手動工具
【課題】 切断部に切刃を有して開状態に付勢された両挟体の開閉を、簡単な構成及び操作で閉状態にロックすることができる手動工具を提供する。
【解決手段】 切断部6、7と把持部8、9とをそれぞれ有して支軸10周りに開閉可能な一対の挟体4、5の切断部6、7に一対の切刃42、43をそれぞれ設け、両挟体4、5を開状態にする方向に付勢するバネ11を有する手動工具100において、一方の挟体4の把持部8に回動可能に軸支されたロック部材1を設け、他方の挟体5の切断部7の外側に把持部9側に面する係合面3を形成した係合部2を設け、ロック部材1を両挟体4、5が閉状態で係合面3に係脱可能に形成した。
【解決手段】 切断部6、7と把持部8、9とをそれぞれ有して支軸10周りに開閉可能な一対の挟体4、5の切断部6、7に一対の切刃42、43をそれぞれ設け、両挟体4、5を開状態にする方向に付勢するバネ11を有する手動工具100において、一方の挟体4の把持部8に回動可能に軸支されたロック部材1を設け、他方の挟体5の切断部7の外側に把持部9側に面する係合面3を形成した係合部2を設け、ロック部材1を両挟体4、5が閉状態で係合面3に係脱可能に形成した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、切断部と把持部とを支軸の両側にそれぞれ有して支軸周りに開閉可能に結合した一対の挟体の切断部に一対の切刃をそれぞれ設け、両挟体を開状態にする方向に付勢する付勢体を有する手動工具に関する。
【背景技術】
【0002】
切断部と把持部とを支軸の両側にそれぞれ有して支軸周りに開閉可能に結合した一対の挟体を備え、切断部に一対の切刃をそれぞれ設けたニッパ等の手動工具において、両挟体を開状態にする方向に付勢するバネを設ける構成が知られている。
【0003】
このようにバネにより両挟体を開状態に付勢しておくと、切刃が開いた状態で切断作業等を直ちに開始できるので作業能率が高まる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら前述の従来技術の構成では、常に切刃が開いた状態にあるので、手動工具の持ち運び等のために作業者のポケット等に入れると危険であるという問題がある。
【0005】
この問題を回避するために、両挟体を閉状態にして両把持部に輪を掛けることにより、バネの付勢力に抗して両挟体の閉状態を維持する構成が考えられるが、構成及び操作が煩雑になるという問題がある。
【0006】
本発明の目的は、上記従来例の問題点を解決し得る手動工具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る手動工具は、切断部と把持部とを支軸の両側にそれぞれ有して支軸周りに開閉可能に結合した一対の挟体の切断部に一対の切刃をそれぞれ設け、両挟体を開状態にする方向に付勢する付勢手段を有する手動工具において、一方の挟体の把持部に回動可能に軸支されたロック部材を設け、他方の挟体の切断部の外側に把持部側に面する係合面を形成した係合部を設け、ロック部材を両挟体が閉状態で係合面に係脱可能に形成したことを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、一方の挟体の把持部に回動可能に軸支されたロック部材が設けられ、他方の挟体の切断部の外側に把持部側に面する係合面を形成した係合部が設けられ、ロック部材は両挟体が閉状態で係合面に係脱可能に形成される。このため、両挟体を閉状態にして、一方の挟体の把持部に軸支されたロック部材を回動させて、他方の挟体の切断部の外側に把持部側に面して形成された係合部の係合面に係合させると、両挟体を付勢手段の付勢力に抗して閉状態でロックすることができる。また、係合部の係合面に係合したロック部材を逆方向に回動させて、ロック部材を係合部の係合面から離脱させると、付勢手段の付勢力により両挟体の閉状態を解除して開状態にすることができる。このように簡単な構成及び操作で、切断部に一対の切刃を有して開状態に付勢された両挟体を閉状態にロックすることができる。
【0009】
ロック部材を、一方の挟体の把持部を把持する指で操作可能に設けると、片手の指の操作で、より簡単に両挟体を閉状態にロックすることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、切断部に一対の切刃を有して開状態に付勢された一対の挟体を、簡単な構成及び操作で閉状態にロックすることができる手動工具を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
(実施の形態1)
図1は実施の形態1に係る手動工具100の閉状態の正面図であり、図2(a)は開状態における手動工具100の正面図であり、図2(b)はその一部上面図である。図3は開状態の手動工具100の要部斜視図であり、図4はその閉状態における要部斜視図である。図5(a)は実施の形態1に係る手動工具100が用いられる光ケーブル16の斜視図であり、図5(b)は分離された光ケーブル16の斜視図である。
【0012】
手動工具100は、支軸10周りに開閉可能なペンチ状に構成した一対の挟体4及び5を備える。挟体4及び5は、先端側に切断部6及び7をそれぞれ有して後端側に把持部8及び9をそれぞれ有する。
【0013】
