説明

投資運用ゲームシステム

【課題】投資対象となる資産である複数のアセットで国際分散投資を体験できる投資運用ゲームシステム。
【解決手段】複数のゲーム参加者がネットワークを介してサーバ装置にアクセスしてそれぞれポートフォリオを構築し、サーバ装置がネットワークを介して取得する実際の取引市場における情報に基づいて構築された各ポートフォリオの運用をシュミレーションする投資運用ゲームシステム。サーバ装置は、ゲーム参加者がポートフォリオ構築にあたって選択したアセットごとの配分割合についての入力をゲーム参加者に促すアセットクラス配分管理手段と、ゲーム参加者が配分割合を入力したアセットの数が予め定められている複数個存在しているかどうかを判定し、アセットの数が予め定められている複数個に達していない場合に、再度、アセットごとの配分割合についての入力を促すアセットクラス判定手段とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネットなどのネットワークを利用した投資運用ゲームシステムに関し、特に、投資対象となる資産である株式、債券、コモデティ、投資信託、不動産、為替などのアセットの中から複数選定し、複数のアセットで国際分散投資を体験する投資運用ゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
今日、株式などに代表される投資対象となる資産(アセット)を任意に選定して投資運用を試みる人が多くなっている。しかし、投資運用の初心者にとって、投資運用を行うことは簡単ではない。
【0003】
そこで、インターネットなどのネットワークを利用して投資運用をゲームで体験できる投資運用ゲームシステムが従来から種々提案されている。例えば、特許文献1、2、3、4。
【0004】
特許文献1には好みの株式銘柄を比較的容易に探し出せるとする株式運用ゲームシステムが、特許文献2にはユーザーが自分でゲームのルールや競争の形態を設定でき、設定に応じて異なるGUIでプレーできるバーチャル株式投資ゲームシステムが、特許文献3には多くの会員に対して興味を平等に与えることを目的にする投資ゲームが、特許文献4にはゲーム参加者が飽きない投資ゲームシステムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−140524号公報
【特許文献2】特開2003−62348号公報
【特許文献3】特開2007−585号公報
【特許文献4】特開2008−183315号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
インターネット等の通信手段の発達により、今日では、投資対象となる資産である株式、債券、コモデティ、投資信託、不動産、為替などのアセットの中から複数を選定し、複数のアセットで国際分散投資が行われるようになっている。
【0007】
しかし、前述したように、そもそも、投資運用は初心者にとって簡単ではなく、まして、複数のアセットで国際分散投資を行うことは容易ではない。
【0008】
前述したように、ネットワークを利用して投資運用をゲームで体験できる投資運用ゲームシステムが従来から種々提案されているが、複数のアセットで国際分散投資を行うシュミレーションゲームに関してはこれまで提案されていなかった。
【0009】
そこで、本発明は、投資対象となる資産である株式、債券、コモデティ、投資信託、不動産、為替などのアセットの中から複数を選定し、複数のアセットで国際分散投資を体験できる投資運用ゲームシステムを提案することを目的にしている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願の請求項1記載の発明は、
複数のゲーム参加者がネットワークを介してサーバ装置にアクセスしてそれぞれポートフォリオを構築し、当該サーバ装置がネットワークを介して取得する実際の取引市場における情報に基づいて前記構築された各ポートフォリオの運用をシュミレーションする投資運用ゲームシステムであって、
前記サーバ装置は、前記ゲーム参加者がポートフォリオ構築にあたって選択した投資対象となる資産であるアセットごとの配分割合についての入力をゲーム参加者に促すアセットクラス配分管理手段と、
ゲーム参加者が配分割合を入力したアセットの数が予め定められている複数個存在しているかどうかを判定し、アセットの数が予め定められている複数個に達していない場合に、再度、アセットごとの配分割合についての入力をゲーム参加者に促すアセットクラス判定手段と
を備えていることを特徴とする投資運用ゲームシステム
である。
【0011】
請求項2記載の発明は、
ゲーム参加者によるポートフォリオ構築が完了したことを確認し、予め定められている期間が経過した後、ネットワークを介して取得した実際の取引市場における情報に基づいて前記構築されたポートフォリオの運用をシュミレーションし、取引履歴を記録するポートフォリオ確認・執行手段と、
前記ポートフォリオの運用がシュミレーションされている途中で、ゲーム参加者から追加の購入申し込み又は売却申し込みがあった場合に、当該申し込みに基づいて追加の購入又は売却処理を実際の取引市場における情報に基づいて行い、その結果を記録する売買処理手段と、
前記ポートフォリオの実際の市場における時価情報をネットワークを介して取得して、ポートフォリオ運用の実績である評価額を各ポートフォリオについて算出し、記録する現在状況算出手段と、
ゲーム参加者からランキング表示出力要請を取得した際に、各ゲーム参加者の評価額を比較し、ランキング表示を出力するランキング表示出力手段と
を更に備えていることを特徴とする請求項1記載の投資運用ゲームシステム
である。
【0012】
請求項3記載の発明は、
前記ランキング表示出力手段は、
ゲーム参加者からランキング表示出力要請が、当該ゲーム参加者に関する情報の出力を要求するものである場合に、当該ゲーム参加者の評価額及び利益率と、評価額の履歴に関する情報とを出力し、
ゲーム参加者からランキング表示出力要請が、ランキングにおける上位者の情報出力を要求するものである場合に、当該上位者のポートフォリオ及び/又は取引履歴に関する情報を出力する
機能を更に備えていることを特徴とする請求項2記載の投資運用ゲームシステム
である。
【0013】
請求項4記載の発明は、
ゲーム参加者からアドバイス要求を取得したときに、予め予定していたアドバイス要求であるか否か判定し、予め予定していたアドバイス要求である場合に、当該アドバイス要求に対して予定していたアドバイスを当該ゲーム参加者に向けて出力すると共に、予め予定していなかったアドバイス要求である場合に予め定めているアドバイサーに向けて当該アドバイス要求の内容を転送するアドバイス情報表示手段と、
前記ポートフォリオ確認・執行手段、売買処理手段が行う購入又は売却処理のたびごとに執行コストを算出すると共に、前記アドバイス情報表示手段が行う処理動作が有料のアドバイスに関するものである場合にアドバイスに要した費用を執行コストとして算出し、記録する執行コスト算出手段とを
更に供えていることを特徴とする請求項2又は3記載の投資運用ゲームシステム
である。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、投資運用の初心者にとって簡単ではない、複数のアセットで行う国際分散投資を現実の市場における取引状況に基づきながらゲーム感覚でシュミレーション体験し、評価額(ポートフォリオ運用実績)の観点からより好ましいポートフォリオ構築と、取引の進め方に関する理解を深めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の投資運用ゲームシステムが実行される環境の概略ブロック図。
【図2】本発明の投資運用ゲームシステムの実行に使用されるサーバ装置の概略ブロック構成図。
【図3】ユーザ(ゲーム参加者)が使用するゲーム参加者端末の表示画面にポートフォリオ構築の前に表示されるゲーム内容説明画面の一例。
【図4】マーケット予測レベル入力画面の一例。
【図5】マーケット予測レベル入力画面の他の例。
【図6】目標利回り入力画面の一例。
【図7】目標利回り入力画面の他の例。
【図8】アセットごとの配分割合入力画面の一例。
【図9】アセットごとの配分割合入力画面の他の例。
【図10】投資金額の入力画面の一例。
【図11】(a)は、期待利回り確認画面の一例、(b)は、期待利回り確認画面の他の例。
【図12】ゲーム参加者が構築したポートフォリオが運用されている途中における現在の評価額一覧画面の一例。
【図13】ゲーム参加者が構築したポートフォリオが運用されている途中における現在の評価額一覧画面の他の例。
【図14】追加の購入申し込み情報の確認をユーザ(ゲーム参加者)に求める追加の購入画面の一例。
【図15】追加の購入申し込み情報の確認をユーザ(ゲーム参加者)に求める追加の購入画面の他の例。
【図16】追加の購入処理後の現在状況を表示する画面の一例。
【図17】売却申し込み情報の確認をユーザ(ゲーム参加者)に求める売却画面の一例。
【図18】売却申し込み情報の確認をユーザ(ゲーム参加者)に求める売却画面の他の例。
【図19】売却申し込み情報の確認をユーザ(ゲーム参加者)に求める売却画面の更に他の例。
【図20】売却処理後の現在状況を表示する画面の一例。
【図21】セクター等の配分比率を変更する申し出の情報入力を受け付ける配分比率変更画面の一例。
【図22】ゲーム参加者が構築したポートフォリオの運用履歴、資産の保有状況に関する情報出力画面の一例。
