説明

成形体をシリコーンゴムから製造する方法

本発明は、有機珪素化合物を基礎とするコンパウンドを架橋し、引続き得られた成形体を状態調節することによって、成形体をシリコーンゴムから製造する方法に関し、この方法は、この状態調節を150hPa未満の圧力で実施することによって特徴付けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、成形体をシリコーンゴムから架橋および引続く状態調節により製造する方法に関する。
【0002】
架橋性シロキサンコンパウンドからのシリコーンゴム製品の製造は、久しく公知であり、この場合には、種々の架橋系および出発物質が利用可能である。シリコーンゴム製品は、相応するシリコーンコンパウンドを架橋することによって製造される。この架橋後に、得られた成形部材を熱で処理する、即ち状態調節し、望ましくない揮発性物質、例えば環式シロキサンを除去することは、数多くの用途にとって好ましい。シリコーンゴム、特に付加架橋性の系の状態調節は、一般に空気または酸素の存在下で行なわれ、それというのも、この状態調節の際に酸素との反応が進行するからである。このために、例えば欧州特許出願公開第19634971号明細書が参照される。この状態調節は、一般に200℃の温度で常圧下で数時間に亘って行なわれる。揮発性化合物のガス放出によって、しばしば安全性の問題および放出の問題が起こる。プロセスを安全の状態にし、発火能を有する混合物の発生を回避させるために、炉への高い空気通過量で作業され、このことは、一面で高められたエネルギー需要を必要とし、他面、揮発性成分は、排ガス浄化が殆んど不可能であるように希釈される。更に、これは、工業的規模の方法の際にしばしば空気限界値を維持することが困難になるという結果をまねく。
【0003】
本発明の対象は、有機珪素化合物を基礎とするコンパウンドを架橋し、引続き得られた成形体を状態調節することによって、成形体をシリコーンゴムから製造する方法であり、この方法は、この状態調節を150hPa未満の圧力で実施することによって特徴付けられる。
【0004】
本発明により使用されるコンパウンドは、有機珪素化合物を基礎とする、従来公知の種類の、エラストマーへと架橋可能な任意のコンパウンド、例えば一成分系もしくは二成分系の室温加硫型(いわゆるRTVコンパウンド)または高温加硫型(いわゆるLSRコンパウンドまたはHTVコンパウンド)のオルガノポリシロキサンコンパウンドであってよく、その際、架橋は縮合、Si結合した水素の、脂肪族多重結合への付加または過酸化物によるラジカルの形成によって行うことができる。その際、架橋可能なコンパウンドは、充填剤を含有していなくてもよいが、しかし活性充填剤または不活性充填剤を含有していてもよい。
【0005】
通常、このようなコンパウンド中で使用される成分の種類および量は、既に公知である。このために例えば、米国特許第5268441号明細書、ドイツ連邦共和国特許出願公開第4401606号明細書、ドイツ連邦共和国特許出願公開第4405245号明細書およびドイツ連邦共和国特許出願公開第43363345号明細書を参照されたい。
【0006】
好ましくは、本発明により使用されるコンパウンドは、付加反応によって架橋可能なコンパウンド、過酸化物により架橋可能なコンパウンドおよび放射線により架橋可能なコンパウンドである。
【0007】
本発明により使用されるコンパウンドは、従来公知の方法で架橋(加硫)されてよい。その際、製造法として、シリコーンゴムを加工するために適用することができる全ての通例の方法を適用することができる。この例は、カレンダリング、プレス成形、射出成形、押出成形および注型である。
【0008】
この場合、本発明により製造される成形体は、任意の成形体、例えば異形成形材、ループ、赤ん坊のおしゃぶり、スパークプラグコネクタ、シリコーンケーブルおよび被覆物である。
【0009】
本発明による方法の場合、架橋によって得られる成形体は、状態調節される。この状態調節は、特に架橋工程直後に状態調節炉内で行なわれる。架橋工程の終結は、当業者に公知であり、一般にそれぞれの加工プロセスによって定義され、例えば射出成形の場合、これは、金型からの噴出直後であり、押出成形の場合には、加熱通路からの流出後である。架橋工程の終結時に、架橋度は、有利に90〜97%である。更に、本発明による状態調節工程の場合、架橋度は、100%にまで上昇させることができる。
【0010】
