抗体、抗体誘導体、および抗体断片を含む、CD154に特異的に結合する結合タンパク質ならびにその使用
本発明は、CD154(CD40L)タンパク質に特異的に結合する結合タンパク質であって、抗体、抗体誘導体、および抗体断片を含む結合タンパク質を提供する。本発明はまた、ヒト化Fab断片が特異的に結合するエピトープに特異的に結合するキメラ抗体、ヒト化抗体、もしくは完全ヒト抗体、抗体誘導体、または抗体断片も提供し、前記ヒト化Fab断片は、SEQ ID NO:1に記載の重鎖可変配列を含み、かつSEQ ID NO:2に記載の軽鎖可変配列を含む。本発明のCD154結合タンパク質は、第2の抗CD154抗体と比べて低いエフェクター機能を引き出し得る。本発明のCD154結合タンパク質は、診断方法および治療方法において、例えば、CD154-CD40相互作用によって媒介される望ましくない免疫応答を伴うものを含む疾患の処置および予防において、有用である。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
CDR-H1(SEQ ID NO:3)、CDR-H2(SEQ ID NO:4)、およびCDR-H3(SEQ ID NO:5)より選択される1つまたは複数の重鎖CDR配列を含む、CD154結合タンパク質。
【請求項2】
CDR-L1(SEQ ID NO:6)、CDR-L2(SEQ ID NO:7)、およびCDR-L3(SEQ ID NO:8)より選択される1つまたは複数の軽鎖CDR配列を含む、CD154結合タンパク質。
【請求項3】
3つの重鎖CDR配列すべてを含む、請求項1記載のCD154結合タンパク質。
【請求項4】
3つの軽鎖CDR配列すべてを含む、請求項2記載のCD154結合タンパク質。
【請求項5】
3つの軽鎖CDR配列すべておよび3つの重鎖CDR配列すべてを含む、請求項1または請求項2記載のCD154結合タンパク質。
【請求項6】
SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:10、およびSEQ ID NO:11より選択されるVH配列を含む、CD154結合タンパク質。
【請求項7】
SEQ ID NO:2およびSEQ ID NO:14より選択されるVL配列を含む、CD154結合タンパク質。
【請求項8】
SEQ ID NO:2およびSEQ ID NO:14より選択されるVL配列を含み、かつ、SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:10、およびSEQ ID NO:11より選択されるVH配列をさらに含む、CD154結合タンパク質。
【請求項9】
SEQ ID NO:29のVH配列およびSEQ ID NO:30のVL配列を含む、CD154結合タンパク質。
【請求項10】
SEQ ID NO:15の軽鎖配列と、SEQ ID NO:12およびSEQ ID NO:13より選択される重鎖配列とを含む、CD154結合タンパク質。
【請求項11】
重鎖配列がSEQ ID NO:13である、請求項10記載のCD154結合タンパク質。
【請求項12】
ペグ化されている、請求項10または11記載のCD154結合タンパク質。
【請求項13】
より選択される配列を含む、単離されたDNA分子、組換えDNA分子、または合成DNA分子。
【請求項14】
SEQ ID NO:25、SEQ ID NO:26、SEQ ID NO:27、SEQ ID NO:28、SEQ ID NO:33、およびSEQ ID NO:34より選択される配列を含む、単離されたDNA分子、組換えDNA分子、または合成DNA分子。
【請求項15】
SEQ ID NO:28またはSEQ ID NO:41に示される配列を含む、単離されたDNA分子、組換えDNA分子、または合成DNA分子。
【請求項16】
CDR-H1(SEQ ID NO:42)、CDR-H2(SEQ ID NO:43)、およびCDR-H3(SEQ ID NO:44)より選択される1つまたは複数の重鎖CDR配列を含む、CD154結合タンパク質。
【請求項17】
CDR-L1(SEQ ID NO:45)、CDR-L2(SEQ ID NO:46)、およびCDR-L3(SEQ ID NO:47)より選択される1つまたは複数の軽鎖CDR配列を含む、CD154結合タンパク質。
【請求項18】
3つの重鎖CDR配列すべてを含む、請求項16記載のCD154結合タンパク質。
【請求項19】
3つの軽鎖CDR配列すべてを含む、請求項17記載のCD154結合タンパク質。
【請求項20】
3つの軽鎖CDR配列すべておよび3つの重鎖CDR配列すべてを含む、請求項16または請求項17記載のCD154結合タンパク質。
【請求項21】
