説明

情報提供装置、ネットワーク間連携サービス提供システム、及び、ネットワーク間連携サービス提供方法

【課題】NGNにおいて提供されるサービスと、IP系のネットワークにおいて提供されるサービスと、非IP系のネットワークにおいて提供されるサービスとの間の連携を行う連携サービスを提供することができる情報提供装置、ネットワーク間連携サービス提供システム、及び、ネットワーク間連携サービス提供方法を提供する。
【解決手段】通信ネットワーク1と他ネットワーク2とに接続する情報提供装置3が、通信ネットワーク1において用いられている無線、有線、ケーブル、コネクタ等の通信規格及び通信プロトコルに対応する手段と、他ネットワーク2において用いられている無線、有線、ケーブル、コネクタ等の通信規格及び通信プロトコルに対応する手段と、通信ネットワーク1と他ネットワーク2との間のプロトコル変換を行う手段と、端末4、又は、端末5から受信するサービス実行要求に基づきサービスを実行させる手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はNGN(Next Generation Network、次世代通信網)上でインターネット利用システム等による非IMSネットワークとの連携サービスを提供する技術であって、特に通信ネットワークと非IMSネットワークとの連携サービス提供システム、情報提供装置、及び連携サービス提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、IMS(IP Multimedia Subsystem)対応ネットワーク(以下、通信ネットワーク)のIP(Internet Protocol)化に伴い、通信ネットワークと非IMS対応ネットワーク(以下、他ネットワーク)とを連携しようとする動きが国際的にも活発である。例えば、非特許文献1で開示されているように、通信ネットワークの国際標準化機関ITU−Tでは、通信ネットワークをIP化した次世代ネットワークNGNにおけるインタフェースやサービスなどの標準化活動を活発に行っている。
【0003】
また、通信ネットワークと他ネットワークの1種である情報ネットワークとのインタフェースの技術として、非特許文献2に示すように、NGNと、情報ネットワークとが、NNI(Network-Network Interface)、SNI(Application Server-Network Interface)、UNI(User-Network Interface)などのインタフェースを用いて接続され、情報通信が行われている。そして、IP化されたIMSによる通信ネットワーク内にあるサービスと、IPによる情報ネットワーク内にあるサービスとを連携させることが提案されている。
【0004】
このサービスの連携は、両ネットワーク間のサービスを連携する情報提供装置を通信ネットワークあるいは情報ネットワーク内に配置し、通信ネットワークのサービスと情報ネットワークのサービスとの連携のための標準通信規格であるSOAP(Simple Object Access Protocol)を用いて、情報提供装置がサービス提供元の装置にIPベースの通信により、連携を行うことにより、連携処理が可能になる技術である。
【非特許文献1】黒川、東、「ETSI TISPANのNGN標準化動向」、NTT技術ジャーナル、社団法人電気通信協会、2006年4月、VOL.18、No.4、p.71
【非特許文献2】江崎、他、「特集 NGNが提供する新しいコミュニケーションとそれを支える技術」、NTT技術ジャーナル、社団法人電気通信協会、2007年4月、VOL.19、No.4、p.32−43
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、現在、IMSに対応していない他ネットワークのうち、情報ネットワークに含まれないネットワーク、すなわち、IPベースではないネットワーク(以下、第三ネットワーク)で用いられている通信プロトコルと、通信ネットワーク内で用いられている通信プロトコルとの間で互換性がないため、上述した情報提供装置によるシステムでは、第三ネットワークと通信できず、通信ネットワークや情報ネットワークと第三ネットワークとの間での連携処理ができないという問題がある。
また、通信ネットワーク内で用いられている無線、有線、ケーブル、コネクタ等の通信規格と、第三ネットワークで用いられている無線、有線、ケーブル、コネクタ等の通信規格とにおいて、互換性がないため、相互に接続できない。したがって、通信ネットワーク内の端末から、第三ネットワークの提供する機能やサービスを利用することができないという問題がある。
【0006】
本発明は、このような事情を考慮し、上記の問題を解決すべくなされたもので、その目的は、IMSをIP化したNGNにおいて提供されるサービスと、IP系のネットワークにおいて提供されるサービスと、非IP系のネットワークにおいて提供されるサービスとの間の連携を行う連携サービスを提供することができる情報提供装置、ネットワーク間連携サービス提供システム、及び、ネットワーク間連携サービス提供方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記問題を解決するために、本発明は、第1サービス(例えば、実施形態におけるサービス管理機能12によるサービス、データ13の読み出しを行うサービス、情報15の読出しを行うサービス、接続制御機能16によるサービス)を提供する第1サービス提供装置を含み第1通信規格(例えば、実施形態におけるIMS)による通信ネットワークと、第2サービス(例えば、実施形態におけるサービス管理機能71によるサービス、データ72の読み出しを行うサービス、情報73の読出しを行うサービス、接続制御機能74によるサービス)を提供する第2サービス提供装置を含み第2通信規格(例えば、実施形態におけるSOAP)による情報ネットワークと第3サービスを提供する第3サービス提供装置を含み第3通信規格による第3ネットワーク(例えば、実施形態におけるネットワークA8、ネットワークB9、非IMSネットワーク10、その他非IMSネットワーク14)とを含む他ネットワークと、通信ネットワークと情報ネットワークと第3ネットワークとのそれぞれに接続される情報提供装置(例えば、実施形態における情報提供装置3、3−1、3−2、3−3)と、通信ネットワーク、又は、他ネットワークのいずれかに接続する端末(例えば、実施形態における端末4、5)とを備えるネットワーク間連携サービス提供システム(