情報記録システム、情報記録方法、記録用プログラム、管理サーバ、管理サーバ用プログラム、及び記憶媒体
【課題】様々な会場に、任意の数だけ配置されたカメラ及びマイクを用いて、同時又は異なる時間帯に、異なる記録装置で記録されたデータ群を一元的に保管し、配信する。
【解決手段】複数の会場それぞれで開催される各イベントに対する集録予約を受け付け、集録の終始管理を行なう管理手段、所定の会場で開催される記録イベントを抽出し、一覧を生成する記録一覧生成手段、記録イベントそれぞれを識別する記録識別子を付与する記録識別子付与手段を有しグルーピングして管理を行う管理サーバと、記録一覧要求手段、表示手段、を有し、イベントを集録する複数の記録装置とを備え、要求された記録識別子が付与されたときイベントの集録を開始する。
【解決手段】複数の会場それぞれで開催される各イベントに対する集録予約を受け付け、集録の終始管理を行なう管理手段、所定の会場で開催される記録イベントを抽出し、一覧を生成する記録一覧生成手段、記録イベントそれぞれを識別する記録識別子を付与する記録識別子付与手段を有しグルーピングして管理を行う管理サーバと、記録一覧要求手段、表示手段、を有し、イベントを集録する複数の記録装置とを備え、要求された記録識別子が付与されたときイベントの集録を開始する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音声や動画などのストリームデータの記録・保管、検索、再生をネットワークを介して行うことができる情報記録技術に関し、特に、複数の会場それぞれのイベント毎に記録されたストリームデータの中から所望のデータを再生することが可能な情報記録技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年における、電子通信技術やマルチメデイア技術の発展により、ビデオカメラで撮影した映像をPC (Personal Computer)に取り込み、その映像をPC上で再生することや、電気通信回線を介してPCなどに配信する技術が実用化され、今日においては、商用化例も多数見受けられるところとなっている。
【0003】
特に、会議の様子を撮影し、取得された画像を遠隔地に伝送するテレビ会議システムは、広く知られ、多くの企業や団体で活用されているが、かかるシステムの利便性を一層向上させるための取り組みも活発になされている。
【0004】
例えば、映像情報および音声情報を含む会議情報を入出力する複数の会議端末と、これらの会議端末を制御する会議制御装置と、会議情報を保存する記録装置とにより構成し、会議制御装置により生成されたインデックス情報を記憶装置に保存し、電子会議終了後、その会議内容を再現することができるようにした電子会議システムがある(特許文献1参照)。
【0005】
また、音声、動画など時間的に変化するデータを記録しながら、同時にホワイトボードに文字を書き込むことにより、その文字が書き込まれた時刻を記録し、再生時には、書き込まれた文字を指定することにより、所望のデータが記録された時刻の音声または動画を抽出し、再生する方法がある(特許文献2参照)。
【0006】
さらに、複数のカメラシステムから出力される動画を格納するビデオサーバと、ビデオサーバに接続され、動画を再生する再生装置とを有し、ビデオサーバに格納された動画と1対1で対応する検索情報も同時に記録することにより、異なる場所で同時に映像が撮影された場合でも、見たい映像を効率的に検索し、再生することができるビデオ録画再生システムがある(特許文献3参照)。
【特許文献1】特開平6−178296号公報
【特許文献2】特開平6−343146号公報
【特許文献3】特開2002−335478号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載された技術は、1組の電子会議システムを用いて映像情報および音声情報を記録するものであり、複数の会議室で開催されるイベントを同時に記録するためには、複数の電子会議システムが必要となり、コスト高となるほか、複数の電子会議システムで撮影された映像情報は、一度に検索することができない。
【0008】
また、特許文献2に記載された技術は、1つのカメラシステムにより記録された映像から一部を抽出する方法であり、複数のカメラシステムで記録された映像には対処出来ない。
【0009】
さらに、特許文献3に記載された技術は、各会場にビデオカメラを1台ずつ設置して撮影する場合には対応可能であるが、同じ会場にビデオカメラを2台設置して撮影する場合には、別のシーンと見なされてしまう。たとえば、同一会場において、一方のビデオカメラでプレゼンテーションを撮影し、他方で聴衆を撮影した場合には、本来記録対象が同一であるにも関わらず、別の記録対象とみなされてしまう。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑み、様々な会場に、任意の数だけ配置されたカメラ及びマイクを用いる場合であっても、同時又は異なる時間帯に、異なる記録装置で記録されたデータ群を、一元的に保管し、保管されたデータ群の中の、同一記録対象から集録されたデータを抽出して、所定の情報機器に配信することが可能な情報記録システム、情報記録方法、記録用プログラム、管理サーバ、管理サーバ用プログラム、及び記憶媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成する本発明の情報記録システムは、複数の会場それぞれで開催されるイベントを、該複数の会場それぞれに配置された複数のカメラ又はマイクで集録し、集録された映像及び音声のデータを一元的に所定の記憶装置に格納し、格納され該データを所定の情報機器に配信する情報記録システムにおいて、
上記複数の会場それぞれで開催される各イベントに対する上記カメラ又はマイクによる集録の予約を受け付けると共に、該予約を受けた記録イベントに関する上記集録の終始管理を行なう管理手段、
上記管理手段により上記終始管理が行われる上記記録イベントのうち、所定の会場で開催される記録イベントを抽出し、抽出された該記録イベントの一覧を生成する記録一覧生成手段、及び
上記記録イベントそれぞれに、該記録イベントそれぞれを識別する記録識別子を付与する記録識別子付与手段を有し、集録された上記データを該記録識別子によりグルーピングして上記終始管理を行う管理サーバと、
記録開始指令を受けたとき、上記記録一覧生成手段に対して上記一覧の生成要求を行う記録一覧要求手段、
上記記録一覧生成手段から上記一覧を受信し、受信した該一覧を含む所定の情報を画面に表示する表示手段、及び
カメラとマイクを有し、上記複数の会場に設置されて、該複数の会場の何れかで開催されるイベントを集録する、上記管理サーバに接続される複数の記録装置とを備え、
上記複数の記録装置それぞれは、上記表示手段により上記画面に表示された、上記記録識別子が未付与の、上記記録開始指令を受けた上記記録イベントが指定されたのを受けて、上記記録識別子付与手段に、指定を受けた該記録イベントに対する上記記録識別子の付与を要求し、要求された該記録識別子が付与されたとき、該記録開始指令を受けた該記録イベントの集録を開始し、記録停止指令を受けたとき、該集録を終了することを特徴とする。
【0012】
このように、複数の異なる記録装置で同時に集録する場合であっても、それぞれの記録イベントを識別する記録識別子を付した後に、集録を開始するので、記録されたデータ群それぞれはグループ化されて管理され、集録されたデータが一元的に保管されても所望のデータを容易に抽出して配信することが可能となる。また、ネットワークが整備されていない環境下でのデータ記録や、突然のネットワークトラブルやマシントラブルにおいても、集録後にグループ化することにすれば、同様に管理することができる。
【0013】
上記の目的を達成する本発明の情報記録方法は、複数の会場それぞれで開催されるイベントを、該複数の会場それぞれに配置された複数の記録装置のカメラ又はマイクで集録し、集録された映像及び音声のデータを管理サーバによりグルーピングし、所定の記憶装置に一元的に格納し、格納され該データを所定の情報機器に配信する情報記録方法において、
上記管理サーバが、上記複数の会場それぞれで開催される各イベントに対する上記カメラ又はマイクによる集録の予約を受け付け、該予約を受けた記録イベントの上記集録の終始管理を行なう手順と、
記録開始指令を受けた何れかの記録装置が、上記管理サーバに対して、上記予約を受けた記録イベントの一覧の送信要求を行う手順と、
上記管理サーバが、上記送信要求を受けた上記何れかの記録装置が配置された会場で開催される、上記予約を受けた記録イベントを抽出し、抽出された該記録イベントの一覧を生成し、該記録装置に送信する手順と、
上記管理サーバから受信した上記一覧を含む所定の情報を画面に表示する手順と、
上記画面に表示された、上記記録識別子が未付与の、上記記録開始指令を受けた上記記録イベントが指定されたのを受けて、上記記録装置が、指定を受けた該記録イベントを識別する識別子の付与を上記管理サーバに要求する手順と、
上記管理サーバが、上記記録装置から要求された上記記録イベントに対し、該記録イベントそれぞれを識別しグルーピングする記録識別子を付与する手順と、
上記管理サーバが上記記録識別子を付与したとき、上記記録装置が、上記記録開始指令を受けた上記記録イベントの集録を開始し、記録停止指令を受けたとき、該集録を終了する手順とを有することを特徴とする。
このように、複数の異なる記録装置で同時に集録する場合であっても、予約された一覧に基づいて、それぞれの記録イベントを識別する記録識別子を付した後に、集録を開始するので、記録されたデータ群それぞれはグループ化されて管理され、集録されたデータが一元的に保管されても所望のデータを容易に抽出して配信することが可能となる。
【0014】
上記の目的を達成する本発明の記録用プログラムは、コンピュータに接続されたカメラ又はマイクにより集録されたイベントの映像又は音声のデータを、該コンピュータに一旦格納すると共に、格納された該データを、接続された所定のサーバに送信する機能を実現させる記録用プログラムであって、
上記カメラ又はマイクによる集録を開始する指令を受けたとき、上記所定のサーバに、該カメラ又はマイクの識別情報を送り、集録が予約されたイベントの一覧を要求する機能と、
上記所定のサーバから受信した上記一覧を画面に表示させ、表示させた画面上で、上記予約されたイベントと上記指令を受けた記録イベントとの同一性の判別を受け、非同一である旨の判別を受けたとき、上記サーバに該記録イベントを識別する記録識別子の付与を要求する機能と、
上記所定のサーバから上記記録識別子を受信したとき、上記指令を実行する機能とを実現させることを特徴とする。
このように、記録装置の識別情報により、それぞれの記録イベントを識別する記録識別子を付した後に、集録を開始するので、記録されたデータが一元的に保管されても所望のデータを容易に抽出して配信することが可能となる。
【0015】
上記の目的を達成する本発明の管理サーバは、複数の会場それぞれで開催されるイベントを、該複数の会場それぞれに配置された複数の記録装置のカメラ又はマイクで集録し、集録された映像及び音声のデータをグルーピングして所定の記憶装置に一元的に格納する管理サーバであって、
上記複数の会場それぞれで開催される各イベントに対する上記カメラ又はマイクによる集録の予約を受け付けると共に、該予約を受けた記録イベントに関する上記集録の終始管理を行なう管理手段と、
上記管理手段により上記終始管理が行われる上記記録イベントのうち、所定の会場で開催される記録イベントを抽出し、抽出された該記録イベントの一覧を生成する記録一覧生成手段と、
上記記録イベントそれぞれに、該記録イベントそれぞれを識別しグルーピングする記録識別子を付与する記録識別子付与手段を備えたことを特徴とする。
【0016】
このように、複数の異なる記録装置で同時に集録する場合であっても、それぞれの記録イベントを識別する記録識別子が付されているので、記録されたデータ群それぞれをグループ化して管理することが可能になり、データが一元的に保管されても所望のデータを容易に抽出することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の情報記録システム、情報記録方法、記録用プログラム、管理サーバ、管理サーバ用プログラム、及び記憶媒体によれば、異なる記録装置で記録されたデータ群を、簡素な構成で適切かつ柔軟にグループ化して管理するので、所望のデータを容易に抽出して配信することが可能となる。また、ネットワークが整備されていない環境下でのデータ記録や、突然のネットワークトラブルやマシントラブルにおいても、グループ化し、同様に管理することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に、本発明の情報記録方法、記録用プログラム、管理サーバ、管理サーバ用プログラム、及び記憶媒体を用いた、本発明の情報記録システムの実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の情報記録システムの第1の実施形態が適用されるデータ記録システムの構成図である。
【0019】
図1に示すデータ記録システムは、カメラ、マイク、及びそのカメラ及びマイクで集録された映像及び音声を記録する記録用パーソナルコンピュータ(以下、「記録用PC」と称する。)からなる複数のカメラシステム11〜14と、各カメラシステムで記録された映像及び音声データの終始管理を行う管理サーバ10と、により構成された第1の実施形態の情報記録システム、並びに記録用PC1〜4に記録された映像及び音声データを、ネットワークを介してクライアントパーソナルコンピュータ(図示せず)に配信するビデオサーバ20備えており、情報記録システムの各構成要素及びビデオサーバ20は、LAN(Local Area Network)30接続されている。
【0020】
また、管理サーバ10は、例えばインターネットを介してパーソナルコンピュータからアクセスを受けたとき、そのパーソナルコンピュータに予約画面を表示させ、本データ記録システムに備える記録用PC1〜4においてイベントの予約受け付けを行うことができる。
【0021】
また、本データ記録システムにおいては、会議室1にカメラシステム(1−1)11とカメラシステム(1−2)12とが設置され、会議室2にカメラシステム(2−1)13とカメラシステム(2−2)14が設置されているが、必ずしもこの構成に限定される必要はなく、同じ会議室内にさらに多くのカメラシステムを設置してもよいし、会議室の数は、2つに限定する必要はない。
【0022】
次に、本データ記録システムに備えられるカメラシステム11〜14、管理サーバ10及びビデオサーバ20のハードウエア構成について説明する。
【0023】
管理サーバ10及びビデオサーバ20のハードウエア構成は、ビデオキャプチャボード及びオーディオキャプチャボードが配備されていない点やHDDに格納されるプログラムが相違する点を除けば、カメラシステム11〜14のうちの記録用PC1〜4の構成と同じであることから、カメラシステム11〜14のハードウエア構成及びHDDに格納されるプログラムについて説明する。
【0024】
図2は、カメラシステムの一例を示す構成図である。
【0025】
図2に示すカメラシステムは、CPU(Central Processing Unit)100と、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)110と、HDD(Hard Disk Drive)120と、マウス等のポインティングデバイス131、及びキーボード132等に対する入力インタフェース(以下、「I/F」と略称する。)130と、電源190と、ディスプレイ装置141を接続するための表示I/F140と、カメラを接続するためのビデオキャプチャボード150と、マイクを接続するオーディオキャプチャボード160と、DVD−ROM(Digital Versatile Disc−Read Only Memory)ドライブ180とを、備え、これらはバスを介して相互に接続されている。
【0026】
CPU100は、HDD120に格納された所定のプログラムにしたがって、カメラからの映像及びマイクからの音声を取得し、記録するなど、各種処理及び制御を行う。
【0027】
SDRAM110は、CPU100の作業領域として利用される一方、HDD120に格納された各プログラムや、OS(Operating System)の記憶領域として利用される。
【0028】
HDD120は、各プログラムを格納する一方、取得された映像を記録するための領域としても使用される。すなわち、カメラからの映像データは、ビデオキャプチャボード150を経由して、またマイクからの音声データは、オーディオキャプチャボード160を経由して取り込まれ、ソフトウェアエンコードされた後に記録される。
【0029】
ここで、カメラシステムのHDD120に格納されるプログラムとしては、OS、記録プログラム、ファイル転送プログラム、NTP(Network Time Protocol)クライアントプログラムなどがある。
【0030】
また、管理サーバ10のHDDに格納されるプログラムとしては、OS、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)サーバプログラム、HTTPサーバプログラム上で動くCGI(Common Gateway Interface)プログラムなどの予約プログラム、管理プログラム、一覧表示プログラム、NTPサーバプログラム等がある。
【0031】
さらに、ビデオサーバ20のHDDに格納されるプログラムとしては、OS、動画配信プログラム等がある。
【0032】
次に、本データ記録システムにより、会議室で開催されるイベントの映像及び音声を記録する処理について説明する。
【0033】
図3は、2つの会議室において開催されるイベントに対する記録状況を説明する図である。
【0034】
図3に示すイベントの記録は、例えば2003年12月15日のもので、会議室1では、
カメラシステム(1−1)11による記録は、9:00から記録識別子(以下、「記録ID」と称する):000013が付された記録が進行中であり、10:00から12:00には、別のイベントに対する記録が予約されている。また、会議室2では、カメラシステム(2−1)13の記録は、9:00から記録ID000014が付された記録が進行中である。さらに、会議室1では、カメラシステム(1−2)12による記録が9:30に開始され、9:50に終了することになっている。
【0035】
ここで、記録IDは、同一場所で開催されるイベントに対して、異なるカメラにより同時に記録される複数の記録セッションを同一記録データとして扱うための識別子であり、例えば6桁数字列で表すことができる。すなわち、図1に示したカメラシステム1−1と1−2とが同時に撮影を行っている場合には、各々のカメラで撮影された記録セッションに対して同一の記録IDが付与され、異なる場所に設置された、カメラシステム1−1と2−1とが同時に撮影を行っている場合は、各々のカメラで撮影された記録セッションに対し異なる記録IDが付与される。
【0036】
図4は、各カメラシステムで撮影される映像をモニタするモニタ画面を示す図である。
【0037】
図4に示すように、各カメラシステムが起動されると、各カメラシステムに備えるCRT画面上部には、カメラで撮影される映像が表示される。また、画面の下部には記録を開始する「Start」釦142と、記録を停止する「Stop」釦143とが表示される。
【0038】
図5は、本データ記録システムにおける記録動作を示す概略図である。
【0039】
図5に示すように、ユーザは、記録を開始するため、CRT画面の「Start」釦142を押下げる(Step 1−1)。
【0040】
記録用PCは、管理サーバに対して、各カメラシステムの設置場所を表す識別子(以下、「場所ID」と称する。)を送信すると共に、現在記録が行われている記録データ及び予約が行われた予約データの一覧(以下、「記録一覧」と称する。)の送信要求を行う (Step1−2)。
【0041】
管理サーバは、記録用PCから送信された場所IDと、現在時刻とに基づいて記録一覧を生成し(Step1−3)、生成された記録一覧を記録用PCに送信する。
【0042】
ここで記録一覧とは、図6に一例を示すように、記録ID、場所情報、記録又は予約の開始及び終了時刻、記録又は予約の名称、オーナー情報などで構成された、イベントの記録リスト又はイベントの予約のリストをいう。
【0043】
図6に示す例においては、例えば2003年12月15日の9:00から会議室1で、記録ID000013が付されたイベントの記録が進行中であり、終了時刻は、無効な終了時刻 (NULL)が記述される。同様に、記録の名称、オーナー情報が未入力である場合にも、これらの項目に(NULL)が記述される。一方、2003年12月15日の10:00から12:00までは、「役員会議」という名称で、会議室1のカメラシステムが使用される予定であり、予約データであることを示すため、記録IDに(NULL)が記述されている。
【0044】
ここで、管理サーバは、全ての場所IDとそれに対応する場所名とを、図7に一例を示すリスト(以下、「場所情報リスト」と称する。)として保持している。したがって、記録用PCから受信した場所IDに基づいて、一覧に場所名を記述することができる。
【0045】
管理サーバから記録一覧を受信した記録用PCは、受信した記録一覧の内容を参照し(Step1−4)、記録一覧の内容が空欄で無い限り、例えば図8に示すように、CRT画面にその内容を表示する(Step1−5)。
図8に示すCRT画面には、図6に示す管理サーバに格納された記録一覧の他に、「新規作成」144という項目が表示される。
【0046】
ユーザは、CRT画面に表示された記録一覧に基づいて、これから実行しようとする記録セッションに現在実行中のどの記録IDを付与するかを選択することや、表示された「新規作成や予約イベントにより、これから開始しようとする記録セッションに新しい記録IDを付与する選択を行うことができる(Step 1−6)。
【0047】
ユーザにより、記録IDが付与されていない予約データ又は「新規作成」144が選択されると、記録用PCの記録プログラムは、管理サーバにその選択された記録セッションに記録IDを付与するよう要求すると共に、集録を行う会場の場所IDを管理サーバに送信する(Step1−7)。
【0048】
管理サーバは、記録用PCから場所IDを受け取ると、その記録セッションに対して記録IDとセッションID(後述する)とを付与し、付与された記録IDとセッションIDとを記録用PCに送信する(Step1−8)。
【0049】
一方、ユーザにより、既に付与されている記録IDが選択されると、記録プログラムは、これから開始しようとする記録セッションに選択されたのと同一の記録IDを、関連付けると共に、その記録IDと場所IDとを、管理サーバに送信する(Step 1−9)。
【0050】
管理サーバは、記録用PCから記録ID及び場所IDを受け取ると、その記録セッションに対してはセッションIDのみを付与し、付与されたセッションIDを記録用PCに送信する(Step1−10)。
【0051】
ここで、セッションIDとは、同一の場所にある複数のカメラシステム、例えば、カメラシステム1−1と1−2とが同時に稼動している場合に、各カメラシステムで集録されるセッションを識別するための識別子である。
【0052】
Step 1−8又はStep1−10が終了後、記録用PCは、映像及び音声の記録を開始する(Step1−11)。
【0053】
記録動作は、ユーザが記録を停止させる「Stop」釦143を押すまで継続される (Step1−12)。この間、管理サーバは、各記録セッションの記録ID等を保持する。
【0054】
ユーザが「Stop」釦を押すと、記録用PCは、映像及び音声の記録を直ちに終了させる (Step1−13)。
【0055】
記録が終了すると、記録ID及びセッションIDを管理サーバに送信し、その記録セッションの終了を登録するよう管理サーバに要求する (Step 1−14)。このとき、映像・音声データは、図示しないビデオサーバに転送される。
【0056】
管理サーバは、記録用PCから要求を受けると、その記録セッションの終了を登録し (Step 1−15)、記録動作を終了する。
【0057】
次に、本データ記録システムにおける記録用PC、管理サーバ及びビデオサーバにインストールされる各プログラムの記録動作の詳細について説明する。
【0058】
図9は、記録用PCにインストールされる記録プログラムの機能を示す機能ブロック図である。
【0059】
図9に示すように、記録プログラムは、入力I/Fを通じて、ユーザによるキーボードやマウスの操作情報を受け取るユーザ操作入力手段201と、ビデオキャプチャボードを通じて撮影された映像データ、及びオーディオキャプチャボードを通じて得られたマイクからの音声データを取得するデータ入力手段202と、記録開始ボタンなどの各種コントロール、データ入力部が取得した映像、その他GUIを、画面上に表示する表示手段203と、データ入力手段により取得された映像及び音声データを、記録用PCのHDDに記録する映像音声記録手段204と、管理サーバにおける管理プログラムと命令及び種々のデータのやり取りを行う管理サーバI/F手段205と、ユーザ操作入力手段から送られる信号に従って、記録プログラムの動作全体を制御する記録制御手段206とにより構成される。
【0060】
ここで、映像音声記録手段204における映像・音声データは、任意の記録フォーマットを使用可能だが、本実施形態ではWindows(登録商標) Media Video(マイクロソフト社の商標)形式で記録することができる。また、管理サーバI/F手段205は、本実施形態では、管理サーバとのプロセス間通信に、主にMICROSOFT WINDOWS(登録商標) NT(マイクロソフト社の商標)系列のOSで用いられるプロセス間通信の機構である、名前付きパイプ(Named Pipe)を用いている。
【0061】
[記録一覧の要求(Step1-2)]
ユーザ操作入力手段201は、Startボタンの押下を検知すると、記録制御手段206は、管理サーバI/F手段205に対して、この記録用PCに登録されている場所IDを管理プログラムに渡すと共に、記録一覧を取得するよう命令する。管理サーバI/F手段205は、管理プログラムにより生成された名前付きパイプに接続し、管理プログラムに場所IDを記した次の様な形式のメッセージを送信する。
「06/場所ID/開始時刻/終了時刻」
ここで、一番左の「06」は、記録一覧の取得命令を表す。このメッセージは、指定された場所IDを持ち、かつ指定された時刻に近い時刻(「近い時刻」の意味は、後述する)における記録データ、又は予約データの一覧、すなわち記録一覧を要求するという意味を有する。なお、ある時刻における記録一覧を要求する場合には、その時刻を開始時刻として指定し、終了時刻にはNULLを指定する。
【0062】
例えば、図3のように、2003年12月15日9時30分の時点で、近い時刻を持つ記録データ及び予約データの記録一覧を要求する場合、記録プログラムは、
「06/001/2003−12−5−09−30−00/NULL」
というメッセージを、管理プログラムに送信する。
【0063】
[記録一覧の表示(Step1-5)]
記録一覧を取得すると、記録制御手段206は表示手段203に対して、記録一覧をCRT画面に表示するよう命令する。表示手段203は、記録制御手段206から命令された動作を実行し、図8のような画面を生成し、表示する。
【0064】
ここで、記録ID、名称及びオーナー情報が無効な値(NULL)である場合は、図のように各々の項目欄に”---”が表示される。また、終了時刻が無効な値(NULL)である場合は、終了時刻の項目に”記録中”が表示される。
【0065】
[記録IDの要求(Step1-7)]
管理サーバから送られてきた記録一覧が空欄の場合、又は図8の画面において、ユーザ操作入力手段201が、記録IDが設定されていない予約データ、又は「新規作成」を選択した状態で、「OK」ボタンが押下されたことを検知すると、記録制御手段206は、管理サーバI/F手段205に対して、この記録用PCが持つ場所IDを管理プログラムに渡すと共に、記録ID及びセッションIDを取得するよう命令する。すると管理サーバI/F手段205は、管理プログラムが生成した名前付きパイプに接続し、管理プログラムに場所IDを記した以下の形式のメッセージを送信する。
「01/場所ID/現在時刻/予約データの場所ID/予約データの開始時刻/予約データの終了時刻」
ここで、一番左の「01」は、記録ID取得命令を表す。また、後ろの3つのパラメータは、この記録セッションと関連付ける予約データを指定するものである。
【0066】
例えば、2003年12月15日9時30分10秒、すなわちユーザが記録開始ボタンを押下してから10秒後に、図8の画面において、ユーザが予約データ(2行目)を選択して「OK」ボタンを押下すると、記録プログラムは、
「01/001/2003-12-15-09-30-10/001/2003-12-15-10-00-00/2003-12-15-12-00-00」
というメッセージを、管理プログラムに送信する。
【0067】
一方、同時刻に、図8の画面において、ユーザが「新規作成」(3行目)を選択して「OK」ボタンを押下すると、記録プログラムは、
「01/001/2003-12-15-09-30-10/NULL/NULL/NULL」
というメッセージを、管理プログラムに送信する。この場合、既存の予約データと関連付けずに新たに記録を開始することを管理プログラムに伝えるために、記録プログラムは後ろの3つのパラメータに無効な値(NULL)を設定する。
【0068】
[記録IDの送信(Step1-9)]
図8の画面において、ユーザ操作入力手段201が、既存の記録データを選択した状態で「OK」ボタンが押下されたことが検知された場合、記録制御手段206は、管理サーバI/F手段205に対して、その記録用PCが持つ場所IDと、選択された記録IDとを送信すると共に、セッションIDを取得するよう命令する。管理サーバI/F手段205は、管理プログラムにより生成された名前付きパイプに接続し、管理プログラムに場所ID及び記録IDが記述された次のメッセージを送信する。
「07/場所ID/記録ID/開始時刻/終了時刻」
一番左の「07」は、指定された記録IDに対して、指定された開始、終了時刻を持つ新たな記録セッションの追加を要求する命令を意味する。
【0069】
例えば、2003年12月15日9時30分10秒、すなわちユーザが記録開始ボタンを押下してから10秒後に、図8の画面の「OK」ボタンを押下すると、記録プログラムは、
「07/001/000013/2003-12-15-09-30-10/NULL」
というメッセージを、管理プログラムに送信する。このとき、新たな記録セッションが開始されようとしているので、開始時刻に現在時刻が指定され、終了時刻には無効な値(NULL)が指定される。
【0070】
[記録動作の中止]
ユーザ操作入力手段201が、図8の画面において「キャンセル」ボタンが押下されたことを検知すると、記録制御手段は、記録動作を中止させる。
【0071】
[記録の開始 (Step1−11)及び記録 (Step1−12)]
記録ID及びセッションIDを取得すると、記録制御手段206は、映像音声記録手段204に対して、映像及び音声の記録を開始するよう命令する。すると映像音声記録手段204は、データ入力手段202が取得した映像・音声データをエンコードすると共に、エンコードされた映像・音声データをファイルに書き込み始める。ここで、取得した記録IDが”xxxxxx”、セッションIDが”yyy”であるとき、当該映像・音声データのファイル名を”xxxxxx yyyy.wmv”と設定する。最後の”.wmv”はWindows(登録商標) Media Video(マイクロソフト社商標)形式を表す拡張子である。
【0072】
[記録の終了(Step1−13)]
ユーザ操作入力手段201が記録停止ボタンの押下を検知すると、記録制御手段206は映像音声記録手段204に対して、映像及び音声の記録を終了するよう命令する。すると映像音声記録手段204は、データ入力手段が取得した映像及び音声データのエンコード及びファイルへの書き込みを停止する。
【0073】
[記録終了登録の要求(Step1−14)]
映像及び音声の記録を終了すると、記録制御手段206は、管理サーバI/F手段205に対して、その記録セッションに係る記録ID及びセッションIDを管理プログラムに渡すと共に、そのセッションIDに係る記録動作の終了を管理サーバに登録してもらうよう命令する。すると管理サーバI/F手段205は、管理プログラムにより生成された名前付きパイプに接続し、管理プログラムに記録ID及びセッションIDを記した次のメッセージを送信する。
「02/記録ID/セッションID/現在時刻」
一番左の「02」は、記録セッションの終了登録命令を表す。
記録プログラムは、記録終了登録の要求と同時に、ファイル転送プログラムを呼び出し、記録された映像及び音声データを、ビデオサーバのストリーミング配信の公開ポイントに指定されているディレクトリに転送する。
【0074】
ここで、ファイル名は”xxxxxxyyyy.wmv”のままであり、記録IDとセッションIDをそのままファイル名に残した形で転送する。これにより、異なるカメラシステムから同一のファイル名を持つ映像及び音声データがビデオサーバに転送されることは一切ないので、ファイルの上書きによるデータの消失を防ぐことができる。
【0075】
この記録プログラムのほか、記録用PCにはファイル転送プログラムがインストールされており、ファイル転送プログラムは、記録プログラムにより記録された映像及び音声データをビデオサーバに転送する。
【0076】
ここで、ファイル転送プログラムとしては、Windows(登録商標)(マイクロソフト社の商標)系OSのファイル共有機構を使用することができる。
【0077】
次に、管理サーバにインストールされる予約プログラム、管理プログラム、及び一覧表示プログラムについて説明する。
【0078】
まず始めに、予約プログラムについて説明する。
予約プログラムは、各場所に設置されているカメラシステムにおける使用予定を予約するためのCGIプログラムである。
例えば、管理サーバのマシン名を”RecManager01”、予約プログラム名を“reservation.cgi”とすれば、クライアントPCがWWWブラウザを起動し、アドレス欄145に「http://RecManager01/reservation.cgi」と入力すると、このプログラムにより、図10に示す予約画面が、クライアントPCのブラウザ上に表示される。この予約画面において、ユーザが、開催日、開催時刻、場所(これら3項目は、必須項目)、名称及びオーナー情報を入力し、「予約」ボタン146を押すと、予約プログラムは、記録セッションの進行状況と、場所毎の予約データとが記述される使用・予約状況リストにこれらの情報を記述する。
【0079】
図11は、使用・予約状況リストの一例を示す図である。
【0080】
図11に示すように、予約データは、記録IDを持たないため、NULLが指定される。また、現在使用されているセッションIDは全て列記される。なお、予約データは、セッションIDを持たないため、NULLが指定される。さらに、名称欄に、予約データの名称を示す文字列が記述され、オーナー情報欄に、予約データの責任者等の情報を示す文字列が記述される。
【0081】
図11に示す例では、001の場所IDを持つ会場において、記録IDが000013、セッションIDが001の記録セッションが、2003年12月15日9時から進行中である。また、002の場所IDを持つ会場において、記録IDが000014、セッションIDが001の記録セッションが、2003年12月15日9時から進行中である。さらに、001の場所IDを持つ会場では、2003年12月15日10時から12時までイベントの記録が予約されている。この予約は、クライアントPCの予約画面において、「予約」ボタンが押されたとき、予約プログラムが動作して使用・予約状況リストに記述される。
【0082】
図12は、管理プログラムの機能を示す機能ブロック図である。
【0083】
図12に示す管理プログラムは、複数のカメラシステムにより記録中の記録セッション、既に終了した記録セッション、及び記録予約がなされているイベントを統括的に管理するWindows(登録商標)(マイクロソフト社の商標)サービスプログラムであり、OSに常駐する形で実行される。
【0084】
管理プログラムは、記録プログラムから送られた場所ID、及び管理サーバが保持している使用・予約状況リストに基づき、記録一覧を生成する一覧生成手段210と、記録プログラムから送られた場所ID、及び管理サーバが保持している使用・予約状況リスト及び記録データリスト218に基づき、記録IDとセッションIDとを割り当てる記録ID割り当て手段211と、記録プログラムから受け取った記録ID及びセッションIDに基づき、そのセッションIDで示される映像・音声データの記録終了を正式に登録する終了登録手段214と、名前付きパイプにより、複数の記録用PC上の記録プログラムと命令及びデータをやり取りするためのカメラシステムI/F手段213と、管理プログラムの動作全体を制御する制御手段212とにより構成されている。
【0085】
ここで、管理サーバが保持している記録データリスト218とは、既に終了登録されたセッションID及び記録IDに関する書誌的情報が記述されたリストであり、使用・予約リスト情報と同じデータ構造を持つ。図14(a)に具体例を示すように、000001という記録IDを持つ記録データは、2003年6月25日に場所IDが002の会議室2で開催され、2つのカメラを用いて10時7分16秒から11時23分37秒まで撮影されたことを示している。また、記録IDが00015、セッションIDが001の記録セッションが終了すると、図14(c)に具体例を示すように、記録データリスト218は更新される。また、終了登録手段214において、終了の登録は、記録データリスト218とインデックスリスト217の2つのファイルへの書き込みという形で行われる。なお、インデックスリスト217は、図15に一例を示すように、ある記録IDに属している映像・音声データの属性(ファイル名、開始時刻、終了時刻)を記述するファイルであり、記録IDごとに1つのインデックスリスト217が生成される。
さらに、カメラシステムI/F手段213は、常時は、「¥RecManager01¥pipe¥Recorder」という名前の名前付きパイプを生成し、記録プログラムにより接続されるのを待機する。なお、“Recorder”は、パイプ名を表す。
【0086】
次に、図5に示した記録動作の中で、管理プログラムが行う処理の詳細について説明する。
【0087】
[記録一覧の生成及び送信(Step1−3)]
記録プログラムから記録一覧の要求を受けると、制御手段212は、一覧生成手段210に対して、その要求を受けた場所IDに係る記録一覧の生成を命令する。一覧生成手段210は、記録プログラムから受け取った要求と、使用・予約状況リスト215及び記録データリスト218とを参照し、次の条件を満たす記録データ又は予約データを抽出し、記録一覧を生成する。
条件1;受け取った場所IDと同一の場所IDを持ち、かつ現在記録が進行中の記録データ。
条件2;受け取った場所IDと同一の場所IDを持ち、かつ開始/終了時刻の何れかが現在時刻から1時間以内の記録データ又は予約データ。
記録一覧が生成されると、制御手段212は、カメラシステムI/F手段213に対して、生成された記録一覧を要求元の記録プログラムに返送するよう命令する。カメラシステムI/F手段213は、名前付きパイプにより、記録一覧をその記録プログラムに返送する。
【0088】
例えば、使用・予約状況リスト215が図13(a)に示すような内容であり、記録データリスト218が図14(a)に示すような内容であるとき、カメラシステム(1−2)上の記録プログラムから、要求を受けた場合、一覧生成手段210は、図13(a)に示す使用・予約状況リスト215の中から、上記条件1又は2を満たす記録データ又は予約データ、すなわち記録IDが000013のものとNULLのものとを抽出し、図6に示したような記録一覧を生成する。このとき、一覧生成手段210は、図7に示した場所情報リスト216を参照し、場所IDの代わりに対応する場所名を記録一覧に記述する。
【0089】
[記録IDの割り当て(Step1−8)]
図8の画面において、ユーザが予約データ、または「新規作成」を選択すると、制御手段212は、記録ID割り当て手段211に対して、選択された記録セッションに、記録ID及びセッションIDを割り当てるよう命令する。記録ID割り当て手段211は、記録プログラムから受け取った要求と、使用・予約状況リスト215及び記録データリスト218とに基づいて、以下の手順により記録ID及びセッションIDを割り当てる。
(手順1)場所IDの検証
場所情報リストを参照し、要求に記載されている場所IDがリストの中に登録されているか否かを確認する。ここで、場所IDがリストの中に登録されていない無効な値である場合は、手順6に進む。
(手順2)記録IDの割り当て
使用・予約状況リスト215及び記録データリスト218を参照し、それらのリストに記載されている記録IDの最大値を抽出する。その最大値から1つインクリメントした値を記録IDとして、その記録セッションに割り当てる。
