承認システム及び承認方法
【課題】 クレジットカードを携帯することが困難な場合にクレジットカードによる決済を可能にする承認システム及び承認方法を提供する。
【解決手段】
クレジットカード決済の承認に利用可能なバーコードシールがクレジットカードの利用者の身体に貼着されており、店頭端末装置3が、バーコードシールに記録されている当該利用者を認証するための認証情報と、当該バーコードシールが貼着されている貼着位置を示す貼着位置情報とを承認装置1に対して送信する。承認装置1は、これらの認証情報及び貼着位置情報に基づいて、クレジットカード決済の承認の可否を判定する。
【解決手段】
クレジットカード決済の承認に利用可能なバーコードシールがクレジットカードの利用者の身体に貼着されており、店頭端末装置3が、バーコードシールに記録されている当該利用者を認証するための認証情報と、当該バーコードシールが貼着されている貼着位置を示す貼着位置情報とを承認装置1に対して送信する。承認装置1は、これらの認証情報及び貼着位置情報に基づいて、クレジットカード決済の承認の可否を判定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クレジットカード決済の承認を行う承認システム及び承認方法に関し、特に利用者がクレジットカードを所持していない場合であっても当該承認を行うことが可能な承認システム及び承認方法に関する。
【背景技術】
【0002】
クレジットカードの利便性を高めるために、常時携帯することが多い携帯型電話機にクレジットカード機能を持たせる技術が種々提案されている。例えば、特許文献1には、自端末の認証を移動通信網に対して要求し、その要求に対する認証結果情報を当該移動通信網から受信し、受信した認証結果情報とクレジットカード情報とを出力するように構成された携帯型電話機等の移動端末が開示されている。この移動端末によれば、信頼できる移動通信網から受信した認証結果情報とクレジットカード情報とを外部に出力することが可能になるため、当該クレジットカード情報の信頼性を高めることができる。その結果、クレジットカードによる決済を、携帯型電話機を用いて安全に行うことができる。
【0003】
上記のようなクレジットカード機能を有する携帯型電話機を利用することができれば、カード会員が、クレジットカード自体は所持しておらず、携帯型電話機のみを携行しているような場面においても、クレジットカードによる決済を行うことが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−141396号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、海水浴場及びプールのように、クレジットカードは勿論のこと、携帯型電話機をも携帯することが通常困難な状況においては、たとえ海水浴場及びプールの近辺にクレジットカードを利用することが可能な店舗等が存在していたとしても、上記の従来の技術を利用することはできず、クレジットカードによる決済を行うことができないという問題があった。
【0006】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、クレジットカード及びクレジットカード機能を有する携帯型電話機等を所持することが困難な場合においてもクレジットカードによる決済を可能にすることができる承認システム及び承認方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明の一の態様の承認システムは、クレジットカード決済の承認に利用可能な情報記録媒体と、当該情報記録媒体に記録されている情報を読み取る情報読み取り装置と、当該情報読み取り装置によって読み取られた情報を用いて当該クレジットカード決済の承認を行うための承認装置とを備える承認システムであって、前記情報記録媒体が、前記クレジットカードの利用者を認証するための認証情報を記録する記録部と、前記利用者の身体に貼着可能な貼着部とを具備し、前記情報読み取り装置が、前記記録部から読み取った認証情報を含む承認用情報を前記承認装置に対して送信する承認用情報送信手段を具備し、前記承認装置が、前記記録部に記録されている認証情報と照合可能な照合用情報を記憶する照合用情報記憶部と、前記情報読み取り装置から承認用情報を受信した場合、受信した承認用情報と前記照合用情報記憶部に記憶されている照合用情報との照合を行い、その結果に応じて前記クレジットカード決済の承認を行う承認手段とを具備する。
【0008】
前記態様において、前記承認用情報送信手段が、前記貼着部の貼着位置を含む承認用情報を前記承認装置に対して送信するように構成され、前記照合用情報記憶部が、前記貼着部の貼着位置を含む照合用情報を記憶しており、前記承認手段が、前記受信した承認用情報と前記照合用情報記憶部に記憶されている照合用情報とに基づいて、前記貼着部の貼着位置が一致しているか否かを判定し、その判定結果に応じて前記クレジットカード決済の承認を行うように構成されていてもよい。
【0009】
また、前記態様において、前記承認用情報送信手段が、前記情報記録媒体の利用時刻を含む承認用情報を前記承認装置に対して送信するように構成され、前記照合用情報記憶部が、前記クレジットカード決済の承認に前記情報記録媒体が利用可能な期間を示す有効期間を含む照合用情報を記憶しており、前記承認手段が、前記受信した承認用情報と前記照合用情報記憶部に記憶されている照合用情報とに基づいて、有効期間内の利用であるか否かを判定し、その判定結果に応じて前記クレジットカード決済の承認を行うように構成されていてもよい。
【0010】
また、前記態様において、前記承認用情報送信手段が、前記情報記録媒体の利用地域を含む承認用情報を前記承認装置に対して送信するように構成され、前記照合用情報記憶部が、前記クレジットカード決済の承認に前記情報記録媒体が利用可能な地域を示す有効地域を含む照合用情報を記憶しており、前記承認手段が、前記受信した承認用情報と前記照合用情報記憶部に記憶されている照合用情報とに基づいて、有効地域内の利用であるか否かを判定し、その判定結果に応じて前記クレジットカード決済の承認を行うように構成されていてもよい。
【0011】
また、前記態様において、前記承認用情報送信手段が、前記情報記録媒体の利用金額を含む承認用情報を前記承認装置に対して送信するように構成され、前記照合用情報記憶部が、前記クレジットカード決済の承認に前記情報記録媒体が利用可能な金額の上限を示す上限金額を含む照合用情報を記憶しており、前記承認手段が、前記受信した承認用情報と前記照合用情報記憶部に記憶されている照合用情報とに基づいて、上限金額内の利用であるか否かを判定し、その判定結果に応じて前記クレジットカード決済の承認を行うように構成されていてもよい。
【0012】
また、前記態様において、前記記録部に記録されている前記認証情報が不可視インクにより印刷されていてもよい。
【0013】
また、前記態様において、前記貼着部が、前記利用者の身体に貼着された後に剥離された場合、当該剥離された痕跡を残すように構成されていてもよく、再貼着不能なように構成されていてもよい。
【0014】
本発明の一の態様の承認方法は、クレジットカード決済の承認に利用可能な情報記録媒体と、当該情報記録媒体に記録されている情報を読み取る情報読み取り装置と、当該情報読み取り装置によって読み取られた情報を用いて当該クレジットカード決済の承認を行うための承認装置とを用いて、当該承認を行う承認方法であって、前記情報記録媒体が、前記クレジットカードの利用者を認証するための認証情報を記録する記録部と、前記利用者の身体に貼着可能な貼着部とを具備し、前記承認装置が、前記記録部に記録されている認証情報と照合可能な照合用情報を記憶する照合用情報記憶部を具備しており、前記情報読み取り装置が、前記記録部から読み取った認証情報を含む承認用情報を前記承認装置に対して送信する承認用情報送信工程を実行し、前記承認装置が、前記情報読み取り装置から承認用情報を受信した場合、受信した承認用情報と前記照合用情報記憶部に記憶されている照合用情報との照合を行い、その結果に応じて前記クレジットカード決済の承認を行う承認工程を実行する。
【0015】
また、前記態様の前記承認用情報送信工程において、前記情報読み取り装置が、前記貼着部の貼着位置を含む承認用情報を前記承認装置に対して送信し、前記照合用情報記憶部が、前記貼着部の貼着位置を含む照合用情報を記憶しており、前記承認工程において、前記承認装置が、前記受信した承認用情報と前記照合用情報記憶部に記憶されている照合用情報とに基づいて、前記貼着部の貼着位置が一致しているか否かを判定し、その判定結果に応じて前記クレジットカード決済の承認を行うようにしてもよい。
【0016】
また、前記態様の前記承認用情報送信工程において、前記情報読み取り装置が、前記情報記録媒体の利用時刻を含む承認用情報を前記承認装置に対して送信し、前記照合用情報記憶部が、前記クレジットカード決済の承認に前記情報記録媒体が利用可能な期間を示す有効期間を含む照合用情報を記憶しており、前記承認工程において、前記承認装置が、前記受信した承認用情報と前記照合用情報記憶部に記憶されている照合用情報とに基づいて、有効期間内の利用であるか否かを判定し、その判定結果に応じて前記クレジットカード決済の承認を行うようにしてもよい。
【0017】
さらに、前記態様の前記承認用情報送信工程において、前記情報読み取り装置が、前記情報記録媒体の利用地域を含む承認用情報を前記承認装置に対して送信し、前記照合用情報記憶部が、前記クレジットカード決済の承認に前記情報記録媒体が利用可能な地域を示す有効地域を含む照合用情報を記憶しており、前記承認工程において、前記承認装置が、前記受信した承認用情報と前記照合用情報記憶部に記憶されている照合用情報とに基づいて、有効地域内の利用であるか否かを判定し、その判定結果に応じて前記クレジットカード決済の承認を行うようにしてもよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る承認システム及び承認方法によれば、クレジットカードを所持することが困難な場合であっても容易にクレジットカードによる決済を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態に係る承認システムの構成を示すブロック図。
【図2】本発明の実施の形態に係る承認装置の構成を示すブロック図。
【図3】本発明の実施の形態に係る承認装置に設けられているシール情報データベースに格納されているシール情報のデータ構造を示す図。
【図4】本発明の実施の形態に係る承認装置に設けられているシール付属情報データベースに格納されているシール付属情報のデータ構造を示す図。
【図5】本発明の実施の形態に係る会員端末装置の構成を示すブロック図。
【図6】本発明の実施の形態において情報記録媒体として用いられるバーコードシールの構成を示す平面図。
【図7】本発明の実施の形態に係る承認システムが備える承認装置及び会員端末装置によって実行されるシール発行処理の手順を示すフローチャート。
【図8】本発明の実施の形態に係る承認システムが備える会員端末装置のディスプレイ上に表示される入力画面の一例を示す図。
【図9】本発明の実施の形態に係る承認システムが備える会員端末装置のディスプレイ上に表示される入力画面の他の例を示す図。
【図10A】本発明の実施の形態に係る承認システムが備える承認装置及び店頭端末装置によって実行される承認処理の手順を示すフローチャート。
【図10B】本発明の実施の形態に係る承認システムが備える承認装置及び店頭端末装置によって実行される承認処理の手順を示すフローチャート。
【図11】本発明の実施の形態に係る承認システムが備える店頭端末装置のディスプレイ上に表示される入力画面の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す各実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための方法及び装置を例示するものであって、本発明の技術的思想は下記のものに限定されるわけではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において種々の変更を加えることができる。
【0021】
[承認システムの構成]
図1は、本発明の実施の形態に係る承認システムの構成を示すブロック図である。図1に示すとおり、本実施の形態の承認システムは、クレジットカード決済の承認を行うための承認装置1と、複数の会員端末装置2,2,…と、複数の店頭端末装置3,3,…とを備えている。承認装置1は、クレジットカード会社に設けられたコンピュータであり、会員端末装置2,2,…は、各クレジットカード会員(以下、「カード会員」という)側に設けられたコンピュータである。これらの承認装置1と会員端末装置2,2,…とは、インターネットN1を介して通信可能に接続されている。また、店頭端末装置3,3,…は、クレジットカードの利用が可能な各店舗側に設けられたバーコードリーダを備える端末である。店頭端末装置3,3,…と承認装置1とは、専用線ネットワークN2を介して通信可能に接続されている。
【0022】
[承認装置の構成]
以下、上述した承認装置1の詳細な構成について説明する。
図2は、本発明の実施の形態に係る承認装置1の構成を示すブロック図である。図2に示すとおり、コンピュータ(承認装置)1は、CPU10、ROM11、RAM12、ハードディスク13、及び通信インタフェース(I/F)14を備えており、これらのCPU10、ROM11、RAM12、及び通信I/F14は、バス15によって接続されている。
【0023】