【図23】ゲーム参加者が構築したポートフォリオの運用履歴、資産の保有状況に関する情報出力画面の他の例。
【図24】ゲーム参加者全員の評価額(ポートフォリオ運用の実績)が高額のユーザから順に順位付けされたランキング出力画面の一例。
【図25】運用方針ごとのユーザグループにおけるランキング出力画面の一例。
【図26】運用方針ごとのユーザグループにおけるランキング出力画面の他の例。
【図27】運用方針ごとのユーザグループにおけるランキング出力画面の更に他の例。
【図28】特定のユーザの評価額(ポートフォリオ運用の実績)及び利益率、評価額の履歴に関する情報を出力する画面の一例。
【図29】(a)、(b)は、ゲーム参加者がポートフォリオを構築する処理フローの一例。
【図30】構築されたポートフォリオに基づいて運用行なわれる場合の処理フローの一例。
【図31】現在状況算出処理フローの一例。
【図32】ゲーム参加者が自分が構築したポートフォリオが運用されている途中で追加の購入申し込みを行なった場合の処理フローの一例。
【図33】ゲーム参加者が自分が構築したポートフォリオが運用されている途中で売却申し込みを行なった場合の処理フローの一例。
【図34】ゲーム参加者が自分が構築したポートフォリオにおけるセクター等の配分比率を変更する申し出を行なった場合の処理フローの一例。
【図35】ランキング表示の出力がゲーム参加者から要請された場合の処理フローの一例。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明する。
【0017】
図1はこの発明の投資運用ゲームシステムが実行される環境の概略ブロック図、図2はコンピュータからなるサーバ装置1のブロック構成を示すものである。
【0018】
本発明の投資運用ゲームシステムを提供する者は、インターネット等のネットワーク2に接続可能にサーバ装置1を設置している。
【0019】
本発明の投資運用ゲームシステムが提供するゲームに参加するゲーム参加者(本明細書において「ユーザ」と表すことがある)は、それぞれ、ネットワーク2を介してブラウザ機能を有するパーソナルコンピュータ等からなるゲーム参加者端末3を使用してゲームに参加する。
【0020】
サーバ装置1はネットワーク2を介して世界の取引市場の市況に関する情報を提供するマーケット情報サーバ4と相互に交信可能になっている。図1においてはマーケット情報サーバ4が1個のみ例示されているが、実際には、世界各国における株式、債券、コモデティ、投資信託、不動産、為替などの各アセットの市況情報を提供する複数のマーケット情報サーバ4が存在し、サーバ装置1はネットワーク2を介して、これらと相互に情報交信可能になっている。
【0021】
サーバ装置1が備えているデータベース10には、アプリケーションデータベース10a、ユーザデータベース10b、ゲームルールデータベース10c、ランキングデータベース10dが含まれている。
【0022】
アプリケーションデータベース10bにはコンピュータが本発明の投資運用ゲームにおける必要な処理動作を実行するための情報が格納されている。
【0023】
ユーザデータベース10bには、以下の情報が、各ユーザ(各ゲーム参加者)を特定する各ユーザの属性に関する情報(各ユーザを特定する情報、パスワード等)に関連付けられて記録されている。
【0024】
ゲーム参加者(ユーザ)が設定したマーケット予測(例えば、強気、中立、弱気に区分されているマーケット予測)に関する情報、
ゲーム参加者(ユーザ)が決定した運用方針(例えば、ローリスクローリターン、ミドルリスクミドルリターン、ハイリスクハイリターン)に関する情報、
ゲーム参加者(ユーザ)が構築したポートフォリオ及び当該ポートフォリオを構成するアセット・当該アセットを構成するセクター・当該セクターを構成する銘柄に関する情報、
ゲーム参加者(ユーザ)が構築したポートフォリオ及び当該ポートフォリオを構成するアセット・当該アセットを構成するセクター・当該セクターを構成する銘柄に関する情報の変更履歴に関する情報、
ゲーム参加者(ユーザ)が構築したポートフォリオを構成するアセット・当該アセットを構成するセクター・当該セクターを構成する銘柄に関する購入・売却の履歴に関する情報、
ゲーム参加者(ユーザ)が構築したポートフォリオを構成するアセット・当該アセットを構成するセクター・当該セクターを構成する銘柄の評価額の履歴に関する情報
などである。
【0025】
なお、本明細書において、ゲーム参加者(ユーザ)が構築するポートフォリオを構成するアセットには、株式、債券、コモディティ、投資信託、不動産、為替のように、投資対象となる資産であって、実際の市場において投資運用が行われる対象となっている資産が含まれる。
【0026】
そして、各アセットを構成するセクターとしては、
株式:エネルギー、素材、資本財、・・・
債券:EUR(ドイツ)、USG(米国)、JPY(日本)、・・・・
コモディティ:エネルギー、産業金属、貴金属、穀物、・・・
投資信託:日本、中国、米国、欧州、・・・・
不動産:米国、英国、日本、・・・
為替:欧州、円、ドル、ポンド、・・・・
を例示することができ、各セクターを構成する銘柄としては、例えば、株式におけるエネルギーに含まれる銘柄として、エクソンモービル、BPなどが例示される。
【0027】
ゲームルールデータベース10cには、以下に例示する情報が記録されている。
【0028】
本発明の投資運用ゲームのゲームルールに関する情報(例えば、1人のユーザがアカウントを所定の複数個、例えば、3つまで取得可能で各アカウントごとにポートフォリオ構築可能、ゲーム開始時の仮想資金は各アカウントごとに5億円、複数のアセット、例えば、少なくとも4つ以上のアセットからポートフォリオを構築しなければならない、セクターの再配分設定は1年に所定の複数回、例えば、4回まで、というようなルールに関する情報)、
運用の対象となるアセット・セクターに関する情報(ゲーム参加者が使用しているゲーム参加者端末3の表示画面3a、例えば、デスクトップなどにマーケット予測入力画面が表示される際、画面に表示されるアセット及び、当該アセットに含まれるセクターの名称などに関する情報)、
運用方針参考例情報(ゲーム参加者が使用しているゲーム参加者端末3の表示画面3a、例えば、デスクトップに運用方針設定画面が表示される際、画面に表示される情報など)、
運用方針(例えば、ローリスクローリターン、ミドルリスクミドルリターン、ハイリスクハイリターン)にそれぞれあらかじめ割り当てられている設定目標利回りの範囲、
複数のアセットの中の各アセットに対して、各運用方針に応じて、あらかじめ定められている基本配分率(例えば、株式:65%、債券:5%、コモディティ:10%、投資信託:0%、不動産:20%、為替:0%など)、
あらかじめ複数に区分けされている運用方針(例えば、ローリスクローリターン、ミドルリスクミドルリターン、ハイリスクハイリターン)に応じて、あらかじめ定められている各アセットごとの基本配分率(例えば、株:65%、債券:5%、コモディティ:10%、投資信託:0%、不動産:20%、為替:0%など)、
あらかじめ複数に区分けされている各運用方針(ローリスクローリターン、ミドルリスクミドルリターン、ハイリスクハイリターン)に応じて、あらかじめ定められている各アセットの推奨配分構成に関する情報(例えば、ハイリスクハイリターンという運用方針に推奨されている各アセットの推奨配分構成は(株:65%、債券:5%、コモディティ:10%、投資信託:0%、不動産:20%、為替:0%というものである)
などである。
【0029】
前記では、それぞれの基本配分率、推奨配分構成の中に「0%」になっているアセットが含まれるようになっている場合が例示されている。これとは異なり、0%になっているアセットがなく、各アセットに必ず配分が行われている構成にすることもできる。本発明の投資運用ゲームにおいては、投資対象となる資産であるアセットを必ず複数組み合わせてポートフォリオを構築するようにし、これによって、ユーザ(ゲーム参加者)が、複数のアセット(株式、債券、コモデティ、投資信託、不動産、為替など)を組み合わせて国際分散投資をシミュレーションし、体験できるようにしている。このため、複数のアセットの中の1つだけで100%になる配分率、配分構成になるシステムにはしていない。しかし、ポートフォリオに含まれるアセットの数が多くなるほど初心者には国際分散投資運用が簡単ではなくなる。そこで、基本配分率、推奨配分構成は上記に例示したように、必ず複数のアセットに配分されるようにするが、構成されている複数のアセットの全てに配分されるようにはせずに、本発明の投資運用ゲームシステムを提供する者が上記に例示したように、任意に複数のアセットに配分、設定できるようにしている。
【0030】
ランキングデータベース10dには、以下の情報が記録されている。
【0031】
各ユーザ(ゲーム参加者)を特定する情報に関連付けられて記録される、ユーザが選択している運用方針を特定する情報、
各ユーザ(ゲーム参加者)を特定する情報に関連付けられて記録される、各ユーザが構築したポートフォオに関する情報、
各ユーザ(ゲーム参加者)を識別する情報及び当該ユーザが選択している運用方針を特定する情報に関連づけられて記録されている、現在状況算出手段が算出した各ユーザのポートフォリオにおける評価額の現状に関する情報、
各ユーザ(ゲーム参加者)を識別する情報及び当該ユーザが選択している運用方針を特定する情報に関連づけられて記録されている、各ユーザの取引履歴に関する情報
