説明

情報通信サーバ管理システム

【課題】
ユーザの操作を伴うようなマルチメディア情報として動画をリアルタイム通信するような場合、同時通信可能数に制限がある場合に、多数の通信を行うことができない。
【解決手段】
少なくとも1つの接続管理サーバと少なくとも1つの動画処理サーバと少なくとも1つの計算処理サーバと少なくとも1つの画面表示サーバを備えた情報通信サーバ管理システムにおいて、指定した数未満の接続要求が前記接続管理サーバに対してあったときに、その時点で使用可能な前記動画処理サーバと前記計算処理サーバを各々1つずつ選択して接続要求に対して応答し、指定した数より多いの接続要求が接続管理サーバに対してあったときに、その時点で使用可能な前記画面表示サーバを1つ選択して接続要求に対して応答することを特徴とした情報通信サーバ管理システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は動的コンテンツ配信方法および配信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本技術分野の背景技術として、特開2006−50479号公報(特許文献1)がある。この公報には、「このコンテンツ配信システムは、配信すべきコンテンツとその配信条件をコンテンツデータベースへ記憶しておき、前記コンテンツの配信条件に基づいて、ネットワークに接続した配信先の端末ごとに、配信するスケジュールを作成し、当該スケジュールに基づいて、端末に配信する映像を生成して配信し、配信された映像を端末で再生するようにした。」と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−50479号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1には、マルチメディアコンテンツを自動で配信するスケジュール方法についての記載がある。しかし特許文献1ではマルチメディア情報を配信するサーバのリソースに制限がある場合に対処することができない。例えば、ユーザの操作を伴うようなマルチメディア情報として動画をリアルタイム通信するような場合、同時通信可能数に制限がある場合に、多数の通信を行うことができない。
【0005】
そこで本発明は、マルチメディア情報をリアルタイムで通信するシステムにおいて、動的にリソースの管理を行うサーバ管理システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、「少なくとも1つの接続管理サーバと少なくとも1つの動画処理サーバと少なくとも1つの計算処理サーバと少なくとも1つの画面表示サーバを備えた情報通信サーバ管理システムにおいて、前記計算処理サーバが生成した画面情報を前記動画処理サーバが圧縮した動画に変換してクライアントに送信する機能を備え、画面表示サーバは、動画ではない静的な画面を生成して、クライアントに送信する機能を備え、指定した数未満の接続要求が前記接続管理サーバに対してあったときに、その時点で使用可能な前記動画処理サーバと前記計算処理サーバを各々1つずつ選択して接続要求に対して応答し、指定した数より多いの接続要求が前記接続管理サーバに対してあったときに、その時点で使用可能な前記画面表示サーバを1つ選択して接続要求に対して応答すること」を特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、マルチメディア情報をリアルタイムで通信するシステムにおいて、動的にリソースの管理を行うサーバ管理システムを提供することができる。
【0008】
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】券売機情報通信システムの構成図の例である。
【図2】CPUブレードの例である。
【図3】動画処理ブレードの例である。
【図4】接続管理ブレードの例である。
【図5】接続管理テーブルの例である。
【図6】操作端末接続処理を説明するフローチャートの例である。
【図7】操作端末接続処理を説明するフローチャートの例である。
【図8】接続管理ブレードの例である。
【図9】接続管理テーブルの例である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施例を図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0011】
本実施例では、多数のクライアントに対応可能する券売機情報通信システムの例を説明する。