手動工具100が用いられる光ケーブル16は図5(a)及び図5(b)に示すように、複数本の光ファイバー線20と光ファイバー線20の両側に設けた一対の張力保護線18及び19と張力保護線18の光ファイバー線20と反対側に設けた支持線17とが互いに平行な状態で外被で被覆されて構成される。円柱状の支持線部分24と略角柱状の張力保護線部分25とを分離するための分離溝22が外被に形成される。また、複数本の光ファイバー線20を露出させて略角柱状の両張力保護線部分25及び26を分離するための露出分離溝23が光ファイバー線20の上下側の外被に形成される。
【0014】
挟体5の切断部7の先端には、挿通部51が切断部7と一体に設けられる。挿通部51は、円錐台形状を有し、テーパ状外周側面56が形成される。挿通部51には、分離溝22及び露出分離溝23に沿って分離した張力保護線部分25又は26(図5(b))を挿通してガイドする挿通穴55が、切断部6側に形成される。テーパ状外周側面56は、露出した複数本の光ファイバー線20を逃がす。
【0015】
挟体5の切断部7は、ストッパー52を有する。ストッパー52は、挿通部51から約10mmの間隔を空けて支軸10側に配置されて、挿通穴55に挿通された張力保護線部分25又は26の長手方向の位置を規制する。
【0016】
切断部6及び7には、一対の切刃42及び43が設けられる。一対の切刃42及び43は、張力保護線18又は19の直径に相当する隙間を空けて対向するように挿通穴55の出口側で位置決めされて、挿通穴55に挿通されてストッパー52で位置決めされた張力保護線部分25又は26の外被を輪切りにする。
【0017】
ストッパー52は、切刃位置決め面15を有する。切刃位置決め面15は、切断部6のストッパー52側に形成された当接面30に当接して両切刃42及び43を張力保護線部分25及び26の直径に相当する隙間を空けて対向するように位置決めする。
【0018】
各把持部8及び9の後端側には、樹脂製の把持カバー27及び28がそれぞれ設けられている。一対の切刃42及び43を開状態にする方向に付勢する圧縮コイルバネ11が支軸10の把持部8及び9側に取り付けられている。
【0019】
把持部8は、把持カバー27の支軸10側に側部57を有する。側部57には、板状のロック部材1が支軸47の周りに回動可能にスプリングワッシャ50と共に軸支されている。切断部7の外側の挟体4と交差する位置には、把持部8及び9側に面する係合面3を形成した係合部2が設けられている。係合面3は、支軸10周りの回動方向に略垂直に形成されている。ロック部材1は、この係合面3から見て係合面3の回動方向に配置されており、支軸47から係合部2側に延設されたロック操作部44と、ロック操作部44から把持部8側に略90度折り曲げたロック部材係合部46と、支軸47からロック操作部44と略反対側に延設されたロック解除操作部45とを有している。ロック部材係合部46は、両挟体4及び5が閉状態で係合面3に沿って支軸47周りに回動して係合面3に係脱可能に形成したロック部材係合面49を有している。
【0020】
図5(a)に示す分離前の光ケーブル16をその幅方向の位置を規制して載置する折り曲げ板形状のガイド部12が、切断部6の側部58に螺着される。ガイド部12は、側部58に螺着される取付部31と、取付部31から約90度折り曲げられて光ケーブル16を載置する載置部32と、載置部32から約90度折り曲げられて光ケーブル16の幅方向の位置を規制する位置規制部33とを有する。切断部7の側部59にはケーブル分離用部材13が螺着される。このケーブル分離用部材13には、ガイド部12の載置部32に対して接離可能に支持され、かつ載置部32上の光ケーブル16の分離溝22に喰い込む切り裂き刃14が螺着される。
【0021】
このように構成された手動工具100の開閉ロック操作を説明する。まず、図2(a)及び図3に示すように圧縮コイルバネ11の付勢力により開状態になっている手動工具100の把持カバー27及び28を把持し、圧縮コイルバネ11の付勢力に抗して両挟体4及び5を閉状態にする。次に、図1に破線で示したロック部材1のロック操作部44の端面を親指で押すことにより、ロック部材1を図1において反時計周りに回動させてロック部材係合面49を係合面3に対向させ、把持カバー27及び28の把持力を緩めると、係合面3は支軸10周りの回動方向にロック部材係合面49と圧接する。ロック部材係合面49が形成されたロック部材1は係合面3の支軸10周りの回動方向に軸支されているので、このロック部材1は係合面3の回動を阻止する。このため、挟体4及び5は圧縮コイルバネ11の付勢力に抗して閉状態にロックされる。
【0022】
手動工具100をアンロックして開状態にするときは、ロックされて閉状態の手動工具100の把持カバー27及び28の把持力を強めて係合面3のロック部材係合面49への圧接状態を解除する。そしてロック部材1のロック解除操作部45の端面を親指で押下してロック部材1を時計回りに回動させると、ロック部材係合面49は支軸10から離れる方向に回動して係合面3から離脱する。次にロック解除操作部45の押下を終了すると、ロック部材1は係合面3から離脱した位置で静止する。そして把持カバー27及び28への把持力を緩めると、圧縮コイルバネ11の付勢力により両挟体4及び5は図2(a)および図3に示すように開状態になる。
