説明

把持状態判定システム及び方法

【課題】 把持手段により把持対象の把持状態を好適に判定することのできる把持状態判定システムを提供すること。
【解決手段】 把持対象に取り付けられ、それぞれ位置IDを送信する複数のRFIDタグと、グローブ10に取り付けられ、位置IDを受信する複数のRFIDアンテナ14と、グローブ10による前記把持対象の把持状態毎に、前記各RFIDアンテナ14により受信される位置IDの条件を記憶する把持パターン記憶部48と、前記複数のRFIDアンテナ14により受信される位置IDと、把持パターン記憶部48に記憶される条件と、に基づいて、グローブ10による前記把持対象の把持状態を判定する把持状態判定部44と、を含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は把持状態判定システム及び方法に関し、特に把持手段による把持対象の把持状態を判定する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、携帯電話機等の機器本体(把持対象)をユーザの手(把持手段)がどのような状態で把持しているかを判断し、それにより機器の機能を適当な環境に設定する技術が開示されている。この技術では、機器本体の両側部にタッチセンサを取り付けておき、その検出結果に基づいて機器本体の把持状態を判定している。
【特許文献1】特開2000−330946号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来技術では機器本体のどこが触れられているかだけで把持状態を判定しているため、把持状態を詳細に判定することができないという問題があった。例えば、機器本体を上下逆にして把持しても上記従来技術ではそれを検知することができないという問題があった。
【0004】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、把持手段により把持対象の把持状態を詳細に判定することのできる把持状態判定システム及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係る把持状態判定システムは、把持対象又は把持手段のうち一方に取り付けられ、それぞれ位置識別情報を送信する複数の送信手段と、前記把持対象又は前記把持手段のうち他方に取り付けられ、前記位置識別情報を受信する複数の受信手段と、前記把持手段による前記把持対象の把持状態毎に、前記各受信手段により受信される前記位置識別情報の条件を記憶する条件記憶手段と、前記複数の受信手段により受信される前記位置識別情報と、前記条件記憶手段に記憶される前記条件と、に基づいて、前記把持手段による前記把持対象の把持状態を判定する判定手段と、を含むことを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係る把持状態判定方法は、把持対象又は把持手段のうち一方に、それぞれ位置識別情報を送信する複数の送信手段を取り付け、前記把持対象又は前記把持手段のうち他方に、前記位置識別情報を受信する複数の受信手段を取り付け、前記把持手段による前記把持対象の把持状態毎に、前記各受信手段により受信される前記位置識別情報の条件を記憶しておき、前記複数の受信手段により受信される前記位置識別情報と、前記条件記憶手段に記憶される前記条件と、に基づいて、前記把持手段による前記把持対象の把持状態を判定する、ことを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、把持対象又は把持手段のうち一方に複数の送信手段が取り付けられ、他方には複数の受信手段が取り付けられる。そして、送信手段から受信手段に位置識別情報が送信される。位置識別情報は送信手段の取り付け位置を識別する情報である。本発明では、把持状態毎に、各受信手段により受信される位置識別情報の条件を記憶しておき、複数の受信手段により実際に受信される位置識別情報と、前記条件記憶手段に記憶される条件と、に基づいて把持状態を判定するので、詳細な把持状態判定を実現できる。なお、把持対象は把持する対象である物体であり、把持手段は例えば手自体や手袋等である。
【0008】
また、本発明の一態様では、前記把持対象又は前記把持手段には、前記把持手段により前記把持対象を把持する場合の圧力の大きさ又は有無を検知する感圧センサがさらに取り付けられ、前記判定手段は、前記感圧センサにより検知される圧力の大きさ又は有無にさらに基づいて、前記把持手段による前記把持対象の把持状態を判定する。こうすれば、把持手段により把持対象を把持する場合の圧力の大きさ又は有無を考慮して把持状態を判定することができる。
【0009】
また、本発明の一態様では、前記把持対象又は前記把持手段には、前記把持手段により前記把持対象を把持しているときの振動の大きさ又は有無を検知する振動センサがさらに取り付けられ、前記判定手段は、前記振動センサにより検知される振動の大きさ又は有無にさらに基づいて、前記把持手段による前記把持対象の把持状態を判定する。こうすれば、把持手段により把持対象を把持しているときの振動の大きさ又は有無を考慮して把持状態を判定することができる。
