する処理(第2の検索)も行われる。ユーザがこのサービスコンテンツ95の購入を意図した場合、サービスコンテンツ95がダウンロードされるのであるが、このサービスコンテンツ95はネットワークサービスを必要とするものであるため、先だってZ社製のピンポイント天気93を利用することについての契約処理が行われる。この契約が完了すると、Z社製のピンポイント天気93についての相互接続定義ファイル93Fがダウンロードされる。
【0199】
しかる後、サービスコンテンツ95がクライアント端末機10へダウンロードされる。これにより、ユーザの宅内でサービスコンテンツ95が稼働できる状態となる。稼働の際、サービスコンテンツ95は、相互接続定義ファイル92Fを介して情報家電機器HEとアクセスし、また相互接続定義ファイル93Fを介してZ社が運用するNSサーバとアクセスするものである。
【0200】
以上、本発明にかかる情報提供システムSの実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々変形実施が可能である。例えば、クライアント端末機10とサーバ装置20との間に、アクセスに際しての適宜な認証システムを付加したり、宅内家電情報が第三者に読み取られないようなセキュリティ機能を付加したりしても良い。また、特定の情報家電機器に対して特別なオプション機能の開発を行っているサービスサプライヤ等も当該情報提供システムSに加入できる態様としても良い。
【図面の簡単な説明】
【0201】
【図1】本発明の実施形態にかかる情報提供システムSの全体構成を概略的に示すシステム構成図である。
【図2】上記情報提供システムSの機能的構成を示す機能ブロック図である。
【図3】クライアント端末機10とサーバ装置20とに保有される主なデータのデータ配置図を示す模式図である。
【図4】利用オブジェクト定義画面の一例を示す平面図である。
【図5】プレゼンス参照オブジェクト定義画面の一例を示す平面図である。
【図6】オブジェクトメソッド定義画面の一例を示す平面図である。
【図7】コンテンツ登録画面の一例を示す平面図である。
【図8】家電品目別の機能登録画面の一例を示す平面図である。
【図9】ネットワークサービスジャンル別機能登録画面の一例を示す平面図である。
【図10】第4プレイヤに利用される機種別の対応機能登録画面の一例を示す平面図である。
【図11】第5プレイヤに利用されるネットワークサービス別の対応機能登録画面の一例を示す平面図である。
【図12】情報提供システムSの動作フローの類別を示す模式図である。
【図13】家電機能登録フローF1を示すフローチャートである。
【図14】ネットワークサービス機能登録フローF2を示すフローチャートである。
【図15】コンテンツ開発フローF3を示すフローチャートである。
【図16】コンテンツ照会フローF4の前半部分を示すフローチャートである。
【図17】コンテンツ照会フローF4の後半部分を示すフローチャートである。
【図18】コンテンツ一覧情報の表示態様の一例であるコンテンツ一覧画面を示す平面図である。
【図19】サービスコンテンツ詳細情報の表示態様の一例であるコンテンツ情報画面を示す平面図である。
【図20】コンテンツ動作環境表示画面の一例を示す平面図である。
【図21】ネットワークサービスの契約詳細を表示するネットワークサービス契約画面を示す平面図である。
【図22】コンテンツパーソナライズ処理が行われる際に表示されるコンテンツパーソナライズ画面の一例を示す平面図である。
【図23】プロモーションフローF5を示すフローチャートである。
【図24】プロモーション情報の表示態様の一例であるプロモーション画面を示す平面図である。
【図25】家電買替支援フローF6を示すフローチャートである。
【図26】家電買換支援情報の表示態様の一例である家電買換支援画面を示す平面図である。
【図27】ユーザ(第1プレイヤ)とASP事業者(第2プレイヤ)との間における動作概念を示す模式図である。
【符号の説明】
【0202】
10 クライアント端末機
11 家電情報送信部(送信手段)
12 表示部(表示手段)
13 コンテンツ選択部(選択手段)
14 コンテンツ格納部
15 コンテンツ情報格納部
16 情報家電管理制御部
17 操作部
18 情報コンセント(ネットワーク接続手段)
20 サーバ装置
21 コンテンツデータベース
22 コンテンツ提供エンジン
222 コンテンツ検索部(コンテンツ検索手段)
223 配信情報生成部(配信手段)
23 コンテンツ作成ツール提供部
24 プロパティデータベース
241 家電プロパティ情報データベース(第1のプロパティ情報データベース)
242 NSプロパティ情報データベース(第2のプロパティ情報データベース)
243 相互接続関連ファイル格納部(相互接続定義ファイル記憶部)
25 クライアント管理データベース
26 プロモーション情報生成部
27 代替情報生成部
30 コンテンツ入力手段
40 第1のプロパティ入力手段
50 第2のプロパティ入力手段
S 情報提供システム
HE 情報家電機器
IN インターネット(通信ネットワーク)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のローカルエリア内において設置された情報家電機器に関する所定の管理情報を取得して送信可能とされたクライアント端末機と、
前記クライアント端末機と通信ネットワークで接続されたサーバ装置とを含み、
前記サーバ装置は、
所定の情報家電機器の1又は複数を対象とするサービスコンテンツを格納するコンテンツデータベースと、