(手順3)セッションIDの割り当て
手順1で割り当てられた記録IDに係る最初の記録セッションに、001というセッションIDを割り当てる。
(手順4)当該記録セッションの開始時刻の記憶
要求に記載された現在時刻を記録セッションの開始時刻とし、割り当てられた記録ID及びセッションIDと共に、管理サーバのSDRAMに格納する。
(手順5)使用・予約状況リストの更新
使用・予約状況リスト215において、要求メッセージにおける後ろの3つのパラメータと同一の場所ID及び開始/終了時刻を持つ予約データを検索する。検索に成功した場合は、その予約データの記録ID及びセッションIDを、手順1、2で割り当てられた値に更新する一方、開始時刻を要求メッセージに記載された現在時刻に、また終了時刻をNULLに置き換える。
【0090】
一方、検索に失敗した場合、又は要求メッセージにおける後ろの3つのパラメータがNULLである場合は、手順1、2で割り当てられた記録ID、セッションID及び開始/終了時刻等を、使用・予約状況リストに追記する。なお、開始時刻は、要求メッセージに記載された現在時刻に、終了時刻は、NULLに設定する。
(手順6)終了通知
記録ID及びセッションIDの割り当てが終了した旨を、制御手段に通知する。なお、手順1において場所IDの値が無効だと判定された場合は、エラーメッセージを制御手段212に通知する。
【0091】
以上の動作により、記録ID割り当て手段211から終了通知を受け取ると、制御手段212はカメラシステムI/F手段213に対して、記録ID及びセッションID、又はエラーメッセージを要求元の記録プログラムに返送するよう命令する。するとカメラシステムI/F手段213は、名前付きパイプによりそれらのID又はエラーメッセージを、その記録プログラムに返送する。
【0092】
例えば、使用・予約状況リスト及び記録データリストの内容がそれぞれ図13(a)、図14(a)という状況下で、カメラシステム(1-2)上の記録プログラムから、要求メッセージM1、M2を受ける。
【0093】
要求メッセージM1は、例えば2003年12月15日9時30分10秒にユーザが記録開始ボタンを押下し、予約データを選択して「OK」ボタンを押下したことにより、記録プログラムから送信される01/001/2003-12-15-09-30-10/001/2003-12-15-10-00-00/2003-12-15-00-00というメッセージであり、要求メッセージM2は、例えば同時刻に、ユーザが「新規作成」を選択して「OK」ボタンを押下したことにより、記録プログラムから送信される、01/001/2003-12-15-09-30-10/NULL/NULL/NULLというメッセージであるとする。
【0094】
使用・予約状況リスト及び記録データリストに記載されている記録IDの最大値が000014であることから、記録ID割り当て手段は、まずその最大値から1つインクリメントした値、すなわち000015という記録IDを、その記録セッションに割り当てる。また、セッションIDとして001を割り当てる。
【0095】
次に、要求メッセージに記載された現在時刻(2003/12/15 09:30:10)、割り当てられた記録ID(000015)及びセッションID(001)を、管理サーバのSDRAMに記憶する。最後に、記録ID割り当て手段211は、受け取った要求メッセージに記載されたパラメータに応じ、使用・予約状況リスト215の内容を書き換える。
【0096】
要求メッセージM1を受けた場合は、予約データの場所ID及び開始/終了時刻が明記されているので、使用・予約状況リスト215において、この要求メッセージと同一の場所ID及び開始/終了時刻を持つ予約データを検索する。
【0097】
図13(a)の例においては、最後の行に、同一の場所ID及び開始/終了時刻が記述されているので、この予約データを抽出し、図13(b)のように書き換える。
【0098】
一方、要求メッセージM2を受けた場合は、予約データの場所ID及び開始/終了時刻にNULLと記載されているので、図16(b)のように、使用・予約状況リスト215に、新たに割り当てられた記録ID、セッションID及び開始/終了時刻を追記する。
【0099】
[記録IDの受け取り(Step1−10)]
図8の画面において、ユーザが既存の記録データを選択する、すなわち記録プログラムから、「07/場所ID/記録ID/開始時刻/終了時刻」というメッセージが送られると、制御手段は、記録ID割り当て手段211に対し、受け取った記録IDを渡すと共に、新たなセッションIDを割り当てるよう命令する。記録ID割り当て手段は、その記録セッションに対し、受け取った記録IDを付与すると共に、使用・予約状況リスト215に基づいて、以下の手順で新たなセッションIDを割り当てる。
(手順1)記録データの検索
使用・予約状況リスト215及び記録データリスト218を参照し、受け取ったメッセージ中の記録IDと同一の記録IDを持つ記録データを検索する。なお検索に失敗した場合は、手順5の終了通知に進む。
(手順2)セッションIDの割り当て
手順1で検索された記録データにおけるセッションIDの最大値を抽出する。そして、最大値から1つインクリメントした値をセッションIDとして、その記録セッションに割り当てる。
(手順3)記録セッションの開始時刻の記憶
「07/場所ID/記録ID/開始時刻/終了時刻」というメッセージに記載された現在時刻を記録セッションの開始時刻として、記録ID及び割り当てられたセッションIDと共に管理サーバのSDRAMに記憶する。
(手順4)使用・予約状況リストの更新
手順1で検索された記録データが使用・予約状況リスト215に記載されている場合は、手順2で割り当てられた値を新たなセッションIDとして追記する。また、「07/場所ID/記録ID/開始時刻/終了時刻」というメッセージに記載された現在時刻が、その記録データの開始時刻よりも早い場合には、開始時刻を現在時刻に書き換える。一方、手順1で検索された記録データが記録データリストに記載されている場合、その記録データの記録ID、場所ID、名称、及びオーナー情報と、手順2で割り当てられたセッションIDを使用・予約状況リスト215に追記する。
また、開始時刻は、「07/場所ID/記録ID/開始時刻/終了時刻」というメッセージに記載された現在時刻と記録データの開始時刻の何れか早い方に、また終了時刻は、NULLに設定する。
(手順5)終了通知
セッションIDの割り当てが終了した旨を、制御手段に通知する。なお手順1において、記録データの検索に失敗した場合は、失敗したことを示すエラーメッセージを、制御手段212に通知する。
【0100】
以上の動作により、記録ID割り当て手段211から終了通知を受け取ると、制御手段212は、カメラシステムI/F手段213に対して、そのセッションID又はエラーメッセージを要求元の記録プログラムに返送するよう命令する。これを受けてカメラシステムI/F手段213は、名前付きパイプにより、そのセッションID又はエラーメッセージを、その記録プログラムに返送する。
【0101】
例えば、使用・予約状況リスト215の内容が図18(a)、記録データリスト218の内容が図19(a)という状況下で、カメラシステム(1-2)上の記録プログラムから、「07/001/000013/2003−12−15−09−30−10/NULL」というメッセージを受け取ったとする。このとき、使用・予約状況リストに同一の記録ID(000013)が記載されているので、記録ID割り当て手段211は、まずこの記録データを抽出する。
【0102】
次に、その検索された記録データに記載されているセッションIDの最大値が001であり、その値から1インクリメントした値、すなわち002というセッションIDを、その記録セッションに割り当てる。
【0103】
次に、「07/場所ID/記録ID/開始時刻/終了時刻」というメッセージに記載された現在時刻(2003/12/15 09:30:10)、割り当てられた記録ID(000013)及びセッションID(002)を、管理サーバのSDRAMに格納する。
【0104】
最後に、記録ID割り当て手段211は、使用・予約状況リスト215の内容を図18(b)のように書き換える。なお、「07/場所ID/記録ID/開始時刻/終了時刻」のメッセージに記載された現在時刻は、検索された図18(a)の記録データの開始時刻よりも遅いので、開始時刻は変更しない。
【0105】
[記録セッションの終了登録(Step1-15)]
記録プログラムから記録セッションの終了登録要求が送られる、すなわち記録プログラムから「02/記録ID/セッションID/現在時刻」というメッセージを受け取ると、制御手段212は、終了登録手段214に対して、この記録セッションの終了登録を行うよう命令する。終了登録手段は、記録プログラムから受け取ったメッセージに基づいて、以下の手順で使用・予約状況リスト215、記録データリスト218、及びインデックスリスト217の書き換えを行う。
(手順1)記録データの検索
使用・予約状況リスト215を参照し、「02/記録ID/セッションID/現在時刻」というメッセージ中の記録IDと同一の記録IDを持つ記録データを検索する。なお、検索に失敗した場合は、手順6の終了通知に進む。
(手順2)セッションIDの検索
手順1で検索した記録データにおいて、「02/記録ID/セッションID/現在時刻」というメッセージ中のセッションIDと同一のセッションIDを検索する。なお、検索に失敗した場合は、手順6の終了通知に進む。
(手順3)使用・予約状況リストの更新
手順1で検索された記録データから、「02/記録ID/セッションID/現在時刻」というメッセージ中のセッションIDを消去する。このとき、この記録データの記録ID、場所ID、セッションID、開始時刻、名称、オーナー情報を、管理サーバのSDRAMに格納する。
【0106】
ここで、全てのセッションIDが消去された場合には、使用・予約状況リストからその記録データを削除する。
(手順4)記録データリストの更新
記録データリストを参照し、手順1で検索された記録データの記録IDと同一記録IDを持つ記録データを検索する。該当する記録データを見出した場合は、その記録データに対し、「02/記録ID/セッションID/現在時刻」というメッセージ中のセッションIDを新たに追加すると共に、当該記録データの開始時刻及び終了時刻を更新する。
開始時刻については、予め記録データリストに記載されていた開始時刻と、Step1−10でSDRAMに記憶された記録セッションの開始時刻のうち、何れか早い方の時刻に更新する。また、終了時刻は、「02/記録ID/セッションID/現在時刻」というメッセージ中の現在時刻に更新する。
【0107】
一方、記録データが見出せない場合は、手順3でSDRAMに記憶された記録ID、場所ID、セッションID、開始時刻、名称、オーナー情報を、新たな記録データとし、記録データリストに追記する。また、「02/記録ID/セッションID/現在時刻」というメッセージ中の現在時刻を、終了時刻として追記する。
(手順5)インデックスリストの更新
手順1で検索された記録データに対応するインデックスリスト217を検索する。
該当するインデックスリスト217が見出された場合は、“xxxxxx yyy.wmv”(xxxxxxは、記録ID、yyyは、セッションID)というファイル名、当該記録セッションの開始時刻及び終了時刻を、そのインデックスリスト217に追記する。ここで、Step1−10でSDRAMに記憶された記録セッションの開始時刻を開始時刻として、また「02/記録ID/セッションID/現在時刻」というメッセージ中の現在時刻を終了時刻として追記する。
【0108】
一方、インデックスリスト217が見出せない場合は、その記録データに対応するインデックスリスト217を新規作成し、記録IDとセッションIDとからなるファイル名、記録セッションの開始時刻及び終了時刻を、そのインデックスリストに追記する。追記される内容は同様である。このとき、ファイル転送プログラムからビデオサーバのストリーミング配信の公開ポイントに指定されているディレクトリに送られる映像・音声データのファイル名を参照し、インデックスリストに記載されたファイル名と異なる場合には、当該映像・音声データのファイル名をインデックスリストに記載されたものに書き換える。
(手順6)終了通知
記録セッションの登録が終了した旨を、制御手段に通知する。なお手順1又は2において検索に失敗した場合は、終了登録に失敗したことを示すエラーメッセージを、制御手段212に通知する。
【0109】
以上のような動作により、終了登録手段214から終了通知を受け取ると、制御手段212はカメラシステムI/F手段213に対して、終了登録に成功した旨のメッセージ又はエラーメッセージを要求元の記録プログラムに返送するよう命令する。するとカメラシステムI/F手段213は、名前付きパイプにより、上記何れかのメッセージを、当該記録プログラムに返送する。
【0110】
ここで、Step1−8及び1−10に引き続き、ユーザが図8の画面において、予約データ(1)、「新規作成」(2)、既存の記録データ(3)、をそれぞれ選択した場合を例にして、管理プログラムの動作を具体的に説明する。
【0111】
(1)予約データの場合
使用・予約状況リスト215及び記録データリスト218の内容が、それぞれ図13(b)、図14(a)という状況下で、管理プログラムはカメラシステム1−2上の記録プログラムより、「02/000015/001/2003-12-15-09-50-00」というメッセージ受け取る。終了登録手段214は、まず使用・予約状況リスト215を参照する。このとき、図13(b)に、記録IDが000015の記録セッションが存在するので、この記録データを検索する。
【0112】
次に、この記録データに001のセッションIDが含まれていることが確認されると、この記録データの記録ID、場所ID、セッションID、開始時刻、名称、オーナー情報を、「02/000015/001/2003−12−15−09−50−00」というメッセージに記載された現在時刻(2003年12月15日9時50分00秒)と共に、管理サーバのSDRAMに記憶する。またそれと同時に、使用・予約状況リスト215から001のセッションIDに関する記述を消去する。このとき、この記録データに係る記録セッションは全て終了したことになるので、この記録データを消去し、使用・予約状況リスト215を図13(c)のように更新する。
【0113】
次に、記録データリスト218を参照する。このとき、記録IDが000015を持つ記録データが記載されていないので、SDRAMに記憶された記録ID、セッションIDなどを図14(c)に示すように記録データリストに追記する。なお、「02/000015/001/2003−12−15−09−50−00」というメッセージに記載された現在時刻を終了時刻として書き込む。
【0114】
最後に、ファイル名“000015_001.wmv”、SDRAMに記憶された開始時刻、及び「02/000015/001/2003−12−15−09−50−00」というメッセージに記載された現在時刻に基づいて、図15(c)のようなインデックスリスト217を生成する。
【0115】
(2)「新規作成」の場合
使用・予約状況リスト215及び記録データリスト218の内容が、それぞれ図16(b)、図14(a)という状況下で、(1)の場合、と同様に、管理プログラムはカメラシステム(1−2)上の記録プログラムから、「02/000015/001/2003−12−15−09−50−00」というメッセージ受け取る。
【0116】
この場合の終了登録手段214の動作は(1)の場合と同様であり、その結果使用・予約状況リスト215、記録データリスト218は、それぞれ図16(c)、図17(c)のように更新される。
ただし、(1)の場合、との異なり、図17(c)において、名称及びオーナー情報に無効な値(NULL)が記述される。なお、インデックスリスト217は、(1)の場合、と同様に生成される。
【0117】
(3)既存の記録データの場合
使用・予約状況リスト215及び記録データリスト218の内容が、それぞれ図18(b)、図19(a)という状況下で、管理プログラムはカメラシステム(1−2)上の記録プログラムより、「02/000013/002/2003-12-15-09-50-00」というメッセージを受け取る。終了登録手段214は、まず使用・予約状況リスト215を参照する。このとき、図18(b)に、記録IDが000013を持つ記録セッションが存在するので、この記録データを検索する。
【0118】
次に、この記録データに002のセッションIDが含まれることが確認されると、この記録データの記録ID、場所ID、セッションID、開始時刻、名称、オーナー情報を、「02/000013/002/2003-12-15-09-50-00」というメッセージに記載された現在時刻(2003年12月15日9時50分00秒)と共に、管理サーバのSDRAMに記憶する。それと同時に、使用・予約状況リストから002のセッションIDに関する記述を消去する。このとき、この記録データに係る、001のセッションIDが残存しているため、この記録データを消去せず、使用・予約状況リストを図18(c)のように更新する。
【0119】
次に、記録データリスト218を参照する。このとき、記録IDが000013を持つ記録データが記載されていないので、SDRAMに記憶された記録ID、セッションIDなどを図19(c)に示すように記録データリスト218に追記する。ここで、「02/000013/002/2003-12-15-09-50-00」というメッセージに記載された現在時刻を終了時刻として書き込む。
【0120】
最後に、ファイル名“000013_002.wmv”、SDRAMに記憶された開始時刻、及び「02/000015/001/2003−12−1509−50−00」というメッセージに記載された現在時刻に基づいて、図20(c)に示すようなインデックスリスト217を生成する。
【0121】
更に、「02/000013/002/2003-12-15-09-50-00」というメッセージを受けてから5分後に、カメラシステム(1−1)上の記録プログラムから、「02/000013/001/2003-12-15-09-55-00」というメッセージを受け取ったとすると、終了登録手段214は、既に説明した通りの動作を実行することにより、使用・予約状況リスト215、記録データリスト218、インデックスリスト217を、それぞれ図18(d)、図19(d)、図20(d)のように更新する。図18(d)においては、記録IDが000013を持つ記録データに係る記録セッションが全て終了したことになるので、その記録データが消去されている。また、図19(d)においては、記録IDが000013で示される記録データの開始/終了時刻が、001と002のセッションIDのうち、開始時刻は早い方に、終了時刻は遅い方に一致するよう書き換えられる。また、図20(d)においては、記録IDが000013、セッションIDが001に対応する映像・音声データのファイル名、開始/終了時刻が、新たに追記される。
【0122】
次に、管理サーバ上で実行され、クライアントPCから送られてくる記録データ一覧表示要求を受け取り、その表示要求に応じた一覧ページをクライアントPCに送り返す一覧表示プログラムについて説明する。
【0123】
本実施形態における一覧表示プログラムは、CGIプログラムであり、一覧表示プログラムの名前を“index.cgi”とする。
【0124】
クライアントPCがブラウザを起動し、アドレス欄に「http://recmanager01/Index.cgi」と入力すると、管理サーバ(HTTPサーバ)は一覧表示プログラムを起動する。すると、一覧表示プログラムは、既に記録された記録データを一覧表示するためのHTMLドキュメントを生成し、図21に示すような画面をクライアントPCのブラウザ上に表示させる。
【0125】
ここで、一覧表示プログラムは、以下の手順の繰り返しにより、このHTMLドキュメントを生成する。
(手順1) 記録データリストの所定の行を参照し、記録ID、セッションID、場所ID、開始/終了時刻、名称及びオーナー情報を取得する。
(手順2) 場所情報リストを参照し、場所IDに対応する場所名を取得する。
(手順3) 記録IDに対応するインデックスリストを参照し、各々のファイル名及び開始/終了時刻を取得する。
(手順4) 手順1〜3で取得した情報を基に、図21のような画面を表示させるためのHTMLコードを出力する。
【0126】
例えば、手順2、3を、図19(d)に示す記録データリストの最終行から逆上って逐次実行することにより、図21のような画面を表示することができる。
【0127】
ここで、名称やオーナー情報が無効な値である場合には、図のように「未入力」と表示される。この場合、名称及びオーナー情報を別のプログラムによって編集することも可能である。
【0128】
次に、ビデオサーバ上で実行され、要求元のクライアントPCに対して指定された映像・音声データを配信するための動画配信プログラムについて説明する。
【0129】
ユーザが、クライアントPCに画面表示されている記録一覧上に表示されている、例えば下線の付いた「ビデオX・・・」というテキストの何れかを押すと、ビデオサーバは動画配信プログラムを起動する。
【0130】
例えば、図21において、記録IDが000013の「ビデオ1(9:00:00 − 9:55:00)」と描かれたリンクは、「mms://VideoServer/000013
001.wmv」を指しており、ユーザがこのリンクをマウスの左ボタンでクリックすると、ブラウザはビデオサーバに対して、公開ポイントに指定されているディレクトリに存在する“000013_001.wmv”という映像・音声データを、例えばMMSプロトコル(マイクロソフト社)を用いて配信するよう要求が出される。
【0131】
ビデオサーバは、動画配信プログラムを起動させ、ビデオサーバのHDDに格納された映像・音声データ000013_001.wmvを、MMSプロトコルを用いて、ネットワーク経由でクライアントPCにストリーミング配信する。
【0132】
このように、同一の場所に複数のカメラシステムが存在し、かつカメラシステムの予約データが登録されている場合でも、記録された複数の映像・音声データを適切にグルーピングすることができる。その場合、それぞれの映像・音声データの開始/終了時間がばらついていたり、予約データ中の開始/終了時刻と一致しなくても、柔軟に対応することができる。また、記録を開始する前に記録一覧を表示し、ユーザに選択させることにより、ユーザは、これから開始しようとする記録セッションと、現在使用されている他の記録装置及び予め予約されている使用予定の記録装置との関連付けを目で確認しながら、記録動作を実行することができる。
【0133】
また、記録プログラムは、開始/終了時に現在時刻を管理サーバに送信することにより、記録装置とサーバとの間の通信時間などの誤差に影響されず、正確な時刻を登録することができる。
【0134】
また、複数の場所で複数のカメラシステムが同時に動作する場合でも、記録IDに基づいて各記録データを管理することにより、各記録データを後に再利用しやすい形で適切に分類することができる。例えば、記録IDに基づいてインデックスリスト及び記録データリストを作成・保管することにより、記録セッションの管理・監視、記録された映像・音声データの管理・再利用が非常に簡単に行える。
【0135】
さらに、管理プログラムが、現在記録中の記録データ以外に、開始/終了時刻の何れかが現在時刻から例えば1時間以内である記録データ又は予約データについても記録一覧の中に含めることや、記録プログラムが「新規作成」を記録一覧画面に表示することにより、例えば予約よりも早い時刻から記録を開始する必要が生じた場合などの事態にも対応することができ、記録セッションのグルーピングをより柔軟かつ多様に行うことができる。
【0136】
なお、本実施形態の情報記録システムにおいては、管理サーバは、記録装置から送信された場所IDと一致する記録データ又は予約データを抽出することにより記録一覧を生成したが、場所IDが一致しない記録データ又は予約データについても記録一覧に記載することもできる。その場合、記録プログラムは、記録一覧を全て画面表示し、ユーザが、同じ場所IDを持つ項目を選択することにしてもよい。また、記録開始時及び記録終了時に記録装置から管理サーバに現在時刻を送る代わりに、記録用PCから記録開始及び記録終了の通知があった時に、管理プログラムがその時の現在時刻を開始時刻及び終了時刻として記憶するように構成することもできる。その場合、記録用PC相互間における時刻がずれていても、管理サーバの時刻を正確に調整しておけば、各記録データを正確に記録・管理することができる。
【0137】
また、本実施形態では、「開始/終了時刻の何れかが現在時刻から1時間以内である記録データ又は予約データ」も記録一覧の中に含めることにしているが、必ずしも1時間以内とする必要はなく、例えば、同じ日付を持つ記録データ又は予約データを記録一覧に記載するようにしてもよい。
【0138】
さらに、図8の画面において、ユーザが、予約データ、あるいは「新規作成」を選択した場合に、同じ場所で異なる記録IDを持つ記録セッションが同時に発生することも生じ得るが、このようなケースが許容できない場合には、図8の記録一覧画面において、「新規作成」を表示しないようにすることにより防止することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、記録装置が管理サーバに接続されていないか、あるいは接続されていても相互通信が不能である場合に、記録識別子を取得することなく記録イベントを記録しておき、記録終了後、又は相互通信が可能になったときに記録識別子を付与する点は相違するが、それ以外の点は共通する。したがって相違点を中心に説明する。
【0139】
図22は、本発明の情報記録システムの第2の実施形態が適用されるデータ記録システムの構成図である。
【0140】
図22に示すデータ記録システムは、カメラ、マイク、及びそのカメラ及びマイクで撮影又は集録された映像及び音声を記録する記録用パーソナルコンピュータ(以下、「記録用PC」と称する。)からなる複数のカメラシステム11、15、13〜14と、各カメラシステムに記録された映像及び音声データを管理する管理サーバ10とにより構成された第2の実施形態の情報記録システム、並びに記録用PCに記録された映像及び音声データを、図示しないネットワークを介してクライアントパーソナルコンピュータ(図示せず)に配信するビデオサーバとを備えており、情報記録システムの各構成要素及びビデオサーバ20はLAN(Local Area Network)30に接続されている。
【0141】
本実施形態のデータ記録システムにおいては、会議室1に設置されるカメラシステム(1−2)15は、移動自在なノートPCであり、LAN30に接続されていない点は第1の実施形態と相違するが、それ以外は共通する。
【0142】
図23は、本実施形態のカメラシステムの構成図である。
【0143】
図23に示すように、本実施形態のカメラシステムは、表示I/Fに同一筐体に据え付けられたLCD(liquid crystal display)モニタが接続されている点、またビデオキャプチャボード及びオーディオキャプチャボードの代わりに、USB(universal serial bus)端子155にマイク内蔵型USBカメラが接続されている点、を除けば、図2に示した第1の実施形態のカメラシステムと共通する。また、HDDに格納されたプログラムについても、手動登録プログラムが追加されて格納されている点を除外すれば第1の実施形態のカメラシステムと共通する。
【0144】
したがって、同一の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0145】
図24は、2つの会議室において開催されるイベントに対する記録状況を説明する図である。
【0146】
図24に示すように、本実施形態において2つの会議室で開催されるイベントに対する記録状況は、会議室1では、カメラシステム(1−1)11による記録が9:30:00に開始され、9:55:00に終了し、記録IDが000013である。また、移動用のノートPCを用いたカメラシステム(1−2)15は、9:30:00:00に記録開始ボタンが押下られ、記録が9:30:10に開始され、9:50:00に終了し、記録IDは付与されていない。さらに、10:00から12:00までの間は、別の会議が予約されている。
一方、会議室2では、カメラシステム(2−1)13による記録が9:00:00に開始され、12:00:00に終了し、記録IDは、000014である。
【0147】
なお、ユーザは、カメラシステム(1−2)15により記録された映像・音声データを、10:00:00に手動登録するという設定で、以下の説明を行う。
【0148】
なお、このとき、管理サーバにおいて終始管理されている使用・予約状況リスト、記録データリスト及びインデックスリストは、それぞれ図25(a)、(b)、(c)に示す通りになっている。
【0149】
図26は、本実施形態のデータ記録システムにおける記録動作を示す概略図である。
【0150】
図26に示すように、まず、ユーザが、カメラシステムの記録開始ボタン142を押下する(Step2−1)と、記録用PCは管理サーバと通信可能かどうかがチェックされる。通信可能であれば、図5に示した第1の実施形態と同様に、Step1−2〜1−10の動作を行う。
それにより、この記録セッションに対して記録ID及びセッションIDが割り当てられる。その後、直ちに映像及び音声の記録が開始される(Step2−3)。
【0151】
一方、ネットワークに障害が発生しているなどの事由で通信不可能な場合は、記録プログラムにより、図27に示すようなメッセージを表示させる(Step2−2)。このとき、ユーザにより「OK」ボタン147が押下されると、記録プログラムは記録ID及びセッションIDがない状態のまま直ちに記録を開始する(Step2−3)。
【0152】
ここで、記録ID及びセッションIDの取得に成功した場合には、映像・音声データは“記録ID_セッションID.wmv”というファイル名で記録される。一方、失敗した場合には、記録用PC内部でユニークなファイル名が付与される。なお、管理サーバは、各々の記録セッションの記録ID等を保持しておく。
【0153】
以降、記録動作は、ユーザが記録停止ボタン143を押すまで継続される(Step2−4)。
【0154】
ユーザが記録停止ボタン143を押すと、記録用PCは映像及び音声の記録を直ちに終了させる(Step2−5)。
【0155】
その後、記録ID及びセッションIDが存在し、かつ管理サーバと通信可能ならば、これらのIDを管理サーバに送信し、その記録セッションの終了を登録するよう管理サーバに要求する(Step2−6)。また、それと同時に、映像・音声データをビデオサーバに転送する(図示せず)。管理サーバは、当該記録セッションの終了を登録し(Step2−7)、記録動作を終了する。
【0156】
一方、管理サーバと通信不可能な場合、又は記録ID及びセッションIDが存在しない場合には、終了登録を要求せず、その代わりにこの記録セッションの映像・音声データに関する情報を、未登録リストに追記する(Step2−8)。
【0157】
ここで未登録リストは、管理サーバに未だ登録されていない映像・音声データに係るファイル名、記録ID(あれば)、セッションID(あれば)、開始/終了時刻を記述するリストであり、図28に一例を示すような構造のデータが記録用PCのHDDに保存される。
図28に示す例では、2003年12月15日の9時30分10秒から9時50分00秒まで、記録IDのない状態で記録された“Rec_0007.wmv”という映像・音声データが、未だ管理サーバに登録されていないことを示している。
【0158】
未登録リストへの登録が終了すると、記録動作を終了する。
【0159】
次に、本実施形態に係る手動登録プログラムの動作の全体的な流れを説明する。
まず、手動登録プログラムを起動し、記録用PCのモニタに、図29に示すような未登録リスト表示欄148を表示する。
この未登録リスト表示欄には、図28に示した未登録リストの内容が表示される。また、未登録リスト表示欄148には、個々の未登録データの右端に「登録」ボタン149が表示され、これら「登録」ボタン149のいずれかを押すと、それに対応する未登録データの手動登録動作が開始される。
【0160】
なお、図29における“Rec_0007.wmv”という文字は、ファイル“Rec_0007.wmv”とリンクされているので、ユーザがこの部分をクリックすると、再生プログラムが起動し、当該ファイルの再生が開始される。これにより、記録データを手動登録する前に、ユーザがその内容を非常に簡単な操作で確認できるため、大変好適である。
なお、この手動登録プログラムには予め通信相手となる管理サーバ名が事前登録されており、起動した時点では管理サーバとの接続が確立されている。起動時に管理サーバとの接続に失敗した場合には、図30に示すようなエラー画面が表示され、プログラムは強制終了する。
【0161】
図31は、本実施形態に係る未登録データの手動登録動作を示す図である。
【0162】
図31において、まず、ユーザがいずれかの「登録」ボタン149を押下する (Step3-1)と、手動登録プログラムは、当該未登録データが既に記録ID及びセッションIDを持っているか否かをチェックする。
【0163】
[未登録データが記録ID及びセッションIDを持っていない場合の動作]
手動登録プログラムは管理サーバに対して記録一覧を要求すると共に、選択された未登録データの開始/終了時刻を管理サーバに送信する(Step3-2)。
このとき、本実施形態の移動用記録装置は、場所IDを管理サーバに送信しない。これは、可搬性の高いカメラシステムの場合、ユーザが好きな場所にカメラシステムを持って行き記録するという使用方法が多くなるため、予め登録された場所IDによって表される場所と実際に記録された場所とが異なり、矛盾するケースが多くなるためである。
【0164】
管理サーバは、記録用PCから送信された現在時刻に基づいて記録一覧を生成し、記録用PCに返信する(Step3-3)。
このとき、場所IDが指定されていないので、この未登録データの終始時刻との時間差が所定値以内である全ての記録データ及び予約データを、記録一覧に記載する。例えば、管理サーバは、現時点(10:00:00)における使用・予約状況リスト(図25(a))及び記録データリスト(図25(b))に基づいて、図32に示すような記録一覧を生成する。
【0165】
管理サーバより記録一覧を受け取ると、手動登録プログラムはその内容を参照する(Step 3-4)。
【0166】
ここで、記録一覧が空欄でなければ、手動登録プログラムは、その内容をカメラシステムのCRTモニタ上に表示し、これから登録しようとする未登録データをどの会議に割り付けるのかの選択をユーザに促す(Step3-5)。例えば、図32の記録一覧を受け取ったときは、CRTモニタ上に図33に示す画面を表示する。なお、図33においても、第1の実施形態と同様に、記録一覧に記載された記録データ又は予約データ以外に「新規作成」144が表示される。
【0167】
一方、受け取った記録一覧が空欄の場合、Step3-7に進む。
【0168】
CRTモニタ上に表示し、ユーザに選択を促すことにより選択された(Step3-6)項目が記録IDを有しない場合には、ユーザによる次のような選択動作が行われる。
【0169】
「新規作成」144が選択された場合には、手動登録プログラムは、図34に示すような場所入力画面をCRTモニタに表示させ(Step3-7)、場所設定欄151に未登録データの記録場所を入力させる。ユーザにより特定の場所が入力された状態で「OK」ボタン147が押下されると(Step3-8)、その未登録データに記録IDを割り当てるよう管理サーバに要求する(Step3-9)。このとき手動登録プログラムは、ユーザにより指定された場所に対応する場所ID及び当該未登録データの開始/終了時刻を、管理サーバに送信する。
【0170】
予約データが選択された場合には、直接Step3-9に進む。このとき手動登録プログラムは、当該未登録データの開始/終了時刻、並びにユーザにより指定された予約データの場所ID及び開始/終了時刻を、管理サーバに送信する。
【0171】
管理サーバは、記録用PCより記録IDの割り当て要求を受け取ると、当該未登録データに対して、記録IDとセッションIDの2つのIDを割り当てる(Step3-10)。
【0172】
一方、Step3-6において、ユーザにより既存の記録IDを有する記録データが選択されると、手動登録プログラムは、この記録データと同一の記録ID及び場所IDを、これから登録しようとする未登録データに対して関連付けると共に、これらをその開始/終了時刻と共に管理サーバに送信する(Step3-11)。管理サーバは、記録用PCより記録ID及び場所IDを受け取る(Step3-12)と、その未登録データに対してセッションIDを割り当てる。
【0173】
[記録データが既に記録ID及びセッションIDを持っている場合の動作]
未登録データが既に記録ID及びセッションIDを持っている場合は、Step3-11、Step3-12の動作を実行する。このようなケースは、記録セッションの開始時に記録ID及びセッションIDの取得に成功したが、記録終了時にネットワークに障害が発生し、終了登録できなかったなど事由により起こり得る。
【0174】
その後、管理サーバは、割り当てられた記録ID及びセッションIDを記録用PCに送信する(Step3-13)。
【0175】
以上の動作により、指定された未登録データに対して割り当てられた記録ID及びセッションIDを受け取ると、記録用PCは直ちにこれらのIDを管理サーバに再送し、当該未登録データの終了登録を管理サーバに要求する(Step3-14)。それと同時に、その未登録データに係る映像・音声データをビデオサーバに送信する(図示せず)。また、管理サーバは、受信した記録データの終了を登録する(Step3-15)。
【0176】
以上の処理が終了すると、手動登録プログラムは未登録リストの内容及び未登録リスト表示欄148の表示内容を更新し(Step3-16)、終了登録動作を終了する。
【0177】
次に、管理サーバに接続されていないカメラシステム(1−2)における記録プログラム及び手動登録プログラムの動作、並びに管理サーバにおける管理プログラムの動作を具体的に説明する。
【0178】
記録プログラムは、第1の実施形態と同様の機能ブロックを有し、各ブロックの動作は管理サーバI/F手段を除けば、第1の実施形態と同様である。
【0179】
管理サーバI/F手段は、管理サーバ上の管理プログラムと命令及びデータをやり取りするためのインタフェースであり、ネットワークとの接続の有無に関わらず存在する。管理サーバとのプロセス間通信は、名前付きパイプを用いるが、名前付きパイプへの接続に関し、タイムアウト時間(ここでは3秒に設定されている)が保持されており、この時間が経過しても管理サーバに接続できない場合には、呼び出し元に対し、エラー信号を返信する。
【0180】
次に、図26に示した記録動作の中で、記録用PC1−2上において記録プログラムが行う動作について、ネットワークへの接続が無い場合に限って説明する。
【0181】
[記録の開始(Step2-3)及び記録(Step2-4)]
記録制御手段は、映像音声記録手段に対して、映像及び音声の記録を開始するよう命令すると共に、記録開始時刻をSDRAMに格納する。映像音声記録手段は、データ入力手段により取得された映像・音声データをエンコードすると共に、エンコードされた映像・音声データをファイルに書き込む。ここで、映像・音声データを、“Rec_xxxx.wmv”というファイル名で記録する。この“xxxx”は、他の映像・音声データとファイル名が重複しないように、記録制御手段により付与される4桁の数字列である。この記録動作は、ユーザが記録停止ボタンを押すまで継続される。
【0182】
[記録の終了(Step2-5)]
ユーザ操作入力手段により記録停止ボタンの押下が検知されると、記録制御手段は映像音声記録手段に対して、映像及び音声の記録を終了するよう命令する。映像音声記録手段は、データ入力手段が取得した映像・音声データのエンコード及びファイルへの書き込みを停止する。それと同時に、記録終了時刻をSDRAMに格納する。
【0183】
[未登録リストへの記載(Step2-8)]
映像及び音声の記録が終了すると、記録制御手段はその記録セッションの関連情報を、図28に示したように未登録リストに記載する。この映像・音声データのように、記録ID及びセッションIDが割り当てられていない場合は、それぞれに無効な値(NULL)が記載される。
【0184】
次に、管理サーバによる終了登録がなされていない未登録データをリスト表示し、ユーザに手動で終了登録させるアプリケーションプログラムである手動登録プログラムについて説明する。
【0185】
図35は、手動登録プログラムの機能を示す機能ブロック図である。
【0186】
