説明

情報隠蔽帳票

【課題】個人情報の保護と誤配防止を図ること。
【解決手段】感熱発色層22を有する下紙12の上に感熱接着層26を介して上紙13を熱接着可能に重ねて情報隠蔽部31とし、開示してもよい情報は上紙13が重なっていない下紙12のみの部分に、開示したくない情報は上紙13の上から感熱発色層22に印字し、同時に感熱接着層26の部分に熱を加えて下紙12に上紙13を接着することにより、情報隠蔽部31に印字した情報を覆い隠すようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印字した情報を隠蔽することが可能な情報隠蔽帳票に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電気やガス、水道等の検針システムでは、検針員が契約者の家庭を巡回してメーターの数値を読み取り、ハンディターミナルプリンタで印字した検針票を契約者の家庭に配達して検針結果を通知している。下記の特許文献1には検針票として使用されるサーマル印字用紙が開示されているが、このような従来の検針票の多くは、印字した情報が丸見えの状態で各家庭のポストに投函されていた。このため、検針票に印字された情報を第三者が盗み見ることが可能であり、例えば契約者が女性でしかも電気等の使用量が少ない場合には一人暮らしであることが容易に判断でき、犯罪に繋がる危険性があった。
【0003】
また、昨今では個人情報を保護する観点から、検針票に印字される住所や契約者名以外の情報、例えば使用量や請求金額等の情報については隠蔽することが求められている。ところが、仮に検針票に印字した情報をすべて隠蔽してしまうと、表から見たときに検針票の配達情報が分からなくなり、検針員が誤って別の契約者の家庭に検針票を配達する恐れがある。このような誤配が起こった場合には、契約者の個人情報が外部に流出してしまうという問題があった。
【0004】
【特許文献1】特開2003−54166号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明はこのような問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、他人に知られたくない情報を隠蔽して個人情報の保護を図るとともに、配達に必要な情報は隠蔽せずに誤配を防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するため、本発明の情報隠蔽帳票は、基材の表面に感熱発色層が設けられた下紙と、基材の裏面の全部または一部が通常状態では粘着性および接着性を示さず加熱時に粘着性または接着性を示す感熱接着層を介して下紙の表面に重ねられた上紙とで構成され、感熱発色層上に上紙が重ねられた領域が情報隠蔽部とされており、サーマルプリンタでの情報隠蔽部への印字時に感熱接着層を加熱すると下紙と上紙が剥離可能に接着されることを特徴とする。
【0007】
また、本発明において、感熱接着層を構成する感熱接着剤は、印字時の熱等のエネルギーによって接着することができ、かつ、接着後には手で剥がせる程度の剥離性を有するものが好ましく、例えばヒートシール性接着剤やディレードタック性接着剤を使用することができる。ヒートシール性接着剤は感熱型の粘・接着剤であり、熱を加えると溶融して接着力を有し、冷却すると固化する性質のものをいい、ディレードタック性接着剤は主にラベル用に使用される感熱型の粘・接着剤であり、エネルギーを加えると活性化(タック発現)して一定期間その粘着性を持続(ディレード)するものをいう。
【0008】
また、上記の構成からなる情報隠蔽帳票において、下紙と上紙が部分的に完全接着されていると、感熱接着層どうしを接着する前に下紙と上紙がバラバラにならないので、プリンタにセットする際に好都合である。
【0009】
また、上記の構成からなる情報隠蔽帳票において、上紙の表面もしくは裏面または下紙の裏面のいずれかの面について、少なくとも情報隠蔽部の領域に隠蔽層が設けられていると、情報隠蔽部に印字した情報の隠蔽効果が高まるので好ましい。
【0010】