CDR-H1(SEQ ID NO:48)、CDR-H2(SEQ ID NO:49)、およびCDR-H3(SEQ ID NO:50)より選択される1つまたは複数の重鎖CDR配列を含む、CD154結合タンパク質。
【請求項22】
CDR-L1(SEQ ID NO:51)、CDR-L2(SEQ ID NO:52)、およびCDR-L3(SEQ ID NO:53)より選択される1つまたは複数の軽鎖CDR配列を含む、CD154結合タンパク質。
【請求項23】
3つの重鎖CDR配列すべてを含む、請求項21記載のCD154結合タンパク質。
【請求項24】
3つの軽鎖CDR配列すべてを含む、請求項22記載のCD154結合タンパク質。
【請求項25】
3つの軽鎖CDR配列すべておよび3つの重鎖CDR配列すべてを含む、請求項21または請求項22記載のCD154結合タンパク質。
【請求項26】
SEQ ID NO:56のVH配列およびSEQ ID NO:54のVL配列を含む、CD154結合タンパク質。
【請求項27】
SEQ ID NO:58のVH配列およびSEQ ID NO:60のVL配列を含む、CD154結合タンパク質。
【請求項28】
SEQ ID NO:55に示される配列およびSEQ ID NO:57に示される配列を含む、単離されたDNA分子、組換えDNA分子、または合成DNA分子。
【請求項29】
SEQ ID NO:59に示される配列およびSEQ ID NO:61に示される配列を含む、単離されたDNA分子、組換えDNA分子、または合成DNA分子。
【請求項30】
請求項13〜15、28、および29のいずれか一項記載の単離されたDNA分子、組換えDNA分子、または合成DNA分子を含む、ベクター。
【請求項31】
請求項30記載のベクターを含む、宿主細胞。
【請求項32】
免疫グロブリンFc領域を欠く、請求項1、16、および21のいずれか一項記載のCD154結合タンパク質。
【請求項33】
IgG1抗体、IgG2抗体、IgG3抗体、またはIgG4抗体より選択されるFc領域を含む、請求項1、16、および21のいずれか一項記載のCD154結合タンパク質。
【請求項34】
Fc領域が、IgG4 Fc配列を含むか、またはIgG4抗体に由来する、請求項33記載のCD154結合タンパク質。
【請求項35】
天然Fc領域または親Fc領域と比べて低いエフェクター機能を与える変種Fc領域をさらに含む、請求項1、16、および21のいずれか一項記載のCD154結合タンパク質。
【請求項36】
変種Fc領域が、複数のIg Fcドメインタイプに由来する配列を含むハイブリッドFc領域である、請求項35記載のCD154結合タンパク質。
【請求項37】
IgG1/IgG4ハイブリッドFc配列を含む、請求項35記載のCD154結合タンパク質。
【請求項38】
抗体のFc部分のCH2ドメイン中の保存されたN結合型グリコシル化部位に修飾をさらに含む、請求項1、16、および21のいずれか一項記載のCD154結合タンパク質。
【請求項39】
修飾が重鎖グリコシル化部位中またはその近くに変異を含み、該変異が、該部位でのグリコシル化を低減、改変、または妨害する、請求項38記載のCD154結合タンパク質。
【請求項40】
SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:44、およびSEQ ID NO:50より選択される重鎖CDR3配列と変種Fc領域とを含むCD154結合タンパク質であって、該変種Fc領域が第1のアミノ酸残基およびN-グリコシル化部位を含み、該第1のアミノ酸残基が側鎖化学反応によって修飾されて、未修飾の第1のアミノ酸残基と比べて増大した立体容積または増加した静電荷を実現し、それによって、該N-グリコシル化部位でのグリコシル化のレベルを低下させ、該変種Fc領域が低いエフェクター機能を与える、CD154結合タンパク質。
【請求項41】
SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:44、およびSEQ ID NO:50より選択される重鎖CDR3配列と変種Fc領域とを含むCD154結合タンパク質であって、該変種Fc領域が第1のアミノ酸残基およびN-グリコシル化部位を含み、該第1のアミノ酸残基がシステインチオールを含み、それによって、該N-グリコシル化部位でのグリコシル化のレベルを低下させ、該変種Fc領域が天然Fc領域または親Fc領域と比べて低いエフェクター機能を与える、CD154結合タンパク質。
【請求項42】
グリコシル化されていない、請求項1〜12、16〜27、および32〜41のいずれか一項記載のCD154結合タンパク質。
【請求項43】
低いエフェクター機能が、Fcレセプター(FcR)への減少した結合である、請求項35〜37および40〜41のいずれか一項記載のCD154結合タンパク質。
【請求項44】