などである。
【0032】
サーバ装置1は、コンピュータのCPUなどがコンピュータプログラムの指示の下に所定の処理を実行する以下の手段、処理動作部を備えている。
【0033】
表示手段11
表示手段11は以下に説明する機能を実行する。
【0034】
各ユーザ(ゲーム参加者)が使用しているゲーム参加者端末3の表示画面(例えば、液晶画面)3aを投資対象リスト表示画面3b、作業画面3c、ユーザポートフォリオ情報表示画面3d、銘柄情報表示画面3e、アドバイス表示画面3fのように複数に分割し、分割されている個々の画面にそれぞれ所定の情報を表示する機能。
【0035】
ここで、
投資対象リスト表示画面3bには、投資対象リストが表示され、
作業画面3cには、マーケット予測入力画面3g、運用方針設定画面3h、アセットクラス配分設定画面3i、セクター等の配分・銘柄設定画面3j、ターゲット確認画面3k、現在の評価額一覧画面3l、追加の購入画面3m、売却画面3n、配分比率変更画面3o、等が表示される。
【0036】
ユーザポートフォリオ情報表示画面3dには、ユーザから入力・設定されたポートフォリオ情報などが表示され、
銘柄情報表示画面3eには、投資対象リスト表示画面3bに表示される個々の投資対象アセット、各アセットに含まれるセクター、各セクターに含まれる銘柄についての詳細情報が表示され、
アドバイス表示画面3fには、ユーザの質問に対するアドバイザーなどからのアドバイスが表示され、
現在の評価額一覧画面3lには、ユーザが構築したポートフォリオに基づく実際の市場での時価に基づく投資運用シュミレーションの結果に関する現在の状況についての情報が表示され、
追加の購入画面3mには、構築されたポートフォリオに基づいて投資運用のシュミレーションが実際の取引市場における情報に基づいて実行されている過程でユーザ(ゲーム参加者)から追加の購入申し込みがあった際に、追加の購入申し込み情報の確認をユーザに求める情報などが表示され、
売却画面3nには、構築されたポートフォリオに基づいて投資運用のシュミレーションが実際の取引市場における情報に基づいて実行されている過程でユーザ(ゲーム参加者)から売却申し込みがあった際に、売却申し込み情報の確認をユーザに求める情報などが表示され、
配分比率変更画面3oには、ユーザ(ゲーム参加者)から申し込まれた、セクター等の配分比率の変更を受け付ける情報などが表示される。
【0037】
アカウント受付手段12
アカウント受付手段12は、各ユーザ(ゲーム参加者)がポートフォリオ構築のために取得するアカウントの数が所定の複数個以内、例えば、3つ以内であるかどうかを確認する機能を実行する。
【0038】
マーケット予測管理手段13
マーケット予測管理手段13は以下に説明する機能を実行する。
【0039】
アセット(例えば、株式、債券、コモディティ、投資信託、不動産、為替)における個別のセクター(株式:エネルギー、素材、資本財、・・・、債券:EUR(ドイツ)、USG(米国)、JPY(日本)、・・・・、コモディティ:エネルギー、産業金属、貴金属、穀物、・・・、投資信託:日本、中国、米国、欧州、・・・・、不動産:米国、英国、日本、・・・、為替:欧州、円、ドル、ポンド、・・・・)ごとにあらかじめ複数段階に区分けされているマーケット予測レベル(例えば、強気・中立・弱気)の中からユーザ(ゲーム参加者)が予想するマーケット予測レベルを入力するようにユーザに促し、ユーザから各アセットの各セクターごとに入力されたマーケット予測情報を、ユーザを識別する情報に関連付けてユーザデータベース10bに記憶する。
【0040】
運用方針管理手段14
運用方針管理手段14は以下に説明する機能を実行する。
【0041】
あらかじめ複数に区分けされている運用方針(ローリスクローリターン、ミドルリスクミドルリターン、ハイリスクハイリターン)の中から希望する運用方針を選択すると共に、目標とする利回りを選択・入力するようにユーザ(ゲーム参加者)に促し、ユーザ(ゲーム参加者)が使用しているゲーム参加者端末3を介して選択・入力した運用方針及び、目標利回りに関する情報を、ユーザを識別する情報に関連付けてユーザデータベース10bに記憶する。また、ユーザ(ゲーム参加者)がゲームを進行させる際に、ユーザ(ゲーム参加者)のポートフォリオ運用に関する考えや特徴を、ユーザ(ゲーム参加者)が使用しているゲーム参加者端末3を介してコメント入力するようユーザに促し、入力されたユーザのポートフォリオ運用に関する考えや、特徴に関する情報を、ユーザを識別する情報に関連付けてユーザデータベース10bに記憶させる機能を実行する。
【0042】
目標利回り判定手段15
目標利回り判定手段15は、ユーザ(ゲーム参加者)が使用しているゲーム参加者端末3を介してユーザ(ゲーム参加者)が入力した目標利回りが、当該ユーザが選択・入力している運用方針(例えば、ローリスクローリターン、ミドルリスクミドルリターン、ハイリスクハイリターンの中のいずれか)にあらかじめ割り当てられている設定目標利回りの範囲内であるか否か判定する機能を実行する。
【0043】
アセットクラス配分管理手段16
アセットクラス配分管理手段16は、ユーザ(ゲーム参加者)が使用しているゲーム参加者端末3を介してユーザ(ゲーム参加者)が選択・入力した運用方針に対してあらかじめ定められている複数のアセットの中の各アセットごとの基本配分率を、ユーザ(ゲーム参加者)が使用しているゲーム参加者端末3の表示手段に表示し、ユーザに対して複数のアセットの中の各アセットごとの配分割合を入力するよう促し、ユーザが使用しているゲーム参加者端末3を介して入力・設定した複数のアセットの中の各アセットごとの配分割合に関する情報を、ユーザを識別する情報に関連付けてユーザデータベース10bに記憶する機能を実行する。
【0044】
アセットクラス数判定手段17
アセットクラス数判定手段17は、ユーザ(ゲーム参加者)が使用しているゲーム参加者端末3を介して配分割合を入力したアセットの数が複数個、例えば、4以上であるか否かを判定する機能を実行する。
【0045】
アセットクラス配分判定手段18
アセットクラス配分判定手段18は、ユーザ(ゲーム参加者)が使用しているゲーム参加者端末3を介してユーザ(ゲーム参加者)から入力された複数のアセットの中の各アセットごとの配分割合が、当該ユーザが選択・入力している運用方針に応じてあらかじめ定められている各アセットの推奨配分割合を満たしているか否かを判定する機能を実行する。また、ユーザ(ゲーム参加者)からユーザ(ゲーム参加者)が使用しているゲーム参加者端末3を介して入力された複数のアセットの中の各アセットごとの配分割合の合計が100%になっているか否かを判定する機能を実行する。
【0046】
セクター配分・銘柄設定確認手段19
セクター配分・銘柄設定確認手段19は、ユーザ(ゲーム参加者)が使用しているゲーム参加者端末3を介してユーザ(ゲーム参加者)が入力・設定した複数のアセットの中の各アセットごとの配分割合に関する情報に基づき、設定された各アセットに含まれる複数のセクター及び、各セクターに含まれる複数の銘柄情報をユーザ(ゲーム参加者)が使用しているゲーム参加者端末3の画面に表示し、設定された各アセットにおける複数のセクターの中での配分割合及び、配分割合を行ったセクターにおける個別の銘柄への投資金額の入力を促し、ユーザから入力された複数のセクターの中の各セクターごとの配分割合及び、当該配分割合を行ったセクターに投資する金額に関する情報を、ユーザを識別する情報に関連付けてユーザデータベース10bに記憶する機能を実行する。
【0047】
期待利回り算出手段20
期待利回り算出手段20は、ユーザ(ゲーム参加者)が、使用しているゲーム参加者端末3を介して各アセットにおける複数のセクターの中での配分割合及び、配分割合を行ったセクターにおける個別の銘柄への投資金額の入力を行った際に、当該「各アセットにおける複数のセクターの中での配分割合及び、配分割合を行ったセクターにおける個別の銘柄への投資金額」に基づき、期待利回りを算出し、算出した期待利回りを、ゲーム参加者端末3の表示画面における、ユーザポートフォリオ情報表示画面に表示する機能を実行する。
【0048】
ここで実行する期待利回りの計算には、市場における実際の投資運用の分野で一般的に行われている種々の計算方法を採用することができる。
【0049】
例えば、過去10年間の価格変動率である10年騰落率を使用し、各銘柄毎に、10年騰落率を購入金額にかけて期待利回りを計算することができる。この場合、前述したポートフォリオ構築時に、初期資産5億円から順番に銘柄を購入する事になるが、最初の購入銘柄に5千万円投資すると、5千万円にその銘柄の10年騰落率を掛け算し、残りの4億5千万を足し算して、初期の5億円からの変動率を計算することになり、次の銘柄購入以降も同様に繰り返して計算を行う。
【0050】
ポートフォリオ確認・執行手段21
ポートフォリオ確認・執行手段21は以下に説明する機能を実行する。
【0051】
ユーザ(ゲーム参加者)が使用しているゲーム参加者端末3を介してポートフォリオ構築を行ったこと、
すなわち、ユーザが、
マーケット予測、
投資方針決定、
ユーザがゲーム参加者端末3を介して入力・設定した複数のアセットの中の各アセットごとの配分割合及び、配分割合を行ったアセットにおける個別のアセットへの投資金額決定、
ユーザがゲーム参加者端末3を介して入力・設定した各アセットにおける複数のセクターの中での配分割合及び、配分割合を行ったセクターへの投資金額決定、
