説明

情報表示装置

【課題】操作表示部のガイダンスと、操作表示部の周囲に配置される機器との位置関係が分かりやすくなり、操作性の向上が図れる自動取引装置の操作表示方法を提供する。
【解決手段】各種のガイダンスや操作ボタンを表示する操作表示部15と、この操作表示部15の周囲に配置される機器とを含む自動取引装置1の外観図を前記操作表示部15に表示し、自動取引の操作画面を前記外観図に表示される操作表示部15aに順次表示して自動取引を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動取引装置に置ける操作表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動取引装置においては、操作画面に各種のガイダンスや操作ボタンを取引の手順にしたがって表示することで自動取引を行っている。これらの自動取引装置においては、操作画面の周囲にカード挿入口や料金口などの各装置を設けて、これら装置との関係で前記取引画面を順次進めている。
【0003】
しかし、操作画面と関連する各装置は多数あり、またこれらの装置が操作画面と物理的に離れているため、操作画面に表示されるガイダンスと、その周りの各装置との関係が分かりずらく、利用客が戸惑う課題があった。
そこで、特開2001−351148号では、操作画面の周囲に配置する各装置に色彩を施し、この色彩を施した各装置で操作ガイダンスと関連付けることを提案している。
【0004】
【特許文献1】特開2001−351148号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記従来例によれば、操作に不慣れな顧客であっても色彩を頼りに操作ガイダンスに沿った操作ができるので、操作性を向上させることができる。しかし、この従来例では、色分けで機器を特定しているため、利用客は、その色を探さなければならない。特に、この従来例では、画面周囲に広く配置された各機器を探し出すことに課題がまだ残っている。
そこで、この実施の形態では、操作表示部のガイダンスと、操作表示部の周囲に配置される機器との位置関係が分かりやすくなり、操作性の向上が図れる自動取引装置の操作表示方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る自動取引装置の操作表示方法では、前記目的を達成するために、各種のガイダンスや操作ボタンを表示する操作表示部と、この操作表示部の周囲に配置される機器とを含む自動取引装置の外観図を前記操作表示部に表示し、自動取引の操作画面を前記外観図に表示される操作表示部に順次表示して自動取引を行う。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、操作表示部のガイダンスと、操作表示部の周囲に配置される機器との位置関係が分かりやすくなり操作性を向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図1から図22を参照して、この実施の形態を説明する。この実施の形態は、銀行システムに採用される自動取引装置に関する。図1から図14が第1の実施の形態であり、図15から図22が第2の実施の形態を示している。ここでは、同一部位や矢印などは同一符号を持って示し、重複した説明を省略する。
【0009】
(第1の実施の形態)
図1から図14において、図1は本発明の概要を示す自動取引装置の説明図である。図2は銀行システムのネットワーク構成図である。図3は自動取引装置の媒体口近傍の外観図である。図4は非接触型のカード部の構造図である。図5から図14は自動取引装置の画面遷移図である。
【0010】
先ず、図1を参照して、この実施の形態に係る自動取引装置の概略構造を説明する。図1において、符号1で総括的に示すのは、金融機関等のロビーなどに設置される自動取引装置(以下ATMという)である。ATM1は、直方体の前面上方の一部分が側面から見てL字形に切り欠かれた開口部を有する本体筐体10と、L字形の開口部を塞ぐように配置され、側面から見てL字形に形成されたフロントパネル11とから構成される。
【0011】
本体筐体10は、前面が開口したベース筐体12と、このベース筐体12の前面下方に設けられた板状の前面扉13と、ベース筐体12の背面に配置された板状の背面扉14とを有している。ベース筐体12は、各種の取引処理を行う機構部、例えば、図2に示す、タッチパネル付表示部220、カード部221、通帳明細印字部222、伝送制御部223、記憶装置部224、硬貨入出金部225、紙幣入出金部226と、電源部227、制御部229等を内蔵しており、タッチパネル付表示部220の操作表示部15や各部の媒体口をフロントパネル11から露出するように配置されている。