図35に示すように、手動登録プログラムは、入力I/Fを通じて、ユーザによるキーボードやマウスによる操作情報を受け取るユーザ操作入力手段221と、記録用PCのHDDに記録された未登録リスト226の読み書きを行うファイルI/F手段222と、場所IDの設定欄などやGUIを画面上に表示する表示手段223と、管理サーバ上の管理プログラム、命令及びデータをやり取りするためのインターフェイスである管理サーバI/F手段224と、ユーザ操作入力手段221から送られる信号に従って、手動登録プログラムの動作全体を制御する制御手段225とを有する。なお、管理サーバI/F手段224は、記録プログラムと同様に、管理サーバとのプロセス間通信に名前付きパイプを用いる。
【0187】
次に、“Rec_0007.wmv”で示される未登録データが手動登録の対象として選定された場合に、手動登録プログラムが行う処理の詳細について説明する。
【0188】
[場所情報リストの要求 (起動時)]
まず制御手段225は、プログラムの起動時に、管理サーバが所有する場所情報リストの一覧を要求するよう、管理サーバI/F手段224に命令する。すると管理サーバI/F手段224は、管理サーバとの通信を試みる。
【0189】
管理サーバとの通信に失敗した場合、管理サーバI/F手段224は、エラー信号を制御手段に返す。制御手段225は、表示手段223に対し、図30に示すエラー表示画面を表示させる。その後、ユーザ操作入力手段221は、図30に示すエラー表示画面上で、OKボタン147が押下られたのを検知すると、制御手段225はプログラムを強制終了する。
【0190】
一方、管理サーバとの通信に成功した場合、管理サーバI/F手段224は、管理サーバに“03”というメッセージを送信する。この“03”は、場所情報リスト取得命令を表し、全ての場所IDに対応する場所名をリストとして取得するため、管理サーバI/F手段224は“03”というメッセージを、管理サーバに送信する。
【0191】
[記録一覧の要求(Step3-2)]
第1の実施形態の記録プログラムにおける動作と同様、制御手段225は、管理サーバI/F手段224に対して、この記録用PCの場所IDを管理プログラムに渡すと共に、記録一覧を取得するよう命令する。管理サーバI/F手段224は、管理プログラムにより生成された名前付きパイプに接続し、管理プログラムにメッセージを送信する。
【0192】
例えば、図29に示す未登録データが選択された場合、手動登録プログラムは、「06/NULL/2003-12-15-09-30-10/2003-12-15-09-50-00」というメッセージを、管理プログラムに送信する。
【0193】
ここでは、全ての場所に関する記録データ及び予約データの一覧が要求されているため、場所IDにはNULLが指定されている。
【0194】
[記録一覧の表示(Step3-5)]
第1の実施形態のStep1−5と同様である。
【0195】
[場所入力画面の表示(Step3-7)]
管理サーバから送られてきた記録一覧が空欄の場合、又はユーザ操作入力手段221が、図33の画面において記録IDが“---”と表示される行が選択された状態で「OK」ボタン147の押下が検知された場合、制御手段225は、表示手段223に対して、場所の入力画面を表示するよう命令する。表示手段223は、起動時に受け取った場所情報リストに基づき、図34に示す、場所の入力画面を生成し、表示する。
【0196】
ここで、場所の設定欄、右側にある三角印のボタンを押すと、場所情報リストに記載された場所名がプルダウン表示される。
【0197】
[記録IDの要求(Step3-9)]
ユーザ操作入力手段221により、図34に示す「OK」ボタン147の押下が検知されると、制御手段225は、管理サーバI/F手段224に対して、選択された未登録データの開始/終了時刻及びStep3-8でユーザにより選択された場所に対応する場所IDを管理プログラムに渡すと共に、記録ID及びセッションIDを取得するよう命令する。
管理サーバI/F手段は、管理プログラムにより生成された名前付きパイプに接続し、管理プログラムに場所IDを記した次のメッセージを送信する。
「04/場所ID/開始時刻/終了時刻/予約データの場所ID/予約データの開始時刻/予約データの終了時刻」
なお、一番左の“04”は、記録後における記録ID取得命令を表す。
【0198】
例えば、図33において、予約データ(3行目)が選択された状態で、ユーザにより「OK」ボタンが押下されると、手動登録プログラムは、
「04/001/2003-12-15-09-30-10/2003-12-15-09-50-00/2003-12-15-10-00-00/001/2003-12-15-12-00-00 」というメッセージを、管理プログラムに送信する。このとき、記録ID取得命令の直後のパラメータには、選択された予約データの場所IDが指定される。
【0199】
また、図33において「新規作成」144が選択された後、図34の場所設定欄151において「会議室1」(場所ID;001)が選択されると、手動登録プログラムは、「04/001/2003-12-15-09-30-10/2003-12-15-09-50-00/NULL/NULL/NULL」というメッセージを、管理プログラムに送信する。
【0200】
[記録IDの送信(Step3-11)]
一方、ユーザ操作入力手段221が、図33の画面において既存の記録データ(1行目又は2行目)が選択された状態で「OK」ボタン147の押下が検知された場合、制御手段225は、管理サーバI/F手段224に対して、選択された行に対応する場所ID及び記録IDを、管理プログラムに渡すと共に、セッションIDを取得するよう命令する。管理サーバI/F手段224は、管理プログラムが生成された名前付きパイプに接続し、第1の実施形態と同様な形式のメッセージを送信する。
【0201】
例えば、図33の画面において、1行目の記録データが選択された状態で、ユーザにより「OK」ボタンが押下されると、手動登録プログラムは、「07/001/000013/2003-12-15-09-30-10/2003-12-15-09-50-00」というメッセージを、管理プログラムに送信する。
【0202】
[手動登録動作の中止(図示せず)]
一方、図31には示されていないが、ユーザ操作入力手段221により、図33又は図34の画面において「キャンセル」ボタン152の押下が検知された場合は、制御手段225は手動登録動作を中止させる。
【0203】
[終了登録の要求(Step3-14)]
制御手段225は、管理サーバI/F手段224に対して、その未登録データに係る記録ID及びセッションIDを管理プログラムに渡すと共に、そのセッションIDに係る記録動作の終了を管理サーバに登録してもらうよう命令する。すると管理サーバI/F手段224は、管理プログラムにより生成された名前付きパイプに接続し、管理プログラムに記録ID及びセッションIDを記した以下の形式のメッセージを送信する。
「05/記録ID/セッションID/開始時刻/終了時刻」
なお、一番左の“05”は、開始時刻及び終了時刻を持つ映像・音声データに対する終了登録命令を表す。
【0204】
また、手動登録プログラムは、記録終了登録の要求と同時に、ファイル転送プログラムを呼び出し、ビデオサーバのストリーミング配信の公開ポイントに指定されているディレクトリに映像・音声データを転送する。
【0205】
ここで、ファイル名は“記録ID_セッションID.wmv”に書き換えられた後に転送される。これにより、異なるカメラシステムから同一のファイル名を持つ映像・音声データがビデオサーバに転送されることがなくなるため、ファイルの上書きによるデータの消失を防ぐことができる。
【0206】
次に、管理サーバにおける管理プログラムについて説明する。
本実施形態の管理プログラムの機能ブロックは、図12に示す、第1の実施形態と同様であり、図29において、“Rec_0007.wmv”で示される未登録データが手動登録の対象として選定された場合に、管理プログラムが行う未登録データの登録処理について、図36乃至図38に基づいて詳しく説明する。
【0207】
[場所情報リストの生成・送信(手動登録プログラム起動時)]
手動登録プログラムより“03”というメッセージが送られると、制御手段212は、要求元の手動登録プログラムに場所情報リスト216を送信するよう、一覧生成手段210に命令する。一覧生成手段210は、図7に示したのと同じような場所情報リスト216を生成する。
【0208】
場所情報リスト216が生成されると、制御手段212は、カメラシステムI/F手段213に対して、この場所情報リストを手動登録プログラムに送るよう命令する。カメラシステムI/F手段213は、名前付きパイプにより、場所情報リストを手動登録プログラムに送る。
【0209】
[記録一覧の生成・送信 (Step3-3)]
手動登録プログラムから場所IDが記述されたメッセージが送られると、制御手段212は一覧生成手段210に対して、その未登録データに対して、記録一覧を生成するよう命令する。すると一覧生成手段210は、手動登録プログラムから受け取ったメッセージと、使用・予約状況リスト215及び記録データリスト218とを参照し、以下の条件を満たす記録データ又は予約データを抽出することにより、記録一覧を生成する。
条件1、メッセージにおいて指定された時間範囲内と終始時刻が重なる。
条件2、終始時刻の何れかが、時間範囲内から1時間以内である。
記録一覧が生成されると、制御手段212は、カメラシステムI/F手段213に対して、この記録一覧を要求元の手動登録プログラムに送るよう命令する。カメラシステムI/F手段213は、名前付きパイプにより、記録一覧をその手動登録プログラムに送る。
【0210】
例えば、使用・予約状況リスト215及び記録データリスト218の内容が、それぞれ図25(a)、図25(b)であるとき、カメラシステム(1−2)上の手動登録プログラムから「06/NULL/2003-12-15-09-30-10/2003-12-15-09-50-00」というメッセージを受け取った場合に、一覧生成手段は、図25(a)の記録データ、並びに図25(b)の最終行の記録データを抽出し、図32のような記録一覧を生成する。
【0211】
このとき、一覧生成手段は、図7に示す場所情報リストを参照し、場所IDの代わりに対応する場所名を記録一覧に書き込む。
記録一覧が生成されると、制御手段212はカメラシステムI/F手段213に対して、この記録一覧を要求元の手動登録プログラムに返送するよう命令する。カメラシステムI/F手段213は、名前付きパイプにより、記録一覧をその手動登録プログラムに返送する。
【0212】
[記録IDの割り当て(Step3-10)]
図33の画面において、ユーザが予約データ、「新規作成」、を選択する、すなわち手動登録プログラムから「04/場所ID/開始時刻/終了時刻/予約データの場所ID/予約データの開始時刻/予約データの終了時刻」というメッセージを受け取ると、制御手段212は記録ID割り当て手段211に対して、記録ID及びセッションIDを割り当てるよう命令する。記録ID割り当て手段211は、手動登録プログラムから受け取ったメッセージと、使用・予約状況リスト215及び記録データリスト218に基づいて、以下の手順で記録ID及びセッションIDを割り当てる。
(手順1)場所IDの検証
場所情報リストを参照し、「04/場所ID/開始時刻/終了時刻/予約データの場所ID/予約データの開始時刻/予約データの終了時刻」というメッセージに記載されている場所IDがリストの中に登録されているか確認する。
ここで、この場所IDがリスト中に登録されていない無効な値であった場合には、手順5の終了通知に進む。
(手順2)記録IDの割り当て
使用・予約状況リスト及び記録データリストを参照し、これらのリストに記載されている記録IDの最大値を抽出する。その最大値から1つインクリメントした値を記録IDとして、この記録セッションに割り当てる。
(手順3)セッションIDの割り当て
手順1で割り当てられた記録IDに係る最初の記録セッションであることから、001というセッションIDを割り当てる。
(手順4)使用・予約状況リストの更新
使用・予約状況リスト215において、「04/場所ID/開始時刻/終了時刻/予約データの場所ID/予約データの開始時刻/予約データの終了時刻」というメッセージにおける場所ID及び予約データの開始/終了時刻を持つ予約データを検索する。検索に成功した場合は、その予約データの記録ID及びセッションIDを、手順1、2で割り当てられた値に更新すると共に、開始/終了時刻を「04/場所ID/開始時刻/終了時刻/予約データの場所ID/予約データの開始時刻/予約データの終了時刻」というメッセージの記載に置き換える。
【0213】
一方、検索に失敗した場合、又はそのメッセージにおける後ろの2つのパラメータがNULLである場合、手順1、2で割り当てられた記録ID、セッションID及び開始/終了時刻等を、使用・予約状況リスト215に追記する。
【0214】
ここで、開始時刻を「04/場所ID/開始時刻/終了時刻/予約データの場所ID/予約データの開始時刻/予約データの終了時刻」というメッセージに記載された現在時刻に、また終了時刻をNULLに設定する。
【0215】
[終了通知]
記録ID及びセッションIDの割り当てが終了した旨を、制御手段212に通知する。
ここで、手順1において場所IDの値が無効だと判定された場合は、失敗したことを示すエラーメッセージを、制御手段212に通知する。
【0216】
以上の動作により、記録ID割り当て手段から終了通知を受け取ると、制御手段212はカメラシステムI/F手段213に対して、記録ID及びセッションID、又はエラーメッセージを要求元の手動登録プログラムに返送するよう命令する。カメラシステムI/F手段213は、名前付きパイプによりそれらの各ID又はエラーメッセージを、手動登録プログラムに返送する。
【0217】
例えば、使用・予約状況リスト及び記録データリストの内容がそれぞれ図25(a)、図25(b)という状況下で、カメラシステム1−2上の手動登録プログラムから、「04/001/2003-12-15-09-30-10/2003-12-15-09-50-00/001/2003-12-15-10-00-00/2003-12-15-12-00-00」又は「04/001/2003-12-15-09-30-10/2003-12-15-09-50-00/NULL/NULL/NULL」というメッセージを受け取ったとする。このとき、使用・予約状況リスト215及び記録データリスト218に記載されている記録IDの最大値は000014であり、記録ID割り当て手段は、その最大値から1つインクリメントした値、すなわち000015という記録IDを、その未登録データに割り当てる。また、001というセッションIDを割り当てる。
【0218】
最後に、記録ID割り当て手段211は、受け取ったメッセージに記載されたパラメータに応じて、使用・予約状況リスト215の内容を書き換える。
前者のメッセージを受け取った場合、予約データの場所ID及び開始/終了時刻が明記されているので、使用・予約状況リスト215において、このメッセージと同一の場所ID及び開始/終了時刻を持つ予約データを検索する。図25(a)の場合、3行目に同一の場所ID及び開始/終了時刻が記述されているので、この予約データを検索する。これにより、その予約データの記録ID、セッションID及び開始/終了時刻を、図36(a)のように書き換える。
【0219】
一方、後者のメッセージを受け取った場合、予約データの開始/終了時刻にNULLと記載されているので、図37(a)のように、使用・予約状況リスト215に、新たに割り当てられた記録ID、セッションID及び開始/終了時刻を追記する。
【0220】
[記録IDの受け取り(Step3-12)]
図33の画面において、ユーザが既存の記録データを選択し、手動登録プログラムから「07/場所ID/記録ID/開始時刻/終了時刻」というメッセージが送られると、制御手段212は記録ID割り当て手段211に対して受け取った記録IDを渡すと共に、新たなセッションIDを割り当てるよう命令する。すると記録ID割り当て手段は、その記録セッションに対して、受け取った記録IDを付与すると共に、使用・予約状況リスト215に基づいて、以下の手順で新たなセッションIDを割り当てる。
(手順1)記録データの検索
使用・予約状況リスト215及び記録データリスト218を参照し、受け取ったメッセージ中の記録IDと同一の記録IDを持つ記録データを検索する。なお、検索に失敗した場合は、手順4.の終了通知に進む。
(手順2)セッションIDの割り当て
手順1で検索された記録データにおけるセッションIDの最大値を抽出する。その最大値から1つインクリメントした値をセッションIDとして、その記録セッションに割り当てる。
(手順3)使用・予約状況リストの更新
手順1で検索された記録データが使用・予約状況リスト215に記載されているものである場合、手順2で割り当てられた値を新たなセッションIDとして追記する。また、「07/場所ID/記録ID/開始時刻/終了時刻」というメッセージに記載された開始時刻が、その記録データの開始時刻よりも早い場合は、開始時刻をその現在時刻に書き換える。
【0221】
一方、手順1で検索された記録データが、記録データリストに記載されているものである場合は、その記録データの記録ID、場所ID、名称、及びオーナー情報と、手順2で割り当てられたセッションIDを使用・予約状況リス215トに追記する。
【0222】
ここで、開始時刻を「07/場所ID/記録ID/開始時刻/終了時刻」というメッセージに記載された開始時刻と記録データの開始時刻との何れか早い方に、また終了時刻を「07/場所ID/記録ID/開始時刻/終了時刻」というメッセージに記載された終了時刻とその記録データの終了時刻との何れか遅い方に設定する。
【0223】
[終了通知]
セッションIDの割り当てが終了した旨を、制御手段212に通知する。ここで、手順1において記録データの検索に失敗した場合は、失敗したことを示すエラーメッセージを、制御手段212に通知する。
【0224】
以上の動作により、記録ID割り当て手段から終了通知を受け取ると、制御手段212はカメラシステムI/F手段213に対して、そのセッションID又はエラーメッセージを手動登録プログラムに返送するよう命令する。カメラシステムI/F手段213は、名前付きパイプにより、そのセッションID又はエラーメッセージを、その手動登録プログラムに返送する。
【0225】
例えば、使用・予約状況リスト215及び記録データリスト218の内容が、それぞれ図25(a)、図25(b)という状況下で、カメラシステム1−2上の手動登録プログラムから、「07/001/000013/2003-12-15-09-30-10/2003-12-15-09-50-00」というメッセージを受け取ったとする。このとき、記録データリストの最終行に同一の記録ID(000013)が記載されているので、記録ID割り当て手段は、まずこの記録データを検索する。
次に、検索された行に記載されているセッションIDの最大値が001なので、その値から1つインクリメントした値、すなわち002というセッションIDを、その未登録データに割り当てる。
最後に、記録ID割り当て手段は、使用・予約状況リストの内容を図38(a)のように書き換える。ここで、「07/001/000013/2003-12-15-09-30-10/2003-12-15-09-50-00」というメッセージに記載された開始時刻は、検索された記録データの開始時刻よりも遅いので、その記録データの開始時刻を設定する。また、「07/001/000013/2003-12-15-09-30-10/2003-12-15-09-50-00」というメッセージに記載された終了時刻は、検索された記録データの終了時刻よりも早いので、その記録データの終了時刻を設定する。
【0226】
[未登録データの終了登録(Step3-15)]
手動登録プログラムから未登録データの終了登録要求が送られ、すなわち手動登録プログラムから「05/記録ID/セッションID/開始時刻/終了時刻」という形式のメッセージを受け取ると、制御手段212は終了登録手段214に対して、その未登録データに対して、終了登録を行うよう命令する。すると終了登録手段214は、手動登録プログラムから受け取ったメッセージに基づいて、以下の手順で使用・予約状況リスト215、記録データリスト218、及びインデックスリスト217の書き換えを行う。
(手順1)記録データの検索
使用・予約状況リスト215を参照し、「05/記録ID/セッションID/開始時刻/終了時刻」
というメッセージ中における記録IDと同一記録IDを持つ記録データを検索する。なお、検索に失敗した場合は、手順6の終了通知に進む。
(手順2)セッションIDの検索
手順1で検索した記録データにおいて、「05/記録ID/セッションID/開始時刻/終了時刻」というメッセージ中におけるセッションIDと同一セッションIDを検索する。なお、検索に失敗した場合は、手順6の終了通知に進む。
(手順3)使用・予約状況リストの更新
手順1で検索された記録データから、「05/記録ID/セッションID/開始時刻/終了時刻」というメッセージ中のセッションIDを消去する。このときその記録データの記録ID、場所ID、セッションID、開始時刻、終了時刻名称、オーナー情報を、管理サーバのSDRAMに格納する。
【0227】
ここで、全てのセッションIDが消去された場合には、使用・予約状況リスト215からその記録データを削除する。
(手順4)記録データリストの更新
記録データリストを参照し、手順1で検索された記録データの記録IDと同一記録IDを持つ記録データを検索する。
記録データが見つかった場合は、その記録データに対し、「05/記録ID/セッションID/開始時刻/終了時刻」というメッセージ中のセッションIDを新たに追加する。また、その記録データの開始時刻及び終了時刻を更新する。開始時刻については、予め記録データリストに記載されていた開始時刻と、「05/記録ID/セッションID/開始時刻/終了時刻」というメッセージ中の未登録データの開始時刻との何れか早い方の時刻に更新する。また、終了時刻については、予め記録データリストに記載されていた終了時刻と、そのメッセージ中の未登録データの終了時刻との何れが遅い方の時刻に更新する。
【0228】
一方、記録データが見つからなかった場合、手順3においてSDRAMに記憶された記録ID、場所ID、セッションID、開始時刻、終了時刻、名称、オーナー情報を、新たな記録データとして記録データリストに追記する。
(手順5)インデックスリストの更新
手順1で検索された記録データに対応するインデックスリスト217を検索する。見つかった場合は、“xxxxxx_yyy.wmv”(xxxxxxは記録ID、yyyはセッションID)というファイル名、「05/記録ID/セッションID/開始時刻/終了時刻」というメッセージ中の開始時刻及び終了時刻を、そのインデックスリスト217に追記する。
【0229】
一方、見つからなかった場合は、その記録データに対応するインデックスリスト217を新規作成し、記録IDとセッションIDとからなるファイル名、「05/記録ID/セッションID/開始時刻/終了時刻」というメッセージ中の開始時刻及び終了時刻を、そのインデックスリストに追記する。追記される内容は同様である。このとき、ファイル転送プログラムからビデオサーバのストリーミング配信の公開ポイントに指定されているディレクトリに送られる映像・音声データのファイル名を参照し、インデックスリストに記載されたファイル名と異なる場合には、当該映像・音声データのファイル名をインデックスリスト217に記載されたものに書き換える。
(手順6)終了通知
未登録データの終了登録が終了した旨を、制御手段212に通知する。
【0230】
ここで、手順1又は2において検索に失敗した場合は、終了登録に失敗したことを示すエラーメッセージを、制御手段212に通知する。
【0231】
以上のような動作により、終了登録手段から終了通知を受け取ると、制御手段212はカメラシステムI/F手段213に対して、終了登録に成功した旨のメッセージ又はエラーメッセージを要求元の手動登録プログラムに返送するよう命令する。カメラシステムI/F手段213は、名前付きパイプにより、何れかのメッセージを、当動登録プログラムに返送する。
【0232】
次に、Step3−10及び3−12に引き続き、図33の画面において、ユーザが予約データ(1)、 「新規作成」(2)、既存の記録データ(3)の何れかを選択した場合の管理プログラムの動作について具体的に説明する。
【0233】
(1) 予約データを選択した場合
使用・予約状況リスト及び記録データリストの内容が、それぞれ図36(a)、図25(b)という状況下で、管理プログラムがカメラシステム1−2上の手動登録プログラムより、「02/000015/001/2003-12-15-09-30-10/2003-12-15-09-50-00」というメッセージ受け取る。終了登録手段214は、まず使用・予約状況リストを参照する。このとき、図36(a)の3行目に、記録IDが000015を持つ記録セッションが存在するので、その記録データを検索する。
【0234】
次に、その記録データにセッションID001が含まれることを確認し、その記録データの記録ID、場所ID、セッションID、開始時刻、終了時刻、名称、オーナー情報を、管理サーバのSDRAMに記憶する。また、それと同時に、使用・予約状況リスト215からセッションID、001に関する記述を消去する。このとき、その記録データに係る記録セッションが全て終了したことになるので、その記録データを消去し、使用・予約状況リスト215を図36(a−2)のように更新する。
【0235】
次に、記録データリスト218を参照する。このとき、記録IDが000015を持つ記録データが記載去れていないので、図36(b)に示すように、SDRAMに記憶された記録ID、セッションIDなどを記録データリスト218に追記する。
【0236】
最後に、ファイル名“000015_001.wmv”、SDRAMに記憶された開始時刻、及び「02/000015/001/2003-12-15-09-30-10/2003-12-15-09-50-00」というメッセージに記載された現在時刻に基づいて、図36(c)のようなインデックスリスト217を生成する。
【0237】
(2)「新規作成」を選択した場合
使用・予約状況リスト215及び記録データリスト218の内容が、それぞれ図37(a)、図25(b)という状況下で、(1)の場合と同様に、管理プログラムはカメラシステム1−2上の手動登録プログラムにより、「02/000015/001/2003-12-15-09-30-10/2003-12-15-09-50-00」というメッセージ受け取る。
この場合の終了登録手段214の動作は、(1)の場合と同様であり、その結果使用・予約状況リスト215、記録データリスト218は、それぞれ図37(a−2)、図37(b)のように更新される。
(1)の場合との違いは、図37(b)において、名称及びオーナー情報に無効な値(NULL)が記述されていることである。また、(1)と同様に、図37(c)に示すインデックスリスト217が生成される。
【0238】
(3)既存の記録データを選択した場合
使用・予約状況リスト217及び記録データリスト218の内容が、それぞれ図38(a)、図25(b)という状況下で、管理プログラムはカメラシステム1−2上の手動登録プログラムにより、「02/000013/002/2003-12-15-09-30-10/2003-12-15-09-50-00」というメッセージ受け取る。
【0239】
終了登録手段は、まず使用・予約状況リストを参照する。このとき、図38(a)の2行目に、記録IDが000013を持つ記録セッションが存在するので、この記録データ検索する。
【0240】
次に、この記録データにセッションID、002が含まれることを確認し、この記録データの記録ID、場所ID、セッションID、開始時刻、終了時刻、名称、オーナー情報を、管理サーバのSDRAMに格納する。それと同時に、使用・予約状況リスト215からセッションID、002に関する記述を消去する。このとき、この記録データに係る記録セッションが全て終了したことになるので、この記録データを消去し、使用・予約状況リスト215を図38(a−2)のように更新する。
【0241】
次に、記録データリスト218を参照する。このとき、記録IDが000013を持つ記録データが既に記載されているので、図38(b)に示すように、SDRAMに記憶されたセッションIDを記録データリストに追記する。このとき、「02/000013/002/2003-12-15-09-30-10/2003-12-15-09-50-00」というメッセージ中の開始/終了時間は、記録IDが000013で示される記録データの時間範囲内に包含されているので、開始/終了時刻は変化しない。
【0242】
最後に、ファイル名“000013_002.wmv”、「02/000013/002/2003-12-15-09-30-10/2003-12-15-09-50-00」というメッセージ中の開始/終了時刻に基づいて、図38(c)のようなインデックスリスト217を生成する。
【0243】
本実施形態は、このように、記録IDの取得に失敗した場合や、可搬型のカメラシステムをネットワークのない環境に持ち込んだ場合においても、対象となるシーンの記録を行うことができると共に、記載された記録データを、簡単な操作で管理サーバに事後登録することができる。また、表示画面上で未登録データに係る映像・音声データへのリンクを付すことにより、手動登録する前に、ユーザがその内容を簡単操作で確認できる。
【0244】
ここで、本実施形態の移動自在な記録装置は、ユーザが記録開始ボタンを押すと、管理サーバとの通信が可能か否かをチェックすることにしているが、このチェックは必ずしも必要ではなく、ユーザが記録開始ボタンを押すと直ちに記録が開始されるように構成することもできる。そのような記録装置を準備しておけば、ネットワークが故障した場合に限らず、ネットワークの伝送速度が遅い場合にも対処できるほか、臨時的な使用も可能になる。
【0245】
その他、第1及び第2の実施形態のデータ記録システムは、記録した映像及び音声データをネットワーク経由で配信するシステムについて説明したが、管理サーバにおいて予約を受け付けるHTTPサーバプログラムやビデオサーバにおける動画配信プログラムは必須の構成要素ではないので、ビデオサーバを除外した構成や、ビデオサーバの代わりに別のサーバを設置した構成であってもよい。また、第1及び第2の実施形態において説明したハードウェア構成は、一例であって、管理プログラム、HTTPサーバプログラムのほか、動画配信プログラムを管理サーバに格納する構成であってもよい。
【0246】
また、記録装置により集録されるデータのグループを示すグループ情報の一例として、場所IDを例に挙げて説明したが、これとは全く異なるIDを使用しても構わない。例えば、場所IDの代わりに、記録シーンにおける管理責任者やカメラシステムの管理部署などの異なる情報を使用しても同様の動作を実現することができ、そのような形態についても本願が適用される。さらに、第1及び第2の実施形態では、プロセス間通信の手法として名前付きパイプを例に挙げて説明したが、これ以外の手法を使用しても構わない。例えば、プロセス間通信にSOAP(single object access protocol)を用いても、同様の動作を実現できる。さらに、OS、映像及び音声データ、開始/終了時刻、使用・予約状況リスト等のデータフォーマットに関しても、第1及び第2の実施形態では、一例を示したにすぎず、別のものを使用しても構わない。例えば、上記実施の形態では、使用・予約状況リストと記録データリストが別々のリストとして存在すると説明したが、各記録セッションに対して「記録中」「記録済み」「予約中」などの状態を示す項目を追加することにより、両者を1つのリストで表現することも可能である。
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、第1の実施形態と較べて、同一の場所に設置された複数の記録装置による記録動作をほぼ同時に開始させても、データのグループ化が矛盾なくかつユーザに分かりやすい形で行うことが可能である点が相違する。しかし、本実施形態のデータ記録システムは、全体的な構成は、第1の実施形態で図1及び図2を用いて説明したのと同様であり、また全体的な動作は、第1の実施形態で図5を用いて説明したのと同様であることから説明を省略し、相違点について説明する。
【0247】
まず始めに、第1の実施形態のデータ記録システムにおいて、カメラシステム1−1の記録プログラム (以下「記録プログラム1−1」とする)の記録開始ボタンが押下された直後に、カメラシステム1−2の記録プログラム (以下「記録プログラム1−2」とする)の記録開始ボタンが押下されたときの動作を比較例として説明する。
【0248】
図39は、第1の実施形態のデータ記録システムにおける動作を比較例として説明する図である。
【0249】
図39において、図の上から下に向けて時間が経過するものとし、記録プログラム1−1、記録プログラム1−2及び管理サーバそれぞれの動作を示す。
【0250】
記録プログラム1−1において記録開始ボタンが押下される (Step4−1)と、管理サーバは、カメラシステム1−1と同一の場所IDを持つ記録一覧(図6)を、記録プログラム1−1に送信する (Step4−2)。すると、記録プログラム1−1は、図8のように、その内容をCRTモニタ上に表示させる (Step4−3)。同様に、記録プログラム1−2において記録開始ボタンが押下される (Step4−4)と、管理サーバは、記録プログラム1−2に図6の記録一覧を送信し (Step4−5)、記録プログラム1−2は、図8のように、その内容をCRTモニタ上に表示させる(Step4−6)。
ここで、記録プログラム1−1において、先に図8の画面の「新規作成」が選択される (Step4−7)と、管理サーバは記録プログラム1−1で開始されようとしている記録セッション (以下「記録セッション1−1」とする)に対して、新たな記録ID及びセッションIDを割り当て、これらを記録プログラム1−1に送信する (Step4−8)。記録プログラム1−1は、当該記録ID及びセッションIDを受け取ると、記録を開始する (Step4−9)。
【0251】
続いて、記録プログラム1−2において、図8の画面の「新規作成」が選択される(Step 4−10)と、管理サーバは記録プログラム1−2に対して、同様に記録プログラム1−2で開始されようとしている記録セッション (以下「記録セッション1−2」とする)新たな記録ID及びセッションIDを割り当て、これらを記録プログラム1−2に送信し (Step 4−11)、記録プログラム1−2は、当該記録ID及びセッションIDを受け取ると、記録を開始する (Step4−12)。
【0252】
上記動作によると、記録プログラム1−1と1−2に対して異なる記録IDが割り当てられる。本実施形態の情報記録システムは、上記のような状況において、両者に同一の新規の記録IDを割り当てた状態で記録を開始したいという要求に応えるもので。
【0253】
図40は、図5で説明したStep1−5からStep1−6に至る記録プログラムの動作を示すフローチャートである。
【0254】
図5で説明したように、管理プログラムより「空でない記録一覧」を取得すると、記録制御手段は表示手段に対して、記録一覧をCRTモニタに画面表示するよう命令すると共に、表示手段は、記録制御手段から命令による動作を実行する。
【0255】
図40に示すように、管理プログラムよりメッセージを受信すると(S11)、記録一覧の画面表示中に、当該カメラシステムと同じ場所IDを持つカメラシステムが新たに記録IDを取得した場合、記録プログラムは、管理サーバより当該記録セッションに関する情報 (記録ID、場所ID、開始時刻など)を含んだメッセージが受信される。メッセージの受信があった場合は、管理サーバより受け取ったメッセージ中に記載された記録ID、開始時刻等を読み出し、画面表示された記録一覧を更新する(S12)。
【0256】
メッセージの受信がなかった場合は、記録開始ボタンが押下されるまで、手順(S11)(S12)を繰り返し、押下されると(S13)、動作が終了する。
【0257】
図41は、管理サーバにおける管理プログラムの機能ブロック図である。
【0258】
図41に示す機能ブロック図は、図12に示したものと較べて、一時リスト219を有する点は相違するが、それ以外は共通するので、同一構成要素には同一の符号を付し、相違点を説明する。
【0259】
[記録一覧の生成・送信(Step1−3)]
図5に示した記録動作において、記録プログラムから「06/場所ID/開始時刻/終了時刻」形式のメッセージを受け取ると、管理プログラムは、記録一覧を生成し、要求元の記録プログラムに返送する。そのとき本実施の形態においては、一覧生成手段210は、記録一覧を要求してきた記録プログラムに係る情報、すなわち「06/場所ID/開始時刻/終了時刻」形式のメッセージに記載された場所ID、開始時刻、終了時刻(指定が無い場合はNULL)を、一時リスト219に追記する。
【0260】
ここで一時リスト219とは、記録一覧を要求したが記録ID割り当てを未だ要求していない記録プログラムに関する情報を記述するためのリストである。
【0261】
図42に、記述された一時リストの一例を示す。
【0262】
この場合「場所ID001を持つカメラシステムの記録プログラムが、2003年12月15日9時0分0秒に記録一覧を要求してきたが、当該記録プログラムは未だ記録IDの割り当てを要求していない」という状態を示している。
【0263】
[記録IDの割り当て(Step1−8)]
第1の実施形態と同様に、記録プログラムから「01/場所ID/現在時刻/予約データの場所ID/予約データの開始時刻/予約データの終了時刻」という形式のメッセージを受け取ると、管理プログラムは、当該記録セッションに対して記録ID及びセッションIDを割り当てる。本実施形態では、記録ID割り当て手段211は、図43のフローチャートに示す動作を実行する。
【0264】
図43において、記録ID割り当て手段211は、一時リスト219を参照し、新たに記録IDを割り当てた記録セッションに該当する行を消去する(S21)。
一時リストが空の場合は、処理の終了を記録プログラムの記録制御手段206に通知する(S25)。一時リストが空でない場合は、再度一時リスト219を参照し、新たに記録IDを割り当てた記録セッションと同一の場所IDを持つ行を検索する(S23)。同一の場所IDがある場合は、検索された行に書かれた情報が記述されたメッセージと処理の終了とを記録制御手段206に通知する(S24)。同一の場所IDがない場合は、処理の終了のみを記録プログラムの記録制御手段206に通知する(S25)。
【0265】
以上の動作により、記録ID割り当て手段211からメッセージ付きの終了通知を受け取ると(S24)、記録制御手段206は、カメラシステムI/F手段213に対して、新たに記録IDが割り当てられた記録セッションに係る情報(記録ID、場所ID、開始/終了時刻)を、当該メッセージの内容と対応する記録プログラムに送信するよう命令する。カメラシステムI/Fは、名前付きパイプにより、それらの情報を当該記録プログラムに送信する。
【0266】
一例として、以下のユーザ操作に対する記録プログラム及び管理プログラムの動作を説明する。
会議室1において、ユーザは、
記録プログラム1−1の記録開始ボタンを2003年12月15日9時0分0秒に押下し、
記録プログラム1−2の記録開始ボタンを2003年12月15日9時0分1秒に押下し、
記録プログラム1−1の記録一覧画面において「新規作成」を選択し、
記録プログラム1−2の記録一覧画面において「新規作成」を選択する操作を行った。
なお、初期状態は、一時リストは、図44(a)、使用・予約状況リストは、図45(a)、記録データリストは、 図46に示す通りである。
(1)の操作により、記録プログラム1−1は、「06/001/2003-12-15-09-00-00/NULL」という記録一覧を要求するためのメッセージを、管理プログラムに送信する。管理プログラムは、図45(a)の使用・予約状況リストの中から、第1の実施形態で示した条件を満たす記録データ又は予約データを抽出することにより、図47に示す記録一覧を生成し、記録プログラム1−1に送信する。
記録プログラム1−1は、受け取った記録一覧に基づき、図48(a)に示す画面を生成し、CRTモニタに表示すると共に、一時リストの内容を図44(b)のように更新する。
次に、(2)の操作により、記録プログラム1-2は、「06/1/2003-12-15-09-00-01/NULL」という記録一覧を要求するためのメッセージを、管理プログラムに送信する。このときも管理プログラムは図47の記録一覧を記録プログラム1−2に送信し、記録プログラムは、図48(a)に示す画面を生成し、CRTモニタに表示すると共に、一時リストの内容を図44(c)のように更新する。
次に、(3)操作により、記録プログラム1−1は、「01/001/2003-12-15-09-00-00/NULL/NULL/NULL」という新規の記録IDを要求するためのメッセージを、管理プログラムに送信する。管理プログラムは、使用・予約状況リスト及び記録データリストを参照した結果、000014という記録IDと、001というセッションIDを、当該記録セッションに割り当てる。と同時に、図45(d)のように、使用・予約状況リストに、新たに割り当てられた記録ID、セッションID及び開始/終了時刻を追記する(2行目)。
【0267】