例えば、実施形態における信号振り分けシステム100〜103)における情報提供装置が、第1通信規格により通信ネットワークと通信する第1通信部(例えば、実施形態におけるIMS対応部31)と、第2通信規格により情報ネットワークと通信する第2通信部(例えば、実施形態におけるWeb対応部33、サービスバス116)と、第3通信規格により第3ネットワークと通信する第3通信部(例えば、実施形態におけるネットワークA8対応部32、ネットワークB9対応部34、非IMS対応部121、他ネットワーク提供機能イネーブラ114)と、通信ネットワークの第1サービスと、情報ネットワークの第2サービスと、第3ネットワークの第3サービスとの間の送受信信号のプロトコルを変換するプロトコル変換手段(例えば、実施形態におけるIMS対応部31、ネットワークA8対応部32、Web対応部33、ネットワークB9対応部34、非IMS対応部121)と、端末から受信し、プロトコル変換手段により変換されるサービス連携要求信号に基づき、連携対象のサービスの実行要求信号を第1通信部、又は、第2通信部、又は、第3通信部のいずれかに送信させるサービス実行手段(例えば、実施形態におけるサービスシナリオ実行手段37)とを備えることを特徴とする情報提供装置である。
【0008】
また、本発明の情報提供装置は、通信ネットワークの第1サービスと、情報ネットワークの第2サービスと、第3ネットワークの第3サービスとの間において送受信されるデータ信号について、データ変換を行うデータ変換手段(例えば、実施形態におけるIMS対応部31、ネットワークA8対応部32、Web対応部33、ネットワークB9対応部34、非IMS対応部121)を備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の情報提供装置は、端末の状況の情報、又は、ユーザの状況の情報を示すコンテキスト情報と、端末、又は、ユーザのユーザ識別情報とを対応付けて記憶するコンテキスト情報記憶手段(例えば、実施形態におけるコンテキスト情報DB39)を備え、サービス実行手段が、コンテキスト情報記憶手段が記憶するコンテキスト情報に基づき、サービスを実行することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の第1サービス、第2サービス、及び、第3サービスは、サービス管理機能、データ、情報、及び、接続制御機能のいずれかのサービスであり、情報提供装置のサービス実行手段が、プロトコル変換手段によりプロトコル変換される送受信信号により、サービス管理機能、データ、情報、及び、接続制御機能のサービスの実行要求信号の送信処理を、通信ネットワーク、情報ネットワーク、及び、第3ネットワークの間において実行することを特徴とする。
【0011】
本発明のネットワーク間連携サービス提供システムは、第1サービスを提供する第1サービス提供装置を含み第1通信規格による通信ネットワークと、第2サービスを提供する第2サービス提供装置を含み第2通信規格による情報ネットワークと第3サービスを提供する第3サービス提供装置を含み第3通信規格による第3ネットワークとを含む他ネットワークと、通信ネットワークと情報ネットワークと第3ネットワークとのそれぞれに接続される情報提供装置と、通信ネットワーク、又は、他ネットワークのいずれかに接続する端末とを備えるネットワーク間連携サービス提供システムであって、情報提供装置が、第1通信規格により通信ネットワークと通信する第1通信部と、第2通信規格により情報ネットワークと通信する第2通信部と、第3通信規格により第3ネットワークと通信する第3通信部と、通信ネットワークの第1サービスと、情報ネットワークの第2サービスと、第3ネットワークの第3サービスとの間の送受信信号のプロトコルを変換するプロトコル変換手段と、端末から受信し、プロトコル変換手段により変換されるサービス連携要求信号に基づき、連携対象のサービスの実行要求信号を第1通信部、又は、第2通信部、又は、第3通信部のいずれかに送信させるサービス実行手段とを備えることを特徴とするネットワーク間連携サービス提供システムである。
【0012】
本発明は、第1サービスを提供する第1サービス提供装置を含み第1通信規格による通信ネットワークと、第2サービスを提供する第2サービス提供装置を含み第2通信規格による情報ネットワークと第3サービスを提供する第3サービス提供装置を含み第3通信規格による第3ネットワークとを含む他ネットワークと、通信ネットワークと情報ネットワークと第3ネットワークとのそれぞれに接続される情報提供装置と、通信ネットワーク、又は、他ネットワークのいずれかに接続する端末とを備えるネットワーク間連携サービス提供システムの情報提供装置におけるネットワーク間サービス提供方法であって、端末からサービス連携要求信号を受信し、サービス連携要求信号に対し、端末との間の通信におけるプロトコルと、通信ネットワークの第1サービス、又は、情報ネットワークの第2サービス、又は、第3ネットワークの第3サービスのうち、サービス連携要求信号の連携対象のサービスの提供元におけるプロトコルとを変換し、第1サービス提供装置、又は、第2サービス提供装置、又は、第3サービス提供装置のうち、連携対象のサービスの提供元となる装置に、プロトコル変換した連携対象のサービスの実行要求信号を送信し、実行要求信号に対応する応答信号を受信する応答信号受信過程と、
受信した応答信号のプロトコルと、端末との間の通信のプロトコルとを変換し、プロトコル変換した応答信号を端末に送信することを特徴とするネットワーク間連携サービス提供方法である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、第1通信規格による通信ネットワークと、第2通信規格による情報ネットワークと第3通信規格による第3ネットワークとを含む他ネットワークと、通信ネットワークと情報ネットワークと第3ネットワークとのそれぞれに接続される情報提供装置と、端末とを備えるネットワーク間連携サービス提供システムにおける情報提供装置が、第1通信規格と第2通信規格と第3通信規格とに対応する通信手段と、通信ネットワークの第1サービスと、情報ネットワークの第2サービスと、第3ネットワークの第3サービスとの間の送受信信号のプロトコルを変換するプロトコル変換手段と、端末から受信するサービス連携要求信号に基づき、連携対象のサービスの実行要求信号を送信させるサービス実行手段とを備えることとした。
