説明

情報表示装置及び情報表示プログラム

【課題】複数の単語帳を用いて学習を行う場合の学習効率を向上させる。
【解決手段】電子辞書1は、複数の単語を記憶するとともに、当該複数の単語ぞれぞれについて学習済み或いは未学習の旨を対応付けて記憶した複数の単語帳テーブル870と、ユーザ操作に基づき単語帳テーブル870の何れかを選択単語帳テーブル870Sとして選択する入力部30と、選択単語帳テーブル870Sとは異なる他の単語帳テーブル870を参照し、選択単語帳テーブル870Sにおいて未学習の旨に対応付けられた単語のうち、他の単語帳テーブル870で学習済みの旨に対応付けられている単語を、当該選択単語帳テーブル870Sで学習済みの旨に対応付けて記憶させるCPU20とを備える。CPU20は、選択単語帳テーブル870Sにおいて学習済みの旨に対応付けられた単語と、未学習の旨に対応付けられた単語とを区別して表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報表示装置及び情報表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、辞書機能を有する電子辞書などの情報表示装置においては、各見出し語と見出し語の説明情報とを対応付けて記憶する辞書データベースが備えられており、入力された文字列に対応する見出し語の説明情報を辞書データベースから読み出して、見出し語と説明情報とをディスプレイに表示させるようになっている。
【0003】
このような情報表示装置には、近年、単語帳機能が搭載されるようになっている。単語帳機能とは、複数の単語を記憶しておき、復習を容易化して学習効率を向上させる機能である。更に、単語帳機能が搭載された情報表示装置には複数の単語帳が内蔵されるようになっており、これらの単語帳には、例えば、試験の重要単語がデフォルトで記憶されたり、ユーザ指定の単語がジャンル別に振り分けて記憶されたりしている。
【0004】
ところで、PDAなどの携帯端末とパソコンとを組み合わせてモバイル学習を行うための学習システムの技術分野においては、PDAとパソコンとの間でスケジュールやTO DOデータ、アドレス帳データなどのシンクロ(同期)処理が行われると、それまでPDAに転送記憶されていた学習コンテンツの一部に対する学習結果(テスト問題正解率)や、スケジュール,TO DOデータ,アドレス帳などに基づいて、次にPDAに転送すべき学習コンテンツの内容が選択され、PDAに送信転送されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。この技術によれば、継続的かつ効果的なモバイル学習を促すことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−280504号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、複数の単語帳が使用可能な従来の情報表示装置においては、或る単語帳での学習を中断して別の単語帳で新たに学習を始める場合に、重複する単語を改めて学習し直す必要があり、学習効率が低くなってしまうという問題がある。
【0007】
本発明の課題は、複数の単語帳を用いて学習を行う場合の学習効率を向上させることのできる情報表示装置及び情報表示プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1記載の発明は、情報表示装置において、
複数の単語を記憶するとともに、当該複数の単語のぞれぞれについてユーザ操作に基づき学習済み或いは未学習の旨を対応付けて記憶した単語帳テーブルを複数記憶する単語帳テーブル記憶手段と、
ユーザ操作に基づいて、前記複数の単語帳テーブルの何れかを選択単語帳テーブルとして選択する単語帳選択手段と、
前記複数の単語帳テーブルのうち、前記選択単語帳テーブルとは異なる少なくとも1つの他の単語帳テーブルを参照し、前記選択単語帳テーブルにおいて未学習の旨に対応付けられた単語のうち、前記他の単語帳テーブルで学習済みの旨に対応付けられている単語を、当該選択単語帳テーブルで学習済みの旨に対応付けて記憶させる単語帳同期手段と、
前記選択単語帳テーブルにおいて学習済みの旨に対応付けられた単語と、未学習の旨に対応付けられた単語とを区別して表示させる単語表示制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、複数の単語帳を用いて学習を行う場合の学習効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】電子辞書の概観を示す平面図である。
【図2】電子辞書の内部構成を示すブロック図である。
【図3】情報表示処理を示すフローチャートである。
【図4】単語帳学習履歴同期処理を示すフローチャートである。
【図5】問題表示・回答処理を示すフローチャートである。
【図6】表示部の表示内容を示す図である。
【図7】表示部の表示内容を示す図である。
【図8】表示部の表示内容を示す図である。
【図9】表示部の表示内容を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明に係る情報表示装置を電子辞書に適用した場合の実施形態について詳細に説明する。
【0012】
[外観構成]
図1は、電子辞書1の平面図である。
この図に示すように、電子辞書1は、メインディスプレイ10、サブディスプレイ11、カードスロット12及びキー群2を備えている。
【0013】
メインディスプレイ10及びサブディスプレイ11は、ユーザによるキー群2の操作に応じた文字や符号等、各種データをカラーで表示する部分であり、LCD(Liquid Crystal Display)やELD(Electronic Luminescence Display)等によって構成されている。なお、本実施の形態におけるメインディスプレイ10及びサブディスプレイ11は、いわゆるタッチパネル110(図2参照)と一体的に形成されており、手書き入力等の操作を受け付け可能となっている。
【0014】
カードスロット12は、種々の情報を記憶した外部情報記憶媒体12a(図2参照)と着脱可能に設けられている。
【0015】
キー群2は、ユーザから電子辞書1を操作するための操作を受ける各種キーを有している。具体的には、キー群2は、訳/決定キー2bと、文字キー2cと、辞書選択キー2dと、カーソルキー2eと、シフトキー2fと、戻るキー2gと、単語帳キー2h等とを有している。
【0016】
訳/決定キー2bは、検索の実行や、見出し語の決定等に使用されるキーである。文字キー2cは、ユーザによる文字の入力等に使用されるキーであり、本実施の形態においては“A”〜“Z”キーを備えている。辞書選択キー2dは、後述の辞書データベース820,…(図2参照)の選択に使用されるキーである。