更に管理プログラムは、一時リストを参照し、新たに記録IDが割り当てられた記録セッションに該当する行を検索する。このとき、図44(c)の最終行が該当するので、これを消去し、内容を図44(d)のように更新する。次に、一時リストを再び参照し、消去された行と同一の場所ID(001)を持つ記録プログラムを検索する。図44(d)において最終行(記録プログラム1−2)がこれに該当するので、管理プログラムは名前付きパイプにより、記録プログラム1−2に対して新たに記録IDが割り当てられた記録セッションに係る記録ID、開始/終了時刻等を記載したメッセージを送信する。記録プログラム1−2は、管理プログラムよりメッセージを受信すると、当該メッセージから記録ID、開始/終了時刻等を読み出し、これらの情報を図48(b)に示すように、既に画面表示された記録一覧に追記する。
(4)の操作によりユーザが図48(b)の記録一覧画面で「新規作成」を選択すると、記録プログラム1−2は、「01/001/2003-12-15-09-00-01/NULL/NULL/NULL」という、新規の記録IDを要求するためのメッセージを、管理プログラムに送信する。管理プログラムは、使用・予約状況リスト及び記録データリストを参照した結果、000014という記録IDと、001というセッションIDを、当該記録セッションに割り当てる。と同時に、図45(c)のように、使用・予約状況リストに、新たに割り当てられた記録ID、セッションID及び開始/終了時刻を追記する(2行目)と共に、一時リストの内容を図44(e)のように更新する。なお、上記の代わりに、ユーザが図45(b)の記録一覧画面で1行目の記録データを選択すると、記録プログラム1−2は、「07/001/000013/2003-12-15-09-00-01/NULL」という、既存の記録ID000013に対して当該記録セッションを追加するためのメッセージを、管理プログラムに送信する。管理プログラムは、000013という記録IDと、002というセッションIDを当該記録セッションに割り当て、図45(d)のように、使用・予約状況リストに、新たに割り当てられた記録ID、セッションID及び開始/終了時刻を追記する(2行目)と共に、一時リストの内容を図44(e)のように更新する。
【0268】
このように、同一の場所に複数の記録プログラムをほぼ同時に開始させても、複数の記録セッションを同一の記録データとしてグループ化する、全く別の記録データとしてグループ化するという両方の動作を実現することができる。また、記録一覧の画面表示を更新することにより、ユーザに対して、上記のいずれかのグループ化が行われるのかを分かりやすい形で示すことができる。
【0269】
なお、本実施形態では、記録一覧を画面表示中に、同一の場所IDを持つ記録セッションに対して新たな記録IDが割り当てられた時に、図48(b)のように画面表示を更新することにしているが、別の画面表示をしても構わない。
【0270】
例えば、カメラシステム1−1に記録ID000013及びセッションID 001が割り当てられても、図48(a)の画面を更新しなくてもよい。その代わりに、ユーザが図48(a)の画面の「OK」ボタンを押下すると、記録一覧表示から現時点までに新たな記録IDが割り当てられた記録セッションに係る情報を掲載した、図49のような確認画面を表示させても構わない。
【0271】
そのような形態にすれば、例えば本実施の形態で説明した動作において、新たな記録IDが割り当てられた記録プログラム1−1の記録セッションに関する情報の送信が完了する前に、記録プログラム1−2の記録一覧画面の「OK」ボタンが押された場合でも、ユーザに所望のグループ化を促すことができる。
【0272】
また、画面表示の更新や、確認画面の表示は一例であって、他の形態、例えば、図50のように、図48(a)の画面に加えて更に「最新の状態に更新」というボタンを表示させ、ユーザがこのボタンを押すと、記録プログラムが「06/場所ID/開始時刻/終了時刻」という形式のメッセージを再度管理プログラムに送信するようにしても構わない。このような形態とすれば、ユーザは意図するタイミングで最新の記録一覧を取得することができる上、管理プログラムは図43のフローチャートに示した動作を実行する必要がないので構成が簡単化されるという利点がある。
(第4の実施形態)
第4の実施形態は、手動操作により記録IDの割り当てとデータ登録が行われる第2の実施形態において、同一の場所に設置された複数の記録装置による記録動作がほぼ同時に開始されても、記録されたデータのグループ化が矛盾なくかつユーザに分かりやすい形で行うことを可能とするものである。
【0273】
図51は、本実施形態のデータ記録システムの特徴的な動作例を示す図である。
【0274】
図51に動作例を示すように、カメラシステム1−1の手動登録プログラム (以下「手動登録プログラム1−1」とする)と、カメラシステム1−2の手動登録プログラム (以下「手動登録プログラム1−2」とする)と、管理サーバとがあり、ある未登録データ (以下「未登録データ1−1」とする)が選択された直後に、手動登録プログラム1−2において、未登録データと重複する記録時刻を持つ未登録データ (以下「未登録データ1−2」とする)が選択された場合について考察する。
【0275】
まず、手動登録プログラム1−1において未登録データ1−1が選択された状態で、図29に示した「登録」ボタン149が押下される(Step5−1)と、管理サーバは、未登録データ1−1と重複する記録時刻を持つ記録データが記述された、図32に示した記録一覧を、手動登録プログラム1−1に送信する(Step5−2)。
【0276】
空でない記録一覧を受け取ると、手動登録プログラム1−1は、図33に示したような内容をCRTモニタ上に表示させる。また、記録一覧が空の場合は、図34に示した場所入力画面をCRTモニタ上に表示させる(Step 5−3)。同様に、手動登録プログラム1−2において未登録データ1−2が選択された状態で、図29に示した「登録」ボタン149が押下される(Step 5−4)と、管理サーバは、手動登録プログラム1−2に、図32に示した記録一覧を送信し(Step5−5)、手動登録プログラム1−2は、図33に示したように、その内容をCRTモニタ上に表示させるか、図34に示したような場所入力画面をCRTモニタ上に表示させる(Step5−6)。
【0277】
ここで、手動登録プログラム1−1において、図33に示した画面の「新規作成」が選択されるか、図34に示した画面で場所が選択される(Step5−7)と、管理サーバは、未登録データ1−1に対して、新たな記録ID及びセッションIDの割り当て及び終了登録を行い、これらの処理が終了したことを示すメッセージを手動登録プログラム1−1に送信する(Step5−8)。
【0278】
手動登録プログラム1−1は、管理プログラムからメッセージを受け取ると、図29に示したプログラム画面表示を更新する(Step5−9)。続いて、手動登録プログラム1−2において、図33に示した画面の「新規作成」が選択されるか、図34に示した画面で場所が選択される(Step5−10)と、管理サーバは、未登録データ1−2に対して新たな記録ID及びセッションIDの割り当て及び終了登録を行う(Step5−11)と共に、手動登録プログラム1−2は、管理プログラムからメッセージを受け取ると、図29に示すプログラム画面表示を更新する(Step5−12)。
【0279】
このような動作を行うことにより、手動登録プログラム1−1と1−2とに異なる記録IDを割り当てることができる。
【0280】
図52は、本実施形態のデータ記録システムの一例を示す構成図である。
【0281】
図52に示すように、本実施形態のデータ記録システムは、カメラシステム(1−1)16、カメラシステム(1−2)17を構成する記録用PC1−1、1−2が共にノートPCであること、これらのノートPC1−1、1−2は、記録中はLAN30に接続されないことを除外すれば、図22に示した第2の実施形態のデータ記録システムと同じである。
【0282】
また、記録用PC1−1、1−2のプログラム構成も、手動登録プログラムが格納されていること以外は、第3の実施形態のカメラシステムと同様である。
【0283】
本実施形態のデータ記録システムの全体的な動作は、図26及び図31に示した記録動作と同様であり説明を省略し、図31のStep3−3からStep3−8に至る手動登録プログラムの動作、並びにStep3−3及びStep3−10における管理サーバの動作について具体的に説明する。なお、手動登録プログラムの機能ブロックは、図35に示したものと同じであり、各ブロックの動作も、第2の実施形態で説明したものと同じである。
【0284】
[記録一覧の表示 (Step3−5)]
管理プログラムより「空でない記録一覧」を取得すると、制御手段は表示手段に対して、記録一覧をCRTモニタに画面表示するよう命令すると共に、表示手段は、記録制御手段から命令されたとおりの動作を実行する。
【0285】
本実施形態では、更に記録一覧の中の項目が選択される(Step3−6)又は場所が選択される (Step3−8)までについて、手動登録プログラムが実行される。
【0286】
図53は、手動登録プログラムの動作を示すフローチャートである。
【0287】
図53において、管理プログラムの動作説明において後述するように、記録一覧の画面表示中又は場所入力画面表示中に、当該未登録データと記録時間が重複する未登録データが新たに記録IDを取得した場合、記録プログラムは管理サーバより当該未登録データに関する情報(記録ID、場所ID、開始/終了時刻など)を含んだメッセージが受信されると(S31)、図34に示したような場所入力画面が表示されている場合(S32)は、表示されている場所入力画面を消去し(S33)、場所入力画面が表示されていない場合(S32)は、管理サーバより受け取ったメッセージ中に記載された記録ID、開始/終了時刻等を読み出し、画面表示された記録一覧を更新する(S34)。また、場所入力画面が消去された場合(S33)、当該メッセージに記載された未登録データを含んだメッセージの内容を、記録一覧として画面表示する(S34)。そして、場所入力画面において場所が選択されるか、記録一覧画面において「OK」ボタンが押下されるまで、(S31〜S35)が繰り返され、いずれかのユーザによる操作を検知すると、動作を終了する。
【0288】
次に、管理プログラムの動作について説明する。
【0289】
管理プログラムの機能ブロックは、図41に示したものと較べて、一覧生成手段が記録一覧以外に、場所情報リストを生成する点が相違するがそれ以外は共通する。また、ブロックの動作も、実施形態3で説明したのとほぼ同様であり、図31に示した手動登録動作において管理プログラムが行う処理のうち、第2の実施形態と異なる部分について詳しく説明する。
【0290】
[記録一覧の生成・送信(Step3−3)]
手動登録プログラムから「06/場所ID/開始時刻/終了時刻」形式のメッセージが送られると、管理プログラムは記録一覧を生成し、要求元の手動登録プログラムに返送する。本実施形態では、更に以下の動作を実行する。
【0291】
一覧生成手段210は、記録一覧を要求してきた手動登録プログラムに係る情報、すなわち「06/場所ID/開始時刻/終了時刻」形式のメッセージに記載された未登録データの場所ID (無い場合はNULL)、開始/終了時刻を、一時リスト219に追記する。一時リスト219のデータ構造は、第3の実施形態と同様である。
【0292】
[記録IDの割り当て(Step 3−10)]
実施の形態2と同様に、手動登録プログラムから「04/場所ID/開始時刻/終了時刻/予約データの場所ID/予約データの開始時刻/予約データの終了時刻」形式のメッセージを受け取ると、管理プログラムは、当該記録セッションに対して、記録ID及びセッションIDを割り当てる。本実施の形態では、記録ID割り当て手段211は、更に次に示す動作を実行する。
【0293】
図54は、管理プログラムの記録ID割り当て手段の動作を示すフローチャートである。
【0294】
図54において、記録ID割り当て手段は一時リストを参照し、新たに記録IDを割り当てた記録セッションに該当する行を消去する一時リストの更新を行う(S41)。
一時リストが空の場合は(S42)、処理を終了して、制御手段に終了を通知する(S45)。
一時リストが空でない場合は、再度一時リストを参照し、新たに記録IDを割り当てた未登録データと記録時刻が重複する行を検索する。重複する時刻を持つ行がある場合は(S43)、検索された行に書かれた情報が記述されたメッセージと共に、処理の終了を制御手段に通知し(S44)、重複する時刻を持つ行がある場合は(S43)、処理を終了し、制御手段に終了通知のみを行う(S45)。
【0295】
以上の動作により、記録ID割り当て手段211からメッセージ付きの終了通知を受け取ると、制御手段212はカメラシステムI/F手段213に対して、新たに記録IDが割り当てられた未登録データに係る情報(記録ID、場所ID、開始/終了時刻など)を、当該メッセージの内容と対応する手動登録プログラムに送信するよう命令する。カメラシステムI/F213は、名前付きパイプにより、それらの情報を当該手動登録プログラムに送信される。
以上により、同一の場所で記録され、かつ重複する記録時刻を持つ未登録データに対しても、これらを同一の記録データとしてグループ化する、或いは全く別の記録データとしてグループ化するという両方の動作を実現することができる。また、記録一覧の画面表示を更新することにより、ユーザに対して、上記のいずれかのグループ化が行われるのかを分かりやすい形で示すことができる。
ここで、記録一覧の画面表示を更新する代わりに、ユーザが図33に示した記録一覧画面又は図34に示した場所入力画面の「OK」ボタンを押下された時点で、記録一覧表示又は場所入力画面表示から新たな記録IDが割り当てられた未登録データに係る情報が掲載された、図49のような確認画面を表示させても構わない。また、図50のように、図48(a)の画面に加え、更に「最新の状態に更新」というボタンを表示させ、ユーザがこのボタンを押すと、手動登録プログラムが「06/場所ID/開始時刻/終了時刻」形式のメッセージを再度管理プログラムに送信するようにしても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0296】
【図1】本発明の情報記録システムの第1の実施形態が適用されるデータ記録システムの構成図である。
【図2】カメラシステムの一例を示す構成図である。
【図3】2つの会議室において開催されるイベントに対する記録状況を説明する図である。
【図4】各カメラシステムで撮影される映像をモニタするモニタ画面を示す図である。
【図5】本データ記録システムにおける記録動作を示す概略図である。
【図6】記録一覧の一例を示す図である。
【図7】場所情報リストの一例を示す図である。
【図8】CRT画面の一例を示す図である。
【図9】記録用PCにインストールされた記録プログラムの機能を示す機能ブロック図である。
【図10】予約画面の一例を示す図である。
【図11】使用・予約状況リストの一例を示す図である。
【図12】管理プログラムの機能を示す機能ブロック図である。
【図13】使用・予約状況リストの更新動作(1)を示す図である。
【図14】記録データリストの更新動作(1)を示す図である。
【図15】インデックスリストの更新動作を示す図である。
【図16】使用・予約状況リストの更新動作(2)を示す図である。
【図17】記録データリストの更新動作(2)を示す図である。
【図18】使用・予約状況リストの更新動作(3)を示す図である。
【図19】記録データリストの更新動作(3)を示す図である。
【図20】インデックスリストの更新動作(3)を示す図である。
【図21】HTTPサーバの動作を示す図である。
【図22】本発明の情報記録システムの第2の実施形態が適用されるデータ記録システムの構成図である。
【図23】本実施形態のカメラシステムの構成図である。
【図24】2つの会議室において開催されるイベントに対する記録状況を説明する図である。
【図25】使用・予約状況リスト、記録データリスト及びインデックスリストを示す図である。
【図26】本実施形態のデータ記録システムにおける記録動作を示す概略図である。
【図27】手動登録プログラムのエラー表示画面を示す図である。
【図28】未登録リストのデータ構造を示す図である。
【図29】手動登録プログラムの表示画面を示す図である。
【図30】手動登録プログラムのエラー表示画面を示す図である。
【図31】本実施形態に係る未登録データの手動登録動作を示す図である。
【図32】記録一覧を示す図である。
【図33】手動登録プログラムによる記録一覧を示す図である。
【図34】手動登録プログラムの場所入力画面を示す図である。
【図35】本実施形態の管理プログラムの機能ブロック図である。
【図36】使用・予約状況リスト、記録データリスト及びインデックスリストの状態(1)を示す図である。
【図37】使用・予約状況リスト、記録データリスト及びインデックスリストの状態(2)を示す図である。
【図38】使用・予約状況リスト、記録データリスト及びインデックスリストの状態(3)を示す図である。
【図39】第1の実施形態のデータ記録システムにおける動作を比較例として説明する図である。
【図40】記録プログラムの動作を示すフローチャートである。
【図41】管理サーバにおける管理プログラムの機能ブロック図である。
【図42】記述された一時リストの一例を示す。
【図43】記録ID割り当て手段の動作を示すフローチャートである。
【図44】一時リストの更新動作を示す図である。
【図45】使用・予約状況リストの更新動作を示す図である。
【図46】記録データリストの状態を示す図である。
【図47】管理プログラムが生成する記録一覧を示す図である。
【図48】記録一覧の画面表示を示す図である。
【図49】確認画面を示す図である。
【図50】記録一覧を示す図である。
【図51】本実施形態のデータ記録システムの特徴的な動作例を示す図である。
【図52】本実施形態のデータ記録システムの一例を示す構成図である。
【図53】手動登録プログラムの動作を示すフローチャートである。
【図54】管理プログラムの記録ID割り当て手段の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0297】
1〜4 記録用PC
10 管理サーバ
11〜16 カメラシステム
20 ビデオサーバ
30 LAN
100 CPU
110 SDRAM
120 HDD
130 入力I/F
131 ポインテイングデバイス
132 キーボード
140 表示I/F
141 CRTモニタ
142 記録開始ボタン
143 記録停止ボタン
144 新規作成
145 アドレス欄
146 予約
147 OKボタン
148 未登録リスト表示欄
149 登録
150 ビデオキャプチャボード
151 場所設定欄
152 キャンセル
155 USB端子
160 オーデイオキャプチャボード
170 ネットワークI/F
180 DVD−ROMドライブ
190電源
201、221 ユーザ操作入力手段
202 データ入力手段
203、223 表示手段
204 映像音声記録手段
205 管理サーバI/F手段
210 一覧生成手段
211 記録ID割り当て手段
212,225 制御手段
213 カメラシステムI/F手段
214 終了登録手段
215 使用・予約状況リスト
216 場所情報リスト
217 インデックスリスト
218 記録データリスト
219 一時リスト
222 ファイルI/F手段
224 管理サーバI/F手段
226 未登録リスト
【技術分野】
【0001】
本発明は、音声や動画などのストリームデータの記録・保管、検索、再生をネットワークを介して行うことができる情報記録技術に関し、特に、複数の会場それぞれのイベント毎に記録されたストリームデータの中から所望のデータを再生することが可能な情報記録技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年における、電子通信技術やマルチメデイア技術の発展により、ビデオカメラで撮影した映像をPC (Personal Computer)に取り込み、その映像をPC上で再生することや、電気通信回線を介してPCなどに配信する技術が実用化され、今日においては、商用化例も多数見受けられるところとなっている。
【0003】
特に、会議の様子を撮影し、取得された画像を遠隔地に伝送するテレビ会議システムは、広く知られ、多くの企業や団体で活用されているが、かかるシステムの利便性を一層向上させるための取り組みも活発になされている。
【0004】
例えば、映像情報および音声情報を含む会議情報を入出力する複数の会議端末と、これらの会議端末を制御する会議制御装置と、会議情報を保存する記録装置とにより構成し、会議制御装置により生成されたインデックス情報を記憶装置に保存し、電子会議終了後、その会議内容を再現することができるようにした電子会議システムがある(特許文献1参照)。
【0005】
また、音声、動画など時間的に変化するデータを記録しながら、同時にホワイトボードに文字を書き込むことにより、その文字が書き込まれた時刻を記録し、再生時には、書き込まれた文字を指定することにより、所望のデータが記録された時刻の音声または動画を抽出し、再生する方法がある(特許文献2参照)。
【0006】
さらに、複数のカメラシステムから出力される動画を格納するビデオサーバと、ビデオサーバに接続され、動画を再生する再生装置とを有し、ビデオサーバに格納された動画と1対1で対応する検索情報も同時に記録することにより、異なる場所で同時に映像が撮影された場合でも、見たい映像を効率的に検索し、再生することができるビデオ録画再生システムがある(特許文献3参照)。
【特許文献1】特開平6−178296号公報
【特許文献2】特開平6−343146号公報
【特許文献3】特開2002−335478号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載された技術は、1組の電子会議システムを用いて映像情報および音声情報を記録するものであり、複数の会議室で開催されるイベントを同時に記録するためには、複数の電子会議システムが必要となり、コスト高となるほか、複数の電子会議システムで撮影された映像情報は、一度に検索することができない。
【0008】
また、特許文献2に記載された技術は、1つのカメラシステムにより記録された映像から一部を抽出する方法であり、複数のカメラシステムで記録された映像には対処出来ない。
【0009】
さらに、特許文献3に記載された技術は、各会場にビデオカメラを1台ずつ設置して撮影する場合には対応可能であるが、同じ会場にビデオカメラを2台設置して撮影する場合には、別のシーンと見なされてしまう。たとえば、同一会場において、一方のビデオカメラでプレゼンテーションを撮影し、他方で聴衆を撮影した場合には、本来記録対象が同一であるにも関わらず、別の記録対象とみなされてしまう。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑み、様々な会場に、任意の数だけ配置されたカメラ及びマイクを用いる場合であっても、同時又は異なる時間帯に、異なる記録装置で記録されたデータ群を、一元的に保管し、保管されたデータ群の中の、同一記録対象から集録されたデータを抽出して、所定の情報機器に配信することが可能な情報記録システム、情報記録方法、記録用プログラム、管理サーバ、管理サーバ用プログラム、及び記憶媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成する本発明の情報記録システムは、複数の会場それぞれで開催されるイベントを、該複数の会場それぞれに配置された複数のカメラ又はマイクで集録し、集録された映像及び音声のデータを一元的に所定の記憶装置に格納し、格納され該データを所定の情報機器に配信する情報記録システムにおいて、
上記複数の会場それぞれで開催される各イベントに対する上記カメラ又はマイクによる集録の予約を受け付けると共に、該予約を受けた記録イベントに関する上記集録の終始管理を行なう管理手段、
上記管理手段により上記終始管理が行われる上記記録イベントのうち、所定の会場で開催される記録イベントを抽出し、抽出された該記録イベントの一覧を生成する記録一覧生成手段、及び
上記記録イベントそれぞれに、該記録イベントそれぞれを識別する記録識別子を付与する記録識別子付与手段を有し、集録された上記データを該記録識別子によりグルーピングして上記終始管理を行う管理サーバと、
記録開始指令を受けたとき、上記記録一覧生成手段に対して上記一覧の生成要求を行う記録一覧要求手段、
上記記録一覧生成手段から上記一覧を受信し、受信した該一覧を含む所定の情報を画面に表示する表示手段、及び
カメラとマイクを有し、上記複数の会場に設置されて、該複数の会場の何れかで開催されるイベントを集録する、上記管理サーバに接続される複数の記録装置とを備え、
上記複数の記録装置それぞれは、上記表示手段により上記画面に表示された、上記記録識別子が未付与の、上記記録開始指令を受けた上記記録イベントが指定されたのを受けて、上記記録識別子付与手段に、指定を受けた該記録イベントに対する上記記録識別子の付与を要求し、要求された該記録識別子が付与されたとき、該記録開始指令を受けた該記録イベントの集録を開始し、記録停止指令を受けたとき、該集録を終了することを特徴とする。
【0012】
このように、複数の異なる記録装置で同時に集録する場合であっても、それぞれの記録イベントを識別する記録識別子を付した後に、集録を開始するので、記録されたデータ群それぞれはグループ化されて管理され、集録されたデータが一元的に保管されても所望のデータを容易に抽出して配信することが可能となる。また、ネットワークが整備されていない環境下でのデータ記録や、突然のネットワークトラブルやマシントラブルにおいても、集録後にグループ化することにすれば、同様に管理することができる。
【0013】
上記の目的を達成する本発明の情報記録方法は、複数の会場それぞれで開催されるイベントを、該複数の会場それぞれに配置された複数の記録装置のカメラ又はマイクで集録し、集録された映像及び音声のデータを管理サーバによりグルーピングし、所定の記憶装置に一元的に格納し、格納され該データを所定の情報機器に配信する情報記録方法において、
上記管理サーバが、上記複数の会場それぞれで開催される各イベントに対する上記カメラ又はマイクによる集録の予約を受け付け、該予約を受けた記録イベントの上記集録の終始管理を行なう手順と、
記録開始指令を受けた何れかの記録装置が、上記管理サーバに対して、上記予約を受けた記録イベントの一覧の送信要求を行う手順と、
上記管理サーバが、上記送信要求を受けた上記何れかの記録装置が配置された会場で開催される、上記予約を受けた記録イベントを抽出し、抽出された該記録イベントの一覧を生成し、該記録装置に送信する手順と、
上記管理サーバから受信した上記一覧を含む所定の情報を画面に表示する手順と、
上記画面に表示された、上記記録識別子が未付与の、上記記録開始指令を受けた上記記録イベントが指定されたのを受けて、上記記録装置が、指定を受けた該記録イベントを識別する識別子の付与を上記管理サーバに要求する手順と、
上記管理サーバが、上記記録装置から要求された上記記録イベントに対し、該記録イベントそれぞれを識別しグルーピングする記録識別子を付与する手順と、
上記管理サーバが上記記録識別子を付与したとき、上記記録装置が、上記記録開始指令を受けた上記記録イベントの集録を開始し、記録停止指令を受けたとき、該集録を終了する手順とを有することを特徴とする。
このように、複数の異なる記録装置で同時に集録する場合であっても、予約された一覧に基づいて、それぞれの記録イベントを識別する記録識別子を付した後に、集録を開始するので、記録されたデータ群それぞれはグループ化されて管理され、集録されたデータが一元的に保管されても所望のデータを容易に抽出して配信することが可能となる。
【0014】
上記の目的を達成する本発明の記録用プログラムは、コンピュータに接続されたカメラ又はマイクにより集録されたイベントの映像又は音声のデータを、該コンピュータに一旦格納すると共に、格納された該データを、接続された所定のサーバに送信する機能を実現させる記録用プログラムであって、
上記カメラ又はマイクによる集録を開始する指令を受けたとき、上記所定のサーバに、該カメラ又はマイクの識別情報を送り、集録が予約されたイベントの一覧を要求する機能と、
上記所定のサーバから受信した上記一覧を画面に表示させ、表示させた画面上で、上記予約されたイベントと上記指令を受けた記録イベントとの同一性の判別を受け、非同一である旨の判別を受けたとき、上記サーバに該記録イベントを識別する記録識別子の付与を要求する機能と、
上記所定のサーバから上記記録識別子を受信したとき、上記指令を実行する機能とを実現させることを特徴とする。
このように、記録装置の識別情報により、それぞれの記録イベントを識別する記録識別子を付した後に、集録を開始するので、記録されたデータが一元的に保管されても所望のデータを容易に抽出して配信することが可能となる。
【0015】
上記の目的を達成する本発明の管理サーバは、複数の会場それぞれで開催されるイベントを、該複数の会場それぞれに配置された複数の記録装置のカメラ又はマイクで集録し、集録された映像及び音声のデータをグルーピングして所定の記憶装置に一元的に格納する管理サーバであって、
上記複数の会場それぞれで開催される各イベントに対する上記カメラ又はマイクによる集録の予約を受け付けると共に、該予約を受けた記録イベントに関する上記集録の終始管理を行なう管理手段と、
上記管理手段により上記終始管理が行われる上記記録イベントのうち、所定の会場で開催される記録イベントを抽出し、抽出された該記録イベントの一覧を生成する記録一覧生成手段と、
上記記録イベントそれぞれに、該記録イベントそれぞれを識別しグルーピングする記録識別子を付与する記録識別子付与手段を備えたことを特徴とする。
【0016】
このように、複数の異なる記録装置で同時に集録する場合であっても、それぞれの記録イベントを識別する記録識別子が付されているので、記録されたデータ群それぞれをグループ化して管理することが可能になり、データが一元的に保管されても所望のデータを容易に抽出することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の情報記録システム、情報記録方法、記録用プログラム、管理サーバ、管理サーバ用プログラム、及び記憶媒体によれば、異なる記録装置で記録されたデータ群を、簡素な構成で適切かつ柔軟にグループ化して管理するので、所望のデータを容易に抽出して配信することが可能となる。また、ネットワークが整備されていない環境下でのデータ記録や、突然のネットワークトラブルやマシントラブルにおいても、グループ化し、同様に管理することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に、本発明の情報記録方法、記録用プログラム、管理サーバ、管理サーバ用プログラム、及び記憶媒体を用いた、本発明の情報記録システムの実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の情報記録システムの第1の実施形態が適用されるデータ記録システムの構成図である。
【0019】
図1に示すデータ記録システムは、カメラ、マイク、及びそのカメラ及びマイクで集録された映像及び音声を記録する記録用パーソナルコンピュータ(以下、「記録用PC」と称する。)からなる複数のカメラシステム11〜14と、各カメラシステムで記録された映像及び音声データの終始管理を行う管理サーバ10と、により構成された第1の実施形態の情報記録システム、並びに記録用PC1〜4に記録された映像及び音声データを、ネットワークを介してクライアントパーソナルコンピュータ(図示せず)に配信するビデオサーバ20備えており、情報記録システムの各構成要素及びビデオサーバ20は、LAN(Local Area Network)30接続されている。
【0020】
また、管理サーバ10は、例えばインターネットを介してパーソナルコンピュータからアクセスを受けたとき、そのパーソナルコンピュータに予約画面を表示させ、本データ記録システムに備える記録用PC1〜4においてイベントの予約受け付けを行うことができる。
【0021】
また、本データ記録システムにおいては、会議室1にカメラシステム(1−1)11とカメラシステム(1−2)12とが設置され、会議室2にカメラシステム(2−1)13とカメラシステム(2−2)14が設置されているが、必ずしもこの構成に限定される必要はなく、同じ会議室内にさらに多くのカメラシステムを設置してもよいし、会議室の数は、2つに限定する必要はない。
【0022】
次に、本データ記録システムに備えられるカメラシステム11〜14、管理サーバ10及びビデオサーバ20のハードウエア構成について説明する。
【0023】
管理サーバ10及びビデオサーバ20のハードウエア構成は、ビデオキャプチャボード及びオーディオキャプチャボードが配備されていない点やHDDに格納されるプログラムが相違する点を除けば、カメラシステム11〜14のうちの記録用PC1〜4の構成と同じであることから、カメラシステム11〜14のハードウエア構成及びHDDに格納されるプログラムについて説明する。
【0024】
図2は、カメラシステムの一例を示す構成図である。
【0025】
図2に示すカメラシステムは、CPU(Central Processing Unit)100と、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)110と、HDD(Hard Disk Drive)120と、マウス等のポインティングデバイス131、及びキーボード132等に対する入力インタフェース(以下、「I/F」と略称する。)130と、電源190と、ディスプレイ装置141を接続するための表示I/F140と、カメラを接続するためのビデオキャプチャボード150と、マイクを接続するオーディオキャプチャボード160と、DVD−ROM(Digital Versatile Disc−Read Only Memory)ドライブ180とを、備え、これらはバスを介して相互に接続されている。
【0026】
CPU100は、HDD120に格納された所定のプログラムにしたがって、カメラからの映像及びマイクからの音声を取得し、記録するなど、各種処理及び制御を行う。
【0027】
SDRAM110は、CPU100の作業領域として利用される一方、HDD120に格納された各プログラムや、OS(Operating System)の記憶領域として利用される。
【0028】
HDD120は、各プログラムを格納する一方、取得された映像を記録するための領域としても使用される。すなわち、カメラからの映像データは、ビデオキャプチャボード150を経由して、またマイクからの音声データは、オーディオキャプチャボード160を経由して取り込まれ、ソフトウェアエンコードされた後に記録される。
【0029】
ここで、カメラシステムのHDD120に格納されるプログラムとしては、OS、記録プログラム、ファイル転送プログラム、NTP(Network Time Protocol)クライアントプログラムなどがある。
【0030】
また、管理サーバ10のHDDに格納されるプログラムとしては、OS、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)サーバプログラム、HTTPサーバプログラム上で動くCGI(Common Gateway Interface)プログラムなどの予約プログラム、管理プログラム、一覧表示プログラム、NTPサーバプログラム等がある。
【0031】
さらに、ビデオサーバ20のHDDに格納されるプログラムとしては、OS、動画配信プログラム等がある。
【0032】
次に、本データ記録システムにより、会議室で開催されるイベントの映像及び音声を記録する処理について説明する。
【0033】
図3は、2つの会議室において開催されるイベントに対する記録状況を説明する図である。
【0034】
図3に示すイベントの記録は、例えば2003年12月15日のもので、会議室1では、
カメラシステム(1−1)11による記録は、9:00から記録識別子(以下、「記録ID」と称する):000013が付された記録が進行中であり、10:00から12:00には、別のイベントに対する記録が予約されている。また、会議室2では、カメラシステム(2−1)13の記録は、9:00から記録ID000014が付された記録が進行中である。さらに、会議室1では、カメラシステム(1−2)12による記録が9:30に開始され、9:50に終了することになっている。
【0035】
ここで、記録IDは、同一場所で開催されるイベントに対して、異なるカメラにより同時に記録される複数の記録セッションを同一記録データとして扱うための識別子であり、例えば6桁数字列で表すことができる。すなわち、図1に示したカメラシステム1−1と1−2とが同時に撮影を行っている場合には、各々のカメラで撮影された記録セッションに対して同一の記録IDが付与され、異なる場所に設置された、カメラシステム1−1と2−1とが同時に撮影を行っている場合は、各々のカメラで撮影された記録セッションに対し異なる記録IDが付与される。
【0036】
図4は、各カメラシステムで撮影される映像をモニタするモニタ画面を示す図である。
【0037】
図4に示すように、各カメラシステムが起動されると、各カメラシステムに備えるCRT画面上部には、カメラで撮影される映像が表示される。また、画面の下部には記録を開始する「Start」釦142と、記録を停止する「Stop」釦143とが表示される。
【0038】
図5は、本データ記録システムにおける記録動作を示す概略図である。
【0039】
図5に示すように、ユーザは、記録を開始するため、CRT画面の「Start」釦142を押下げる(Step 1−1)。
【0040】
記録用PCは、管理サーバに対して、各カメラシステムの設置場所を表す識別子(以下、「場所ID」と称する。)を送信すると共に、現在記録が行われている記録データ及び予約が行われた予約データの一覧(以下、「記録一覧」と称する。)の送信要求を行う (Step1−2)。
【0041】
管理サーバは、記録用PCから送信された場所IDと、現在時刻とに基づいて記録一覧を生成し(Step1−3)、生成された記録一覧を記録用PCに送信する。
【0042】
ここで記録一覧とは、図6に一例を示すように、記録ID、場所情報、記録又は予約の開始及び終了時刻、記録又は予約の名称、オーナー情報などで構成された、イベントの記録リスト又はイベントの予約のリストをいう。
【0043】
図6に示す例においては、例えば2003年12月15日の9:00から会議室1で、記録ID000013が付されたイベントの記録が進行中であり、終了時刻は、無効な終了時刻 (NULL)が記述される。同様に、記録の名称、オーナー情報が未入力である場合にも、これらの項目に(NULL)が記述される。一方、2003年12月15日の10:00から12:00までは、「役員会議」という名称で、会議室1のカメラシステムが使用される予定であり、予約データであることを示すため、記録IDに(NULL)が記述されている。
【0044】
ここで、管理サーバは、全ての場所IDとそれに対応する場所名とを、図7に一例を示すリスト(以下、「場所情報リスト」と称する。)として保持している。したがって、記録用PCから受信した場所IDに基づいて、一覧に場所名を記述することができる。
【0045】
管理サーバから記録一覧を受信した記録用PCは、受信した記録一覧の内容を参照し(Step1−4)、記録一覧の内容が空欄で無い限り、例えば図8に示すように、CRT画面にその内容を表示する(Step1−5)。
図8に示すCRT画面には、図6に示す管理サーバに格納された記録一覧の他に、「新規作成」144という項目が表示される。
【0046】
ユーザは、CRT画面に表示された記録一覧に基づいて、これから実行しようとする記録セッションに現在実行中のどの記録IDを付与するかを選択することや、表示された「新規作成や予約イベントにより、これから開始しようとする記録セッションに新しい記録IDを付与する選択を行うことができる(Step 1−6)。
【0047】
ユーザにより、記録IDが付与されていない予約データ又は「新規作成」144が選択されると、記録用PCの記録プログラムは、管理サーバにその選択された記録セッションに記録IDを付与するよう要求すると共に、集録を行う会場の場所IDを管理サーバに送信する(Step1−7)。
【0048】
管理サーバは、記録用PCから場所IDを受け取ると、その記録セッションに対して記録IDとセッションID(後述する)とを付与し、付与された記録IDとセッションIDとを記録用PCに送信する(Step1−8)。
【0049】
一方、ユーザにより、既に付与されている記録IDが選択されると、記録プログラムは、これから開始しようとする記録セッションに選択されたのと同一の記録IDを、関連付けると共に、その記録IDと場所IDとを、管理サーバに送信する(Step 1−9)。
【0050】
管理サーバは、記録用PCから記録ID及び場所IDを受け取ると、その記録セッションに対してはセッションIDのみを付与し、付与されたセッションIDを記録用PCに送信する(Step1−10)。
【0051】
