手術台に付属部品を接続する装置及びその方法
【課題】手術台に付属部品を接続する装置及びその方法に関し、付属部品と手術台との間の接続を容易に確立する。
【解決手段】手術台に接続される付属部品は接続部(12,16)を有するとともに手術台の構成部品は接続部(12,16)の少なくとも一部分を受け入れるための受入部分(14)を有し、接続部(12,16)から突出する係合部(22,24)と、受入部分(14)に設けられ、接続部(12)の少なくとも一部分を受入部分(14)に挿入する間に係合部(22,24)と係合する案内路(18,20)と、弾性変形する際に係合部(22,24)に力を加える弾性変形部材(52)とを備え、係合部(22,24)に加えられる力と案内路(18,20)の軌道とより付属部品(12)と手術台(14)とが接続される際に接続部(12,16)に挿入方向(P2)の力(FA)が作用する。
【解決手段】手術台に接続される付属部品は接続部(12,16)を有するとともに手術台の構成部品は接続部(12,16)の少なくとも一部分を受け入れるための受入部分(14)を有し、接続部(12,16)から突出する係合部(22,24)と、受入部分(14)に設けられ、接続部(12)の少なくとも一部分を受入部分(14)に挿入する間に係合部(22,24)と係合する案内路(18,20)と、弾性変形する際に係合部(22,24)に力を加える弾性変形部材(52)とを備え、係合部(22,24)に加えられる力と案内路(18,20)の軌道とより付属部品(12)と手術台(14)とが接続される際に接続部(12,16)に挿入方向(P2)の力(FA)が作用する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手術台に付属部品を接続する装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの異なる付属部品が、少なくとも一つの取り外し可能な接続部を介して公知の手術台に接続することが可能である。このような付属部品として、具体的には、頭部プレート、頭部クランプ、脚部プレート及び、横方向延長部のライニング面(lying surfaces)はもちろん伸長結合体(extension aggregates)が知られている。
【0003】
欧州特許第1785119号の明細書から、付属部品がセグメントとして接続されている手術台が知られている。これら付属部品の補助により、手術台は計画的な手術や個別の患者に適用することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】欧州特許第1785119号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、手術台のための公知の付属部品は、それぞれの付属部品の取付け作業をいくつもの取扱いステップで行う必要があることや、解放可能なスナップイン接続が懸念される限りこれらの接続が不要にならないという不利な点を有する。むしろ、取付け作業は、ローレット頭ねじを回して取り外す等のさらなる操作をしなければならない。
【0006】
本発明は、付属部品を手術台に接続する装置及びその方法に関し、付属部品と手術台との間の接続を容易に確立することができるとともに、付属部品と手術台との間の遊び(がたつき)を抑止する目的に基づく。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は、請求項1の特徴を有する装置と請求項10の特徴を有する方法によって解決される。本発明の有利な発展形態は従属項に明示されている。
【0008】
請求項1に係る装置及び本発明の方法によれば、係合部に加えられる力と受入部分に設けられた案内路の軌道とにより、付属部品と手術台とが接続される際に接続部に挿入方向の力が作用する。この力により、接続部と受入部分との間、ひいては付属部品と手術台との間の遊び(がたつき)は抑止される。一般的に、二つの係合部品間の自由な動きは遊び(がたつき)とみなされ、本例では、接続部と受入部分との間又は、付属部品と手術台との間の自由な動きが該当する。
【0009】
接続状態において接続部の挿入方向へのさらなる移動を規制する停止部が設けられており、挿入方向に作用する力は接続部をこの停止部に対して押圧するので、その結果、接続部と受入部分との間に存在するであろう遊び(がたつき)は取り除かれる。
【0010】
接続部をピンに形成し、受入部分を筒状部材に形成することは有利な点である。ピンは筒状部材に挿入することができる。好適な実施形態では、筒状部材に挿入されるピンの端部はテーパー状、例えば円周面取り形状に形成される。端部をテーパー状にすることにより、接続部の受入部分への挿入が容易になる。その結果、手術台に接続する間における付属部品の容易な取り扱いが達成される。
【0011】
停止部は、例えば接続部の第一の接触部分及び、又は、付属部品や受入部分の第二の接触部分及び、又は、手術台によって形成することができ、接続部に挿入方向から力が作用して第一の接触部分を第二の接触部分に対して押圧する。ここで、一つの接触部分は、少なくとも円錐台形状における円周表面の一部分により形成することができ、その縦軸は挿入方向と平行に延びる。付属部品と手術台とが接続された状態において、それぞれの接触部分は、円錐台形状の円周表面の少なくとも一部分により補完的に形成される。代わりに、付属部品と手術台とが接続された状態において、他の接触部分は、円錐台形状として形成された接触部分が他の接触部分により中心に位置されるように円筒開口部として形成される。接続部が受入部分に挿入されて接続部の接触部分がその端部に位置する時に、第一の接触部分又は第二の接触部分は、円錐台形状もしくは第二の接触部分に形成された円筒開口部により受け止められて中心に位置される円錐状として形成される。
【0012】
さらに、受入部分に設けられた案内路は第一の上昇部分を有し、係合部の受入部分への挿入にしたがい、係合部の回動は挿入方向と平行に延びる回転軸廻りに第一の回転方向に行われ、係合部の第一の回転方向への回動の間に弾性変形部材が変形されることはさらに有利な点である。好ましくは、案内路は第二の下降部分を有し、この第二の下降部分により、係合部は第一の上昇部分を通過すると第一の回転方向とは反対の第二の回転方向に回動される。ここで、弾性変形部材は、係合部と案内路とを介して受入部分に力を加える。この力は、挿入方向の軸方向力と第二の回転方向の径方向力とに分割される。この挿入方向に作用する力により、接続部は受入部分に保持され及び、又は、受入部分に引き入れられる。その結果、接続部の受入部分内への保持が確実に達成されるとともに、接続部と受入部分との間の遊び(がたつき)は抑止される。
【0013】
接続部の受入部分に対する回動を規制する要素を設けることは特に有利な点である。その結果、接続部を受入部分に挿入する間において、弾性変形部材は既に変形しているので、接続部の停止及び、又は、付属部品に対する係合部の回動のみが引き起こされ、接続部の回動は生じないことが確証される。
【0014】
弾性変形部材は、とりわけ、スプリング、例えばトーションバネなどであって、接続部を受入部分に挿入する間に付勢され、あるいは、接続部の受入部分への挿入の後に接続部の回動によって付勢される。
【0015】
好適な実施形態として、接続部の受入部分に対する回動を抑止する要素は、手術台の構成部品もしくはさらなる構成部品に形成された第二の受入部分はもちろん、付属部品に接続される第二の接続部によっても形成される。
【0016】
それに代わる発展形態として、接続部の受入部分に対する回動を抑止する要素は、接続部から突出したさらなる係合部及び、受入部分に挿入方向に延びて設けられたさらなる案内路によっても構成することができる。
【0017】
それに代えてまたはそれに加えて、受入部分から突出するさらなる係合部を設けることができる。受入部分に接続部が挿入されるにしたがい、係合部は接続部に設けられた案内路と係合する。この案内路は、挿入方向と平行に延在する。その結果、接続部を受入部分に挿入する間に弾性変形部材が既に変形されるように、接続部を受入部分に挿入する間における接続部の受入部分に対する回動が回避される。その結果、少なくとも挿入された状態において、弾性変形部材は接続部に挿入方向の力を加える。
