説明

投げ遊技具

【課題】投げるスポーツ用具あるいは投げる玩具としての遊びを盛り上げることができ、受け損じた際に身体に当たっても怪我をしない投げ遊技具を提供する。
【解決手段】筒状に形成した投げ具本体1と、投げ具本体1の中に収容した奏鳴体3と、投げ具本体1の両端開口部を塞ぐ閉塞板体2とから投げ遊技具を構成する。投げ具本体1は、スポンジゴム等の軟弾性素材によって形成し、閉塞板体2には、奏鳴体3の外径よりも小さい内径を有する複数の通気孔2aを形成する。さらに投げ具本体1は、適宜に着色する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音の出るスポーツ用具・玩具等として使用する投げ遊技具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、投げるスポーツ用具あるいは投げる玩具等の投げ遊技具は、できるだけ空気抵抗を少なくし且つ飛程距離を伸ばすために、その殆どが球形・円板形等によって形成され且つ若干の重量性を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特になし
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来においては、投げ遊技具は、その殆どが球形・円板形等であって、投げたりあるいは投げ合ったりすることのみであり、例えばそれ自体には発音性を備えていないため、これを使用した遊びを行なっても、いまいち盛り上がらないものとなる。しかも、投げ遊技具を受け損じた場合に身体に当たった場合には怪我をする虞もある。
【0005】
そこで、本発明は叙上のような従来存した諸事情に鑑み創出されたもので、奏鳴性を備えることで、投げるスポーツ用具あるいは投げる玩具としての遊びを盛り上げることができ、また軟弾性を備えることで、受け損じた際に身体に当たっても怪我をしない投げ遊技具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明にあっては、筒状に形成された投げ具本体1と、投げ具本体1の中に収容した奏鳴体3と、投げ具本体1の両端開口部を塞ぐ閉塞板体2とから成るものである。
投げ具本体1は、軟弾性素材によって形成されているものとできる。
閉塞板体2には、奏鳴体3の外径よりも小さい内径を有する複数の通気孔2aが形成されているものとできる。
投げ具本体1は、適宜に着色されているものとできる。
【0007】
以上のように構成された本発明に係る投げ遊技具にあって、当該投げ遊技具が投げられた際に、投げ具本体1の中に収容した奏鳴体3は投げ具本体1の内部で転動し揺さぶられると同時に、投げ具本体1の内周壁面あるいは両端開口部を塞いでいる閉塞板体2に衝突する等して投げ遊技具自体が奏鳴される。
軟弾性素材によって形成されている投げ具本体1は、投げ遊技具を受け損じて身体に当たった際にクッション力を発生させる。
奏鳴体3の外径よりも小さい内径を有する複数の通気孔2aが形成されている閉塞板体2は、投げ遊技中、投げ具本体1内から奏鳴体3を脱落させず、しかも投げ具本体1内部で転動する奏鳴体3から発する音を両端側から外部へ向けて漏出させる。
適宜に着色されている投げ具本体1は、投げ遊技において視覚的な一層の面白味を生じさせる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、奏鳴性を備えることで、投げるスポーツ用具あるいは投げる玩具としての遊びを盛り上げることができ、また軟弾性を備えることで、受け損じた際に身体に当たっても怪我をしない投げ遊技具を提供することができる。
【0009】
すなわち、これは本発明が、筒状に形成された投げ具本体1と、投げ具本体1の中に収容した奏鳴体3と、投げ具本体1の両端開口部を塞ぐ閉塞板体2とから成るからであり、これにより、投げるスポーツ用具あるいは投げる玩具としての遊びを盛り上げることができる。特に、投げ遊技具が投げられた際に、奏鳴体3の投げ具本体1内での転動に伴って投げ遊技具自体が奏鳴するので、受け取る時の緊張感が高まり、これによって集中力と敏感性を養うことができる。
【0010】
投げ具本体1は、軟弾性素材によって形成されているので、投げ遊技中に受け損じて身体に当たっても打撃による損傷を未然に防止することができる。
【0011】
閉塞板体2には、奏鳴体3の外径よりも小さい内径を有する複数の通気孔2aが形成されているので、閉塞板体2は、投げ遊技中、投げ具本体1内から奏鳴体3を脱落させないと同時に、閉塞板体2の複数の通気孔2aは、投げ具本体1内部で転動する奏鳴体3から発する音を両端側から外部へ向けて漏出させることができ、投げるスポーツ用具としての競技、あるいは投げる玩具としての遊び等を一層盛り上げることができる。
【0012】
投げ具本体1は、適宜に着色されているので、投げ遊技における視覚的な面白味を発揮させることができる。
