説明

情報検索装置、検索結果提示方法及びプログラム

【課題】インターネット上で公開されている情報の検索結果を提示する際に有用なGUI技術を提供する。
【解決手段】情報検索装置は、N個のクエリの組み合わせにより情報を検索する検索実行手段と、複数通りの検索結果を表示するための検索結果画面を生成するGUI生成手段と、を備える。
GUI生成手段は、N個の同心円により形成される円環をそれぞれ周方向にN分割してN・(N−1)個の円弧帯を形成し、この円弧帯と中心円を検索結果表示領域とする。そして、中心円にN個のクエリのすべてを満たす検索結果を配置するとともに、中心円からn(0<n<N)番目の円環を構成する円弧帯のそれぞれに、N個のクエリのうちの異なる(N−n)個のクエリだけを満たす検索結果を配置する。
内側の検索結果表示領域に対応する検索結果は、その検索結果表示領域に接している外側の検索結果表示領域に対応するクエリのすべてを満たすような検索結果で構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネット上で公開されている情報を検索する情報検索装置、検索結果の提示方法及びプログラムに関し、特に、クライアント端末に検索結果を提示するときのUI(User Interface)技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々な情報がインターネット上で公開されており、パーソナルコンピュータ等のクライアント端末によりこれらの情報を容易に閲覧できるようになっている。また、インターネット上で公開されている情報は膨大な数にのぼるため、ユーザが所望の情報を効率よく入手できるように、ポータルサイト等によって検索サービス(検索エンジン)が提供されている。
一般に、ユーザはクライアント端末でウェブブラウザを起動して、ウェブブラウザ上に検索サービスのウェブページ(例えば、ポータルサイトのトップページ)を表示させ、検索窓と呼ばれるテキスト入力欄にキーワードを入力することで検索要求を行う。
そして、検索サービスを提供するウェブサーバによって、クライアント端末から送信されたキーワードに適合する検索結果が抽出され、この検索結果がクライアント端末に例えばリスト形式で提示される。
以下において、WEB検索や画像検索において、検索キーワードとなりうる情報をクエリと称する。
【0003】
このような検索サービスでは、複数のクエリ(検索キーワード)を組み合わせた検索(AND検索、OR検索、NOT検索など)が可能となっている。例えば、複数のクエリ(検索キーワード)によるAND検索が要求されると、個々のクエリ(検索キーワード)に適合する集合の積集合が検索結果として提示されることとなる。
図12に示すベン図を用いて説明すると、クエリaによる検索結果の集合をA,クエリbによる検索結果の集合をB,クエリcによる検索結果の集合をCとしたとき、3つのクエリa,b,cのAND検索による検索結果は“A∩B∩C”で表される共通部分P7となる。
【0004】
以下において、複数のクエリの組み合わせを“∩”、“∪”、“”を用いた検索式で表すこととする。例えば、“a∩b”はクエリa,bによるAND検索であることを示し、“a∪b”はクエリa,bによるOR検索であることを示し、“a∩b”はクエリa,bのNOT検索(aを満たすがbを満たさない検索)であることを示す。また、検索式による検索結果の集合を表す場合も同様とする。
【0005】
一方で、検索結果をユーザに提示する技術としては、例えば、特許文献1,2がある。
特許文献1には、クエリに適合する検索結果の集合を横方向、個々の集合に属する要素(データ件数)を縦方向の長さに置き換えた矩形状の部分領域の集まりからなる真理値表画像を生成し、円形型真理値表画像として表現したGUIが開示されている。そして、この真理値表画像における任意の部分領域がユーザによって選択されると、その部分の詳細データが提示されるようにしている。
特許文献2には、検索結果の集合を、その大きさに応じた面積のn角形のベン図として表現したGUIが開示されている。
【特許文献1】特開2004−102399号公報
【特許文献2】特開2002−269149号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したように、インターネットを利用した従来の検索サービスでは、複数のクエリの組み合わせからなる検索式による検索が要求された場合には、その検索式を満たす検索結果だけが提示されることとなる。例えば、3以上のクエリによるAND検索(例えば、a∩b∩c)が要求された場合には、個々のクエリ(例えば、a,b,c)を満たす検索結果や一部のクエリによるAND検索(例えば、a∩b,b∩c,c∩a)の結果などは提示されない。
そのため、複数のクエリを利用した複数通りの検索結果を知得したいときには、クエリを適宜組み合わせた検索式により段階的に検索することとなるので、検索に時間を要する上、操作が煩雑となってしまう。また、複数のクエリを組み合わせた検索式による検索結果は個別に表示されることとなるため、それらの関係を直感的に把握することは極めて困難である。
【0007】
また、特許文献1,2では、複数のクエリが指定されたときに検索結果を真理値表やベン図で表現するので、それぞれの集合に属している要素数(データ件数)を視覚的に把握することができる。しかしながら、特許文献1,2に記載のGUIは、それぞれの集合に属している要素数の関係を視覚的に表現するためのものであるため、それぞれの集合に属する要素についての詳細な情報を知得することはできない。