CPU10は、RAM12にロードされた各種のコンピュータプログラムを実行する。これにより、コンピュータ1が本実施の形態の承認装置1として機能することになる。
【0024】
ROM11は、マスクROM、PROM、EPROM(Erasable PROM)、又はEEPROM(Electrically Erasable PROM)等によって構成されており、CPU10にて実行されるコンピュータプログラム及びその実行の際に用いられるデータ等が記憶されている。
【0025】
RAM12は、SRAM又はDRAMなどによって構成されている。このRAM12は、ハードディスク13に記憶されている各種のコンピュータプログラムの読み出し等に用いられる。また、CPU10が各種のコンピュータプログラムを実行するときに、CPU10の作業領域としても利用される。
【0026】
ハードディスク13には、CPU10に実行させるための各種のコンピュータプログラム及び当該コンピュータプログラムの実行に用いられるデータ等が予めインストールされている。また、このハードディスク13には、カード会員に関する会員情報が格納される会員情報データベース(DB)13Aと、後述するバーコードシールに関するシール情報が格納されるシール情報データベース(DB)13Bと、当該シール情報の付属情報であるシール付属情報が格納されるシール付属情報データベース(DB)13Cとが設けられている。これらの各データベースの詳細については後述する。
【0027】
また、ハードディスク13には、例えば米マイクロソフト社が製造販売するWindows(登録商標)などのマルチタスクオペレーティングシステムがインストールされている。以下の説明においては、各種のコンピュータプログラムが当該オペレーティングシステム上で動作するものとしている。
【0028】
通信I/F14は、インターネットN1又は専用線ネットワークN2を介して承認装置1が外部の装置と通信するためのインタフェース装置である。承認装置1は、この通信I/F14を介して、会員端末装置2,2,…及び店頭端末装置3,3,…との間で各種のデータの送受信を行う。
【0029】
以下、ハードディスク13に設けられている各データベースの詳細について説明する。
(A)会員情報DB13A
会員情報DB13Aに格納される会員情報には、クレジットカードを識別するためのカード番号、クレジットカードの種別及び有効期限、カード会員の氏名及び連絡先、並びに後述するログイン処理の際に用いられる会員ID及びパスワード等が含まれている。
【0030】
(B)シール情報DB13B
図3は、シール情報DB13Bに格納されているシール情報のデータ構造の一例を示す図である。図3に示すとおり、シール情報は、シール番号101、発行日102、カード番号103、利用日104、開始時刻105、終了時刻106、都道府県コード107、市町村コード108、シール1情報109、シール2情報110、シール3情報111、及びシール4情報112で構成されている。
【0031】
シール番号101は、バーコードシールを識別するための識別子である。このバーコードシールは、後述するように承認装置1及び会員端末装置2によって実行されるシール発行処理により発行される。発行日102は、そのようにしてバーコードシールが発行された日である。
【0032】
カード番号103は、バーコードシールと紐付けられたクレジットカードのカード番号である。バーコードシールが利用された場合、カード番号103によりそのバーコードシールと紐付けられたクレジットカードが特定され、そのクレジットカードについて公知の決済処理が行われることになる。
【0033】
利用日104は、カード会員がバーコードシールの利用を希望する日であり、開始時刻105及び終了時刻106は、当該利用が可能な期間の開始時及び終了時をそれぞれ示す時刻である。これらの利用日104並びに開始時刻105及び終了時刻106により、バーコードシールの有効期限が規定されることになる。
【0034】
都道府県コード107及び市町村コード108は、カード会員がバーコードシールの利用を希望する都道府県及び市町村をそれぞれ示すコードである。これらの都道府県コード107及び市町村コード108により、バーコードシールを利用できる地域が限定されることになる。
【0035】
シール1情報109、シール2情報110、シール3情報111、及びシール4情報112はそれぞれ、各バーコードシールの詳細に関するシール個別情報であり、具体的には、バーコードシールを貼着する位置を示す貼着位置コード121と、バーコードシールを用いた決済の上限金額を示す金額122と、後述する付属情報の有無を示す付属情報フラグ123とで構成されている。本実施の形態は、1枚のクレジットカードにつき最大4枚(例えば、本人会員用1枚及び家族会員用3枚等)のバーコードシールを発行することができるように構成されているため、シール情報は、シール1情報109、シール2情報110、シール3情報111及びシール4情報112の4つのシール個別情報を有している。シール個別情報が4つに限定されるわけではないことは勿論であり、その数は発行可能なバーコードシールの枚数に応じて増減する。
【0036】
(C)シール付属情報DB13C
図4は、シール付属情報DB13Cに格納されているシール付属情報のデータ構造の一例を示す図である。図4に示すとおり、シール付属情報は、シール番号201、利用日202、シール1付属情報203、シール2付属情報204、シール3付属情報205、及びシール4付属情報206で構成されている。ここで、シール番号201及び利用日202は上述したシール情報におけるシール番号101及び利用日104と同一の情報である。また、シール1付属情報203、シール2付属情報204、シール3付属情報205、及びシール4付属情報206は、カード会員の希望により各バーコードシールに印字される文言を示す情報である。例えば、各バーコードシールを利用する者の名前等が付属情報となり得る。
【0037】
[会員端末装置の構成]
次に、上述した会員端末装置2,2,…の詳細な構成について説明する。
図5は、本発明の実施の形態に係る会員端末装置2の構成を示すブロック図である。図5に示すとおり、コンピュータ(会員端末装置)2は、CPU20、ROM21、RAM22、ハードディスク23、入出力インタフェース(I/F)24、画像出力インタフェース(I/F)25、通信インタフェース(I/F)26を備えており、これらのCPU20、ROM21、RAM22、ハードディスク23、入出力I/F24、画像出力I/F25及び通信I/F26は、バス27によって接続されている。
【0038】
CPU20は、RAM22にロードされた各種のコンピュータプログラムを実行する。これにより、コンピュータ2が本実施の形態の会員端末装置2として機能することになる。
【0039】
ROM21は、マスクROM、PROM、EPROM(Erasable PROM)、又はEEPROM(Electrically Erasable PROM)等によって構成されており、CPU20にて実行されるコンピュータプログラム及びその実行の際に用いられるデータ等が記憶されている。
【0040】
RAM22は、SRAM又はDRAMなどによって構成されている。このRAM22は、ハードディスク23に記憶されている各種のコンピュータプログラムの読み出し等に用いられる。また、CPU20が各種のコンピュータプログラムを実行するときに、CPU20の作業領域としても利用される。
【0041】
ハードディスク23には、CPU20に実行させるための各種のコンピュータプログラム及び当該コンピュータプログラムの実行に用いられるデータ等が予めインストールされている。このインストールされているコンピュータプログラムの一つに、例えば米マイクロソフト社が製造販売するWindows(登録商標)などのマルチタスクオペレーティングシステムがある。以下の説明においては、各種のコンピュータプログラムが当該オペレーティングシステム上で動作するものとしている。
【0042】
入出力I/F24は、例えばUSB,IEEE1394,又はRS-232Cなどのシリアルインタフェース、SCSI,IDE,又はIEEE1284などのパラレルインタフェース、及びD/A変換器、A/D変換器などからなるアナログインタフェース等から構成されている。この入出力I/F24には、キーボード及びマウスからなる入力装置2Aが接続されており、カード会員が当該入力装置2Aを操作することにより、コンピュータ2にデータを入力することが可能になる。
【0043】
また、入出力I/F24には、各種の媒体に対して特定の情報を印刷することができるプリンタ2Bが接続されている。後述するように、このプリンタ2Bによってバーコードシールが印刷される。
【0044】
画像出力I/F25は、LCD又はCRT等で構成されたディスプレイ2Cに接続されており、この画像出力I/F25を介してCPU20から画像データに応じた映像信号等がディスプレイ2Cに与えられる。ディスプレイ2Cは、CPU20より入力された映像信号等にしたがって、画像(画面)を表示する。
【0045】
通信I/F26は、インターネットN1を介して会員端末装置2が外部の装置と通信するためのインタフェース装置である。会員端末装置2は、この通信I/F26を介して、承認装置1との間で各種のデータの送受信を行う。
【0046】
[バーコードシールの構成]
本実施の形態では、クレジットカード決済の承認に利用可能な情報記録媒体としてバーコードシールを用いている。このバーコードシールは、上述したように会員端末装置2が備えるプリンタ2Bによって印刷される。以下、その構成の詳細について説明する。
【0047】
図6は、情報記録媒体として用いられるバーコードシールの構成を示す平面図である。図6において、符号301は、バーコードシール作成のためのシール用紙を示している。このシール用紙301は、台紙(離型紙)と、接着層と、印刷層とがこの順に積層された積層構造をなしている。
【0048】
シール用紙301の印刷層は、透明で防水性を有しているフィルムで構成されている。この印刷層の裏面には、バーコードシールが使用できない旨を示す文字(例えば「無効」、「VOID」等)が公知の隠し印刷等の手法で印刷されており、当該印刷層が被貼着面(通常の場合は利用者の身体の皮膚面)から剥離されたときにこの文字が浮き出てくるように構成されている。このように、バーコードシールが被貼着面に一度貼着された後に剥離された場合、その剥離されたことの痕跡が残る。後述するように、この痕跡が残っているバーコードシールの使用は禁止されることになる。
【0049】
上述したとおり、シール用紙301の印刷層は防水性を有している。そのため、バーコードシールの利用者は、当該バーコードシールが身体に貼着された状態で海水浴等を行うことが可能である。
【0050】
図6に示すように、シール用紙301には、4枚のバーコードシール301A乃至301Dが設けられている。各バーコードシール301A乃至301Dの印刷層には、シール番号を表すバーコードと、利用者の名前等の付属情報とが印刷されている。ここで、バーコードは、紫外線が照射された場合に発光する不可視インクを用いて印刷されており、通常は無色であるため印刷されていることを確認することはできない(但し、図6においては、説明の便宜上、バーコードが確認できる態様で示されている。)。そのため、バーコードシールが貼着されていることは他人に気付かれず、不自然に感じられることはない。
【0051】
また、図6に示す例では、シール用紙301に「利用日」及び「利用地域」が印刷されている。この「利用日」は、シール情報における利用日104並びに開始時刻105及び終了時刻106に相当する情報であり、また、「利用地域」は、シール情報における都道府県コード107及び市町村コード108によって特定される地域名である。これらの印刷内容を確認した上で、各利用者はバーコードシールを自らに貼着することになる。
【0052】
なお、名前等の利用者を特定することができる情報が付属情報としてバーコードシールに印刷されている場合、他人用のバーコードシールを誤って貼着してしまうような事態を回避することが可能になる。この付属情報の印字は、カード会員の希望に応じて行われる。
【0053】
[承認システムの動作]
次に、上述したように構成された本実施の形態の承認システムの動作について、フローチャート等を参照しながら説明する。なお、本実施の形態の承認システムが実行する主な処理には、(1)バーコードシールを発光するためのシール発行処理、(2)バーコードシールが利用された場合にクレジットカード決済の承認を行うための承認処理がある。以下では、これらの各処理の詳細について説明する。
【0054】
(1) シール発行処理
海水浴場、プールまたは温泉浴場等、クレジットカードを所持したり、クレジットカード機能を有する携帯型電話機を携行したりすることが困難な場所に出向く場合に、事前に、カード会員は、会員端末装置2を用いて承認装置1に対するアクセスを試みる。この場合に、承認装置1及び会員端末装置2によって、下記のシール発行処理が実行される。なお、会員端末装置2のプリンタ2Bには、上述したシール用紙301がセットされているものとする。
【0055】
図7は、本実施の形態の承認システムが備える承認装置1及び会員端末装置2によって実行されるシール発行処理の手順を示すフローチャートである。ユーザは、会員端末装置2を操作し、承認装置1にログインするために必要な会員ID及びパスワードを入力し、これら会員ID及びパスワードを含むログイン情報を承認装置1に対して送信するよう会員端末装置2に対して指示する。当該指示を受け付けた会員端末装置2は、図7に示すとおり、ログイン情報を承認装置1に対して送信する(S101)。
【0056】