結合が、約1.5分の1もしくはそれ以下、約2分の1もしくはそれ以下、約3分の1もしくはそれ以下、約4分の1もしくはそれ以下、約5分の1もしくはそれ以下、約6分の1もしくはそれ以下、約7分の1もしくはそれ以下、約8分の1もしくはそれ以下、約9分の1もしくはそれ以下、約10分の1もしくはそれ以下、約15分の1もしくはそれ以下、約50分の1もしくはそれ以下、または約100分の1もしくはそれ以下に減少している、請求項43記載のCD154結合タンパク質。
【請求項45】
Fcレセプター(FcR)が、FcγRI、FcγRII、FcγRIIa、およびFcγRIIIより選択される、請求項43記載のCD154結合タンパク質。
【請求項46】
低いエフェクター機能が、補体タンパク質への減少した結合である、請求項35〜37および40〜41のいずれか一項記載のCD154結合タンパク質。
【請求項47】
補体タンパク質がC1qである、請求項46記載のCD154結合タンパク質。
【請求項48】
補体タンパク質への減少した結合が、約1.5分の1もしくはそれ以下、約2分の1もしくはそれ以下、約3分の1もしくはそれ以下、約4分の1もしくはそれ以下、約5分の1もしくはそれ以下、約6分の1もしくはそれ以下、約7分の1もしくはそれ以下、約8分の1もしくはそれ以下、約9分の1もしくはそれ以下、約10分の1もしくはそれ以下、または約15分の1もしくはそれ以下である、請求項46または47記載のCD154結合タンパク質。
【請求項49】
代替の骨格を含む、請求項1〜12、16〜27、および32〜48のいずれか一項記載のCD154結合タンパク質。
【請求項50】
普遍的な(universal)フレームワークを含む、請求項1〜12、16〜27、および32〜48のいずれか一項記載のCD154結合タンパク質。
【請求項51】
可変重鎖および可変軽鎖より選択される単一の可変ドメインを含む、請求項1〜12、16〜27、および32〜48のいずれか一項記載のCD154結合タンパク質。
【請求項52】
CD154結合タンパク質であって、その結合親和性に基づいたCD154結合の飽和濃度またはそれ以上で存在する場合に、最初にCD154に添加された場合にはCD154に対する抗体5c8の結合を阻止し、かつ抗体5c8を添加した後に添加された場合にはCD154に結合している抗体5c8と置き換わる、CD154結合タンパク質。
【請求項53】
抗CD154抗体がエフェクターレセプターに結合しない、請求項1〜12、16〜27、および32〜52のいずれか一項記載のCD154結合タンパク質。
【請求項54】
対象に投与された場合に、抗体5c8の投与が引き起こすよりも少ない血栓塞栓性作用を引き起こす、請求項1〜12、16〜27、および32〜53のいずれか一項記載のCD154結合タンパク質。
【請求項55】
抗CD154抗体、抗体ポリペプチド、もしくはその断片を含むか、またはそれらからなる、請求項1〜12、16〜27、および32〜54のいずれか一項記載のCD154結合タンパク質。
【請求項56】
モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、マウス抗体、キメラ抗体、霊長類化抗体、ヒト化抗体、および完全ヒト抗体より選択される、請求項55記載の抗CD154抗体。
【請求項57】
多量体抗体、ヘテロ二量体抗体、ヘミ二量体(hemidimeric)抗体、四価の抗体、二重特異性抗体、および単鎖抗体、ならびにそれらの誘導体より選択される、請求項55記載の抗CD154抗体。
【請求項58】
修飾された第1のアミノ酸残基が機能的部分に連結されている、請求項1〜12、16〜27、および32〜57のいずれか一項記載のCD154結合タンパク質。
【請求項59】
機能的部分が、ブロッキング部分、検出可能部分、診断的部分、および治療的部分より選択される、請求項58記載のCD154結合タンパク質。
【請求項60】
機能的部分が、システイン付加物、混合ジスルフィド、ポリエチレングリコール、およびポリエチレングリコールマレイミドより選択されるブロッキング部分である、請求項58記載のCD154結合タンパク質。
【請求項61】
機能的部分が、蛍光性部分、発光性部分、および同位体部分より選択される検出可能部分である、請求項58記載のCD154結合タンパク質。
【請求項62】
機能的部分が、疾患または障害の存在を明らかにすることができる診断的部分である、請求項58記載のCD154結合タンパク質。
【請求項63】
機能的部分が、抗炎症剤、抗癌剤、抗神経変性剤、CD154以外に対する抗体またはその断片、および抗感染剤より選択される治療的部分である、請求項58記載のCD154結合タンパク質。
【請求項64】
修飾された第1のアミノ酸残基においてペグ化されている、請求項1〜12、16〜27、および32〜63のいずれか一項記載のCD154結合タンパク質。