特許文献1に記載のGUIでは、このGUI上の各部分領域に検索結果を表示しようとしても、表示領域が多数に細分化されているため、ユーザが視認可能に詳細情報を表示することは困難である。特許文献2に記載のGUIも同様に、ユーザが視認可能に詳細情報を表示することは困難な上、4つ以上のクエリが指定されるとベン図で表現すること自体困難となる。
【0008】
本発明は、情報検索装置、検索結果の提示方法及びプログラムであって、複数のクエリによる検索要求が行われたときに、利便性に優れた表示形態で検索結果を提示できるGUI技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、ネットワークを介して接続されたクライアント端末からN個(Nは3以上の整数)のクエリを取得するクエリ取得手段と、
前記N個のクエリの組み合わせにより情報を検索する検索実行手段と、
前記検索実行手段により得られる複数通りの検索結果を表示するための検索結果画面を生成するGUI生成手段と、
前記検索結果画面を前記クライアント端末に提示する検索結果提示手段と、を備え、
前記GUI生成手段は、
N個の同心円により形成される(N−1)個の円環のそれぞれを、他の円環に跨らない径方向に向いたN本の境界線によりN分割して、N・(N−1)個の円弧帯を形成し、この円弧帯と中心円を検索結果表示領域とする表示領域形成手段と、
前記中心円に前記N個のクエリのすべてを満たす検索結果を配置するとともに、中心円からn(0<n<N)番目の円環を構成する円弧帯のそれぞれに、前記N個のクエリのうちの異なる(N−n)個のクエリだけを満たす検索結果を配置する検索結果配置手段と、で構成され、
前記検索結果配置手段は、内側の検索結果表示領域に対応する検索結果が、その検索結果表示領域に接している外側の検索結果表示領域に対応するクエリのすべてを満たすような検索結果で構成されるように、検索結果を配置することを特徴とする情報検索装置である。
【0010】
請求項2に記載の発明は、ネットワークを介して接続されたクライアント端末から2個のクエリを取得するクエリ取得手段と、
前記2個のクエリの組み合わせにより情報を検索する検索実行手段と、
前記検索実行手段により得られる複数通りの検索結果を表示するための検索結果画面を生成するGUI生成手段と、
前記検索結果画面を前記クライアント端末に提示する検索結果提示手段と、を備え、
前記GUI生成手段は、
2個の同心円により形成される円環を、径方向に向いた2本の境界線により2分割して2個の円弧帯を形成し、この円弧帯と中心円を検索結果表示領域とする表示領域形成手段と、
前記中心円に前記2個のクエリのすべてを満たす検索結果を配置するとともに、前記円弧帯のそれぞれに、前記2個のクエリのうちの1個のクエリだけを満たす検索結果を配置する検索結果配置手段と、で構成されていることを特徴とする情報検索装置である。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の情報検索装置において、前記検索結果配置手段は、前記クライアント端末におけるページ送り操作に基づいて、それぞれの検索結果表示領域に配置する検索結果を変更することを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の情報検索装置いおいて、前記表示領域形成手段は、前記クライアント端末によって指定された検索式に対応する検索結果表示領域を、他の検索結果表示領域とは異なる表示態様とすることを特徴とする。
【0013】
請求項5に記載の発明は、ネットワークを介して接続されたクライアント端末からN個(Nは3以上の整数)のクエリによる検索要求がなされたときの検索結果提示方法であって、
N個の同心円を描画するステップと、
N個の同心円により形成される(N−1)個の円環をそれぞれ周方向にN分割する境界線を、他の円環に跨らないように描画し、N・(N−1)個の円弧帯を形成するステップと、
中心円に前記N個のクエリのすべてを満たす検索結果を配置するステップと、
中心円からn(0<n<N)番目の円環を構成する円弧帯のそれぞれに、内側の検索結果表示領域に対応するクエリが、その検索結果表示領域に接している外側の検索結果表示領域に対応するクエリで構成されるように、前記N個のクエリのうちの異なる(N−n)個のクエリだけを満たす検索結果を配置するステップと、
を含むことを特徴とする。
【0014】
請求項6に記載の発明は、ネットワークを介して接続されたクライアント端末から2個のクエリによる検索要求がなされたときの検索結果提示方法であって、
2個の同心円を描画するステップと、
2個の同心円により形成される円環を周方向に2分割する境界線を描画し、2個の円弧帯を形成するステップと、
前記中心円に前記2個のクエリのすべてを満たす検索結果を配置するステップと、
前記円弧帯のそれぞれに、前記2個のクエリのうちの1個のクエリだけを満たす検索結果を配置するステップと、
を含むことを特徴とする。
【0015】
請求項7に記載の発明は、コンピュータに、
N個(Nは3以上の整数)の同心円を描画するステップと、
N個の同心円により形成される(N−1)個の円環をそれぞれ周方向にN分割する境界線を、他の円環に跨らないように描画し、N・(N−1)個の円弧帯を形成するステップと、
中心円に前記N個のクエリのすべてを満たす検索結果を配置するステップと、