【0017】
カーソルキー2eは、画面内の反転表示位置、つまりカーソル位置の移動等に使用されるキーであり、本実施の形態においては上下左右の方向を指定可能となっている。シフトキー2fは、日本語の単語を検索対象に設定するとき等に使用されるキーである。戻るキー2gは、前回表示した画面に戻るとき等に使用されるキーである。単語帳キー2hは、単語帳テーブル870に記憶された見出し語を一覧表示するとき等に使用されるキーである。
【0018】
[内部構成]
続いて、電子辞書1の内部構造について説明する。図2は、電子辞書1の内部構成を示すブロック図である。
【0019】
この図に示すように、電子辞書1は、表示部40、入力部30、記録媒体読取部60、CPU(Central Processing Unit)20、フラッシュROM(Read Only Memory)80、RAM(Random Access Memory)90を備え、各部はバスで相互にデータ通信可能に接続されて構成されている。
【0020】
表示部40は、上述のメインディスプレイ10及びサブディスプレイ11を備えており、CPU20から入力される表示信号に基づいて各種情報をメインディスプレイ10やサブディスプレイ11に表示するようになっている。
【0021】
入力部30は、上述のキー群2やタッチパネル110を備えており、押下されたキーやタッチパネル110の位置に対応する信号をCPU20に出力するようになっている。
【0022】
記録媒体読取部60は、上述のカードスロット12を備えており、当該カードスロット12に装着された外部情報記憶媒体12aから情報を読み出したり、当該外部情報記憶媒体12aに情報を記録したりするようになっている。
【0023】
ここで、外部情報記憶媒体12aには、通信部50を介してダウンロードされる辞書データベース820や単語帳テーブル870が格納されるようになっている。なお、これら辞書データベース820や単語帳テーブル870は後述のフラッシュROM80における辞書データベース820や単語帳テーブル870と同様のデータ構造を有しているため、ここでは説明を省略する。
【0024】
フラッシュROM80は、電子辞書1の各種機能を実現するためのプログラムやデータを記憶するメモリである。本実施の形態においては、フラッシュROM80は、本発明に係る情報表示プログラム81と、辞書データベース群82と、単語帳テーブル870等とを記憶している。
【0025】
情報表示プログラム81は、後述の情報表示処理(図3参照)をCPU20に実行させるためのプログラムである。
【0026】
辞書データベース群82は、辞書データベース820を複数有しており、本実施の形態においては、英和辞書や英漢辞書などの辞書データベース820を有している。
【0027】
これら辞書データベース820,…には、見出し語と、この見出し語の説明情報とを対応付けた見出し語情報が複数格納されている。
【0028】
単語帳テーブル群87は、複数の単語を収録した単語帳テーブル870を複数有している。各単語帳テーブル870は、各収録単語についてユーザが学習済みであるか否かについての情報(学習済み/未学習の旨)と、テスト問題について正解済みであるか否かについての情報(正解済み/未正解の旨)とをそれぞれ対応付けて記憶するようになっている。
【0029】
ここで、本実施の形態における各単語帳テーブル870は、収録単語に対してユーザに要求される学習到達度に応じて、レベル(A)〜(C)(但し、レベルAは最も学習到達度が低い)の3種類に分類される。なお、以下の説明においては、単語帳テーブル群87は単語帳テーブル870をレベル(A)〜(C)毎に1つずつ、計3つ有することとして説明するが、レベル毎に2つ以上有することとしても良い。
【0030】
これら3つの単語帳テーブル870のうち、レベル(A)の単語帳テーブル870は、ユーザにより登録操作のされた単語を蓄積記憶するようになっており、単語の登録時に当該単語を学習済みとして記憶する。また、このレベル(A)の単語帳テーブル870では、収録単語とその説明情報とがテスト問題として表示され、このテスト問題を見てユーザが意味内容を覚えていると自分で判断し、その旨の操作をした場合には、当該単語に対して正解済みの旨が記憶される。なお、本実施の形態においては、レベル(A)の単語帳テーブル870は、マーカ単語帳となっており、収録単語について、当該単語の説明情報中、ユーザ操作に基づいてマーカ表示された文字列の位置情報が記憶されるようになっている。
【0031】
また、レベル(B)の単語帳テーブル870は、デフォルトで複数の単語を記憶しており、本実施の形態においては所定の試験(例えばTOEFL(登録商標))用の受験単語集となっている。このレベル(B)の単語帳テーブル870では、収録単語についてテスト問題が表示されたか否かに基づいて、当該単語が学習済みであるか否かが記憶される。また、このレベル(B)の単語帳テーブル870では、収録単語に関する選択問題がテスト問題として表示され、ユーザの選択入力した回答に基づいて、当該単語が正解済みであるか否かが記憶される。より具体的には、この単語帳テーブル870のテスト問題には、収録単語の意味内容と、複数の単語の選択肢とが問題文に含まれる。なお、本実施の形態においては、レベル(B)の単語帳テーブル870では、収録単語について、当該単語についてのテスト問題の問題文と、正解とが対応付けられている。
【0032】
また、レベル(C)の単語帳テーブル870は、デフォルトで複数の単語を記憶しており、本実施の形態においては所定の試験(例えばTOEIC(登録商標))用の必須単語集となっている。このレベル(C)の単語帳テーブル870では、収録単語についてテスト問題が表示されたか否かに基づいて、当該単語が学習済みであるか否かが記憶される。また、このレベル(C)の単語帳テーブル870では、収録単語の意味内容を問題文とし、収録単語の綴りの文字列を入力させる入力問題がテスト問題として表示され、ユーザの入力した回答に基づいて、当該単語が正解済みであるか否かが記憶される。なお、本実施の形態においては、レベル(C)の単語帳テーブル870では、収録単語について、当該単語についてのテスト問題の問題文(単語の意味内容)と、正解とが対応付けられている。
【0033】
RAM90は、CPU20が実行する各種プログラムや、これらプログラムの実行に係るデータ等を一時的に保持するメモリ領域を備えている。
【0034】
CPU20は、入力される指示に応じて所定のプログラムに基づいた処理を実行し、各機能部への指示やデータの転送等を行い、電子辞書1を統括的に制御するようになっている。具体的には、CPU20は、入力部30から入力される操作信号等に応じてフラッシュROM80に格納された各種プログラムを読み出し、当該プログラムに従って処理を実行する。そして、CPU20は、処理結果をRAM90に保存するとともに、当該処理結果を表示部40に適宜出力させる。