承認装置1は、会員端末装置2から送信されたログイン情報を受信した場合(S201)、会員情報DB13Aを参照し、受信したログイン情報に含まれるユーザID及びパスワードがユーザ情報DB13Aに格納されているか否かを判定することによってログイン認証処理を実行する(S202)。ここでログイン認証に失敗した場合、承認装置1は、ユーザID及び/又はパスワードが異なるためにログイン認証に失敗した旨を示す情報を会員端末装置2に対して送信することになる。ここでは、ログイン認証に成功したものとして以下説明する。
【0057】
次に、承認装置1は、バーコードシールを発行するために必要となる情報を入力するための入力画面を含む入力画面情報を会員端末装置2に対して送信する(S203)。会員端末装置2は、承認装置1から送信された入力画面情報を受信した場合(S102)、受信した入力画面情報に含まれる入力画面をディスプレイ2C上に表示する(S103)。
【0058】
図8は、本実施の形態の承認システムが備える会員端末装置2のディスプレイ2C上に表示される入力画面の一例を示す図である。図8に示すとおり、この入力画面401は、バーコードシールに関する基本情報を入力するためのものであり、カード会員がバーコードシールの利用を希望する利用日時を入力するための入力欄と、同じく希望する利用地域を入力するための入力欄と、バーコードシールの発行枚数を入力するための入力欄と、次の画面に進むための「次へ」ボタン401Aとを有している。なお、図8に示す例では、利用日時、利用地域のうちの都道府県、及び発行枚数が必須の入力事項となっている。
【0059】
カード会員は、会員端末装置2を操作し、ディスプレイ2C上に表示されている入力画面401の各入力欄に対して情報を入力する。入力終了後、カード会員は、「次へ」ボタン401Aをクリックする。これにより、ディスプレイ2C上の画面が切り替わり、図9に示す画面が表示される。
【0060】
図9は、本実施の形態の承認システムが備える会員端末装置2のディスプレイ2C上に表示される入力画面の他の例を示す図である。図9に示すとおり、この入力画面402は、発行される各バーコードシールに固有の情報を入力するためのものであり、バーコードシールを貼着する位置を入力するための第1入力欄402A、バーコードシールの利用金額の上限を入力するための第2入力欄402B、バーコードシールに印字される付属情報の有無を入力するための第3入力欄402C、及び付属情報の内容を入力するための第4入力欄402Dを有している。なお、これらの第1入力欄402A乃至第4入力欄402Dは、発行されるバーコードシール毎に設けられている。入力画面402はさらに、基本情報を入力するための前の入力画面401に戻るための「戻る」ボタン402E、及び入力した情報を承認装置1に対して送信するための「送信」ボタン402Fを有している。
【0061】
カード会員は、会員端末装置2を操作し、ディスプレイ2C上に表示されている入力画面402の第1入力欄402A乃至第4入力欄402Dに情報を入力する。なお、第1入力欄402Aには、バーコードシール利用者の身体の特定の箇所を示す情報が入力される。図9には、1枚目乃至4枚目のバーコードシールの貼着位置がそれぞれ“右腕”、“左腕”、“左手甲”及び“右頬”である例が示されている。カード会員は、各情報の入力終了後に「送信」ボタン402Fをクリックする。また、基本情報の修正が必要となった場合、カード会員は「戻る」ボタン402Eをクリックする。
【0062】
以上のようにして、会員端末装置2は、カード会員から基本情報の入力を受け付け(S104)、さらに、シール固有情報の入力を受け付ける(S105)。そして、カード会員によって入力画面402における「送信」ボタン402Fがクリックされた場合、会員端末装置2は、入力された基本情報及びシール固有情報を含むシール入力情報を承認装置1に対して送信する(S106)。
【0063】
承認装置1は、会員端末装置2から送信されたシール入力情報を受信した場合(S204)、受信したシール入力情報に基づいて、バーコードシールが発行可能であるか否かを判定する(S205)。この判定処理は、シール入力情報に含まれる利用日時及び利用地域が正しい内容であるか否か、発行枚数が上限数(本実施の形態では4枚)を超えていないかどうか、貼着位置が身体の特定の箇所を示しているか否か、利用金額の上限が所定の金額を超えていないかどうか等を判定することにより行われる。
【0064】
ステップS205にてバーコードシールが発行できないと判定した場合(S205でNO)、承認装置1は、バーコードシールの発行が不可となった旨を示す発行不可情報を会員端末装置2に対して送信する(S206)。会員端末装置2は、承認装置1から送信された発行不可情報を受信した場合(S107)、バーコードシールの発行が不可となった旨のメッセージを含む発行不可画面をディスプレイ2C上に表示する(S108)。この場合に、カード会員が各情報の再入力を希望するときは、会員端末装置2を操作して、その旨を示す情報を承認装置1へ送信させる。この場合、承認装置1は、再度入力画面情報を会員端末装置2に対して送信し(S203)、それ以降、承認装置1及び会員端末装置2が上記と同様の処理を実行する。
【0065】
他方、ステップS205にてバーコードシールが発行可能であると判定した場合(S205でYES)、承認装置1は、シール入力情報に基づいて、図3に示したデータ構造のシール情報及び図4に示したデータ構造のシール付属情報を生成し、これらのシール情報及びシール付属情報をシール情報DB13B及びシール付属情報DB13Cにそれぞれ登録する(S207)。次に、承認装置1は、発行対象の各バーコードシールを識別するためのシール番号を示すバーコードを生成し(S208)、そのバーコードを含む発行シール情報を会員端末装置2に対して送信する(S209)。
【0066】
会員端末装置2は、承認装置1から送信された発行シール情報を受信した場合(S109)、受信した発行シール情報に基づき、プリンタ2Bにてバーコードシールを印刷する(S110)。その結果、図6に示すようなシール用紙301に印刷されたバーコードシール301A乃至301Dを得ることができる。
【0067】
なお、バーコードシールの印刷が行われた後、発行シール情報は消去され、会員端末装置2のハードディスク23上に保存できないようにする。これにより、第三者が発行シール情報を不正に取得してバーコードシールを印刷する等の行為を防止することができる。
【0068】
クレジットカードの本人会員及びその家族会員等は、印刷されたバーコードシール301A乃至301Dをシール用紙から剥がし、自らが申請した身体の特定の位置の皮膚面に当該バーコードを貼着させて、海水浴場、プール又は温泉浴場等に出向く。その後、クレジットカードによる決済が可能な店舗にて商品を購入する場合に、バーコードシールを利用したクレジットカード決済を行う。このときに実行されるのが、下記の承認処理である。
【0069】
(2)承認処理
図10A及び図10Bは、本実施の形態の承認システムが備える承認装置1及び店頭端末装置3によって実行される承認処理の手順を示すフローチャートである。店舗の店員は、店頭端末装置3が備えるバーコードリーダを用いて、商品購入者の身体に貼着されたバーコードシールのバーコードの読み取りを試みる。なお、バーコードシールの裏面に「無効」等の文字が表示されている場合、すなわちバーコードシールが特定の箇所に貼着された後に剥離されたために当該裏面に隠し印刷された文字が浮き出ている場合、この文字とバーコードとが重複して表示されることになるため、バーコードリーダによるバーコードの読み取りができなくなる。このように、貼着された後に剥離された場合はバーコードシールの利用が不可能になる。これにより、剥離された後に第三者がバーコードシールを入手したとしても、これを利用することができなくなるため、不正利用等を防止することができる。
【0070】
店頭端末装置3は、店員の操作に応じてバーコードの読み取りを行い(S301)、この読み取りに成功した場合に、バーコードシールの貼着位置及び利用金額を入力するための入力画面をディスプレイ上に表示する(S302)。
【0071】
図11は、本実施の形態の承認システムが備える店頭端末装置3のディスプレイ上に表示される入力画面の一例を示す図である。図11に示すとおり、この入力画面501は、バーコードシールの貼着位置を入力するための第1入力欄501Aと、利用金額を入力するための第2入力欄501Bと、入力された情報を承認装置1に対して送信するための「送信」ボタン501Cとを有している。また、入力画面501には、バーコードリーダによってバーコードが読み取られた結果得られたシール番号が表示されている。
【0072】
店員は、バーコードシールが貼着されている位置を実際に確認した上で、店頭端末装置3を操作し、ディスプレイ上に表示されている入力画面501の第1入力欄501Aにバーコードシールの貼着位置を入力し、さらに、第2入力欄501Bに購入対象の商品の金額を入力する。なお、この金額の入力は、商品に取り付けられている値札に表示されているバーコードを読み取ること等により行ってもよい。その後、店員は、「送信」ボタン501Cをクリックする。
【0073】
以上のようにして、店頭端末装置3は、バーコードシールの貼着位置及び利用金額の入力を店員から受け付ける(S303)。そして、店員によって入力画面501における「送信」ボタン501Cがクリックされた場合、店頭端末装置3は、入力されたバーコードシールの貼着位置及び利用金額を示す情報、シール番号、店舗の所在地を示す店舗所在地情報、並びにバーコードシールの利用時刻を示す利用時刻情報を含むシール利用情報を承認装置1に対して送信する(S304)。
【0074】
承認装置1は、店頭端末装置3から送信されたシール利用情報を受信した場合(S401)、シール情報DB13Bを参照し、シール情報における貼着位置コード121と受信したシール利用情報に含まれる貼着位置を示す情報とを比較することにより、バーコードシールが実際に貼着されている位置と事前に申請された貼着位置とが一致しているか否かを判定する(S402)。ここで一致しないと判定した場合(S402でNO)、承認装置1は、バーコードシールが貼着されている位置が異なっていることを示す貼着位置不一致情報を店頭端末装置3に対して送信する(S403)。
【0075】
なお、ステップS402においては、比較対象である貼着位置が完全に一致している場合の他、両貼着位置の一部が一致している場合及び両貼着位置が近傍にある場合等であっても一致していると判定してもよい。例えば、貼着位置コード121が「右腕」を示している場合に、バーコードシールが「右肘」に貼着されているときは、完全に一致しているわけではないものの一部は一致していると考えることができるため、ステップS402において両貼着位置が一致していると判定してもよい。その他にも、例えば「額」と「顔」、「頬」と「顔」、「手の甲」と「手」、「膝」と「足」等の場合に一致していると判定することが可能である。
【0076】
店頭端末装置3は、承認装置1から送信された貼着位置不一致情報を受信した場合(S305)、「貼着位置が異なります。」等のメッセージを含む貼着位置不一致画面をディスプレイ上に表示し(S306)、処理を終了する。このように、バーコードシールが実際に貼着されている位置と事前に申請された貼着位置とが一致しなかった場合はバーコードシールの利用が禁止される。これにより、カード会員ではない第三者がバーコードシールを入手したとしても、この第三者が当該バーコードシールの貼着位置を知らなければ利用することができないため、不正利用を防止することができる。
【0077】
他方、ステップS402にて貼着位置が一致すると判定された場合(S402でYES)、承認装置1は、シール情報DB13Bを参照し、シール情報における金額122とシール利用情報に含まれる利用金額を示す情報とを比較することにより、上限金額をオーバーしているか否かを判定する(S404)。ここで上限金額をオーバーしていると判定した場合(S404でYES)、承認装置1は、バーコードシールによる利用金額が事前に申請されている上限金額をオーバーしていることを示す金額オーバー情報を店頭端末装置3に対して送信する(S405)。
【0078】
店頭端末装置3は、承認装置1から送信された金額オーバー情報を受信した場合(S307)、「利用金額が上限を超えています。」等のメッセージを含む金額オーバー画面をディスプレイ上に表示し(S308)、処理を終了する。このように、事前に申請された上限金額を超える金額の決済を行うことはできないため、子供等にも安心してバーコードシールを利用させることができる。
【0079】
また、ステップS404において利用金額が上限金額をオーバーしていないと判定した場合(S404でNO)、承認装置1は、シール情報DB13Bを参照し、シール情報における都道府県コード107及び市町村コード108とシール利用情報に含まれる店舗所在地情報とを比較することにより、当該バーコードシールが利用可能な地域での利用であるか否かを判定する(S406)。ここで利用可能な地域ではないと判定した場合(S406でNO)、承認装置1は、店舗が利用できない地域にあることを示す利用不可地域情報を店頭端末装置3に対して送信する(S407)。
【0080】
店頭端末装置3は、承認装置1から送信された利用不可地域情報を受信した場合(S309)、「この店舗は利用できない地域にあります。」等のメッセージを含む利用不可地域画面をディスプレイ上に表示し(S310)、処理を終了する。このように、事前に申請された地域以外の地域での利用を禁止することにより、第三者による不正利用等を防止することができる。
【0081】