中心円からn(0<n<N)番目の円環を構成する円弧帯のそれぞれに、内側の検索結果表示領域に対応するクエリが、その検索結果表示領域に接している外側の検索結果表示領域に対応するクエリで構成されるように、前記N個のクエリのうちの異なる(N−n)個のクエリだけを満たす検索結果を配置するステップと、
を実現させるためのプログラムである。
【0016】
請求項8に記載の発明は、コンピュータに、
2個の同心円を描画するステップと、
2個の同心円により形成される円環を周方向に2分割する境界線を描画し、2個の円弧帯を形成するステップと、
前記中心円に前記2個のクエリのすべてを満たす検索結果を配置するステップと、
前記円弧帯のそれぞれに、前記2個のクエリのうちの1個のクエリだけを満たす検索結果を配置するステップと、
を実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、複数のクエリによる検索が行われたときに、これらの組み合わせからなる1つの検索式を満たす検索結果だけでなく、個々のクエリによる検索結果及び一部のクエリの組み合わせによる検索結果を一画面に極めて視認しやすく表示することができるので、ユーザにとって利便性に優れたGUIを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る情報検索装置を適用したネットワーク構成について示す概略図である。本実施形態では、検索サーバ1が本発明に係る情報検索装置を構成する。
図1に示すように、検索サーバ1には、パーソナルコンピュータ2aや携帯端末2b等のクライアント端末2が通信ネットワークNを介して接続され、互いにデータ通信可能となっている。通信ネットワークNは、インターネットや電気通信事業者等の電話回線網、携帯電話通信網等である。
【0019】
図1において、検索サーバ1はクライアント端末2に対して検索サービスを提供する。具体的には、クライアント端末2において、ユーザにより検索キーワードとしてあるクエリが指定され検索要求がなされると、検索サーバ1は指定されたクエリに適合する検索結果(例えば、ウェブページ)をクライアント端末2に提示する。
すなわち、本実施形態における検索サーバ1は、通信ネットワークNを介して接続されたクライアント端末2からの検索要求に応答して情報検索を行う情報検索装置を構成する。
【0020】
図2は、検索サーバ1のハードウェア構成の概略を示すブロック図である。
図2に示すように、検索サーバ1は、制御部11、記憶部(補助記憶)12、入出力部13、通信部14、検索データベース15等を備えている。各ブロックはバスライン16により電気的に接続されている。
【0021】
制御部11は、演算/制御装置としてのCPU(Central Processing Unit)111、主記憶装置としてのRAM(Random Access Memory)112及びROM(Read Only Memory)113で構成される。
ROM113には、BIOS(Basic Input Output System)と呼ばれるプログラムや基本的な設定データが記憶されている。RAM112には、記憶部12から読み出されたOSや各種アプリケーションなどのプログラムが展開される。
CPU111は、RAM112に展開されたプログラムに従って各種処理を実行し、各ブロックを制御する。
【0022】
記憶部12は、例えばハードディスク等で構成され、OS、各種アプリケーションプログラム(例えば、サーバ用プログラムやウェブアプリケーションプログラム)及び各種データ等が記憶されている。
【0023】
入出力部13は、検索サーバ1の管理者が利用するためのユーザインターフェースを構成する。
通信部14は、TCP/IP等の通信プロトコルに従って処理を行い、通信ネットワークNを介してクライアント端末2とデータの送受信を行う。
【0024】
検索データベース15は、キーワードによる検索要求に応答して情報(ウェブページ)を検索するときに参照されるもので、キーワードに対して、このキーワードに適合する複数のウェブページが登録されている。例えば、データ収集プログラムがインターネット上を巡回してウェブページを自動収集し、収集したウェブページを検索データベース15に登録する。
【0025】
図4は、検索データベース15のデータ構成の一例を示す説明図である。
図4に示すように、検索データベース15は、インデックス部IDXとデータベース部DBで構成されている。
【0026】
インデックス部IDXには、検索キーとなるキーワードごとにウェブIDが登録されている。図4(a)では、例えば、キーワード「YAH」に対してウェブID“#01,#02,#11・・”が登録され、キーワード「XYZ」に対してウェブID“#21,#03,#211・・”が登録されていることを示している。
【0027】
データベース部DBには、ウェブIDごとに、例えば、ウェブページのタイトル、URL、説明(本文の抜粋)などが登録されている。なお、データベース部DBに含まれるデータはこれに限定されず、検索結果としてクライアント端末2に対して提示する内容(例えば、画像等)が適宜登録されている。図4(b)では、例えば、ウェブID“#01”の内容として、タイトル“YAH!Japan”、URL“www.yah.co.jp”、“最大級のポータルサイト!・・・”という説明が登録されていることを示している。
【0028】
検索サーバ1は上述した構成を備えている。検索サーバ1のCPU111は、サーバ用ソフトウェアを実行することにより、クライアント端末2で起動されたウェブブラウザからの検索要求に応答してウェブページの検索を実行する。