【0012】
図1に戻り、L字形のフロントパネル11は、本体正面の垂直面を形成するパネル面16と、水平面を構成するテーブル部17とを備えている。
本実施形態では、垂直面を構成する前記パネル面16の中央にカード/明細票取扱口18や通帳取扱口19からなる媒体取扱部20が配置され、水平面を構成するテーブル部17の中央に操作表示部15、その両側に非常時の連絡用のハンドセット21と非接触型のカード部221のカード取扱部22が配置され、水平面と垂直面の角部には紙幣挿入/排出口23と硬貨挿入/排出口24が並設されている。なお、この実施の形態では、カード部221として、非接触型と挿入型の2つの装置を備えている。
【0013】
本実施形態に係るATMの特徴の1つは、操作表示部15に、この操作表示部15を含む周囲の機器の配置を示した外観図を表示しながら自動取引を進める表示方法にある。即ち、この種のATM1では、操作表示部15に各種のガイダンスや選択ボタンを表示して、これらの選択ボタンを選択させながら、この操作表示部15の周囲に配置されるカード/明細票取扱口18、通帳取扱口19、媒体取扱部20、カード取扱部22、紙幣挿入/排出口23、硬貨挿入/排出口24とを連携動作させて自動取引を進める。
【0014】
しかし、この自動取引を利用する顧客は、しばしば操作表示部15でガイダンスされる機器と、操作表示部15の周囲に配置される機器との整合が図れないで戸惑うことが見られる。この実施の形態では、この課題を解決するために、操作表示部15に、自動取引で使用される操作表示部15の周辺の機器を含むATM1の外観を表示しながら各種の取引を進めるようにしたものである。
例えば、この実施の形態では、操作表示部15を備えたテーブル部17を取引画面400として前記操作表示部15に表示する。この取引画面400は、画面中央に表示操作表示部15aが表示され、その両側にハンドセット21aとカード取扱部22aが配置され、画面後方には紙幣挿入/排出口23aと硬貨挿入/排出口24aが表示される。
【0015】
そして、必要により通帳取扱口19aと媒体取扱部20aを表示する。この取引画面400は、ATM1のテーブル部17aの上面図であり、利用者に、表示操作表示部15aとその周辺の機器の外観図を情報として伝えることで、位置関係を把握させることができる。そして、この取引画面400によれば、操作表示部15の中央に表示される表示操作表示部15aに各種の取引画面を表示し、必要により、この取引画面と周辺の機器とを連携させる表示を行って取引を進めることができる。なお、図1では、メニュー画面410を表示している。
【0016】
この実施の形態によれば、ガイダンス画面で一番伝えたい、操作と媒体口の位置に焦点をしぼってシンプルに伝えたいことをわかりやすく表示することができる。更に、画面を含むテーブル面全体を情報として伝えることで、位置関係をわかりやすくすることができる。
【0017】
また、本実施形態に係るATMの特徴の1つは、表示操作表示部15aの周囲を表示操作表示部15よりコントラストを抑えて表示(表現)し、取引で必要となる部分のみを強調表示したり、あるいは矢印などで関連性を示すことで、操作上必要のない部分がノイズとなることを防いで、視認性を向上させている。更に、取引で必要となった機器についてはアニメーションや強調表示を行うことで、利用者の注意を引いて操作性を向上させている。
【0018】
以下図2から図5を参照して、銀行システムやATM1の構造を更に詳細に説明する。
先ず、図2を参照して、このATM1が設置される銀行システムとATM1の装置構成を説明する。この銀行システムでは、この銀行システムを統括するセンタ100に対して複数の営業店舗200や専門センタ350がネットワーク300で接続されている。前記営業店舗200には店舗ネットワーク211を介して複数の機器が接続され、これら機器が前記ネットワーク300を介して前記センタ100や前記専門センタ350と接続され、この銀行システムを利用する顧客に対して各種の金融サービスを提供することができる。この他、この銀行システムには前記ネットワーク300を介して他の金融システムや各種のサービスサイトに接続することができる。
【0019】
前記センタ100は、HUBサーバ150を介して他の営業店舗200や専門センタ350と接続することで、銀行内の全ての情報を統括管理している。このHUBサーバ150は、ゲートウエイサーバを兼用するものであり、チャネル系APサーバ群を統括する統合チャネルサーバ110と、勘定系ホスト140と、各種の新商品情報データを備えた新商品サーバ130と、全ての顧客情報を統括的に管理する顧客管理サーバ120などが接続される。
【0020】
