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所望の凝集体粒子直径を有する凝集体金属酸化物粒子分散体の調製方法
説明

所望の凝集体粒子直径を有する凝集体金属酸化物粒子分散体の調製方法

予め選択された平均凝集体粒子直径を有する凝集体金属酸化物粒子の分散体を調製する方法であって、金属酸化物粒子の平均凝集体粒子直径における所望の低下百分率を予め選択する工程、凝集体金属酸化物粒子の分散体に関する分散標準であって(i)該分散体の固体濃度と(ii)該分散体が高せん断ミキサーにおいて粉砕された場合に起こる凝集体金属酸化物粒子の凝集体粒子直径における低下百分率とを関連付ける分散標準を提供する工程、並びに凝集体金属酸化物粒子の分散体を該標準によって決定された固体濃度の10%以内の固体濃度で高せん断粉砕装置において調製及び粉砕し、所望の平均凝集体粒子直径を有する凝集体金属酸化物粒子の分散体を提供する工程を含む方法が提供される。さらに、凝集体金属酸化物粒子の平均凝集体粒子直径を低減するための方法及び当該方法によって調製された分散体が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所望の凝集体粒子直径を有する金属酸化物粒子分散体を調製するための方法及び当該方法によって調製された分散体に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒュームド金属酸化物などの熱分解により製造される金属酸化物粒子は、金属四塩化物化合物などの金属酸化物前駆体化合物を火炎の中に通すことによって典型的に調製される。金属酸化物前駆体化合物は、一次粒子と称される金属酸化物の小さな球形溶融粒子に変換される。このプロセスの間に、一次粒子は互いに衝突してより大きな三次元の鎖状凝集体粒子に融合される。この凝集体粒子も同様に、互いにからまった状態となってさらに大きな凝集粒子を形成することができる。しかしながら、凝集体は、通常の分散条件下で個々の凝集体粒子に分解し得る弱く会合した構造である。一方で、凝集体を形成する一次粒子は、強い力によって互いに保持されており、一般に通常の分散条件下で凝集体粒子を分散することによってばらばらになることはない。
【0003】
凝集体粒子は溶融一次粒子から構成され、従来の熱分解法によって調製される金属酸化物粒子の凝集体粒子直径は一次粒子の直径に依存している。一次粒子の直径によって金属酸化物粒子の表面積が決定される。したがって、これらタイプの金属酸化物粒子の凝集体粒子直径は粒子の表面積と関係している。このため、例えば、所与の表面積に利用できるものよりも小さな凝集体粒子直径が必要とされる場合には、このような分散体の有用性が損なわれる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
所望の凝集体粒子直径を有する金属酸化物粒子の分散体を調製する方法に関するニーズがある。本明細書で記載される本発明は、このような方法を提供するものである。本発明のこれら及び他の利点は、本明細書で提供される本発明の説明から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、予め選択された平均凝集体粒子直径を有する凝集体金属酸化物粒子の分散体を調製する方法であって、(a)ある平均凝集体粒子直径とある平均一次粒子直径を有する溶融一次粒子から構成される凝集体金属酸化物粒子を提供する工程、(b)該金属酸化物粒子の平均凝集体粒子直径における所望の低下百分率を予め選択し、予め選択された平均凝集体粒子直径を提供する工程、(c)該凝集体金属酸化物粒子の分散体に関する分散標準であって、(i)該分散体の固体濃度と(ii)該分散体が高せん断ミキサーにおいて粉砕された場合に起こる凝集体金属酸化物粒子の凝集体粒子直径における低下百分率とを関連付ける分散標準を提供する工程、(d)該分散標準を参照することにより金属酸化物粒子の平均凝集体粒子直径における予め選択された低下百分率と相関する固体濃度を決定する工程、(e)工程(a)の凝集体金属酸化物粒子を水と組み合わせ、工程(d)において決定された固体濃度の10%以内の固体濃度を有する分散体を提供する工程、及び(f)高せん断粉砕装置において分散体を粉砕し、ほぼ予め選択された平均凝集体粒子直径を有する凝集体金属酸化物粒子の分散体を提供する工程を含む方法を提供する。
【0006】
関連する態様において、本発明は、予め選択された平均凝集体粒子直径を有する凝集体金属酸化物粒子、特には凝集体シリカ粒子の分散体を調製する方法であって、(a)平均一次粒子直径(dp)と平均凝集体粒子直径(Dcirc ave)を有する溶融一次粒子を含む凝集体金属酸化物粒子を提供する工程、(b)約10%〜約60%の平均凝集体粒子直径における所望の低下百分率(%ΔDcirc ave)を予め選択し、予め選択された平均凝集体粒子直径を提供する工程、(c)凝集体金属酸化物粒子を酸性化又は塩基化された水と組み合わせ、凝集体金属酸化物粒子の分散体を提供する工程であって、分散体中の凝集体金属酸化物粒子の量が0.8L〜1.2Lであり、Lが以下の式
L(wt%)=[(%ΔDcirc ave)×(0.1ln(dp)(nm)
+0.2)]÷0.3
によって決定される工程、及び(d)高せん断ミキサーを用いて凝集体金属酸化物粒子の分散体を粉砕し、それにより凝集体金属酸化物粒子の凝集体粒子直径を低減して、ほぼ予め選択された平均凝集体粒子直径を有する凝集体金属酸化物粒子の分散体を提供する工程を含む方法を提供する。
【0007】
本発明はまた、凝集体金属酸化物粒子の凝集体粒子直径を低減する方法であって、(a)ある平均凝集体粒子サイズを有する溶融一次粒子から構成される凝集体金属酸化物粒子を提供する工程、(b)該凝集体金属酸化物粒子を酸又は水酸化第四級アンモニウムを含む水と組み合わせ、粘度(η)を有する分散体を提供する工程、及び(c)高せん断ブレード型ミキサーにおいて凝集体金属酸化物粒子の分散体を粉砕する工程を含み、該ミキサーが以下の式
100≧ηω22/2X2≧20kW/m3
を満たす半径(R)、特性ブレード長(X)及び角速度(ω)を有するブレードを含み、それによって凝集体金属酸化物粒子の平均凝集体粒子直径を低減する方法を提供する。
【0008】
本発明は、凝集体シリカ粒子の凝集体粒子直径を低減する方法であって、(a)ある平均凝集体粒子直径と約135m2/g以上のBET表面積を有する溶融一次粒子を含む凝集体シリカ粒子を提供する工程、(b)該凝集体シリカ粒子を、約30〜50wt%の凝集体シリカ粒子を含む分散体を提供するのに十分な量において酸性化又は塩基化された水と組み合わせる工程、及び(c)高せん断ブレード型ミキサーにおいて凝集体シリカ粒子の分散体を粉砕し、それによって凝集体シリカ粒子の平均凝集体粒子直径を低減する工程を含む方法をさらに提供する。
【0009】
加えて、本発明は、凝集体シリカ粒子の凝集体粒子直径を低減する方法であって、(a)ある平均凝集体粒子直径と約115m2/g以上の表面積を有する溶融一次粒子を含む凝集体シリカ粒子を、約30wt%以上の凝集体シリカ粒子を含む分散体を提供するのに十分な量において水及び水酸化第四級アンモニウムと組み合わせる工程、並びに(b)高せん断ミキサーを用いて凝集体シリカ粒子を粉砕し、それによって凝集体シリカ粒子の平均凝集体粒子直径を低減する工程を含む方法を提供する。
【0010】
本発明の別の態様によれば、凝集体アルミナ粒子の凝集体粒子直径を低減する方法であって、(a)ある平均凝集体粒子直径を有する溶融一次粒子を含む凝集体アルミナ粒子を、アルミナ1kg当たり約0.02〜0.4モルの酸及び水と組み合わせ、約30wt%以上の凝集体アルミナ粒子を含む分散体を提供する工程、並びに(b)高せん断ミキサーを用いて分散体を粉砕し、それによって凝集体アルミナ粒子の平均凝集体粒子直径を低減する工程を含む方法が提供される。
【0011】
さらに本発明の一部は、本発明に従って調製された金属酸化物粒子の水性分散体である。特に本発明は、溶融一次粒子から構成される凝集体構造を有する凝集体シリカ粒子の分散体であって、該凝集体シリカ粒子が、ある一次粒子直径とある凝集体粒子直径を有し、該一次粒子直径の平均(dp)、該凝集体粒子直径の(数)平均(Dcirc ave)及び該凝集体粒子直径の幾何標準偏差(σg(Dcirc))が以下の2つの式
(1) Dcirc ave(nm)<52+2dp(nm)、及び
(2) σg(Dcirc)<1.44+0.011dp(nm)
の少なくとも一方を満たす分散体を提供する。
【0012】
本発明はまた、溶融一次粒子から構成される凝集体構造を有する凝集体アルミナ粒子の分散体であって、該凝集体アルミナ粒子がある一次粒子直径とある凝集体粒子直径を有し、該一次粒子直径の平均(dp)、該凝集体粒子直径の(数)平均(Dcirc ave)及び該凝集体粒子直径の幾何標準偏差(σg(Dcirc))が以下の2つの式