また、ステップS406において利用可能な地域であると判定した場合(S406でYES)、承認装置1は、シール情報DB13Bを参照し、シール情報における利用日104並びに開始時刻105及び終了時刻106とシール利用情報に含まれる利用時刻情報とを比較することにより、当該バーコードシールの利用が有効期間内であるか否かを判定する(S408)。ここで有効期間内ではないと判定した場合(S408でNO)、承認装置1は、有効期間外であることを示す有効期間外情報を店頭端末装置3に対して送信する(S409)。
【0082】
店頭端末装置3は、承認装置1から送信された有効期間外情報を受信した場合(S311)、「有効期間外であるため利用できません。」等のメッセージを含む有効期間外画面をディスプレイ上に表示し(S312)、処理を終了する。このように、事前に申請された期間以外での利用を禁止することにより、第三者による不正利用等を防止することができる。
【0083】
また、ステップS408において有効期間内であると判定した場合(S408でYES)、承認装置1は、パスワードの入力を指示するためのパスワード入力指示情報を店頭端末装置3に対して送信する(S410)。
【0084】
店頭端末装置3は、承認装置1から送信されたパスワード入力指示情報を受信した場合(S313)、「パスワードを入力して下さい。」等のメッセージを含むパスワード入力画面をディスプレイ上に表示した上で、購入者からパスワードの入力を受け付ける(S314)。次に、店頭端末装置3は、入力されたパスワードを含むパスワード情報を承認装置1に対して送信する(S315)。
【0085】
承認装置1は、店頭端末装置3から送信されたパスワード情報を受信した場合(S411)、会員情報DB13Aを参照し、会員情報におけるパスワードと受信したパスワード情報に含まれるパスワードとが一致するか否かを判定する(S412)。なお、本実施の形態ではこのように会員情報におけるパスワードを比較対象としているが、この会員情報におけるパスワードとは別のパスワードをバーコードシールの利用者から事前に受け付けておき、そのパスワードとパスワード情報に含まれるパスワードとを比較するようにしてもよい。この場合、バーコードシール毎にパスワードを設定するが可能となる。
【0086】
ステップS412にてパスワードが一致しないと判定した場合(S412でNO)、承認装置1は、パスワードが一致しなかったことを示すパスワード不一致情報を店頭端末装置3に対して送信する(S413)。店頭端末装置3は、承認装置1から送信されたパスワード不一致情報を受信した場合(S316)、パスワードが一致しなかったために承認されなかったことを示す不承認画面をディスプレイ上に表示し(S317)、処理を終了する。
【0087】
他方、ステップS412にてパスワードが一致したと判定した場合(S412でYES)、承認装置1は、クレジットカード会社のカード決済システム等と協働して、バーコードシールと紐付けられているクレジットカードの信用照会のための処理(オーソリ処理)を実行する(S414)。このオーソリ処理は公知のものと同様の処理であり、例えばクレジットカードの有効期限が経過していなかどうか等を確認する。オーソリ処理で承認が得られなかった場合、その旨を示す情報が承認装置1から店頭端末装置3へ送信される。ここでは、オーソリ処理により承認が得られたものとして説明を続ける。
【0088】
次に、承認装置1は、承認に成功したことを示す承認成功情報を店頭端末装置3に対して送信する(S415)。店頭端末装置3は、承認装置1から送信された承認成功情報を受信した場合(S318)、当該承認を識別するための承認番号、店舗名、及び利用金額等を示した承認成功画面をディスプレイ上に表示し(S319)、処理を終了する。これにより、購入者は、バーコードシールを利用して商品購入の支払いを行うことが可能となる。
【0089】
以上のように、本実施の形態では、カード会員が、クレジットカードそのもの又はクレジットカード機能を有する携帯型電話機を所持していなくても、自らの身体に貼着されたバーコードシールを利用することによって、クレジットカード決済を行うことができる。そのため、海水浴場、プール及び温泉浴場等、クレジットカード及び携帯型電話機を携行することが困難な場合であっても、クレジットカードによる決済を利用することが可能になる。
【0090】
(その他の実施の形態)
上記の実施の形態では、クレジットカードを利用するための情報が記録されている情報記録媒体としてバーコードシールを用いているが、本発明はこれに限定されるわけではない。例えば、QRコード(登録商標)等の二次元コードが印刷された媒体を情報記録媒体として用いてもよい。
【0091】
また、上記の実施の形態では、一旦貼着されたバーコードシールが剥離された場合に、剥離されたことを示す痕跡を残すことにより、不正利用の防止を図っているが、それ以外の態様により同様の効果を実現することもできる。例えば、一旦貼着された後に剥離された場合に再貼着できない粘着層をバーコードシールが備える構成が考えられる。このような粘着層は、例えば剥離された場合に空気中の水分を吸収することによって硬化する反応性粘着剤等を用いることにより容易に実現することができる。この場合、バーコードが身体に貼着した状態でなければ当該バーコードシールの利用を不可とする運用を行うことにより、剥離された後に第三者が当該バーコードシールを不正に利用することを防止することが可能となる。
【0092】
また、上記の実施の形態では、バーコードシールが利用者の身体の皮膚面に直接貼着する例が示されているが、本発明はこのような態様に限定されるわけではない。例えば、利用者の着衣に対してバーコードシールを貼着することにより、利用者の身体に間接的に貼着するような態様であってもよい。この場合でも、利用者の身体の特定の位置に対応する位置にバーコードシールを貼着することにより、上述したバーコードシールの貼着位置を用いた認証が行われることになる。
【0093】
また、上記の実施の形態では、貼着位置の判定を承認装置が行っているが、当該判定を人手により行うようにしてもよい。具体的には、店頭端末装置3が承認装置1からシール情報における貼着位置コード121を取得してこれをディスプレイ上に表示し、それを店員が参照した上で実際にバーコードシールが貼着されている位置を確認し、両貼着位置が一致しているか否かを当該店員が判定する等の態様が想定される。
【産業上の利用可能性】
【0094】
本発明の承認システム及び承認方法はそれぞれ、クレジットカードによる決済の承認を行う承認システム及び承認方法等として有用である。
【符号の説明】
【0095】
1 承認装置
10 CPU
11 ROM
12 RAM
13 ハードディスク
13A 会員情報データベース
13B シール情報データベース
13C シール付属情報データベース
14 通信インタフェース
15 バス
2 会員端末装置
2A 入力装置
2B プリンタ
2C ディスプレイ
20 CPU
21 ROM
22 RAM
23 ハードディスク
24 入出力インタフェース
25 画像出力インタフェース
26 通信インタフェース
27 バス
3 店頭端末装置
301 シール用紙
301A乃至D バーコードシール
N1 インターネット
N2 専用線ネットワーク
【技術分野】
【0001】
本発明は、クレジットカード決済の承認を行う承認システム及び承認方法に関し、特に利用者がクレジットカードを所持していない場合であっても当該承認を行うことが可能な承認システム及び承認方法に関する。
【背景技術】
【0002】
クレジットカードの利便性を高めるために、常時携帯することが多い携帯型電話機にクレジットカード機能を持たせる技術が種々提案されている。例えば、特許文献1には、自端末の認証を移動通信網に対して要求し、その要求に対する認証結果情報を当該移動通信網から受信し、受信した認証結果情報とクレジットカード情報とを出力するように構成された携帯型電話機等の移動端末が開示されている。この移動端末によれば、信頼できる移動通信網から受信した認証結果情報とクレジットカード情報とを外部に出力することが可能になるため、当該クレジットカード情報の信頼性を高めることができる。その結果、クレジットカードによる決済を、携帯型電話機を用いて安全に行うことができる。
【0003】
上記のようなクレジットカード機能を有する携帯型電話機を利用することができれば、カード会員が、クレジットカード自体は所持しておらず、携帯型電話機のみを携行しているような場面においても、クレジットカードによる決済を行うことが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−141396号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、海水浴場及びプールのように、クレジットカードは勿論のこと、携帯型電話機をも携帯することが通常困難な状況においては、たとえ海水浴場及びプールの近辺にクレジットカードを利用することが可能な店舗等が存在していたとしても、上記の従来の技術を利用することはできず、クレジットカードによる決済を行うことができないという問題があった。
【0006】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、クレジットカード及びクレジットカード機能を有する携帯型電話機等を所持することが困難な場合においてもクレジットカードによる決済を可能にすることができる承認システム及び承認方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明の一の態様の承認システムは、クレジットカード決済の承認に利用可能な情報記録媒体と、当該情報記録媒体に記録されている情報を読み取る情報読み取り装置と、当該情報読み取り装置によって読み取られた情報を用いて当該クレジットカード決済の承認を行うための承認装置とを備える承認システムであって、前記情報記録媒体が、前記クレジットカードの利用者を認証するための認証情報を記録する記録部と、前記利用者の身体に貼着可能な貼着部とを具備し、前記情報読み取り装置が、前記記録部から読み取った認証情報を含む承認用情報を前記承認装置に対して送信する承認用情報送信手段を具備し、前記承認装置が、前記記録部に記録されている認証情報と照合可能な照合用情報を記憶する照合用情報記憶部と、前記情報読み取り装置から承認用情報を受信した場合、受信した承認用情報と前記照合用情報記憶部に記憶されている照合用情報との照合を行い、その結果に応じて前記クレジットカード決済の承認を行う承認手段とを具備する。
【0008】
前記態様において、前記承認用情報送信手段が、前記貼着部の貼着位置を含む承認用情報を前記承認装置に対して送信するように構成され、前記照合用情報記憶部が、前記貼着部の貼着位置を含む照合用情報を記憶しており、前記承認手段が、前記受信した承認用情報と前記照合用情報記憶部に記憶されている照合用情報とに基づいて、前記貼着部の貼着位置が一致しているか否かを判定し、その判定結果に応じて前記クレジットカード決済の承認を行うように構成されていてもよい。
【0009】
また、前記態様において、前記承認用情報送信手段が、前記情報記録媒体の利用時刻を含む承認用情報を前記承認装置に対して送信するように構成され、前記照合用情報記憶部が、前記クレジットカード決済の承認に前記情報記録媒体が利用可能な期間を示す有効期間を含む照合用情報を記憶しており、前記承認手段が、前記受信した承認用情報と前記照合用情報記憶部に記憶されている照合用情報とに基づいて、有効期間内の利用であるか否かを判定し、その判定結果に応じて前記クレジットカード決済の承認を行うように構成されていてもよい。
【0010】
また、前記態様において、前記承認用情報送信手段が、前記情報記録媒体の利用地域を含む承認用情報を前記承認装置に対して送信するように構成され、前記照合用情報記憶部が、前記クレジットカード決済の承認に前記情報記録媒体が利用可能な地域を示す有効地域を含む照合用情報を記憶しており、前記承認手段が、前記受信した承認用情報と前記照合用情報記憶部に記憶されている照合用情報とに基づいて、有効地域内の利用であるか否かを判定し、その判定結果に応じて前記クレジットカード決済の承認を行うように構成されていてもよい。
【0011】
また、前記態様において、前記承認用情報送信手段が、前記情報記録媒体の利用金額を含む承認用情報を前記承認装置に対して送信するように構成され、前記照合用情報記憶部が、前記クレジットカード決済の承認に前記情報記録媒体が利用可能な金額の上限を示す上限金額を含む照合用情報を記憶しており、前記承認手段が、前記受信した承認用情報と前記照合用情報記憶部に記憶されている照合用情報とに基づいて、上限金額内の利用であるか否かを判定し、その判定結果に応じて前記クレジットカード決済の承認を行うように構成されていてもよい。
【0012】
また、前記態様において、前記記録部に記録されている前記認証情報が不可視インクにより印刷されていてもよい。
【0013】
また、前記態様において、前記貼着部が、前記利用者の身体に貼着された後に剥離された場合、当該剥離された痕跡を残すように構成されていてもよく、再貼着不能なように構成されていてもよい。
【0014】
本発明の一の態様の承認方法は、クレジットカード決済の承認に利用可能な情報記録媒体と、当該情報記録媒体に記録されている情報を読み取る情報読み取り装置と、当該情報読み取り装置によって読み取られた情報を用いて当該クレジットカード決済の承認を行うための承認装置とを用いて、当該承認を行う承認方法であって、前記情報記録媒体が、前記クレジットカードの利用者を認証するための認証情報を記録する記録部と、前記利用者の身体に貼着可能な貼着部とを具備し、前記承認装置が、前記記録部に記録されている認証情報と照合可能な照合用情報を記憶する照合用情報記憶部を具備しており、前記情報読み取り装置が、前記記録部から読み取った認証情報を含む承認用情報を前記承認装置に対して送信する承認用情報送信工程を実行し、前記承認装置が、前記情報読み取り装置から承認用情報を受信した場合、受信した承認用情報と前記照合用情報記憶部に記憶されている照合用情報との照合を行い、その結果に応じて前記クレジットカード決済の承認を行う承認工程を実行する。