【0010】
また、本発明の一態様では、前記各送信手段はRFIDタグであり、前記各受信手段はRFIDアンテナである。こうすれば、送信手段を容易に小型化したり、無電源化することができる。このため、特に各送信手段を把持対象に取り付ける場合には、把持対象に大きな加工等を施さずに済む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態について図面に基づき詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明の実施形態に係る把持状態判定システムに用いられるグローブ(把持手段)の正面図である。また、図2は、同グローブの裏面図である。さらに、図3は、図2におけるIII−III断面図である。これらの図に示すように、本把持状態判定システムに用いられるグローブ10は、例えば合成皮革等の適宜の材料により手袋状に形成された基材18上において、その裏面側(グローブ10を手に嵌めた状態において掌側)全体にシート状の感圧センサ16が貼付されており、さらにその上にRFID(Radio Frequency Identification)アンテナ14−1〜14−6が貼付されている。RFIDアンテナ14−1は小指を包む部位上に貼付され、RFIDアンテナ14−2は薬指を包む部位上に貼付され、RFIDアンテナ14−3は中指を包む部位上に貼付され、RFIDアンテナ14−4は人差し指を包む部位上に貼付され、RFIDアンテナ14−5は親指を包む部位上に貼付され、RFIDアンテナ14−6は掌を覆う部位上に貼付されている。グローブ10の正面側(グローブ10を手に嵌めた状態において甲側)の手首位置には制御ボックス12が取り付けられている。RFIDアンテナ14−1〜14−6のラインは、いずれも制御ボックス12に導入されており、内部の制御ユニット12a(図6参照)に接続されている。また、感圧センサ16のラインも、制御ボックス12に導入されており、内部の制御ユニット12aに接続されている。さらに、制御ボックス12内には振動センサ12b(図6参照)も内蔵されており、該振動センサ12bも制御ユニット12aに接続されている。制御ユニット12aには通信ケーブルの一端が接続されており、その他端は図示しないコンピュータ(後述する第1コンピュータ30)に接続されている。こうして、各RFIDアンテナ14−1〜14−6で検知されるデータ、振動センサ12bにより検知される振動の有無、感圧センサ16により検出される圧力値がデジタルデータとしてコンピュータに入力されるようになっている。なお、ここでは有線でグローブ10からコンピュータに各種データを送信するようにしたが、無線送信するようにしてもよい。
【0013】
図4は、本把持状態判定システムで用いられる把持対象を示す外観斜視図である。同図に示す把持対象20はグローブ10を手に嵌めたユーザにより該グローブ10を介して把持されるものである。この把持対象20は立方体状に形成されており、該立方体の表面である6面上にRFIDタグ22A〜22F(22D〜22Fは図示せず)がそれぞれ貼付されている。なお、ここではRFIDタグ22を把持対象20の表面に貼付するようにしたが、内部に埋設してもよい。また、ここでは把持対象20を立方体状に形成したが、他のどのような形状であってもよい。また、取り付けられるRFIDタグ22の個数及び各位置は任意である。各RFIDタグ22は、該RFIDタグ22が取り付けられている把持対象20の種類を示すオブジェクトID及びその把持対象20における当該RFIDタグ22の取り付け位置を識別する位置IDのペアをRFIDアンテナ14に送信するようになっている。なお、制御ボックス12に内蔵される制御ユニット12aにはCPUが含まれており、該CPUと各RFIDアンテナ14によりRFIDリーダが構成されるようになっている。そして、各RFIDアンテナ14からRFIDタグ22にマイクロ波方式(電波エネルギーを電力エネルギーに変換するもの)、電磁結合方式、電磁誘導方式等により給電され、そこから送信される上記オブジェクトID及び位置IDのペアを該RFIDアンテナ14で受信するようになっている。
【0014】