ユーザがゲーム参加者端末3を介して入力・設定した各セクターにおける複数の銘柄の中での配分割合及び、配分割合を行った銘柄への投資金額決定を行ったこと
を確認する。
【0052】
この上で、
当該ユーザが入力している目標利回りと、
ユーザが入力・設定したポートフォリオ(ユーザが入力・設定した複数のアセットの中の各アセットごとの配分割合及び、配分割合を行ったアセットにおける個別のアセットへの投資金額決定、ユーザが入力・設定した各アセットにおける複数のセクターの中での配分割合及び、配分割合を行ったセクターへの投資金額決定、ユーザが入力・設定した各セクターにおける複数の銘柄の中での配分割合及び、配分割合を行った銘柄への投資金額)に基づいて期待利回り算出手段が算出した期待利回りと
を当該ユーザが使用しているゲーム参加者端末3の表示画面に表示して、ユーザに確認を求める。
【0053】
そして、ユーザからの確認を受けたならば、その時点で設定されている前記のポートフォリオおよび、前記期待利回りを、ユーザを識別する情報に関連付けてユーザデータベース10bに記憶する。
【0054】
そして、あらかじめ定められている期間経過後、構築されたポートフォリオを執行する機能を実行する。
【0055】
すなわち、構築されたポートフォリオでの各銘柄への投入資金額に応じて、あらかじめ定められている期間経過後、構築されたポートフォリオで指定された銘柄の実際の市場における取引サイトでの取引開始時に、実際に取引される時価で取引が執行されたかのように模擬の購入処理を行い、これをユーザデータベース10bにおける当該ユーザの履歴情報に記録し、購入後のチャート変動情報を当該実際の市場における取引サイトから当該取引サイトの取引時間ごとにマーケット情報サーバ4から取得してユーザデータベース10bにおける当該ユーザの履歴情報を更新して記録する機能を実行する。
【0056】
売買処理手段22
売買処理手段22は以下に説明する機能を実行する。
【0057】
ユーザ(ゲーム参加者)から当該ユーザが使用しているゲーム参加者端末3を介して追加の購入申し込み情報を取得したときに、当該追加購入申し込み情報で指定されたアセットのセクター及び個別銘柄情報を当該ユーザが使用しているゲーム参加者端末3の表示画面に表示して購入指示情報の入力を促し、入力された購入指示情報に基づいて、当該購入指示情報で指定された銘柄の実際の市場における取引サイトでの取引開始時に、実際に取引される時価で取引が執行されたかのように模擬の購入処理を行い、これをユーザデータベース10bにおける当該ユーザの履歴情報に記録し、購入後のチャート変動情報を当該実際の市場における取引サイトから当該取引サイトの取引時間ごとにマーケット情報サーバ4から取得してユーザデータベース10bにおける当該ユーザの履歴情報を更新して記録する。
【0058】
ランキングデータベース10dに、各ユーザを識別する情報及び当該ユーザが選択している運用方針を特定する情報に関連づけて当該更新・記録される当該ユーザの履歴情報を記録する。
【0059】
ユーザ(ゲーム参加者)から当該ユーザが使用しているゲーム参加者端末3を介して売却申し込み情報を取得したときに、当該売却申し込み情報で指定されたアセットのセクター及び個別銘柄情報を当該ユーザが使用しているゲーム参加者端末3の表示画面に表示して売却指示情報の入力を促し、入力された売却指示情報に基づいて、当該売却指示情報で指定された銘柄の実際の市場における取引サイトでの取引開始時に、実際に取引される時価で取引が執行されたかのように模擬の売却処理を行い、これをユーザデータベース10bにおける当該ユーザの履歴情報に記録して更新する。
【0060】
ランキングデータベース10dに、各ユーザを識別する情報及び当該ユーザが選択している運用方針を特定する情報に関連づけて当該更新・記録される当該ユーザの履歴情報を記録する。
【0061】
執行コスト算出手段23
執行コスト算出手段23は、前述したポートフォリオ確認・執行手段21、売買処理手段22が行う処理動作によって購入又は売却が行われるたびごとに執行コストを算出し、ユーザデータベース10bにおける当該購入又は売却を行ったユーザを識別する情報に関連付けて、執行コスト発生時刻情報、発生した執行コストに関する情報を記録する機能を実行する。
【0062】
また、後述するアドバイス情報表示手段29がユーザからの質問に対して有料でのアドバイス(回答)を行った場合に、当該アドバイス(回答)に関して発生した費用(例えば、サーバ装置1に予め準備・記録しておいた質問−回答(アドバイス)パターンではなく、外部のアドバイザーにアドバイスを求めてアドバイスを受けた場合に1回あたりにつきあらかじめ定められている金額)を執行コストとし、当該質問を行い有料のアドバイスを受けたユーザを特定する情報に関連づけて、ユーザデータベース10bに執行コスト発生時刻情報、発生した執行コストに関する情報を記録する機能を実行する。
【0063】
ここでの「執行コスト」とは、実際の取引市場における情報(市価)に基づいて模擬的に行われる投資運用を本発明の投資運用ゲームシステムを提供している者に支払う手数料、有料アドバイスを受けた場合に支払うアドバイス料であり、ゲームではなく、実際に投資運用を行なう場合、アセットの購入・売却などを行う機関などに支払う手数料、アドバイス料に相当するものである。
【0064】
現在状況算出手段24
現在状況算出手段24は以下に説明する機能を実行する。
【0065】
各ユーザ(ゲーム参加者)が構築したポートフォリオに基づき、各ユーザが指定している各セクター・銘柄の実際の市場における取引サイトの情報をマーケット情報サーバ4から所定の時間ごとに時価情報を取得して評価額を算定し、
ユーザデータベース10bに記録されているその時点までの執行コストを減算し、
現在の評価額を含む現在の状況に関する情報を構築して、ユーザデータベース10bにおける各ユーザを識別する情報に関連付けて当該構築された現在の状況に関する情報を記録する。
【0066】
また、ランキングデータベース10dに、各ユーザを識別する情報及び当該ユーザが選択している運用方針を特定する情報に関連づけて当該構築された現在の状況に関する情報を記録する。
【0067】
そして、ユーザ(ゲーム参加者)から当該ユーザが使用しているゲーム参加者端末3及びネットワーク2を介して現時点の評価額問い合わせ情報を取得したときに、現在の評価額一覧画面をゲーム参加者端末3の表示画面に表示する。
【0068】
セクター等配分比率変更手段25
セクター等配分比率変更手段25は以下に説明する機能を実行する。
【0069】
ユーザ(ゲーム参加者)から当該ユーザが使用しているゲーム参加者端末3及びネットワーク2を介してセクター等の配分比率を変更する申し出の情報を取得したときに、当該申し出が1年の期間における所定の回数以内であるかどうか(例えば、4回以内の回数であるかどうか)を判定し、所定の回数(例えば、4回)以内であると判定したときに、当該申し出を受けた各アセットに含まれる複数のセクター及び、各セクターに含まれる複数の銘柄情報を当該ユーザが使用しているゲーム参加者端末3の表示画面に表示し、各アセットにおける複数のセクターの中での配分割合及び、配分割合を行ったセクターにおける個別の銘柄への投資金額の変更入力を促し、ユーザから入力された複数のセクターの中の各セクターごとの変更された配分割合及び、当該配分割合を行ったセクターに投資する変更された金額に関する情報を、ユーザを識別する情報に関連付けてユーザデータベース10bに記憶する。
【0070】
ランキング表示手段26
ランキング表示手段26は以下に説明する機能を実行する。
【0071】
ユーザ(ゲーム参加者)から当該ユーザが使用しているゲーム参加者端末3及びネットワーク2を介してランキング表示を要求する情報を取得した場合に、
当該要求情報が総合ランキングであるときには、ランキングデータベース10dにおける、当該要求情報を取得した時点における各ユーザの評価額を順位付けし、評価額が高額のユーザから順に順位と当該ユーザを特定する情報と、評価額に関する情報とを出力し、
当該要求情報が運用方針ごとのユーザグループにおけるランキングであるときには、ランキングデータベース10dにおける、当該要求情報で特定された運用方針のユーザにおける当該要求情報を取得した時点の各ユーザの評価額を順位付けし、評価額が高額のユーザから順に順位と当該ユーザを特定する情報と、評価額に関する情報とを出力し、
当該要求情報が特定のユーザのランキングであるときには、ランキングデータベース10dにおける、当該ユーザの、当該要求情報を取得した時点の評価額及び利益率と、評価額の履歴に関する情報とを出力する。
【0072】
アセットマネージャー情報表示手段27
アセットマネージャー情報表示手段27は、ユーザ(ゲーム参加者)から当該ユーザが使用しているゲーム参加者端末3及びネットワーク2を介してアセットマネージャー情報表示要求を取得した際に、当該アセットマネージャー情報表示要求で特定されているランキング上位者(アセットマネージャー)のポートフォリオ及び/又は取引履歴に関する情報をランキングデータベース10dから抽出して出力する機能を実行する。
【0073】
銘柄情報表示手段28
銘柄情報表示手段28は、投資対象リスト表示画面3bに表示される個々の投資対象アセット、各アセットに含まれるセクター、各セクターに含まれる銘柄に関して、ユーザが使用しているゲーム参加者端末3及びネットワーク2を介してこれらを選択した際に、選択された銘柄などに関して解説を行う予め準備されている情報を、銘柄情報表示画面3eに表示する機能を実行する。