好ましくは、本発明による状態調節は、10〜150hPaの圧力、特に有利に50〜100hPaで実施される。
【0011】
好ましくは、本発明による状態調節は、20〜350℃の温度、特に有利に50〜250℃、殊に150〜200℃で実施される。
【0012】
好ましくは、本発明による状態調節は、殊に付加架橋可能なコンパウンドを使用する場合、酸素、殊に空気酸素の存在下で実施される。
【0013】
本発明による方法の場合、状態調節時間は、有利に0.5〜6時間、特に有利に2〜4時間である。
【0014】
好ましくは、本発明により製造された成形体の架橋度は、95〜100%であり、特に有利には97%を上廻る。架橋度は、第1に選択された温度条件に依存する。本発明による方法の場合に如何にして架橋度が達成されるのかは、第1に成形体の使用ならびに経済的視点に依存する。
【0015】
本発明による方法の1つの好ましい実施態様の場合には、付加反応によって架橋可能なコンパウンド、過酸化物により架橋可能なコンパウンドならびに放射線により架橋可能なコンパウンドから選択された、有機珪素化合物を基礎とするコンパウンドを架橋させることができ、こうして得られた成形体は、引続き150hPa未満の圧力および20〜350℃の温度で状態調節される。
【0016】
本発明による方法で使用されるコンパウンドが付加反応によって架橋可能なコンパウンドである場合には、
(1)脂肪族炭素−炭素−多重結合を有するSiC結合した基を有する有機珪素化合物、
(2)Si結合した水素原子を有する有機珪素化合物、または(1)および(2)の代わりに
(3)脂肪族炭素−炭素−多重結合を有するSiC結合した基と、Si結合した水素原子とを有する有機珪素化合物、
(4)脂肪族多重結合へのSi結合した水素の付加を促進する触媒、および場合によっては
(5)他の物質を含有するようなコンパウンドが好ましい。
【0017】
本発明による方法において使用される、Si結合水素を脂肪族多重結合に付加させることによって架橋可能なコンパウンドは、今までに知られているヒドロシリル化反応によって架橋可能なコンパウンドと同じ条件下で架橋させることができる。この場合には、特に100〜220℃、特に有利に130〜190℃の温度が好ましく、かつ900〜1100hPaの圧力が好ましい。
【0018】
本発明による方法で使用されるコンパウンドが過酸化物により架橋可能なコンパウンドである場合には、
(A)オルガノシロキサン、
(B)フリーラジカルにより架橋を生じさせる薬剤および場合によっては
(C)他の物質を含有するようなコンパウンドが好ましい。
【0019】
本発明により使用される過酸化物により架橋可能なコンパウンドは、今までに知られている過酸化物により架橋可能なコンパウンドと同一の条件で、有利に150〜300℃および周囲大気の圧力、即ち約900〜1100hPaで架橋させることができる。しかし、40000hPaまでの圧力を使用することもできる。
【0020】
本発明による方法で使用されるコンパウンドが放射線により架橋可能なコンパウンドである場合には、
(i)アクリレート基および/またはビニル基を有するオルガノポリシロキサン、場合によっては
(ii)少なくとも1つの架橋剤、
(iii)光重合開始剤、場合によっては
(iv)重合抑制剤および場合によっては
(v)充填剤、付着助剤、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、難燃剤、光保護剤および顔料を含む群から選択された他の物質を含有するようなコンパウンドが好ましい。
【0021】
本発明により使用されるコンパウンドは、紫外線(UV光)、レーザーまたは太陽光の照射によって架橋させることができる。特に、本発明によるコンパウンドは、UV光によって架橋させることができる。UV光として、200〜400nmの範囲内の波長を有するものが有利である。このUV光は、例えばキセノンランプ、水銀低圧ランプ、水銀中圧ランプ、水銀高圧ランプまたはエキシマランプにおいて形成させることができる。光による架橋のために、400〜600nmの波長を有する光、即ちいわゆる「ハロゲン光」も適している。
【0022】
照射波長および照射時間は、使用される光重合開始剤および重合させるべき化合物に合わせられている。
【0023】
高エネルギー放射線に対して付加的に、赤外線を用いた熱供給を含めた熱供給を適用することができる。しかしながらこのような熱供給は決して必要ではなく、有利にエネルギーコストの低減のために行われない。
【0024】