前記サービスコンテンツを所定の条件下で前記クライアント端末機に提供するコンテンツ提供エンジンと、
情報家電機器に関する所定のプロパティ情報を格納する第1のプロパティ情報データベースと、
ネットワークサービスに関する所定のプロパティ情報を格納する第2のプロパティ情報データベースとを具備し、
前記コンテンツ提供エンジンは、前記クライアント端末機から送信される情報家電機器に関する所定の管理情報と前記第1のプロパティ情報データベースとを照合して、前記コンテンツデータベースから当該情報家電機器に適応するサービスコンテンツを抽出する第1の検索を行うと共に、前記第2のプロパティ情報データベースを照合して、前記第1の検索で抽出されたサービスコンテンツに対応するネットワークサービスを抽出する第2の検索を行うコンテンツ検索手段を備えることを特徴とする情報提供システム。
【請求項2】
前記クライアント端末機から送信される情報家電機器に関する所定の管理情報が、ローカルエリア内において設置されている情報家電機器の機種情報であり、
コンテンツ検索手段は、前記機種情報に基づき与えられる情報家電機器の機能類別と、前記サービスコンテンツの各々で利用される機能類別とを照合させることで、当該情報家電機器に適応するサービスコンテンツを抽出することを特徴とする請求項1に記載の情報提供システム。
【請求項3】
前記第1のプロパティ情報データベースに格納されるプロパティ情報が、
情報家電機器の品目毎に各々保有されている機能類別を示すデータである品目別機能データと、情報家電機器の機種別に各々保有されている機能類別を前記品目別機能データにおける機能類別に関連付けたデータである機種別対応機能データとを含み、
前記第2のプロパティ情報データベースに格納されるプロパティ情報が、
ネットワークサービスのジャンル毎に各々保有されている機能類別を示すデータであるジャンル別機能データと、それぞれのネットワークサービスに各々保有されている機能類別を、前記ジャンル別機能データにおける機能類別に関連付けたデータであるネットワークサービス別対応機能データとを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報提供システム。
【請求項4】
所定の情報家電機器の1又は複数を対象とするサービスコンテンツを入力するコンテンツ入力手段が、通信ネットワークを介して前記サーバ装置に接続され、
前記コンテンツ入力手段から入力されるサービスコンテンツが、前記コンテンツデータベースへ登録可能とされていることを特徴とする請求項1に記載の情報提供システム。
【請求項5】
前記サーバ装置に、サービスコンテンツを作成するに際しての情報家電機器及びネットワーサービスに関する基礎情報を所定のコンテンツ作成ツールの形態で提供するコンテンツ作成ツール提供部を備え、
前記コンテンツ作成ツール提供部は、前記コンテンツ入力手段からの要求に応じて、前記第1及び第2のプロパティ情報データベースに格納されている所定のプロパティ情報を抽出して、前記コンテンツ作成ツールを提供することを特徴とする請求項4に記載の情報提供システム。
【請求項6】
前記第1のプロパティ情報データベースへ新たに登録する情報家電機器に関する所定のプロパティ情報を入力する第1のプロパティ入力手段が、通信ネットワークを介して前記サーバ装置に接続され、
前記第1のプロパティ入力手段は、前記第1のプロパティ情報データベースに登録されている品目別機能データと、新たに登録する情報家電機器が保有している機能類別とを関連付ける登録が可能とされていることを特徴とする請求項3に記載の情報提供システム。
【請求項7】
前記第2のプロパティ情報データベースへ新たに登録するネットワークサービスに関する所定のプロパティ情報を入力する第2のプロパティ入力手段が、通信ネットワークを介して前記サーバ装置に接続され、
前記第2のプロパティ入力手段は、前記第2のプロパティ情報データベースに登録されているジャンル別機能データと、新たに登録するネットワークサービスが保有している機能類別とを関連付ける登録が可能とされていることを特徴とする請求項3に記載の情報提供システム。
【請求項8】
前記サーバ装置に、前記第1のプロパティ入力手段及び第2のプロパティ入力手段の入力対象とされる前記情報家電機器及びネットワークサービスの制御方式を、当該情報提供システムにおける制御方式に相互変換するための定義を記述した相互接続定義ファイルを格納する相互接続定義ファイル記憶部を有することを特徴とする請求項1に記載の情報提供システム。
【請求項9】
前記クライアント端末機は、所定のローカルエリア内において設置される情報家電機器がネットワーク接続可能とされたホームサーバを兼ねるものであり、
該クライアント端末機にネットワーク接続された情報家電機器に関する所定の管理情報を、前記サーバ装置に送信可能とされていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の情報提供システム。
【請求項10】
前記クライアント端末機が接続されているホームネットワークに情報家電機器を接続するための所定のネットワーク接続手段が備えられており、さらに、
前記ネットワーク接続手段に新たな情報家電機器が接続された場合に、前記新たな情報家電機器についての管理情報を含む所定の管理情報を取得して前記サーバ装置へ自動送信する送信手段を備えていることを特徴とする請求項9に記載の情報提供システム。
【請求項11】