【0035】
[動作]
続いて、電子辞書1の動作について、図面を参照しつつ説明する。
【0036】
(情報表示処理)
図3は、CPU20が情報表示プログラム81を読み出して実行する情報表示処理の流れを示すフローチャートである。
【0037】
この図に示すように、この情報表示処理においては、まずCPU20は、見出し語検索の対象として英和辞書の辞書データベース820が選択されるか否かを判定し(ステップS1)、選択されたと判定した場合(ステップS1;Yes)には、ユーザから検索文字列の入力操作を受ける(ステップS2)。
【0038】
次に、CPU20は、検索文字列に対応する見出し語、例えば検索文字列に前方一致する見出し語を英和辞書の辞書データベース820で検索し、検出された見出し語の説明情報をメインディスプレイ10に表示させる(ステップS3)。
【0039】
次に、CPU20は、説明情報中にマーカを引く旨の操作が行われるか否かを判定し(ステップS4)、行われないと判定した場合(ステップS4;No)には他の処理へ移行する。
【0040】
また、ステップS4においてマーカを引く旨の操作が行われたと判定した場合(ステップS4;Yes)には、CPU20は、現時点で説明情報の表示されている見出し語の単語と、当該単語について学習済みである旨と、マーカ操作の行われた文字列の位置情報とを対応付けてマーカ単語帳の単語帳テーブル870(レベル(A)の単語帳テーブル870)に記憶させる(ステップS5)。
【0041】
次に、CPU20は、戻るキー2gが操作されるか否かを判定し(ステップS6)、操作されないと判定した場合(ステップS6;No)には他の処理へ移行し、操作されたと判定した場合(ステップS6;Yes)には上述のステップS1に移行する。
【0042】
また、このステップS1において見出し語検索の対象として英和辞書の辞書データベース820が選択されないと判定した場合(ステップS1;No)には、CPU20は、ユーザにより選択される単語帳テーブル870(以下、選択単語帳テーブル870Sとする)がマーカ単語帳の単語帳テーブル870(レベル(A)の単語帳テーブル870)であるか否かを判定する(ステップS11)。
【0043】
このステップS11において選択単語帳テーブル870Sがマーカ単語帳の単語帳テーブル870であると判定した場合(ステップS11;Yes)には、CPU20は、当該選択単語帳テーブル870S(マーカ単語帳の単語帳テーブル870)に登録された単語を一覧表示させる旨の操作が行われるか否かを判定し(ステップS12)、行われないと判定した場合(ステップS12;No)には他の処理へ移行する。
【0044】
また、ステップS12において単語を一覧表示させる旨の操作が行われたと判定した場合(ステップS12;Yes)には、CPU20は、選択単語帳テーブル870S(マーカ単語帳の単語帳テーブル870)に登録された単語をメインディスプレイ10に一覧表示させる(ステップS13)。
【0045】
次に、CPU20は、ユーザにより何れかの単語が指定されるか否かを判定し(ステップS14)、指定されないと判定した場合(ステップS14;No)には他の処理へ移行する。
【0046】
また、ステップS14において何れかの単語が指定されたと判定した場合(ステップS14;Yes)には、CPU20は、指定単語の説明情報を英和辞書の辞書データベース820から読み出し、当該指定単語と併せてメインディスプレイ10に表示させるとともに、この説明情報中、選択単語帳テーブル870S(マーカ単語帳の単語帳テーブル870)において指定単語に対応付けられた位置情報の文字列をマーカ表示して潜像化させる(ステップS15)。なお、本実施の形態においては、このとき表示される内容は指定単語についてのテスト問題となっており、表示内容を見てユーザが意味内容を覚えているか否かを自分で判断するようになっている。
【0047】
次に、CPU20は、潜像化を解除する旨の操作が行われるか否かを判定し(ステップS16)、行われないと判定した場合(ステップS16;No)には他の処理へ移行する。
【0048】
また、ステップS16において潜像化を解除する旨の操作が行われたと判定した場合(ステップS16;Yes)には、CPU20は、潜像化を解除して指定単語の説明情報を表示させる(ステップS17)。
【0049】
次に、CPU20は、指定単語のテスト問題に正解した旨の操作(指定単語の意味内容を覚えていると判断した旨の操作)が行われるか否かを判定し(ステップS18)、行われないと判定した場合(ステップS18;No)には後述のステップS20に移行する。
【0050】
また、ステップS18においてテスト問題に正解した旨の操作が行われたと判定した場合(ステップS18;Yes)には、CPU20は、指定単語のテスト問題にユーザが正解したと判定し、選択単語帳テーブル870S(マーカ単語帳の単語帳テーブル870)において指定単語に正解済みの旨を対応付けて記憶させる(ステップS19)。
【0051】
次に、CPU20は、戻るキー2gが操作されるか否かを判定し(ステップS20)、操作されたと判定した場合(ステップS20;Yes)にはステップS13に移行する。
【0052】
また、ステップS20において戻るキー2gが操作されないと判定した場合(ステップS20;No)には、CPU20は、情報表示処理の先頭へ移行する旨の操作が行われるか否かを判定し(ステップS21)、行われないと判定した場合(ステップS21;No)には他の処理へ移行する一方、行われたと判定した場合(ステップS21;Yes)にはステップS1に移行する。
【0053】
また、上述のステップS11において学習対象として選択単語帳テーブル870Sがマーカ単語帳の単語帳テーブル870ではないと判定した場合(ステップS11;No)には、CPU20は、選択単語帳テーブル870Sが受験単語集の単語帳テーブル870(レベル(B)の単語帳テーブル870)であるか否かを判定する(ステップS31)。
【0054】
このステップS31において選択単語帳テーブル870Sが受験単語集の単語帳テーブル870であると判定した場合(ステップS31;Yes)には、CPU20は、単語帳学習履歴同期処理を行う(ステップS32)。
【0055】
具体的には、図4に示すように、この単語帳学習履歴同期処理においてまずCPU20は、選択単語帳テーブル870Sのレベルが「B」であるか否かを判定する(ステップT1)。
【0056】
このステップT1においてレベルが「B」であると判定した場合(ステップT1;Yes)には、CPU20は、レベル(A)の単語帳テーブル870との同期処理を行う(ステップT2)。より詳細には、このときCPU20は、選択単語帳テーブル870Sに含まれる未学習の各単語のうち、レベル(A)の単語帳テーブル870に含まれる各単語、つまりレベル(A)の単語帳テーブル870に含まれる学習済みの各単語を、学習済み、かつ未正解として選択単語帳テーブル870S内の情報を更新する。
