説明

情報符号化装置、情報復号化装置ならびにその方法及びプログラム

少ない画素で多くの情報を表現することができる情報符号化装置、情報復号化装置ならびにその方法及びプログラムを提供する。入力される情報ビットを、m(mは自然数)掛けるn(nは自然数)画素からなる2次元画像のブロックとして符号化する。具体的には、情報ビットを示す画素を、m掛けるn画素の符号ブロックのうち、(m−o)掛ける(n−p)画素の領域である符号部(o、pは、0<o<m、0<p<nを満たす自然数)に配置し、m掛けるn画素の符号ブロックのうち、他の画素の領域であるガイド部には情報ビットを示す画素を配置しない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、光学的な情報記録および再生に利用される情報符号化装置、情報復号化装置ならびにその方法及びプログラムに関する。
本願は、2003年4月8日に出願された特願2003−104048号に対し優先権を主張し、その内容をここに援用する。
【背景技術】
従来、ホログラフィックメモリなどの記録媒体への情報記録においては、まず記録すべき情報を2次元画像に符号化し、この2次元画像の符号化情報をレーザ光などを信号光や参照光として、記録媒体(記録材料)に記録する。
そして、レーザ光などを再生光として撮像素子が得た2次元的な画像が復号化等されて元の情報に再生される。
このように情報を2次元的に表現する方法として、4掛ける4画素で2ビットの情報を表現する情報符号化方法がある(特開2002−366014号公報(以下、特許文献1という)を参照)。また、検出した画像を元の画像サイズに補正する歪み補正方法がある(特開2003−78746号公報(以下、特許文献2という)を参照)。
これらの文献にも記載されているように、通常、情報は黒と白からなる2値画像で記録されることが多い。また、記録された情報の再生は、CCD(Charged Coupled Device)カメラなどの撮像素子で画像を取り込み、記録されている情報を読み出すことで行われる。
このように情報を2次元画像で表現する時、2次元画像を黒と白からなる2値画像で表現する場合、ある大きさの2次元画像で表現できる情報量は、最大でその画像の画素数ビットになる。
しかしながら、再生時にはCCDカメラなどの撮像素子によって画像を取り込むので、CCDカメラの画素と記録画像の画素がずれることにより、情報をうまく読み出せないことがあり、実際にはCCDカメラの1画素で情報1ビットを表現することは難しい。
例えば、記録画像において白、黒、白、黒と画素が並んでいる場合、ちょうど0.5画素だけずれた状態でCCDカメラによってその画像を取り込むと、白と黒の中間に位置するCCD画素では白と黒の中間色である灰色になってしまい、灰色、灰色、灰色と並び、元の情報が取り出せなくなる。すなわち、意味のある情報が撮像素子の画素ピッチで並んでいる場合は、位置ずれ等の影響で読み出すことが難しくなる。
また、この問題を解決する方法として、特許文献1では4掛ける4画素で2ビットの情報を表現する符号化方法を提案している。しかし、この方法では16画素で2ビットを表現しているので、符号化率は8分の1と記録できる情報量が少なくなるという問題がある。
【発明の開示】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、少ない画素で多くの情報を表現することができる情報符号化装置、情報復号化装置ならびにその方法及びプログラムを提供することにある。
この発明は上記の課題を解決すべくなされたもので、本発明の情報符号化装置は、入力される情報ビットを、m(mは自然数)掛けるn(nは自然数)画素からなる2次元画像のブロックとして符号化する符号ブロック化手段を具備し、前記符号ブロック化手段は、前記情報ビットを示す画素を、前記m掛けるn画素の符号ブロックのうち、(m−o)掛ける(n−p)画素の領域である符号部(o、pは、0<o<m、0<p<nを満たす自然数)に配置し、前記m掛けるn画素の符号ブロックのうち、他の画素の領域であるガイド部には前記情報ビットを示す画素を配置しない。
また、本発明の情報符号化装置は、入力される情報ビットを、m(mは自然数)掛けるn(nは自然数)画素からなる2次元画像のブロックとして符号化する符号ブロック化手段を具備し、前記符号ブロック化手段は、前記情報ビットを示す画素を、前記m掛けるn画素の符号ブロックのうち、(m−o)掛ける(n−p)画素の領域である符号部(o、pは、0<o<m、0<p<nを満たす自然数)に配置し、前記m掛けるn画素の符号ブロックのうち、他の画素の領域であるガイド部には既定の情報ビットを示す画素を配置する。
また、上記情報符号化装置において、前記符号ブロック化手段は、前記(m−o)掛ける(n−p)画素の領域に配置する前記画素の大きさ及び配置位置を、前記(m−o)掛ける(n−p)画素の領域の大きさに基づいて決定するようにしても良い。
また、本発明の情報復号化装置は、1つの符号ブロックが、情報ビットを示す(m−o)掛ける(n−p)画素(m、nは自然数、o、pは、0<o<m、0<p<nを満たす自然数)が配置される符号部と、該情報ビットを示す画素が配置されないガイド部とを有するm掛けるn画素の領域で構成される2次元画像を撮像した撮像画像の入力を受け、前記撮像画像と理想的な状態の画像との相対的な比較結果に基づいて、符号ブロックのパターンを推定する符号パターン推定手段と、該パターン推定の結果に基づいて、前記入力される撮像画像の情報ビットを復号化するビット列復元手段とを具備する。
また、上記情報復号化装置において、前記2次元画像の画素と前記撮像画像の画素との位置ずれ量を検出する位置ずれ量検出手段と、該検出した位置ずれ量に基づいて、符号パターンに対する符号ブロックの理想的な撮像画像を計算する理想撮像画像算出手段と、前記入力される撮像画像と、前記計算した理想的な撮像画像とを比較して相対値を算出する画像比較手段とをさらに具備し、前記符号パターン推定手段は、該算出した相対値から当該符号ブロックのパターンを推定するようにしても良い。
また、上記情報復号化装置において、前記2次元画像の画素と撮像画像の画素との位置ずれ量を検出する位置ずれ量検出手段と、該検出した位置ずれ量に基づいて、符号パターンに対する符号ブロックの理想的な撮像画像を計算する理想撮像画像算出手段と、該計算した理想的な撮像画像と、前記検出した位置ずれ量に基づいて、符号ブロックの理想的な復元画像を計算する理想復元画像算出手段と、前記検出した位置ずれ量に基づいて、前記撮像画像から前記2次元画像の復元画像を計算する復元画像算出手段と、前記撮像画像から計算した復元画像と、前記符号ブロックから計算した復元画像とを比較して相対値を算出する画像比較手段とをさらに具備し、前記符号パターン推定手段は、該算出した相対値から当該符号ブロックのパターンを推定するようにしても良い。
また、本発明の情報符号化方法は、入力される情報ビットを、m(mは自然数)掛けるn(nは自然数)画素からなる2次元画像のブロックとして符号化する情報符号化方法であって、前記情報ビットを示す画素を、前記m掛けるn画素の符号ブロックのうち、(m−o)掛ける(n−p)画素の領域である符号部(o、pは、0<o<m、0<p<nを満たす自然数)に配置し、前記m掛けるn画素の符号ブロックのうち、他の画素の領域であるガイド部には前記情報ビットを示す画素を配置しない。
また、本発明の情報符号化方法は、入力される情報ビットを、m(mは自然数)掛けるn(nは自然数)画素からなる2次元画像のブロックとして符号化する情報符号化方法であって、前記情報ビットを示す画素を、前記m掛けるn画素の符号ブロックのうち、(m−o)掛ける(n−p)画素の領域である符号部(o、pは、0<o<m、0<p<nを満たす自然数)に配置し、前記m掛けるn画素の符号ブロックのうち、他の画素の領域であるガイド部には既定の情報ビットを示す画素を配置する。
また、上記情報符号化方法において、前記(m−o)掛ける(n−p)画素の領域に配置する前記画素の大きさ及び配置位置を、前記(m−o)掛ける(n−p)画素の領域の大きさに基づいて決定するようにしても良い。