ここで、クライアント端末2からN個(Nは2以上の整数)のクエリによる検索要求がなされたときには、N個のクエリの組み合わせによりウェブページを検索する。つまり、N個のクエリの一部(1個を含む)又は全部を組み合わせて生成されるAND検索、OR検索、NOT検索の検索式による検索を行う。
そして、これらのクエリの組み合わせにより得られた検索結果を利用して、複数通りの検索結果を表示するための検索結果画面を生成し、クライアント端末2に提示する。
【0029】
図3は、クライアント端末2のハードウェア構成の概略を示すブロック図である。
図3に示すように、クライアント端末2は、制御部21、記憶部22、入力部23、表示部24、通信部25等を備えている。各部はバスライン26により電気的に接続されている。
【0030】
制御部21の構成は検索サーバ1の制御部11の構成と同様である。
記憶部22は、例えばハードディスクで構成され、OS、各種アプリケーションプログラム(例えば、ウェブブラウザプログラム)、及び各種データ等を記憶する。
入力部23は、例えば、キーボード及びマウスで構成され、ユーザが情報を入力する際に使用される。入力部23により、例えば、検索サーバ1に対して検索要求を行うときのクエリの入力が行われる。
表示部24は、例えば、液晶ディスプレイ等で構成され、制御部21からの表示制御指令に基づいて所定の画面を表示する。表示部24には、例えば、ウェブブラウザのGUI(Graphical User Interface)が表示される。
通信部25は、TCP/IP等の通信プロトコルに従って処理を行い、通信ネットワークNを介して検索サーバ1とデータの送受信を行う。
【0031】
クライアント端末2のCPU211は、例えば、起動したウェブブラウザ上において、ユーザにより検索サービスへのアクセス操作(例えば、URLの入力)が行われると、検索サーバ1に対して検索サービスの利用要求を送信する。すると、検索サーバ1から検索サービス画面のHTMLファイルが送信されるので、これを解析して、ウェブブラウザ上に検索サービス画面を表示する(図5参照)。
【0032】
図5に示すように、検索サービス画面には、クエリとして複数の検索キーワードを入力する検索窓SW1,SW2,SW3,・・と、入力した検索キーワードによる検索を要求するための検索ボタンSBが配置されている。また、検索サービス画面のHTMLファイルには、ユーザ操作に基づいて検索サーバ1に自動的に検索要求を送信するための制御プログラムが埋め込まれている。この検索サービス画面において、ユーザがクエリを入力して検索要求を行うと、検索サーバ1において所定の検索処理が実行される。
【0033】
図6は、検索サーバ1における検索処理の一例について示すフローチャートである。この検索処理は、検索サーバ1のCPU111が所定のプログラムを実行することにより実現される。図6に示す検索処理は、例えば、クライアント端末2のウェブブラウザ上に表示された検索サービス画面(図5参照)において、検索要求操作が行われたときに開始される。
【0034】
ステップS101では、クライアント端末2からの検索要求を受信する。この検索要求には、N個の検索キーワードが含まれる。図5では、検索窓SW1に「犬」、検索窓SW2に「猫」と入力されているので、検索要求にはこれら2個の検索キーワードが含まれることとなる。
ステップS102では、検索データベース15を参照して、ネットワーク上で公開されているウェブページを検索する。このとき、検索要求に含まれるN個のクエリを組み合わせ、それぞれの組み合わせによりウェブページを検索する。
【0035】
例えば、2つのクエリa,bによる検索要求が行われると、これらの組み合わせである検索式a∩b,a∩b,a∩bによる検索が行われる。つまり、(i)クエリaだけを満たす検索、(ii)クエリbだけを満たす検索、(iii)クエリa,bを満たす検索である。(i)と(iii)の検索結果を加算するとクエリaを満たす検索(クエリbを満たすかは不問)となり、(ii)と(iii)の検索結果を加算するとクエリbを満たす検索(クエリaを満たすかは不問)となる。
このように、検索結果を加算(又は減算)することで、2つのクエリa,bの組み合わせによる検索結果を得ることができる検索式であれば、他のパターンの検索式を利用することもできる。
【0036】
ステップS103では、ステップS104により得られた検索結果に基づいて検索結果画面(GUI)を生成する。このGUI生成処理は、図7に示すフローチャートに従って行われる。
まず、図7のステップS111において、クエリの個数Nを取得する。なお、この例ではこの時点で検索キーワードの個数を取得しているが、図6のステップS101の時点で取得しておいてもよい。
ステップS112では、N個の同心円を描画する。このN個の同心円により(N−1)個の円環が形成される。
ステップS113では、(N−1)個の円環をそれぞれ周方向にN分割する境界線を描画し、N・(N−1)個の円弧帯を形成する。特に、N≧3の場合は、他の円環に跨らないように境界線が描画される。このN・(N−1)個の円弧帯と中心円が検索結果表示領域となる。
【0037】
ステップS114では、形成された検索結果表示領域に検索結果を配置する。このとき、中心円にはN個のクエリのすべてを満たす検索結果を配置する。また、中心円からn(0<n<N)番目の円環を構成する円弧帯のそれぞれには、N個のクエリのうち異なる(N−n)個のクエリだけを満たす検索結果を配置する。ここで、各検索結果表示領域に配置する検索結果は、図6のステップS102において取得されている。