図1は、本実施例の情報通信システムの構成図の例である。
情報通信サーバ1はCPUブレード10、動画処理ブレード20、発券画面表示ブレード30、接続管理ブレード40、スイッチ50、スイッチ60、ファイバーチャネル70、を有する。
【0012】
操作端末2は券を購入しようとするユーザが操作する端末である。操作端末2は、購入する券の選択、券の購入、操作に困ったときにオペレータを呼び出して案内を受ける機能をユーザに提供する。操作端末2単体では表示と入力の機能のみ有しており、券売に関する機能は情報通信サーバ1と通信することで実現している。操作端末2は多数存在し、複数のユーザの操作が同時に行われることが想定される。
【0013】
オペレータ端末3は、券を購入しようとするユーザの必要に応じて、券の購入方法や、券の内容の説明を行うオペレータが操作する端末である。ユーザに対してオペレータの動画を見せつつ説明するために、オペレータ端末3にはカメラとマイクが搭載されており、音声を含む動画を情報通信サーバ1を経由して、操作端末2へ届けることが可能である。オペレータ端末3は、オペレータの人数分同時に稼働する。オペレータ端末3の数は、オペレータの数に限りがあるので、操作端末2と比較すると大幅に少ない。
【0014】
発券処理アプリケーションサーバ4は、実際に発券手続きを行うサーバであり、全ユーザの発券処理を管理している。
【0015】
共有記憶装置5は、情報通信サーバ1の各ブレードのOSや実行ファイルおよび、必要とする画面表示に関わる情報や、券に関する情報を記憶してある場所である。
【0016】
管理用IPネットワーク6は情報通信サーバ1とオペレータ端末3と発券処理アプリケーションサーバ4とを接続するIPネットワークである。
【0017】
フロントエンドIPネットワーク7は情報通信サーバ1と操作端末2とを接続するIPネットワークである。
【0018】
本実施例では情報通信サーバ1は、ブレードサーバとして構成してある。CPUブレード10、動画処理ブレード20、発券画面表示ブレード30、接続管理ブレード40、は複数搭載可能であり、ユーザ数の規模に応じて増設する。
【0019】
各CPUブレード10は、搭載するCPUによりユーザのアプリケーションに応じて様々な情報処理を行う計算処理サーバである。主にオペレータの動画と操作端末2を操作しているユーザへのナビゲーション画面の生成を行う。生成した画面はファイバーチャネル70を経由して、CPUブレード10に対応する動画処理ブレード20に送られる。
【0020】
動画処理ブレード20は、動画音声のデコードおよびエンコードを行うサーバである。CPUブレード10から送られてきた動画とオペレータ端末3から送られてきた音声をエンコードして、一つの動画ストリームへ変換して、フロントエンドIPネットワーク7を経由して対応する操作端末3へ送る。またオペレータ端末3から送られてきた動画をデコードしてCPUブレード10へ送る。
【0021】
発券画面処理ブレード30は、通常の発券処理の画面を生成するサーバである。ユーザが操作端末2を用いて券を購入するときにはまず、発券画面処理ブレード30が生成した券の種類、金額を示した画面を見て、券を購入する。券の購入画面は、共有記憶装置5から券の種類や価格情報をファイバーチャネル70を経由して取得して情報に基づき生成し、操作端末2へ送信する。
【0022】
接続管理ブレード40は、ブレードサーバ内の各機器の状態監視や、設定、制御を行う機能を有するサーバである。接続管理ブレード40は情報通信サーバ1の1台につき最低1枚は必要である。接続管理ブレード40についても複数搭載可能であり、複数枚搭載した場合は、一つが故障した場合、他で補完する冗長構成を取ることができる。
【0023】
図2は、CPUブレード10の例である。
CPUブレード10は、制御部100、内部バス101、メモリ102、管理用IPネットワーク6へ接続するネットワーク接続部103、管理用IPネットワーク6へ接続するネットワークインタフェース104、フロントエンドIPネットワーク7へ接続するネットワーク接続部105、フロントエンドIPネットワーク7へ接続するネットワークインタフェース106、ファイバーチャネル接続部107、ファイバーチャネル接続インタフェース108を有している。
【0024】
制御部100、メモリ102、ネットワーク接続部103、ネットワーク接続部105、ファイバーチャネル接続部107、は内部バス101を介して接続されており、相互に情報を通信することが可能である。
【0025】
ネットワーク接続部103は、ネットワークインタフェース104を介して管理用IPネットワーク6に接続されている。