【0023】
次に光ケーブル16に対する手動工具100の作業操作を説明する。図6は閉状態の手動工具100の要部一部断面図であり、図7はその側面断面図である。まず、手動工具100を開状態にして、図5(a)に示す分離前の光ケーブル16を幅方向の位置をガイド部12の位置規制部33で規制して載置部32に載置する。そして把持カバー27及び28を握って手動工具100を閉状態にすると、図6及び図7に示すように、切り裂き刃14が載置部32上の光ケーブル16の分離溝22に喰い込む。この状態で光ケーブル16を矢印A(図6)の方向に引っ張ると、切り裂き刃14により分離溝22が引き裂かれて支持線部分24を分離することができる。
【0024】
図8(a)は実施の形態1の手動工具100の動作を説明するための模式側面図であり、図8(b)はその模式正面図である。図9(a)は手動工具100の動作を説明するための模式側面図であり、図9(b)はその模式正面図である。図10は、手動工具100の動作を説明するための模式正面図である。
【0025】
支持線部分24を分離した後、露出分離溝23に沿って所定の工具(図示せず)で外被を切り裂くことにより、複数本の光ファイバー線20を露出させて両張力保護線部分25及び26を分離する。手動工具100を開状態にして、分離した張力保護線部分25を挿通部51の挿通穴55に挿通して複数本の光ファイバー線20及び張力保護線部分26を外周側面56に沿って逃がし、張力保護線部分25の先端をストッパー52に当接させて張力保護線部分25の長手方向の位置を規制する。
【0026】
次に把持カバー27及び28を握って両挟体4及び5を閉じると、ストッパー52の切刃位置決め面15は挟体4の切断部6の当接面30に当接して、両切刃42及び43を張力保護線18の直径に相当する隙間Dを空けて対向するように位置決めする。そして、切刃42及び43は張力保護線部分25の外被を輪切りにする。
【0027】
そして、手動工具100を捻りながら光ケーブル16を挿通部51から引き抜くと、張力保護線部分25の外被が先端から10mm程度剥ぎ取られて張力保護線18が露出する。剥ぎ取られた外被屑34は切刃42及び43とストッパー52との間に残り、両挟体4及び5を開状態にして廃棄する。
【0028】
図11は実施の形態1に係る変形例の手動工具100Aの閉状態の正面図であり、図12(a)は開状態の手動工具100Aの正面図であり、図12(b)はその一部上面図である。図13は開状態の手動工具100Aの要部斜視図であり、図14は閉状態の手動工具100Aの要部斜視図である。前述した構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0029】
前述した手動工具100と異なる点は、ロック解除操作部を設けないロック部材1Aを備える点である。ロック部材1Aは、支軸47から係合部2側に延設されたロック操作部48と、ロック操作部48から把持部8側に略90度折り曲げたロック部材係合部46とを有する。ロック部材係合部46は、両挟体4及び5が閉状態で係合面3に沿って支軸47周りに回動して係合面3に係脱可能に形成したロック部材係合面49を有している。
【0030】
このように構成された手動工具100Aの開閉ロック操作を説明する。まず、手動工具100Aの把持カバー27及び28を把持し、圧縮コイルバネ11の付勢力に抗して両挟体4及び5を閉状態にする。次に図11に示すように、ロック部材1Aのロック操作部48の端面を親指で押すことにより反時計周りに回動させてロック部材係合面49を係合面3に対向させ、把持カバー27及び28の把持力を緩めると、係合面3は支軸10周りの回動方向にロック部材係合面49を圧接する。ロック部材係合面49が形成されたロック部材1Aは係合面3の支軸10周りの回動方向に軸支されているので、このロック部材1Aは係合面3の回動を阻止する。このため、挟体4及び5は圧縮コイルバネ11の付勢力に抗して閉状態にロックされる。
【0031】
アンロックして開状態にするときは、把持カバー27及び28の把持力を強めて係合面3のロック部材係合面49への圧接状態を解除する。そしてロック操作部48の支軸10側の端面をもう一方の手の指で支軸10から離れる方向に押してロック部材1Aを時計回りに回動させると、ロック部材係合面49は支軸10から離れる方向に回動して係合面3から離脱する。次にロック部材1Aを回動させる操作を終了すると、ロック部材1Aは係合面3から離脱した位置で静止する。そして把持カバー27及び28への把持力を緩めると、圧縮コイルバネ11の付勢力により両挟体4及び5は開状態になる。
【0032】
(実施の形態2)
図15は実施の形態2に係るニッパ100Bの開状態の正面図であり、図16は閉状態のニッパ100Bの要部斜視図である。図17は、ニッパ100Bの動作を説明するための要部正面図である。ニッパ100Bは、支軸10B周りに開閉可能に結合した一対の挟体4B及び5Bを備える。挟体4Bは、切刃42Bを形成した切断部6Bを先端側に有して把持部8Bを後端側に有する。挟体5Bは、切刃43Bを形成した切断部7Bを先端側に有して把持部9Bを後端側に有する。
【0033】
各把持部8B及び9Bには、ニッパ100Bを把持するための樹脂製の把持カバー27及び28がそれぞれ設けられている。一対の切刃42B及び43Bを開状態にする方向に付勢する圧縮コイルバネ11Bが支軸10Bの把持部8B及び9B側に取り付けられている。