【0015】
また、前記態様の前記承認用情報送信工程において、前記情報読み取り装置が、前記貼着部の貼着位置を含む承認用情報を前記承認装置に対して送信し、前記照合用情報記憶部が、前記貼着部の貼着位置を含む照合用情報を記憶しており、前記承認工程において、前記承認装置が、前記受信した承認用情報と前記照合用情報記憶部に記憶されている照合用情報とに基づいて、前記貼着部の貼着位置が一致しているか否かを判定し、その判定結果に応じて前記クレジットカード決済の承認を行うようにしてもよい。
【0016】
また、前記態様の前記承認用情報送信工程において、前記情報読み取り装置が、前記情報記録媒体の利用時刻を含む承認用情報を前記承認装置に対して送信し、前記照合用情報記憶部が、前記クレジットカード決済の承認に前記情報記録媒体が利用可能な期間を示す有効期間を含む照合用情報を記憶しており、前記承認工程において、前記承認装置が、前記受信した承認用情報と前記照合用情報記憶部に記憶されている照合用情報とに基づいて、有効期間内の利用であるか否かを判定し、その判定結果に応じて前記クレジットカード決済の承認を行うようにしてもよい。
【0017】
さらに、前記態様の前記承認用情報送信工程において、前記情報読み取り装置が、前記情報記録媒体の利用地域を含む承認用情報を前記承認装置に対して送信し、前記照合用情報記憶部が、前記クレジットカード決済の承認に前記情報記録媒体が利用可能な地域を示す有効地域を含む照合用情報を記憶しており、前記承認工程において、前記承認装置が、前記受信した承認用情報と前記照合用情報記憶部に記憶されている照合用情報とに基づいて、有効地域内の利用であるか否かを判定し、その判定結果に応じて前記クレジットカード決済の承認を行うようにしてもよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る承認システム及び承認方法によれば、クレジットカードを所持することが困難な場合であっても容易にクレジットカードによる決済を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態に係る承認システムの構成を示すブロック図。
【図2】本発明の実施の形態に係る承認装置の構成を示すブロック図。
【図3】本発明の実施の形態に係る承認装置に設けられているシール情報データベースに格納されているシール情報のデータ構造を示す図。
【図4】本発明の実施の形態に係る承認装置に設けられているシール付属情報データベースに格納されているシール付属情報のデータ構造を示す図。
【図5】本発明の実施の形態に係る会員端末装置の構成を示すブロック図。
【図6】本発明の実施の形態において情報記録媒体として用いられるバーコードシールの構成を示す平面図。
【図7】本発明の実施の形態に係る承認システムが備える承認装置及び会員端末装置によって実行されるシール発行処理の手順を示すフローチャート。
【図8】本発明の実施の形態に係る承認システムが備える会員端末装置のディスプレイ上に表示される入力画面の一例を示す図。
【図9】本発明の実施の形態に係る承認システムが備える会員端末装置のディスプレイ上に表示される入力画面の他の例を示す図。
【図10A】本発明の実施の形態に係る承認システムが備える承認装置及び店頭端末装置によって実行される承認処理の手順を示すフローチャート。
【図10B】本発明の実施の形態に係る承認システムが備える承認装置及び店頭端末装置によって実行される承認処理の手順を示すフローチャート。
【図11】本発明の実施の形態に係る承認システムが備える店頭端末装置のディスプレイ上に表示される入力画面の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す各実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための方法及び装置を例示するものであって、本発明の技術的思想は下記のものに限定されるわけではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において種々の変更を加えることができる。
【0021】
[承認システムの構成]
図1は、本発明の実施の形態に係る承認システムの構成を示すブロック図である。図1に示すとおり、本実施の形態の承認システムは、クレジットカード決済の承認を行うための承認装置1と、複数の会員端末装置2,2,…と、複数の店頭端末装置3,3,…とを備えている。承認装置1は、クレジットカード会社に設けられたコンピュータであり、会員端末装置2,2,…は、各クレジットカード会員(以下、「カード会員」という)側に設けられたコンピュータである。これらの承認装置1と会員端末装置2,2,…とは、インターネットN1を介して通信可能に接続されている。また、店頭端末装置3,3,…は、クレジットカードの利用が可能な各店舗側に設けられたバーコードリーダを備える端末である。店頭端末装置3,3,…と承認装置1とは、専用線ネットワークN2を介して通信可能に接続されている。
【0022】
[承認装置の構成]
以下、上述した承認装置1の詳細な構成について説明する。
図2は、本発明の実施の形態に係る承認装置1の構成を示すブロック図である。図2に示すとおり、コンピュータ(承認装置)1は、CPU10、ROM11、RAM12、ハードディスク13、及び通信インタフェース(I/F)14を備えており、これらのCPU10、ROM11、RAM12、及び通信I/F14は、バス15によって接続されている。
【0023】
CPU10は、RAM12にロードされた各種のコンピュータプログラムを実行する。これにより、コンピュータ1が本実施の形態の承認装置1として機能することになる。
【0024】
ROM11は、マスクROM、PROM、EPROM(Erasable PROM)、又はEEPROM(Electrically Erasable PROM)等によって構成されており、CPU10にて実行されるコンピュータプログラム及びその実行の際に用いられるデータ等が記憶されている。
【0025】
RAM12は、SRAM又はDRAMなどによって構成されている。このRAM12は、ハードディスク13に記憶されている各種のコンピュータプログラムの読み出し等に用いられる。また、CPU10が各種のコンピュータプログラムを実行するときに、CPU10の作業領域としても利用される。
【0026】
ハードディスク13には、CPU10に実行させるための各種のコンピュータプログラム及び当該コンピュータプログラムの実行に用いられるデータ等が予めインストールされている。また、このハードディスク13には、カード会員に関する会員情報が格納される会員情報データベース(DB)13Aと、後述するバーコードシールに関するシール情報が格納されるシール情報データベース(DB)13Bと、当該シール情報の付属情報であるシール付属情報が格納されるシール付属情報データベース(DB)13Cとが設けられている。これらの各データベースの詳細については後述する。
【0027】
また、ハードディスク13には、例えば米マイクロソフト社が製造販売するWindows(登録商標)などのマルチタスクオペレーティングシステムがインストールされている。以下の説明においては、各種のコンピュータプログラムが当該オペレーティングシステム上で動作するものとしている。
【0028】
通信I/F14は、インターネットN1又は専用線ネットワークN2を介して承認装置1が外部の装置と通信するためのインタフェース装置である。承認装置1は、この通信I/F14を介して、会員端末装置2,2,…及び店頭端末装置3,3,…との間で各種のデータの送受信を行う。
【0029】
以下、ハードディスク13に設けられている各データベースの詳細について説明する。
(A)会員情報DB13A
会員情報DB13Aに格納される会員情報には、クレジットカードを識別するためのカード番号、クレジットカードの種別及び有効期限、カード会員の氏名及び連絡先、並びに後述するログイン処理の際に用いられる会員ID及びパスワード等が含まれている。
【0030】
(B)シール情報DB13B
図3は、シール情報DB13Bに格納されているシール情報のデータ構造の一例を示す図である。図3に示すとおり、シール情報は、シール番号101、発行日102、カード番号103、利用日104、開始時刻105、終了時刻106、都道府県コード107、市町村コード108、シール1情報109、シール2情報110、シール3情報111、及びシール4情報112で構成されている。
【0031】
シール番号101は、バーコードシールを識別するための識別子である。このバーコードシールは、後述するように承認装置1及び会員端末装置2によって実行されるシール発行処理により発行される。発行日102は、そのようにしてバーコードシールが発行された日である。
【0032】
カード番号103は、バーコードシールと紐付けられたクレジットカードのカード番号である。バーコードシールが利用された場合、カード番号103によりそのバーコードシールと紐付けられたクレジットカードが特定され、そのクレジットカードについて公知の決済処理が行われることになる。
【0033】
利用日104は、カード会員がバーコードシールの利用を希望する日であり、開始時刻105及び終了時刻106は、当該利用が可能な期間の開始時及び終了時をそれぞれ示す時刻である。これらの利用日104並びに開始時刻105及び終了時刻106により、バーコードシールの有効期限が規定されることになる。
【0034】
都道府県コード107及び市町村コード108は、カード会員がバーコードシールの利用を希望する都道府県及び市町村をそれぞれ示すコードである。これらの都道府県コード107及び市町村コード108により、バーコードシールを利用できる地域が限定されることになる。
【0035】
シール1情報109、シール2情報110、シール3情報111、及びシール4情報112はそれぞれ、各バーコードシールの詳細に関するシール個別情報であり、具体的には、バーコードシールを貼着する位置を示す貼着位置コード121と、バーコードシールを用いた決済の上限金額を示す金額122と、後述する付属情報の有無を示す付属情報フラグ123とで構成されている。本実施の形態は、1枚のクレジットカードにつき最大4枚(例えば、本人会員用1枚及び家族会員用3枚等)のバーコードシールを発行することができるように構成されているため、シール情報は、シール1情報109、シール2情報110、シール3情報111及びシール4情報112の4つのシール個別情報を有している。シール個別情報が4つに限定されるわけではないことは勿論であり、その数は発行可能なバーコードシールの枚数に応じて増減する。
【0036】
(C)シール付属情報DB13C
図4は、シール付属情報DB13Cに格納されているシール付属情報のデータ構造の一例を示す図である。図4に示すとおり、シール付属情報は、シール番号201、利用日202、シール1付属情報203、シール2付属情報204、シール3付属情報205、及びシール4付属情報206で構成されている。ここで、シール番号201及び利用日202は上述したシール情報におけるシール番号101及び利用日104と同一の情報である。また、シール1付属情報203、シール2付属情報204、シール3付属情報205、及びシール4付属情報206は、カード会員の希望により各バーコードシールに印字される文言を示す情報である。例えば、各バーコードシールを利用する者の名前等が付属情報となり得る。
【0037】
[会員端末装置の構成]
次に、上述した会員端末装置2,2,…の詳細な構成について説明する。
図5は、本発明の実施の形態に係る会員端末装置2の構成を示すブロック図である。図5に示すとおり、コンピュータ(会員端末装置)2は、CPU20、ROM21、RAM22、ハードディスク23、入出力インタフェース(I/F)24、画像出力インタフェース(I/F)25、通信インタフェース(I/F)26を備えており、これらのCPU20、ROM21、RAM22、ハードディスク23、入出力I/F24、画像出力I/F25及び通信I/F26は、バス27によって接続されている。
【0038】
CPU20は、RAM22にロードされた各種のコンピュータプログラムを実行する。これにより、コンピュータ2が本実施の形態の会員端末装置2として機能することになる。
【0039】
ROM21は、マスクROM、PROM、EPROM(Erasable PROM)、又はEEPROM(Electrically Erasable PROM)等によって構成されており、CPU20にて実行されるコンピュータプログラム及びその実行の際に用いられるデータ等が記憶されている。
【0040】
RAM22は、SRAM又はDRAMなどによって構成されている。このRAM22は、ハードディスク23に記憶されている各種のコンピュータプログラムの読み出し等に用いられる。また、CPU20が各種のコンピュータプログラムを実行するときに、CPU20の作業領域としても利用される。
【0041】
ハードディスク23には、CPU20に実行させるための各種のコンピュータプログラム及び当該コンピュータプログラムの実行に用いられるデータ等が予めインストールされている。このインストールされているコンピュータプログラムの一つに、例えば米マイクロソフト社が製造販売するWindows(登録商標)などのマルチタスクオペレーティングシステムがある。以下の説明においては、各種のコンピュータプログラムが当該オペレーティングシステム上で動作するものとしている。
