説明

所定量の飲料を作るためのシステム、方法及びカプセル

抽出可能な製品を使用して、摂取に適する所定量の飲料を作るためのシステムにおいて、該システムが― 少なくとも1の使い捨て可能なカプセル;
― ある量の流体、例えば水、を該少なくとも1の使い捨て可能なカプセルに供給するための流体分配デバイスと、該少なくとも1の使い捨て可能なカプセルを収容するための収容器と、該飲料を容器、例えばカップ、に供給するための出口装置とを備える器具、を備え、― 該少なくとも1の使い捨て可能なカプセルは、抽出可能な製品を容れる内部空間を囲い込むための物質障壁を備え、該物質障壁は、i 該内部空間への流体の通過を可能にして、該抽出可能な製品と協働して飲料を作るための入口領域;ii カプセルから飲料の少なくとも一部を導出するための出口領域を備え;― 該システムはi 該分配デバイスを、流体を供給するための入口領域と流体連絡させ;ii 該出口領域が、該出口装置と流体連絡に置かれることを可能にするようにさらに配置されており、 ― 該使い捨て可能なカプセルは、少なくとも該出口領域を破断して、カプセルからの飲料の少なくとも一部の通過を可能にするように、物質障壁と協働することを意図されている移動可能な物体をさらに備える、前記システム。

【発明の詳細な説明】
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0001】
本発明は、抽出可能な製品を使用して、摂取に適する所定量の飲料を作るためのシステムにおいて、該システムが
― 少なくとも1の使い捨て可能なカプセル;
― ある量の流体、例えば水、を該少なくとも1の使い捨て可能なカプセルに供給するための流体分配デバイスと、該少なくとも1の使い捨て可能なカプセルを収容するための収容器と、飲料を容器、例えばカップ、に供給するための出口装置とを備える器具、
を備え、
― 該少なくとも1の使い捨て可能なカプセルは、抽出可能な製品を容れる内部空間を囲い込むための物質障壁を備え、該物質障壁は、
i 該抽出可能な製品と協働して飲料を作るために該内部空間への流体の通過を可能にする入口領域;
ii カプセルから飲料の少なくとも一部を導出するための出口領域を備え;
― 該システムは
i 該供給器具を、流体を供給するために入口領域と流体連絡させ;
ii 該出口領域が、該出口装置と流体連絡に置かれることを可能にする
ようにさらに配置されている、前記システムに関する。
【0002】
本発明は、上で述べられたシステムのカプセルにさらに関する。特に、本発明の特徴に従うと、カプセルは実質的に密封的に閉鎖されたカプセルであって、抽出可能な製品を容れる内部空間を取り囲むための物質障壁を備えるカプセルにおいて、該物質障壁は、
i 該抽出可能な製品と協働して飲料を作るために該内部空間への流体の通過を可能にする入口領域;
ii カプセルから該飲料の少なくとも一部を導出するための出口領域を備える
ところの前記カプセルに関する。
【0003】
本発明は、システムにおいて抽出可能な製品を使用して、摂取に適する所定量の飲料を作る方法において、該システムが
― 少なくとも1の使い捨て可能なカプセル;
― ある量の流体、例えば水、を該少なくとも1の使い捨て可能なカプセルに供給するための流体分配デバイスと、該少なくとも1の使い捨て可能なカプセルを収容するための収容器と、飲料を容器、例えばカップ、に供給するための出口装置とを備える器具、
を備え、
― 該少なくとも1の使い捨て可能なカプセルは、抽出可能な製品を容れる内部空間を囲い込むための外側の物質障壁を備えられており、ここで該物質障壁は、
i 該抽出可能な製品と協働して飲料を作るために該内部空間への流体の通過を可能にする入口領域;
ii カプセルから該飲料の少なくとも一部を導出するための出口領域を備えられている方法において、
― 該システムが、
iii 該供給器具を、流体を供給するための入口領域と流体連絡させ;
iv 該出口領域が該出口装置と流体連絡に置かれることを可能にする
ようにさらに配置されている、前記方法に一層さらに関する。
【0004】
本発明は、抽出可能な製品を使用して、摂取に適する所定量の飲料を作るための使い捨て可能なカプセルを製造する方法において、該方法が
抽出可能な製品を容れる内部空間を囲い込むために、外側の物質障壁で使い捨て可能なカプセルを形成することを含み、ここで、該物質障壁は
i 該抽出可能な製品と協働して飲料を作るために該内部空間への流体の通過を可能にする入口領域;
ii カプセルから飲料の少なくとも一部を導出するための出口領域;
iii 使い捨て可能なカプセルの内部空間に抽出可能な製品を入れることを備えられている、前記方法に一層さらに関する。
【背景技術】
【0005】
先行技術において、コーヒー分配器具における配置のために例えば挽かれたコーヒーを含む、密封的に封止されたカプセルは、自体公知である。コーヒーを作る間に、そのような封止されたカプセルの入口領域は、穴が開けられ、その結果、カプセルの内部空間の挽かれたコーヒーに、加圧下、流体を供給するために入口の開口部が用意される。すると、これは、カプセルの内部空間内の圧力を上昇させ、その結果、カプセルの出口領域は該器具に存在する蓋貫通手段に対して押しつけられる。十分な圧力が印加されたとき、出口領域は、該蓋貫通手段に対して引き裂け、出口開口部を作り出し、該開口部を通って、コーヒー飲料が該器具に存在する排出口を通ってカプセルから流れ出すことができる。使用中に、該排出口は、コーヒー飲料が排出口を通って流動し得るように、収容器の出口領域と流体連絡している。
【0006】