本発明による方法の特に好ましい実施態様の場合、状態調節炉からの排ガスは、水洗浄器により清浄化される。この水洗浄器は、有利に水で運転され、この水は、循環路に導かれ、および冷却される。この場合、有機成分の大部分は、冷水中で凝縮し、コアレッサーにより有機相として液状の形に分離されることができる。本発明による方法は、放出が空気から水へ延長されずに、明確に減少されるという利点を有する。分離された凝縮物は、必要に応じて、公知方法により後処理されることができる。
【0025】
本発明による方法の場合、有利には、酸素含有ガス、特に空気が状態調節炉内に吹き込まれ、その際2m3の炉容積の場合には、0.1〜10Nm3/hの容積流が好ましい。よりいっそう小型の炉の場合には、よりいっそう小さな好ましい容積流を算定することができ、よりいっそう大型の炉の場合には、相応してよりいっそう大きな容積流を算定することができる。それによって、状態調節工程の際に生じる揮発性有機成分は、除去される。工業的装置において、酸素含有ガスの好ましい容積流は、しばしば前記装置内での漏れによって達成される。
【0026】
本発明による方法の場合、2m3の炉容量の際に0.1〜10Nm3/hの空気通過量は、好ましく、この場合空気は、周囲大気の空気ならびに清浄化された排気であることができる。本発明による方法の場合、空気として清浄化された排気は好ましく、周囲に放出される体積流は、最少化することができ、それによって放出を減少させることができる。
【0027】
排ガス成分に関連して「有機」の概念は、有機珪素成分を含めて本発明の範囲内にある。
【0028】
本発明による方法の場合、揮発性物質の主要な割合は、xが3〜10であるDx環式系ならびにヘキサメチルジシロキサン、トリメチルシラノールならびに樹脂QM3OHおよびQM4を含む。更に、本発明による方法の場合には、過酸化物の分解生成物を生じうる。本発明による方法の際に生じる揮発性成分の種類および量は、第1に使用される架橋可能なコンパウンドの組成に依存する。
【0029】
本発明による方法の特に好ましい実施態様は、図1につき説明される:液体ポンプ(B)は、水のための緩衝容器(A)と結合されている。このポンプは、水循環路によって状態調節炉(C)内で低圧を形成させる。炉(C)から吸い込まれた、空気と共に有機成分を含有していてもよいガスは、ポンプ(B)内で、有利に5〜20℃の温度を有する水と完全に混合され、それによって揮発性化合物の大部分は、凝縮される。既に冷却された排ガスは、容器(A)を通過され、洗浄塔(H)およびエーロゾル分離器(I)を経て排ガス管路に供給される。洗浄塔(H)内で、排ガス流は、再度、有利に3〜10℃の温度を有する水で洗浄され、それによって排気負荷は、再度、減少される。
【0030】
望ましい場合には、ストリップガスは、制御弁(D)を経て炉(C)に供給されてよく、揮発性成分は除去することができる。そのために、ストリップガスは、エーロゾル分離器(I)の後方で排ガス導管から取り出され、したがって屋根から取り出される排ガス流の速度、ひいては放出量を最小にすることができる。容器(A)中で、水と有機相との混合物が生じ、この場合2つの液体相は、乱流の流れによって連続的に混合される。この混合物の部分流は、ポンプ(E)により連続的に容器(A)から取り出され、コアレッサー(F)上に案内され、このコアレッサー中で水相と有機相とに良好に分離させることができる。好ましくは、引続き水相は、熱交換器(G)を介して冷却装置(L)により冷却され、塔(H)の塔頂部に供給される。有機相は、必要に応じてコアレッサー(F)から弁(M)を介して放出させることができ、および再循環プロセスに供給されることができる。液体循環ポンプが水で運転されるとしても、排水は、全く生じない。水の損失は、有利に新しい水で代替される。
【0031】
本発明による方法は、連続的に又は不連続的に実施することができる。
【0032】
本発明による方法は、簡単に実施され、極めて安全であるという利点を有する。それというのも、方法の条件下ではガス空間内での発火の場合であっても過圧は生じないからである。
【0033】
更に、本発明による方法は、安全性のレベルを低下させることなしに僅かな空気通過量で作業することができるという利点を有する。本発明による圧力での熱伝達も常圧下の場合と比較可能である。
【0034】