【0026】
ネットワーク接続部105は、ネットワークインタフェース106を介してフロントエンド用IPネットワーク7に接続されている。
【0027】
ファイバーチャネル接続部107は、ファイバーチャネル接続インタフェース108を介して、ファイバーチャネル70に接続されている。
【0028】
CPUブレード10は、制御部100が各外部接続部103〜108から取得した情報を元に処理を行い、結果をまた外部へ出力することが可能である。本実施例では、管理用IPネットワーク6を経由して発券処理アプリケーションサーバ4から取得した発券処理に関する情報と、動画処理ブレード20でデコードしたオペレータ端末3の動画を一つの画面にメモリ102上で構成し、再度動画処理ブレード20へファイバーチャネル70を経由して動画を送信する処理を行う。
【0029】
図3は、動画処理ブレード20の例である。
動画処理ブレード20は、制御部200、内部バス201、メモリ202、フロントエンドIPネットワーク7へ接続するネットワーク接続部203、フロントエンドIPネットワーク7へ接続するネットワークインタフェース204、ファイバーチャネル接続部205、ファイバーチャネルインタフェース206、暗号化処理部207、ストリーム処理部208、映像デコーダ209、映像処理部210、音声デコーダ211、音声処理部212、映像処理部213、映像エンコーダ214、音声処理部215、音声エンコーダ216、管理用IPネットワーク6へ接続するネットワーク接続部217、管理用IPネットワーク6へ接続するネットワークインタフェース218を有している。
【0030】
制御部200、メモリ202、ネットワーク接続部203、ファイバーチャネル接続部205、暗号化処理部207、ストリーム処理部208、映像デコーダ209、映像処理部210、音声デコーダ211、音声処理部212、映像処理部213、映像エンコーダ214、音声処理部215、音声エンコーダ216は内部バスを介して接続されており、相互に情報を通信することが可能である。
【0031】
ネットワーク接続部203は、ネットワークインタフェース204を介してフロントエンド用IPネットワーク7に接続されている。
【0032】
ファイバーチャネル接続部205は、ファイバーチャネル接続インタフェース206を介して、ファイバーチャネル70に接続されている。
【0033】
ネットワーク接続部217は、ネットワークインタフェース218を介して管理用IPネットワーク6に接続されている。
【0034】
動画処理ブレード20の機能の一つとして、制御部200が各接続部205,217、デコーダ209,211、および処理部207,208,210,212を制御し、オペレータ端末3から管理用IPネットワーク6を経由して受信した動画をデコードして、CPUブレード10へ送る機能がある。デコード処理の際は、受信した動画をメモリ202にバッファリングしつつ、ストリーム処理部208で、映像と音声に分離する。映像については、映像デコーダ209でデコードされ、次に映像処理部210で画像のサイズや画質の調整を行い、ファイバーチャネル70を経由して、CPUブレード10へ送る。音声についても音声デコーダ211でデコードして、音質処理などを行いファイバーチャネル70を経由して、CPUブレード10へ送る。
【0035】
動画処理ブレード20の機能の一つとして、制御部200が各接続部203,205、エンコーダ214,216、および処理部207,208,213,215を制御し、オペレータ端末3からファイバーチャネル70を経由して受信した動画をエンコードして、フロントエンドIPネットワーク7へ送る機能がある。エンコード処理の際は、ファイバーチャネル接続部205を経由して受信した映像、音声をメモリ202にバッファリングしつつ、映像については、映像処理部213で画質調整などを行った映像を、映像エンコーダ214でエンコードし、ストリーム処理部208へ送る。音声についても、音声処理部215で音質調整などを行った音声を、音声エンコーダ216でエンコードし、ストリーム処理部208へ送る。ストリーム処理部208ではエンコードされた映像と音声を、所定のフォーマットの動画ストリームにパッケージし、ネットワーク接続部203を経由して、フロントエンドIPネットワーク7の所定の操作端末へ送信する。
【0036】
図4は、接続管理ブレード40の例である。