【0034】
把持部8Bの支軸10B側の側部57Bには、ロック部材1Bが支軸47Bの周りに回動可能にスプリングワッシャと共に軸支されている。切断部7Bの外側の挟体4Bと交差する位置には、把持部8B側に面する係合面3Bを形成した係合部2Bが設けられている。この係合面3Bは、支軸10B周りの回動方向に略垂直に形成されている。ロック部材1Bは、この係合面3Bから見て係合面3Bの回動方向に配置されており、ロック操作部48Bと、ロック操作部48Bから略90度折り曲げて、両挟体4B及び5Bが閉状態で係合部2Bの係合面3Bに係脱可能に形成したロック部材係合部46Bとを有している。ロック部材係合部46Bは、両挟体4B及び5Bが閉状態で係合面3Bに沿って支軸47B周りに回動して係合面3Bに係脱可能に形成したロック部材係合面49Bを有している。
【0035】
このように構成されたニッパ100Bの開閉ロック操作を説明する。まず、図15に示すように圧縮コイルバネ11Bの付勢力により開状態になっているニッパ100Bの把持カバー27及び28を把持し、圧縮コイルバネ11Bの付勢力に抗して両挟体4B及び5Bを閉状態にする。次に図16及び図17に示すように、ロック部材1Bのロック操作部48Bの端面を親指で押すことにより、ロック部材1Bを図15において反時計周りに回動させてロック部材係合面49Bを係合面3Bに対向させ、把持カバー27及び28の把持力を緩めると、係合面3Bは支軸10B周りの回動方向にロック部材係合面49Bを圧接する。ロック部材係合面49Bが形成されたロック部材1Bは係合面3Bの支軸10B周りの回動方向に軸支されているので、このロック部材1Bは係合面3Bの回動を阻止する。このため、挟体4B及び5Bは圧縮コイルバネ11Bの付勢力に抗して閉状態にロックされる。
【0036】
ニッパ100Bをアンロックして開状態にするときは、閉状態のニッパ100Bの把持カバー27及び28の把持力を強めて係合面3Bのロック部材係合面49Bへの圧接状態を解除する。そしてロック操作部48Bの支軸10B側の端面を、もう一方の手の指で支軸10Bから離れる方向に押してロック部材1Bを時計回りに回動させると、ロック部材係合面49Bは支軸10Bから離れる方向に回動して係合面3Bから離脱する。次にロック部材1Bの回動操作を終了すると、ロック部材1Bは係合面3Bから離脱した位置で静止する。そして把持カバー27及び28への把持力を緩めると、圧縮コイルバネ11Bの付勢力により両挟体4B及び5Bは図15に示すように開状態になる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、切断部と把持部とを支軸の両側にそれぞれ有して支軸周りに開閉可能に結合した一対の挟体の切断部に一対の切刃をそれぞれ設け、両挟体を開状態にする方向に付勢する付勢体を有する手動工具に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】実施の形態1に係る閉状態の手動工具の正面図である。
【図2】(a)は実施の形態1に係る開状態の手動工具の正面図であり、(b)はその一部上面図である。
【図3】実施の形態1に係る開状態の手動工具の要部斜視図である。
【図4】実施の形態1に係る閉状態の手動工具の要部斜視図である。
【図5】(a)は実施の形態1に係る手動工具が用いられる光ケーブルの斜視図であり、(b)は実施の形態1に係る分離された光ケーブルの斜視図である。
【図6】実施の形態1に係る閉状態の手動工具の要部一部断面図である。
【図7】実施の形態1に係る閉状態の手動工具の側面断面図である。
【図8】(a)は実施の形態1に係る手動工具の動作を説明するための模式側面図であり、(b)はその模式正面図である。
【図9】(a)は実施の形態1に係る手動工具の動作を説明するための模式側面図であり、(b)はその模式正面図である。
【図10】実施の形態1に係る手動工具の動作を説明するための模式正面図である。
【図11】実施の形態1に係る変形例の閉状態の手動工具の正面図である。
【図12】(a)は実施の形態1に係る変形例の開状態の手動工具の正面図であり、(b)はその一部上面図である。
【図13】実施の形態1に係る変形例の開状態の手動工具の要部斜視図である。
【図14】実施の形態1に係る変形例の閉状態の手動工具の要部斜視図である。
【図15】実施の形態2に係る開状態のニッパの正面図である。
【図16】実施の形態2に係る閉状態のニッパの要部斜視図である。
【図17】実施の形態2に係るニッパの動作を説明するための要部正面図である。
【符号の説明】
【0039】
1 ロック部材
2 係合部
3 係合面
4、5挟体
6、7切断部
8、9把持部
10 支軸
11 圧縮コイルバネ
100 手動工具
【技術分野】
【0001】
本発明は、切断部と把持部とを支軸の両側にそれぞれ有して支軸周りに開閉可能に結合した一対の挟体の切断部に一対の切刃をそれぞれ設け、両挟体を開状態にする方向に付勢する付勢体を有する手動工具に関する。
【背景技術】
【0002】
切断部と把持部とを支軸の両側にそれぞれ有して支軸周りに開閉可能に結合した一対の挟体を備え、切断部に一対の切刃をそれぞれ設けたニッパ等の手動工具において、両挟体を開状態にする方向に付勢するバネを設ける構成が知られている。