【0074】
アドバイス情報表示手段29
アドバイス情報表示手段29は、ユーザが使用しているゲーム参加者端末3及びネットワーク2を介してアドバイスを求める旨の情報入力を行ってきた際に、予め定められている質問内容−アドバイスである場合には、予め、準備されている内容のアドバイス情報をアドバイス表示画面3fに表示し、予定していなかった範囲の質問である場合には、それを、契約しているアドバイザーにネットワーク2を介して送信してアドバイスを求め、アドバイザーから寄せられた回答を、前記質問を入力してきたユーザの使用しているゲーム参加者端末3の表示画面3aのアドバイス表示画面3fに表示する機能を実行する。
【0075】
以下、以下、添付図面を参照して、本発明の投資運用ゲームシステムにより提供される投資運用ゲームの一例を説明する。
【0076】
<ユーザ登録>
本発明の投資運用ゲームシステムにより提供される投資運用ゲームに参加しようとするユーザは、使用しているゲーム参加者端末3及びネットワーク2を介して本発明の投資運用ゲームシステムを提供する者のサーバ装置1にアクセスし、ユーザ登録を行い、ゲーム参加に必要な、当該ユーザを特定する情報であるニックネーム、パスワードなどの登録を受ける。
【0077】
登録を受けたユーザは、希望するときに、ゲーム参加者端末3、ネットワーク2を介してサーバ装置1にアクセスし、ニックネーム、パスワードなどユーザを特定する情報などの必要な情報を入力してゲームに参加する。
【0078】
<ポートフォリオ構築>
ゲームの開始にあたって各ユーザ(ゲーム参加者)がポートフォリオを構築する場合には、サーバ装置1の表示手段11が実行する機能により、図3図示の状態の画面がユーザが使用しているゲーム参加者端末3の表示画面3aに表示される。
【0079】
ユーザが設定開始ボタンをクリックして構築開始要求情報をサーバ装置1に送信すると(ステップ101)、アカウント受付手段12が当該ユーザによるポートフォリオ構築ごとに、当該ユーザがポートフォリオ構築のために取得するアカウントの数が所定の複数個以内(例えば、3個以内)であるかどうかをユーザデータベース10bの記録を参照して判定し、当該ユーザにより構築される個々のポートフォリオを特定するアカウントを付与する(ステップ102)。
【0080】
当該ユーザに対して既に所定の複数個(例えば、3個)のアカウントが与えられている場合には、新たなアカウントは与えられず、当該ユーザは新たなポートフォリオ構築を行うことができない。
【0081】
アカウント受付手段12によりアカウントが与えられる場合には、表示手段11が、図3図示のように、表示画面3aを、投資対象リスト表示画面3b、作業画面3c、ユーザポートフォリオ情報表示画面3d、銘柄情報表示画面3e、アドバイス表示画面3fに分割して表示・出力する。
【0082】
次いで、マーケット予測管理手段13が、作業画面3cを図4及び図5図示の状態にして、アセットにおける個別のセクターごとにあらかじめ複数段階に区分けされているマーケット予測レベル(強気・中立・弱気)の中からユーザが予想するマーケット予測レベルを入力するようにユーザに促す(ステップ103)。
【0083】
ユーザ(ゲーム参加者)がゲーム参加者端末3、ネットワーク2を介して各アセットの各セクターごとにマーケット予測情報を入力すると(ステップ104)、マーケット予測管理手段13は、ユーザから各アセットの各セクターごとに入力されたマーケット予測情報を、ユーザを識別する情報に関連付けてユーザデータベース10bに記憶する。
【0084】
なお、ユーザが、マーケット予測レベル情報入力の途中で、入力動作を中断しようと考えたときには、ゲーム参加者端末3、ネットワーク2を介してその旨の情報を入力することにより、その時点で入力済みのマーケット予測情報と、その時点の時刻に関する情報とを、マーケット予測管理手段13が、ユーザを識別する情報に関連付けてユーザデータベース10bに記憶する。
【0085】
この場合、次にユーザがポートフォリオ構築を行なうときには、マーケット予測管理手段13は、ユーザから取得するニックネーム、パスワードなどのユーザを特定する情報を利用して、直近の時点で入力済みのマーケット予測情報をユーザデータベース10bから抽出し、その状態を作業画面3cに表示する。
【0086】
次に、運用方針管理手段14が、作業画面3cを図6、図7の状態にして、あらかじめ複数に区分けされている運用方針(ローリスクローリターン、ミドルリスクミドルリターン、ハイリスクハイリターン)の中から希望する運用方針を選択すると共に、目標とする利回りを選択・入力するようにユーザに促す(ステップ105)。
【0087】
ユーザが目標利回りを入力すると(ステップ106)、目標利回り判定手段15が、ユーザから入力された目標利回りが、当該ユーザが選択・入力している運用方針(ローリスクローリターン、ミドルリスクミドルリターン、ハイリスクハイリターンの中のいずれか)にあらかじめ割り当てられている設定目標利回りの範囲内であるか否か判定し、設定目標利回りの範囲内でない場合には、再度、目標とする利回りを入力するようにユーザに促す(ステップ107)。
【0088】
ユーザから入力された目標とする利回りが設定目標利回りの範囲内である、と目標利回り判定手段15が判定した後、運用方針管理手段14が、ユーザから選択・入力された運用方針及び、目標利回りに関する情報を、ユーザを識別する情報に関連付けてユーザデータベース10bに記憶する。
【0089】
ユーザが、運用方針、目標利回り情報入力の途中で、入力動作を中断しようと考えたときには、ゲーム参加者端末3、ネットワーク2を介してその旨の情報を入力することにより、その時点で入力済みの運用方針情報、目標利回り情報と、その時点の時刻に関する情報とを、運用方針管理手段14が、ユーザを識別する情報に関連付けてユーザデータベース10bに記憶する。
【0090】
この場合、次にユーザがポートフォリオ構築を行なうときには、運用方針管理手段14は、ユーザから取得するニックネーム、パスワードなどのユーザを特定する情報を利用して、直近の時点で入力済みの運用方針情報、目標利回り情報をユーザデータベース10bから抽出し、その状態を作業画面3cに表示する。
【0091】
次に、アセットクラス配分管理手段17が、図8、図9図示のように、ユーザが選択・入力した運用方針に対してあらかじめ定められている複数のアセットの中の各アセットごとの基本配分率を表示手段3aに表示し、ユーザに対して複数のアセットの中の各アセットごとの配分割合を入力するよう促す(ステップ108)。
【0092】
ユーザが複数のアセットの中の各アセットごとの配分割合を入力すると(ステップ109)、アセットクラス数判定手段17が、ユーザが配分割合を入力したアセットの数が複数であるか否か(例えば、少なくとも4以上であるか否か)を判定し、アセットの数が複数でない場合(例えば、4未満である場合)には、複数(例えば、4以上)になるように、ユーザに再入力を促す(ステップ110)。
【0093】
アセットクラス数判定手段17が、ユーザが配分割合を入力したアセットの数が複数である(例えば、少なくとも4以上である)と判定した後に、アセットクラス配分判定手段17は、ユーザから入力された複数のアセットの中の各アセットごとの配分割合が、当該ユーザが選択・入力している運用方針に応じてあらかじめ定められている各アセットの推奨配分割合を満たしているか否かを判定する(ステップ111)。
【0094】
また、アセットクラス数判定手段17は、ユーザから入力された複数のアセットの中の各アセットごとの配分割合の合計が100%になっているか否かを判定する(ステップ112)。
【0095】
前記の条件が満たされていないとアセットクラス数判定手段17が判定した場合には、再度、ステップ108に戻って再度ユーザに入力を促す。
【0096】
アセットクラス配分判定手段17によって、ユーザから入力された複数のアセットの中の各アセットごとの配分割合が、当該ユーザが選択・入力している運用方針に応じてあらかじめ定められている各アセットの推奨配分割合を満たしており、ユーザから入力された複数のアセットの中の各アセットごとの配分割合の合計が100%になっていることを確認した後に、アセットクラス配分管理手段16が、ユーザから入力・設定された複数のアセットの中の各アセットごとの配分割合に関する情報を、ユーザを識別する情報に関連付けてユーザデータベース10bに記憶する。
【0097】
ユーザが、各アセットごとの配分割合、当該配分割合を行ったアセットに投資する金額に関する情報を入力している途中で、入力動作を中断しようと考えたときには、その旨の情報を入力することにより、その時点で入力済みの各アセットごとの配分割合、当該配分割合を行ったアセットに投資する金額に関する情報を、アセットクラス配分管理手段16が、ユーザを識別する情報に関連付けてユーザデータベース10bに記憶する。
【0098】
この場合、次にユーザがポートフォリオ構築を行なうときには、ゲーム参加者端末3、ネットワーク2を介してサーバ装置1にアクセスしてきたユーザから取得したニックネーム、パスワードなどのユーザを特定する情報を利用して、アセットクラス配分管理手段16が、直近の時点で入力済みの各アセットごとの配分割合に関する情報をユーザデータベース10bから抽出し、その状態を作業画面3cに表示する。
【0099】