接続管理ブレード40は、制御部400、メモリ402、管理用IPネットワーク6へ接続するネットワーク接続部403、管理用IPネットワーク6へ接続するネットワークインタフェース404、フロントエンドIPネットワーク7へ接続するネットワーク接続部405、フロントエンドIPネットワーク7へ接続するネットワークインタフェース406、管理情報蓄積部407を有している。
【0037】
制御部400、メモリ402、ネットワーク接続部403、ネットワークインタフェース404、ネットワーク接続部405、ネットワークインタフェース406、管理情報蓄積部407、は内部バス401を介して接続されており、相互に情報を通信することが可能である。
【0038】
各ブレードの状態情報を更新するために、制御部400は、管理用IPネットワーク7を介して、各ブレードに対して問い合わせを行い、各ブレードの負荷状況等、接続可能か否かを示す情報である状態情報を取得し、管理情報蓄積部407に記憶させている。
【0039】
管理情報蓄積部407には、各ブレードの状態情報の他に、図5に示す管理情報テーブル500を蓄積している。
【0040】
接続管理ブレード40は、フロントエンドからの接続要求を適切なサーバへ割り振る機能を有している。通常、操作端末2からの接続要求が接続管理ブレード40に対してあった場合、制御部400は管理情報蓄積部407に蓄積してある使用可能な発券画面表示ブレード30から負荷が均等になるように、接続を導く。
【0041】
図5は、管理情報蓄積部407に記憶されている管理情報テーブル500である。
管理情報テーブル500は、項目として、接続ID501、操作端末ID502、接続モード503、オペレータ端末ID504、CPUブレードID505、動画処理ブレードID506、発券画面ブレードID507、を有している。
【0042】
管理情報テーブル500は、操作端末2とオペレータ端末3と情報通信サーバ1内の各ブレードの接続対応関係を記憶している。
【0043】
接続ID501は、操作端末3と情報通信サーバ1の接続1セッションあたりに1つのIDが割り振られるものであり、1ユーザの1回の接続を区別するためのものである。
【0044】
操作端末ID502は、接続中の操作端末3固有のIDを示している。
【0045】
接続モード503は、操作端末3がどのような種類の接続を行っているか区別するものである。種類には通常とオペレータ付きナビとオペレータ無しナビの3種類がある。
【0046】
通常とは、ユーザがナビゲーションを用いずに、券を購入する場合を示す。
【0047】
オペレータ付きナビとは、ユーザがオペレータのナビゲーションの助けを借りて、券を購入する場合を示す。
【0048】
オペレータ無しナビとは、オペレータが対応できないために、あらかじめ準備していたヘルプを表示させてナビゲーションする場合を示す。
【0049】
オペレータ端末ID504とは、接続ID501に対応する、オペレータ端末3の固有のIDを示している。
【0050】
CPUブレードID505とは、接続ID501に対応する、CPUブレード10の固有のIDを示している。
【0051】
動画処理ブレードID506とは、接続ID501に対応する、動画処理ブレード20の固有のIDを示している。
【0052】
発券画面ブレードID507とは、接続ID501に対応する、発券画面表示ブレード30の固有のIDを示している。
【0053】
ユーザは操作端末2を使用して券を購入する際に、迷ったり理解できない内容があった場合に、操作端末2を操作することで、オペレータを呼び出すことができる。オペレータを呼び出すと、オペレータの映像と操作画面が操作端末2上に表示され、ユーザはオペレータと会話しつつ、券の購入を進めることができる。ただしオペレータの数には制限があるため、一定上のオペレータ呼び出しがあるとオペレータで対応できなくなり、空きを待つことになってしまうが、本実施例ではその場合でもあらかじめ用意したヘルプコンテンツを表示して、できるかぎりユーザをナビゲートすることを可能にする。
【0054】
図6に示す、接続シーケンスS100を用いて、オペレータの数に余裕がある場合のオペレータ呼び出し接続手順について説明する。
【0055】
まずユーザが操作端末2を操作して、オペレータを呼び出す操作を行う(S101)。
【0056】
その操作をトリガとして、接続管理ブレード40に対して、呼び出し通知を発行する(S102)。
【0057】
接続管理ブレード40では、制御部400が、管理情報テーブル500を用いてオペレータを呼び出すべきかどうかリソース判定処理をする(S103)。リソース判定処理については、詳細を後述する。
【0058】
