説明

所定の温度にて一部消色してマーキングを露呈させる着色要素を有する包装材及びその製造方法

医薬品用の包装材を開示する。包装材は、医薬品を保管すべき温度の上限とする所定の温度に達すると一部消色してマーキングを露呈させる着色要素を備える。着色要素は、従来型のインクで印刷されたマーキングを形成する第1の部分とサーモクロミックインクで印刷された第2の部分とで形成される。サーモクロミックインクは、所定の温度未満では着色され、かつ、所定の温度に達する又は所定の温度を超えると無色になる。第1の部分及び第2の部分は、所定の温度未満では第1の部分が視認不可能になるが、所定の温度に達する又は所定の温度を超えると視認可能となるように配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬品のための包装材及び当該包装材の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
所定の温度にて変色する物質は、既知である。このような物質は、「サーモクロミック」な材料と呼ばれる。一般的には、このような物質は、液晶類の一部分を形成する。
【0003】
この数十年間においては、サーモクロミック物質を基に構成される幾つものインクが研究されてきた。これらのインクは、「サーモクロミックインク」と呼ばれ、シルクスクリーン印刷、フレキソ印刷、湿式オフセット印刷やリソグラフィー印刷等に用いられてきた。
【0004】
これらのインクには、着色されており、所定の温度にて変色するものもある。別のサーモクロミックインクは無色であり、所定の温度にて発色する。さらに、着色されていたものが、所定の温度にて無色になる別のインクもある。
【0005】
本明細書中及び特許請求の範囲において、以下の用語は次の用法で用いられるものである。
【0006】
「包装材」とは、医薬品を包装又は識別するのに適切な任意の容器、ラベル又はタグを表すのに用いられる。「包装材」との表現は、ここでは、医薬品を一般人に提供及び販売する際に添える他の任意のタイプの部材をも表すことを意図して用いられる。本発明による典型的な容器とは、ケース、箱、医薬品用のボトル、小瓶、ブリスターパック、小袋、クリーム又はペースト状の材料のためのチューブ、袋、ボトル、フィルム、紙シート、トレイや缶等である。
【0007】
「マーキング」とは、任意のデザイン、図形、アルファベットの文字、単語、数字、記号、ロゴ及びこれらの任意の組み合せを表すのに用いられる。典型的には、このようなマーキングは、オペレータ及び/又はユーザに一定の情報、警告、メッセージ又は警報状態を知らせるのに用いられる。
【0008】
「所定の温度にて」とは、或る温度範囲を指す。実際上、これまでに知られているサーモクロミックインクでは、或る色から別の色又は着色状態から無色の状態への転位又は変化、及びその逆への転位又は変化は、所定の温度範囲において生じる。例えば、25℃の「所定の温度」とは、一般に25℃±2℃、好適には25℃±1℃、より好適には25℃±0.5℃の範囲を示す。同様に、10℃の「所定の温度」とは、一般に10℃±2℃、好適には10℃±1℃、より好適には10℃±0.5℃の範囲を示すといった具合である。
【0009】
「視認可能」とは、通常の注意深い人が見た場合に、肉眼でマーキングを明確に判別することができることを表すのに用いられる。他方、「視認不可能」とは、通常の注意深い人が見た場合に、肉眼でマーキングを明確に判別できない場合をいう。
【0010】
「従来型のインク」とは、−20℃から60℃の温度範囲内において、通常の注意深い人が肉眼で視認可能な変色を起こさず、しかも、無色状態から着色状態へ又はその逆に変化しないインクを示すのに用いられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明者は、これまでのサーモクロミックインクの技術には、使用するサーモクロミックインクの諸特性に応じて生ずる様々な深刻度を有する欠点があるために、医薬品との関連においては広く採用されるに至ってはいないことに気付いた。
【0012】
例えば、医薬品がその上限温度の25℃に達していることをオペレータ又はユーザに知らせる必要がある場合には、マーキングの「25℃」を包装材に印刷することになる。
【0013】