【0003】
このようにバネにより両挟体を開状態に付勢しておくと、切刃が開いた状態で切断作業等を直ちに開始できるので作業能率が高まる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら前述の従来技術の構成では、常に切刃が開いた状態にあるので、手動工具の持ち運び等のために作業者のポケット等に入れると危険であるという問題がある。
【0005】
この問題を回避するために、両挟体を閉状態にして両把持部に輪を掛けることにより、バネの付勢力に抗して両挟体の閉状態を維持する構成が考えられるが、構成及び操作が煩雑になるという問題がある。
【0006】
本発明の目的は、上記従来例の問題点を解決し得る手動工具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る手動工具は、切断部と把持部とを支軸の両側にそれぞれ有して支軸周りに開閉可能に結合した一対の挟体の切断部に一対の切刃をそれぞれ設け、両挟体を開状態にする方向に付勢する付勢手段を有する手動工具において、一方の挟体の把持部に回動可能に軸支されたロック部材を設け、他方の挟体の切断部の外側に把持部側に面する係合面を形成した係合部を設け、ロック部材を両挟体が閉状態で係合面に係脱可能に形成したことを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、一方の挟体の把持部に回動可能に軸支されたロック部材が設けられ、他方の挟体の切断部の外側に把持部側に面する係合面を形成した係合部が設けられ、ロック部材は両挟体が閉状態で係合面に係脱可能に形成される。このため、両挟体を閉状態にして、一方の挟体の把持部に軸支されたロック部材を回動させて、他方の挟体の切断部の外側に把持部側に面して形成された係合部の係合面に係合させると、両挟体を付勢手段の付勢力に抗して閉状態でロックすることができる。また、係合部の係合面に係合したロック部材を逆方向に回動させて、ロック部材を係合部の係合面から離脱させると、付勢手段の付勢力により両挟体の閉状態を解除して開状態にすることができる。このように簡単な構成及び操作で、切断部に一対の切刃を有して開状態に付勢された両挟体を閉状態にロックすることができる。
【0009】
ロック部材を、一方の挟体の把持部を把持する指で操作可能に設けると、片手の指の操作で、より簡単に両挟体を閉状態にロックすることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、切断部に一対の切刃を有して開状態に付勢された一対の挟体を、簡単な構成及び操作で閉状態にロックすることができる手動工具を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
(実施の形態1)
図1は実施の形態1に係る手動工具100の閉状態の正面図であり、図2(a)は開状態における手動工具100の正面図であり、図2(b)はその一部上面図である。図3は開状態の手動工具100の要部斜視図であり、図4はその閉状態における要部斜視図である。図5(a)は実施の形態1に係る手動工具100が用いられる光ケーブル16の斜視図であり、図5(b)は分離された光ケーブル16の斜視図である。
【0012】
手動工具100は、支軸10周りに開閉可能なペンチ状に構成した一対の挟体4及び5を備える。挟体4及び5は、先端側に切断部6及び7をそれぞれ有して後端側に把持部8及び9をそれぞれ有する。
【0013】
手動工具100が用いられる光ケーブル16は図5(a)及び図5(b)に示すように、複数本の光ファイバー線20と光ファイバー線20の両側に設けた一対の張力保護線18及び19と張力保護線18の光ファイバー線20と反対側に設けた支持線17とが互いに平行な状態で外被で被覆されて構成される。円柱状の支持線部分24と略角柱状の張力保護線部分25とを分離するための分離溝22が外被に形成される。また、複数本の光ファイバー線20を露出させて略角柱状の両張力保護線部分25及び26を分離するための露出分離溝23が光ファイバー線20の上下側の外被に形成される。
【0014】
挟体5の切断部7の先端には、挿通部51が切断部7と一体に設けられる。挿通部51は、円錐台形状を有し、テーパ状外周側面56が形成される。挿通部51には、分離溝22及び露出分離溝23に沿って分離した張力保護線部分25又は26(図5(b))を挿通してガイドする挿通穴55が、切断部6側に形成される。テーパ状外周側面56は、露出した複数本の光ファイバー線20を逃がす。
【0015】
挟体5の切断部7は、ストッパー52を有する。ストッパー52は、挿通部51から約10mmの間隔を空けて支軸10側に配置されて、挿通穴55に挿通された張力保護線部分25又は26の長手方向の位置を規制する。
【0016】
切断部6及び7には、一対の切刃42及び43が設けられる。一対の切刃42及び43は、張力保護線18又は19の直径に相当する隙間を空けて対向するように挿通穴55の出口側で位置決めされて、挿通穴55に挿通されてストッパー52で位置決めされた張力保護線部分25又は26の外被を輪切りにする。
【0017】