上で説明されたシステムにおいて、流体の優先的な通路は、例えば少なくとも1の入口開口部から少なくとも1の出口開口部へと、カプセル内の抽出可能な製品を通って流れ、このことは、作られた飲料の所望されない濃さ及び/又は該作られた飲料の濃さにおけるカプセルごとの変化をもたらし得ることが見出されてきた。さらに、出口開口部は、流体の圧力により形成されるので、出口開口部の数、位置及び/又はサイズは偶然、形成される。
【0007】
従って、本発明の目的は、代替のシステム、カプセル及び方法を提供することである。
【0008】
この目的のために、本発明に従うシステムにおいては、使い捨て可能なカプセルは、カプセルからの飲料の少なくとも一部の通過を可能にするように、少なくとも出口領域を破断するように物質障壁と協働することを意図されている移動可能な物体をさらに含む。
【0009】
この技術的な対策は、カプセル内に移動可能な物体を備えることにより、所定の1以上の出口開口部の創設が、そのタイミング、カプセルの表面に沿っての空間的な分布及び寸法に関して可能であるという洞察に基づいている。該移動可能な物体は、好ましくは、カプセルの内部空間の中、即ち抽出可能な製品を容れる内部体積の中に配置されることが理解されるであろう。
【0010】
用語「物質障壁」は、周囲の環境に存在する又は存在するかもしれない所望されない分子のカプセルの内部空間への侵入を防ぐ物質の実体として理解されるべきであることが理解されるであろう。好ましくは、該物質障壁は、気体、湿気、及び蒸気が内部空間へ侵入することを防ぐために形成される。この対策は、さらに封止と呼ばれてもよい。結果として、カプセルの中において取り囲まれた抽出可能な製品の適切な選択された品質が、環境の化学物質との所望されない化学反応を受けることを防ぐことにより劣化せず及び/又は保存される。特に、コーヒーの酸化は防止され、そうすることにより実質的にその本来の味を保ち、そのことは、飲料の改善された品質をもたらし得る。
【0011】
任意のタイプの固体、液体又は粉末状の物質が飲料を作るのに使用され得るので、該抽出可能な製品はコーヒーに限られないことがさらに理解されるであろう。例えば、カプセルは、液状、固体又は粉末のいずれかの形態の濃厚物を含んでいてもよい。あるいは又は追加的に、カプセルは粉末にされたミルク、チョコレート粉末、スープ粉末等を含んでいてもよい。カプセルは、流体と相互作用すると互いに混合されるところの、意図される飲料の適切な数の成分を容れる適切な数の区画を含むこともまた可能である。
【0012】
用語「出口領域」及び「入口領域」は、例えばカプセルの表面上のそれぞれの機能の領域を意味し、該領域は、裸眼により知覚され得なくてもよい。これは収容器中へのユニークな収容が可能にされるような方法でカプセルが形づけられるとき、可能であり得る。あるいは、「出口領域」及び/又は「入口領域」は、該システムにおけるその適切な配置を可能にするためにカプセルの上に適切に印をつけられてもよい。これは、カプセルが収容している収容器における種々の配置を許すように形付けられているとき、例えばカプセルが回転の自由度を有する時、例えば球状、円柱状などであるとき特に利点を有する。使い捨て可能なカプセルはたくさんの使い捨て可能なカプセルを含む包装で市販されていてもよく、ここで、包装における積み重ねの最適化が、収容器における方向の不確実性を許す、カプセルの所望される3次元の形状をもたらし得ることが理解されるであろう。特にそのようなカプセルの場合、「出口領域」及び「入口領域」の識別は有利であり得る。
【0013】
出口装置は、飲料を容器の中へと導くための適切なコレクター及び導管を備えていてもよい。しかし、該出口装置は、収容器と一体化されていて、特定のコレクター又は導管を有していないこともまた可能である。
【0014】
用語「抽出可能な製品」は、可溶である又は適切なコロイド、例えばインスタントコーヒー及びスープ−ピューレのようなコロイドを形成するために使用される物質を包含することがさらに理解されるであろう。
【0015】
本発明に従うシステムの実施態様において、カプセルは実質的に円柱状に形成されており、物質障壁は、外周壁、底、及び蓋を含む。
【0016】
使い捨て可能なカプセルを例えばペレットのように、又は切頭円錐又はピラミッドのように形づけることにより、出口領域の表面積を最大にすることは有利であり得る。これらの例示的な実施態様において、得られる3次元物体のベース部分の表面積は増加されて、カプセルの排液を改善する。使い捨て可能なカプセルがペレットとして形づけられているとき、入口領域と出口領域の間の流体の通路は最小化され、そのことは、カプセルの中で流体の優先的な通路の発生のチャンスを減少させ得る。使い捨て可能なカプセルが切頭円錐又はピラミッドとして形づけられているとき、実質的に円錐又はピラミッドの頂点からカプセルに入った流体は、シャワー効果を有し得、カプセル内での流体の優先的な通路発生のチャンスを実質的に減少させる。
【0017】
さらに、上記の、カプセルの形づけの可能性と移動可能な物体を使用しての固有の開口機能との組み合わせが、飲料を作るために十分な、流体の最小必要圧力を減少させ得る。これは、先行技術から公知のシステムに対して、本発明に従うシステムのエネルギー消費を減少させる効果を有する。
【0018】
本発明に従うシステムのさらなる実施態様において、出口領域は、カプセルの蓋に備えられてもよく、入口領域は、カプセルの底に備えられていてもよい。そのような構成は、カプセルの製造の容易さに関して利点を有し得る。例えば、カプセルがバケツの形状を有するとき、バケツの底は、流体を供給するために使用され得、ここで、バケツの上方部分は蓋により覆われていてもよく、蓋物質は、バケツの形状に使用されている物質とは異なる固有の機械的強度を有していてもよい。そのような配置もまた、カプセルが使用の間に、横方向から掴まれることを意図されているときには、有利であり得る。