また、本発明の情報復号化方法は、1つの符号ブロックが、情報ビットを示す(m−o)掛ける(n−p)画素(m、nは自然数、o、pは、0<o<m、0<p<nを満たす自然数)が配置される符号部と、該情報ビットを示す画素が配置されないガイド部とを有するm掛けるn画素の領域で構成される2次元画像を撮像した撮像画像の入力を受け、前記撮像画像と理想的な状態の画像との相対的な比較結果に基づいて、符号ブロックのパターンを推定し、該パターン推定の結果に基づいて、前記入力される撮像画像の情報ビットを復号化する。
また、上記情報復号化方法において、前記2次元画像の画素と前記撮像画像の画素との位置ずれ量を検出し、該検出した位置ずれ量に基づいて、符号パターンに対する符号ブロックの理想的な撮像画像を計算し、前記入力される撮像画像と、前記計算した理想的な撮像画像とを比較して相対値を算出し、該算出した相対値から当該符号ブロックのパターンを推定するようにしても良い。
また、上記情報復号化方法において、前記2次元画像の画素と撮像画像の画素との位置ずれ量を検出し、該検出した位置ずれ量に基づいて、符号パターンに対する符号ブロックの理想的な撮像画像を計算し、該計算した理想的な撮像画像と、前記検出した位置ずれ量に基づいて、符号ブロックの理想的な復元画像を計算し、前記検出した位置ずれ量に基づいて、前記撮像画像から前記2次元画像の復元画像を計算し、前記撮像画像から計算した復元画像と、前記符号ブロックから計算した復元画像とを比較して相対値を算出し、該算出した相対値から当該符号ブロックのパターンを推定するようにしても良い。
本発明の情報符号化プログラムは、入力される情報ビットを、m(mは自然数)掛けるn(nは自然数)画素からなる2次元画像のブロックとして符号化する符号化処理をコンピュータに実行させる情報符号化プログラムであって、前記符号化処理において、前記情報ビットを示す画素を、前記m掛けるn画素の符号ブロックのうち、(m−o)掛ける(n−p)画素の領域である符号部(o、pは、0<o<m、0<p<nを満たす自然数)に配置し、前記m掛けるn画素の符号ブロックのうち、他の画素の領域であるガイド部には前記情報ビットを示す画素を配置しない。
また、本発明の情報符号化プログラムは、入力される情報ビットを、m(mは自然数)掛けるn(nは自然数)画素からなる2次元画像のブロックとして符号化する符号化処理をコンピュータに実行させる情報符号化プログラムであって、前記符号化処理において、前記情報ビットを示す画素を、前記m掛けるn画素の符号ブロックのうち、(m−o)掛ける(n−p)画素の領域である符号部(o、pは、0<o<m、0<p<nを満たす自然数)に配置し、前記m掛けるn画素の符号ブロックのうち、他の画素の領域であるガイド部には既定の情報ビットを示す画素を配置する。
前記符号化処理において、前記(m−o)掛ける(n−p)画素の領域に配置する前記画素の大きさ及び配置位置を、前記(m−o)掛ける(n−p)画素の領域の大きさに基づいて決定するようにしても良い。
本発明の情報復号化プログラムは、1つの符号ブロックが、情報ビットを示す(m−o)掛ける(n−p)画素(m、nは自然数、o、pは、0<o<m、0<p<nを満たす自然数)が配置される符号部と、該情報ビットを示す画素が配置されないガイド部とを有するm掛けるn画素の領域で構成される2次元画像を撮像した撮像画像の入力を受け、前記撮像画像と理想的な状態の画像との相対的な比較結果に基づいて、符号ブロックのパターンを推定する処理と、該パターン推定の結果に基づいて、前記入力される撮像画像の情報ビットを復号化する処理とをコンピュータに実行させる。
上記情報符号化プログラムにおいて、前記2次元画像の画素と前記撮像画像の画素との位置ずれ量を検出する処理と、該検出した位置ずれ量に基づいて、符号パターンに対する符号ブロックの理想的な撮像画像を計算する処理と、前記入力される撮像画像と、前記計算した理想的な撮像画像とを比較して相対値を算出する処理と、該算出した相対値から当該符号ブロックのパターンを推定する処理とをさらにコンピュータに実行させても良い。
上記情報符号化プログラムにおいて、前記2次元画像の画素と撮像画像の画素との位置ずれ量を検出する処理と、該検出した位置ずれ量に基づいて、符号パターンに対する符号ブロックの理想的な撮像画像を計算する処理と、該計算した理想的な撮像画像と、前記検出した位置ずれ量に基づいて、符号ブロックの理想的な復元画像を計算する処理と、前記検出した位置ずれ量に基づいて、前記撮像画像から前記2次元画像の復元画像を計算する処理と、前記撮像画像から計算した復元画像と、前記符号ブロックから計算した復元画像とを比較して相対値を算出する処理と、該算出した相対値から当該符号ブロックのパターンを推定する処理とをさらにコンピュータに実行させても良い。
以上説明したように、本発明は、入力される情報ビットを、m(mは自然数)掛けるn(nは自然数)画素からなる2次元画像のブロックとして符号化する際に、情報ビットを示す画素を、m掛けるn画素の符号ブロックのうち、(m−o)掛ける(n−p)画素の領域である符号部(o、pは、0<o<m、0<p<nを満たす自然数)に配置し、m掛けるn画素の符号ブロックのうち、他の画素の領域であるガイド部には情報ビットを示す画素を配置しないので、2次元画像上にどのように符号ブロックを配置しても、符号部が隣り合って配置されることはなく、符号ブロックを確実に分離できる。
また、本発明は、入力される情報ビットを、m(mは自然数)掛けるn(nは自然数)画素からなる2次元画像のブロックとして符号化する際に、情報ビットを示す画素を、m掛けるn画素の符号ブロックのうち、(m−o)掛ける(n−p)画素の領域である符号部(o、pは、0<o<m、0<p<nを満たす自然数)に配置し、m掛けるn画素の符号ブロックのうち、他の画素の領域であるガイド部には既定の情報ビットを示す画素を配置するので、2次元画像上にどのように符号ブロックを配置しても、符号部が隣り合って配置されることはなく、符号ブロックを確実に分離できるとともに、ガイド部に配置されている情報ビットは既知であるため、これに相当する分の補正をかけることで、確実に復号することができる。
また、本発明は、(m−o)掛ける(n−p)画素の領域に配置する画素の大きさ及び配置位置を、(m−o)掛ける(n−p)画素の領域の大きさに基づいて決定するので、2次元画像上にどのように符号ブロックを配置しても、符号部が隣り合って配置されることはなく、符号ブロックを確実に分離できるとともに、ユーザのニーズや記録媒体の性質等に応じて自由度の高い符号化設計ができる。
また、本発明は、1つの符号ブロックが、情報ビットを示す(m−o)掛ける(n−p)画素(m、nは自然数、o、pは、0<o<m、0<p<nを満たす自然数)が配置される符号部と、情報ビットを示す画素が配置されないガイド部とを有するm掛けるn画素の領域で構成される2次元画像を撮像した撮像画像の入力を受けて、撮像画像と理想的な状態の画像との相対的な比較結果に基づいて、符号ブロックのパターンを推定し、該パターン推定の結果に基づいて情報ビットを復号化するので、記録されている符号パターンを推定することができ、高密度で符号化された情報を効率よく復号することができる。
また、本発明は、2次元画像の画素と撮像画像の画素との位置ずれ量を検出し、検出した位置ずれ量に基づいて、符号パターンに対する符号ブロックの理想的な撮像画像を計算し、入力される撮像画像と、計算した理想的な撮像画像を比較して相対値を算出し、算出した相対値から当符号ブロックのパターンを推定するので、記録されている符号パターンを推定することができ、高密度で符号化された情報を効率よく復号することができる。
また、本発明は、2次元画像の画素と撮像画像の画素との位置ずれ量を検出し、検出した位置ずれ量に基づいて、符号パターンに対する符号ブロックの理想的な撮像画像を計算し、計算した理想的な撮像画像と、検出した位置ずれ量に基づいて、符号ブロックの理想的な復元画像を計算し、検出した位置ずれ量に基づいて撮像画像から2次元画像の復元画像を計算し、撮像画像から計算した復元画像と、符号ブロックから計算した復元画像とを比較して相対値を算出し、算出した相対値から当符号ブロックのパターンを推定するので、記録されている符号パターンを推定することができ、高密度で符号化された情報をより効率よく復号することができる。
【図面の簡単な説明】
図1は符号化の流れを説明する図である。