【0057】
次に、CPU20は、選択単語帳テーブル870Sの他にレベル(B)の単語帳テーブル870が存在する場合には、レベル(B)の単語帳テーブル870との同期処理を行う(ステップT3)。より詳細には、このときCPU20は、選択単語帳テーブル870Sに含まれる未正解の単語(未学習かつ未正解の単語、及び、学習済みかつ未正解の単語)のうち、他のレベル(B)の単語帳テーブル870において学習済み、かつ未正解の旨に対応付けられた各単語を、学習済み、かつ未正解として選択単語帳テーブル870S内の情報を更新する。更に、このときCPU20は、選択単語帳テーブル870Sに含まれる単語のうち、他のレベル(B)の単語帳テーブル870において学習済み、かつ正解済みの旨に対応付けられた各単語を、学習済み、かつ正解済として選択単語帳テーブル870S内の情報を更新する。
【0058】
次に、CPU20は、レベル(C)の単語帳テーブル870との同期処理を行い(ステップT4)、単語帳学習履歴同期処理を終了する。より詳細には、このステップT4においてCPU20は、選択単語帳テーブル870Sに含まれる未正解の単語(未学習かつ未正解の単語、及び、学習済みかつ未正解の単語)のうち、レベル(C)の単語帳テーブル870において学習済み、かつ未正解の旨に対応付けられた各単語を、学習済み、かつ未正解として選択単語帳テーブル870S内の情報を更新する。更に、このときCPU20は、選択単語帳テーブル870Sに含まれる単語のうち、レベル(C)の単語帳テーブル870において学習済み、かつ正解済みの旨に対応付けられた各単語を、学習済み、かつ正解済として選択単語帳テーブル870S内の情報を更新する。
【0059】
また、上述のステップT1において選択単語帳テーブル870Sのレベルが「B」でないと判定した場合(ステップT1;No)には、CPU20は、選択単語帳テーブル870Sのレベルが「C」であるか否かを判定する(ステップT11)。
【0060】
このステップT11においてレベルが「C」ではないと判定した場合、つまり選択単語帳テーブル870Sのレベルが「A」である場合(ステップT11;No)には、CPU20は、他の処理へ移行する。
【0061】
また、ステップT11においてレベルが「C」であると判定した場合(ステップT11;Yes)には、CPU20は、レベル(A)の単語帳テーブル870との同期処理を行う(ステップT12)。より詳細には、このときCPU20は、選択単語帳テーブル870Sに含まれる未学習の単語のうち、レベル(A)の単語帳テーブル870に含まれる各単語、つまりレベル(A)の単語帳テーブル870に含まれる学習済みの各単語を、学習済み、かつ未正解として選択単語帳テーブル870S内の情報を更新する。
【0062】
次に、CPU20は、レベル(B)の単語帳テーブル870との同期処理を行う(ステップT13)。より詳細には、このときCPU20は、選択単語帳テーブル870Sに含まれる単語のうち、レベル(B)の単語帳テーブル870において学習済みの旨に対応付けられた各単語を、学習済みとして選択単語帳テーブル870S内の情報を更新する。
【0063】
次に、CPU20は、選択単語帳テーブル870Sの他にレベル(C)の単語帳テーブル870が存在する場合には、レベル(C)の単語帳テーブル870との同期処理を行い(ステップT14)、単語帳学習履歴同期処理を終了する。より詳細には、このステップT14においてCPU20は、選択単語帳テーブル870Sに含まれる未正解の単語(未学習かつ未正解の単語、及び、学習済みかつ未正解の単語)のうち、他のレベル(C)の単語帳テーブル870において学習済み、かつ未正解の旨に対応付けられた各単語を、学習済み、かつ未正解として選択単語帳テーブル870S内の情報を更新する。更に、このときCPU20は、選択単語帳テーブル870Sに含まれる単語のうち、他のレベル(C)の単語帳テーブル870において学習済み、かつ正解済みの旨に対応付けられた各単語を、学習済み、かつ正解済として選択単語帳テーブル870S内の情報を更新する。
【0064】
以上の単語帳学習履歴同期処理が終了したら、図3に示すように、次にCPU20は、選択単語帳テーブル870Sにおける学習済み、かつ正解済みの単語を一覧表示する旨の操作が行われるか否かを判定し(ステップS33)、行われたと判定した場合(ステップS33;Yes)には、このような単語をメインディスプレイ10に一覧表示させた後(ステップS34)、ステップS1に移行する。
【0065】
また、ステップS33において選択単語帳テーブル870Sにおける学習済み、かつ正解済みの単語を一覧表示する旨の操作が行われないと判定した場合(ステップS33;No)には、CPU20は、選択単語帳テーブル870Sにおける学習済み、かつ未正解の単語を一覧表示する旨の操作が行われるか否かを判定する(ステップS35)。
【0066】
このステップS35において選択単語帳テーブル870Sにおける学習済み、かつ未正解の単語を一覧表示する旨の操作が行われたと判定した場合(ステップS35;Yes)には、CPU20は、このような単語をメインディスプレイ10に一覧表示させる(ステップS36)。
以上のステップS33〜S36により、選択単語帳テーブル870Sにおいて学習済みの旨に対応付けられた単語と、未学習の旨に対応付けられた単語とが区別して表示される。
【0067】
次に、CPU20は、一覧表示された何れかの単語に対して指定操作が行われるか否かを判定し(ステップS41)、行われないと判定した場合(ステップS41;No)には他の処理へ移行する。
【0068】
また、ステップS20において一覧表示された何れかの単語に対して指定操作が行われたと判定した場合(ステップS41;Yes)には、CPU20は、問題表示・回答処理を行う(ステップS42)。
【0069】
具体的には、図5に示すように、この問題表示・回答処理においてまずCPU20は、指定単語に関するテスト問題をメインディスプレイ10に表示させ(ステップU1)、ユーザから回答の入力を受ける(ステップU2)。なお、選択単語帳テーブル870Sがレベル(B)である場合には、このステップU2においてユーザは回答として選択肢の番号を入力し、選択単語帳テーブル870Sがレベル(C)である場合には、このステップU2においてユーザは回答として単語の綴りを入力する。
【0070】
次に、CPU20は、選択単語帳テーブル870S内の情報に基づいて、入力された回答が正解であるか否かを判定する(ステップU3)。
【0071】