このマーキングが、限度温度に達した際に変色するタイプのインクによって形成されている場合には、そのマーキングはどんな温度でも視認可能であるという欠点があり、このためにユーザは様々な色の意味を覚えておく必要がある。例えば、第1の製造業者が25℃において黄色から緑色に変色するインクを使用している場合には、ユーザは、緑色は25℃の温度に達してしまったことを示していることを覚えておかなければならない。第2の製造業者が異なるタイプのインク、例えば、25℃において緑色から赤色に変色するインクを使用したとすれば、ユーザは、この場合には、緑色は25℃の温度に未だ達していないことを示しているということを覚えておく必要があり、これは第1の場合と正反対である。明らかに、こうしたタイプのインクを用いる製造業者の数が増えるにつれて事態はさらに紛らわしくなる。
【0014】
さらに、本発明者は、25℃未満では無色であり、25℃の温度に達すると着色されるインクを用いたのでは、その限界温度以下ではマーキングが視認不可能であるため、ユーザは限界温度に達した、及び/又は限界温度を超えてしまったことを示すマーキングの存在及び位置を確かめるために、極めて慎重に包装材全体を調べなくてはならないという欠点があることに気付いた。不都合なことに、この作業はとても厄介であり、多くの間違いを誘発することになる。
【0015】
最後に、本発明者は、25℃未満では着色され、前記温度に達すると無色になるインクは不都合なことに、実際には使い物にならないことに気付いた。なぜならば、通常の注意深いユーザは、特にそのユーザが以前に当面の医薬品を見てから時間が経っている場合には、マーキングの消失にほとんど気付かないからである。
【0016】
したがって、本発明者は、上述の欠点を克服する医薬品のための包装材を提供するという問題に対処した。
【0017】
特に、本発明者は、医薬品の晒された温度がその上限値に達したということを、通常の注意深いユーザが容易に認識できるような方法でオペレータ又はユーザに知らせることを可能にする医薬品の包装材を提供するという問題に対処した。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明の第1の態様によれば、医薬品用の包装材であって、前記包装材は、医薬品を保管すべき温度の上限とする所定の温度に達すると一部消色してマーキングを露呈させる着色要素を有し、
(a)前記要素は、従来型のインクで印刷された前記マーキングを形成する第1の部分とサーモクロミックインクで印刷された第2の部分とで形成され、
(b)前記サーモクロミックインクは、前記所定の温度未満では着色され、かつ、前記所定の温度に達する又は前記所定の温度を超えると無色になり、
(c)前記第1の部分及び前記第2の部分は、前記所定の温度未満では前記第1の部分が実質上視認不可能になるが、前記所定の温度に達する又は前記所定の温度を超えると視認可能となるように配置されている、医薬品用の包装材が提供される。
【0019】
上述の着色要素に関連して用いている上述の「一部消色する」とは、前記第1の部分ではなく前記第2の部分だけが消色することを意味することを意図している。
【0020】
好適には、前記サーモクロミックインクは、可逆型のものとする。換言すれば、この種のインクは、所定の温度未満に落ちると着色状態に戻る。
【0021】
本発明による、包装材の第1の好適な実施形態においては、前記第2の部分を、前記第1の部分の上に重畳させる。
【0022】
本発明による、包装材の第2の好適な実施形態においては、着色要素の前記第1の部分及び前記第2の部分を、互いに重なり合って位置付ける。
【0023】
好適には、前記第1の部分が従来型のインクを有さないスペースを有する場合においては、前記着色要素の前記第2の部分が前記スペースも覆うようにする。
【0024】
好適には、前記第2の実施形態においては、前記サーモクロミックインクの色は、前記所定の温度未満においては、従来型のインクの色と良く似せる。
【0025】
さらに好適には、前記サーモクロミックインクの色は、前記所定の温度未満においては、従来型のインクの色にできるだけ似せる。
【0026】
本発明の第2の態様によれば、医薬品用の包装材を製造する方法であって、前記包装材は、前記医薬品の保管温度の上限とすべき所定の温度に達すると一部消色してマーキングを露呈させる着色要素を有し、該着色要素の生産ステップが以下のステップ、
(a)包装材を取得するステップと、
(b)前記マーキングを前記包装材の上に従来型のインクを用いて印刷するステップと、
(c)前記所定の温度未満ではマーキングが実質上視認不可能になるが、前記所定の温度に達する又は前記所定の温度を超えると視認可能となるように、前記所定の温度未満においては着色されるが、前記所定の温度に達する又は前記所定の温度を超えると無色になるサーモクロミックインクを塗布するステップと、