判定の結果、オペレータを呼び出すことになった場合は、接続管理ブレード40は動画処理ブレード20に対して準備命令を発行し、動画処理の準備をする(S104)。
【0059】
引き続いて、接続管理ブレード40はCPUブレード10に対して、オペレータ端末3との接続命令を発行する(S105)。
【0060】
命令を受けたCPUブレード10は、オペレータ端末3との接続処理を開始する(S106)。
【0061】
接続処理を開始する中で、CPUブレード10はオペレータ端末3に対して、接続開始命令を送る(S107)。
【0062】
オペレータ端末3は、接続開始命令を受けると、カメラとマイクで撮影した動画を動画処理ブレード20へ、管理用IPネットワーク6を経由して送信する(S108)。
【0063】
動画処理ブレード20は、デコード機能を利用して、動画をデコードする(S109)。デコードした動画をCPUブレード10へ、ファイバーチャネル70を経由して送信する(S110)。
【0064】
CPUブレード10は、動画処理ブレード20から受け取った動画と、別途発券処理アプリケーションサーバ4から受信した発券処理に関する情報に基づき生成した券の購入処理画面を合成して(S111)、動画処理ブレード20へファイバーチャネル70を経由して送る。
【0065】
動画処理ブレード20は、受け取った動画をエンコードし(S113)、エンコード済みの動画を、フロントエンドIPネットワーク7を経由して、操作端末2へ送る。
【0066】
以降は継続してストリームとして動画を操作端末2へ送ることにより、ナビゲーション機能が使用できるようになる(S115)。
【0067】
ナビゲーション処理中は、リアルタイムで操作端末2からCPUブレード10へ、操作情報と音声を送る(S116)。
【0068】
CPUブレード10は、受け取った操作情報と音声を対応するオペレータ端末3へ管理用IPネットワーク6経由で送信する(S117)。また平行して、CPUブレード10はリアルタイムで操作情報に対応した画面を生成して、オペレータの動画と合成していく(S118)。CPUブレード10は、合成した映像と音声の情報を動画処理ブレード20にファイバチャネル70経由で送信し、動画処理ブレード20は、受信した映像と音声をエンコードし、操作端末2に送信する。
【0069】
ナビゲーションを終了する際は、ユーザが操作端末2を終了操作を行うと、CPUブレード10に伝達され(S119)、管理用IPネットワーク7を経由して、接続管理ブレード40、動画処理ブレード20、オペレータ端末3へ通知される。
【0070】
接続管理ブレード40では、接続管理テーブル500中の、停止した接続ID501に対応するレコードを削除する。
【0071】
以上の処理をもってナビゲーションが終了する(S120)。
【0072】
S103のリソース判定処理の詳細について述べる。
リソース判定処理は、接続情報管理テーブル500を基にして接続管理ブレード40で行われる。
【0073】
まず接続があると制御部400は、新規に接続ID501を発行し、操作端末2のIDを操作端末ID502へ記録する。
【0074】
判断基準として、オペレータ端末の有効数以下のオペレータ付きナビゲーションの接続の要求が、操作端末2からあった場合は、制御部400は、接続モード503をオペレータ付きナビに設定し、管理情報蓄積部407および共有記憶装置5を参照して、接続可能なオペレータ端末ID504、CPUブレードID505、動画処理ブレードID506を検索して、レコードに登録する。登録したIDの対応関係はCPUブレード10に通知され、その後処理を行う際の、接続対象となる。
【0075】
オペレータ端末の有効数より多いオペレータ付きナビゲーションの接続の要求が、操作端末2からあった場合、制御部400は、接続モード503をオペレータ無しナビに設定し、管理情報蓄積部407を参照して、接続可能な発券画面表示ブレードID507を検索して、レコードに登録する。登録したIDの対応関係は発券画面表示ブレード30に通知され、その後処理を行う際に参照できるようになる。
【0076】
図7に示す接続シーケンスS200を用いて、オペレータ端末の有効数より多いオペレータ付きナビゲーションの接続の要求が、操作端末2からあった場合のオペレータ呼び出し接続手順について説明する。
【0077】
S201からS203までの処理は、接続シーケンスS100と同様である。
【0078】
S203での判定の結果、オペレータを呼び出さず、オペレータ無しナビゲーションを行うことになった場合は、接続管理ブレード40は発券画面表示ブレード30に対してナビゲート開始を指示する(S204)。
【0079】