ここで、セッションIDとは、同一の場所にある複数のカメラシステム、例えば、カメラシステム1−1と1−2とが同時に稼動している場合に、各カメラシステムで集録されるセッションを識別するための識別子である。
【0052】
Step 1−8又はStep1−10が終了後、記録用PCは、映像及び音声の記録を開始する(Step1−11)。
【0053】
記録動作は、ユーザが記録を停止させる「Stop」釦143を押すまで継続される (Step1−12)。この間、管理サーバは、各記録セッションの記録ID等を保持する。
【0054】
ユーザが「Stop」釦を押すと、記録用PCは、映像及び音声の記録を直ちに終了させる (Step1−13)。
【0055】
記録が終了すると、記録ID及びセッションIDを管理サーバに送信し、その記録セッションの終了を登録するよう管理サーバに要求する (Step 1−14)。このとき、映像・音声データは、図示しないビデオサーバに転送される。
【0056】
管理サーバは、記録用PCから要求を受けると、その記録セッションの終了を登録し (Step 1−15)、記録動作を終了する。
【0057】
次に、本データ記録システムにおける記録用PC、管理サーバ及びビデオサーバにインストールされる各プログラムの記録動作の詳細について説明する。
【0058】
図9は、記録用PCにインストールされる記録プログラムの機能を示す機能ブロック図である。
【0059】
図9に示すように、記録プログラムは、入力I/Fを通じて、ユーザによるキーボードやマウスの操作情報を受け取るユーザ操作入力手段201と、ビデオキャプチャボードを通じて撮影された映像データ、及びオーディオキャプチャボードを通じて得られたマイクからの音声データを取得するデータ入力手段202と、記録開始ボタンなどの各種コントロール、データ入力部が取得した映像、その他GUIを、画面上に表示する表示手段203と、データ入力手段により取得された映像及び音声データを、記録用PCのHDDに記録する映像音声記録手段204と、管理サーバにおける管理プログラムと命令及び種々のデータのやり取りを行う管理サーバI/F手段205と、ユーザ操作入力手段から送られる信号に従って、記録プログラムの動作全体を制御する記録制御手段206とにより構成される。
【0060】
ここで、映像音声記録手段204における映像・音声データは、任意の記録フォーマットを使用可能だが、本実施形態ではWindows(登録商標) Media Video(マイクロソフト社の商標)形式で記録することができる。また、管理サーバI/F手段205は、本実施形態では、管理サーバとのプロセス間通信に、主にMICROSOFT WINDOWS(登録商標) NT(マイクロソフト社の商標)系列のOSで用いられるプロセス間通信の機構である、名前付きパイプ(Named Pipe)を用いている。
【0061】
[記録一覧の要求(Step1-2)]
ユーザ操作入力手段201は、Startボタンの押下を検知すると、記録制御手段206は、管理サーバI/F手段205に対して、この記録用PCに登録されている場所IDを管理プログラムに渡すと共に、記録一覧を取得するよう命令する。管理サーバI/F手段205は、管理プログラムにより生成された名前付きパイプに接続し、管理プログラムに場所IDを記した次の様な形式のメッセージを送信する。
「06/場所ID/開始時刻/終了時刻」
ここで、一番左の「06」は、記録一覧の取得命令を表す。このメッセージは、指定された場所IDを持ち、かつ指定された時刻に近い時刻(「近い時刻」の意味は、後述する)における記録データ、又は予約データの一覧、すなわち記録一覧を要求するという意味を有する。なお、ある時刻における記録一覧を要求する場合には、その時刻を開始時刻として指定し、終了時刻にはNULLを指定する。
【0062】
例えば、図3のように、2003年12月15日9時30分の時点で、近い時刻を持つ記録データ及び予約データの記録一覧を要求する場合、記録プログラムは、
「06/001/2003−12−5−09−30−00/NULL」
というメッセージを、管理プログラムに送信する。
【0063】
[記録一覧の表示(Step1-5)]
記録一覧を取得すると、記録制御手段206は表示手段203に対して、記録一覧をCRT画面に表示するよう命令する。表示手段203は、記録制御手段206から命令された動作を実行し、図8のような画面を生成し、表示する。
【0064】
ここで、記録ID、名称及びオーナー情報が無効な値(NULL)である場合は、図のように各々の項目欄に”---”が表示される。また、終了時刻が無効な値(NULL)である場合は、終了時刻の項目に”記録中”が表示される。
【0065】
[記録IDの要求(Step1-7)]
管理サーバから送られてきた記録一覧が空欄の場合、又は図8の画面において、ユーザ操作入力手段201が、記録IDが設定されていない予約データ、又は「新規作成」を選択した状態で、「OK」ボタンが押下されたことを検知すると、記録制御手段206は、管理サーバI/F手段205に対して、この記録用PCが持つ場所IDを管理プログラムに渡すと共に、記録ID及びセッションIDを取得するよう命令する。すると管理サーバI/F手段205は、管理プログラムが生成した名前付きパイプに接続し、管理プログラムに場所IDを記した以下の形式のメッセージを送信する。
「01/場所ID/現在時刻/予約データの場所ID/予約データの開始時刻/予約データの終了時刻」
ここで、一番左の「01」は、記録ID取得命令を表す。また、後ろの3つのパラメータは、この記録セッションと関連付ける予約データを指定するものである。
【0066】
例えば、2003年12月15日9時30分10秒、すなわちユーザが記録開始ボタンを押下してから10秒後に、図8の画面において、ユーザが予約データ(2行目)を選択して「OK」ボタンを押下すると、記録プログラムは、
「01/001/2003-12-15-09-30-10/001/2003-12-15-10-00-00/2003-12-15-12-00-00」
というメッセージを、管理プログラムに送信する。
【0067】
一方、同時刻に、図8の画面において、ユーザが「新規作成」(3行目)を選択して「OK」ボタンを押下すると、記録プログラムは、
「01/001/2003-12-15-09-30-10/NULL/NULL/NULL」
というメッセージを、管理プログラムに送信する。この場合、既存の予約データと関連付けずに新たに記録を開始することを管理プログラムに伝えるために、記録プログラムは後ろの3つのパラメータに無効な値(NULL)を設定する。
【0068】
[記録IDの送信(Step1-9)]
図8の画面において、ユーザ操作入力手段201が、既存の記録データを選択した状態で「OK」ボタンが押下されたことが検知された場合、記録制御手段206は、管理サーバI/F手段205に対して、その記録用PCが持つ場所IDと、選択された記録IDとを送信すると共に、セッションIDを取得するよう命令する。管理サーバI/F手段205は、管理プログラムにより生成された名前付きパイプに接続し、管理プログラムに場所ID及び記録IDが記述された次のメッセージを送信する。
「07/場所ID/記録ID/開始時刻/終了時刻」
一番左の「07」は、指定された記録IDに対して、指定された開始、終了時刻を持つ新たな記録セッションの追加を要求する命令を意味する。
【0069】
例えば、2003年12月15日9時30分10秒、すなわちユーザが記録開始ボタンを押下してから10秒後に、図8の画面の「OK」ボタンを押下すると、記録プログラムは、
「07/001/000013/2003-12-15-09-30-10/NULL」
というメッセージを、管理プログラムに送信する。このとき、新たな記録セッションが開始されようとしているので、開始時刻に現在時刻が指定され、終了時刻には無効な値(NULL)が指定される。
【0070】
[記録動作の中止]
ユーザ操作入力手段201が、図8の画面において「キャンセル」ボタンが押下されたことを検知すると、記録制御手段は、記録動作を中止させる。
【0071】
[記録の開始 (Step1−11)及び記録 (Step1−12)]
記録ID及びセッションIDを取得すると、記録制御手段206は、映像音声記録手段204に対して、映像及び音声の記録を開始するよう命令する。すると映像音声記録手段204は、データ入力手段202が取得した映像・音声データをエンコードすると共に、エンコードされた映像・音声データをファイルに書き込み始める。ここで、取得した記録IDが”xxxxxx”、セッションIDが”yyy”であるとき、当該映像・音声データのファイル名を”xxxxxx yyyy.wmv”と設定する。最後の”.wmv”はWindows(登録商標) Media Video(マイクロソフト社商標)形式を表す拡張子である。
【0072】
[記録の終了(Step1−13)]
ユーザ操作入力手段201が記録停止ボタンの押下を検知すると、記録制御手段206は映像音声記録手段204に対して、映像及び音声の記録を終了するよう命令する。すると映像音声記録手段204は、データ入力手段が取得した映像及び音声データのエンコード及びファイルへの書き込みを停止する。
【0073】
[記録終了登録の要求(Step1−14)]
映像及び音声の記録を終了すると、記録制御手段206は、管理サーバI/F手段205に対して、その記録セッションに係る記録ID及びセッションIDを管理プログラムに渡すと共に、そのセッションIDに係る記録動作の終了を管理サーバに登録してもらうよう命令する。すると管理サーバI/F手段205は、管理プログラムにより生成された名前付きパイプに接続し、管理プログラムに記録ID及びセッションIDを記した次のメッセージを送信する。
「02/記録ID/セッションID/現在時刻」
一番左の「02」は、記録セッションの終了登録命令を表す。
記録プログラムは、記録終了登録の要求と同時に、ファイル転送プログラムを呼び出し、記録された映像及び音声データを、ビデオサーバのストリーミング配信の公開ポイントに指定されているディレクトリに転送する。
【0074】
ここで、ファイル名は”xxxxxxyyyy.wmv”のままであり、記録IDとセッションIDをそのままファイル名に残した形で転送する。これにより、異なるカメラシステムから同一のファイル名を持つ映像及び音声データがビデオサーバに転送されることは一切ないので、ファイルの上書きによるデータの消失を防ぐことができる。
【0075】
この記録プログラムのほか、記録用PCにはファイル転送プログラムがインストールされており、ファイル転送プログラムは、記録プログラムにより記録された映像及び音声データをビデオサーバに転送する。
【0076】
ここで、ファイル転送プログラムとしては、Windows(登録商標)(マイクロソフト社の商標)系OSのファイル共有機構を使用することができる。
【0077】
次に、管理サーバにインストールされる予約プログラム、管理プログラム、及び一覧表示プログラムについて説明する。
【0078】
まず始めに、予約プログラムについて説明する。
予約プログラムは、各場所に設置されているカメラシステムにおける使用予定を予約するためのCGIプログラムである。
例えば、管理サーバのマシン名を”RecManager01”、予約プログラム名を“reservation.cgi”とすれば、クライアントPCがWWWブラウザを起動し、アドレス欄145に「http://RecManager01/reservation.cgi」と入力すると、このプログラムにより、図10に示す予約画面が、クライアントPCのブラウザ上に表示される。この予約画面において、ユーザが、開催日、開催時刻、場所(これら3項目は、必須項目)、名称及びオーナー情報を入力し、「予約」ボタン146を押すと、予約プログラムは、記録セッションの進行状況と、場所毎の予約データとが記述される使用・予約状況リストにこれらの情報を記述する。
【0079】
図11は、使用・予約状況リストの一例を示す図である。
【0080】
図11に示すように、予約データは、記録IDを持たないため、NULLが指定される。また、現在使用されているセッションIDは全て列記される。なお、予約データは、セッションIDを持たないため、NULLが指定される。さらに、名称欄に、予約データの名称を示す文字列が記述され、オーナー情報欄に、予約データの責任者等の情報を示す文字列が記述される。
【0081】
図11に示す例では、001の場所IDを持つ会場において、記録IDが000013、セッションIDが001の記録セッションが、2003年12月15日9時から進行中である。また、002の場所IDを持つ会場において、記録IDが000014、セッションIDが001の記録セッションが、2003年12月15日9時から進行中である。さらに、001の場所IDを持つ会場では、2003年12月15日10時から12時までイベントの記録が予約されている。この予約は、クライアントPCの予約画面において、「予約」ボタンが押されたとき、予約プログラムが動作して使用・予約状況リストに記述される。
【0082】
図12は、管理プログラムの機能を示す機能ブロック図である。
【0083】
図12に示す管理プログラムは、複数のカメラシステムにより記録中の記録セッション、既に終了した記録セッション、及び記録予約がなされているイベントを統括的に管理するWindows(登録商標)(マイクロソフト社の商標)サービスプログラムであり、OSに常駐する形で実行される。
【0084】
管理プログラムは、記録プログラムから送られた場所ID、及び管理サーバが保持している使用・予約状況リストに基づき、記録一覧を生成する一覧生成手段210と、記録プログラムから送られた場所ID、及び管理サーバが保持している使用・予約状況リスト及び記録データリスト218に基づき、記録IDとセッションIDとを割り当てる記録ID割り当て手段211と、記録プログラムから受け取った記録ID及びセッションIDに基づき、そのセッションIDで示される映像・音声データの記録終了を正式に登録する終了登録手段214と、名前付きパイプにより、複数の記録用PC上の記録プログラムと命令及びデータをやり取りするためのカメラシステムI/F手段213と、管理プログラムの動作全体を制御する制御手段212とにより構成されている。
【0085】
ここで、管理サーバが保持している記録データリスト218とは、既に終了登録されたセッションID及び記録IDに関する書誌的情報が記述されたリストであり、使用・予約リスト情報と同じデータ構造を持つ。図14(a)に具体例を示すように、000001という記録IDを持つ記録データは、2003年6月25日に場所IDが002の会議室2で開催され、2つのカメラを用いて10時7分16秒から11時23分37秒まで撮影されたことを示している。また、記録IDが00015、セッションIDが001の記録セッションが終了すると、図14(c)に具体例を示すように、記録データリスト218は更新される。また、終了登録手段214において、終了の登録は、記録データリスト218とインデックスリスト217の2つのファイルへの書き込みという形で行われる。なお、インデックスリスト217は、図15に一例を示すように、ある記録IDに属している映像・音声データの属性(ファイル名、開始時刻、終了時刻)を記述するファイルであり、記録IDごとに1つのインデックスリスト217が生成される。
さらに、カメラシステムI/F手段213は、常時は、「¥RecManager01¥pipe¥Recorder」という名前の名前付きパイプを生成し、記録プログラムにより接続されるのを待機する。なお、“Recorder”は、パイプ名を表す。
【0086】
次に、図5に示した記録動作の中で、管理プログラムが行う処理の詳細について説明する。
【0087】
[記録一覧の生成及び送信(Step1−3)]
記録プログラムから記録一覧の要求を受けると、制御手段212は、一覧生成手段210に対して、その要求を受けた場所IDに係る記録一覧の生成を命令する。一覧生成手段210は、記録プログラムから受け取った要求と、使用・予約状況リスト215及び記録データリスト218とを参照し、次の条件を満たす記録データ又は予約データを抽出し、記録一覧を生成する。
条件1;受け取った場所IDと同一の場所IDを持ち、かつ現在記録が進行中の記録データ。
条件2;受け取った場所IDと同一の場所IDを持ち、かつ開始/終了時刻の何れかが現在時刻から1時間以内の記録データ又は予約データ。
記録一覧が生成されると、制御手段212は、カメラシステムI/F手段213に対して、生成された記録一覧を要求元の記録プログラムに返送するよう命令する。カメラシステムI/F手段213は、名前付きパイプにより、記録一覧をその記録プログラムに返送する。
【0088】
例えば、使用・予約状況リスト215が図13(a)に示すような内容であり、記録データリスト218が図14(a)に示すような内容であるとき、カメラシステム(1−2)上の記録プログラムから、要求を受けた場合、一覧生成手段210は、図13(a)に示す使用・予約状況リスト215の中から、上記条件1又は2を満たす記録データ又は予約データ、すなわち記録IDが000013のものとNULLのものとを抽出し、図6に示したような記録一覧を生成する。このとき、一覧生成手段210は、図7に示した場所情報リスト216を参照し、場所IDの代わりに対応する場所名を記録一覧に記述する。
【0089】
[記録IDの割り当て(Step1−8)]
図8の画面において、ユーザが予約データ、または「新規作成」を選択すると、制御手段212は、記録ID割り当て手段211に対して、選択された記録セッションに、記録ID及びセッションIDを割り当てるよう命令する。記録ID割り当て手段211は、記録プログラムから受け取った要求と、使用・予約状況リスト215及び記録データリスト218とに基づいて、以下の手順により記録ID及びセッションIDを割り当てる。
(手順1)場所IDの検証
場所情報リストを参照し、要求に記載されている場所IDがリストの中に登録されているか否かを確認する。ここで、場所IDがリストの中に登録されていない無効な値である場合は、手順6に進む。
(手順2)記録IDの割り当て
使用・予約状況リスト215及び記録データリスト218を参照し、それらのリストに記載されている記録IDの最大値を抽出する。その最大値から1つインクリメントした値を記録IDとして、その記録セッションに割り当てる。
(手順3)セッションIDの割り当て
手順1で割り当てられた記録IDに係る最初の記録セッションに、001というセッションIDを割り当てる。
(手順4)当該記録セッションの開始時刻の記憶
要求に記載された現在時刻を記録セッションの開始時刻とし、割り当てられた記録ID及びセッションIDと共に、管理サーバのSDRAMに格納する。
(手順5)使用・予約状況リストの更新
使用・予約状況リスト215において、要求メッセージにおける後ろの3つのパラメータと同一の場所ID及び開始/終了時刻を持つ予約データを検索する。検索に成功した場合は、その予約データの記録ID及びセッションIDを、手順1、2で割り当てられた値に更新する一方、開始時刻を要求メッセージに記載された現在時刻に、また終了時刻をNULLに置き換える。
【0090】
一方、検索に失敗した場合、又は要求メッセージにおける後ろの3つのパラメータがNULLである場合は、手順1、2で割り当てられた記録ID、セッションID及び開始/終了時刻等を、使用・予約状況リストに追記する。なお、開始時刻は、要求メッセージに記載された現在時刻に、終了時刻は、NULLに設定する。
(手順6)終了通知
記録ID及びセッションIDの割り当てが終了した旨を、制御手段に通知する。なお、手順1において場所IDの値が無効だと判定された場合は、エラーメッセージを制御手段212に通知する。
【0091】
以上の動作により、記録ID割り当て手段211から終了通知を受け取ると、制御手段212はカメラシステムI/F手段213に対して、記録ID及びセッションID、又はエラーメッセージを要求元の記録プログラムに返送するよう命令する。するとカメラシステムI/F手段213は、名前付きパイプによりそれらのID又はエラーメッセージを、その記録プログラムに返送する。
【0092】
例えば、使用・予約状況リスト及び記録データリストの内容がそれぞれ図13(a)、図14(a)という状況下で、カメラシステム(1-2)上の記録プログラムから、要求メッセージM1、M2を受ける。
【0093】
要求メッセージM1は、例えば2003年12月15日9時30分10秒にユーザが記録開始ボタンを押下し、予約データを選択して「OK」ボタンを押下したことにより、記録プログラムから送信される01/001/2003-12-15-09-30-10/001/2003-12-15-10-00-00/2003-12-15-00-00というメッセージであり、要求メッセージM2は、例えば同時刻に、ユーザが「新規作成」を選択して「OK」ボタンを押下したことにより、記録プログラムから送信される、01/001/2003-12-15-09-30-10/NULL/NULL/NULLというメッセージであるとする。
【0094】
使用・予約状況リスト及び記録データリストに記載されている記録IDの最大値が000014であることから、記録ID割り当て手段は、まずその最大値から1つインクリメントした値、すなわち000015という記録IDを、その記録セッションに割り当てる。また、セッションIDとして001を割り当てる。
【0095】
次に、要求メッセージに記載された現在時刻(2003/12/15 09:30:10)、割り当てられた記録ID(000015)及びセッションID(001)を、管理サーバのSDRAMに記憶する。最後に、記録ID割り当て手段211は、受け取った要求メッセージに記載されたパラメータに応じ、使用・予約状況リスト215の内容を書き換える。
【0096】
要求メッセージM1を受けた場合は、予約データの場所ID及び開始/終了時刻が明記されているので、使用・予約状況リスト215において、この要求メッセージと同一の場所ID及び開始/終了時刻を持つ予約データを検索する。
【0097】
図13(a)の例においては、最後の行に、同一の場所ID及び開始/終了時刻が記述されているので、この予約データを抽出し、図13(b)のように書き換える。
【0098】
一方、要求メッセージM2を受けた場合は、予約データの場所ID及び開始/終了時刻にNULLと記載されているので、図16(b)のように、使用・予約状況リスト215に、新たに割り当てられた記録ID、セッションID及び開始/終了時刻を追記する。
【0099】
[記録IDの受け取り(Step1−10)]
図8の画面において、ユーザが既存の記録データを選択する、すなわち記録プログラムから、「07/場所ID/記録ID/開始時刻/終了時刻」というメッセージが送られると、制御手段は、記録ID割り当て手段211に対し、受け取った記録IDを渡すと共に、新たなセッションIDを割り当てるよう命令する。記録ID割り当て手段は、その記録セッションに対し、受け取った記録IDを付与すると共に、使用・予約状況リスト215に基づいて、以下の手順で新たなセッションIDを割り当てる。
(手順1)記録データの検索
使用・予約状況リスト215及び記録データリスト218を参照し、受け取ったメッセージ中の記録IDと同一の記録IDを持つ記録データを検索する。なお検索に失敗した場合は、手順5の終了通知に進む。
(手順2)セッションIDの割り当て
手順1で検索された記録データにおけるセッションIDの最大値を抽出する。そして、最大値から1つインクリメントした値をセッションIDとして、その記録セッションに割り当てる。
(手順3)記録セッションの開始時刻の記憶
「07/場所ID/記録ID/開始時刻/終了時刻」というメッセージに記載された現在時刻を記録セッションの開始時刻として、記録ID及び割り当てられたセッションIDと共に管理サーバのSDRAMに記憶する。
(手順4)使用・予約状況リストの更新
手順1で検索された記録データが使用・予約状況リスト215に記載されている場合は、手順2で割り当てられた値を新たなセッションIDとして追記する。また、「07/場所ID/記録ID/開始時刻/終了時刻」というメッセージに記載された現在時刻が、その記録データの開始時刻よりも早い場合には、開始時刻を現在時刻に書き換える。一方、手順1で検索された記録データが記録データリストに記載されている場合、その記録データの記録ID、場所ID、名称、及びオーナー情報と、手順2で割り当てられたセッションIDを使用・予約状況リスト215に追記する。
また、開始時刻は、「07/場所ID/記録ID/開始時刻/終了時刻」というメッセージに記載された現在時刻と記録データの開始時刻の何れか早い方に、また終了時刻は、NULLに設定する。
(手順5)終了通知
セッションIDの割り当てが終了した旨を、制御手段に通知する。なお手順1において、記録データの検索に失敗した場合は、失敗したことを示すエラーメッセージを、制御手段212に通知する。
【0100】
以上の動作により、記録ID割り当て手段211から終了通知を受け取ると、制御手段212は、カメラシステムI/F手段213に対して、そのセッションID又はエラーメッセージを要求元の記録プログラムに返送するよう命令する。これを受けてカメラシステムI/F手段213は、名前付きパイプにより、そのセッションID又はエラーメッセージを、その記録プログラムに返送する。
【0101】
例えば、使用・予約状況リスト215の内容が図18(a)、記録データリスト218の内容が図19(a)という状況下で、カメラシステム(1-2)上の記録プログラムから、「07/001/000013/2003−12−15−09−30−10/NULL」というメッセージを受け取ったとする。このとき、使用・予約状況リストに同一の記録ID(000013)が記載されているので、記録ID割り当て手段211は、まずこの記録データを抽出する。
【0102】
次に、その検索された記録データに記載されているセッションIDの最大値が001であり、その値から1インクリメントした値、すなわち002というセッションIDを、その記録セッションに割り当てる。
【0103】
次に、「07/場所ID/記録ID/開始時刻/終了時刻」というメッセージに記載された現在時刻(2003/12/15 09:30:10)、割り当てられた記録ID(000013)及びセッションID(002)を、管理サーバのSDRAMに格納する。
【0104】
最後に、記録ID割り当て手段211は、使用・予約状況リスト215の内容を図18(b)のように書き換える。なお、「07/場所ID/記録ID/開始時刻/終了時刻」のメッセージに記載された現在時刻は、検索された図18(a)の記録データの開始時刻よりも遅いので、開始時刻は変更しない。
【0105】
[記録セッションの終了登録(Step1-15)]
記録プログラムから記録セッションの終了登録要求が送られる、すなわち記録プログラムから「02/記録ID/セッションID/現在時刻」というメッセージを受け取ると、制御手段212は、終了登録手段214に対して、この記録セッションの終了登録を行うよう命令する。終了登録手段は、記録プログラムから受け取ったメッセージに基づいて、以下の手順で使用・予約状況リスト215、記録データリスト218、及びインデックスリスト217の書き換えを行う。
(手順1)記録データの検索
使用・予約状況リスト215を参照し、「02/記録ID/セッションID/現在時刻」というメッセージ中の記録IDと同一の記録IDを持つ記録データを検索する。なお、検索に失敗した場合は、手順6の終了通知に進む。
(手順2)セッションIDの検索
手順1で検索した記録データにおいて、「02/記録ID/セッションID/現在時刻」というメッセージ中のセッションIDと同一のセッションIDを検索する。なお、検索に失敗した場合は、手順6の終了通知に進む。
(手順3)使用・予約状況リストの更新
手順1で検索された記録データから、「02/記録ID/セッションID/現在時刻」というメッセージ中のセッションIDを消去する。このとき、この記録データの記録ID、場所ID、セッションID、開始時刻、名称、オーナー情報を、管理サーバのSDRAMに格納する。
【0106】
ここで、全てのセッションIDが消去された場合には、使用・予約状況リストからその記録データを削除する。
(手順4)記録データリストの更新
記録データリストを参照し、手順1で検索された記録データの記録IDと同一記録IDを持つ記録データを検索する。該当する記録データを見出した場合は、その記録データに対し、「02/記録ID/セッションID/現在時刻」というメッセージ中のセッションIDを新たに追加すると共に、当該記録データの開始時刻及び終了時刻を更新する。
開始時刻については、予め記録データリストに記載されていた開始時刻と、Step1−10でSDRAMに記憶された記録セッションの開始時刻のうち、何れか早い方の時刻に更新する。また、終了時刻は、「02/記録ID/セッションID/現在時刻」というメッセージ中の現在時刻に更新する。
【0107】
一方、記録データが見出せない場合は、手順3でSDRAMに記憶された記録ID、場所ID、セッションID、開始時刻、名称、オーナー情報を、新たな記録データとし、記録データリストに追記する。また、「02/記録ID/セッションID/現在時刻」というメッセージ中の現在時刻を、終了時刻として追記する。
(手順5)インデックスリストの更新
手順1で検索された記録データに対応するインデックスリスト217を検索する。
該当するインデックスリスト217が見出された場合は、“xxxxxx yyy.wmv”(xxxxxxは、記録ID、yyyは、セッションID)というファイル名、当該記録セッションの開始時刻及び終了時刻を、そのインデックスリスト217に追記する。ここで、Step1−10でSDRAMに記憶された記録セッションの開始時刻を開始時刻として、また「02/記録ID/セッションID/現在時刻」というメッセージ中の現在時刻を終了時刻として追記する。
【0108】
一方、インデックスリスト217が見出せない場合は、その記録データに対応するインデックスリスト217を新規作成し、記録IDとセッションIDとからなるファイル名、記録セッションの開始時刻及び終了時刻を、そのインデックスリストに追記する。追記される内容は同様である。このとき、ファイル転送プログラムからビデオサーバのストリーミング配信の公開ポイントに指定されているディレクトリに送られる映像・音声データのファイル名を参照し、インデックスリストに記載されたファイル名と異なる場合には、当該映像・音声データのファイル名をインデックスリストに記載されたものに書き換える。
(手順6)終了通知
記録セッションの登録が終了した旨を、制御手段に通知する。なお手順1又は2において検索に失敗した場合は、終了登録に失敗したことを示すエラーメッセージを、制御手段212に通知する。
【0109】
以上のような動作により、終了登録手段214から終了通知を受け取ると、制御手段212はカメラシステムI/F手段213に対して、終了登録に成功した旨のメッセージ又はエラーメッセージを要求元の記録プログラムに返送するよう命令する。するとカメラシステムI/F手段213は、名前付きパイプにより、上記何れかのメッセージを、当該記録プログラムに返送する。
【0110】
ここで、Step1−8及び1−10に引き続き、ユーザが図8の画面において、予約データ(1)、「新規作成」(2)、既存の記録データ(3)、をそれぞれ選択した場合を例にして、管理プログラムの動作を具体的に説明する。
【0111】
(1)予約データの場合
使用・予約状況リスト215及び記録データリスト218の内容が、それぞれ図13(b)、図14(a)という状況下で、管理プログラムはカメラシステム1−2上の記録プログラムより、「02/000015/001/2003-12-15-09-50-00」というメッセージ受け取る。終了登録手段214は、まず使用・予約状況リスト215を参照する。このとき、図13(b)に、記録IDが000015の記録セッションが存在するので、この記録データを検索する。
【0112】
次に、この記録データに001のセッションIDが含まれていることが確認されると、この記録データの記録ID、場所ID、セッションID、開始時刻、名称、オーナー情報を、「02/000015/001/2003−12−15−09−50−00」というメッセージに記載された現在時刻(2003年12月15日9時50分00秒)と共に、管理サーバのSDRAMに記憶する。またそれと同時に、使用・予約状況リスト215から001のセッションIDに関する記述を消去する。このとき、この記録データに係る記録セッションは全て終了したことになるので、この記録データを消去し、使用・予約状況リスト215を図13(c)のように更新する。
【0113】
次に、記録データリスト218を参照する。このとき、記録IDが000015を持つ記録データが記載されていないので、SDRAMに記憶された記録ID、セッションIDなどを図14(c)に示すように記録データリストに追記する。なお、「02/000015/001/2003−12−15−09−50−00」というメッセージに記載された現在時刻を終了時刻として書き込む。
【0114】
最後に、ファイル名“000015_001.wmv”、SDRAMに記憶された開始時刻、及び「02/000015/001/2003−12−15−09−50−00」というメッセージに記載された現在時刻に基づいて、図15(c)のようなインデックスリスト217を生成する。
【0115】
(2)「新規作成」の場合
使用・予約状況リスト215及び記録データリスト218の内容が、それぞれ図16(b)、図14(a)という状況下で、(1)の場合、と同様に、管理プログラムはカメラシステム(1−2)上の記録プログラムから、「02/000015/001/2003−12−15−09−50−00」というメッセージ受け取る。
【0116】
この場合の終了登録手段214の動作は(1)の場合と同様であり、その結果使用・予約状況リスト215、記録データリスト218は、それぞれ図16(c)、図17(c)のように更新される。
ただし、(1)の場合、との異なり、図17(c)において、名称及びオーナー情報に無効な値(NULL)が記述される。なお、インデックスリスト217は、(1)の場合、と同様に生成される。
【0117】
(3)既存の記録データの場合
使用・予約状況リスト215及び記録データリスト218の内容が、それぞれ図18(b)、図19(a)という状況下で、管理プログラムはカメラシステム(1−2)上の記録プログラムより、「02/000013/002/2003-12-15-09-50-00」というメッセージを受け取る。終了登録手段214は、まず使用・予約状況リスト215を参照する。このとき、図18(b)に、記録IDが000013を持つ記録セッションが存在するので、この記録データを検索する。
【0118】
次に、この記録データに002のセッションIDが含まれることが確認されると、この記録データの記録ID、場所ID、セッションID、開始時刻、名称、オーナー情報を、「02/000013/002/2003-12-15-09-50-00」というメッセージに記載された現在時刻(2003年12月15日9時50分00秒)と共に、管理サーバのSDRAMに記憶する。それと同時に、使用・予約状況リストから002のセッションIDに関する記述を消去する。このとき、この記録データに係る、001のセッションIDが残存しているため、この記録データを消去せず、使用・予約状況リストを図18(c)のように更新する。
【0119】
次に、記録データリスト218を参照する。このとき、記録IDが000013を持つ記録データが記載されていないので、SDRAMに記憶された記録ID、セッションIDなどを図19(c)に示すように記録データリスト218に追記する。ここで、「02/000013/002/2003-12-15-09-50-00」というメッセージに記載された現在時刻を終了時刻として書き込む。
【0120】
最後に、ファイル名“000013_002.wmv”、SDRAMに記憶された開始時刻、及び「02/000015/001/2003−12−1509−50−00」というメッセージに記載された現在時刻に基づいて、図20(c)に示すようなインデックスリスト217を生成する。
【0121】
更に、「02/000013/002/2003-12-15-09-50-00」というメッセージを受けてから5分後に、カメラシステム(1−1)上の記録プログラムから、「02/000013/001/2003-12-15-09-55-00」というメッセージを受け取ったとすると、終了登録手段214は、既に説明した通りの動作を実行することにより、使用・予約状況リスト215、記録データリスト218、インデックスリスト217を、それぞれ図18(d)、図19(d)、図20(d)のように更新する。図18(d)においては、記録IDが000013を持つ記録データに係る記録セッションが全て終了したことになるので、その記録データが消去されている。また、図19(d)においては、記録IDが000013で示される記録データの開始/終了時刻が、001と002のセッションIDのうち、開始時刻は早い方に、終了時刻は遅い方に一致するよう書き換えられる。また、図20(d)においては、記録IDが000013、セッションIDが001に対応する映像・音声データのファイル名、開始/終了時刻が、新たに追記される。
【0122】
次に、管理サーバ上で実行され、クライアントPCから送られてくる記録データ一覧表示要求を受け取り、その表示要求に応じた一覧ページをクライアントPCに送り返す一覧表示プログラムについて説明する。
【0123】
本実施形態における一覧表示プログラムは、CGIプログラムであり、一覧表示プログラムの名前を“index.cgi”とする。
【0124】
クライアントPCがブラウザを起動し、アドレス欄に「http://recmanager01/Index.cgi」と入力すると、管理サーバ(HTTPサーバ)は一覧表示プログラムを起動する。すると、一覧表示プログラムは、既に記録された記録データを一覧表示するためのHTMLドキュメントを生成し、図21に示すような画面をクライアントPCのブラウザ上に表示させる。
【0125】
ここで、一覧表示プログラムは、以下の手順の繰り返しにより、このHTMLドキュメントを生成する。
(手順1) 記録データリストの所定の行を参照し、記録ID、セッションID、場所ID、開始/終了時刻、名称及びオーナー情報を取得する。
(手順2) 場所情報リストを参照し、場所IDに対応する場所名を取得する。
(手順3) 記録IDに対応するインデックスリストを参照し、各々のファイル名及び開始/終了時刻を取得する。
(手順4) 手順1〜3で取得した情報を基に、図21のような画面を表示させるためのHTMLコードを出力する。
【0126】
例えば、手順2、3を、図19(d)に示す記録データリストの最終行から逆上って逐次実行することにより、図21のような画面を表示することができる。
【0127】
ここで、名称やオーナー情報が無効な値である場合には、図のように「未入力」と表示される。この場合、名称及びオーナー情報を別のプログラムによって編集することも可能である。
【0128】
次に、ビデオサーバ上で実行され、要求元のクライアントPCに対して指定された映像・音声データを配信するための動画配信プログラムについて説明する。
【0129】
ユーザが、クライアントPCに画面表示されている記録一覧上に表示されている、例えば下線の付いた「ビデオX・・・」というテキストの何れかを押すと、ビデオサーバは動画配信プログラムを起動する。
【0130】
例えば、図21において、記録IDが000013の「ビデオ1(9:00:00 − 9:55:00)」と描かれたリンクは、「mms://VideoServer/000013
001.wmv」を指しており、ユーザがこのリンクをマウスの左ボタンでクリックすると、ブラウザはビデオサーバに対して、公開ポイントに指定されているディレクトリに存在する“000013_001.wmv”という映像・音声データを、例えばMMSプロトコル(マイクロソフト社)を用いて配信するよう要求が出される。
【0131】
ビデオサーバは、動画配信プログラムを起動させ、ビデオサーバのHDDに格納された映像・音声データ000013_001.wmvを、MMSプロトコルを用いて、ネットワーク経由でクライアントPCにストリーミング配信する。
【0132】
このように、同一の場所に複数のカメラシステムが存在し、かつカメラシステムの予約データが登録されている場合でも、記録された複数の映像・音声データを適切にグルーピングすることができる。その場合、それぞれの映像・音声データの開始/終了時間がばらついていたり、予約データ中の開始/終了時刻と一致しなくても、柔軟に対応することができる。また、記録を開始する前に記録一覧を表示し、ユーザに選択させることにより、ユーザは、これから開始しようとする記録セッションと、現在使用されている他の記録装置及び予め予約されている使用予定の記録装置との関連付けを目で確認しながら、記録動作を実行することができる。
【0133】
また、記録プログラムは、開始/終了時に現在時刻を管理サーバに送信することにより、記録装置とサーバとの間の通信時間などの誤差に影響されず、正確な時刻を登録することができる。
【0134】
また、複数の場所で複数のカメラシステムが同時に動作する場合でも、記録IDに基づいて各記録データを管理することにより、各記録データを後に再利用しやすい形で適切に分類することができる。例えば、記録IDに基づいてインデックスリスト及び記録データリストを作成・保管することにより、記録セッションの管理・監視、記録された映像・音声データの管理・再利用が非常に簡単に行える。