統合チャネルサーバ110は、前記ネットワーク300を介して営業店舗200と接続されて、営業店舗200に各種の情報を提供する支援システムである。この統合チャネルサーバ110の統括下には、IBコンテンツデータを備えたIBサーバ111と、営業店のコンテンツデータを備えた営業店APサーバ112と、来店顧客情報データを備えた来店管理サーバ113と、商品のコンテンツデータを備えた商品情報サーバ114と、行員情報データを備えた行員管理サーバ115と、顧客情報データを備えた顧客情報管理サーバ116とを備えている。
【0021】
一方、営業店舗200は、店舗ネットワーク211を介して各種装置が接続されている。例えば、このシステムでは、ATM(現金自動預払機)1、顧客の店舗の出入りを管理する受付端末208、顧客の各種の相談に対応する相談端末207、顧客に各種の情報を提供する情報テーブル端末206、行員が顧客に対して相談や商談を薦める相談テーブル端末205、行員が顧客に対して各種サービスを行う窓口PC端末204、前記窓口PC端末204を支援する後方PC端末203、各種の金融関連装置からなる金融デバイス202、店舗内の各種情報を管理する営業店サーバ201、店舗内の無線通信や位置検知を行う店舗通信システム210などが設けられている。
また、この銀行システムでは、顧客が所有する携帯端末213や、この銀行が顧客に提供するIDカード212などを介して各種の情報を提供することができる。
【0022】
前記ATM1は、このATM1を統括する制御部229の統括の元、タッチパネル付表示部220、各種のカードに対して読み取りや書き込みを行うカード部221と、通帳の書き込みを行う通帳明細印字部222と、店舗ネットワーク211に接続するための伝送制御部223と、各種のデータを記憶する記憶装置部224と、硬貨入出金部225と、紙幣入出金部226と、電源部227とを含んで構成される。
【0023】
次に、図3を参照して、ATM1のフロントパネルの周辺構造を更に説明する。この実施の形態では、操作表示部15を中心に利用者が使用する各種の装置が配置される。例えば、この実施の形態では、操作表示部15がテーブル部17の手前の中央に配置され、その両側にハンドセット21と、カード部221を構成するカード取扱部22が配置される。ここで、カード部221は、必要により各種の装置に取り替えることができる。
【0024】
一方、前記操作表示部15の後方には紙幣挿入/排出口23と硬貨挿入/排出口24が左右に並んで配置される。そして、紙幣挿入/排出口23と硬貨挿入/排出口24の上方のパネル面16にはカード/明細票取扱口18と通帳取扱口19が前方に突出するように左右に並んで配置される。
このように、この実施の形態では、操作表示部15を中心に各種取り扱い装置がこの操作表示部15を取り囲むように配置されているので、利用者の操作性を向上させている。
【0025】
次に、図4において、カード部221のカード取扱部22を更に詳細に説明する。この実施の形態では、カード取扱部22を非接触のICカードリーダライタとしている。先ず、図4(a)図において、カード取扱部22は、テーブル部17の傾斜角に合わせて傾斜した状態で設置されており、IDカード212を置くための読み取り面30は図示しない昇降機構により通常は水平面となるように凹状になっている。このカード取扱部22の読み取り面30に、(b)図で示すようにIDカード212を置くと、読み取り面30に設けられた図示しないセンサによりIDカード212を検知し、読み取り面30の両サイドからIDカード212を固定(落下を防止)するためのロックツメ31が突出し、この状態で取り引きを行うようになっている。
【0026】
このようなロックツメ31を設けることで、取り引き時におけるIDカード212の保持ができ、取り引きを確実に行うことができる。また、ロックツメ31をIDカード212の両サイドに配置することで、前後方向(短手方向)にスペースを確保することができ、カード取り出し時の取扱性を良好にすることができる。
取り引きが終了すると、(c)図で示すように、ロックツメ31が収納されるとともに、IDカード212が前記昇降機構によりせりあがり、IDカード212を取り出すことができるようになっている。
【0027】
次に、この実施の形態に係るATM1の特徴的な取引画面を図5から図14を参照して更に詳細に説明する。
先ず、この実施の形態では、初期状態において、前記制御部229は操作表示部15にメニュー画面410を表示する。このメニュー画面410は図1で説明したように、画面中央に表示操作表示部15aが表示され、その両側にハンドセット21aとカード取扱部22aが配置され、画面後方には紙幣挿入/排出口23aと硬貨挿入/排出口24aが表示される。この実施の形態では、前記画面構成は基本的に変更しないで、表示操作表示部15aに各種の取引画面400aを表示して自動取引を進行する。このメニュー画面410では、引出しボタン412と残高照会ボタン413と振込みボタン414と定期預入れボタン415と預入れボタン416と通帳記入ボタン417と振替えボタン418と各種サービスボタン419からなる複数の取引ボタン411が表示される。