この発明によれば、他ネットワークで用いられている無線、有線、ケーブル、コネクタ等の通信規格及び通信プロトコルに対応する第2通信部と第3通信部と、通信ネットワークで用いられている無線、有線、ケーブル、コネクタ等の通信規格及び通信プロトコルに対応する第1通信部とを情報提供装置が備えることにより、通信ネットワークと他ネットワークとの双方に対応することで、他ネットワークと通信ネットワークとの信号を終端することができ、信号の振り分けが可能になるという効果がある。
これにより、他ネットワーク上に展開されている他ネットワークサービスと、通信ネットワーク上に展開されている通信ネットワークサービスとの連携が可能となり、今までにないサービスが作成可能になるという効果がある。
【0014】
また、この発明によれば、情報提供装置が、通信ネットワークの第1サービスと、情報ネットワークの第2サービスと、第3ネットワークの第3サービスとの間において送受信されるデータ信号について、データ変換を行うデータ変換手段を備えることとした。
これにより、情報提供装置は、送受信するデータ信号に対し、データ変換を行うことができるという効果がある。
【0015】
また、この発明によれば、情報提供装置が、端末の状況の情報、又は、ユーザの状況の情報を示すコンテキスト情報と、端末、又は、ユーザのユーザ識別情報とを対応付けて記憶するコンテキスト情報記憶手段を備え、サービス実行手段が、コンテキスト情報記憶手段が記憶するコンテキスト情報に基づき、サービスを実行することとした。
これにより、情報提供装置は、ユーザの状況に応じたサービスのサービスを実行することができるという効果がある。
【0016】
また、この発明の第1サービス、第2サービス、及び、第3サービスは、サービス管理機能、データ、情報、及び、接続制御機能のいずれかのサービスであり、情報提供装置のサービス実行手段が、プロトコル変換手段によりプロトコル変換される送受信信号により、サービス管理機能、データ、情報、及び、接続制御機能のサービスの実行要求信号の送信処理を、通信ネットワーク、情報ネットワーク、及び、第3ネットワークの間において実行することとした。
これにより、情報提供装置は、サービス管理機能、データ、情報、及び、接続制御機能のサービスの連携処理を実行することができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態による信号振り分けシステム100を図面を参照して説明する。図1は、本実施形態による信号振り分けシステム100を示す概略構成図である。図1において、信号振り分けシステム100は、例えば、NGNなどの通信ネットワーク1と、他ネットワーク2と、通信ネットワーク1と他ネットワーク2とに接続する情報提供装置3と、通信ネットワーク1に接続する端末4と、他ネットワーク2と接続する端末5と、他ネットワーク2に含まれる情報ネットワーク41とを備える。
通信ネットワーク1は、電話網やIP電話網などを含む通信ネットワークである。他ネットワーク2は、例えば、インターネットや、情報家電ネットワーク、企業内ネットワークなどを含む通信ネットワークであり、例えば、インターネットによる情報ネットワーク41を含む。
【0018】
通信ネットワーク1に接続する端末4、及び、他ネットワーク2に接続する端末5は、例えば、パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants:情報携帯端末)、携帯電話などのコンピュータ端末や、電話機などの通信端末装置である。
情報提供装置3は、通信ネットワーク1と、他ネットワーク2とのネットワーク間の相互連携処理を行う。
【0019】
情報提供装置3による相互連携処理は、例えば、端末4や端末5の状況、あるいは端末4や端末5のユーザ(利用者)の状況を示すコンテキスト情報に基づき、提供するサービスを選択し、端末4、又は、端末5から受信した実行要求信号の形式を、選択したサービスの手順に従う実行要求信号の形式に変換し、変換した実行要求信号をサービス提供装置等に送信する。また、送信した実行要求信号に対する応答信号の形式を、実行要求信号の送信元の形式に変換して、変換した応答信号を実行要求信号の送信元である端末端末4、又は、端末5に送信する。
【0020】
具体的には、情報提供装置3は、プロトコル変換処理、及び、データ変換処理を行うことにより、通信ネットワーク1における提供サービスと、他ネットワーク2における提供サービス(例えば、情報ネットワーク41による提供サービス)とを連携することにより、連携サービスを提供する。
データ変換処理の一例として、例えば、端末4が電話機であり、端末5が音楽再生装置である場合、端末4から端末5への音声データの出力において、端末4が送信する音声データの符号化形式を端末5において再生可能となる音声データの符号化形式に変換する処理などがある。
【0021】
情報提供装置3は、例えば、IMSなど、通信ネットワーク1の通信規格に準拠するインタフェースにより通信ネットワーク1を経由して接続される機器と通信する。また、情報提供装置3は、他ネットワーク2の通信規格に基づくインタフェース、又は、通信ネットワーク1の通信規格に準拠するインタフェースのいずれかにより他ネットワーク2を経由して接続される機器と通信する。
なお、他ネットワーク2における通信規格は、例えば、SOAP、ECHONET(Energy Conservation and Homecare Network)、UPnP(Universal Plug and Play)などによる通信規格が適用される。また、情報提供装置3と他ネットワーク2との通信が、通信ネットワーク1の規格に準拠する場合、例えば、非特許文献2に記載されている技術を用いて、情報提供装置3が連携処理を行う。
【0022】
図2は、信号振り分けシステム100における各構成の基本機能を示す概念図である。同図において、信号振り分けシステム100が、通信ネットワーク1と、情報提供装置3と、他ネットワーク2とを備える場合を例に説明する。
通信ネットワーク1、及び、他ネットワーク2において提供されるサービスは、例えば、サービス管理機能12、及び、サービス管理機能71によるユーザ認証処理や課金処理などを行うサービス、トラヒック情報や通信ログ情報など、統計に用いるデータとなるデータ13、及び、データ72の読み出しを行うサービスと、ユーザの契約情報やユーザの課金情報、個人情報などの情報15、及び、情報73の読み出しを行うサービス、接続制御機能16、及び、接続制御機能74による呼制御などの通信の接続制御を行うサービスである。
【0023】