そして、このステップU3において回答が正解であると判定した場合(ステップU3;Yes)には、CPU20は、選択単語帳テーブル870Sにおいて指定単語に学習済み、かつ正解済みの旨を対応付けて記憶させ(ステップU4)、問題表示・回答処理を終了する。
【0072】
また、ステップU3において回答が不正解であると判定した場合(ステップU3;No)には、CPU20は、選択単語帳テーブル870Sにおいて指定単語に学習済み、かつ未正解の旨を対応付けて記憶させ(ステップU5)、問題表示・回答処理を終了する。
【0073】
以上の問題表示・回答処理が終了したら、図3に示すように、次にCPU20は、戻るキー2gが操作されるか否かを判定し(ステップS43)、操作されたと判定した場合(ステップS43;Yes)にはステップS36に移行する。
【0074】
また、ステップS43において戻るキー2gが操作されないと判定した場合(ステップS43;No)には、CPU20は、情報表示処理の先頭へ移行する旨の操作が行われるか否かを判定し(ステップS44)、行われないと判定した場合(ステップS44;No)には他の処理へ移行する一方、行われたと判定した場合(ステップS44;Yes)にはステップS1に移行する。
【0075】
また、上述のステップS35において選択単語帳テーブル870Sにおける学習済み、かつ未正解の単語を一覧表示する旨の操作が行われないと判定した場合(ステップS35;No)には、CPU20は、テスト問題をランダムに出題させる旨の操作が行われるか否かを判定する(ステップS51)。
【0076】
このステップS51においてテスト問題をランダムに出題させる旨の操作が行われないと判定した場合(ステップS51;No)には、CPU20は、他の処理へ移行する。
【0077】
また、ステップS51においてテスト問題をランダムに出題させる旨の操作が行われたと判定した場合(ステップS51;Yes)には、CPU20は、選択単語帳テーブル870Sにおける何れかの単語をランダムに指定した後(ステップS52)、上述のステップS42と同様の問題表示・回答処理を行う(ステップS53)。なお、ステップS52の処理においては、ユーザ操作に基づいて、選択単語帳テーブル870Sにおける未正解の単語や、学習済みの単語のみをランダムに指定することとしても良い。
【0078】
次に、CPU20は、次の問題を出題させる旨の操作が行われるか否かを判定し(ステップS54)、行われたと判定した場合(ステップS54;Yes)には、ステップS52に移行する。
【0079】
また、ステップS54において次の問題を出題させる旨の操作が行われないと判定した場合(ステップS54;No)には、CPU20は、情報表示処理の先頭へ移行する旨の操作が行われるか否かを判定し(ステップS55)、行われないと判定した場合(ステップS55;No)には他の処理へ移行する一方、行われたと判定した場合(ステップS55;Yes)にはステップS1に移行する。
【0080】
また、上述のステップS31において選択単語帳テーブル870Sが受験単語集の単語帳テーブル870でないと判定した場合(ステップS31;Yes)には、CPU20は、選択単語帳テーブル870Sが必須単語集の単語帳テーブル870(レベル(C)の単語帳テーブル870)であるか否かを判定する(ステップS61)。
【0081】
このステップS61において選択単語帳テーブル870Sが必須単語集の単語帳テーブル870でないと判定した場合(ステップS61;No)には、CPU20は、他の処理へ移行する。
【0082】
また、ステップS61において選択単語帳テーブル870Sが必須単語集の単語帳テーブル870であると判定した場合(ステップS61;Yes)には、CPU20は、上述のステップS32と同様の単語帳学習履歴同期処理を行った後(ステップS62)、ステップS33に移行する。
【0083】
(動作例)
続いて、図6〜図9を参照しつつ、上記の情報表示処理を具体的に説明する。
【0084】
まず、図6(a)に示すように、ユーザが見出し語検索の対象として英和辞書の辞書データベース820を選択し(ステップS1;Yes)、検索文字列「grant」を入力すると(ステップS2)、検索文字列「grant」に対応する見出し語「grant」が英和辞書の辞書データベース820から検出され、その説明情報がメインディスプレイ10に表示される(ステップS3)。
【0085】
次に、図6(a)に網掛け部分で示されるように、ユーザが説明情報中にマーカを引く旨の操作を行うと(ステップS4;Yes)、図6(b)に示すように、現時点で説明情報の表示されている見出し語の単語「grant」と、当該単語について学習済みである旨と、マーカ操作の行われた文字列の位置情報とが対応付けられてマーカ単語帳の単語帳テーブル870(レベル(A)の単語帳テーブル870)に記憶される(ステップS5)。なお、本動作例においては、単語帳テーブル群87にはマーカ単語帳の単語帳テーブル870が「マーカ単語帳1」〜「マーカ単語帳6」の計6つ具備されており、このときユーザは何れか1つの単語帳テーブル870を登録先として選択できるようになっている。但し、以下の説明においては、ユーザが「マーカ単語帳1」のみを使用することとして説明する。
【0086】
次に、ユーザが戻るキー2gを操作し(ステップS6;Yes)、上記と同様にして単語「differ」、「abuse」をマーカ単語帳の単語帳テーブル870に登録した後(ステップS1〜S5)、マーカ単語帳の単語帳テーブル870(レベル(A)の単語帳テーブル870)を選択単語帳テーブル870Sとして選択し(ステップS11;Yes)、当該選択単語帳テーブル870S(マーカ単語帳の単語帳テーブル870)に登録された単語を一覧表示させる旨の操作を行うと(ステップS12;Yes)、図6(c)に示すように、選択単語帳テーブル870Sに登録された単語がメインディスプレイ10に一覧表示される(ステップS13)。
【0087】
次に、ユーザが単語「abuse」を指定すると(ステップS14;Yes)、指定単語「abuse」の説明情報が英和辞書の辞書データベース820から読み出され、図7(a)に示すように、当該指定単語「abuse」と併せてメインディスプレイ10に表示されるとともに、この説明情報中、選択単語帳テーブル870S(マーカ単語帳の単語帳テーブル870)において指定単語に対応付けられた位置情報の文字列がマーカ表示されて潜像化される(ステップS15)。
【0088】
次に、ユーザが潜像化を解除する旨の操作を行うと(ステップS16;Yes)、図7(b)に示すように、潜像化が解除されて指定単語「abuse」の説明情報が表示される(ステップS17)。
【0089】