【0028】
また、この実施の形態では、前記表示操作表示部15a以外のATM1の外観部分を、表示操作表示部15aよりコントラストを低く抑えて、表示操作表示部15aに表示される各種の取引画面400aの視角ノイズとならないようにしている。そして、これらコントラストを低く抑えられた機器が、必要により、強調表示したり、あるいはアニメーション表示させることで、利用者の注意を引かせて操作性を向上させている。
前記制御部229は、前記取引ボタン411の1つが選択されると、このボタンに対応した取引画面を表示して手続きを進行する。ここでは、引出しボタン412の押下を事例に説明を進める。
【0029】
図6において、制御部229は、引出しボタン412が押下されると、図6のカード挿入を促す挿入画面420を表示する。この実施の形態では、2種類のカードに対応しているので、この表示操作表示部15aでは表示操作表示部15aに銀行用の磁気カードの挿入を選択する選択ボタン421と、銀行用のICカードを選択させる選択ボタン422を表示する。そして、選択ボタン421は上部の媒体取扱部20aに矢印が示され、選択ボタン422は右側のカード取扱部22aに矢印が示されて、選択ボタンと機器との関連が示される。これにより利用者は、機器の選択に迷うことなく手続を進めることができる。なお、この実施の形態では、必要に応じて取消ボタン402を右上に表示するようにしている。
【0030】
図7において、制御部229は、所定のカードが挿入されると、カードから個人情報を呼び込むとともに図7の暗証番号入力画面430を表示する。この暗証番号入力画面430では、他の機器との関連が無い操作であるため、表示操作画面15aにテンキー部431と、入力確認窓432と確認キー433と訂正キー434を表示し、他の機器との関連操作を示す矢印は表示させない。
【0031】
図8において、制御部229は暗証番号が入力されて確認キー433が押下されると、カードから入力された個人情報と入力された暗証番号を照合して、一致していれば、図8の金額入力画面を440を表示する。この金額入力画面を440も他の機器との関連操作がないので、他の機器との関連操作を示す矢印などは表示せず、表示操作表示部15aにテンキー部441と万キー442と千キー443と円キー447と訂正キー444及び金額確認窓445と確認キー446を表示する。
【0032】
図9において、制御部229は、金額が入力されると、この払い出し情報をセンタ100に送信するとともに、関連データを取得する。この間、払い出し紙幣を数える作業を行うととともに、この作業に時間がかかるため、図9の案内画面450を表示する。この案内画面450では、表示操作表示部15aにメッセージのみ表示する。
制御部229は、センタ100から関連情報を取得し、紙幣を数える作業が終了すると、図10の紙幣の受け取りを促す取引終了画面460を表示する。この取引終了画面460は、払い出される紙幣又は硬貨により紙幣挿入/排出口23aまたは硬貨挿入/排出口24aに払い出しを示す強調表示やアニメーション表示を行い、表示操作表示部15aには、取引の終了を案内するガイダンスと、明細ウインドウ461を表示する。この明細ウインドウ461には、払い出される金額と、センタ100から入手した残高を表示する。
【0033】
この取引終了画面460によれば、払い出しに使用される機器、例えば、紙幣挿入/排出口23aまたは硬貨挿入/排出口24aあるいは両方がアニメーションや強調表示で表示されるので、取り忘れを軽減することができる。もちろん、ブザーなどを音を同時に鳴らすようにするとよい。
【0034】
図11において、制御部229は紙幣又は硬貨が取り去られたことを図示しないセンサで確認すると図11の最終画面470を表示する。この最終画面470では、カードを取るように促すメッセージを表示するとともに、例えば、IDカード212であれば、カード取扱部22のロックツメ31を解除するとともに、カード取扱部22aに強調表示を行う。そして、IDカード212が取り去られればもとのメニュー画面410を操作表示部15に表示する。
【0035】