【0135】
さらに、管理プログラムが、現在記録中の記録データ以外に、開始/終了時刻の何れかが現在時刻から例えば1時間以内である記録データ又は予約データについても記録一覧の中に含めることや、記録プログラムが「新規作成」を記録一覧画面に表示することにより、例えば予約よりも早い時刻から記録を開始する必要が生じた場合などの事態にも対応することができ、記録セッションのグルーピングをより柔軟かつ多様に行うことができる。
【0136】
なお、本実施形態の情報記録システムにおいては、管理サーバは、記録装置から送信された場所IDと一致する記録データ又は予約データを抽出することにより記録一覧を生成したが、場所IDが一致しない記録データ又は予約データについても記録一覧に記載することもできる。その場合、記録プログラムは、記録一覧を全て画面表示し、ユーザが、同じ場所IDを持つ項目を選択することにしてもよい。また、記録開始時及び記録終了時に記録装置から管理サーバに現在時刻を送る代わりに、記録用PCから記録開始及び記録終了の通知があった時に、管理プログラムがその時の現在時刻を開始時刻及び終了時刻として記憶するように構成することもできる。その場合、記録用PC相互間における時刻がずれていても、管理サーバの時刻を正確に調整しておけば、各記録データを正確に記録・管理することができる。
【0137】
また、本実施形態では、「開始/終了時刻の何れかが現在時刻から1時間以内である記録データ又は予約データ」も記録一覧の中に含めることにしているが、必ずしも1時間以内とする必要はなく、例えば、同じ日付を持つ記録データ又は予約データを記録一覧に記載するようにしてもよい。
【0138】
さらに、図8の画面において、ユーザが、予約データ、あるいは「新規作成」を選択した場合に、同じ場所で異なる記録IDを持つ記録セッションが同時に発生することも生じ得るが、このようなケースが許容できない場合には、図8の記録一覧画面において、「新規作成」を表示しないようにすることにより防止することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、記録装置が管理サーバに接続されていないか、あるいは接続されていても相互通信が不能である場合に、記録識別子を取得することなく記録イベントを記録しておき、記録終了後、又は相互通信が可能になったときに記録識別子を付与する点は相違するが、それ以外の点は共通する。したがって相違点を中心に説明する。
【0139】
図22は、本発明の情報記録システムの第2の実施形態が適用されるデータ記録システムの構成図である。
【0140】
図22に示すデータ記録システムは、カメラ、マイク、及びそのカメラ及びマイクで撮影又は集録された映像及び音声を記録する記録用パーソナルコンピュータ(以下、「記録用PC」と称する。)からなる複数のカメラシステム11、15、13〜14と、各カメラシステムに記録された映像及び音声データを管理する管理サーバ10とにより構成された第2の実施形態の情報記録システム、並びに記録用PCに記録された映像及び音声データを、図示しないネットワークを介してクライアントパーソナルコンピュータ(図示せず)に配信するビデオサーバとを備えており、情報記録システムの各構成要素及びビデオサーバ20はLAN(Local Area Network)30に接続されている。
【0141】
本実施形態のデータ記録システムにおいては、会議室1に設置されるカメラシステム(1−2)15は、移動自在なノートPCであり、LAN30に接続されていない点は第1の実施形態と相違するが、それ以外は共通する。
【0142】
図23は、本実施形態のカメラシステムの構成図である。
【0143】
図23に示すように、本実施形態のカメラシステムは、表示I/Fに同一筐体に据え付けられたLCD(liquid crystal display)モニタが接続されている点、またビデオキャプチャボード及びオーディオキャプチャボードの代わりに、USB(universal serial bus)端子155にマイク内蔵型USBカメラが接続されている点、を除けば、図2に示した第1の実施形態のカメラシステムと共通する。また、HDDに格納されたプログラムについても、手動登録プログラムが追加されて格納されている点を除外すれば第1の実施形態のカメラシステムと共通する。
【0144】
したがって、同一の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0145】
図24は、2つの会議室において開催されるイベントに対する記録状況を説明する図である。
【0146】
図24に示すように、本実施形態において2つの会議室で開催されるイベントに対する記録状況は、会議室1では、カメラシステム(1−1)11による記録が9:30:00に開始され、9:55:00に終了し、記録IDが000013である。また、移動用のノートPCを用いたカメラシステム(1−2)15は、9:30:00:00に記録開始ボタンが押下られ、記録が9:30:10に開始され、9:50:00に終了し、記録IDは付与されていない。さらに、10:00から12:00までの間は、別の会議が予約されている。
一方、会議室2では、カメラシステム(2−1)13による記録が9:00:00に開始され、12:00:00に終了し、記録IDは、000014である。
【0147】
なお、ユーザは、カメラシステム(1−2)15により記録された映像・音声データを、10:00:00に手動登録するという設定で、以下の説明を行う。
【0148】
なお、このとき、管理サーバにおいて終始管理されている使用・予約状況リスト、記録データリスト及びインデックスリストは、それぞれ図25(a)、(b)、(c)に示す通りになっている。
【0149】
図26は、本実施形態のデータ記録システムにおける記録動作を示す概略図である。
【0150】
図26に示すように、まず、ユーザが、カメラシステムの記録開始ボタン142を押下する(Step2−1)と、記録用PCは管理サーバと通信可能かどうかがチェックされる。通信可能であれば、図5に示した第1の実施形態と同様に、Step1−2〜1−10の動作を行う。
それにより、この記録セッションに対して記録ID及びセッションIDが割り当てられる。その後、直ちに映像及び音声の記録が開始される(Step2−3)。
【0151】
一方、ネットワークに障害が発生しているなどの事由で通信不可能な場合は、記録プログラムにより、図27に示すようなメッセージを表示させる(Step2−2)。このとき、ユーザにより「OK」ボタン147が押下されると、記録プログラムは記録ID及びセッションIDがない状態のまま直ちに記録を開始する(Step2−3)。
【0152】
ここで、記録ID及びセッションIDの取得に成功した場合には、映像・音声データは“記録ID_セッションID.wmv”というファイル名で記録される。一方、失敗した場合には、記録用PC内部でユニークなファイル名が付与される。なお、管理サーバは、各々の記録セッションの記録ID等を保持しておく。
【0153】
以降、記録動作は、ユーザが記録停止ボタン143を押すまで継続される(Step2−4)。
【0154】
ユーザが記録停止ボタン143を押すと、記録用PCは映像及び音声の記録を直ちに終了させる(Step2−5)。
【0155】
その後、記録ID及びセッションIDが存在し、かつ管理サーバと通信可能ならば、これらのIDを管理サーバに送信し、その記録セッションの終了を登録するよう管理サーバに要求する(Step2−6)。また、それと同時に、映像・音声データをビデオサーバに転送する(図示せず)。管理サーバは、当該記録セッションの終了を登録し(Step2−7)、記録動作を終了する。
【0156】
一方、管理サーバと通信不可能な場合、又は記録ID及びセッションIDが存在しない場合には、終了登録を要求せず、その代わりにこの記録セッションの映像・音声データに関する情報を、未登録リストに追記する(Step2−8)。
【0157】
ここで未登録リストは、管理サーバに未だ登録されていない映像・音声データに係るファイル名、記録ID(あれば)、セッションID(あれば)、開始/終了時刻を記述するリストであり、図28に一例を示すような構造のデータが記録用PCのHDDに保存される。
図28に示す例では、2003年12月15日の9時30分10秒から9時50分00秒まで、記録IDのない状態で記録された“Rec_0007.wmv”という映像・音声データが、未だ管理サーバに登録されていないことを示している。
【0158】
未登録リストへの登録が終了すると、記録動作を終了する。
【0159】
次に、本実施形態に係る手動登録プログラムの動作の全体的な流れを説明する。
まず、手動登録プログラムを起動し、記録用PCのモニタに、図29に示すような未登録リスト表示欄148を表示する。
この未登録リスト表示欄には、図28に示した未登録リストの内容が表示される。また、未登録リスト表示欄148には、個々の未登録データの右端に「登録」ボタン149が表示され、これら「登録」ボタン149のいずれかを押すと、それに対応する未登録データの手動登録動作が開始される。
【0160】
なお、図29における“Rec_0007.wmv”という文字は、ファイル“Rec_0007.wmv”とリンクされているので、ユーザがこの部分をクリックすると、再生プログラムが起動し、当該ファイルの再生が開始される。これにより、記録データを手動登録する前に、ユーザがその内容を非常に簡単な操作で確認できるため、大変好適である。
なお、この手動登録プログラムには予め通信相手となる管理サーバ名が事前登録されており、起動した時点では管理サーバとの接続が確立されている。起動時に管理サーバとの接続に失敗した場合には、図30に示すようなエラー画面が表示され、プログラムは強制終了する。
【0161】
図31は、本実施形態に係る未登録データの手動登録動作を示す図である。
【0162】
図31において、まず、ユーザがいずれかの「登録」ボタン149を押下する (Step3-1)と、手動登録プログラムは、当該未登録データが既に記録ID及びセッションIDを持っているか否かをチェックする。
【0163】
[未登録データが記録ID及びセッションIDを持っていない場合の動作]
手動登録プログラムは管理サーバに対して記録一覧を要求すると共に、選択された未登録データの開始/終了時刻を管理サーバに送信する(Step3-2)。
このとき、本実施形態の移動用記録装置は、場所IDを管理サーバに送信しない。これは、可搬性の高いカメラシステムの場合、ユーザが好きな場所にカメラシステムを持って行き記録するという使用方法が多くなるため、予め登録された場所IDによって表される場所と実際に記録された場所とが異なり、矛盾するケースが多くなるためである。
【0164】
管理サーバは、記録用PCから送信された現在時刻に基づいて記録一覧を生成し、記録用PCに返信する(Step3-3)。
このとき、場所IDが指定されていないので、この未登録データの終始時刻との時間差が所定値以内である全ての記録データ及び予約データを、記録一覧に記載する。例えば、管理サーバは、現時点(10:00:00)における使用・予約状況リスト(図25(a))及び記録データリスト(図25(b))に基づいて、図32に示すような記録一覧を生成する。
【0165】
管理サーバより記録一覧を受け取ると、手動登録プログラムはその内容を参照する(Step 3-4)。
【0166】
ここで、記録一覧が空欄でなければ、手動登録プログラムは、その内容をカメラシステムのCRTモニタ上に表示し、これから登録しようとする未登録データをどの会議に割り付けるのかの選択をユーザに促す(Step3-5)。例えば、図32の記録一覧を受け取ったときは、CRTモニタ上に図33に示す画面を表示する。なお、図33においても、第1の実施形態と同様に、記録一覧に記載された記録データ又は予約データ以外に「新規作成」144が表示される。
【0167】
一方、受け取った記録一覧が空欄の場合、Step3-7に進む。
【0168】
CRTモニタ上に表示し、ユーザに選択を促すことにより選択された(Step3-6)項目が記録IDを有しない場合には、ユーザによる次のような選択動作が行われる。
【0169】
「新規作成」144が選択された場合には、手動登録プログラムは、図34に示すような場所入力画面をCRTモニタに表示させ(Step3-7)、場所設定欄151に未登録データの記録場所を入力させる。ユーザにより特定の場所が入力された状態で「OK」ボタン147が押下されると(Step3-8)、その未登録データに記録IDを割り当てるよう管理サーバに要求する(Step3-9)。このとき手動登録プログラムは、ユーザにより指定された場所に対応する場所ID及び当該未登録データの開始/終了時刻を、管理サーバに送信する。
【0170】
予約データが選択された場合には、直接Step3-9に進む。このとき手動登録プログラムは、当該未登録データの開始/終了時刻、並びにユーザにより指定された予約データの場所ID及び開始/終了時刻を、管理サーバに送信する。
【0171】
管理サーバは、記録用PCより記録IDの割り当て要求を受け取ると、当該未登録データに対して、記録IDとセッションIDの2つのIDを割り当てる(Step3-10)。
【0172】
一方、Step3-6において、ユーザにより既存の記録IDを有する記録データが選択されると、手動登録プログラムは、この記録データと同一の記録ID及び場所IDを、これから登録しようとする未登録データに対して関連付けると共に、これらをその開始/終了時刻と共に管理サーバに送信する(Step3-11)。管理サーバは、記録用PCより記録ID及び場所IDを受け取る(Step3-12)と、その未登録データに対してセッションIDを割り当てる。
【0173】
[記録データが既に記録ID及びセッションIDを持っている場合の動作]
未登録データが既に記録ID及びセッションIDを持っている場合は、Step3-11、Step3-12の動作を実行する。このようなケースは、記録セッションの開始時に記録ID及びセッションIDの取得に成功したが、記録終了時にネットワークに障害が発生し、終了登録できなかったなど事由により起こり得る。
【0174】
その後、管理サーバは、割り当てられた記録ID及びセッションIDを記録用PCに送信する(Step3-13)。
【0175】
以上の動作により、指定された未登録データに対して割り当てられた記録ID及びセッションIDを受け取ると、記録用PCは直ちにこれらのIDを管理サーバに再送し、当該未登録データの終了登録を管理サーバに要求する(Step3-14)。それと同時に、その未登録データに係る映像・音声データをビデオサーバに送信する(図示せず)。また、管理サーバは、受信した記録データの終了を登録する(Step3-15)。
【0176】
以上の処理が終了すると、手動登録プログラムは未登録リストの内容及び未登録リスト表示欄148の表示内容を更新し(Step3-16)、終了登録動作を終了する。
【0177】
次に、管理サーバに接続されていないカメラシステム(1−2)における記録プログラム及び手動登録プログラムの動作、並びに管理サーバにおける管理プログラムの動作を具体的に説明する。
【0178】
記録プログラムは、第1の実施形態と同様の機能ブロックを有し、各ブロックの動作は管理サーバI/F手段を除けば、第1の実施形態と同様である。
【0179】
管理サーバI/F手段は、管理サーバ上の管理プログラムと命令及びデータをやり取りするためのインタフェースであり、ネットワークとの接続の有無に関わらず存在する。管理サーバとのプロセス間通信は、名前付きパイプを用いるが、名前付きパイプへの接続に関し、タイムアウト時間(ここでは3秒に設定されている)が保持されており、この時間が経過しても管理サーバに接続できない場合には、呼び出し元に対し、エラー信号を返信する。
【0180】
次に、図26に示した記録動作の中で、記録用PC1−2上において記録プログラムが行う動作について、ネットワークへの接続が無い場合に限って説明する。
【0181】
[記録の開始(Step2-3)及び記録(Step2-4)]
記録制御手段は、映像音声記録手段に対して、映像及び音声の記録を開始するよう命令すると共に、記録開始時刻をSDRAMに格納する。映像音声記録手段は、データ入力手段により取得された映像・音声データをエンコードすると共に、エンコードされた映像・音声データをファイルに書き込む。ここで、映像・音声データを、“Rec_xxxx.wmv”というファイル名で記録する。この“xxxx”は、他の映像・音声データとファイル名が重複しないように、記録制御手段により付与される4桁の数字列である。この記録動作は、ユーザが記録停止ボタンを押すまで継続される。
【0182】
[記録の終了(Step2-5)]
ユーザ操作入力手段により記録停止ボタンの押下が検知されると、記録制御手段は映像音声記録手段に対して、映像及び音声の記録を終了するよう命令する。映像音声記録手段は、データ入力手段が取得した映像・音声データのエンコード及びファイルへの書き込みを停止する。それと同時に、記録終了時刻をSDRAMに格納する。
【0183】
[未登録リストへの記載(Step2-8)]
映像及び音声の記録が終了すると、記録制御手段はその記録セッションの関連情報を、図28に示したように未登録リストに記載する。この映像・音声データのように、記録ID及びセッションIDが割り当てられていない場合は、それぞれに無効な値(NULL)が記載される。
【0184】
次に、管理サーバによる終了登録がなされていない未登録データをリスト表示し、ユーザに手動で終了登録させるアプリケーションプログラムである手動登録プログラムについて説明する。
【0185】
図35は、手動登録プログラムの機能を示す機能ブロック図である。
【0186】
図35に示すように、手動登録プログラムは、入力I/Fを通じて、ユーザによるキーボードやマウスによる操作情報を受け取るユーザ操作入力手段221と、記録用PCのHDDに記録された未登録リスト226の読み書きを行うファイルI/F手段222と、場所IDの設定欄などやGUIを画面上に表示する表示手段223と、管理サーバ上の管理プログラム、命令及びデータをやり取りするためのインターフェイスである管理サーバI/F手段224と、ユーザ操作入力手段221から送られる信号に従って、手動登録プログラムの動作全体を制御する制御手段225とを有する。なお、管理サーバI/F手段224は、記録プログラムと同様に、管理サーバとのプロセス間通信に名前付きパイプを用いる。
【0187】
次に、“Rec_0007.wmv”で示される未登録データが手動登録の対象として選定された場合に、手動登録プログラムが行う処理の詳細について説明する。
【0188】
[場所情報リストの要求 (起動時)]
まず制御手段225は、プログラムの起動時に、管理サーバが所有する場所情報リストの一覧を要求するよう、管理サーバI/F手段224に命令する。すると管理サーバI/F手段224は、管理サーバとの通信を試みる。
【0189】
管理サーバとの通信に失敗した場合、管理サーバI/F手段224は、エラー信号を制御手段に返す。制御手段225は、表示手段223に対し、図30に示すエラー表示画面を表示させる。その後、ユーザ操作入力手段221は、図30に示すエラー表示画面上で、OKボタン147が押下られたのを検知すると、制御手段225はプログラムを強制終了する。
【0190】
一方、管理サーバとの通信に成功した場合、管理サーバI/F手段224は、管理サーバに“03”というメッセージを送信する。この“03”は、場所情報リスト取得命令を表し、全ての場所IDに対応する場所名をリストとして取得するため、管理サーバI/F手段224は“03”というメッセージを、管理サーバに送信する。
【0191】
[記録一覧の要求(Step3-2)]
第1の実施形態の記録プログラムにおける動作と同様、制御手段225は、管理サーバI/F手段224に対して、この記録用PCの場所IDを管理プログラムに渡すと共に、記録一覧を取得するよう命令する。管理サーバI/F手段224は、管理プログラムにより生成された名前付きパイプに接続し、管理プログラムにメッセージを送信する。
【0192】
例えば、図29に示す未登録データが選択された場合、手動登録プログラムは、「06/NULL/2003-12-15-09-30-10/2003-12-15-09-50-00」というメッセージを、管理プログラムに送信する。
【0193】
ここでは、全ての場所に関する記録データ及び予約データの一覧が要求されているため、場所IDにはNULLが指定されている。
【0194】
[記録一覧の表示(Step3-5)]
第1の実施形態のStep1−5と同様である。
【0195】
[場所入力画面の表示(Step3-7)]
管理サーバから送られてきた記録一覧が空欄の場合、又はユーザ操作入力手段221が、図33の画面において記録IDが“---”と表示される行が選択された状態で「OK」ボタン147の押下が検知された場合、制御手段225は、表示手段223に対して、場所の入力画面を表示するよう命令する。表示手段223は、起動時に受け取った場所情報リストに基づき、図34に示す、場所の入力画面を生成し、表示する。
【0196】
ここで、場所の設定欄、右側にある三角印のボタンを押すと、場所情報リストに記載された場所名がプルダウン表示される。
【0197】
[記録IDの要求(Step3-9)]
ユーザ操作入力手段221により、図34に示す「OK」ボタン147の押下が検知されると、制御手段225は、管理サーバI/F手段224に対して、選択された未登録データの開始/終了時刻及びStep3-8でユーザにより選択された場所に対応する場所IDを管理プログラムに渡すと共に、記録ID及びセッションIDを取得するよう命令する。
管理サーバI/F手段は、管理プログラムにより生成された名前付きパイプに接続し、管理プログラムに場所IDを記した次のメッセージを送信する。
「04/場所ID/開始時刻/終了時刻/予約データの場所ID/予約データの開始時刻/予約データの終了時刻」
なお、一番左の“04”は、記録後における記録ID取得命令を表す。
【0198】
例えば、図33において、予約データ(3行目)が選択された状態で、ユーザにより「OK」ボタンが押下されると、手動登録プログラムは、
「04/001/2003-12-15-09-30-10/2003-12-15-09-50-00/2003-12-15-10-00-00/001/2003-12-15-12-00-00 」というメッセージを、管理プログラムに送信する。このとき、記録ID取得命令の直後のパラメータには、選択された予約データの場所IDが指定される。
【0199】
また、図33において「新規作成」144が選択された後、図34の場所設定欄151において「会議室1」(場所ID;001)が選択されると、手動登録プログラムは、「04/001/2003-12-15-09-30-10/2003-12-15-09-50-00/NULL/NULL/NULL」というメッセージを、管理プログラムに送信する。
【0200】
[記録IDの送信(Step3-11)]
一方、ユーザ操作入力手段221が、図33の画面において既存の記録データ(1行目又は2行目)が選択された状態で「OK」ボタン147の押下が検知された場合、制御手段225は、管理サーバI/F手段224に対して、選択された行に対応する場所ID及び記録IDを、管理プログラムに渡すと共に、セッションIDを取得するよう命令する。管理サーバI/F手段224は、管理プログラムが生成された名前付きパイプに接続し、第1の実施形態と同様な形式のメッセージを送信する。
【0201】
例えば、図33の画面において、1行目の記録データが選択された状態で、ユーザにより「OK」ボタンが押下されると、手動登録プログラムは、「07/001/000013/2003-12-15-09-30-10/2003-12-15-09-50-00」というメッセージを、管理プログラムに送信する。
【0202】
[手動登録動作の中止(図示せず)]
一方、図31には示されていないが、ユーザ操作入力手段221により、図33又は図34の画面において「キャンセル」ボタン152の押下が検知された場合は、制御手段225は手動登録動作を中止させる。
【0203】
[終了登録の要求(Step3-14)]
制御手段225は、管理サーバI/F手段224に対して、その未登録データに係る記録ID及びセッションIDを管理プログラムに渡すと共に、そのセッションIDに係る記録動作の終了を管理サーバに登録してもらうよう命令する。すると管理サーバI/F手段224は、管理プログラムにより生成された名前付きパイプに接続し、管理プログラムに記録ID及びセッションIDを記した以下の形式のメッセージを送信する。
「05/記録ID/セッションID/開始時刻/終了時刻」
なお、一番左の“05”は、開始時刻及び終了時刻を持つ映像・音声データに対する終了登録命令を表す。
【0204】
また、手動登録プログラムは、記録終了登録の要求と同時に、ファイル転送プログラムを呼び出し、ビデオサーバのストリーミング配信の公開ポイントに指定されているディレクトリに映像・音声データを転送する。
【0205】
ここで、ファイル名は“記録ID_セッションID.wmv”に書き換えられた後に転送される。これにより、異なるカメラシステムから同一のファイル名を持つ映像・音声データがビデオサーバに転送されることがなくなるため、ファイルの上書きによるデータの消失を防ぐことができる。
【0206】
次に、管理サーバにおける管理プログラムについて説明する。
本実施形態の管理プログラムの機能ブロックは、図12に示す、第1の実施形態と同様であり、図29において、“Rec_0007.wmv”で示される未登録データが手動登録の対象として選定された場合に、管理プログラムが行う未登録データの登録処理について、図36乃至図38に基づいて詳しく説明する。
【0207】
[場所情報リストの生成・送信(手動登録プログラム起動時)]
手動登録プログラムより“03”というメッセージが送られると、制御手段212は、要求元の手動登録プログラムに場所情報リスト216を送信するよう、一覧生成手段210に命令する。一覧生成手段210は、図7に示したのと同じような場所情報リスト216を生成する。
【0208】
場所情報リスト216が生成されると、制御手段212は、カメラシステムI/F手段213に対して、この場所情報リストを手動登録プログラムに送るよう命令する。カメラシステムI/F手段213は、名前付きパイプにより、場所情報リストを手動登録プログラムに送る。
【0209】
[記録一覧の生成・送信 (Step3-3)]
手動登録プログラムから場所IDが記述されたメッセージが送られると、制御手段212は一覧生成手段210に対して、その未登録データに対して、記録一覧を生成するよう命令する。すると一覧生成手段210は、手動登録プログラムから受け取ったメッセージと、使用・予約状況リスト215及び記録データリスト218とを参照し、以下の条件を満たす記録データ又は予約データを抽出することにより、記録一覧を生成する。
条件1、メッセージにおいて指定された時間範囲内と終始時刻が重なる。
条件2、終始時刻の何れかが、時間範囲内から1時間以内である。
記録一覧が生成されると、制御手段212は、カメラシステムI/F手段213に対して、この記録一覧を要求元の手動登録プログラムに送るよう命令する。カメラシステムI/F手段213は、名前付きパイプにより、記録一覧をその手動登録プログラムに送る。
【0210】
例えば、使用・予約状況リスト215及び記録データリスト218の内容が、それぞれ図25(a)、図25(b)であるとき、カメラシステム(1−2)上の手動登録プログラムから「06/NULL/2003-12-15-09-30-10/2003-12-15-09-50-00」というメッセージを受け取った場合に、一覧生成手段は、図25(a)の記録データ、並びに図25(b)の最終行の記録データを抽出し、図32のような記録一覧を生成する。
【0211】
このとき、一覧生成手段は、図7に示す場所情報リストを参照し、場所IDの代わりに対応する場所名を記録一覧に書き込む。
記録一覧が生成されると、制御手段212はカメラシステムI/F手段213に対して、この記録一覧を要求元の手動登録プログラムに返送するよう命令する。カメラシステムI/F手段213は、名前付きパイプにより、記録一覧をその手動登録プログラムに返送する。
【0212】
[記録IDの割り当て(Step3-10)]
図33の画面において、ユーザが予約データ、「新規作成」、を選択する、すなわち手動登録プログラムから「04/場所ID/開始時刻/終了時刻/予約データの場所ID/予約データの開始時刻/予約データの終了時刻」というメッセージを受け取ると、制御手段212は記録ID割り当て手段211に対して、記録ID及びセッションIDを割り当てるよう命令する。記録ID割り当て手段211は、手動登録プログラムから受け取ったメッセージと、使用・予約状況リスト215及び記録データリスト218に基づいて、以下の手順で記録ID及びセッションIDを割り当てる。
(手順1)場所IDの検証
場所情報リストを参照し、「04/場所ID/開始時刻/終了時刻/予約データの場所ID/予約データの開始時刻/予約データの終了時刻」というメッセージに記載されている場所IDがリストの中に登録されているか確認する。
ここで、この場所IDがリスト中に登録されていない無効な値であった場合には、手順5の終了通知に進む。
(手順2)記録IDの割り当て
使用・予約状況リスト及び記録データリストを参照し、これらのリストに記載されている記録IDの最大値を抽出する。その最大値から1つインクリメントした値を記録IDとして、この記録セッションに割り当てる。
(手順3)セッションIDの割り当て
手順1で割り当てられた記録IDに係る最初の記録セッションであることから、001というセッションIDを割り当てる。
(手順4)使用・予約状況リストの更新
使用・予約状況リスト215において、「04/場所ID/開始時刻/終了時刻/予約データの場所ID/予約データの開始時刻/予約データの終了時刻」というメッセージにおける場所ID及び予約データの開始/終了時刻を持つ予約データを検索する。検索に成功した場合は、その予約データの記録ID及びセッションIDを、手順1、2で割り当てられた値に更新すると共に、開始/終了時刻を「04/場所ID/開始時刻/終了時刻/予約データの場所ID/予約データの開始時刻/予約データの終了時刻」というメッセージの記載に置き換える。
【0213】
一方、検索に失敗した場合、又はそのメッセージにおける後ろの2つのパラメータがNULLである場合、手順1、2で割り当てられた記録ID、セッションID及び開始/終了時刻等を、使用・予約状況リスト215に追記する。
【0214】
ここで、開始時刻を「04/場所ID/開始時刻/終了時刻/予約データの場所ID/予約データの開始時刻/予約データの終了時刻」というメッセージに記載された現在時刻に、また終了時刻をNULLに設定する。
【0215】
[終了通知]
記録ID及びセッションIDの割り当てが終了した旨を、制御手段212に通知する。
ここで、手順1において場所IDの値が無効だと判定された場合は、失敗したことを示すエラーメッセージを、制御手段212に通知する。
【0216】
以上の動作により、記録ID割り当て手段から終了通知を受け取ると、制御手段212はカメラシステムI/F手段213に対して、記録ID及びセッションID、又はエラーメッセージを要求元の手動登録プログラムに返送するよう命令する。カメラシステムI/F手段213は、名前付きパイプによりそれらの各ID又はエラーメッセージを、手動登録プログラムに返送する。
【0217】
例えば、使用・予約状況リスト及び記録データリストの内容がそれぞれ図25(a)、図25(b)という状況下で、カメラシステム1−2上の手動登録プログラムから、「04/001/2003-12-15-09-30-10/2003-12-15-09-50-00/001/2003-12-15-10-00-00/2003-12-15-12-00-00」又は「04/001/2003-12-15-09-30-10/2003-12-15-09-50-00/NULL/NULL/NULL」というメッセージを受け取ったとする。このとき、使用・予約状況リスト215及び記録データリスト218に記載されている記録IDの最大値は000014であり、記録ID割り当て手段は、その最大値から1つインクリメントした値、すなわち000015という記録IDを、その未登録データに割り当てる。また、001というセッションIDを割り当てる。
【0218】
最後に、記録ID割り当て手段211は、受け取ったメッセージに記載されたパラメータに応じて、使用・予約状況リスト215の内容を書き換える。
前者のメッセージを受け取った場合、予約データの場所ID及び開始/終了時刻が明記されているので、使用・予約状況リスト215において、このメッセージと同一の場所ID及び開始/終了時刻を持つ予約データを検索する。図25(a)の場合、3行目に同一の場所ID及び開始/終了時刻が記述されているので、この予約データを検索する。これにより、その予約データの記録ID、セッションID及び開始/終了時刻を、図36(a)のように書き換える。
【0219】
一方、後者のメッセージを受け取った場合、予約データの開始/終了時刻にNULLと記載されているので、図37(a)のように、使用・予約状況リスト215に、新たに割り当てられた記録ID、セッションID及び開始/終了時刻を追記する。
【0220】
[記録IDの受け取り(Step3-12)]
図33の画面において、ユーザが既存の記録データを選択し、手動登録プログラムから「07/場所ID/記録ID/開始時刻/終了時刻」というメッセージが送られると、制御手段212は記録ID割り当て手段211に対して受け取った記録IDを渡すと共に、新たなセッションIDを割り当てるよう命令する。すると記録ID割り当て手段は、その記録セッションに対して、受け取った記録IDを付与すると共に、使用・予約状況リスト215に基づいて、以下の手順で新たなセッションIDを割り当てる。
(手順1)記録データの検索
使用・予約状況リスト215及び記録データリスト218を参照し、受け取ったメッセージ中の記録IDと同一の記録IDを持つ記録データを検索する。なお、検索に失敗した場合は、手順4.の終了通知に進む。
(手順2)セッションIDの割り当て
手順1で検索された記録データにおけるセッションIDの最大値を抽出する。その最大値から1つインクリメントした値をセッションIDとして、その記録セッションに割り当てる。
(手順3)使用・予約状況リストの更新
手順1で検索された記録データが使用・予約状況リスト215に記載されているものである場合、手順2で割り当てられた値を新たなセッションIDとして追記する。また、「07/場所ID/記録ID/開始時刻/終了時刻」というメッセージに記載された開始時刻が、その記録データの開始時刻よりも早い場合は、開始時刻をその現在時刻に書き換える。
【0221】
一方、手順1で検索された記録データが、記録データリストに記載されているものである場合は、その記録データの記録ID、場所ID、名称、及びオーナー情報と、手順2で割り当てられたセッションIDを使用・予約状況リス215トに追記する。
【0222】
ここで、開始時刻を「07/場所ID/記録ID/開始時刻/終了時刻」というメッセージに記載された開始時刻と記録データの開始時刻との何れか早い方に、また終了時刻を「07/場所ID/記録ID/開始時刻/終了時刻」というメッセージに記載された終了時刻とその記録データの終了時刻との何れか遅い方に設定する。
【0223】
[終了通知]
セッションIDの割り当てが終了した旨を、制御手段212に通知する。ここで、手順1において記録データの検索に失敗した場合は、失敗したことを示すエラーメッセージを、制御手段212に通知する。
【0224】
以上の動作により、記録ID割り当て手段から終了通知を受け取ると、制御手段212はカメラシステムI/F手段213に対して、そのセッションID又はエラーメッセージを手動登録プログラムに返送するよう命令する。カメラシステムI/F手段213は、名前付きパイプにより、そのセッションID又はエラーメッセージを、その手動登録プログラムに返送する。
【0225】
例えば、使用・予約状況リスト215及び記録データリスト218の内容が、それぞれ図25(a)、図25(b)という状況下で、カメラシステム1−2上の手動登録プログラムから、「07/001/000013/2003-12-15-09-30-10/2003-12-15-09-50-00」というメッセージを受け取ったとする。このとき、記録データリストの最終行に同一の記録ID(000013)が記載されているので、記録ID割り当て手段は、まずこの記録データを検索する。
次に、検索された行に記載されているセッションIDの最大値が001なので、その値から1つインクリメントした値、すなわち002というセッションIDを、その未登録データに割り当てる。
最後に、記録ID割り当て手段は、使用・予約状況リストの内容を図38(a)のように書き換える。ここで、「07/001/000013/2003-12-15-09-30-10/2003-12-15-09-50-00」というメッセージに記載された開始時刻は、検索された記録データの開始時刻よりも遅いので、その記録データの開始時刻を設定する。また、「07/001/000013/2003-12-15-09-30-10/2003-12-15-09-50-00」というメッセージに記載された終了時刻は、検索された記録データの終了時刻よりも早いので、その記録データの終了時刻を設定する。
【0226】
[未登録データの終了登録(Step3-15)]
手動登録プログラムから未登録データの終了登録要求が送られ、すなわち手動登録プログラムから「05/記録ID/セッションID/開始時刻/終了時刻」という形式のメッセージを受け取ると、制御手段212は終了登録手段214に対して、その未登録データに対して、終了登録を行うよう命令する。すると終了登録手段214は、手動登録プログラムから受け取ったメッセージに基づいて、以下の手順で使用・予約状況リスト215、記録データリスト218、及びインデックスリスト217の書き換えを行う。
(手順1)記録データの検索
使用・予約状況リスト215を参照し、「05/記録ID/セッションID/開始時刻/終了時刻」
というメッセージ中における記録IDと同一記録IDを持つ記録データを検索する。なお、検索に失敗した場合は、手順6の終了通知に進む。
(手順2)セッションIDの検索
手順1で検索した記録データにおいて、「05/記録ID/セッションID/開始時刻/終了時刻」というメッセージ中におけるセッションIDと同一セッションIDを検索する。なお、検索に失敗した場合は、手順6の終了通知に進む。
(手順3)使用・予約状況リストの更新
手順1で検索された記録データから、「05/記録ID/セッションID/開始時刻/終了時刻」というメッセージ中のセッションIDを消去する。このときその記録データの記録ID、場所ID、セッションID、開始時刻、終了時刻名称、オーナー情報を、管理サーバのSDRAMに格納する。
【0227】
ここで、全てのセッションIDが消去された場合には、使用・予約状況リスト215からその記録データを削除する。
(手順4)記録データリストの更新
記録データリストを参照し、手順1で検索された記録データの記録IDと同一記録IDを持つ記録データを検索する。
記録データが見つかった場合は、その記録データに対し、「05/記録ID/セッションID/開始時刻/終了時刻」というメッセージ中のセッションIDを新たに追加する。また、その記録データの開始時刻及び終了時刻を更新する。開始時刻については、予め記録データリストに記載されていた開始時刻と、「05/記録ID/セッションID/開始時刻/終了時刻」というメッセージ中の未登録データの開始時刻との何れか早い方の時刻に更新する。また、終了時刻については、予め記録データリストに記載されていた終了時刻と、そのメッセージ中の未登録データの終了時刻との何れが遅い方の時刻に更新する。
【0228】
一方、記録データが見つからなかった場合、手順3においてSDRAMに記憶された記録ID、場所ID、セッションID、開始時刻、終了時刻、名称、オーナー情報を、新たな記録データとして記録データリストに追記する。
(手順5)インデックスリストの更新
手順1で検索された記録データに対応するインデックスリスト217を検索する。見つかった場合は、“xxxxxx_yyy.wmv”(xxxxxxは記録ID、yyyはセッションID)というファイル名、「05/記録ID/セッションID/開始時刻/終了時刻」というメッセージ中の開始時刻及び終了時刻を、そのインデックスリスト217に追記する。
【0229】
一方、見つからなかった場合は、その記録データに対応するインデックスリスト217を新規作成し、記録IDとセッションIDとからなるファイル名、「05/記録ID/セッションID/開始時刻/終了時刻」というメッセージ中の開始時刻及び終了時刻を、そのインデックスリストに追記する。追記される内容は同様である。このとき、ファイル転送プログラムからビデオサーバのストリーミング配信の公開ポイントに指定されているディレクトリに送られる映像・音声データのファイル名を参照し、インデックスリストに記載されたファイル名と異なる場合には、当該映像・音声データのファイル名をインデックスリスト217に記載されたものに書き換える。