本把持状態判定システムでは、グローブ10を手に嵌めたユーザにより、把持対象20が該グローブ10を介して把持されると、各RFIDアンテナ14により(該RFIDアンテナ14の通信エリア内にあれば)、把持対象20に取り付けられたRFIDタグ22から送信されるオブジェクトID及び位置IDのペアが受信されるようになっている。図5は、制御ユニット12aから通信ケーブルを介して図示しないコンピュータに定期的に送信されるデータ(検出データ)の内容を示す模式図である。このデータのうち、同図(a)は、各RFIDアンテナ14により受信されるデータを示しており、同図(b)は、振動センサ12bにより検知されるデータを示しており、同図(c)は、感圧センサ16により検知されるデータを示している。制御ユニット12aには、上述したように各RFIDアンテナ14、振動センサ12b及び感圧センサ16が接続されており、それらにおいて受信又は検知されたデータを同図に模式的に示す形式でコンピュータに送信(転送)するようになっている。すなわち、RFIDアンテナ14で受信されるデータについては、各RFIDアンテナにおいて所定時間内に受信されたオブジェクトID及び位置IDのペアを送信するようになっている。また、感圧センサ16により検知されるデータについては、その圧力値を示すデジタルデータを送信するようになっている。また、振動センサ12bにより検知されるデータについては、振動の有無を示すデジタルデータを送信するようになっている。
【0015】
図6は、本把持状態判定システムの全体構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、本把持状態判定システムはグローブ10、第1コンピュータ30及び第2コンピュータ31を含んで構成されている。グローブ10と第1コンピュータ30とは、本実施形態では有線接続されているものとするが、無線接続されてもよい。また、第1コンピュータ30と第2コンピュータ31とは有線接続されてもよいし、無線接続されてもよい。また、インターネット等の広域のデータ通信ネットワークを介して接続されてもよい。さらに、第1コンピュータ30と第2コンピュータ31とを一体化してもよい。すなわち、第1コンピュータ30に第2コンピュータ31の機能を担わせるようにしてもよい。この場合、第2コンピュータ31は不要である。
【0016】
第1コンピュータ30は、制御ユニット12aから定期的に送信されるデータを受信し、把持対象20を識別するオブジェクトID、グローブ10による把持対象20の把持状態を示す把持パターンID並びに把持状態IDのペアを出力する。具体的には、第1コンピュータ30は、加算部42、重み付け部40、状態記憶部38、フィルタ部46、把持状態判定部44、把持パターン記憶部48及び接触状態記憶部54を含んで構成されている。把持状態判定部44は、把持パターン決定部50及び接触状態決定部52を含んで構成されている。これらの要素は第1コンピュータ30において所定のプログラムが実行されることにより実現される。プログラムはCD−ROMやDVD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体に格納され、該情報記憶媒体により第1コンピュータ30に供給されてもよいし、インターネット等のデータ通信ネットワークを介して第1コンピュータ30に供給されてもよい。
【0017】
制御ユニット12aから送信されるデータのうち、各RFIDアンテナ14にて受信されたオブジェクトID及び位置IDのペアは加算部42に供給される。状態記憶部38には、把持状態判定部44に過去送信された各RFIDアンテナ14にて受信されたオブジェクトID及び位置IDのペア(フィルタ部46によるフィルタ済み)が記憶されている。重み付け部40では、RFIDアンテナ14毎に、あるオブジェクトID及び位置IDのペアがフィルタ部46に前回供給されていれば、所定の重み係数(例えば0.5)を該オブジェクトID及び位置IDのペアに対応づけて供給し、さらに同オブジェクトID及び位置IDのペアがフィルタ部46に前々回供給されていれば、別の値の重み係数(例えば0.3)を該オブジェクトID及び位置IDのペアに対応づけて供給し、さらに同オブジェクトID及び位置IDのペアが3回前にフィルタ部46に供給されていれば、さらに別の値の重み係数(例えば0.1)を該オブジェクトID及び位置IDのペアに対応づけて供給している。加算部42では、RFIDアンテナ14毎及び該RFIDアンテナ14で受信されるオブジェクトID及び位置IDのペア毎に、それらの重み係数を加算する。また、制御ユニット12aから、同RFIDアンテナ14により同じオブジェクトID及び位置IDのペアが送信されていることを示すデータが送られてきていれば、1をさらに加算する。以上の処理をRFIDアンテナ14毎、及びオブジェクトID並びに位置IDのペア毎に行う。すなわち、加算部42では、RFIDアンテナ14毎に、オブジェクトID及び位置IDの各ペアについて、α(t)+α(t−1)+α(t−2)+α(t−3)を計算する。α(t)は今回制御ユニット12aから送信されたデータに同オブジェクトID及び位置IDのペアが含まれていれば1の値をとり、含まれていなければ零の値をとる。α(t−m)はm回前にフィルタ部46から把持状態判定部44に供給されたデータに同オブジェクトID及び位置IDのペアが含まれていればmの値に応じた大きさの所定の重み係数の値をとり、含まれていなければ零の値をとる(m=1〜3)。加算部42では、加算結果をフィルタ部46に供給する。フィルタ部46では、加算値が所定値(例えば1.3)以上となる、オブジェクトID及び位置IDのペアが存在すれば、そのペアについては当該オブジェクトID及び位置IDが受信されたRFIDアンテナ14により確かに受信されたものと評価する。一方、加算部42から供給される加算値が上記所定値未満であれば、その加算値に対応するオブジェクトID及び位置IDはRFIDアンテナ14により受信されなかったものと評価する。そして、その評価結果を反映させて各RFIDアンテナ14にて受信されたオブジェクトID及び位置IDのペア(フィルタ後)を生成し、そのデータを把持状態判定部44に供給するとともに、状態記憶部38に記憶させている。