【請求項65】
PEG-マレイミドでペグ化されている、請求項64記載のCD154結合タンパク質。
【請求項66】
請求項1〜12、16〜27、および32〜65のいずれか一項記載のCD154結合タンパク質または抗CD154抗体と、適切な薬学的担体とを含む、組成物。
【請求項67】
免疫抑制性または免疫調節性の化合物または作用物質をさらに含む、請求項66記載の組成物。
【請求項68】
請求項1〜12、16〜27、および32〜65のいずれか一項記載のCD154結合タンパク質または抗CD154抗体をコードする、単離された核酸。
【請求項69】
請求項68記載の核酸を含む、ベクター。
【請求項70】
請求項69記載の核酸を含む、宿主細胞。
【請求項71】
宿主細胞にCD154結合タンパク質を産生させるのに適した条件下で、請求項70記載の宿主細胞を培養する段階を含む、CD154結合タンパク質を産生させるための方法。
【請求項72】
CD40シグナル伝達によって全部または一部が媒介されるヒトの容態、障害、疾患、または前記のもののいずれかの症状を処置または予防するための方法であって、それを必要とする対象に請求項66記載の薬学的組成物の治療的有効量を投与する段階を含む、方法。
【請求項73】
CD40シグナル伝達によって全部または一部が媒介される1つもしくは複数の免疫応答、自己免疫応答、もしくは炎症応答、または前記のもののいずれかの症状を抑制または予防するための方法であって、それを必要とする対象に請求項66記載の薬学的組成物の治療的有効量を投与する段階を含む、方法。
【請求項74】
炎症応答が、関節リウマチおよび全身性エリテマトーデスより選択される、請求項72または73記載の方法。
【請求項75】
症状が全身性エリテマトーデスに関連しているか、または疾患が全身性エリテマトーデスである、請求項74記載の方法。
【請求項76】
薬学的組成物が、抗体342または抗体338のエピトープ特異性を有するペグ化された抗CD154 Fab'抗体の治療的有効量を含む、請求項72〜75のいずれか一項記載の方法。
【請求項77】
抗CD154 Fab'抗体342を含む、請求項76記載の方法。
【請求項78】
CD154への結合に関して一価であるヒト抗体ポリペプチド。
【請求項79】
CD154への結合に関して一価であるヒト抗体ポリペプチドであって、その結合親和性に基づいたCD154結合の飽和濃度またはそれ以上で存在する場合に、最初にCD154に添加された場合にはCD154に対する抗体5c8の結合を阻止し、かつ抗体5c8を添加した後に添加された場合にはCD154に結合している抗体5c8と置き換わる、CD154への結合に関して一価であるヒト抗体ポリペプチド。
【請求項80】
請求項78または79記載のPEG結合ヒト抗体ポリペプチド。
【請求項81】
Fcドメインを含まない、請求項80記載のヒト抗体ポリペプチド。
【請求項82】
CD40に結合しているCD154とは置き換わらない、請求項1〜12、16〜27、および32〜65のいずれか一項記載のCD154結合タンパク質または請求項78〜81のいずれか一項記載のヒト抗体ポリペプチド。
【請求項83】
請求項13〜15、28、および29のいずれか一項記載のDNA分子または請求項68記載の核酸の配列に少なくとも80%、85%、90%、92%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.9%、または100%同一である配列を含む、単離された核酸。
【請求項84】
の配列に少なくとも80%、85%、90%、92%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.9%、または100%同一である配列を含む、単離されたタンパク質。
【請求項1】
CDR-H1(SEQ ID NO:3)、CDR-H2(SEQ ID NO:4)、およびCDR-H3(SEQ ID NO:5)より選択される1つまたは複数の重鎖CDR配列を含む、CD154結合タンパク質。
【請求項2】
CDR-L1(SEQ ID NO:6)、CDR-L2(SEQ ID NO:7)、およびCDR-L3(SEQ ID NO:8)より選択される1つまたは複数の軽鎖CDR配列を含む、CD154結合タンパク質。
【請求項3】
3つの重鎖CDR配列すべてを含む、請求項1記載のCD154結合タンパク質。
【請求項4】
3つの軽鎖CDR配列すべてを含む、請求項2記載のCD154結合タンパク質。
【請求項5】
3つの軽鎖CDR配列すべておよび3つの重鎖CDR配列すべてを含む、請求項1または請求項2記載のCD154結合タンパク質。
【請求項6】
SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:10、およびSEQ ID NO:11より選択されるVH配列を含む、CD154結合タンパク質。
【請求項7】
SEQ ID NO:2およびSEQ ID NO:14より選択されるVL配列を含む、CD154結合タンパク質。
【請求項8】
SEQ ID NO:2およびSEQ ID NO:14より選択されるVL配列を含み、かつ、SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:10、およびSEQ ID NO:11より選択されるVH配列をさらに含む、CD154結合タンパク質。
【請求項9】
SEQ ID NO:29のVH配列およびSEQ ID NO:30のVL配列を含む、CD154結合タンパク質。
【請求項10】
SEQ ID NO:15の軽鎖配列と、SEQ ID NO:12およびSEQ ID NO:13より選択される重鎖配列とを含む、CD154結合タンパク質。
【請求項11】
重鎖配列がSEQ ID NO:13である、請求項10記載のCD154結合タンパク質。
【請求項12】
ペグ化されている、請求項10または11記載のCD154結合タンパク質。
【請求項13】
より選択される配列を含む、単離されたDNA分子、組換えDNA分子、または合成DNA分子。
【請求項14】
SEQ ID NO:25、SEQ ID NO:26、SEQ ID NO:27、SEQ ID NO:28、SEQ ID NO:33、およびSEQ ID NO:34より選択される配列を含む、単離されたDNA分子、組換えDNA分子、または合成DNA分子。
【請求項15】
SEQ ID NO:28またはSEQ ID NO:41に示される配列を含む、単離されたDNA分子、組換えDNA分子、または合成DNA分子。
【請求項16】
CDR-H1(SEQ ID NO:42)、CDR-H2(SEQ ID NO:43)、およびCDR-H3(SEQ ID NO:44)より選択される1つまたは複数の重鎖CDR配列を含む、CD154結合タンパク質。
【請求項17】
CDR-L1(SEQ ID NO:45)、CDR-L2(SEQ ID NO:46)、およびCDR-L3(SEQ ID NO:47)より選択される1つまたは複数の軽鎖CDR配列を含む、CD154結合タンパク質。
【請求項18】
3つの重鎖CDR配列すべてを含む、請求項16記載のCD154結合タンパク質。
【請求項19】
3つの軽鎖CDR配列すべてを含む、請求項17記載のCD154結合タンパク質。
【請求項20】
3つの軽鎖CDR配列すべておよび3つの重鎖CDR配列すべてを含む、請求項16または請求項17記載のCD154結合タンパク質。
【請求項21】
CDR-H1(SEQ ID NO:48)、CDR-H2(SEQ ID NO:49)、およびCDR-H3(SEQ ID NO:50)より選択される1つまたは複数の重鎖CDR配列を含む、CD154結合タンパク質。
【請求項22】
CDR-L1(SEQ ID NO:51)、CDR-L2(SEQ ID NO:52)、およびCDR-L3(SEQ ID NO:53)より選択される1つまたは複数の軽鎖CDR配列を含む、CD154結合タンパク質。
【請求項23】
3つの重鎖CDR配列すべてを含む、請求項21記載のCD154結合タンパク質。
【請求項24】
3つの軽鎖CDR配列すべてを含む、請求項22記載のCD154結合タンパク質。
【請求項25】
3つの軽鎖CDR配列すべておよび3つの重鎖CDR配列すべてを含む、請求項21または請求項22記載のCD154結合タンパク質。
【請求項26】
SEQ ID NO:56のVH配列およびSEQ ID NO:54のVL配列を含む、CD154結合タンパク質。
【請求項27】
SEQ ID NO:58のVH配列およびSEQ ID NO:60のVL配列を含む、CD154結合タンパク質。
【請求項28】
SEQ ID NO:55に示される配列およびSEQ ID NO:57に示される配列を含む、単離されたDNA分子、組換えDNA分子、または合成DNA分子。
【請求項29】
SEQ ID NO:59に示される配列およびSEQ ID NO:61に示される配列を含む、単離されたDNA分子、組換えDNA分子、または合成DNA分子。
【請求項30】
請求項13〜15、28、および29のいずれか一項記載の単離されたDNA分子、組換えDNA分子、または合成DNA分子を含む、ベクター。
【請求項31】
請求項30記載のベクターを含む、宿主細胞。
【請求項32】
免疫グロブリンFc領域を欠く、請求項1、16、および21のいずれか一項記載のCD154結合タンパク質。
【請求項33】
IgG1抗体、IgG2抗体、IgG3抗体、またはIgG4抗体より選択されるFc領域を含む、請求項1、16、および21のいずれか一項記載のCD154結合タンパク質。