発券画面表示ブレード40は、共有記憶装置5を参照して、動画や文章などのナビゲート用の情報を取得し、それにもとづき画面を構成する(S205)。
【0080】
生成した画面の情報は、フロントエンドIPネットワーク7を介して、操作端末2へ送られる(S206)。
【0081】
以上の手順でナビゲーションが開始される(S207)。
【0082】
以降は、随時操作端末2から操作情報が発券画面表示ブレード30へ送られる(S208)。発券画面表示ブレード30は、操作情報を管理用IPネットワーク6経由で発券処理アプリケーションサーバ4に送信し、発券処理アプリケーションサーバ4で操作情報を処理して得られた発券処理に関する情報を取得する。
【0083】
発券画面表示ブレード30では、発券処理アプリケーションサーバ4から取得した情報に基づき画面を生成して、画面遷移し(S209)、画面情報を操作端末2へ送る(S210)。
【0084】
ナビゲーションを終了する際は、ユーザが操作端末2において終了操作を行うと、発券画面表示ブレード30に伝達される(S211)。
【0085】
発券画面表示ブレード30は停止処理を行いつつ、終了の通知を接続管理ブレード40へ送り、接続管理ブレード40では、接続管理テーブル500中の、停止した接続ID501に対応するレコードを削除する。
【0086】
以上の処理をもってナビゲーションが終了する(S212)。
【0087】
以上の実施例により、限られたオペレータ端末3しか準備できないような環境で、多数の操作端末2からの要求があった場合にも、あらかじめ準備したナビゲーション用のコンテンツを表示するように制御することによって、ユーザの要求に対して対応できるようになる。
【実施例2】
【0088】
本実施例では実施例1と同等の構成の場合において、オペレータ付きのナビゲーションが長時間占有されて、その他のユーザとの間で不平等にならないように調停する方法について説明する。
【0089】
図8に、本実施例で用いる接続管理ブレード40を示す。図4との違いとしては、タイマー部408が追加されている点が異なる。
【0090】
制御部400がタイマー部408にアクセスすることにより、現在の時刻を取得することができる。
【0091】
図9に、本実施例で用いる接続管理テーブル500を示す。図5との違いとしては、接続開始時間508が追加されている点が異なる。
【0092】
接続開始時間508は、シーケンスS103のリソース判定処理で、オペレータ付きナビゲーションが可能だった場合に、制御部400がタイマー部408から取得した時刻を記録する。その他の場合は、記録しない。
【0093】
以上のような構成によって、下記が実現可能になる。
【0094】
シーケンスS103以降、一定間隔で、制御部400が接続開始時間508と、タイマー部408から取得した現在時間を比較して、1ユーザがオペレータとの会話を占有可能な時間を経過したことが分かったら、制御部400はCPUブレード10を制御して、画面に通話可能時間が過ぎたことを表示し、ナビゲーション終了処理のシーケンスS120を実施する。そしてその後、利用可能な発券画面表示ブレード30を選択して、シーケンスS204以降の処理を実施する。
【0095】
または強制的に、オペレータとの接続を切断するのではなく、制御部400がCPUブレード10を制御して、ユーザにオペレータとの接続を終了するむね誘導する表示を出して、ユーザの判断で終了させることも可能である。
【0096】
本実施例により、複数のユーザに対して公平にオペレータとの通話時間を提供することができる。
【0097】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、分割や他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【0098】
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。その場合、各構成、機能、処理部、処理手段を実現するソフトウェアプログラムは、各サーバおよび端末のメモリに展開され、制御部によって実行されるように上記説明を読み替えればよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
【0099】
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【符号の説明】
【0100】
1 情報通信サーバ
2 操作端末
3 オペレータ端末
4 発券処理アプリケーションサーバ
5 共有記憶装置