図2A及び図2Bは記録画像の取り込み方法を説明する図である。
図3A及び図3Bは符号化手順を説明する図である。
図4は符号ブロックの構成を説明する図である。
図5A〜図5Eは符号ブロックの分離の方法を説明する図である。
図6A〜図6Dは輝点の大きさと位置を説明する図である。
図7A及び図7Bは復号の流れを説明する図である。
図8A及び図8Bは復号手順を説明する図である。
図9A〜図9Pは符号ブロックを説明する図である。
図10A〜図10Cは撮像素子による撮像を説明する図である。
図11A及び図11Bは復元画像の計算の流れを説明する図である。
図12は理想的な撮像画像の計算を説明する図である。
図13は復元画像の計算を説明する図である。
【発明を実施するための最良の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
まず本発明の基本的な考え方について説明する。
例えば、今、2次元画像において、画素値を0から255の256段階で表現することにする。また画素値0を黒、画素値255を白として表すことにする。
これは、説明のために定義する物であり、数字と白と黒の割り当てに特別な意味はない。
情報を2次元画像に変換する際、情報のデジタルビット列をそのまま画像化することはなく、適当な長さのビット列に区切り、そのビット列毎に符号ブロックに変換し、その符号ブロックを並べて2次元画像にしていく。
その時、符号ブロックを密に配置していくと、符号ブロックのある画素が隣の符号ブロックに影響を及ぼすことがあり、符号ブロックを効率よく分離できなくなってしまう。
そこで、隣り合う符号ブロックの間に決まった画素値を持つ画素を配置し、この問題を解決する。
今、一例として、3掛ける3画素の9画素からなる符号ブロックを考える。この符号ブロックのうち、2掛ける2画素の4画素を実際の情報を記録する符号部とし、残りの5画素をガイド部とする。符号部では、適当な画素値を配置して情報を表現し、ガイド部は、例えば0などの決まった値を画素値とする。なお、一般化して言うと、符号ブロックがm(mは自然数)掛けるn(nは自然数)画素の領域からなるとしたとき、符号部を(m−o)掛ける(n−p)画素の領域(o、pは、0<o<m、0<p<nを満たす自然数)とし、これ以外の領域をガイド部とする。
こうすることにより、3掛ける3画素の符号ブロックがどのように配置されても、かならず符号部と符号部の間には1画素のガイド部が存在し、符号ブロック毎に分離することが可能となる。
また、m=3、n=3、o=1、p=1の場合、符号部は最大で4ビットの情報を表現できるので、符号化率は最大で9分の4となり、前記の情報符号化方法よりも多くの情報を表現できることになる。
また、符号部の画素値の配置は任意であり、記録および再生を行う系に応じて設計可能である。
また、符号ブロックの大きさは任意であり、記録および再生を行う系に応じて設計可能である。
次に、符号パターンに対する符号ブロックの理想的な撮像画像と実際に得られた撮像画像を比較することにより、符号パターンを推定し、前記の符号化された2次元画像を復号する。
復号方法の第1の方法は次の通りである。
まず、撮像素子により2次元画像を撮像し、撮像画像として取り込む。
次に2次元画像と撮像素子の位置ずれ量を検出し、復号の対象となる符号パターンから理想的な撮像画像を計算する。
そして、実際の撮像画像と理想的な撮像画像を比較して、最も近いパターンを符号パターンとして推定する。
復号方法の第2の方法は次の通りである。
第1の方法と同様に撮像画像を取り込む。
次に2次元画像と撮像素子の位置ずれ量を検出する。
次に2次元画像と撮像素子の位置ずれ量と復号の対象となる符号パターンから理想的な撮像画像を計算し、この理想的な撮像画像と位置ずれ量から理想的な復元画像を計算する。
次に、検出した位置ずれ量と撮像画像とに基づいて、2次元画像の復元画像、すなわち実際の復元画像を計算する。
そして、実際の復元画像と理想的な復元画像を比較して、最も近いパターンを符号パターンとして推定する。
ここで、この発明の出願人は、位置ずれの検出方法について、先に、特願2002−247682(特開2003−150898号公報)によって出願を行っており、例えば、当該出願明細書に記載された方法を用いる。すなわち、2次元画像内に予め所定のパターンを記録しておき、復号化時において、このパターンの概略位置を検出し、検出した概略位置と、撮像画像内の領域とパターンとの類似度の分布の重心を算出して、これに基づき、パターンの詳細な位置を検出する。そして、予め記録されているパターンの位置と、復号時に検出されたパターンの詳細な位置とから、2次元画像と撮像素子の位置ずれ量を検出する。
このように、前記の符号部とガイド部からなる符号ブロックを用いると、符号部の周りには必ずガイド部が存在するので、符号部の領城を撮像する撮像素子の画素は、最大で3かける3画素となり、その画素領域内では符号部の画素以外は画素値に影響しない。
従って、対象となる符号パターンと2次元画像と撮像素子の位置ずれ量から、実際の撮像画像と復元画像に対応して、理想的な撮像画像と復元画像が計算でき、これら理想的な撮像画像や復元画像を実際の撮像画像や復元画像と比較することにより、符号パターンを推定することができる。
なお、撮像素子で撮像する2次元画像は、通常何かの媒体から出てくる、あるいは何かの媒質上に書かれているものであり、撮像素子上では歪み等が生じて撮像される場合がある。その場合は、第2の方法を適用して、位置ずれや歪みを考慮して復元画像を計算し、符号パターンの推定を行うことが有効である。
また、歪み等がない場合、あるいは無視できる場合は、計算量が少なくてすむ第1の方法が有効である。
以下、図面を参照して、本発明の情報符号化装置、情報復号化装置及びその方法の一実施形態について説明する。
(実施例1:符号化装置および方法)
本実施形態の符号化装置及びその方法によれば、入力情報、つまり情報ビットを、1つの符号ブロックが情報ビットを示す(m−o)掛ける(n−p)画素(m、nは自然数、o、pは、0<o<m、0<p<nを満たす自然数)が配置される符号部と、情報ビットを示す画素が配置されないガイド部とを有するm掛けるn画素の領域で構成される2次元画像に符号化する。
以下、本実施形態の符号化装置及びその方法について、上述したm、n、o、pの値が、m=3、n=3、o=1、p=1の場合について、図面を参照して説明する。なお、当該設定値はあくまで一例であり、これ以外の場合も、同様の方法により適用可能である。
図1に本実施形態の符号化装置1−2の構成を示す。
本実施形態の符号化装置1−2は、ビット列変換部1−3、ビット列分割部1−4、符号ブロック化部1−5、画像生成部1−6とから構成される。
ビット列変換部1−3は、情報1−1の入力を受けて、ビット列に変換する処理を行う。
ビット列分割部1−4は、ビット列に変換された情報ビットの入力を受けて、当該情報ビットを所定の単位に分割する。
符号ブロック化部1−5は、複数に分割された所定の単位の情報ビットの入力を受けて、この情報ビットを、m(mは自然数)掛けるn(nは自然数)画素からなる2次元画像のブロックとして符号化する。
このとき、符号ブロック化部1−5は、情報ビットを示す画素を、m掛けるn画素の符号ブロックのうち、(m−o)掛ける(n−p)画素の領域(o、pは、0<o<m、0<p<nを満たす自然数)に配置し、m掛けるn画素の符号ブロックのうち、他の画素の領域には情報ビットを示す画素を配置しない。また、m掛けるn画素の符号ブロックのうち、他の画素の領域には既定の情報ビットを示す画素を配置するようにしてもよい。
また、この(m−o)掛ける(n−p)画素の領域に配置する画素の大きさ及び配置位置は、(m−o)掛ける(n−p)画素の領域の大きさに基づいて決定される。
画像生成部1−6は、変換された符号ブロックを2次元の記録すべき画像に変換し出力する。
すなわち、入力された情報1−1は、まずビット列変換部1−3においてビット列に変換される。この変換されたビット列は、ビット列分割部1−4において分割される。この分割されたビット列は符号ブロック化部1−5において符号ブロックに変換される。そして、この変換された符号ブロックは画像生成部1−6において記録すべき画像に変換され、符号化された記録画像1−7として出力される。