【0019】
本発明に従うシステムのさらなる実施態様において、移動可能な物体は、抽出可能な製品及び/又は流体及び/又は飲料に関して、化学的に不活性である。
【0020】
移動可能な物体のために、抽出可能な製品の物質に関して実質的に化学的に不活性である物質を選択することが有利であることが見出される。用語「化学的に不活性である」は、化学的な生成物を形成するために抽出可能な製品及び/又は流体及び/又は飲料と化学反応を起こす能力がないことと解釈されるべきであることが理解されるであろう。飲料は、抽出可能な製品又は流体のいずれかと異なる化学的性質を有していてもよいことが理解されるであろう。特に、移動可能な物体の物質は、高められた温度、例えば90〜100℃の範囲においてもまた、化学的に不活性である。この特徴は、公衆の安全のために特に重要であり得る。
【0021】
本発明に従うシステムの別のさらなる実施態様において、移動可能な物体は、該流体及び/又は飲料に少なくとも部分的に可溶である。例えば、該移動可能な物体は、味の改良剤及び/又は味の強化剤から少なくとも部分的に形成されていてもよい。
【0022】
該移動可能な物体は、抽出可能な製品のそばに存在するという事実を使用することが有利であり得る。例えば、該移動可能な物体は、消費可能な物質、例えば糖又は味強化剤又は味改良剤から製造され得る。さらに、該移動可能な物体は、固化された液状濃縮物などから製造され得る。結果として、物質障壁を破断した移動可能な物体は、溶解して、所望される追加の味覚、香り又は他の補足的な性質を、そうでなければ素朴な飲料に与え得る。移動可能な物体は、流体、例えば水、のpHを変化させることを意図された物質から形成されることもまた可能であり得る。これは、水道水での飲料の調製の観点から、該水道水が劣る性質を有する地域において特に有利であり得る。
【0023】
本発明に従うシステムの別のさらなる実施態様において、使い捨て可能なカプセルの物質障壁は移動可能な部品を備える。
【0024】
栓に似た構造として該移動可能な物体を備え、そうすることにより、物質障壁の一部を形成することが有利であることが見出される。それにより、使用中のカプセルの内部空間に突出されている移動可能な物体は、出口領域の物質を破断し、同じ作用の間にカプセルの入口領域において1以上の適切な開口部を与え得る。この実施態様は、図2を参照して、より詳細に説明される。
【0025】
本発明に従うシステムのさらなる実施態様において、物質障壁は使い捨て可能なカプセルの外表面を構成する。
【0026】
例えば、物質障壁は、カプセルの外表面上に、予め製造された開口部を覆う適切な数の剥がす剥片として与えられ得る。使用において、これらの剥がす剥片は、カプセルを使用する前に除去されるべきである。このようにして、物質障壁は、抽出可能な製品が環境からの所望されない物質と相互作用することを防ぐために、さらなる物体(例えば剥がす部分など)と協働するところのカプセルの物体を含む複合構造である。しかし、物質障壁は、さらなる物質、層、又は物体により環境から分離されたチャンバー、区画等、に関係していてもよい。
【0027】
ある実施態様においては、移動可能な物体は、外側の物質障壁の作動可能な領域を形成するように配置されていてもよい。この場合、物質障壁は、静止時、即ち使用前に、移動可能な物体の一部を含む複合構造をもまた構成する。例えば、移動可能な物体は作業要素、即ち物質障壁を破断するための突起又はそのようなものを含み得る。移動可能な物体の作業要素は王冠などとして形作られていてもよく、該王冠は適切な突起、例えば棒であって、その外側の端部分で、入口領域における又は入口領域のそばのカプセルの表面において栓として機能し得る適切な突起に接続されていてもよい。該物体を移動させることにより、王冠のようなものは、排液のための出口開口部を与え得、その遠位部分(即ち栓)は流体を供給するための入口開口部を現す。
【0028】
本発明に従うシステムのさらなる実施態様において、該分配デバイスは、使用中にカプセルと係合するために移動可能であり、該移動可能な物体はカプセルの中に配置され、該分配デバイスから出口領域へ機械的運動量の移動を可能にして、該出口領域を破断する。
【0029】
カプセルの、制御されかつ予め決められた開口を可能にするために、使用中の器具において発生された機械的運動量を使用することが有利であり得る。本実施態様に従うと、器具の分配デバイスは使用されて、使い捨て可能なカプセルを少なくとも出口領域において係合するために適切に移動されることが意図される。そのような移動の動きが使用されて、移動可能な物体を押すか又は別なように作動させて、カプセルの内部空間内において出口領域の方へ移動可能な物体をさらに突出させてその物質を破断してもよい。この実施態様は、1つの動きでのカプセルの取り扱いおよびカプセルの穴あけを可能にし、該動きは制御されており、かつ再現性があり、そうであることにより、例えば、カプセル内の少なくともそれの滞留時間が予め決められるので、飲料の品質を改善する。
【0030】
本発明に従うシステムの別のさらなる実施態様において、移動可能な物体は、出口領域の物質を破断するための少なくとも1の作業部材を含む。
【0031】
例えば、移動可能な物体は、物質障壁を破断させるための1以上の突起、マイクロピン、又は他の適切な凹凸を含み得る。用語「破断させる」は、切断する、挟み切る、裂く、貫通させるなどのいずれかに関することが理解されるであろう。
【0032】