次に、セクター配分・銘柄設定確認手段19が、表示画面3aを図10図示の状態にして、ユーザから入力・設定された複数のアセットの中の各アセットごとの配分割合に関する情報に基づき、設定された各アセットに含まれる複数のセクター及び、各セクターに含まれる複数の銘柄情報を表示し、設定された各アセットにおける複数のセクターの中での配分割合及び、配分割合を行ったセクターにおける個別の銘柄への投資金額の入力を促す(ステップ113)。
【0100】
ユーザが、各アセットにおける複数のセクターの中での配分割合及び、配分割合を行ったセクターにおける個別の銘柄への投資金額の入力を行うと(ステップ114)、期待利回り算出手段20が、当該「各アセットにおける複数のセクターの中での配分割合及び、配分割合を行ったセクターにおける個別の銘柄への投資金額」に基づき、期待利回りを算出し、算出した期待利回りを図10図示のようにユーザポートフォリオ情報表示画面3dに表示する(ステップ115)。
【0101】
ユーザは、ユーザポートフォリオ情報表示画面3dに表示された期待利回りと、既に入力・設定している目標利回りとを比較・考慮し、必要と考えた場合には、ステップ114へ戻り、各アセットにおける複数のセクターの中での配分割合及び、配分割合を行ったセクターにおける個別の銘柄への投資金額の入力を再度行うことを要求する(ステップ116)。
【0102】
期待利回り算出手段20は、ユーザによって、各アセットにおける複数のセクターの中での配分割合及び、配分割合を行ったセクターにおける個別の銘柄への投資金額の再入力が行われた場合に、当該再入力された、「各アセットにおける複数のセクターの中での配分割合及び、配分割合を行ったセクターにおける個別の銘柄への投資金額」に基づき、期待利回りを算出し、算出した期待利回りを図11(a)図示のようにユーザポートフォリオ情報表示画面に表示する(ステップ117)。
【0103】
ユーザは、ユーザポートフォリオ情報表示画面3dに表示された期待利回りを見て、「各アセットにおける複数のセクターの中での配分割合及び、配分割合を行ったセクターにおける個別の銘柄への投資金額の入力」を終了するか否か判断する(ステップ118)。
【0104】
終了すると判断したときには、その旨の情報を入力し、これにより、セクター配分・銘柄設定確認手段19が、ユーザから入力された複数のセクターの中の各セクターごとの配分割合及び、当該配分割合を行ったセクターに投資する金額に関する情報を、ユーザを識別する情報に関連付けてユーザデータベース10bに記憶する。
【0105】
一方、終了せず、再度、ポートフォリオ構築を希望する場合にはその旨の要求を入力することにより、前述した、それぞれの工程に戻る。
【0106】
ユーザが、複数のセクターの中の各セクターごとの配分割合及び、当該配分割合を行ったセクターに投資する金額に関する情報を入力している途中で、入力動作を中断しようと考えたときには、その旨の情報を入力することにより、その時点で入力済みの複数のセクターの中の各セクターごとの配分割合及び、当該配分割合を行ったセクターに投資する金額に関する情報を、セクター配分・銘柄設定確認手段19が、ユーザを識別する情報に関連付けてユーザデータベース10bに記憶する。
【0107】
この場合、次にユーザがポートフォリオ構築を行なうときには、セクター配分・銘柄設定確認手段19は、直近の時点で入力済みの複数のセクターの中の各セクターごとの配分割合及び、当該配分割合を行ったセクターに投資する金額に関する情報の状態を作業画面3cに表示する。
【0108】
ポートフォリオ確認・執行手段21が、ユーザがポートフォリオ構築が行われているか否か判定し(ステップ119)し、ユーザがポートフォリオ構築を行っていないと判定できた場合には、前述した工程に戻ってユーザに入力を促す。
【0109】
ポートフォリオ確認・執行手段21が、ユーザがポートフォリオ構築を行ったことを確認した後、表示画面3aを図11図(a)示の状態にして、ユーザが入力している目標利回りと、ユーザが入力・設定したポートフォリオに基づいて期待利回り算出手段が算出した期待利回りとを表示画面に表示して、ユーザに確認を求める(ステップ120)。
【0110】
ユーザはこれに基づき判断を行って(ステップ121)、確認を行わず、再度、ポートフォリオ構築を希望する場合にはその旨の要求を入力することにより、前述した、それぞれの工程に戻る。
【0111】
ユーザからの確認を受けたならば、ポートフォリオ確認・執行手段が21、その時点で設定されている前記のポートフォリオおよび、前記期待利回りを、ユーザを識別する情報に関連付けてユーザデータベース10bに記憶する(ステップ122)。
【0112】
なお、ユーザが、「各アセットにおける複数のセクターの中での配分割合及び、配分割合を行ったセクターにおける個別の銘柄への投資金額の入力」を終了すると判断、入力した時点でも、期待利回り算出手段20が算出した期待利回りが、ユーザによって既に入力・設定されている目標利回りに到達しないものであるときには、ポートフォリオ確認・執行手段21が、その旨の情報を、図11(b)図示のように、ユーザが使用しているゲーム参加者端末3の表示画面3aに表示し、再設定を行うか、あるいは、これで設定完了してよいか、ユーザに確認を求める処理を実行するようにすることもできる。
【0113】
以上のようにポートフォリオ構築が行われる際に、投資対象リスト表示画面3bに表示される個々の投資対象アセット、各アセットに含まれるセクター、各セクターに含まれる銘柄に関して、使用しているゲーム参加者端末3及びネットワーク2を介してユーザがこれらを選択した際に、選択された銘柄などに関して解説を行う予め準備されている情報を、銘柄情報表示手段28が、図4図示のように、銘柄情報表示画面3eに表示する。
【0114】
また、以上のようにポートフォリオ構築が行われる際に、使用しているゲーム参加者端末3及びネットワーク2を介してユーザがアドバイスを求める旨の情報入力をサーバ装置1に対して行うと、アドバイス情報表示手段29が、予め定められている質問内容−アドバイスである場合には、予め、準備されている内容のアドバイス情報を、図4図示のように、アドバイス表示画面3fに表示する。この際、予定していなかった範囲の質問である場合には、アドバイス情報表示手段29が、これを、契約しているアドバイザーにネットワーク2を介して送信してアドバイスを求め、アドバイザーから寄せられた回答を、前記質問を入力してきたユーザの使用しているゲーム参加者端末3の表示画面3aのアドバイス表示画面3fに表示する。
【0115】
このアドバイスには、有料のアドバイスと無料のアドバイスとを設定することができる。例えば、サーバ装置にあらかじめ記憶されている、予定していた質問とそれに対するアドバイスの場合には無料にし、外部のアドバイザーにアドバイスを求める場合を有料にすることができる。
【0116】
この場合、有料のアドバイスを行なった場合には、執行コスト算出手段23が、質問を行い有料のアドバイスを受けたユーザを特定する情報に関連づけて、ユーザデータベース10bに執行コスト発生時刻情報、発生した執行コスト(当該アドバイス(回答)に関して発生した費用)に関する情報を記録する。
【0117】
以上のようにしてポートフォリオの構築が行われる。上述したように、ユーザが複数のアセットの中の各アセットごとの配分割合を入力したときに、アセットクラス数判定手段17が、ユーザが配分割合を入力したアセットの数が複数であるか否か(例えば、少なくとも4以上であるか否か)を判定し、アセットの数が複数でない場合(例えば、4未満である場合)には、複数(例えば、4以上)になるように、ユーザに再入力を促すことより、本発明の投資運用ゲームにおいては、投資対象となる資産であるアセットを必ず複数組み合わせてポートフォリオを構築しなければならない。これによって、ユーザ(ゲーム参加者)は、複数のアセット(株式、債券、コモデティ、投資信託、不動産、為替など)を組み合わせて国際分散投資をシミュレーションし、体験することができる。
【0118】
また、ポートフォリオ構築を希望するユーザ(ゲーム参加者)に対して、既に与えられているアカウントの数(既に構築開始されているポートフォリオの数)をアカウント受付手段12が判定し、あらかじめ定められている複数個のアカウントに達するまではアカウントがユーザに付与されて、ポートフォリオ構築が許容される。そこで、ユーザ(ゲーム参加者)は許容されている数に達するまで複数のポートフォリオを構築し、各ポートフォリオごとに所定の初期資金(例えば、5億円)から投資運用を、複数同時並行的に進行させることができる。
【0119】
<ポートフォリオ運用シュミレーション その1>
構築されたポートフォリオに基づき、投資運用のシュミレーションが実際の取引市場における情報に基づいて、以下のように実行される。
【0120】
構築されたポートフォリオをポートフォリオ確認・執行手段21がユーザデータベース10bに記憶した後、あらかじめ定められている期間(例えば、2週間)が経過してから、ポートフォリオ確認・執行手段21が、構築されたポートフォリオでの各銘柄への投入資金額に応じて、構築されたポートフォリオで指定された銘柄の実際の市場における取引サイトでの取引開始時に、実際に取引される時価で取引が執行されたかのように模擬の購入処理を行い、これをユーザデータベース10bにおける当該ユーザの履歴情報に記録する(ステップ201)。
【0121】
執行コスト算出手段23が、前記の購入が行われた際に執行コストを算出し、ユーザデータベース10bにおける当該購入を行ったユーザを識別する情報に関連付けて、執行コスト発生時刻情報、発生した執行コストに関する情報を記録する(ステップ202)。