【0042】
入出力I/F24は、例えばUSB,IEEE1394,又はRS-232Cなどのシリアルインタフェース、SCSI,IDE,又はIEEE1284などのパラレルインタフェース、及びD/A変換器、A/D変換器などからなるアナログインタフェース等から構成されている。この入出力I/F24には、キーボード及びマウスからなる入力装置2Aが接続されており、カード会員が当該入力装置2Aを操作することにより、コンピュータ2にデータを入力することが可能になる。
【0043】
また、入出力I/F24には、各種の媒体に対して特定の情報を印刷することができるプリンタ2Bが接続されている。後述するように、このプリンタ2Bによってバーコードシールが印刷される。
【0044】
画像出力I/F25は、LCD又はCRT等で構成されたディスプレイ2Cに接続されており、この画像出力I/F25を介してCPU20から画像データに応じた映像信号等がディスプレイ2Cに与えられる。ディスプレイ2Cは、CPU20より入力された映像信号等にしたがって、画像(画面)を表示する。
【0045】
通信I/F26は、インターネットN1を介して会員端末装置2が外部の装置と通信するためのインタフェース装置である。会員端末装置2は、この通信I/F26を介して、承認装置1との間で各種のデータの送受信を行う。
【0046】
[バーコードシールの構成]
本実施の形態では、クレジットカード決済の承認に利用可能な情報記録媒体としてバーコードシールを用いている。このバーコードシールは、上述したように会員端末装置2が備えるプリンタ2Bによって印刷される。以下、その構成の詳細について説明する。
【0047】
図6は、情報記録媒体として用いられるバーコードシールの構成を示す平面図である。図6において、符号301は、バーコードシール作成のためのシール用紙を示している。このシール用紙301は、台紙(離型紙)と、接着層と、印刷層とがこの順に積層された積層構造をなしている。
【0048】
シール用紙301の印刷層は、透明で防水性を有しているフィルムで構成されている。この印刷層の裏面には、バーコードシールが使用できない旨を示す文字(例えば「無効」、「VOID」等)が公知の隠し印刷等の手法で印刷されており、当該印刷層が被貼着面(通常の場合は利用者の身体の皮膚面)から剥離されたときにこの文字が浮き出てくるように構成されている。このように、バーコードシールが被貼着面に一度貼着された後に剥離された場合、その剥離されたことの痕跡が残る。後述するように、この痕跡が残っているバーコードシールの使用は禁止されることになる。
【0049】
上述したとおり、シール用紙301の印刷層は防水性を有している。そのため、バーコードシールの利用者は、当該バーコードシールが身体に貼着された状態で海水浴等を行うことが可能である。
【0050】
図6に示すように、シール用紙301には、4枚のバーコードシール301A乃至301Dが設けられている。各バーコードシール301A乃至301Dの印刷層には、シール番号を表すバーコードと、利用者の名前等の付属情報とが印刷されている。ここで、バーコードは、紫外線が照射された場合に発光する不可視インクを用いて印刷されており、通常は無色であるため印刷されていることを確認することはできない(但し、図6においては、説明の便宜上、バーコードが確認できる態様で示されている。)。そのため、バーコードシールが貼着されていることは他人に気付かれず、不自然に感じられることはない。
【0051】
また、図6に示す例では、シール用紙301に「利用日」及び「利用地域」が印刷されている。この「利用日」は、シール情報における利用日104並びに開始時刻105及び終了時刻106に相当する情報であり、また、「利用地域」は、シール情報における都道府県コード107及び市町村コード108によって特定される地域名である。これらの印刷内容を確認した上で、各利用者はバーコードシールを自らに貼着することになる。
【0052】
なお、名前等の利用者を特定することができる情報が付属情報としてバーコードシールに印刷されている場合、他人用のバーコードシールを誤って貼着してしまうような事態を回避することが可能になる。この付属情報の印字は、カード会員の希望に応じて行われる。
【0053】
[承認システムの動作]
次に、上述したように構成された本実施の形態の承認システムの動作について、フローチャート等を参照しながら説明する。なお、本実施の形態の承認システムが実行する主な処理には、(1)バーコードシールを発光するためのシール発行処理、(2)バーコードシールが利用された場合にクレジットカード決済の承認を行うための承認処理がある。以下では、これらの各処理の詳細について説明する。
【0054】
(1) シール発行処理
海水浴場、プールまたは温泉浴場等、クレジットカードを所持したり、クレジットカード機能を有する携帯型電話機を携行したりすることが困難な場所に出向く場合に、事前に、カード会員は、会員端末装置2を用いて承認装置1に対するアクセスを試みる。この場合に、承認装置1及び会員端末装置2によって、下記のシール発行処理が実行される。なお、会員端末装置2のプリンタ2Bには、上述したシール用紙301がセットされているものとする。
【0055】
図7は、本実施の形態の承認システムが備える承認装置1及び会員端末装置2によって実行されるシール発行処理の手順を示すフローチャートである。ユーザは、会員端末装置2を操作し、承認装置1にログインするために必要な会員ID及びパスワードを入力し、これら会員ID及びパスワードを含むログイン情報を承認装置1に対して送信するよう会員端末装置2に対して指示する。当該指示を受け付けた会員端末装置2は、図7に示すとおり、ログイン情報を承認装置1に対して送信する(S101)。
【0056】
承認装置1は、会員端末装置2から送信されたログイン情報を受信した場合(S201)、会員情報DB13Aを参照し、受信したログイン情報に含まれるユーザID及びパスワードがユーザ情報DB13Aに格納されているか否かを判定することによってログイン認証処理を実行する(S202)。ここでログイン認証に失敗した場合、承認装置1は、ユーザID及び/又はパスワードが異なるためにログイン認証に失敗した旨を示す情報を会員端末装置2に対して送信することになる。ここでは、ログイン認証に成功したものとして以下説明する。
【0057】
次に、承認装置1は、バーコードシールを発行するために必要となる情報を入力するための入力画面を含む入力画面情報を会員端末装置2に対して送信する(S203)。会員端末装置2は、承認装置1から送信された入力画面情報を受信した場合(S102)、受信した入力画面情報に含まれる入力画面をディスプレイ2C上に表示する(S103)。
【0058】
図8は、本実施の形態の承認システムが備える会員端末装置2のディスプレイ2C上に表示される入力画面の一例を示す図である。図8に示すとおり、この入力画面401は、バーコードシールに関する基本情報を入力するためのものであり、カード会員がバーコードシールの利用を希望する利用日時を入力するための入力欄と、同じく希望する利用地域を入力するための入力欄と、バーコードシールの発行枚数を入力するための入力欄と、次の画面に進むための「次へ」ボタン401Aとを有している。なお、図8に示す例では、利用日時、利用地域のうちの都道府県、及び発行枚数が必須の入力事項となっている。
【0059】
カード会員は、会員端末装置2を操作し、ディスプレイ2C上に表示されている入力画面401の各入力欄に対して情報を入力する。入力終了後、カード会員は、「次へ」ボタン401Aをクリックする。これにより、ディスプレイ2C上の画面が切り替わり、図9に示す画面が表示される。
【0060】
図9は、本実施の形態の承認システムが備える会員端末装置2のディスプレイ2C上に表示される入力画面の他の例を示す図である。図9に示すとおり、この入力画面402は、発行される各バーコードシールに固有の情報を入力するためのものであり、バーコードシールを貼着する位置を入力するための第1入力欄402A、バーコードシールの利用金額の上限を入力するための第2入力欄402B、バーコードシールに印字される付属情報の有無を入力するための第3入力欄402C、及び付属情報の内容を入力するための第4入力欄402Dを有している。なお、これらの第1入力欄402A乃至第4入力欄402Dは、発行されるバーコードシール毎に設けられている。入力画面402はさらに、基本情報を入力するための前の入力画面401に戻るための「戻る」ボタン402E、及び入力した情報を承認装置1に対して送信するための「送信」ボタン402Fを有している。
【0061】
カード会員は、会員端末装置2を操作し、ディスプレイ2C上に表示されている入力画面402の第1入力欄402A乃至第4入力欄402Dに情報を入力する。なお、第1入力欄402Aには、バーコードシール利用者の身体の特定の箇所を示す情報が入力される。図9には、1枚目乃至4枚目のバーコードシールの貼着位置がそれぞれ“右腕”、“左腕”、“左手甲”及び“右頬”である例が示されている。カード会員は、各情報の入力終了後に「送信」ボタン402Fをクリックする。また、基本情報の修正が必要となった場合、カード会員は「戻る」ボタン402Eをクリックする。
【0062】
以上のようにして、会員端末装置2は、カード会員から基本情報の入力を受け付け(S104)、さらに、シール固有情報の入力を受け付ける(S105)。そして、カード会員によって入力画面402における「送信」ボタン402Fがクリックされた場合、会員端末装置2は、入力された基本情報及びシール固有情報を含むシール入力情報を承認装置1に対して送信する(S106)。
【0063】
承認装置1は、会員端末装置2から送信されたシール入力情報を受信した場合(S204)、受信したシール入力情報に基づいて、バーコードシールが発行可能であるか否かを判定する(S205)。この判定処理は、シール入力情報に含まれる利用日時及び利用地域が正しい内容であるか否か、発行枚数が上限数(本実施の形態では4枚)を超えていないかどうか、貼着位置が身体の特定の箇所を示しているか否か、利用金額の上限が所定の金額を超えていないかどうか等を判定することにより行われる。
【0064】
ステップS205にてバーコードシールが発行できないと判定した場合(S205でNO)、承認装置1は、バーコードシールの発行が不可となった旨を示す発行不可情報を会員端末装置2に対して送信する(S206)。会員端末装置2は、承認装置1から送信された発行不可情報を受信した場合(S107)、バーコードシールの発行が不可となった旨のメッセージを含む発行不可画面をディスプレイ2C上に表示する(S108)。この場合に、カード会員が各情報の再入力を希望するときは、会員端末装置2を操作して、その旨を示す情報を承認装置1へ送信させる。この場合、承認装置1は、再度入力画面情報を会員端末装置2に対して送信し(S203)、それ以降、承認装置1及び会員端末装置2が上記と同様の処理を実行する。
【0065】
他方、ステップS205にてバーコードシールが発行可能であると判定した場合(S205でYES)、承認装置1は、シール入力情報に基づいて、図3に示したデータ構造のシール情報及び図4に示したデータ構造のシール付属情報を生成し、これらのシール情報及びシール付属情報をシール情報DB13B及びシール付属情報DB13Cにそれぞれ登録する(S207)。次に、承認装置1は、発行対象の各バーコードシールを識別するためのシール番号を示すバーコードを生成し(S208)、そのバーコードを含む発行シール情報を会員端末装置2に対して送信する(S209)。
【0066】
会員端末装置2は、承認装置1から送信された発行シール情報を受信した場合(S109)、受信した発行シール情報に基づき、プリンタ2Bにてバーコードシールを印刷する(S110)。その結果、図6に示すようなシール用紙301に印刷されたバーコードシール301A乃至301Dを得ることができる。
【0067】
なお、バーコードシールの印刷が行われた後、発行シール情報は消去され、会員端末装置2のハードディスク23上に保存できないようにする。これにより、第三者が発行シール情報を不正に取得してバーコードシールを印刷する等の行為を防止することができる。
【0068】
クレジットカードの本人会員及びその家族会員等は、印刷されたバーコードシール301A乃至301Dをシール用紙から剥がし、自らが申請した身体の特定の位置の皮膚面に当該バーコードを貼着させて、海水浴場、プール又は温泉浴場等に出向く。その後、クレジットカードによる決済が可能な店舗にて商品を購入する場合に、バーコードシールを利用したクレジットカード決済を行う。このときに実行されるのが、下記の承認処理である。
【0069】
(2)承認処理
図10A及び図10Bは、本実施の形態の承認システムが備える承認装置1及び店頭端末装置3によって実行される承認処理の手順を示すフローチャートである。店舗の店員は、店頭端末装置3が備えるバーコードリーダを用いて、商品購入者の身体に貼着されたバーコードシールのバーコードの読み取りを試みる。なお、バーコードシールの裏面に「無効」等の文字が表示されている場合、すなわちバーコードシールが特定の箇所に貼着された後に剥離されたために当該裏面に隠し印刷された文字が浮き出ている場合、この文字とバーコードとが重複して表示されることになるため、バーコードリーダによるバーコードの読み取りができなくなる。このように、貼着された後に剥離された場合はバーコードシールの利用が不可能になる。これにより、剥離された後に第三者がバーコードシールを入手したとしても、これを利用することができなくなるため、不正利用等を防止することができる。