次に、図7(c)に示すように、ユーザが指定単語「abuse」のテスト問題に正解した旨の操作(指定単語の意味内容を覚えていると判断した旨の操作)を行うと(ステップS18;Yes)、選択単語帳テーブル870S(マーカ単語帳の単語帳テーブル870)において指定単語「abuse」に正解済みの旨が対応付けて記憶される(ステップS19)。なお、本動作例においては、指定単語「abuse」の近傍に表示されたチェックボックスにチェックを入れることで、テスト問題に正解した旨の操作が行われるようになっている。
【0090】
次に、ユーザが戻るキー2gを操作した後(ステップS20;Yes)、図7(d)に示すように、単語「grant」について上記と同様の操作を行うと(ステップS14〜S18)、選択単語帳テーブル870S(マーカ単語帳の単語帳テーブル870)において指定単語「grant」に正解済みの旨が対応付けて記憶される(ステップS19)
【0091】
次に、ユーザが情報表示処理の先頭へ移行する旨の操作を行った後(ステップS21;Yes)、必修単語集の単語帳テーブル870(レベル(C)の単語帳テーブル870)を選択単語帳テーブル870Sとして選択すると(ステップS61;Yes、ステップT11;Yes)、レベル(A)の単語帳テーブル870と選択単語帳テーブル870Sとの同期処理が行われ、選択単語帳テーブル870Sに含まれる未学習の単語のうち、レベル(A)の単語帳テーブル870に含まれる各単語が、選択単語帳テーブル870S内で学習済み、かつ未正解とされる(ステップT12)。なお、本動作例においては、このとき選択単語帳テーブル870Sには単語「grant」、「abuse」,…が未学習の単語として収録され、単語「differ」が未収録となっており、選択単語帳テーブル870Sにおける未学習の単語「grant」、「abuse」,…のうち、レベル(A)の単語帳テーブル870に含まれる単語「grant」、「abuse」が選択単語帳テーブル870S内で学習済み、かつ未正解とされる。
【0092】
次に、ユーザが選択単語帳テーブル870Sにおける学習済み、かつ未正解の単語を一覧表示する旨の操作を行うと(ステップS35;Yes)、図8(a)に示すように、このような単語がメインディスプレイ10に一覧表示される(ステップS36)。
【0093】
次に、ユーザがテスト問題をランダムに出題させる旨の操作を行うと(ステップS51;Yes)、選択単語帳テーブル870Sにおける何れかの単語がランダムに指定され(ステップS52)、図8(b)に示すように、指定単語に関するテスト問題がメインディスプレイ10に表示される(ステップU1)。なお、図8(b)は、指定単語「abuse」についてテスト問題が表示された状態を図示している。
【0094】
次に、ユーザが回答として単語「abuse」の綴りを入力すると(ステップU2)、回答が正解であると判定され(ステップU3;Yes)、図8(c)に示すように、その旨が表示されるとともに、選択単語帳テーブル870Sにおいて指定単語「abuse」に学習済み、かつ正解済みの旨が対応付けて記憶される(ステップU4)。
【0095】
次に、ユーザが次の問題を出題させる旨の操作を行うと(ステップS54;Yes)、選択単語帳テーブル870Sにおける何れかの単語がランダムに指定され(ステップS52)、図8(d)に示すように、指定単語に関するテスト問題がメインディスプレイ10に表示される(ステップU1)。なお、図8(d)は、指定単語「stream」についてテスト問題が表示された状態を図示している。
【0096】
次に、ユーザが回答として単語「stream」の綴りを入力すると(ステップU2)、回答が正解であると判定され(ステップU3;Yes)、図8(e)に示すように、その旨が表示されるとともに、選択単語帳テーブル870Sにおいて指定単語「stream」に学習済み、かつ正解済みの旨が対応付けて記憶される(ステップU4)。
【0097】
次に、ユーザが次の問題を出題させる旨の操作を行うと(ステップS54;Yes)、選択単語帳テーブル870Sにおける何れかの単語がランダムに指定され(ステップS52)、図8(f)に示すように、指定単語に関するテスト問題がメインディスプレイ10に表示される(ステップU1)。なお、図8(f)は、指定単語「dinosaur」についてテスト問題が表示された状態を図示している。
【0098】
次に、ユーザが回答として単語「dinosaur」の綴りを誤って入力すると(ステップU2)、回答が不正解であると判定され(ステップU3;No)、図8(g)に示すように、その旨が表示されるとともに、選択単語帳テーブル870Sにおいて指定単語「stream」に学習済み、かつ未正解の旨が対応付けて記憶される(ステップU5)。
【0099】
次に、ユーザが情報表示処理の先頭へ移行する旨の操作を行った後(ステップS21;Yes)、受験単語集の単語帳テーブル870(レベル(B)の単語帳テーブル870)を選択単語帳テーブル870Sとして選択すると(ステップS31;Yes、ステップT1;Yes)、レベル(A)の単語帳テーブル870と選択単語帳テーブル870Sとの同期処理が行われ、選択単語帳テーブル870Sに含まれる未学習の単語のうち、レベル(A)の単語帳テーブル870に含まれる各単語が、選択単語帳テーブル870S内で学習済み、かつ未正解とされる(ステップT2)。なお、本動作例においては、このとき選択単語帳テーブル870Sには単語「grant」、「abuse」,…が未学習の単語として収録され、単語「differ」が未収録となっており、選択単語帳テーブル870Sにおける未学習の単語「grant」、「abuse」,…のうち、レベル(A)の単語帳テーブル870に含まれる単語「grant」、「abuse」が選択単語帳テーブル870S内で学習済み、かつ未正解とされる。
【0100】
次に、レベル(C)の単語帳テーブル870と選択単語帳テーブル870Sとの同期処理が行われ、選択単語帳テーブル870Sに含まれる未正解の単語のうち、レベル(C)の単語帳テーブル870において学習済み、かつ未正解の旨に対応付けられた各単語が、選択単語帳テーブル870S内で学習済み、かつ未正解とされる。また、選択単語帳テーブル870Sに含まれる単語のうち、レベル(C)の単語帳テーブル870において学習済み、かつ正解済みの旨に対応付けられた各単語が、選択単語帳テーブル870S内で学習済み、かつ正解済とされる(ステップT4)。なお、本動作例においては、このとき選択単語帳テーブル870Sには単語「grant」、「abuse」,…が未正解の単語として収録され、単語「stream」、「dinosaur」が未収録となっており、選択単語帳テーブル870Sにおける未正解の単語「grant」、「abuse」,…のうち、レベル(C)の単語帳テーブル870に含まれる学習済み、かつ未正解の単語「grant」が選択単語帳テーブル870S内で学習済み、かつ未正解とされる。また、レベル(C)の単語帳テーブル870に含まれる学習済み、かつ正解済みの単語「abuse」が選択単語帳テーブル870S内で学習済み、かつ正解済みとされる。