(1) Dcirc ave(nm)<35+1.8dp(nm)、及び
(2) σg(Dcirc)<1.39+0.011dp(nm)
の少なくとも一方を満たす分散体を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明は、所望の平均凝集体粒子直径を有する凝集体金属酸化物粒子の分散体を調製するための方法を提供する。本明細書で用いられる「凝集体金属酸化物粒子」という用語は、互いに融合されて三次元の鎖状凝集体、例えば、熱分解により調製される金属酸化物又はヒュームド金属酸化物になる一次粒子から構成される金属酸化物粒子を意味する。凝集体粒子直径Dcircは、ASTM規格D3849に従ったTEM画像分析などの任意の好適な方法によって測定することのできる凝集体と同じ面積Aを有する円の直径として規定される。凝集体の面積Aが決定されると、以下の式
【数1】

を用いて凝集体の直径Dcircを計算することができる。平均凝集体粒子直径Dcirc aveは凝集体粒子直径の数平均である。
【0014】
「平均一次粒子直径」という用語は、凝集体粒子を構成する個々の一次粒子の平均直径を意味する。本明細書で言及される一次粒子直径は、凝集体金属酸化物粒子のBET比表面積(SA)から計算される。種々のタイプの凝集体金属酸化物粒子に関してBET表面積から一次粒子サイズを計算するための方法が公知である。例えば、凝集体ヒュームドシリカの一次粒子サイズは、以下の式dp silica=1941/SA(m2/g)によって表面積と関係している。ヒュームドアルミナに関する式は以下のとおりである:dp alumina=1220/SA(m2/g)。
【0015】
本明細書で用いられる「分散体」という用語は、液状分散媒中の凝集体金属酸化物粒子の分散体を意味する。本明細書で用いられる「固体濃度」という用語は、固体金属酸化物粒子並びに分散体中に存在し得る他の任意の固体(例えば、充てん材、粉砕助剤など)を含む分散体中の全固体濃度を意味する。
【0016】
本発明は、粒子の表面積を変更することなく、所望の凝集体粒子直径を有する凝集体金属酸化物粒子の分散体を調製することのできる方法を提供する。図1は、従来の熱分解プロセスによって調製された凝集体金属酸化物粒子の平均凝集体粒子直径を示し(直線)、それは図に示されるとおり、粒子の一次粒子サイズ(例えば、表面積)の関数である。グラフ上の円形データ点は、本発明に従って調製された凝集体金属酸化物粒子の平均凝集体粒子サイズを表している(例1)。この図は、従来の方法で調製された粒子と比べて低減された凝集体粒子直径を提供するための本発明の使用を示している。
【0017】
本発明の1つの態様によれば、予め選択された平均凝集体粒子直径を有する凝集体金属酸化物粒子の分散体を調製する方法は、(a)ある平均凝集体粒子直径とある平均一次粒子直径を有する溶融一次粒子から構成される凝集体金属酸化物粒子を提供する工程、(b)該金属酸化物粒子の平均凝集体粒子直径における所望の低下百分率を予め選択し、予め選択された平均凝集体粒子サイズを提供する工程、(c)該凝集体金属酸化物粒子の分散体に関する分散標準であって、(i)該分散体の固体濃度と(ii)該分散体が高せん断ミキサーにおいて粉砕された場合に起こる凝集体金属酸化物粒子の凝集体粒子直径における低下百分率とを関連付ける分散標準を提供する工程、(d)該分散標準を参照することにより金属酸化物粒子の平均凝集体粒子直径における予め選択された低下百分率と相関する固体濃度を決定する工程、(e)凝集体金属酸化物粒子を水又は他の好適な分散液と組み合わせ、工程(d)において決定された固体濃度の10%以内の固体濃度を有する分散体を提供する工程、及び(f)高せん断粉砕装置において分散体を粉砕し、ほぼ予め選択された平均凝集体粒子直径を有する凝集体金属酸化物粒子の分散体を提供する工程を含む。
【0018】
本発明の方法は、任意のタイプの凝集体金属酸化物粒子に関して使用することができる。好適な凝集体金属酸化物粒子としては、熱分解により製造されたシリカ粒子(例えば、ヒュームドシリカ粒子)、アルミナ粒子(例えば、ヒュームドアルミナ粒子)、セリア粒子(例えば、ヒュームドセリア粒子)又はそれらの混合物が挙げられる。好ましい凝集体金属酸化物粒子は、熱分解により製造されたアルミナ粒子(例えば、ヒュームドアルミナ粒子)、特には熱分解により製造されたシリカ粒子(例えば、ヒュームドシリカ粒子)である。
【0019】
同様に、本発明の方法は、任意の比粒子サイズ又は比表面積の凝集体金属酸化物粒子には限定されない。典型的には、凝集体金属酸化物粒子は、約50〜500nm(例えば、65〜200nm)の平均凝集体粒子直径を有し、BET比表面積が約25〜500m2/g(例えば、35〜400m2/g)である。用いられる凝集体金属酸化物粒子の凝集体粒子直径及び表面積は、所望の用途に少なくとも部分的に依存している。より大きな表面積の凝集体金属酸化物粒子、特には約115m2/g以上、さらには約135m2/g以上(例えば、約135〜500m2/g以上)、例えば、約150m2/g以上(例えば、約165〜500m2/g)の表面積を有する凝集体金属酸化物粒子が望ましい場合もあれば、より小さな表面積、例えば、約110m2/g以下(例えば、30〜100m2/g又は50〜75m2/g)の表面積が好ましい場合もある。
【0020】
本発明に従って調製された分散体中の凝集体金属酸化物粒子は、同じ一次粒子サイズ(例えば、表面積)の凝集体金属酸化物粒子の平均凝集体粒子直径と比べて低減された平均凝集体粒子直径を有する。凝集体金属酸化物粒子の凝集体粒子直径における任意の所望の低下百分率を選択することができる。一般的には、低下百分率は約10%以上、さらには約20%以上である。理論的には、本発明で達成できる凝集体粒子直径における低下百分率に上限はないが、実際問題として、粒子直径の低下百分率は、通常、約60%以下又は約50%以下(例えば、40%以下)である。したがって、粒子直径の低下百分率は、典型的に約10〜60%、例えば、約15〜50%、さらには20〜40%の範囲である。凝集体粒子直径の実際の低下百分率は予め選択された所望の低下百分率に近いが、すべての場合において、予め選択された所望の低下百分率と厳密に同じでなくてもよい。好ましくは、実際の低下百分率は、予め選択された低下百分率の値の約15%以内、より好ましくは約10%以内、さらには約5%以内である。
【0021】
分散標準は、凝集体粒子直径における所望の低下百分率と、高せん断粉砕装置において粉砕された場合に粒子直径における所望の低下百分率を提供する凝集体金属酸化物粒子の分散体に関する固体濃度とを関連付けるものである。分散標準は、凝集体金属酸化物分散体の固体濃度と、その固体濃度で分散体を粉砕することにより達成され得る平均凝集体粒子直径の低下百分率とを関連付けるための任意の好適な方法によって作成することができる。分散標準を提供するための1つのこのような方法は、(i)同じ一次粒子直径を有する凝集体金属酸化物粒子の2つ以上(好ましくは3つ以上)の分散体であって、それぞれが異なる固体濃度を有する分散体を調製する工程、(ii)該分散体を高せん断ミキサーにおいて粉砕する工程、(iii)粉砕された各分散体の平均凝集体粒子直径と粉砕前の分散体の平均凝集体粒子直径を比較することにより、各分散体の平均凝集体粒子直径における低下百分率を計算する工程、及び(iv)分散体の固体濃度と平均凝集体粒子直径における低下百分率の間の相関関係を記載する工程を含む。
【0022】
分散標準は、ある比一次粒子直径(例えば、比表面積)の凝集体金属酸化物粒子に特有のものであることができる。この場合には、異なる一次粒子直径(例えば、異なる表面積)の金属酸化物について異なる標準が必要となろう。あるいはまた、この標準は、凝集体粒子直径の低下百分率と、任意の所与の一次粒子直径又は表面積に関して必要とされる固体濃度とを関連付けるよう一般化され得る。このような標準を提供する1つの方法は、実施例において説明される。
【0023】
当然のことながら、本発明の方法は、本明細書で記載される分散標準を提供するための方法に限定されない。当業者であれば理解できるように、上記方法に関する変形態様並びに他の方法を用いて本発明の目的に適した分散標準を提供することが可能である。同様に、本方法は、凝集体粒子直径における所望の低下百分率を得るために使用すべき適切な固体濃度を当業者が認識できるようにすることを条件として、固体濃度と凝集体粒子直径の低下百分率との相関関係を説明する任意の特定の様式を使用する分散標準に限定されない。典型的には、分散標準は、平均凝集体粒子直径又は平均凝集体粒子直径の低下百分率と、固体濃度とを関連付ける公式、等式、グラフ、プロット又はチャートの形態である。しかしながら、記載は、文書、一覧表の形態又は他の任意の適切な形態であることもできる。
【0024】
以下の式(I)により示される分散標準は、本明細書及びこの標準がより詳細に記載されている実施例において示される方法によって開発された。この標準は、一般に任意のタイプの凝集体金属酸化物粒子に関するものであり、より具体的には凝集体シリカ粒子に関する。