前記コンテンツ提供エンジンは、前記クライアント端末機から送信される新たな情報家電機器に関する所定の管理情報を取得した場合に、前記コンテンツ検索手段により前記コンテンツデータベースから前記新たな情報家電機器を含めた、前記ローカルエリア内に設置されている情報家電機器のシステムに適応するサービスコンテンツを抽出するコンテンツ検索を行わせ、
前記コンテンツ検索手段により抽出されたサービスコンテンツに関する情報を、前記クライアント端末機へ配信させる配信手段を備えていることを特徴とする請求項10に記載の情報提供システム。
【請求項12】
前記クライアント端末機には、前記サーバ装置のコンテンツ検索手段により抽出されたサービスコンテンツのサマリー情報を含むコンテンツ種別を表示させる表示手段と、
前記表示手段に表示されたコンテンツ種別から特定のコンテンツ種別の選択を可能とする選択手段とが備えられ、
前記サーバ装置には、前記選択手段により選択された特定のコンテンツ種別に対応するサービスコンテンツを配信する配信手段が備えられていることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の情報提供システム。
【請求項13】
前記サーバ装置の配信手段から前記クライアント端末機にネットワークサービスと連携したサービスコンテンツが配信され、該サービスコンテンツが動作可能とされた場合において、
前記クライアント端末機は、前記サービスコンテンツが動作するときに、前記ネットワークサービスを配信する所定のサーバ装置から、通信ネットワークを介して関連するデータ情報の配信を直接受けることを特徴とする請求項12に記載の情報提供システム。
【請求項14】
前記サーバ装置に、
前記選択手段により選択された特定のコンテンツ種別と、当該クライアント端末機から与えられる情報家電機器に関する所定の管理情報とをパラメータとして、
当該特定のコンテンツ種別に対応するサービスコンテンツの利用に際して不足する乃至は推奨される情報家電機器及び/又はネットワークサービスに関するデータ情報を生成するプロモーション情報生成部が備えられていることを特徴とする請求項12に記載の情報提供システム。
【請求項15】
前記プロモーション情報生成部は、請求項11に記載の配信手段が動作する場合において、
当該配信手段が配信するサービスコンテンツの利用に際して不足する乃至は推奨される情報家電機器及び/又はネットワークサービスに関するデータ情報を生成し、
前記配信手段は、抽出されたサービスコンテンツに関する情報に加えて、前記プロモーション情報生成部で生成された前記データ情報を付随させて配信することを特徴とする請求項14に記載の情報提供システム。
【請求項16】
所定の情報家電機器の1又は複数を対象とするサービスコンテンツを格納するコンテンツデータベースと、
前記サービスコンテンツを作成するに際しての情報家電機器に関する基礎情報を所定のコンテンツ作成ツールの形態で提供するコンテンツ作成ツール提供部と、
前記サービスコンテンツを所定の条件下で前記クライアント端末機に提供するコンテンツ提供エンジンと、
情報家電機器に関する所定のプロパティ情報を格納する第1のプロパティ情報データベースと、
ネットワークサービスに関する所定のプロパティ情報を格納する第2のプロパティ情報データベースとを具備するサーバ装置であって、
前記コンテンツデータベースは、通信ネットワークを介して外部からサービスコンテンツが登録可能とされたものであり、
前記コンテンツ作成ツール提供部は、所定の出力要求に応じて、前記プロパティデータベースに格納されている所定のプロパティ情報を抽出して、通信ネットワークを介して前記コンテンツ作成ツールを外部へ提供するものであり、
前記コンテンツ提供エンジンは、前記クライアント端末機から送信される情報家電機器に関する所定の管理情報と前記第1のプロパティ情報データベースとを照合して、前記コンテンツデータベースから当該情報家電機器に適応するサービスコンテンツを抽出する第1の検索を行うと共に、前記第2のプロパティ情報データベースを照合して、前記第1の検索で抽出されたサービスコンテンツに対応するネットワークサービスを抽出する第2の検索を行うコンテンツ検索手段を具備するものである
ことを特徴とするサーバ装置。
【請求項17】
請求項16に記載のサーバ装置において、
前記コンテンツデータベース並びに前記第1及び第2のプロパティ情報データベースに対する検索キーとして与えられる特定のコンテンツ種別と情報家電機器に関する所定の管理情報とに基づいて、
当該特定のコンテンツ種別に対応するサービスコンテンツの利用に際して不足する乃至は推奨される情報家電機器及び/又はネットワークサービスに関するデータ情報を生成するプロモーション情報生成部が備えられていることを特徴とするサーバ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2007−241718(P2007−241718A)
【公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−64173(P2006−64173)
【出願日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成17年度、独立行政法人情報通信研究機構IPv6技術をネットワーク基盤としたセキュアかつ高付加価値な情報家電利用技術の研究開発委託研究、産業再生法第30条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000156938)関西電力株式会社 (1,442)
【Fターム(参考)】