【0101】
次に、ユーザが選択単語帳テーブル870Sにおける学習済み、かつ正解済みの単語を一覧表示する旨の操作を行うと(ステップS33;Yes)、図9(a)に示すように、このような単語(ここでは「abuse」)がメインディスプレイ10に一覧表示される(ステップS34)。
【0102】
また、ユーザが選択単語帳テーブル870Sにおける学習済み、かつ正解済みの単語を一覧表示する旨の操作を行わず(ステップS33;No)、選択単語帳テーブル870Sにおける学習済み、かつ未正解の単語を一覧表示する旨の操作を行うと(ステップS35;Yes)、図9(b)に示すように、このような単語(ここでは「grant」)がメインディスプレイ10に一覧表示される(ステップS36)。
【0103】
次に、ユーザが単語「grant」に対して指定操作を行うと(ステップS41;Yes)、図9(c)に示すように、指定単語「grant」に関するテスト問題がメインディスプレイ10に表示される(ステップU1)。
【0104】
次に、ユーザが回答として選択肢「4」を入力すると(ステップU2)、回答が正解であると判定され(ステップU3;Yes)、図9(d)に示すように、その旨が表示されるとともに、選択単語帳テーブル870Sにおいて指定単語「grant」に学習済み、かつ正解済みの旨が対応付けて記憶される(ステップU4)。
【0105】
以上の電子辞書1によれば、図3のステップS32,S34,S36や図4、図9(a),(b)などに示したように、単語帳テーブル870には複数の単語が記憶されるとともに、当該複数の単語のぞれぞれについて学習済み或いは未学習の旨が対応付けて記憶され、ユーザが単語帳テーブル870の何れかを選択単語帳テーブル870Sとして選択すると、選択単語帳テーブル870Sとは異なる少なくとも1つの他の単語帳テーブル870が参照され、選択単語帳テーブル870Sにおいて未学習の旨に対応付けられた単語のうち、他の単語帳テーブル870で学習済みの旨に対応付けられている単語が当該選択単語帳テーブル870Sで学習済みの旨に対応付けて記憶され、選択単語帳テーブルにおいて学習済みの旨に対応付けられた単語と、未学習の旨に対応付けられた単語とが区別して表示されるので、或る単語帳テーブル870での学習を中断して別の単語帳テーブル870で新たに学習を始める場合に、重複する単語を改めて学習し直す手間を省くことができる。従って、複数の単語帳を用いて学習を行う場合の学習効率を向上させることができる。
【0106】
また、図3のステップS32,S62や図4などに示したように、単語帳テーブル870に記憶された複数の単語のそれぞれについて、テスト問題にユーザが正解したか否かの判定結果に基づき正解済み或いは未正解の旨が対応付けて記憶され、選択単語帳テーブル870Sにおいて未正解の旨に対応付けられた単語のうち、他の単語帳テーブル870で正解済みの旨に対応付けられている単語が当該選択単語帳テーブル870Sで正解済みの旨に対応付けて記憶されるので、或る単語帳テーブル870での学習を中断して別の単語帳テーブル870で新たに学習を始める場合に、以前の単語帳テーブルでテスト問題に正解した単語については、新たな単語帳テーブルで改めてテストを行う手間を省くことができる。従って、複数の単語帳を用いて学習を行う場合の学習効率を向上させることができる。
【0107】
また、図4などに示したように、選択単語帳テーブル870Sのレベルが他の単語帳テーブル870のレベルより低い場合にのみ、当該選択単語帳テーブル870Sにおいて未正解の旨に対応付けられた単語のうち、他の単語帳テーブル870で正解済みの旨に対応付けられている単語が当該選択単語帳テーブル870Sで正解済みの旨に対応付けて記憶されるので、レベルの高い単語帳テーブル870での学習を中断してレベルの低い単語帳テーブル870で新たに学習を始める場合に、以前の単語帳テーブルで高レベルのテスト問題に正解した単語については、新たな単語帳テーブルで改めて低レベルのテストを行う手間を省くことができる。従って、複数の単語帳を用いて学習を行う場合の学習効率を向上させることができる。
【0108】
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0109】
例えば、本発明に係る情報表示装置を電子辞書1として説明したが、本発明が適用可能なものは、このような製品に限定されず、携帯電話、パソコン、PDA(Personal Digital Assistant)、ゲーム機などの電子機器全般に適用可能である。また、本発明に係る情報表示プログラム81は、電子辞書1に対して着脱可能なメモリカード、CD等に記憶されることとしてもよい。
【0110】
また、選択単語帳テーブル870Sにおいて学習済みの旨に対応付けられた単語と、未学習の旨に対応付けられた単語とが別々に表示されることで両者が区別して表示されることとして説明したが、表示色や字体を異ならせることで両者が区別して表示されることとしても良い。
【0111】
また、選択単語帳テーブル870Sのレベルが他の単語帳テーブル870のレベルより低い場合にのみ、選択単語帳テーブル870Sにおいて未正解の旨に対応付けられた単語のうち、他の単語帳テーブル870で正解済みの旨に対応付けられている単語を、当該選択単語帳テーブル870Sで正解済みの旨に対応付けて記憶させることとして説明したが、レベルの高低に関わらず、他の単語帳テーブル870で正解済みの旨に対応付けられている単語を、当該選択単語帳テーブル870Sで正解済みの旨に対応付けて記憶させることとしても良い。
【0112】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
複数の単語を記憶するとともに、当該複数の単語のぞれぞれについてユーザ操作に基づき学習済み或いは未学習の旨を対応付けて記憶した単語帳テーブルを複数記憶する単語帳テーブル記憶手段と、
ユーザ操作に基づいて、前記複数の単語帳テーブルの何れかを選択単語帳テーブルとして選択する単語帳選択手段と、
前記複数の単語帳テーブルのうち、前記選択単語帳テーブルとは異なる少なくとも1つの他の単語帳テーブルを参照し、前記選択単語帳テーブルにおいて未学習の旨に対応付けられた単語のうち、前記他の単語帳テーブルで学習済みの旨に対応付けられている単語を、当該選択単語帳テーブルで学習済みの旨に対応付けて記憶させる単語帳同期手段と、
前記選択単語帳テーブルにおいて学習済みの旨に対応付けられた単語と、未学習の旨に対応付けられた単語とを区別して表示させる単語表示制御手段と、
を備えることを特徴とする情報表示装置。
<請求項2>
請求項1記載の情報表示装置において、
前記複数の単語帳テーブルのうち、ユーザ操作により指定される指定単語帳テーブルに記憶された単語についてテスト問題を表示させるテスト問題表示制御手段と、