(I):L(wt%)=[(%ΔDcirc ave)×(0.1ln(dp)(nm)
+0.2)]÷0.3
式中、Lは分散体の固体濃度であり、%ΔDcirc aveは平均凝集体粒子直径の低下百分率であり、dpは凝集体金属酸化物粒子の平均一次粒子直径である。この点について、本発明は、標準が上の式(I)によって提供される凝集体金属酸化物粒子、特には凝集体シリカ粒子の分散体を調製するための先の方法を提供する。本発明はまた、予め選択された平均凝集体粒子直径を有する凝集体金属酸化物粒子の分散体を調製する方法であって、(a)平均一次粒子直径(dp)と平均凝集体粒子直径(Dcirc ave)を有する溶融一次粒子を含む凝集体金属酸化物粒子、特には凝集体シリカ粒子を提供する工程、(b)約10%〜約60%の平均凝集体粒子直径における所望の低下百分率(%ΔDcirc ave)を予め選択する工程、(c)凝集体金属酸化物粒子を水と組み合わせ、凝集体金属酸化物粒子の分散体を提供する工程であって、分散体中の凝集体金属酸化物粒子の量が0.8L〜1.2Lであり、Lが上の式(I)によって決定される工程、及び(d)高せん断ミキサーを用いて凝集体金属酸化物粒子の分散体を粉砕し、それにより凝集体金属酸化物粒子の凝集体粒子直径を低減して、ほぼ予め選択された平均凝集体粒子直径を有する凝集体金属酸化物粒子の分散体を提供する工程を含む方法も意図している。
【0025】
分散標準が分散の適切な固体濃度を決定するのに用いられる場合には、凝集体金属酸化物粒子は、水又は他の好適な分散液と組み合わされて、所定の固体濃度の10%以内、好ましくは所定の固体濃度の5%以内若しくは所定の固体濃度の2%以内にあるか又はまさに所定の固体濃度である固体濃度を有する分散体が提供される。
【0026】
分散体の固体濃度、したがって分散体の粘度が増大すると、粉砕の際に存在するせん断エネルギーが増大する。一方、せん断エネルギーによって凝集体粒子が解体され、結果として粒子の表面積を変化させることなく平均凝集体粒子サイズが低減される。分散体の固体濃度を制御することにより、結果として平均凝集体粒子直径を制御することができる。粒子直径の所望の低下百分率を達成するためには比較的高い固体濃度が必要とされ得る。分散体の固体濃度は、分散体中の凝集体金属酸化物粒子の量を増すことにより、又は分散体中に他の材料、例えば、充てん材若しくは他の破砕/粉砕助剤を組み入れることにより増大させることができる。凝集体金属酸化物粒子の増大した濃度、したがってより高い固体濃度は、分散液に対し凝集体金属酸化物粒子を徐々に増やして添加することにより得ることができる。好ましくは、凝集体金属酸化物粒子は、(a)凝集体金属酸化物粒子の第1の分量を水に添加して第1の凝集体金属酸化物粒子分散体を提供する工程、(b)該第1の凝集体金属酸化物粒子分散体を粉砕する工程、(c)凝集体金属酸化物粒子の第2の分量を前記第1の金属酸化物粒子分散体に添加して第2の凝集体金属酸化物粒子分散体を提供する工程、及び(d)該第2の凝集体金属酸化物粒子分散体を粉砕する工程を含む方法によって水と組み合わされる。工程(c)及び(d)は、必要に応じて、追加の凝集体金属酸化物粒子が分散できなくなる点まで、凝集体金属酸化物粒子の第3、第4又は第5分量(又はさらなる分量)によって繰り返すことができる。好ましくは、凝集体金属酸化物粒子の第2の分量を添加する前及び第2と第3の分量の間などにおいて、第1の凝集体金属酸化物粒子分散体の粘度が約5%以上低減される。
【0027】
分散体の固体濃度は分散体中のすべての固体の合計量であり、これらの固体は、凝集体金属酸化物粒子並びに分散体中に含まれる他の任意の固体(例えば、充てん材、粉砕助剤など)を含む。典型的には、分散体中の固体は、本質的に凝集体金属酸化物粒子からなるか又は完全に凝集体金属酸化物粒子からなる。分散体の合計の固体含有量又は凝集体金属酸化物粒子の合計量は制限されず、凝集体粒子直径の所望の低下百分率及び用いられる粉砕装置のタイプに少なくとも部分的に依存している。分散標準を用いて決定されるか又は別の方法により決定されるかにかかわらず、分散体の合計固体濃度は、通常、約15wt%以上(例えば、約15〜70wt%)、好ましくは約20wt%以上(例えば、約20〜60wt%)、さらには約30wt%以上(例えば、約30〜50wt%)である。
【0028】
凝集体金属酸化物粒子の分散性は一次粒子サイズ(例えば、表面積)に少なくとも部分的に依存しているので、合計の固体濃度は、特定の一次粒子サイズに関する最大分散性固体濃度の関数として表すことができる。本発明の1つの態様によれば、平均一次粒子サイズ(dp)を有する凝集体金属酸化物粒子の分散体に関する分散体の固体濃度(L)は、以下の式
80[0.1ln(dp)(nm)+0.2]<L(wt%)<100[0.1ln(dp)(nm)+0.2]
を満たすか又は以下の式
80[0.107ln(dp)(nm)+0.19]<L(wt%)<100[0.107ln(dp)(nm)+0.19]
を満たす。
【0029】
分散体は、凝集体金属酸化物粒子を分散できる任意の好適な水性分散媒を用いて調製することができる。分散媒は水である場合が最も多い。大部分の凝集体金属酸化物、特にはシリカ又はアルミナの分散体を補助するため、凝集体金属酸化物粒子を添加する前に、分散助剤を分散媒中に含ませることができる。好適な分散助剤としては、鉱酸などの酸及び第四級アンモニウム塩基が挙げられる。分散助剤は、凝集体金属酸化物粒子の分散を補助する任意の量において使用することができるが、一般的には少量で用いられる。典型的には、分散助剤は、約0.01〜5wt%、例えば、約0.05〜2wt%、さらには約0.1〜1wt%に等しい量で存在する。分散量は、金属酸化物1kg当たりに用いられる酸のモル数として表すことができる。分散助剤は、好ましくは金属酸化物1kg当たり酸0.02〜2モル、より好ましくは金属酸化物1kg当たり酸0.05〜1モル、さらには酸0.1〜0.8モルに等しい量で用いられる。
【0030】
第四級アンモニウム塩基は、凝集体シリカ粒子の分散で使用するのに特に適している。本発明とともに使用するのに適した第四級アンモニウム塩基は、以下の式(式(II))
(II):(NR1234)OH
を有し、式中、R1、R2、R3及びR4のそれぞれは、C1〜C10アルキル、C1〜C10アルコキシ、C2〜C10アルケニル及びアリール基からなる群より独立して選択され、それらのいずれも、非置換であることができるか又はC1〜C10アルキル、ヒドロキシ、C1〜C10アルコキシ又はアリール基で置換することができる。好ましい化合物では、R1、R2、R3及びR4のそれぞれは独立してC1〜C3アルキル基である。より好ましくは、R1、R2、R3及びR4のそれぞれは独立してメチル又はエチル基である。この点において、本発明は、凝集体シリカ粒子の平均凝集体粒子サイズを低減する方法であって、(a)約115m2/g以上の表面積を有する溶融一次粒子を含む凝集体シリカ粒子を、約30wt%以上の凝集体シリカ粒子を含む分散体を提供するのに十分な量において水及び水酸化第四級アンモニウムと組み合わせる工程、並びに(b)該凝集体シリカ粒子を高せん断ミキサーによって粉砕し、それにより凝集体シリカ粒子の凝集体粒子直径を低減する工程を含む方法を提供する。
【0031】
凝集体金属酸化物がアルミナである場合、分散媒は、HClなどの酸を水中に分散できるアルミナの濃度を最大にする約0.1〜1.5wt%又は約0.5〜1wt%に等しい量において添加することで酸性化された水であることが非常に好ましい。使用される酸のモル数で表されるように、アルミナ1kg当たり0.02〜0.4モル、さらには0.05〜0.2モルの酸を使用することが好ましい。この点において、本発明は、凝集体アルミナ粒子の平均凝集体粒子直径を低減する方法であって、(a)溶融一次粒子を含む凝集体アルミナ粒子を上記量の酸及び水と組み合わせ、約30wt%以上の凝集体アルミナ粒子を含む分散体を提供する工程、並びに(b)該分散体を高せん断ミキサーによって粉砕し、それにより凝集体アルミナ粒子の凝集体粒子直径を低減する工程を含む方法を提供する。
【0032】
本発明の方法は、任意のタイプの高せん断粉砕装置を用いて実施することができる。分散標準は、好ましくは使用される特定のタイプ又はクラスの高せん断粉砕装置に特有のものあり、使用される高せん断粉砕装置の特定の型又はモデルに特有のものであることができる。好適な高せん断粉砕装置としては、遊星形及びブレード型ミキサー、ホモジナイザー、ロータ−ステータ、メディアミル、ボールミル、ジェットミル及び他の一般的なタイプの高せん断粉砕装置が挙げられる。
【0033】