【0018】
本発明のさらなる実施形態として、係合部が係合する案内路は少なくとも下降部分を有する。接続部を受入部分に挿入する間に、係合部は案内路内を案内される。受入部分への挿入にしたがい、接続部は受入部分に対して挿入方向と平行な回転軸で回動が可能となる。係合部が案内路の下降部分に接触するときに、接続部は付属部品とともに回動されることが好ましく、その結果、弾性変形部材は接続部を受入部分に挿入する間に弾性変形されず又は、僅かに弾性変形される。接続部の第一の回転方向への回動にしたがい、係合部の位置が案内路の下降部分に到達すると弾性変形部材の変形が行われる。接続部の回動の後に、付属部品及び、又は、接続部は少なくとも第一の回転方向と反対の第二の回転方向に回動しないようにロックされる。弾性変形部材は案内路に力を加え、この力により接続部に挿入方向の力が作用する。この結果により達成されることは、弾性変形部材は接続部を受入部分に挿入した後にのみ変形されるので、アプリケーションが従属する本発明の他の実施形態は、接続部を受入部分に挿入する間に係合部が案内路の上昇部分と係合することで弾性変形部材が既に変形される第一の形態と比べて有効となる。
【0019】
本発明のさらなる好ましい形態として、接続部から互いに反対方向に突出する少なくとも二つの係合部を備える。好ましくは、この二つの係合部は構成部品として形成され、例えば接続部から両端部が互いに反対に突出するように接続部を径方向に貫通する円筒ピンで形成される。
【0020】
さらに、複数の係合部が反対に突出して一つの案内路にそれぞれ係合する場合、複数の係合部が突出しているため、多くの案内路を設けることが有利である。
【0021】
二つの係合部がある場合は二つの案内路が設けられる。二つの案内路はそれぞれ下降部分を有し、詳細を既に上述したように、上昇部分をさらに有することが好ましい。
【0022】
本発明のさらなる好適の形態として、係合部及び、又は、複数の係合部に回転方向が同じになるように接続されたレバーが設けられる。接続部と受入部分との接続を解放するために、接続部はレバーの作動にしたがい受入部から挿入方向の反対方向に移動されるように、レバーによって第一の回転方向に回動される。その結果、付属部品と手術台との間の接続は容易に解放される。
【0023】
さらなる好適の形態として、付属部品は二つの接続部を有するとともに、手術台はこの二つの接続部の少なくとも一部分をそれぞれ受け入れるための二つの受入部分を有する。二つの接続部は、レバーと回転方向が同じになるようにそれぞれ接続された少なくとも一つの係合部を備える。レバーの補助により、二つの係合部はそれぞれ弾性変形部材により加えられる力とは反対方向に回動可能である。特に、レバーの操作に従い、弾性変形部材は弾性変形され又は、さらに弾性変形される。少なくとも二つの接続部が互いに隣接して配設されるとともに受入部分が対応するように互いに隣接して配設され、左側の接続を解放するためのレバーの回動は右回り、すなわち数学的に負の方向で行われ、右側の接続を解放するためのレバーの回動は左回り、すなわち数学的に正の方向で行われるので、案内路、レバー、係合部の回動範囲は規定される。二つの接続部の接続を解放するためのレバーの反対方向への回動により、付属部品の容易な取り扱いが可能となる。特に、オペレータが付属部品の下側に手を伸ばして、接続状態で好ましくは下側に突出するとともに、二つの接続を解放するための対応する旋回を行うように互いに反対方向に離間したレバーを引くことができるように、レバーの横側からのアクセスが可能となる。
【0024】
レバーを旋回することにより、接続部を受入部分から容易に移動もしくは引き出すことができる。
【0025】
この接続において、レバーの回転軸が互いに平行に延在し、接続部を受入部分の外に移動させるようにレバーが互いに少なくとも反対方向に旋回されることは有利な点である。
【0026】
反対方向への旋回により、レバーは挿入方向に生じて係合部や案内路を介して伝達される弾性変形部材の力を増加させるように使用することができる。その結果、弾性変形部材により引き起こされる挿入方向の力によって未だに存在し取り除かれていない遊び(がたつき)は、レバーの補助により挿入方向に発生される付加力で低減もしくは取り除くことができる。
【0027】
さらに、手術台が調節可能なテーブルプレートを載せた支柱を有する場合に有利である。好ましくは、テーブルプレートは、患者を支持するための支持面を有する。さらに、手術台は、テーブルプレートを旋回させるためのデバイスを有する。好ましくは、接続部を受け入れるための受入部分は、テーブルプレートやテーブルプレートに接続される要素に形成される。
【0028】
既に最初に述べたように、構成部品は一般的に、頭部サポート部品(頭部クランプ,頭部プレートなど)や、脚部プレートや、伸長結合体(extension aggregates)及び、又は、背面プレートを含み構成される。
【0029】
本発明の方法は、本発明の装置について明示された同様の手法で展開することができる。特に、付属部品を手術台に接続するための方法は、従属項の特徴やそれぞれの方法のステップによって展開することができる。
【0030】
本発明のさらなる特徴や利点は、例示の実施形態によって本発明を説明する以下の記載及び、添付の図面によって明らかになるであろう。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、付属部品を手術台に接続する装置及びその方法に関し、付属部品と手術台との間の接続を容易に確立することができるとともに、付属部品と手術台との間の遊び(がたつき)を抑止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】付属部品を手術台に接続するための装置の分割された状態を示す概略的な斜視図である。
【図2】図1による装置において接続を確立するまでの間における最初の位置を示すさらなる概略的な斜視図である。
【図3】図1,2による装置において接続を確立するまでの間における第二の位置を示すさらなる概略的な斜視図である。
【図4】図1〜3による装置において接続を確立するまでの間における第三の位置を示すさらなる概略的な斜視図である。
【図5】図1〜4による装置において接続された状態を示すさらなる概略的な斜視図である。
【図6】図1〜5による装置10において付属部品を手術台に接続するための概略的な斜視図である。
【図7】図1〜6による装置において接続を確立するまでの間を示すさらなる概略的な斜視図である。
【図8】図1〜7による装置の断面斜視図である。
【図9】接続部を受け入れるための筒状部材を示す斜視図である。
【図10】接続部を受け入れるための筒状部材を示す第二の斜視図である。
【図11】接続部を受け入れるための筒状部材を示す第三の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1に、本発明の接続装置10の概略的な斜視図が示されている。接続装置10は、第一の接続部12と第二の接続部14とを備えている。本実施形態において、第一の接続部12はフランジプレート17を介して図示しない付属品、特に手術台に接続される頭部プレートに接続されている。また、本実施形態において、第二の接続部14は、手術台のサポート表面を形成するテーブルプレートに位置して設けられている。好ましくは、第二の接続部14はテーブルプレートの前方開口部に設けられ、好ましくは接着、ネジ止め、もしくは好適な手法によりテーブルプレートに接続される。あるいは、第二の接続部14は、個々の構成部品を要することなく、対応する開口部を有する案内路や案内溝を形成することができる。本実施形態において、第二の接続部14は、第一の接続部12の接続ピン16を挿入可能な筒状部材14に形成されている。筒状部材14の筒側面には、二本の案内路18,20が互いに正反対に形成されており、接続ピン16を筒状部材14に挿入する間において、この案内路18,20には接続ピン16から突出した係合部22,24が係合する。