さらに、上記の構成からなる情報隠蔽帳票において、上紙の情報隠蔽部の周囲または下紙の情報隠蔽部の周囲に切り取り線を設け、剥離時に上紙や下紙を切り取る構造を採用すれば、開封デザインの自由度が向上する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、隠蔽すべき情報を上紙を介して感熱発色層に印字し、同時に感熱接着層の部分に熱を加えて下紙に上紙を接着し、情報隠蔽部に印字した情報を上紙で覆い隠すようにしたので、隠蔽すべき情報が外部に漏れることがなく、個人情報等の保護を図ることができる。また、開示してもよい情報は上紙の上に直接印字するか、あるいは上紙が重なっていない感熱発色層に印字することにより、配達の際に必要な情報を確認することが可能になり、誤配を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0013】
図1は、本発明の情報隠蔽帳票をハンディターミナルプリンタ用の検針票に適用した例を示す図である。
【0014】
図1に示すように、本実施形態の情報隠蔽帳票(以下「検針票」という)10は、ハンディターミナルプリンタで印字可能な連続用紙11で作製したものであり、帯状の下紙12とそれよりもサイズの小さな単片状の上紙13とにより構成され、下紙12に上紙13が部分的に貼り合わされてなる。下紙12の長手方向には所定間隔ごとに複数の切り取り用のミシン目14,14,…が設けられており、このミシン目14を介して複数枚の検針票10,10,…が切り離し可能に連接されている。
【0015】
検針票10を連接してなる連続用紙11は、ハンディターミナルプリンタにセットできるように、上紙13を表側にしてロール状に巻き取られた形態になっている。また、図1(b)に示すように、下紙12の裏面には検針票10ごとに印字の開始位置と終了位置を示すタイミングマーク15が印刷されており、ハンディターミナルプリンタはこのタイミングマーク15を検知して連続用紙11の紙送り量を制御し、検針票10に印字する際の位置決めを行う。なお、連続用紙11は上紙13を裏側にして巻き取られていてもよく、連続用紙11の形態は図示したロール状に限らず、例えばミシン目14で山折りと谷折りを交互に繰り返してジグザグに折り畳んだ形態であってもよい。
【0016】
図2は、検針票の断面図である。
【0017】
図2に示すように、本実施形態では下紙12としてサーマル紙を使用しており、この下紙(以下「サーマル紙」という)12は、基材21と感熱発色層22により構成されている。基材21は、例えば普通紙や上質紙あるいは合成樹脂シート等を用いることができ、基材21の表面に感熱発色層22が設けられている。感熱発色層22は、樹脂バインダ中に無色のロイコ染料(電子供与体)と酸性物質(電子受容体)を固体微粒子として分散させて塗布したものであり、サーマルヘッドで加熱すると感熱発色層22が発色して所定事項が印字されるようになっている。
【0018】
これに対し、上紙13は隠蔽用紙を構成するものであり、この上紙(以下「隠蔽用紙」という)13は、サーマルヘッドの出力を大幅に上げなくても感熱発色層22への印字が可能となるように、紙厚が薄い用紙や、合成樹脂シート等の基材23により構成されている。隠蔽用紙13が薄すぎると透過し易く隠蔽機能を損なうので、基材23の厚みは約15〜100μm(より好ましくは64μm程度)の範囲内のものが好適である。
【0019】
また、本実施形態では隠蔽用紙13に確実な隠蔽機能を付与するため、基材23の表面に透過防止加工として、黒色、銀色、紺色等の濃色系の印刷インキで全面印刷や地紋等の部分印刷を施した隠蔽層24が設けられている。なお、この隠蔽層24は隠蔽用紙13の基材23の表面だけでなく、隠蔽用紙13の基材23の裏面や、サーマル紙12の基材21の裏面、あるいはその両方に設けられていると透過防止効果がより一層高まるので好ましい。
【0020】
図3は、検針票の拡大図である。
【0021】
図3に示すように、検針票10はサーマル紙12の上に隠蔽用紙13を全面接着するのではなく、周縁部のみを部分的に接着してある。すなわち、隠蔽用紙13の基材裏面にはその一辺に沿って接着剤を塗布した強接着層25(図2を参照)が設けられており、この強接着層25を介して隠蔽用紙13の端部がサーマル紙12に完全接着されている。