分散体は、分散標準において示され得る特定の時間だけ粉砕することもできるし、又は粉砕プロセスの終点に達するまで粉砕することもできる。粉砕プロセスの終点は、任意の好適な方法により決定することができる。このような方法の1つは、粉砕装置のモーターの抵抗を監視することを伴う。粉砕が進むにつれ、粉砕プロセスの終点に達するまで抵抗が減少し、この時点で、抵抗は比較的安定する。モーターの抵抗は、任意の方法、例えば、モーターに供給される電流の変化を測定すること、モーター速度の変化を検出すること又はモーターの抵抗の減少を知らせる装置内の可聴変化を検出することによって測定することができる。
【0034】
粉砕装置は、個々の一次粒子間の結合を切断し、結果として平均凝集体粒子直径を低減するのに十分なエネルギーを供給しなければならない。好ましくは、所与の固体濃度を有する分散体に関して作動する粉砕装置は、約10-4cal/cm2(例えば、約10-4〜10-3cal/cm2)以上のエネルギーを供給する。ブレード型ミキサーが使用される場合、それは以下の式(式(III))
(III):100≧ηω22/2X2≧20kW/m3
を満たす半径(R)、特性ブレード長(X)及び角速度(ω)を有するブレードを含むことが好ましい。この点において、本発明は、凝集体金属酸化物粒子の凝集体粒子直径を低減する方法であって、(a)溶融一次粒子を含む凝集体金属酸化物粒子を提供する工程、(b)該凝集体金属酸化物粒子を酸又は水酸化第四級アンモニウムを含む水と組み合わせ、粘度(η)を有する分散体を提供する工程、及び(c)高せん断ブレード型ミキサーにおいて凝集体金属酸化物粒子の分散体を粉砕する工程を含み、該ミキサーが上記の式(III)を満たす半径(R)、特性ブレード長(X)及びP速度(ω)を有するブレードを含み、それによって凝集体金属酸化物粒子の平均凝集体粒子直径を低減する方法を提供する。
【0035】
高せん断ブレード型ミキサーは、約135m2/gを超えるBET表面積を有する凝集体シリカ粒子の凝集体粒子直径を低減するのに特に有用であり、典型的に約30〜50wt%の凝集体シリカ粒子を含む分散体を必要とする。したがって、関連する態様において、本発明は、凝集体シリカ粒子の凝集体粒子直径を低減する方法であって、(a)ある平均凝集体粒子直径と約135m2/g以上のBET表面積を有する溶融一次粒子を含む凝集体シリカ粒子を提供する工程、(b)該凝集体シリカ粒子を、約30〜50wt%の凝集体シリカ粒子を含む分散体を提供するのに十分な量において酸性化又は塩基化された水と組み合わせる工程、及び(c)高せん断ブレード型ミキサーにおいて凝集体シリカ粒子の分散体を粉砕し、それによって凝集体シリカ粒子の平均凝集体粒子直径を低減する工程を含む方法を提供する。高せん断ミキサーは、好ましくは上記の式(III)を満たす半径(R)、特性ブレード長(X)及び角速度(ω)を有するブレードを含む。
【0036】
本発明の方法は、本方法とともに用いられる凝集体金属酸化物粒子の平均凝集体粒子直径を低減する。本発明の方法はまた、凝集体金属酸化物粒子の凝集体粒子サイズの幾何標準偏差を低減する。本明細書で用いられる場合には、凝集体サイズの幾何標準偏差σg(Dcirc)は、分散体の凝集体金属酸化物粒子(約2000以上の凝集体)に関する凝集体直径の幾何標準偏差であり、凝集体金属酸化物粒子に関する凝集体サイズ分布を表す。凝集体金属酸化物粒子に関するDcirc値は幾何数平均である。幾何数平均並びに幾何標準偏差は、任意の好適な方法、例えば、T.Kodas及びM.Hampden−Smith,Aerosol Processing of Materials,28−31(John Wiley & Sons 1999)に記載されている方法によって計算することができる。本発明の方法は、σg(Dcirc)を約10%以上(例えば、約15%以上)、好ましくは約20%以上(例えば、約25%以上)、さらには約30%以上(例えば、約35%以上)又は40%以上(例えば、45%以上)低減することが好ましい。
【0037】
粉砕の後、凝集体金属酸化物分散体は、水又は他の適切な液体で希釈することができる。凝集体金属酸化物分散体は、任意の固体濃度に希釈することができる。好ましくは、粉砕された分散体は、その固体濃度を約5%以上(例えば、約10%以上)、さらには約15%以上(例えば、約20%以上)低減するよう希釈される。結果として得られる分散体は、約5〜50wt%(例えば、約10〜45wt%)、例えば、約15〜40wt%(例えば、約20〜35wt%)の固体濃度を典型的に有する。
【0038】
分散体はまた、任意の好適な安定剤の添加により粉砕後に安定化させることができる。好ましくは、分散体は、そのpHを約7以上(例えば、約8以上)、さらには約9以上(例えば、約10以上)まで上昇させるのに十分な量で塩基を添加することにより安定化される。より好ましくは、希釈及び安定化された分散体のpHは約8〜13、さらには約9〜12のpHを有する。好適な安定剤としては、アルカリ又はアミン、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化アンモニウム、トリエチルアミン及びジメチルエタノールアミンが挙げられる。
【0039】
同様に、本発明の一部は、本発明に従って調製された金属酸化物粒子の水性分散体である。特に本発明は、溶融一次粒子から構成される凝集体構造を有する凝集体シリカ粒子を含む凝集体シリカ粒子の分散体であって、該凝集体シリカ粒子が、ある一次粒子直径とある凝集体粒子直径を有し、該一次粒子直径の平均(dp)、該凝集体粒子直径の(数)平均(Dcirc ave)及び該凝集体粒子直径の幾何標準偏差(σg(Dcirc))が以下の2つの式
(1) Dcirc ave(nm)<52+2dp(nm)、及び
(2) σg(Dcirc)<1.44+0.011dp(nm)
の少なくとも一方を満たす分散体を提供する。
【0040】
上記のとおり、σg(Dcirc)は、分散体中の凝集体金属酸化物粒子の凝集体粒子直径の幾何標準偏差であり、このパラメータは、約2000以上(例えば、約5000以上、さらには10,000以上)の凝集体金属酸化物粒子の母集団に基づくべきものである。したがって、分散体は、少なくとも2000以上(又は5000以上又は10,000以上)の凝集体金属酸化物粒子を含み、金属酸化物粒子の大部分の分散体は、この数よりもはるかに多い凝集体金属酸化物粒子を有する。
【0041】
本発明の分散体は、式(1)又は(2)のいずれかを満たし、好ましくは両方の式を満たす。より好ましくは、分散体は、以下の式
1.44+0.011dp(nm)>σg(Dcirc)>1.3+0.011dp(nm)
を満たす。
【0042】
本発明はまた、溶融一次粒子から構成される凝集体構造を有する凝集体アルミナ粒子の分散体であって、該凝集体アルミナ粒子がある一次粒子直径とある凝集体粒子直径を有し、該一次粒子直径の平均(dp)、該凝集体粒子直径の(数)平均(Dcirc ave)及び該凝集体粒子直径の幾何標準偏差(σg(Dcirc))が以下の2つの式
(1) Dcirc ave(nm)<35+1.8dp(nm)、及び
(2) σg(Dcirc)<1.39+0.011dp(nm)
の少なくとも一方を満たす分散体を提供する。
【0043】
本発明のアルミナ分散体は、式(1)又は(2)のいずれかを満たし、好ましくは両方の式を満たす。より好ましくは、分散体は、以下の式
1.39+0.011dp(nm)>σg(Dcirc)>1.3+0.011dp(nm)
を満たす。
【0044】
分散体の他のすべての態様は、本発明の方法に関して先に記載したとおりである。
【0045】
本発明の凝集体金属酸化物分散体並びに本発明の方法は、任意の目的で使用することができる。好適な使用としては、滑り止め床ワックス、発泡ゴム格子、紙用コーティング、光ファイバー及び石英ガラス製品のためのゾル−ゲルプロセス、断熱、摩擦化、研磨及び特にインク記録媒体を提供するためのポリマーフィルム又は紙などの基材をコーティングするための塗料及びコーティングの調製における使用が挙げられる。狭い粒子サイズ分布のために、本発明の分散体及び方法は、化学機械研磨の用途、例えば、集積回路、硬質メモリディスク、光ファイバー及び他の基材の製作で使用される用途において特に有用である。
【0046】
以下の例は本発明をさらに例示するが、当然ながら、何らその範囲を限定するものとして解されるべきではない。
【実施例】
【0047】
[例1]
本例は、本発明による凝集体金属酸化物粒子の分散体の調製及び該分散体の平均凝集体粒子サイズの低減を例示するものである。本例はまた、本発明による分散標準の作成も例示している。
【0048】
ヒュームドシリカ粒子に関する最大分散性固体濃度は、約344m2/g〜約53m2/gのBET表面積に対応する6nm〜53nmの一次粒子直径を有するヒュームドシリカの種々のロットについて決定した。分散体は、Waringブレンダーにおいてヒュームドシリカ1g当たり37%HCl溶液約0.002gを水200gに添加して分散液を得ることにより調製した。次いで、ヒュームドシリカをアリコートの形でWaringブレンダー中の酸性化された水に添加した。各添加後、粘度の顕著な低下が生じるまで(約5分)ブレンダーを高速で運転した。ヒュームドシリカの次のアリコートを添加した。追加のヒュームドシリカが分散できなくなるまでこの手順を繰り返した。結果は、平均一次粒子直径(dp)に対してプロットした最大固体濃度(L)のグラフとして図2に与える。最大固体濃度と平均一次粒子直径の間の関係は、以下の式