【0034】
一対の案内路18,20はそれぞれ、傾斜上昇部分26と傾斜下降部分28とを有する。接続ピン16を筒状部材14に挿入する間に、係合部22,24が傾斜上昇部分により矢印P1の回転方向に回動され、傾斜下降部28に到達した後に矢印P1の回転方向と逆方向に回動されるように、接続ピン16の筒状部材14に対する回動は図示しない手段によって抑止されている。係合部22,24の矢印P1方向への回動にしたがい、接続ピン16の内部に設けられた弾性部材(不図示)は弾性変形されるとともに、この弾性変形により矢印P1とは反対方向の力を係合部22,24に加える。
【0035】
接続ピン16は、挿入方向の前端部に接続ピン16の筒状部材14への挿入を容易にする面取り部29及び円錐形状部分30を有する。
【0036】
接続ピン16の他端側には、第一の接続部12と第二の接続部14とが接続された状態で、第二の接続部14の少なくとも部分的な領域に補完的に形成された接触部分34に少なくとも部分的に接触して第二の接続部14を静止する円錐形状部分、本実施形態においては特に円錐台形状部分32が設けられている。その結果、第一の接続部12と第二の接続部14との間の接続を確立する場合において、第一の接続部12に挿入方向P2の力が作用する際の第二の接続部14に対する位置が正確に定められる。
【0037】
本実施形態の第一の接続部12は、係合部22,24に回転方向が同じになるように接続された作動レバー36をさらに有する。作動レバー36を作動させることにより、係合部22,24は図1中に示す位置から矢印P1の方向、もしくは、他の係合部22,24の位置から矢印P1の方向とは反対に回動される。係合部22,24は、接続ピン16の円筒部分における円周表面に形成された長手開口部40を貫通する。この長手開口部40は、係合部22,24の回動可能な範囲を規制する。
【0038】
図2には、図1による装置10の接続を確立する間における最初の接続位置を示す概略的な斜視図が示されている。図1に示された第一の接続部12及び第二の接続部14の位置と対比すると、接続ピン16の前方部は筒状部材14に既に挿入されるとともに、係合部22,24は案内路18,19と既に係合している。しかしながら、この状態において、係合部22,24は依然として図1に示す端部に位置しており、いまだ矢印P1の方向には移動されていない。既に述べたように、係合部22,24はスプリング等の弾性変形部材と係合しており、弾性変形部材により力を加えて係合部22,24を図1に示す位置に保持するように、係合部22,24が図1に示す位置にある時に、弾性変形部材が既に変形、もしくは付勢されていることが好ましい。
【0039】
図3には、図1,2による装置10の第一の接続部12と第二の接続部14との接続を確立する間を示す概略的な斜視図が示されている。ここで、第一の接続部12の接続ピン16は、案内路18,20の傾斜上昇部分26に沿って案内されるように、さらに筒状部材14に挿入されている。既に述べたように、接続ピン16を筒状部材14に挿入する間に、係合部22,24が案内路18,20の傾斜上昇部分26に沿ってスライドして矢印P1の方向に回動されるように、第二の接続部14に対する第一の接続部12の回動はさらなる図示しない要素により抑止されている。係合部22,24が円筒状の接続ピン16の中心軸を回動することで、係合部22,24は矢印P1の方向に回動される。この回転方法により、弾性変形部材が係合部22,24に加える力をさらに増加させて、係合部22,24を案内路18,20の傾斜上昇部分16に沿わせて挿入方向P2へと案内するように、弾性変形部材は変形もしくは、さらに変形される。作動レバー36は係合部22,24と回転方向が同じになるように接続されているので、接続ピン16を筒状部材14に挿入する間における係合部22,24の矢印P1方向への回動は、作動レバー36の旋回によっても引き起こされる。
【0040】
図4には、図1〜3による装置10の第一の接続部12と第二の接続部14との接続を確立する間を示すさらなる概略的な斜視図が示されている。図3に示された位置と対比すると、係合部22,24が案内路18,20の傾斜上昇部分の端部へと案内されるように、接続ピン16は筒状部材14にさらに挿入されている。この位置において、作動レバー36は最大限に振られている。
【0041】
図5には、図1〜5に係る装置10において、第一の接続部12と第二の接続部14との接続が確立された状態を示すさらなる概略的な斜視図が示されている。図4と比較して、接続ピン16は筒状部材14にさらに挿入されている。その結果、係合部18,20は、案内路18,20の傾斜下降部分28に沿って図5に示す位置まで案内されるように、案内路18,20に沿ってさらに案内されている。この位置において、円錐台形状部分32の少なくとも部分的な表面は、補完的に形成された接触部分34と接触する。
【0042】
図1と比較して、弾性変形部材が弾性変形されて係合部22,24に矢印P1とは反対方向の力を作用させるように、係合部22,24は矢印P1の方向に回動されている。この力は、係合部22,24を案内路18,20の傾斜下降部分28における側面38に向けて押圧する。この傾斜下降部分28に作用する力は、径方向成分力FRと軸方向成分力FAとに分割される。成分力FAは挿入方向P2から接続ピン16に作用し、それ故に接続部12が筒状部材14にさらに引き込まれ、円錐台形状部分32が接触部分34に押圧されるように接続部12に作用する。その結果、第一の接続部12と第二の接続部14との間の遊び(がたつき)は抑止される。
【0043】
係合部22,24により案内路18,20の傾斜下降部分28の側面38に加えられる力は、作動レバー36の短時間の作動により増加され、その結果、成分力FAは一時的に増加されて、第一の接続部12と第二の接続部14との間にいまだ存在するであろう遊び(がたつき)は取り除かれる。弾性変形部材により係合部22,24に加えられる力は少なくとも、第一の接続部12と第二の接続部14との間に遊び(がたつき)が再び生じるほど高い状態の付属部品(不図示)や手術台(不図示)の定められた使用において、第一の接続部12に挿入方向P2とは反対の力が作用したとしても、第一の接続部12を第2の接続部14の中に確実に保持するように適合される。
【0044】
図6には、図1〜5による装置10において、付属部品を手術台に接続するための概略的な斜視図が示されている。この図では、係合部24が接続ピン16の円周部分にある開口部42を貫通している様子が視られる。さらに、図6には、係合部22,24の案内路18,20への挿入を容易にするように、案内路18,20が筒状部材14の挿入部分においてスロープ44〜50により広げられている様子が視られる。
【0045】
図7には、図1〜6による装置10において、接続ピン16の円錐形状部分30が既に筒状部材14に挿入され、かつ、係合部22,24がいまだに筒状部材14の外側に位置されて案内路18,20と係合していない状態を示すさらなる概略的な斜視図が示されている。
【0046】
図8には、第一の接続部12の断面斜視図が示されている。この断面図において、係合部22,24の矢印P1方向への回動にしたがい付勢され、又はさらに付勢される弾性変形部材として機能するスプリング52を視ることができる。接続状態において、円錐台形状部分32及び補完的な接触部分34は、接続ピン16が筒状部材14にさらに挿入されることを抑止する停止部として機能する。それに代えてまたはそれに加え、このような停止部は、内側前方部分54及び接続ピン16の前方側部56によって形成することができる。この停止部は、縦方向境界による単なる縦方向の停止もしくは、それに代えてまたはそれに加えて、筒状部材14の内部において接続ピン16を中心に位置させようとする横方向の接触点によっても形成することができる。