を含む、医薬品用の包装材の製造方法が提供される。
【0027】
好適には、前記サーモクロミックインクは、可逆型のものとする。換言すれば、この種のインクは、所定の温度未満に戻ると着色状態に戻る。
【0028】
本発明による、前記方法の第1の好適な実施形態においては、前記サーモクロミックインクはマーキングに重畳される層を形成する。
【0029】
本発明による、前記方法の第2の好適な実施形態においては、前記サーモクロミックインクは、前記マーキングに重なり合って位置付けられる層を形成するように塗布する。
【0030】
好適には、前記第1の部分が従来型のインクを有さないスペースを有する場合においては、これらのスペースもサーモクロミックインクの層によって覆う。
【0031】
好適には、この第2の実施形態においては、サーモクロミックインクの色は、前記所定の温度未満においては、マーキングを印刷した従来型のインクの色に良く似せる。
【0032】
さらに好適には、前記サーモクロミックインクの色は、前記所定の温度未満においては、マーキングを印刷するのに用いた従来型のインクの色にできるだけ似せる。
【0033】
本発明を、非限定的な例によって提供される添付の図面を参照してさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】包装材の温度が、サーモクロミックインクが着色状態から無色状態に変化する温度より低い場合の、本発明の第1の好適な実施形態による包装材の概略斜視図である。
【図2】包装材の温度が、サーモクロミックインクが着色状態から無色状態に変化する温度に達した又は超えた場合の、図1による包装材の概略斜視図である。
【図3】包装材の温度が、サーモクロミックインクが着色状態から無色状態に変化する温度より低い場合の、本発明の第2の好適な実施形態による包装材の正面図である。
【図4】包装材の温度が、サーモクロミックインクが着色状態から無色状態に変化する温度に達した又は超えた場合の、図3による包装材の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
図1及び図2は、本発明の第1の好適な実施形態による包装材1を示す。包装材1は、平行6面体形状の箱である。既に上述したように、限定はされないが、包装材は、ラベル、タグ、小びん、小袋、ブリスターパック、医薬品用のボトル、ケース、クリーム若しくはペースト状の材料のためのチューブ、袋、ボトル、フィルム、シート、トレイ、缶又は医薬品の分野において通常用いられる他の任意の包装材とすることができる。既に上述したように、「包装材」なる表現は、ここでは、医薬品を一般人に提供及び販売する際にそれに添付する他の任意のタイプのものも表すのに用いる。
【0036】
本発明によれば、着色要素2も包装材1に関連付ける。この着色要素2は、例えば、包装材1の外面、好適にはオペレータ又はユーザが容易に視認可能な位置に配置する。
【0037】
この着色要素2は、従来型の赤色インクと、25℃±0.5℃の所定温度にて赤色から無色状態に変化するサーモクロミックインクとからなる。前記サーモクロミックインクの色は、温度が前記所定の温度を下回ると再び赤色に戻るので、サーモクロミックインクの色の変化は、可逆的である。
【0038】
より具体的には、前記従来型のインクは、ロゴと25℃を表すシンボルとからなるマーキング2′を形成するのであって(図2)、前記サーモクロミックインクはマーキング2′上に重畳される層2′′を形成する。
【0039】
包装材1の温度が前記所定の温度未満である場合においては、層2′′の色がマーキング2′を視認不可能にする(図1)。
【0040】
しかし、包装材1の温度が前記所定の温度以上になると、サーモクロミックインクの層2′′は無色になり、前記マーキング2′を視認可能にする(図2)。
【0041】
図1及び図2における包装材1は、25℃未満の温度に保管しなければならない医薬品にとって特に好適である。
【0042】
実際上、この包装材は、医薬品が適切な温度状態に保たれているか、または、もっと冷たい環境に移動するべきかを、オペレータ又はユーザに知らしめることができる。
【0043】
本発明の第1の好適な実施形態を25℃未満に保管しなければならない医薬品に関連して例示したが、前記所定の温度にて着色状態から無色状態に変化する適切なサーモクロミックインクが用いられるものとすれば、それを、例えば−5℃、0℃、5℃、10℃、15℃、27℃、30℃等の所定の温度以下に保管しなければならない医薬品のための包装材を作成するのに適用できることは、当業者に明らかである。