情報提供装置3は、上述の各種サービスの機能を示す情報などのデータを蓄積しており、プロトコル変換処理や、データ変換処理などを行うことにより、通信ネットワーク1と、他ネットワーク2との間において、サービス管理機能12とサービス管理機能71との連携処理、データ13とデータ72との連携処理、情報15と情報73との連携処理のいずれか、又は、その組合せによる連携処理を実行する。ここでは、例えば、情報提供装置3は、IMSにより通信ネットワーク1を経由して接続される機器と通信し、非IMSによる通信規格により、他ネットワーク2を経由して接続される機器と通信する。
【0024】
次に、情報提供装置3の内部構成について説明する。図3は、情報提供装置3の内部構成例、及び、各ネットワークとの接続関係を示す図である。図3において、他ネットワーク2の一例として、例えば、固有プロトコルAによるネットワークA8と、SOAPによる情報ネットワーク41(例えば、インターネットなど)と、固有プロトコルBによるネットワークB9との通信を例に説明する。
【0025】
情報提供装置3は、サービス管理制御手段35と、サービスレジストリ手段36と、サービスシナリオ実行手段37と、IMS対応手段311と、非IMS手段38と、コンテキスト情報DB(DataBase)39と、IMS対応部31と、ネットワークA8対応部32と、Web対応部33と、ネットワークB9対応部34とを備える。
情報提供装置3は、IMS対応手段311により、IMSを用いた通信ネットワーク1との通信を行い、非IMS手段38により、IMSに対応していないネットワークである他ネットワーク2との通信を行う。
【0026】
情報提供装置3において、非IMS手段38は、ネットワークA8対応部32と、Web対応部33と、ネットワークB9対応部34とに接続しており、制御信号を出力することにより、各部の制御を行う。
ネットワークA8対応部32は、ネットワークA8と固有プロトコルAを用いた通信方式により接続しており、非IMS手段38から入力される制御信号に基づき、固有プロトコルAに関するプロトコル変換と、データ変換と、ネットワークA8との通信におけるセッション管理とを行う。
【0027】
Web対応部33は、情報ネットワーク41とSOAPを用いた通信方式により接続しており、非IMS手段38から入力される制御信号に基づき、SOAPに関するプロトコル変換と、データ変換と、情報ネットワーク41との通信におけるセッション管理とを行う。
ネットワークB9対応部34は、ネットワークB9と固有プロトコルBを用いた通信方式により接続しており、非IMS手段38から入力される制御信号に基づき、固有プロトコルBの固有プロトコルBに関するプロトコル変換と、データ変換と、ネットワークB9との通信におけるセッション管理とを行う。
【0028】
IMS対応手段311は、IMS対応部31に接続しており、制御信号を出力することによりIMS対応部31の制御を行う。
IMS対応部31は、通信ネットワーク1とIMSに準拠する通信規格として、例えば、SIPのプロトコルを用いた通信方式により接続しており、IMS対応手段311から入力される制御信号に基づき、SIPに関するプロトコル変換と、データ変換と、通信ネットワーク1との通信におけるセッション管理とを行う。
サービス管理制御手段35は、ユーザ認証処理、課金ポリシーに基づく課金管理処理、ユーザ管理、いたずら電話等を繰り返す端末からの通信制限を要求する処理などを行う装置システム制御などのサービス管理制御処理を行う。
【0029】
サービスレジストリ手段36は、サービスの情報を内部の記憶領域に記憶しており、サービスシナリオに記述されたサービスの情報を出力することにより、払出し管理制御を行う。サービスの情報とは、サービスに関するデータであり、例えば、サービスの内容や、当該サービスにおいて用いられるプロトコル種別情報、サービスを提供する装置への通信経路情報などの情報である。
【0030】
サービスシナリオ実行手段37は、ユーザの状況に応じたサービスシナリオを生成し、生成したサービスシナリオを含むサービス提供実行要求信号をサービスレジストリ手段36に出力する。サービスシナリオ実行手段37は、ユーザからの利用要求に応じて、コンテキスト情報DB39から、当該ユーザの状況情報を示すコンテキスト情報を読み出し、読み出したコンテキスト情報に応じてサービスエレメントや、サービステンプレートを選択し、サービスシナリオを生成する。具体的には例えば、サービスシナリオ実行手段37は、コンテキスト情報DB39が記憶するコンテキスト情報のうち、ユーザの位置情報に基づき、ユーザの位置に近いサービスエレメントを選択し、選択したサービスエレメントの実行を含むサービスシナリオを生成する。
【0031】
コンテキスト情報DB39は、ユーザの状況を示す状況情報と、当該ユーザに固有のユーザ識別情報とが対応付けられたコンテキスト情報を記憶する。
なお、上述した情報処理装置3の各部による処理は、情報提供装置3に搭載されるコンピュータプログラムにより実行されることとして説明するが、これに限られず、一部の処理を、情報提供装置3の外部の装置に搭載されるコンピュータプログラムにより実行する構成でも適用可能である。
【0032】
図4は、図3に示す情報提供装置3と、通信ネットワーク1、情報ネットワーク41、ネットワークA8、ネットワークB9との間の通信方式を示す図である。上述したように、情報提供装置3は、IMSの通信規格に準拠するSIPのプロトコルにより、通信ネットワーク1を経由して接続される機器と通信し、IMSの通信規格に準拠しない非IMS対応の固有プロトコルAによりネットワークA8を経由して接続される機器と通信し、非IMS対応の固有プロトコルBによりネットワークB9を経由して接続される機器と通信し、非IMS対応であるSOAPにより情報ネットワーク41を経由して接続される機器と通信する。
【0033】
情報提供装置3において、IMS対応部31がSIPに関するプロトコル変換とセッション管理とデータ変換とを行い、ネットワークA8対応部32が固有プロトコルAに関するプロトコル変換とセッション管理とデータ変換とを行い、ネットワークB9対応部34が固有プロトコルBに関するプロトコル変換とセッション管理とデータ変換とを行い、Web対応部33がSOAPに関するプロトコル変換とセッション管理とデータ変換とを行う。以上が、信号振り分けシステム100の基本構成となる。
【0034】