【0122】
ポートフォリオ確認・執行手段21は、その後、購入後のチャート変動情報を当該実際の市場における取引時間ごとにマーケット情報サーバ4から取得してユーザデータベース10bにおける当該ユーザの履歴情報を更新して記録する(ステップ203)。
【0123】
こうして、ユーザが構築したポートフォリオに基づいて、実際の市場における情報に基づきながら、投資運用が模擬的に行われることになる。
【0124】
<現在状況算出>
サーバ装置1は、現在状況算出手段24を備えており、前述した投資運用のシュミレーションに基づく現在状況の算出が現在状況算出手段24によって次のように行われる。
【0125】
ユーザが構築したポートフォリオに基づき、ユーザが指定している各セクター・銘柄の実際の市場における時価情報をマーケット情報サーバ4を介して所定の時間ごとに取得して評価額を算定する(ステップ301)。
【0126】
ユーザデータベース10bに記録されているその時点までの執行コストを減算して、現在の評価額を含む現在の状況に関する情報を構築し、ユーザデータベース10bにおける各ユーザを識別する情報に関連付けて当該構築されたポートフォリオに基づく投資運用の結果(ポートフォリオ運用の実績)に関する現在の状況についての情報を記録する(ステップ302)。
【0127】
ランキングデータベース10dに、各ユーザを識別する情報及び当該ユーザが選択している運用方針を特定する情報に関連づけて当該構築された現在の状況に関する情報を記録する(ステップ303)。
【0128】
ユーザ(ゲーム参加者)が使用しているゲーム参加者端末3、ネットワーク2を介してサーバ装置1にアクセスし、現時点の評価額問い合わせ情報をサーバ装置1に送ると、現在状況算出手段24がユーザデータベース10bに記録されている現在の状況に関する情報に基づき、現在の状況に関する情報を出力し、ゲーム参加者端末3の表示画面3aに図12、図13図示のように、現在の評価額一覧画面3lが表示される(ステップ304)。
【0129】
なお、構築されたポートフォリオに基づいて投資運用のシュミレーションが実際の取引市場における情報に基づいて前記のように実行された履歴や、ユーザが保有しているアセット一覧情報を確認したい場合、ユーザ(ゲーム参加者)は、使用しているゲーム参加者端末3、ネットワーク2を介してサーバ装置1にアクセスし、当該要求を送信、入力する。かかる要求情報の入力を受けたサーバ装置1では、現在状況算出手段24が当該要求情報に基づき、当該ユーザを特定する情報を参照して、ユーザデータベース10bに記録されている情報から、当該ユーザの履歴、保有状況に関する情報を出力する。これらは、図22、図23に例示されるようにゲーム参加者端末3の表示画面3aに表示される。
【0130】
<ポートフォリオ運用シュミレーション その2>
構築されたポートフォリオに基づいて投資運用のシュミレーションが実際の取引市場における情報に基づいて前記のように実行されている過程で、ユーザ(ゲーム参加者)がサーバ装置1にアクセスし、自分が構築したポートフォリオに基づく投資運用の結果(現在状況)を参照し、購入申し込みを行なった場合には、以下のように、投資運用シュミレーションが実行される。
【0131】
ユーザ(ゲーム参加者)が使用しているゲーム参加者端末3、ネットワーク2を介してサーバ装置1にアクセスし、追加の購入申し込み情報をサーバ装置1に送ると、売買処理手段22が、当該追加購入申し込み情報で指定されたアセットのセクター及び個別銘柄情報を表示して購入指示情報の入力を促す(ステップ401)。
【0132】
この際、売買処理手段22は、追加の購入申し込み情報の確認をユーザに求める追加の購入画面3mが、図14、図15に例示されているように、当該ユーザのゲーム参加者端末3の表示画面3aに表示されるよう所定の情報出力を行う。
【0133】
ユーザから入力された購入指示情報に基づいて、売買処理手段22が、当該購入指示情報で指定された銘柄の実際の市場における取引開始時に、実際に取引される時価で取引が執行されたかのように模擬の購入処理を行い、これをユーザデータベース10bにおける当該ユーザの履歴情報に記録する(ステップ402)。
【0134】
執行コスト算出手段23が、前記の購入が行われた際に執行コストを算出し、ユーザデータベース10bにおける当該購入を行ったユーザを識別する情報に関連付けて、執行コスト発生時刻情報、発生した執行コストに関する情報を記録する(ステップ403)。
【0135】
売買処理手段22は、その後、購入後のチャート変動情報を当該実際の市場における取引時間ごとにマーケット情報サーバ4から取得してユーザデータベース10bにおける当該ユーザの履歴情報を更新して記録する(ステップ404)
売買処理手段22は、ランキングデータベース10dに、各ユーザを識別する情報及び当該ユーザが選択している運用方針を特定する情報に関連づけて当該更新・記録される当該ユーザの履歴情報を記録する(ステップ405)。
【0136】
追加の購入処理後の現在状況は、例えば、図16図示のように、ゲーム参加者端末3の表示画面3aに表示される。
【0137】
<ポートフォリオ運用シュミレーション その3>
構築されたポートフォリオに基づいて投資運用のシュミレーションが実際の取引市場における情報に基づいて前記のように実行されている過程で、ユーザ(ゲーム参加者)がサーバ装置1にアクセスし、自分が構築したポートフォリオに基づく投資運用の結果(現在状況)を参照し、売却申し込みを行なった場合には、以下のように、投資運用シュミレーションが実行される。
【0138】
ユーザ(ゲーム参加者)が使用しているゲーム参加者端末3、ネットワーク2を介してサーバ装置1にアクセスし、売却申し込み情報をサーバ装置1に送ると(ステップ501)、売買処理手段22が、当該売却申し込み情報で指定されたアセットのセクター及び個別銘柄情報を表示して売却指示情報の入力を促す(ステップ502)。
【0139】
この際、売買処理手段22は、売却申し込み情報の確認をユーザに求める売却画面3nが、図17、図18、図19に例示されているように、当該ユーザのゲーム参加者端末3の表示画面3aに表示されるよう所定の情報出力を行う。
【0140】
ユーザから入力された売却指示情報に基づいて、売買処理手段22は、当該売却指示情報で指定された銘柄の実際の市場における取引開始時に、実際に取引される時価で取引が執行されたかのように模擬の売却処理を行い(ステップ503)、これをユーザデータベース10bにおける当該ユーザの履歴情報に記録して更新する(ステップ504)。
【0141】
執行コスト算出手段23が、前記の売却が行われた際に執行コストを算出し、ユーザデータベース10bにおける当該売却を行ったユーザを識別する情報に関連付けて、執行コスト発生時刻情報、発生した執行コストに関する情報を記録する(ステップ505)。
【0142】
売買処理手段22は、ランキングデータベース10dに、各ユーザを識別する情報及び当該ユーザが選択している運用方針を特定する情報に関連づけて当該更新・記録される当該ユーザの履歴情報を記録する(ステップ506)。
【0143】
売却処理後の現在状況は、例えば、図20図示のように、ゲーム参加者端末3の表示画面3aに表示される。
【0144】
<セクター等の配分比率の変更>
構築されたポートフォリオに基づいて投資運用のシュミレーションが実際の取引市場における情報に基づいて前記のように実行されている過程で、ユーザ(ゲーム参加者)がサーバ装置1にアクセスし、自分が構築したポートフォリオにおけるセクター等の配分比率を変更する申し出を行なった場合には、以下のように実行される。
【0145】
ユーザ(ゲーム参加者)が使用しているゲーム参加者端末3、ネットワーク2を介してサーバ装置1にアクセスし、セクター等の配分比率を変更する申し出の情報をサーバ装置1に送ると(ステップ601)、セクター等配分比率変更手段25が、当該申し出が1年の期間における所定の回数以内(例えば、4回以内)の回数であるかどうかを判定する(ステップ602)。
【0146】
構築したポートフォリオに基づき、デイトレーダーのように頻繁に売買を繰返すのではなく、半年や1年は原則として変更を行なわずに長期投資を行うのがポートフォリオ運用の基本原則であるので、シュミレーションゲームではあるが、頻繁に変更が行なわれないようにしているものである。
【0147】
セクター等配分比率変更手段25が行なう判定によって当該申し出が1年の期間における所定の回数(例えば、4回)を超えている場合には、受付を拒否する。
【0148】
当該申し出が1年の期間における所定の回数(例えば、4回)以内の回数である場合、セクター等配分比率変更手段25が、当該申し出を受けた各アセットに含まれる複数のセクター及び、各セクターに含まれる複数の銘柄情報を表示し、各アセットにおける複数のセクターの中での配分割合及び、配分割合を行ったセクターにおける個別の銘柄への投資金額の変更入力を促す(ステップ603)。
【0149】
この際、セクター等配分比率変更手段25は、セクター等の配分比率を変更する申し出の情報入力を受け付ける配分比率変更画面3oが、図21に例示されているように、当該ユーザのゲーム参加者端末3の表示画面3aに表示されるよう所定の情報出力を行う。
【0150】
ユーザが配分比率変更要求情報を入力すると(ステップ604)、セクター等配分比率変更手段25が、ユーザから入力された複数のセクターの中の各セクターごとの変更された配分割合及び、当該配分割合を行ったセクターに投資する変更された金額に関する情報を、ユーザを識別する情報に関連付けてユーザデータベース10bに記憶する(ステップ605)。