【0044】
図3及び図4は、本発明の第2の好適な実施形態による包装材11を示す。包装材11は、ラベルである。既に述べたように、限定はされないが、包装材は、箱、タグ、小瓶、小袋、ブリスターパック、医薬品用のボトル、ケース、クリーム若しくはペースト状の材料のためのチューブ、袋、ボトル、フィルム、シート、トレイ、缶又は医薬品の分野において通常用いられる他の任意の包装材とすることができる。既に述べたように、「包装材」なる表現は、ここでは、医薬品が一般人に提供及び販売する際にそれに添付する他の任意のタイプのものを表すのに用いられる。
【0045】
本発明によれば、着色要素12を包装材11に関連付ける。
【0046】
この着色要素12は、従来型の黒色インクと、5℃±0.5℃の所定の温度にて、黒色から無色状態に変化するサーモクロミックインクとからなる。前記サーモクロミックインクの色の変化は、温度が前記所定の温度以下に落ちると、その色が再び黒色に戻るから可逆的である。
【0047】
さらに具体的には、前記従来型のインクは、5℃という記号からなるマーキング12′を形成する(図4)。そして、前記サーモクロミックインクは、着色要素12を形成するために、マーキング12′を包囲し、かつそれに重なり合って位置付けられる層12′′を形成するのであって、前記マーキング12′は、包装材1の温度が前記所定の温度未満である限り視認不可能である(図3)。
【0048】
他方、包装材11の温度が前記所定の温度以上になると、前記サーモクロミックインクの層12′′は無色になり、前記マーキング12′を視認可能にする(図4)。
【0049】
図3及び図4による包装材11は、5℃以下に保管しなければならない医薬品にとって特に好適である。
【0050】
この場合にも、本発明のこの第2の好適な実施形態を、5℃以下に保管しなければならない医薬品関連して例示したが、前記所定の温度において着色状態から無色状態に変化する適切なサーモクロミックインクを用いるものとすれば、それを、例えば−5℃、0℃、10℃、15℃、25℃、27℃、30℃等の所定の温度以下に保管しなければならない医薬品のための包装材を作成するのに適用できることは、当業者に明らかである。
【0051】
本発明による包装材に好適なサーモクロミックインクの例としては、米国特許第4,385,844号に記載されているものがある。
【0052】
本発明による包装材に好適な他のサーモクロミックインクの例としては、米国コロラドスプリングスに所在のCTI社(Chromatic Technologies Incorporated)のDYNACOLOR(商標)オフセットサーモクロミックインクがある。DYNACOLORオフセットサーモクロミックインクは、多くの種類が市販されており、その各々には着色状態から無色状態に変化する独自の所定の温度がある。選択されるインクによって、前記所定の温度は−5℃から65℃の間の値をとる。これらのインクは温度が前記所定の温度以下になると着色状態に戻るから、色の変化は可逆的である。前記DYNACOLORオフセットサーモクロミックインクは、米国特許第5,591,255号及び米国特許第5,997,849号において説明されている。
【0053】
本発明に好適な他のサーモクロミックインクとしては、スイス国プリリーに所在のSICPA社により生産されているインクがある。
【0054】
本発明に、好適な印刷手法としては、シルクスクリーン印刷及びフレキソ印刷がある。本発明者は、これらの手法が利用可能な種々の印刷手法の中で、上述のパッケージを工業的規模で生産するのに特に適していることを見出した。なぜならば、これらの手法は高度に効率的でかつ手動の工程を伴わないからである。さらに、上述の選定した印刷手法は、例えば10ポイント未満の大きさの要素を含む図柄等のような小さい図柄を高鮮明度で印刷するのに特に適している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医薬品用の包装材(1,11)であって、該包装材(1,11)は、医薬品を保管すべき温度の上限とするべき所定の温度に達すると一部消色してマーキング(2,12′)を露呈させる着色要素(2,12)を有し、
(a)前記要素(2)は、従来型のインクで印刷された前記マーキング(2′,12′)を形成する第1の部分とサーモクロミックインクで印刷された第2の部分(2′′,12′′)とで形成され、
(b)前記サーモクロミックインクは、前記所定の温度未満では着色され、かつ、前記所定の温度に達する又は前記所定の温度を超えると無色になり、