次に、信号振り分けシステム100における連携処理の具体例として、信号振り分けシステム101において、ネットワークA8から受信する連携サービスの実行要求に基づき、通信ネットワーク1におけるサービスを実行する場合を例として図面を用いて説明する。図5は、信号振り分けシステム101の構成図である。なお、信号振り分けシステム101において、上述した図3の信号振り分けシステム100と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0035】
図5において、信号振り分けシステム101は、情報提供装置3−1と、情報提供装置3−1に接続する通信ネットワーク1と、情報提供装置3−1に接続するネットワークA8とを備える。
情報提供装置3−1は、通信ネットワーク1に接続するIMS対応部31と、ネットワークA8に接続するネットワークA8対応部32と、サービス管理制御手段35と、サービスレジストリ手段36と、サービスシナリオ実行手段37と、IMS対応手段311と、非IMS手段38と、コンテキスト情報DB39とを備える。
【0036】
次に、図5における信号振り分けシステム101の動作について説明する。図6は、図5に示す信号振り分けシステム101における処理の流れを示すフロー図である。
固有プロトコルAによるネットワークA8からのアクセスとして、ネットワークA8に接続する端末5は、通信ネットワーク1とのサービス連携処理を要求する連携サービス要求信号を情報提供装置3−1に送信する(ステップS1)。ここで、連携サービス要求信号は、端末5の識別情報とパスワードとを含むユーザ認証情報を含む信号である。
【0037】
情報提供装置3−1において、ネットワークA8に接続するネットワークA8対応部32は、当該アクセスによる連携サービス要求信号を受信し、サービス管理制御手段35に受信した連携サービス要求信号を出力する。サービス管理制御手段35は、入力される連携サービス要求信号に基づき、当該アクセスの正当性の判定処理として、ユーザ認証処理を行う。
【0038】
ここで、ユーザ認証処理は、例えば、端末5のユーザに固有のユーザ識別情報と、パスワードとの組合せをサービス管理制御手段35が予め内部の記憶領域に記憶しており、記憶しているユーザ識別情報とパスワードとの組合せと、連携サービス要求信号に含まれるユーザ認証情報のユーザ識別情報とパスワードとの組合せとが一致する場合を認証成功とし、一致しない場合を認証失敗として判定する(ステップS3)。
サービス管理制御手段35は、ユーザ認証処理における判定結果が認証失敗の場合、ネットワークA8対応部32を介して、サービス実行を拒否する通知をネットワークA8の要求元である端末5に応答する(ステップS4)。
【0039】
サービス管理制御手段35は、ユーザ認証処理における判定結果が認証成功の場合、連携サービス要求信号をサービスシナリオ実行手段37に出力する。サービスシナリオ実行手段37は、入力される連携サービス要求信号に含まれるユーザ認証情報のユーザ識別情報を検索キーとしてコンテキスト情報をコンテキスト情報DB39から読み出す。サービスシナリオ実行手段37は、読み出したコンテキスト情報に基づき、当該コンテキスト情報に応じたサービスシナリオを作成し、当該サービスシナリオを含むシナリオ実行要求信号をサービスレジストリ手段36に出力する(ステップS5)。
【0040】
サービスレジストリ手段36は、入力されるサービスシナリオに対応するサービスに関する情報を含むシナリオ実行要求信号をIMS対応部31に出力する(ステップS6)。
IMS対応部31は、入力されたシナリオ実行要求信号を、通信ネットワーク1の通信方式であるSIPのプロトコルに変換するプロトコル変換を行い、変換したシナリオ実行要求信号を通信ネットワーク1に送信することにより、中継処理を行う(ステップS7)。
【0041】
通信ネットワーク1において、情報提供装置3−1から送信されるシナリオ実行要求信号に応じてサービスシナリオに基づき処理を実行し、処理結果を応答データとして情報提供装置3−1に送信する(ステップS8)。
情報提供装置3−1において、通信ネットワーク1に接続するIMS対応部31は、通信ネットワーク1からSIPによる応答データを受信し、受信した応答データを非IMS手段38に出力する(ステップS9)。
【0042】
非IMS手段38は、応答データを含む変換処理要求信号をネットワークA8対応部32に出力する(ステップS10)。この変換処理要求信号は、入力されるSIPによる応答データを、ネットワークA8の通信方式である固有プロトコルAの形式に変換する処理を要求する信号である。
ネットワークA8対応部32は、入力される応答データに含まれるデータ部分をネットワークA8に応じた形式にデータ変換し、プロトコル変換を行い、変換結果を連携サービスの結果となる連係情報としてネットワークA8に送信し(ステップS11)、ネットワークA8の連携サービス要求信号の送信元である端末5が連携情報を受信する(ステップS12)。
【0043】
上述の信号振り分けシステム101によれば、他ネットワーク2のネットワークA8で用いられている通信プロトコル(固有プロトコルA)に対応するネットワークA8対応部32と、通信ネットワーク1で用いられている通信プロトコル(SIP)に対応するIMS対応部31とを備える情報提供装置3−1が、ネットワークA8と通信ネットワーク1との信号を終端することができ、信号の振り分けが可能になるという効果がある。
これにより、ネットワークA8上に展開されている他ネットワークサービスと、通信ネットワーク1上に展開されている通信ネットワークサービスとの連携が可能となり、今までにないサービスが作成可能になるという効果がある。
【0044】
次に、信号振り分けシステム100の他の構成例として、家庭内ネットワークにおける装置に対するサービスを連携する信号振り分けシステム102の構成例を図面を用いて説明する。図7は、信号振り分けシステム102の全体構成を示す概略構成図である。同図において、図3の信号振り分けシステム100と同様の構成については、同一の符号を付し、異なる構成について説明する。
【0045】
図7において、信号振り分けシステム102は、通信ネットワーク1と、情報ネットワーク41と、家庭内ネットワークであるホームネットワーク6と、非IMSネットワーク10とのネットワークと、情報提供装置3−2とを備える。
信号振り分けシステム102における各構成の接続関係について説明する。情報提供装置3−2のIMS対応部31は、通信ネットワーク1に接続され、SIPによるプロトコルで通信する。Web対応部33は、情報ネットワーク41に接続され、SOAPによるプロトコルで通信する。非IMS対応部121は、非IMSネットワーク10とホームネットワーク6とに接続され、機器固有プロトコルや、ECHONET/UPnPなどの種々のプロトコルにより通信する。