以下に具体的な符号化方法を説明していく。
今、記録画像は明るい点(輝点と呼ぶ)で構成されていて、CCDで撮像したときは、輝点が有る部分は白く、輝点が無い部分は黒くなるように、画像が取得されるとする。これは、説明のために定義する物であり、白と黒の割り当てに特別な意味はない。
その様子を図2A及び図2Bに示す。記録画像は、輝点2−1、2−3で構成されていて、CCDの各画素を2−2および2−4のような格子で表現する。そして、CCDで取得された画像を2−5および2−6とする。
そのとき、図2Aの場合では、輝点2−1とCCDの画素2−2がぴたりと一致しており、輝点があった部分は白く(2−7)、輝点が無かった部分は黒く(2−8)表現された再生像2−5となる。一方、図2Bの場合は、輝点2−3とCCDの画素2−4がずれた配置になっており、この状態で撮像すると画素2−9、2−10、2−11で構成される再生像2−6となり、元の状態を復元できない。
そこで、記録する情報を本実施形態の符号化方法により記録画像を生成する。
図3A及び図3Bはその符号化手順を説明した図である。図3A及び図3Bに示すように、情報符号化装置は、符号化する情報(3−1)をデジタルビットで表現し(3−3)、そのデジタルビットを符号ブロックに対応するビット列に分割し(3−5)、そのビット列毎に符号化を行っていく(3−7)。
具体的には、情報3−2をデジタルビット3−4のように表現し、これを決まった長さに分解してビット列3−6を生成する。
このビット列の長さは、1つの符号ブロックでどれだけのビット列を表現するかによって決まる。ここでは、4ビットを1つの符号ブロックに符号化する例を示している。
そして、このビット列3−6を符号ブロック3−9に符号化する。ここで、符号ブロック3−9は、輝点3−8によって構成され、何も無い部分(3−10)は輝点が配置されないこととする。
このとき、ビット列に対する輝点の数や輝点パターンなどの配置方法や、1符号ブロックあたりで表現するビット列の長さは自由に決めてよい。ただし、図4のような符号ブロックの構成を守る。つまり、(m−o)掛ける(n−p)画素の領域に配置する画素の大きさ及び配置位置を、(m−o)掛ける(n−p)画素の領域の大きさに基づいて決定することとする。
符号ブロックは、符号部4−1とガイド部4−3から構成される。すなわち、1つの符号ブロックが、情報ビットを示す(m−o)掛ける(n−p)画素(m、nは自然数、o、pは、0<o<m、0<p<nを満たす自然数)が配置される符号部と、情報ビットを示す画素が配置されないガイド部とを有するm掛けるn画素の領域で構成される。つまり、このとき、記録する情報は符号部で表現することになる。
今、たとえば4−2のように輝点を配置する。すなわち、符号部4−1は、自由に輝点を配置することができ、ガイド部は決まったパターンで構成することになる。この図では、ガイド部には輝点を配置しないパターンを示している。
このように符号ブロックを構成することで、2次元画像上にどのように符号ブロックを配置しても、符号部が隣り合って配置されることはない。
これが符号ブロックを分離できる理由である。
そして、最後に符号ブロック化した画像を並べていき、記録画像を生成する。
図5A〜図5Eは、記録画像上での符号ブロックの分離を示す。
図5Eに示すように、記録画像5−1は、9つの符号ブロック5−2で構成されており、各符号ブロックは輝点5−3からなっている。また、色つきの部分5−4はガイド部を表現している。
このとき、中央部の領域5−5におけるCCDでの再生を考える。領域5−5を取り出して考えてみると、たとえば領域5−7のようになる。5−6はCCDの画素を表しており、領域5−7に対するCCD画素5−6のずれ具合から図5A〜図5Dを考える。
この時、輝点を含むCCDの画素の領域5−8は、符号部すなわち中央部の輝点以外の輝点は決して含まない。従って、領域5−8内に限られた局所的な領域のみで輝点のパターンを観測でき、各符号ブロックを分離して扱うことが可能となる。
図6A〜図6Dでは、符号ブロック内に配置する輝点の大きさと位置を説明している。図6Aでは、符号ブロック内に4つの輝点を配置しており、輝点は円形の形状で、輝点の大きさ6−2は画素の大きさと同じである。また、輝点ピッチ6−1は画素ピッチと同じである。読み取り方法によっては、これを図6B、図6C、図6Dのように配置して、輝点ピッチ6−3、6−5、6−7として、輝点の大きさを6−4、6−6、6−8としてもかまわない。
図6Bでは、輝点の大きさ6−4はそのままに、輝点ピッチ6−3を画素ピッチより小さくしている。
図6Cでは、輝点の大きさ6−6を小さくし、輝点ピッチ6−5を画素ピッチより大きくしている。
図6Dでは、輝点の大きさ6−8と輝点のピッチ6−7をともに小さくしている。
なお、輝点をこれ以外の方法で配置してもかまわない。つまり、輝点が符号部内におさまっていれば、再生時に符号ブロックを分離することが可能となるので、符号部内では自由に輝点を配置してもよい。
また、輝点の形状や大きさの他にも、符号部内におさまるならば輝点の輝度分布を変えて配置してもかまわない。
(実施例2:復号化装置および方法)
本実施形態の復号化装置および方法によれば、1つの符号ブロックが、情報ビットを示す(m−o)掛ける(n−p)画素(m、nは自然数、o、pは、0<o<m、0<p<nを満たす自然数)が配置される符号部と、情報ビットを示す画素が配置されないガイド部とを有するm掛けるn画素の領域で構成される2次元画像を撮像した撮像画像の入力を受けて、入力される撮像画像情報ビットを復号する。
以下、本実施形態の復号化装置及びその方法について、上述したm、n、o、pの値が、m=3、n=3、o=1、p=1の場合について、図面を参照して説明する。また、それ以外の場合も、同様の方法により説明できる。
今、記録画像は明るい点(輝点と呼ぶ)で構成されていて、CCDで撮像したときは、輝点が有る部分は白く、輝点がない部分は黒くなるように、画像が取得されるとする。これは、説明のために定義する物であり、白と黒の割り当てに特別な意味はない。
図7A及び図7Bに本実施形態の復号化装置の構成例として2種類の復号化装置7−2a及び7−2bを示す。本実施形態の復号化装置7−2aは、図7Aに示すように、位置ずれ量検出部7−3と、理想撮像画像算出部7−4と、画像比較部7−5と、符号パターン推定部7−6と、ビット列復元部7−7とから構成される。
位置ずれ量検出部7−3は、符号化された2次元画像と撮像画像7−1との位置ずれ量を検出する。
理想撮像画像算出部7−4は、検出した位置ずれ量に基づいて、理想的な撮像画像を算出する。ここで、理想的な撮像画像とは、符号化装置における符号ブロック化部1−5が使用する全符号パターンに対する符号ブロックの撮像画像である。
画像比較部7−5は、理想撮像画像算出部7−4によって計算された理想的な撮像画像と、実際の撮像画像7−1とを比較する。ここで、画像比較部7−5による比較とは、具体的には、後述するように、例えば、入力される撮像画像と、計算した理想的な撮像画像との相対値(例えば、類似度)を算出することを意味する。
符号パターン推定部7−6は、画像比較部7−5で算出した相対値に基づいて、符号ブロックのパターンを推定する。例えば、符号パターン推定部7−6は、画像比較部7−5が算出した類似度が最も高いパターンを当符号ブロックのパターンとして推定する。
ビット列復元部7−7は、パターン推定の結果に基づいて、情報ビットを復号化し、出力する。
すなわち、復号化装置7−2aに符号化された2次元画像の撮像画像7−1が入力されると、まず、位置ずれ量検出部7−3において2次元画像と撮像画像との位置ずれ量が検出される。次に、検出された位置ずれ量を元に理想撮像画像算出部7−4において理想的な撮像画像が計算され、計算された理想的な撮像画像と実際の撮像画像7−1とが画像比較部7−5において比較され、比較結果に基づき符号パターンが符号パターン推定部7−6において推定され、推定結果に基づきビット列がビット列復元部7−7において復元され、復号情報7−8として出力される。
また、本実施形態の復号化装置は、別の装置構成として、図7Bの復号化装置7−2bに示すように、上述の理想撮像画像算出部7−4と、符号パターン推定部7−6との間に、理想復元画像算出部7−9と復元画像算出部7−10と画像比較部7−11を設けることで構成される。