【請求項34】
Fc領域が、IgG4 Fc配列を含むか、またはIgG4抗体に由来する、請求項33記載のCD154結合タンパク質。
【請求項35】
天然Fc領域または親Fc領域と比べて低いエフェクター機能を与える変種Fc領域をさらに含む、請求項1、16、および21のいずれか一項記載のCD154結合タンパク質。
【請求項36】
変種Fc領域が、複数のIg Fcドメインタイプに由来する配列を含むハイブリッドFc領域である、請求項35記載のCD154結合タンパク質。
【請求項37】
IgG1/IgG4ハイブリッドFc配列を含む、請求項35記載のCD154結合タンパク質。
【請求項38】
抗体のFc部分のCH2ドメイン中の保存されたN結合型グリコシル化部位に修飾をさらに含む、請求項1、16、および21のいずれか一項記載のCD154結合タンパク質。
【請求項39】
修飾が重鎖グリコシル化部位中またはその近くに変異を含み、該変異が、該部位でのグリコシル化を低減、改変、または妨害する、請求項38記載のCD154結合タンパク質。
【請求項40】
SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:44、およびSEQ ID NO:50より選択される重鎖CDR3配列と変種Fc領域とを含むCD154結合タンパク質であって、該変種Fc領域が第1のアミノ酸残基およびN-グリコシル化部位を含み、該第1のアミノ酸残基が側鎖化学反応によって修飾されて、未修飾の第1のアミノ酸残基と比べて増大した立体容積または増加した静電荷を実現し、それによって、該N-グリコシル化部位でのグリコシル化のレベルを低下させ、該変種Fc領域が低いエフェクター機能を与える、CD154結合タンパク質。
【請求項41】
SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:44、およびSEQ ID NO:50より選択される重鎖CDR3配列と変種Fc領域とを含むCD154結合タンパク質であって、該変種Fc領域が第1のアミノ酸残基およびN-グリコシル化部位を含み、該第1のアミノ酸残基がシステインチオールを含み、それによって、該N-グリコシル化部位でのグリコシル化のレベルを低下させ、該変種Fc領域が天然Fc領域または親Fc領域と比べて低いエフェクター機能を与える、CD154結合タンパク質。
【請求項42】
グリコシル化されていない、請求項1〜12、16〜27、および32〜41のいずれか一項記載のCD154結合タンパク質。
【請求項43】
低いエフェクター機能が、Fcレセプター(FcR)への減少した結合である、請求項35〜37および40〜41のいずれか一項記載のCD154結合タンパク質。
【請求項44】
結合が、約1.5分の1もしくはそれ以下、約2分の1もしくはそれ以下、約3分の1もしくはそれ以下、約4分の1もしくはそれ以下、約5分の1もしくはそれ以下、約6分の1もしくはそれ以下、約7分の1もしくはそれ以下、約8分の1もしくはそれ以下、約9分の1もしくはそれ以下、約10分の1もしくはそれ以下、約15分の1もしくはそれ以下、約50分の1もしくはそれ以下、または約100分の1もしくはそれ以下に減少している、請求項43記載のCD154結合タンパク質。
【請求項45】
Fcレセプター(FcR)が、FcγRI、FcγRII、FcγRIIa、およびFcγRIIIより選択される、請求項43記載のCD154結合タンパク質。
【請求項46】
低いエフェクター機能が、補体タンパク質への減少した結合である、請求項35〜37および40〜41のいずれか一項記載のCD154結合タンパク質。
【請求項47】
補体タンパク質がC1qである、請求項46記載のCD154結合タンパク質。
【請求項48】
補体タンパク質への減少した結合が、約1.5分の1もしくはそれ以下、約2分の1もしくはそれ以下、約3分の1もしくはそれ以下、約4分の1もしくはそれ以下、約5分の1もしくはそれ以下、約6分の1もしくはそれ以下、約7分の1もしくはそれ以下、約8分の1もしくはそれ以下、約9分の1もしくはそれ以下、約10分の1もしくはそれ以下、または約15分の1もしくはそれ以下である、請求項46または47記載のCD154結合タンパク質。
【請求項49】
代替の骨格を含む、請求項1〜12、16〜27、および32〜48のいずれか一項記載のCD154結合タンパク質。
【請求項50】
普遍的な(universal)フレームワークを含む、請求項1〜12、16〜27、および32〜48のいずれか一項記載のCD154結合タンパク質。
【請求項51】
可変重鎖および可変軽鎖より選択される単一の可変ドメインを含む、請求項1〜12、16〜27、および32〜48のいずれか一項記載のCD154結合タンパク質。
【請求項52】