【0046】
ホームネットワーク6は、例えば、家庭内LANなどにより、通信ネットワーク1、情報ネットワーク41、非IMSネットワーク10、及び、情報提供装置3−2と接続する装置が備えられているネットワークであり、ここでは、電話機61と、パーソナルコンピュータなどの情報端末62とのユーザ端末と、情報家電機器63と、ホームゲートウェイ64とを備える。
【0047】
ホームネットワーク6において、電話機61は、SIPのプロトコルにより、通信ネットワーク1を経由して接続される機器と通信する装置である。情報端末62は、例えば、パーソナルコンピュータなどの装置が適用され、SOAPのプロトコルにより、情報ネットワーク41を経由して接続される機器と通信する。
情報家電機器63は、ネットワーク経由でユーザ端末からの各種制御信号を受信する家電製品であり、ホームゲートウェイ64と、情報提供装置3−2の非IMS対応部121とに接続される。また、情報家電機器63は、ホームゲートウェイ64を介して、ECHONET/UPnPや、機器固有のプロトコルにより、非IMSネットワーク10の情報家電機器制御サーバ10−1と通信する。
【0048】
非IMSネットワーク10は、情報家電機器制御サーバ10−1を備え、SOAPによる通信により情報ネットワーク41と接続する。非IMSネットワーク10において、情報家電機器制御サーバ10−1は、非IMSネットワーク10を介して、又は、直接、情報提供装置3−2の非IMS対応部121と通信する。
【0049】
図7に示す信号振り分けシステム102により、例えば、ホームネットワーク6の電話機61は、通信ネットワーク1を介して、情報家電機器63へのSIPによる制御要求信号を情報提供装置3−2に送信し、情報提供装置3−2がプロトコル変換処理を行い、変換した制御要求信号を情報家電機器制御サーバ10−1に送信する。情報家電機器制御サーバ10−1は、入力された情報家電機器63に対する制御要求信号をホームゲートウェイ64を介して、情報家電機器63に出力し、情報家電機器63が、当該制御要求信号に基づき、処理を行う。このように、信号振り分けシステム102において、電話機61や、情報端末62は、異なるプロトコルによる情報家電機器63への制御信号を情報提供装置3−2に送信し、情報提供装置3−2が、制御信号を情報家電機器63におけるプロトコルに変換することにより、情報家電機器63に制御信号を送信することが可能になる。
【0050】
次に、信号振り分けシステム100の他の構成例として、信号振り分けシステム103の構成例を図面を用いて説明する。図8は、信号振り分けシステム103の全体構成を示す概略構成図である。同図において、図3の信号振り分けシステム100と同様の構成については、同一の符号を付し、異なる構成について説明する。
信号振り分けシステム103は、通信ネットワーク1と、情報ネットワーク41と、その他非IMSネットワーク14と、情報提供装置3−3と、次世代通信網活用サービスプロバイダ201−1、201−2と、シナリオサーバ202と、Web利用企業200−1、200−2と、サービスバス116とを備える。
【0051】
その他非IMSネットワーク14は、非IMSによる通信が適用されるネットワークであり、例えば、HotSpot無線サービスシステムのネットワークや、各種非接触型カードが使用されるRFID(Radio Frequency IDentification)や、ZigBEEなどが対象となるネットワークなどを適用することが可能である。
サービスバス116は、シナリオサーバ202と、Web利用企業200−1と、Web利用企業200−2と、情報提供装置3−3とに接続しており、それぞれに用いられるプロトコルにより通信する。
【0052】
情報提供装置3−3において、通信制御機能を含む通信制御イネーブラ111とメディア制御機能を含むメディア制御イネーブラ112とコンテキスト情報制御機能を含むコンテキスト情報制御機能イネーブラ113とは、通信ネットワーク1に接続され、通信ネットワーク1において提供されるサービスを連携する連携サービスを行う。なお、通信制御イネーブラ111は、通信プロトコルとして、SIPにより、通信ネットワーク1と次世代通信網活用サービスプロバイダ201−1、及び次世代通信網活用サービスプロバイダ201−2と通信する。
【0053】
他ネットワーク提供機能イネーブラ114は、SMS(Short Message Service)、IPTV(IP Television)、PoC(Push-to-Talk over Cellular)などの機能を備え、非IMS通信によるネットワークであるその他非IMSネットワーク14において提供されるサービスを連携する連携サービスを行う。なお、他ネットワーク提供機能イネーブラ114は、通信プロトコルとして、例えば、ZigBEEプロトコルなど、その他非IMSネットワーク14において用いられるプロトコルと同一のプロトコルにより、その他非IMSネットワーク14を経由して接続される機器と通信する。さらに、他ネットワーク提供機能イネーブラ114は、その他非IMSネットワーク14で用いられている無線、有線、ケーブル、コネクタ等の通信規格に対応するインタフェースを備えている。
【0054】
信号振り分けシステム103におけるサービス提供元は、例えば、Web利用企業200−1、200−2がそれぞれ備えるWeb−AS装置や、次世代通信網活用サービスプロバイダ201−1、201−2が備えるSIP−AS装置や、シナリオサーバ202がある。
次世代通信網活用サービスプロバイダ201−1、201−2は、それぞれ、サービスシナリオを備えるSIP−AS(SIP−アプリケーションサーバ)装置を備える。また、Web利用企業200−1、200−2は、それぞれ、サービスシナリオを備えるWeb−AS装置を備える。シナリオサーバ202は、サービスシナリオを備えており、当該サービスシナリオの読み出し要求や、新たなサービスシナリオの要求に応じて、サービスシナリオを作成し、応答する。
【0055】
図8に示す信号振り分けシステム103において、情報提供装置3−3が、その他非IMSネットワーク14で用いられている無線、有線、ケーブル、コネクタ等の通信規格に対応するインタフェースを備えることにより、プロトコルやデータ形式の異なるネットワーク間だけではなく、ケーブルやコネクタ等の通信規格の異なるネットワーク間の通信を中継して、サービスを連携することが可能になるという効果がある。