すなわち、この場合、本実施形態の復号化装置7−2bは、位置ずれ量検出部7−3と、理想撮像画像算出部7−4と、理想復元画像算出部7−9と、復元画像算出部7−10と、画像比較部7−11と、符号パターン推定部7−6と、ビット列復元部7−7とから構成される。
位置ずれ量検出部7−3は、符号化された2次元画像と撮像画像との位置ずれ量を検出する。
理想撮像画像算出部7−4は、上述したように、検出した位置ずれ量に基づいて、理想的な撮像画像を算出する。ここで、理想的な撮像画像とは、符号化装置における符号ブロック化部1−5が使用する全符号パターンに対する符号ブロックの撮像画像である。
理想復元画像算出部7−9は、位置ずれ量検出部7−3が検出した位置ずれ量に基づいて、理想撮像画像算出部7−4が算出した理想的な撮像画像から、2次元画像の理想的な復元画像を算出し、画像比較部7−11に渡す。
復元画像算出部7−10は、位置ずれ量検出部7−3が検出した位置ずれ量に基づいて、撮像画像から2次元画像の復元画像を算出し、画像比較部7−11に渡す。
画像比較部7−11は、理想復元画像算出部7−9が算出した理想的な復元画像と、復元画像算出部7−10が算出した復元画像との相対値(例えば、類似度)を算出する。
符号パターン推定部7−6は、画像比較部7−11で算出した相対値に基づいて、符号ブロックのパターンを推定する。例えば、符号パターン推定部7−6は、画像比較部7−5が算出した類似度が最も高いパターンを当符号ブロックのパターンとして推定する。
ビット列復元部7−7は、パターン推定の結果に基づいて、情報ビットを復号化し、出力する。
図8A及び図8Bに復号方法の2つの手順を説明する。
まず図8Aに示す第1の方法を説明する。
2次元画像と撮像素子が適当な位置関係にある撮像状態から(ステップ8−1)、撮像素子により2次元画像を撮像し、撮像画像とする(ステップ8−2)。
次に、2次元画像と撮像素子の位置ずれ量を検出する(ステップ8−3)。すなわち、上述したように、2次元画像内に予め所定のパターンを記録しておき、復号化時において、撮像画像内のこのパターンの概略位置を検出し、検出した概略位置と、撮像画像内の領域とパターンとの類似度の分布の重心を算出して、これに基づき、パターンの詳細な位置を検出する。そして、予め記録されているパターンの位置と、復号時に検出されたパターンの詳細な位置とから、2次元画像と撮像素子の位置ずれ量を検出する。
検出した位置ずれ量と、復号の対象となるすべての符号パターンとに基づいて、各々の符号パターンに対する理想的な撮像画像を計算する(ステップ8−4)。
そして実際の撮像画像と理想的な撮像画像とを比較する(ステップ8−5)。
この比較により最も近い理想的な撮像画像に対する符号パターンを記録されている符号パターンとして推定する(ステップ8−6)。
次に図8Bに示す第2の方法を説明する。
第1の方法と同様に2次元画像を撮像し、撮像画像とする(ステップ8−7、8−8)。
次に、ステップ8−3と同様の方法により、2次元画像と撮像素子の位置ずれ量を検出する(ステップ8−9)。
次に、2次元画像と撮像素子の位置ずれ量と復号の対象となるすべての符号パターンから各々の符号パターンに対する理想的な撮像画像を計算する(ステップ8−10)。
次に、この理想的な撮像画像と位置ずれ量から理想的な復元画像を計算する(ステップ8−11)。
次に、検出した位置ずれ量と、撮像画像とに基づいて、2次元画像の復元画像を計算する(ステップ8−12)。
そして実際の復元画像と理想的な復元画像を比較する(ステップ8−13)。
この比較により最も近いパターンを符号パターンとして推定する(ステップ8−14)。
また、撮像素子で撮像する2次元画像は、通常何かの媒体から出てくる、あるいは何かの媒質上に書かれているものであり、撮像素子上では歪み等が生じて撮像される場合がある。その場合は、第2の方法を適用して、位置ずれや歪みを考慮して復元画像を計算し、符号パターンの推定を行う。
なお、撮像画像7−1は手順8−1、8−7と8−2、8−8を経て得られ、位置ずれ量検出部7−3は手順8−3、8−9を行い、理想撮像画像算出部7−4は手順8−4、8−10を行い、理想復元画像算出部7−9は手順8−11を行い、復元画像算出部7−10は手順8−12を行い、画像比較部7−5と7−11はそれぞれ手順8−5と8−13を行い、符号パターン推定部7−6は手順8−6と8−14を行う。ビット列復元部7−7は符号化時に符号パターンに対応させたビット列から推定した符号パターンのビット列を復元し、最後に復号情報7−8として出力する。
以下、第1、第2の方法について具体的に説明する。
まず第1の方法について説明する。
最初に符号ブロックを図9A〜図9Pのように定義する。符号ブロックは符号部9−1とガイド部9−2から構成され、符号部9−1には輝点9−3が存在する。
ここでは、符号部に輝点が0から4つまでの、16パターンの符号パターンを考える。実際はこの符号パターンに情報ビットが割り当てられており、ビット列復元部7−7によるビット列の復元の時に用いる。従って、この場合は3かける3画素の9画素で16パターン、すなわち4ビットを表現できる。
図10A〜図10Cでは、撮像素子による撮像を説明している。記録画像10−1は、9つの符号ブロック10−2で構成されており、各符号ブロックには輝点10−3が存在する。また、符号ブロックの周囲の領域10−4はガイド部を表現している。
このとき、中央部の領域10−5における撮像素子での撮像を考える。
領域10−5を取り出して考えてみると、たとえば図10Bに示す撮像状態10−6のようになる。領域10−7は領域10−5に相当し、10−8は符号ブロックの符号部、10−9は符号部の周りにあるガイド部、10−10は符号部の輝点、10−11は撮像素子の画素を表しており、記録画像と撮像素子は、10−13だけずれて配置されている。
このとき、輝点を含む撮像素子の画素の領域は10−12となり、符号部の周りにはガイド部が有ることから、領域10−12内には中央部の輝点以外の輝点は決して含まない。従って、撮像後の処理には、領域10−12のみを扱うことができる。
ここで、記録画像と撮像素子は、水平方向、垂直方向ともに0.5画素ずれていることとする。その時、撮像状態10−6で撮像した画像は、撮像画像10−14のようになる。ここでは画素値を10−15のように色で表している。すなわち、輝点がある部分は白く、無い部分は黒く表している。
つまり、符号ブロックがm掛けるn画素からなり、符号部が(m−o)掛ける(n−p)画素(m,nは自然数、o,pは、0<o<m,0<p<nを満たす自然数)の場合、領域10−12は、(m−o+1)掛ける(n−p+1)画素となる。すなわち撮像画像10−14は(m−o+1)掛ける(n−p+1)画素の画像となる。ここで、m=3,n=3,o=1,p=1の場合は、撮像画像10−14は3掛ける3画素の画像となる。
図11A及び図11Bでは、符号パターンから理想的な撮像画像を算出する流れを示す。各々の符号パターンに対する理想的な撮像画像11−5は、対象となるすべての符号パターン11−4と、位置ずれ量11−2から算出される。そして、算出した理想的な撮像画像11−5と実際の撮像画像11−1との比較を行い、符号パターンを推定する。具体的には、例えば画像のマッチングを行い、類似度を計算し、その結果より比較を行う。
ここで、実際の撮像画像11−1と理想的な撮像画像11−5は、上記に説明したように、一般的には(m−o+1)掛ける(n−p+1)画素の画像となり、m=3,n=3,o=1,p=1の場合は、3掛ける3画素の画像となる。
具体的には、次の方法で理想的な撮像画像11−5を算出する。
図12では、理想的な撮像画像の計算の流れを説明している。
理想的な撮像画像は、記録画像と撮像素子との位置ずれ量と符号パターンから計算できる。12−1は符号パターンと理想的な撮像画像の画素の位置関係を表している。周囲の隣接する符号パターンのガイド部まで含めた4掛ける4画素の符号パターン12−2と、3掛ける3画素の理想的な撮像画像の画素12−3は、位置ずれ量12−4だけずれた位置関係にある。
その時の一部の画素付近の拡大図を12−5に示す。