図12から図14を参照して、図5のメニュー画面410で預入れボタン416が押下された画面遷移を説明する。制御部229は、預入れボタン416が押下されると図6の操作画面を表示した後に、図12に示す金額投入画面480を表示するとともに、紙幣挿入/排出口23と硬貨挿入/排出口24を開放する。ここでは、図6の説明は重複するため省略する。この金額投入画面480は、紙幣挿入/排出口23aと硬貨挿入/排出口24aに入金を促す表示を表示するとともに、表示操作表示部15に操作上の注意点と確認ボタン481を表示する。利用者は、投入紙幣挿入/排出口23または硬貨挿入/排出口24に紙幣または硬貨を投入して確認ボタン481を押下することで、制御部229は、投入紙幣挿入/排出口23または硬貨挿入/排出口24を動作させて紙幣の計数を行うとともに図13に示す時間待ち表示画面485を表示する。
【0036】
ここで、この実施の形態では、操作指示の受付を表示操作表示部15aの操作ボタンで行うようにしているが、表示操作表示部15aの周囲の各機器の部分を操作するようにしてもよい。例えば、図12の金額投入画面480では、投入紙幣挿入/排出口23aまたは硬貨挿入/排出口24aを点灯表示させ、この点灯表示する部分を直接タッチすることで指示を実行するようにしてもよい。このようにすれば、確認ボタン481を省略することもできる。
【0037】
図14において、制御部229は、投入された紙幣や硬貨の集計が終了すると、図14の集計画面490を表示する。この集計画面490は、表示操作表示部15aに集計ウインドウ491が表示され、この集計ウインドウ491に入金金額と確認ボタン492が表示される。前記制御部229は、前記確認ボタン492が押下されることにより、預け入れ処理を終了し、前記メニュー画面410を表示する。
【0038】
このように、この実施の形態によれば、操作表示部15に、この操作表示部15とその周囲の機器との配置関係を示すATM1の外観図を表示し、この表示された外観図の表示操作表示部15aに通常の取引画面を表示するとともに、この取引画面の進行にともなう他の機器との連携を矢印やアニメーションなどで示すことで、利用者に操作性が良好な表示方法が提供される。
【0039】
(第2の実施の形態)
次に、図15から図22を参照して、第2の実施の形態に係わる表示方法を説明する。図15から図22は取引画面の画面遷移図である。この実施の形態は、取引で使用される機器に合わせて、表示操作表示部15aのみを表示する第1の表示形態と、テーブル部17を表示する第2の表示形態と、パネル面16とテーブル部17とを表示する第3の表示形態を選択して表示する表示方法に特徴がある。
【0040】
図15は、メニュー画面500の事例を示している。この事例では、メニュー画面500は初期画面であるため、特別に、表示操作表示部15aを画面一杯に表示し、その中に取引ボタン411を表示している。この実施の形態によれば、この操作に必要のない他の機器については表示されないので、画面をすっきりさせることができる。
【0041】
図16は、第3の表示形態で表示されるカード挿入画面510である。このカード挿入画面510は、パネル面16に配置されるカード/明細票取扱口18を使用するため、操作表示部15には、パネル面16aとテーブル部17aとが立体的に表示されるATM1の上方から見た外観図が表示される。そして、表示操作表示部15aにはカード挿入画面420(図6)と同様な表示が成される。このように、遠近感のある立体的な表示とすることにより、利用者に見えている実際の端末形状に近づけることができるので、利用者にとってわかり易い表示とすることができる。また、平面図で表すと上下に重なる媒体口(例えば、カード/明細票取扱口18と紙幣挿入/排出口23a)を区別して表示することも可能である。また、図15から図16への画面遷移は、滑らかなズームアウトのアニメーションにより行われる。これにより、表示操作表示部15aに集中している利用者の意識を自然に画面の外に向ける効果があり、表示操作表示部15aとカード/明細票取扱口18などの媒体口との位置関係を利用者に直感的に理解させることができる。
【0042】
図17は、第2の表示形態で表示される暗証番号入力画面520である。この暗証番号入力画面520は、暗証番号入力画面430(図7)と同様な表示がなされる。図16から図17への画面遷移は、滑らかなズームインのアニメーションで行われる。これにより、表示操作表示部15aの外の媒体口等に集中している利用者の意識を自然に表示操作表示部15aに向ける効果がある。
【0043】
図18は、第2の表示形態で表示される金額入力画面を530である。この金額入力画面を530は、金額入力画面を440(図8)と同様な表示が成される。
【0044】
図19は、第2の表示形態で表示される案内画面540である。この案内画面540は、案内画面450(図9)と同様な表示が成される。
【0045】