【0018】
把持パターン決定部50では、フィルタ部46から供給されるRFIDアンテナ14毎の、そこで受信されたオブジェクトID及び位置IDのペアを示すデータを、把持パターン記憶部48の記憶内容に照査し、それによりグローブ10による把持対象20の把持パターンを判定し、そのパターンを示すID(把持パターンID)を接触状態決定部52に供給するようにしている。具体的には、把持パターン記憶部48は、図7に示すようにオブジェクトID毎に、把持パターンIDと、該把持パターンIDにより識別される把持パターンである場合にフィルタ部46からの出力が満たすべき条件と、を対応づけて記憶している。そして、フィルタ部46からRFIDアンテナ14毎のオブジェクトID及び位置IDのペア群が供給されると、その供給されるオブジェクトIDに対応するテーブルを把持パターン記憶部48から読み出す。そして、該テーブルに記憶された各条件に、フィルタ部46から供給されたデータを当てはめ、それらが満足されているか否かを判断する。そして、いずれかの条件を満足していれば、その条件に対応づけて記憶されている把持パターンIDを後段の接触状態判定部52に供給する。接触状態判定部52では、接触状態記憶部54の記憶内容を参照して、把持パターン決定部50から供給される把持パターンID、制御ユニット12aから供給される振動センサ12bの検知結果並びに感圧センサ16の検知結果に基づき、グローブ10の把持対象20への接触状態を判定する。接触状態記憶部54では、図8に示すようにオブジェクトID及び把持パターンIDのペア毎に、各把持状態IDと、該把持状態IDに対応した、振動センサ12b及び感圧センサ16の検知結果の満たすべき条件を記憶している。接触状態判定部52では、まず把持パターン決定部50から把持パターンID及びオブジェクトIDを受信すると、それに対応するテーブルを接触状態記憶部54から読み出す。そして、該テーブルに記憶された各条件を、制御ユニット12aから供給される振動センサ12bの検知結果並びに感圧センサ16の検知結果が満足するかを順に調べる。そして、いずれか満足される条件があれば、その条件に対応する接触状態IDを、把持パターン決定部50から供給されるオブジェクトID及び把持パターンIDのペアとともにコンテンツ決定部32に送信する。
【0019】
第2コンピュータ31は、コンテンツ決定部32、ユーザDB36及び出力部34を含んで構成されている。これらの要素は第2コンピュータ31において所定のプログラムが実行されることにより実現される。プログラムはCD−ROMやDVD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体に格納され、該情報記憶媒体により第2コンピュータ31に供給されてもよいし、インターネット等のデータ通信ネットワークを介して第2コンピュータ31に供給されてもよい。
【0020】
まず、ユーザDB36には、各ユーザに対して過去に提示したコンテンツ、各ユーザの学習レベル等の属性が記憶されている。コンテンツ決定部32では、接触状態決定部52から供給される接触状態ID、オブジェクトID及び把持パターンIDに対応するコンテンツのうち、ユーザDB36の記憶内容に従って選択される1又は複数を出力部34に供給する。出力部34は、コンテンツ決定部32から供給されるコンテンツを、送信、表示、印刷その他の方法により出力し、ユーザにコンテンツ内容を知らせる。
【0021】
以上説明した本実施形態によれば、グローブ10に備えられた複数のRFIDアンテナ14により、把持対象20に備えられたRFIDタグ22から発信される位置IDを受信し、そのパターンにより把持状態を判断するので、より詳細に把持状態を判定することができる。また、グローブ10で把持対象20を把持すると、その把持状態に応じたコンテンツを出力させることができ、例えば教材や玩具として利用することができる。