【0022】
また、隠蔽用紙13の基材裏面には、残りの三辺に沿って感熱接着剤を塗布した感熱接着層26が設けられている。隠蔽用紙13の周縁三辺はサーマル紙12の表面に、通常状態では粘着性および接着性を示さず加熱時に粘着性または接着性を示す感熱接着層26を介して重ねられており、これに熱等のエネルギーを加えると感熱接着層26がサーマル紙12に剥離可能に接着される状態になっている。
【0023】
ここで、強接着層25を構成する接着剤としては、例えば酢酸ビニル・アクリル酸エステル共重合水性エマルジョンからなる強接着粘着糊を使用することができる。
【0024】
また、感熱接着層26を構成する感熱接着剤は、サーマル印字時のエネルギーや熱によって接着することができ、かつ、接着後には手で剥がせる程度の剥離性を有するものが好ましく、例えばヒートシール性接着剤やディレードタック性接着剤を使用することができる。ヒートシール性接着剤は感熱型の粘・接着剤であり、熱を加えると溶融して接着力を有し、冷却すると固化する性質のものをいい、例えば「FB−100」(株式会社大創、商品名)等が挙げられる。ディレードタック性接着剤は主にラベル用に使用される感熱型の粘・接着剤であり、エネルギーを加えると活性化(タック発現)して一定期間その粘着性を持続(ディレード)するものをいい、例えば「QY−01 DT」(クォーユー化成有限会社、製品名)が挙げられる。
【0025】
このように、隠蔽用紙13の一辺を完全接着にしておくことで、サーマル紙12と隠蔽用紙13がバラバラになることがなく、ハンディターミナルプリンタにセットするときに単片形態はもちろんのこと、本実施形態のようにロール形態とすることが可能になる。また、ハンディターミナルプリンタでの搬送中に隠蔽用紙13が捲れ上がらないように、完全接着する一辺は搬送方向の先端側に設定するのが好ましい。なお、本実施形態ではプリンタでの使用を考慮して隠蔽用紙13の一辺を完全接着してあるが、完全接着の部分は必ずしも設ける必要がなく、また感熱接着の部分については部分的に感熱接着層26を設ける替わりに全面的に感熱接着層26を設けてあってもよい。
【0026】
図3において、サーマル紙12の上に隠蔽用紙13が重ねられた領域は情報隠蔽部31であり、この情報隠蔽部31は検針票10に印字する検針情報のうち隠蔽すべき情報(本例では契約者名、使用量、請求金額)を印字するための領域になっている。また、これらの情報を印字する印字欄や、「電気使用量のお知らせ」なる表題、「○○電力株式会社」の連絡先等の不変情報が感熱発色層22の上にあらかじめ印刷インキで印刷されていてもよく、感熱発色層22にサーマルプリンタで印刷してもよい。
【0027】
一方、隠蔽用紙13が重なっていないサーマル紙12のみからなる領域は、情報開示部32になっている。この情報開示部32は検針情報のうち開示可能な情報(本例では住所、契約者番号)を印字するための領域であり、これらの情報を印字する印字欄が同じく感熱発色層22の上にあらかじめ印刷インキで印刷されていてもよく、感熱発色層22にサーマルプリンタで印刷してもよい。
【0028】
図4は、検針票の使用方法を示す説明図である。
【0029】
まず、検針員が契約者の家庭を巡回して検針作業を実施した後、ハンディターミナルプリンタで検針票10を発行する。ここで、図4(a)に示すように、契約者名や使用量あるいは請求金額等の開示したくない情報を情報隠蔽部31に印字し、住所や契約者番号等の開示をしてもよい情報を情報開示部32に印字する。このとき、情報隠蔽部31への印字は隠蔽用紙13の上からサーマルヘッドで加熱して行うので、隠蔽用紙13の下にあるサーマル紙12の感熱発色層22に熱が伝わって印字されるが、隠蔽用紙13には感熱発色層22がないので印字されない。それに対して、情報開示部32への印字は隠蔽用紙13の外側にあるサーマル紙12を直接加熱して行うので、印字された文字を確認することができる。
【0030】