移動可能な物体は、実質的に平らな又は3次元の物体、例えばピン−又はフォーク様の構造又は王冠が頂部にある棒として配置され得る。作業部材が出口領域の表面に対して実質的に垂直に移動されるように、移動可能な物体の構造を意図することが可能であり得る。あるいは、作業部材が、出口領域の表面に対して実質的に斜めに移動されるように、移動可能な物体の構造を意図することが可能であり得る。後者の場合、作業部材が鋭くされた構造で終わっているならば、物質障壁の相対的に速い破断が可能であり得る。
【0033】
本発明に従うシステムの別のさらなる実施態様において、移動可能な物体は、カプセルの内部空間において流体の一部を分配するための横にある開口部を備えられた導管を有する。
【0034】
移動可能な物体が出口領域に対して作業要素を押しつけるための突起を含むという事実を使用することが有利であることが見出される。そのような突起、例えば棒など、は実質的に入口領域と出口領域との間に、内部空間を経て延在していることが意図され得るという事実の故に、抽出可能な製品の深いところに、流体の少なくとも一部を供給するために突起を利用することが有利であり得る。このようにして、流体は、実質的に瞬間的に、抽出可能な製品を包み込み、飲料の品質をさらに改善し得る。
【0035】
本発明に従うシステムの別のさらなる実施態様において、出口領域は出口フィルターと協働することが意図される。
【0036】
飲料がカプセルから排出するのを許す前に飲料をフィルターにかけることが有利であることが見出される。例えば、抽出可能な製品の粒子が実質的にない飲料を作ることが所望され得る。出口領域と協働する適切なフィルターを置くことにより、所望されるフィルター効果が達成され得る。フィルター物質のタイプ及び性質の選択は当業者の通常の技術の範囲内であることが理解されるであろう。好ましくは、フィルターは、抽出可能な製品の粗い粒子と細かい粒子とを区別するように配置されており、カプセルにおいて多くのサイズの粒子の混合物を使用することを許し、そのことは、そのような混合物を含む使い捨て可能なカプセルのための関連する製造コストを削減し得る。
【0037】
本発明に従うシステムの別のさらなる実施態様において、出口フィルターは、内部の空間に配置されており、移動可能な物体は出口フィルターに接続されている。
【0038】
出口フィルターは出口領域に対して実質的に共平面な配置に置かれており、出口領域に面するフィルターの表面は出口領域の物質を破断するための適切な突起を備えられていることが可能である。この場合、フィルターは、カプセルの内部空間に備えられている部材により移動され得、それは、一方、流体処理デバイスにより作動され得る。この実施態様においても、上記のように部材は、少なくとも部分的に溶解する物質から作られてもよい。追加的に又は二者択一的に、部材は、流体の少なくとも一部を抽出可能な製品の深くに供給するための内部導管及び横にある開口を備えられていてもよい。そのような構成は、移動可能な物体が構造的に単純化されるという利点を有する。
【0039】
本発明に従うシステムの別のさらなる実施態様において、機械的障壁の出口領域は、該機械的障壁の他の領域より機械的に弱い物質を含む。
【0040】
出口領域に弱い物質を備えて、使用中にそれを破断することが単純化されることが有利であることが見出される。
【0041】
本発明に従うカプセルは、上記を参照して議論されるようにシステムの使い捨て可能なカプセルに関する。
【0042】
好ましくは、本発明に従うカプセルは、環境問題に関して有利であるところの、生分解性の物質から製造される。
【0043】
本発明は、本明細書において上述されたシステムにおいて、上述のように、カプセルの使用に、別にさらに関する。
【0044】
本発明のこれら及び他の特徴は、図面を参照してより詳細に議論され、該図面において参照番号は類似の要素を意味する。図面は説明の目的のための呈示であり、添付の特許請求の範囲を制限するために使用されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1a】飲料を作るための先行技術のシステムを断面の正面図で模式的に示す。
【図1b】飲料を作るための先行技術のシステムを断面の正面図で模式的に示す。
【図1c】飲料を作るための先行技術のシステムを断面の正面図で模式的に示す。
【図2】本発明に従う使い捨て可能なカプセルの実施態様を模式的に示す。
【図3】本発明に従う使い捨て可能なカプセルのさらなる実施態様を模式的に示す。
【図4】本発明に従う使い捨て可能なカプセルの別のさらなる実施態様を模式的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0046】
図1a〜1cは、抽出可能な製品を使用して摂取に適する所定量の飲料を作るための先行技術のシステム101を示す。システム101は、交換可能なカプセル102及び器具104を備える。器具104は、交換可能なカプセル102を保持するための収容器106を備える。図1a〜1cにおいて、カプセル102と収容器106との間に明確性のために隙間が描かれている。使用中に、カプセル102は収容器106と接触していてもよいことが理解されるだろう。一般に、収容器106は、カプセル102の形状に対して相補的な形状を有する。器具104は、ある量の流体、例えば水、を例えば9バールの加圧下で、交換可能なカプセル102に供給するための流体分配デバイス108をさらに備える。さらに、出口装置109が、容器例えばカップにカプセル102から流体を与えるために備えられていてもよい。
【0047】
図1a〜1cに示されたシステム101において、交換可能なカプセル102は、外周壁110、該外周壁110を第1の端部114で閉じている底112、及び該底112の反対側の第2の端部118で該外周壁110を閉じている蓋116を備える。外周壁110、底112、及び蓋116は、抽出可能な製品(図示されていない)を含む内部空間120を取り囲む。