(c)前記第1の部分及び前記第2の部分は、前記所定の温度未満では前記第1の部分が実質上視認不可能になるが、前記所定の温度に達する又は前記所定の温度を超えると視認可能となるように配置されている、
医薬品用の包装材。
【請求項2】
前記サーモクロミックインクは、可逆型のものである、請求項1に記載の包装材(1,11)。
【請求項3】
前記第1の部分(2′)の上に前記第2の部分(2′′)が重畳されている、請求項1又は2に記載の包装材(1)。
【請求項4】
前記着色要素(12)の前記第1の部分(12′)及び前記第2の部分(12′′)は、互いに重なり合って位置付けられている、請求項1又は2に記載の包装材(11)。
【請求項5】
前記第1の部分(12′)が従来型のインクを有さないスペースを有する場合は、前記着色要素の第2の部分(12′′)は前記スペースも覆う、請求項4に記載の包装材(11)。
【請求項6】
前記サーモクロミックインクの色は、前記所定の温度未満においては、前記従来型のインクの色に良く似せてある、請求項1、2、4及び5のいずれか一項に記載の包装材(11)。
【請求項7】
前記サーモクロミックインクの色は前記所定の温度未満においては、前記従来型のインクの色にできるだけ似せてある、請求項1、2、4及び5のいずれか一項に記載の包装材(11)。
【請求項8】
医薬品用の包装材(1,11)を製造する方法であって、前記包装材(1,11)は、前記医薬品を保管すべき温度の上限とする所定の温度に達すると一部消色してマーキング(2′,12′)を露呈させる着色要素(2,12)を有し、該着色要素(2,12)の生産ステップが以下のステップ、
(a)包装材を取得するステップ(1,11)と、
(b)前記マーキング(2′,12′)を、前記包装材の上に従来型のインクを用いて印刷するステップと、
(c)前記所定の温度未満では前記マーキング(2′′,12′′)が実質上視認不可能になるが、前記所定の温度に達する又は前記所定の温度を超えると視認可能となるように、前記所定の温度未満においては着色されるが、前記所定の温度に達する又は前記所定の温度を超えると無色になるサーモクロミックインクを塗布するステップ
とを含む、医薬品用の包装材の製造方法。
【請求項9】
前記サーモクロミックインクは可逆型のものである、請求項8に記載の製造方法。
【請求項10】
前記サーモクロミックインクは、前記マーキング(2′)に重畳される層(2′′)を形成する、請求項8又は9に記載の製造方法。
【請求項11】
前記サーモクロミックインクは、前記マーキング(12′)に重なり合って位置付けられる層(12′′)を形成するように塗布する、請求項8又は9に記載の製造方法。
【請求項12】
前記第1の部分(12′)が従来型のインクを有さないスペースを有する場合は、前記スペースもサーモクロミックインクの層(12′′)によって覆われる、請求項11に記載の製造方法。
【請求項13】
前記サーモクロミックインクの色は前記所定の温度未満においては、前記マーキング(12′)に用いられた前記従来型のインクの色に良く似せてある、請求項8、9、11及び12のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項14】
前記サーモクロミックインクの色は、前記所定の温度未満においては、前記マーキング(12′)を印刷した従来型のインクの色にできるだけ似せてある、請求項8、9、11及び12のいずれか一項に記載の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−509818(P2012−509818A)
【公表日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−536832(P2011−536832)
【出願日】平成21年11月13日(2009.11.13)
【国際出願番号】PCT/EP2009/065108
【国際公開番号】WO2010/060812
【国際公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【出願人】(592160973)アジェンデ・キミケ・リウニテ・アンジェリニ・フランチェスコ・ア・チ・エレ・ア・エフェ・ソシエタ・ペル・アチオニ (36)
【氏名又は名称原語表記】AZIENDE CHIMICHE RIUNITE ANGELINI FRANCESCO A.C.R.A.F.SOCIETA PER AZIONI
【Fターム(参考)】