(手順6)終了通知
未登録データの終了登録が終了した旨を、制御手段212に通知する。
【0230】
ここで、手順1又は2において検索に失敗した場合は、終了登録に失敗したことを示すエラーメッセージを、制御手段212に通知する。
【0231】
以上のような動作により、終了登録手段から終了通知を受け取ると、制御手段212はカメラシステムI/F手段213に対して、終了登録に成功した旨のメッセージ又はエラーメッセージを要求元の手動登録プログラムに返送するよう命令する。カメラシステムI/F手段213は、名前付きパイプにより、何れかのメッセージを、当動登録プログラムに返送する。
【0232】
次に、Step3−10及び3−12に引き続き、図33の画面において、ユーザが予約データ(1)、 「新規作成」(2)、既存の記録データ(3)の何れかを選択した場合の管理プログラムの動作について具体的に説明する。
【0233】
(1) 予約データを選択した場合
使用・予約状況リスト及び記録データリストの内容が、それぞれ図36(a)、図25(b)という状況下で、管理プログラムがカメラシステム1−2上の手動登録プログラムより、「02/000015/001/2003-12-15-09-30-10/2003-12-15-09-50-00」というメッセージ受け取る。終了登録手段214は、まず使用・予約状況リストを参照する。このとき、図36(a)の3行目に、記録IDが000015を持つ記録セッションが存在するので、その記録データを検索する。
【0234】
次に、その記録データにセッションID001が含まれることを確認し、その記録データの記録ID、場所ID、セッションID、開始時刻、終了時刻、名称、オーナー情報を、管理サーバのSDRAMに記憶する。また、それと同時に、使用・予約状況リスト215からセッションID、001に関する記述を消去する。このとき、その記録データに係る記録セッションが全て終了したことになるので、その記録データを消去し、使用・予約状況リスト215を図36(a−2)のように更新する。
【0235】
次に、記録データリスト218を参照する。このとき、記録IDが000015を持つ記録データが記載去れていないので、図36(b)に示すように、SDRAMに記憶された記録ID、セッションIDなどを記録データリスト218に追記する。
【0236】
最後に、ファイル名“000015_001.wmv”、SDRAMに記憶された開始時刻、及び「02/000015/001/2003-12-15-09-30-10/2003-12-15-09-50-00」というメッセージに記載された現在時刻に基づいて、図36(c)のようなインデックスリスト217を生成する。
【0237】
(2)「新規作成」を選択した場合
使用・予約状況リスト215及び記録データリスト218の内容が、それぞれ図37(a)、図25(b)という状況下で、(1)の場合と同様に、管理プログラムはカメラシステム1−2上の手動登録プログラムにより、「02/000015/001/2003-12-15-09-30-10/2003-12-15-09-50-00」というメッセージ受け取る。
この場合の終了登録手段214の動作は、(1)の場合と同様であり、その結果使用・予約状況リスト215、記録データリスト218は、それぞれ図37(a−2)、図37(b)のように更新される。
(1)の場合との違いは、図37(b)において、名称及びオーナー情報に無効な値(NULL)が記述されていることである。また、(1)と同様に、図37(c)に示すインデックスリスト217が生成される。
【0238】
(3)既存の記録データを選択した場合
使用・予約状況リスト217及び記録データリスト218の内容が、それぞれ図38(a)、図25(b)という状況下で、管理プログラムはカメラシステム1−2上の手動登録プログラムにより、「02/000013/002/2003-12-15-09-30-10/2003-12-15-09-50-00」というメッセージ受け取る。
【0239】
終了登録手段は、まず使用・予約状況リストを参照する。このとき、図38(a)の2行目に、記録IDが000013を持つ記録セッションが存在するので、この記録データ検索する。
【0240】
次に、この記録データにセッションID、002が含まれることを確認し、この記録データの記録ID、場所ID、セッションID、開始時刻、終了時刻、名称、オーナー情報を、管理サーバのSDRAMに格納する。それと同時に、使用・予約状況リスト215からセッションID、002に関する記述を消去する。このとき、この記録データに係る記録セッションが全て終了したことになるので、この記録データを消去し、使用・予約状況リスト215を図38(a−2)のように更新する。
【0241】
次に、記録データリスト218を参照する。このとき、記録IDが000013を持つ記録データが既に記載されているので、図38(b)に示すように、SDRAMに記憶されたセッションIDを記録データリストに追記する。このとき、「02/000013/002/2003-12-15-09-30-10/2003-12-15-09-50-00」というメッセージ中の開始/終了時間は、記録IDが000013で示される記録データの時間範囲内に包含されているので、開始/終了時刻は変化しない。
【0242】
最後に、ファイル名“000013_002.wmv”、「02/000013/002/2003-12-15-09-30-10/2003-12-15-09-50-00」というメッセージ中の開始/終了時刻に基づいて、図38(c)のようなインデックスリスト217を生成する。
【0243】
本実施形態は、このように、記録IDの取得に失敗した場合や、可搬型のカメラシステムをネットワークのない環境に持ち込んだ場合においても、対象となるシーンの記録を行うことができると共に、記載された記録データを、簡単な操作で管理サーバに事後登録することができる。また、表示画面上で未登録データに係る映像・音声データへのリンクを付すことにより、手動登録する前に、ユーザがその内容を簡単操作で確認できる。
【0244】
ここで、本実施形態の移動自在な記録装置は、ユーザが記録開始ボタンを押すと、管理サーバとの通信が可能か否かをチェックすることにしているが、このチェックは必ずしも必要ではなく、ユーザが記録開始ボタンを押すと直ちに記録が開始されるように構成することもできる。そのような記録装置を準備しておけば、ネットワークが故障した場合に限らず、ネットワークの伝送速度が遅い場合にも対処できるほか、臨時的な使用も可能になる。
【0245】
その他、第1及び第2の実施形態のデータ記録システムは、記録した映像及び音声データをネットワーク経由で配信するシステムについて説明したが、管理サーバにおいて予約を受け付けるHTTPサーバプログラムやビデオサーバにおける動画配信プログラムは必須の構成要素ではないので、ビデオサーバを除外した構成や、ビデオサーバの代わりに別のサーバを設置した構成であってもよい。また、第1及び第2の実施形態において説明したハードウェア構成は、一例であって、管理プログラム、HTTPサーバプログラムのほか、動画配信プログラムを管理サーバに格納する構成であってもよい。
【0246】
また、記録装置により集録されるデータのグループを示すグループ情報の一例として、場所IDを例に挙げて説明したが、これとは全く異なるIDを使用しても構わない。例えば、場所IDの代わりに、記録シーンにおける管理責任者やカメラシステムの管理部署などの異なる情報を使用しても同様の動作を実現することができ、そのような形態についても本願が適用される。さらに、第1及び第2の実施形態では、プロセス間通信の手法として名前付きパイプを例に挙げて説明したが、これ以外の手法を使用しても構わない。例えば、プロセス間通信にSOAP(single object access protocol)を用いても、同様の動作を実現できる。さらに、OS、映像及び音声データ、開始/終了時刻、使用・予約状況リスト等のデータフォーマットに関しても、第1及び第2の実施形態では、一例を示したにすぎず、別のものを使用しても構わない。例えば、上記実施の形態では、使用・予約状況リストと記録データリストが別々のリストとして存在すると説明したが、各記録セッションに対して「記録中」「記録済み」「予約中」などの状態を示す項目を追加することにより、両者を1つのリストで表現することも可能である。
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、第1の実施形態と較べて、同一の場所に設置された複数の記録装置による記録動作をほぼ同時に開始させても、データのグループ化が矛盾なくかつユーザに分かりやすい形で行うことが可能である点が相違する。しかし、本実施形態のデータ記録システムは、全体的な構成は、第1の実施形態で図1及び図2を用いて説明したのと同様であり、また全体的な動作は、第1の実施形態で図5を用いて説明したのと同様であることから説明を省略し、相違点について説明する。
【0247】
まず始めに、第1の実施形態のデータ記録システムにおいて、カメラシステム1−1の記録プログラム (以下「記録プログラム1−1」とする)の記録開始ボタンが押下された直後に、カメラシステム1−2の記録プログラム (以下「記録プログラム1−2」とする)の記録開始ボタンが押下されたときの動作を比較例として説明する。
【0248】
図39は、第1の実施形態のデータ記録システムにおける動作を比較例として説明する図である。
【0249】
図39において、図の上から下に向けて時間が経過するものとし、記録プログラム1−1、記録プログラム1−2及び管理サーバそれぞれの動作を示す。
【0250】
記録プログラム1−1において記録開始ボタンが押下される (Step4−1)と、管理サーバは、カメラシステム1−1と同一の場所IDを持つ記録一覧(図6)を、記録プログラム1−1に送信する (Step4−2)。すると、記録プログラム1−1は、図8のように、その内容をCRTモニタ上に表示させる (Step4−3)。同様に、記録プログラム1−2において記録開始ボタンが押下される (Step4−4)と、管理サーバは、記録プログラム1−2に図6の記録一覧を送信し (Step4−5)、記録プログラム1−2は、図8のように、その内容をCRTモニタ上に表示させる(Step4−6)。
ここで、記録プログラム1−1において、先に図8の画面の「新規作成」が選択される (Step4−7)と、管理サーバは記録プログラム1−1で開始されようとしている記録セッション (以下「記録セッション1−1」とする)に対して、新たな記録ID及びセッションIDを割り当て、これらを記録プログラム1−1に送信する (Step4−8)。記録プログラム1−1は、当該記録ID及びセッションIDを受け取ると、記録を開始する (Step4−9)。
【0251】
続いて、記録プログラム1−2において、図8の画面の「新規作成」が選択される(Step 4−10)と、管理サーバは記録プログラム1−2に対して、同様に記録プログラム1−2で開始されようとしている記録セッション (以下「記録セッション1−2」とする)新たな記録ID及びセッションIDを割り当て、これらを記録プログラム1−2に送信し (Step 4−11)、記録プログラム1−2は、当該記録ID及びセッションIDを受け取ると、記録を開始する (Step4−12)。
【0252】
上記動作によると、記録プログラム1−1と1−2に対して異なる記録IDが割り当てられる。本実施形態の情報記録システムは、上記のような状況において、両者に同一の新規の記録IDを割り当てた状態で記録を開始したいという要求に応えるもので。
【0253】
図40は、図5で説明したStep1−5からStep1−6に至る記録プログラムの動作を示すフローチャートである。
【0254】
図5で説明したように、管理プログラムより「空でない記録一覧」を取得すると、記録制御手段は表示手段に対して、記録一覧をCRTモニタに画面表示するよう命令すると共に、表示手段は、記録制御手段から命令による動作を実行する。
【0255】
図40に示すように、管理プログラムよりメッセージを受信すると(S11)、記録一覧の画面表示中に、当該カメラシステムと同じ場所IDを持つカメラシステムが新たに記録IDを取得した場合、記録プログラムは、管理サーバより当該記録セッションに関する情報 (記録ID、場所ID、開始時刻など)を含んだメッセージが受信される。メッセージの受信があった場合は、管理サーバより受け取ったメッセージ中に記載された記録ID、開始時刻等を読み出し、画面表示された記録一覧を更新する(S12)。
【0256】
メッセージの受信がなかった場合は、記録開始ボタンが押下されるまで、手順(S11)(S12)を繰り返し、押下されると(S13)、動作が終了する。
【0257】
図41は、管理サーバにおける管理プログラムの機能ブロック図である。
【0258】
図41に示す機能ブロック図は、図12に示したものと較べて、一時リスト219を有する点は相違するが、それ以外は共通するので、同一構成要素には同一の符号を付し、相違点を説明する。
【0259】
[記録一覧の生成・送信(Step1−3)]
図5に示した記録動作において、記録プログラムから「06/場所ID/開始時刻/終了時刻」形式のメッセージを受け取ると、管理プログラムは、記録一覧を生成し、要求元の記録プログラムに返送する。そのとき本実施の形態においては、一覧生成手段210は、記録一覧を要求してきた記録プログラムに係る情報、すなわち「06/場所ID/開始時刻/終了時刻」形式のメッセージに記載された場所ID、開始時刻、終了時刻(指定が無い場合はNULL)を、一時リスト219に追記する。
【0260】
ここで一時リスト219とは、記録一覧を要求したが記録ID割り当てを未だ要求していない記録プログラムに関する情報を記述するためのリストである。
【0261】
図42に、記述された一時リストの一例を示す。
【0262】
この場合「場所ID001を持つカメラシステムの記録プログラムが、2003年12月15日9時0分0秒に記録一覧を要求してきたが、当該記録プログラムは未だ記録IDの割り当てを要求していない」という状態を示している。
【0263】
[記録IDの割り当て(Step1−8)]
第1の実施形態と同様に、記録プログラムから「01/場所ID/現在時刻/予約データの場所ID/予約データの開始時刻/予約データの終了時刻」という形式のメッセージを受け取ると、管理プログラムは、当該記録セッションに対して記録ID及びセッションIDを割り当てる。本実施形態では、記録ID割り当て手段211は、図43のフローチャートに示す動作を実行する。
【0264】
図43において、記録ID割り当て手段211は、一時リスト219を参照し、新たに記録IDを割り当てた記録セッションに該当する行を消去する(S21)。
一時リストが空の場合は、処理の終了を記録プログラムの記録制御手段206に通知する(S25)。一時リストが空でない場合は、再度一時リスト219を参照し、新たに記録IDを割り当てた記録セッションと同一の場所IDを持つ行を検索する(S23)。同一の場所IDがある場合は、検索された行に書かれた情報が記述されたメッセージと処理の終了とを記録制御手段206に通知する(S24)。同一の場所IDがない場合は、処理の終了のみを記録プログラムの記録制御手段206に通知する(S25)。
【0265】
以上の動作により、記録ID割り当て手段211からメッセージ付きの終了通知を受け取ると(S24)、記録制御手段206は、カメラシステムI/F手段213に対して、新たに記録IDが割り当てられた記録セッションに係る情報(記録ID、場所ID、開始/終了時刻)を、当該メッセージの内容と対応する記録プログラムに送信するよう命令する。カメラシステムI/Fは、名前付きパイプにより、それらの情報を当該記録プログラムに送信する。
【0266】
一例として、以下のユーザ操作に対する記録プログラム及び管理プログラムの動作を説明する。
会議室1において、ユーザは、
記録プログラム1−1の記録開始ボタンを2003年12月15日9時0分0秒に押下し、
記録プログラム1−2の記録開始ボタンを2003年12月15日9時0分1秒に押下し、
記録プログラム1−1の記録一覧画面において「新規作成」を選択し、
記録プログラム1−2の記録一覧画面において「新規作成」を選択する操作を行った。
なお、初期状態は、一時リストは、図44(a)、使用・予約状況リストは、図45(a)、記録データリストは、 図46に示す通りである。
(1)の操作により、記録プログラム1−1は、「06/001/2003-12-15-09-00-00/NULL」という記録一覧を要求するためのメッセージを、管理プログラムに送信する。管理プログラムは、図45(a)の使用・予約状況リストの中から、第1の実施形態で示した条件を満たす記録データ又は予約データを抽出することにより、図47に示す記録一覧を生成し、記録プログラム1−1に送信する。
記録プログラム1−1は、受け取った記録一覧に基づき、図48(a)に示す画面を生成し、CRTモニタに表示すると共に、一時リストの内容を図44(b)のように更新する。
次に、(2)の操作により、記録プログラム1-2は、「06/1/2003-12-15-09-00-01/NULL」という記録一覧を要求するためのメッセージを、管理プログラムに送信する。このときも管理プログラムは図47の記録一覧を記録プログラム1−2に送信し、記録プログラムは、図48(a)に示す画面を生成し、CRTモニタに表示すると共に、一時リストの内容を図44(c)のように更新する。
次に、(3)操作により、記録プログラム1−1は、「01/001/2003-12-15-09-00-00/NULL/NULL/NULL」という新規の記録IDを要求するためのメッセージを、管理プログラムに送信する。管理プログラムは、使用・予約状況リスト及び記録データリストを参照した結果、000014という記録IDと、001というセッションIDを、当該記録セッションに割り当てる。と同時に、図45(d)のように、使用・予約状況リストに、新たに割り当てられた記録ID、セッションID及び開始/終了時刻を追記する(2行目)。
【0267】
更に管理プログラムは、一時リストを参照し、新たに記録IDが割り当てられた記録セッションに該当する行を検索する。このとき、図44(c)の最終行が該当するので、これを消去し、内容を図44(d)のように更新する。次に、一時リストを再び参照し、消去された行と同一の場所ID(001)を持つ記録プログラムを検索する。図44(d)において最終行(記録プログラム1−2)がこれに該当するので、管理プログラムは名前付きパイプにより、記録プログラム1−2に対して新たに記録IDが割り当てられた記録セッションに係る記録ID、開始/終了時刻等を記載したメッセージを送信する。記録プログラム1−2は、管理プログラムよりメッセージを受信すると、当該メッセージから記録ID、開始/終了時刻等を読み出し、これらの情報を図48(b)に示すように、既に画面表示された記録一覧に追記する。
(4)の操作によりユーザが図48(b)の記録一覧画面で「新規作成」を選択すると、記録プログラム1−2は、「01/001/2003-12-15-09-00-01/NULL/NULL/NULL」という、新規の記録IDを要求するためのメッセージを、管理プログラムに送信する。管理プログラムは、使用・予約状況リスト及び記録データリストを参照した結果、000014という記録IDと、001というセッションIDを、当該記録セッションに割り当てる。と同時に、図45(c)のように、使用・予約状況リストに、新たに割り当てられた記録ID、セッションID及び開始/終了時刻を追記する(2行目)と共に、一時リストの内容を図44(e)のように更新する。なお、上記の代わりに、ユーザが図45(b)の記録一覧画面で1行目の記録データを選択すると、記録プログラム1−2は、「07/001/000013/2003-12-15-09-00-01/NULL」という、既存の記録ID000013に対して当該記録セッションを追加するためのメッセージを、管理プログラムに送信する。管理プログラムは、000013という記録IDと、002というセッションIDを当該記録セッションに割り当て、図45(d)のように、使用・予約状況リストに、新たに割り当てられた記録ID、セッションID及び開始/終了時刻を追記する(2行目)と共に、一時リストの内容を図44(e)のように更新する。
【0268】
このように、同一の場所に複数の記録プログラムをほぼ同時に開始させても、複数の記録セッションを同一の記録データとしてグループ化する、全く別の記録データとしてグループ化するという両方の動作を実現することができる。また、記録一覧の画面表示を更新することにより、ユーザに対して、上記のいずれかのグループ化が行われるのかを分かりやすい形で示すことができる。
【0269】
なお、本実施形態では、記録一覧を画面表示中に、同一の場所IDを持つ記録セッションに対して新たな記録IDが割り当てられた時に、図48(b)のように画面表示を更新することにしているが、別の画面表示をしても構わない。
【0270】
例えば、カメラシステム1−1に記録ID000013及びセッションID 001が割り当てられても、図48(a)の画面を更新しなくてもよい。その代わりに、ユーザが図48(a)の画面の「OK」ボタンを押下すると、記録一覧表示から現時点までに新たな記録IDが割り当てられた記録セッションに係る情報を掲載した、図49のような確認画面を表示させても構わない。
【0271】
そのような形態にすれば、例えば本実施の形態で説明した動作において、新たな記録IDが割り当てられた記録プログラム1−1の記録セッションに関する情報の送信が完了する前に、記録プログラム1−2の記録一覧画面の「OK」ボタンが押された場合でも、ユーザに所望のグループ化を促すことができる。
【0272】
また、画面表示の更新や、確認画面の表示は一例であって、他の形態、例えば、図50のように、図48(a)の画面に加えて更に「最新の状態に更新」というボタンを表示させ、ユーザがこのボタンを押すと、記録プログラムが「06/場所ID/開始時刻/終了時刻」という形式のメッセージを再度管理プログラムに送信するようにしても構わない。このような形態とすれば、ユーザは意図するタイミングで最新の記録一覧を取得することができる上、管理プログラムは図43のフローチャートに示した動作を実行する必要がないので構成が簡単化されるという利点がある。
(第4の実施形態)
第4の実施形態は、手動操作により記録IDの割り当てとデータ登録が行われる第2の実施形態において、同一の場所に設置された複数の記録装置による記録動作がほぼ同時に開始されても、記録されたデータのグループ化が矛盾なくかつユーザに分かりやすい形で行うことを可能とするものである。
【0273】
図51は、本実施形態のデータ記録システムの特徴的な動作例を示す図である。
【0274】
図51に動作例を示すように、カメラシステム1−1の手動登録プログラム (以下「手動登録プログラム1−1」とする)と、カメラシステム1−2の手動登録プログラム (以下「手動登録プログラム1−2」とする)と、管理サーバとがあり、ある未登録データ (以下「未登録データ1−1」とする)が選択された直後に、手動登録プログラム1−2において、未登録データと重複する記録時刻を持つ未登録データ (以下「未登録データ1−2」とする)が選択された場合について考察する。
【0275】
まず、手動登録プログラム1−1において未登録データ1−1が選択された状態で、図29に示した「登録」ボタン149が押下される(Step5−1)と、管理サーバは、未登録データ1−1と重複する記録時刻を持つ記録データが記述された、図32に示した記録一覧を、手動登録プログラム1−1に送信する(Step5−2)。
【0276】
空でない記録一覧を受け取ると、手動登録プログラム1−1は、図33に示したような内容をCRTモニタ上に表示させる。また、記録一覧が空の場合は、図34に示した場所入力画面をCRTモニタ上に表示させる(Step 5−3)。同様に、手動登録プログラム1−2において未登録データ1−2が選択された状態で、図29に示した「登録」ボタン149が押下される(Step 5−4)と、管理サーバは、手動登録プログラム1−2に、図32に示した記録一覧を送信し(Step5−5)、手動登録プログラム1−2は、図33に示したように、その内容をCRTモニタ上に表示させるか、図34に示したような場所入力画面をCRTモニタ上に表示させる(Step5−6)。
【0277】
ここで、手動登録プログラム1−1において、図33に示した画面の「新規作成」が選択されるか、図34に示した画面で場所が選択される(Step5−7)と、管理サーバは、未登録データ1−1に対して、新たな記録ID及びセッションIDの割り当て及び終了登録を行い、これらの処理が終了したことを示すメッセージを手動登録プログラム1−1に送信する(Step5−8)。
【0278】
手動登録プログラム1−1は、管理プログラムからメッセージを受け取ると、図29に示したプログラム画面表示を更新する(Step5−9)。続いて、手動登録プログラム1−2において、図33に示した画面の「新規作成」が選択されるか、図34に示した画面で場所が選択される(Step5−10)と、管理サーバは、未登録データ1−2に対して新たな記録ID及びセッションIDの割り当て及び終了登録を行う(Step5−11)と共に、手動登録プログラム1−2は、管理プログラムからメッセージを受け取ると、図29に示すプログラム画面表示を更新する(Step5−12)。
【0279】
このような動作を行うことにより、手動登録プログラム1−1と1−2とに異なる記録IDを割り当てることができる。
【0280】
図52は、本実施形態のデータ記録システムの一例を示す構成図である。
【0281】
図52に示すように、本実施形態のデータ記録システムは、カメラシステム(1−1)16、カメラシステム(1−2)17を構成する記録用PC1−1、1−2が共にノートPCであること、これらのノートPC1−1、1−2は、記録中はLAN30に接続されないことを除外すれば、図22に示した第2の実施形態のデータ記録システムと同じである。
【0282】
また、記録用PC1−1、1−2のプログラム構成も、手動登録プログラムが格納されていること以外は、第3の実施形態のカメラシステムと同様である。
【0283】
本実施形態のデータ記録システムの全体的な動作は、図26及び図31に示した記録動作と同様であり説明を省略し、図31のStep3−3からStep3−8に至る手動登録プログラムの動作、並びにStep3−3及びStep3−10における管理サーバの動作について具体的に説明する。なお、手動登録プログラムの機能ブロックは、図35に示したものと同じであり、各ブロックの動作も、第2の実施形態で説明したものと同じである。
【0284】
[記録一覧の表示 (Step3−5)]
管理プログラムより「空でない記録一覧」を取得すると、制御手段は表示手段に対して、記録一覧をCRTモニタに画面表示するよう命令すると共に、表示手段は、記録制御手段から命令されたとおりの動作を実行する。
【0285】
本実施形態では、更に記録一覧の中の項目が選択される(Step3−6)又は場所が選択される (Step3−8)までについて、手動登録プログラムが実行される。
【0286】
図53は、手動登録プログラムの動作を示すフローチャートである。
【0287】
図53において、管理プログラムの動作説明において後述するように、記録一覧の画面表示中又は場所入力画面表示中に、当該未登録データと記録時間が重複する未登録データが新たに記録IDを取得した場合、記録プログラムは管理サーバより当該未登録データに関する情報(記録ID、場所ID、開始/終了時刻など)を含んだメッセージが受信されると(S31)、図34に示したような場所入力画面が表示されている場合(S32)は、表示されている場所入力画面を消去し(S33)、場所入力画面が表示されていない場合(S32)は、管理サーバより受け取ったメッセージ中に記載された記録ID、開始/終了時刻等を読み出し、画面表示された記録一覧を更新する(S34)。また、場所入力画面が消去された場合(S33)、当該メッセージに記載された未登録データを含んだメッセージの内容を、記録一覧として画面表示する(S34)。そして、場所入力画面において場所が選択されるか、記録一覧画面において「OK」ボタンが押下されるまで、(S31〜S35)が繰り返され、いずれかのユーザによる操作を検知すると、動作を終了する。
【0288】
次に、管理プログラムの動作について説明する。
【0289】
管理プログラムの機能ブロックは、図41に示したものと較べて、一覧生成手段が記録一覧以外に、場所情報リストを生成する点が相違するがそれ以外は共通する。また、ブロックの動作も、実施形態3で説明したのとほぼ同様であり、図31に示した手動登録動作において管理プログラムが行う処理のうち、第2の実施形態と異なる部分について詳しく説明する。
【0290】
[記録一覧の生成・送信(Step3−3)]
手動登録プログラムから「06/場所ID/開始時刻/終了時刻」形式のメッセージが送られると、管理プログラムは記録一覧を生成し、要求元の手動登録プログラムに返送する。本実施形態では、更に以下の動作を実行する。
【0291】
一覧生成手段210は、記録一覧を要求してきた手動登録プログラムに係る情報、すなわち「06/場所ID/開始時刻/終了時刻」形式のメッセージに記載された未登録データの場所ID (無い場合はNULL)、開始/終了時刻を、一時リスト219に追記する。一時リスト219のデータ構造は、第3の実施形態と同様である。
【0292】
[記録IDの割り当て(Step 3−10)]
実施の形態2と同様に、手動登録プログラムから「04/場所ID/開始時刻/終了時刻/予約データの場所ID/予約データの開始時刻/予約データの終了時刻」形式のメッセージを受け取ると、管理プログラムは、当該記録セッションに対して、記録ID及びセッションIDを割り当てる。本実施の形態では、記録ID割り当て手段211は、更に次に示す動作を実行する。
【0293】
図54は、管理プログラムの記録ID割り当て手段の動作を示すフローチャートである。
【0294】
図54において、記録ID割り当て手段は一時リストを参照し、新たに記録IDを割り当てた記録セッションに該当する行を消去する一時リストの更新を行う(S41)。
一時リストが空の場合は(S42)、処理を終了して、制御手段に終了を通知する(S45)。
一時リストが空でない場合は、再度一時リストを参照し、新たに記録IDを割り当てた未登録データと記録時刻が重複する行を検索する。重複する時刻を持つ行がある場合は(S43)、検索された行に書かれた情報が記述されたメッセージと共に、処理の終了を制御手段に通知し(S44)、重複する時刻を持つ行がある場合は(S43)、処理を終了し、制御手段に終了通知のみを行う(S45)。
【0295】
以上の動作により、記録ID割り当て手段211からメッセージ付きの終了通知を受け取ると、制御手段212はカメラシステムI/F手段213に対して、新たに記録IDが割り当てられた未登録データに係る情報(記録ID、場所ID、開始/終了時刻など)を、当該メッセージの内容と対応する手動登録プログラムに送信するよう命令する。カメラシステムI/F213は、名前付きパイプにより、それらの情報を当該手動登録プログラムに送信される。
以上により、同一の場所で記録され、かつ重複する記録時刻を持つ未登録データに対しても、これらを同一の記録データとしてグループ化する、或いは全く別の記録データとしてグループ化するという両方の動作を実現することができる。また、記録一覧の画面表示を更新することにより、ユーザに対して、上記のいずれかのグループ化が行われるのかを分かりやすい形で示すことができる。
ここで、記録一覧の画面表示を更新する代わりに、ユーザが図33に示した記録一覧画面又は図34に示した場所入力画面の「OK」ボタンを押下された時点で、記録一覧表示又は場所入力画面表示から新たな記録IDが割り当てられた未登録データに係る情報が掲載された、図49のような確認画面を表示させても構わない。また、図50のように、図48(a)の画面に加え、更に「最新の状態に更新」というボタンを表示させ、ユーザがこのボタンを押すと、手動登録プログラムが「06/場所ID/開始時刻/終了時刻」形式のメッセージを再度管理プログラムに送信するようにしても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0296】
【図1】本発明の情報記録システムの第1の実施形態が適用されるデータ記録システムの構成図である。
【図2】カメラシステムの一例を示す構成図である。
【図3】2つの会議室において開催されるイベントに対する記録状況を説明する図である。
【図4】各カメラシステムで撮影される映像をモニタするモニタ画面を示す図である。
【図5】本データ記録システムにおける記録動作を示す概略図である。
【図6】記録一覧の一例を示す図である。
【図7】場所情報リストの一例を示す図である。
【図8】CRT画面の一例を示す図である。
【図9】記録用PCにインストールされた記録プログラムの機能を示す機能ブロック図である。
【図10】予約画面の一例を示す図である。
【図11】使用・予約状況リストの一例を示す図である。
【図12】管理プログラムの機能を示す機能ブロック図である。
【図13】使用・予約状況リストの更新動作(1)を示す図である。
【図14】記録データリストの更新動作(1)を示す図である。
【図15】インデックスリストの更新動作を示す図である。
【図16】使用・予約状況リストの更新動作(2)を示す図である。
【図17】記録データリストの更新動作(2)を示す図である。
【図18】使用・予約状況リストの更新動作(3)を示す図である。
【図19】記録データリストの更新動作(3)を示す図である。
【図20】インデックスリストの更新動作(3)を示す図である。
【図21】HTTPサーバの動作を示す図である。
【図22】本発明の情報記録システムの第2の実施形態が適用されるデータ記録システムの構成図である。
【図23】本実施形態のカメラシステムの構成図である。
【図24】2つの会議室において開催されるイベントに対する記録状況を説明する図である。
【図25】使用・予約状況リスト、記録データリスト及びインデックスリストを示す図である。
【図26】本実施形態のデータ記録システムにおける記録動作を示す概略図である。
【図27】手動登録プログラムのエラー表示画面を示す図である。
【図28】未登録リストのデータ構造を示す図である。
【図29】手動登録プログラムの表示画面を示す図である。
【図30】手動登録プログラムのエラー表示画面を示す図である。
【図31】本実施形態に係る未登録データの手動登録動作を示す図である。
【図32】記録一覧を示す図である。
【図33】手動登録プログラムによる記録一覧を示す図である。
【図34】手動登録プログラムの場所入力画面を示す図である。
【図35】本実施形態の管理プログラムの機能ブロック図である。
【図36】使用・予約状況リスト、記録データリスト及びインデックスリストの状態(1)を示す図である。
【図37】使用・予約状況リスト、記録データリスト及びインデックスリストの状態(2)を示す図である。
【図38】使用・予約状況リスト、記録データリスト及びインデックスリストの状態(3)を示す図である。
【図39】第1の実施形態のデータ記録システムにおける動作を比較例として説明する図である。
【図40】記録プログラムの動作を示すフローチャートである。
【図41】管理サーバにおける管理プログラムの機能ブロック図である。
【図42】記述された一時リストの一例を示す。
【図43】記録ID割り当て手段の動作を示すフローチャートである。
【図44】一時リストの更新動作を示す図である。
【図45】使用・予約状況リストの更新動作を示す図である。
【図46】記録データリストの状態を示す図である。
【図47】管理プログラムが生成する記録一覧を示す図である。
【図48】記録一覧の画面表示を示す図である。
【図49】確認画面を示す図である。
【図50】記録一覧を示す図である。
【図51】本実施形態のデータ記録システムの特徴的な動作例を示す図である。
【図52】本実施形態のデータ記録システムの一例を示す構成図である。
【図53】手動登録プログラムの動作を示すフローチャートである。
【図54】管理プログラムの記録ID割り当て手段の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0297】
1〜4 記録用PC
10 管理サーバ
11〜16 カメラシステム
20 ビデオサーバ
30 LAN
100 CPU
110 SDRAM
120 HDD
130 入力I/F
131 ポインテイングデバイス
132 キーボード
140 表示I/F
141 CRTモニタ
142 記録開始ボタン
143 記録停止ボタン
144 新規作成
145 アドレス欄
146 予約
147 OKボタン
148 未登録リスト表示欄
149 登録
150 ビデオキャプチャボード
151 場所設定欄
152 キャンセル
155 USB端子
160 オーデイオキャプチャボード
170 ネットワークI/F
180 DVD−ROMドライブ
190電源
201、221 ユーザ操作入力手段
202 データ入力手段
203、223 表示手段
204 映像音声記録手段
205 管理サーバI/F手段
210 一覧生成手段
211 記録ID割り当て手段
212,225 制御手段
213 カメラシステムI/F手段
214 終了登録手段
215 使用・予約状況リスト
216 場所情報リスト
217 インデックスリスト
218 記録データリスト
219 一時リスト
222 ファイルI/F手段
224 管理サーバI/F手段
226 未登録リスト
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の会場それぞれで開催されるイベントを、該複数の会場それぞれに配置された複数のカメラ又はマイクで集録し、集録された映像及び音声のデータを一元的に所定の記憶装置に格納し、格納され該データを所定の情報機器に配信する情報記録システムにおいて、
前記複数の会場それぞれで開催される各イベントに対する前記カメラ又はマイクによる集録の予約を受け付けると共に、該予約を受けた記録イベントに関する前記集録の終始管理を行なう管理手段、
前記管理手段により前記終始管理が行われる前記記録イベントのうち、所定の会場で開催される記録イベントを抽出し、抽出された該記録イベントの一覧を生成する記録一覧生成手段、及び
前記記録イベントそれぞれに、該記録イベントそれぞれを識別する記録識別子を付与する記録識別子付与手段を有し、集録された前記データを該記録識別子によりグルーピングして前記終始管理を行う管理サーバと、
記録開始指令を受けたとき、前記記録一覧生成手段に対して前記一覧の生成要求を行う記録一覧要求手段、
前記記録一覧生成手段から前記一覧を受信し、受信した該一覧を含む所定の情報を画面に表示する表示手段、及び
カメラとマイクを有し、前記複数の会場に設置されて、該複数の会場の何れかで開催されるイベントを集録する、前記管理サーバに接続される複数の記録装置とを備え、
前記複数の記録装置それぞれは、前記表示手段により前記画面に表示された、前記記録識別子が未付与の、前記記録開始指令を受けた前記記録イベントが指定されたのを受けて、前記記録識別子付与手段に、指定を受けた該記録イベントに対する前記記録識別子の付与を要求し、要求された該記録識別子が付与されたとき、該記録開始指令を受けた該記録イベントの集録を開始し、記録停止指令を受けたとき、該集録を終了することを特徴とする情報記録システム。
【請求項2】
前記複数の記録装置それぞれは、前記表示手段により前記画面に表示された、前記記録識別子が既に付与された記録イベントが指定されたのを受けて、前記開始指令を受けた前記記録イベントと指定された該記録イベントの該記録識別子とを前記記録識別子付与手段に通知し、通知された該記録識別子が該開始指令を受けた該記録イベントに付与されたのを確認したとき、該記録開始指令を受けた該記録イベントの、前記集録を開始することを特徴とする請求項1記載の情報記録システム。
【請求項3】
前記表示手段が表示する前記画面には、新たなイベントの集録マークが含まれ、
前記複数の記録装置それぞれは、前記集録マークが指定されたのを受けて、前記記録識別子付与手段に、該集録マークに係る新たなイベントに対する前記記録識別子の付与を要求し、要求された該記録識別子が付与されたとき、該記録開始指令を受けた該新たなイベントの集録を開始することを特徴とする請求項1記載の情報記録システム。
【請求項4】
前記管理サーバに接続された前記複数の記録装置それぞれは、それぞれが設置された前記複数の会場の何れかを表す識別情報を出力するものであって、
前記記録一覧生成手段は、前記管理手段により前記終始管理が行われる前記記録イベントのうち、前記記録開始指令を受けた前記記録装置から出力される前記識別情報に基づいて、前記所定の会場で開催される前記記録イベントを抽出することを特徴とする請求項1記載の情報記録システム。
【請求項5】
前記複数の記録装置は、前記記録識別子が付与された前記記録イベントに対する前記集録を開始するときに記録開始信号を出力し、該集録を終了するときに記録終了信号を出力する記録信号送信手段を備え、
前記管理手段は、前記記録信号送信手段から出力された前記信号に基づいて、前記記録イベントの一覧を作成することを特徴とする請求項1記載の情報記録システム。