【0047】
作動レバー36は、既に述べたように、係合部22,24に回転方向が同じになるように接続されている。このため、作動レバー36は、第一の接続部12の内部シリンダー58に螺旋接続を介して接続されている。このため、作動レバー36には貫通穴60が設けられ、内部シリンダー58には内部に雌螺が形成されるとともに、貫通穴60を貫通して螺旋締めされる図示しない螺旋が挿入される止まり穴62が設けられている。回転方向が同じになるように接続するために、さらに作動レバー36の係合部64は、内部シリンダー58の相補的な係合開口部66と係合する。
【0048】
本実施形態において、係合部22,24は内部シリンダー58の長手方向軸線に対して横方向に設けられた貫通穴に挿通されるシリンダーピンによって形成される。このシリンダーピンは、接続ピン16外側に設けられた貫通穴68を貫通する図示しない螺旋及び、内部シリンダー58の内部穴70に設けられた螺旋山により、螺旋の前端側が係合部22,24のシリンダーピンを押圧することで、内部シリンダー58内に固定される。図8に示すような第一の接続部12の簡素な構造により、接続部12の容易かつコスト効果のある取付けが可能となる。
【0049】
図9〜11には、筒状部材14のさらなる斜視図が示されている。
【符号の説明】
【0050】
10 装置
12 第一の接続部(接続部)
14 第二の接続部、筒状部材(受入部分)
16 接続ピン(接続部)
18 案内路
20 案内路
22 係合部
24 係合部
26 第一の上昇部分
28 第二の下降部分
32 第一の接触部分
34 第二の接触部分
54 弾性変形部材
【技術分野】
【0001】
本発明は、手術台に付属部品を接続する装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの異なる付属部品が、少なくとも一つの取り外し可能な接続部を介して公知の手術台に接続することが可能である。このような付属部品として、具体的には、頭部プレート、頭部クランプ、脚部プレート及び、横方向延長部のライニング面(lying surfaces)はもちろん伸長結合体(extension aggregates)が知られている。
【0003】
欧州特許第1785119号の明細書から、付属部品がセグメントとして接続されている手術台が知られている。これら付属部品の補助により、手術台は計画的な手術や個別の患者に適用することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】欧州特許第1785119号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、手術台のための公知の付属部品は、それぞれの付属部品の取付け作業をいくつもの取扱いステップで行う必要があることや、解放可能なスナップイン接続が懸念される限りこれらの接続が不要にならないという不利な点を有する。むしろ、取付け作業は、ローレット頭ねじを回して取り外す等のさらなる操作をしなければならない。
【0006】
本発明は、付属部品を手術台に接続する装置及びその方法に関し、付属部品と手術台との間の接続を容易に確立することができるとともに、付属部品と手術台との間の遊び(がたつき)を抑止する目的に基づく。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は、請求項1の特徴を有する装置と請求項10の特徴を有する方法によって解決される。本発明の有利な発展形態は従属項に明示されている。
【0008】
請求項1に係る装置及び本発明の方法によれば、係合部に加えられる力と受入部分に設けられた案内路の軌道とにより、付属部品と手術台とが接続される際に接続部に挿入方向の力が作用する。この力により、接続部と受入部分との間、ひいては付属部品と手術台との間の遊び(がたつき)は抑止される。一般的に、二つの係合部品間の自由な動きは遊び(がたつき)とみなされ、本例では、接続部と受入部分との間又は、付属部品と手術台との間の自由な動きが該当する。
【0009】
接続状態において接続部の挿入方向へのさらなる移動を規制する停止部が設けられており、挿入方向に作用する力は接続部をこの停止部に対して押圧するので、その結果、接続部と受入部分との間に存在するであろう遊び(がたつき)は取り除かれる。
【0010】
接続部をピンに形成し、受入部分を筒状部材に形成することは有利な点である。ピンは筒状部材に挿入することができる。好適な実施形態では、筒状部材に挿入されるピンの端部はテーパー状、例えば円周面取り形状に形成される。端部をテーパー状にすることにより、接続部の受入部分への挿入が容易になる。その結果、手術台に接続する間における付属部品の容易な取り扱いが達成される。
【0011】
停止部は、例えば接続部の第一の接触部分及び、又は、付属部品や受入部分の第二の接触部分及び、又は、手術台によって形成することができ、接続部に挿入方向から力が作用して第一の接触部分を第二の接触部分に対して押圧する。ここで、一つの接触部分は、少なくとも円錐台形状における円周表面の一部分により形成することができ、その縦軸は挿入方向と平行に延びる。付属部品と手術台とが接続された状態において、それぞれの接触部分は、円錐台形状の円周表面の少なくとも一部分により補完的に形成される。代わりに、付属部品と手術台とが接続された状態において、他の接触部分は、円錐台形状として形成された接触部分が他の接触部分により中心に位置されるように円筒開口部として形成される。接続部が受入部分に挿入されて接続部の接触部分がその端部に位置する時に、第一の接触部分又は第二の接触部分は、円錐台形状もしくは第二の接触部分に形成された円筒開口部により受け止められて中心に位置される円錐状として形成される。
【0012】
さらに、受入部分に設けられた案内路は第一の上昇部分を有し、係合部の受入部分への挿入にしたがい、係合部の回動は挿入方向と平行に延びる回転軸廻りに第一の回転方向に行われ、係合部の第一の回転方向への回動の間に弾性変形部材が変形されることはさらに有利な点である。好ましくは、案内路は第二の下降部分を有し、この第二の下降部分により、係合部は第一の上昇部分を通過すると第一の回転方向とは反対の第二の回転方向に回動される。ここで、弾性変形部材は、係合部と案内路とを介して受入部分に力を加える。この力は、挿入方向の軸方向力と第二の回転方向の径方向力とに分割される。この挿入方向に作用する力により、接続部は受入部分に保持され及び、又は、受入部分に引き入れられる。その結果、接続部の受入部分内への保持が確実に達成されるとともに、接続部と受入部分との間の遊び(がたつき)は抑止される。
【0013】
接続部の受入部分に対する回動を規制する要素を設けることは特に有利な点である。その結果、接続部を受入部分に挿入する間において、弾性変形部材は既に変形しているので、接続部の停止及び、又は、付属部品に対する係合部の回動のみが引き起こされ、接続部の回動は生じないことが確証される。
【0014】
弾性変形部材は、とりわけ、スプリング、例えばトーションバネなどであって、接続部を受入部分に挿入する間に付勢され、あるいは、接続部の受入部分への挿入の後に接続部の回動によって付勢される。
【0015】
好適な実施形態として、接続部の受入部分に対する回動を抑止する要素は、手術台の構成部品もしくはさらなる構成部品に形成された第二の受入部分はもちろん、付属部品に接続される第二の接続部によっても形成される。
【0016】
それに代わる発展形態として、接続部の受入部分に対する回動を抑止する要素は、接続部から突出したさらなる係合部及び、受入部分に挿入方向に延びて設けられたさらなる案内路によっても構成することができる。
【0017】
それに代えてまたはそれに加えて、受入部分から突出するさらなる係合部を設けることができる。受入部分に接続部が挿入されるにしたがい、係合部は接続部に設けられた案内路と係合する。この案内路は、挿入方向と平行に延在する。その結果、接続部を受入部分に挿入する間に弾性変形部材が既に変形されるように、接続部を受入部分に挿入する間における接続部の受入部分に対する回動が回避される。その結果、少なくとも挿入された状態において、弾性変形部材は接続部に挿入方向の力を加える。