【0151】
<ランキング表示>
ユーザ(ゲーム参加者)が使用しているゲーム参加者端末3、ネットワーク2を介してサーバ装置1にアクセスし、ランキング表示を要求する情報をサーバ装置1に送ると(ステップ701)、ランキング表示手段26が、当該要求が、総合ランキング、運用方針ごとのユーザグループにおけるランキング、ユーザのランキングの情報を求めるものであるかを判断する(ステップ702)。
【0152】
ランキング表示手段26が、各要求に基づいて、当該要求された情報が、それぞれ、当該ユーザのゲーム参加者端末3の表示画面3aに表示されるよう所定の情報出力を行う(ステップ703)。
【0153】
例えば、ユーザ(ゲーム参加者)からの要求が総合ランキングであるときには、ランキング表示手段26が、ランキングデータベース10dにおける、当該要求情報を取得した時点における各ユーザの評価額(ポートフォリオ運用の実績)を順位付けし、評価額(ポートフォリオ運用の実績)が高額のユーザから順に順位と当該ユーザを特定する情報と、評価額に関する情報とを出力する(図24)。
【0154】
当該要求情報が運用方針ごとのユーザグループにおけるランキングであるときには、ランキング表示手段26が、ランキングデータベース10dにおける、当該要求情報で特定された運用方針のユーザにおける当該要求情報を取得した時点の各ユーザの評価額(ポートフォリオ運用の実績)を順位付けし、評価額(ポートフォリオ運用の実績)が高額のユーザから順に順位と当該ユーザを特定する情報と、評価額に関する情報とを出力する(図25〜図27)。
【0155】
当該要求情報が特定のユーザのランキングであるときには、ランキング表示手段26が、ランキングデータベースにおける、当該ユーザの、当該要求情報を取得した時点の評価額(ポートフォリオ運用の実績)及び利益率と、評価額の履歴に関する情報とを出力する(図28)。
【0156】
なお、特定のユーザのランキングに関して要求された場合には、ニックネーム、パスワード、等、当該ユーザを特定する情報の入力を求め、認証を行ってから表示するようにできる。
【0157】
また、ユーザ(ゲーム参加者)から、前述の総合ランキング、運用方針ごとのユーザグループにおけるランキングにおける上位者の、すなわちアセットマネージャーの、ポートフォリオ及び/又は取引履歴に関する情報を要求するアセットマネージャー情報表示要求がサーバ装置1に送信、出力されてきた場合には、アセットマネージャー情報表示手段27が、当該要求情報で指定されたアセットマネージャー(総合ランキング、運用方針ごとのユーザグループにおけるランキングにおける上位者)のポートフォリオ及び/又は取引履歴に関する情報をランキングデータベースから抽出して出力する(ステップ704)。
【0158】
こうして、ユーザ(ゲーム参加者)は、複数のアセットで自らが構築したポートフォリオの運用実績を運用方針ごとのユーザグループにおけるランキング、あるいは全体のランキングの中でゲーム感覚にて評価することができる。
【0159】
また、評価額(ポートフォリオ運用の実績)の上位者(アセットマネージャー)がどのようなポートフォリオを構築し、どのように取引を行ったのかを把握し、自らのポートフォリオ・取引履歴と比較検討することができる。
【0160】
これによって、投資運用の初心者にとって簡単ではない、複数のアセットで行う国際分散投資を現実の市場における取引状況に基づきながらゲーム感覚でシュミレーション体験し、評価額(ポートフォリオ運用実績)の観点からより好ましいポートフォリオ構築と、取引の進め方に関する理解を深めることができる。
【0161】
以上、添付図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、特許請求の範囲の記載から把握される技術的範囲において種々の形態に変更可能である。
【符号の説明】
【0162】
1 サーバ装置
2 ネットワーク
3 ゲーム参加者端末
3a 表示画面
3b 投資対象リスト表示画面
3c 作業画面
3d ユーザポートフォリオ情報表示画面
3e 銘柄情報表示画面
3f アドバイス表示画面
3g マーケット予測入力画面
3h 運用方針設定画面
3i アセットクラス配分設定画面
3j セクター等の配分・銘柄設定画面
3k ターゲット確認画面
3l 現在の評価額一覧画面
3m 追加の購入画面
3n 売却画面
3o 配分比率変更画面
4 マーケット情報サーバ
10 データベース
10a アプリケーションデータベース
10b ユーザデータベース
10c ゲームルールデータベース
10d ランキングデータベース
11 表示手段
12 アカウント受付手段
13 マーケット予測管理手段
14 運用方針管理手段
15 目標利回り判定手段
16 アセットクラス配分管理手段
17 アセットクラス数判定手段
18 アセットクラス配分判定手段
19 セクター配分・銘柄設定確認手段
20 期待利回り算出手段
21 ポートフォリオ確認・執行手段
22 売買処理手段
23 執行コスト算出手段
23 現在状況算出手段
25 セクター等配分比率変更手段
26 ランキング表示手段
27 アセットマネージャー情報表示手段
28 銘柄情報表示手段
29 アドバイス情報表示手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のゲーム参加者がネットワークを介してサーバ装置にアクセスしてそれぞれポートフォリオを構築し、当該サーバ装置がネットワークを介して取得する実際の取引市場における情報に基づいて前記構築された各ポートフォリオの運用をシュミレーションする投資運用ゲームシステムであって、
前記サーバ装置は、前記ゲーム参加者がポートフォリオ構築にあたって選択した投資対象となる資産であるアセットごとの配分割合についての入力をゲーム参加者に促すアセットクラス配分管理手段と、
ゲーム参加者が配分割合を入力したアセットの数が予め定められている複数個存在しているかどうかを判定し、アセットの数が予め定められている複数個に達していない場合に、再度、アセットごとの配分割合についての入力をゲーム参加者に促すアセットクラス判定手段と
を備えていることを特徴とする投資運用ゲームシステム。
【請求項2】
ゲーム参加者によるポートフォリオ構築が完了したことを確認し、予め定められている期間が経過した後、ネットワークを介して取得した実際の取引市場における情報に基づいて前記構築されたポートフォリオの運用をシュミレーションし、取引履歴を記録するポートフォリオ確認・執行手段と、
前記ポートフォリオの運用がシュミレーションされている途中で、ゲーム参加者から追加の購入申し込み又は売却申し込みがあった場合に、当該申し込みに基づいて追加の購入又は売却処理を実際の取引市場における情報に基づいて行い、その結果を記録する売買処理手段と、
前記ポートフォリオの実際の市場における時価情報をネットワークを介して取得して、ポートフォリオ運用の実績である評価額を各ポートフォリオについて算出し、記録する現在状況算出手段と、
ゲーム参加者からランキング表示出力要請を取得した際に、各ゲーム参加者の評価額を比較し、ランキング表示を出力するランキング表示出力手段と
を更に備えていることを特徴とする請求項1記載の投資運用ゲームシステム。
【請求項3】
前記ランキング表示出力手段は、
ゲーム参加者からランキング表示出力要請が、当該ゲーム参加者に関する情報の出力を要求するものである場合に、当該ゲーム参加者の評価額及び利益率と、評価額の履歴に関する情報とを出力し、
ゲーム参加者からランキング表示出力要請が、ランキングにおける上位者の情報出力を要求するものである場合に、当該上位者のポートフォリオ及び/又は取引履歴に関する情報を出力する
機能を更に備えていることを特徴とする請求項2記載の投資運用ゲームシステム。
【請求項4】
ゲーム参加者からアドバイス要求を取得したときに、予め予定していたアドバイス要求であるか否か判定し、予め予定していたアドバイス要求である場合に、当該アドバイス要求に対して予定していたアドバイスを当該ゲーム参加者に向けて出力すると共に、予め予定していなかったアドバイス要求である場合に予め定めているアドバイサーに向けて当該アドバイス要求の内容を転送するアドバイス情報表示手段と、
前記ポートフォリオ確認・執行手段、売買処理手段が行う購入又は売却処理のたびごとに執行コストを算出すると共に、前記アドバイス情報表示手段が行う処理動作が有料のアドバイスに関するものである場合にアドバイスに要した費用を執行コストとして算出し、記録する執行コスト算出手段とを
更に供えていることを特徴とする請求項2又は3記載の投資運用ゲームシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11a】
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【図11b】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29a】
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【図29b】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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