また、ハンディターミナルプリンタで印字する際に、同時にサーマルヘッドで感熱接着層26の塗布部分にのみエネルギーまたは熱を加え、隠蔽用紙13とサーマル紙12を仮接着する。すなわち、感熱接着層26にエネルギーまたは熱を加えると感熱接着剤が活性化して接着力を持つようになり、隠蔽用紙13の裏面の感熱接着層26がサーマル紙12の表面に剥離可能に接着される。これにより、サーマル紙12の上に隠蔽用紙13が貼り合わされ、情報隠蔽部31に印字された隠蔽情報が隠れて見えなくなる。
【0031】
このように、契約者名や請求金額等の情報を外部から読み取れない状態で検針票10を配達するようにしたので、個人情報の保護を図ることができる。また、情報開示部32は隠蔽用紙13に隠れず表に見えるようになっているので、住所や契約者番号等のように配達の際に最低限必要な情報を確認することができ、検針票10を誤って別の契約者の家庭に配達するといった誤配を防止することができる。
【0032】
さらに、検針票10を受け取った契約者は、図4(b)に示すように情報隠蔽部31に貼り合わされている隠蔽用紙13を剥がして内容を確認すればよい。すなわち、隠蔽用紙13をめくると感熱接着層26と感熱発色層22との境界面で剥離され、情報隠蔽部31が現れて使用量や請求金額等の情報を確認することができる。また、隠蔽用紙13の一辺がサーマル紙12に完全接着されているので、剥がした隠蔽用紙13がゴミにならないという利点もある。
【0033】
図5は、情報隠蔽帳票の他の構成例を示す図である。
【0034】
上記の実施形態では、サーマル紙12の上に貼り合わせた隠蔽用紙13を剥離するようにしたが、図5に示すように剥離時に切り取るような構造にしてもよい。同図の情報隠蔽帳票10Aは、同じサイズのサーマル紙(下紙)12と隠蔽用紙(上紙)13により構成されており、情報隠蔽部31を除く領域に設けられた感熱接着層26を介して隠蔽用紙13とサーマル紙12が剥離可能に貼り合わされ、隠蔽用紙13の情報隠蔽部31の周囲三辺に沿って切り取り用のミシン目33が形成されていることが特徴である。また、ミシン目33の端部には隠蔽用紙13の一部を切り落としたコーナーカット部34が設けられている。
【0035】
そして、使用時には隠蔽用紙13の上から通常のプリンタで開示可能な情報Aを情報開示部32に印字するとともに、隠蔽すべき情報Bは隠蔽用紙13の上からサーマルプリンタで情報隠蔽部31に印字することによって情報Bのみを隠蔽することが可能になる。開封する際には、同図(b)に示すように隠蔽用紙13のコーナーカット部34を摘んでミシン目33を切り離すと、隠蔽用紙13が剥がれ、サーマル紙12に印字された情報Bを確認することが可能になる。このように、剥離時に隠蔽用紙13を切り取る構造を採用し、ミシン目33の位置や形状を適宜変更することにより、開封デザインの自由度を大幅に向上させることができる。
【0036】
なお、図示した例では、ミシン目33を情報隠蔽部31の周囲三辺に沿って設けてあるが、周囲全体を囲むようにミシン目33を設けることで隠蔽用紙13の一部を完全に切り離せるようにし、切り離した隠蔽用紙13を割引券等として使用するという用途も考えられる。また、隠蔽用紙13にミシン目33を設ける替わりに、サーマル紙12の方にミシン目33を設けることも可能である。さらに、上述した実施形態では上紙13を通常の用紙としたが、上紙13の情報隠蔽部31以外の領域に感熱発色層22を設けて上紙13を部分サーマル紙としてもよく、また、下紙12の裏面に感熱発色層22を設けてサーマルプリンタで両面印字できるようにしてもよい。
【0037】
以上が本発明の情報隠蔽帳票の構成及び使用方法であるが、以下に本発明の構成要件について実施例を挙げて説明する。
【0038】
[実施例1]
感熱接着剤を塗布した上紙(紙厚4種類)を紙厚100μmの下紙の上に載せ、動発色試験機を用いてエネルギーを加え、上紙の紙厚別に感熱接着剤が活性化するポイントを実験した。使用した感熱接着剤、動発色試験機、及び印字条件は以下の通りである。
【0039】
1)感熱接着剤:「QY−01 DT」(クォーユー化成有限会社製、ディレードタック性接着剤、活性化温度約60℃)