【0018】
本発明のさらなる実施形態として、係合部が係合する案内路は少なくとも下降部分を有する。接続部を受入部分に挿入する間に、係合部は案内路内を案内される。受入部分への挿入にしたがい、接続部は受入部分に対して挿入方向と平行な回転軸で回動が可能となる。係合部が案内路の下降部分に接触するときに、接続部は付属部品とともに回動されることが好ましく、その結果、弾性変形部材は接続部を受入部分に挿入する間に弾性変形されず又は、僅かに弾性変形される。接続部の第一の回転方向への回動にしたがい、係合部の位置が案内路の下降部分に到達すると弾性変形部材の変形が行われる。接続部の回動の後に、付属部品及び、又は、接続部は少なくとも第一の回転方向と反対の第二の回転方向に回動しないようにロックされる。弾性変形部材は案内路に力を加え、この力により接続部に挿入方向の力が作用する。この結果により達成されることは、弾性変形部材は接続部を受入部分に挿入した後にのみ変形されるので、アプリケーションが従属する本発明の他の実施形態は、接続部を受入部分に挿入する間に係合部が案内路の上昇部分と係合することで弾性変形部材が既に変形される第一の形態と比べて有効となる。
【0019】
本発明のさらなる好ましい形態として、接続部から互いに反対方向に突出する少なくとも二つの係合部を備える。好ましくは、この二つの係合部は構成部品として形成され、例えば接続部から両端部が互いに反対に突出するように接続部を径方向に貫通する円筒ピンで形成される。
【0020】
さらに、複数の係合部が反対に突出して一つの案内路にそれぞれ係合する場合、複数の係合部が突出しているため、多くの案内路を設けることが有利である。
【0021】
二つの係合部がある場合は二つの案内路が設けられる。二つの案内路はそれぞれ下降部分を有し、詳細を既に上述したように、上昇部分をさらに有することが好ましい。
【0022】
本発明のさらなる好適の形態として、係合部及び、又は、複数の係合部に回転方向が同じになるように接続されたレバーが設けられる。接続部と受入部分との接続を解放するために、接続部はレバーの作動にしたがい受入部から挿入方向の反対方向に移動されるように、レバーによって第一の回転方向に回動される。その結果、付属部品と手術台との間の接続は容易に解放される。
【0023】
さらなる好適の形態として、付属部品は二つの接続部を有するとともに、手術台はこの二つの接続部の少なくとも一部分をそれぞれ受け入れるための二つの受入部分を有する。二つの接続部は、レバーと回転方向が同じになるようにそれぞれ接続された少なくとも一つの係合部を備える。レバーの補助により、二つの係合部はそれぞれ弾性変形部材により加えられる力とは反対方向に回動可能である。特に、レバーの操作に従い、弾性変形部材は弾性変形され又は、さらに弾性変形される。少なくとも二つの接続部が互いに隣接して配設されるとともに受入部分が対応するように互いに隣接して配設され、左側の接続を解放するためのレバーの回動は右回り、すなわち数学的に負の方向で行われ、右側の接続を解放するためのレバーの回動は左回り、すなわち数学的に正の方向で行われるので、案内路、レバー、係合部の回動範囲は規定される。二つの接続部の接続を解放するためのレバーの反対方向への回動により、付属部品の容易な取り扱いが可能となる。特に、オペレータが付属部品の下側に手を伸ばして、接続状態で好ましくは下側に突出するとともに、二つの接続を解放するための対応する旋回を行うように互いに反対方向に離間したレバーを引くことができるように、レバーの横側からのアクセスが可能となる。
【0024】
レバーを旋回することにより、接続部を受入部分から容易に移動もしくは引き出すことができる。
【0025】
この接続において、レバーの回転軸が互いに平行に延在し、接続部を受入部分の外に移動させるようにレバーが互いに少なくとも反対方向に旋回されることは有利な点である。
【0026】
反対方向への旋回により、レバーは挿入方向に生じて係合部や案内路を介して伝達される弾性変形部材の力を増加させるように使用することができる。その結果、弾性変形部材により引き起こされる挿入方向の力によって未だに存在し取り除かれていない遊び(がたつき)は、レバーの補助により挿入方向に発生される付加力で低減もしくは取り除くことができる。
【0027】
さらに、手術台が調節可能なテーブルプレートを載せた支柱を有する場合に有利である。好ましくは、テーブルプレートは、患者を支持するための支持面を有する。さらに、手術台は、テーブルプレートを旋回させるためのデバイスを有する。好ましくは、接続部を受け入れるための受入部分は、テーブルプレートやテーブルプレートに接続される要素に形成される。
【0028】
既に最初に述べたように、構成部品は一般的に、頭部サポート部品(頭部クランプ,頭部プレートなど)や、脚部プレートや、伸長結合体(extension aggregates)及び、又は、背面プレートを含み構成される。
【0029】
本発明の方法は、本発明の装置について明示された同様の手法で展開することができる。特に、付属部品を手術台に接続するための方法は、従属項の特徴やそれぞれの方法のステップによって展開することができる。
【0030】
本発明のさらなる特徴や利点は、例示の実施形態によって本発明を説明する以下の記載及び、添付の図面によって明らかになるであろう。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、付属部品を手術台に接続する装置及びその方法に関し、付属部品と手術台との間の接続を容易に確立することができるとともに、付属部品と手術台との間の遊び(がたつき)を抑止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】付属部品を手術台に接続するための装置の分割された状態を示す概略的な斜視図である。
【図2】図1による装置において接続を確立するまでの間における最初の位置を示すさらなる概略的な斜視図である。
【図3】図1,2による装置において接続を確立するまでの間における第二の位置を示すさらなる概略的な斜視図である。
【図4】図1〜3による装置において接続を確立するまでの間における第三の位置を示すさらなる概略的な斜視図である。
【図5】図1〜4による装置において接続された状態を示すさらなる概略的な斜視図である。
【図6】図1〜5による装置10において付属部品を手術台に接続するための概略的な斜視図である。
【図7】図1〜6による装置において接続を確立するまでの間を示すさらなる概略的な斜視図である。
【図8】図1〜7による装置の断面斜視図である。
【図9】接続部を受け入れるための筒状部材を示す斜視図である。
【図10】接続部を受け入れるための筒状部材を示す第二の斜視図である。
【図11】接続部を受け入れるための筒状部材を示す第三の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1に、本発明の接続装置10の概略的な斜視図が示されている。接続装置10は、第一の接続部12と第二の接続部14とを備えている。本実施形態において、第一の接続部12はフランジプレート17を介して図示しない付属品、特に手術台に接続される頭部プレートに接続されている。また、本実施形態において、第二の接続部14は、手術台のサポート表面を形成するテーブルプレートに位置して設けられている。好ましくは、第二の接続部14はテーブルプレートの前方開口部に設けられ、好ましくは接着、ネジ止め、もしくは好適な手法によりテーブルプレートに接続される。あるいは、第二の接続部14は、個々の構成部品を要することなく、対応する開口部を有する案内路や案内溝を形成することができる。本実施形態において、第二の接続部14は、第一の接続部12の接続ピン16を挿入可能な筒状部材14に形成されている。筒状部材14の筒側面には、二本の案内路18,20が互いに正反対に形成されており、接続ピン16を筒状部材14に挿入する間において、この案内路18,20には接続ピン16から突出した係合部22,24が係合する。