CD154結合タンパク質であって、その結合親和性に基づいたCD154結合の飽和濃度またはそれ以上で存在する場合に、最初にCD154に添加された場合にはCD154に対する抗体5c8の結合を阻止し、かつ抗体5c8を添加した後に添加された場合にはCD154に結合している抗体5c8と置き換わる、CD154結合タンパク質。
【請求項53】
抗CD154抗体がエフェクターレセプターに結合しない、請求項1〜12、16〜27、および32〜52のいずれか一項記載のCD154結合タンパク質。
【請求項54】
対象に投与された場合に、抗体5c8の投与が引き起こすよりも少ない血栓塞栓性作用を引き起こす、請求項1〜12、16〜27、および32〜53のいずれか一項記載のCD154結合タンパク質。
【請求項55】
抗CD154抗体、抗体ポリペプチド、もしくはその断片を含むか、またはそれらからなる、請求項1〜12、16〜27、および32〜54のいずれか一項記載のCD154結合タンパク質。
【請求項56】
モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、マウス抗体、キメラ抗体、霊長類化抗体、ヒト化抗体、および完全ヒト抗体より選択される、請求項55記載の抗CD154抗体。
【請求項57】
多量体抗体、ヘテロ二量体抗体、ヘミ二量体(hemidimeric)抗体、四価の抗体、二重特異性抗体、および単鎖抗体、ならびにそれらの誘導体より選択される、請求項55記載の抗CD154抗体。
【請求項58】
修飾された第1のアミノ酸残基が機能的部分に連結されている、請求項1〜12、16〜27、および32〜57のいずれか一項記載のCD154結合タンパク質。
【請求項59】
機能的部分が、ブロッキング部分、検出可能部分、診断的部分、および治療的部分より選択される、請求項58記載のCD154結合タンパク質。
【請求項60】
機能的部分が、システイン付加物、混合ジスルフィド、ポリエチレングリコール、およびポリエチレングリコールマレイミドより選択されるブロッキング部分である、請求項58記載のCD154結合タンパク質。
【請求項61】
機能的部分が、蛍光性部分、発光性部分、および同位体部分より選択される検出可能部分である、請求項58記載のCD154結合タンパク質。
【請求項62】
機能的部分が、疾患または障害の存在を明らかにすることができる診断的部分である、請求項58記載のCD154結合タンパク質。
【請求項63】
機能的部分が、抗炎症剤、抗癌剤、抗神経変性剤、CD154以外に対する抗体またはその断片、および抗感染剤より選択される治療的部分である、請求項58記載のCD154結合タンパク質。
【請求項64】
修飾された第1のアミノ酸残基においてペグ化されている、請求項1〜12、16〜27、および32〜63のいずれか一項記載のCD154結合タンパク質。
【請求項65】
PEG-マレイミドでペグ化されている、請求項64記載のCD154結合タンパク質。
【請求項66】
請求項1〜12、16〜27、および32〜65のいずれか一項記載のCD154結合タンパク質または抗CD154抗体と、適切な薬学的担体とを含む、組成物。
【請求項67】
免疫抑制性または免疫調節性の化合物または作用物質をさらに含む、請求項66記載の組成物。
【請求項68】
請求項1〜12、16〜27、および32〜65のいずれか一項記載のCD154結合タンパク質または抗CD154抗体をコードする、単離された核酸。
【請求項69】
請求項68記載の核酸を含む、ベクター。
【請求項70】
請求項69記載の核酸を含む、宿主細胞。
【請求項71】
宿主細胞にCD154結合タンパク質を産生させるのに適した条件下で、請求項70記載の宿主細胞を培養する段階を含む、CD154結合タンパク質を産生させるための方法。
【請求項72】
CD40シグナル伝達によって全部または一部が媒介されるヒトの容態、障害、疾患、または前記のもののいずれかの症状を処置または予防するための方法であって、それを必要とする対象に請求項66記載の薬学的組成物の治療的有効量を投与する段階を含む、方法。
【請求項73】
CD40シグナル伝達によって全部または一部が媒介される1つもしくは複数の免疫応答、自己免疫応答、もしくは炎症応答、または前記のもののいずれかの症状を抑制または予防するための方法であって、それを必要とする対象に請求項66記載の薬学的組成物の治療的有効量を投与する段階を含む、方法。
【請求項74】
炎症応答が、関節リウマチおよび全身性エリテマトーデスより選択される、請求項72または73記載の方法。
【請求項75】
症状が全身性エリテマトーデスに関連しているか、または疾患が全身性エリテマトーデスである、請求項74記載の方法。
【請求項76】