12−6が符号パターンを表しており、画素に10〜13の番号をつけて考える。12−7は1つの理想的な撮像画像の画素を表しており、水平方向に12−8、垂直方向に12−9の画素ずれが生じている。
このとき、それぞれの位置ずれ量を画素サイズで規格化した値をs,tとし、撮像画像の各画素10〜13の画素値をそれぞれv10,v11,v12,v13とする。そのとき、画素12−7は、次式(1)

によって求める。
また、理想的な撮像画像11−5と、実際の撮像画像11−1の比較は、例えば画像のマッチングを行い、類似度を計算して行う。
類似度の計算方法としてここでは3つの方法を説明する。1つは差分により2つの画像の類似度を計算する方法である。実際の撮像画像11−1の画素(x,y)における画素値をf(x、y)、Ptなる符号パターンの理想的な撮像画像11−5の画素(x,y)における画素値をgPt(x,y)とすると、類似度は式(2)で計算できる。

この値が最小となる符号パターンPtを推定パターンとする。この場合、実際の撮像画像に輝度むらや、輝度強度の違いが生じる場合があるので、実際の画素値、もしくは理想的な画素値に対しなんらかの正規化を行うことが有効となる。
2つ目は、正規化相関により2つの画像の類似度を計算する方法である。差分により類似度を計算するのと同様に、実際の撮像画像11−1の画素(x,y)における画素値をf(x、y)、Ptなる符号パターンの理想的な撮像画像11−5の画素(x,y)における画素値をgPt(x、y)とすると、類似度は次式(3)で計算できる。

この値が最大となる符号パターンPtを推定パターンとする。なお、式(3)の分母が0となる場合は利用できないことに注意が必要である。この場合には式(2)を用いた方法を利用する。
3つ目は、画素値の平均値と標準偏差について、正規化を行った相関により2つの画像の類似度を計算する方法である。上記の2つの方法と同様に、実際の撮像画像11−1の画素(x,y)における画素値をf(x,y),Ptなる符号パターンの理想的な撮像画像11−5の画素(x,y)における画素値をgPt(x,y)とすると、類似度は次式(4)で計算できる。

ここで、mとmgPtはそれぞれf(x,y)とgPt(x,y)の平均値を表し、σとσgPtはそれぞれf(x,y)とgPt(x,y)の標準偏差を表している。この式(4)の値が最小となる符号パターンPtを推定パターンとする。なお、σ又はσgPtが0となる場合は利用できないことに注意が必要である。この場合には式(2)を用いた方法又は式(3)を用いた方法(ただし、式(3)の分母が0とならない場合)を利用する。
式(4)を用いることで、式(2)や式(3)を用いた場合に比べて類似度をより高精度に算出できる。
ここで、上記の類似度を計算する3つの方法において、符号ブロックが3掛ける3画素で、符号部が2掛ける2画素の場合は、実際の撮像画像11−1と理想的な撮像画像11−5は、3掛ける3画素の画像となる。従って、f(x,y)とgPt(x,y)のxとyの範囲は3掛ける3画素の範囲となる。
一般的に、符号ブロックがm掛けるn画素で、符号部が(m−o)掛ける(n−p)画素(m,nは自然数、o,pは、0<o<m,0<p<nを満たす自然数)の場合には、実際の撮像画像と理想的な撮像画像は(m−o+1)掛ける(n−p+1)画素の画像となる。従って、f(x、y)とgPt(x,y)のxとyの範囲は(m−o+1)掛ける(n−p+1)画素の範囲となる。
なお、以上の方法を用いれば、輝点のピッチや配置位置、輝点のサイズ、輝点の輝度などが異なっていても、その理想的な振る舞いは計算できるので、符号パターンを推定することができる。
次に第2の方法について説明する。
第1の方法と同様に、最初に符号ブロックを図9A〜図9Pのように定義する。符号ブロックは符号部9−1とガイド部9−2から構成され、符号部9−1には輝点9−3が存在する。
ここでは、符号部に輝点が0から4つまでの、16パターンの符号パターンを考える。実際はこの符号パターンに情報ビットが割り当てられており、ビット列復元部7−7によるビット列の復元の時に用いる。従って、この場合は3かける3画素の9画素で16パターン、すなわち4ビットを表現できる。
図10A〜図10Cでは、撮像素子による撮像を説明している。記録画像10−1は、9つの符号ブロック10−2で構成されており、各符号ブロックには輝点10−3が存在する。また、符号ブロックの周囲の領域10−4はガイド部を表現している。
このとき、中央部の領域10−5における撮像素子での撮像を考える。
領域10−5を取り出して考えてみると、たとえば撮像状態10−6のようになる。領域10−7は領域10−5に相当し、10−8は符号ブロックの符号部、10−9は符号部の周りにあるガイド部、10−10は符号部の輝点、10−11は撮像素子の画素を表しており、記録画像と撮像素子は、10−13だけずれて配置されている。
このとき、輝点を含む撮像素子の画素の領域は10−12となり、符号部の周りにはガイド部が有ることから、領域10−12内には中央部の輝点以外の輝点は決して含まない。従って、撮像後の処理には、領域10−12のみを扱うことができる。
ここで、記録画像と撮像素子は、水平方向、垂直方向ともに0.5画素ずれていることとする。その時、撮像状態10−6で撮像した画像は、撮像画像10−14のようになる。ここでは画素値を10−15のように色で表している。すなわち、輝点がある部分は白く、無い部分は黒く表している。
つまり、符号ブロックがm掛けるn画素からなり、符号部が(m−o)掛ける(n−p)画素(m,nは自然数、o,pは、0<o<m,0<p<nを満たす自然数)の場合、領域10−12は、(m−o+1)掛ける(n−p+1)画素となる。すなわち撮像画像10−14は(m−o+1)掛ける(n−p+1)画素の画像となる。ここで、m=3,n=3,o=1,p=1の場合は、撮像画像10−14は3掛ける3画素の画像となる。
図11A及び図11Bでは、復元画像の計算の流れを説明している。
実際の撮像画像の復元画像は、撮像画像11−1と記録画像と撮像素子との位置ずれ量11−2から計算できる。その結果、復元画像11−3が得られる。撮像画像11−1と位置ずれ量11−2から復元画像11−3を得る具体的な計算は図13で説明する。
理想的な撮像画像の復元画像は、対象となるすべての符号パターン11−4と位置ずれ量11−2から各々の符号パターンに対する理想的な撮像画像11−5を計算し、この理想的な撮像画像11−5と位置ずれ量11−2から理想的な復元画像11−6が得られる。
ここで、実際の撮像画像11−1と理想的な撮像画像11−5は、上記に説明したように、一般的には(m−o+1)掛ける(n−p+1)画素の画像となり、m=3,n=3,o=1,p=1の場合には、撮像画像は3掛ける3画素の画像となる。
また、実際の復元画像11−3と理想的な復元画像11−6は、符号部と同じ(m−o)掛ける(n−p)画素の画像となり、m=3,n=3,o=1,p=1の場合には、復元画像は2掛ける2画素の画像となる。
ここで、理想的な撮像画像11−5を得る具体的な計算は、第1の方法の理想的な撮像画像の計算と同様の方法で行う。
理想的な撮像画像を得る方法を、図12を用いて説明する。理想的な撮像画像は、記録画像と撮像素子との位置ずれ量と符号パターンから計算できる。12−1は符号パターンと理想的な撮像画像の画素の位置関係を表している。周囲の隣接する符号パターンのガイド部まで含めた4掛ける4画素の符号パターン12−2と、3掛ける3画素の理想的な撮像画像の画素12−3は、位置ずれ量12−4だけずれた位置関係にある。
その時の一部の画素付近の拡大図を12−5に示す。
12−6が符号パターンを表しており、画素に10〜13の番号をつけて考える。12−7は1つの理想的な撮像画像の画素を表しており、水平方向に12−8、垂直方向に12−9の画素ずれが生じている。
このとき、それぞれの位置ずれ量を画素サイズで規格化した値をs,tとし、撮像画像の各画素10〜13の画素値をそれぞれv10,v11,v12,v13とする。そのとき、画素12−7は、前述の式(1)によって求める。
また、理想的な撮像画像11−5と位置ずれ量11−2から理想的な復元画像11−6を得る具体的な計算は図13で説明する。
図13は上記の復元画像11−3、および理想的な復元画像11−6の具体的な計算方法を説明している。