【0034】
一対の案内路18,20はそれぞれ、傾斜上昇部分26と傾斜下降部分28とを有する。接続ピン16を筒状部材14に挿入する間に、係合部22,24が傾斜上昇部分により矢印P1の回転方向に回動され、傾斜下降部28に到達した後に矢印P1の回転方向と逆方向に回動されるように、接続ピン16の筒状部材14に対する回動は図示しない手段によって抑止されている。係合部22,24の矢印P1方向への回動にしたがい、接続ピン16の内部に設けられた弾性部材(不図示)は弾性変形されるとともに、この弾性変形により矢印P1とは反対方向の力を係合部22,24に加える。
【0035】
接続ピン16は、挿入方向の前端部に接続ピン16の筒状部材14への挿入を容易にする面取り部29及び円錐形状部分30を有する。
【0036】
接続ピン16の他端側には、第一の接続部12と第二の接続部14とが接続された状態で、第二の接続部14の少なくとも部分的な領域に補完的に形成された接触部分34に少なくとも部分的に接触して第二の接続部14を静止する円錐形状部分、本実施形態においては特に円錐台形状部分32が設けられている。その結果、第一の接続部12と第二の接続部14との間の接続を確立する場合において、第一の接続部12に挿入方向P2の力が作用する際の第二の接続部14に対する位置が正確に定められる。
【0037】
本実施形態の第一の接続部12は、係合部22,24に回転方向が同じになるように接続された作動レバー36をさらに有する。作動レバー36を作動させることにより、係合部22,24は図1中に示す位置から矢印P1の方向、もしくは、他の係合部22,24の位置から矢印P1の方向とは反対に回動される。係合部22,24は、接続ピン16の円筒部分における円周表面に形成された長手開口部40を貫通する。この長手開口部40は、係合部22,24の回動可能な範囲を規制する。
【0038】
図2には、図1による装置10の接続を確立する間における最初の接続位置を示す概略的な斜視図が示されている。図1に示された第一の接続部12及び第二の接続部14の位置と対比すると、接続ピン16の前方部は筒状部材14に既に挿入されるとともに、係合部22,24は案内路18,19と既に係合している。しかしながら、この状態において、係合部22,24は依然として図1に示す端部に位置しており、いまだ矢印P1の方向には移動されていない。既に述べたように、係合部22,24はスプリング等の弾性変形部材と係合しており、弾性変形部材により力を加えて係合部22,24を図1に示す位置に保持するように、係合部22,24が図1に示す位置にある時に、弾性変形部材が既に変形、もしくは付勢されていることが好ましい。
【0039】
図3には、図1,2による装置10の第一の接続部12と第二の接続部14との接続を確立する間を示す概略的な斜視図が示されている。ここで、第一の接続部12の接続ピン16は、案内路18,20の傾斜上昇部分26に沿って案内されるように、さらに筒状部材14に挿入されている。既に述べたように、接続ピン16を筒状部材14に挿入する間に、係合部22,24が案内路18,20の傾斜上昇部分26に沿ってスライドして矢印P1の方向に回動されるように、第二の接続部14に対する第一の接続部12の回動はさらなる図示しない要素により抑止されている。係合部22,24が円筒状の接続ピン16の中心軸を回動することで、係合部22,24は矢印P1の方向に回動される。この回転方法により、弾性変形部材が係合部22,24に加える力をさらに増加させて、係合部22,24を案内路18,20の傾斜上昇部分16に沿わせて挿入方向P2へと案内するように、弾性変形部材は変形もしくは、さらに変形される。作動レバー36は係合部22,24と回転方向が同じになるように接続されているので、接続ピン16を筒状部材14に挿入する間における係合部22,24の矢印P1方向への回動は、作動レバー36の旋回によっても引き起こされる。
【0040】
図4には、図1〜3による装置10の第一の接続部12と第二の接続部14との接続を確立する間を示すさらなる概略的な斜視図が示されている。図3に示された位置と対比すると、係合部22,24が案内路18,20の傾斜上昇部分の端部へと案内されるように、接続ピン16は筒状部材14にさらに挿入されている。この位置において、作動レバー36は最大限に振られている。
【0041】
図5には、図1〜5に係る装置10において、第一の接続部12と第二の接続部14との接続が確立された状態を示すさらなる概略的な斜視図が示されている。図4と比較して、接続ピン16は筒状部材14にさらに挿入されている。その結果、係合部18,20は、案内路18,20の傾斜下降部分28に沿って図5に示す位置まで案内されるように、案内路18,20に沿ってさらに案内されている。この位置において、円錐台形状部分32の少なくとも部分的な表面は、補完的に形成された接触部分34と接触する。
【0042】
図1と比較して、弾性変形部材が弾性変形されて係合部22,24に矢印P1とは反対方向の力を作用させるように、係合部22,24は矢印P1の方向に回動されている。この力は、係合部22,24を案内路18,20の傾斜下降部分28における側面38に向けて押圧する。この傾斜下降部分28に作用する力は、径方向成分力FRと軸方向成分力FAとに分割される。成分力FAは挿入方向P2から接続ピン16に作用し、それ故に接続部12が筒状部材14にさらに引き込まれ、円錐台形状部分32が接触部分34に押圧されるように接続部12に作用する。その結果、第一の接続部12と第二の接続部14との間の遊び(がたつき)は抑止される。
【0043】
係合部22,24により案内路18,20の傾斜下降部分28の側面38に加えられる力は、作動レバー36の短時間の作動により増加され、その結果、成分力FAは一時的に増加されて、第一の接続部12と第二の接続部14との間にいまだ存在するであろう遊び(がたつき)は取り除かれる。弾性変形部材により係合部22,24に加えられる力は少なくとも、第一の接続部12と第二の接続部14との間に遊び(がたつき)が再び生じるほど高い状態の付属部品(不図示)や手術台(不図示)の定められた使用において、第一の接続部12に挿入方向P2とは反対の力が作用したとしても、第一の接続部12を第2の接続部14の中に確実に保持するように適合される。
【0044】
図6には、図1〜5による装置10において、付属部品を手術台に接続するための概略的な斜視図が示されている。この図では、係合部24が接続ピン16の円周部分にある開口部42を貫通している様子が視られる。さらに、図6には、係合部22,24の案内路18,20への挿入を容易にするように、案内路18,20が筒状部材14の挿入部分においてスロープ44〜50により広げられている様子が視られる。
【0045】
図7には、図1〜6による装置10において、接続ピン16の円錐形状部分30が既に筒状部材14に挿入され、かつ、係合部22,24がいまだに筒状部材14の外側に位置されて案内路18,20と係合していない状態を示すさらなる概略的な斜視図が示されている。
【0046】
図8には、第一の接続部12の断面斜視図が示されている。この断面図において、係合部22,24の矢印P1方向への回動にしたがい付勢され、又はさらに付勢される弾性変形部材として機能するスプリング52を視ることができる。接続状態において、円錐台形状部分32及び補完的な接触部分34は、接続ピン16が筒状部材14にさらに挿入されることを抑止する停止部として機能する。それに代えてまたはそれに加え、このような停止部は、内側前方部分54及び接続ピン16の前方側部56によって形成することができる。この停止部は、縦方向境界による単なる縦方向の停止もしくは、それに代えてまたはそれに加えて、筒状部材14の内部において接続ピン16を中心に位置させようとする横方向の接触点によっても形成することができる。
【0047】