2)動発色試験機:「TH−PMG」(オオクラエンジニアリング株式会社製、感熱紙評価試験装置)
3)印字条件:

【0040】
実験の結果を以下の表に示す。

【0041】
以上の実験結果から、上紙の紙厚と感熱接着剤の活性化に必要なエネルギーとの関係は以下の通りとなった。

【0042】
[実施例2]
下紙(サーマル紙)の上に上紙(紙厚3種類)を重ね、1枚目の上紙の上から動発色試験機にてエネルギーを加え、2枚目のサーマル紙が発色するエネルギー量を確認した。使用した動発色試験機、及び印字条件は以下の通りである。
【0043】
1)動発色試験機:「TH−PMG」(オオクラエンジニアリング株式会社製、感熱紙評価試験装置)
2)印字条件:

【0044】
実験の結果を以下の表に示す。

【0045】
以上の実験結果から、上紙の紙厚と2枚目の発色に必要なエネルギーとの関係は以下の通りとなった。なお、本実施例はあくまで一例であり、上紙の種類(比熱)やオーバープリントの有無、填料の材質等によっては結果が若干異なることもあり得る。また、本実施例は黒ベタ印刷による発色確認を行なったが、文字等をきれいに発色させるためにはこれよりも更にエネルギーを加える必要がある。

【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の情報隠蔽帳票をハンディターミナルプリンタ用の検針票に適用した例を示す外観図で、(a)は連続用紙を表側から見た状態、(b)は連続用紙を裏側から見た状態を示す。
【図2】情報隠蔽帳票の断面図である。
【図3】情報隠蔽帳票の拡大平面図である。
【図4】情報隠蔽帳票の使用方法を示す説明図で、(a)はハンディターミナルプリンタで印字した時の状態、(b)は隠蔽用紙を剥がした時の状態を示す。
【図5】情報隠蔽帳票の他の構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0047】
10 情報隠蔽帳票(検針票)
11 連続用紙
12 下紙(サーマル紙)
13 上紙(隠蔽用紙)
14 ミシン目
15 タイミングマーク
21 基材
22 感熱発色層
23 基材
24 隠蔽層
25 強接着層
26 感熱接着層
31 情報隠蔽部
32 情報開示部
33 ミシン目
34 コーナーカット部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材の表面に感熱発色層が設けられた下紙と、基材の裏面の全部または一部が通常状態では粘着性および接着性を示さず加熱時に粘着性または接着性を示す感熱接着層を介して下紙の表面に重ねられた上紙とで構成され、感熱発色層上に上紙が重ねられた領域が情報隠蔽部とされており、サーマルプリンタでの情報隠蔽部への印字時に感熱接着層を加熱すると下紙と上紙が剥離可能に接着されることを特徴とする情報隠蔽帳票。
【請求項2】
感熱接着層がヒートシール性接着剤またはディレードタック性接着剤で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の情報隠蔽帳票。
【請求項3】
下紙と上紙が部分的に完全接着されていることを特徴とする請求項1または2に記載の情報隠蔽帳票。
【請求項4】
上紙の表面もしくは裏面または下紙の裏面のいずれかの面について、少なくとも情報隠蔽部の領域に隠蔽層が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報隠蔽帳票。
【請求項5】
上紙の情報隠蔽部の周囲または下紙の情報隠蔽部の周囲に切り取り線が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の情報隠蔽帳票。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−208333(P2009−208333A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−53276(P2008−53276)
【出願日】平成20年3月4日(2008.3.4)
【出願人】(000186566)小林クリエイト株式会社 (169)
【Fターム(参考)】