max(%)=[0.107ln(dp)+0.19]×100
で表される。
【0049】
粒子の代表的サンプリングの分散体をWaringの強力ブレンダーにおいてその最大固体濃度で粉砕した。粉砕の後、分散体を水で希釈して45%KOH溶液で安定化させ、固体含有量が約25〜30wt%でpHが約10〜12の最終的な分散体を得た。粉砕粒子の平均凝集体粒子直径をTEM分析により決定した。結果は、平均一次粒子直径(dp)に対してプロットした平均凝集体粒子直径(Dcirc ave)のグラフとして図1に与える。グラフの上部軸は粒子のBET表面積を示している。平均凝集体粒子直径は円形データ点として示され、一方で、直線は粉砕していないヒュームドシリカ粒子に関する平均凝集体粒子直径の範囲を表している。グラフから分かるように、粒子を粉砕することで平均凝集体粒子直径の有意な低減が得られた。
【0050】
各粉砕試料の凝集体粒子直径分布(σg(Dcirc))の幅を粉砕の前後で決定した。結果を図3に与える。直線は粉砕前のσg(Dcirc)値の範囲を表し、円形データ点は粉砕後の各試料のσg(Dcirc)を表している。結果が示すように、粒子分散体を粉砕することで粒子のσg(Dcirc)値が有意に低減された。
【0051】
22nmの一次粒子直径を有するヒュームドシリカの分散体を35wt%(約55wt%の最大固体濃度の3分の2未満)の中間固体濃度で調製した。分散体は、37%HCl溶液0.24gを水200gに添加して分散液を得、この分散液にWaringブレンダーにおいてヒュームドシリカ108gを添加することにより調製した。ヒュームドシリカは単一工程においてブレンダーに添加した。約5分間粉砕した後、水124gと45%KOH溶液4gを分散体に添加し、約25%の固体含有量と約10〜12のpHを有する最終的な分散体を得た。粉砕した分散体の平均凝集体粒子直径は約88nmであり、これは粉砕していない粉末の平均凝集体粒子直径(126nm)から30%の低減を表す。このことは、粒子サイズのより低い低下百分率を提供するのに最大分散性固体濃度よりも低い固体レベルを使用できることを示しており、したがって平均凝集体粒子サイズの低下百分率を制御するための方法を提供している。
【0052】
約55wt%の最大濃度で粉砕した同じ金属酸化物粒子の分散体の平均凝集体粒子直径は、平均凝集体粒子直径における39%の低減に相当する約77nmであった。より高い濃度の分散体は、Waringブレンダーにおいて37%HCl溶液0.5gを水200gに添加し、続いてヒュームドシリカ約203gを添加することによって調製した。分散を約10,000rpmで約10〜20分間粉砕した。次いで、追加のシリカ25gをブレンダーに添加して約5分間粉砕した。最終的なヒュームドシリカ25gアリコートをブレンダーに添加して約55wt%の合計固体濃度を得、破砕を約15分間続けた。分散体を水372gで希釈して45wt%KOH9.8gで安定化し、約30wt%の最終固体濃度及び約10〜12のpHを得た。
【0053】
最大分散性固体濃度の百分率に対し平均凝集体粒子直径の低下百分率をプロットしてデータ点間を補間することにより、本例は、平均凝集体粒子直径の低下百分率(%ΔDcirc ave)が最大固体濃度(Lmax)及び実際の(中間)固体濃度(L)と以下の関係式
%ΔDcirc ave=0.3Lmax=0.3[(L/Lmax)×100]
によって関係づけられることを示している。
【0054】
上記の式(Lmax(%)=[0.107ln(dp)+0.19]×100と%ΔDcirc=0.3Lmax=0.3[(L/Lmax)×100])を組み合わせ、Lについて解くことにより以下の関係式
L(wt%)=[(%ΔDcirc ave)×(0.107ln(dp)(nm)
+0.19)]÷0.3
が得られる。この関係式は、同じか又は異なる一次粒子サイズ(例えば、表面積)を有するヒュームドシリカの他の分散体に関する分散標準として利用することができる。
【0055】
[例2]
本例は、例1の分散標準を用いて粒子サイズにおける所望の低下百分率を有する凝集体金属酸化物粒子の分散体を調製できることを示すものである。
【0056】
水200gと37%HCl溶液0.3gとをWaringブレンダーにおいて組み合わせた。6nmの一次粒子サイズを有するヒュームドシリカ114gを量り分けた。40%のヒュームドシリカをブレンダーに添加し、約10〜20分間粉砕した。粉砕を停止し、ブレンダーの壁を削った。粉砕をさらに10,000rpmで5分間続け、続いて別のアリコートのヒュームドシリカを40%添加した。粉砕を5分間続けて、残りの20%のヒュームドシリカを添加した。ヒュームドシリカをすべて添加した後の合計固体含有量は約36wt%であった。15分のさらなる粉砕の後、分散体を水252gで希釈して45wt%KOH4.4gで安定化し、20wt%の固体及び10〜12のpHを有する分散体を得た。
【0057】
粉砕前のヒュームドシリカ粒子の平均凝集体粒子サイズは72nmであった。粉砕後、平均凝集体粒子サイズは約49nmまで低減され、これは約32%の低減に相当していた。例1の分散標準に従って、6nmの一次粒子サイズを有する凝集体粒子に関して32%の所望の粒子サイズ低下百分率が、約36%の示唆された固体濃度と相関している。本例で用いられる実際の量は示唆された値の5%以内であり、これは分散標準が平均凝集体粒子直径において所与の低下百分率を達成するのに必要とされる固体濃度を相関させるための有効な指針を提供し得ることを実証している。
【0058】
[例3]
本例は、ヒュームドアルミナ粒子の平均凝集体粒子直径を低減するための本発明の方法の使用を例示するものである。
【0059】
水210gと37%HCl溶液7.5gとをWaringブレンダーにおいて組み合わせた。55m2/gのヒュームドアルミナ360gを量り分けた。60%のヒュームドアルミナをブレンダーに添加し、約10〜20分間粉砕した。粉砕を停止し、ブレンダーの壁を削った。粉砕を10,000rpmで5分間続けた。残りの40%のヒュームドアルミナを添加し、続いてさらに15分間粉砕した。この時点の最終的な固体濃度は63%であった。分散体を水327gで希釈して40%のアルミナ分散体を得た。
【0060】
粉砕前のヒュームドアルミナ粒子の平均凝集体粒子直径は約22nmであった。粉砕後、平均凝集体粒子直径は約68nmまで約33%低減された。本例は、本発明の方法が低減された平均凝集体粒子サイズを有する凝集体アルミナ粒子の分散体を有効に提供するのに使用できることを実証している。
【0061】
本明細書で引用した刊行物、特許出願及び特許を含むすべての参考文献は、本明細書により、それぞれの参考文献が個々にかつ具体的に示されてその参照により含まれ、全体として本明細書に記載されている場合と同程度にその参照により含まれる。
【0062】
本発明を説明する中で(特に特許請求の範囲の中で)使用される「a」、「an」及び「the」という冠詞並びに同様の指示語は、本明細書で別段の指摘がないか又は文脈によって明確に否定されない限り、単数及び複数の両方を包含すると解されるべきである。「含む(comprising)」、「有する(having)」、「含む(including)」及び「含有する(containing)」という用語は、別段の断りがない限り制限のない用語(即ち、「含むが限定されない」ことを意味する)と解されるべきである。本明細書における値の範囲の説明は、本明細書で別段の指摘がない限り、単に範囲の中に入っているそれぞれ独立した値を個々に言及することの省略方法として機能することを意図しており、それぞれの独立した値は、まるでそれが本明細書で個々に列挙されたかのように本明細書に組み入れられる。本明細書で説明されたすべての方法は、本明細書で別段の指摘がないか又は文脈によって別に明確に否定されない限り、任意の好適な順序で実施することができる。本明細書で提供される任意の及びすべての例又は例示的な語(例えば、「などの」)の使用は、単に本発明をより明らかにすることを意図しており、特許請求の範囲に別段の記載がない限り、本発明の範囲に関する限定をもたらすものではない。本明細書の如何なる言語も、特許請求の範囲に記載のない任意の構成要素を本発明の実施に不可欠であるものとして示すと解されるべきではない。
【0063】