復元画像11−3および理想的な復元画像11−6は、位置ずれ量11−2と撮像画像11−1および理想的な撮像画像11−5から計算できる。
13−1は撮像画像と復元画像の画素の位置関係を表している。3掛ける3画素の撮像画像13−2と2掛ける2画素の復元画像の画素13−3は、位置ずれ量13−4だけずれた位置関係にある。
その時の一部の画素付近の拡大図を13−5に示す。
13−6が撮像画像を表しており、画素に10〜13の番号をつけて考える。13−7は1つの復元画像の画素を表しており、水平方向に13−8、垂直方向に13−9の画素ずれが生じている。
このとき、それぞれの位置ずれ量を画素サイズで規格化した値をs、tとし、撮像画像の各画素10〜13の画素値をそれぞれv10、v11、v12、v13とする。そのとき、画素13−7の画素値は、前述の式(1)によって求める。
なお、撮像画像に歪みが生じている場合は、式(1)に歪みを考慮することで、復元画像を求めることができる。
そして、前記で計算した実際の復元画像11−3と理想的な復元画像11−6の比較を行い、符号パターンを推定する。具体的には、例えば画像のマッチングを行い、類似度を計算し、その結果より比較を行う。ここでは類似度の計算方法として3つの方法を説明する。1つは差分により2つの画像の類似度を計算する方法である。実際の復元画像11−3の画素(x,y)における画素値をf(x、y)、Ptなる符号パターンの理想的な復元画像11−6の画素(x,y)における画素値をgPt(x,y)とすると、類似度は上述の式(2)で計算できる。
この値が最小となる符号パターンPtを推定パターンとする。この場合、実際の撮像画像に輝度むらや、輝度強度の違いが生じる場合があるので、実際の復元画像、もしくは理想的な復元画像に対しなんらかの正規化を行うことが有効となる。
2つ目は、正規化相関により2つの画像の類似度を計算する方法である。差分により類似度を計算するのと同様に、実際の復元画像11−3の画素(x,y)における画素値をf(x、y)、Ptなる符号パターンの理想的な復元画像11−6の画素(x,y)における画素値をgPt(x、y)とすると、類似度は上述した式(3)で計算できる。
この値が最大となる符号パターンPtを推定パターンとする。なお、式(3)の分母が0となる場合は利用できないことに注意が必要である。
3つ目は、画素値の平均値と標準偏差について、正規化を行った相関により2つの画像の類似度を計算する方法である。上記の2つの方法と同様に、実際の復元画像11−3の画素(x,y)における画素値をf(x,y),Ptなる符号パターンの理想的な復元画像11−6の画素(x,y)における画素値をgPt(x,y)とすると、類似度は前述の式(4)で計算できる。
この値が最小となる符号パターンPtを推定パターンとする。なお、σ又はσgPtが0となる場合は利用できないことに注意が必要である。この場合には式(2)を用いた方法又は式(3)を用いた方法(ただし、式(3)の分母が0とならない場合)を利用する。
ここで、上記の類似度を計算する3つの方法において、符号ブロックが3掛ける3画素で、符号部が2掛ける2画素の場合は、実際の復元画像11−3と理想的な復元画像11−6は、2掛ける2画素の画像となる。従って、f(x,y)とgPt(x,y)のxとyの範囲は2掛ける2画素の範囲となる。
一般的に、符号ブロックがm掛けるn画素で、符号部が(m−o)掛ける(n−p)画素(m,nは自然数、o,pは、0<o<m,0<p<nを満たす自然数)の場合には、実際の復元画像と理想的な復元画像は(m−o)掛ける(n−p)画素の画像となる。従って、f(x、y)とgPt(x,y)のxとyの範囲は(m−o)掛ける(n−p)画素の範囲となる。
なお、以上の方法を用いれば、輝点のピッチや配置位置、輝点のサイズ、輝点の輝度などが異なっていても、その理想的な振る舞いは計算できるので、符号パターンを推定することができる。
以上説明したように、本実施形態の情報符号化装置及び情報復号化装置によれば、光学的な情報記録に際して、隣り合う符号ブロック間に特定の画素値が配置されるため、符号ブロックの分離が容易となり、記録すべき情報を2次元的により高い情報密度で符号化できる効果が得られる。
また、本実施形態の情報符号化装置及び情報復号化装置によれば、符号画像の最小輝点ピッチが1画素以下の状態において、記録画像の撮像画像、あるいはその復元画像と、符号パターンの理想的な撮像画像、あるいは復元画像により、記録されている符号パターンを推定することができ、高密度で符号化された情報を効率よく復号することができる。
上述の情報符号化装置、情報復号化装置は、内部に、コンピュータシステムを有している。
そして、上述した情報符号化処理、情報復号化処理に関する一連の処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。
すなわち、情報符号化装置、情報復号化装置における、各処理手段、処理部は、CPU等の中央演算処理装置がROMやRAM等の主記憶装置に上記プログラムを読み出して、情報の加工−演算処理を実行することにより、実現されるものである。
ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
なお、本発明は、情報の高密度な記録が要求されるホログラフィックメモリ等に適用した場合に特に効果的である。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、光学的な情報記録および再生一般に使用でき、例えば2次元バーコードに適用しても良い。
【産業上の利用の可能性】
ホログラムなどの光学的な情報記録および再生に利用される情報符号化装置、情報復号化装置ならびにその方法及びプログラムを提供する。本発明によれば、2次元画像上にどのように符号ブロックを配置しても、符号部が隣り合って配置されることはなく、符号ブロックを確実に分離できる。また本発明によれば、他の画素の領域に配置されている情報ビットは既知であるため、これに相当する分の補正をかけることで、確実に復号することができる。また本発明によれば、ユーザのニーズや記録媒体の性質等に応じて自由度の高い符号化設計ができる。また本発明によれば、記録されている符号パターンを推定することができ、高密度で符号化された情報を効率よく復号することができる。
【図1】



【図4】








【図12】

【図13】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力される情報ビットを、m(mは自然数)掛けるn(nは自然数)画素からなる2次元画像のブロックとして符号化する符号ブロック化手段を具備し、
前記符号ブロック化手段は、
前記情報ビットを示す画素を、前記m掛けるn画素の符号ブロックのうち、(m−o)掛ける(n−p)画素の領域である符号部(o、pは、0<o<m、0<p<nを満たす自然数)に配置し、
前記m掛けるn画素の符号ブロックのうち、他の画素の領域であるガイド部には前記情報ビットを示す画素を配置しない情報符号化装置。
【請求項2】
入力される情報ビットを、m(mは自然数)掛けるn(nは自然数)画素からなる2次元画像のブロックとして符号化する符号ブロック化手段を具備し、
前記符号ブロック化手段は、
前記情報ビットを示す画素を、前記m掛けるn画素の符号ブロックのうち、(m−o)掛ける(n−p)画素の領域である符号部(o、pは、0<o<m、0<p<nを満たす自然数)に配置し、
前記m掛けるn画素の符号ブロックのうち、他の画素の領域であるガイド部には既定の情報ビットを示す画素を配置する情報符号化装置。
【請求項3】
前記符号ブロック化手段は、
前記(m−o)掛ける(n−p)画素の領域に配置する前記画素の大きさ及び配置位置を、前記(m−o)掛ける(n−p)画素の領域の大きさに基づいて決定する請求項1又は請求項2に記載の情報符号化装置。
【請求項4】
1つの符号ブロックが、情報ビットを示す(m−o)掛ける(n−p)画素(m、nは自然数、o、pは、0<o<m、0<p<nを満たす自然数)が配置される符号部と、該情報ビットを示す画素が配置されないガイド部とを有するm掛けるn画素の領域で構成される2次元画像を撮像した撮像画像の入力を受け、前記撮像画像と理想的な状態の画像との相対的な比較結果に基づいて、符号ブロックのパターンを推定する符号パターン推定手段と、