【0070】
店頭端末装置3は、店員の操作に応じてバーコードの読み取りを行い(S301)、この読み取りに成功した場合に、バーコードシールの貼着位置及び利用金額を入力するための入力画面をディスプレイ上に表示する(S302)。
【0071】
図11は、本実施の形態の承認システムが備える店頭端末装置3のディスプレイ上に表示される入力画面の一例を示す図である。図11に示すとおり、この入力画面501は、バーコードシールの貼着位置を入力するための第1入力欄501Aと、利用金額を入力するための第2入力欄501Bと、入力された情報を承認装置1に対して送信するための「送信」ボタン501Cとを有している。また、入力画面501には、バーコードリーダによってバーコードが読み取られた結果得られたシール番号が表示されている。
【0072】
店員は、バーコードシールが貼着されている位置を実際に確認した上で、店頭端末装置3を操作し、ディスプレイ上に表示されている入力画面501の第1入力欄501Aにバーコードシールの貼着位置を入力し、さらに、第2入力欄501Bに購入対象の商品の金額を入力する。なお、この金額の入力は、商品に取り付けられている値札に表示されているバーコードを読み取ること等により行ってもよい。その後、店員は、「送信」ボタン501Cをクリックする。
【0073】
以上のようにして、店頭端末装置3は、バーコードシールの貼着位置及び利用金額の入力を店員から受け付ける(S303)。そして、店員によって入力画面501における「送信」ボタン501Cがクリックされた場合、店頭端末装置3は、入力されたバーコードシールの貼着位置及び利用金額を示す情報、シール番号、店舗の所在地を示す店舗所在地情報、並びにバーコードシールの利用時刻を示す利用時刻情報を含むシール利用情報を承認装置1に対して送信する(S304)。
【0074】
承認装置1は、店頭端末装置3から送信されたシール利用情報を受信した場合(S401)、シール情報DB13Bを参照し、シール情報における貼着位置コード121と受信したシール利用情報に含まれる貼着位置を示す情報とを比較することにより、バーコードシールが実際に貼着されている位置と事前に申請された貼着位置とが一致しているか否かを判定する(S402)。ここで一致しないと判定した場合(S402でNO)、承認装置1は、バーコードシールが貼着されている位置が異なっていることを示す貼着位置不一致情報を店頭端末装置3に対して送信する(S403)。
【0075】
なお、ステップS402においては、比較対象である貼着位置が完全に一致している場合の他、両貼着位置の一部が一致している場合及び両貼着位置が近傍にある場合等であっても一致していると判定してもよい。例えば、貼着位置コード121が「右腕」を示している場合に、バーコードシールが「右肘」に貼着されているときは、完全に一致しているわけではないものの一部は一致していると考えることができるため、ステップS402において両貼着位置が一致していると判定してもよい。その他にも、例えば「額」と「顔」、「頬」と「顔」、「手の甲」と「手」、「膝」と「足」等の場合に一致していると判定することが可能である。
【0076】
店頭端末装置3は、承認装置1から送信された貼着位置不一致情報を受信した場合(S305)、「貼着位置が異なります。」等のメッセージを含む貼着位置不一致画面をディスプレイ上に表示し(S306)、処理を終了する。このように、バーコードシールが実際に貼着されている位置と事前に申請された貼着位置とが一致しなかった場合はバーコードシールの利用が禁止される。これにより、カード会員ではない第三者がバーコードシールを入手したとしても、この第三者が当該バーコードシールの貼着位置を知らなければ利用することができないため、不正利用を防止することができる。
【0077】
他方、ステップS402にて貼着位置が一致すると判定された場合(S402でYES)、承認装置1は、シール情報DB13Bを参照し、シール情報における金額122とシール利用情報に含まれる利用金額を示す情報とを比較することにより、上限金額をオーバーしているか否かを判定する(S404)。ここで上限金額をオーバーしていると判定した場合(S404でYES)、承認装置1は、バーコードシールによる利用金額が事前に申請されている上限金額をオーバーしていることを示す金額オーバー情報を店頭端末装置3に対して送信する(S405)。
【0078】
店頭端末装置3は、承認装置1から送信された金額オーバー情報を受信した場合(S307)、「利用金額が上限を超えています。」等のメッセージを含む金額オーバー画面をディスプレイ上に表示し(S308)、処理を終了する。このように、事前に申請された上限金額を超える金額の決済を行うことはできないため、子供等にも安心してバーコードシールを利用させることができる。
【0079】
また、ステップS404において利用金額が上限金額をオーバーしていないと判定した場合(S404でNO)、承認装置1は、シール情報DB13Bを参照し、シール情報における都道府県コード107及び市町村コード108とシール利用情報に含まれる店舗所在地情報とを比較することにより、当該バーコードシールが利用可能な地域での利用であるか否かを判定する(S406)。ここで利用可能な地域ではないと判定した場合(S406でNO)、承認装置1は、店舗が利用できない地域にあることを示す利用不可地域情報を店頭端末装置3に対して送信する(S407)。
【0080】
店頭端末装置3は、承認装置1から送信された利用不可地域情報を受信した場合(S309)、「この店舗は利用できない地域にあります。」等のメッセージを含む利用不可地域画面をディスプレイ上に表示し(S310)、処理を終了する。このように、事前に申請された地域以外の地域での利用を禁止することにより、第三者による不正利用等を防止することができる。
【0081】
また、ステップS406において利用可能な地域であると判定した場合(S406でYES)、承認装置1は、シール情報DB13Bを参照し、シール情報における利用日104並びに開始時刻105及び終了時刻106とシール利用情報に含まれる利用時刻情報とを比較することにより、当該バーコードシールの利用が有効期間内であるか否かを判定する(S408)。ここで有効期間内ではないと判定した場合(S408でNO)、承認装置1は、有効期間外であることを示す有効期間外情報を店頭端末装置3に対して送信する(S409)。
【0082】
店頭端末装置3は、承認装置1から送信された有効期間外情報を受信した場合(S311)、「有効期間外であるため利用できません。」等のメッセージを含む有効期間外画面をディスプレイ上に表示し(S312)、処理を終了する。このように、事前に申請された期間以外での利用を禁止することにより、第三者による不正利用等を防止することができる。
【0083】
また、ステップS408において有効期間内であると判定した場合(S408でYES)、承認装置1は、パスワードの入力を指示するためのパスワード入力指示情報を店頭端末装置3に対して送信する(S410)。
【0084】
店頭端末装置3は、承認装置1から送信されたパスワード入力指示情報を受信した場合(S313)、「パスワードを入力して下さい。」等のメッセージを含むパスワード入力画面をディスプレイ上に表示した上で、購入者からパスワードの入力を受け付ける(S314)。次に、店頭端末装置3は、入力されたパスワードを含むパスワード情報を承認装置1に対して送信する(S315)。
【0085】
承認装置1は、店頭端末装置3から送信されたパスワード情報を受信した場合(S411)、会員情報DB13Aを参照し、会員情報におけるパスワードと受信したパスワード情報に含まれるパスワードとが一致するか否かを判定する(S412)。なお、本実施の形態ではこのように会員情報におけるパスワードを比較対象としているが、この会員情報におけるパスワードとは別のパスワードをバーコードシールの利用者から事前に受け付けておき、そのパスワードとパスワード情報に含まれるパスワードとを比較するようにしてもよい。この場合、バーコードシール毎にパスワードを設定するが可能となる。
【0086】
ステップS412にてパスワードが一致しないと判定した場合(S412でNO)、承認装置1は、パスワードが一致しなかったことを示すパスワード不一致情報を店頭端末装置3に対して送信する(S413)。店頭端末装置3は、承認装置1から送信されたパスワード不一致情報を受信した場合(S316)、パスワードが一致しなかったために承認されなかったことを示す不承認画面をディスプレイ上に表示し(S317)、処理を終了する。
【0087】
他方、ステップS412にてパスワードが一致したと判定した場合(S412でYES)、承認装置1は、クレジットカード会社のカード決済システム等と協働して、バーコードシールと紐付けられているクレジットカードの信用照会のための処理(オーソリ処理)を実行する(S414)。このオーソリ処理は公知のものと同様の処理であり、例えばクレジットカードの有効期限が経過していなかどうか等を確認する。オーソリ処理で承認が得られなかった場合、その旨を示す情報が承認装置1から店頭端末装置3へ送信される。ここでは、オーソリ処理により承認が得られたものとして説明を続ける。
【0088】
次に、承認装置1は、承認に成功したことを示す承認成功情報を店頭端末装置3に対して送信する(S415)。店頭端末装置3は、承認装置1から送信された承認成功情報を受信した場合(S318)、当該承認を識別するための承認番号、店舗名、及び利用金額等を示した承認成功画面をディスプレイ上に表示し(S319)、処理を終了する。これにより、購入者は、バーコードシールを利用して商品購入の支払いを行うことが可能となる。
【0089】
以上のように、本実施の形態では、カード会員が、クレジットカードそのもの又はクレジットカード機能を有する携帯型電話機を所持していなくても、自らの身体に貼着されたバーコードシールを利用することによって、クレジットカード決済を行うことができる。そのため、海水浴場、プール及び温泉浴場等、クレジットカード及び携帯型電話機を携行することが困難な場合であっても、クレジットカードによる決済を利用することが可能になる。
【0090】
(その他の実施の形態)
上記の実施の形態では、クレジットカードを利用するための情報が記録されている情報記録媒体としてバーコードシールを用いているが、本発明はこれに限定されるわけではない。例えば、QRコード(登録商標)等の二次元コードが印刷された媒体を情報記録媒体として用いてもよい。
【0091】
また、上記の実施の形態では、一旦貼着されたバーコードシールが剥離された場合に、剥離されたことを示す痕跡を残すことにより、不正利用の防止を図っているが、それ以外の態様により同様の効果を実現することもできる。例えば、一旦貼着された後に剥離された場合に再貼着できない粘着層をバーコードシールが備える構成が考えられる。このような粘着層は、例えば剥離された場合に空気中の水分を吸収することによって硬化する反応性粘着剤等を用いることにより容易に実現することができる。この場合、バーコードが身体に貼着した状態でなければ当該バーコードシールの利用を不可とする運用を行うことにより、剥離された後に第三者が当該バーコードシールを不正に利用することを防止することが可能となる。
【0092】
また、上記の実施の形態では、バーコードシールが利用者の身体の皮膚面に直接貼着する例が示されているが、本発明はこのような態様に限定されるわけではない。例えば、利用者の着衣に対してバーコードシールを貼着することにより、利用者の身体に間接的に貼着するような態様であってもよい。この場合でも、利用者の身体の特定の位置に対応する位置にバーコードシールを貼着することにより、上述したバーコードシールの貼着位置を用いた認証が行われることになる。
【0093】
また、上記の実施の形態では、貼着位置の判定を承認装置が行っているが、当該判定を人手により行うようにしてもよい。具体的には、店頭端末装置3が承認装置1からシール情報における貼着位置コード121を取得してこれをディスプレイ上に表示し、それを店員が参照した上で実際にバーコードシールが貼着されている位置を確認し、両貼着位置が一致しているか否かを当該店員が判定する等の態様が想定される。
【産業上の利用可能性】
【0094】
本発明の承認システム及び承認方法はそれぞれ、クレジットカードによる決済の承認を行う承認システム及び承認方法等として有用である。
【符号の説明】
【0095】
1 承認装置
10 CPU
11 ROM
12 RAM
13 ハードディスク
13A 会員情報データベース
13B シール情報データベース
13C シール付属情報データベース
14 通信インタフェース
15 バス
2 会員端末装置
2A 入力装置
2B プリンタ
2C ディスプレイ
20 CPU
21 ROM
22 RAM
23 ハードディスク
24 入出力インタフェース
25 画像出力インタフェース
26 通信インタフェース
27 バス
3 店頭端末装置
301 シール用紙
301A乃至D バーコードシール
N1 インターネット
N2 専用線ネットワーク
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クレジットカード決済の承認に利用可能な情報記録媒体と、当該情報記録媒体に記録されている情報を読み取る情報読み取り装置と、当該情報読み取り装置によって読み取られた情報を用いて当該クレジットカード決済の承認を行うための承認装置とを備える承認システムであって、
前記情報記録媒体が、
前記クレジットカードの利用者を認証するための認証情報を記録する記録部と、
前記利用者の身体に貼着可能な貼着部と
を具備し、
前記情報読み取り装置が、