【0048】
図1a〜1cのシステム101は、カプセル102を貫通することを意図された底貫通手段122を備える。図1aは、引き込まれた位置における底貫通手段122を示す。図1bは、底112に入口開口部124を作り、該開口部124を通して、抽出可能な製品20に流体を供給するための、延ばされた位置における底貫通手段122を示す。図1a〜1cにおいて、貫通手段122は、それを通して流体が、内部空間120に収容された抽出可能な製品20に供給されることのできる穴126を備える。図1a〜1cのシステム101は、カプセル102の蓋116を貫通することを意図された蓋貫通手段128(該図においては突起として具体化されている)をさらに含む。示された実施態様においては、該蓋貫通手段128は、出口装置109の一部を形成してもよい。
【0049】
図1a〜1cに示されたシステム101は、一杯のコーヒーを作るために以下のように操作され、ここで該抽出可能な製品は煎られかつ挽かれたコーヒーである。
【0050】
カプセル102は、収容器106の中に置かれる(図1aを参照のこと)。入口開口部124を作り出すために、底貫通手段が作動されて、カプセル102の底112を貫通する(図1bを参照のこと)。流体、ここでは加圧下の熱湯、が入口開口部124を通って内部空間120における抽出可能な製品に供給される。水はコーヒーの挽かれたものを濡らし、所望される物質を抽出して、コーヒー飲料を形成する。
【0051】
加圧下の水を内部空間120に供給する間に、カプセル102内部の圧力は上昇するであろう。圧力の上昇は、蓋116を変形させ、蓋貫通手段128に押しつけられるようにする。ひとたび圧力があるレベルに到達すると、蓋116の引裂強度が越えられ、蓋は蓋貫通手段128に対して破裂して、出口開口部130を作り出す(図1cを参照のこと)。作られたコーヒーは、該出口開口部130及び出口装置109の出口132を介してカプセル102から排出し、容器、例えばカップ(図示されていない)に供給され得る。
【0052】
図1a〜1cに示されたシステム101における飲料を作る間、優先的な流れの通路はカプセル102の内部空間120の内部の抽出可能な製品の中に存在し得る。これらの優先的な通路は、入口開口部124から出口開口部130に延在し得る。一つのそのような可能性のある優先的な通路が図1cにおいて線PPで示される。
【0053】
図2は、本発明に従う使い捨て可能なカプセルの実施態様を模式的な方法で表す。図Aは、使用前の分配デバイスの一部の実施態様と共に使い捨て可能なカプセル1の実施態様の断面図を模式的に示す。内部空間を備える使い捨て可能なカプセル1は適切な量の抽出可能又は可溶性の製品、例えば挽かれたコーヒー、インスタントコーヒー、チョコレート、ココア、茶、スープ混合物等を収容することが意図される。使い捨て可能なカプセル1はまた、分配デバイス1aにより供給される流体Fと相互に作用するとコロイドを形成することが意図される粉末を収容するのにもまた適切であることが理解されるであろう。カプセル1は、一回分の飲料、好ましくはカップ一杯の飲料、例えば30〜200mlの作られた飲料を作るのに適切である、ある量の抽出可能な可溶性又はコロイド状の製品を含み得る。使い捨て可能なカプセルは、一回用の小分けにされたパックに関し得る。
【0054】
使い捨て可能なカプセル1は、少なくとも内部空間Iを所望されない化学物質、例えば気体、湿気等と相互作用することから保護するように構築される。この目的のために、使い捨て可能なカプセル1は、少なくとも内部空間を取り囲む物質障壁、5a、5b、5c、5dを備える。例えば、物質障壁は、適切な物質の一つの片、例えば箔または薄層から、溶接、のり付けなどにより形成されていてもよい。この場合、物質障壁は、実質的に均一であり得る。物質障壁は、特にカプセルが特定の形状を与えられているときは、異なる物質の複数の部分から構成されていることもまた可能である。例えば、カプセル1は壁、蓋、及び底を有して形作られていてもよく、ここで底は流体Fが内部空間に入いることを許すために使用され得、蓋は飲料が少なくとも内部空間から出ることを許すために使用され得る。底及び蓋は壁に対して静止していてもよく、即ち使用中、それらは壁に対して実質的にその位置を変えない。壁は実質的に堅くてもよい。壁は例えばプラスチック物質を含み得、例えば射出成型、真空成型、熱形成などにより形成され得る。物質障壁は、機能の目的のために、例えば流体が内部空間Iに入ることを許すために、使用中に互いに相対的な位置を実質的に変える、移動可能な複数の部品を含むこともまた可能である。
【0055】
図Aは、物質障壁が移動可能な部品を含むところの使い捨て可能なカプセルの実施態様を模式的に示す。物質障壁の部分5dは、分配デバイス1aと適切に係合すると移動されることが意図される栓6の末端部分により形成されていてもよい。例えば、栓6は、分配デバイス1aの突起4により押され得、そうすることにより開口部8a、8bを現し、流体Fが、分配デバイスの流体供給導管3から内部空間Iの中へと流れることを許し得る。
【0056】
本発明に従う使い捨て可能なカプセル1は、出口領域5bにおいて物質障壁の一部を破断するための移動可能な物体6を備える。本実施態様において、移動可能な物体は分配デバイスを使用して出口領域5bと協働するために作動されるが、物体6を意図的に移動させる他の様式が考えられることが理解されるであろう。例えば、圧力で操作される移動可能なデバイスが、図4に模式的に表されている。
【0057】
出口領域5bを破断するために、移動可能な物体6は、出口領域を意図的に破壊することが意図される1以上の作業部材7を備え得る。作業部材7は、ピン、ナイフ、凹凸、鋭い結晶例えば砂糖などであり得る。