【0038】
また、内側の検索結果表示領域に対応するクエリが、その検索結果表示領域に接している外側の検索結果表示領域に対応するクエリのすべてを満たすようなクエリで構成されるように、検索結果を配置する。
これにより、内外の検索結果表示領域に配置される検索結果は互いに関連するものとなるので、検索結果間の関係を直感的に容易に把握することができる。
【0039】
上述したGUI生成処理により検索結果画面を生成する。
そして、図6のステップS104において、クライアント端末2に対して、検索結果画面のHTMLファイルを送信する。クライアント端末2では、ウェブブラウザによりHTMLファイルが解析され、表示部24に検索結果画面が表示される。
【0040】
図8は、GUI生成処理において形成される検索結果表示領域の一例について示す説明図である。図8には、N=2(クエリa,b)の場合について示している。
図8に示すように、N=2の場合、2個の同心円C1,C2により1(=2−1)個の円環が形成される。そして、この1個の円環が境界線B1により周方向に2分割されて2(=2・(2−1))個の円弧帯A11,A12が形成される。この2個の円弧帯A11,A12と中心円A0が検索結果表示領域となる。
【0041】
図8において、中心円A0にはクエリa,bをすべて満たす検索結果、すなわち検索式a∩bによる検索結果が配置される。
中心円から1番目の円環を構成する一方の円弧帯A11には、2個のクエリa,bのうちの一方(図8(a)ではクエリa)だけを満たす検索結果、すなわち検索式a∩bによる検索結果が配置される。また、他方の円弧帯A12には、2個のクエリa,bのうちの他方(図8(a)ではクエリb)だけを満たす検索結果、すなわち検索式a∩bによる検索結果が配置される。
つまり、中心円A0(内側の検索結果表示領域)に対応する検索式a∩bによる検索結果は、その検索結果表示領域に接している円弧帯A11,A12(外側の検索結果表示領域)に対応するクエリのすべてを満たすような検索結果で構成されている。
なお、図8においてNOT検索に係るクエリについては省略している。例えば、検索式“a∩b”による検索結果は単に“a”と表している。後述する図9、図10においても同様とする。
【0042】
図9は、GUI生成処理において形成される検索結果表示領域の他の一例について示す説明図である。図9には、N=3(クエリa,b,c)の場合について示している。
図9に示すように、N=3の場合、3個の同心円C1〜C3により2(=3−1)個の円環が形成される。そして、この2個の円環がそれぞれ境界線B1,B2により周方向に3分割されて6(=(3×(3−1))個の円弧帯A11〜A13,A21〜A23が形成される。この6個の円弧帯A11〜A13,A21〜A23と中心円A0が検索結果表示領域となる。
【0043】
ここで、円弧帯A11〜A13,A21〜A23は、それぞれ2つの円弧帯に外接又は内接するように境界線B1,B2が設けられる。具体的には、円弧帯A21が内側の円弧帯A11,A12に接するように境界線B2が設けられ、円弧帯A22が内側の円弧帯A12,A13に接するように境界線B2が設けられ、円弧帯A23が内側の円弧帯A13,A11に接するように境界線B2が設けられている。内側の円弧帯A11〜A13を形成する境界線B1は、各円弧帯が外側の2つの円弧帯に接するように、すなわち外側の円環に跨らないように設けられていることになる。
【0044】
図9において、中心円A0にはクエリa,b,cをすべて満たす検索結果、すなわち検索式a∩b∩cによる検索結果が配置される。
中心円から1番目の円環を構成する円弧帯A11には、3個のクエリa,b,cのうち2(=3−1)個のクエリa,bだけを満たす検索結果、すなわち検索式a∩b∩cによる検索結果が配置される。同様に、円弧帯A12にはクエリb,cだけを満たす検索結果が配置され、円弧帯A13にはクエリc,aだけを満たす検索結果が配置される。
つまり、中心円A0(内側の検索結果表示領域)に対応する検索式a∩b∩cによる検索結果は、その検索結果表示領域に接している円弧帯A11〜A13(外側の検索結果表示領域)に対応するクエリのすべてを満たすような検索結果で構成されている。
【0045】
図9において、中心円から2番目の円環を構成する円弧帯A21には、3個のクエリa,b,cのうち1(=3−2)個のクエリbだけを満たす検索結果、すなわちクエリa∩b∩cによる検索結果が配置される。同様に、円弧帯A22にはクエリcだけを満たす検索結果が配置され、円弧帯A23にはクエリaだけを満たす検索結果が配置される。
つまり、円弧帯A11(内側の検索結果表示領域)に対応するクエリa∩bによる検索結果は、その検索結果表示領域に接している円弧帯A21,A23(外側の検索結果表示領域)に対応するクエリのすべてを満たすような検索結果で構成されている。円弧帯A12,A13についても同様のことがいえる。
【0046】
図10は、GUI生成処理において形成される検索結果表示領域の他の一例について示す説明図である。図10には、N=4(クエリa,b,c,d)の場合について示している。