【請求項6】
前記複数の記録装置は、前記記録開始信号と共に記録開始時刻情報を出力し、前記記録終了信号と共に記録終了時刻情報を出力するものであって、
前記管理手段は、前記記録信号送信手段から出力された前記信号及び前記時刻情報に基づいて、前記記録の終始管理を行なうことを特徴とする請求項5記載の情報記録システム。
【請求項7】
前記複数の記録装置のうち、第1の記録装置は前記管理サーバに常時接続されたものであり、第2の記録装置は該管理サーバに非接続のものであって、
前記第2の記録装置は、
前記記録開始指令を受けたとき、前記記録識別子の付与の如何に関わらず、該記録開始指令を受けた前記記録イベントの前記集録を開始し、前記記録停止指令を受けたとき、該集録を終了すると共に、該収録の終始時刻を記録することを特徴とする請求項1記載の情報記録システム。
【請求項8】
前記記録一覧生成手段は、前記記録一覧要求手段から前記生成要求を受信したとき、前記管理手段に管理された前記終始時刻が、該生成要求を受けた時刻から所定時間内の前記記録イベントを抽出し、前記一覧を生成することを特徴とする請求項1又は7記載の情報記録システム。
【請求項9】
前記記録一覧生成手段は、生成された前記一覧が前記表示手段の前記画面に表示された後、所定の記録イベントが指定されるまでの間に、新たな記録識別子が付与された、同じ記録イベントを集録する別の記録装置から前記生成要求を受けたときは、該生成要求に係る記録イベントの情報を、該表示手段に再送し、
再送された前記表示手段は、前記記録イベントの情報を前記一覧が表示された前記画面に追加表示することを特徴とする請求項8記載の情報記録システム。
【請求項10】
前記再送された前記表示手段は、前記画面に表示された前記情報の中から何れかが選択されたときは、前記生成要求に係る記録イベントの情報に関する確認画面を表示することを特徴とする請求項9記載の情報記録システム。
【請求項11】
前記表示手段は、前記一覧を含む所定の情報と共に、該一覧を更新する操作子を前記画面に表示することを特徴とする請求項9記載の情報記録システム。
【請求項12】
前記第2の記録装置は、前記管理サーバに接続されたとき、該第2の記録装置の前記一覧要求手段により前記一覧の生成要求を行い、前記表示手段により前記画面に表示された、前記記録識別子が未付与の、前記記録開始指令を受けた前記記録イベントが指定され、該記録イベントを集録した会場の識別情報が指定されたのを受けて、前記記録識別子付与手段に、指定を受けた該記録イベントに対する前記記録識別子の付与を要求することを特徴とする請求項7記載の情報記録システム。
【請求項13】
前記第2の記録装置は、前記表示手段により前記画面に表示された、前記記録識別子が既に付与された記録イベントが指定されたのを受けて、前記開始指令を受けた前記記録イベントと指定された該記録イベントの該記録識別子とを前記記録識別子付与手段に通知することを特徴とする請求項12記載の情報記録システム。
【請求項14】
前記表示手段が表示する前記画面には、新たなイベントの集録マークが含まれ、
前記複数の記録装置それぞれは、前記集録マークが指定されたのを受けて、前記記録識別子付与手段に、該集録マークに係る新たなイベントに対する前記記録識別子の付与を要求することを特徴とする請求項12記載の情報記録システム。
【請求項15】
前記第2の記録装置は、前記記録識別子付与手段により、要求された前記記録識別子が付与されたとき、記録された前記終始時刻及び指定された前記会場の識別情報を前記管理手段に送信すると共に、該終始時刻を受信した該管理手段により作成された、該終始時刻と所定の関係を有する他の記録装置における記録イベント一覧を受信し、前記表示手段の前記画面に選択自在に表示することを特徴とする請求項12記載の情報記録システム。
【請求項16】
前記第2の記録装置は、前記表示手段の前記画面に、前記他の記録装置に記録される記録イベントの一覧を選択自在に表示した後、所定の記録イベントが指定されるまでの間に、新たな記録識別子が付与された、前記所定の関係を有する記録イベントの情報を、前記管理手段から受信したときは、受信した該記録イベントの情報を前記一覧が表示された前記画面に追加表示することを特徴とする請求項15記載の情報記録システム。
【請求項17】
前記前記第2の記録装置は、前記画面に追加表示された前記情報の中から何れかが選択されたときは、追加表示された該情報に関する確認画面を表示することを特徴とする請求項16記載の情報記録システム。
【請求項18】
前記前記第2の記録装置は、前記一覧に追加表示される前記情報と共に、該一覧を更新する操作子を前記画面に表示することを特徴とする請求項16記載の情報記録システム。
【請求項19】
前記管理手段は、前記予約に係る前記記録イベントと前記集録が開始された前記記録イベントに対する終始時刻を管理すると共に、前記記録識別子によりグルーピングされた前記集録の終始時刻が記録されたインデックスを作成することを特徴とする請求項1又は7記載の情報記録システム。
【請求項20】
前記管理手段は、ネットワークを介して所定の情報機器からアクセスを受けたとき、該所定の情報機器に前記各イベントの予約画面を表示するものであることを特徴とする請求項1又は7記載の情報記録システム。
【請求項21】
前記識別子付与手段は、前記開始指令を受けた前記記録イベントと指定された該記録イベントの該記録識別子とが通知されたとき、該開始指令を受けた該記録イベントに対して、該指定された該記録イベントと同じ記録識別子を付与するとともに、集録されるカメラまたはマイクを識別する該指定された該記録イベントとは異なるセッション識別子を付与することを特徴とする請求項2又は13記載の情報記録システム。
【請求項22】
前記記憶装置は、前記データを前記記録識別子毎にグルーピングして一元的に格納するものであって、
前記管理手段は、前記所定の情報機器から前記記憶装置に格納され前記データの配信要求を受けたとき、作成された前記インデックスを参照して該配信要求に係るデータを該格納手段から抽出することを特徴とする請求項19記載の情報記録システム。
【請求項23】
複数の会場それぞれで開催されるイベントを、該複数の会場それぞれに配置された複数の記録装置のカメラ又はマイクで集録し、集録された映像及び音声のデータを管理サーバによりグルーピングし、所定の記憶装置に一元的に格納し、格納され該データを所定の情報機器に配信する情報記録方法において、
前記管理サーバが、前記複数の会場それぞれで開催される各イベントに対する前記カメラ又はマイクによる集録の予約を受け付け、該予約を受けた記録イベントの前記集録の終始管理を行なう手順と、
記録開始指令を受けた何れかの記録装置が、前記管理サーバに対して、前記予約を受けた記録イベントの一覧の送信要求を行う手順と、
前記管理サーバが、前記送信要求を受けた前記何れかの記録装置が配置された会場で開催される、前記予約を受けた記録イベントを抽出し、抽出された該記録イベントの一覧を生成し、該記録装置に送信する手順と、
前記管理サーバから受信した前記一覧を含む所定の情報が送信された前記記録装置の画面に該情報を表示する手順と、
前記画面に表示された、前記記録開始指令を受けた前記記録イベントが指定されたのを受けて、前記記録装置が、指定を受けた該記録イベントを識別する識別子の付与を前記管理サーバに要求する手順と、
前記管理サーバが、前記記録装置から要求された前記記録イベントに対し、該記録イベントそれぞれを識別しグルーピングする記録識別子を付与する手順と、
前記管理サーバが前記記録識別子を付与したとき、前記記録装置が、前記記録開始指令を受けた前記記録イベントの集録を開始し、記録停止指令を受けたとき、該集録を終了する手順とを有することを特徴とする情報記録方法。
【請求項24】
前記画面に表示された、前記記録識別子が既に付与された記録イベントが指定されたのを受けて、前記記録装置が、前記開始指令を受けた前記記録イベントと指定された該記録イベントの該記録識別子とを前記管理サーバに通知する手順と、
前記管理サーバが、前記開始指令を受けた前記記録イベントに対して、前記指定された前記記録イベントと同じ記録識別子を付与するとともに、集録されるカメラまたはマイクを識別する該指定された該記録イベントとは異なるセッション識別子を付与する手順と、
前記管理サーバにより前記セッション識別子が付与されたとき、前記記録装置が、前記記録開始指令を受けた前記記録イベントの、前記集録を開始することを特徴とする請求項23記載の情報記録方法。
【請求項25】
前記複数の記録装置は、それぞれが設置された前記複数の会場の何れかを表す識別情報を出力するものであって、
前記管理サーバは、前記送信要求を受けた前記何れかの記録装置から出力される前記識別情報に基づいて、前記予約を受けた記録イベントを抽出することを特徴とする請求項23記載の情報記録方法。
【請求項26】
前記複数の記録装置のうち、第1の記録装置は前記管理サーバに常時接続されたものであり、第2の記録装置は該管理サーバに非接続のものであって、
前記第2の記録装置は、
前記記録開始指令を受けたとき、前記記録識別子の付与の如何に関わらず、該記録開始指令を受けた前記記録イベントの前記集録を開始し、前記記録停止指令を受けたとき、該集録を終了すると共に、該集録の終始時刻を記録する手順と、
前記管理サーバに接続されたとき、該管理サーバに前記一覧の生成要求を行い、前記管理サーバから受信した前記一覧を含む所定の情報を画面に表示する手順と、
前記画面に表示された、前記記録開始指令を受けた前記記録イベントが指定されたのを受けて、指定を受けた該記録イベントを識別する記録識別子の付与を前記管理サーバに要求する手順と、
前記管理サーバにより付与された前記記録識別子を受信したとき、該記録識別子と前記集録を終了した前記データと記録された前記終始時刻とを該管理サーバに送信する手順とを実行することを特徴とする請求項23記載の情報記録方法。
【請求項27】
前記第2の記録装置の前記画面に表示された、前記記録開始指令を受けた前記記録イベントが指定されるまでの間に、前記管理サーバが、同じ記録イベントを集録する別の記録装置から前記一覧の生成要求を受けたとき、該生成要求に係る記録イベントの情報を、該第2の記録装置に送信する手順と、
送信された前記第2の記録装置が、前記記録イベントの情報を前記一覧が表示された前記画面に追加表示する手順とを有することを特徴とする請求項26記載の情報記録方法。
【請求項28】
前記第2の記録装置が、前記画面に追加表示された前記情報の中から何れかが選択されたときに、該情報に関する確認画面を表示することを特徴とする請求項27記載の情報記録方法。
【請求項29】
前記第2の記録装置が、前記一覧に追加表示された前記情報と共に、該一覧を更新する操作子を前記画面に表示する手順を有することを特徴とする請求項27記載の情報記録方法。
【請求項30】
前記管理サーバは、ネットワークを介して所定の情報機器からアクセスを受けたとき、該所定の情報機器に所定の予約画面を表示し、前記複数の会場それぞれで開催される各イベントに対する前記カメラ又はマイクによる集録の予約を受け付けることを特徴とする請求項23記載の情報記録方法。
【請求項31】
前記第2の記録装置は、前記終始時刻を受信した前記管理サーバにより作成された、該終始時刻と所定の関係を有する他の記録装置における記録イベント一覧を受信し、前記画面に選択自在に表示する手順を有することを特徴とする請求項26記載の情報記録方法。
【請求項32】
前記第2の記録装置は、前記画面に、前記他の記録装置における記録イベントの一覧を選択自在に表示した後、所定の記録イベントが指定されるまでの間に、新たな記録識別子が付与された、前記所定の関係を有する記録イベントの情報を、前記管理サーバから受信したときは、受信した該記録イベントの情報を前記一覧が表示された前記画面に追加表示することを特徴とする請求項31記載の情報記録方法。
【請求項33】
前記第2の記録装置は、前記画面に追加表示された前記情報の中から何れかが選択されたときは、追加表示された該情報に関する確認画面を表示することを特徴とする請求項32記載の情報記録方法。
【請求項34】
前記第2の記録装置は、前記一覧に追加表示される前記情報と共に、該一覧を更新する操作子を前記画面に表示することを特徴とする請求項32記載の情報記録方法。
【請求項35】
コンピュータに接続されたカメラ又はマイクにより集録されたイベントの映像又は音声のデータを、該コンピュータに一旦格納すると共に、格納された該データを、接続された所定のサーバに送信する機能を実現させる記録用プログラムであって、
前記カメラ又はマイクによる集録を開始する指令を受けたとき、前記所定のサーバに、該カメラ又はマイクの識別情報を送り、集録が予約されたイベントの一覧を要求する機能と、
前記所定のサーバから受信した前記一覧を画面に表示させ、表示させた画面上で、前記予約されたイベントと前記指令を受けた記録イベントとの同一性の判別を受け、非同一である旨の判別を受けたとき、前記サーバに該記録イベントを識別する記録識別子の付与を要求する機能と、
前記所定のサーバから前記記録識別子を受信したとき、前記指令を実行する機能とを実現させることを特徴とする記録用プログラム。
【請求項36】
前記同一性の判別において、同一性を有する旨の判別を受け、対応する前記予約されたイベントに前記記録識別子が付与されているときは、付与されている該記録識別子を前記サーバに通知する機能と、
前記所定のサーバから、通知された前記記録識別子と、集録されるカメラまたはマイクを識別する該指定された該記録イベントとは異なるセッション識別子とを受信したとき、前記指令を実行する機能とを実現させることを特徴とする請求項35記載の記録用プログラム。
【請求項37】
複数の会場それぞれで開催されるイベントを、該複数の会場それぞれに配置された複数の記録装置のカメラ又はマイクで集録し、集録された映像及び音声のデータをグルーピングして所定の記憶装置に一元的に格納する管理サーバであって、
前記複数の会場それぞれで開催される各イベントに対する前記カメラ又はマイクによる集録の予約を受け付けると共に、該予約を受けた記録イベントに関する前記集録の終始管理を行なう管理手段と、
前記管理手段により前記終始管理が行われる前記記録イベントのうち、所定の会場で開催される記録イベントを抽出し、抽出された該記録イベントの一覧を生成する記録一覧生成手段と、
前記記録イベントそれぞれに、該記録イベントそれぞれを識別しグルーピングする記録識別子を付与する記録識別子付与手段を備えたことを特徴とする管理サーバ。
【請求項38】
前記管理手段は、前記予約に係る前記記録イベントと前記集録が開始された前記記録イベントに対する終始時刻を管理すると共に、前記記録識別子によりグルーピングされた前記集録の終始時刻が記録されたインデックスを作成することを特徴とする請求項37記載の管理サーバ。
【請求項39】
前記管理手段は、ネットワークを介して所定の情報機器からアクセスを受けたとき、該所定の情報機器に前記各イベントの予約画面を表示するものであることを特徴とする請求項37記載の管理サーバ。
【請求項40】
前記識別子付与手段は、既に記録識別子を付与した前記記録イベントと同じイベントに対する該記録識別子の付与要求を受けたときは、既に付与されたものと同じ記録識別子を付与するとともに、集録されるカメラまたはマイクを識別するセッション識別子を付与することを特徴とする請求項37記載の管理サーバ。
【請求項41】
複数の会場それぞれで開催されるイベントを、該複数の会場それぞれに配置された複数の記録装置のカメラ又はマイクで集録し、集録された映像及び音声のデータをグルーピングして所定の記憶装置に一元的に格納する管理サーバに用いるプログラムであって、
前記複数の会場それぞれで開催される各イベントに対する前記カメラ又はマイクによる集録の予約を受け付けると共に、該予約を受けた記録イベントに関する前記集録の終始管理を行なう管理手段と、
前記管理手段により前記終始管理が行われる前記記録イベントのうち、所定の会場で開催される記録イベントを抽出し、抽出された該記録イベントの一覧を生成する記録一覧生成手段と、
前記記録イベントそれぞれに、該記録イベントそれぞれを識別しグルーピングする記録識別子を付与する記録識別子付与手段とを備えたことを特徴とする管理サーバ用プログラム。
【請求項42】
前記管理手段は、前記予約に係る前記記録イベントと前記集録が開始された前記記録イベントに対する終始時刻を管理すると共に、前記記録識別子によりグルーピングされた前記集録の終始時刻が記録されたインデックスを作成することを特徴とする請求項41記載の管理サーバ用プログラム。
【請求項43】
前記管理手段は、ネットワークを介して所定の情報機器からアクセスを受けたとき、該所定の情報機器に前記各イベントの予約画面を表示するものであることを特徴とする請求項41記載の管理サーバ用プログラム。
【請求項44】
前記識別子付与手段は、既に記録識別子を付与した前記記録イベントと同じイベントに対する該記録識別子の付与要求を受けたときは、既に付与されたものと同じ記録識別子を付与するとともに、集録されるカメラまたはマイクを識別するセッション識別子を付与することを特徴とする請求項41記載の管理サーバ用プログラム。
【請求項45】
コンピュータに接続されたカメラ又はマイクにより集録されたイベントの映像又は音声のデータを、該コンピュータに一旦格納すると共に、格納された該データを、接続された所定のサーバに送信する機能を実現させる記録用プログラムが記憶された記憶媒体であって、
前記カメラ又はマイクによる集録を開始する指令を受けたとき、前記所定のサーバに、該カメラ又はマイクの識別情報を送り、集録が予約されたイベントの一覧を要求する機能と、
前記所定のサーバから受信した前記一覧を画面に表示させ、表示させた画面上で、前記予約されたイベントと前記指令を受けた記録イベントとの同一性の判別を受け、非同一である旨の判別を受けたとき、前記サーバに該記録イベントを識別する記録識別子の付与を要求する機能と、
前記所定のサーバから前記記録識別子を受信したとき、前記指令を実行する機能とを実現させる記録用プログラムが記憶されていることを特徴とする記憶媒体。
【請求項46】
前記同一性の判別において、同一性を有する旨の判別を受け、対応する前記予約されたイベントに前記記録識別子が付与されているときは、付与されている該記録識別子を前記サーバに通知する機能と、
前記所定のサーバから、通知された前記記録識別子と、集録されるカメラまたはマイクを識別する該指定された該記録イベントとは異なるセッション識別子とを受信したとき、前記指令を実行する機能とを実現させる記録用プログラムが記憶されていることを特徴とする請求項45記載の記憶媒体。
【請求項1】
複数の会場それぞれで開催されるイベントを、該複数の会場それぞれに配置された複数のカメラ又はマイクで集録し、集録された映像及び音声のデータを一元的に所定の記憶装置に格納し、格納され該データを所定の情報機器に配信する情報記録システムにおいて、
前記複数の会場それぞれで開催される各イベントに対する前記カメラ又はマイクによる集録の予約を受け付けると共に、該予約を受けた記録イベントに関する前記集録の終始管理を行なう管理手段、
前記管理手段により前記終始管理が行われる前記記録イベントのうち、所定の会場で開催される記録イベントを抽出し、抽出された該記録イベントの一覧を生成する記録一覧生成手段、及び
前記記録イベントそれぞれに、該記録イベントそれぞれを識別する記録識別子を付与する記録識別子付与手段を有し、集録された前記データを該記録識別子によりグルーピングして前記終始管理を行う管理サーバと、
記録開始指令を受けたとき、前記記録一覧生成手段に対して前記一覧の生成要求を行う記録一覧要求手段、
前記記録一覧生成手段から前記一覧を受信し、受信した該一覧を含む所定の情報を画面に表示する表示手段、及び
カメラとマイクを有し、前記複数の会場に設置されて、該複数の会場の何れかで開催されるイベントを集録する、前記管理サーバに接続される複数の記録装置とを備え、
前記複数の記録装置それぞれは、前記表示手段により前記画面に表示された、前記記録識別子が未付与の、前記記録開始指令を受けた前記記録イベントが指定されたのを受けて、前記記録識別子付与手段に、指定を受けた該記録イベントに対する前記記録識別子の付与を要求し、要求された該記録識別子が付与されたとき、該記録開始指令を受けた該記録イベントの集録を開始し、記録停止指令を受けたとき、該集録を終了することを特徴とする情報記録システム。
【請求項2】
前記複数の記録装置それぞれは、前記表示手段により前記画面に表示された、前記記録識別子が既に付与された記録イベントが指定されたのを受けて、前記開始指令を受けた前記記録イベントと指定された該記録イベントの該記録識別子とを前記記録識別子付与手段に通知し、通知された該記録識別子が該開始指令を受けた該記録イベントに付与されたのを確認したとき、該記録開始指令を受けた該記録イベントの、前記集録を開始することを特徴とする請求項1記載の情報記録システム。
【請求項3】
前記表示手段が表示する前記画面には、新たなイベントの集録マークが含まれ、
前記複数の記録装置それぞれは、前記集録マークが指定されたのを受けて、前記記録識別子付与手段に、該集録マークに係る新たなイベントに対する前記記録識別子の付与を要求し、要求された該記録識別子が付与されたとき、該記録開始指令を受けた該新たなイベントの集録を開始することを特徴とする請求項1記載の情報記録システム。
【請求項4】
前記管理サーバに接続された前記複数の記録装置それぞれは、それぞれが設置された前記複数の会場の何れかを表す識別情報を出力するものであって、
前記記録一覧生成手段は、前記管理手段により前記終始管理が行われる前記記録イベントのうち、前記記録開始指令を受けた前記記録装置から出力される前記識別情報に基づいて、前記所定の会場で開催される前記記録イベントを抽出することを特徴とする請求項1記載の情報記録システム。
【請求項5】
前記複数の記録装置は、前記記録識別子が付与された前記記録イベントに対する前記集録を開始するときに記録開始信号を出力し、該集録を終了するときに記録終了信号を出力する記録信号送信手段を備え、
前記管理手段は、前記記録信号送信手段から出力された前記信号に基づいて、前記記録イベントの一覧を作成することを特徴とする請求項1記載の情報記録システム。
【請求項6】
前記複数の記録装置は、前記記録開始信号と共に記録開始時刻情報を出力し、前記記録終了信号と共に記録終了時刻情報を出力するものであって、
前記管理手段は、前記記録信号送信手段から出力された前記信号及び前記時刻情報に基づいて、前記記録の終始管理を行なうことを特徴とする請求項5記載の情報記録システム。
【請求項7】
前記複数の記録装置のうち、第1の記録装置は前記管理サーバに常時接続されたものであり、第2の記録装置は該管理サーバに非接続のものであって、
前記第2の記録装置は、
前記記録開始指令を受けたとき、前記記録識別子の付与の如何に関わらず、該記録開始指令を受けた前記記録イベントの前記集録を開始し、前記記録停止指令を受けたとき、該集録を終了すると共に、該収録の終始時刻を記録することを特徴とする請求項1記載の情報記録システム。
【請求項8】
前記記録一覧生成手段は、前記記録一覧要求手段から前記生成要求を受信したとき、前記管理手段に管理された前記終始時刻が、該生成要求を受けた時刻から所定時間内の前記記録イベントを抽出し、前記一覧を生成することを特徴とする請求項1又は7記載の情報記録システム。
【請求項9】
前記記録一覧生成手段は、生成された前記一覧が前記表示手段の前記画面に表示された後、所定の記録イベントが指定されるまでの間に、新たな記録識別子が付与された、同じ記録イベントを集録する別の記録装置から前記生成要求を受けたときは、該生成要求に係る記録イベントの情報を、該表示手段に再送し、
再送された前記表示手段は、前記記録イベントの情報を前記一覧が表示された前記画面に追加表示することを特徴とする請求項8記載の情報記録システム。
【請求項10】
前記再送された前記表示手段は、前記画面に表示された前記情報の中から何れかが選択されたときは、前記生成要求に係る記録イベントの情報に関する確認画面を表示することを特徴とする請求項9記載の情報記録システム。
【請求項11】
前記表示手段は、前記一覧を含む所定の情報と共に、該一覧を更新する操作子を前記画面に表示することを特徴とする請求項9記載の情報記録システム。
【請求項12】
前記第2の記録装置は、前記管理サーバに接続されたとき、該第2の記録装置の前記一覧要求手段により前記一覧の生成要求を行い、前記表示手段により前記画面に表示された、前記記録識別子が未付与の、前記記録開始指令を受けた前記記録イベントが指定され、該記録イベントを集録した会場の識別情報が指定されたのを受けて、前記記録識別子付与手段に、指定を受けた該記録イベントに対する前記記録識別子の付与を要求することを特徴とする請求項7記載の情報記録システム。
【請求項13】
前記第2の記録装置は、前記表示手段により前記画面に表示された、前記記録識別子が既に付与された記録イベントが指定されたのを受けて、前記開始指令を受けた前記記録イベントと指定された該記録イベントの該記録識別子とを前記記録識別子付与手段に通知することを特徴とする請求項12記載の情報記録システム。
【請求項14】
前記表示手段が表示する前記画面には、新たなイベントの集録マークが含まれ、
前記複数の記録装置それぞれは、前記集録マークが指定されたのを受けて、前記記録識別子付与手段に、該集録マークに係る新たなイベントに対する前記記録識別子の付与を要求することを特徴とする請求項12記載の情報記録システム。
【請求項15】
前記第2の記録装置は、前記記録識別子付与手段により、要求された前記記録識別子が付与されたとき、記録された前記終始時刻及び指定された前記会場の識別情報を前記管理手段に送信すると共に、該終始時刻を受信した該管理手段により作成された、該終始時刻と所定の関係を有する他の記録装置における記録イベント一覧を受信し、前記表示手段の前記画面に選択自在に表示することを特徴とする請求項12記載の情報記録システム。
【請求項16】
前記第2の記録装置は、前記表示手段の前記画面に、前記他の記録装置に記録される記録イベントの一覧を選択自在に表示した後、所定の記録イベントが指定されるまでの間に、新たな記録識別子が付与された、前記所定の関係を有する記録イベントの情報を、前記管理手段から受信したときは、受信した該記録イベントの情報を前記一覧が表示された前記画面に追加表示することを特徴とする請求項15記載の情報記録システム。
【請求項17】
前記前記第2の記録装置は、前記画面に追加表示された前記情報の中から何れかが選択されたときは、追加表示された該情報に関する確認画面を表示することを特徴とする請求項16記載の情報記録システム。
【請求項18】
前記前記第2の記録装置は、前記一覧に追加表示される前記情報と共に、該一覧を更新する操作子を前記画面に表示することを特徴とする請求項16記載の情報記録システム。
【請求項19】
前記管理手段は、前記予約に係る前記記録イベントと前記集録が開始された前記記録イベントに対する終始時刻を管理すると共に、前記記録識別子によりグルーピングされた前記集録の終始時刻が記録されたインデックスを作成することを特徴とする請求項1又は7記載の情報記録システム。
【請求項20】
前記管理手段は、ネットワークを介して所定の情報機器からアクセスを受けたとき、該所定の情報機器に前記各イベントの予約画面を表示するものであることを特徴とする請求項1又は7記載の情報記録システム。
【請求項21】
前記識別子付与手段は、前記開始指令を受けた前記記録イベントと指定された該記録イベントの該記録識別子とが通知されたとき、該開始指令を受けた該記録イベントに対して、該指定された該記録イベントと同じ記録識別子を付与するとともに、集録されるカメラまたはマイクを識別する該指定された該記録イベントとは異なるセッション識別子を付与することを特徴とする請求項2又は13記載の情報記録システム。
【請求項22】
前記記憶装置は、前記データを前記記録識別子毎にグルーピングして一元的に格納するものであって、
前記管理手段は、前記所定の情報機器から前記記憶装置に格納され前記データの配信要求を受けたとき、作成された前記インデックスを参照して該配信要求に係るデータを該格納手段から抽出することを特徴とする請求項19記載の情報記録システム。
【請求項23】
複数の会場それぞれで開催されるイベントを、該複数の会場それぞれに配置された複数の記録装置のカメラ又はマイクで集録し、集録された映像及び音声のデータを管理サーバによりグルーピングし、所定の記憶装置に一元的に格納し、格納され該データを所定の情報機器に配信する情報記録方法において、
前記管理サーバが、前記複数の会場それぞれで開催される各イベントに対する前記カメラ又はマイクによる集録の予約を受け付け、該予約を受けた記録イベントの前記集録の終始管理を行なう手順と、
記録開始指令を受けた何れかの記録装置が、前記管理サーバに対して、前記予約を受けた記録イベントの一覧の送信要求を行う手順と、
前記管理サーバが、前記送信要求を受けた前記何れかの記録装置が配置された会場で開催される、前記予約を受けた記録イベントを抽出し、抽出された該記録イベントの一覧を生成し、該記録装置に送信する手順と、
前記管理サーバから受信した前記一覧を含む所定の情報が送信された前記記録装置の画面に該情報を表示する手順と、
前記画面に表示された、前記記録開始指令を受けた前記記録イベントが指定されたのを受けて、前記記録装置が、指定を受けた該記録イベントを識別する識別子の付与を前記管理サーバに要求する手順と、
前記管理サーバが、前記記録装置から要求された前記記録イベントに対し、該記録イベントそれぞれを識別しグルーピングする記録識別子を付与する手順と、
前記管理サーバが前記記録識別子を付与したとき、前記記録装置が、前記記録開始指令を受けた前記記録イベントの集録を開始し、記録停止指令を受けたとき、該集録を終了する手順とを有することを特徴とする情報記録方法。
【請求項24】
前記画面に表示された、前記記録識別子が既に付与された記録イベントが指定されたのを受けて、前記記録装置が、前記開始指令を受けた前記記録イベントと指定された該記録イベントの該記録識別子とを前記管理サーバに通知する手順と、
前記管理サーバが、前記開始指令を受けた前記記録イベントに対して、前記指定された前記記録イベントと同じ記録識別子を付与するとともに、集録されるカメラまたはマイクを識別する該指定された該記録イベントとは異なるセッション識別子を付与する手順と、
前記管理サーバにより前記セッション識別子が付与されたとき、前記記録装置が、前記記録開始指令を受けた前記記録イベントの、前記集録を開始することを特徴とする請求項23記載の情報記録方法。
【請求項25】
前記複数の記録装置は、それぞれが設置された前記複数の会場の何れかを表す識別情報を出力するものであって、
前記管理サーバは、前記送信要求を受けた前記何れかの記録装置から出力される前記識別情報に基づいて、前記予約を受けた記録イベントを抽出することを特徴とする請求項23記載の情報記録方法。
【請求項26】
前記複数の記録装置のうち、第1の記録装置は前記管理サーバに常時接続されたものであり、第2の記録装置は該管理サーバに非接続のものであって、
前記第2の記録装置は、
前記記録開始指令を受けたとき、前記記録識別子の付与の如何に関わらず、該記録開始指令を受けた前記記録イベントの前記集録を開始し、前記記録停止指令を受けたとき、該集録を終了すると共に、該集録の終始時刻を記録する手順と、
前記管理サーバに接続されたとき、該管理サーバに前記一覧の生成要求を行い、前記管理サーバから受信した前記一覧を含む所定の情報を画面に表示する手順と、
前記画面に表示された、前記記録開始指令を受けた前記記録イベントが指定されたのを受けて、指定を受けた該記録イベントを識別する記録識別子の付与を前記管理サーバに要求する手順と、
前記管理サーバにより付与された前記記録識別子を受信したとき、該記録識別子と前記集録を終了した前記データと記録された前記終始時刻とを該管理サーバに送信する手順とを実行することを特徴とする請求項23記載の情報記録方法。
【請求項27】
前記第2の記録装置の前記画面に表示された、前記記録開始指令を受けた前記記録イベントが指定されるまでの間に、前記管理サーバが、同じ記録イベントを集録する別の記録装置から前記一覧の生成要求を受けたとき、該生成要求に係る記録イベントの情報を、該第2の記録装置に送信する手順と、
送信された前記第2の記録装置が、前記記録イベントの情報を前記一覧が表示された前記画面に追加表示する手順とを有することを特徴とする請求項26記載の情報記録方法。
【請求項28】
前記第2の記録装置が、前記画面に追加表示された前記情報の中から何れかが選択されたときに、該情報に関する確認画面を表示することを特徴とする請求項27記載の情報記録方法。
【請求項29】
前記第2の記録装置が、前記一覧に追加表示された前記情報と共に、該一覧を更新する操作子を前記画面に表示する手順を有することを特徴とする請求項27記載の情報記録方法。
【請求項30】
前記管理サーバは、ネットワークを介して所定の情報機器からアクセスを受けたとき、該所定の情報機器に所定の予約画面を表示し、前記複数の会場それぞれで開催される各イベントに対する前記カメラ又はマイクによる集録の予約を受け付けることを特徴とする請求項23記載の情報記録方法。
【請求項31】
前記第2の記録装置は、前記終始時刻を受信した前記管理サーバにより作成された、該終始時刻と所定の関係を有する他の記録装置における記録イベント一覧を受信し、前記画面に選択自在に表示する手順を有することを特徴とする請求項26記載の情報記録方法。
【請求項32】
前記第2の記録装置は、前記画面に、前記他の記録装置における記録イベントの一覧を選択自在に表示した後、所定の記録イベントが指定されるまでの間に、新たな記録識別子が付与された、前記所定の関係を有する記録イベントの情報を、前記管理サーバから受信したときは、受信した該記録イベントの情報を前記一覧が表示された前記画面に追加表示することを特徴とする請求項31記載の情報記録方法。
【請求項33】
前記第2の記録装置は、前記画面に追加表示された前記情報の中から何れかが選択されたときは、追加表示された該情報に関する確認画面を表示することを特徴とする請求項32記載の情報記録方法。
【請求項34】
前記第2の記録装置は、前記一覧に追加表示される前記情報と共に、該一覧を更新する操作子を前記画面に表示することを特徴とする請求項32記載の情報記録方法。
【請求項35】
コンピュータに接続されたカメラ又はマイクにより集録されたイベントの映像又は音声のデータを、該コンピュータに一旦格納すると共に、格納された該データを、接続された所定のサーバに送信する機能を実現させる記録用プログラムであって、
前記カメラ又はマイクによる集録を開始する指令を受けたとき、前記所定のサーバに、該カメラ又はマイクの識別情報を送り、集録が予約されたイベントの一覧を要求する機能と、
前記所定のサーバから受信した前記一覧を画面に表示させ、表示させた画面上で、前記予約されたイベントと前記指令を受けた記録イベントとの同一性の判別を受け、非同一である旨の判別を受けたとき、前記サーバに該記録イベントを識別する記録識別子の付与を要求する機能と、
前記所定のサーバから前記記録識別子を受信したとき、前記指令を実行する機能とを実現させることを特徴とする記録用プログラム。
【請求項36】
前記同一性の判別において、同一性を有する旨の判別を受け、対応する前記予約されたイベントに前記記録識別子が付与されているときは、付与されている該記録識別子を前記サーバに通知する機能と、
前記所定のサーバから、通知された前記記録識別子と、集録されるカメラまたはマイクを識別する該指定された該記録イベントとは異なるセッション識別子とを受信したとき、前記指令を実行する機能とを実現させることを特徴とする請求項35記載の記録用プログラム。
【請求項37】
複数の会場それぞれで開催されるイベントを、該複数の会場それぞれに配置された複数の記録装置のカメラ又はマイクで集録し、集録された映像及び音声のデータをグルーピングして所定の記憶装置に一元的に格納する管理サーバであって、
前記複数の会場それぞれで開催される各イベントに対する前記カメラ又はマイクによる集録の予約を受け付けると共に、該予約を受けた記録イベントに関する前記集録の終始管理を行なう管理手段と、
前記管理手段により前記終始管理が行われる前記記録イベントのうち、所定の会場で開催される記録イベントを抽出し、抽出された該記録イベントの一覧を生成する記録一覧生成手段と、
前記記録イベントそれぞれに、該記録イベントそれぞれを識別しグルーピングする記録識別子を付与する記録識別子付与手段を備えたことを特徴とする管理サーバ。
【請求項38】
前記管理手段は、前記予約に係る前記記録イベントと前記集録が開始された前記記録イベントに対する終始時刻を管理すると共に、前記記録識別子によりグルーピングされた前記集録の終始時刻が記録されたインデックスを作成することを特徴とする請求項37記載の管理サーバ。
【請求項39】
前記管理手段は、ネットワークを介して所定の情報機器からアクセスを受けたとき、該所定の情報機器に前記各イベントの予約画面を表示するものであることを特徴とする請求項37記載の管理サーバ。
【請求項40】
前記識別子付与手段は、既に記録識別子を付与した前記記録イベントと同じイベントに対する該記録識別子の付与要求を受けたときは、既に付与されたものと同じ記録識別子を付与するとともに、集録されるカメラまたはマイクを識別するセッション識別子を付与することを特徴とする請求項37記載の管理サーバ。
【請求項41】
複数の会場それぞれで開催されるイベントを、該複数の会場それぞれに配置された複数の記録装置のカメラ又はマイクで集録し、集録された映像及び音声のデータをグルーピングして所定の記憶装置に一元的に格納する管理サーバに用いるプログラムであって、
前記複数の会場それぞれで開催される各イベントに対する前記カメラ又はマイクによる集録の予約を受け付けると共に、該予約を受けた記録イベントに関する前記集録の終始管理を行なう管理手段と、
前記管理手段により前記終始管理が行われる前記記録イベントのうち、所定の会場で開催される記録イベントを抽出し、抽出された該記録イベントの一覧を生成する記録一覧生成手段と、
前記記録イベントそれぞれに、該記録イベントそれぞれを識別しグルーピングする記録識別子を付与する記録識別子付与手段とを備えたことを特徴とする管理サーバ用プログラム。
【請求項42】
前記管理手段は、前記予約に係る前記記録イベントと前記集録が開始された前記記録イベントに対する終始時刻を管理すると共に、前記記録識別子によりグルーピングされた前記集録の終始時刻が記録されたインデックスを作成することを特徴とする請求項41記載の管理サーバ用プログラム。
【請求項43】
前記管理手段は、ネットワークを介して所定の情報機器からアクセスを受けたとき、該所定の情報機器に前記各イベントの予約画面を表示するものであることを特徴とする請求項41記載の管理サーバ用プログラム。
【請求項44】
前記識別子付与手段は、既に記録識別子を付与した前記記録イベントと同じイベントに対する該記録識別子の付与要求を受けたときは、既に付与されたものと同じ記録識別子を付与するとともに、集録されるカメラまたはマイクを識別するセッション識別子を付与することを特徴とする請求項41記載の管理サーバ用プログラム。
【請求項45】
コンピュータに接続されたカメラ又はマイクにより集録されたイベントの映像又は音声のデータを、該コンピュータに一旦格納すると共に、格納された該データを、接続された所定のサーバに送信する機能を実現させる記録用プログラムが記憶された記憶媒体であって、
前記カメラ又はマイクによる集録を開始する指令を受けたとき、前記所定のサーバに、該カメラ又はマイクの識別情報を送り、集録が予約されたイベントの一覧を要求する機能と、
前記所定のサーバから受信した前記一覧を画面に表示させ、表示させた画面上で、前記予約されたイベントと前記指令を受けた記録イベントとの同一性の判別を受け、非同一である旨の判別を受けたとき、前記サーバに該記録イベントを識別する記録識別子の付与を要求する機能と、
前記所定のサーバから前記記録識別子を受信したとき、前記指令を実行する機能とを実現させる記録用プログラムが記憶されていることを特徴とする記憶媒体。
【請求項46】
前記同一性の判別において、同一性を有する旨の判別を受け、対応する前記予約されたイベントに前記記録識別子が付与されているときは、付与されている該記録識別子を前記サーバに通知する機能と、
前記所定のサーバから、通知された前記記録識別子と、集録されるカメラまたはマイクを識別する該指定された該記録イベントとは異なるセッション識別子とを受信したとき、前記指令を実行する機能とを実現させる記録用プログラムが記憶されていることを特徴とする請求項45記載の記憶媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【公開番号】特開2006−33359(P2006−33359A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−208689(P2004−208689)
【出願日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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