【0058】
図Bは、使用中の、例えば分配デバイス1aと係合されている使い捨て可能なカプセル1を模式的に示す。分配デバイス1aは、手動又は自動の駆動に従って、カプセル1aを係合するために機械的に並進されてもよい。従って、突起4は、物体6を介して出口領域5b方向へ分配デバイスを移動させることにより分配デバイスにより作られる機械的運動量を移動し、その適切な破断を起こし得る。内部空間Iにおいて作られる飲料は、このようにして作られた開口部を経てカプセルから排出され得る。
【0059】
本発明に従って、カプセル1の制御された開口、特にその出口領域5bにおける開口、を可能にするシステムが与えられる。結果として、内部空間内の流体の不都合な優先的な通路が回避される。即ち、出口開口部の少なくとも数、大きさ、及び位置が前もって決定され、そのことは、飲料の改善された品質をもたらし得る。制御された飲料排出を有する本発明に従うシステムは、出口領域5bに対して移動可能な物体6により発揮される力が、タイミング及び絶対値の観点において制御され得るので、有利であることが理解されるであろう。結果として、使い捨て可能なカプセルにおける作られた飲料の滞留時間が制御され得、それにより、そこに収容された適切な抽出可能な製品の抽出性を改善し得る。
【0060】
図Cは、使い捨て可能なカプセルを模式的に正面図において示す。物質障壁5は、図Bにおいて示されるように、流体が内部空間に入るのを許すための開口部8aを有する縁を備えられていてもよく、移動可能な物体6は物質障壁5において開口部Oに実質的に密に嵌合するための密封栓として使用され得る。栓6は、協力する適切な溝及び密封部材9を備えられていてもよい。移動可能な物体6は、1以上の作業要素7をさらに備えていてもよい。作業要素7は、例えば王冠として又は適切な1又は2次元の配列(array)として実装され得る。作業要素は連続しており、例えば作業要素は、飲料の排出を単純化するために出口領域5bから丸い領域を切り取るために環の形状であることもまた可能である。
【0061】
流体は加圧下、使い捨て可能なカプセル1の内部空間Iへと供給されることが可能である。開口要素、即ち移動可能な物体、が備えられているという事実により、最小の必要な圧力が低下され得て、本発明に従うシステムのエネルギー消費の削減をもたらす。しかし、本システムの流体分配デバイス1aは、約4〜20バール、好ましくは5〜18バール、より好ましくは6〜15バールの圧力下で、カプセル1に流体を供給するために配置されていてもよい。1つの実施態様において、6バールの圧力がカプセルに供給される。この場合、蓄積された内部圧力は、出口領域5bの破断の効率を増加させるという補足的な効果を有する。
【0062】
図3は、模式的な方法で、本発明に従う使い捨て可能なカプセルのさらなる実施態様を示す。使い捨て可能なカプセル30の本実施態様において、移動可能な物体6は、内部空間Iに存在する製品の深いところに流体F’の少なくとも一部を入れるために内部導管(図示されていない)及び横にある開口部6aを備えられている。結果として、入ってくる流れFは内部空間において効率的に分配され、そこへのその流入量は入口領域の処理容量により制限されない。
【0063】
この実施態様においても、移動可能な物体6は分配デバイス(図示されていない)により作動され得、前者に、出口領域34におけるカプセル30の物質障壁31、32、33、34の一部を破断させる。
【0064】
本発明に従う使い捨て可能なカプセルの別のさらなる実施態様において、カプセルは出口フィルター35を備えられていてもよい。出口フィルターは、物質障壁(図示されていない)の後に配置されているか、又は物質障壁34の前に、即ち内部空間Iに、配置されていてもよいことが理解されるであろう。出口フィルターを、少なくとも、移動可能な物体6の作業要素と統合することもまた可能である。移動可能な物体6の作業部分は、出口領域34に面する表面上に適切な突起を備えるフィルターとして実装され得る。この場合、フィルターは、移動可能な物体の一部として作用し得る。好ましくは、フィルターは、適切な膜として実装され、該膜は、出口領域34の直接の近傍の外周壁に横方向に付着されてもよい。外部的に作動された突起6は、出口フィルターを曲がらせ、そして出口領域34を適切に破断させ得る。
【0065】
本発明の実施態様に従うと、出口フィルターは、カプセル30の中での圧力下で破壊されないように十分高い引き裂き強度を有するように配置され得る。あるいは、又は追加的に、出口フィルター35は、カプセル1を出ていく飲料のために十分に低い流動抵抗を形成し得る。好ましくは、出口フィルターは、多孔質のシート、例えばフィルターペーパーにより形成される。出口フィルターの孔の寸法は、内部空間に収容された抽出可能な製品の予想される粒子サイズに合わせられ得る。
【0066】
図4は、本発明に従う使い捨て可能なカプセルの別のさらなる実施態様を模式的に表す。図Aは、静止中、即ち使用前の使い捨て可能なカプセルを模式的に表し、図Bは、使用中、即ち例えば適切な流体分配デバイスが流体の流れFを供給するためにカプセルと係合しているときの該使い捨て可能なカプセルを模式的に表す。図Cは、図Aに描かれている使い捨て可能なカプセルの正面図を、明確性の目的のために、模式的に表す。
【0067】