図10に示すように、N=4の場合、4個の同心円C1〜C4により3(=4−1)個の円環が形成される。そして、この3個の円環がそれぞれ境界線B1〜B3により周方向に4分割されて12(=(4×(4−1))個の円弧帯A11〜A14,A21〜A24,A31〜A34が形成される。この12個の円弧帯A11〜A14,A21〜A24,A31〜A34と中心円A0が検索結果表示領域となる。
N=3の場合(図9参照)で説明したのと同様に、円弧帯A11〜A14,A21〜A24,A31〜A34は、それぞれ2つの円弧帯に外接又は内接するように境界線B1〜B3が設けられている。すなわち、境界線B1〜B3は、他の円環に跨らないように設けられている。
【0047】
図10において、中心円A0にはクエリa,b,c,dをすべて満たす検索結果、すなわちクエリa∩b∩c∩dによる検索結果が配置される。
中心円から1番目の円環を構成する円弧帯A11には、4個のクエリa,b,c,dのうち3(=4−1)個のクエリa,b,cだけを満たす検索結果、すなわち検索式a∩b∩c∩dによる検索結果が配置される。同様に、円弧帯A12にはクエリb,c,dだけを満たす検索結果が配置され、円弧帯A13にはクエリc,d,aだけを満たす検索結果が配置され、円弧帯A14にはクエリd,a,bだけを満たす検索結果が配置される。
つまり、中心円A0(内側の検索結果表示領域)に対応する検索式a∩b∩c∩dによる検索結果は、その検索結果表示領域に接している円弧帯A11〜A14(外側の検索結果表示領域)に対応するクエリのすべてを満たすような検索結果で構成されている。
【0048】
図10において、中心円から2番目の円環を構成する円弧帯A21には、4個のクエリa,b,c,dのうち2(=4−2)個のクエリa,bだけを満たす検索結果、すなわち検索式a∩b∩c∩dによる検索結果が配置される。同様に、円弧帯A22にはクエリb,cだけを満たす検索結果が配置され、円弧帯A23にはクエリc,dだけを満たす検索結果が配置され、円弧帯A24にはクエリd,aだけを満たす検索結果が配置される。
つまり、円弧帯A11(内側の検索結果表示領域)に対応する検索式a∩b∩c∩dによる検索結果は、その検索結果表示領域に接している円弧帯A21,A22(外側の検索結果表示領域)に対応するクエリのすべてを満たすような検索結果で構成されている。円弧帯A12〜A14についても同様のことがいえる。
【0049】
図10において、中心円から3番目の円環を構成する円弧帯A31には、4個のクエリa,b,c,dのうち1(=4−3)個のクエリaだけを満たす検索結果、すなわちクエリa∩b∩c∩dによる検索結果が配置される。同様に、円弧帯A32にはクエリbだけを満たす検索結果が配置され、円弧帯A33にはクエリcだけを満たす検索結果が配置され、円弧帯A34にはクエリdだけを満たす検索結果が配置される。
つまり、円弧帯A21(内側の検索結果表示領域)に対応する検索式a∩b∩c∩dによる検索結果は、その検索結果表示領域に接している円弧帯A31,A32(外側の検索結果表示領域)に対応するクエリのすべてを満たすような検索結果で構成されている。円弧帯A22〜A24についても同様のことがいえる。
【0050】
図11は、検索結果画面の具体例を示す説明図である。
図11には、「犬」、「猫」という2つのクエリ(検索キーワード)による画像検索が行われたときの検索結果画面について示している。したがって、図11では、クエリを満たす画像が検索結果として表示されている。
【0051】
「犬」、「猫」という2つのクエリによる画像検索が行われると、図11に示すように、中心円にはクエリ「犬」、「猫」の両方を満たす検索結果、すなわち犬と猫の両方が被写体となっている画像が表示される。
また、一方の円弧帯(図11では右側の円弧帯)には、クエリ「犬」だけを満たす検索結果、すなわち犬だけが被写体となっている画像が表示される。他方の円弧帯(図11では左側の円弧帯)には、クエリ「猫」だけを満たす検索結果、すなわち猫だけが被写体となっている画像が表示される。
【0052】
中心円の“6/11”は11ページある検索結果のうちの6ページ目を表示していることを示している。同様に、右円弧帯の“3/31”は31ページある検索結果のうちの3ページ目を表示しており、左円弧帯の“15/25”は25ページある検索結果のうちの15ページ目を表示していることを示している。
各検索結果表示領域に表示されるページは、ページ送りボタンPBによって遷移されるようになっている。これにより、検索結果が多数ある場合でも、限られた表示領域に視認可能に検索結果を表示することができる。
【0053】
上述したように、情報検索装置としての検索サーバ1は、ネットワークを介して接続されたクライアント端末2からN個(Nは2以上の整数)のクエリを取得するクエリ取得手段(図6のステップS101)と、N個のクエリの組み合わせにより情報を検索する検索実行手段(図6のステップS102)と、検索実行手段により得られる複数通りの検索結果を表示するための検索結果画面を生成するGUI生成手段(図6のステップS103,図7)と、検索結果画面をクライアント端末2に提示する検索結果提示手段(図6のステップS104)と、を備える。
【0054】
N≧3のとき、GUI生成手段は、N個の同心円により形成される(N−1)個の円環のぞれぞれを、他の円環に跨らない径方向に向いたN本の境界線によりN分割してN・(N−1)個の円弧帯を形成し、この円弧帯と中心円を検索結果表示領域とする表示領域形成手段(図7のステップS112,S113)と、中心円にN個のクエリのすべてを満たす検索結果を配置するとともに、中心円からn(0<n<N)番目の円環を構成する円弧帯のそれぞれに、N個のクエリのうちの異なる(N−n)個のクエリだけを満たす検索結果を配置する検索結果配置手段(図7のステップS114)と、で構成されている。