6 管理用IPネットワーク
7 フロントエンドIPネットワーク
10 CPUブレード
20 動画処理ブレード
30 発券画面表示ブレード
40 接続管理ブレード
50 スイッチ
60 スイッチ
70 ファイバーチャネル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの接続管理サーバと少なくとも1つの動画処理サーバと少なくとも1つの計算処理サーバと少なくとも1つの画面表示サーバを備えた情報通信サーバ管理システムにおいて、
前記計算処理サーバが生成した画面情報を前記動画処理サーバが圧縮した動画に変換してクライアントに送信する機能を備え、
前記画面表示サーバは、動画ではない静的な画面を生成して、クライアントに送信する機能を備え、
指定した数未満の接続要求が前記接続管理サーバに対してあったときに、その時点で使用可能な前記動画処理サーバと前記計算処理サーバを各々1つずつ選択して接続要求に対して応答し、
指定した数より多い接続要求が前記接続管理サーバに対してあったときに、その時点で使用可能な前記画面表示サーバを1つ選択して接続要求に対して応答することを特徴とした情報通信サーバ管理システム。
【請求項2】
請求項1記載の情報通信サーバ管理システムであって、
指定した数未満の接続要求が前記接続管理サーバに対してあったときに、その時点で使用可能な前記動画処理サーバと前記計算処理サーバを各々1つずつ選択して接続要求に対して応答した場合、
前記接続管理サーバは内部で接続要求に応答した時間を記録し、指定した時間以上接続が継続すると、接続を中断し、その時点で使用可能な前記画面表示サーバを1つ選択して接続を切り換えることを特徴とした情報通信サーバ管理システム。
【請求項3】
請求項1記載の情報通信サーバ管理システムであって、
指定した数未満の接続要求が前記接続管理サーバに対してあったときに、その時点で使用可能な前記動画処理サーバと前記計算処理サーバを各々1つずつ選択して接続要求に対して応答した場合、
前記接続管理サーバは内部で接続要求に応答した時間を記録し、指定した時間以上接続が継続すると、前記計算処理サーバが静的な画面表示へ遷移することを誘導するマークを画面上に表示することを特徴とした情報通信サーバ管理システム。
【請求項4】
請求項1記載の情報通信サーバ管理システムは、さらに、前記クライアントの利用者の操作情報を前記操作端末から取得しチケット発券に関する情報を前記計算処理サーバに送信するアプリケーションサーバと、オペレータによって操作される複数のオペレータ端末を備え、
前記指定した数は、前記オペレータ端末の数に対応し、
前記指定した数未満の接続要求を前記接続管理サーバが受信した場合、
前記動画処理サーバは、前記複数のオペレータ端末のうち接続可能な端末から受信した映像および音声をデコードし、デコードした映像および音声を前記計算処理サーバに送信し、
前記計算処理サーバは、受信したオペレータ端末からの映像および音声を、前記アプリケーションサーバから受信した情報に基づき生成した画面情報と合成して、前記動画処理サーバに送信することを特徴とする情報通信サーバ管理システム。
【請求項5】
少なくとも1つの接続管理サーバと少なくとも1つの動画処理サーバと少なくとも1つの計算処理サーバと少なくとも1つの画面表示サーバを備えた情報通信サーバ管理システムにおける情報通信サーバ管理方法において、
前記計算処理サーバが生成した画面情報を前記動画処理サーバが圧縮した動画に変換してクライアントに送信し、
前記画面表示サーバは、動画ではない静的な画面を生成して、クライアントに送信し、
指定した数未満の接続要求が前記接続管理サーバに対してあったときに、その時点で使用可能な前記動画処理サーバと前記計算処理サーバを各々1つずつ選択して接続要求に対して応答し、
指定した数より多い接続要求が前記接続管理サーバに対してあったときに、その時点で使用可能な前記画面表示サーバを1つ選択して接続要求に対して応答することを特徴とした情報通信サーバ管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−221076(P2012−221076A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−84165(P2011−84165)
【出願日】平成23年4月6日(2011.4.6)
【出願人】(509189444)日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 (998)
【Fターム(参考)】