図Aについて言及すると、使い捨て可能なカプセルは、適切な量の抽出可能な製品を収容すると意図されている内部空間Iを含む。内部空間は物質障壁41a、41b、41c、41dにより取り囲まれている。部分41dは、使用中に、流体の入ってくる流れの通過を許すと意図され、ここで、部分41bは、移動可能な物体46により破断されると意図される。移動可能な物体46は、1以上の作業部材46a、出口領域41bを破断することのできる例えばピン、ナイフ、又は他の適切な表面の凹凸を含み得る。本実施態様において、移動可能な物体46は、例えば内部空間Iに蓄積された流体の内部圧力により引き起こされる内部の力により作動されるように配置されている。結果として、キャリアー箔46上で発揮される力がそれを出口領域41aの方へ移動させ、作業要素46aを出口領域に対して適切に押しつけて、その適切な破断を起こす。図Bを参照されたい。
【0068】
移動可能な物体が出口領域41bを破断するための実質的な突起を何ら含まないこともまた可能である。例えば、移動可能な物体は作業膜48及び適切な数の通過開口部49(throughput opening)を含み得る。カプセルの内部空間が流体、特に圧力をかけられた流体、を入れられるとき、膜は、例えば空気力のために出口領域の方へ素早く押されて、その破断を起こす。膜48は、カプセルの壁に円周状に付着されていてもよい。該膜は少なくとも部分的にフィルター物質から製造されていてもよいことが理解されるであろう。例えば、通過開口部49は、フィルター用の充填材を含み得る。あるいは、又は追加的に、膜領域48は、出口フィルターとして配置されていてもよい。
【0069】
さらに、入口領域41cは流体の圧力を使用して作動可能であることも可能である。例えば、適切な入口開口部(図Cの項目47を参照のこと)がシート、例えば箔46c、で覆われていてもよく、該箔は流れ込む流体Fの圧力及び/又は高められた温度の適用に従って変形し得る。結果として、シート46cは、変形して(図Bを参照のこと)、流体Finがカプセルの内部空間に到達することを許す。
【0070】
本発明の特定の実施態様が上で述べられてきたが、本発明は、上記以外の方法で実施されてもよいことが理解されるであろう。さらに、異なる図面に関して議論された、別々の特徴は統合され得る。
【符号の説明】
【0071】
5:出口領域
6:移動可能な物体
6a:開口部
7:作業部材
30:カプセル
31:物質障壁
32:物質障壁
33:物質障壁
34:出口領域
F:流体の流れ
F’:流体
I:内部空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
抽出可能な製品を使用して、摂取に適する所定量の飲料を作るためのシステムにおいて、該システムが
― 少なくとも1の使い捨て可能なカプセル;
― ある量の流体、例えば水、を該少なくとも1の使い捨て可能なカプセルに供給するための流体分配デバイスと、該少なくとも1の使い捨て可能なカプセルを収容するための収容器と、該飲料を容器、例えばカップ、に供給するための出口装置とを備える器具、
を備え、
― 該少なくとも1の使い捨て可能なカプセルは、抽出可能な製品を容れる内部空間を囲い込むための物質障壁を備え、該物質障壁は、
i 該抽出可能な製品と協働して飲料を作るために該内部空間への流体の通過を可能にする入口領域;
ii カプセルから飲料の少なくとも一部を導出するための出口領域を備え;
― 該システムは
v 該分配デバイスを、流体を供給するための入口領域と流体連絡させ;
vi 該出口領域が、該出口装置と流体連絡に置かれることを可能にする
ようにさらに配置されており、
― 該使い捨て可能なカプセルは、カプセルから飲料の少なくとも一部の通過を可能にするように少なくとも該出口領域を破断するように、該物質障壁と協働することを意図されている移動可能な物体をさらに備える、
前記システム。
【請求項2】
該カプセルが実質的に円柱状に形成されており、物質障壁は、外周壁、底、及び蓋を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
該出口領域がカプセルの蓋に与えられている、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
該入口領域がカプセルの底に与えられている、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
該移動可能な物体が、抽出可能な製品及び/又は流体及び/又は飲料に関して、化学的に不活性である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項6】
該移動可能な物体が、流体及び/又は飲料に少なくとも部分的に可溶である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項7】
該移動可能な物体の少なくとも一部が、味改良剤又は味強化剤から形成される、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
該物質障壁が、移動可能な部品を備える、請求項1〜7のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項9】
該物質障壁の表面が、使い捨て可能なカプセルの外表面を構成する、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
該移動可能な物体が、外側の物質障壁の作動可能な領域を形成するように配置されている、請求項8又は9に記載のシステム。
【請求項11】
該作動開始可能な領域が出口領域と協働する、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
該分配デバイスが、カプセルと係合するために使用中に移動可能であり、該出口領域を破断するために該分配デバイスから出口領域へ機械的運動量の移動を可能にするように、該移動可能な物体はカプセルの中に配置されている、請求項1〜11のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項13】