【0056】
なお、上述の実施形態において、情報提供装置3、3−1、3−2、3−3によるデータ変換の例として、音声データの符号化形式の変換を例に説明したが、これに限られず、データ形式(フォーマット)の変換処理や、実データと意味データとの変換処理など、種々のデータ変換を適用することが可能である。
【0057】
このデータ変換は、例えば、テレビ電話会議において、画像データの圧縮処理や、色数変更する減色処理を行うことにより、端末ごとの装置特性や、再生環境、処理能力の情報であるコンテキスト情報に応じて、高性能な端末には高い画質の画像データを送信し、モニタなどの画像出力手段のサイズが小さい端末には当該端末に適した画質や、画像サイズとなる画像データを送信する処理が適用可能である。
【0058】
また、音声データや画像データの圧縮処理に限らず、例えば、実データと意味データとのデータ変換の例として、GPS(Global Positioning System)機能を備える端末において、当該端末の現在位置の通知を行う際に、経度と緯度との数値で表される実データとしての位置情報を、都市名情報や、建築物などの名称情報などの意味のある情報に変換する処理でもよい。
【0059】
また、実データを意味のあるデータに変換する他の例として、例えば、端末の状況を示す情報であるコンテキスト情報の過去の履歴に基づき、現在の端末の状況を示すコンテキスト情報を更新するなどの処理でもよい。これは、例えば、例えば過去30分など、所定経過時間、コンテキスト情報の位置情報履歴において、端末の位置情報が会議室から変化しない場合、当該端末のユーザのコンテキスト情報のうち、ステータス情報を「会議中」に変更する処理などがある。
【0060】
なお、上述の情報提供装置3、3−1、3−2、3−3は、内部にコンピュータシステムを有している。そして、情報提供装置3、3−1、3−2のIMS対応部31、ネットワークA8対応部32、Web対応部33、ネットワークB9対応部34、サービス管理制御手段35、サービスレジストリ手段36、サービスシナリオ実行手段37、非IMS手段38、IMS対応手段311、情報提供装置3−3の通信制御イネーブラ111、メディア制御イネーブラ112、コンテキスト情報制御機能イネーブラ113、他ネットワーク提供機能イネーブラ114の動作の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータシステムが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでいう「コンピュータシステム」とは、CPU及び各種メモリやOS、周辺機器等のハードウェアを含むものである。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
【0061】
また、図6に示す各ステップを実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、また、図5に示す情報提供装置3−1の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、また、図7における情報提供装置3−2の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、また、図8における情報提供装置3−3の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、IMSに対応したNGNによるネットワークと、IMSに対応していない他のネットワークとの間のサービスを連携する処理を行ってもよい。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0062】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組合せで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明により、IMS対応のネットワークのみならず非IMS対応のネットワークを含めた他ネットワーク上に広く展開されているサービスと、次世代通信ネットワーク上に展開されているサービスとの連携ができ、他ネットワークのサービスと連携することにより、今までにないサービスが作成可能となるので通信産業、及び、Web産業の一層の発展に資する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の一実施形態による信号振り分けシステム100を示す概略構成図である。
【図2】同実施形態における信号振り分けシステム100の各構成の基本機能を示す概念図である。
【図3】同実施形態における情報提供装置3の内部構成例、及び、各ネットワークとの接続関係を示す図である。
【図4】図3に示す情報提供装置3と、各ネットワークとの間の通信方式を示す図である。
【図5】同実施形態における信号振り分けシステム101の構成図である。
【図6】同実施形態における信号振り分けシステム101の動作を示すである。
【図7】同実施形態における信号振り分けシステム102の構成図である。
【図8】同実施形態における信号振り分けシステム103の構成図である。
【符号の説明】
【0065】
1 通信ネットワーク
2 他ネットワーク
3、3−1、3−2、3−3 情報提供装置
31 IMS対応部
32 ネットワークA8対応部
33 Web対応部
34 ネットワークB9対応部
35 サービス管理制御手段
36 サービスレジストリ手段
37 サービスシナリオ実行手段
38 非IMS手段
39 コンテキスト情報DB
41 情報ネットワーク
311 IMS対応手段
4、5 端末
6 ホームネットワーク
61 電話機
62 情報端末
63 情報家電機器
64 ホームゲートウェイ
A8、B9 ネットワーク
10 非IMSネットワーク
12、71 サービス管理機能
13、72 データ
15、73 情報
16、74 接続制御機能
14 その他非IMSネットワーク
10−1 情報家電機器制御サーバ
111 通信制御イネーブラ
112 メディア制御イネーブラ
113 コンテキスト情報制御機能イネーブラ
114 他ネットワーク提供機能イネーブラ
116 サービスバス
121 非IMS対応部
200−1、200−2 Web利用企業
201−1、201−2 次世代通信網活用サービスプロバイダ