更に、本発明による方法は、放出率が公知技術水準に記載の従来法の場合よりも少なくとも十分の一低いという利点を有する。全エネルギー消費量は、明らかによりいっそう低い。それというのも、なお僅かな容積流だけを加熱する必要があるからである。更に、十分に価値のある物質である揮発性成分は、回収されることができる。排ガス煙道内での沈殿は、もはや予想することができない。それというのも、洗浄塔内では、一般に排ガス煙道内の場合よりも低い温度が支配しているからである。例えば、図1に図示されているような本発明による装置は、コンパクトに構成させることができ、したがって費用の掛かる設置作業は、有利に回避させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明による方法の特に好ましい実施態様を実施する系統図。
【0036】
次の実施例において、部で示される全ての記載は、別記しない限り、質量に対するものである。別記しない限り、次の実施例は、周囲大気の圧力で、即ち約1000hPaで、および室温で、即ち約20℃で、もしくは反応体を室温で追加の加熱または冷却なしに一緒にする場合に生じる温度で実施される。実施例中に記載された全ての粘度の記載は、25℃の温度に対するものである。
【0037】
ショアーA硬度は、DIN(ドイツ工業規格)53505(制定2000年8月)により測定される。
【0038】
圧縮永久歪は、DIN ISO 815Bにより測定される。
【実施例】
【0039】
実施例1
約10cmの一辺を有する立方形ゴム製品を、注型可能で室温加硫性の付加架橋性二成分系(RTV−2)シリコーンゴムコンパウンド(Wacker Chemie AG社, ドイツ国在からELASTOSIL(登録商標)M 4601A+Bの商標で購入可能)から、成分A9部が容器中で成分B1部と実験室用攪拌機により均一に混合されることによって製造した。この混合物を立方形の成形品に注型し、プロッタと結合された温度センサーをこの立方形の成形品の中心に置いた。この混合物から気泡を除去するために、充填された、なお未架橋の成形品をデシケータ中で約10分間排気した。15時間の時間に亘って室温で加硫を周囲雰囲気の圧力で行なった。
【0040】
約100リットルの炉室容積を有する真空乾燥箱中で、こうして得られたゴム製品を100hPaで200℃に加熱し、ゴム製品の加熱速度を、プロッタ上で温度曲線を記録することによって数時間に亘って測定した。装置内で発生する漏れのために、空気通過量は、0.1〜1Nm3/hであった。比較のために、もう1つのゴム製品の加熱を測定し、この場合この加熱は、周囲大気の圧力で、即ち約1013hPa(常圧)で実施された。
【0041】
2つのゴム製品の加熱速度は、同一の速さであり、温度曲線は、殆んど同一であることが判明した(第1表)。
【0042】
【表1】

【0043】
実施例2
2mmの厚さおよび15cmの一辺を有する正方形試験フォイルを、175℃で加硫性の付加架橋性シリコーンゴムコンパウンド(Wacker Chemie AG社, ドイツ国在からELASTOSIL(登録商標)LR 3003/40 A+Bの商標で購入可能)から、実験室用攪拌機により2つの成分AおよびBを1:1の比で混合することによって製造した。この場合、このフォイルの正方形部分領域は、6mmの厚さを有し、DINによるショアーA硬度が測定されうる。この混合物を上記寸法の金属金型内に移し、実験室用成形機中で175℃および70バールの圧力で5分間加硫した。
【0044】
引続き、こうして得られたゴム製品を、約100リットルの炉室容積を有する真空乾燥箱中で100hPaの圧力および200℃で4時間に亘って状態調節した。空気通過量は、装置中で発生する漏れのために0.1〜1Nm3/hであった。比較のために、試験製品をとにかくそのままの条件で常圧下で状態調節した。
【0045】
揮発性物質の主要な割合は、xが3〜10であるDx環式系ならびにヘキサメチルジシロキサン、トリメチルシラノール、および樹脂QM3OHおよびQM4である。
【0046】
こうして得られた試験製品の中から、ショアーA硬度ならびに圧縮永久歪を測定した。この結果は、第2表に見出される。
【0047】
実施例3
実施例2に記載された方法を繰り返すが、しかし、架橋可能なコンパウンドとして熱加硫性シリコーンゴム(Wacker Chemie AG社, ドイツ国在からELASTOSIL(登録商標)LR 3003/60 A+Bの商標で購入可能)を使用する。揮発性物質の主要な割合は、xが3〜10であるDx環式系ならびにヘキサメチルジシロキサン、トリメチルシラノール、および樹脂QM3OHおよびQM4である。
【0048】
この結果は第2表に見出される。