該パターン推定の結果に基づいて、前記入力される撮像画像の情報ビットを復号化するビット列復元手段と
を具備する情報復号化装置。
【請求項5】
前記2次元画像の画素と前記撮像画像の画素との位置ずれ量を検出する位置ずれ量検出手段と、
該検出した位置ずれ量に基づいて、符号パターンに対する符号ブロックの理想的な撮像画像を計算する理想撮像画像算出手段と、
前記入力される撮像画像と、前記計算した理想的な撮像画像とを比較して相対値を算出する画像比較手段と
をさらに具備し、
前記符号パターン推定手段は、該算出した相対値から当該符号ブロックのパターンを推定する請求項4に記載の情報復号化装置。
【請求項6】
前記2次元画像の画素と撮像画像の画素との位置ずれ量を検出する位置ずれ量検出手段と、
該検出した位置ずれ量に基づいて、符号パターンに対する符号ブロックの理想的な撮像画像を計算する理想撮像画像算出手段と、
該計算した理想的な撮像画像と、前記検出した位置ずれ量に基づいて、符号ブロックの理想的な復元画像を計算する理想復元画像算出手段と、
前記検出した位置ずれ量に基づいて、前記撮像画像から前記2次元画像の復元画像を計算する復元画像算出手段と、
前記撮像画像から計算した復元画像と、前記符号ブロックから計算した復元画像とを比較して相対値を算出する画像比較手段と
をさらに具備し、
前記符号パターン推定手段は、該算出した相対値から当該符号ブロックのパターンを推定する請求項4に記載の情報復号化装置。
【請求項7】
入力される情報ビットを、m(mは自然数)掛けるn(nは自然数)画素からなる2次元画像のブロックとして符号化する情報符号化方法であって、
前記情報ビットを示す画素を、前記m掛けるn画素の符号ブロックのうち、(m−o)掛ける(n−p)画素の領域である符号部(o、pは、0<o<m、0<p<nを満たす自然数)に配置し、
前記m掛けるn画素の符号ブロックのうち、他の画素の領域であるガイド部には前記情報ビットを示す画素を配置しない情報符号化方法。
【請求項8】
入力される情報ビットを、m(mは自然数)掛けるn(nは自然数)画素からなる2次元画像のブロックとして符号化する情報符号化方法であって、
前記情報ビットを示す画素を、前記m掛けるn画素の符号ブロックのうち、(m−o)掛ける(n−p)画素の領域である符号部(o、pは、0<o<m、0<p<nを満たす自然数)に配置し、
前記m掛けるn画素の符号ブロックのうち、他の画素の領域であるガイド部には既定の情報ビットを示す画素を配置する情報符号化方法。
【請求項9】
前記(m−o)掛ける(n−p)画素の領域に配置する前記画素の大きさ及び配置位置を、前記(m−o)掛ける(n−p)画素の領域の大きさに基づいて決定する請求項7又は請求項8に記載の情報符号化方法。
【請求項10】
1つの符号ブロックが、情報ビットを示す(m−o)掛ける(n−p)画素(m、nは自然数、o、pは、0<o<m、0<p<nを満たす自然数)が配置される符号部と、該情報ビットを示す画素が配置されないガイド部とを有するm掛けるn画素の領域で構成される2次元画像を撮像した撮像画像の入力を受け、前記撮像画像と理想的な状態の画像との相対的な比較結果に基づいて、符号ブロックのパターンを推定し、
該パターン推定の結果に基づいて、前記入力される撮像画像の情報ビットを復号化する情報復号化方法。
【請求項11】
前記2次元画像の画素と前記撮像画像の画素との位置ずれ量を検出し、
該検出した位置ずれ量に基づいて、符号パターンに対する符号ブロックの理想的な撮像画像を計算し、
前記入力される撮像画像と、前記計算した理想的な撮像画像とを比較して相対値を算出し、
該算出した相対値から当該符号ブロックのパターンを推定する請求項10に記載の情報復号化方法。
【請求項12】
前記2次元画像の画素と撮像画像の画素との位置ずれ量を検出し、
該検出した位置ずれ量に基づいて、符号パターンに対する符号ブロックの理想的な撮像画像を計算し、
該計算した理想的な撮像画像と、前記検出した位置ずれ量に基づいて、符号ブロックの理想的な復元画像を計算し、
前記検出した位置ずれ量に基づいて、前記撮像画像から前記2次元画像の復元画像を計算し、
前記撮像画像から計算した復元画像と、前記符号ブロックから計算した復元画像とを比較して相対値を算出し、
該算出した相対値から当該符号ブロックのパターンを推定する請求項10に記載の情報復号化方法。
【請求項13】
入力される情報ビットを、m(mは自然数)掛けるn(nは自然数)画素からなる2次元画像のブロックとして符号化する符号化処理をコンピュータに実行させる情報符号化プログラムであって、
前記符号化処理において、
前記情報ビットを示す画素を、前記m掛けるn画素の符号ブロックのうち、(m−o)掛ける(n−p)画素の領域である符号部(o、pは、0<o<m、0<p<nを満たす自然数)に配置し、
前記m掛けるn画素の符号ブロックのうち、他の画素の領域であるガイド部には前記情報ビットを示す画素を配置しない情報符号化プログラム。
【請求項14】
入力される情報ビットを、m(mは自然数)掛けるn(nは自然数)画素からなる2次元画像のブロックとして符号化する符号化処理をコンピュータに実行させる情報符号化プログラムであって、
前記符号化処理において、
前記情報ビットを示す画素を、前記m掛けるn画素の符号ブロックのうち、(m−o)掛ける(n−p)画素の領域である符号部(o、pは、0<o<m、0<p<nを満たす自然数)に配置し、
前記m掛けるn画素の符号ブロックのうち、他の画素の領域であるガイド部には既定の情報ビットを示す画素を配置する情報符号化プログラム。
【請求項15】
前記符号化処理において、
前記(m−o)掛ける(n−p)画素の領域に配置する前記画素の大きさ及び配置位置を、前記(m−o)掛ける(n−p)画素の領域の大きさに基づいて決定する請求項13又は請求項14に記載の情報符号化プログラム。
【請求項16】
1つの符号ブロックが、情報ビットを示す(m−o)掛ける(n−p)画素(m、nは自然数、o、pは、0<o<m、0<p<nを満たす自然数)が配置される符号部と、該情報ビットを示す画素が配置されないガイド部とを有するm掛けるn画素の領域で構成される2次元画像を撮像した撮像画像の入力を受け、前記撮像画像と理想的な状態の画像との相対的な比較結果に基づいて、符号ブロックのパターンを推定する処理と、
該パターン推定の結果に基づいて、前記入力される撮像画像の情報ビットを復号化する処理とをコンピュータに実行させる情報復号化プログラム。
【請求項17】
前記2次元画像の画素と前記撮像画像の画素との位置ずれ量を検出する処理と、
該検出した位置ずれ量に基づいて、符号パターンに対する符号ブロックの理想的な撮像画像を計算する処理と、
前記入力される撮像画像と、前記計算した理想的な撮像画像とを比較して相対値を算出する処理と、
該算出した相対値から当該符号ブロックのパターンを推定する処理と
をさらにコンピュータに実行させる請求項16に記載の情報復号化プログラム。
【請求項18】
前記2次元画像の画素と撮像画像の画素との位置ずれ量を検出する処理と、
該検出した位置ずれ量に基づいて、符号パターンに対する符号ブロックの理想的な撮像画像を計算する処理と、
該計算した理想的な撮像画像と、前記検出した位置ずれ量に基づいて、符号ブロックの理想的な復元画像を計算する処理と、
前記検出した位置ずれ量に基づいて、前記撮像画像から前記2次元画像の復元画像を計算する処理と、
前記撮像画像から計算した復元画像と、前記符号ブロックから計算した復元画像とを比較して相対値を算出する処理と、
該算出した相対値から当該符号ブロックのパターンを推定する処理と
をさらにコンピュータに実行させる請求項16に記載の情報復号化プログラム。

【国際公開番号】WO2004/090801
【国際公開日】平成16年10月21日(2004.10.21)
【発行日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−504470(P2005−504470)
【国際出願番号】PCT/JP2004/005090
【国際出願日】平成16年4月8日(2004.4.8)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】