前記記録部から読み取った認証情報を含む承認用情報を前記承認装置に対して送信する承認用情報送信手段を具備し、
前記承認装置が、
前記記録部に記録されている認証情報と照合可能な照合用情報を記憶する照合用情報記憶部と、
前記情報読み取り装置から承認用情報を受信した場合、受信した承認用情報と前記照合用情報記憶部に記憶されている照合用情報との照合を行い、その結果に応じて前記クレジットカード決済の承認を行う承認手段と
を具備する、承認システム。
【請求項2】
前記承認用情報送信手段が、前記貼着部の貼着位置を含む承認用情報を前記承認装置に対して送信するように構成され、
前記照合用情報記憶部が、前記貼着部の貼着位置を含む照合用情報を記憶しており、
前記承認手段が、前記受信した承認用情報と前記照合用情報記憶部に記憶されている照合用情報とに基づいて、前記貼着部の貼着位置が一致しているか否かを判定し、その判定結果に応じて前記クレジットカード決済の承認を行うように構成されている、請求項1に記載の承認システム。
【請求項3】
前記承認用情報送信手段が、前記情報記録媒体の利用時刻を含む承認用情報を前記承認装置に対して送信するように構成され、
前記照合用情報記憶部が、前記クレジットカード決済の承認に前記情報記録媒体が利用可能な期間を示す有効期間を含む照合用情報を記憶しており、
前記承認手段が、前記受信した承認用情報と前記照合用情報記憶部に記憶されている照合用情報とに基づいて、有効期間内の利用であるか否かを判定し、その判定結果に応じて前記クレジットカード決済の承認を行うように構成されている、請求項1又は2に記載の承認システム。
【請求項4】
前記承認用情報送信手段が、前記情報記録媒体の利用地域を含む承認用情報を前記承認装置に対して送信するように構成され、
前記照合用情報記憶部が、前記クレジットカード決済の承認に前記情報記録媒体が利用可能な地域を示す有効地域を含む照合用情報を記憶しており、
前記承認手段が、前記受信した承認用情報と前記照合用情報記憶部に記憶されている照合用情報とに基づいて、有効地域内の利用であるか否かを判定し、その判定結果に応じて前記クレジットカード決済の承認を行うように構成されている、請求項1乃至3の何れかに記載の承認システム。
【請求項5】
前記承認用情報送信手段が、前記情報記録媒体の利用金額を含む承認用情報を前記承認装置に対して送信するように構成され、
前記照合用情報記憶部が、前記クレジットカード決済の承認に前記情報記録媒体が利用可能な金額の上限を示す上限金額を含む照合用情報を記憶しており、
前記承認手段が、前記受信した承認用情報と前記照合用情報記憶部に記憶されている照合用情報とに基づいて、上限金額内の利用であるか否かを判定し、その判定結果に応じて前記クレジットカード決済の承認を行うように構成されている、請求項1乃至4の何れかに記載の承認システム。
【請求項6】
前記記録部に記録されている前記認証情報が不可視インクにより印刷されている、請求項1乃至5の何れかに記載の承認システム。
【請求項7】
前記貼着部が、前記利用者の身体に貼着された後に剥離された場合、当該剥離された痕跡を残すように構成されている、請求項1乃至6の何れかに記載の承認システム。
【請求項8】
前記貼着部が、前記利用者の身体に貼着された後に剥離された場合、再貼着不能なように構成されている、請求項1乃至7の何れかに記載の承認システム。
【請求項9】
クレジットカード決済の承認に利用可能な情報記録媒体と、当該情報記録媒体に記録されている情報を読み取る情報読み取り装置と、当該情報読み取り装置によって読み取られた情報を用いて当該クレジットカード決済の承認を行うための承認装置とを用いて、当該承認を行う承認方法であって、
前記情報記録媒体が、
前記クレジットカードの利用者を認証するための認証情報を記録する記録部と、
前記利用者の身体に貼着可能な貼着部と
を具備し、
前記承認装置が、
前記記録部に記録されている認証情報と照合可能な照合用情報を記憶する照合用情報記憶部を具備しており、
前記情報読み取り装置が、
前記記録部から読み取った認証情報を含む承認用情報を前記承認装置に対して送信する承認用情報送信工程を実行し、
前記承認装置が、
前記情報読み取り装置から承認用情報を受信した場合、受信した承認用情報と前記照合用情報記憶部に記憶されている照合用情報との照合を行い、その結果に応じて前記クレジットカード決済の承認を行う承認工程を実行する、承認方法。
【請求項10】
前記承認用情報送信工程において、前記情報読み取り装置が、前記貼着部の貼着位置を含む承認用情報を前記承認装置に対して送信し、
前記照合用情報記憶部が、前記貼着部の貼着位置を含む照合用情報を記憶しており、
前記承認工程において、前記承認装置が、前記受信した承認用情報と前記照合用情報記憶部に記憶されている照合用情報とに基づいて、前記貼着部の貼着位置が一致しているか否かを判定し、その判定結果に応じて前記クレジットカード決済の承認を行う、請求項9に記載の承認方法。
【請求項11】
前記承認用情報送信工程において、前記情報読み取り装置が、前記情報記録媒体の利用時刻を含む承認用情報を前記承認装置に対して送信し、
前記照合用情報記憶部が、前記クレジットカード決済の承認に前記情報記録媒体が利用可能な期間を示す有効期間を含む照合用情報を記憶しており、
前記承認工程において、前記承認装置が、前記受信した承認用情報と前記照合用情報記憶部に記憶されている照合用情報とに基づいて、有効期間内の利用であるか否かを判定し、その判定結果に応じて前記クレジットカード決済の承認を行う、請求項9又は10に記載の承認方法。
【請求項12】
前記承認用情報送信工程において、前記情報読み取り装置が、前記情報記録媒体の利用地域を含む承認用情報を前記承認装置に対して送信し、
前記照合用情報記憶部が、前記クレジットカード決済の承認に前記情報記録媒体が利用可能な地域を示す有効地域を含む照合用情報を記憶しており、
前記承認工程において、前記承認装置が、前記受信した承認用情報と前記照合用情報記憶部に記憶されている照合用情報とに基づいて、有効地域内の利用であるか否かを判定し、その判定結果に応じて前記クレジットカード決済の承認を行う、請求項9乃至11の何れかに記載の承認方法。
【請求項1】
クレジットカード決済の承認に利用可能な情報記録媒体と、当該情報記録媒体に記録されている情報を読み取る情報読み取り装置と、当該情報読み取り装置によって読み取られた情報を用いて当該クレジットカード決済の承認を行うための承認装置とを備える承認システムであって、
前記情報記録媒体が、
前記クレジットカードの利用者を認証するための認証情報を記録する記録部と、
前記利用者の身体に貼着可能な貼着部と
を具備し、
前記情報読み取り装置が、
前記記録部から読み取った認証情報を含む承認用情報を前記承認装置に対して送信する承認用情報送信手段を具備し、
前記承認装置が、
前記記録部に記録されている認証情報と照合可能な照合用情報を記憶する照合用情報記憶部と、
前記情報読み取り装置から承認用情報を受信した場合、受信した承認用情報と前記照合用情報記憶部に記憶されている照合用情報との照合を行い、その結果に応じて前記クレジットカード決済の承認を行う承認手段と
を具備する、承認システム。
【請求項2】
前記承認用情報送信手段が、前記貼着部の貼着位置を含む承認用情報を前記承認装置に対して送信するように構成され、
前記照合用情報記憶部が、前記貼着部の貼着位置を含む照合用情報を記憶しており、
前記承認手段が、前記受信した承認用情報と前記照合用情報記憶部に記憶されている照合用情報とに基づいて、前記貼着部の貼着位置が一致しているか否かを判定し、その判定結果に応じて前記クレジットカード決済の承認を行うように構成されている、請求項1に記載の承認システム。
【請求項3】
前記承認用情報送信手段が、前記情報記録媒体の利用時刻を含む承認用情報を前記承認装置に対して送信するように構成され、
前記照合用情報記憶部が、前記クレジットカード決済の承認に前記情報記録媒体が利用可能な期間を示す有効期間を含む照合用情報を記憶しており、
前記承認手段が、前記受信した承認用情報と前記照合用情報記憶部に記憶されている照合用情報とに基づいて、有効期間内の利用であるか否かを判定し、その判定結果に応じて前記クレジットカード決済の承認を行うように構成されている、請求項1又は2に記載の承認システム。
【請求項4】
前記承認用情報送信手段が、前記情報記録媒体の利用地域を含む承認用情報を前記承認装置に対して送信するように構成され、
前記照合用情報記憶部が、前記クレジットカード決済の承認に前記情報記録媒体が利用可能な地域を示す有効地域を含む照合用情報を記憶しており、
前記承認手段が、前記受信した承認用情報と前記照合用情報記憶部に記憶されている照合用情報とに基づいて、有効地域内の利用であるか否かを判定し、その判定結果に応じて前記クレジットカード決済の承認を行うように構成されている、請求項1乃至3の何れかに記載の承認システム。
【請求項5】
前記承認用情報送信手段が、前記情報記録媒体の利用金額を含む承認用情報を前記承認装置に対して送信するように構成され、
前記照合用情報記憶部が、前記クレジットカード決済の承認に前記情報記録媒体が利用可能な金額の上限を示す上限金額を含む照合用情報を記憶しており、
前記承認手段が、前記受信した承認用情報と前記照合用情報記憶部に記憶されている照合用情報とに基づいて、上限金額内の利用であるか否かを判定し、その判定結果に応じて前記クレジットカード決済の承認を行うように構成されている、請求項1乃至4の何れかに記載の承認システム。
【請求項6】
前記記録部に記録されている前記認証情報が不可視インクにより印刷されている、請求項1乃至5の何れかに記載の承認システム。
【請求項7】
前記貼着部が、前記利用者の身体に貼着された後に剥離された場合、当該剥離された痕跡を残すように構成されている、請求項1乃至6の何れかに記載の承認システム。
【請求項8】
前記貼着部が、前記利用者の身体に貼着された後に剥離された場合、再貼着不能なように構成されている、請求項1乃至7の何れかに記載の承認システム。
【請求項9】
クレジットカード決済の承認に利用可能な情報記録媒体と、当該情報記録媒体に記録されている情報を読み取る情報読み取り装置と、当該情報読み取り装置によって読み取られた情報を用いて当該クレジットカード決済の承認を行うための承認装置とを用いて、当該承認を行う承認方法であって、
前記情報記録媒体が、
前記クレジットカードの利用者を認証するための認証情報を記録する記録部と、
前記利用者の身体に貼着可能な貼着部と
を具備し、
前記承認装置が、
前記記録部に記録されている認証情報と照合可能な照合用情報を記憶する照合用情報記憶部を具備しており、
前記情報読み取り装置が、
前記記録部から読み取った認証情報を含む承認用情報を前記承認装置に対して送信する承認用情報送信工程を実行し、
前記承認装置が、
前記情報読み取り装置から承認用情報を受信した場合、受信した承認用情報と前記照合用情報記憶部に記憶されている照合用情報との照合を行い、その結果に応じて前記クレジットカード決済の承認を行う承認工程を実行する、承認方法。
【請求項10】
前記承認用情報送信工程において、前記情報読み取り装置が、前記貼着部の貼着位置を含む承認用情報を前記承認装置に対して送信し、
前記照合用情報記憶部が、前記貼着部の貼着位置を含む照合用情報を記憶しており、
前記承認工程において、前記承認装置が、前記受信した承認用情報と前記照合用情報記憶部に記憶されている照合用情報とに基づいて、前記貼着部の貼着位置が一致しているか否かを判定し、その判定結果に応じて前記クレジットカード決済の承認を行う、請求項9に記載の承認方法。
【請求項11】
前記承認用情報送信工程において、前記情報読み取り装置が、前記情報記録媒体の利用時刻を含む承認用情報を前記承認装置に対して送信し、
前記照合用情報記憶部が、前記クレジットカード決済の承認に前記情報記録媒体が利用可能な期間を示す有効期間を含む照合用情報を記憶しており、
前記承認工程において、前記承認装置が、前記受信した承認用情報と前記照合用情報記憶部に記憶されている照合用情報とに基づいて、有効期間内の利用であるか否かを判定し、その判定結果に応じて前記クレジットカード決済の承認を行う、請求項9又は10に記載の承認方法。
【請求項12】
前記承認用情報送信工程において、前記情報読み取り装置が、前記情報記録媒体の利用地域を含む承認用情報を前記承認装置に対して送信し、
前記照合用情報記憶部が、前記クレジットカード決済の承認に前記情報記録媒体が利用可能な地域を示す有効地域を含む照合用情報を記憶しており、
前記承認工程において、前記承認装置が、前記受信した承認用情報と前記照合用情報記憶部に記憶されている照合用情報とに基づいて、有効地域内の利用であるか否かを判定し、その判定結果に応じて前記クレジットカード決済の承認を行う、請求項9乃至11の何れかに記載の承認方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【公開番号】特開2012−103806(P2012−103806A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−250193(P2010−250193)
【出願日】平成22年11月8日(2010.11.8)
【出願人】(302064762)株式会社日本総合研究所 (367)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月8日(2010.11.8)
【出願人】(302064762)株式会社日本総合研究所 (367)
【Fターム(参考)】
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