図20は、第3の表示形態で表示される取引終了画面550である。この取引終了画面550は、パネル面16aとテーブル部17aとが立体的に表示されるATMの上方から見た外観図で表示される。そして、取引終了画面550では、払い出される紙幣又は硬貨により紙幣挿入/排出口23aまたは硬貨挿入/排出口24aに払い出しを示す表示を行い、表示操作表示部15aには、取引の終了を案内するガイダンスと、明細ウインドウ461を表示する。この明細ウインドウ461には、払い出される金額と、センタ100から入手した残高を表示する。
【0046】
更に、この取引終了画面550では、カードを取るように促すメッセージを表示すると共に、例えば、IDカード212であれば、カード取扱部22のロックツメ31を解除するとともに、カード取扱部22aに強調表示を行う。
図20においても、図16と同様に、遠近感のある立体的な表示とすることにより、利用者に見えている実際の端末形状に近づけることができるので、利用者にとってわかり易い表示とすることができる。また、平面図で表すと上下に重なる媒体口(例えば、カード/明細票取扱口18と紙幣挿入/排出口23a)を区別して表示することも可能である。また、図19から図20への画面遷移を滑らかなズームアウトのアニメーションにより行うことにより、表示操作表示部15aに集中している利用者の意識を自然に画面の外に向ける効果があり、表示操作表示部15aとカード/明細票取扱口18などの媒体口との位置関係を利用者に直感的に理解させることができる。
【0047】
図21は、メニュー表示画面500に戻る前に一時的に表示される第2の表示形態で表示される利用挨拶画面560である。利用挨拶画面560は第2の表示形態で表示される。
【0048】
図22は通帳記帳時に表示される通帳記帳画面570である。この通帳記帳画面570では、パネル面16に設けられるカード/明細票取扱口18が使用されるので、第3の表示形態で表示され、表示操作表示部15aには、記帳時の案内を表示した記帳ウインドウ571が表示され、この記帳ウインドウ571と、パネル面16aに表示されるカード/明細票取扱口18aとの関連を示す矢印が表示される。特に、この通帳記帳画面570では、通帳を開いたり、位置を特定する操作があるため、この実施の形態では通帳挿入口のアニメーション、操作説明内のグラフィックアニメーションの両方を使用している。
【0049】
このように、この実施の形態では、取引に使用する機器により複数の表示形態から当該取引のガイダンスにふさわしい表示形態を制御部229が選択して表示するので、利用者の取扱性が改善される。
【0050】
(第3の実施の形態)
次に、図23を参照して、第3の実施の形態に係わる表示方法を説明する。図23(a)は、上述の第2の実施形態における暗証番号入力画面520(図17)を第1の表示形態、即ち、操作表示部15の全画面に表示操作表示部15aのみを表示するようにしたものである。同様に、図23(b)は第2の実施形態における金額入力画面530(図18)を、図23(c)は第2の実施形態における案内画面540(図19)を、図23(d)は第2の実施形態における利用挨拶画面560(図21)を、それぞれ第1の表示形態で表示したものである。
【0051】
これらの画面においては、利用者はカード/明細票取扱口18等の媒体口を扱うことがないので、媒体口を表示しない。これにより、必要でない情報の表示することによる操作の混乱を軽減し、また、必要な時にのみ媒体口を表示することによって、媒体口表示をより強調する効果がある。
【0052】
なお、第1の表示形態と第3の表示形態間の画面遷移(例えば、図16のカード挿入画面510から図23(a)の暗証番号入力画面520への画面遷移)は、第2の実施形態と同様に滑らかなズームイン/アウトのアニメーションにより行われ、利用者の意識をスムーズに注目すべき部分に導くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】第1の実施の形態に係る自動取引装置の概要説明図である。
【図2】銀行システムのネットワーク構成図である。
【図3】自動取引装置の媒体口近傍の外観図である。
【図4】非接触型のカード部の構造図である。
【図5】自動取引装置の取引画面図である。
【図6】自動取引装置の取引画面図である。
【図7】自動取引装置の取引画面図である。
【図8】自動取引装置の取引画面図である。
【図9】自動取引装置の取引画面図である。
【図10】自動取引装置の取引画面図である。
【図11】自動取引装置の取引画面図である。
【図12】自動取引装置の取引画面図である。
【図13】自動取引装置の取引画面図である。
【図14】自動取引装置の取引画面図である。
【図15】第2の実施の形態に係る自動取引装置の取引画面図である。
【図16】第2の実施の形態に係る自動取引装置の取引画面図である。
【図17】第2の実施の形態に係る自動取引装置の取引画面図である。