作動レバー36は、既に述べたように、係合部22,24に回転方向が同じになるように接続されている。このため、作動レバー36は、第一の接続部12の内部シリンダー58に螺旋接続を介して接続されている。このため、作動レバー36には貫通穴60が設けられ、内部シリンダー58には内部に雌螺が形成されるとともに、貫通穴60を貫通して螺旋締めされる図示しない螺旋が挿入される止まり穴62が設けられている。回転方向が同じになるように接続するために、さらに作動レバー36の係合部64は、内部シリンダー58の相補的な係合開口部66と係合する。
【0048】
本実施形態において、係合部22,24は内部シリンダー58の長手方向軸線に対して横方向に設けられた貫通穴に挿通されるシリンダーピンによって形成される。このシリンダーピンは、接続ピン16外側に設けられた貫通穴68を貫通する図示しない螺旋及び、内部シリンダー58の内部穴70に設けられた螺旋山により、螺旋の前端側が係合部22,24のシリンダーピンを押圧することで、内部シリンダー58内に固定される。図8に示すような第一の接続部12の簡素な構造により、接続部12の容易かつコスト効果のある取付けが可能となる。
【0049】
図9〜11には、筒状部材14のさらなる斜視図が示されている。
【符号の説明】
【0050】
10 装置
12 第一の接続部(接続部)
14 第二の接続部、筒状部材(受入部分)
16 接続ピン(接続部)
18 案内路
20 案内路
22 係合部
24 係合部
26 第一の上昇部分
28 第二の下降部分
32 第一の接触部分
34 第二の接触部分
54 弾性変形部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手術台に付属部品を接続する装置であって、
前記付属部品は接続部(12)を有するとともに、
前記手術台の構成部品は前記接続部(12)の少なくとも一部分を受け入れるための受入部分(14)を有し、
前記接続部(12,16)から突出する係合部(22,24)と、
前記受入部分(14)に設けられ、前記接続部(12,16)の少なくとも一部分を前記受入部分(14)に挿入する間に、前記係合部(22,24)と係合する案内路(18,20)と、
弾性変形する際に、前記係合部(22,24)に力を加える弾性変形部材(52)と、を備え、
前記係合部(22,24)に加えられる力と前記案内路(18,20)の軌道とより、前記付属部品(12)と前記手術台(14)とが接続される際に、前記接続部(12,16)に挿入方向(P2)の力(FA)が作用することを特徴とする装置。
【請求項2】
前記接続部(12,16)はピン(16)で形成されるとともに、前記受入部分(14)は前記ピン(16)を挿入可能な筒状部材(14)で形成されることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記筒状部材(14)に挿入される前記ピン(16)の端部(30)はテーパー状であって、好ましくは円周面取り部を有することを特徴とする請求項2記載の装置。
【請求項4】
前記挿入方向の力(FA)は、前記接続部(12)の第一の接触部分(32,56)及び、又は、前記付属部品に対する前記受入部分(14)の第二の接触部分(34,35)及び、又は、前記手術台を押圧することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の装置。
【請求項5】
前記第一の接触部分(32)又は、前記第二の接触部分(34)は円錐台形状における円周表面の少なくとも一部分により形成され、その縦軸は前記挿入方向(P2)と平行に延びるとともに、前記付属部品と前記手術台とが接続された状態において、それぞれの接触部分は前記円錐台形状の円周表面の少なくとも一部分に補完的に形成されることを特徴とする請求項4記載の装置。
【請求項6】
前記案内路(18,20)は、前記接続部(16)を前記受入部分(14)に挿入するにしたがい前記係合部(22,24)を回転軸が前記挿入方向(P2)と平行な第一の回転方向(P1)に回動させる第一の上昇部分(26,26a)を備え、前記弾性変形部材(52)は、前記係合部(22,24)の前記第一の回転方向(P1)への回動にしたがい弾性変形されるとともに、前記案内路(18,20)は、前記係合部(22,24)が前記第一の上昇部分(26,26a)を通過した後に前記係合部(22,24)を前記第一の回転方向(P1)と反対の第2の回転方向に回動させる第二の下降部分(28,28a)を備え、前記弾性変形部材(52)は、前記係合部(22,24)を介して前記受入部分(14)と前記案内路(18,20)とに力を加えるとともに、この力は前記挿入方向(P2)の軸方向の力(FA)と、前記案内路(18,20)の第二の下降部(28,28a)による第二の回転方向の径方向の力(FR)とに分割され、前記接続部(12,16)は前記挿入方向(P2)に作用する前記力(FA)により前記受入部分(14)に保持され及び、又は、前記受入部分(14)に引き入れられることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の装置。
【請求項7】
前記案内路(18,20)は、前記接続部(12)を前記受入部分(14)に挿入する間に、少なくとも前記係合部(22,24)が前記案内路(18,20)内を案内される下降部分(26,26a)を備え、
前記接続部(12,16)は、前記受入部分(14)への挿入にしたがい、前記挿入方向(P2)と平行な回転軸廻りに回動可能であるとともに、
前記接続部(12)は、前記係合部(22,24)が前記案内路(18,20)の前記第二の下降部分(28,28a)と接触した際に、好ましくは前記付属部品とともに前記第2の回転方向に回動され、
前記接続部(12,16)の回動にしたがい、前記弾性変形部材(52)の弾性変形が行われるとともに、
前記付属部品及び、又は、前記接続部(12,16)は、回動した後に少なくとも前記第一の回転方向(P1)と反対の前記第二の回転方向に回動不可能となり、前記弾性変形部材(52)が前記案内路(18,20)に力を加えて前記接続部(12,16)に前記挿入方向(P2)の力(FA)を作用させるようにロック可能であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の装置。
【請求項8】
前記係合部(22,24)に、回転方向が同じになるように接続されたレバー(36)を備え、前記接続部(12,16)と前記受入部分(14)との接続を解放するために、前記係合部(22,24)は、前記レバー(36)の作動にしたがい前記接続部(12,16)が前記受入部分(14)から前記挿入方向(P2)と反対に移動されるように、前記レバー(36)とともに前記第一の回転方向(P1)に回動可能であることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の装置。
【請求項9】
前記手術台は、支柱と、前記支柱の上に取り付けられ支持面を有する調節可能なテーブルプレートと、前記テーブルプレートを旋回するデバイスとを備え、
前記受入部分(14)は、前記テーブルプレートもしくは、前記テーブルプレートに接続される要素に形成されるとともに、前記付属部品は、頭部プレート、頭部クランプ、脚部プレート、伸長結合体及び、又は、背面プレートを有することを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の装置。
【請求項10】
手術台に付属部品を接続する方法であって、
前記付属部品の接続部(12,16)を、前記手術台における構成部品の受入部分(14)に挿入するとともに、前記付属部品を前記手術台に接続するために前記受入部分(14)に前記接続部(12,16)の少なくとも一部分を受け入れさせ、
前記接続部(12,16)の少なくとも一部分を前記受入部分(14)に挿入させる間に、係合部(22,24)を前記接続部から突出させて前記受入部分(14)の案内路(18,20)と係合させるとともに、