【0049】
実施例4
実施例2に記載された方法を繰り返すが、しかし、架橋可能なコンパウンドとして熱加硫性シリコーンゴム(Wacker Chemie AG社, ドイツ国在からELASTOSIL(登録商標)LR 3003/70 A+Bの商標で購入可能)を使用する。
【0050】
揮発性物質の主要な割合は、xが3〜10であるDx環式系ならびにヘキサメチルジシロキサン、トリメチルシラノール、および樹脂QM3OHおよびQM4である。
【0051】
この結果は第2表に見出される。
【0052】
実施例5
実施例2に記載された方法を繰り返すが、しかし、架橋可能なコンパウンドとして熱加硫性シリコーンゴム(Wacker Chemie AG社, ドイツ国在からELASTOSIL(登録商標)LR 3003/80の商標で購入可能)を使用する。
【0053】
揮発性物質の主要な割合は、xが3〜10であるDx環式系ならびにヘキサメチルジシロキサン、トリメチルシラノール、および樹脂QM3OHおよびQM4である。
【0054】
この結果は第2表に見出される。
【0055】
【表2】

【符号の説明】
【0056】
A 水のための緩衝容器、 B 液体ポンプ、 C 炉、 D 制御弁、 E ポンプ、 F コアレッサー、 G 熱交換器、 H 洗浄塔、 I エーロゾル分離器、L 冷却装置、 M 弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機珪素化合物を基礎とするコンパウンドを架橋し、引続き得られた成形体を状態調節することによって、成形体をシリコーンゴムから製造する方法において、この状態調節を150hPa未満の圧力で実施することを特徴とする、成形体をシリコーンゴムから製造する方法。
【請求項2】
状態調節を10〜150hPaの圧力で実施する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
状態調節を20〜350℃の温度で実施する、請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
状態調節を酸素の存在下で実施する、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
状態調節を空気の存在下で実施する、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
付加反応によって架橋可能なコンパウンド、過酸化物により架橋可能なコンパウンドならびに放射線により架橋可能なコンパウンドから選択された、有機珪素化合物を基礎とするコンパウンドを架橋させることができ、こうして得られた成形体を、引続き150hPa未満の圧力および20〜350℃の温度で状態調節する、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
状態調節炉からの排ガスを、水洗浄器により清浄化する、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
洗浄液として3〜20℃の温度を有する冷水を使用する、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
有機相をコアレッサーにより分離し、水を循環路に導く、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。

【図1】
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【公表番号】特表2011−530611(P2011−530611A)
【公表日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−521527(P2011−521527)
【出願日】平成21年7月28日(2009.7.28)
【国際出願番号】PCT/EP2009/059741
【国際公開番号】WO2010/015547
【国際公開日】平成22年2月11日(2010.2.11)
【出願人】(390008969)ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフト (417)
【氏名又は名称原語表記】Wacker Chemie AG
【住所又は居所原語表記】Hanns−Seidel−Platz 4, D−81737 Muenchen, Germany
【Fターム(参考)】