また、内側の検索結果表示領域に対応する検索結果は、その検索結果表示領域に接している外側の検索結果表示領域に対応するクエリのすべてを満たすような検索結果で構成されている(図8〜図10参照)。
【0055】
また、N=2のとき、GUI生成手段は、2個の同心円により形成される円環を、径方向に向いた2本の境界線により2分割して2個の円弧帯を形成し、この円弧帯と中心円を検索結果表示領域とする表示領域形成手段(図7のステップS112,S113)と、中心円に2個のクエリのすべてを満たす検索結果を配置するとともに、円弧帯のそれぞれに、2個のクエリのうちの1個のクエリだけを満たす検索結果を配置する検索結果配置手段(図7のステップS114)と、で構成されている。
【0056】
本実施形態の検索サーバ1によれば、複数のクエリによる検索が行われたときに、複数のクエリからなる1つの検索式(例えば、すべてのクエリによるAND検索)を満たす検索結果だけでなく、個々のクエリによる検索結果及び一部のクエリの組み合わせによる検索結果を上述の通りのGUIにより一画面に表示することができるので、ユーザにとって利便性に優れた極めて視認性のよいGUIを提供することができる。
【0057】
表1に、図8に示すGUIから知得しうる検索結果の一例を示す。ユーザは、中心円A0に表示されている情報からすべてのクエリを満たす検索結果を知得できるとともに、中心円A0の周囲に配置された円弧帯A11〜A13,A21〜A23に表示されている情報から一部のクエリを満たす検索結果を知得することができる。
すなわち、従来の検索サービスでは、3つのクエリa,b,cが与えられた場合、これらを組み合わせた1通りの検索式による検索結果しか得られなかったが、本発明によれば、表1に示すように、15通り以上の検索結果を知得することが可能となる。
したがって、検索操作に係る負担が格段に軽減される。また、複数のクエリを組み合わせた検索式による検索結果が一画面に表示されるので、それらの関係を直感的に把握することができる。
【0058】
【表1】

【0059】
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
上述したように、本発明に係る情報検索装置によれば、複数のクエリが指定されたときに、これらの組み合わせにより得られる複数通りの検索結果を1つの検索結果画面で提示することができる。
そこで、検索結果画面において、複数のクエリを組み合わせてなる複数通りの検索式(例えば、3つのクエリによる検索の場合、表1に示す検索式)を提示し、クライアント端末2によって指定された検索式に対応する検索結果表示領域を、他の検索結果表示領域とは異なる表示態様としてもよい。例えば、該当する検索結果表示領域の配色を他の検索結果表示領域の配色と異ならせたり、点滅させたりすることが考えられる。これにより、ユーザが知得したい検索結果が強調表示されるので、GUIとしての利便性がさらに向上する。
【0060】
なお、N≧4のときは、表示させたいクエリの組合せが存在しない場合が考えられる。例えば、図10において、クエリa,cだけを満たす検索結果(a∩b∩c∩d)やクエリb,dだけを満たす検索結果(a−∩b∩c−∩d)は表示されない。
このような場合、クエリの順序を入れ替える(例えば、図10においてクエリbとクエリcを入れ替える)ことで対応することができる。検索結果画面において、クライアント端末2によってクエリ順序を指定するためのGUIを提示するようにすれば、ユーザは所望のクエリ組合せによる検索結果を容易に知得できるようになる。
【0061】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明に係る情報検索装置を適用したネットワーク構成について示す概略図である。
【図2】検索サーバのハードウェア構成の概略を示すブロック図である。
【図3】クライアント端末のハードウェア構成の概略を示すブロック図である。
【図4】検索データベースのデータ構成の一例を示す説明図である。
【図5】クライアント端末に表示される検索サービス画面の一例である。
【図6】検索サーバにおける検索処理の一例について示すフローチャートである。
【図7】GUI生成処理の一例について示すフローチャートである。
【図8】GUI生成処理において形成される検索結果表示領域の一例(N=2)について示す説明図である。
【図9】GUI生成処理において形成される検索結果表示領域の他の一例(N=3)について示す説明図である。
【図10】GUI生成処理において形成される検索結果表示領域の他の一例(N=4)について示す説明図である。
【図11】検索結果画面の具体例を示す説明図である。
【図12】3つのクエリが指定されたときの検索結果の関係を示すベン図である。
【符号の説明】
【0063】
1 検索サーバ(情報検索装置)
2 クライアント端末
N 通信ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して接続されたクライアント端末からN個(Nは3以上の整数)のクエリを取得するクエリ取得手段と、
前記N個のクエリの組み合わせにより情報を検索する検索実行手段と、
前記検索実行手段により得られる複数通りの検索結果を表示するための検索結果画面を生成するGUI生成手段と、
前記検索結果画面を前記クライアント端末に提示する検索結果提示手段と、を備え、