202 シナリオサーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1サービスを提供する第1サービス提供装置を含み第1通信規格による通信ネットワークと、
第2サービスを提供する第2サービス提供装置を含み第2通信規格による情報ネットワークと第3サービスを提供する第3サービス提供装置を含み第3通信規格による第3ネットワークとを含む他ネットワークと、
前記通信ネットワークと前記情報ネットワークと前記第3ネットワークとのそれぞれに接続される情報提供装置と、
前記通信ネットワーク、又は、前記他ネットワークのいずれかに接続する端末と
を備えるネットワーク間連携サービス提供システムにおける前記情報提供装置が、
前記第1通信規格により前記通信ネットワークと通信する第1通信部と、
前記第2通信規格により前記情報ネットワークと通信する第2通信部と、
前記第3通信規格により前記第3ネットワークと通信する第3通信部と、
前記通信ネットワークの前記第1サービスと、前記情報ネットワークの前記第2サービスと、前記第3ネットワークの前記第3サービスとの間の送受信信号のプロトコルを変換するプロトコル変換手段と、
前記端末から受信し、前記プロトコル変換手段により変換されるサービス連携要求信号に基づき、連携対象のサービスの実行要求信号を前記第1通信部、又は、前記第2通信部、又は、前記第3通信部のいずれかに送信させるサービス実行手段と
を備えることを特徴とする情報提供装置。
【請求項2】
前記通信ネットワークの前記第1サービスと、前記情報ネットワークの前記第2サービスと、前記第3ネットワークの前記第3サービスとの間において送受信されるデータ信号について、データ変換を行うデータ変換手段を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項3】
前記端末の状況の情報、又は、ユーザの状況の情報を示すコンテキスト情報と、前記端末、又は、前記ユーザのユーザ識別情報とを対応付けて記憶するコンテキスト情報記憶手段を備え、
前記サービス実行手段は、
前記コンテキスト情報記憶手段が記憶する前記コンテキスト情報に基づき、サービスを実行する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報提供装置。
【請求項4】
前記第1サービス、前記第2サービス、及び、前記第3サービスは、サービス管理機能、データ、情報、及び、接続制御機能のいずれかのサービスであり、
前記サービス実行手段は、
前記プロトコル変換手段によりプロトコル変換される送受信信号により、前記サービス管理機能、前記データ、前記情報、及び、前記接続制御機能のサービスの実行要求信号の送信処理を、前記通信ネットワーク、前記情報ネットワーク、及び、前記第3ネットワークの間において実行する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の情報提供装置。
【請求項5】
第1サービスを提供する第1サービス提供装置を含み第1通信規格による通信ネットワークと、
第2サービスを提供する第2サービス提供装置を含み第2通信規格による情報ネットワークと第3サービスを提供する第3サービス提供装置を含み第3通信規格による第3ネットワークとを含む他ネットワークと、
前記通信ネットワークと前記情報ネットワークと前記第3ネットワークとのそれぞれに接続される情報提供装置と、
前記通信ネットワーク、又は、前記他ネットワークのいずれかに接続する端末とを備えるネットワーク間連携サービス提供システムにおいて、
前記情報提供装置は、
前記第1通信規格により前記通信ネットワークと通信する第1通信部と、
前記第2通信規格により前記情報ネットワークと通信する第2通信部と、
前記第3通信規格により前記第3ネットワークと通信する第3通信部と、
前記通信ネットワークの前記第1サービスと、前記情報ネットワークの前記第2サービスと、前記第3ネットワークの前記第3サービスとの間の送受信信号のプロトコルを変換するプロトコル変換手段と、
前記端末から受信し、前記プロトコル変換手段により変換されるサービス連携要求信号に基づき、連携対象のサービスの実行要求信号を前記第1通信部、又は、前記第2通信部、又は、前記第3通信部のいずれかに送信させるサービス実行手段と
を備えることを特徴とするネットワーク間連携サービス提供システム。
【請求項6】
第1サービスを提供する第1サービス提供装置を含み第1通信規格による通信ネットワークと、
第2サービスを提供する第2サービス提供装置を含み第2通信規格による情報ネットワークと第3サービスを提供する第3サービス提供装置を含み第3通信規格による第3ネットワークとを含む他ネットワークと、
前記通信ネットワークと前記情報ネットワークと前記第3ネットワークとのそれぞれに接続される情報提供装置と、
前記通信ネットワーク、又は、前記他ネットワークのいずれかに接続する端末とを備えるネットワーク間連携サービス提供システムの前記情報提供装置におけるネットワーク間サービス提供方法であって、
前記端末からサービス連携要求信号を受信する要求信号受信過程と、
前記サービス連携要求信号に対し、前記端末との間の通信におけるプロトコルと、前記通信ネットワークの前記第1サービス、又は、前記情報ネットワークの前記第2サービス、又は、前記第3ネットワークの前記第3サービスのうち、前記サービス連携要求信号の連携対象のサービスの提供元におけるプロトコルとを変換する第1プロトコル変換過程と、
前記第1サービス提供装置、又は、前記第2サービス提供装置、又は、前記第3サービス提供装置のうち、前記連携対象のサービスの提供元となる装置に、前記プロトコル変換した前記連携対象のサービスの実行要求信号を送信する実行要求信号送信過程と、
前記実行要求信号に対応する応答信号を受信する応答信号受信過程と、
受信した前記応答信号のプロトコルと、前記端末との間の通信のプロトコルとを変換する第2プロトコル変換過程と、
前記プロトコル変換した応答信号を前記端末に送信する応答信号送信過程と
を有することを特徴とするネットワーク間連携サービス提供方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−245313(P2009−245313A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−92986(P2008−92986)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】