【0022】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、以上の説明ではRFIDタグ22を把持対象20に設け、RFIDアンテナ14をグローブ10に設けるようにしたが、逆であってもよい。また、RFIDアンテナ14をグローブ10に設ける代わりに、例えば指輪状の取り付け部材により各RFIDアンテナ14を別々にユーザの手に取り付けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施形態に係る把持状態判定システムに用いられるグローブの正面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る把持状態判定システムに用いられるグローブの裏面図である。
【図3】図2におけるIII−III断面図である。
【図4】本発明の実施形態に係る把持状態判定システムに用いられる把持対象の外観を示す斜視図である。
【図5】グローブからコンピュータに送信されるデータを模式的に示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係る把持状態判定システムの全体構成図である。
【図7】把持パターン記憶部の記憶内容を示す図である。
【図8】接触状態記憶部の記憶内容を示す図である。
【符号の説明】
【0024】
10 グローブ、12 制御ボックス、12a 制御ユニット、12b 振動センサ、14 RFIDアンテナ、16 感圧センサ、18 基材、20 把持対象、22 RFIDタグ、30 第1コンピュータ、31 第2コンピュータ、32 コンテンツ決定部、34 出力部、36 ユーザデータベース、38 状態記憶部、40 重み付け部、42 加算部、44 把持状態判定部、46 フィルタ部、48 把持パターン記憶部、50 把持パターン決定部、52 接触状態決定部、54 接触状態記憶部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
把持対象又は把持手段のうち一方に取り付けられ、それぞれ位置識別情報を送信する複数の送信手段と、
前記把持対象又は前記把持手段のうち他方に取り付けられ、前記位置識別情報を受信する複数の受信手段と、
前記把持手段による前記把持対象の把持状態毎に、前記各受信手段により受信される前記位置識別情報の条件を記憶する条件記憶手段と、
前記複数の受信手段により受信される前記位置識別情報と、前記条件記憶手段に記憶される前記条件と、に基づいて、前記把持手段による前記把持対象の把持状態を判定する判定手段と、
を含むことを特徴とする把持状態判定システム。
【請求項2】
請求項1に記載の把持状態判定システムにおいて、
前記把持手段は手袋である、
ことを特徴とする把持状態判定システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の把持状態判定システムにおいて、
前記把持対象又は前記把持手段には、前記把持手段により前記把持対象を把持する場合の圧力の大きさ又は有無を検知する感圧センサがさらに取り付けられ、
前記判定手段は、前記感圧センサにより検知される圧力の大きさ又は有無にさらに基づいて、前記把持手段による前記把持対象の把持状態を判定する、
ことを特徴とする把持状態判定システム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の把持状態判定システムにおいて、
前記把持対象又は前記把持手段には、前記把持手段により前記把持対象を把持しているときの振動の大きさ又は有無を検知する振動センサがさらに取り付けられ、
前記判定手段は、前記振動センサにより検知される振動の大きさ又は有無にさらに基づいて、前記把持手段による前記把持対象の把持状態を判定する、
ことを特徴とする把持状態判定システム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載の把持状態判定システムにおいて、
前記各送信手段はRFIDタグであり、
前記各受信手段はRFIDアンテナである、
ことを特徴とする把持状態判定システム。
【請求項6】
把持対象又は把持手段のうち一方に、それぞれ位置識別情報を送信する複数の送信手段を取り付け、
前記把持対象又は前記把持手段のうち他方に、前記位置識別情報を受信する複数の受信手段を取り付け、
前記把持手段による前記把持対象の把持状態毎に、前記各受信手段により受信される前記位置識別情報の条件を記憶しておき、
前記複数の受信手段により受信される前記位置識別情報と、前記条件記憶手段に記憶される前記条件と、に基づいて、前記把持手段による前記把持対象の把持状態を判定する、
ことを特徴とする把持状態判定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−92376(P2006−92376A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−278516(P2004−278516)
【出願日】平成16年9月24日(2004.9.24)
【出願人】(504137912)国立大学法人 東京大学 (1,942)
【出願人】(591121498)株式会社ベネッセコーポレーション (30)
【Fターム(参考)】