【0013】
尚、上記の課題を解決するための手段、発明の効果の項それぞれにおいて付記した符号は、図面中に記載した構成各部を示す部分との参照を容易にするために付したもので、図面中の符号によって示された構造・形状に本発明が限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明を実施するための一形態における投げ遊技具の全体構成を示す一部切欠斜視図である。
【図2】同じく投げ遊技具の構成を示すもので、(a)は正面図、(b)は(a)におけるX−X断面図である。
【図3】同じく投げ遊技具の使用状態を示すもので、(a)は一人で投げ遊技している状態の概略斜視図、(b)は二人で互いに投げ合っている状態の概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の実施の一形態を詳細に説明すると、図において示される符号1は、本発明に係る投げ遊技具を構成する筒状、例えば円筒状に形成された投げ具本体であり、遊技者が自身の手指によって握持し、投擲できる程度の長さ、太さ、重さ等を備えたものとして形成される。
【0016】
この投げ具本体1は、図1および図2(a)、(b)に示すように、着色可能な軟弾性素材として例えば多孔質構造の加硫ゴムであるスポンジゴムが使用され、例えば長さ約200mm、外径約30mm、内径約20mm程度の筒体によって構成されている。尚、投げ具本体1の他の素材として、天然ゴムもしくは合成ゴム、さらにはウレタン樹脂等による軟弾性素材を使用しても良い。
【0017】
そして、この投げ具本体1は、例えば赤色、緑色、青色、黄色、黒色、紫色、橙色、藍色、肌色、灰色、白色、その他の各種の色のいずれかに着色されている。あるいは、これら複数色を使用して例えばキャラクタ・動植物・乗り物・絵文字等の種々の絵柄による色彩模様等を施こしても良い。
【0018】
また、投げ具本体1の両端開口部は、奏鳴体3の外径よりも小さい内径を有する複数の通気孔2aが穿設されて、例えば薄板板材にて形成された閉塞板体2によって塞がれている。すなわち、投げ具本体1の両端開口部の外角縁部には面取り部4が形成されており、その内周面側には周面に沿って溝部5が形成されている。そして、複数の通気孔2aが穿設されている閉塞板体2の外周縁部が前記溝部5に嵌合され、必要に応じて接着剤等によって投げ具本体1の開口部それぞれに固定されている。尚、閉塞板体2が両端開口部内にしっかりと固定されるのであれば、溝部5は形成されないこともある。
【0019】
そして、この投げ具本体1の中には、転動や振動に伴って自発的に奏鳴する奏鳴体3が例えば2個にして収容されている。この奏鳴体3としては、図2(b)に示すように、例えば細長の共鳴窓部3bを表面に有する金属製の小球殻3aの中に小球状の鳴り子3cを収容して成る鈴等が使用される。
【0020】
この奏鳴体3の音色は鈴によるもの以外に、例えば複数の小球同士の擦れ合いによる摩擦音、複数の小球同士の衝突による打撃音等であっても良い。また、奏鳴体3の個数も2個に限定されずに3個以上であっても良い。
【0021】
次に、以上のように構成された形態についての使用の一例について説明する。図3(a)に示すように、一人で投げ遊技する場合には投げ遊技具を上方へ向ける等によって投げる。また、図3(a)に示すように、二人で互いに投げ合うようにして遊技する場合には、投げ遊技具を相手側へ向けて投げる。尚、投げるに際し、投げ具本体1が真直ぐに飛ぶようにしたり、回転しながら飛ぶようにしたり等となるように手首を捻る等の工夫をすることで面白味も増し、運動能力を高めるにも役立つ。
【0022】
このとき、投げ具本体1内部の奏鳴体3は転動し揺さぶられることで奏鳴する。この音は投げ具本体1両端側の閉塞板体2の通気孔2aを通じて外部へ向けて漏出される。こうして、投げ遊技具は奏鳴しながら空中を飛ぶこととなる。
【符号の説明】
【0023】
1…投げ具本体 2…閉塞板体
2a…通気孔 3…奏鳴体
3a…小球殻 3b…共鳴窓部
3c…鳴り子 4…面取り部
5…溝部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状に形成された投げ具本体と、投げ具本体の中に収容した奏鳴体と、投げ具本体の両端開口部を塞ぐ閉塞板体とから成ることを特徴とする投げ遊技具。
【請求項2】
投げ具本体は、軟弾性素材によって形成されている請求項1記載の投げ遊技具。
【請求項3】
閉塞板体には、奏鳴体の外径よりも小さい内径を有する複数の通気孔が形成されている請求項1または2記載の投げ遊技具。
【請求項4】
投げ具本体は、適宜に着色されている請求項1乃至3のいずれか記載の投げ遊技具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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