該移動可能な物体が、使い捨て可能なカプセルの内部空間へと流体を供給するために、入口領域を通る開口部を与えるように物質障壁を破断するように配置されている、請求項1〜12のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項14】
該移動可能な物体を出口領域の方へ移動させ、そうすることにより入口領域及び出口領域を通るそれぞれの開口部を与えるように、該分配デバイスが、該移動可能な物体の該作動可能な領域と協働するように配置されている、請求項10〜12のいずれか1項に従属している場合の請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
該移動可能な物体が、出口領域の物質を破断させるための少なくとも1の作業部材を備えている、請求項1〜14のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項16】
使用中、少なくとも1の作業部材が出口領域の表面に対して実質的に垂直に移動される、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
使用中、少なくとも1の作業部材が、出口領域の表面に対して実質的に斜めに移動される、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
移動可能な物体が、カプセルの内部空間に流体の一部を分配するための、横にある開口部を備えられた導管を備える、請求項1〜17のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項19】
出口領域が、出口フィルターと協働することが意図されている、請求項1〜18のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項20】
出口フィルターが内部の空間に配置されており、移動可能な物体が該出口フィルターに接続されている、請求項14に記載のシステム。
【請求項21】
機械的障壁の出口領域が、該機械的障壁の他の領域より機械的に弱い物質を含む、請求項1〜20のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項22】
請求項1〜21のいずれか1項に記載のシステムのカプセル。
【請求項23】
生分解性の物質から製造された、請求項22に記載のカプセル。
【請求項24】
請求項1〜21のいずれか1項に記載のシステムにおいて、請求項22又は23に記載のカプセルを使用する方法。
【請求項25】
システムにおいて抽出可能な製品を使用して、摂取に適する所定量の飲料を作る方法において、該システムが
― 少なくとも1の使い捨て可能なカプセル;
― ある量の流体、例えば水、を該少なくとも1の使い捨て可能なカプセルに供給するための流体分配デバイスと、該少なくとも1の使い捨て可能なカプセルを収容するための収容器と、該飲料を容器、例えばカップ、に供給するための出口装置とを備える器具、
を備え、ここで
― 該少なくとも1の使い捨て可能なカプセルは、抽出可能な製品を容れる内部空間を囲い込むための外側の物質障壁を備えられており、ここで該物質障壁は、
i 該抽出可能な製品と協働して飲料を作るために該内部空間への流体の通過を可能にする入口領域;
ii カプセルから該飲料の少なくとも一部を導出するための出口領域を備えられており、
― 該システムが、
vii 該分配デバイスを,流体を供給するための入口領域と流体連絡させ;
viii 出口領域が該出口装置と流体連絡に置かれることを可能にする
ようにさらに配置されており、
該方法が、
― 使い捨て可能なカプセル中に備えられた移動可能な物体を作動させて、それを物質障壁と協働させ、少なくともその出口領域を破断させて、カプセルからの飲料の少なくとも一部の通過を可能にする段階、
を含む、前記方法。
【請求項26】
抽出可能な製品を使用して、摂取に適する所定量の飲料を作るための使い捨て可能なカプセルを製造する方法において、該方法が
― 抽出可能な製品を容れる内部空間を囲い込むために、外側の物質障壁で使い捨て可能なカプセルを形成することを含み、ここで、該物質障壁は
i 該抽出可能な製品と協働して飲料を作るために該内部空間への流体の通過を可能にする入口領域;
ii カプセルから飲料の少なくとも一部を導出するための出口領域;
iii 使い捨て可能なカプセル中に移動可能な物体を備えて、使用中にそれを物質障壁と協働させて少なくともその出口領域を破断させ、カプセルからの飲料の少なくとも一部の通過を可能にすること;
iv 使い捨て可能なカプセルの内部空間に抽出可能な製品を入れること
を備えられている、前記方法。

【図1a】
image rotate

【図1b】
image rotate

【図1c】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公表番号】特表2012−530523(P2012−530523A)
【公表日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−516006(P2012−516006)
【出願日】平成21年12月30日(2009.12.30)
【国際出願番号】PCT/NL2009/050817
【国際公開番号】WO2010/137949
【国際公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【出願人】(512164779)コーニンクラケ ダウ エグバート ビー.ブイ. (28)
【Fターム(参考)】