本発明を実施するために発明者らが知っている最良の方法を含めて、本発明の好ましい実施態様を本明細書で説明している。これらの好ましい実施態様の変形態様は、前述の説明を読めば当業者に明らかになるであろう。発明者らは、当業者が適切であるような変形態様を用いることを期待しており、発明者らは、本発明が本明細書で具体的に説明したのと別の方法で実施されることを意図している。したがって、本発明は、準拠法によって容認されているように、特許請求の範囲に列挙した主題のすべての改良及びそれと同等なものを包含する。さらには、そのすべての可能な変形態様における上記要素の任意の組み合わせは、本明細書で別段の指摘がないか又は文脈によって別に明確に否定されない限り、本発明によって包含される。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】ヒュームドシリカ粒子について、一次粒子直径(dp)(下部軸)に対しプロットされ、BET表面積(m2/g)(上部軸)を相関させる平均凝集体粒子サイズ(Dcirc)のグラフである。直線は粉砕前の凝集体粒子直径の範囲を示し、円形データ点は最大分散性固体濃度における粉砕後のヒュームドシリカ粒子分散体の平均凝集体粒子直径を示す。
【図2】ヒュームドシリカ粒子について一次粒子直径(dp)に対してプロットされた最大分散性固体濃度(Lmax)のグラフである。
【図3】ヒュームドシリカ粒子について一次粒子直径(dp)に対しプロットされた凝集体粒子直径分布の幅(σg(Dcirc))のグラフである。直線は粉砕前のσg(Dcirc)の範囲を示し、円形データ点は粉砕後のσg(Dcirc)を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め選択された平均凝集体粒子直径を有する凝集体金属酸化物粒子の分散体を調製する方法であって、
(a)ある平均凝集体粒子直径とある平均一次粒子直径を有する溶融一次粒子から構成される凝集体金属酸化物粒子を提供する工程、
(b)該金属酸化物粒子の平均凝集体粒子直径における所望の低下百分率を予め選択し、予め選択された平均凝集体粒子直径を提供する工程、
(c)該凝集体金属酸化物粒子の分散体に関する分散標準であって、(i)該分散体の固体濃度と(ii)該分散体が高せん断ミキサーにおいて粉砕された場合に起こる凝集体金属酸化物粒子の凝集体粒子直径における低下百分率とを関連付ける分散標準を提供する工程、
(d)該分散標準を参照することにより金属酸化物粒子の平均凝集体粒子直径における予め選択された低下百分率と相関する固体濃度を決定する工程、
(e)工程(a)の凝集体金属酸化物粒子を水と組み合わせ、工程(d)において決定された固体濃度の10%以内の固体濃度を有する分散体を提供する工程、及び
(f)高せん断粉砕装置において分散体を粉砕し、ほぼ予め選択された平均凝集体粒子直径を有する凝集体金属酸化物粒子の分散体を提供する工程
を含む、方法。
【請求項2】
(c−1)工程(a)の金属酸化物粒子と同じ粒子直径特性を有する金属酸化物粒子の3つ以上の分散体であって、それぞれが異なる固体濃度を有する分散体を調製する工程、
(c−2)該分散体を高せん断ミキサーにおいて粉砕する工程、
(c−3)粉砕された各分散体の平均凝集体粒子直径と粉砕前の分散体の平均凝集体粒子直径を比較することにより、各分散体の平均凝集体粒子直径における低下百分率を計算する工程、及び
(c−4)分散体の固体濃度と平均凝集体粒子直径における低下百分率の間の相関関係を記載する工程
を含む方法によって分散標準を提供する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記凝集体金属酸化物粒子が、シリカ粒子、アルミナ粒子、セリア粒子又はそれらの混合物である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記凝集体金属酸化物粒子がシリカ粒子である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記分散標準が、以下の式
L(wt%)=[(%ΔDcirc ave)×(0.1ln(dp)(nm)
+0.2)]÷0.3
(式中、Lは分散体の固体濃度であり、%ΔDcirc aveは平均凝集体粒子直径の低下百分率であり、dpは凝集体金属酸化物粒子の平均一次粒子直径である)によって与えられる、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記凝集体金属酸化物粒子が、
(i)凝集体金属酸化物粒子の第1の分量を水に添加して第1の凝集体金属酸化物粒子分散体を提供する工程、
(ii)該第1の凝集体金属酸化物粒子分散体を粉砕する工程、
(iii)凝集体金属酸化物粒子の第2の分量を前記第1の金属酸化物粒子分散体に添加して第2の凝集体金属酸化物粒子分散体を提供する工程、及び
(iv)該第2の凝集体金属酸化物粒子分散体を粉砕する工程
を含む方法によって水と組み合わされる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の凝集体金属酸化物粒子分散体の粘度が、凝集体金属酸化物粒子の第2の分量を添加する前に約5%以上低減される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記所望の低下百分率が約10〜60%である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記凝集体金属酸化物分散体が、凝集体金属酸化物1kg当たり約0.02〜2モルの酸を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記凝集体金属酸化物分散体が、凝集体金属酸化物1kg当たり約0.02〜2モルの水酸化第四級アンモニウムを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記水酸化第四級アンモニウムが、以下の式
(NR1234)OH
を有し、式中、R1、R2、R3及びR4のそれぞれが、C1〜C10アルキル、C1〜C10アルコキシ、C2〜C10アルケニル及びアリール基からなる群より独立して選択され、それらのいずれも、非置換であることができるか又はC1〜C10アルキル、ヒドロキシ、C1〜C10アルコキシ又はアリール基で置換することができる、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
1、R2、R3及びR4のそれぞれが独立してC1〜C3アルキル基である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
1、R2、R3及びR4のそれぞれが独立してメチル又はエチル基である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記凝集体金属酸化物粒子がアルミナ粒子である、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記分散体が約0.1wt%〜約1wt%の酸を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記凝集体金属酸化物分散体を粉砕することにより、金属酸化物粒子の凝集体粒子直径の幾何標準偏差(σg(Dcirc))が約20%以上低減される、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記凝集体金属酸化物粒子分散体が高せん断ミキサーにおいて粉砕され、該ミキサーが以下の式
100≧ηω22/2X2≧20kW/m3
を満たす半径(R)、特性ブレード長(X)及び角速度(ω)を有するブレードを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
凝集体金属酸化物粒子の凝集体粒子直径を低減する方法であって、
(a)ある平均凝集体粒子直径を有する溶融一次粒子から構成される凝集体金属酸化物粒子を提供する工程、
(b)該凝集体金属酸化物粒子を酸又は水酸化第四級アンモニウムを含む水と組み合わせ、粘度(η)を有する分散体を提供する工程、及び
(c)高せん断ブレード型ミキサーにおいて凝集体金属酸化物粒子の分散体を粉砕する工程を含み、該ミキサーが以下の式
100≧ηω22/2X2≧20kW/m3
を満たす半径(R)、特性ブレード長(X)及び角速度(ω)を有するブレードを含み、それによって凝集体金属酸化物粒子の平均凝集体粒子直径を低減する、方法。
【請求項19】
前記凝集体金属酸化物粒子が、
(i)凝集体金属酸化物粒子の第1の分量を水に添加して第1の凝集体金属酸化物粒子分散体を提供する工程、
(ii)該第1の凝集体金属酸化物粒子分散体を粉砕する工程、
(iii)凝集体金属酸化物粒子の第2の分量を前記第1の金属酸化物粒子分散体に添加して第2の凝集体金属酸化物粒子分散体を提供する工程、及び
(iv)該第2の凝集体金属酸化物粒子分散体を粉砕する工程