ストッパー52は、切刃位置決め面15を有する。切刃位置決め面15は、切断部6のストッパー52側に形成された当接面30に当接して両切刃42及び43を張力保護線部分25及び26の直径に相当する隙間を空けて対向するように位置決めする。
【0018】
各把持部8及び9の後端側には、樹脂製の把持カバー27及び28がそれぞれ設けられている。一対の切刃42及び43を開状態にする方向に付勢する圧縮コイルバネ11が支軸10の把持部8及び9側に取り付けられている。
【0019】
把持部8は、把持カバー27の支軸10側に側部57を有する。側部57には、板状のロック部材1が支軸47の周りに回動可能にスプリングワッシャ50と共に軸支されている。切断部7の外側の挟体4と交差する位置には、把持部8及び9側に面する係合面3を形成した係合部2が設けられている。係合面3は、支軸10周りの回動方向に略垂直に形成されている。ロック部材1は、この係合面3から見て係合面3の回動方向に配置されており、支軸47から係合部2側に延設されたロック操作部44と、ロック操作部44から把持部8側に略90度折り曲げたロック部材係合部46と、支軸47からロック操作部44と略反対側に延設されたロック解除操作部45とを有している。ロック部材係合部46は、両挟体4及び5が閉状態で係合面3に沿って支軸47周りに回動して係合面3に係脱可能に形成したロック部材係合面49を有している。
【0020】
図5(a)に示す分離前の光ケーブル16をその幅方向の位置を規制して載置する折り曲げ板形状のガイド部12が、切断部6の側部58に螺着される。ガイド部12は、側部58に螺着される取付部31と、取付部31から約90度折り曲げられて光ケーブル16を載置する載置部32と、載置部32から約90度折り曲げられて光ケーブル16の幅方向の位置を規制する位置規制部33とを有する。切断部7の側部59にはケーブル分離用部材13が螺着される。このケーブル分離用部材13には、ガイド部12の載置部32に対して接離可能に支持され、かつ載置部32上の光ケーブル16の分離溝22に喰い込む切り裂き刃14が螺着される。
【0021】
このように構成された手動工具100の開閉ロック操作を説明する。まず、図2(a)及び図3に示すように圧縮コイルバネ11の付勢力により開状態になっている手動工具100の把持カバー27及び28を把持し、圧縮コイルバネ11の付勢力に抗して両挟体4及び5を閉状態にする。次に、図1に破線で示したロック部材1のロック操作部44の端面を親指で押すことにより、ロック部材1を図1において反時計周りに回動させてロック部材係合面49を係合面3に対向させ、把持カバー27及び28の把持力を緩めると、係合面3は支軸10周りの回動方向にロック部材係合面49と圧接する。ロック部材係合面49が形成されたロック部材1は係合面3の支軸10周りの回動方向に軸支されているので、このロック部材1は係合面3の回動を阻止する。このため、挟体4及び5は圧縮コイルバネ11の付勢力に抗して閉状態にロックされる。
【0022】
手動工具100をアンロックして開状態にするときは、ロックされて閉状態の手動工具100の把持カバー27及び28の把持力を強めて係合面3のロック部材係合面49への圧接状態を解除する。そしてロック部材1のロック解除操作部45の端面を親指で押下してロック部材1を時計回りに回動させると、ロック部材係合面49は支軸10から離れる方向に回動して係合面3から離脱する。次にロック解除操作部45の押下を終了すると、ロック部材1は係合面3から離脱した位置で静止する。そして把持カバー27及び28への把持力を緩めると、圧縮コイルバネ11の付勢力により両挟体4及び5は図2(a)および図3に示すように開状態になる。
【0023】
次に光ケーブル16に対する手動工具100の作業操作を説明する。図6は閉状態の手動工具100の要部一部断面図であり、図7はその側面断面図である。まず、手動工具100を開状態にして、図5(a)に示す分離前の光ケーブル16を幅方向の位置をガイド部12の位置規制部33で規制して載置部32に載置する。そして把持カバー27及び28を握って手動工具100を閉状態にすると、図6及び図7に示すように、切り裂き刃14が載置部32上の光ケーブル16の分離溝22に喰い込む。この状態で光ケーブル16を矢印A(図6)の方向に引っ張ると、切り裂き刃14により分離溝22が引き裂かれて支持線部分24を分離することができる。
【0024】
図8(a)は実施の形態1の手動工具100の動作を説明するための模式側面図であり、図8(b)はその模式正面図である。図9(a)は手動工具100の動作を説明するための模式側面図であり、図9(b)はその模式正面図である。図10は、手動工具100の動作を説明するための模式正面図である。
【0025】
支持線部分24を分離した後、露出分離溝23に沿って所定の工具(図示せず)で外被を切り裂くことにより、複数本の光ファイバー線20を露出させて両張力保護線部分25及び26を分離する。手動工具100を開状態にして、分離した張力保護線部分25を挿通部51の挿通穴55に挿通して複数本の光ファイバー線20及び張力保護線部分26を外周側面56に沿って逃がし、張力保護線部分25の先端をストッパー52に当接させて張力保護線部分25の長手方向の位置を規制する。
【0026】