前記GUI生成手段は、
N個の同心円により形成される(N−1)個の円環のそれぞれを、他の円環に跨らない径方向に向いたN本の境界線によりN分割して、N・(N−1)個の円弧帯を形成し、この円弧帯と中心円を検索結果表示領域とする表示領域形成手段と、
前記中心円に前記N個のクエリのすべてを満たす検索結果を配置するとともに、中心円からn(0<n<N)番目の円環を構成する円弧帯のそれぞれに、前記N個のクエリのうちの異なる(N−n)個のクエリだけを満たす検索結果を配置する検索結果配置手段と、で構成され、
前記検索結果配置手段は、内側の検索結果表示領域に対応する検索結果が、その検索結果表示領域に接している外側の検索結果表示領域に対応するクエリのすべてを満たすような検索結果で構成されるように、検索結果を配置することを特徴とする情報検索装置。
【請求項2】
ネットワークを介して接続されたクライアント端末から2個のクエリを取得するクエリ取得手段と、
前記2個のクエリの組み合わせにより情報を検索する検索実行手段と、
前記検索実行手段により得られる複数通りの検索結果を表示するための検索結果画面を生成するGUI生成手段と、
前記検索結果画面を前記クライアント端末に提示する検索結果提示手段と、を備え、
前記GUI生成手段は、
2個の同心円により形成される円環を、径方向に向いた2本の境界線により2分割して2個の円弧帯を形成し、この円弧帯と中心円を検索結果表示領域とする表示領域形成手段と、
前記中心円に前記2個のクエリのすべてを満たす検索結果を配置するとともに、前記円弧帯のそれぞれに、前記2個のクエリのうちの1個のクエリだけを満たす検索結果を配置する検索結果配置手段と、で構成されていることを特徴とする情報検索装置。
【請求項3】
前記検索結果配置手段は、前記クライアント端末におけるページ送り操作に基づいて、それぞれの検索結果表示領域に配置する検索結果を変更することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報検索装置。
【請求項4】
前記表示領域形成手段は、前記クライアント端末によって指定された検索式に対応する検索結果表示領域を、他の検索結果表示領域とは異なる表示態様とすることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の情報検索装置。
【請求項5】
ネットワークを介して接続されたクライアント端末からN個(Nは3以上の整数)のクエリによる検索要求がなされたときの検索結果提示方法であって、
N個の同心円を描画するステップと、
N個の同心円により形成される(N−1)個の円環をそれぞれ周方向にN分割する境界線を、他の円環に跨らないように描画し、N・(N−1)個の円弧帯を形成するステップと、
中心円に前記N個のクエリのすべてを満たす検索結果を配置するステップと、
中心円からn(0<n<N)番目の円環を構成する円弧帯のそれぞれに、内側の検索結果表示領域に対応するクエリが、その検索結果表示領域に接している外側の検索結果表示領域に対応するクエリで構成されるように、前記N個のクエリのうちの異なる(N−n)個のクエリだけを満たす検索結果を配置するステップと、
を含むことを特徴とする検索結果提示方法。
【請求項6】
ネットワークを介して接続されたクライアント端末から2個のクエリによる検索要求がなされたときの検索結果提示方法であって、
2個の同心円を描画するステップと、
2個の同心円により形成される円環を周方向に2分割する境界線を描画し、2個の円弧帯を形成するステップと、
前記中心円に前記2個のクエリのすべてを満たす検索結果を配置するステップと、
前記円弧帯のそれぞれに、前記2個のクエリのうちの1個のクエリだけを満たす検索結果を配置するステップと、
を含むことを特徴とする検索結果提示方法。
【請求項7】
コンピュータに、
N個(Nは3以上の整数)の同心円を描画するステップと、
N個の同心円により形成される(N−1)個の円環をそれぞれ周方向にN分割する境界線を、他の円環に跨らないように描画し、N・(N−1)個の円弧帯を形成するステップと、
中心円に前記N個のクエリのすべてを満たす検索結果を配置するステップと、
中心円からn(0<n<N)番目の円環を構成する円弧帯のそれぞれに、内側の検索結果表示領域に対応するクエリが、その検索結果表示領域に接している外側の検索結果表示領域に対応するクエリで構成されるように、前記N個のクエリのうちの異なる(N−n)個のクエリだけを満たす検索結果を配置するステップと、
を実現させるためのプログラム。
【請求項8】
コンピュータに、
2個の同心円を描画するステップと、
2個の同心円により形成される円環を周方向に2分割する境界線を描画し、2個の円弧帯を形成するステップと、
前記中心円に前記2個のクエリのすべてを満たす検索結果を配置するステップと、
前記円弧帯のそれぞれに、前記2個のクエリのうちの1個のクエリだけを満たす検索結果を配置するステップと、
を実現させるためのプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2010−129022(P2010−129022A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−305899(P2008−305899)
【出願日】平成20年12月1日(2008.12.1)
【出願人】(500257300)ヤフー株式会社 (1,128)
【Fターム(参考)】