【図18】第2の実施の形態に係る自動取引装置の取引画面図である。
【図19】第2の実施の形態に係る自動取引装置の取引画面図である。
【図20】第2の実施の形態に係る自動取引装置の取引画面図である。
【図21】第2の実施の形態に係る自動取引装置の取引画面図である。
【図22】第2の実施の形態に係る自動取引装置の取引画面図である。
【図23】第3の実施の形態に係る自動取引装置の取引画面図である。
【符号の説明】
【0054】
1…ATM、10…本体筐体、11…フロントパネル、12…ベース筐体、13…前面扉、14…背面扉、15…操作表示部、15a…操作表示部、16…パネル面、16a…パネル面、17…テーブル部、17a…テーブル部、18…カード/明細票取扱口、19…通帳取扱口、19a…通帳取扱口、20…媒体取扱部、20a…媒体取扱部、21…ハンドセット、21a…ハンドセット、22…カード取扱部、22a…カード取扱部、23…紙幣挿入/排出口、23a…紙幣挿入/排出口、24…硬貨挿入/排出口、24a…硬貨挿入/排出口、30…読み取り面、31…ロックツメ、100…センタ、110…統合チャネルサーバ、111…IBサーバ、112…営業店APサーバ、113…来店管理サーバ、114…商品情報サーバ、115…行員管理サーバ、116…顧客情報管理サーバ、120…顧客管理サーバ、130…新商品サーバ、140…勘定系ホスト、150…HUBサーバ、200…営業店舗、210…店舗通信システム、201…営業店サーバ、202…金融デバイス、203…後方PC端末、204…窓口PC端末、205…相談テーブル端末、206…情報テーブル端末、207…相談端末、208…受付端末、211…店舗ネットワーク、212…IDカード、213…携帯端末、220…タッチパネル付表示部、221…カード部、222…通帳明細印字部、223…伝送制御部、224…記憶装置部、225…硬貨入出金部、226…紙幣入出金部、227…電源部、229…制御部、300…ネットワーク、350…専門センタ、400…取引画面、400a…取引画面、402…取消ボタン、410…メニュー画面、410a…メニュー画面、411…取引ボタン、412…引出しボタン、413…残高照会ボタン、414…振込みボタン、415…定期預入れボタン、416…預入れボタン、417…通帳記入ボタン、418…振替えボタン、419…各種サービスボタン、420…カード挿入画面、421…選択ボタン、422…選択ボタン、430…暗証番号入力画面、431…テンキー部、432…入力確認窓、433…確認キー、434…訂正キー、440…金額入力画面、441…テンキー部、442…万キー、443…千キー、444…訂正キー、445…金額確認窓、446…確認キー、447…円キー、450…案内画面、460…取引終了画面、461…明細ウインドウ、470…最終画面、480…金額投入画面、481…確認ボタン、485…表示画面、490…集計画面、491…集計ウインドウ、492…確認ボタン、500…メニュー画面、510…カード挿入画面、520…暗証番号入力画面、530…金額入力画面、540…案内画面、550…取引終了画面、560…利用挨拶画面、570…通帳記帳画面、571…記帳ウインドウ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各種のガイダンスや操作ボタンを表示する操作表示部と、この操作表示部の周囲に配置される機器とを含む自動取引装置の外観図を前記操作表示部に表示し、自動取引の操作画面を前記外観図に表示される操作表示部に順次表示して自動取引を行う
ことを特徴とする自動取引装置の操作表示方法。
【請求項2】
前記外観図に表示される操作表示部に表示される操作画面で取り扱われる機器と、前記操作画面の当該機器の説明位置とを矢印で関連付けて表示する
ことを特徴とする自動取引装置の操作表示方法。
【請求項3】
請求項1または2記載の自動取引装置の操作表示方法において、
操作表示部の周囲に配置される機器の範囲が異なる外観図を複数備え、自動取引の操作画面に対応して前記外観図を選択して表示する
ことを特徴とする自動取引装置の操作表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2006−134010(P2006−134010A)
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−321456(P2004−321456)
【出願日】平成16年11月5日(2004.11.5)
【出願人】(504373093)日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 (1,225)
【Fターム(参考)】