を含む方法によって水と組み合わされる、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記第1の凝集体金属酸化物粒子分散体の粘度が、凝集体金属酸化物粒子の第2の分量を添加する前に約5%以上低減される、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記凝集体金属酸化物粒子の(数)平均凝集体粒子直径が約10%以上低減される、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記凝集体金属酸化物粒子の(数)平均凝集体粒子直径が約20%以上低減される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記凝集体金属酸化物粒子が平均一次粒子直径(dp)を有し、分散体中の凝集体金属酸化物粒子の量(L)が、以下の式
80[0.1ln(dp)(nm)+0.2]<L(wt%)<100[0.1ln(dp)(nm)+0.2]
を満たす、請求項18に記載の方法。
【請求項24】
前記凝集体金属酸化物粒子が、シリカ粒子、アルミナ粒子及びセリア粒子からなる群より選択される、請求項18に記載の方法。
【請求項25】
前記凝集体金属酸化物粒子がシリカ粒子である、請求項14に記載の方法。
【請求項26】
前記凝集体金属酸化物分散体が、凝集体金属酸化物粒子1kg当たり約0.02〜2モルの酸を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項27】
前記凝集体金属酸化物分散体が、凝集体金属酸化物粒子1kg当たり約0.02〜2モルの水酸化第四級アンモニウムを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項28】
前記水酸化第四級アンモニウムが、以下の式
(NR1234)OH
を有し、式中、R1、R2、R3及びR4のそれぞれが、C1〜C10アルキル、C1〜C10アルコキシ、C2〜C10アルケニル及びアリール基からなる群より独立して選択され、それらのいずれも、非置換であることができるか又はC1〜C10アルキル、ヒドロキシ、C1〜C10アルコキシ又はアリール基で置換することができる、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
1、R2、R3及びR4のそれぞれが独立してC1〜C3アルキル基である、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
1、R2、R3及びR4のそれぞれが独立してメチル又はエチル基である、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記凝集体金属酸化物粒子がアルミナ粒子である、請求項24に記載の方法。
【請求項32】
前記分散体が約0.1wt%〜約1wt%の酸を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記凝集体金属酸化物分散体を粉砕することにより、金属酸化物粒子の凝集体粒子直径の幾何標準偏差(σg(Dcirc))が約20%以上低減される、請求項18に記載の方法。
【請求項34】
凝集体シリカ粒子の凝集体粒子直径を低減する方法であって、
(a)ある平均凝集体粒子直径と約135m2/g以上のBET表面積を有する溶融一次粒子を含む凝集体シリカ粒子を提供する工程、
(b)該凝集体シリカ粒子を、約30〜50wt%の凝集体シリカ粒子を含む分散体を提供するのに十分な量において酸性化又は塩基化された水と組み合わせる工程、及び
(c)高せん断ブレード型ミキサーにおいて凝集体シリカ粒子の分散体を粉砕し、それによって凝集体シリカ粒子の平均凝集体粒子直径を低減する工程
を含む、方法。
【請求項35】
前記凝集体シリカ粒子が、
(i)凝集体シリカ粒子の第1の分量を酸性化又は塩基化された水に添加して第1の凝集体シリカ粒子分散体を提供する工程、
(ii)該第1の凝集体シリカ粒子分散体を粉砕する工程、
(iii)凝集体シリカ粒子の第2の分量を前記第1の凝集体シリカ粒子分散体に添加して第2の凝集体シリカ粒子分散体を提供する工程、及び
(iv)該第2の凝集体シリカ粒子分散体を粉砕する工程
を含む方法によって酸性化又は塩基化された水と組み合わされる、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記第1の凝集体シリカ粒子分散体の粘度が、凝集体シリカ粒子の第2の分量を添加する前に約5%以上低減される、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記凝集体シリカ粒子の(数)平均凝集体粒子直径が約10%以上低減される、請求項34に記載の方法。
【請求項38】
前記凝集体シリカ粒子の(数)平均凝集体粒子直径が約20%以上低減される、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記分散体が約0.01〜5wt%の酸を含む、請求項34に記載の方法。
【請求項40】
前記凝集体シリカ粒子が平均一次粒子直径(dp)を有し、分散体中の凝集体シリカ粒子の量(L)が、以下の式
80[0.1ln(dp)(nm)+0.2]<L(wt%)<100[0.1ln(dp)(nm)+0.2]
を満たす、請求項34に記載の方法。
【請求項41】
前記凝集体シリカ分散体を粉砕することにより、凝集体シリカ粒子の凝集体粒子直径の幾何標準偏差(σg(Dcirc))が約20%以上低減される、請求項34に記載の方法。
【請求項42】
前記凝集体シリカ分散体が粘度(η)を有し、該凝集体シリカ分散体の粉砕が、以下の式
100≧ηω22/2X2≧20kW/m3
を満たす半径(R)、特性ブレード長(X)及び角速度(ω)を有するブレードを含む高せん断ブレード型ミキサーによって実施される、請求項34に記載の方法。
【請求項43】
予め選択された平均凝集体粒子直径を有する凝集体金属酸化物粒子の分散体を調製する方法であって、
(a)平均一次粒子直径(dp)と平均凝集体粒子直径(Dcirc ave)を有する溶融一次粒子を含む凝集体金属酸化物粒子を提供する工程、
(b)約10%〜約60%の平均凝集体粒子直径における所望の低下百分率(%ΔDcirc ave)を予め選択し、予め選択された平均凝集体粒子直径を提供する工程、
(c)凝集体金属酸化物粒子を水と組み合わせ、凝集体金属酸化物粒子の分散体を提供する工程であって、分散体中の凝集体金属酸化物粒子の量が0.8L〜1.2Lであり、Lが以下の式
L(wt%)=[(%ΔDcirc ave)×(0.1ln(dp)(nm)
+0.2)]÷0.3
によって決定される工程、及び
(d)高せん断ミキサーを用いて凝集体金属酸化物粒子の分散体を粉砕し、それにより凝集体金属酸化物粒子の凝集体粒子直径を低減して、ほぼ予め選択された平均凝集体粒子直径を有する凝集体金属酸化物粒子の分散体を提供する工程
を含む、方法。
【請求項44】
前記凝集体金属酸化物粒子が、シリカ粒子、アルミナ粒子、セリア粒子又はそれらの組み合わせである、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記凝集体金属酸化物粒子がシリカである、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記凝集体シリカ粒子が、
(i)凝集体シリカ粒子の第1の分量を酸性化された水に添加して第1の凝集体シリカ粒子分散体を提供する工程、
(ii)該第1の凝集体シリカ粒子分散体を粉砕する工程、
(iii)凝集体シリカ粒子の第2の分量を前記第1の凝集体シリカ粒子分散体に添加して第2の凝集体シリカ粒子分散体を提供する工程、及び
(iv)該第2の凝集体シリカ粒子分散体を粉砕する工程
を含む方法によって酸性化された水と組み合わされる、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記第1の凝集体シリカ粒子分散体の粘度が、凝集体シリカ粒子の第2の分量を添加する前に約5%以上低減される、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記凝集体シリカ粒子の(数)平均凝集体粒子直径が約10%以上低減される、請求項45に記載の方法。
【請求項49】
前記凝集体シリカ粒子の(数)平均凝集体粒子直径が約20%以上低減される、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記分散体が、凝集体シリカ粒子1kg当たり約0.02〜2モルの酸を含む、請求項45に記載の方法。
【請求項51】
前記凝集体シリカ分散体を粉砕することにより、凝集体シリカ粒子の凝集体粒子直径の幾何標準偏差(σg(Dcirc))が約20%以上低減される、請求項45に記載の方法。
【請求項52】
前記凝集体シリカ分散体が粘度(η)を有し、該凝集体シリカ分散体の粉砕が、以下の式
100≧ηω22/2X2≧20kW/m3
を満たす半径(R)、特性ブレード長(X)及び角速度(ω)を有するブレードを含む高せん断ブレード型ミキサーによって実施される、請求項45に記載の方法。
【請求項53】
凝集体シリカ粒子の凝集体粒子直径を低減する方法であって、