次に把持カバー27及び28を握って両挟体4及び5を閉じると、ストッパー52の切刃位置決め面15は挟体4の切断部6の当接面30に当接して、両切刃42及び43を張力保護線18の直径に相当する隙間Dを空けて対向するように位置決めする。そして、切刃42及び43は張力保護線部分25の外被を輪切りにする。
【0027】
そして、手動工具100を捻りながら光ケーブル16を挿通部51から引き抜くと、張力保護線部分25の外被が先端から10mm程度剥ぎ取られて張力保護線18が露出する。剥ぎ取られた外被屑34は切刃42及び43とストッパー52との間に残り、両挟体4及び5を開状態にして廃棄する。
【0028】
図11は実施の形態1に係る変形例の手動工具100Aの閉状態の正面図であり、図12(a)は開状態の手動工具100Aの正面図であり、図12(b)はその一部上面図である。図13は開状態の手動工具100Aの要部斜視図であり、図14は閉状態の手動工具100Aの要部斜視図である。前述した構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0029】
前述した手動工具100と異なる点は、ロック解除操作部を設けないロック部材1Aを備える点である。ロック部材1Aは、支軸47から係合部2側に延設されたロック操作部48と、ロック操作部48から把持部8側に略90度折り曲げたロック部材係合部46とを有する。ロック部材係合部46は、両挟体4及び5が閉状態で係合面3に沿って支軸47周りに回動して係合面3に係脱可能に形成したロック部材係合面49を有している。
【0030】
このように構成された手動工具100Aの開閉ロック操作を説明する。まず、手動工具100Aの把持カバー27及び28を把持し、圧縮コイルバネ11の付勢力に抗して両挟体4及び5を閉状態にする。次に図11に示すように、ロック部材1Aのロック操作部48の端面を親指で押すことにより反時計周りに回動させてロック部材係合面49を係合面3に対向させ、把持カバー27及び28の把持力を緩めると、係合面3は支軸10周りの回動方向にロック部材係合面49を圧接する。ロック部材係合面49が形成されたロック部材1Aは係合面3の支軸10周りの回動方向に軸支されているので、このロック部材1Aは係合面3の回動を阻止する。このため、挟体4及び5は圧縮コイルバネ11の付勢力に抗して閉状態にロックされる。
【0031】
アンロックして開状態にするときは、把持カバー27及び28の把持力を強めて係合面3のロック部材係合面49への圧接状態を解除する。そしてロック操作部48の支軸10側の端面をもう一方の手の指で支軸10から離れる方向に押してロック部材1Aを時計回りに回動させると、ロック部材係合面49は支軸10から離れる方向に回動して係合面3から離脱する。次にロック部材1Aを回動させる操作を終了すると、ロック部材1Aは係合面3から離脱した位置で静止する。そして把持カバー27及び28への把持力を緩めると、圧縮コイルバネ11の付勢力により両挟体4及び5は開状態になる。
【0032】
(実施の形態2)
図15は実施の形態2に係るニッパ100Bの開状態の正面図であり、図16は閉状態のニッパ100Bの要部斜視図である。図17は、ニッパ100Bの動作を説明するための要部正面図である。ニッパ100Bは、支軸10B周りに開閉可能に結合した一対の挟体4B及び5Bを備える。挟体4Bは、切刃42Bを形成した切断部6Bを先端側に有して把持部8Bを後端側に有する。挟体5Bは、切刃43Bを形成した切断部7Bを先端側に有して把持部9Bを後端側に有する。
【0033】
各把持部8B及び9Bには、ニッパ100Bを把持するための樹脂製の把持カバー27及び28がそれぞれ設けられている。一対の切刃42B及び43Bを開状態にする方向に付勢する圧縮コイルバネ11Bが支軸10Bの把持部8B及び9B側に取り付けられている。
【0034】
把持部8Bの支軸10B側の側部57Bには、ロック部材1Bが支軸47Bの周りに回動可能にスプリングワッシャと共に軸支されている。切断部7Bの外側の挟体4Bと交差する位置には、把持部8B側に面する係合面3Bを形成した係合部2Bが設けられている。この係合面3Bは、支軸10B周りの回動方向に略垂直に形成されている。ロック部材1Bは、この係合面3Bから見て係合面3Bの回動方向に配置されており、ロック操作部48Bと、ロック操作部48Bから略90度折り曲げて、両挟体4B及び5Bが閉状態で係合部2Bの係合面3Bに係脱可能に形成したロック部材係合部46Bとを有している。ロック部材係合部46Bは、両挟体4B及び5Bが閉状態で係合面3Bに沿って支軸47B周りに回動して係合面3Bに係脱可能に形成したロック部材係合面49Bを有している。
【0035】
このように構成されたニッパ100Bの開閉ロック操作を説明する。まず、図15に示すように圧縮コイルバネ11Bの付勢力により開状態になっているニッパ100Bの把持カバー27及び28を把持し、圧縮コイルバネ11Bの付勢力に抗して両挟体4B及び5Bを閉状態にする。次に図16及び図17に示すように、ロック部材1Bのロック操作部48Bの端面を親指で押すことにより、ロック部材1Bを図15において反時計周りに回動させてロック部材係合面49Bを係合面3Bに対向させ、把持カバー27及び28の把持力を緩めると、係合面3Bは支軸10B周りの回動方向にロック部材係合面49Bを圧接する。ロック部材係合面49Bが形成されたロック部材1Bは係合面3Bの支軸10B周りの回動方向に軸支されているので、このロック部材1Bは係合面3Bの回動を阻止する。このため、挟体4B及び5Bは圧縮コイルバネ11Bの付勢力に抗して閉状態にロックされる。