薬学的組成物が、抗体342または抗体338のエピトープ特異性を有するペグ化された抗CD154 Fab'抗体の治療的有効量を含む、請求項72〜75のいずれか一項記載の方法。
【請求項77】
抗CD154 Fab'抗体342を含む、請求項76記載の方法。
【請求項78】
CD154への結合に関して一価であるヒト抗体ポリペプチド。
【請求項79】
CD154への結合に関して一価であるヒト抗体ポリペプチドであって、その結合親和性に基づいたCD154結合の飽和濃度またはそれ以上で存在する場合に、最初にCD154に添加された場合にはCD154に対する抗体5c8の結合を阻止し、かつ抗体5c8を添加した後に添加された場合にはCD154に結合している抗体5c8と置き換わる、CD154への結合に関して一価であるヒト抗体ポリペプチド。
【請求項80】
請求項78または79記載のPEG結合ヒト抗体ポリペプチド。
【請求項81】
Fcドメインを含まない、請求項80記載のヒト抗体ポリペプチド。
【請求項82】
CD40に結合しているCD154とは置き換わらない、請求項1〜12、16〜27、および32〜65のいずれか一項記載のCD154結合タンパク質または請求項78〜81のいずれか一項記載のヒト抗体ポリペプチド。
【請求項83】
請求項13〜15、28、および29のいずれか一項記載のDNA分子または請求項68記載の核酸の配列に少なくとも80%、85%、90%、92%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.9%、または100%同一である配列を含む、単離された核酸。
【請求項84】
の配列に少なくとも80%、85%、90%、92%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.9%、または100%同一である配列を含む、単離されたタンパク質。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7−1】
【図7−2】
【図8−1】
【図8−2】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14−1】
【図14−2】
【図15】
【図16−1】
【図16−2】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25A】
【図25B】
【図25C】
【図25D】
【図25E】
【図25F】
【図26−1】
【図26−2】
【図27】
【図28】
【図29A】
【図29B】
【図29C】
【図29D】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7−1】
【図7−2】
【図8−1】
【図8−2】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14−1】
【図14−2】
【図15】
【図16−1】
【図16−2】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25A】
【図25B】
【図25C】
【図25D】
【図25E】
【図25F】
【図26−1】
【図26−2】
【図27】
【図28】
【図29A】
【図29B】
【図29C】
【図29D】
【公表番号】特表2010−521967(P2010−521967A)
【公表日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−554586(P2009−554586)
【出願日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際出願番号】PCT/US2008/003735
【国際公開番号】WO2008/118356
【国際公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【出願人】(507349455)バイオジェン アイデック マサチューセッツ インコーポレイテッド (5)
【出願人】(507188474)ユーシービー ファーマ エス.エー. (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際出願番号】PCT/US2008/003735
【国際公開番号】WO2008/118356
【国際公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【出願人】(507349455)バイオジェン アイデック マサチューセッツ インコーポレイテッド (5)
【出願人】(507188474)ユーシービー ファーマ エス.エー. (1)
【Fターム(参考)】
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