弾性変形部材(52)を弾性変形させて、前記係合部(22,24)に弾性変形による力を加えさせ、
前記係合部(22,24)に加えさせた力と前記案内路(18,20)の軌道とより、前記付属部品と前記手術台とを接続される際に、前記接続部(12,16)に挿入方向(P2)の力(FA)を作用させることを特徴とする方法。
【請求項1】
手術台に付属部品を接続する装置であって、
前記付属部品は接続部(12)を有するとともに、
前記手術台の構成部品は前記接続部(12)の少なくとも一部分を受け入れるための受入部分(14)を有し、
前記接続部(12,16)から突出する係合部(22,24)と、
前記受入部分(14)に設けられ、前記接続部(12,16)の少なくとも一部分を前記受入部分(14)に挿入する間に、前記係合部(22,24)と係合する案内路(18,20)と、
弾性変形する際に、前記係合部(22,24)に力を加える弾性変形部材(52)と、を備え、
前記係合部(22,24)に加えられる力と前記案内路(18,20)の軌道とより、前記付属部品(12)と前記手術台(14)とが接続される際に、前記接続部(12,16)に挿入方向(P2)の力(FA)が作用することを特徴とする装置。
【請求項2】
前記接続部(12,16)はピン(16)で形成されるとともに、前記受入部分(14)は前記ピン(16)を挿入可能な筒状部材(14)で形成されることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記筒状部材(14)に挿入される前記ピン(16)の端部(30)はテーパー状であって、好ましくは円周面取り部を有することを特徴とする請求項2記載の装置。
【請求項4】
前記挿入方向の力(FA)は、前記接続部(12)の第一の接触部分(32,56)及び、又は、前記付属部品に対する前記受入部分(14)の第二の接触部分(34,35)及び、又は、前記手術台を押圧することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の装置。
【請求項5】
前記第一の接触部分(32)又は、前記第二の接触部分(34)は円錐台形状における円周表面の少なくとも一部分により形成され、その縦軸は前記挿入方向(P2)と平行に延びるとともに、前記付属部品と前記手術台とが接続された状態において、それぞれの接触部分は前記円錐台形状の円周表面の少なくとも一部分に補完的に形成されることを特徴とする請求項4記載の装置。
【請求項6】
前記案内路(18,20)は、前記接続部(16)を前記受入部分(14)に挿入するにしたがい前記係合部(22,24)を回転軸が前記挿入方向(P2)と平行な第一の回転方向(P1)に回動させる第一の上昇部分(26,26a)を備え、前記弾性変形部材(52)は、前記係合部(22,24)の前記第一の回転方向(P1)への回動にしたがい弾性変形されるとともに、前記案内路(18,20)は、前記係合部(22,24)が前記第一の上昇部分(26,26a)を通過した後に前記係合部(22,24)を前記第一の回転方向(P1)と反対の第2の回転方向に回動させる第二の下降部分(28,28a)を備え、前記弾性変形部材(52)は、前記係合部(22,24)を介して前記受入部分(14)と前記案内路(18,20)とに力を加えるとともに、この力は前記挿入方向(P2)の軸方向の力(FA)と、前記案内路(18,20)の第二の下降部(28,28a)による第二の回転方向の径方向の力(FR)とに分割され、前記接続部(12,16)は前記挿入方向(P2)に作用する前記力(FA)により前記受入部分(14)に保持され及び、又は、前記受入部分(14)に引き入れられることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の装置。
【請求項7】
前記案内路(18,20)は、前記接続部(12)を前記受入部分(14)に挿入する間に、少なくとも前記係合部(22,24)が前記案内路(18,20)内を案内される下降部分(26,26a)を備え、
前記接続部(12,16)は、前記受入部分(14)への挿入にしたがい、前記挿入方向(P2)と平行な回転軸廻りに回動可能であるとともに、
前記接続部(12)は、前記係合部(22,24)が前記案内路(18,20)の前記第二の下降部分(28,28a)と接触した際に、好ましくは前記付属部品とともに前記第2の回転方向に回動され、
前記接続部(12,16)の回動にしたがい、前記弾性変形部材(52)の弾性変形が行われるとともに、
前記付属部品及び、又は、前記接続部(12,16)は、回動した後に少なくとも前記第一の回転方向(P1)と反対の前記第二の回転方向に回動不可能となり、前記弾性変形部材(52)が前記案内路(18,20)に力を加えて前記接続部(12,16)に前記挿入方向(P2)の力(FA)を作用させるようにロック可能であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の装置。
【請求項8】
前記係合部(22,24)に、回転方向が同じになるように接続されたレバー(36)を備え、前記接続部(12,16)と前記受入部分(14)との接続を解放するために、前記係合部(22,24)は、前記レバー(36)の作動にしたがい前記接続部(12,16)が前記受入部分(14)から前記挿入方向(P2)と反対に移動されるように、前記レバー(36)とともに前記第一の回転方向(P1)に回動可能であることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の装置。
【請求項9】
前記手術台は、支柱と、前記支柱の上に取り付けられ支持面を有する調節可能なテーブルプレートと、前記テーブルプレートを旋回するデバイスとを備え、
前記受入部分(14)は、前記テーブルプレートもしくは、前記テーブルプレートに接続される要素に形成されるとともに、前記付属部品は、頭部プレート、頭部クランプ、脚部プレート、伸長結合体及び、又は、背面プレートを有することを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の装置。
【請求項10】
手術台に付属部品を接続する方法であって、
前記付属部品の接続部(12,16)を、前記手術台における構成部品の受入部分(14)に挿入するとともに、前記付属部品を前記手術台に接続するために前記受入部分(14)に前記接続部(12,16)の少なくとも一部分を受け入れさせ、
前記接続部(12,16)の少なくとも一部分を前記受入部分(14)に挿入させる間に、係合部(22,24)を前記接続部から突出させて前記受入部分(14)の案内路(18,20)と係合させるとともに、
弾性変形部材(52)を弾性変形させて、前記係合部(22,24)に弾性変形による力を加えさせ、
前記係合部(22,24)に加えさせた力と前記案内路(18,20)の軌道とより、前記付属部品と前記手術台とを接続される際に、前記接続部(12,16)に挿入方向(P2)の力(FA)を作用させることを特徴とする方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−104380(P2011−104380A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−258800(P2010−258800)
【出願日】平成22年11月19日(2010.11.19)
【出願人】(502163557)マッケ・ゲゼルシャフトミットベシュレンクターハフトゥング・ウント・コンパニー・コマンディートゲゼルシャフト (27)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月19日(2010.11.19)
【出願人】(502163557)マッケ・ゲゼルシャフトミットベシュレンクターハフトゥング・ウント・コンパニー・コマンディートゲゼルシャフト (27)
【Fターム(参考)】
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