(a)ある平均凝集体粒子直径と約115m2/g以上の表面積を有する溶融一次粒子を含む凝集体シリカ粒子を、約30wt%以上の凝集体シリカ粒子を含む分散体を提供するのに十分な量において水及び水酸化第四級アンモニウムと組み合わせる工程、並びに
(b)高せん断ミキサーを用いて凝集体シリカ粒子を粉砕し、それによって凝集体シリカ粒子の平均凝集体粒子直径を低減する工程
を含む、方法。
【請求項54】
前記水酸化第四級アンモニウムが、以下の式
(NR1234)OH
を有し、式中、R1、R2、R3及びR4のそれぞれが、C1〜C10アルキル、C1〜C10アルコキシ、C2〜C10アルケニル及びアリール基からなる群より独立して選択され、それらのいずれも、非置換であることができるか又はC1〜C10アルキル、ヒドロキシ、C1〜C10アルコキシ又はアリール基で置換することができる、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
1、R2、R3及びR4のそれぞれが独立してC1〜C3アルキル基である、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
1、R2、R3及びR4のそれぞれが独立してメチル又はエチル基である、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
前記凝集体シリカ粒子が、
(i)凝集体シリカ粒子の第1の分量を水及び水酸化第四級アンモニウムに添加して第1の凝集体シリカ粒子分散体を提供する工程、
(ii)該第1の凝集体シリカ粒子分散体を粉砕する工程、
(iii)凝集体シリカ粒子の第2の分量を前記第1の凝集体シリカ粒子分散体に添加して第2の凝集体シリカ粒子分散体を提供する工程、及び
(iv)該第2の凝集体シリカ粒子分散体を粉砕する工程
を含む方法によって水及び水酸化第四級アンモニウムと組み合わされる、請求項53に記載の方法。
【請求項58】
前記第1の凝集体シリカ分散体の粘度が、凝集体シリカ粒子の第2の分量を添加する前に約5%以上低減される、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記凝集体シリカ粒子の(数)平均凝集体粒子直径が約10%以上低減される、請求項53に記載の方法。
【請求項60】
前記凝集体シリカ粒子の(数)平均凝集体粒子直径が約20%以上低減される、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記凝集体シリカ粒子が平均一次粒子直径(dp)を有し、分散体中の凝集体シリカ粒子の量(L)が、以下の式
80[0.1ln(dp)(nm)+0.2]<L(wt%)<100[0.1ln(dp)(nm)+0.2]
を満たす、請求項53に記載の方法。
【請求項62】
前記分散体が、凝集体シリカ粒子1kg当たり約0.02〜2モルの水酸化第四級アンモニウムを含む、請求項53に記載の方法。
【請求項63】
前記凝集体シリカ分散体を粉砕することにより、凝集体シリカ粒子の凝集体粒子直径の幾何標準偏差(σg(Dcirc))が約20%以上低減される、請求項53に記載の方法。
【請求項64】
前記凝集体シリカ分散体が粘度(η)を有し、該凝集体シリカ分散体の粉砕が、以下の式
100≧ηω22/2X2≧20kW/m3
を満たす半径(R)、特性ブレード長(X)及び角速度(ω)を有するブレードを含む高せん断ブレード型ミキサーによって実施される、請求項53に記載の方法。
【請求項65】
凝集体アルミナ粒子の凝集体粒子直径を低減する方法であって、
(a)溶融一次粒子を含む凝集体アルミナ粒子を、凝集体アルミナ粒子1kg当たり約0.02〜0.4モルの酸及び水と組み合わせ、約30wt%以上の凝集体アルミナ粒子を含む分散体を提供する工程、並びに
(b)高せん断ミキサーを用いて分散体を粉砕し、それによって凝集体アルミナ粒子の凝集体粒子直径を低減する工程
を含む、方法。
【請求項66】
前記凝集体アルミナ粒子が、
(i)凝集体アルミナ粒子の第1の分量を酸性化された水に添加して第1の凝集体アルミナ粒子分散体を提供する工程、
(ii)該第1の凝集体アルミナ粒子分散体を粉砕する工程、
(iii)凝集体アルミナ粒子の第2の分量を前記第1の凝集体アルミナ粒子分散体に添加して第2の凝集体アルミナ粒子分散体を提供する工程、及び
(iv)該第2の凝集体アルミナ粒子分散体を粉砕する工程
を含む方法によって酸性化された水と組み合わされる、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
前記第1の凝集体アルミナ分散体の粘度が、凝集体アルミナ粒子の第2の分量を添加する前に約5%以上低減される、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
前記凝集体アルミナ粒子の(数)平均凝集体粒子直径が約10%以上低減される、請求項65に記載の方法。
【請求項69】
前記凝集体アルミナ粒子の(数)平均凝集体粒子直径が約20%以上低減される、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
前記凝集体アルミナ粒子が平均一次粒子直径(dp)を有し、分散体中の凝集体アルミナ粒子の量(L)が、以下の式
80[0.1ln(dp)(nm)+0.2]<L(wt%)<100[0.1ln(dp)(nm)+0.2]
を満たす、請求項65に記載の方法。
【請求項71】
前記凝集体アルミナ粒子が約110m2/g以下の表面積を有する、請求項65に記載の方法。
【請求項72】
前記凝集体アルミナ分散体を粉砕することにより、凝集体アルミナ粒子の凝集体粒子直径の幾何標準偏差(σg(Dcirc))が約30%以上低減される、請求項65に記載の方法。
【請求項73】
前記凝集体アルミナ分散体の粉砕が、以下の式
100≧ηω22/2X2≧20kW/m3
を満たす半径(R)、特性ブレード長(X)及び角速度(ω)を有するブレードを含む高せん断ブレード型ミキサーによって実施される、請求項65に記載の方法。
【請求項74】
溶融一次粒子から構成される凝集体構造を有する凝集体シリカ粒子を含む凝集体シリカ粒子の水性分散体であって、該凝集体シリカ粒子が、ある一次粒子直径とある凝集体粒子直径を有し、該一次粒子直径の平均(dp)、該凝集体粒子直径の(数)平均(Dcirc ave)及び該凝集体粒子直径の幾何標準偏差(σg(Dcirc))が以下の2つの式
(1) Dcirc ave(nm)<52+2dp(nm)、及び
(2) σg(Dcirc)<1.44+0.011dp(nm)
の少なくとも一方を満たす、水性分散体。
【請求項75】
前記式(1)を満たす、請求項74に記載の分散体。
【請求項76】
前記式(2)を満たす、請求項74に記載の分散体。
【請求項77】
前記式(1)と(2)の両方を満たす、請求項74に記載の分散体。
【請求項78】
前記凝集体粒子直径の幾何標準偏差σg(Dcirc)が、以下の式
1.44+0.011dp(nm)>σg(Dcirc)>1.3+0.011dp(nm)
を満たす、請求項74に記載の分散体。
【請求項79】
溶融一次粒子から構成される凝集体構造を有する凝集体アルミナ粒子を含む凝集体アルミナ粒子の水性分散体であって、該凝集体アルミナ粒子がある一次粒子直径とある凝集体粒子直径を有し、該一次粒子直径の平均(dp)、該凝集体粒子直径の(数)平均(Dcirc ave)及び該凝集体粒子直径の幾何標準偏差(σg(Dcirc))が以下の2つの式
(1) Dcirc ave(nm)<35+1.8dp(nm)、及び
(2) σg(Dcirc)<1.39+0.011dp(nm)
の少なくとも一方を満たす、水性分散体。
【請求項80】
前記式(1)を満たす、請求項79に記載の分散体。
【請求項81】
前記式(2)を満たす、請求項79に記載の分散体。
【請求項82】
前記式(1)と(2)の両方を満たす、請求項79に記載の分散体。
【請求項83】
前記凝集体粒子直径の幾何標準偏差σg(Dcirc)が、以下の式
1.39+0.011dp(nm)>σg(Dcirc)>1.3+0.011dp(nm)
を満たす、請求項79に記載の分散体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−536190(P2007−536190A)
【公表日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−511567(P2007−511567)
【出願日】平成17年5月4日(2005.5.4)
【国際出願番号】PCT/US2005/015536
【国際公開番号】WO2005/108294
【国際公開日】平成17年11月17日(2005.11.17)
【出願人】(391010758)キャボット コーポレイション (164)
【氏名又は名称原語表記】CABOT CORPORATION
【Fターム(参考)】