【0036】
ニッパ100Bをアンロックして開状態にするときは、閉状態のニッパ100Bの把持カバー27及び28の把持力を強めて係合面3Bのロック部材係合面49Bへの圧接状態を解除する。そしてロック操作部48Bの支軸10B側の端面を、もう一方の手の指で支軸10Bから離れる方向に押してロック部材1Bを時計回りに回動させると、ロック部材係合面49Bは支軸10Bから離れる方向に回動して係合面3Bから離脱する。次にロック部材1Bの回動操作を終了すると、ロック部材1Bは係合面3Bから離脱した位置で静止する。そして把持カバー27及び28への把持力を緩めると、圧縮コイルバネ11Bの付勢力により両挟体4B及び5Bは図15に示すように開状態になる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、切断部と把持部とを支軸の両側にそれぞれ有して支軸周りに開閉可能に結合した一対の挟体の切断部に一対の切刃をそれぞれ設け、両挟体を開状態にする方向に付勢する付勢体を有する手動工具に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】実施の形態1に係る閉状態の手動工具の正面図である。
【図2】(a)は実施の形態1に係る開状態の手動工具の正面図であり、(b)はその一部上面図である。
【図3】実施の形態1に係る開状態の手動工具の要部斜視図である。
【図4】実施の形態1に係る閉状態の手動工具の要部斜視図である。
【図5】(a)は実施の形態1に係る手動工具が用いられる光ケーブルの斜視図であり、(b)は実施の形態1に係る分離された光ケーブルの斜視図である。
【図6】実施の形態1に係る閉状態の手動工具の要部一部断面図である。
【図7】実施の形態1に係る閉状態の手動工具の側面断面図である。
【図8】(a)は実施の形態1に係る手動工具の動作を説明するための模式側面図であり、(b)はその模式正面図である。
【図9】(a)は実施の形態1に係る手動工具の動作を説明するための模式側面図であり、(b)はその模式正面図である。
【図10】実施の形態1に係る手動工具の動作を説明するための模式正面図である。
【図11】実施の形態1に係る変形例の閉状態の手動工具の正面図である。
【図12】(a)は実施の形態1に係る変形例の開状態の手動工具の正面図であり、(b)はその一部上面図である。
【図13】実施の形態1に係る変形例の開状態の手動工具の要部斜視図である。
【図14】実施の形態1に係る変形例の閉状態の手動工具の要部斜視図である。
【図15】実施の形態2に係る開状態のニッパの正面図である。
【図16】実施の形態2に係る閉状態のニッパの要部斜視図である。
【図17】実施の形態2に係るニッパの動作を説明するための要部正面図である。
【符号の説明】
【0039】
1 ロック部材
2 係合部
3 係合面
4、5挟体
6、7切断部
8、9把持部
10 支軸
11 圧縮コイルバネ
100 手動工具
【特許請求の範囲】
【請求項1】
切断部と把持部とを支軸の両側にそれぞれ有して支軸周りに開閉可能に結合した一対の挟体の切断部に一対の切刃をそれぞれ設け、両挟体を開状態にする方向に付勢する付勢手段を有する手動工具において、
一方の挟体の把持部に回動可能に軸支されたロック部材を設け、他方の挟体の切断部の外側に把持部側に面する係合面を形成した係合部を設け、ロック部材を両挟体が閉状態で係合面に係脱可能に形成したことを特徴とする手動工具。
【請求項2】
ロック部材は、一方の挟体の把持部を把持する指で操作可能に設けられる請求項1記載の手動工具。
【請求項1】
切断部と把持部とを支軸の両側にそれぞれ有して支軸周りに開閉可能に結合した一対の挟体の切断部に一対の切刃をそれぞれ設け、両挟体を開状態にする方向に付勢する付勢手段を有する手動工具において、
一方の挟体の把持部に回動可能に軸支されたロック部材を設け、他方の挟体の切断部の外側に把持部側に面する係合面を形成した係合部を設け、ロック部材を両挟体が閉状態で係合面に係脱可能に形成したことを特徴とする手動工具。
【請求項2】
ロック部材は、一方の挟体の把持部を把持する指で操作可能に設けられる請求項1記載の手動工具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2006−247074(P2006−247074A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−66464(P2005−66464)
【出願日】平成17年3月10日(2005.3.10)
【出願人】(591083772)株式会社永木精機 (65)
【出願人】(593021150)株式会社つうけん (4)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年3月10日(2005.3.10)
【出願人】(591083772)株式会社永木精機 (65)
【出願人】(593021150)株式会社つうけん (4)
【Fターム(参考)】
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