ユーザ操作に基づいて、前記テスト問題にユーザが正解したか否かを判定する正誤判定手段と、
を備え、
前記単語帳テーブル記憶手段は、
前記指定単語帳テーブルに記憶された複数の単語のそれぞれについて、前記正誤判定手段による判定結果に基づき正解済み或いは未正解の旨を対応付けて記憶する正誤記憶手段を有し、
前記単語帳同期手段は、
前記選択単語帳テーブルにおいて未正解の旨に対応付けられた単語のうち、前記他の単語帳テーブルで正解済みの旨に対応付けられている単語を、当該選択単語帳テーブルで正解済みの旨に対応付けて記憶させる正解・未正解同期手段を有することを特徴とする情報表示装置。
<請求項3>
請求項2記載の情報表示装置において、
前記単語帳テーブル記憶手段は、
記憶単語に対してユーザに要求される学習到達度のレベル別に単語帳テーブルを記憶しており、
前記正解・未正解同期手段は、
前記選択単語帳テーブルのレベルが前記他の単語帳テーブルのレベルより低い場合にのみ、
当該選択単語帳テーブルにおいて未正解の旨に対応付けられた単語のうち、前記他の単語帳テーブルで正解済みの旨に対応付けられている単語を、当該選択単語帳テーブルで正解済みの旨に対応付けて記憶させることを特徴とする情報表示装置。
<請求項4>
請求項3記載の情報表示装置において、
前記テスト問題表示制御手段は、
前記複数の単語帳テーブルのうち、所定の単語帳テーブルに記憶された単語については前記テスト問題として選択問題を表示させるとともに、当該単語帳テーブルよりもレベルの高い単語帳テーブルに記憶された単語については前記テスト問題として文字列の入力問題を表示させることを特徴とする情報表示装置。
<請求項5>
コンピュータに、
複数の単語を記憶するとともに、当該複数の単語のぞれぞれについてユーザ操作に基づき学習済み或いは未学習の旨を対応付けて記憶した単語帳テーブルを複数記憶する単語帳テーブル記憶機能と、
ユーザ操作に基づいて、前記複数の単語帳テーブルの何れかを選択単語帳テーブルとして選択する単語帳選択機能と、
前記複数の単語帳テーブルのうち、前記選択単語帳テーブルとは異なる少なくとも1つの他の単語帳テーブルを参照し、前記選択単語帳テーブルにおいて未学習の旨に対応付けられた単語のうち、前記他の単語帳テーブルで学習済みの旨に対応付けられている単語を、当該選択単語帳テーブルで学習済みの旨に対応付けて記憶させる単語帳同期機能と、
前記選択単語帳テーブルにおいて学習済みの旨に対応付けられた単語と、未学習の旨に対応付けられた単語とを区別して表示させる単語表示制御機能と、
を実現させることを特徴とする情報表示プログラム。
【符号の説明】
【0113】
1 電子辞書
20 CPU
30 入力部
40 表示部
81 情報表示プログラム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の単語を記憶するとともに、当該複数の単語のぞれぞれについてユーザ操作に基づき学習済み或いは未学習の旨を対応付けて記憶した単語帳テーブルを複数記憶する単語帳テーブル記憶手段と、
ユーザ操作に基づいて、前記複数の単語帳テーブルの何れかを選択単語帳テーブルとして選択する単語帳選択手段と、
前記複数の単語帳テーブルのうち、前記選択単語帳テーブルとは異なる少なくとも1つの他の単語帳テーブルを参照し、前記選択単語帳テーブルにおいて未学習の旨に対応付けられた単語のうち、前記他の単語帳テーブルで学習済みの旨に対応付けられている単語を、当該選択単語帳テーブルで学習済みの旨に対応付けて記憶させる単語帳同期手段と、
前記選択単語帳テーブルにおいて学習済みの旨に対応付けられた単語と、未学習の旨に対応付けられた単語とを区別して表示させる単語表示制御手段と、
を備えることを特徴とする情報表示装置。
【請求項2】
請求項1記載の情報表示装置において、
前記複数の単語帳テーブルのうち、ユーザ操作により指定される指定単語帳テーブルに記憶された単語についてテスト問題を表示させるテスト問題表示制御手段と、
ユーザ操作に基づいて、前記テスト問題にユーザが正解したか否かを判定する正誤判定手段と、
を備え、
前記単語帳テーブル記憶手段は、
前記指定単語帳テーブルに記憶された複数の単語のそれぞれについて、前記正誤判定手段による判定結果に基づき正解済み或いは未正解の旨を対応付けて記憶する正誤記憶手段を有し、
前記単語帳同期手段は、
前記選択単語帳テーブルにおいて未正解の旨に対応付けられた単語のうち、前記他の単語帳テーブルで正解済みの旨に対応付けられている単語を、当該選択単語帳テーブルで正解済みの旨に対応付けて記憶させる正解・未正解同期手段を有することを特徴とする情報表示装置。
【請求項3】
請求項2記載の情報表示装置において、
前記単語帳テーブル記憶手段は、
記憶単語に対してユーザに要求される学習到達度のレベル別に単語帳テーブルを記憶しており、
前記正解・未正解同期手段は、
前記選択単語帳テーブルのレベルが前記他の単語帳テーブルのレベルより低い場合にのみ、
当該選択単語帳テーブルにおいて未正解の旨に対応付けられた単語のうち、前記他の単語帳テーブルで正解済みの旨に対応付けられている単語を、当該選択単語帳テーブルで正解済みの旨に対応付けて記憶させることを特徴とする情報表示装置。
【請求項4】
請求項3記載の情報表示装置において、
前記テスト問題表示制御手段は、
前記複数の単語帳テーブルのうち、所定の単語帳テーブルに記憶された単語については前記テスト問題として選択問題を表示させるとともに、当該単語帳テーブルよりもレベルの高い単語帳テーブルに記憶された単語については前記テスト問題として文字列の入力問題を表示させることを特徴とする情報表示装置。
【請求項5】
コンピュータに、
複数の単語を記憶するとともに、当該複数の単語のぞれぞれについてユーザ操作に基づき学習済み或いは未学習の旨を対応付けて記憶した単語帳テーブルを複数記憶する単語帳テーブル記憶機能と、
ユーザ操作に基づいて、前記複数の単語帳テーブルの何れかを選択単語帳テーブルとして選択する単語帳選択機能と、
前記複数の単語帳テーブルのうち、前記選択単語帳テーブルとは異なる少なくとも1つの他の単語帳テーブルを参照し、前記選択単語帳テーブルにおいて未学習の旨に対応付けられた単語のうち、前記他の単語帳テーブルで学習済みの旨に対応付けられている単語を、当該選択単語帳テーブルで学習済みの旨に対応付けて記憶させる単語帳同期機能と、
前記選択単語帳テーブルにおいて学習済みの旨に対応付けられた単語と、未学習の旨に対応付けられた単語とを区別して表示させる単語表示制御機能と、
を実現させることを特徴とする情報表示プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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